説明

ブランキングラインにおける表面不良ブランクの識別装置

【課題】安いランニングコストで余分な不具合を生じさせることなく、的確に表面不良ブランクを識別できるようにすることである。
【解決手段】アキュムレート部5の上流側に、一定長さSの各区切り目内の領域に印刷加工が施された連続シートAの表面状態を検査するカメラ6を設け、各切断時点におけるアキュムレート長さを一定の長さに調整して、検査位置からブランキング部4の入口の最先端の区切り目までの連続シートAの切断待ち長さLを所定の長さに設定し、切断待ち長さLを一定長さSで除算した値の整数値Nを予め求めておき、カメラ6で表面不良部が検出されたときに、検査位置で区切り目を直後に認識した時点で表面不良有の信号を出力し、この表面不良有の信号が出力された時点から切断回数のカウントを開始して、カウントされた切断回数が整数値Nと等しくなったときに切断されたブランクBを表面不良ブランクとして識別するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続する一定長さの領域の各区切り目内に所定の加工が施された連続シートを、各区切り目内の領域で枚葉状のブランクに切断するブランキングラインにおける表面不良ブランクの識別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
連続する一定長さの領域の各区切り目内に、印刷、折り目筋入れ、部分打抜き等の所定の加工が施された紙やプラスチックフィルム等の連続シートを各区切り目内の領域で、箱、カートン、カバー等に使用する枚葉状のブランクに切断するブランキング部を設けたブランキングラインは、連続的に供給される連続シートの長さと、ブランキング部へ間歇的に送り込まれる連続シートの長さとの差が、時間の経過とともに変動するのを許容できるように、ブランキング部の上流側にアキュムレート部を設けている。
【0003】
なお、このような連続シートの一定長さの領域の区切り目は、印刷等による区切りマークで表示されているものと、このような区切りマークによる表示がなく、印刷模様等の所定の加工パターンが繰り返されるピッチで決められるものとがある。また、これらの連続シートの各区切り目内の領域でブランクに切断する際には、各区切り目内の領域の前端部、後端部および幅方向端部の少なくともいずれかに切屑部を残す場合と、このような切屑部を残さず、各区切り目内の領域全体をブランクに切断する場合とがある。各区切り目内の領域の幅方向で複数列にブランクを切断することもある。
【0004】
上述した印刷、折り目筋入れ、部分打抜き等の加工が施された連続シートには、印刷不良、折り目筋不良、部分打抜き不良や表面汚れ等の表面不良部が存在することがあり、ブランキング部での切断後にこのような表面不良部が含まれるブランクは、表面不良ブランクとして排除される。このように切断された後の枚葉状の各ブランクから表面不良ブランクを識別することは、多大な手間を必要とし、見落としが生じる可能性も高い。
【0005】
このような問題に対して、表面不良ブランクの識別を手間をかけずに的確に行うことができるように、ブランキングラインのアキュムレート部の上流側に、連続シートの表面状態を検査する検査装置と、この検査装置で表面不良が検出された連続シートの領域の区切り目内にラベル貼付またはマーキングによる不良識別マークを付与する不良識別マーク付与装置とを順に設け、ブランキング部の下流側に、不良識別マークを検出するセンサを設けて、このセンサで不良識別マークの付与を検出されたブランクを、表面不良ブランクとして識別して排除するようにしたブランキングラインにおける表面不良ブランクの排除装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3411544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されたブランキングラインにおける表面不良ブランクの排除装置は、表面状態の検査を表面不良の検出が容易な連続シートの状態で行い、検査装置の検査位置からブランキング部入口までの連続シートの切断待ち長さがアキュムレート部の介在によって変動しても、検査装置で検出された表面不良部が存在する領域の区切り目内にラベル貼付やマーキングによる不良識別マークを付与することによって、切断後の枚葉状の各ブランクから表面不良ブランクを的確に識別することができるが、貼付用ラベルやマーキング用インクを必要とするので、余分なランニングコストがかかる問題がある。また、ラベルを貼付する場合は、ラベルが連続シートの走行中や切断中に剥がれて、搬送装置や切断装置に異物として紛れこんだり、後続の連続シートに付着したりする余分な不具合が生じる恐れもある。インクでマーキングを付与する場合は、インクが搬送装置や切断装置に付着し、後続の連続シートを汚す余分な不具合が生じる恐れがある。
【0008】
そこで、本発明の課題は、安いランニングコストで余分な不具合を生じさせることなく、的確に表面不良ブランクを識別できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、連続的に供給され、連続する一定長さの領域の各区切り目内に所定の加工が施された連続シートを、前記各区切り目内の領域でブランクに切断するブランキング部を設けて、このブランキング部の上流側に、前記連続的に供給される連続シートのアキュムレート部を設け、このアキュムレート部の上流側に、前記連続シートの表面状態を検査する検査装置を設けたブランキングラインにおける表面不良ブランクの識別装置において、前記アキュムレート部での連続シートのアキュムレート長さを、前記ブランキング部におけるブランクの各切断時点で一定の長さに調整し、この各切断時点での前記検査装置の検査位置から前記ブランキング部の入口の最先端の前記区切り目までの前記連続シートの切断待ち長さを所定の長さに設定して、この所定の切断待ち長さを前記区切り目間の領域の一定長さで除算した値の小数部を除いた整数値Nを予め求めておき、前記検査位置で前記連続シートの区切り目を認識する手段を設け、前記検査位置を通過する連続シートに表面不良部が検出されたときに、その直後に前記区切り目が検査位置で認識された時点で表面不良部有の信号を出力し、この表面不良部有の信号が出力された時点から、前記ブランキング部でのブランクの切断回数のカウントを開始して、このカウントされた切断回数が前記予め求めた整数値Nと等しくなったときに切断されたブランクを、前記検査位置で検出された表面不良部を含む表面不良ブランクとして識別する構成を採用した。
【0010】
すなわち、アキュムレート部での連続シートのアキュムレート長さを、ブランキング部におけるブランクの各切断時点で一定の長さに調整し、この各切断時点での検査装置の検査位置からブランキング部の入口の最先端の区切り目までの連続シートの切断待ち長さを所定の長さに設定して、この所定の切断待ち長さを区切り目間の領域の一定長さで除算した値の小数部を除いた整数値Nを予め求めておき、検査位置で連続シートの区切り目を認識する手段を設け、検査位置を通過する連続シートに表面不良部が検出されたときに、その直後に区切り目が検査位置で認識された時点で表面不良部有の信号を出力し、この表面不良部有の信号が出力された時点から、ブランキング部でのブランクの切断回数のカウントを開始して、このカウントされた切断回数が予め求めた整数値Nと等しくなったときに切断されたブランクを、検査位置で検出された表面不良部を含む表面不良ブランクとして識別することにより、安いランニングコストで余分な不具合を生じさせることなく、的確に不良ブランクを識別できるようにした。
【0011】
前記ブランキングラインの上流側に、版胴の1回転で、版胴の周長に相当する前記連続シートの一定長さの領域に、1回分の所定の印刷加工を施し、この1回分毎の印刷加工で連続シートに前記一定長さの領域の区切り目を形成する印刷装置を配置し、前記1回分の印刷加工を施す版胴の1回転の開始タイミングを検出するセンサと、前記検査位置の上流側で、前記印刷加工が施された連続シートの前記印刷装置からの送り出し長さを測定するパルスジェネレータとを設けて、前記センサが前記開始タイミングを検出する毎に、前記パルスジェネレータのパルスカウント数をクリアするようにし、このパルスカウント数のクリア後に、前記パルスジェネレータが何番目のパルスを出力したときに、前記連続シートの区切り目が前記検査位置にあるかを予め求めておき、この予め求めた当該番目のパルスを前記パルスジェネレータが出力したときに、前記連続シートの区切り目が前記検査位置にあると認識することにより、連続シートに区切り目を表示する区切りマーク等が印刷されていなくても、検査位置で区切り目を認識できるとともに、検査位置で区切り目を認識した時点で、時間遅れを生じることなく、表面不良部有の信号を出力することができる。つまり、例えば、区切りマーク等を検査装置で検出して、検査位置で区切り目を認識する場合は、検査装置が区切りマーク等を検出してから表面不良部有の信号を出力することになるので、信号処理のための時間遅れが生じることになる。この信号処理による時間遅れはわずかであるが、連続シートが高速で連続的に供給される場合は、表面不良部有の信号の遅れが問題となる可能性もある。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るブランキングラインにおける表面不良ブランクの識別装置は、アキュムレート部での連続シートのアキュムレート長さを、ブランキング部におけるブランクの各切断時点で一定の長さに調整し、この各切断時点での検査装置の検査位置からブランキング部の入口の最先端の区切り目までの連続シートの切断待ち長さを所定の長さに設定して、この所定の切断待ち長さを区切り目間の領域の一定長さで除算した値の小数部を除いた整数値Nを予め求めておき、検査位置で連続シートの区切り目を認識する手段を設け、検査位置を通過する連続シートに表面不良部が検出されたときに、その直後に区切り目が検査位置で認識された時点で表面不良部有の信号を出力し、この表面不良部有の信号が出力された時点から、ブランキング部でのブランクの切断回数のカウントを開始して、このカウントされた切断回数が予め求めた整数値Nと等しくなったときに切断されたブランクを、検査位置で検出された表面不良部を含む表面不良ブランクとして識別するようにしたので、安いランニングコストで余分な不具合を生じさせることなく、的確に不良ブランクを識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る表面不良ブランクの識別装置を採用したブランキングラインを示す概略正面図
【図2】図1のブランキングラインの上流側部分を示す正面図
【図3】図2のブランキング部での切断時点における連続シートの切断待ち長さを説明する正面図
【図4】図1のブランキングラインの下流側部分を示す正面図
【図5】図2のコントローラによる表面不良ブランクの識別手順を示す制御フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明に係る表面不良ブランクの識別装置を設けたブランキングラインを示す。このブランキングラインは、上流側に、連続シートAの表面に印刷加工を施す複数段の印刷機1からなる印刷装置が配置されており、各印刷機1の版胴1aの1回転で1回分の所定の印刷加工が施され、この1回分の印刷加工によって、版胴1aの周長に相当する一定長さSの領域に所定の印刷模様が印刷されて、連続する一定長さSの領域の区切り目が形成され、これらの各区切り目内の領域で、後述するように、連続シートAがブランクBに切断される。印刷加工を施された連続シートAは、3本のフィードローラ2に巻き掛けられて、ブランキングラインに連続的に供給される。図示は省略するが、最終段の印刷機1には、その版胴1aが1回分の所定の印刷加工を施す1回転の開始タイミングを検出するセンサが設けられ、最後のフィードローラ2には、連続シートAの送り出し長さを測定するパルスジェネレータ3が取り付けられている。
【0015】
前記ブランキングラインは、上下に対向させた平盤状の切断部材とアンビル部材を上下方向で接近、離反させることによって、一旦停止中の連続シートAを、前記所定の印刷模様が印刷された各区切り目内の領域で枚葉状のブランクBに切断するブランキング部4が設けられ、その直前の上流側に、印刷装置から連続的に供給される連続シートAのアキュムレート部5が設けられている。なお、ブランキング部4は、連続シートAの各区切り目内の領域の前端部、後端部および幅方向端部の少なくともいずれかに切屑部を残すものであっても、このような切屑部を残さず、各区切り目内の領域全体をブランクに切断するものであってもよい。
【0016】
前記アキュムレート部5の上流側には、連続シートAの表面状態を検査する検査装置としてのカメラ6が設けられている。このカメラ6は、走行する連続シートAを幅方向に操作する一次元CCDカメラとされ、その一次元撮像画像がコントローラ7に内蔵された画像処理装置で二次元画像に画像処理され、この二次元画像が予め記憶された規範画像と比較されて、表面状態の良否が検査されるようになっている。
【0017】
前記ブランキング部4の出口には、ブランキング部4から排出されるブランクBの先端を検出するセンサ8が設けられ、その下流側には、形成されたブランクBを排出端に搬送するコンベア9が設けられており、コンベア9の途中には表面不良ブランクBFを排除する排除装置10が設けられている。前記コントローラ7は、後述するように、不良ブランクBFの識別と排除の制御にも用いられ、カメラ6の画像信号のほかに、パルスジェネレータ3のパルスの出力、ブランキング部4での切断信号、センサ8の先端検出信号も入力され、排除装置10を作動するようになっている。
【0018】
図2に示すように、前記アキュムレート部5は、連続シートAが巻き掛けられたルーパローラ11を上下に移動させてアキュムレート長さを調整するものであり、その出口には、ブランキング部4での間歇的なブランクBの切断タイミングに合わせて、アキュムレートされた連続シートAを、所定の印刷模様が印刷された各区切り目間の領域の一定長さS分だけ、ブランキング部4へ間歇的に送り込むベルトラッパローラ12が設けられている。ベルトラッパローラ12が停止しているときには、図中に一点鎖線で示すように、ルーパローラ11が下降して連続シートAのアキュムレート長さが増加し、ベルトラッパローラ12が駆動されて、アキュムレートされた連続シートAがブランキング部4へ送り込まれると、実線で示すように、ルーパローラ11が上昇してアキュムレート長さが減少する。
【0019】
図3に示すように、前記ベルトラッパローラ12によってブランキング部4へ送り込まれた連続シートAは、送り込み後のブランキング部4でのブランクBの各切断時点で、アキュムレート部5でのアキュムレート長さが一定の長さとなるように、ルーパローラ11が一定の位置に上昇するようになっている。したがって、各切断時点では、検査装置としてのカメラ6の検査位置からブランキング部4の入口の最先端の区切り目までの連続シートAの切断待ち長さLが、一定の所定の長さに設定される。
【0020】
図4に示すように、前記コンベア9は、ブランキング部4から間歇的に排出されるブランクBを、上ベルト9aと対向させて上流側と下流側に分割された下ベルト9b、9cで挟持して搬送するものである。また、表面不良ブランクBFの排除装置10は、上流側の下ベルト9bと下流側の下ベルト9cとの間に設けたガイドプレート13の入口に、シリンダ14で上下に回動されるアーム15の先端に取り付けられた押さえローラ16を設けたものであり、搬送されてくる表面不良ブランクBFを、押さえローラ16でガイドプレート13の下側の押さえベルト17と下ベルト9bとの間に導き、下方の排除コンベア18へ排除する。表面状態が良好なブランクBはガイドプレート13の上側を通過し、上ベルト9aと下流側の下ベルト9cで挟持されて、排出端に搬送される。
【0021】
図5は、前記コントローラ7によって表面不良ブランクBFを識別する手順を示す制御フローチャートである。コントローラ7には、前記所定の印刷模様が印刷された連続シートAの区切り目間の領域の一定長さSと、ブランキング部4のブランクBの各切断時点での連続シートAの所定の切断待ち長さLが入力され、切断待ち長さLを一定長さSで除算した値の小数部を除いた整数値Nが予め求められている。また、前記版胴1aの1回転の開始タイミングを検出するセンサから検出出力が出力される毎に、パルスジェネレータ3のパルスカウント数が零にクリアされるようになっており、このパルスカウント数のクリア後に、パルスジェネレータ3が何番目のパルスを出力したときに、所定の印刷模様が印刷された領域の連続シートAの区切り目がカメラ6の検査位置にあるかも予め求められている。この制御の例では、パルスジェネレータ3がi番目のパルスを出力したときに、連続シートAの区切り目がカメラ6の検査位置にあることが求められている。したがって、連続シートAの区切り目が、版胴1aの1回転毎に繰り返し印刷された所定の印刷模様の領域で形成され、区切り目を表示する区切りマーク等が特に印刷されていなくても、連続シートAの区切り目を検査位置で認識することができる。
【0022】
前記コントローラ7は、カメラ6で連続シートAに表面不良部が検出されると、その直後にパルスジェネレータ3からi番目のパルスが出力されたときに、連続シートAの区切り目がカメラ6の検査位置にあると認識し、表面不良部有の信号を出力する。この後、ブランキング部4から切断信号が出力されると、ブランキング部4でのブランクBの切断回数jのカウントを開始し、カウントされた切断回数jが予め求められた整数値Nと等しくなったときに、この直後にブランキング部4から排出されて、出口のセンサ8で先端が検出されたブランクBを、カメラ6で検出された表面不良部を含む表面不良ブランクBFとして識別する。
【0023】
前記コントローラ7は複数個の切断回数jを同時にカウント可能とされており、複数の区切り目間で表面不良部が検出されたときは、各切り目間で検出された表面不良部に対して切断回数jを独立にカウントし、それぞれカウントされた切断回数jが整数値Nと等しくなったときに、その直後にブランキング部4から排出されるブランクBを表面不良ブランクBFとして識別する。
【0024】
また、前記コントローラ7には、コンベア9の搬送速度Vと、センサ8によるブランクBの先端検出位置から排除装置10のガイドプレート13の入口までの距離Dも入力されている。コントローラ7は、この搬送速度Vと距離Dから、センサ8で先端を検出された表面不良ブランクBFがガイドプレート13の入口に到達するまでの時間T(=D/V)を計算し、その到達タイミングに合わせて、排除装置10の押さえローラ16のアーム15を下方へ回動し、表面不良ブランクBFを排除コンベア18へ排除する。
【0025】
上述した実施形態では、版胴の1回転の開始タイミングを検出するセンサから検出出力が出力される毎に、連続シートの送り出し長さを測定するパルスジェネレータのパルスカウント数をクリアし、このパルスカウント数のクリア後に、パルスジェネレータが何番目のパルスを出力したときに、連続シートの区切り目が検査装置の検査位置にあるかを予め求め、パルスジェネレータが当該i番目のパルスを出力したときに、連続シートの区切り目が検査位置にあることを認識するようにしたが、連続シートに区切り目を表示する区切りマーク等を設け、これらの区切りマーク等を検査装置で検出して、連続シートの区切り目が検査位置にあることを認識するようにすることもできる。
【0026】
また、上述した実施形態では、連続シートを一定長さの領域の各区切り目内に印刷加工が施されたものとしたが、連続シートは、一定長さの領域の各区切り目内に折り目筋入れ加工、パンチング加工等の部分打抜き加工、コーティング加工等の他の加工が施されたものであってもよい。
【0027】
さらに、上述した実施形態では、アキュムレート部を、ルーパローラが上下に移動してアキュムレート長さを調整するものとしたが、アキュムレート部は、ルーパローラが水平方向に移動するものや、円弧軌跡に沿って移動するもの等としてもよい。
【符号の説明】
【0028】
A 連続シート
B ブランク
BF 表面不良ブランク
1 印刷機
1a 版胴
2 フィードローラ
3 パルスジェネレータ
4 ブランキング部
5 アキュムレート部
6 カメラ
7 コントローラ
8 センサ
9 コンベア
9a、9b、9c ベルト
10 排除装置
11 ルーパローラ
12 ベルトラッパローラ
13 ガイドプレート
14 シリンダ
15 アーム
16 押さえローラ
17 押さえベルト
18 排除コンベア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続的に供給され、連続する一定長さの領域の各区切り目内に所定の加工が施された連続シートを、前記各区切り目内の領域でブランクに切断するブランキング部を設けて、このブランキング部の上流側に、前記連続的に供給される連続シートのアキュムレート部を設け、このアキュムレート部の上流側に、前記連続シートの表面状態を検査する検査装置を設けたブランキングラインにおける表面不良ブランクの識別装置において、前記アキュムレート部での連続シートのアキュムレート長さを、前記ブランキング部におけるブランクの各切断時点で一定の長さに調整し、この各切断時点での前記検査装置の検査位置から前記ブランキング部の入口の最先端の前記区切り目までの前記連続シートの切断待ち長さを所定の長さに設定して、この所定の切断待ち長さを前記区切り目間の領域の一定長さで除算した値の小数部を除いた整数値Nを予め求めておき、前記検査位置で前記連続シートの区切り目を認識する手段を設け、前記検査位置を通過する連続シートに表面不良部が検出されたときに、その直後に前記区切り目が検査位置で認識された時点で表面不良部有の信号を出力し、この表面不良部有の信号が出力された時点から、前記ブランキング部でのブランクの切断回数のカウントを開始して、このカウントされた切断回数が前記予め求めた整数値Nと等しくなったときに切断されたブランクを、前記検査位置で検出された表面不良部を含む表面不良ブランクとして識別するようにしたことを特徴とするブランキングラインにおける表面不良ブランクの識別装置。
【請求項2】
前記ブランキングラインの上流側に、版胴の1回転で、版胴の周長に相当する前記連続シートの一定長さの領域に、1回分の所定の印刷加工を施し、この1回分毎の印刷加工で連続シートに前記一定長さの領域の区切り目を形成する印刷装置を配置し、前記1回分の印刷加工を施す版胴の1回転の開始タイミングを検出するセンサと、前記検査位置の上流側で、前記印刷加工が施された連続シートの前記印刷装置からの送り出し長さを測定するパルスジェネレータとを設けて、前記センサが前記開始タイミングを検出する毎に、前記パルスジェネレータのパルスカウント数をクリアするようにし、このパルスカウント数のクリア後に、前記パルスジェネレータが何番目のパルスを出力したときに、前記連続シートの区切り目が前記検査位置にあるかを予め求めておき、この予め求めた当該番目のパルスを前記パルスジェネレータが出力したときに、前記連続シートの区切り目が前記検査位置にあると認識するようにした請求項1に記載のブランキングラインにおける表面不良ブランクの識別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−230385(P2011−230385A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−103186(P2010−103186)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000115980)レンゴー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】