説明

ブレーキライニング材及びその製造方法並びにそれを用いたブレーキ制動部

【課題】空孔率を高くして鳴きを抑制すると同時に強度も確保できるブレーキライニング材およびその製造方法を得ることを目的としている。
【解決手段】基材となる繊維7、摩擦調整材、充填材および結合剤とを有し、内部に空孔3が形成された摩擦材2からなるブレーキライニング材1において、摩擦材2の制動面11として使用する板面から深さ方向に進むにしたがって空孔3の空孔率が小さくなる構造を採用するようにしたものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ブレーキに使用されるブレーキライニング材及びその製造方法並びにそれを用いたブレーキ制動部に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ブレーキライニング材には、制動時の鳴きを抑制するために、所定の空孔が形成されている。空孔を形成する方法としては、多孔質の無機質である珪藻土をブレーキライニング材に混入している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、シート状の繊維を用い、このシート状の繊維を積層して加熱加圧成形して空孔を設けている。この場合、成形時に、所望の厚さを得るためにスペーサを配置して積層体を形成し、また、一定の空孔率を得るようにしている。成形後に、積層体を焼成し、高強度の複合材を得る(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、例えば、ブレーキライニング材として銅系焼結材を用いることにより、ブレーキライニング材が空孔を有するように形成して、制動面に油が介在しても、毛細管現象により油をブレーキライニング材中に吸収させるようにした例が開示されている。この例では、空孔率が35%以上になるようにして、油を吸収するようにしている。(例えば、参考文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2003−194121号公報(第2頁〜第4頁)
【特許文献2】特開2001−181064号公報(第7頁〜第10頁)
【特許文献3】特開平11−241106号公報(第8頁〜第15頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のブレーキライニング材では、空孔率を板状のブレーキライニング材の深さ方向に自在に変化させることが困難であった。また、ブレーキの鳴きを低減する手段としては空孔を形成することが有効であるが、空孔率を大きくすると、必然的にブレーキライニング材の深さ方向と直交するせん断力に対する強度が低下する問題が生じて、急ブレーキ時にフェードして破損する問題がある。すなわち、空孔率を大きくすると鳴きは小さくなるが強度が低下する問題があった。このため、強度、鳴きに対する効果をほどほどにして両立させる工夫がなされているが、両立させるのに最適な材料を選択することが困難となっている。
【0007】
また、空孔率を調整するために、良好な摩擦特性を確保する上で必要のない材料を複数混入したり、基材となる繊維も複数種混ぜ合わせる必要があった。このため、ブレーキライニング材の製造コストが高くなるという問題があった。
【0008】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、空孔率を高くして鳴きを抑制すると同時に強度も確保できるブレーキライニング材及びその製造法並びにそれを用いたブレーキ制動部を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係るブレーキライニング材は、内部に空孔を形成した板状の摩擦材からなるブレーキライニング材において、
上記摩擦材の制動面として使用する板面から所定の深さ方向に進むにしたがって、上記空孔の空孔率が小さくなる構造を有するものである。
【0010】
この発明に係るブレーキライニング材の製造方法は、基材となる繊維、摩擦調整材、充填材及び結合剤とを含有し、空孔が形成された板状の摩擦材からなるブレーキライニング材の製造方法において、
上記基材となる繊維の長さ、太さ及び含有率の少なくとも1つを変えて上記摩擦調整材、上記充填材及び上記結合剤とともにミキシングした複数のミキシング材を順次重ねるようにダイに投入し、パンチで加圧成形して板状材に形成することにより、上記板状材の面から深さ方向に進むにしたがって上記空孔の空孔率を変化させるものである。
【0011】
この発明に係るブレーキ制動部は、上記この発明に係るブレーキライニング材または上記この発明に係るブレーキライニング材の製造方法により製造されたブレーキライニング材を焼結金属で支持したものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、制動面での空孔率を大きくし、制動面から深さ方向に進むにしたがって空孔率を小さくしているので、ブレーキライニング材の強度を大きくするとともに、制動面でスティックスリップなどにより発生する鳴きを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるブレーキライニング構造物の断面を示す模式図である。ブレーキライニング材1は、基材となる繊維、摩擦調整材、充填材、結合剤などを有し、内部に空孔3が形成された摩擦材2から成る。図1において、摩擦材2中の空孔3は模式的に丸印で示してある。
【0014】
例えば、繊維としては、ガラス繊維、スチール繊維、アラミド繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムなどを用いる。繊維はVol%で表される空孔3の空孔率及び空孔3の平均径を調整するためのものである。
【0015】
摩擦調整材としては、カシューダスト、ゴムダスト、銅、亜鉛、アルミナ、ジルコニアなどを用いる。摩擦調整材は摩擦材2の摩擦係数の調整を行うためのものである。
【0016】
充填材としては、炭酸カルシム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫化スズなどを用いる。充填剤は摩擦材2の密度を調整するためのものである。
【0017】
結合剤としては、フェノール樹脂、メラニン樹脂、ポリイミドなどを用いる。結合剤は繊維、摩擦調整剤及び充填材間の接着を行うためのものである。
【0018】
ブレーキライニング材1において、摩擦材2中の空孔3の空孔率は、制動面11として使用する板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなっている。このように深さ方向に空孔率を変化させることによって、ブレーキライニング材1全体としての強度(ライニングパッドを押し付けたときに働くせん断力に対する強度)を増強することができ、耐久性を向上することができる。
【0019】
また、例えば、周囲の湿度が変化して、ブレーキライニング材1とライニングパッドがスティックスリップを生じて鳴きが発生した場合、制動面11で発生した音は、ブレーキライニング材1中の空孔3を透過して行くが、空孔率が深さ方向に小さくなっており、また、音の伝播経路が直線状ではなく深さ方向につながった複雑な経路となっているため、深さ方向に行くに従い音が伝播し難くなる。このようにブレーキライニング材1中を音が透過しないようにして騒音を抑制することができる。また、制動面11に付着した水分等をブレーキライニング材1に吸収し易くなる。
【0020】
なお、図1では、摩擦材2の深さ方向全体において空孔3の空孔率を変化させる例を示したが、摩擦材2の制動面11から所定の深さの範囲内で空孔3の空孔率を変化させることによりブレーキライニング材1全体としての強度を増強し、鳴きによる騒音を抑制する効果を大きなものとすることができる。
【0021】
また、空孔3の平均径は、制動面11側で大きく、制動面11側から深さ方向に小さくなるように構成しておく。このように制動面11側での空孔3の平均径を大きくすることにより、鳴きによる騒音を抑制する効果がより大きくなる。
【0022】
また、図2に示すように、何らかの原因で、ライニングパッド4とブレーキライニング材1の制動面11との間に油5が浸入しても、空孔3の平均径を制動面11から深さ方向に進むにしたがって小さくすることによって、制動面11側近傍の大きな径の空孔3で捕捉された油5は、深さ方向に進むにしたがって小さな平均径となっている空孔3の毛細管現象によってより効率よく深さ方向に吸い寄せられる。このように、空孔3の平均径を変化させることによって、摩擦材2の摩擦特性を劣化させる油や水分などをより効率よく制動面11から排除し、消費電力を抑制することができる。
【0023】
図3は、本発明の実施の形態1によるブレーキライニング材1を用いたブレーキ制動部を示す模式図である。
図1に示したブレーキライニング材1を効果的にブレーキ制動部に組み込む方法として、図3に示したように、ブレーキライニング材1を焼結材6で支持することにより、さらに、鳴きの抑制と油や水分の吸収効果を向上させることができる。焼結材6は、ブレーキライニング材1中の空孔3の最小の空孔率及び平均径と同等以下のものとしておく。焼結材6としては、銅系、鉄系両方の焼結材6を用いることができる。また、ブレーキライニング材1と焼結材6とはこれらの界面における相互の空孔がつながるようにする。ブレーキライニング材1を焼結材6に支持する方法としては、例えば、ブレーキライニング材1に穴をあけ、焼結材6にねじ穴を加工してねじで固定したり、あるいは、焼結材6上に直接ブレーキライニング材1を加熱成形する。
【0024】
以上のように、本実施の形態1によれば、ブレーキライニング材1全体としての強度(ライニングパッドを押し付けたときに働くせん断力に対する強度)を増強することができる。また、鳴きを抑制し、油や水分を捕捉して、ブレーキの信頼性を向上させることができる。
【0025】
なお、図1〜図3に示した例では、3段階に空孔率及び空孔3の径を変えてあるが、2段階でも、あるいは4段階以上であっても同様の効果を奏する。また、空孔率を変えることは、ブレーキライニング材1の密度、あるいは比重を変えることにもなるが、深さ方向に密度、あるいは比重が変わっていても問題なく同様の効果を奏する。
【0026】
実施の形態2.
図4は、上記実施の形態1に示したブレーキライニング材における繊維と空孔との関係を示す模式断面図である。
図4(a)に示したように、上記実施の形態1に示したブレーキライニング材1は、摩擦材2中の基材となる繊維7の長さを制動面11側から深さ方向に進むにしたがって変化させることによって得ることができる。図4(a)の摩擦材2は、制動面11側での繊維長を長くしておき、深さ方向に進むにしたがって繊維長を徐々に短くしている。
【0027】
図4(b)に示したように、基材となる繊維7が長いと、圧力をかけて成形したときに、繊維7の強度が高いため、成形した際の繊維7間に空孔3となる隙間が生じ易く、また、大きな径の隙間となる。一方、図4(c)に示したように、繊維7が短いと、繊維7同士が密に絡まって、繊維7間に空孔3となる隙間が生じにくく、小さな径の隙間となる。そのため、制動面11側での繊維7の長さを長くしておき、深さ方向に進むにしたがって繊維7の長さを徐々に短くすることによって、制動面11側で空孔率を大きくするとともに空孔3の平均径を大きくし、深さ方向に次第に空孔率と空孔3の平均径が小さくなるように変化させることができる。
【0028】
以上のように、図4に示したブレーキライニング材1では、摩擦材2中において深さ方向に進むにしたがって次第に空孔率と空孔3の平均径が小さくなるように変化させるために、繊維7の長さを変えるだけで特殊な材料を用いる必要がないので、製造コストを低減することができ、良好な摩擦特性のブレーキライニング材1を得ることができる。
【0029】
実施の形態3.
図5は、図4に示したブレーキライニング材1の製造工程を示す断面模式図である。
まず、図5(a)に示したように、長い繊維7とその他の基材とをミキシングしたミキシング材を所定量、ダイ8に投入する。通常、ダイ8は所定の温度に加熱されている。図5(b)に示したように、投入したミキシング材をパンチ9で所定の荷重で押し込んで成形する。次に、図5(c)に示したように、図5(a)で用いた繊維7より短い繊維7とその他の基材とをミキシングしたミキシング材を、先に成形したミキシング材の上に投入し、図5(d)に示したように、パンチ9で押し込んで成形する。このように、繊維7の長さを変えてその他の基材とミキシングした複数のミキシング材を重ねて成形することにより、深さ方向に空孔率が変化したブレーキライニング材1を得ることができる。なお、図5では、長い繊維7をミキシングしたミキシング材を先に投入するようにしたが、短い繊維7をミキシングしたミキシング材を先に投入するようにしてもよい。
【0030】
以上のように、本実施の形態3に示した製造方法によれば、長さの異なる繊維7とその他の基材とをミキシングしたミキシング材を個々に準備しておくことによって、従来の製造設備をそのまま使用することができるので、設備投資を特に必要とせず、信頼性の高いブレーキライニング材1を低コストで製造することができる。
【0031】
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
上記実施の形態2及び3では、基材である繊維7の長さを変えてブレーキライニング材1を構成する例を示したが、図6に示したように、繊維7の摩擦材2中における含有率を変えることにより、摩擦材2中の空孔率を深さ方向に進むにしたがって変化させることができる。
【0032】
一定の長さの繊維7を用いたときに、実施の形態3で述べた場合と同じように、繊維7の含有率が多いと繊維7の重なり合う領域が増え、重なり箇所が増えた分、繊維7間の空孔3となる隙間が増え、空孔率及び空孔3の平均径を大きくすることができる。
【0033】
本実施の形態4によれば、一定の長さの繊維7を用い、その含有率を深さ方向に進むにしたがって変化させることによって、摩擦材2中の空孔率を深さ方向に進むにしたがって変化させることができ、摩擦特性が良好で信頼性が高く低コストのブレーキライニング材1が得られる。
【0034】
実施の形態5.
図7は、本発明の実施の形態5によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
図7に示したように、深さ方向で繊維7の太さを変えることにより、制動面11から深さ方向に進むにしたがって空孔率及び空孔3の平均径が異なるブレーキライニング材1を得ることができる。
【0035】
図7(b)に示したように、繊維7が太い場合には、繊維7の強度が高くなるために、所定の荷重で成形したときに繊維7間に空孔3となる大きな隙間が生じる。一方、図7(c)に示したように、繊維7が細い場合には、繊維7の強度が弱いために、繊維7が変形し易くなり、繊維7間の空孔3となる隙間が小さくなる。
【0036】
このように、太さが異なる繊維7を用いることにより、深さ方向に空孔率及び空孔3の平均径が変化したブレーキライニング材1を得ることができる。
【0037】
実施の形態6.
実施の形態2〜5では、基材である繊維7の寸法あるいは摩擦材2中の繊維7の密度を変えて、空孔率及び空孔の平均径の大きさを変化させる例を示したが、摩擦材2中の摩擦調整材または充填材の粒径を変えて、深さ方向に空孔率の異なるブレーキライニング材1を得ることができる。
【0038】
図8は、本発明の実施の形態6によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
図8(a)に示したように、摩擦材2中の摩擦調整材または充填材といった粉体10の粒径を制動面11側で大きくしておき、深さ方向に進むにしたがって小さくする。
【0039】
図8(b)に示したように、粉体10が大きい場合、繊維7と絡まったときに、繊維7が粉体10全体を覆うことはできないので空孔3となる大きな隙間が生じ易い。一方、図8(c)に示すように、粉体10が小さいと、繊維7が粉体10を取り囲み、空孔3となる隙間が小さくなる。
【0040】
このように、摩擦材2中の粉体10の粒径を変えることによって、空孔率及び空孔の径が深さ方向に進むにしたがって変化するブレーキライニング材1を得ることができる。
【0041】
また、摩擦材2中の基材の種類を変えないで済むので、安価に信頼性が高いブレーキライニング材1を得ることができる。
【0042】
なお、上記実施の形態1乃至6では、基材となる繊維7の長さ、太さ、含有率をそれぞれ変化させた例、及び基材となる粉体10の粒径を変化させ例を示したが、これら組み合わせて変化させることによってより精細な深さ方向での空孔率及び空港の平均径の調整ができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明のブレーキライニング材は、種々の巻き上げ機のブレーキ装置のブレーキ制動部に有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態1によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1によるブレーキライニング材の作用を説明する模式図である。
【図3】本発明の実施の形態1によるブレーキライニング材1を用いたブレーキ制動部を示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態2によるラブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態3によるブレーキライニング材の製造工程を示す断面模式図である。
【図6】本発明の実施の形態4によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態5によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
【図8】本発明の実施の形態6によるブレーキライニング材の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ブレーキライニング構造物、2 摩擦材、3 空孔、4 ブレーキパッド、
5 油、6 焼結材、7 繊維、8 ダイ、9 パンチ、10 粉体、11 制動面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空孔を形成した板状の摩擦材からなるブレーキライニング材において、
上記摩擦材の制動面として使用する板面から所定の深さ方向に進むにしたがって、上記空孔の空孔率が小さくなる構造を有することを特徴とするブレーキライニング材。
【請求項2】
上記空孔が上記深さ方向につながっていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキライニング材。
【請求項3】
上記摩擦材が繊維を含む場合に、上記繊維の長さ、太さ及び含有率の少なくとも1つが、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって変化するものであることにより、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって上記空孔率が小さくなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブレーキライニング材。
【請求項4】
上記繊維の長さが、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなるものであることを特徴とする請求項3に記載のブレーキライニング材。
【請求項5】
上記繊維の太さが、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって細くなるものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のブレーキライニング材。
【請求項6】
上記繊維の含有率が、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなるものであることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のブレーキライニング材。
【請求項7】
上記摩擦材が粉体を含む場合に、上記粉体の粒径が、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなるものであることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載のブレーキライニング材。
【請求項8】
上記空孔の平均径は、上記摩擦材の上記板面から深さ方向に進むにしたがって小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のブレーキライニング材。
【請求項9】
上記請求項3乃至請求項8のいずれか1項に記載のブレーキライニング材の製造方法において、
上記基材となる繊維の長さ、太さ及び含有率の少なくとも1つを変えて基材となる摩擦調整材、充填材及び結合剤とともにミキシングした複数のミキシング材を順次重ねるようにダイに投入し、パンチで加圧成形して板状材に形成することにより、上記板状材の面から深さ方向に進むにしたがって上記空孔の空孔率を変化させることを特徴とするブレーキライニング材の製造方法。
【請求項10】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のブレーキライニング材、または請求項9に記載のブレーキライニング材の製造方法により製造されたブレーキライニング材を焼結金属で支持したことを特徴とするブレーキ制動部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−121665(P2010−121665A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−294096(P2008−294096)
【出願日】平成20年11月18日(2008.11.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】