説明

ブロー成形装置およびブロー成形方法

【課題】成形する季節によらず、成形品の品質を一定にすることができる、ブロー成形装置およびブロー成形方法の提供。
【解決手段】樹脂Pが金型12に奪われる第1の熱量Qkと、樹脂Pが樹脂P内から排出されるエアに奪われる第2の熱量Qaと、を算出し、第1、第2の熱量Qk,Qaの和が所定値Qcに達したときにエアの樹脂P内への吹き込みを停止して樹脂Pの冷却を終了する。そのため、所定値Qcを季節によらず一定にしておくことにより、樹脂冷却後に樹脂Pに残っている熱量Qjbは季節によらず一定になる。そのため、季節によらず成形品の品質を一定にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロー成形装置およびブロー成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブロー成形は、押し出し機からパリソンと呼ばれる筒状の溶融樹脂を押し出し、一対の金型を閉じて樹脂を金型で挟み、ブローピンを刺して樹脂内にエアを吹き込んで樹脂を膨張させ、樹脂をキャビティ面に押し付けて成形品形状にし、金型内で冷却固化させ、エアの吹き込みを停止して金型を開いて成形品を取り出すことで行なわれる。
上記の、樹脂の押し出しから、型閉じ、ブローピン打ち込み、エア吹き込み(ブローアップ)、エア吹き込み停止、型開きまでの一連の工程は、成形装置により自動で行なわれる。
【0003】
樹脂の金型内での冷却は、第1に、樹脂がキャビティ面に接触することにより行なわれる。また、第2に、金型にはエア抜き(樹脂内に風を流して冷却を促進させる)のための孔が形成されており、ブローピンから樹脂内に吹き込まれたエアは樹脂を膨張させて成形品形状にした後、樹脂を破ってこのエア抜き孔から抜け、結果、樹脂内をエアが流れて樹脂の冷却に役立っている。
【0004】
しかし、従来のブロー成形装置およびブロー成形方法には、つぎの問題点がある。
成形工場は、夏場は暑く(たとえば40℃以上)冬場は寒く(たとえば10℃以下)夏場と冬場とで温度差が激しい。そのため、夏場と冬場とで、樹脂の冷却に影響する金型の温度、吹き込みエアの温度が大きく変化する。そのため、夏場と冬場とで、樹脂の冷却状態が変わり、成形品の品質を一定にすることが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−13313号公報
【特許文献2】特開平3−222714号公報
【特許文献3】特開平9−131784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、成形する季節によらず、成形品の品質を従来に比べて一定にすることができる、ブロー成形装置およびブロー成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 溶融樹脂を、該樹脂内に吹き込まれるエアにより膨張させて金型のキャビティ面に接触させることで冷却するとともに、前記樹脂内に吹き込まれるエアを前記樹脂内から排出することで冷却する、ブロー成形装置であって、
前記金型の温度を検知する金型用温度センサと、
前記樹脂内に吹き込まれるエアの流量を検知する流量計と、
前記樹脂内に吹き込まれるエアの温度を検知する吹込エア用温度センサと、
前記樹脂内から排出されるエアの温度を検知する排気エア用温度センサと、
前記金型用温度センサの検知結果に基づいて前記樹脂が前記金型に奪われる第1の熱量を算出するとともに、前記流量計、前記吹込エア用温度センサおよび前記排気エア用温度センサの検知結果に基づいて前記樹脂がエアに奪われる第2の熱量を算出し、前記第1、第2の熱量の和が所定値に達したときにエアの前記樹脂内への吹き込みを停止させて前記樹脂の冷却を終了させる制御装置と、
を有するブロー成形装置。
(2) 溶融樹脂を、該樹脂内に吹き込まれるエアにより膨張させて金型のキャビティ面に接触させることで冷却するとともに、前記樹脂内に吹き込まれるエアを前記樹脂内から排出することで冷却する、ブロー成形方法であって、
前記樹脂が前記キャビティ面に接触することで前記金型に奪われる第1の熱量と、前記樹脂が該樹脂内から排出されるエアに奪われる第2の熱量と、を算出し、前記第1、第2の熱量の和が所定値に達したときにエアの前記樹脂内への吹き込みを停止して前記樹脂の冷却を終了する、ブロー成形方法。
【発明の効果】
【0008】
パリソンと呼ばれる筒状の溶融樹脂が内部にエアを吹き込まれる前の状態にあるときに持っている熱量Qjから、樹脂が金型に接触することで金型に奪われる第1の熱量Qkと、樹脂内に吹き込まれるエアが樹脂内から排出されることでエアに奪われる第2の熱量Qaと、を引いた値が季節によらず一定であれば、すなわち、樹脂冷却後に樹脂に残っている熱量Qjbが季節によらず一定であれば、成形する季節によらず成形品の品質は一定であるといえる。ここで、エア吹き込み前の状態における樹脂(パリソン)の形状と温度は季節によらず一定であるため、樹脂が内部にエアを吹き込まれる前の状態にあるときに持っている熱量Qjも季節によらず一定である。そのため、樹脂が金型に接触することで金型に奪われる第1の熱量Qkと、樹脂内に吹き込まれるエアが樹脂内から排出されることでエアに奪われる第2の熱量Qaとの和が、季節によらず一定であれば、樹脂冷却後に樹脂に残っている熱量Qjbも季節によらず一定であり、成形品の品質も季節によらず一定である。
上記(1)のブロー成形装置および上記(2)のブロー成形方法によれば、樹脂が金型に奪われる第1の熱量と、樹脂が樹脂内から排出されるエアに奪われる第2の熱量と、を算出し、第1、第2の熱量の和が所定値に達したときにエアの樹脂内への吹き込みを停止して樹脂の冷却を終了するため、所定値を季節によらず一定にしておくことにより、樹脂冷却後に樹脂に残っている熱量は季節によらず一定になる。そのため、季節によらず成形品の品質を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明実施例のブロー成形装置の模式図である。
【図2】本発明実施例のブロー成形装置の、押し出し機から筒状の溶融樹脂を押し出しているときの部分模式図である。
【図3】本発明実施例のブロー成形装置における制御装置の制御ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明実施例のブロー成形装置およびブロー成形方法を説明する。
まず、本発明実施例のブロー成形装置10について、説明する。
本発明実施例のブロー成形装置10は、図2に示す、パリソンと呼ばれる筒状の溶融樹脂Pを押し出す押し出し機11と、押し出された樹脂Pを樹脂Pの両側から挟む一対の金型12と、一対の金型12を接近・離反させて型閉じ・型開きさせる金型駆動機構13と、図1に示す、樹脂P内にエアを供給するためのエア供給管14と、金型の温度を検知する金型用温度センサ15と、樹脂P内に吹き込まれるエアの流量を検知する流量計16と、樹脂P内に吹き込まれるエアの温度を検知する吹込エア用温度センサ17と、樹脂P内から排出されるエアの温度を検知する排気エア用温度センサ18と、制御装置19と、を有する。
【0011】
金型12は、キャビティ面12aと、エア抜き孔12bと、を備える。
キャビティ面12aは、一対の金型12が金型駆動機構13の駆動力により互いに接近して型閉じした際に形成されるキャビティ12cを形成する面である。
エア抜き孔12bは、キャビティ12cと金型12の外部とを連通する。エア抜き孔12bは、直径4mm程度の孔である。金型12がエア抜き孔12bを備えるため、樹脂P内に吹き込まれるエアは、樹脂Pとの間で熱交換を行なった後、樹脂P内のエア圧により樹脂Pを破ってエア抜き孔12bから金型12の外部に抜ける(排出される)。
【0012】
金型駆動機構13は、一対の固定プレート13aと、一対の可動プレート13bと、を備える。
可動プレート13bは、固定プレート13aに対して、固定プレート13aに接近・離反する方向に移動可能とされている。可動プレート13bの固定プレート13aに対する移動は、たとえば図示略の油圧シリンダを用いることで行なわれる。可動プレート13bには金型12が固定して取付けられている。可動プレート13bを固定プレート13aに対して移動させることで、一対の金型12を型閉じ・型開きさせることができる。
【0013】
エア供給管14から樹脂P内に供給されるエアは、成形工場内の工場エアであり、工場内の温度(成形装置10の外気温)と同じ温度である。エア供給管14のエア流れ方向下流側端部には、ブローピン14aが設けられている。エア供給管14を流れてきたエアは、ブローピン14aを樹脂Pに刺し込むことで樹脂P内に吹き込まれる。エア供給管14のエア流れ方向中間部には、弁14bが設けられている。弁14bは、エア供給管14のエア流れのオン・オフを行う弁であり、たとえば電磁弁である。弁14bの開時、エアはエア供給管14を流れて樹脂P内にブローピン14aから吹き込まれ、弁14bの閉時、エアのエア供給管14内の流れが止められ樹脂P内へのエア吹き込みが停止される。
【0014】
金型用温度センサ15は、金型12に固定配置されている。金型用温度センサ15は、金型12のキャビティ面12a以外の場所で、かつ、金型12の外表面以外の場所に、固定配置されている(埋め込まれている)ことが望ましい。金型温度センサ15がキャビティ面12a以外の場所に配置されるのが望ましい理由は、金型温度センサ15と樹脂Pが接触してしまい金型温度センサ15が金型12ではなく樹脂Pの温度を検知してしまうことを抑制するためである。また、金型温度センサ15が金型12の外表面以外の場所に配置されるのが望ましい理由は、金型温度センサ15が金型12の周囲の外気に晒されてしまい金型温度センサ15が金型12ではなく金型12の周囲の外気温を検知してしまうことを抑制するためである。
【0015】
流量計16は、エア供給管14のエア流れ方向の中間部に設けられている。流量計16は、エア供給管14のエア流れ方向で弁14bより下流側でブローピン14aより上流側に設けられている。
【0016】
吹込エア用温度センサ17は、エア供給管14から樹脂P内に供給されるエアが、工場エアであり工場内の温度(成形装置10の外気温)と同じ温度であるため、成形装置10の外気温を検知する外気温温度センサである。ただし、吹込エア用温度センサ17は、樹脂P内に供給されるエアの温度を検知することができるのであれば、外気温温度センサに限定されるものではない。
【0017】
排気エア用温度センサ18は、樹脂P内から樹脂P外に排出されるエアの温度を検知するセンサである。排気エア用温度センサ18は、金型12の外部(周囲部)に金型12に直接接触しないようにして配置されており、樹脂P内から金型12のエア抜き孔12bを通って金型12の外部に排出されるエアの温度を検知する。
【0018】
制御装置19は、たとえばパソコンからなり、金型用温度センサ15の検知結果に基づいて樹脂Pが金型12に奪われる第1の熱量Qkを算出するとともに、流量計16、吹込エア用温度センサ17および排気エア用温度センサ18の検知結果に基づいて樹脂Pがエアに奪われる第2の熱量Qaを算出し、第1、第2の熱量Qk,Qaの和が所定値Qcに達したときにエアの樹脂P内への吹き込みを停止させて樹脂Pの冷却を終了させる。
なお、所定値Qcは、成形装置10によって成形される成形品の形状(製品の形状)によってそれぞれ異なるが、成形品の形状(製品の形状)が同じである場合には、季節によらない一定値であり、樹脂Pが十分に冷却された状態の値であり、成形装置10を作動させる前に事前に成形をして把握される値である。
【0019】
第1の熱量Qkは、金型用温度センサ15から得られる金型12の温度変化(樹脂Pの冷却中における現在の温度から成形装置10の作動開始時における初期温度を引いた値)と、成形装置10を作動させる前に事前に求めいておいた金型12の質量と、金型12の比熱とから、リアルタイムに熱量Qk´を算出し、積分計算して得た積分値である。なお、成形装置10を作動させる前に事前に制御装置19に金型12の比熱の温度依存性データを組み込んでおくことにより、樹脂冷却中の現在の現在の温度における熱量Qk´を正確に算出できる。
【0020】
第2の熱量Qaは、吹込エア用温度センサ17と排気エア用温度センサ18から得られるエアの温度変化(排気エア用温度センサ18にて得られる樹脂冷却中における現在の温度から吹込エア用温度センサ17にて得ておいた成形装置10の作動開始時における初期温度を引いた値)と、流量計16から得られるエア体積と、エアの密度と、エアの比熱値とから、リアルタイムに熱量Qa´を算出し、積分計算して得た積分値である。なお、成形装置10を作動させる前に事前に制御装置19にエアの密度と比熱の温度依存性データを組み込んでおくことにより、樹脂冷却中の現在の温度における熱量Qa´を正確に算出できる。
【0021】
制御装置19は、第1、第2の熱量Qk,Qaの和が所定値Qcに達したときに、弁14bを閉じる信号を出す。その結果、弁14bが閉じ、エアのエア供給管14内の流れが止められて樹脂P内へのエア吹き込みが停止され、樹脂Pの冷却が終了する。
【0022】
つぎに、本発明実施例のブロー成形方法を説明する。
本発明実施例のブロー成形方法は、上述したブロー成形装置10を用いたブロー成形方法であり、溶融樹脂Pを、エアを吹き込んで膨張させてキャビティ面12aに接触させる(密着させる)ことで冷却するとともに、樹脂P内に吹き込まれるエアを樹脂Pを破ってエア抜き孔12bを通って金型12の外部に(樹脂Pの外部に)排出することで冷却するようにしたブロー成形方法である。
【0023】
本発明実施例のブロー成形方法は、樹脂Pがキャビティ面12aに接触することで金型12に奪われる第1の熱量Qkと、樹脂Pが樹脂P内から排出されるエアに奪われる第2の熱量Qaと、を制御装置19にて算出し、第1、第2の熱量Qk,Qaの和が所定値Qcに達したときに制御装置19が弁14cを閉じる信号を出し、エアの樹脂P内への吹き込みを停止して樹脂Pの冷却を終了する工程を有する。
【0024】
図3の制御装置19の制御ルーチンのフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ101で、金型用温度センサ15から得られる金型12の温度変化と、金型12の質量と、金型12の比熱値とから、リアルタイムに熱量Qk´を算出し、積分計算し、積分値Qkを得る。また、ステップ102で、吹込エア用温度センサ17と排気エア用温度センサ18から得られるエアの温度変化と、流量計16から得られるエア体積と、エアの密度と、エアの比熱値とから、リアルタイムに熱量Qa´を算出し、積分計算し、積分値Qaを得る。
【0025】
ついで、ステップ103に進み、QkとQaの和(Qk+Qa)が、所定値Qc以上か未満かが判定される。
所定値Qc未満の場合には、ステップ104に進み、弁14c開状態、すなわち、エアをエア供給管14から樹脂P内へ供給している状態を維持し、エンドステップに進む。
一方、所定値Qc以上の場合には、ステップ105に進み、制御装置19が弁14cを閉じる信号を出して弁14bを閉じ、エアのエア供給管14内の流れを止めて樹脂P内へのエア吹込みを停止し樹脂Pの冷却を終了し、エンドステップに進む。
【0026】
つぎに、本発明実施例の作用を説明する。
パリソンと呼ばれる筒状の溶融樹脂Pが内部にエアを吹き込まれる前の状態にあるときに持っている熱量Qjから、樹脂Pが金型12に接触(密着)することで金型12に奪われる第1の熱量Qkと、樹脂P内に吹き込まれるエアが樹脂P内から排出されることでエアに奪われる第2の熱量Qaと、を引いた値が季節によらず一定であれば、すなわち、樹脂冷却後に樹脂Pに残っている熱量Qjbが季節によらず一定であれば、成形する季節によらず成形品の品質は一定であるといえる。ここで、エア吹き込み前の状態における樹脂(パリソン)Pの形状と温度は季節によらず一定であるため、樹脂Pが内部にエアを吹き込まれる前の状態にあるときに持っている熱量Qjも季節によらず一定である。そのため、樹脂Pが金型12に接触することで金型12に奪われる第1の熱量Qkと、樹脂P内に吹き込まれるエアが樹脂P内から排出されることでエアに奪われる第2の熱量Qaとの和が、季節によらず一定であれば、樹脂冷却後に樹脂Pに残っている熱量Qjbも季節によらず一定であり、成形品の品質も季節によらず一定である。
本発明実施例では、樹脂Pが金型12に奪われる第1の熱量Qkと、樹脂Pが樹脂12内から排出されるエアに奪われる第2の熱量Qaと、を算出し、第1、第2の熱量Qk,Qaの和が所定値Qcに達したときにエアの樹脂P内への吹き込みを停止して樹脂Pの冷却を終了するため、所定値Qcを季節によらず一定にしておくことにより、樹脂冷却後に樹脂Pに残っている熱量Qjbは季節によらず一定になる。そのため、季節によらず成形品の品質を一定にすることができる。
【0027】
また、冷却時間短縮目的で、エア供給管14から樹脂P内に流れ樹脂P内から樹脂Pの外部に流れるエアの流量を増大させた場合でも、成形品の品質を一定にすることができる。
【0028】
また、成形装置10によって成形される成形品の形状(製品の形状)が変わった場合には、事前に成形をしてその形状での所定値Qc(Qk+Qa)を把握しておくことで、制御装置19内の判定値を書き換えるだけで安定した品質と最適ブロー条件で成形を行なうことができる。
【符号の説明】
【0029】
10 ブロー成形装置
11 押し出し機
12 金型
12a キャビティ面
12b エア抜き孔
12c キャビティ
13 金型駆動機構
13a 固定プレート
13b 可動プレート
14 エア供給管
14a ブローピン
14b 弁
15 金型用温度センサ
16 流量計
17 吹込エア用温度センサ
18 排気エア用温度センサ
19 制御装置
Qj 溶融樹脂が内部にエアを吹き込まれる前の状態にあるときに持っている熱量
Qjb 樹脂冷却後に樹脂に残っている熱量
P 樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融樹脂を、該樹脂内に吹き込まれるエアにより膨張させて金型のキャビティ面に接触させることで冷却するとともに、前記樹脂内に吹き込まれるエアを前記樹脂内から排出することで冷却する、ブロー成形装置であって、
前記金型の温度を検知する金型用温度センサと、
前記樹脂内に吹き込まれるエアの流量を検知する流量計と、
前記樹脂内に吹き込まれるエアの温度を検知する吹込エア用温度センサと、
前記樹脂内から排出されるエアの温度を検知する排気エア用温度センサと、
前記金型用温度センサの検知結果に基づいて前記樹脂が前記金型に奪われる第1の熱量を算出するとともに、前記流量計、前記吹込エア用温度センサおよび前記排気エア用温度センサの検知結果に基づいて前記樹脂がエアに奪われる第2の熱量を算出し、前記第1、第2の熱量の和が所定値に達したときにエアの前記樹脂内への吹き込みを停止させて前記樹脂の冷却を終了させる制御装置と、
を有するブロー成形装置。
【請求項2】
溶融樹脂を、該樹脂内に吹き込まれるエアにより膨張させて金型のキャビティ面に接触させることで冷却するとともに、前記樹脂内に吹き込まれるエアを前記樹脂内から排出することで冷却する、ブロー成形方法であって、
前記樹脂が前記キャビティ面に接触することで前記金型に奪われる第1の熱量と、前記樹脂が該樹脂内から排出されるエアに奪われる第2の熱量と、を算出し、前記第1、第2の熱量の和が所定値に達したときにエアの前記樹脂内への吹き込みを停止して前記樹脂の冷却を終了する、ブロー成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−223930(P2012−223930A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91647(P2011−91647)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【出願人】(308013436)小島プレス工業株式会社 (386)
【Fターム(参考)】