説明

プラグカバーおよびそれを備えた髪ケア装置

【課題】既存の商品に適用可能であり、且つ、非使用時の紛失を防止できるプラグカバーおよびそれを備えた髪ケア装置を得る。
【解決手段】電気コード2に接続された電源プラグ3に着脱自在に被せるカバー本体部11を備え、電源プラグ3の非使用時に、カバー本体部11を電源プラグ3に被せて電源プラグ3を保護するプラグカバー1において、前記カバー本体部1を、前記電気コード2に係止するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源プラグを保護するプラグカバーおよびそのプラグカバーを電気コードの電源プラグに備えた髪ケア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電源プラグがコンセントに差し込まれていない非使用時に、電源プラグのプラグピンをプラグカバーで覆うようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−199216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術にあっては、電源プラグのプラグケースに摺動自在または回動自在に取り付けられたプラグカバーが開示されているが、この場合、すでに家庭等で用いられている既存の商品(例えば、ドライヤー等の電源プラグ)には適応できないという問題があった。
【0005】
また、プラグカバーをプラグケースとは分離して設け、非使用時に被せるようにしたものも開示されているが、この場合は、電源プラグの非使用時にプラグカバーを取り外して別の場所に置いておく必要があり、プラグカバーを紛失してしまう恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は、既存の商品に適用可能であり、且つ、非使用時の紛失を防止できるプラグカバーおよびそれを備えた髪ケア装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のプラグカバーにあっては、電気コードに接続された電源プラグに着脱自在に被せるカバー本体部を備え、前記電源プラグの非使用時に、前記カバー本体部を前記電源プラグに被せて当該電源プラグを保護するプラグカバーにおいて、前記カバー本体部を、前記電気コードに係止するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のプラグカバーによれば、カバー本体部を電気コードに係止するようにしたので、既存の商品に適用可能であり、且つカバー本体部を取り外して電源プラグを使用する際に、カバー本体部は電気コードによって保持されるためプラグカバーの紛失を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明にかかるプラグカバーの基本構造を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すプラグカバーが適用される電源プラグの斜視図である。
【図3】図3は、本発明にかかるプラグカバーの第1実施形態を示す斜視図である。
【図4】図4は、図3に示すプラグカバーのベルト部材を電気コードに止着した状態の斜視図である。
【図5】図5は、図3に示すプラグカバーを装着した状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、図3に示すプラグカバーのカバー本体部を示す斜視図である。
【図7】図7は、図3に示すプラグカバーの平面図である。
【図8】図8は、図7中I−I線に沿った断面図である。
【図9】図9は、第1実施形態の第1変形例を示すカバー本体部の平面図である。
【図10】図10は、図9中II−II線に沿った断面図である。
【図11】図11は、第1実施形態の第2変形例を示すプラグカバー全体の斜視図である。
【図12】図12は、図11に示すプラグカバーの側面図である。
【図13】図13は、図12中III−III線に沿った断面図である。
【図14】図14は、第1実施形態のプラグカバーを備えたヘアーアイロンの斜視図である。
【図15】図15は、第1実施形態のプラグカバーを備えたヘアーブラシの斜視図である。
【図16】図16は、第1実施形態のプラグカバーを備えたドライヤーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0011】
[基本構造]
図1に示すように、本発明にかかるプラグカバー1の基本構造は、電気コード2に接続された電源プラグ3に着脱自在に被せるカバー本体部11を備え、このカバー本体部11が電気コード2に係止されるようになっている。
【0012】
電源プラグ3は、図2示すように、一般的にプラグケース31の先端から2本のプラグピン32、33が突出されており、これらプラグピン32、33が図示省略したコンセントに差し込まれるようになっている。
【0013】
そして、カバー本体部11は、図1に示すように、プラグピン32、33側から挿入されて、当該プラグピン32、33からプラグケース31に亘って覆う容器形状となっている。この基本構造では、カバー本体部11は、一端が開放されて挿入口12となった中空直方体形状に形成されており、開放された挿入口12から電源プラグ3に挿入されるようになっている。このとき、カバー本体部11は、プラグケース31の外側に略密接して挿入され、挿入したカバー本体部11がプラグケース31との摩擦力で容易に脱落されないようになっている。
【0014】
また、カバー本体部11が電気コード2に係止される構造としては、カバー本体部11の挿入口12の端面から突設した柔軟性を有する連結部13を、電気コード2に移動自在に遊嵌した止め輪14に結合させるようになっている。すなわち、カバー本体部11は、電気コード2にスライド自在に取り付けられた止め輪14を介して電気コード2に取り付けられる。この止め輪14は、電気コード2の外径よりも僅かに大きな開口をもって形成されることで、電源プラグ3側にスライド移動した際に当該電源プラグ3のブッシュ34に規制されて電気コード2からの脱落が阻止される。
【0015】
したがって、基本構造に示すプラグカバー1によれば、カバー本体部11を電気コード2に係止するようにしたので、カバー本体部11を取り外して電源プラグ3を使用する際に、カバー本体部11は電気コード2によって保持されるため、プラグカバー1の紛失を防止できる。また、既存の商品にも適用することができる。
【0016】
また、カバー本体部11を電気コード2にスライド自在に取り付けられた止め輪14を介して電気コード2に取り付けたので、止め輪14をスライド移動させることでカバー本体部11の電源プラグ3への装着作業を容易に行うことができる。
【0017】
また、カバー本体部11がプラグケース31に略密接して挿入されるようにしたので、カバー本体部11を取り付けた際には、カバー本体部11をプラグケース31でしっかりと保持することができ、電源プラグ3をより確実に保護できる。
【0018】
[第1実施形態]
図3〜図8は、本発明の第1実施形態にかかるプラグカバー100を示した図である。
【0019】
本実施形態のプラグカバー100は、前記基本構造と同様に電気コード2に接続された電源プラグ3に着脱自在に被せるカバー本体部110を備えている。そして、電源プラグ3の非使用時、つまり、図示省略したコンセントから電源プラグ3を抜いた際に、この電源プラグ3にカバー本体部110を被せることにより、電源プラグ3を保護できるようになっている。
【0020】
本実施形態のプラグカバー100は、図3および図7に示すように、電気コード2を結束するベルト部120を備えており、このベルト部120にカバー本体部110が連結されるようになっている。
【0021】
カバー本体部110は、基本構造と同様に挿入口111を有する中空直方体形状に形成されるが、特に本実施形態では、カバー本体部110を電源プラグ3に被せた場合に、プラグピン32、33に対応する先端部110aが四角錐台状にやや先細り形状となっている。もちろん、この場合にあってもカバー本体部110は、プラグケース31の外側に略密接して挿入されるようになっている。また、カバー本体部110は多面体形状に形成されるが、本実施形態では、図6に示すように、多面体形状となった各角部が円弧面Rで形成されている。
【0022】
ベルト部120は、少なくとも電気コード2を束ねるに必要な長さを有する帯状に形成されており、その基端部120aには、ベルト部120の結束部121を係止する止め部122が設けられる。一方、ベルト部120の結束部121には、所定長さに亘って複数の係合穴123が長さ方向に沿って一定間隔で形成されている。
【0023】
ベルト部120の基端部120aは結束部121よりも幅広に形成されて、その中央部に上述の止め部122が配置される。止め部122は、結束部121を挿通自在な挿通穴122aと、結束部121を挿通して係合穴123に係合自在な係止片122bが設けられた係止穴122cと、によって構成される。このとき、挿通穴122aは係止穴122cよりも結束部121側に配置される。
【0024】
そして、ベルト部120は、図4に示すように、電気コード2を取り巻くようにして結束部121を挿通穴122aに挿通した後、結束部121の先端側を引っ張ることにより、結束部121の基端部側が電気コード2に巻回されてベルト部120が電気コード2に係止される。このように、本実施形態では、ベルト部120を電気コード2に対して一回転させることで止め輪114を形成しており、これによりプラグカバー100は電気コード2に取り付いた状態を保持できる。
【0025】
次に、挿通穴122aから引き出された結束部121を、図4中矢印aで示すように持ち上げた後、図5に示すように束ねた電気コード2を取り巻く。その後、結束部121の先端部を図3に示した係止穴122cに挿通する。そして、係止穴122cに挿通した結束部121の先端側を引張って束ねた電気コード2を緊縛し、この状態で係合穴123を係止片122bに係止させる。これにより、束ねた電気コード2はベルト部120によって結束した状態が保持される。
【0026】
カバー本体部110は、挿入口111側の一辺中央部とベルト部120の基端部120aの側辺とが、所定長さを有する帯状の連結部130によって連結される。つまり、連結部130は、図3および図7に示すように、一端部130aが挿入口111の端面に結合され挿入口111の開口方向に延在するとともに、他端部130bがベルト部120の基端部120aに結合され、これら連結部130とベルト部120とがL字状をなすように直角に連結されている。
【0027】
そして、カバー本体部110、ベルト部120および連結部130は、柔軟性を有する合成樹脂で一体成形されるようになっている。なお、柔軟性とは可撓性や屈曲性に優れた状態をいい、この柔軟性を有する合成樹脂としては、所定の形状を保持しつつ適度な柔軟性を有するポリプロピレン(PP)等が好ましい。
【0028】
このとき、連結部130は、カバー本体部110とベルト部120との間に一定の距離、つまり、カバー本体部110を電源プラグ3に装着作業する距離およびベルト部120で電気コード2を結束作業する距離を確保できる長さL(図7参照)に設定されている。この場合、連結部130の長さLは、例えば、30mm〜300mmの長さとすることが好ましい。
【0029】
このように構成されたプラグカバー100は、電源プラグ3をコンセントから抜いて収納する際には、カバー本体部110を電源プラグ3に被せるとともに、電気コード2を束ねてベルト部120によって結束しておく。そして、電源プラグ3を使用する際には、電源プラグ3に被せたカバー本体部110を外すとともに、ベルト部120の結束部121の係合穴123を係止片122bから離脱させた後、結束部121を係止穴122cから抜き、束ねた電気コード2の結束を解く。これにより、電気コード2を長く延ばすことができるようになり、電源プラグ3をコンセントに差し込むことができる。このとき、カバー本体部110を電源プラグ3から外したプラグカバー100は、ベルト部120の基端側に形成した止め輪114によって、図4に示すように電気コード2に係止された状態が続くので、電気コード2に取り付いた状態を保持できる。
【0030】
以上の構成により、本実施形態のプラグカバー100によれば、図1に示した基本構造と同様に、カバー本体部110を電気コード2に係止するようにしたので、カバー本体部110を取り外して電源プラグ3を使用する際に、カバー本体部110は電気コード2によって保持されるため、プラグカバー100の紛失を防止できる。
【0031】
また、カバー本体部110を電気コード2にスライド自在に取り付けられた止め輪114を介して電気コード2に取り付けたので、止め輪114をスライド移動させることでカバー本体部110の電源プラグ3への装着作業を容易に行うことができる。
【0032】
特に、本実施形態では、プラグカバー100は電気コード2を結束するベルト部120を備え、このベルト部120によって止め輪114を形成するようにしている。そのため、カバー本体部110を電気コード2に係止する構成を容易に得れるとともに、ベルト部120によって電気コード2を結束することもできるので、ベルト部120に二つの機能を付加して利便性に優れたプラグカバー2を提供することができる。また、既存の商品に適用することができる。
さらに、本実施形態によれば、カバー本体部110およびベルト部120を柔軟性を有する合成樹脂で一体成形したので、ベルト部120を有するプラグカバー100を1つの部品として形成できるとともに、ベルト部120を有するプラグカバー100の外観性を向上して見栄えを良くすることができる。
【0033】
さらにまた、本実施形態によれば、カバー本体部110とベルト部120とを連結した連結部130を、カバー本体部110およびベルト部120と同様に柔軟性を有する合成樹脂で形成したので、カバー本体部110を電源プラグ3に被せる際に連結部130を変形させることができ、装着作業を容易に行うことができる。
【0034】
また、本実施形態では、連結部130をカバー本体部110の挿入口111の開口方向に延在させるとともに、当該連結部130の一端部130aを挿入口111の端面に結合している。そのため、電源プラグ3を連結部130に沿わせて移動させることで、電源プラグ3をカバー本体部110に容易に装着できるとともに、連結部130の一端部130aがカバー本体部110の外面に結合される構成と比べて、その厚さが嵩張ることなくコンパクトにでき、かつプラグカバー100の見栄えも良くすることができる。
【0035】
さらに、本実施形態では、連結部130の他端部130bをベルト部120に結合するとともに、連結部130の延在方向に対してベルト部120を直角に連結するようにしている。そのため、連結部130の延在方向に沿って繰り返し折り畳んだ電気コード2を直角に配置されたベルト部120によって容易に結束することができる。
【0036】
また、本実施形態によれば、連結部130の長さLを、カバー本体部110とベルト部120との間に作業し易い一定の距離を確保できるように設定したので、カバー本体部110の装着と電気コード2の結束を容易に行うことができる。
【0037】
さらに、本実施形態によれば、多面体形状に形成されたカバー本体部110の角部を円弧面Rに形成したので、カバー本体部110を掴むときの感触が良くなるとともに、カバー本体部110が周囲の物に干渉して傷を付けてしまうのを抑制できる。
【0038】
[第1変形例]
図9および図10は、上記第1実施形態にかかるプラグカバーの第1変形例を示した図である。本変形例では、上述したカバー本体部110の外側の少なくとも一部として、カバー本体部110の上面110tに、滑り止め突起としてのリブ112を複数条設けたものである。
【0039】
なお、本変形例ではリブ112が3条設けられているが、1条または2条若しくは4条以上でもよい。この場合、リブ112はカバー本体部110の挿入方向に対して直角となる方向に延設されている。また、滑り止め突起は、リブ112に限ることなく指の滑りを抑える形状、たとえば、凹凸部または円形や多角形の突部であってもよい。
【0040】
このように、本変形例のプラグカバー100によれば、カバー本体部110の上面110tにリブ112を設けたので、カバー本体部110の上面110tと下面110bを持って電源プラグ3に挿入および電源プラグ3から取り外しを行う場合に、このリブ112が滑り止めとなってカバー本体部110を持ち易くなり、カバー本体部110の装着および取り外しが容易になる。
【0041】
[第2変形例]
図11〜図13は、上記第1実施形態にかかるプラグカバーの第2変形例を示した図である。本変形例では、カバー本体部110の上面110tにリブ112を設けた第1変形例に対し、カバー本体部110の両側面110sにそれぞれリブ112を設けたものである。
【0042】
本変形例にあっても、リブ112は複数条設けられて、それぞれがカバー本体部110の挿入方向に対して直角となる方向に延設されている。また、本変形例にあっても、滑り止め突起は、リブ112に限ることなく指の滑りを抑える形状、たとえば、凹凸部または円形や多角形の突部であってもよい。
【0043】
このように、本変形例のプラグカバー100によれば、カバー本体部110の両側面110sにそれぞれリブ112を設けたので、カバー本体部110の両側面110sを持って電源プラグ3に挿入および電源プラグ3から取り外しを行う場合に、このリブ112が滑り止めとなってカバー本体部110を持ち易くなり、カバー本体部110の装着および取り外しが容易になる。
【0044】
ところで、上記第1変形例ではリブ112をカバー本体部110の上面110tに設け、第2変形例ではカバー本体部110の両側面110sに設けた場合を示したが、リブ112はそれら以外の面、たとえばカバー本体部110の下面110bに設けてもよく、また、全周面110t〜110sに設けてもよい。
【0045】
[第2実施形態]
図14は、本発明の第2実施形態を示した図である。本実施形態は、上記第1実施形態のプラグカバー100を、髪ケア装置としてのヘアーアイロン200に接続された電気コード2の電源プラグ3に適用したものである。なお、本実施形態を説明するにあたって上記第1実施形態に示す構成部品と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとする。
【0046】
ヘアーアイロン200は、アイロン部210と把持部220とからなり、アイロン部210には一対の発熱部211、212が対向配置されるとともに、把持部220は支点部221を中心に開閉自在となって、それら開閉自在となった先端側に発熱部211、212が保持されている。
【0047】
把持部220の開閉部分は、図示省略したスプリングにより拡開方向に付勢されており、把持した手を弛めることにより発熱部211、212が開き、これら開いた発熱部211、212間に毛髪を挟み込むことができる。そして、毛髪を挟み込んだ状態で把持部220に把持力を加えて閉じることにより、発熱部211、212間で毛髪を挟持し、この毛髪をカールしたり癖毛を矯正したりできる。
【0048】
発熱部211、212は、電気発熱されるようになっており、把持部220の基端部に接続した電気コード2を介して電力供給される。なお、把持部220には、発熱部211、212に供給される電気をオン・オフする図示省略したスイッチが設けられている。
【0049】
ここで、本実施形態では、電気コード2の先端部に設けられた電源プラグ3に、上記第1実施形態で示したプラグカバー100が用いられ、ヘアーアイロン200を使用しない時は、図示するように電源プラグ3にカバー本体部110を被せるとともに、電気コード2をベルト部120で結束して束ねることができるようになっている。
【0050】
したがって、本実施形態のヘアーアイロン200によれば、上記第1実施形態で開示したプラグカバー100の効果を享有しつつ、ヘアーアイロン200の仕舞い勝手を向上させることができる。
【0051】
[第3実施形態]
図15は、本発明の第3の実施形態を示した図である。本実施形態は、上記第1実施形態のプラグカバー100を、髪ケア装置としてのブローブラシ300に接続された電気コード2の電源プラグ3に適用したものである。なお、本実施形態を説明するにあたって上記第1実施形態に示す構成部品と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとする。
【0052】
ブローブラシ300は、ブラシ部310と把持部320とからなり、ブラシ部310は、毛髪を梳く植毛311を取り付けた基台312を有しており、この基台312には植毛311に向けて温風や冷風を吹き付ける吹出口313が設けられている。把持部320は、使用者が把持してブラシ部310を支持できるようになっており、この把持部320には、吹出口313から吹き出す送風をオン・オフするとともに、温風と冷風とを切り換える図示省略したスイッチが設けられる。
【0053】
そして、植毛311で毛髪を梳く際に、吹出口313から温風や冷風を送風することにより、毛髪の乾燥やスタイリングができるようになっている。送風は把持部320に内蔵した図示省略したファンで得られ、このファンの下流に設けたヒータを加熱することにより温風が作られ、ヒータを切っておくことにより冷風が作られる。そして、ファンおよびヒータは電気コード2から供給される電力で作動される。
【0054】
ここで、本実施形態では、電気コード2の先端部に設けられた電源プラグ3に、上記第1実施形態で示したプラグカバー100が用いられ、ブローブラシ300を使用しない時は、図示するように電源プラグ3にカバー本体部110を被せるとともに、電気コード2をベルト部120で結束して束ねることができるようになっている。
【0055】
したがって、本実施形態のブローブラシ300によれば、上記第1実施形態で開示したプラグカバー100の効果を享有しつつ、ブローブラシ300の仕舞い勝手を向上させることができる。
【0056】
[第4実施形態]
図16は、本発明の第4実施形態を示した図である。本実施形態は、上記第1実施形態のプラグカバー100を、髪ケア装置としてのヘアドライヤー400に接続された電気コード2の電源プラグ3に適用したものである。なお、本実施形態を説明するにあたって上記第1実施形態に示す構成部品と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとする。
【0057】
ヘアドライヤー400は、風洞部410と把持部420とからなり、風洞部410は、図示省略したがファンやヒータが内臓され、ファンにより空気吸込口411から導入した空気を、ヒータが加熱されることにより温風として、また、ヒータを切った状態では冷風として空気吹出口412から吹き出すようになっている。また、本実施形態のヘアドライヤー400は、上記送風の通路の側方にマイナスイオンを生成する図示省略したイオン発生装置が内臓されており、このイオン発生装置で生成したマイナスイオンをイオン吹出口413から放出できるようになっている。なお、このイオン発生装置はヘアドライヤー400を構成する上で必ずしも必要とはしない。
【0058】
把持部420は、風洞部410を支持して使用者が把持するようになっており、この把持部420には、空気吹出口412から吹き出す送風をオン・オフするとともに、温風と冷風とを切り換えるスイッチ414が設けられている。また、イオン発生装置をオン・オフする図示省略したスイッチも設けられる。
【0059】
そして、ヘアドライヤー400の空気吹出口412を毛髪に向けて温風や冷風を送風することにより、毛髪の乾燥やスタイリングができるようになっている。また、イオン発止装置を作動させることにより、毛髪にマイナスイオンを付着させて、しっとり艶やかな髪とすることができる。ファンおよびヒータならびにイオン発生装置は、電気コード2から供給される電力で作動される。
【0060】
ここで、本実施形態では、電気コード2の先端部に設けられた電源プラグ3に、上記第1実施形態で示したプラグカバー100が用いられ、ヘアドライヤー400を使用しない時は、図示するように電源プラグ3にカバー本体部110を被せるとともに、電気コード2をベルト部120で結束して束ねることができるようになっている。
【0061】
したがって、本実施形態のヘアドライヤー400によれば、上記第1実施形態で開示したプラグカバー100の効果を享有しつつ、ヘアドライヤー400の仕舞い勝手を向上することができる。
【0062】
なお、上記第2〜第4実施形態では、第1実施形態のプラグカバー100を用いるようにした場合を示したが、第1変形例や第2変形例に示すリブ112を設けたカバー本体部110を用いることもできる。また、図1に示す基本構造を用いても良い。更に、図14〜図16に示したベルト部120の結束部121を係止する構造は、便宜上、簡略化して示してあるが、その係止構造は図4および図11に示す構造となる。
【0063】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、カバー本体部110の形状は電源プラグ3の形状に沿って適宜変更でき、また、ベルト部120の構造も電気コード2を結束できる構造であればよい。
【0064】
また、本発明のプラグカバー100を適用する髪ケア装置として、ヘアーアイロン200、ブローブラシ300およびヘアドライヤー400を示したが、これら以外にも他の髪ケア装置、たとえば、カールアイロンなどにあっても本発明のプラグカバー100を適用することができる。もちろん、これら髪ケア装置以外にも、一般的に用いられる電気機器の電気コードに取り付けられた電源プラグにあっても本発明のプラグカバーを用いることができる。
【0065】
また、上記実施形態では、プラグカバー100の連結部130の長さLを、電気コード2の損傷を考慮した下限値として30mmとし、ヘアドライヤー400等の髪ケア装置をハンドキャリー(バッグに収納できる状態)を考慮して300mmと設定したが、利用されるケースに応じて連結部130の長さLは設定すればよい。
【符号の説明】
【0066】
1 プラグカバー
11 カバー本体部
13 連結部
2 電気コード
3 電源プラグ
100 プラグカバー
110 カバー本体部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コードに接続された電源プラグに着脱自在に被せるカバー本体部を備え、前記電源プラグの非使用時に、前記カバー本体部を前記電源プラグに被せて当該電源プラグを保護するプラグカバーにおいて、
前記カバー本体部を、前記電気コードに係止するようにしたことを特徴とするプラグカバー。
【請求項2】
前記カバー本体部を、前記電気コードにスライド自在に取り付けられた止め輪を介して前記電気コードに取り付けたことを特徴とする請求項1に記載のプラグカバー。
【請求項3】
前記電気コードを結束するベルト部を備え、当該ベルト部に前記カバー本体部を連結するとともに、当該ベルト部によって前記止め輪を形成することを特徴とする請求項2に記載のプラグカバー。
【請求項4】
前記カバー本体部およびベルト部を、柔軟性を有する合成樹脂で一体成形したことを特徴とする請求項3に記載のプラグカバー。
【請求項5】
前記カバー本体部およびベルト部を、柔軟性を有する連結部によって連結したことを特徴とする請求項3または4に記載のプラグカバー。
【請求項6】
前記連結部を、前記カバー本体部の挿入口の開口方向に延在させるとともに、当該連結部の一端部を、前記挿入口の端面に結合したことを特徴とする請求項5に記載のプラグカバー。
【請求項7】
前記連結部の他端部を前記ベルト部に結合するとともに、前記連結部の延在方向に対して前記ベルト部を直角に連結したことを特徴とする請求項6に記載のプラグカバー。
【請求項8】
前記連結部を、前記カバー本体部と前記ベルト部との間に一定の距離を確保できる長さに設定したことを特徴とする請求項5〜7のうち何れか1項に記載のプラグカバー。
【請求項9】
前記カバー本体部の外側の少なくとも一部に滑り止め突起を設けたことを特徴とする請求項1〜8のうち何れか1項に記載のプラグカバー。
【請求項10】
前記カバー本体部は多面体形状に形成されており、
当該多面体形状の角部を円弧面に形成したことを特徴とする請求項1〜9のうち何れか1項に記載のプラグカバー。
【請求項11】
請求項1〜10のうち何れか1項に記載の前記プラグカバーを備えたことを特徴とする髪ケア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−89422(P2012−89422A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236791(P2010−236791)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】