説明

プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

【課題】製造工程の増加を招かずに、前面基板の背面側から背面基板側に突出して隔壁に当接する誘電体層の突出部を装備できるプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】プラズマディスプレイパネル1において、前面基板10の背面の行電極対(X,Y)を被覆する誘電体層11は、その膜厚が全面にわたり均一であり、行電極対(X,Y)を構成しているバス電極Xb,Yb間に装備される遮光層30に上に位置する誘電体層11が他の部分よりも背面側へ突出した誘電体突出部11Aを有した構成で、誘電体突出部11Aをバス電極Xb,Yb及び遮蔽層の合計膜厚により調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面放電方式交流型のプラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルでは、前面基板の背面側に、背面基板が対向配置される。そして、前記前面基板の背面側には、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこれらの行電極対を被覆する誘電体層とが設けられると共に、背面基板の前記前面基板と放電空間を介して対向する側には、列方向に延び行方向に並設されて前記行電極対と交差する位置においてそれぞれ前記放電空間に単位発光領域を形成する複数の列電極が設けられた構成を成す。
【0003】
従来、この種のプラズマディスプレイパネルは、前記前面基板と背面基板との間に井桁構造の隔壁を配置して、この井桁構造の隔壁によって、前面基板と背面基板との間の放電空間を前記単位発光領域毎に区画した放電セルを画定したセル構造が提案されている。
【0004】
さらに、列方向に隣接する放電セルへの誤放電の防止や、排気コンダクタンスの確保を目的として、行電極対を被覆する誘電体層上に、背面基板側に突出して隔壁に当接する嵩上げ誘電体層を設けることとし、この嵩上げ誘電体層を、行電極対を被覆する通常の誘電体層とは別の独立したパターニング工程により形成するプラズマディスプレイパネルの製造方法が提案された(例えば、特許文献1参照)。
また、行電極の金属層を、誘電体層の表面を部分的に突出させるに十分な厚さに形成し、誘電体層として金属層上の部分が他の部分に対して突出した層を形成するプラズマディスプレイパネルの製造方法が提案された(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2003−178671号公報
【特許文献2】特許第3476215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、通常の誘電体層の形成後に、別の独立したパターニング工程により嵩上げ誘電体層を形成する上記特許文献1に記載の製造方法では、プラズマディスプレイパネルの製造工程が増えて、製品のリードタイムの増加、製造ラインの面積効率の悪化等によって、製造コストが上がってしまうという問題が生じた。
また、金属層の厚さによって、誘電体層の突出した層を形成する上記特許文献2に記載の製造方法では、この誘電体層の突出した層の膜厚に対応した、かなりの厚い膜厚の金属層を形成しなければならないが、厚い膜厚の金属層を形成するのは製造上困難であり、その場合、製品歩留が悪化してしまう。更に、金属層の膜厚はその抵抗値に影響を及ぼし、プラズマディスプレイパネルの駆動マージン全体に作用する為、安易な膜厚の設定は事実上できない。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、前面基板の背面から背面基板側に突出して隔壁に当接する誘電体層により列方向に隣接する放電セルへの誤放電の防止や、排気コンダクタンスの確保を実現する場合に、製造工程が増えて製品のリードタイムが増加してしまうという問題や、製造ラインの面積効率の悪化等によって製造コストが上がってしまうという問題がその一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対と、該行電極対を被覆する誘電体層と、が設けられ、前記行電極対を構成する各行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて前記透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続されたバス電極からなり、前記バス電極の背面側と、前記行電極対の間の前記バス電極によって囲まれた部分と、に遮光層が形成されるプラズマディスプレイパネルの製造方法において、前記誘電体層の表面を部分的に背面側へ突出させるに十分な厚さの前記バス電極及び前記遮光層を形成し、その後に前記行電極対を含む前記前面基板を被覆する一様な厚さの低融点ガラス層を設けこの低融点ガラス層を焼成することにより、前記誘電体層として前記遮光層上の部分が他の部分に対して背面側へ突出した誘電体突出部を形成することを特徴とする。
【0009】
請求項7に記載のプラズマディスプレイパネルは、前面基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対と、該行電極対を被覆する誘電体層と、が設けられ、前記行電極対を構成する各行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて前記透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続され厚膜形成法により形成されるバス電極からなり、前記バス電極の背面側と、前記行電極対の間の前記バス電極によって囲まれた部分と、に厚膜形成法により遮光層が形成されるプラズマディスプレイパネルにおいて、前記誘電体層はその膜厚が全面にわたり均一であり、前記誘電体層の前記遮光層上の部分が他の部分に対して背面側へ突出した誘電体突出部を有することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係るプラズマディスプレイパネル及びその製造方法の好適な実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るプラズマディスプレイパネルの一実施の形態における行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図、図2は図1のV1−V1線に沿う断面図で、詳しくは、行電極対の対向部を含む垂直断面図、図3は本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法における製造工程を示すフローチャートである。
【0011】
この一実施の形態のプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)1は、表示面である前面ガラス基板(以下、前面基板という)10の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面基板10の行方向(図1の左右方向)に延びるように平行に配列されている。行電極Xは、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面基板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部(即ち、放電ギャップ側とは反対側の端部)に接続された金属膜からなるバス電極Xbによって構成されている。
【0012】
行電極Yも同様に、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基端部に接続された金属膜からなるバス電極Ybによって構成されている。
【0013】
以上のバス電極Xb,Ybは、いずれも、厚膜形成法により形成されている。
【0014】
この行電極XとYは、前面基板10の列方向(図1の上下方向)に交互に配列されており、バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明電極XaとYaが、互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0015】
バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側の黒色導電層Xb’,Yb’と背面側の主導電層である白色導電層Xb”,Yb”の二層構造に形成されている。前面基板10の背面には、列方向において隣接する行電極対(X,Y)のそれぞれの互いに背中合わせになったバス電極XbとYbの間、及びバス電極上の一部のこのバス電極間に隣接する部分に、このバス電極Xb,Ybに沿って行 方向に延びる黒色の遮光層(ブラックストライプ層(BS層)30が厚膜形成法により形成されている。
【0016】
前面基板10の背面には、さらに、行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層11が形成されている。この誘電体層11は、その膜厚が全面にわたり略均一である。
但し、本実施形態の場合、バス電極Xb,Yb及び遮光層30は、図2に示したように、背面側に突出する合計膜厚t1を、その上に被覆される誘電体層11が部分的に背面側へ突出した誘電体突出部11Aとなるように、選定されている。
【0017】
即ち、本実施形態では、誘電体層11の表面を部分的に背面側へ突出させるに十分な厚さt1に、バス電極Xb,Yb及び遮光層30を形成し、その後に行電極対(X,Y)を含む前面基板10を被覆する一様な厚さの低融点ガラス層を設け、この低融点ガラス層を焼成することにより、誘電体層11として前記遮光層30上の部分が他の部分に対して背面側へ寸法t2だけ突出した誘電体突出部11Aを形成する。
これにより、誘電体層11の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の隣り合うバス電極XbおよびYbと対向する位置及び隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域と対向する位置に、誘電体層11の背面側に突出する誘電体突出部11Aが、バス電極Xb,Ybと平行に延びるように一体形成された構造が得られる。
【0018】
そして、この誘電体層11と誘電体突出部11Aの背面側には、MgOからなる保護層12が形成されている。一方、前面基板10と平行に配置された背面ガラス基板(以下、背面基板という)13の表示側の面上には、列電極(アドレス電極)Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。背面基板13の表示側の面上には、さらに、列電極Dを被覆保護する白色の誘電体層14が形成され、この誘電体層14上に、隔壁35が形成されている。
【0019】
隔壁35は、図1に示すように、互いに平行に配列された各列電極Dの間の位置において列方向に延びる縦壁35aと、誘電体突出部11Aに対向する位置において行方向に延びる横壁35bとによって梯子状に 形成されている。そして、この梯子状の隔壁35によって、前面基板10と背面基板13の間の空間が、各行電極対(X,Y)において対となった 透明電極XaとYaに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電空間Sが形成されている。
【0020】
隔壁35の縦壁35aの表示側の面は保護層12に当接されておらず(図2参照)、その間に隙間rが形成されているが、横壁35bの表示側の面が、保護層12の誘電体突出部11Aを被覆している部分に当接されていて(図2参照)、列方向において隣接する放電空間Sとの間がそれぞれ遮蔽されている。
【0021】
放電空間Sに面する隔壁35の縦壁35aおよび横壁35bの側面と誘電体層14の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が、それぞれ順に形成されている。
【0022】
この蛍光体層16の色は、各放電空間S毎にR,G,Bの色が行方向に順に並ぶように設定される。そして、放電空間S内には、希ガスが封入されている。この放電空間Sを区画する隔壁35の横壁35bは、表示ライン間の遮光層30と重なる位置に設けられた隙間SLによって列方向に分離されている。
【0023】
すなわち、隔壁35は、表示ライン(行)L方向に沿って梯子状に形成され、列方向において表示ラインLに沿って延びる隙間SLを介して互いに平行になるように配置されている。この表示ラインL間に設けられた隙間SLによって分割された横壁35bの各部分35b’の幅は、それぞれ縦壁35aの幅と略同一になるように隙間SLの幅が設定されている。
【0024】
上記のPDPは、行電極対(X,Y)がそれぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構成し、また、梯子状の隔壁35によって区画された放電空間Sが、それぞれ一つの放電セルCを画定している。
【0025】
このPDPにおける画像表示は、先ず、アドレス操作により、各放電セルCにおいて行電極対(X,Y)と列電極Dとの間で選択的に放電が行われ、全表示ラインLに点灯セル(誘電体層11に壁電荷が形成された放電セルC)と消灯セル(誘電体層11に壁電荷が形成されなかった放電セルC)とが、表示する画像に対応して、パネル上に分布される。
【0026】
このアドレス操作の後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X,Y)に対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、各点灯セルにおいて面放電が発生される。
【0027】
以上のようにして、点灯セルにおける面放電により紫外線が発生され、放電空間S内のR,G,Bの各蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することにより、表示画面が形成される。上記PDPは、放電空間Sを区画する隔壁35の横壁35bを表示ラインL間に設けられた隙間SLによって列方向に分離し、この分離された各部分35b’の幅を、それぞれ縦壁35aの幅と略同一になるように設定することによって、隔壁35の焼成時の収縮にばらつきが少なくなり、これによって、前面基板10や背面基板13の反りおよび隔壁35の破損などによる放電セル形状の変形が生じる虞がない。
【0028】
さらに、上記PDPは、前面基板10の背面の放電空間Sに対向する部分以外の部分において、遮光層30および二層構造に形成されたバス電極Xb,Ybの黒色導電層Xb’,Yb’によってカバーされていることにより、前面基板10を通して入射してくる外光が反射されるのを防止して、表示画面のコントラストを向上させることができる。
【0029】
なお、本実施形態において、前面基板10の背面に、対向する放電空間S内の蛍光体層16の色(R,G,B)に対応する色のカラーフィルタ層(図示せず)を、各放電セルC毎に形成することも出来る。
【0030】
この場合、遮光層30は、各放電空間Sに対向するように島状に形成されたカラーフィルタ層の間隙またはこの間隙に対応する位置に形成される。
【0031】
次に、本実施例におけるPDP1の各製造工程を説明する。
本実施形態のPDP1の製造工程は、前面基板10の背面に行電極対(X,Y)や遮光層30や誘電体層11や保護層12を形成する前面基板形成工程と、背面基板13に列電極Dや誘電体層14や隔壁35を形成して前面基板10に組み付ける背面基板形成工程とに大別される。
以下に、前面基板形成工程と、背面基板形成工程とを、順に説明する。
【0032】
(前面基板形成工程)
前面基板形成工程は、図3に示すように、ステップS101に示す工程1から、ステップS105に示す工程5までの5つの工程を順に実施する。
次に、各工程について、詳述する。
【0033】
[工程1]
図3のステップS101に示した透明電極形成工程である。
この工程では、ガラスからなる前面基板10上全面に成膜されたITO等の透明電極膜を、従来からあるフォトリソグラフィ法により図1の形状の如くT字形状にパターニングする。
【0034】
[工程2]
図3のステップS102に示したバス電極形成工程である。
この工程では、導電性材としての銀、黒色顔料、低融点ガラス粉末、及び感光性樹脂を含む下層と、導電性材としての銀、低融点ガラス粉末、及び感光性樹脂を含む上層の、2層からなるフィルム層を前面基板10上にラミネートし、図1及び図2の形状の如く、フォトリソグラフィ法によって、下層を前面基板10側とし、透明電極Xa,Yaの放電ギャップとは反対側の端部に積層する様に、行方向に並列してパターニングする。パターニングは「露光→現像」を経る事によって、実施される。パターニングされたフィルム層はその後焼成され、黒層、白層の2層構造からなるバス電極Xb,Ybが形成される。
また、他の製法として、導電性材としての銀、黒色顔料、低融点ガラス粉末、及び感光性樹脂を含む下層としてのペースト層と、導電性材としての銀、低融点ガラス粉末、及び感光性樹脂を含む上層としてのペースト層とを、スクリーン印刷法によって下層を前面基板10側とし前面基板10上に順に印刷し、乾燥させる。その後、フォトリソグラフィ法によって、図1及び図2の形状の如く、透明電極Xa,Yaの放電ギャップとは反対側の端部に積層する様に、行方向に並列してパターニングする。パターニングは「露光→現像」を経る事によって、実施される。パターニングされたペースト層はその後焼成され、黒層、白層の2層構造からなるバス電極Xb,Ybが形成される。
【0035】
なお、このフィルムラミネート法、及びスクリーン印刷法による膜形成法は、スパッタリング法や真空蒸着法などの薄膜形成方法とは異なり、例えば10μm以上の膜厚を形成できる点から厚膜形成方法と呼ぶことができる。なお、この際に形成されるバス電極Xb,Yb全体の膜厚については、詳細を後述する。
【0036】
バス電極Xb,Ybを黒層、白層の2層にする目的は、表示面側を黒層とする事によって外光反射率を低減してコントラストの改善を図りつつ、放電空間側を反射率の高い白層とする事によって蛍光体層からの発光を反射させ、発光効率の改善を図る為である。
【0037】
[工程3]
図3のステップS103に示したブラックストライプ層形成工程である。
この工程では、黒色顔料、低融点ガラス粉末、及び感光性樹脂を含むBS材ペーストを行電極対(X,Y)の間のバス電極Xb,Ybによって囲まれた部分、及び放電ギャップとは反対側のバス電極Xb,Ybの端部の一部を少なくとも覆う様に、スクリーン印刷法やディスペンサー法等によって塗布する。なお、BS材ペーストに含まれる低融点ガラス粉末の含有量はBS材全体に対して62wt%〜70wt%の範囲で設定されることが好ましい。
【0038】
また、この低融点ガラス粉末の軟化点は後工程となる誘電体層の焼成温度と等しいかそれ以上の軟化点を有するガラス材を選択することが好ましい。
【0039】
これらの理由は後述する。次に、BS材ペースト塗布後、図2に示す形状の如く、フォトリソグラフィ法によって、電極対の間のバス電極Xb,Ybによって囲まれた部分、及び放電ギャップgとは反対側のバス電極Xb,Ybの端部の一部のみBS材が残留する様にBS層をパターニングする。パターニングは「露光→現像」を経る事によって、実施される。
なお、他の製法として、フォトリソグラフィ法によるパターニングを実施しない例もある。その一例としては、スクリーン印刷法やディスペンサー法等によって、遮光層30としての所望のパターンにパターニングされる様に、BS材ペーストを直接、パターニング塗布する方法がある。この場合、BS材には感光性樹脂は含まれない。
【0040】
なお、この工程で用いられるスクリーン印刷法やディスペンサー法による膜形成法は、スパッタリング法や真空蒸着法などの薄膜形成方法とは異なり、例えば10μm以上の膜厚を形成できる点から厚膜形成方法と呼ぶことができる。なお、この際に形成されるBS層の膜厚については、詳細を後述する。黒色顔料を含むBS層をバス電極Xb,Yb間に形成する目的は、外光反射率を低減してコントラストの改善を図る為である。
【0041】
[工程4]
図3のステップS104に示した誘電体層形成工程である。
この工程では、 各行電極X,Yの引出電極を除き、各行電極X,Yを含む前面基板10全体を被覆する様に、低融点ガラスを主成分とする誘電体層材料を一様な厚さに形成する。形成方法としては、誘電体層材料をペースト化したペーストをスクリーン印刷法によって、印刷面全体に対して均一なペースト量を塗着させる方法や、誘電体層材料をフィルム化した均一な厚さのフィルムをラミネートする方法が挙げられる。誘電体層材料を形成後、前面基板10全体を焼成する事によって、誘電体層材料及びBS材を一括焼成する事によって、誘電体突出部11Aを有した誘電体層11が形成される。
【0042】
なお、この際、バス電極Xb,Yb及び遮光層30の合計の膜厚t1(図2参照)に応じて誘電体層11の一部が背面側に突出し、その突出部が特許文献1の「嵩上げ誘電体層」に対応する誘電体突出部11Aとなる。
【0043】
なお、誘電体層11自体の膜厚は、スクリーン印刷法の場合には、印刷面全体に対して均一なペースト量を塗着させる事により、全体に均一な膜厚で形成される事となる。
【0044】
また、フィルムラミネート法の場合は、均一な厚さのフィルムを用いてラミネートする事により、全体に均一な膜厚で形成される事となる。一方、特許文献1の場合、「嵩上げ誘電体層」が設けられた部分における誘電体層全体としての膜厚と、それ以外の部分の膜厚とでは、「嵩上げ誘電体層」の高さ分、誘電体層全体としての膜厚が異なる。以上の点について、完成したPDP自体においても、特許文献1の構成と本実施例の構成とでは異なる事となる。
【0045】
[工程5]
図3のステップS105に示した保護層(MgO層)形成工程である。
この工程では、 誘電体突出部11Aを含む誘電体層11全体を被覆する様に、保護層12を成膜する。保護層12は例えばMgOからなり、MgO材を真空蒸着法等の既存の成膜方法によって成膜する。
【0046】
(背面基板形成工程)
背面基板形成工程は、以下の工程6から工程9までの4つの工程を順に実施する。次に、工程6から工程9まで各工程について、詳述する。
【0047】
[工程6]
この工程は、図2に示した列電極Dを形成するもので、ガラスからなる背面基板13上全面に成膜されたAl等の列電極(アドレス電極)膜を、従来からあるフォトリソグラフィ法により各放電セルに対応させて列方向に並列させて形成する。
【0048】
[工程7]
この工程は、図2に示した誘電体層14を形成するもので、列電極Dの引出部を除き、列電極Dを被覆する様に誘電体材料からなる列電極保護層材をスクリーン印刷法等によって塗着させ、焼成する事によって列電極Dを保護する誘電体層14を形成する。
【0049】
[工程8]
この工程は、図1及び図2に示した隔壁35を形成するもので、誘電体層14上に、隔壁材をダイコート法等によって塗着させ、乾燥後、サンドブラスト法によって隔壁パターンを形成する。この隔壁パターンは、各放電セルの四方を区画する縦壁と横壁からなる梯子状であって、隣接する横壁35b,35b間には図1の如く隙間SLが形成される。
【0050】
[工程9]
この工程は、図2に示した蛍光体層16を形成するもので、各放電セルCを区画する隔壁35a,35bの側面及び誘電体層14上に、各放電セルCに対応したRGBの蛍光体をスクリーン印刷法によって印刷し、焼成すると、蛍光体層16が形成される。
【0051】
以上に説明した工程1〜工程5の各工程を経て、図2の断面図の如くPDP1の前面基板10が完成し、工程6〜工程9の各工程を経て、図2の断面図の如く、PDP1の背面基板13が完成する。
その後、背面基板13外周に封着材を形成し、前面基板10と背面基板13とを封着、その後パネル内排気工程、ガス封入工程を経て、PDP1が完成する。
【0052】
以上の工程1〜工程5の各工程から分かる様に、本実施例においては、特許文献1の如く「嵩上げ誘電体層」を形成する為の、独立した個別の工程を設けることなく、工程2のバス電極形成工程、工程3の遮光層形成工程、工程4の誘電体層形成工程のみを経ることによって、「嵩上げ誘電体層」に対応する本実施例の「誘電体突出部11A」をも形成することができる。よって、特許文献1に比べて、工程数を削減することができ、様々な製造コストを削減することができる。
【0053】
ここで、上記工程2でのバス電極Xb,Ybの膜厚と、上記工程3での遮光層30の膜厚について、説明する。
図2における誘電体突出部11Aの大きな目的の1つは、特許文献1の「嵩上げ誘電体層」と同様に、列方向に隣接する放電セルCに放電が拡がる事による誤放電を防止する目的がある。その場合少なくとも、バス電極Xb,Yb上の誘電体層11を突出させる事によってバス電極Xb,Yb上の放電を防ぐ必要がある。よって、バス電極Xb,Yb上のこの誘電体突出部11Aの厚さt2(図2参照)はPDP1の駆動電圧にも関係するが、誤放電を防ぐ位の所望の高さが必要となる。ここで、誘電体突出部11Aの高さが所望の値t2となる様に、上記工程2及び上記工程3にてバス電極Xb,Ybの膜厚と遮光層30の膜厚との合計値t1(図2参照)を設定する。
【0054】
上記工程4において、フィルムで形成された誘電体層材料を用いる場合、誘電体突出部11Aの高さと略等しい高さに膜厚t1を設定する事によって、完成後の前面基板10において、誘電体突出部11Aの高さが所望の値t2となる。
【0055】
一方、上記工程4において、誘電体層材料をペースト化してスクリーン印刷法によって塗着する場合は、誘電体層材料ペーストの粘度等の諸条件及び印刷条件のプロセス条件によって、t2とt1の関係が変化する。一定のプロセス条件で誘電体層11を形成した場合、例えば「(t2)≒A(t1)+B」の関係式で設定できる。
【0056】
なお、プロセス条件の変更に伴い、この関係式の「A」及び「B」の値は変化する。この「A」及び「B」を求める場合は、例えば一定のプロセス条件にて前面基板10を複数枚作成し、t1及びt2を実測する事によって求めることができる。
【0057】
更に、上記工程3にてバス電極Xb,Yb間に形成する遮光層30の膜厚を、図2の如くバス電極Xb,Yb上に形成される遮光層30と平ら(同一平面)になる様に、すなわち各遮光層30の背面側の全面が前面基板10と略平行になる様に設定すれば、バス電極Xb,Yb上及びバス電極Xb,Yb間上の誘電体突出部11Aの背面側の面が同一平面で前面基板10と略平行に形成される。
【0058】
この場合、誘電体突出部11Aの体積が大きくなり、より誤放電防止効果が得られる。更に図1、図2の如く横壁35b,35bを設けたPDP1においては、この誘電体突出部11Aと背面基板13の横壁35b,35bの接触面積が大きくなり、PDP1を駆動した際に発生する可能性のある前面基板10と背面基板13との振動を抑制することができる。この振動はノイズを発生するので、この構成を用いる事によって、ノイズ低減の効果を得ることができる。
【0059】
更に、誘電体層11を形成するための誘電体層材料をペースト化してスクリーン印刷法によって塗着する場合は、スクリーンのメッシュ痕が誘電体層11にそのまま残留し、小さな凹凸となって誘電体層11に形成されてしまう可能性がある。本実施例における誘電体突出部11Aが存在しない場合、この小さな凹凸が直接背面基板13上の構造物と接触する可能性があり、この接触によって例えばPDP1の駆動時にこの小さな凹凸を起点に誘電体層11が破壊される可能性がある。誘電体層11の破壊部分は画素欠陥となる。一方、本実施例の構成の様に、誘電体突出部11Aを設けた場合は、この誘電体突出部11Aのみが背面基板13の隔壁と接触することによって、例えばメッシュ痕等の小さな凹凸が誘電体層11上に存在した場合においても、その小さな凹凸が背面基板13上の構造物と接触することがなくなり、画素欠陥の防止効果を得ることができる。
【0060】
次に、フォトリソグラフィ法によって遮光層30をパターニングする場合における、遮光層30を形成するBS材(ブラックストライプ材)ペーストに含まれる低融点ガラス粉末の含有量を、BS材全体に対して62wt%〜70wt%の範囲で設定する点について説明する。
【0061】
上記に説明した様に、特に遮光層30は十分な膜厚と、その形状を確保しなければならない。その場合、BS材に含まれる低融点ガラス粉末の含有量をできる限り多くする必要がある。その理由として、この低融点ガラスが焼成によって「溶解→凝固」し、遮光層30としての構造物の形状を保つ作用を為すからである。
【0062】
ここで、遮光層30として所望の形状、膜厚を保つ場合、BS材ペーストに含まれる低融点ガラス粉末の含有量はBS材全体に対して62wt%以上の値が好ましいことが実験により分かった。
【0063】
一方、BS材に感光性樹脂を含有させることによってBS材を感光性材料とし、上記工程3の如く「露光→現像」による所謂フォトリソグラフィ法によってパターニングする場合、低融点ガラス粉末の含有量を多くしすぎた場合、その他の含有物である黒色顔料及び感光性樹脂の含有量が減る事となる。
【0064】
特に、感光性樹脂の含有量が少なくなった場合、露光時の感光性が悪化し、遮光層30が所望の形状に形成できなくなってしまう。BS材ペーストに含まれる低融点ガラス粉末の含有量はBS材全体に対して70wt%を超えてしまうと、感光性の悪化が顕著となり、所望の形状にパターニングできなくなることが分かった。
【0065】
以上により、フォトリソグラフィ法によって遮光層30をパターニングする場合、すなわち、BS材に感光性樹脂を含有させることによってBS材を感光性材料とする場合、BS材ペーストに含まれる低融点ガラス粉末の含有量はBS材全体に対して62wt%〜70wt%の範囲で設定することが好ましい。
なお、遮光層30のパターニングを、上述の如くスクリーン印刷法やディスペンサー法等によるフォトリソグラフィ法以外の方法によってパターニングする場合には、感光性の悪化による不具合自体が存在しない為、70wt%を超えた値であっても良い。
【0066】
次に、BS材に含まれる低融点ガラス粉末の軟化点は後工程となる誘電体層11の焼成温度と等しいかそれ以上の軟化点を有するガラス材を選択する点について説明する。
【0067】
上記工程4にて誘電体層材とBS材が一括焼成されることによって、遮光層30が形成されるが、BS材に含まれる低融点ガラス粉末の軟化点がこの焼成温度よりも低い場合、遮光層30に泡が発生する。この泡により、遮光層30が所望の形状に形成されないばかりか、誘電体層11と遮光層30の界面に泡が残留し、PDP1駆動時に誘電体層11が破壊される可能性がある。
【0068】
一方、BS材に含まれる低融点ガラス粉末の軟化点は後工程となる誘電体層11の焼成温度と等しいかそれ以上の軟化点を有するガラス材を選択した場合、泡は発生せず、所望の形状で遮光層30が形成できる。但し、あまり高い軟化点の低融点ガラス粉末を用いた場合、この焼成時にこの低融点ガラスが溶解しないことが考えられる。よって、軟化点の上限としては、この焼成温度下にて溶解する低融点ガラス粉末を用いる。
なお、BS材の焼成と誘電体材の焼成とを個別に行う場合においても同様である。すなわち、BS材の焼成温度だけを考慮して、BS材に含まれる低融点ガラス粉末の軟化点を決定した場合において、その軟化点が誘電体材の焼成温度よりも低い場合には、その誘電体材の焼成時にBS材に含まれる低融点ガラス粉末が再溶融して、同様に泡が発生してしまう。よって、BS材の焼成と誘電体材の焼成とを個別に行う場合においても、この低融点ガラス粉末の軟化点は後工程となる誘電体層の焼成温度と等しいか、それ以上の軟化点を有するガラス材を選択することが好ましい。
【0069】
以上、詳述したように、本発明の実施の形態に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法は、前面基板10の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対(X,Y)と、該行電極対(X,Y)を被覆する誘電体層11と、が設けられ、前記行電極対(X,Y)を構成する各行電極X,Yが、各対毎に所要の放電ギャップgを介して対向するように形成された透明電極Xa,Yaと行方向に延びるように形成されて前記透明電極Xa,Yaの放電ギャップg側とは反対側の端部に接続されたバス電極Xb,Ybからなり、前記バス電極Xb,Ybの背面側と、前記行電極対(X,Y)の間の前記バス電極Xb,Ybによって囲まれた部分と、に遮光層30が形成されるプラズマディスプレイパネル1の製造方法において、前記誘電体層11の表面を部分的に背面側へ突出させるに十分な厚さの前記バス電極Xb,Yb及び前記遮光層30を形成し、その後に前記行電極対(X,Y)を含む前記前面基板10を被覆する一様な厚さの低融点ガラス層を設けこの低融点ガラス層を焼成することにより、前記誘電体層11として前記遮光層30上の部分が他の部分に対して背面側へ突出した誘電体突出部11Aを形成することを特徴としている。
【0070】
これにより、本実施形態においては、特許文献1の如く「嵩上げ誘電体層」を形成する為の、独立した個別の工程を設けることなく、工程2のバス電極形成工程、工程3の遮光層形成工程、工程4の誘電体層形成工程のみを経ることによって、「嵩上げ誘電体層」に対応する本実施形態の「誘電体突出部11A」をも形成することができる。よって、特許文献1に比べて、工程数を削減することができ、様々な製造コストを削減することができる。
また、本実施形態においては、特許文献2の如く、金属層の厚さのみによって誘電体層の突出した層を形成するのではなく、バス電極と遮光層の合計膜厚によって誘電体突出部の厚さが規定されるので、バス電極のみを厚い膜厚にて形成する必要がなく、製造上安易であり、よって製品歩留が向上する。更に、遮光層はプラズマディスプレイパネルの駆動マージン全体に殆ど影響を与えない為、駆動マージンに左右されずに遮光層の膜厚を任意に設定できる。すなわち、バス電極と遮光層の合計膜厚を任意に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施形態に係るプラズマディスプレイパネルにおける行電極対と隔壁との関係を模式的に表す平面図である。
【図2】図1のV1−V1線に沿う断面図で、詳しくは、行電極対の対向部を含む垂直断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法における製造工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
10 前面ガラス基板(前面基板)
11 誘電体層
11A 誘電体突出部
12 保護層
13 背面ガラス基板(背面基板)
14 誘電体層
35 隔壁
35a 縦壁
35b 横壁
30 遮光層
X 行電極
Y 行電極
Xa 透明電極
Ya 透明電極
Xb バス電極
Yb バス電極
Xb’,Yb’ 黒色導電層
Xb”,Yb” 白色導電層
D 列電極(アドレス電極)
S 放電空間
SL 隙間
C 放電セル(単位発光領域)
L 表示ライン
g ギャップ
r 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対と、該行電極対を被覆する誘電体層と、が設けられ、
前記行電極対を構成する各行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて前記透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続されたバス電極からなり、
前記バス電極の背面側と、前記行電極対の間の前記バス電極によって囲まれた部分と、に遮光層が形成されるプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
前記誘電体層の表面を部分的に背面側へ突出させるに十分な厚さの前記バス電極及び前記遮光層を形成し、その後に前記行電極対を含む前記前面基板を被覆する一様な厚さの低融点ガラス層を設けこの低融点ガラス層を焼成することにより、前記誘電体層として前記遮光層上の部分が他の部分に対して背面側へ突出した誘電体突出部を形成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
【請求項2】
前記遮光層は黒色顔料及びガラス粉末を含む感光性材料によって形成され、前記感光性材料に含まれる前記ガラス粉末の含有率が62wt%〜70wt%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
【請求項3】
前記遮光層は黒色顔料及びガラス粉末を含む材料によって形成され、前記ガラス粉末の軟化点を、前記低融点ガラス層の焼成温度以上となる様に設定することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
【請求項4】
前記バス電極の背面側に形成される遮光層の表面と、前記行電極対の間の前記バス電極によって囲まれた部分に形成される遮光層の表面とが、同一平面となる様に前記遮光層を形成することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
【請求項5】
前記誘電体層を形成する誘電体層形成工程では、前記低融点ガラス層の材料をペースト化した誘電体材料をスクリーン印刷法によって前記前面基板上に印刷する事により前記低融点ガラス層が前記前面基板に被覆され、前記誘電体層突出部の所望の高さに応じて、前記バス電極の膜厚及び前記バス電極の背面側に形成される遮光層の膜厚の合計値を設定することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
【請求項6】
前記誘電体層を形成する誘電体層形成工程では、前記低融点ガラス層の材料をフィルム化した誘電体材料を前記前面基板上にラミネートする事により、前記低融点ガラス層が前記前面基板上に被覆され、前記誘電体層突出部の所望の高さと略等しい値にて、前記バス電極の膜厚及び前記バス電極の背面側に形成される遮光層の膜厚の合計値を設定することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
【請求項7】
前面基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対と、該行電極対を被覆する誘電体層と、が設けられ、
前記行電極対を構成する各行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて前記透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続され厚膜形成法により形成されるバス電極からなり、
前記バス電極の背面側と、前記行電極対の間の前記バス電極によって囲まれた部分と、に厚膜形成法により遮光層が形成されるプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記誘電体層はその膜厚が全面にわたり均一であり、前記誘電体層の前記遮光層上の部分が他の部分に対して背面側へ突出した誘電体突出部を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−194103(P2007−194103A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−12083(P2006−12083)
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】