説明

プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法

【課題】小さな回路規模で、ピーク電流を小さくすることができるプラズマディスプレイ装置を提供することを課題とする。
【解決手段】複数の第1のサステイン放電電極との間でサステイン放電を行う複数の第2のサステイン放電電極と、前記第1のサステイン放電電極及び前記第2のサステイン放電電極に交差するように設けられる複数のアドレス電極と、前記サステイン放電を行うために前記複数の第2のサステイン放電電極にサステインパルスを出力する第2のサステイン放電電極駆動回路とを有し、前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、第1の電位のノード及び第1のノード間に接続される第1のスイッチ(SW1)と、第2の電位のノード及び前記第1のノード間に接続される第2のスイッチ(SW2)と、前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの一の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第3のスイッチ(SW4)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイ装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイ装置は、アドレス期間において表示を行う表示セルを選択し、サステイン放電期間において選択された表示セルのサステイン放電を行うことにより、表示を行う。サステイン放電時には、全電極に同時にサステインパルスが印加されるため、以下の課題がある。
【0003】
第1に、大きなピーク電流が流れるため、スイッチは許容電流の大きな素子を使用する必要があり、コストアップとなる。第2に、大きなピーク電流が流れるため、ノイズや不要輻射が発生し、対策のための追加部品が必要となりコストアップとなる。また、信頼性も低下させる場合がある。
【0004】
特開2004−341290号公報には、複数のX電極と、前記複数のX電極に隣接して配置され、前記複数のX電極との間に維持放電を発生させるための複数のY電極と、前記複数のX電極に維持放電電圧を印加するためのX電極駆動回路と、前記複数のY電極に維持放電電圧を印加するためのY電極駆動回路とを有し、前記X電極駆動回路及び前記Y電極駆動回路は、所定の隣接電極の放電パルスが同時に同方向に上昇又は下降する第1のサステイン駆動モードと、すべての隣接電極の放電パルスが異なるタイミングで上昇又は下降する第2のサステイン駆動モードとを有するプラズマディスプレイ装置が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−341290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、奇数番目のX電極に維持放電電圧を印加するための第1のXサステイン回路と、偶数番目のX電極に維持放電電圧を印加するための第2のXサステイン回路と、奇数番目のY電極に維持放電電圧を印加するための第1のYサステイン回路と、偶数番目のY電極に維持放電電圧を印加するための第2のYサステイン回路とを必要とする。そのため、回路規模が大きくなり、コストアップとなる。
【0007】
本発明の目的は、小さな回路規模で、ピーク電流を小さくすることができるプラズマディスプレイ装置及びその駆動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のプラズマディスプレイ装置は、複数の第1のサステイン放電電極と、前記複数の第1のサステイン放電電極と並行して設けられ、前記複数の第1のサステイン放電電極との間でサステイン放電を行う複数の第2のサステイン放電電極と、前記第1のサステイン放電電極及び前記第2のサステイン放電電極に交差するように設けられる複数のアドレス電極と、前記サステイン放電を行うために前記複数の第2のサステイン放電電極にサステインパルスを出力する第2のサステイン放電電極駆動回路とを有し、前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、第1の電位のノード及び第1のノード間に接続される第1のスイッチと、第2の電位のノード及び前記第1のノード間に接続される第2のスイッチと、前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの一の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第3のスイッチと、前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの他の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第4のスイッチとを有し、前記第1のスイッチがオフからオンに切り換わってから第1の期間の間は、前記第2及び第3のスイッチはオフであり、前記第4のスイッチはオンであり、前記第1の期間経過後、前記第3のスイッチはオンし、前記第1のスイッチはオンを維持し、前記第2のスイッチはオフを維持することを特徴とする。
【0009】
本発明のプラズマディスプレイ装置の駆動方法は、複数の第1のサステイン放電電極と、前記複数の第1のサステイン放電電極と並行して設けられ、前記複数の第1のサステイン放電電極との間でサステイン放電を行う複数の第2のサステイン放電電極と、前記第1のサステイン放電電極及び前記第2のサステイン放電電極に交差するように設けられる複数のアドレス電極と、前記サステイン放電を行うために前記複数の第2のサステイン放電電極にサステインパルスを出力する第2のサステイン放電電極駆動回路とを有するプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、第1の電位のノード及び第1のノード間に接続される第1のスイッチと、第2の電位のノード及び前記第1のノード間に接続される第2のスイッチと、前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの一の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第3のスイッチと、前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの他の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第4のスイッチとを有し、前記第1のスイッチがオフからオンに切り換わってから第1の期間の間は、前記第2及び第3のスイッチはオフであり、前記第4のスイッチはオンである第1のステップと、前記第1の期間経過後、前記第3のスイッチはオンし、前記第1のスイッチはオンを維持し、前記第2のスイッチはオフを維持する第2のステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
一の第2のサステイン放電電極のサステイン放電のタイミングと他の第2のサステイン放電電極のサステイン放電のタイミングをずらすことができる。これにより、サステイン放電のピーク電流を小さくすることができるので、許容電流の小さな素子を使用することができ、コストを低減することができる。また、ピーク電流によるノイズや不要輻射を小さくし、対策のための追加部品が不要となり、コストを低減することができる。また、信頼性を向上させることができる。
【0011】
また、一の第2のサステイン放電電極のサステインパルスと他の第2のサステイン放電電極のサステインパルスを第1及び第2のスイッチ等の共通の回路で生成することができるので、回路規模が小さくなり、コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図2は、本発明の実施形態によるプラズマディスプレイ装置の構成例を示す図である。制御回路7は、表示負荷率検出部8を有し、画像データDATA、クロック信号CLOCK、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCを入力し、X電極(第1のサステイン放電電極)駆動回路4、Y電極(第2のサステイン放電電極)駆動回路5及びアドレス電極駆動回路6を制御する。
【0013】
表示負荷率検出部8は、画像データDATAを基に1垂直同期期間でのプラズマディスプレイパネル3全面の表示負荷率を検出する。表示負荷率は、発光画素数及びその発光階調に応じて決められる。パネル3全面が最大階調値で表示されている場合は表示負荷率が100%である。また、パネル3全面が最大階調値の1/10で表示されている場合は表示負荷率が例えば10%である。また、パネル3の10%のエリアのみが最大階調値で表示されているような場合にも、表示負荷率が例えば10%である。表示負荷率検出部8は、検出した表示負荷率に応じて、X電極駆動回路4及びY電極駆動回路5を制御する。その詳細は、後に説明する。
【0014】
X電極駆動回路4は、複数の第1のサステイン放電電極(以下、X電極という)X1,X2,・・・に所定の電圧を供給する。以下、X電極X1,X2,・・・の各々を又はそれらの総称を、X電極Xiといい、iは添え字を意味する。Y電極駆動回路5は、複数の第2のサステイン放電電極(以下、Y電極という)Y1,Y2,・・・に所定の電圧を供給する。以下、Y電極Y1,Y2,・・・の各々を又はそれらの総称を、Y電極Yiといい、iは添え字を意味する。アドレス電極駆動回路6は、複数のアドレス電極A1,A2,・・・に所定の電圧を供給する。以下、アドレス電極A1,A2,・・・の各々を又はそれらの総称を、アドレス電極Ajといい、jは添え字を意味する。
【0015】
プラズマディスプレイパネル3では、Y電極Yi及びX電極Xiが水平方向に並行して延びる行を形成し、アドレス電極Ajが垂直方向に延びる列を形成する。アドレス電極Ajは、X電極Xi及びY電極Yiに交差するように設けられる。Y電極Yi及びX電極Xiは、垂直方向に交互に配置される。Y電極Yi及びアドレス電極Ajは、i行j列の2次元行列を形成する。表示セルCijは、Y電極Yi及びアドレス電極Ajの交点並びにそれに対応して隣接するX電極Xiにより形成される。この表示セルCijが画素に対応し、プラズマディスプレイパネル3は2次元画像を表示することができる。
【0016】
図3は、プラズマディスプレイパネル3の構造例を示す分解斜視図である。X電極Xi及びY電極Yiは、前面ガラス基板1上に形成されている。その上には、放電空間に対し絶縁するための誘電体層13が被着されている。さらにその上には、MgO(酸化マグネシウム)保護層14が被着されている。一方、アドレス電極Ajは、前面ガラス基板1と対向して配置された背面ガラス基板2上に形成される。その上には、誘電体層16が被着される。更にその上には、蛍光体18〜20が被着されている。隔壁17の内面には、赤、青、緑色の蛍光体18〜20がストライプ状に各色毎に配列、塗付されている。X電極Xi及びY電極Yiの間の放電によって蛍光体18〜20を励起して各色が発光する。前面ガラス基板1及び背面ガラス基板2との間の放電空間には、Ne+Xeペニングガス等が封入されている。
【0017】
図4は画像の1フレームFRにおけるプラズマディスプレイ装置の駆動方法例を示す図であり、図5は1サブフレームSF1におけるプラズマディスプレイ装置の駆動方法例を示す図である。
【0018】
1フレームFRは、第1のサブフレームSF1、第2のサブフレームSF2、・・・、第nのサブフレームSFnにより形成される。このnは、例えば10であり、階調ビット数に相当する。サブフレームSF1,SF2等の各々を又はそれらの総称を、以下、サブフレームSFという。各サブフレームSFは、リセット期間Tr、アドレス期間Ta及びサステイン放電期間Tsにより構成される。
【0019】
リセット期間Trでは、X電極Xi及びY電極Yiに所定の電圧を印加して、表示セルCijの初期化を行う。Y電極Yiには、正電圧Vwのリセット書き込みパルス502及び負電圧−Veのリセット消去パルス503が印加される。
【0020】
アドレス期間Taでは、Y電極駆動回路5は、サステイン放電期間Tsでサステイン放電を行うY電極Yiを選択するために複数のY電極Yiに順次、スキャンパルス504を出力する。具体的には、Y電極Y1,Y2,・・・に対してスキャンパルス504を順次スキャンして印加し、そのスキャンパルス504に対応してアドレスパルス501をアドレス電極Ajに印加することにより表示する表示セルCijを選択する。Y電極Yiのスキャンパルス504に対応してアドレス電極Ajのアドレスパルス501が生成されれば、そのY電極Yi及びX電極Xiの表示セルCijが選択される。Y電極Yiのスキャンパルス504に対応してアドレス電極Ajのアドレスパルス501が生成されなければ、そのY電極Yi及びX電極Xiの表示セルCijが選択されない。スキャンパルス504に対応してアドレスパルス501が生成されると、アドレス電極Aj及びY電極Yi間のアドレス放電が起こり、それを種火としてX電極Xi及びY電極Yi間で放電が起こり、X電極Xiに負電荷が蓄積され、Y電極Yiに正電荷が蓄積される。
【0021】
サステイン放電期間Tsでは、X電極Xi及びY電極Yi間に互いに逆相のサステインパルス505及び506が印加され、選択された表示セルCijのX電極Xi及びY電極Yi間でサステイン放電を行い、発光を行う。X電極駆動回路4は、サステイン放電を行うために複数のX電極Xiにサステインパルス505を出力する。Y電極駆動回路5は、サステイン放電を行うために複数のY電極Yiにサステインパルス506を出力する。各サブフレームSFでは、X電極Xi及びY電極Yiのサステインパルス505及び506による発光回数(サステイン放電期間Tsの長さ)が異なる。これにより、階調値を決めることができる。サステイン放電期間Tsの動作の詳細は、後に図6を参照しながら説明する。
【0022】
図1は本発明の実施形態によるY電極駆動回路5の構成例を示す回路図であり、図6はサステイン放電期間Tsにおけるプラズマディスプレイ装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【0023】
第1のスキャンドライバSC1は、第1のY電極Y1に接続され、スイッチSW7及びスイッチSW8を有する。スイッチSW7は、Y電極Y1及びノードN4間に接続される。スイッチSW8は、Y電極Y1及びノードN5間に接続される。スイッチSW7は、ドレインがノードN4に接続され、ソースがY電極Y1に接続されるnチャネル電界効果トランジスタと、アノードがY電極Y1に接続され、カソードがノードN4に接続されるダイオードとを有する。スイッチSW8は、ソースがノードN5に接続され、ドレインがY電極Y1に接続されるnチャネル電界効果トランジスタと、カソードがY電極Y1に接続され、アノードがノードN5に接続されるダイオードとを有する。
【0024】
第2のスキャンドライバSC2は、Y電極Y2に接続され、スイッチSW9及びスイッチSW10を有する。スイッチSW9は、Y電極Y2及びノードN6間に接続される。スイッチSW10は、Y電極Y2及びノードN7間に接続される。スイッチSW9は、ドレインがノードN6に接続され、ソースがY電極Y2に接続されるnチャネル電界効果トランジスタと、アノードがY電極Y2に接続され、カソードがノードN6に接続されるダイオードとを有する。スイッチSW10は、ソースがノードN7に接続され、ドレインがY電極Y2に接続されるnチャネル電界効果トランジスタと、カソードがY電極Y2に接続され、アノードがノードN7に接続されるダイオードとを有する。
【0025】
Y電極Y1及びY2にスキャンドライバSC1及びSC2が接続されるのと同様に、すべてのY電極に別々のスキャンドライバが接続される。奇数番目のY電極Y1,Y3,Y5,・・・のスキャンドライバは、スキャンドライバSC1と同様に、ノードN4及びN5間に並列に接続される。また、偶数番目のY電極Y2,Y4,Y6,・・・のスキャンドライバは、スキャンドライバSC2と同様に、ノードN6及びN7間に並列に接続される。
【0026】
容量C2は、ノードN4及びノードN5間に接続され、アドレス電極Ajにアドレスパルス501を印加した際のノードN4及びN5のスパイク電圧を防止することができる。ダイオードD8は、アノードが電位Vscのノードに接続され、カソードがノードN4に接続される。電位Vscは、例えば0Vである。
【0027】
容量C3は、ノードN6及びノードN7間に接続され、アドレス電極Ajにアドレスパルス501を印加した際のノードN6及びN7のスパイク電圧を防止することができる。ダイオードD9は、アノードが電位Vscのノードに接続され、カソードがノードN6に接続される。
【0028】
スキャンパルス電位スイッチ回路は、スイッチSW12及びダイオードD5,D6を有し、ノードN5及びN7にスキャンパルス504の電位−Vy(図6)を出力する。ダイオードD5は、アノードがノードN5に接続され、カソードがノードN8に接続される。ダイオードD6は、アノードがノードN7に接続され、カソードがノードN8に接続される。スイッチSW12は、電位−Vyのノード及びノードN8間に接続され、ドレインがノードN8に接続され、ソースが電位−Vyのノードに接続されるnチャネル電界効果トランジスタと、アノードが電位−Vyのノードに接続され、カソードがノードN8に接続されるダイオードとを有する。スイッチSW12をオンすることにより、ノードN5及びN7に電位−Vyを出力することができる。
【0029】
アドレス期間Taでは、スイッチSW3及びSW4はオフである。スイッチSW7をオンにしてスイッチSW8をオフにすることにより、Y電極Y1に電位Vscを出力することができ、スイッチSW7をオフにしてスイッチSW8をオンにすることにより、Y電極Y1に電位−Vyを出力することができる。また、スイッチSW9をオンにしてスイッチSW10をオフにすることにより、Y電極Y2に電位Vscを出力することができ、スイッチSW9をオフにしてスイッチSW10をオンにすることにより、Y電極Y2に電位−Vyを出力することができる。
【0030】
ダイオードD3は、アノードがノードN9に接続され、カソードがノードN5に接続される。ダイオードD4は、アノードがノードN9に接続され、カソードがノードN7に接続される。スイッチSW11は、正電位Vwのノード及びノードN9間に接続され、オンにすることにより図5のリセット書き込みパルス502を生成することができる。
【0031】
スイッチSW13は、ツェナーダイオードD7及び抵抗R1を介して、ノードN8及び電位−Vyのノード間に接続され、オンにすることにより図5のリセット消去パルス503を生成することができる。
【0032】
スイッチSW1〜SW6、ダイオードD1,D2、容量C1、インダクタL1は、図5のサステインパルス506を生成するためのサステイン回路である。サステイン回路は、クランプ回路及び電力回収回路を有する。クランプ回路は、スイッチSW1及びSW2を有する。電力回収回路は、インダクタL1、ダイオードD1,D2、スイッチSW5,SW6及び容量C1を有する。
【0033】
スイッチSW3は、両方向スイッチであり、ノードN1及びノードN5間に接続される。スイッチSW4は、両方向スイッチであり、ノードN1及びノードN7間に接続される。
【0034】
第1のスイッチSW1は、第1の電位Vsのノード及び第1のノードN1間に接続される。第1の電位Vsは、正電位である。第2のスイッチSW2は、基準電位(第2の電位)のノード及び第1のノードN1間に接続される。基準電位は、例えばグランド電位である。
【0035】
第1のインダクタL1は、第1のノードN1及び第2のノードN2間に接続される。第5のスイッチSW5は、第2のノードN2及び第3のノードN3間に接続される。第1のダイオードD1は、第5のスイッチSW5に直列に接続され、カソードが第2のノードN2側に接続され、アノードが第3のノードN3側に接続される。第6のスイッチは、第2のノードN2及び第3のノードN3間において第5のスイッチSW5に並列に接続される。第2のダイオードD2は、第6のスイッチSW6に直列に接続され、アノードが第2のノードN2側に接続され、カソードが第3のノードN3側に接続される。第1の容量C1は、第3のノードN3及び基準電位のノード間に接続される。
【0036】
以上は、Y電極駆動回路5について説明した。X電極駆動回路4は、Y電極駆動回路5のうちのスイッチSW1,SW2,SW5,SW6、ダイオードD1,D2、容量C1及びインダクタL1を有する。ノードN1は、直接、すべてのX電極Xiに接続される。X電極駆動回路4は、すべてのX電極Xiに同一のサステインパルス505を出力する。
【0037】
次に、図6を参照しながら、サステイン放電期間Tsのプラズマディスプレイ装置の駆動方法を説明する。本実施形態では、Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t2とY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t3とが異なり、Y電極Y1の立ち下がりクランプ時刻t7とY電極Y2の立ち下がりクランプ時刻t8とが異なる。
【0038】
図6において、スイッチSW1〜SW6は、それらのゲート電圧を示し、ゲート電圧がハイレベルになるとオンし、ゲート電圧がローレベルになるとオフする。X電極Xiは、すべてのX電極の同一の電圧波形を示す。Y電極Y1はY電極Y1の電圧波形を示し、奇数番目のY電極Y1,Y3,Y5,・・・はY電極Y1と同じ電圧波形になる。Y電極Y2はY電極Y2の電圧波形を示し、偶数番目のY電極Y2,Y4,Y6,・・・はY電極Y2と同じ電圧波形になる。
【0039】
期間T1は、時刻t1〜t2の期間である。期間T2は、時刻t2〜t3の期間である。期間T3は、時刻t6〜t7の期間である。期間T4は、時刻t7〜t8の期間である。期間T5は、時刻t11〜t12の期間である。期間T6は、時刻t12〜t13の期間である。
【0040】
時刻t1の前では、スイッチSW1,SW2,SW5,SW6はオフし、スイッチSW3及び4はオンする。後に説明するように、前のサイクルにおいて、Y電極Y1及びY2はグランド電位(基準電位)を維持している。X電極も、同様に、グランド電位を維持している。
【0041】
時刻t1では、スイッチSW5がオンする。容量C1に充電されている電圧のLC共振により、Y電極Y1及びY2の電位は電位Vsに向けて上昇する。
【0042】
次に、時刻t2では、スイッチSW1がオンし、スイッチSW4がオフする。スイッチSW1がオンであるので、ノードN1は電位Vsになる。また、スイッチSW3がオンであるので、Y電極Y1は、さらに立ち上がり、電位Vsにクランプされる。すると、Y電極Y1及びX電極Xi間の電位差がVsになり、奇数番目のY電極Y1及びX電極Xi間のサステイン放電Doが発生する。また、スイッチSW4はオフであるので、Y電極Y2は電位を維持する。
【0043】
次に、時刻t3では、スイッチSW4がオンする。すると、Y電極Y2は、さらに立ち上がり、電位Vsにクランプされる。これにより、Y電極Y2及びX電極Xi間の電位差がVsになり、偶数番目のY電極Y2及びX電極Xi間のサステイン放電Deが発生する。Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t2とY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t3とがずれているので、奇数番目のY電極のラインの放電Doと偶数番目のY電極のラインの放電Deもずれる。
【0044】
仮に、期間T2でスイッチSW4がオンを維持する場合、又はスイッチSW3及びSW4がない場合には、Y電極Y2の立ち上がりクランプ時刻は、Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t2と同じになる。その場合には、奇数番目のY電極のラインの放電Doと偶数番目のY電極の放電Deも同じになる。全ラインの放電Do及びDeが同じ時刻に発生すると、大きなピーク電流が流れるため、スイッチSW1等は許容電流の大きな素子を使用する必要があり、コストアップとなる。また、大きなピーク電流が流れるため、ノイズや不要輻射が発生し、対策のための追加部品が必要となりコストアップとなる。また、信頼性も低下させる場合がある。
【0045】
本実施形態では、Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t2とY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t3とがずれているので、奇数番目のY電極のラインの放電Doと偶数番目のY電極のラインの放電Deもずれる。これにより、スイッチSW1等に流れるピーク電流が小さくなるため、スイッチSW1等は許容電流の小さな素子を使用することができ、コストを低減することができる。また、ピーク電流が小さくなるので、ノイズや不要輻射が小さくなり、対策のための追加部品が不要となり、コストを低減することができる。また、信頼性を向上させることができる。
【0046】
その後、スイッチSW5がオフする。次に、時刻t4において、X電極駆動回路4は、時刻t1と同様の制御により、X電極Xiの電位をLC共振により立ち上げる。次に、時刻t5において、X電極駆動回路4は、時刻t2と同様の制御により、X電極Xiを電位Vsにクランプする。時刻t4の後、Y電極駆動回路5のスイッチSW1をオフにする。すると、Y電極Y1及びY2は、オープン状態となり、電位Vsを維持する。
【0047】
次に、時刻t6では、スイッチSW6をオンにする。すると、Y電極Y1及びY2の電位は、LC共振により立ち下がる。
【0048】
次に、時刻t7では、スイッチSW2をオンし、スイッチSW4をオフする。スイッチSW2がオンになると、ノードN1がグランド電位になる。スイッチSW3はオンであるので、Y電極Y1は、さらに立ち下がり、グランド電位にクランプされる。すると、Y電極Y1及びX電極Xi間の電位差がVsになり、奇数番目のY電極Y1及びX電極Xi間のサステイン放電Doが発生する。また、スイッチSW4はオフであるので、Y電極Y2は電位を維持する。
【0049】
次に、時刻t8では、スイッチSW4がオンする。すると、Y電極Y2は、さらに立ち下がり、グランド電位にクランプされる。これにより、Y電極Y2及びX電極Xi間の電位差がVsになり、偶数番目のY電極Y2及びX電極Xi間のサステイン放電Deが発生する。
【0050】
Y電極Y1の立ち下がりクランプ時刻t7とY電極Y2の立ち下がりクランプ時刻t8とがずれているので、奇数番目のY電極のラインの放電Doと偶数番目のY電極のラインの放電Deもずれる。これにより、スイッチSW2等に流れるピーク電流が小さくなるため、スイッチSW2等は許容電流の小さな素子を使用することができ、コストを低減することができる。また、ピーク電流が小さくなるので、ノイズや不要輻射が小さくなり、対策のための追加部品が不要となり、コストを低減することができる。また、信頼性を向上させることができる。
【0051】
その後、スイッチSW6がオフする。次に、時刻t9において、X電極駆動回路4は、時刻t6と同様の制御により、X電極Xiの電位をLC共振により立ち下げる。次に、時刻t10において、X電極駆動回路4は、時刻t7と同様の制御により、X電極Xiをグランド電位にクランプする。その後、Y電極駆動回路5のスイッチSW2をオフにする。すると、Y電極Y1及びY2は、オープン状態となり、グランド電位を維持する。
【0052】
次に、時刻t11では、スイッチSW5がオンする。Y電極Y1及びY2の電位は、LC共振により立ち上がる。
【0053】
次に、時刻t12では、スイッチSW1がオンし、スイッチSW3がオフする。スイッチSW1がオンであるので、ノードN1は電位Vsになる。また、スイッチSW4がオンであるので、Y電極Y2は、さらに立ち上がり、電位Vsにクランプされる。すると、Y電極Y2及びX電極Xi間の電位差がVsになり、偶数番目のY電極Y2及びX電極Xi間のサステイン放電Deが発生する。また、スイッチSW3はオフであるので、Y電極Y1は電位を維持する。
【0054】
次に、時刻t13では、スイッチSW3がオンする。すると、Y電極Y1は、さらに立ち上がり、電位Vsにクランプされる。これにより、Y電極Y1及びX電極Xi間の電位差がVsになり、奇数番目のY電極Y1及びX電極Xi間のサステイン放電Doが発生する。Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t13とY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t12とがずれているので、奇数番目のY電極のラインの放電Doと偶数番目のY電極のラインの放電Deもずれる。これにより、上記の時刻t2及びt3と同じ効果が得られる。以後、上記の処理のサイクルを繰り返し行う。
【0055】
時刻t2及びt3では、Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t2はY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t3より早い。これに対し、時刻t12及びt13では、Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t13はY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t12より遅い。Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻とY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻とはいずれを早くしてもよい。同様に、Y電極Y1の立ち下がりクランプ時刻t7とY電極Y2の立ち下がりクランプ時刻t8とはいずれを早くしてもよい。期間T2、T4及びT6では、スイッチSW3及びSW4のうちのいずれか一方をオンに、他方をオフにすればよい。
【0056】
上記のように、Y電極Y1及びY2の間でクランプ時刻をずらすと、Y電極Y1及びY2のクランプ時間に差異が生じる。このクランプ時間の違いにより、場合によっては、ライン間の輝度段差が生じる可能性がある。その場合には、以下の2つの駆動方法が有効である。
【0057】
まず、第1の方法を説明する。図6に示すように、時刻t2及びt3では、Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t2はY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t3より早い。時刻t7及びt8では、Y電極Y1の立ち下がりクランプ時刻t7はY電極Y2の立ち下がりクランプ時刻t8より早い。時刻t12及びt13では、Y電極Y1の立ち上がりクランプ時刻t13はY電極Y2の立ち上がりクランプ時刻t12より遅い。このように、Y電極Y1の立ち上がり及び立ち下がりのクランプ時刻の組みと、Y電極Y2の立ち上がり及び立ち下がりクランプ時刻の組みとを交互に早くする。すなわち、Y電極の第1の立ち上がり及び第1の立ち下がりではY電極Y1の方を早くし、その後のY電極の第2の立ち上がり及び第2の立ち下がりではY電極Y2の方を早くする。これにより、サステインパルスの1周期毎に、Y電極Y1及びY電極Y2のクランプ時間が交互に変わる。
【0058】
次に、第2の方法を説明する。Y電極Y1のすべての立ち上がりクランプ時刻をY電極Y2のすべての立ち上がりクランプ時刻より早くし、且つY電極Y1のすべての立ち下がりクランプ時刻をY電極Y2のすべての立ち下がりクランプ時刻より遅くする。或いは、Y電極Y2のすべての立ち上がりクランプ時刻をY電極Y1のすべての立ち上がりクランプ時刻より早くし、且つY電極Y2のすべての立ち下がりクランプ時刻をY電極Y1のすべての立ち下がりクランプ時刻より遅くする。これにより、サステインパルスの1/2周期毎に、Y電極Y1及びY電極Y2のクランプ時間が交互に変わる。
【0059】
Y電極Y1及びY2のクランプ時間の違いによりライン間の輝度段差が生じる可能性がある場合においても、上記の2つの駆動方法のいずれかにより、クランプ時間が均一化されることにより、ライン間の輝度段差が軽減される、等の効果がある。
【0060】
図2の表示負荷率検出部8は、表示負荷率を検出する。サステイン放電期間Tsにおいて、表示負荷率が大きいとX電極駆動回路4及びY電極駆動回路5に流れるピーク電流が大きくなる。これに対し、表示負荷率が小さいとX電極駆動回路4及びY電極駆動回路5に流れるピーク電流が小さくなる。
【0061】
上記のY電極Y1の放電DoとY電極Y2の放電Deのタイミングをずらす目的はピーク電流を小さくすることである。したがって、ピーク電流が元々小さい場合には、Y電極Y1の放電DoとY電極Y2の放電Deのタイミングを必ずしもずらす必要はない。そこで、Y電極駆動回路5において、スイッチSW4は、表示負荷率が閾値より大きいときには期間T2及びT4の間はオフであり、表示負荷率が閾値より小さいときには期間T2及びT4の間はオンにすることができる。スイッチSW4がオフであるときには奇数ラインの放電Doと偶数ラインの放電Deとのタイミングが異なり、スイッチSW4がオンであるときには奇数ラインの放電Doと偶数ラインの放電Deとのタイミングが同じである。同様に、Y電極駆動回路5において、スイッチSW3は、表示負荷率が閾値より大きいときには期間T6の間はオフであり、表示負荷率が閾値より小さいときには期間T6の間はオンにすることができる。
【0062】
また、期間T2、T4及びT6が短いとピーク電流が比較的大きくなり、期間T2、T4及びT6が長いとピーク電流が比較的小さくなる。そこで、Y電極駆動回路5において、表示負荷率が大きいときには期間T2、T4及びT6を長く、表示負荷率が小さいときには期間T2、T4及びT6を短くすることができる。
【0063】
期間T2、T4及びT6は、それぞれ50ns以上かつ500ns以下の期間であることが好ましい。期間T1、T3及びT5は、例えばそれぞれ300nsである。
【0064】
以上の動作により、奇数ラインと偶数ラインでは放電タイミングをずらし、放電を分散することができる。これにより、スイッチSW1及びSW2に流れるピーク電流が低減する。期間T2、T4及びT6を長くすることにより、ピーク電流を最大1/2にすることができる。
【0065】
なお、上記では奇数番目のY電極と偶数番目のY電極の2種類のY電極の放電タイミングをずらす場合を例に説明したが、3種類以上のY電極の放電タイミングをずらすようにしてもよい。
【0066】
また、上記ではY電極駆動回路5のサステインパルスのタイミングをずらす場合を説明したが、同様に、X電極駆動回路4のサステインパルスのタイミングをずらすことにより放電タイミングをずらすようにしてもよい。
【0067】
以上のように、本実施形態によれば、時刻t2でスイッチSW1がオフからオンに切り換わってから第1の期間T2の間は、スイッチSW2及びSW4はオフである。第1の期間T2経過後、スイッチSW4はオンし、スイッチSW1はオンを維持し、スイッチSW2はオフを維持する。
【0068】
時刻t2でスイッチSW1がオフからオンに切り換わってから第1の期間T2の間は、スイッチSW3はオンである。
【0069】
第1のスキャンドライバSC1は、Y電極Y1及びアドレス電極Aj間のアドレス放電を行うためのスキャンパルスをY電極Y1に出力する。第2のスキャンドライバSC2は、Y電極Y2及びアドレス電極Aj間のアドレス放電を行うためのスキャンパルスをY電極Y2に出力する。
【0070】
X電極駆動回路4は、すべてのX電極Xiに同一のサステインパルスを出力する。Y電極駆動回路5は、Y電極Y1及びY電極Y2に異なるサステインパルスを出力する。Y電極Y1のサステイン放電及びY電極Y2のサステイン放電は、タイミングが異なる。
【0071】
時刻t7でスイッチSW2がオフからオンに切り換わってから第2の期間T4の間は、スイッチSW1及びSW4はオフである。第2の期間T4経過後、スイッチSW4はオンし、スイッチSW1はオフを維持し、スイッチSW2はオンを維持する。
【0072】
時刻t12でスイッチSW1がオフからオンに切り換わってから期間T6の間は、スイッチSW2及びSW3はオフであり、スイッチSW4はオンである。期間T6経過後、スイッチSW3はオンし、スイッチSW1はオンを維持し、スイッチSW2はオフを維持し、スイッチSW4はオンを維持する。
【0073】
スイッチSW3は奇数番目のY電極に接続され、スイッチSW4は偶数番目のY電極に接続される。
【0074】
本実施形態によれば、Y電極Y1のサステイン放電のタイミングとY電極Y2のサステイン放電のタイミングをずらすことができる。これにより、サステイン放電のピーク電流を小さくすることができるので、許容電流の小さな素子を使用することができ、コストを低減することができる。また、ピーク電流によるノイズや不要輻射を小さくし、対策のための追加部品が不要となり、コストを低減することができる。また、信頼性を向上させることができる。
【0075】
また、Y電極Y1のサステインパルスとY電極Y2のサステインパルスをスイッチSW1及びSW2等の共通の回路で生成することができるので、回路規模が小さくなり、コストを低減することができる。
【0076】
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施形態によるY電極駆動回路の構成例を示す回路図である。
【図2】本発明の実施形態によるプラズマディスプレイ装置の構成例を示す図である。
【図3】プラズマディスプレイパネルの構造例を示す分解斜視図である。
【図4】画像の1フレームにおけるプラズマディスプレイ装置の駆動方法例を示す図である。
【図5】1サブフレームにおけるプラズマディスプレイ装置の駆動方法例を示す図である。
【図6】サステイン放電期間におけるプラズマディスプレイ装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0078】
1 前面ガラス基板
2 背面ガラス基板
3 プラズマディスプレイパネル
4 X電極駆動回路
5 Y電極駆動回路
6 アドレス電極駆動回路
7 制御回路
8 表示負荷率検出部
13、16 誘電体層
14 保護層
17 隔壁
18〜20 蛍光体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1のサステイン放電電極と、
前記複数の第1のサステイン放電電極と並行して設けられ、前記複数の第1のサステイン放電電極との間でサステイン放電を行う複数の第2のサステイン放電電極と、
前記第1のサステイン放電電極及び前記第2のサステイン放電電極に交差するように設けられる複数のアドレス電極と、
前記サステイン放電を行うために前記複数の第2のサステイン放電電極にサステインパルスを出力する第2のサステイン放電電極駆動回路とを有し、
前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、
第1の電位のノード及び第1のノード間に接続される第1のスイッチと、
第2の電位のノード及び前記第1のノード間に接続される第2のスイッチと、
前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの一の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第3のスイッチと、
前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの他の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第4のスイッチとを有し、
前記第1のスイッチがオフからオンに切り換わってから第1の期間の間は、前記第2及び第3のスイッチはオフであり、前記第4のスイッチはオンであり、
前記第1の期間経過後、前記第3のスイッチはオンし、前記第1のスイッチはオンを維持し、前記第2のスイッチはオフを維持することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、
前記一の第2のサステイン放電電極及び前記アドレス電極間のアドレス放電を行うためのスキャンパルスを前記一の第2のサステイン放電電極に出力する第1のスキャンドライバと、
前記他の第2のサステイン放電電極及び前記アドレス電極間のアドレス放電を行うためのスキャンパルスを前記他の第2のサステイン放電電極に出力する第2のスキャンドライバとを有することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項3】
さらに、前記複数の第1のサステイン放電電極に同一のサステインパルスを出力する第1のサステイン放電電極駆動回路を有し、
前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、前記一の第2のサステイン放電電極及び前記他の第2のサステイン放電電極に異なるサステインパルスを出力することを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第2のスイッチがオフからオンに切り換わってから第2の期間の間は、前記第1及び第3のスイッチはオフであり、
前記第2の期間経過後、前記第3のスイッチはオンし、前記第1のスイッチはオフを維持し、前記第2のスイッチはオンを維持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第2のスイッチがオフからオンに切り換わってから第2の期間の間は、前記第1及び第4のスイッチはオフであり、前記第3のスイッチはオンであり、
前記第2の期間経過後、前記第4のスイッチはオンし、前記第1のスイッチはオフを維持し、前記第2のスイッチはオンを維持し、前記第3のスイッチはオンを維持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、
前記第1のノード及び第2のノード間に接続される第1のインダクタと、
前記第2のノード及び第3のノード間に接続される第5のスイッチと、
前記第5のスイッチに直列に接続され、カソードが前記第2のノード側に接続され、アノードが前記第3のノード側に接続される第1のダイオードと、
前記第2のノード及び第3のノード間において前記第5のスイッチに並列に接続される第6のスイッチと、
前記第6のスイッチに直列に接続され、アノードが前記第2のノード側に接続され、カソードが前記第3のノード側に接続される第2のダイオードと、
前記第3のノード及び前記第2の電位のノード間に接続される第1の容量とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項7】
前記一の第2のサステイン放電電極のサステイン放電及び前記他の第2のサステイン放電電極のサステイン放電は、タイミングが異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項8】
さらに、表示負荷率を検出する表示負荷率検出部を有し、
前記表示負荷率が大きいときには前記第1の期間が長く、前記表示負荷率が小さいときには前記第1の期間が短いことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項9】
さらに、表示負荷率を検出する表示負荷率検出部を有し、
前記第3のスイッチは、前記表示負荷率が閾値より大きいときには前記第1の期間の間はオフであり、前記表示負荷率が前記閾値より小さいときには前記第1の期間の間はオンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第1の期間は、50ns以上かつ500ns以下の期間であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項11】
前記第3のスイッチは偶数番目の前記第2のサステイン放電電極に接続され、前記第4のスイッチは奇数番目の前記第2のサステイン放電電極に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置。
【請求項12】
複数の第1のサステイン放電電極と、
前記複数の第1のサステイン放電電極と並行して設けられ、前記複数の第1のサステイン放電電極との間でサステイン放電を行う複数の第2のサステイン放電電極と、
前記第1のサステイン放電電極及び前記第2のサステイン放電電極に交差するように設けられる複数のアドレス電極と、
前記サステイン放電を行うために前記複数の第2のサステイン放電電極にサステインパルスを出力する第2のサステイン放電電極駆動回路とを有するプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、
前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、
第1の電位のノード及び第1のノード間に接続される第1のスイッチと、
第2の電位のノード及び前記第1のノード間に接続される第2のスイッチと、
前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの一の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第3のスイッチと、
前記第2のサステイン放電電極駆動回路は、前記複数の第2のサステイン放電電極のうちの他の第2のサステイン放電電極及び前記第1のノード間に接続される第4のスイッチとを有し、
前記第1のスイッチがオフからオンに切り換わってから第1の期間の間は、前記第2及び第3のスイッチはオフであり、前記第4のスイッチはオンである第1のステップと、
前記第1の期間経過後、前記第3のスイッチはオンし、前記第1のスイッチはオンを維持し、前記第2のスイッチはオフを維持する第2のステップと
を有することを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−44111(P2010−44111A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206184(P2008−206184)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(599132708)日立プラズマディスプレイ株式会社 (328)
【Fターム(参考)】