説明

プラント監視装置および監視方法

【課題】監視員の状況やプラントの状況に応じた警報情報の提供ができるプラント監視装置および監視方法を提供する。
【解決手段】プラント監視装置1Aは、センサ3からプラント2の状態量を読み込むプラント状態量読込手段4と、読み込まれたプラント状態量と予め設定された警報メッセージ作成条件とを対比して警報メッセージ作成の必要性を判断する表示レベル付警報判断手段5と、警報メッセージを作成する必要があると判断された場合に警報メッセージの表示優先度の情報を付した警報メッセージを作成する表示レベル付警報メッセージ作成手段6と、表示する警報メッセージを予め設定された絞込条件に基づいて絞り込み表示手段9へ送る警報メッセージ絞込手段7とを具備する。絞込条件は、プラント2の監視員の技能レベル毎に表示手段9に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントの状態を監視する監視装置および監視方法に係り、特に、プラントの監視員の状況やプラントの状況に応じた警報情報の提供を行うプラント監視装置および監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラント監視装置においては、想定された運転状況から逸脱すると、警報情報を監視員に対し提供し、処置や是正操作を促す。その警報条件は、注意を喚起するための条件や、事故・故障を未然に防ぐ為の条件や、事故・故障そのものなど、様々な方向から設定がされているため、プラントの状態に大きな変動があると、複数の警報条件に同時に合致し、複数の警報情報が一斉に表示される。このようなプラント監視装置および監視方法の一例としては、特許文献1に開示されるものがある。
【特許文献1】特公平2−757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、表示装置の表示能力の限界を超えると、超えた分の警報情報を提供することが出来なくなってしまう。また、大型のプラントでは複数の監視員が居るため、監視しようとしている監視員の状況や目的によっては、目的に合致しない不要な情報も提供してしまい、監視員が欲する警報情報については、表示能力を超えたことから監視員に提供できなくなってしまうことがあった。
【0004】
本発明の目的は、上記事情を考慮してなされたものであり、監視員の状況や、プラントの状況に応じた警報情報の提供ができるプラント監視装置およびプラント監視方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るプラント監視装置は、上述した課題を解決するため、特許請求の範囲に記載したように、監視対象であるプラントに取り付けられたセンサから前記プラントの状態量を読み込むプラント状態量読込手段と、警報メッセージを作成する条件として予め設定された警報メッセージ作成条件と前記プラント状態量読込手段が読み込んだプラント状態量とを対比した結果に基づいて、警報メッセージ作成の必要性を判断する表示レベル付警報判断手段と、前記表示レベル付警報判断手段が前記警報メッセージを作成する必要があると判断した場合に予め設定された警報メッセージを表示する優先度の情報を付した警報メッセージを作成する表示レベル付警報メッセージ作成手段と、表示レベル付警報メッセージ作成手段が作成した警報メッセージのうち表示する警報メッセージを予め設定された絞込条件に基づいて絞り込み、絞り込んだ警報メッセージを表示可能な表示手段へ送る警報メッセージ絞込手段と、を具備し、前記絞込条件は、前記プラントの監視員の技能レベル毎に前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであることを特徴とする。
【0006】
本発明に係るプラント監視方法は、上述した課題を解決するため、特許請求の範囲に記載したように、監視対象であるプラントに取り付けられたセンサから前記プラントの状態量を読み込むプラント状態量読込ステップと、警報メッセージを作成する条件として予め設定された警報メッセージ作成条件と前記プラント状態量読込手段が読み込んだプラント状態量とを対比した結果に基づいて、警報メッセージ作成の必要性を判断する表示レベル付警報判断ステップと、前記表示レベル付警報判断ステップで前記警報メッセージを作成する必要があると判断された場合に予め設定された警報メッセージを表示する優先度の情報を付した警報メッセージを作成する表示レベル付警報メッセージ作成ステップと、前記表示レベル付警報メッセージ作成ステップで作成された警報メッセージのうち表示する警報メッセージを予め設定された絞込条件に基づいて絞り込み、絞り込んだ警報メッセージを表示可能な表示手段へ送る警報メッセージ絞込ステップと、を具備し、前記絞込条件は、前記プラントの監視員の技能レベル毎に前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、監視員の状況や、プラントの状況に応じた警報情報を提供することができる。より具体的には、監視員の状況やプラントの状況に応じて警報メッセージを表示するか否かを選別することができるので、監視員にとって有益(有効)でない警報メッセージを表示することがなくなり、監視員の負担を軽減することができる。また、従来装置および方法と比較して表示すべき警報メッセージが表示能力を超えにくく、重要な情報を確認する前に新しい警報メッセージが次から次へと表示されて表示範囲外となる(又は消去される)リスクを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係るプラント監視装置および監視方法について添付の図面を参照して説明する。
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るプラント監視装置の一実施例であるプラント監視装置1Aの構成を概略的に示したブロック図である。
【0010】
プラント監視装置1Aは、監視対象であるプラント2の状態を監視する装置である。図1に示されるように、プラント監視装置1Aは、センサ3を介してプラント2の状態量を読み込むプラント状態量読込手段4と、表示レベルを付した警報メッセージ(以下、表示レベル付警報メッセージとする)を作成する必要性を判断する表示レベル付警報判断手段5と、表示レベル付警報メッセージを作成する表示レベル付警報メッセージ作成手段6と、作成された警報メッセージのうち表示する警報メッセージを絞り込む警報メッセージ絞込手段7と、警報メッセージ絞込手段7が絞り込む際に必要となる監視員の条件を設定する監視員条件設定手段8と、絞り込まれた警報メッセージを表示する絞込警報メッセージ表示手段9とを具備する。
【0011】
プラント状態量読込手段4は、監視対象であるプラント2の構成機器等に取り付けられたセンサ3を介してプラント2の状態量を取得する機能および読み取る機能を有する。プラント状態量読込手段4は、センサ3を介して取得し読み取ったプラント2の状態量をプラント状態量データベース(以下、データベースをDBと省略する)11に記録して格納する。
【0012】
表示レベル付警報判断手段5は、プラント状態量読込手段4が取得し読み込んだプラント状態量および予め設定された警報メッセージ作成条件に基づき、表示レベル付警報メッセージを作成する必要性を判断する機能を有する(表示レベル付警報判断機能)。警報メッセージ作成条件については、表示レベル付警報判断手段5が参照可能な表示レベル付警報条件DB12に格納される。
【0013】
表示レベル付警報判断手段5は、プラント状態量読込手段4が取得し読み込んだプラント状態量と予め表示する優先度(表示レベル)に応じてレベル分けした警報メッセージ作成条件とを比較し、合致した場合、表示レベル付警報メッセージを作成する必要があると判断する。表示レベル付警報判断手段5は、表示レベル付警報メッセージを作成する必要性について判断すると、判断結果を表すデータ(以下、単に判断結果とし、その詳細は図4において後述する)を表示レベル付警報メッセージ作成手段6へ通知する。
【0014】
表示レベル付警報メッセージ作成手段6は、表示レベル付警報メッセージを作成する機能を有する。表示レベル付警報メッセージ作成手段6は、表示レベル付警報判断手段5から送られる判断結果に基づいて表示レベル付警報メッセージを作成する。作成された表示レベル付警報メッセージは、警報メッセージ絞込手段7等の他の手段から読み出し可能な状態で表示レベル付警報メッセージDB13に記録され格納される。
【0015】
警報メッセージ絞込手段7は、表示レベル付警報メッセージDB13に格納される表示レベル付き警報メッセージを読み出し、読み出した表示レベル付き警報メッセージのうち予め設定されたプラント2の監視員の条件に該当する表示レベル付き警報メッセージを抽出し、抽出した表示レベル付き警報メッセージから警報メッセージを抽出して絞込警報メッセージ表示手段9へ送る。
【0016】
監視員条件設定手段8は、絞込警報メッセージ表示手段9や表示装置15に表示する警報メッセージを絞り込む際に必要なプラント2の監視員の条件を設定する。監視員条件設定手段8は、例えば、氏名等の監視員を特定するための情報を入力すると、監視員と監視員の技能の情報を関連付けて構成された監視員技能DB17を参照して監視を行う監視員の技能レベルを抽出し、抽出した技能レベルを警報メッセージ絞込手段7が絞り込みをする際の条件となるように設定する。
【0017】
絞込警報メッセージ表示手段9は、情報を可視化して表示する表示機能を有する。絞込警報メッセージ表示手段9は、警報メッセージ絞込手段7から絞り込んだ警報メッセージを受けとると、表示機能を用いて、警報メッセージ絞込手段7から受けとった警報メッセージを絞込警報メッセージ表示手段9が有するディスプレイ等の表示部(図1において省略)、に表示することができる。
【0018】
また、絞込警報メッセージ表示手段9は、外部の表示装置15との電気的接続を担うインターフェイス機能を有し、図1に示されるように表示装置15と電気的に接続されている場合、絞込警報メッセージ表示手段9の表示部に表示される内容を表示装置15に表示することができる。
【0019】
図2〜図9を参照して、図1に示されるプラント監視装置1Aが行うプラント監視の手順(以下、第1の監視手順とする)について説明する。
【0020】
プラント監視装置1Aでは、まず、プラント状態量読込手段4が、センサ3を介して監視対象のプラント2の状態量を読み込み、読み込んだプラント状態量をプラント状態量DB11に記録して格納する。
【0021】
図2は、監視対象となるプラント2の状態量を格納するプラント状態量DB11のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0022】
図2に示されるように、PID番号とステータスの項目が設定されており各PID番号に対するステータスの項目にプラント状態量が記録され格納される。ここで、PID番号とはプラント2のセンサ3によってセンシングされる項目毎に独自に付けられるポイント識別番号である。また、ステータスとはセンサ3で取得された情報の内容を示すものであり、センサ3から取得された信号がアナログ信号であればその数値を、デジタル信号であればON(1)またはOFF(0)を、記録し格納する。
【0023】
図2に示されるように、プラント状態量読込手段4が、読み込んだプラント状態量をプラント状態量DB11に記録して格納すると、続いて、表示レベル付警報判断手段5が、プラント状態量および予め設定された警報メッセージ作成条件に基づき、表示レベル付警報メッセージを作成する必要性を判断する。この時、プラント状態量および警報メッセージ作成条件の取得は、それぞれ、プラント状態量DB11および表示レベル付警報条件DB12を読み出すことで実施される。
【0024】
図3は、警報メッセージ作成条件を格納した表示レベル付警報条件DB12のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0025】
図3に示されるように、表示レベル付警報条件DB12には、PID番号、ポイント名称、警報メッセージ作成条件、および、表示レベルの項目が設定されており、各項目の情報が記録されている。ここで、ポイント名称とはPID番号(ポイント識別番号)で表されるポイントの内容を具体的に示す名称である。また、警報メッセージ作成条件とは、警報メッセージの作成を必要とする条件であり、表示レベルとは、監視を行う監視員の技能レベルに対応させて規定される表示の優先度である。尚、図3に示される一例は、表示レベルを重要度が高いものから順に3,2,1の3段階に設定した場合である。
【0026】
表示レベル付警報判断手段5は、図2に示されるプラント状態量および図3に示される警報メッセージ作成条件を取得すると、PID番号毎にそのステータスが警報メッセージ作成条件を満たすか否かを判断する。図2に示されるプラント状態量では、図3に示されるように、PID番号B001,Z300,Z301が警報メッセージ作成条件を満たしているので、PID番号B001,Z300,Z301については、表示レベル付警報メッセージを作成する必要があると判断される。
【0027】
表示レベル付警報判断手段5が表示レベル付警報メッセージを作成する必要があると判断すると、表示レベル付警報判断手段5は、判断結果を表示レベル付警報メッセージ作成手段6へ送る。
【0028】
図4は、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が受け取る表示レベル付警報判断手段5の判断結果のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0029】
図4に示されるように、表示レベル付警報判断手段5の判断結果は、PID番号、ポイント名称、警報メッセージ作成条件、表示レベル、および、ステータスの項目が設定されており、各項目の情報が記録されている。上述した例(図2に示されるプラント状態量の場合)では、表示レベル付警報メッセージを作成する必要があると判断されたPID番号B001,Z300,Z301について、表示レベル付警報判断手段5は、PID番号、ポイント名称、警報メッセージ作成条件、表示レベル、および、ステータスの各項目の情報を記録して判断結果を作成する。すなわち、表示レベル付警報判断手段5は、センサ3から取得される各ポイントのプラント状態量のうち、表示レベル付警報メッセージを作成する必要があるポイントと当該内容について記録した判断結果を作成する。
【0030】
表示レベル付警報判断手段5が判断結果を作成すると、続いて、表示レベル付警報メッセージ作成手段6は、当該判断結果に基づいて、表示レベル付警報メッセージを作成し、表示レベル付警報メッセージDB13に記録し格納する。
【0031】
図5は、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージの内容を格納した表示レベル付警報メッセージDB13のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0032】
図5に示されるように、表示レベル付警報メッセージDB13には、PID番号、ポイント名称、警報メッセージ作成条件、表示レベル、ステータス、および、表示形態の項目が設定されており、各項目の情報が記録されている。表示レベル付警報メッセージ作成手段6は、表示レベル付警報判断手段5から図4に示される判断結果を受け取ると、当該判断結果に基づき、PID番号、ポイント名称、警報メッセージ作成条件、表示レベル、および、ステータスの各項目の情報を記録するとともに、表示形態の項目については、例えば、図5に示される所定の形態で表示する警報メッセージの内容を記録する。
【0033】
表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージを表示レベル付警報メッセージDB13に記録し格納すると、続いて、警報メッセージ絞込手段7が表示レベル付警報メッセージ作成手段6によって作成された表示レベル付警報メッセージのうち表示するものを予め設定されたプラント2の監視員の条件(絞込条件)に基づいて絞り込みを行う。
【0034】
図6および図7は、監視員条件設定手段8によって予め設定される監視員の条件を説明する図である。より具体的には、図6はユーザが監視員条件設定手段8に与える監視員を特定する情報の一例を示す説明図であり、図7は監視員条件設定手段8が監視員の条件を設定する際に参照する監視員技能DB17のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0035】
プラント2の監視員の条件を設定する際は、まず、ユーザが、例えば、図6に示される監視員の名前(以下、監視員名とする)のように、監視員を特定するための情報(以下、監視員識別情報とする)を監視員条件設定手段8から入力する。具体的には、プラント2を監視する監視員の監視員識別情報の一例である監視員名「小林」が入力されると、監視員条件設定手段8は、図7に示される監視員技能DB17を参照して当該監視員「小林」の技能レベル「1」という情報を抽出する。
【0036】
監視員条件設定手段8が監視員技能DB17を参照し監視員名をキーとして当該監視員の技能レベルを抽出すると、抽出した技能レベルを警報メッセージ絞込手段7へ通知する。警報メッセージ絞込手段7は、受け取った技能レベルを監視員の条件として設定する。図6および図7に示される例では、警報メッセージ絞込手段7は、監視員条件設定手段8が抽出し取得した小林監視員の技能レベル「1」を表示する警報メッセージの絞込条件として設定する。
【0037】
警報メッセージ絞込手段7は、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージの表示レベルと予め設定された技能レベルとを対比して、技能レベル以上の表示レベルが設定された表示レベル付警報メッセージを抽出することで、表示レベル付警報メッセージの絞り込みを行う。表示レベル付警報メッセージの絞り込みが完了すると、警報メッセージ絞込手段7は、絞り込まれた表示レベル付警報メッセージのうち警報メッセージとして表示する内容、すなわち、表示形態の項目に記録される情報を読み出して絞込警報メッセージ表示手段9へ送る。
【0038】
図8および図9は警報メッセージ絞込手段7が絞り込みを行った表示レベル付警報メッセージにおける表示形態に記録される情報(警報メッセージとして表示される内容)を示す図であって、図8は監視員が小林の場合、図9は監視員が岡本の場合を示す説明図である。
【0039】
図8では、図7に示されるように小林の技能レベルは「1」なので、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージのうち、表示レベルが1以上となる表示レベル付警報メッセージを抽出し、抽出したメッセージの表示形態の項目の情報が抽出される。すなわち、図5に示される3つの表示レベル付警報メッセージにおける表示形態の情報である「B001 ボイラ出口蒸気温度 538以上 = 540」、「Z300 計算機正常 = OFF」および「Z301 プリンタ故障 = ON」が抽出される。
【0040】
一方、図9では、図7に示されるように岡本の技能レベルは「2」なので、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージのうち、表示レベルが2以上となる表示レベル付警報メッセージの表示形態の項目の情報が抽出される。すなわち、図5に示される3つの表示レベル付警報メッセージのうち、PID番号がB001,Z300の2つの表示レベル付警報メッセージが抽出され、抽出した2つの表示レベル付警報メッセージにおける表示形態の情報「B001 ボイラ出口蒸気温度 538以上 = 540」および「Z300 計算機正常 = OFF」が抽出される。
【0041】
絞込警報メッセージ表示手段9は、警報メッセージ絞込手段7から絞り込んだ警報メッセージ、すなわち、図8および図9に示されるような表示形態の情報を受け取ると、表示機能を用いて、受けとった警報メッセージを絞込警報メッセージ表示手段9が有する表示部に表示する。また、図1に示されるプラント監視装置1Aでは、表示装置15が電気的に接続されているので、絞込警報メッセージ表示手段9の表示部に表示される警報メッセージが絞込警報メッセージ表示手段9から表示装置15に送られ、同じ警報メッセージが表示装置15でも表示される。
【0042】
第1の実施形態によれば、監視員の技能レベルに応じて絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15に表示する警報メッセージを選別することができるので、監視員にとって有益(有効)でない警報メッセージを表示することがなくなり、監視員の負担を軽減することができる。また、警報メッセージが選別されるので、従来装置および方法と比較して表示すべき警報メッセージが表示能力を超えにくくなる。すなわち、重要な情報を確認する前に新しい警報メッセージが次から次へと表示されて表示範囲外となる(又は消去される)リスクを低減することができる。
【0043】
尚、図1に示されるプラント監視装置1Aでは、監視員条件設定手段8が入力された監視員名をキーとして監視員技能DB17から取得した当該監視員の技能レベルの情報を監視員の条件として設定していたが、監視員条件設定手段8は、ユーザから直接監視員の技能レベルの入力を受け付けて、入力された技能レベルを監視員の条件として設定しても良い。
【0044】
また、プラント監視装置1Aは、監視員条件設定手段8と同じ機能を有する外部装置を接続して監視員条件を設定可能構成しても良い。この場合、プラント監視装置1Aは、必ずしも監視員条件設定手段8を具備する必要はない。
【0045】
一方、図1に示されるプラント監視装置1Aでは、絞込警報メッセージ表示手段9がディスプレイ等の表示部を有しているが、表示装置15が電気的に接続されている場合には、必ずしも絞込警報メッセージ表示手段9がディスプレイ等の表示部を有している必要はない。また、絞込警報メッセージ表示手段9がディスプレイ等の表示部を有している場合には、必ずしも表示装置15がプラント監視装置1Aと電気的に接続されている必要はない。
【0046】
さらに、図10に示されるように、プラント監視装置1Aが、表示レベル付警報条件DB12を作成、削除、および、格納される情報の変更(追加および削除を含む)する機能(以下、編集機能とする)を有する表示ラベル付き警報条件DB編集手段18をさらに具備して構成されていても良い。このような表示ラベル付き警報条件DB編集手段18を具備して構成されるプラント監視装置1Aでは、監視装置の運用状況に応じた弾力的な警報条件の調整が可能となるので、表示ラベル付き警報条件DB編集手段18を具備しない場合と比べてさらに監視員の負担軽減に貢献することができる。
【0047】
さらにまた、プラント監視装置1Aは、表示ラベル付き警報条件DB編集手段18に限らず、監視員技能DB17等、その他のDBを含む各種情報についても同様の編集機能を有する編集手段を具備していても良い。上述した点は他の実施形態でも同様である。
【0048】
[第2の実施形態]
図11は本発明の第2の実施形態に係るプラント監視装置の一実施例であるプラント監視装置1Bの構成を概略的に示したブロック図である。
【0049】
図11に示されるように、プラント監視装置1Bは、プラント状態量読込手段4と、表示レベル付警報判断手段5と、表示レベル付警報メッセージ作成手段6と、警報メッセージ絞込手段7と、表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9とを具備する点は、図1に示されるプラント監視装置1Aと実質的に同様であるが、さらに、表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9の各々に警報メッセージの表示条件を設定する表示条件設定手段21を具備する点で相違する。そこで、本実施形態では、表示条件設定手段21を中心に説明し、プラント監視装置1Aの構成要素と実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
【0050】
図11に示されるプラント監視装置1Bでは、例えば3台等の複数の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cを具備する。第1の警報メッセージ絞込手段7a、第2の警報メッセージ絞込手段7b、および、第3の警報メッセージ絞込手段7cは、それぞれ第1の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a、第2の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9bおよび第3の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9cに対応しており、警報メッセージ絞込手段7a,7b,7c毎に表示条件設定手段21によって設定された警報メッセージの表示条件に基づいて警報メッセージの絞り込みを行う。
【0051】
すなわち、図11に示されるプラント監視装置1Bは、警報メッセージ絞込手段7a,7b,7c毎に設定された警報メッセージの表示条件に基づいて、警報メッセージの表示条件に合致する警報メッセージを表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cおよび表示装置15a,15b,15cにそれぞれ表示する。
【0052】
図12は、表示条件設定手段21によって設定される警報メッセージの表示条件を説明する説明図である。尚、図12に示される適用表示レベルは、図3と同様に重要度が高いものから順に3,2,1の3段階に設定した場合の例とする。
【0053】
表示条件設定手段21は、ユーザから表示レベルの設定を行う対象と、どの表示レベルまで表示を行うかを示す表示レベルとの入力を受け付け、入力を受け付けた表示レベルの情報を設定対象となる警報メッセージ絞込手段7へ送る。すなわち、図12に示されるように、警報メッセージ絞込手段7a,7b,7c毎に設定された表示レベル(図12に示される適用表示レベル)の情報が表示条件設定手段21から各警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cへ送られる。
【0054】
各警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cは、受け取った表示レベルの情報に基づき、表示条件としての適用表示レベルの設定を行う。例えば、第1の警報メッセージ絞込手段7aは、第1の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a(第1の表示装置15a)に表示される警報メッセージを表示レベル2以下に設定する。同様に、第2の警報メッセージ絞込手段7bは表示レベル3以下に設定し、第3の警報メッセージ絞込手段7cは表示レベル1以下に設定する。
【0055】
各警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cに警報メッセージの表示条件が設定されると、各警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cは、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージの表示レベルと予め設定された適用表示レベルとを対比して、適用表示レベル以上の表示レベルが設定された表示レベル付警報メッセージを抽出することで、表示レベル付警報メッセージの絞り込みを行う。表示レベル付警報メッセージの絞り込みが完了すると、各警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cは、絞り込まれた表示レベル付警報メッセージのうち警報メッセージとして表示する内容、すなわち、表示形態の項目に記録される情報を読み出して絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cへ送る。
【0056】
絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cでは、警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cから絞り込んだ警報メッセージを受け取ると、表示機能を用いて、受けとった警報メッセージを各々の表示部および表示装置15a,15b,15cに表示する。
【0057】
尚、図11に示されるプラント監視装置1Bは、図1に示されるプラント監視装置1Aと絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15の数が異なっているものの、プラント監視装置1Bが行うプラント監視の手順(第2の監視手順)については第1の監視手順と実質的に異なるものではないので、その説明については省略する。
【0058】
第2の実施形態によれば、各絞込警報メッセージ表示手段9(9a,9b,9c)毎に表示する警報メッセージを選別することができるので、各絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15(15a,15b,15c)に対応して監視員が付く場合、監視員毎に警報メッセージの選別を行うことができるので、監視員にとって有益(有効)でない警報メッセージを表示することがなくなり、監視員の負担を軽減することができる。また、警報メッセージが選別されるので、従来装置および方法と比較して表示すべき警報メッセージが表示能力を超えにくくなる。すなわち、重要な情報を確認する前に新しい警報メッセージが次から次へと表示されて表示範囲外となる(又は消去される)リスクを低減することができる。
【0059】
尚、図11に示されるプラント監視装置1Bは、各絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cに対応する警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cを具備して構成されているが、同一機能を有する単一の警報メッセージ絞込手段7を具備するように構成されていても構わない。また、表示条件設定手段21は、各警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cとそれぞれ対応する複数の表示条件設定手段によって構成されていても構わない。
【0060】
[第3の実施形態]
図13は本発明の第3の実施形態に係るプラント監視装置の一実施例であるプラント監視装置1Cの構成を概略的に示したブロック図である。
【0061】
図13に示されるプラント監視装置1Cは、図1に示されるプラント監視装置1Aに対して、監視員条件設定手段8の代わりに、監視担当設定手段32を具備する点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、監視担当設定手段32を中心に説明し、プラント監視装置1Aの構成要素と実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
【0062】
プラント監視装置1Cは、図13に示されるように、プラント状態量読込手段4と、表示レベル付警報判断手段5と、表示レベル付警報メッセージ作成手段6と、警報メッセージ絞込手段7と、警報メッセージ絞込手段7が絞り込む際に必要となる監視員の監視担当を警報メッセージの絞込条件として設定する監視担当設定手段32と、表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9とを具備する。ここで、符号33は監視員と当該監視員の監視担当設備とを関連付けて構成された監視員担当設備DBであり、符号34はPID番号と監視員の監視対象設備毎の技能レベルとを関連付けて構成された監視対象設備DBである。
【0063】
プラント監視装置1Cの警報メッセージ絞込手段7は、作成された警報メッセージのうち表示する警報メッセージを絞り込む点でプラント監視装置1Aの警報メッセージ絞込手段7と同様であるが、絞り込みを行う際の条件が異なる。より具体的には、プラント監視装置1Aの警報メッセージ絞込手段7では、監視員の技能レベルを警報メッセージの絞込条件としているが、プラント監視装置1Cの警報メッセージ絞込手段7は、監視員の監視担当毎に設定された技能レベルを絞込条件としている点で相違する。
【0064】
また、監視担当設定手段32は、例えば、氏名等の監視員を特定するための情報を入力すると、監視員担当設備DB33および監視対象設備DB34を参照して監視員が担当する監視対象に対して予め設定された監視員の技能レベルを抽出する。そして、抽出した技能レベルをメッセージ絞込手段7へ送る。すなわち、監視担当設定手段32は、抽出した技能レベルを警報メッセージ絞込手段7が警報メッセージの絞り込みをする際の条件となるように設定する。
【0065】
続いて、図14〜図18を参照して、図13に示されるプラント監視装置1Cが行うプラント監視の手順(以下、第3の監視手順とする)について説明する。尚、第1の監視手順および第2の監視手順と重複する処理内容については説明を省略する。
【0066】
プラント監視装置1Cでは、まず、プラント状態量読込手段4が、センサ3を介して監視対象のプラント2の状態量を読み込み、読み込んだプラント状態量をプラント状態量DB11に記録して格納する。そして、表示レベル付警報判断手段5が、プラント状態量および予め設定された警報メッセージ作成条件に基づき、表示レベル付警報メッセージを作成する必要性を判断する。表示レベル付警報判断手段5が表示レベル付警報メッセージを作成する必要があると判断すると、表示レベル付警報判断手段5は、判断結果を表示レベル付警報メッセージ作成手段6へ送る。そして、表示レベル付警報メッセージ作成手段6は、受け取った判断結果に基づいて、表示レベル付警報メッセージを作成し、表示レベル付警報メッセージDB13に記録し格納する。
【0067】
表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージを表示レベル付警報メッセージDB13に記録し格納すると、続いて、警報メッセージ絞込手段7が表示レベル付警報メッセージ作成手段6によって作成された表示レベル付警報メッセージのうち表示するものを予め設定された絞込条件にして絞り込みを行う。
【0068】
図14、図15および図16は、監視担当設定手段32によって予め設定される警報メッセージの絞込条件を説明する図である。より具体的には、図14はユーザが監視員条件設定手段8に与える監視員を特定する情報の一例を示す説明図(図6と同様)であり、図15は監視担当設定手段32が参照する監視員担当設備DB33のデータ構造の一例を示した概略図であり、図16は監視担当設定手段32が参照する監視対象設備DB34のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0069】
絞込条件を設定する際には、まず、ユーザが、例えば、図14に示されるように、監視員を特定するための情報としてプラント2を監視する監視員名を監視担当設定手段32から入力する。図14に示されるように監視員名「岡本」が入力されると、監視担当設定手段32は、図15に示される監視員担当設備DB33を参照して監視員「岡本」が監視を担当する設備「ボイラ」という情報を抽出する。続いて、監視担当設定手段32は、先に抽出した監視担当設備「ボイラ」をキーとして図16に示される監視対象設備DB34から各PID番号に対して設定された技能レベルを絞込条件として抽出する。
【0070】
図17は、監視担当設定手段32が監視担当設備「ボイラ」をキーとして図16に示される監視対象設備DB34から抽出される情報、すなわち、各PID番号に対して設定された技能レベルを示す説明図である。
【0071】
図16に示される監視対象設備DB34によれば、監視担当設備がボイラの場合、PID番号T000,B001,G002,Z***のそれぞれに対応する技能レベルは、2,1,2,3と設定されている。監視担当設定手段32は、図17に示されるように、監視担当設備「ボイラ」をキーとしてPID番号T000の技能レベル2、PID番号B001の技能レベル1、PID番号G002の技能レベル2、および、PID番号Z***の技能レベル3を絞込条件として抽出する。監視員担当設定手段32によって抽出されたPID番号毎の技能レベルは、警報メッセージ絞込手段7へ通知される。警報メッセージ絞込手段7は、受け取った各PID番号に対する技能レベルを絞込条件として設定する。
【0072】
続いて、警報メッセージ絞込手段7は、図5に示される表示レベル付警報メッセージDB13に格納される表示レベル付き警報メッセージを読み出し、読み出した表示レベル付き警報メッセージのうち監視担当設備におけるPID番号と絞込条件として設定された各PID番号とを突き合せて、設定された表示レベルが設定された絞込条件の技能レベル以上(重要度が高い)であれば、表示レベル付き警報メッセージを抽出し、そのうち警報メッセージとして表示する内容、すなわち、表示形態の項目に記録される情報を読み出して絞込警報メッセージ表示手段9へ送る。
【0073】
図18は、図17に示される絞込条件が設定された警報メッセージ絞込手段7が絞り込んだ表示レベル付警報メッセージにおける表示形態に記録される情報(警報メッセージとして表示される内容)を示す図である。
【0074】
図5に示される表示レベル付警報メッセージDB13に格納される表示レベル付き警報メッセージのうち、その表示レベルが図17に示される技能レベル以上となるのは、PID番号がB001のみである。従って、図5に示される表示レベル付警報メッセージDB13のうち、PID番号B001の表示形態の項目の情報が抽出される。すなわち、図18に示される「B001 ボイラ出口蒸気温度 538以上 = 540」が抽出される。以降の処理については、警報メッセージ絞込手段7と同様に、表示レベル付き警報メッセージから抽出した警報メッセージを絞込警報メッセージ表示手段9へ送る。
【0075】
第3の実施形態によれば、第1の実施形態による効果に加え、監視員の監視担当に応じて絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15に表示する警報メッセージを選別することができるので、監視担当範囲以外での細微な警報情報の提供を防ぐことができ、不要な警報情報から無用な混乱を与えることを防ぐことができる。
【0076】
[第4の実施形態]
図19は本発明の第4の実施形態に係るプラント監視装置の一実施例であるプラント監視装置1Dの構成を概略的に示したブロック図である。
【0077】
図19に示されるプラント監視装置1Dは、図11に示されるプラント監視装置1Bの構成を図1に示されるプラント監視装置1Aの代わりに、図13に示されるプラント監視装置1Cに対して適用した装置である。すなわち、図19に示されるように、プラント監視装置1Dは、プラント監視装置1Bに対して、表示条件設定手段21の代わりに、表示条件設定手段36を具備する点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。そこで、実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0078】
プラント監視装置1Dでは、例えば3台等の複数の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cを具備する。第1の警報メッセージ絞込手段7a、第2の警報メッセージ絞込手段7b、および、第3の警報メッセージ絞込手段7cは、それぞれ第1の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a、第2の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9bおよび第3の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9cに対応しており、警報メッセージ絞込手段7a,7b,7c毎に表示条件設定手段36によって設定された警報メッセージの表示条件に基づいて警報メッセージの絞り込みを行う。尚、警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cについては、第3の実施形態で警報メッセージ絞込手段7について説明した通りなので省略する。
【0079】
次に、プラント監視装置1Dが行うプラント監視の手順(以下、第4の監視手順とする)について説明する。尚、第4の監視手順は、第3の監視手順に対して、警報メッセージ絞込手段7(警報メッセージ絞込手段7a,7b,7c)が警報メッセージを絞り込む際の絞込条件の設定内容が異なる以外は実質的な相違は無いので、絞込条件の設定内容について説明する。また、第1の監視手順〜第3の監視手順と重複する処理内容については説明を省略する。
【0080】
図20は、表示条件設定手段36によって設定される警報メッセージの表示条件を説明する説明図である。ここで、図20に示される設備分類は、監視対象となる設備である。
【0081】
まず、ユーザは、表示条件設定手段36から、監視員が監視対象としてモニタリングする設備の情報を表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9c毎に入力し設定する。例えば、図20に示される例では、ユーザは、第1の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9aにボイラ、第2の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9bにタービン、第3の表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9cに電気を監視対象として設定している。
【0082】
表示条件設定手段36は、図20に示されるように表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9c毎に監視対象となる設備が設定されると、図16に示される監視対象設備DB34を参照して表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9c毎に設定された監視担当設備をキーとしてPID番号毎の技能レベルを絞込条件として抽出する。すなわち、図17に示されるような情報を表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9c毎に抽出して、抽出した情報を表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cのそれぞれと対応する警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cへ送る。この処理以降、第4の監視手順では、警報メッセージ絞込手段7a,7b,7c毎に第3の監視手順と同様の処理が実行される。
【0083】
第4の実施形態によれば、各絞込警報メッセージ表示手段9(9a,9b,9c)毎に表示する警報メッセージを選別することができるので、各絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15(15a,15b,15c)に対応して監視員が付く場合、監視員の監視担当設備毎に警報メッセージを分担することができるので、表示装置1台分の表示限界を超えてしまう場合であっても警報メッセージを提供することができる。すなわち、重要な情報を確認する前に新しい警報メッセージが次から次へと表示されて表示範囲外となる(又は消去される)リスクを低減することができる。
【0084】
尚、図19に示されるプラント監視装置1Dは、各絞込警報メッセージ表示手段9a,9b,9cに対応する警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cを具備して構成されているが、同一機能を有する単一の警報メッセージ絞込手段7を具備するように構成されていても構わない。また、表示条件設定手段36は、各警報メッセージ絞込手段7a,7b,7cとそれぞれ対応する複数の表示条件設定手段によって構成されていても構わない。
【0085】
[第5の実施形態]
図21は本発明の第5の実施形態に係るプラント監視装置の一実施例であるプラント監視装置1Eの構成を概略的に示したブロック図である。
【0086】
図21に示されるように、プラント監視装置1Eは、図1に示されるプラント監視装置1Aに対して、監視員条件設定手段8の代わりにプラント状態設定手段40を具備する点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、プラント状態設定手段40を中心に説明し、プラント監視装置1Aの構成要素と実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
【0087】
図21に示されるプラント監視装置1Eは、プラント状態量読込手段4と、表示レベル付警報判断手段5と、表示レベル付警報メッセージ作成手段6と、警報メッセージ絞込手段7と、プラント2の状態に基づき決定した表示レベルを絞込条件として設定するプラント状態設定手段40と、表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9とを具備する。
【0088】
プラント状態設定手段40は、プラント2の状態量に基づいて適用する表示レベルを決定する。プラント2の状態量は、プラント状態設定手段40がプラント状態量DB11を参照することで取得することができる。また、適用する表示レベルは、プラント状態設定手段40が予め用意されたプラント状態DB41を参照し、取得したプラント状態量が適用条件に合致するか否かによって決定される。
【0089】
図22は、プラント状態設定手段40が参照するプラント状態DB41のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0090】
図22に示されるように、プラント状態DB41は、プラント2の状態と適用される表示レベルとを関連付けて構成される。プラント状態設定手段40は、PID番号毎にその状態量を取得し、取得したプラント状態DB41の適用条件に合致するか否かを判定する。そして、合致する場合、プラント状態設定手段40は、プラント状態DB41から当該条件に合致する際に適用する表示レベル(適用表示レベル)を警報メッセージの絞込条件として設定する。すなわち、プラント状態設定手段40は、適用表示レベルを送り、適用表示レベルを受け取った警報メッセージ絞込手段7は、警報メッセージの絞込条件として適用表示レベルを設定する。
【0091】
図2に示されるプラント状態量DB11に基づくプラント状態量および図22に示されるプラント状態DB41に設定された適用条件および適用表示レベルの例では、プラント状態が「点火」、「計算機正常」および「プリンタ故障」の場合にプラント状態DB41に設定された適用条件を満たしている。適用条件を満たすプラント状態が複数ある場合には最も適用表示レベルが低い(重要度の低い)レベルを警報メッセージの絞込条件として設定する。上記の例では、プラント状態が「点火」の適用条件を満たした場合に適用される適用表示レベルが最も低い「1」であり、この適用表示レベルがプラント状態設定手段40によって設定される。
【0092】
次に、プラント監視装置1Eが行うプラント監視の手順(以下、第5の監視手順とする)について説明する。尚、第1の監視手順〜第4の監視手順と実質的に重複する処理内容については説明を省略する。
【0093】
プラント監視装置1Eでは、プラント監視装置1Aと同様にして監視対象のプラント2の状態量を読み込み等の処理ステップを経て表示レベル付警報メッセージが作成され、作成された表示レベル付警報メッセージは表示レベル付警報メッセージDB13に記録され格納される。そして、警報メッセージ絞込手段7は、プラント状態設定手段40が設定した適用表示レベルを絞込条件として、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージのうち表示レベルが適用表示レベル以上(適用表示レベルよりも重要度の高い表示レベル)であることを絞込条件にして絞り込みを行う。以降の処理ステップは第1の監視手順と実質的に同様である。
【0094】
第5の実施形態によれば、監視対象となるプラント2の状態に応じて適用される表示レベルが設定されるため、絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15に表示する警報メッセージを選別することができ、監視員の負担を軽減することができる。
【0095】
[第6の実施形態]
図23は本発明の第6の実施形態に係るプラント監視装置の一実施例であるプラント監視装置1Fの構成を概略的に示したブロック図である。
【0096】
図23に示されるように、プラント監視装置1Fは、図1に示されるプラント監視装置1Aに対して、監視員条件設定手段8の代わりに、運用状態設定手段45を具備する点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、運用状態設定手段45を中心に説明し、プラント監視装置1Aの構成要素と実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
【0097】
図23に示されるプラント監視装置1Fは、プラント状態量読込手段4と、表示レベル付警報判断手段5と、表示レベル付警報メッセージ作成手段6と、警報メッセージ絞込手段7と、運用状態に基づき決定した表示レベルを絞込条件として設定する運用状態設定手段45と、表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9とを具備する。
【0098】
運用状態設定手段45は、プラント2の運用状態に基づいて適用する表示レベルを決定する。プラント2の運用状態は、例えば、ユーザ(監視員)の入力により与えられる。また、適用する表示レベルは、運用状態設定手段45が予め用意された運用状態DB46を参照し、与えられたプラント2の運用状態と対応する表示レベルを設定する。
【0099】
次に、図23に示されるプラント監視装置1Fが行うプラント監視の手順(以下、第6の監視手順とする)について説明する。尚、第1の監視手順〜第5の監視手順と重複する処理内容については説明を省略する。
【0100】
プラント監視装置1Fでは、まず、プラント監視装置1Aと同様にして監視対象のプラント2の状態量を読み込み等の処理ステップを経て表示レベル付警報メッセージが作成され、作成された表示レベル付警報メッセージは表示レベル付警報メッセージDB13に記録され格納される。続いて、ユーザから運用状態の入力を受け付け、運用状態設定手段45がプラント2の運用状態がどの状態であるかの情報を受け取ると、警報メッセージ絞込手段7は、運用状態設定手段45から送られた適用表示レベルを絞込条件として警報メッセージの絞り込みを行う。
【0101】
図24および図25は、運用状態設定手段45によって予め設定される警報メッセージの絞込条件を説明する図である。より具体的には、図24はユーザが運用状態設定手段45に与えるプラント2の運用状態を特定する情報の一例を示す説明図であり、図25は運用状態設定手段45が参照する運用状態DB46のデータ構造の一例を示した概略図である。
【0102】
絞込条件を設定する際には、まず、ユーザが、例えば、図24に示されるように、運用状態の一例である「定期点検中」を運用状態設定手段45から入力してプラント2の運用状態を特定するための情報を運用状態設定手段45に与える。図24に示されるように運用状態「定期点検中」が入力されると、運用状態設定手段45は、図25に示される運用状態DB46の運用状態「定期点検中」を参照して、運用状態「定期点検中」におけるPID番号毎の表示レベルを抽出して取得する。
【0103】
図26は、運用状態設定手段45が運用状態「定期点検中」をキーとして図25に示される運用状態DB46から抽出される情報、すなわち、各PID番号に対して設定された表示レベルを示す説明図である。
【0104】
図25に示される運用状態DB46によれば、運用状態が定期点検中の場合、PID番号T000,B001,G002,Z***のそれぞれに対応する表示レベルは、3,3,3,3と設定されている。運用状態設定手段45は、図26に示されるように、運用状態「定期点検中」をキーとしてPID番号T000の表示レベル3、PID番号B001の表示レベル3、PID番号G002の表示レベル3、および、PID番号Z***の表示レベル3を絞込条件として抽出する。
【0105】
運用状態設定手段45によって抽出されたPID番号毎の表示レベルは、警報メッセージ絞込手段7へ通知される。警報メッセージ絞込手段7は、受け取った各PID番号に対する表示レベルを表示する警報メッセージの絞込条件として設定する。以降の処理ステップは第1の監視手順と実質的に同様である。
【0106】
第6の実施形態によれば、プラント2の運用状態に応じて絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15に表示する警報メッセージを選別することができるので、監視員の負担を軽減することができる。
【0107】
[第7の実施形態]
図27は本発明の第7の実施形態に係るプラント監視装置の一実施例であるプラント監視装置1Gの構成を概略的に示したブロック図である。
【0108】
図27に示されるように、プラント監視装置1Gは、図1に示されるプラント監視装置1Aに対して、監視員条件設定手段8の代わりに、警報設定手段50を具備する点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、設定手段40を中心に説明し、プラント監視装置1Aの構成要素と実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
【0109】
図27に示されるプラント監視装置1Gは、プラント状態量読込手段4と、表示レベル付警報判断手段5と、表示レベル付警報メッセージ作成手段6と、警報メッセージ絞込手段7と、警報通知手段51から受け取った警報通知に基づき決定した表示レベルを絞込条件として設定する警報設定手段50と、表示レベル絞込警報メッセージ表示手段9とを具備する。ここで、警報通知手段51とは、プラント2の動作とは直接的に関係しないが、プラント2の動作に影響を及ぼしかねないプラント2の外部環境についての警報を通知する手段である。
【0110】
次に、図28および図29を参照して、図27に示されるプラント監視装置1Gが行うプラント監視の手順(以下、第7の監視手順とする)について説明する。尚、第1の監視手順〜第6の監視手順と重複する処理内容については説明を省略する。
【0111】
プラント監視装置1Gでは、プラント監視装置1Aと同様にして監視対象のプラント2の状態量を読み込み等の処理ステップを経て表示レベル付警報メッセージが作成され、作成された表示レベル付警報メッセージは表示レベル付警報メッセージDB13に記録され格納される。そして、警報メッセージ絞込手段7は、警報設定手段50が設定した適用表示レベルを絞込条件として、表示レベル付警報メッセージ作成手段6が作成した表示レベル付警報メッセージのうち表示レベルが適用表示レベル以上(適用表示レベルよりも重要度の高い表示レベル)であることを絞込条件にして絞り込みを行う。
【0112】
図28は、警報通知手段51から受け取る警報通知の一例を示す説明図であり、図29は、警報設定手段50によって設定される警報メッセージの絞込条件を説明する説明図である。尚、図29に示される適用表示レベルは、図3と同様に重要度が高いものから順に3,2,1の3段階に設定した場合の例とする。
【0113】
警報通知手段51は、例えば、図28に示される落雷発生等の警報を警報設定手段50へ通知する。警報の通知を受けた警報設定手段50は、受け取った警報通知に基づき表示レベルを決定する。より具体的には、警報設定手段50には、図29で示されるように、警報通知の内容毎に適用表示レベルが設定されているので、警報設定手段50は受け取った警報通知「落雷発生」をキーとして適用する表示レベルを決定することができる。警報設定手段50が決定した表示レベルは、警報設定手段50から警報メッセージ絞込手段7へ送られ、警報メッセージの絞込条件として設定される。その後の処理ステップは第1の監視手順と同様である。
【0114】
第7の実施形態によれば、地震、落雷、周辺施設の火災等、プラント2とは直接的に関係しない警報についても適用表示レベルを設定しておくことで、絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15に表示する警報メッセージを選別することができる。また、取得する警報の内容に応じて絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15に表示する警報メッセージを選別することができるので、監視員がプラント2以外の状況に注意を払う必要が無くなり、監視員の負担を軽減させることができる。
【0115】
尚、図27に示されるプラント監視装置1Gは、警報通知手段51が装置外部に設けられており、警報通知手段51を具備しない構成であるが、プラント監視装置1Gは警報通知手段51を具備して構成されていても良い。
【0116】
以上、本発明によれば、監視員の状況やプラントの状況に応じて絞込警報メッセージ表示手段9および表示装置15に表示する警報メッセージを選別して情報提供できるので、監視員の負担を軽減させることができる。また、警報メッセージが選別されるので、従来装置および方法と比較して表示すべき警報メッセージが表示能力を超えにくくなる。すなわち、重要な情報を確認する前に新しい警報メッセージが次から次へと表示されて表示範囲外となる(又は消去される)リスクを低減することができる。
【0117】
尚、本発明は上記の各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化しても良い。また、上記の各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプラント監視装置(表示ラベル付き警報条件DB編集手段を具備しない実施例)の構成を概略的に示したブロック図。
【図2】本発明に係るプラント監視装置の監視対象となるプラントの状態量を格納するプラント状態量DBのデータ構造の一例を示した概略図。
【図3】本発明に係るプラント監視装置の警報メッセージ作成条件を格納した表示レベル付警報条件DBのデータ構造の一例を示した概略図。
【図4】本発明に係るプラント監視装置の表示レベル付警報メッセージ作成手段が受け取る表示レベル付警報判断手段の判断結果のデータ構造の一例を示した概略図。
【図5】本発明に係るプラント監視装置の表示レベル付警報メッセージ作成手段が作成した表示レベル付警報メッセージの内容を格納した表示レベル付警報メッセージDBのデータ構造の一例を示した概略図。
【図6】本発明に係るプラント監視装置の監視員条件設定手段にユーザが与える監視員を特定する情報の一例を示す説明図。
【図7】本発明に係るプラント監視装置の監視員条件設定手段が監視員の条件を設定する際に参照する監視員技能のデータ構造の一例を示した概略図。
【図8】本発明に係るプラント監視装置の警報メッセージ絞込手段が絞り込みを行った表示レベル付警報メッセージにおける表示形態に記録される情報(警報メッセージとして表示される内容)を示す図であって、監視員が「小林」であった場合を示す説明図。
【図9】本発明に係るプラント監視装置の警報メッセージ絞込手段が絞り込みを行った表示レベル付警報メッセージにおける表示形態に記録される情報(警報メッセージとして表示される内容)を示す図であって、監視員が「岡本」であった場合を示す説明図。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るプラント監視装置(表示ラベル付き警報条件DB編集手段を具備した実施例)の構成を概略的に示したブロック図。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るプラント監視装置の構成を概略的に示したブロック図。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るプラント監視装置の表示条件設定手段によって設定される警報メッセージの表示条件を説明する説明図。
【図13】本発明の第3の実施形態に係るプラント監視装置の構成を概略的に示したブロック図。
【図14】本発明の第3の実施形態に係るプラント監視装置の監視員条件設定手段にユーザが与える監視員を特定する情報の一例を示す説明図。
【図15】本発明の第3の実施形態に係るプラント監視装置の監視担当設定手段が参照する監視員担当設備DBのデータ構造の一例を示した概略図。
【図16】本発明の第3の実施形態に係るプラント監視装置の監視担当設定手段が参照する監視対象設備DBのデータ構造の一例を示した概略図。
【図17】本発明の第3の実施形態に係るプラント監視装置の監視担当設定手段が監視担当設備をキーとして図16に示される監視対象設備DBから抽出される情報(各PID番号に対して設定された技能レベル)を示す説明図。
【図18】本発明の第3の実施形態に係るプラント監視装置において、図17に示される絞込条件が設定された警報メッセージ絞込手段によって絞り込まれた表示レベル付警報メッセージの表示形態に記録される情報(警報メッセージとして表示される内容)を示す説明図。
【図19】本発明の第4の実施形態に係るプラント監視装置の構成を概略的に示したブロック図。
【図20】本発明の第4の実施形態に係るプラント監視装置の表示条件設定手段によって設定される警報メッセージの表示条件を説明する説明図。
【図21】本発明の第5の実施形態に係るプラント監視装置の構成を概略的に示したブロック図。
【図22】本発明の第5の実施形態に係るプラント監視装置のプラント状態設定手段が参照するプラント状態DBのデータ構造の一例を示した概略図。
【図23】本発明の第6の実施形態に係るプラント監視装置の構成を概略的に示したブロック図。
【図24】本発明の第6の実施形態に係るプラント監視装置の運用状態設定手段に与えられるプラントの運用状態を特定する情報の一例を示す説明図。
【図25】本発明の第6の実施形態に係るプラント監視装置の運用状態設定手段が参照する運用状態DBのデータ構造の一例を示した概略図。
【図26】本発明の第6の実施形態に係るプラント監視装置の運用状態設定手段が運用状態「定期点検中」をキーとして運用状態DBから抽出される情報を示す説明図。
【図27】本発明の第7の実施形態に係るプラント監視装置の構成を概略的に示したブロック図。
【図28】本発明の第7の実施形態に係るプラント監視装置の警報通知手段から受け取る警報通知の一例を示す説明図。
【図29】本発明の第7の実施形態に係るプラント監視装置の警報設定手段によって設定される警報メッセージの絞込条件を説明する説明図。
【符号の説明】
【0119】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G プラント監視装置
2 プラント
3 センサ
4 プラント状態量読込手段
5 表示レベル付警報判断手段
6 表示レベル付警報メッセージ作成手段
7 警報メッセージ絞込手段
8 監視員条件設定手段
9(9a,9b,9c) 絞込警報メッセージ表示手段
11 プラント状態量DB
12 表示レベル付警報条件DB
13 表示レベル付警報メッセージDB
15(15a,15b,15c) 表示装置
17 監視員技能DB
18 表示ラベル付き警報条件DB編集手段
21 表示条件設定手段
32 監視担当設定手段
33 監視員担当設備DB
34 監視対象設備DB
36 表示条件設定手段
40 プラント状態設定手段
41 プラント状態DB
45 運用状態設定手段
46 運用状態DB
50 外部警報設定手段
51 警報通知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象であるプラントに取り付けられたセンサから前記プラントの状態量を読み込むプラント状態量読込手段と、
警報メッセージを作成する条件として予め設定された警報メッセージ作成条件と前記プラント状態量読込手段が読み込んだプラント状態量とを対比した結果に基づいて、警報メッセージ作成の必要性を判断する表示レベル付警報判断手段と、
前記表示レベル付警報判断手段が前記警報メッセージを作成する必要があると判断した場合に予め設定された警報メッセージを表示する優先度の情報を付した警報メッセージを作成する表示レベル付警報メッセージ作成手段と、
前記表示レベル付警報メッセージ作成手段が作成した警報メッセージのうち表示する警報メッセージを予め設定された絞込条件に基づいて絞り込み、絞り込んだ警報メッセージを表示可能な表示手段へ送る警報メッセージ絞込手段と、を具備し、
前記絞込条件は、前記プラントの監視員の技能レベル毎に前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであることを特徴とするプラント監視装置。
【請求項2】
前記絞込条件を設定する絞込条件設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のプラント監視装置。
【請求項3】
前記絞込条件は、前記プラントの監視担当毎に前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであり、
前記警報メッセージ絞込手段は、前記監視担当に対応する前記優先度を絞込条件とし、当該絞込条件に基づいて前記警報メッセージの絞り込みを行うように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載のプラント監視装置。
【請求項4】
前記絞込条件は、監視対象となるプラントの運用状態毎に前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであり、
前記警報メッセージ絞込手段は、前記運用状態に対応する前記優先度を絞込条件とし、当該絞込条件に基づいて前記警報メッセージの絞り込みを行うように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載のプラント監視装置。
【請求項5】
前記絞込条件は、監視対象となるプラント外部の警報毎と前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであり、
前記警報メッセージ絞込手段は前記プラント外部の警報を受け取り、受け取った警報に対応する前記優先度を絞込条件として前記警報メッセージの絞り込みを行うように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載のプラント監視装置。
【請求項6】
前記警報メッセージ絞込手段は、前記表示手段が複数ある場合、前記警報メッセージの優先度に応じて警報メッセージを表示する前記表示手段が個別に設定されることを特徴とする請求項1または2記載のプラント監視装置。
【請求項7】
前記警報メッセージ絞込手段は、前記表示手段が複数ある場合、前記プラント内の監視担当設備に応じて警報メッセージを表示する前記表示手段が個別に設定されることを特徴とする請求項1または2記載のプラント監視装置。
【請求項8】
前記絞込条件は、前記プラントの状態量毎に前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであり、
前記プラント状態量読込手段が読み込んだ監視対象であるプラントの状態量が所定の範囲内にある場合に、前記プラント状態量に対応する前記優先度を前記絞込条件として前記警報メッセージ絞込手段に設定する絞込条件設定手段をさらに具備し、
前記警報メッセージ絞込手段は、前記絞込条件設定手段が設定した絞込条件に基づいて前記警報メッセージの絞り込みを行うように構成されたことを特徴とすることを特徴とする請求項1記載のプラント監視装置。
【請求項9】
前記警報メッセージ作成条件、前記警報メッセージを表示する優先度、前記監視員の技能レベル、前記監視員の監視担当、前記警報メッセージの優先度に応じて設定される表示手段、および、前記監視担当設備毎に設定される表示手段、の少なくとも何れかの情報を編集する編集手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至8のうち何れかに記載のプラント監視装置。
【請求項10】
監視対象であるプラントに取り付けられたセンサから前記プラントの状態量を読み込むプラント状態量読込ステップと、
警報メッセージを作成する条件として予め設定された警報メッセージ作成条件と前記プラント状態量読込手段が読み込んだプラント状態量とを対比した結果に基づいて、警報メッセージ作成の必要性を判断する表示レベル付警報判断ステップと、
前記表示レベル付警報判断ステップで前記警報メッセージを作成する必要があると判断された場合に予め設定された警報メッセージを表示する優先度の情報を付した警報メッセージを作成する表示レベル付警報メッセージ作成ステップと、
前記表示レベル付警報メッセージ作成ステップで作成された警報メッセージのうち表示する警報メッセージを予め設定された絞込条件に基づいて絞り込み、絞り込んだ警報メッセージを表示可能な表示手段へ送る警報メッセージ絞込ステップと、を具備し、
前記絞込条件は、前記プラントの監視員の技能レベル毎に前記表示手段に表示させる警報メッセージの優先度を規定したものであることを特徴とするプラント監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2009−70331(P2009−70331A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240932(P2007−240932)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】