プリズムシートとこれを用いたバックライトユニットおよび、バックライトユニットを有する液晶表示装置
【課題】集光効率、正面輝度及び視野角特性を向上させることができるプリズムシートとこれを用いるバックライトユニットおよび、これを有する液晶表示装置を提供する。
【解決手段】本発明によるプリズムシートは、集光フィルムと、該集光フィルム上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つ三角形状の断面を有するように形成された複数のプリズム突出部とを備えることを特徴とする。本発明のバックライトユニットは、光を発する少なくとも一つのランプと、側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】本発明によるプリズムシートは、集光フィルムと、該集光フィルム上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つ三角形状の断面を有するように形成された複数のプリズム突出部とを備えることを特徴とする。本発明のバックライトユニットは、光を発する少なくとも一つのランプと、側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトユニットに係り、特に、集光効率、正面輝度及び視野角特性を向上させることができるプリズムシートとこれを用いたバックライトユニットおよび、バックライトユニットを有する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近来、陰極線管(CRT)の短所とされる重さと体積を減らすことのできる各種平板表示装置が台頭してきている。かかる平板表示装置には、液晶表示装置(LCD)、電界放出表示装置(FED)、プラズマ表示パネル(PDP)及び発光表示装置(LED)などがある。
【0003】
中でも、液晶表示装置は、複数の液晶セルと、これら液晶セルのそれぞれに供給されるビデオ信号を切り替えるための複数の制御用スイッチとで構成された液晶パネルにより、バックライトユニット)から照射される光ビームの透過量が調節され、これにより、望む画像を表示する。
【0004】
図1は、従来技術によるバックライトユニットを示す図である。
【0005】
図1を参照すると、従来技術によるバックライトユニットは、光を発するランプ10と、入射面22を介してランプ10から入射される光を導く導光板20と、導光板20の入射面22及びランプ10を取り囲むように設置されるランプハウジング12と、導光板20の下面に配置される反射板30と、導光板20上に配置され、導光板20を経由した光を拡散させる拡散シート40と、拡散シート40を経由した光の進行方向を調節するプリズムシート50と、を備えてなる。
【0006】
ランプ10は、通常、冷陰極蛍光ランプを使用する。このランプ10は、インバータ(図示せず)からのランプ駆動電圧で点灯され、導光板20の側面にある入射面22に光を照射する。
【0007】
ランプハウジング12は、ランプ10及び導光板20の入射面22を取り囲むように導光板20の側面に設置される。このランプハウジング12は、内面に反射面が形成されており、ランプ10からの光を導光板20の入射面22側に反射させる役割を担う。
【0008】
導光板20は、ランプ10から入射された光が、ランプ10から遠く離れた箇所まで至るようにするとともに、入射される光を拡散シート40側に導く。すなわち、導光板20の下面に印刷式パターンが形成されており、入射面22からの光が、傾斜した背面から所定の傾斜角で反射され拡散シート40側に均一に進むようになる。
【0009】
反射板30は、導光板20の下面に配置され、導光板20の背面を通って反射板自体に入射される光を導光板20側に再反射させることによって、光損失を減らす役割を担う。
【0010】
拡散シート40は、導光板20を経由した光を全領域に拡散させ、第1プリズムシート50に照射する。
【0011】
プリズムシート50は、拡散シート40を経由した光を集光する役割を担う。このため、プリズムシート50のそれぞれは、図2に示すように、ポリエステル(PE
T)の材質からなる集光フィルム52と、集光フィルム52の上面に縞状に形成されたプリズム突出部54と、を備える。
【0012】
プリズム突出部54は、頂点から所定の角度で傾斜した第1及び第2傾斜面を有する。ここで、第1及び第2傾斜面のそれぞれは、集光フィルム52の上面から約45゜で傾斜するように形成される。
【0013】
このように構成されるプリズムシート50において、屈折率がn1の集光フィルム52に所定角度θ1で入射される入射光は、下記の数学式1で示されるスネルの法則によりプリズム突出部54から所定角度θ2で屈折し、屈折率がn2の外部に出射される。
【0014】
【数1】
【0015】
すなわち、上記の従来技術によるバックライトユニットは、ランプ10から発した光を、導光板20を介して導光板20の上部に配置された拡散シート40側に導き、導光板20を経由した光を拡散シート40で全領域に拡散させた後、プリズムシート50を通して集光して外部に出射させる。
【0016】
しかしながら、かかる従来技術によるバックライトユニットにおいて、プリズムシート50に入射された光は、図3に示すように、3領域、すなわち全反射領域、集光領域及びサイドローブ領域に分けられる。
【0017】
具体的に、集光フィルム52に垂直に入射される全反射領域の光Aは、プリズム突出部54の第1及び第2傾斜面により全反射され、再び導光板20に進行することによってリサイクルされながら集光される。また、集光フィルム52に所定の角度で入射される集光領域の光Bは、プリズム突出部54の第1及び第2傾斜面により屈折して集光される。そして、集光フィルム52に所定の角度で入射されるサイドローブ領域の光Cは、プリズム突出部54の第1及び第2傾斜面により全反射され、光の効率を低下させ、かつ、視野角特性を低下させる。
【0018】
このような、プリズムシート50は、プリズム突出部54の二次元的な構造によるサイドローブのために、図4及び図5に示すように、対称点を中心に両側面に明るい領域が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
その結果、従来技術によるバックライトユニットは、サイドローブ領域に進行する光によって、集光効率、正面輝度及び視野角特性が低下するという問題点があった。
【0020】
本発明は、上記問題を解決するためのもので、その目的は、集光効率、正面輝度及び視野角特性を向上させることができるプリズムシートとこれを用いたバックライトユニットおよび、バックライトユニットを有する液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係るプリズムシートは、集光フィルムと、前記集光フィルムの上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つ三角形状の断面を有するように形成された複数のプリズム突出部と、を備えることを特徴とする。
【0022】
本発明の一実施形態に係るバックライトユニットは、光を発する少なくとも一つのランプと、側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通して入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の他の実施形態に係るバックライトユニットは、光を発する複数のランプと、前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通して入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、前記バックライトユニットは、光を発する少なくとも一つのランプと、
側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置は、液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、前記バックライトユニットは、光を発する複数のランプと、前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明の実施形態によるプリズムシートとこれを用いたバックライトユニットおよび、これを有する液晶表示装置は、プリズムシートに形成されるプリズム突出部の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板の半値角をプリズム突出部の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することで、サイドローブを除去することができ、かつ、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付の図面に基づき、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
図6は、本発明の第1実施形態によるプリズムシート及びこれを用いたバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【0029】
図6を参照すると、本発明の第1実施形態によるプリズムシート及びこれを用いたバックライトユニットは、光を発するランプ110と、入射面122を介してランプ110から入射される光を導く導光板120と、導光板120の入射面122及びランプ110を取り囲むように設置されるランプハウジング112と、導光板120の下面に配置される反射板130と、導光板120上に配置され、導光板120を経由した光を拡散させる拡散シート140と、拡散シート140を経由した光を集光するプリズムシート150と、プリズムシート150上に配置され、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させるための反射型偏光板160と、を備える。
【0030】
ランプ110は、通常、冷陰極蛍光ランプを使用する。このランプ110は、インバータ(図示せず)からのランプ駆動電圧で点灯され、導光板120の側面にある入射面122に光を照射する。
【0031】
ランプハウジング112は、ランプ110及び導光板120の入射面122を取り囲むように導光板120の側面に設置される。このランプハウジング112は、内面に反射面が形成されており、ランプ110からの光を導光板120の入射面122側に反射させる役割を担う。
【0032】
導光板120は、ランプ110から入射された光がランプ110から遠く離れた箇所ま
で至るようにするとともに、入射される光を拡散シート140側に導く。すなわち、導光板120の下面に印刷パターンが形成されており、入射面122からの光が、傾斜した背面から所定傾斜角で反射され拡散シート140側に均一に進むようになる。
【0033】
反射板130は、導光板120の下面に配置され、導光板120の背面を通って反射板
自体に入射される光を導光板120側に再反射させることによって、光損失を低減する役割を担う。
【0034】
拡散シート140は、導光板120を経由した光を全領域に拡散してプリズムシート150に照射する。
【0035】
プリズムシート150は、拡散シート140を経由した光を集光する役割を担う。
【0036】
このため、プリズムシート150は、図7に示すように、ポリエステル(PET)などの材質からなる集光フィルム152と、集光フィルム152の上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つように縞状またはピラミッド状に形成された三角形断面のプリズム突出部154と、を備える。
【0037】
複数のプリズム突出部154のそれぞれは、100゜〜140゜を持つ頂点から20゜〜40゜で傾斜した第1及び第2傾斜面を持つ。ここで、第1及び第2傾斜面の角度は、実験を通じて、所定の角度傾いて入射されてサイドローブ領域に進行する光を除去するために最適化した角度である。
【0038】
これにより、拡散シート140から垂直に入射される光Aは、複数のプリズム突出部154の第1及び第2傾斜面から下面に配置された反射板130側に全反射してリサイクルされる。また、拡散シート140から入射される光B、Cは、複数のプリズム突出部154の第1及び第2傾斜面で屈折して集光または全反射されるため、サイドローブが発生しない。
【0039】
反射型偏光板160は、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させることによって、出射光の正面輝度及び光効率を向上させる役割を担う。
【0040】
具体的に、反射型偏光板160は、プリズムシート150から入射される光のS偏光及びP偏光のうちS偏光を透過させ、P偏光を下面に配置された反射板130側に反射させてリサイクルされるようにする。この際、反射型偏光板160は、P偏光を透過させることができ、S偏光を下面に配置される反射板130側に反射させることができる。
【0041】
このような反射型偏光板160の輝度角分布P(θ)は、下記の数学式2で示される。
【0042】
【数2】
【0043】
式中、σは、ガウス特性による光の広がり度合を示す輝度角分布の半値角を表し、θは、プリズムシート150から入射される光の入射角を表す。
【0044】
一方、反射型偏光板160の半値角σは、プリズムシート150に形成されたプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値を有する。これにより、反射型偏光板160は、プリズム突出部154の傾斜角によって輝度角分布の値が0゜〜10゜に最適化することでプリズムシート150を透過した光の集光効率を向上させるとともに、サイドローブ領域に進行する光を除去して正面輝度を向上させる。
【0045】
図8Aは、図6に示すプリズムシートを透過した光の輝度角分布を示す図で、図8bは、図6に示す反射型偏光板を透過した光の輝度角分布を示す図である。
【0046】
図8Aに示すように、プリズム突出部154の傾斜角が37゜に最適化した場合、プリズムシート150を透過した光の輝度角分布では、サイドローブ領域が最小化することがわかる。
【0047】
また、図8Bに示すように、プリズム突出部154の傾斜角が37゜に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σが1゜に最適化した場合、反射型偏光板160を透過した光の輝度角分布ではサイドローブ領域が除去されたことがわかる。
【0048】
したがって、本発明の第1実施形態によるバックライトユニットは、プリズムシート150に形成されるプリズム突出部154の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σをプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することによってサイドローブを除去するとともに、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることができる。
【実施例2】
【0049】
図9は、本発明の第2実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【0050】
図9を参照すると、本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、平板形態の導光板220と、導光板220の両側面のそれぞれの入射面222に対向して配置される少なくとも一つのランプ110と、導光板920の入射面222及びランプ110を取り囲むように設置される2個のランプハウジング112と、導光板220の下面に配置される反射板130と、導光板220上に配置され、導光板220を経由した光を拡散させる拡散シート140と、拡散シート140を経由した光を集光するプリズムシート150と、プリズムシート150上に配置され、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板160と、を備える。
【0051】
このように構成される本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、導光板220と導光板220の両側面のそれぞれに対向して配置される少なくとも一つのランプ110以外は、図6に示す本発明の第1実施形態によるバックライトユニットと同様に構成される。
【0052】
このように構成される本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、少なくとも一つのランプ110から導光板220の両側面に光が入射されるため、外部に出射される光の輝度を大きく向上させることができる。
【0053】
また、本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、プリズムシート150に形成されるプリズム突出部154の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σをプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することによってサイドローブを除去するとともに、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることができる。
【実施例3】
【0054】
図10は、本発明の第3実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【0055】
図10を参照すると、本発明の第3実施形態によるバックライトユニットは、光を発す
る複数のランプ310と、複数のランプ310を収納するボトムカバー312と、ボトムカバー312の上面を覆い、複数のランプ310から入射される光を全領域に拡散させる拡散板320と、拡散板320上に配置され、拡散板320からの光を集光するプリズム
シート150と、プリズムシート150上に配置され、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板160と、を備える。
【0056】
各ランプ310は、通常、冷陰極蛍光ランプを使用する。このような複数のランプ310は、インバータ(図示せず)からのランプ駆動電圧で点灯され、拡散板320の背面に光を照射する。
【0057】
ボトムカバー312は、複数のランプ310を支持及び収納する。このボトムカバー312の内壁には複数のランプ310から入射される光を拡散板320側に反射させる、反射シート(図示せず)が付着される。
【0058】
拡散板320は、ボトムカバー312の上面を覆うように配置され、複数のランプ310及びボトムカバー312の反射シートから入射される光を全領域に拡散させてプリズムシート150に照射する。
【0059】
プリズムシート150は、図7に示す本発明の第1実施形態によるバックライトユニットのプリズムシートと同様の構造を有するので、その詳細説明は省くものとする。
【0060】
反射型偏光板160は、図6に示す本発明の第1実施形態によるバックライトユニットの反射型偏光板と同様の構造を有するので、その詳細説明は省くものとする。
【0061】
このように構成される本発明の第3実施形態によるバックライトユニットは、複数のランプ310からの光を拡散板320の背面に直接照射させることによって、外部に出射される光の輝度を大きく向上させることができる。
【0062】
また、本発明の第3実施形態によるバックライトユニットは、プリズムシート150に形成されるプリズム突出部154の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σをプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することによってサイドローブを除去するとともに、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることができる。
【0063】
なお、上述した本発明の第1乃至第3実施形態によるバックライトユニットは、液晶表示装置の光源として使用することができる。
【0064】
また、上述した本発明の第1乃至第3実施形態によるそれぞれのバックライトユニットは、図11乃至図13に示した液晶パネル400に光を照射するための光源として使用することができる。ここで、液晶パネル400は、水平配列(IPS)モード、垂直配向(VA)モード、ツイストネマティック(TN)および、マルチドメイン(MD)モードのうち何れかのモードで駆動される。
【0065】
かかる液晶パネル400は、複数のデータラインと複数のゲートラインによって定義される領域に複数の液晶セルが配置され、各液晶セルにスイッチ素子の薄膜トランジスタが形成された薄膜トランジスタ基板と、カラーフィルターが形成されたカラーフィルター基板が一定の間隔で維持され、その間に形成された液晶層とを含む。このような液晶パネル400は、データ信号によって液晶層に電界を形成して、上述した本発明の第1乃至第3実施形態によるバックライトユニットから照射される光の透過率を調節することで、所望の画像を表示する。
【0066】
以上、具体的な実施形態及び添付の図面を挙げて本発明を説明してきたが、これに限定されず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるということは、当分野で通常の知識を持つ者にとっては明白である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】従来技術によるバックライトユニットを示す図である。
【図2】図1に示すプリズムシートを示す斜視図である。
【図3】図2に示すプリズム突出部の光特性を示す図である。
【図4】図2に示すプリズムシートの光透過及び角分布を示す図である。
【図5】図2に示すプリズムシートを透過する光の輝度の角分布を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【図7】図6に示すプリズムシートを示す断面図である。
【図8A】図6に示すプリズムシートを透過する光の輝度角分布を示す図である。
【図8B】図6に示す反射型偏光板を透過する光の輝度角分布を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【図11】本発明の第1実施形態による液晶表示装置を概略的に示す断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態による液晶表示装置を概略的に示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施形態による液晶表示装置を概略的に示す断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトユニットに係り、特に、集光効率、正面輝度及び視野角特性を向上させることができるプリズムシートとこれを用いたバックライトユニットおよび、バックライトユニットを有する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近来、陰極線管(CRT)の短所とされる重さと体積を減らすことのできる各種平板表示装置が台頭してきている。かかる平板表示装置には、液晶表示装置(LCD)、電界放出表示装置(FED)、プラズマ表示パネル(PDP)及び発光表示装置(LED)などがある。
【0003】
中でも、液晶表示装置は、複数の液晶セルと、これら液晶セルのそれぞれに供給されるビデオ信号を切り替えるための複数の制御用スイッチとで構成された液晶パネルにより、バックライトユニット)から照射される光ビームの透過量が調節され、これにより、望む画像を表示する。
【0004】
図1は、従来技術によるバックライトユニットを示す図である。
【0005】
図1を参照すると、従来技術によるバックライトユニットは、光を発するランプ10と、入射面22を介してランプ10から入射される光を導く導光板20と、導光板20の入射面22及びランプ10を取り囲むように設置されるランプハウジング12と、導光板20の下面に配置される反射板30と、導光板20上に配置され、導光板20を経由した光を拡散させる拡散シート40と、拡散シート40を経由した光の進行方向を調節するプリズムシート50と、を備えてなる。
【0006】
ランプ10は、通常、冷陰極蛍光ランプを使用する。このランプ10は、インバータ(図示せず)からのランプ駆動電圧で点灯され、導光板20の側面にある入射面22に光を照射する。
【0007】
ランプハウジング12は、ランプ10及び導光板20の入射面22を取り囲むように導光板20の側面に設置される。このランプハウジング12は、内面に反射面が形成されており、ランプ10からの光を導光板20の入射面22側に反射させる役割を担う。
【0008】
導光板20は、ランプ10から入射された光が、ランプ10から遠く離れた箇所まで至るようにするとともに、入射される光を拡散シート40側に導く。すなわち、導光板20の下面に印刷式パターンが形成されており、入射面22からの光が、傾斜した背面から所定の傾斜角で反射され拡散シート40側に均一に進むようになる。
【0009】
反射板30は、導光板20の下面に配置され、導光板20の背面を通って反射板自体に入射される光を導光板20側に再反射させることによって、光損失を減らす役割を担う。
【0010】
拡散シート40は、導光板20を経由した光を全領域に拡散させ、第1プリズムシート50に照射する。
【0011】
プリズムシート50は、拡散シート40を経由した光を集光する役割を担う。このため、プリズムシート50のそれぞれは、図2に示すように、ポリエステル(PE
T)の材質からなる集光フィルム52と、集光フィルム52の上面に縞状に形成されたプリズム突出部54と、を備える。
【0012】
プリズム突出部54は、頂点から所定の角度で傾斜した第1及び第2傾斜面を有する。ここで、第1及び第2傾斜面のそれぞれは、集光フィルム52の上面から約45゜で傾斜するように形成される。
【0013】
このように構成されるプリズムシート50において、屈折率がn1の集光フィルム52に所定角度θ1で入射される入射光は、下記の数学式1で示されるスネルの法則によりプリズム突出部54から所定角度θ2で屈折し、屈折率がn2の外部に出射される。
【0014】
【数1】
【0015】
すなわち、上記の従来技術によるバックライトユニットは、ランプ10から発した光を、導光板20を介して導光板20の上部に配置された拡散シート40側に導き、導光板20を経由した光を拡散シート40で全領域に拡散させた後、プリズムシート50を通して集光して外部に出射させる。
【0016】
しかしながら、かかる従来技術によるバックライトユニットにおいて、プリズムシート50に入射された光は、図3に示すように、3領域、すなわち全反射領域、集光領域及びサイドローブ領域に分けられる。
【0017】
具体的に、集光フィルム52に垂直に入射される全反射領域の光Aは、プリズム突出部54の第1及び第2傾斜面により全反射され、再び導光板20に進行することによってリサイクルされながら集光される。また、集光フィルム52に所定の角度で入射される集光領域の光Bは、プリズム突出部54の第1及び第2傾斜面により屈折して集光される。そして、集光フィルム52に所定の角度で入射されるサイドローブ領域の光Cは、プリズム突出部54の第1及び第2傾斜面により全反射され、光の効率を低下させ、かつ、視野角特性を低下させる。
【0018】
このような、プリズムシート50は、プリズム突出部54の二次元的な構造によるサイドローブのために、図4及び図5に示すように、対称点を中心に両側面に明るい領域が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
その結果、従来技術によるバックライトユニットは、サイドローブ領域に進行する光によって、集光効率、正面輝度及び視野角特性が低下するという問題点があった。
【0020】
本発明は、上記問題を解決するためのもので、その目的は、集光効率、正面輝度及び視野角特性を向上させることができるプリズムシートとこれを用いたバックライトユニットおよび、バックライトユニットを有する液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係るプリズムシートは、集光フィルムと、前記集光フィルムの上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つ三角形状の断面を有するように形成された複数のプリズム突出部と、を備えることを特徴とする。
【0022】
本発明の一実施形態に係るバックライトユニットは、光を発する少なくとも一つのランプと、側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通して入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の他の実施形態に係るバックライトユニットは、光を発する複数のランプと、前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通して入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、前記バックライトユニットは、光を発する少なくとも一つのランプと、
側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置は、液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、前記バックライトユニットは、光を発する複数のランプと、前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明の実施形態によるプリズムシートとこれを用いたバックライトユニットおよび、これを有する液晶表示装置は、プリズムシートに形成されるプリズム突出部の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板の半値角をプリズム突出部の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することで、サイドローブを除去することができ、かつ、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付の図面に基づき、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
図6は、本発明の第1実施形態によるプリズムシート及びこれを用いたバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【0029】
図6を参照すると、本発明の第1実施形態によるプリズムシート及びこれを用いたバックライトユニットは、光を発するランプ110と、入射面122を介してランプ110から入射される光を導く導光板120と、導光板120の入射面122及びランプ110を取り囲むように設置されるランプハウジング112と、導光板120の下面に配置される反射板130と、導光板120上に配置され、導光板120を経由した光を拡散させる拡散シート140と、拡散シート140を経由した光を集光するプリズムシート150と、プリズムシート150上に配置され、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させるための反射型偏光板160と、を備える。
【0030】
ランプ110は、通常、冷陰極蛍光ランプを使用する。このランプ110は、インバータ(図示せず)からのランプ駆動電圧で点灯され、導光板120の側面にある入射面122に光を照射する。
【0031】
ランプハウジング112は、ランプ110及び導光板120の入射面122を取り囲むように導光板120の側面に設置される。このランプハウジング112は、内面に反射面が形成されており、ランプ110からの光を導光板120の入射面122側に反射させる役割を担う。
【0032】
導光板120は、ランプ110から入射された光がランプ110から遠く離れた箇所ま
で至るようにするとともに、入射される光を拡散シート140側に導く。すなわち、導光板120の下面に印刷パターンが形成されており、入射面122からの光が、傾斜した背面から所定傾斜角で反射され拡散シート140側に均一に進むようになる。
【0033】
反射板130は、導光板120の下面に配置され、導光板120の背面を通って反射板
自体に入射される光を導光板120側に再反射させることによって、光損失を低減する役割を担う。
【0034】
拡散シート140は、導光板120を経由した光を全領域に拡散してプリズムシート150に照射する。
【0035】
プリズムシート150は、拡散シート140を経由した光を集光する役割を担う。
【0036】
このため、プリズムシート150は、図7に示すように、ポリエステル(PET)などの材質からなる集光フィルム152と、集光フィルム152の上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つように縞状またはピラミッド状に形成された三角形断面のプリズム突出部154と、を備える。
【0037】
複数のプリズム突出部154のそれぞれは、100゜〜140゜を持つ頂点から20゜〜40゜で傾斜した第1及び第2傾斜面を持つ。ここで、第1及び第2傾斜面の角度は、実験を通じて、所定の角度傾いて入射されてサイドローブ領域に進行する光を除去するために最適化した角度である。
【0038】
これにより、拡散シート140から垂直に入射される光Aは、複数のプリズム突出部154の第1及び第2傾斜面から下面に配置された反射板130側に全反射してリサイクルされる。また、拡散シート140から入射される光B、Cは、複数のプリズム突出部154の第1及び第2傾斜面で屈折して集光または全反射されるため、サイドローブが発生しない。
【0039】
反射型偏光板160は、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させることによって、出射光の正面輝度及び光効率を向上させる役割を担う。
【0040】
具体的に、反射型偏光板160は、プリズムシート150から入射される光のS偏光及びP偏光のうちS偏光を透過させ、P偏光を下面に配置された反射板130側に反射させてリサイクルされるようにする。この際、反射型偏光板160は、P偏光を透過させることができ、S偏光を下面に配置される反射板130側に反射させることができる。
【0041】
このような反射型偏光板160の輝度角分布P(θ)は、下記の数学式2で示される。
【0042】
【数2】
【0043】
式中、σは、ガウス特性による光の広がり度合を示す輝度角分布の半値角を表し、θは、プリズムシート150から入射される光の入射角を表す。
【0044】
一方、反射型偏光板160の半値角σは、プリズムシート150に形成されたプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値を有する。これにより、反射型偏光板160は、プリズム突出部154の傾斜角によって輝度角分布の値が0゜〜10゜に最適化することでプリズムシート150を透過した光の集光効率を向上させるとともに、サイドローブ領域に進行する光を除去して正面輝度を向上させる。
【0045】
図8Aは、図6に示すプリズムシートを透過した光の輝度角分布を示す図で、図8bは、図6に示す反射型偏光板を透過した光の輝度角分布を示す図である。
【0046】
図8Aに示すように、プリズム突出部154の傾斜角が37゜に最適化した場合、プリズムシート150を透過した光の輝度角分布では、サイドローブ領域が最小化することがわかる。
【0047】
また、図8Bに示すように、プリズム突出部154の傾斜角が37゜に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σが1゜に最適化した場合、反射型偏光板160を透過した光の輝度角分布ではサイドローブ領域が除去されたことがわかる。
【0048】
したがって、本発明の第1実施形態によるバックライトユニットは、プリズムシート150に形成されるプリズム突出部154の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σをプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することによってサイドローブを除去するとともに、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることができる。
【実施例2】
【0049】
図9は、本発明の第2実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【0050】
図9を参照すると、本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、平板形態の導光板220と、導光板220の両側面のそれぞれの入射面222に対向して配置される少なくとも一つのランプ110と、導光板920の入射面222及びランプ110を取り囲むように設置される2個のランプハウジング112と、導光板220の下面に配置される反射板130と、導光板220上に配置され、導光板220を経由した光を拡散させる拡散シート140と、拡散シート140を経由した光を集光するプリズムシート150と、プリズムシート150上に配置され、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板160と、を備える。
【0051】
このように構成される本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、導光板220と導光板220の両側面のそれぞれに対向して配置される少なくとも一つのランプ110以外は、図6に示す本発明の第1実施形態によるバックライトユニットと同様に構成される。
【0052】
このように構成される本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、少なくとも一つのランプ110から導光板220の両側面に光が入射されるため、外部に出射される光の輝度を大きく向上させることができる。
【0053】
また、本発明の第2実施形態によるバックライトユニットは、プリズムシート150に形成されるプリズム突出部154の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σをプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することによってサイドローブを除去するとともに、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることができる。
【実施例3】
【0054】
図10は、本発明の第3実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【0055】
図10を参照すると、本発明の第3実施形態によるバックライトユニットは、光を発す
る複数のランプ310と、複数のランプ310を収納するボトムカバー312と、ボトムカバー312の上面を覆い、複数のランプ310から入射される光を全領域に拡散させる拡散板320と、拡散板320上に配置され、拡散板320からの光を集光するプリズム
シート150と、プリズムシート150上に配置され、プリズムシート150により集光された光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板160と、を備える。
【0056】
各ランプ310は、通常、冷陰極蛍光ランプを使用する。このような複数のランプ310は、インバータ(図示せず)からのランプ駆動電圧で点灯され、拡散板320の背面に光を照射する。
【0057】
ボトムカバー312は、複数のランプ310を支持及び収納する。このボトムカバー312の内壁には複数のランプ310から入射される光を拡散板320側に反射させる、反射シート(図示せず)が付着される。
【0058】
拡散板320は、ボトムカバー312の上面を覆うように配置され、複数のランプ310及びボトムカバー312の反射シートから入射される光を全領域に拡散させてプリズムシート150に照射する。
【0059】
プリズムシート150は、図7に示す本発明の第1実施形態によるバックライトユニットのプリズムシートと同様の構造を有するので、その詳細説明は省くものとする。
【0060】
反射型偏光板160は、図6に示す本発明の第1実施形態によるバックライトユニットの反射型偏光板と同様の構造を有するので、その詳細説明は省くものとする。
【0061】
このように構成される本発明の第3実施形態によるバックライトユニットは、複数のランプ310からの光を拡散板320の背面に直接照射させることによって、外部に出射される光の輝度を大きく向上させることができる。
【0062】
また、本発明の第3実施形態によるバックライトユニットは、プリズムシート150に形成されるプリズム突出部154の傾斜角を20゜〜40゜程度に最適化するとともに、反射型偏光板160の半値角σをプリズム突出部154の傾斜角によって0゜〜10゜の値に最適化することによってサイドローブを除去するとともに、出射光の集光効率及び正面輝度を向上させることができる。
【0063】
なお、上述した本発明の第1乃至第3実施形態によるバックライトユニットは、液晶表示装置の光源として使用することができる。
【0064】
また、上述した本発明の第1乃至第3実施形態によるそれぞれのバックライトユニットは、図11乃至図13に示した液晶パネル400に光を照射するための光源として使用することができる。ここで、液晶パネル400は、水平配列(IPS)モード、垂直配向(VA)モード、ツイストネマティック(TN)および、マルチドメイン(MD)モードのうち何れかのモードで駆動される。
【0065】
かかる液晶パネル400は、複数のデータラインと複数のゲートラインによって定義される領域に複数の液晶セルが配置され、各液晶セルにスイッチ素子の薄膜トランジスタが形成された薄膜トランジスタ基板と、カラーフィルターが形成されたカラーフィルター基板が一定の間隔で維持され、その間に形成された液晶層とを含む。このような液晶パネル400は、データ信号によって液晶層に電界を形成して、上述した本発明の第1乃至第3実施形態によるバックライトユニットから照射される光の透過率を調節することで、所望の画像を表示する。
【0066】
以上、具体的な実施形態及び添付の図面を挙げて本発明を説明してきたが、これに限定されず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるということは、当分野で通常の知識を持つ者にとっては明白である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】従来技術によるバックライトユニットを示す図である。
【図2】図1に示すプリズムシートを示す斜視図である。
【図3】図2に示すプリズム突出部の光特性を示す図である。
【図4】図2に示すプリズムシートの光透過及び角分布を示す図である。
【図5】図2に示すプリズムシートを透過する光の輝度の角分布を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【図7】図6に示すプリズムシートを示す断面図である。
【図8A】図6に示すプリズムシートを透過する光の輝度角分布を示す図である。
【図8B】図6に示す反射型偏光板を透過する光の輝度角分布を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態によるバックライトユニットを概略的に示す断面図である。
【図11】本発明の第1実施形態による液晶表示装置を概略的に示す断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態による液晶表示装置を概略的に示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施形態による液晶表示装置を概略的に示す断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集光フィルムと、
前記集光フィルムの上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つ三角形状の断面を有するように形成された複数のプリズム突出部と、
を備えることを特徴とするプリズムシート。
【請求項2】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のプリズムシート。
【請求項3】
光を発する少なくとも一つのランプと、
側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、
前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項4】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記ランプは、前記導光板の一側面または両側面に配置されることを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項6】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項7】
前記導光板の入射面と前記ランプを取り囲むように前記導光板の一側面または両側面に配置されるランプハウジングと、
前記導光板と前記プリズムシートとの間に配置され、前記導光板を経由した光を拡散させる拡散シートと、
前記導光板の下面に配置される反射板と、
をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項8】
光を発する複数のランプと、
前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、
前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、
前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項9】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項10】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項11】
液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、
前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、
前記バックライトユニットは、
光を発する少なくとも一つのランプと、
側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、
前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項12】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項13】
前記ランプは、前記導光板の一側面または両側面に配置されることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項14】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項15】
前記バックライトユニットは、
前記導光板の入射面と前記ランプを取り囲むように前記導光板の一側面または両側面に配置されるランプハウジングと、
前記導光板と前記プリズムシートとの間に配置され、前記導光板を経由した光を拡散させる拡散シートと、
前記導光板の下面に配置される反射板と、
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項16】
前記液晶モードは、IPSモード、VAモード、TNモードおよび、MDモードのうち何れか一つであることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置。
【請求項17】
液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、
前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、
前記バックライトユニットは、
光を発する複数のランプと、
前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、
前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、
前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置 。
【請求項18】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置 。
【請求項19】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置。
【請求項20】
前記液晶モードは、IPSモード、VAモード、TNモードおよび、MDモードのうち何れか一つであることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置。
【請求項1】
集光フィルムと、
前記集光フィルムの上面から20゜〜40゜の傾斜面を持つ三角形状の断面を有するように形成された複数のプリズム突出部と、
を備えることを特徴とするプリズムシート。
【請求項2】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のプリズムシート。
【請求項3】
光を発する少なくとも一つのランプと、
側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、
前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項4】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記ランプは、前記導光板の一側面または両側面に配置されることを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項6】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項7】
前記導光板の入射面と前記ランプを取り囲むように前記導光板の一側面または両側面に配置されるランプハウジングと、
前記導光板と前記プリズムシートとの間に配置され、前記導光板を経由した光を拡散させる拡散シートと、
前記導光板の下面に配置される反射板と、
をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項8】
光を発する複数のランプと、
前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、
前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、
前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項9】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項10】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項11】
液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、
前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、
前記バックライトユニットは、
光を発する少なくとも一つのランプと、
側面に形成された入射面を介して前記ランプから入射される光の進行方向を垂直に変換する導光板と、
前記導光板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシート上に配置され、前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項12】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項13】
前記ランプは、前記導光板の一側面または両側面に配置されることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項14】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項15】
前記バックライトユニットは、
前記導光板の入射面と前記ランプを取り囲むように前記導光板の一側面または両側面に配置されるランプハウジングと、
前記導光板と前記プリズムシートとの間に配置され、前記導光板を経由した光を拡散させる拡散シートと、
前記導光板の下面に配置される反射板と、
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置 。
【請求項16】
前記液晶モードは、IPSモード、VAモード、TNモードおよび、MDモードのうち何れか一つであることを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置。
【請求項17】
液晶モードによって液晶の光透過率を調節して画像を表示する液晶パネルと、
前記液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットとを含み、
前記バックライトユニットは、
光を発する複数のランプと、
前記複数のランプを支持及び収納するボトムカバーと、
前記ボトムカバーの上面を覆い、前記複数のランプからの光を拡散させる拡散板と、
前記拡散板上に配置され、20゜〜40゜の傾斜面を持つように形成された複数のプリズム突出部を通って入射される光を集光するプリズムシートと、
前記プリズムシートを透過した光のS偏光及びP偏光のうちいずれか1偏光を増加させる反射型偏光板と、
を備えることを特徴とする液晶表示装置 。
【請求項18】
前記反射型偏光板は、前記傾斜面の角度によって0゜〜10゜の輝度角分布の半値角を持つことを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置 。
【請求項19】
前記複数のプリズム突出部は、ストライプ及びピラミッド状に形成されることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置。
【請求項20】
前記液晶モードは、IPSモード、VAモード、TNモードおよび、MDモードのうち何れか一つであることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−11267(P2007−11267A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−374223(P2005−374223)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(501426046)エルジー.フィリップス エルシーデー カンパニー,リミテッド (732)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(501426046)エルジー.フィリップス エルシーデー カンパニー,リミテッド (732)
【Fターム(参考)】
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