説明

プリンタシステム

【課題】 それぞれプリンタコントローラ(FMTR)で制御されるプリンタ本体、給紙オプション、排紙オプションで構成されるシステムにおける、システム初期化、自動排紙処理をそれぞれの装置間で、一番制御が複雑なプリンタエンジンを中心に完全に同期化する。
【解決手段】 プリンタシステムにおいて、プリント時に給紙装置から給紙を促す為の給紙指示手段、排紙装置に用紙を搬入する為の排紙予告手段を、システム初期化、それに伴う自動排紙処理では、システム内のローラの回転開始、及び回転停止の同期を取るための手段とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙装置、あるいは排紙装置が接続されるプリンタシステムの初期化に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ本体とそれに接続される給紙装置、排紙装置で構成されるプリンタシステムにおいて、電源投入時やプリンタシステム内のドアクローズ時、更には低消費電力モードからの復帰時には、それぞれの装置が印字可能、用紙搬送可能となるまでの初期化動作を各個に行っていた。そのため、システム内のいずれかの装置が用紙が残留していたことを検知した場合は、各個に自動排紙を行って、紙詰まりを誘発するか、あるいは自動排紙動作をせずに直ちに機内残留紙ジャムとしてオペレータに通知しており、オペレータの操作が煩雑となっていた。
【0003】
特開平9-011559や特開平9-104141ではかかる欠点を除去する為、システム初期化という考え方を導入し、プリンタ本体や、給紙装置、排紙装置を制御するプリンタコントローラなるユニットが、各装置から報告された機内残留紙に関する情報をもとに、各装置へ自動排紙実行指示を行い、各装置はその指示に同期して装置の初期化、あるいは機内残留紙を排出する自動排紙処理を行っていた。
【特許文献1】特開平9-011559号公報
【特許文献2】特開平9-104141号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来例では、特にプリンタ本体の事情により、ローラ回転を途中で停止したり、再開したりしなければならない状況が発生したとき、対応できない場合がある。例をあげると、ハロゲンヒータを搭載する定着装置を有するプリンタ本体は、通常、機内残留紙を検知する為に、所定時間のローラ回転を行う。機内残留紙はこのローラ回転により、プリンタ本体内のいずれかの用紙センサで検知される。しかし、この検知された用紙上に現像材(トナー)が載っている場合は、このトナーが自動排紙によって定着ローラに付着し、機内を汚したり、プリント時に別の用紙に付着したりして、良好なプリントを行うことができない。そのため、プリンタ本体は未定着画像の用紙を検知した場合、一旦ローラ回転を停止し、定着ローラを定着可能温度まで過熱した後、再度、ローラ回転を行わなければならない。このローラ回転の一時停止、再開の時間は、プリンタの状況によって著しく異なり、プリンタコントローラを介して給紙装置や排紙装置と同期を取りながら実行するのは、制御上困難であり、システム動作の信頼性を低下させる可能性がある。
【0005】
また、プリンタコントローラを介して、システム全体のローラ回転の同期を取らなければならないが、プリンタ本体とプリンタコントローラとの通信時間、プリンタコントローラと給紙装置、プリンタコントローラと排紙装置との通信時間のタイムラグを考慮すると、実際には数十msecから数百msecの同期ずれを発生させる。例えば、用紙搬送速度の速いプリンタシステムではプリンタ本体がローラ回転停止しても、給紙装置は遅れてローラ回転を停止する為、用紙を数十mm程プリンタ本体に押し込んでしまうことになり、結果的にジャムを誘発することになりかねない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる欠点を除去する為、本発明では、プリント時に給紙装置から給紙を促す為の給紙指示手段、排紙装置に用紙を搬入する為の排紙予告手段を、システム初期化、それに伴う自動排紙処理では、システム内のローラの回転開始、及び回転停止の同期を取るための手段とした。
【0007】
すなわち、プリンタコントローラから初期化開始指示を受けたプリンタ本体、給紙装置は、初期化終了指示を受け取るまでの間、前記給紙指示手段をローラ回転指示と解釈する制御手段と、プリンタコントローラから初期化開始指示を受けたプリンタ本体、排紙装置は、初期化終了指示を受け取るまでの間、前記排紙予告手段をローラ回転指示と解釈する制御手段を有し、プリンタ本体は、所定条件が整うとプリンタ本体のローラを駆動するプリンタ初期化制御手段実行し、前記プリンタ初期化手段を実行する時、前記ローラ回転指示を給紙装置、及び排紙装置に出力する制御手段と、前記ローラ回転指示を受け取った給紙装置、及び排紙装置は、前記ローラ回転指示に従って自装置内のローラを駆動する装置初期化制御手段を有することを特徴とするプリンタシステムである。
【発明の効果】
【0008】
以上、本発明によれば、プリンタ本体に給紙装置や排紙装置が接続され、かつそれらがプリンタコントローラで制御されるような複雑なシステム構成であっても、プリンタ本体の状況に合わせて、各装置のローラを同期を取って回転、停止を行うことができ、かつ同期のタイムラグも最小限に抑えることができる為、スムースな初期化、残留紙の強制排紙を行うことができる為、オペレータの操作性を格段に向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(実施例1)
図1は本発明を実施したシステムの断面図である。101はプリンタ本体、131は給紙装置、151は排紙装置である。プリンタ本体101の用紙搬送駆動系は、オプション給紙ローラ114、上段カセット給紙ローラ102、下段カセット給紙ローラ110を駆動する図示しない給紙モータと、給紙搬送ローラ103、レジストローラ104、感光ドラム105、定着ローラ106、排紙ローラ107を駆動する図示しないメインモータと、両面反転ローラ108を駆動する図示しない反転モータと、両面搬送ローラ109を駆動する図示しない両面モータで構成される。プリンタ本体101の用紙搬送センサは、給紙搬送センサ120、レジスト前センサ121、定着排紙センサ122、排紙センサ123、反転センサ124、両面搬送センサ125で構成される。
【0010】
給紙装置130の用紙搬送駆動系は、図示しない給紙モータで駆動される給紙ローラ131で構成され、用紙搬送センサとしては給紙搬送センサ132で構成される。
【0011】
排紙装置151の用紙搬送駆動系は、入り口ローラ152、FUローラ153を駆動する図示しない搬送モータと、反転ローラ154を駆動する図示しない反転モータと、各排出ビンの入り口に設置される排紙ローラ155を駆動する図示しない排紙モータで構成される。排紙装置151の用紙搬送センサは、入り口センサ160、FUセンサ161、搬送センサ162で構成される。
【0012】
用紙は、これらの駆動系による各ローラの駆動、用紙搬送センサによって制御され、用紙は給紙装置131の大容量デッキ133、又はプリンタ本体101上段カセット113、あるいは下段カセット112から給紙され、感光ドラム105を中心とする図示しない電子写真プロセスによって作像され、プリンタ本体101のFD排紙部、あるいは排紙装置151のFUトレイ156、あるいは反転トレイ157で用紙を反転して各排紙トレイ158に排紙される。さらに反転ローラ108、両面搬送ローラ109の搬送経路を使用することにより、両面印字も可能である。これらの用紙搬送路の切替は図示しないフラッパ、及びそれを駆動するソレノイドで構成される。
【0013】
図2は、本発明の実施例におけるシステムのブロック図である。201はプリンタコントローラであり、コントローラ上のマイクロコンピュータ202(以下CPU202と略す)は、プリンタ本体101のコントローラ211上のマイクロコンピュータ212(以下CPU212と略す)、給紙装置131のコントローラ231上のマイクロコンピュータ232(以下CPU232と略す)、排紙装置151のコントローラ251上にあるマイクロコンピュータ252(以下CPU252と略す)とシリアルバスで接続され、情報授受を行なっている。また、プリンタコントローラ201は一般的なプリンタインターフェイスによってホストコンピュータ203と接続されており、印字制御データ、画像データを受信すると共に、本記録システムの状態をホストコンピュータに報知している。
【0014】
プリンタ本体101のCPU212と給紙装置131のCPU232は、信号線PFEDで接続される。プリンタコントローラ201からのプリント指示を受けた給紙装置231のCPU232は、給紙動作を行って用紙をプリンタ本体101のオプション給紙ローラ114の直前まで搬送し、一時停止する。同様にプリンタコントローラ201からのプリント指示を受けたプリンタ本体101は、電子写真プロセスを立ち上げ、給紙可能となったとき、給紙装置131のCPU232と接続されている信号線PFEDをTRUEにして給紙指示を行う。給紙装置131のCPU232はこれを受けて再び給紙ローラ132を駆動して用紙をプリンタ本体101に送り込む。プリンタ本体101のCPU212は、給紙搬送センサ120を監視し、給紙装置131から送り込まれてきた用紙の先端を検知して所定時間後に信号線PFEDをFALSEにする。同時に、プリンタ本体101自身もローラ回転を停止する。
【0015】
プリンタ本体101のCPU212と排紙装置151のCPU252は、信号線PDLVで接続される。プリンタコントローラ201からのプリント指示を受けたプリンタ本体101のCPU212は、電子写真プロセスを制御しながら用紙上に画像形成を行い、定着ローラへ用紙を搬送して現像材を用紙に定着させる。CPU212は、定着排紙センサを監視し、用紙の先端を検知すると、排紙装置151のCPU252と接続されている信号線PDLVを所定時間だけTRUEにして排紙予告を行う。排紙装置151のCPU252はこれを受けて各ローラを回転させ、用紙が搬入されてくるのを待つ。このとき、信号線PDLVはプリンタ本体101からの排紙予告として使用されるので、所定時間だけTRUEとなるパルス信号でも問題ない。
【0016】
図3は本発明の実施例1における各装置の処理手順を示す制御フローである。301でシステムの電源をオンにすると、まずプリンタ本体101のCPU212は、302でプリンタ本体内のすべての用紙搬送センサをチェックし機内残留紙の有無を調べる。同様に給紙装置131のCPU232は303で、排紙装置151のCPU252は304で機内残留紙の有無を調べる。図3の制御フローでは残留紙がない状況で説明する。CPU212は、プリンタコントローラ201のCPU202に残留紙無しを通知し、同様にCPU232、CPU252もそれぞれ装置内に残留紙がないことをプリンタコントローラ201のCPU202に通知する。
【0017】
これを受けてプリンタコントローラ201のCPU202は、CPU232、CPU252に初期化準備を行う。CPU232は、305で給紙装置131の給紙ローラ132が用紙を挟んでいるかもしれないので、図示しないソレノイドをオフして給紙ローラ132を離間させる。この動作により、給紙デッキから給紙しかけの用紙を次に行う初期回転で給紙させてしまうことがない。また、CPU252は、306で排紙装置151において用紙搬送が可能なように、例えばステープルなどの後処理装置の整合機構をホームポジションに戻す等の動作を行う。CPU232、CPU252は、それぞれの動作が終了すると、プリンタコントローラ201のCPU202に初期化準備完了を通知する。もし、プリンタ本体101も用紙搬送前に用紙搬送以外のメカ機構を初期化しなければならないのであれば、CPU212がプリンタコントローラ201のCPU202に初期化準備完了を通知するようにしてもよい。
【0018】
プリンタコントローラ201のCPU202は、この初期化完了通知によって、CPU212、CPU232、CPU252に対して初期化を指示する。初期化指示を受けるとCPU212は307で初期回転を開始すると共にCPU232と接続されているPFED信号をTRUEにすることにより給紙装置131の搬送系モータの回転指示を出す(308)。また、CPU252と接続されているPDLV信号をTRUEにすることにより排紙装置151の搬送系モータの駆動をオンする(309)。
【0019】
給紙装置131、排紙装置151が接続されていることを想定した十分な時間経過後、310でCPU212は初期回転停止する。また、給紙装置131のCPU232と接続されているPFED信号をFALSEにすることにより、給紙装置131の初期回転を停止する(311)。また、排紙装置151のCPU252と接続されているPDLV信号をFALSEにすることにより、排紙装置151の初期回転を停止する(312)。
【0020】
CPU212がプリンタコントローラ201のCPU202に初期化終了を通達すると、CPU202は給紙装置131のCPU232と排紙装置151のCPU252にも初期化終了を通達する。これによりPFED信号およびPDLV信号は給紙装置131、排紙装置151の搬送系モータ駆動指示ではなく、本来の給紙指示手段、排紙予告手段として用いられる。
【0021】
CPU212は313で、プリント動作の準備のためにヒータウォームアップを行う。プリンタ本体101としてプリント可能状態になるとプリンタコントローラ201にプリント可能を報知する。プリンタコントローラ201のCPU202に初期化終了を通達された給紙装置131のCPU232は給紙指示手段から給紙指示されると即座に給紙可能な状態にするための初期化処理を行い、初期化処理が完了するとCPU202に初期化終了を報知する。同様にプリンタコントローラ201のCPU202に初期化終了を通達された排紙装置151のCPU252は排紙予告手段により排紙指示を受け付けると即座に排紙処理を行えるように初期化処理を行い、初期化処理が完了するとCPU202に初期化終了を報知する。
【0022】
プリンタコントローラ201のCPU202は、プリンタ本体101のCPU212からのプリント可能、給紙装置131、排紙装置151からの初期化終了の通達をもってシステムプリント可能な状態と見なす(316)。
【0023】
(実施例2)
次に実施例1の残留紙検知302で紙有りだった場合の制御フローを図4に示す。301でシステムの電源をオンにすると、まずプリンタ本体101のCPU212は、401でプリンタ本体内のすべての用紙搬送センサをチェックし機内残留紙の有無を調べる。同様に給紙装置131のCPU232は303で、排紙装置151のCPU252は304で機内残留紙の有無を調べる。CPU212は、プリンタコントローラ201のCPU202に残留紙有りを通知し、同様にCPU232、CPU252もそれぞれ装置内に残留紙がないことをプリンタコントローラ201のCPU202に通知する。
【0024】
これを受けてプリンタコントローラ201のCPU202は、CPU232、CPU252に初期化準備を行う。CPU232は、305で給紙装置131の給紙ローラ132が用紙を挟んでいるかもしれないので、図示しないソレノイドをオフして給紙ローラ132を離間させる。この動作により、給紙デッキから給紙しかけの用紙を次に行う初期回転で給紙させてしまうことがない。また、CPU252は、306で排紙装置151において用紙搬送が可能なように、例えばステープルなどの後処理装置の整合機構をホームポジションに戻す等の動作を行う。CPU232、CPU252は、それぞれの動作が終了すると、プリンタコントローラ201のCPU202に初期化準備完了を通知する。
【0025】
プリンタコントローラ201のCPU202は、この初期化完了通知によって、CPU212、CPU232、CPU252に対して初期化を指示する。初期化指示を受けるとCPU212は残留紙検知で紙有り状態であったので残留紙を自動排紙するための準備を開始する。残留紙上には未定着のトナーが存在し機内を汚す可能性があるので最低限の定着をさせる必要がある。そのためのヒータウォームアップを開始する(402)。
【0026】
ヒータウォームアップ終了後、プリンタ本体101は自動排紙を開始する(403)。CPU212は403で自動排紙を開始すると共にCPU232と接続されているPFED信号をTRUEにすることにより給紙装置131の搬送系モータの回転指示を出す(404)。また、CPU252と接続されているPDLV信号をTRUEにすることにより排紙装置151の搬送系モータの駆動をオンする(405)。
【0027】
機内残留紙が排紙装置151の搬送路長も含めて機外に排出される十分な時間をもって自動排紙を完了し(406)、給紙装置131のCPU232と接続されているPFED信号をFALSEにすることにより、給紙装置131の自動排紙動作を終了する(407)。また、排紙装置151のCPU252と接続されているPDLV信号をFALSEにすることにより、排紙装置151の自動排紙動作を終了する(408)。
【0028】
CPU212がプリンタコントローラ201のCPU202に初期化終了を通達すると、CPU202は給紙装置131のCPU232と排紙装置151のCPU252にも初期化終了を通達する。これによりPFED信号およびPDLV信号は給紙装置131、排紙装置151の搬送系モータ駆動指示ではなく、本来の給紙指示手段、排紙予告手段として用いられる。
【0029】
その後、システムプリント動作開始までの手順は実施例1の処理手順を示す制御フロー図3のAの枠内の制御手順と同様である。
【0030】
(実施例3)
次に実施例1の初期回転開始307後に残留紙をCPU212が検出した場合の制御フローを図5に示す。プリンタ本体101と給紙装置131、排紙装置151が初期回転を開始するまでの制御は実施例1と同様である。
【0031】
初期回転中にプリンタ本体101内のセンサ入力により残留紙を検出すると501、プリンタ本体101のCPU212は初期回転を停止(502)し、給紙装置131のCPU232と接続されているPFED信号をFALSEにすることにより、給紙装置131の初期回転を停止する(503)。また、排紙装置151のCPU252と接続されているPDLV信号をFALSEにすることにより、排紙装置151の初期回転を停止する(504)。その後、CPU212は残留紙を自動排紙するための準備を開始する。残留紙上には未定着のトナーが存在し機内を汚す可能性があるので最低限の定着をさせる必要がある。そのためのヒータウォームアップを開始する(505)。
【0032】
その後の動作は実施例2の処理手順を示す制御フロー図4のBの枠およびAの枠内の制御手順と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明を実施したシステムの断面図
【図2】本発明の実施例におけるシステムのブロック図
【図3】本発明の実施例1における各装置の処理手順を示す制御フロー
【図4】本発明の実施例2における各装置の処理手順を示す制御フロー
【図5】本発明の実施例3における各装置の処理手順を示す制御フロー
【符号の説明】
【0034】
202 プリンタコントローラ上のマイクロコンピュータ
212 プリンタ本体のコントローラ上のマイクロコンピュータ
232 給紙装置のコントローラ上のマイクロコンピュータ
252 排紙装置のコントローラ上のマイクロコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器より送信される画像データを処理するプリンタコントローラと、それぞれプリンタコントローラによって制御されるプリンタ本体と、給紙装置、又は排紙装置、あるいはその両方で構成されるプリンタシステムであって、プリント動作において、プリンタ本体から給紙装置への給紙指示手段、プリンタ本体から排紙装置への排紙予告手段を有し、前記給紙指示手段によって給紙指示を受けた給紙装置は、プリンタ本体に用紙を搬入し、前記排紙予告手段によって排紙予告を受けた排紙装置は、プリンタ本体から搬入されてくる用紙の受け取り動作を行う制御手段を有し、プリンタコントローラは所定の条件でプリンタ本体と、給紙装置、排紙装置に初期化開始指示、及び初期化終了指示を行う制御手段を有するプリンタシステムにおいて、
プリンタコントローラから初期化開始指示を受けたプリンタ本体、給紙装置は、初期化終了指示を受け取るまでの間、前記給紙指示手段をローラ回転指示と解釈する制御手段と、プリンタコントローラから初期化開始指示を受けたプリンタ本体、排紙装置は、初期化終了指示を受け取るまでの間、前記排紙予告手段手段をローラ回転指示と解釈する制御手段を有し、プリンタ本体は、所定条件が整うとプリンタ本体のローラを駆動するプリンタ初期化制御手段実行し、前記プリンタ初期化手段を実行する時、前記ローラ回転指示を給紙装置、及び排紙装置に出力する制御手段と、前記ローラ回転指示を受け取った給紙装置、及び排紙装置は、前記ローラ回転指示に従って自装置内のローラを駆動する装置初期化制御手段を有することを特徴とするプリンタシステム。
【請求項2】
プリンタ本体のプリンタ初期化制御手段による動作は、プリンタ本体の機内残留紙の検知、ローラ駆動、その他の初期化であり、給紙装置、排紙装置の装置初期化制御手段による動作は、自装置内の機内残留紙の検知、ローラ駆動、その他の初期化であることを特徴とする請求項1のプリンタシステム。
【請求項3】
初期化終了指示は、プリンタ本体が所定の条件を満たした時、プリンタ本体がプリンタコントローラに対して発行し、初期化終了指示をプリンタ本体から受信したコントローラは、給紙装置、排紙装置に対して初期化終了指示を発行する制御手段を有することを特徴とする請求項1のプリンタシステム。
【請求項4】
初期化終了指示をプリンタ本体がプリンタコントローラに発行するための所定の条件とは、給紙装置、排紙装置、プリンタ本体内に用紙が残留していないことであり、残留紙の有無、及び残留紙のシステム外への排出を行う為に、プリンタ本体は、給紙装置、排紙装置の用紙搬送路長も加味した所定時間だけ、給紙装置、排紙装置に対してローラ駆動指示を発行することを特徴とする請求項3のプリンタシステム。
【請求項5】
プリンタ本体が、プリンタコントローラからの初期化開始指示を受信する前に、プリンタ本体内に残留紙を検知していた場合、残留紙上の現像材を定着装置にて定着可能となる温度まで定着ローラを加熱してから、前記ローラ回転指示を給紙装置、排紙装置に出力する制御手段を有することを特徴とする請求項1のプリンタシステム。
【請求項6】
プリンタ本体が、プリンタコントローラからの初期化開始指示を受け取り、前記ローラ回転指示を給紙装置、排紙装置に出力した後、プリンタ本体内に残留紙を検知した場合、前記ローラ回転指示を取り消すと共にプリンタ本体内のローラ駆動を停止し、残留紙上の現像材を定着装置にて定着可能となる温度まで定着ローラを加熱してから、再び前記ローラ回転指示を給紙装置、排紙装置に出力する制御手段を有することを特徴とする請求項1のプリンタシステム。
【請求項7】
用紙を検知したセンサがプリンタ本体の転写位置より上流であった場合、前記ローラ回転指示を取り消すことなく、かつ定着ローラの加熱も行うことなく、所定時間ローラ回転指示を出しつづける制御手段を有することを特徴とする請求項1のプリンタシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−114416(P2008−114416A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297905(P2006−297905)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】