説明

プリンタ管理サーバ、プリンタ、およびプリンタ管理システム

【課題】 印刷システムにおいて、ユーザの利便性を失うことなく、容易に長期周期部品の交換を軽減する技術を提供すること。
【解決手段】 複数のプリンタと、それらに固有に設定されている設定情報の入れ替え処理を担う管理サーバとがネットワークを介して接続されている。各プリンタは、それぞれ、自身の少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報を管理サーバに送信する。そして、管理サーバは、各プリンタから送信されてくる管理情報をそれぞれ取得し、取得した各管理情報に基づいて、各プリンタの中から設定情報の入れ替えを行う2以上の入れ替え対象プリンタを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続された複数のプリンタを入れ替える技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業等において、複数のプリンタと管理サーバとが同一ネットワークに接続される印刷システムであって、複数のユーザが、それぞれコンピュータ(以下、クライアントPCと呼ぶ。)を用いて、複数のプリンタのうち、それぞれに予め決められたプリンタから印刷を行う印刷システムが普及しつつある。例えば、このような印刷システムにおいて、複数のプリンタは、リース業者により、貸し出されるような場合がある。そして、このような場合では、通常、感光体ドラムや排トナーボックスなどの長期周期で交換される部品(以下、長期周期部品と呼ぶ。)が使用限界に達した場合には、リース業者側は、それら長期周期部品の交換をしなければならず、長期周期部品の交換量の軽減が課題であった。ところで、上述した複数のプリンタにおいて、設置場所等により、使用頻度が高いプリンタと低いプリンタが存在し、当然、使用頻度の高いプリンタの長期周期部品が先に、交換されることになる。言い換えれば、各プリンタの使用頻度の平均化を計れば、このように特定プリンタのみの長期周期部品の交換を避けることができ、印刷システム全体として、各プリンタの長期周期部品の交換量を減少させることができる。なお、このように各プリンタの使用頻度の平均化を計る技術として、下記特許文献1に記載される技術がある。この特許文献1に記載される技術では、上述のような印刷システムにおいて、複数のプリンタの印刷枚数が均等になるように、印刷先であるプリンタを適宜変更して用いることにより、各プリンタの使用頻度の平均化を計っている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−73312号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、ユーザがこれまで印刷に用いていたプリンタが変更されてしまうので、ユーザの利便性が失われるという重大な問題があった。また、この方法では、多くのクライアントPCの設定(すなわち、印刷先プリンタの設定)を変更しなければならない場合があり、その作業には大変な労力がかかるという問題があった。
さらに、長期周期部品の交換を避けるため、長期周期部品を各プリンタ間で、入れ替える方法があるが、このような作業は、複雑で、作業工程が多く、大変煩雑であるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、上述のような印刷システムにおいて、ユーザの利便性を失うことなく、容易に長期周期部品の交換を軽減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明のプリンタ管理システムは、複数のプリンタと、それらに固有に設定されている設定情報の入れ替え処理を担う管理サーバとがネットワークを介して接続されるプリンタ管理システムであって、
各プリンタは、それぞれ、
自身の少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報を前記管理サーバに送信する送受信実行部を備え、
前記管理サーバは、
各プリンタから送信されてくる管理情報をそれぞれ取得し、取得した各管理情報に基づいて、各プリンタの中から前記設定情報の入れ替えを行う2以上の入れ替え対象プリンタを決定する入れ替え処理実行部と、
を備えることを要旨とする。
【0007】
上記構成のプリンタ管理システムによれば、例えば、入れ替え対象プリンタを、管理情報に基づく使用状況の多少で決定し、決定した入れ替え対象プリンタの設置位置を入れ替えれば、各プリンタの使用頻度を平均化させることができる。従って、各プリンタの長期周期部品の交換を軽減することができる。
【0008】
上記プリンタ管理システムにおいて、
各プリンタは、それぞれ、
設定情報反映部をさらに備え、
前記管理サーバの前記入れ替え処理実行部は、
各プリンタのうちの各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの前記設定情報を新設定情報として送信し、
各入れ替え対象プリンタの前記送受信実行部は、
前記管理サーバから送信されてくる新設定情報をそれぞれ取得し、
各入れ替え対象プリンタの前記設定情報反映部は、
所定のタイミングで、設定されている前記設定情報に代えて、取得した前記新設定情報をそれぞれ反映させるようにしてもよい。
【0009】
このようにすれば、各入れ替え対象プリンタに、設定されている設定情報に代えて、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設定情報を反映させることができるので、例えば、入れ替え対象プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替えても、元々上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタを使用していたユーザは、利便性を失うことなく、入れ替え後の入れ替え対象プリンタを使用することができる。
【0010】
上記プリンタ管理システムにおいて、
前記管理サーバの前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、各設定情報の送信を要求し、
各プリンタのうち、要求を受けた各入れ替え対象プリンタの前記送受信実行部は、
前記管理サーバからの送信要求に基づいて、各設定情報を前記管理サーバにそれぞれ送信し、
前記管理サーバの前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタから送信されてくる各設定情報をそれぞれ取得するようにしてもよい。
【0011】
このようにすれば、管理サーバは、各入れ替え対象プリンタの設定情報を容易に取得するができる。
【0012】
上記プリンタ管理システムにおいて、
前記設定情報は、少なくとも前記ネットワーク上で各入れ替え対象プリンタを特定するための通信情報を含むようにしてもよい。
【0013】
このようにすれば、例えば、入れ替え対象プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替えても、もともと上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタを使用していたユーザは、そのまま入れ替え後の入れ替え対象プリンタを使用することができる。
【0014】
上記プリンタ管理システムにおいて、
各プリンタのうちの各入れ替え対象プリンタの送受信実行部は、
前記新設定情報を正常に受信した場合には、前記管理サーバへ受信成功の報告をそれぞれ行い、
前記管理サーバの入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタから、前記新設定情報の受信成功の報告をそれぞれ受け、
受けた報告に基づいて、各入れ替え対象プリンタに、その入れ替え対象プリンタの前記設定情報が他の入れ替え対象プリンタに正常に受信されたことをそれぞれ報告し、
各入れ替え対象プリンタの送受信実行部は、
自身の前記設定情報が、前記管理サーバから、前記他の入れ替え対象プリンタに正常に受信されたことを示す報告をそれぞれ受け、
各入れ替え対象プリンタの設定情報反映部は、
その報告を受けた後、所定のタイミングで、設定されている前記設定情報に代えて、取得した前記新設定情報をそれぞれ反映させるようにしてもよい。
【0015】
このようにすれば、各入れ替え対象プリンタは、他の入れ替え対象プリンタに自身の設定情報が正常に受信された後に、取得した新設定情報をもともと設定されていた設定情報に代えて反映させるので、入れ替え対象プリンタ間で、それぞれの設定情報(例えば、上記通信情報)がかぶるのを抑制することができる。
【0016】
上記プリンタ管理システムにおいて、
前記管理サーバの入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、その入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの位置を表わす位置情報を送信し、出力させるようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、例えば、所定の作業者が、入れ替え対象プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替える場合には、その作業者は、出力後の情報に基づいて、入れ替え対象プリンタの設置位置を容易に入れ替えることができる。
【0018】
上記プリンタ管理システムにおいて、
各プリンタは、それぞれ同じ印刷ドライバでサポートされるプリンタであってもよい。
【0019】
このようにすれば、例えば、入れ替え対象プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替えても、ユーザは、各入れ替え対象プリンタに印刷指示を行なうコンピュータの設定の変更に伴う作業を抑制することができる。
【0020】
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の管理サーバは、
複数のプリンタとネットワークを介して接続され、それらに固有に設定される設定情報の入れ替え処理を担う管理サーバであって、
各プリンタから、そのプリンタ自身の少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報をそれぞれ取得し、取得した各管理情報に基づいて、各プリンタの中から前記設定情報の入れ替えを行う2以上の入れ替え対象プリンタを決定する入れ替え処理実行部を備えることを要旨とする。
【0021】
上記構成の管理サーバによれば、例えば、入れ替え対象プリンタを、管理情報に基づく使用状況の多少で決定し、決定した入れ替え対象プリンタの設置位置を入れ替えれば、各プリンタの使用頻度を平均化させることができる。従って、各プリンタの長期周期部品の交換を軽減することができる。
【0022】
上記管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの前記設定情報を新設定情報として送信するようにしてもよい。
【0023】
このようにすれば、各入れ替え対象プリンタに、設定されている設定情報に代えて、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設定情報を反映させることができるので、例えば、入れ替え対象プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替えても、もともと上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタを使用していたユーザは、利便性を失うことなく、入れ替え後の入れ替え対象プリンタを使用することができる。
【0024】
上記管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、各設定情報の送信を要求し、各入れ替え対象プリンタから送信されてくる各設定情報をそれぞれ取得するようにしてもよい。
【0025】
このようにすれば、管理サーバは、各入れ替え対象プリンタの設定情報を容易に取得するができる。
【0026】
上記管理サーバにおいて、
前記設定情報は、少なくとも前記ネットワーク上で各入れ替え対象プリンタを特定するための通信情報を含むようにしてもよい。
【0027】
このようにすれば、例えば、入れ替え対象プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替えても、もともと上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタを使用していたユーザは、そのまま入れ替え後の入れ替え対象プリンタを使用することができる。
【0028】
上記管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタから、前記新設定情報の受信成功の報告をそれぞれ受け、
受けた報告に基づいて、各入れ替え対象プリンタに、その入れ替え対象プリンタの前記設定情報が他の入れ替え対象プリンタに正常にそれぞれ受信されたことを報告するようにしてもよい。
【0029】
このようにすれば、各入れ替え対象プリンタは、他の入れ替え対象プリンタに自身の設定情報が正常に受信された後に、取得した新設定情報をもともと設定されていた設定情報に代えて反映させるので、入れ替え対象プリンタ間で、それぞれの設定情報(例えば、上記通信情報)がかぶるのを抑制することができる。
【0030】
上記管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、その入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの位置を表わす位置情報を送信し、出力させるようにしてもよい。
【0031】
このようにすれば、例えば、所定の作業者が、入れ替え対象プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替える場合には、その作業者は、出力後の情報に基づいて、入れ替え対象プリンタの設置位置を容易に入れ替えることができる。
【0032】
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明のプリンタは、
複数のプリンタにそれぞれ固有に設定されている設定情報の入れ替え処理を担う管理サーバと、ネットワークを介して接続されるプリンタであって、
自身の少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバにより、前記入れ替え処理で、送信した前記管理情報に基づいて、前記設定情報を入れ替えるための入れ替え対象プリンタとして判断され、
前記管理サーバから、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設定情報を取得する送受信実行部と、
所定のタイミングで、設定されている前記設定情報に代えて、取得した前記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設定情報を反映させる設定情報反映部と、
を備えることを要旨とする。
【0033】
上記構成のプリンタによれば、このプリンタを、例えば、設定情報の入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替えれば、このプリンタと入れ替え相手の入れ替え対象プリンタとの使用頻度を平均化させることができる。従って、それらのプリンタの長期周期部品の交換を軽減することができる。
【0034】
上記プリンタにおいて、
所定の情報を出力する出力部を備え、
前記送受信実行部は、
前記管理サーバから、前記入れ替え相手の前記入れ替え対象プリンタの位置を表わす位置情報を取得し、
前記出力部は、
取得した前記位置情報を出力するようにしてもよい。
【0035】
このようにすれば、例えば、所定の作業者が、上記プリンタの設置位置を上記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設置位置に入れ替える場合には、その作業者は、出力後の情報に基づいて、上記入れ替え対象プリンタの設置位置を容易に入れ替えることができる。
【0036】
なお、本発明は、上記した装置発明の態様に限ることなく、プリンタ管理方法などの方法発明としての態様で実現することも可能である。さらには、それらの方法や装置を構築するためのコンピュータプログラムとしての態様や、そのようなコンピュータプログラムを記録した記録媒体としての態様や、上記コンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など、種々の態様で実現することも可能である。
【0037】
また、本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、上記装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき次の順序で説明する。
A.実施例:
A1.システム概要:
A2.プリンタおよび管理サーバの機能:
A3.入れ替えプリンタ決定処理:
A4.入れ替え実行処理:
A5.新設定情報反映フラグ成立処理:
A6.実施例の効果:
B.変形例:
【0039】
A.実施例:
A1.システム概要:
図1は、本発明の一実施例としてのプリンタ管理システムの概要構成を示す説明図である。以下に、本実施例として、或るプリンタ管理業者(以下、管理者と呼ぶ。)PMと、或る組織(以下では、組織と呼ぶ。)OGとの間に構築されるプリンタ管理システム1000について説明する。このプリンタ管理システム1000では、管理業者PMの管理サーバSVと、組織OG内に設置される複数のクライアントのパーソナルコンピュータ(PC)(以下、クライアントCLと略す。)と、組織OG内に設置される複数のプリンタPRTとがネットワークを介して接続されている。具体的には、このシステム内に設けられたローカルエリアネットワークLAN1を介して、複数のプリンタPRTと、複数のクライアントCLとが接続されている。そして、このローカルエリアネットワークLAN1は、ファイアウォールFWを介してインターネットINTに接続されている。また、管理サーバSVは、ローカルエリアネットワークLAN2に接続され、そのローカルエリアネットワークLAN2は、インターネットINTに接続されている。
【0040】
図1に示すように、組織OGには、その建物の1F(1階)〜5F(5階)の各階の所定の事業室に、それぞれプリンタPRT1〜PRT5が設置され、それらはローカルエリアネットワークLAN1に接続されている。また、各階には、それぞれ、クライアントCL1〜CL5が設置され、ローカルエリアネットワークLAN1に接続されている。このクライアントCL1〜CL5は、そのクライアントCLが設置された階のプリンタPRTにローカルエリアネットワークLAN1を介して印刷ジョブが送られるように設定されている。例えば、クライアントCL1の印刷ジョブは、プリンタPRT1に送られるように設定されている。また、プリンタPRT1〜PRT5は、或るメーカの機種Aとなっている。そのため、クライアントCL1〜CL5は、各プリンタPRTで印刷を行うために、機種A対応の印刷ドライバソフトを備えている。
【0041】
これらネットワークに接続されている各デバイス間(各プリンタPRTとクライアントCL間、若しくは、各プリンタPRTと管理サーバSV間)の通信は、TCP/IPをベースとしており、各デバイスには、それぞれ、IPアドレスが予め固定で割り振られている。そして、発信元のデバイスから発信された通信データには、発信元のデバイスのIPアドレス(発信元IPアドレス)と、送信先のデバイスのIPアドレス(送信先IPアドレス)とが含まれており、この通信データは、送信先IPアドレスに従って、そのIPアドレスを有するデバイスに送信される。なお、厳密に言えば、これらIPアドレスは、各クライアントCLや、各プリンタPRT、管理サーバSV自体に設定されているわけではなく、TCP/IPのネットワークから見た場合のノード(すなわち、具体的には、TCP/IP通信を行うためにネットワークに接続されているネットワークボードの所定のメモリ)に設定されている。なお、本実施例では、図1に示すように、プリンタPRT1〜PRT5に割り振られたIPアドレスをそれぞれIP1〜IP5とする。
【0042】
ところで、各プリンタPRTが接続されているローカルエリアネットワークLAN1は、上述したように、ファイアウォールFWを介してインターネットINTに接続されている。このため、管理サーバSV側からは、ファイアウォールFWを越えて各プリンタPRTへ接続することができない。そこで、本実施例では、管理サーバにWebサーバとしての機能を持たせ、各プリンタPRTが管理サーバSVに接続する際に、HTTP(hyper text transfer protocol)の一種であるHTPPS(hyper text transfer protocol security)を用いて接続するようにしている。これにより、管理サーバSVは、各プリンタPRTが、管理サーバSVに接続してきた際に、そのレスポンスとして、所定の情報を各プリンタPRTにダウンロードすることができる。なお、本実施例において、各プリンタPRTが管理サーバSVに接続するとは、プリンタPRTが管理サーバへの接続認証を行い、接続速度などの情報を管理サーバSVと相互に交換するネゴシエーションを行って通信を確立することを言う。各プリンタPRTは、管理サーバSVへ接続後に、所定の情報をアップロードすることができる。また、各プリンタPRTおよび管理サーバSV間では、セキュリティの観点から、HTTPSによる暗号化通信が行われる。例えば、プリンタPRT1には、管理サーバSVがプリンタPRT1を一意に識別するための識別情報および管理サーバSVへの接続認証のためのパスワードが予め設定されている。プリンタPRT1は、識別情報およびパスワードを用いて、接続認証後、管理サーバSVに接続することができる。
【0043】
プリンタPRT1〜PRT5は、それぞれネットワークインタフェース(ネットワークI/F)としてのカスタムネットワークボードCNB1〜CNB5を内蔵している。これら各カスタムネットワークボードCNBは、同様の機能を有しており、クライアントCL1〜CL5から、それぞれプリンタPRT1〜PRT5に送信された印刷ジョブを含む通信データを受信する機能を持つ。また、各カスタムネットワークボードCNBは、それぞれのプリンタPRTに蓄えられた種々の管理情報のうち、総印刷面数データを取得し、管理サーバSVへ通知する機能を持つ。さらに、各カスタムネットワークボードCNBは、管理サーバSVが行う後述の入れ替えプリンタ決定処理で、入れ替えが行われるプリンタPRTとして、自身が内蔵されているプリンタPRTが特定されると、管理サーバSVからの要求に基づいて、特定されたプリンタPRTや自身に設定されていた種々の設定情報を管理サーバSVに通知する機能を有する。また、そのカスタムネットワークボードCNBは、管理サーバSVが行う後述の入れ替え実行処理において、入れ替え先(移動先)の場所にあるプリンタPRTの設定情報が管理サーバSVから送信されてくると、それを受信し、所定のタイミングで、元々の設定情報に代えて、受信した設定情報を反映させる機能を有する。これらの機能についての詳細な説明、および、上述の設定情報についての詳細な説明は、後述する。
【0044】
一方、管理サーバSVは、入れ替えプリンタ決定処理および入れ替え実行処理を実行する機能を有する。すなわち、管理サーバSVは、入れ替えプリンタ決定処理において、各プリンタPRTから通知されてきた印刷面数データに基づいて、各プリンタPRTの使用頻度の高低を検証し、その検証結果に基づいて、2つの或るプリンタPRTを、入れ替えを行うプリンタ(以下、入れ替え対象プリンタPRTと呼ぶ。)として決定する。また、管理サーバSVは、入れ替え実行処理において、各入れ替え対象プリンタPRTの設定情報をそれぞれ取得し、それらを互いに入れ替えて、各入れ替え対象プリンタPRTにダウンロードする処理を行った後、各入れ替え対象プリンタPRTに入れ替え指示をだす。入れ替えプリンタ決定処理および入れ替え実行処理についての詳細な説明は後述する。
【0045】
A2.プリンタおよびDMサーバの機能:
図2は、本実施例におけるプリンタPRTおよび管理サーバSVの構成を示す説明図である。プリンタPRT2〜PRT5の構成は、プリンタPRT1と同様の構成のため、この図では省略している。従って、以下では、各プリンタPRTのうち、プリンタPRT1ついて説明する。
【0046】
プリンタPRT1は、プリンタ本体PRB1と、上述したカスタムネットワークボードCNB1と、を備えている。このうち、プリンタ本体PRB1は、主として、プリンタエンジン520と、プリンタコントローラ510とを備えている。
【0047】
プリンタエンジン520は、実際に印刷を行う機構部分である。プリンタコントローラ510は、図示しないCPUやRAM、ROMを備えるコンピュータであり、カスタムネットワークボードCNB1から印刷ジョブデータを受け取って、その印刷ジョブに従ってプリンタエンジン520を制御し、印刷を実行させる。
【0048】
また、プリンタコントローラ510は、プリンタ本体に関する種々の情報を管理情報として収集して、MIB(Management Information Base)(図示せず)と呼ばれる形式で保存している。MIBには、プリンタ本体に関して予め規格で統一的に規定されている情報や、製造者によって独自に定義されている情報がオブジェクトごとに保存されている。このオブジェクトの情報としては、例えば、プリンタPRT1の総印刷面数データや、排トナーボックスの空き容量や、感光体ドラムの使用寿命情報などがある。図2には、これらのうち、総印刷面数データが示されている。
【0049】
さらに、プリンタコントローラ510は、プリンタPRT1に設定されている設定情報(以下、プリンタ設定情報と呼ぶ。)を保存している。プリンタ設定情報としては、一定時間未使用状態が続いた際に、節電モードに切り替えるための節電設定情報や、プリンタPRT1に所定のエラーが発生した場合に、そのエラーの解除をクライアントCLに伺うかどうかの設定であり、クライアントCLに伺わない場合には、自動でエラー回避を試みるエラー自動継続設定情報や、用紙選択がプリンタPRT1側で任されている場合に、用紙を選択するための用紙選択情報や、クライアントCL1との間で、セキュア印刷処理が行われる場合において、照合のための公開鍵を含むサーバ証明書、などがある。
【0050】
一方、発明の特徴部分であるカスタムネットワークボードCNB1は、主として、CPU200と、メモリ300と、メモリ400とを備えている。また、この他、実際にネットワーク通信を行うための通信インタフェースなども備えているが、説明の便宜上省略されている。
【0051】
メモリ300は、通信設定情報格納部350を備えている。この通信設定情報格納部350は、ネットワーク通信によりプリンタPRT1を特定するための情報(以下、通信設定情報と呼ぶ。)が格納される。通信設定情報としては、IPアドレス、サブネットマスク(Subnet Mask)およびデフォルトゲートウェイ(Default Geteway)などがある。
【0052】
メモリ400は、新設定情報格納部450を備えている。この新設定情報格納部450は、後述の入れ替えプリンタ決定処理で、自身のプリンタPRTが入れ替え対象プリンタに決定され、後述の入れ替え実行処理で、管理サーバSVから送信されてくる入れ替え予定(移動予定)先の場所にある他方の入れ替え対象プリンタPRTの設定情報(プリンタ設定情報および通信設定情報)を新設定情報として格納する。なお、以下では、単に設定情報と呼ぶ場合には、プリンタ設定情報および通信設定情報を示す。
【0053】
CPU200は、メモリ(図示せず)から、所定のアプリケーションプログラムを読み出して、実行することにより、図2に示す各機能ブロックとして機能する。なお、各機能ブロックをハードウェア的に構築するようにしてもよい。
【0054】
これら機能ブロックのうち、TCP/IP解釈部210は、TCP/IPにより、ネットワークを介してクライアントCL1、および、管理サーバSVとの通信を行う。
【0055】
印刷データ受信部240は、クライアントCL1から印刷ジョブを含む通信データを受け取って、印刷ジョブをプリンタコントローラ510に受け渡す。
【0056】
また、管理情報取得部220は、定期的にSNMP(Simple Network Management Control Protocol)などで、プリンタコントローラ510に保存されたMIBから総印刷面数データを取得する。
【0057】
管理制御部255は、送受信実行部230と設定情報反映部250とを備え、これらを制御する。管理制御部255は、管理サーバSVからの要求に基づいて、プリンタコントローラ510からプリンタ設定情報を、通信設定情報格納部350から通信設定情報をそれぞれ取得し、これらをプリンタPRT1の設定情報として、送受信実行部230を制御して管理サーバSVにアップロードさせる。また、管理制御部255は、定期的にプリンタコントローラ510から総印刷面数データを取得する。さらには、管理制御部255は、後述の新設定情報反映フラグ成立処理を行う。
【0058】
送受信実行部230は、管理制御部255の指示により、管理サーバSVへの接続を行ったり、所定の情報を管理サーバSVにアップロードする。例えば、送受信実行部230は、管理情報取得部220が取得した総印刷面数データを定期的に管理サーバSVへアップロードする。送受信実行部230は、管理制御部255が取得した設定情報(通信設定情報およびプリンタ設定情報)を管理サーバSVにアップロードする。また、送受信実行部230は、管理サーバSVからダウンロードされてくる他のプリンタPRTの設定情報を受信し、それを新設定情報として新設定情報格納部450に格納する。
【0059】
設定情報反映部250は、所定の条件を満たすことにより、後述する新設定情報反映フラグを立てる。また、設定情報反映部250は、プリンタPRT1の電源が投入された際、新設定情報反映フラグを確認し、そのフラグが立っていると、新設定情報格納部450に格納されている新設定情報を取得し、それを反映させる。
【0060】
プリンタPRT1は、以上のように構成される。上述したように、プリンタPRT2〜PRT5も同機種であり、同様の機能である。
【0061】
また、図2において、管理サーバSVは、CPU600と、メモリ620と、ネットワークI/F610と、を備えるコンピュータシステムである。
【0062】
CPU600は、メモリ(図示せず)から、所定のアプリケーションプログラムを読み出し実行することにより、図2に示すように、本発明の特徴部分である入れ替え処理実行部605として機能する。この入れ替え処理実行部605は、ローカルエリアネットワークLAN1に接続されたプリンタPRTの入れ替えを行うために、後述の本発明の特徴部分である入れ替えプリンタ決定処理および入れ替え実行処理を行う。
【0063】
メモリ620は、テーブル格納部630と設定情報格納部640とを備えている。テーブル格納部630は、後述する管理情報テーブルを格納する。この管理情報テーブルは、本実施例では、機種ごとに設けられるようになっている。設定情報格納部640は、各プリンタPRTの設定情報を各プリンタPRTのIPアドレスと対応づけて格納する。
【0064】
ネットワークI/F610は、ネットワーク通信を行うための通信インタフェースであり、TCP/IP解釈部615を備え、TCP/IPにより、ネットワークを介してプリンタPRT1〜PRT5との通信を行う。
【0065】
なお、管理サーバSVは、この他、コンピュータが備える種々の一般的な構成を備えるが、説明の便宜上省略されている。
【0066】
A3.入れ替えプリンタ決定処理:
それでは、以下に、本発明の特徴部分である入れ替え処理実行部605が行う入れ替えプリンタ決定処理について説明する。この入れ替えプリンタ決定処理は、上述したように、各プリンタPRTから通知されてきた印刷面数データに基づいて、各プリンタPRTの使用頻度の高低を検証し、その検証結果に基づいて、2つの或るプリンタPRTを、入れ替えを行うプリンタとして決定する。従って、この処理の前提として、ローカルエリアネットワークLAN1に接続される各プリンタPRTは、総印刷面数データを、定期的に管理サーバSVにアップロードしているものとする。なお、本実施例では、この入れ替えプリンタ決定処理および、後述する入れ替え実行処理は、組織OGの営業時間(就業時間)内に行われるものとする。例えば、或る日の組織OGの営業時間(就業時間)が、午前9時〜午後5時までであったとすると、入れ替え処理実行部605は、午後3時〜5時までの間にこれらの処理を行なう。
【0067】
図3は、本実施例における入れ替えプリンタ決定処理を示すフローチャートである。
まず、入れ替え処理実行部605は、ローカルエリアネットワークLAN1に接続される所定のプリンタPRTから総印刷面数データのアップロードがあったかどうかを判断する(ステップS10)。
【0068】
図4は、本実施例における管理情報テーブルを示す説明図である。この管理情報テーブルは、機種Aごとに設けられるようになっているが、本実施例では、機種Aに対応する管理情報テーブルついて説明する。この管理情報テーブルは、図4に示すように、ローカルエリアネットワークLAN1に接続されるプリンタPRT1〜PRT5のIPアドレスに対応づけて、総印刷面数データ、設置場所情報、および、入れ替え予定フラグが書き込まれるようになっている。IPアドレス、設置場所情報は、予め入力されている。すなわち、図4に示すように、プリンタPRT1を表わすIPアドレス・IP1に対応する設置場所情報として、1F・営業室の位置情報が、プリンタPRT2を表わすIPアドレス・IP2に対応する設置場所情報として、2F・事務室の位置情報が、プリンタPRT3を表わすIPアドレス・IP3に対応する設置場所情報として、3F・研究室の位置情報が、プリンタPRT4を表わすIPアドレス・IP4に対応する設置場所情報として、4F・研究室の位置情報が、プリンタPRT5を表わすIPアドレス・IP5に対応する設置場所情報として、5F・社長室の位置情報が、入力されている。入れ替え予定フラグについての説明は、後述する。
【0069】
入れ替え処理実行部605は、所定のプリンタPRTから総印刷面数データのアップロードがあった場合には(ステップS10:YES)、そのプリンタPRTから総印刷面数データを取得し(ステップS20)、上述の機種Aに対応した管理情報テーブルにそのプリンタPRTのIPアドレスに対応づけて総印刷面数データに基づく、総印刷面数を書き込む(ステップS30)。なお、この総印刷面数が多いということは、そのプリンタPRTの使用頻度が高いということであるので、総印刷面数は、プリンタPRTの使用頻度の指標を表わしている。
【0070】
続いて、入れ替え処理実行部605は、管理情報テーブルの総印刷面数が、2万面に達したかどうかを判断する(ステップS40)。入れ替え処理実行部605は、管理情報テーブルの総印刷面数が、2万面に達していない場合には(ステップS40:NO)、ステップS10の処理にリターンする。
【0071】
入れ替え処理実行部605は、管理情報テーブルの総印刷面数が、2万面に達していると(ステップS40:YES)、機種AのプリンタPRTの一部が入れ替え時期に達したと判断し、総印刷面数に基づいて入れ替え対象プリンタPRTを決定し、管理情報テーブル(図4)において、決定した入れ替え対象プリンタPRTのIPアドレスに対応づけて入れ替え予定フラグをたてる(ステップS50)。具体的には、管理情報テーブルにおいて、総印刷面数が2万面に達したプリンタPRT(総印刷面数が最も多いプリンタPRT)と、管理情報テーブルの中で、総印刷面数が最も少ないプリンタPRTとの2つのプリンタを入れ替え対象プリンタPRTとして決定する。これにより、使用頻度が最も高いプリンタPRTと使用頻度が最も低いプリンタPRTが入れ替え対象プリンタPRTとして決定されることになる。
【0072】
本実施例において、以下では、図4の管理情報テーブルに示すように、プリンタPRT2の総印刷面数が最も多く、プリンタPRT5の総印刷面数が最も少ないので、入れ替え処理実行部605は、プリンタPRT2とプリンタPRT5とを入れ替え対象プリンタPRTとして決定したものとする。従って、入れ替え処理実行部605は、管理情報テーブルにプリンタPRT2とプリンタPRT5のIPアドレスに対応づけて、入れ替え予定フラグをたてている。入れ替え処理実行部605は、入れ替え予定フラグがオンになっているプリンタPRTに対して、以下の入れ替え実行処理を行なう。
【0073】
A4.入れ替え実行処理:
続いて、入れ替え処理実行部605は、入れ替え実行処理を行う(ステップS100)。なお、この入れ替え実行処理の前提として、各プリンタPRTは、管理サーバSVに総印刷面数データなどの所定の情報を定期的にアップロードするために、管理サーバSVに定期的に接続しているものとする。
【0074】
図5および図6は、本実施例における入れ替え実行処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、入れ替え処理実行部605は、2つの入れ替え対象プリンタPRT(プリンタPRT2、又は、プリンタPRT5)のうち、どちらか一方のプリンタから接続があったかどうかを判断する(ステップS110)。接続がない場合は、待機する(ステップS110:NO)。
【0075】
入れ替え対象プリンタPRTのうち、どちらか一方のプリンタから接続があると(ステップS110:YES)、入れ替え処理実行部605は、接続があった入れ替え対象プリンタPRTにレスポンスとして、設定情報のアップロードを要求する(ステップS120)。この時、要求を受けたプリンタPRTにおいて、管理制御部は、プリンタコントローラからプリンタ設定情報を、通信設定情報格納部から通信設定情報をそれぞれ取得し、そのプリンタPRTの設定情報として、送受信実行部に管理サーバSVにアップロードさせる。
【0076】
さらに、上述のステップS120の処理におけるアップロード要求と共に、接続があった入れ替え対象プリンタPRTに、入れ替え対象のプリンタとなったことを通知する(ステップS125)。
【0077】
続いて、入れ替え処理実行部605は、一定時間経過後、アップロード要求を出した入れ替え対象プリンタPRTからその時間内に設定情報を取得できたかどうかを判断する(ステップS130)。入れ替え処理実行部605は、一定時間内に設定情報を取得できなかった場合には(ステップS130:NO)、ステップS110の処理にリターンする。
【0078】
入れ替え処理実行部605は、接続のあった入れ替え対象プリンタPRTから一定時間内に設定情報を取得できた場合には(ステップS130:YES)、続いて、もう一つの入れ替え対象プリンタPRTから接続があったかどうかを判断する(ステップS140)。例えば、ステップS110の処理で、プリンタPRT2から接続があったとすると、この処理では、プリンタPRT5から接続があったかどうかを判断する。入れ替え処理実行部605は、接続がない場合は、待機する(ステップS140:NO)。
【0079】
もう一つの入れ替え対象プリンタPRTから接続があると(ステップS140:YES)、入れ替え処理実行部605は、接続があった入れ替え対象プリンタPRTにレスポンスとして、設定情報のアップロードを要求する(ステップS150)。この時、要求を受けたプリンタPRTにおいて、管理制御部は、プリンタコントローラからプリンタ設定情報を、通信設定情報格納部から通信設定情報をそれぞれ取得し、そのプリンタPRTの設定情報として、送受信実行部に管理サーバSVにアップロードさせる。
【0080】
さらに、上述のステップS150の処理におけるアップロード要求と共に、接続があった入れ替え対象プリンタPRTに、入れ替え対象のプリンタとなったことを通知する(ステップS155)。
【0081】
続いて、入れ替え処理実行部605は、一定時間経過後、アップロード要求を出した入れ替え対象プリンタPRTからその時間内に設定情報を取得できたかどうかを判断する(ステップS160)。入れ替え処理実行部605は、一定時間内に設定情報を取得できなかった場合には(ステップS160:NO)、ステップS140の処理にリターンする。
【0082】
入れ替え処理実行部605は、接続のあった入れ替え対象プリンタPRTから一定時間内に設定情報を取得できた場合には(ステップS160:YES)、接続を終了する。その後、入れ替え処理実行部605は、再度、2つの入れ替え対象プリンタPRT(プリンタPRT2、又は、プリンタPRT5)のうち、どちらか一方のプリンタから接続があったかどうかを判断する(ステップS170)。接続がない場合は、待機する(ステップS170:NO)。
【0083】
入れ替え対象プリンタPRTのうち、どちらか一方のプリンタから接続があると(ステップS170:YES)、入れ替え処理実行部605は、接続があった入れ替え対象プリンタPRTにレスポンスとして、その入れ替え対象プリンタPRTではない、他方の入れ替え対象プリンタPRTの設定情報を新設定情報として、ダウンロードする(ステップS180)。例えば、ステップS170の処理で、接続があった入れ替え対象プリンタPRTがプリンタPRT2の場合には、この処理では、プリンタPRT2に、上述の処理で取得したプリンタPRT5の設定情報をダウンロードする。この時、新設定情報をダウンロードした入れ替え対象プリンタPRTでは、そのダウンロードが正常に行われると、そのプリンタPRTの管理制御部が、新設定情報を新設定情報格納部に格納する。そして、そのプリンタPRTの管理制御部は、送受信実行部に管理サーバSVに再度接続を行わせ、ダウンロード成功の報告をする。なお、この場合、入れ替え処理実行部605は、上述の処理で、入れ替え対象プリンタPRTから一定時間内に設定情報を取得できた場合に(ステップS160:YES)、その接続のレスポンスとして、接続した入れ替え対象プリンタPRTに対して、他方の入れ替え対象プリンタPRTの設定情報を新設定情報として、ダウンロードするようにしてもよい。
【0084】
続いて、入れ替え処理実行部605は、接続のあった入れ替え対象プリンタPRTに、新設定情報のダウンロードが正常に行われたかどうかを判断する(ステップS190)。新設定情報をダウンロードした入れ替え対象プリンタPRTから、一定時間以内にダウンロード成功の報告がなかった場合には、接続のあった入れ替え対象プリンタに新設定情報のダウンロードが正常に行われなかったものとして(ステップS190:NO)、ステップS170の処理にリターンする。
【0085】
一方、新設定情報をダウンロードした入れ替え対象プリンタPRTから、一定時間以内にダウンロード成功の報告があった場合には、接続のあった入れ替え対象プリンタに新設定情報のダウンロードが正常に行われたものとして(ステップS190:YES)、続いて、図6に示すように、入れ替え処理実行部605は、もう一つの入れ替え対象プリンタPRTから接続があったかどうかを判断する(ステップS200)。例えば、ステップS170の処理で、プリンタPRT2から接続があったとすると、この処理では、プリンタPRT5から接続があったかどうかを判断する。入れ替え処理実行部605は、接続がない場合は、待機する(ステップS200:NO)。
【0086】
もう一つの入れ替え対象プリンタPRTから接続があると(ステップS200:YES)、入れ替え処理実行部605は、接続があった入れ替え対象プリンタPRTにレスポンスとして、その入れ替え対象プリンタPRTではない、他方の入れ替え対象プリンタPRTの設定情報を新設定情報として、ダウンロードする(ステップS210)。例えば、ステップS170の処理で、接続があった入れ替え対象プリンタPRTがプリンタPRT2であり、ステップS200の処理で、接続がった入れ替え対象プリンタPRTがプリンタPRT5の場合には、この処理では、プリンタPRT5に、上述の処理で取得したプリンタPRT2の設定情報をダウンロードする。この時、新設定情報をダウンロードした入れ替え対象プリンタPRTでは、そのダウンロードが正常に行われると、そのプリンタPRTの管理制御部が、新設定情報を新設定情報格納部に格納する。そして、そのプリンタPRTの管理制御部は、送受信実行部に管理サーバSVに再度接続を行わせ、ダウンロード成功の報告をする。
【0087】
続いて、入れ替え処理実行部605は、接続のあった入れ替え対象プリンタPRTに、新設定情報のダウンロードが正常に行われたかどうかを判断する(ステップS220)。新設定情報をダウンロードした入れ替え対象プリンタPRTから、一定時間以内にダウンロード成功の報告がなかった場合には、接続のあった入れ替え対象プリンタPRTに新設定情報のダウンロードが正常に行われなかったものとして(ステップS220:NO)、ステップS200の処理にリターンする。
【0088】
一方、新設定情報をダウンロードした入れ替え対象プリンタPRTから、一定時間以内にダウンロード成功の報告があった場合には、接続のあった入れ替え対象プリンタに新設定情報のダウンロードが正常に行われたものとして(ステップS220:YES)、接続を終了する。そして、入れ替え処理実行部605は、再度、2つの入れ替え対象プリンタPRT(プリンタPRT2、又は、プリンタPRT5)のうち、どちらか一方のプリンタから接続があったかどうかを判断する(ステップS230)。接続がない場合は、待機する(ステップS230:NO)。
【0089】
入れ替え対象プリンタPRTのうち、どちらか一方のプリンタから接続があると(ステップS230:YES)、入れ替え処理実行部605は、接続があった入れ替え対象プリンタにレスポンスとして、そのプリンタの設定情報をもう一つの入れ替え対象プリンタへダウンロードすることに成功したことを報告する(ステップS240)。例えば、ステップS230の処理で、接続があった入れ替え対象プリンタPRTがプリンタPRT2の場合には、この処理では、プリンタPRT2に、プリンタPRT2の設定情報をプリンタPRT5へダウンロードすることに成功したことを報告する。なお、この場合、入れ替え処理実行部605は、上述の処理で、新設定情報をダウンロードした入れ替え対象プリンタPRTから、一定時間以内にダウンロード成功の報告があった場合に(ステップS220:YES)、その接続のレスポンスとして、その接続があった入れ替え対象プリンタPRTに対して、その入れ替え対象プリンタPRTの設定情報をもう一つの入れ替え対象プリンタPRTへダウンロードすることに成功したことを報告するようにしてもよい。
【0090】
さらに、入れ替え処理実行部605は、管理情報テーブル(図4)から、接続があった入れ替え対象プリンタではない、他方の入れ替え対象プリンタの設置場所情報を取得し、ステップS240の処理におけるダウンロード成功の報告と共に、接続があった入れ替え対象プリンタPRTに、取得した設置場所情報をダウンロードする(ステップS250)。例えば、ステップS230の処理で、接続があった入れ替え対象プリンタPRTがプリンタPRT2の場合には、この処理では、管理情報テーブルから、プリンタPRT5の設置場所である5F:社長室の場所を表わす設置場所情報を取得し、プリンタPRT2に、それをダウンロードする。この場合、この設置場所情報は、プリンタPRT2の入れ替え後の移動先を表わしている。
【0091】
次に、入れ替え処理実行部605は、もう一つの入れ替え対象プリンタPRTから接続があったかどうかを判断する(ステップS260)。接続がない場合は、待機する(ステップS260:NO)。
【0092】
もう一つの入れ替え対象プリンタPRTから接続があると(ステップS260:YES)、入れ替え処理実行部605は、接続があった入れ替え対象プリンタPRTにレスポンスとして、そのプリンタの設定情報をもう一つの入れ替え対象プリンタへダウンロードすることに成功したことを報告する(ステップS270)。例えば、ステップS260の処理で、接続があった入れ替え対象プリンタPRTがプリンタPRT5の場合には、この処理では、プリンタPRT5に、プリンタPRT5の設定情報をプリンタPRT2へダウンロードすることに成功したことを報告する。
【0093】
さらに、入れ替え処理実行部605は、管理情報テーブル(図4)から、接続があった入れ替え対象プリンタではない、他方の入れ替え対象プリンタの設置場所情報を取得し、ステップS270の処理におけるダウンロード成功の報告と共に、接続があった入れ替え対象プリンタPRTに、取得した設置場所情報をダウンロードする(ステップS280)。例えば、ステップS260の処理で、接続があった入れ替え対象プリンタPRTがプリンタPRT5の場合には、この処理では、管理情報テーブルから、プリンタPRT2の設置場所である2F:事務室の場所を表わす設置場所情報を取得し、プリンタPRT5に、それをダウンロードする。この場合、この設置場所情報は、プリンタPRT5の入れ替え後の移動先を表わしている。入れ替え処理実行部605は、この処理を終了すると、入れ替え実行処理を終了し、さらに、入れ替えプリンタ決定処理も終了する。
【0094】
なお、上述の入れ替え実行処理のステップS110、ステップS140、ステップS170、ステップS200、ステップS230、およびステップS260の処理において、入れ替え処理実行部605は、一定時間内にこれらの処理が行なわれないと、入れ替え対象プリンタPRTになんらかの不具合(例えば、電源オフ。)が起こったものと判断し、処理を中止するようにしてもよい。この際、入れ替え処理実行部605は、表示パネル(図示せず)に表示を行なうなどして、管理者PMに処理中止の表示を行なう。
【0095】
一方、プリンタPRT2およびプリンタPRT5は、管理サーバSVから移動先を表わす設置場所情報をダウンロードすると、その情報を、それぞれのプリンタPRTにおいて、印刷出力する。
【0096】
また、各入れ替え対象プリンタPRTは、以下の新設定情報反映フラグを立てる以下の処理を行っている。
【0097】
A5.新設定情報反映フラグ成立処理:
図7は、本実施例における各入れ替え対象プリンタが行う新設定情報反映フラグ成立処理を示すフローチャートである。この新設定情報反映フラグ成立処理は、入れ替え実行処理で、入れ替え対象プリンタPRTにおいて、管理サーバSVから設定情報のアップロード要求がなされると開始されるが、入れ替え実行処理とは、非同期に行われる。この新設定情報反映フラグ成立処理は、各入れ替え対象プリンタPRTにおいて、上述の管理サーバSVによる入れ替え実行処理後に、入れ替え(移動)のため電源がオフされた場合に、次回電源投入時に新設定情報を反映させるための新設定情報反映フラグを立てる処理である。
【0098】
図7(A)に示すように、入れ替え対象プリンタPRTであるプリンタPRT2の管理制御部(図示せず)は、プリンタPRT2(自身)の設定情報が、管理サーバSVによりプリンタPRT5に正常にダウンロードされたかどうかを判断する(ステップS500)。
【0099】
プリンタPRT2の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS240もしくは、ステップS270の処理)で、プリンタPRT2の設定情報が、プリンタPRT5にダウンロード成功した報告を受けていない場合(ステップS500:NO)には、待機する。
【0100】
一方、プリンタPRT2の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS240もしくは、ステップS270の処理)で、プリンタPRT2の設定情報が、プリンタPRT5にダウンロード成功した報告を受けている場合には、プリンタPRT2(自身)の設定情報が、管理サーバSVによりプリンタPRT5に正常にダウンロードされたと判断し(ステップS500:YES)、さらに、プリンタPRT5の設定情報が、プリンタPRT2(自身)にダウンロードされたかどうかを判断する(ステップS510)。
【0101】
プリンタPRT2の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS190もしくは、ステップS220の処理)で、プリンタPRT5の設定情報が、プリンタPRT2(自身)に正常にダウンロードされてない場合(ステップS500:NO)には、待機する。
【0102】
一方、プリンタPRT2の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS190もしくは、ステップS220の処理)で、プリンタPRT5の設定情報が、プリンタPRT2(自身)に正常にダウンロードされている場合(ステップS510:YES)には、続いて、次回電源投入時に新設定情報を反映させるための新設定情報反映フラグをONにして、新設定情報格納部450に格納する(ステップS520)。その後、この新設定情報反映フラグ成立処理を終了する。
【0103】
また、図7(B)に示すように、入れ替え対象プリンタPRTであるプリンタPRT5の管理制御部(図示せず)は、プリンタPRT5(自身)の設定情報が、管理サーバSVによりプリンタPRT2に正常にダウンロードされたかどうかを判断する(ステップS600)。
【0104】
プリンタPRT5の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS240もしくは、ステップS270の処理)で、プリンタPRT5の設定情報が、プリンタPRT2にダウンロード成功した報告を受けていない場合(ステップS600:NO)には、待機する。
【0105】
一方、プリンタPRT5の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS240もしくは、ステップS270の処理)で、プリンタPRT5の設定情報が、プリンタPRT2にダウンロード成功した報告を受けている場合には、プリンタPRT5(自身)の設定情報が、管理サーバSVによりプリンタPRT2に正常にダウンロードされたと判断し(ステップS600:YES)、さらに、プリンタPRT2の設定情報が、プリンタPRT5(自身)にダウンロードされたかどうかを判断する(ステップS610)。
【0106】
プリンタPRT5の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS190もしくは、ステップS220の処理)で、プリンタPRT2の設定情報が、プリンタPRT5(自身)に正常にダウンロードされてない場合(ステップS600:NO)には、待機する。
【0107】
一方、プリンタPRT5の管理制御部は、管理サーバSVから、上述の入れ替え実行処理(ステップS190もしくは、ステップS220の処理)で、プリンタPRT2の設定情報が、プリンタPRT5(自身)に正常にダウンロードされている場合(ステップS610:YES)には、続いて、次回電源投入時に新設定情報を反映させるための新設定情報反映フラグをONにして、新設定情報格納部450に格納する(ステップS620)。その後、この新設定情報反映フラグ成立処理を終了する。
【0108】
ところで、管理サーバSVによる上述の入れ替え実行処理が終わった頃には、上述の新設定情報反映フラグ成立処理は終了している。なぜなら、上述の新設定情報反映フラグ成立処理は、入れ替え実行処理のステップS190およびステップS220の処理に基づいて、行われるものだからである。従って、プリンタPRT2およびプリンタPRT5は、入れ替え実行処理(ステップS250およびステップS280)により、管理サーバSVから入れ替え先(移動先)を表わす設置場所情報をダウンロードして、その情報を、それぞれのプリンタPRTにおいて、印刷出力した頃には、新設定情報反映フラグが立てられた状態となっている。そして、組織OGの営業時間が終了後、これらのプリンタPRTの電源がオフされると、管理者PMから派遣された派遣作業者は、各入れ替え対象プリンタPRTに印刷出力された設置場所情報に基づいて、各入れ替え対象プリンタPRTを移動する。
【0109】
例えば、プリンタPRT2には、管理サーバSVによる入れ替え実行処理後、プリンタPRT5の設置場所情報(すなわち、5F:社長室の位置情報)が印刷出力されるので、派遣作業者は、プリンタPRT2の電源オフ後、それを印刷出力された設置場所情報に基づく場所、すなわち、5Fの社長室に運んで、プリンタPRT5の代わりに設置する。同様に、プリンタPRT5には、管理サーバSVによる入れ替え実行処理後、プリンタPRT2の設置場所情報(すなわち、2F:事務室の位置情報)が印刷出力されるので、派遣作業者は、プリンタPRT5の電源オフ後、それを印刷出力された設置場所情報に基づく場所、すなわち、2Fの事務室に運んで、プリンタPRT2の代わりに設置する。
【0110】
以上のように、派遣作業者により移動された後、次の日に、各入れ替え対象プリンタPRTに電源が投入されると、各入れ替え対象プリンタPRTの管理制御部は、新設定情報格納部に格納されている新設定情報反映フラグがONになっているので、新設定情報格納部から入れ替え先にあったプリンタPRTの設定情報である新設定情報を読み出して、それを今までの設定情報の代わりに反映させる。具体的には、各入れ替え対象プリンタPRTの管理制御部は、新設定情報格納部から新設定情報を読み出す。そして、管理制御部は、読み出した新設定情報のうち、新しい通信設定情報を、通信設定情報格納部に元々ある通信設定情報に代えて格納し、読み出した新設定情報のうち、新しいプリンタ設定情報をプリンタコントローラに元々あるプリンタ設定情報に代えて格納する。
【0111】
例えば、プリンタPRT2の管理制御部は、新設定情報格納部(図示せず)に格納されている新設定情報(すなわち、プリンタPRT5の設定情報(通信設定情報およびプリンタ設定情報))を読み出す。そして、プリンタPRT2の管理制御部は、読み出した新設定情報のうち、新しい通信設定情報を、通信設定情報格納部に設定されていた以前の通信設定情報に代えて格納し、読み出した新設定情報のうち、新しいプリンタ設定情報を、プリンタコントローラに設定されていた以前のプリンタ設定情報に代えて格納する。
【0112】
A6.実施例の効果:
本実施例のプリンタ管理システム1000では、各プリンタPRTの使用頻度の指標としての総印刷面数に基づき、この総印刷面数が2万面に達すると、総印刷面数が2万面に達したプリンタPRTと、最も総印刷面数が少ないプリンタPRTとを入れ替え対象プリンタとして決定し、その入れ替え対象プリンタPRTの設置場所をそれぞれ互いに入れ替えている。従って、各設置場所における各プリンタPRTの使用割合は、これからもほとんど変わらないと考えられるので、このようにすれば、今後、各プリンタPRTの使用頻度を平均化させることができる。その結果、各プリンタPRTにおいて、排トナーボックスや、感光体ドラムなどの長期周期部品の交換を軽減させることができる。また、上述のようにすれば、長期周期部品自体を各プリンタ間で、入れ替えることなく、入れ替え対象プリンタPRTを入れ替えるだけで、容易に長期周期部品の交換を軽減させることができる。
【0113】
上記プリンタ管理システム1000において、各入れ替え対象プリンタPRTは、入れ替え先(移動先)に設置されていたプリンタPRTに設定されていた設定情報(通信設定情報およびプリンタ設定情報)をそれぞれ取得して、それぞれ入れ替え後にそれを反映している。従って、上述したようにプリンタPRT2およびプリンタPRT5は、同機種であり、クライアントCL側の同じ印刷ドライバに対応しているので、以上のようにすれば、クライアントCL側のPC設定を変えることなく、入れ替え対象プリンタPRTであるプリンタPRT2とプリンタPRT5を入れ替えることができる。また、上述のようにすれば、入れ替え対象プリンタPRTを入れ替えても、クライアントCLにおいて、印刷先のプリンタPRTの設置場所が同じであるので、クライアントCLを扱うユーザの利便性を失うことがない。
【0114】
上記プリンタ管理システム1000において、各入れ替え対象プリンタPRTは、他方の入れ替え対象プリンタPRTに新設定情報が正常にダウンロードされたことを確認し、かつ、自身に新設定情報が正常にダウンロードされた場合において、新設定情報反映フラグをオンにするようにしている。そして、各入れ替え対象プリンタPRTは、派遣作業者により互いに入れ替えられ、その後、新設定情報フラグに基づいて新設定情報が反映されるようになっている。このようにすれば、各入れ替え対象プリンタPRTのうち、一方の入れ替え対象プリンタPRTのみ、新設定情報が反映されるようなことはないので、例えば、通信設定情報(IPアドレスなど)がかぶってしまうことがない。その結果、通信設定情報がかぶってしまうことに起因するネットワーク通信トラブルを回避することができる。
【0115】
上記プリンタ管理システム1000において、プリンタPRT2およびプリンタPRT5は、管理サーバSVから移動先を表わす場所情報をダウンロードすると(入れ替え実行処理のステップS250およびステップS280の処理に対応)、その情報を、それぞれのプリンタPRTにおいて、印刷出力する。このようにすれば、派遣作業者は、その印刷された物を見れば、容易に入れ替え先(移動先)を把握することができる。
【0116】
B.変形例:
なお、本発明では、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
【0117】
B1.変形例1:
上記実施例では、入れ替えプリンタ決定処理において、入れ替え処理実行部605は、入れ替え対象プリンタPRTを同じ機種群の中から決定しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、入れ替え処理実行部605は、入れ替え対象プリンタPRTの決定を、クライアントCLに内蔵された印刷ドライバでサポートされるプリンタ群の中から決定するようにしてもよい。また、入れ替え処理実行部605は、入れ替え対象プリンタPRTの決定を、クライアントCLに印刷ドライバがなくても印刷可能であり、印刷ジョブを共通の印刷フォーマットで受け付けることができるプリンタ群の中から決定するようにしてもよい。この場合、印刷ジョブを共通の印刷フォーマットで受け付けることができるプリンタとしては、IPP(Internet Printing Protocol)を用いて印刷するプリンタやポストスプリクトで印刷するプリンタなどがある。このようにすれば、上述の入れ替え実行処理が行われて、入れ替え対象プリンタPRTが入れ替わった場合でも、ユーザは、クライアントCL側のPC設定を変えることなく、入れ替え後のプリンタPRTで適正に印刷することができる。
【0118】
B2.変形例2:
上記実施例では、入れ替え対象プリンタPRTにおいて、新設定値を反映させるタイミングとして、新設定情報反映フラグがオンで、そのプリンタPRTの電源が投入されると、管理制御部は、新設定情報を反映するようにしていたが、本発明はこれに限られるものではない。一方の入れ替え対象プリンタPRTのみ新設定情報が反映されないように調整されていればよく、管理制御部は、新設定値を反映させるタイミングとして、例えば、予め指定される時刻に新設定情報を反映させるようにしてもよいし、派遣作業者が、入れ替え対象プリンタPRTに設けられた操作パネル(図示せず)などを介して、新設定情報を反映させるようにしてもよい。また、予め指定される時刻以降の電源投入時に新設定情報を反映させるようにしてもよいし、入れ替え後管理サーバSVからの指示に基づいて、新設定値を反映させるようにしてもよい。
【0119】
B3.変形例3:
上記実施例では、入れ替えプリンタ決定処理(図3)において、入れ替え処理実行部605は、総印刷面数が2万面に達した場合に、入れ替え対象プリンタPRTを決定しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、入れ替え処理実行部605は、一定の期間ごとに、入れ替え対象プリンタPRTを決定するようにしてもよい。この場合、入れ替え処理実行部605は、一定の期間が経ったと判断すると、総印刷面数の最も多いプリンタPRTと最も少ないプリンタPRTとを入れ替え対象プリンタPRTとして決定する。また、入れ替え処理実行部605は、各プリンタPRTにおいて、或る基準時における総印刷面数から増加した分量の総印刷面数を求め、求めた総印刷面数が、一定の面数を超えた場合に、入れ替え対象プリンタPRTを決定するようにしてもよい。この場合、入れ替え処理実行部605は、或るプリンタPRTの総印刷面数の増加分が一定の面数を超えたと判断すると、その総印刷面数の増加分が最も多いプリンタPRTと最も少ないプリンタPRTとを入れ替え対象プリンタPRTとして決定する。上述のようにすれば、使用頻度の高いプリンタPRTと低いプリンタPRTとを正確に特定することができ、これらのプリンタPRTを入れ替え対象プリンタPRTとすることで、各プリンタPRTの使用頻度を効率的に平均化することができる。
【0120】
B4.変形例4:
上記実施例では、入れ替えプリンタ決定処理のステップS40において、入れ替え処理実行部605は、或るプリンタに対応する総印刷面数が2万面に達した場合に、入れ替え対象プリンタを決定するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、入れ替え処理実行部605は、6万面に達した場合など、種々の総印刷面数を基準に、入れ替え対象プリンタを決定するようにしてもよい。
【0121】
B5.変形例5:
上記実施例では、入れ替えプリンタ決定処理において、入れ替え処理実行部605は、使用頻度が最も高いプリンタPRTと使用頻度が最も低いプリンタPRTの2つのみを特定し、それを入れ替え対象プリンタPRTとして決定しているが、本発明はこれに限られるものではない。入れ替え処理実行部605は、3つ以上の入れ替え対象プリンタPRTを決定してもよい。例えば、入れ替え処理実行部605は、各プリンタPRTの中から、使用頻度が高い順の上位20%に入るプリンタPRTと、下位20%に入るプリンタPRTを特定し、それらを入れ替え対象プリンタPRTとしてもよい。この場合、使用頻度が最も高いプリンタPRTと使用頻度が最も低いプリンタPRTとを互いに入れ替えるペアとし、使用頻度が2番目に高いプリンタPRTと使用頻度が2番目に低いプリンタPRTとを互いに入れ替えるペアとし、・・・、使用頻度がn(nは、3以上の整数)番目に高いプリンタPRTと使用頻度がn番目に低いプリンタPRTとを互いに入れ替えるペアとする。すなわち、上記実施例でいえば、入れ替え処理実行部605は、使用頻度が高い順の上位20%に入るプリンタPRTと、下位20%に入るプリンタPRTとして、図4に示すように、プリンタPRT1、プリンタPRT2、プリンタPRT3、および、プリンタPRT5を入れ替え対象プリンタPRTとして決定し、プリンタPRT2とプリンタPRT5、プリンタPRT1とプリンタPRT3とを互いに入れ替えるペアとする。そうして、これらの入れ替え対象プリンタのペア間で、入れ替え実行処理が行われ、各プリンタPRTの入れ替えが行われる。このようにすれば、より効率的に各プリンタPRTの使用頻度を平均化させることができる。その結果、各プリンタPRTにおいて、排トナーボックスや、感光体ドラムなどの長期周期部品の交換をより軽減させることができる。
【0122】
また、入れ替え処理実行部605は、3つ以上の入れ替え対象プリンタPRTを決定する場合に、入れ替え対象プリンタPRTをペアで入れ替え対象とするのではなく、3つのプリンタRPTを循環させて入れ替えるようにしてもよい。この場合、例えば、3つの入れ替え対象プリンタPRTを、プリンタXX、プリンタYY、プリンタZZと呼ぶとすると、入れ替え処理実行部605は、3つの入れ替え対象プリンタPRT(プリンタXX、プリンタYY、プリンタZZ)からそれぞれ設定情報を取得する。そして、入れ替え処理実行部605は、取得した各設定情報を、プリンタXXに対応する設定情報をプリンタYYへ、プリンタYYに対応する設定情報をプリンタZZへ、プリンタZZに対応する設定情報をプリンタXXへという具合に、循環させてダウンロードする。さらに、入れ替え処理実行部605は、そのダウンロードがそれぞれ正常に行われたことを確認すると、プリンタXXに、プリンタXXの設定情報がプリンタYYにダウンロード成功したことを報告し、その報告と共に、入れ替え先の設置場所情報をダウンロードする。入れ替え処理実行部605は、プリンタYY、プリンタZZについても、同様に、自身の設定情報が入れ替え先に設置された入れ替え対象プリンタPRTへダウンロード成功したことを報告し、その報告と共に、入れ替え先の設置場所情報をダウンロードする。そして、3つ入れ替え対象プリンタPRT(プリンタXX、プリンタYY、プリンタZZ)は、それぞれ入れ替え先の設置場所情報を印刷出力する。派遣作業者は、これに基づいて、各入れ替え対象プリンタPRTを入れ替える。また、3つ入れ替え対象プリンタPRT(プリンタXX、プリンタYY、プリンタZZ)は、派遣作業者による入れ替え後、新設定情報を反映する。各設置場所における各プリンタPRTの使用割合は、これからもほとんど変わらないと考えられるので、このようにすれば、今後、各プリンタPRTの使用頻度を平均化させることができる。その結果、各プリンタPRTにおいて、排トナーボックスや、感光体ドラムなどの長期周期部品の交換を軽減させることができる。
【0123】
B6.変形例6:
上記実施例では、ローカルエリアネットワークLAN1に接続されている各プリンタPRTにはIPアドレスが固定で割り振られていたが、本発明はこれに限られるものではない。DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバなどによって、動的にIPアドレスを割り振るようにしてもよい。この場合、クライアントCLは、印刷先のプリンタPRTを特定するために、その印刷先プリンタPRTに動的に割り振られたIPアドレスを取得する必要がある。しかし、クライアントCLが、SMBやAppleTalkのように論理的なプリンタ名で印刷先プリンタPRTを特定する場合はその限りでない。このようにすれば、クライアントCLは、印刷先を特定することができる。また、この場合、上述のごとく入れ替え実行処理で、入れ替え対象プリンタPRTの論理的なプリンタ名を入れ替えて、各入れ替え対象プリンタPRTの設置場所を入れ替え、その後、それぞれの入れ替え対象プリンタPRTで入れ替えた論理的なプリンタ名を反映するようにする。このようにすれば、クライアントCLを介して今まで入れ替え対象プリンタPRTから印刷していたユーザは、入れ替え対象プリンタPRTの設置場所の入れ替え後もそのまま新しく設置された入れ替え対象プリンタPRTから印刷することができる。
【0124】
B7.変形例7:
上記実施例では、管理サーバSVは、管理情報テーブルにおいて、各プリンタPRTの総印刷面数データや、設置位置情報などを、IPアドレスに対応づけて管理しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、各プリンタPRTの管理制御部は、プリンタコントローラから製造番号データを読み出して、その製造番号データに基づいて、そのプリンタPRTを識別する固有のID(以下、プリンタIDと呼ぶ。)を作成し、それを管理サーバSVへアップロードする。そして、管理サーバSVは、取得したプリンタIDに対応づけて、各プリンタPRTの総印刷面数データや、設置位置情報などを管理するようにしてもよい。この場合、各プリンタPRTは、総印刷面数データなどを管理サーバSVにアップロードする際には、プリンタIDと対応づけてアップロードする。このようにすれば、各プリンタPRTに動的にIPアドレスが割り振られている場合であっても、各プリンタPRTの情報を、それぞれのプリンタPRTに対応づけて正確に管理することができる。
【0125】
また、上記変形例7では、各プリンタPRTの管理制御部は、プリンタIDを、製造番号データから作成しているが、本発明はこれに限られるものではない。管理制御部が作成するプリンタIDは、ユニークなものであればよく、カスタムネットワークボードCNBのMACアドレスから作成するようにしてもよいし、プリンタPRTにUSBが備えられている場合は、そのUSBIDから作成するようにしてもよい。
【0126】
B8.変形例8:
上記実施例において、プリンタPRTおよび管理サーバSVの各部は、ソフトウェア的に構成されているものを、ハードウェア的に構成するようにしてもよいし、ハードウェア的に構成されているものを、ソフトウェア的に構成するようにしてもよい。
【0127】
B9.変形例9:
上記実施例では、入れ替えプリンタ決定処理において、入れ替え処理実行部605は、入れ替え対象プリンタPRTを決定する際に、プリンタPRTの使用頻度の指標としての総印刷面数に基づいて、入れ替え対象プリンタPRTを決定していたが、本発明はこれに限られるものではない。入れ替え処理実行部605は、長期周期部品そのものの使用寿命、例えば、排トナーボックスの残余量情報や、感光体ドラムの残り寿命情報に基づいて、入れ替え対象プリンタPRTを決定するようにしてもよい。この場合、各プリンタPRTは、プリンタコントローラに保存されるMIBから、排トナーボックスの残余量情報や、感光体ドラムの残り寿命情報を取得して定期的に管理サーバSVにアップロードするようにする。このようにすれば、各プリンタPRTにおいて、特定の長期周期部品の使用頻度を的確に平均化させることができ、その結果、各プリンタPRTにおいて、特定の長期周期部品の交換を効率的に軽減させることができる。
【0128】
また、入れ替え処理実行部605は、長期周期部品ではなく、トナー使用量など、比較的短期間で交換される短期周期部品の使用寿命に基づいて、入れ替え対象プリンタPRTを決定するようにしてもよい。この場合、各プリンタPRTは、プリンタコントローラに保存されるMIBから、トナー使用量などの寿命情報を取得して定期的に管理サーバSVにアップロードするようにする。そして、入れ替え処理実行部605は、各プリンタPRTにおいて、或る基準時から一定期間の間に増加したトナー使用量を求め、そのトナー使用量の増加分が最も多いプリンタPRTと最も少ないプリンタPRTとを入れ替え対象プリンタPRTとして決定するようにしてもよい。このようにすれば、各プリンタPRTにおいて、特定の短期周期部品の使用頻度を的確に平均化させることができ、その結果、各プリンタPRTにおいて、特定の短期周期部品の交換を効率的に軽減させることができる。
【0129】
B10.変形例10:
上記実施例において、入れ替えが行なわれたプリンタで印刷を行っていたクライアントCLのユーザに、プリンタが入れ替えられたことを通知するようにしてもよい。具体的には、クライアントCLは、印刷ジョブと共に、その印刷ジョブを作成したクライアントCLのマシン名(以下、CLマシン名と呼ぶ。)と、印刷指示を行なったユーザ名(クライアントCLにログイン時に取得)とを印刷を行なうプリンタPRTに送信する。そして、それを受信したプリンタPRTは、受信したCLマシン名およびユーザ名と、自身を特定する情報(例えば、プリンタ名)とを対応づけて、管理サーバSVにアップロードし、管理サーバSVは、それを受信する。管理サーバSVは、受信したCLマシン名およびユーザ名と、送信元のプリンタ名とを対応づけた管理テーブルを作成する。管理サーバSVは、管理テーブルから、どのプリンタをどのユーザ(クライアントCL)が使用しているかを特定することができる。そして、管理サーバSVは、上述のごとくプリンタの入れ替えが行なわれると、入れ替えが行なわれたプリンタを使用していたユーザにその旨を知らせるため、まず、管理テーブルから、入れ替えられたプリンタのプリンタ名を取得し、そのプリンタ名に対応づけられているユーザ名を特定する。さらに、管理サーバSVは、別途用意してあるユーザごとのメールアドレステーブルから、特定したユーザのメールアドレスを取得し、そのメールアドレスに対して、「あなたがお使いのプリンタは、1F、営業室のプリンタと入れ替えられました。」など、ユーザが使用していたプリンタが入れ替えられた旨を通知するメールを送信する。このようにすれば、ユーザは、使用するプリンタが入れ替えられたことを知ることができる。
【0130】
B11.変形例11:
上記実施例において、入れ替え対象プリンタPRT(プリンタPRT2およびプリンタPRT5)は、管理サーバSVから移動先を表わす場所情報をダウンロードすると(入れ替え実行処理のステップS250およびステップS280の処理に対応)、その情報を、それぞれのプリンタPRTにおいて、印刷出力するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、入れ替え対象プリンタPRTは、管理サーバSVから移動先を表わす場所情報をダウンロードすると、その情報を、そのプリンタPRTが備える表示パネル(図示せず)に表示するようにしてもよい。このようにしても、同様の効果を奏することができる。
【0131】
B12.変形例12:
上記実施例の入れ替え実行処理において、入れ替え処理実行部605から、設定情報のアップロード要求があると、各プリンタPRTは、プリンタ設定情報をそのまま管理サーバSVへアップロードするようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、入れ替え処理実行部605から、設定情報のアップロード要求があると、各プリンタPRTは、プリンタ設定情報のうち、デフォルト時から変更があった設定情報を選択して、管理サーバSVへアップロードするようにしてもよい。このようにすれば、上記実施例と同様の効果を奏することができるうえに、各プリンタPRTと管理サーバSV間で送受信する設定情報のデータ量を軽減することができ、ネットワークトラフィックを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明の一実施例としてのプリンタ管理システムの概要構成を示す説明図である。
【図2】実施例におけるプリンタPRTおよび管理サーバSVの構成を示す説明図である。
【図3】実施例における入れ替えプリンタ決定処理を示すフローチャートである。
【図4】実施例における管理情報テーブルを示す説明図である。
【図5】実施例における入れ替え実行処理を示すフローチャートである。
【図6】実施例における入れ替え実行処理を示すフローチャートである。
【図7】実施例における各入れ替え対象プリンタが行う新設定情報反映フラグ成立処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0133】
CNB1〜5...カスタムネットワークボード
PRT1〜5...プリンタ
200...CPU
210...TCP/IP解釈部
220...管理情報取得部
230...送受信実行部
240...印刷データ受信部
250...設定情報反映部
255...管理制御部
300...メモリ
350...通信設定情報格納部
400...メモリ
450...新設定情報格納部
510...プリンタコントローラ
520...プリンタエンジン
600...CPU
605...入れ替え処理実行部
610...ネットワークI/F
615...TCP/IP解釈部
620...メモリ
630...テーブル格納部
640...設定情報格納部
1000...プリンタ管理システム
LAN1〜2...ローカルエリアネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプリンタと、それらに固有に設定されている設定情報の入れ替え処理を担う管理サーバとがネットワークを介して接続されるプリンタ管理システムであって、
各プリンタは、それぞれ、
自身の少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報を前記管理サーバに送信する送受信実行部を備え、
前記管理サーバは、
各プリンタから送信されてくる管理情報をそれぞれ取得し、取得した各管理情報に基づいて、各プリンタの中から前記設定情報の入れ替えを行う2以上の入れ替え対象プリンタを決定する入れ替え処理実行部と、
を備えることを特徴とするプリンタ管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のプリンタ管理システムにおいて、
各プリンタは、それぞれ、
設定情報反映部をさらに備え、
前記管理サーバの前記入れ替え処理実行部は、
各プリンタのうちの各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの前記設定情報を新設定情報として送信し、
各入れ替え対象プリンタの前記送受信実行部は、
前記管理サーバから送信されてくる新設定情報をそれぞれ取得し、
各入れ替え対象プリンタの前記設定情報反映部は、
所定のタイミングで、設定されている前記設定情報に代えて、取得した前記新設定情報をそれぞれ反映させることを特徴とするプリンタ管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載のプリンタ管理システムにおいて、
前記管理サーバの前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、各設定情報の送信を要求し、
各プリンタのうち、要求を受けた各入れ替え対象プリンタの前記送受信実行部は、
前記管理サーバからの送信要求に基づいて、各設定情報を前記管理サーバにそれぞれ送信し、
前記管理サーバの前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタから送信されてくる各設定情報をそれぞれ取得することを特徴とするプリンタ管理システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のプリンタ管理システムにおいて、
前記設定情報は、少なくとも前記ネットワーク上で各入れ替え対象プリンタを特定するための通信情報を含むことを特徴とするプリンタ管理システム。
【請求項5】
請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のプリンタ管理システムにおいて、
各プリンタのうちの各入れ替え対象プリンタの送受信実行部は、
前記新設定情報を正常に受信した場合には、前記管理サーバへ受信成功の報告をそれぞれ行い、
前記管理サーバの入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタから、前記新設定情報の受信成功の報告をそれぞれ受け、
受けた報告に基づいて、各入れ替え対象プリンタに、その入れ替え対象プリンタの前記設定情報が他の入れ替え対象プリンタに正常に受信されたことをそれぞれ報告し、
各入れ替え対象プリンタの送受信実行部は、
自身の前記設定情報が、前記管理サーバから、前記他の入れ替え対象プリンタに正常に受信されたことを示す報告をそれぞれ受け、
各入れ替え対象プリンタの設定情報反映部は、
その報告を受けた後、所定のタイミングで、設定されている前記設定情報に代えて、取得した前記新設定情報をそれぞれ反映させることを特徴とするプリンタ管理システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のプリンタ管理システムにおいて、
前記管理サーバの入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、その入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの位置を表わす位置情報を送信し、出力させることを特徴とするプリンタ管理システム。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のプリンタ管理システムにおいて、
各プリンタは、それぞれ、同じ印刷ドライバでサポートされることを特徴とするプリンタ管理システム。
【請求項8】
複数のプリンタとネットワークを介して接続され、それらに固有に設定される設定情報の入れ替え処理を担う管理サーバであって、
各プリンタから、そのプリンタ自身の少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報をそれぞれ取得し、取得した各管理情報に基づいて、各プリンタの中から前記設定情報の入れ替えを行う2以上の入れ替え対象プリンタを決定する入れ替え処理実行部を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項9】
請求項8に記載の管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの前記設定情報を新設定情報として送信することを特徴とする管理サーバ。
【請求項10】
請求項9に記載の管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、各設定情報の送信を要求し、各入れ替え対象プリンタから送信されてくる各設定情報をそれぞれ取得することを特徴とする管理サーバ。
【請求項11】
請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の管理サーバにおいて、
前記設定情報は、少なくとも前記ネットワーク上で各入れ替え対象プリンタを特定するための通信情報を含むことを特徴とする管理サーバ。
【請求項12】
請求項9ないし請求項11に記載の管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタから、前記新設定情報の受信成功の報告をそれぞれ受け、
受けた報告に基づいて、各入れ替え対象プリンタに、その入れ替え対象プリンタの前記設定情報が他の入れ替え対象プリンタに正常にそれぞれ受信されたことを報告することを特徴とする管理サーバ。
【請求項13】
請求項8ないし請求項12のいずれかに記載の管理サーバにおいて、
前記入れ替え処理実行部は、
各入れ替え対象プリンタに、それぞれ、その入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの位置を表わす位置情報を送信し、出力させることを特徴とする管理サーバ。
【請求項14】
複数のプリンタにそれぞれ固有に設定されている設定情報の入れ替え処理を担う管理サーバと、ネットワークを介して接続されるプリンタであって、
自身の少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバにより、前記入れ替え処理で、送信した前記管理情報に基づいて、前記設定情報を入れ替えるための入れ替え対象プリンタとして判断され、
前記管理サーバから、入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設定情報を取得する送受信実行部と、
所定のタイミングで、設定されている前記設定情報に代えて、取得した前記入れ替え相手の入れ替え対象プリンタの設定情報を反映させる設定情報反映部と、
を備えることを特徴とするプリンタ。
【請求項15】
請求項14に記載のプリンタにおいて、
所定の情報を出力する出力部を備え、
前記送受信実行部は、
前記管理サーバから、前記入れ替え相手の前記入れ替え対象プリンタの位置を表わす位置情報を取得し、
前記出力部は、
取得した前記位置情報を出力することを特徴とするプリンタ。
【請求項16】
ネットワークを介して複数のプリンタに固有に設定されている設定情報の入れ替えを行なうためのプリンタ管理方法であって、
(a)各プリンタの少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報をそれぞれ取得する工程と、
(b)それぞれ取得した各管理情報に基づいて、各プリンタの中から前記設定情報の入れ替えを行う2以上の入れ替え対象プリンタを決定する工程と、
を備えることを特徴とするプリンタ管理方法。
【請求項17】
ネットワークを介して複数のプリンタに固有に設定されている設定情報の入れ替えを行なうためのコンピュータプログラムであって、
各プリンタの少なくとも一部の使用状況を表わす管理情報をそれぞれ取得する機能と、
それぞれ取得した各管理情報に基づいて、各プリンタの中から前記設定情報の入れ替えを行う2以上の入れ替え対象プリンタを決定する機能と、
をコンピュータによって実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−39915(P2006−39915A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−218488(P2004−218488)
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】