説明

プリントシステムおよびプログラム

【課題】オペレータが簡単に印刷処理の開始を認識することのできるプリントシステムを提供する。
【解決手段】ホストコンピュータ2は、印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、印刷ジョブ送信手段と非同期で動作し、印刷ジョブIDおよび報知制御コマンドを送信する報知制御コマンド送信手段とを備え、プリンタ3は、印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段、印刷を行う印刷手段48、印刷ジョブの実行開始を検出する印刷ジョブ開始検出手段、報知制御コマンドを受信する報知制御コマンド受信手段、報知制御コマンドを記憶する記憶手段53、報知制御コマンドに基づき報知する報知手段46、および印刷ジョブ開始検出手段の検出をトリガとし、当該印刷ジョブと同一の印刷ジョブIDを含む報知制御コマンドの有無を判別する第1報知判別手段を備え、報知手段46は、当該印刷ジョブIDが存在した場合、印刷ジョブの実行開始を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホストコンピュータから送信される印刷ジョブに基づき印刷を実行するプリントシステムおよびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ホストコンピュータとプリンタとを接続し、ホストコンピュータで生成した印刷データをプリンタに送信して印刷処理を行うシステムが知られている。例えば、スーパーマーケットや小売店等で使用されるPOSシステムでは、POS端末コンピュータにより、オペレータ(店員)により入力された商品情報に基づく商品データから印刷データを生成し、当該印刷データをプリンタ(印刷装置)に送信する。プリンタは、受信した印刷データに基づいてレシートやクーポン等の印刷を行う。そして、印刷されたレシートやクーポンは、適当な長さにカットされ、レシート搬送路から排出される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−222310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述のようなPOSシステムでは、オペレータはどの時点でレシートやクーポン等の印刷物の印刷処理が開始されるのか判断することができない。特に、クーポン等は、指定された商品のみに基づいて発行されることが多いため、オペレータが、当該商品に対してクーポンが発行されるか否かを把握し、その印刷処理がいつ開始されるかを判断することは困難である。このため、顧客が多く時間的に余裕のない場合などには、オペレータは、印刷物が印刷(発行)されたことに気付かず、顧客にとって利用価値のある印刷物(レシートやクーポン)を渡し忘れてしまうという問題がある。
【0004】
本発明は、上記の問題に鑑みたものであり、オペレータが簡単に印刷処理の開始を認識することのできるプリントシステムおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のプリントシステムは、ホストコンピュータと、ホストコンピュータと接続され、受信した印刷データに基づいて印刷を行うと共に報知機能を有するプリンタと、から成るプリントシステムであって、ホストコンピュータは、プリンタに、印刷データを含む印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、印刷ジョブ送信手段と非同期で動作し、プリンタに、印刷ジョブに対応する印刷ジョブIDおよび報知指令を含む報知制御コマンドを送信する報知制御コマンド送信手段と、を備え、プリンタは、印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、受信した印刷ジョブに含まれる印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段と、印刷ジョブの実行を開始したことを検出する印刷ジョブ開始検出手段と、報知制御コマンドを受信する報知制御コマンド受信手段と、受信した報知制御コマンドを記憶する記憶手段と、報知制御コマンドに基づいて報知する報知手段と、印刷ジョブ開始検出手段による検出をトリガとして、記憶手段に印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDを含む報知制御コマンドが存在するか否かを判別する第1報知判定手段と、を備え、報知手段は、第1報知判定手段により印刷ジョブIDが存在した場合に、印刷ジョブの実行の開始を報知することを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、ホストコンピュータから、印刷データを含む印刷ジョブと共に報知指令を含む報知制御コマンドをプリンタに送信する。これらを受信したプリンタは、報知制御コマンドを自身の記憶領域(記憶手段)に記憶すると共に、印刷ジョブを実行する。この時、プリンタは、印刷ジョブが開始したことを検出し、これをトリガとして、当該印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDを含む報知制御コマンドが記憶領域に存在するか否かを判別する。そして、記憶領域に当該印刷ジョブIDを含む報知制御コマンドが存在した場合、報知手段により報知する。これにより、オペレータは印刷ジョブの開始を把握する、つまり何らかの印刷物がプリンタから印刷(排出)されることを認識することができる。これにより、例えば、レシートやクーポン等の印刷物の発行処理(印刷ジョブ)が開始されたことを認識することで、印刷物が印刷(発行)されたことに気付かず、顧客にとって利用価値のある印刷物(レシートやクーポン)を渡し忘れることを防止できる。また、印刷ジョブと報知制御コマンドとを、非同期で送信することができるため、例えば、印刷ジョブの処理中や、何らかの原因で印刷ジョブの送信が遅延している場合や、プリンタがエラー発生中によりジョブの送信不可能な場合であっても、印刷ジョブの状況に影響を受けることなく、報知制御コマンドを送信することが可能となる。また、プリンタ側では、印刷ジョブと非同期で報知制御コマンドを受信して記憶領域に記録しておくことで、印刷ジョブの開始後、即時、報知に関する処理を実行することができる。なお、報知手段としては、音で聴覚的に報知しても良いし、あるいは、ランプ等を点灯させ視覚的に報知するようにしても良い。
【0007】
これらの場合、プリンタは、実行中の印刷ジョブの印刷ジョブIDを記憶する印刷ジョブID記憶手段と、印刷ジョブの実行履歴を記憶するジョブ履歴記憶手段と、報知制御コマンドを受信したとき、当該報知制御コマンドに含まれる印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDが、印刷ジョブID記憶手段およびジョブ履歴記憶手段のいずれかに記録されているか否かを判別する第2報知判別手段と、をさらに備え、報知手段は、第2報知判定手段により印刷ジョブIDが存在したと判定したとき、即時に報知することが好ましい。
【0008】
この構成によれば、報知制御コマンドを受信したとき、当該報知制御コマンドに含まれる印刷ジョブIDが印刷実行中であるか(印刷ジョブID記憶領域に記憶されているか否か)、または実行履歴として記録されているか否か(ジョブ履歴記憶手段に記憶されているか否か)を判別し、印刷実行中または実行履歴に記録されている場合は、当該報知制御コマンドに基づいて、即時に報知を行う。これにより、例えば、何らかの理由で報知制御コマンドが遅延した場合においても、確実にオペレータに対して印刷ジョブが開始された旨、つまり印刷物が発行された、あるいは発行中である旨を伝えることができる。
【0009】
これらの場合、ホストコンピュータは、所定の条件を満たす印刷ジョブを判別する印刷ジョブ判別手段をさらに備え、報知制御コマンド送信手段は、所定の印刷ジョブに対応する報知制御コマンドのみをプリンタに送信することが好ましい。
【0010】
この構成によれば、特定の印刷ジョブの開始のみを報知することができる。例えば、1の顧客に対して複数枚の印刷物を発行する場合、最後の印刷物を発行する印刷ジョブの開始のみを報知することで、オペレータは当該印刷物が最後の印刷物だと判断でき、当該最後の印刷物と報知前に発行された全ての印刷物とが1の顧客に対するものであると確実に認識することができる。これにより、顧客に対して印刷物の渡し忘れなどを防止することができる。また、例えば、当たりのクーポン等、特別な印刷物を発行する印刷ジョブの開始時にのみ報知することで、オペレータに特別な印刷物が発行されることを容易に認識させることができる。
【0011】
これらの場合、予め複数の報知パターンを記憶しておく報知パターン記憶手段をさらに備え、報知指令には、複数の報知パターンの中から1の報知パターンを指定するための情報が含まれることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、予めプリンタ側で複数の報知パターンを記憶してくことで、ホストコンピュータからプリンタに対して報知パターンを指定する情報のみを送信すれば良く、報知パターンそのものの送信が不要となる。これにより、報知パターンの送信に係るトラフィックを削減することができる。
【0013】
これらの場合、プリンタは、印刷ジョブの実行を完了したことを検出する印刷ジョブ完了検出手段をさらに備え、第1報知判別手段は、印刷ジョブ完了検出手段による検出をトリガとして、記憶手段に印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDを含む報知制御コマンドが存在するか否かをさらに判別し、同一の印刷ジョブIDを有する印刷ジョブに対して、報知手段は、印刷ジョブ開始検出手段による検出をトリガとした第1報知判定手段の判定結果に基づいて報知を開始し、印刷ジョブ完了検出手段による検出をトリガとした第1報知判定手段の判定結果に基づいて報知を終了することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、印刷ジョブが実行されている間、報知を行うため、オペレータは、この報知により印刷物の印刷処理が行われていることを認識できる。つまり、オペレータは、報知が終了した時点で(例えば、ランプが消灯した時、あるいは明滅しなくなった時や電子音等の鳴動が終了した時)印刷物の印刷(印刷ジョブ)が完了したことを認識できる。これにより、印刷処理が完了する前(特に用紙のカットが行われる前)に印刷物を取り出そうとし、印刷物を引きちぎってしまうことを改善できる。この結果、当該引きちぎりを起因とするプリンタの紙詰まりを防ぐこととなり、印刷サービスの稼動率を向上させることができる。
【0015】
これらの場合、報知手段は、電子音を発生することにより報知を行なうことが好ましい。
【0016】
この構成によれば、電子音による鳴動により、オペレータに印刷ジョブの開始(あるいは、印刷ジョブ実行中である旨)を報知することができる。これにより、例えば、オペレータが顧客の対応をしており、プリンタを視認することができない場合でも、容易に印刷ジョブの完了、つまり印刷物が発行されたことを把握することができる。
【0017】
本発明のプログラムは、コンピュータを、上記に記載のプリントシステムにおけるホストコンピュータまたはプリンタの各手段として機能させるためのものであることを特徴とする。
【0018】
これを用いることにより、印刷ジョブの開始を報知することができるプリントシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照して、本実施形態に係るプリントシステムについて説明する。本実施形態に係るプリントシステムは、オペレータが簡単に印刷処理の開始を認識することのできるシステムである。以下、本実施形態では、印刷物としてクーポン券を対象とすると共に、報知手段として電子音による鳴動により報知する場合について説明する。
【0020】
図1は、本発明のプリントシステム1の機器構成を示す図である。同図に示すように本実施形態のプリントシステム1は、印刷ジョブおよび当該印刷ジョブに対応する鳴動制御コマンド(報知制御コマンド)を送信するホストコンピュータ2と、ホストコンピュータ2から受信した印刷ジョブに基づいて印刷を行うと共に、鳴動制御コマンドに基づいて鳴動する機能を有するプリンタ3と、で構成されている。
【0021】
ホストコンピュータ2は、プリンタ3を管理するためのコンピュータであり、プリンタ3に対して印刷ジョブを送信する(印刷指示を出す)。ホストコンピュータ2は、図示しないPOSアプリケーションなどからクーポン等の発行要求を受けると、後述する業務アプリケーション31によりその要求に基づいて印刷ジョブを生成し、各印刷ジョブに対して印刷ジョブIDを付与する。そして、この印刷ジョブIDに基づいて印刷ジョブの管理を行うと共に、プリンタ3に対し印刷ジョブを送信する。
【0022】
また、ホストコンピュータ2は、印刷ジョブを生成した後、必要に応じてプリンタ3のブザー46(報知手段,図2参照)を鳴動するための鳴動制御コマンドを生成する。この鳴動制御コマンドには、印刷開始前にプリンタ3のブザー46を鳴動させたい印刷ジョブIDと、当該ブザー46の鳴動パターン(報知パターン,詳細は後述)とが定義されている。そして、ホストコンピュータ2が、この鳴動制御コマンドをプリンタ3に送信することで、所定のタイミング(印刷開始前)および所定の鳴動パターンでブザー46を鳴動させることができる。
【0023】
一方、プリンタ3は、複数種のカラーインクを記録材料として使用し、記録媒体である用紙に画像記録(複数色カラー印刷)を実行し、クーポン等を発券するインクジェット方式のプリンタ3である。図1に示すように、プリンタ3は、前面上部パネル11aおよびケースカバー11bから構成されるプリンタケース11の前面に、左側から順に電源スイッチ12、ロール紙カバー13、装着部開閉カバー14が配置されており、ロール紙カバー13の上方には、ロール紙を排出する用紙排出口15が臨んでいる。また、電源スイッチ12の上方には、プリンタ3の状態をオペレータ(ユーザ)に通知する複数のLEDランプ16が設けられている。ロール紙カバー13の内部には、用紙がロール状に巻回されたロール紙(図示省略)が装填されており、一方の装着部開閉カバー14の内部には、インクカートリッジ(図示省略)が装着されている。
【0024】
プリンタ3は、ホストコンピュータ2から印刷ジョブを受信すると、当該印刷ジョブに基づいて、用紙上に文字や絵柄といった所望の画像をカラー印刷すると共に、用紙排出口15より印刷済みの用紙(クーポン等)を排出する。また、プリンタ3は、ホストコンピュータ2から鳴動制御コマンドを受信し、当該鳴動制御コマンドに基づいて自身のブザー46の鳴動を制御する。プリンタ3は、印刷ジョブの印刷処理の開始に際して、当該印刷ジョブの印刷ジョブIDを含む鳴動制御コマンドの鳴動パターンに基づいてブザー46から電子音を鳴らし(鳴動)、オペレータに対し印刷処理が開始される旨、つまり用紙排出口15からクーポンが排出される旨を報知する。電子音による鳴動により報知することで、例えば、オペレータが顧客の対応をしており、プリンタ3を視認することができない場合でも、容易に印刷ジョブの開始、つまり、これからクーポンが発券されることを把握することができる。
【0025】
なお、印刷ジョブの開始(用紙排出口15からクーポンが排出される)を報知する手段として、上述のように鳴動制御コマンドを使用してブザー46からの電子音による鳴動により聴覚的に報知しても良いし、あるいは、上述のLEDランプ16を点灯(明滅)させて、視覚的に報知するようにしても良い。
【0026】
次に、図2の制御ブロック図を参照して、本発明に係るプリントシステム1を構成するホストコンピュータ2およびプリンタ3について説明する。
【0027】
ホストコンピュータ2は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)、HDD24(Hard Disk Drive)、入力デバイス25および通信インターフェース26を備えている。そして、HDD24に記憶された制御プログラムを起動時にRAM23にコピーし、その制御プログラムに従ってRAM23内などに保存されたデータの処理を行う。また、HDD24には、業務アプリケーション31およびスプーラ32が記憶されている。
【0028】
CPU21は、業務アプリケーション31を実行し、入力デバイス25からの入力に基づき所望の鳴動パターンを生成する。鳴動パターンは、周波数、鳴動時間、消音時間、音量、鳴動回数等の項目からなる。ユーザは、これら項目に対するパラメータを変化させることで、所望の鳴動パターン、もしくは鳴動停止パターンを生成させることができる。
【0029】
また、CPU21は、POSアプリケーションなどからクーポンを発券するための情報(以下、クーポン情報)を受信すると、業務アプリケーション31を実行して当該クーポン情報に基づいて印刷データを生成する。そして、業務アプリケーション31は、印刷要求と共に生成した印刷データをスプーラ32に送る。スプーラ32では、当該印刷データに基づき印刷ジョブを生成すると共に、当該印刷ジョブに対して印刷ジョブIDを付与する。この印刷ジョブは、印刷ジョブの先頭を示すJobStartコマンド、印刷ジョブIDが記載されたJobNameコマンド、印刷データの印刷を指示するJobPrintコマンド、印刷ジョブの最後を示すJobEndコマンド等の印刷制御コマンドおよび印刷データから形成される。そして、スプーラ32は、当該印刷要求の応答として業務アプリケーション31に印刷ジョブIDを通知し、これにより業務アプリケーション31は当該印刷ジョブIDを取得する。また、CPU21は、スプーラ32から通信インターフェース26を介して生成した印刷ジョブをプリンタ3に送信する(印刷ジョブ送信手段)。
【0030】
業務アプリケーション31は、印刷ジョブIDが所定の印刷ジョブID(例えば、1の顧客に対して発行される最後のクーポン発行に対する印刷ジョブID)であるか否かを判別する(印刷ジョブ判別手段)。当該印刷ジョブIDが所定の印刷ジョブIDである場合、業務アプリケーション31は、上述の鳴動パターンおよび当該印刷ジョブIDを関連付けて鳴動制御コマンドを生成する。そして、CPU21は、業務アプリケーション31のAPIを用い、通信インターフェース26を介して当該鳴動制御コマンドをプリンタ3に送信する(報知制御コマンド送信手段)。所定の印刷ジョブに関する鳴動制御コマンドのみを送信することで、後述するプリンタ3での所定の印刷ジョブの開始、つまり、所定のクーポンがこれから発券される旨のみを報知することができる。例えば、1の顧客に対して複数枚のクーポンを発行する場合、最後のクーポンを発行する印刷ジョブの開始のみを報知することで、オペレータは、当該クーポンが当該顧客に対する最後のクーポンだと判断でき、オペレータは当該最後のクーポンと報知前に発行された全てのクーポンが1の顧客に対するものであると確実に認識することができ、クーポンの渡し忘れなどを防止することができる。
【0031】
なお、上述の印刷ジョブの送信と鳴動制御コマンドの送信とは非同期に行われ、鳴動制御コマンドはUDP(User Datagram Protocol)を利用して送信され、印刷ジョブは、TCP(Transmission Control Protocol)を利用して送信される。これにより、例えば、印刷ジョブの処理中や、何らかの原因で印刷ジョブの送信が遅延している場合であっても、印刷ジョブの状況に影響を受けることなく、報知制御コマンドを送信することが可能となる
【0032】
プリンタ3は、CPU41、フラッシュROM42、RAM43、通信インターフェース44、印刷制御部45、用紙搬送機構47、印刷ヘッド48(印刷手段)、ブザー46(報知手段)およびLEDランプ16を備えている。そして、フラッシュROM42内に記憶された制御プログラムに従って、RAM43内のデータの処理を行う。また、RAM43には、印刷ジョブのジョブ履歴が記録されるジョブ履歴記憶領域51(ジョブ履歴記憶手段)が設けられ、このジョブ履歴記憶領域51には、既に印刷処理が終了した印刷ジョブおよび現在印刷処理が開始されている印刷ジョブに対応する印刷ジョブIDが記録されている。さらに、RAM43には、実行中の印刷ジョブに対応する印刷ジョブIDを記録する印刷ジョブID記憶領域52と、鳴動制御コマンドを記録するコマンド記憶領域53(記憶手段)が設けられている。
【0033】
CPU41は、通信インターフェース44を介してホストコンピュータ2から鳴動制御コマンドを受信する(報知制御コマンド受信手段)。この場合、CPU41は、当該鳴動制御コマンドに含まれる印刷ジョブIDが、印刷ジョブID記憶領域52に記録されている現在印刷処理が開始されている印刷ジョブの印刷ジョブIDと一致するか否かを判別する(第2報知判別手段)。現在開始されている印刷ジョブの印刷ジョブIDと一致する場合、CPU41は、当該鳴動制御コマンドに含まれる鳴動パターンに基づいて、即時にブザー46を鳴動させる。一方、一致しない場合(現在開始されている印刷ジョブが存在しない場合も含む)、CPU41は、この鳴動制御コマンドに含まれる印刷ジョブIDがジョブ履歴記憶領域51に記録されているか否かを判別し(第2報知判別手段)、判別結果に基づいてブザー46の鳴動を制御する。具体的には、当該印刷ジョブIDがジョブ履歴記憶領域51に記録されていない場合、CPU41は、当該鳴動制御コマンドをコマンド記憶領域53に一時的に記録する。一方、当該印刷ジョブIDがジョブ履歴記憶領域51に印刷処理完了済みとして記録されている場合、CPU41は、当該鳴動制御コマンドに含まれる鳴動パターンに基づいて、即時にブザー46を鳴動させる。鳴動制御コマンドの受信に際して、当該鳴動制御コマンドの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDが存在するか否かの判別を、現在開始されている印刷ジョブIDのみを記録した印刷ジョブID記憶領域52を最初に参照して判別することで、複数の印刷ジョブIDが記録されているジョブ履歴記憶領域51を検索して判別する場合に比して、素早く判別することができる。つまり、鳴動による報知を素早く実行することができる。これにより、例えば、何らかの理由で報知制御コマンドが遅延した場合においても、確実にオペレータに対して印刷ジョブが開始された旨、つまりクーポン等(印刷物)が発行された、あるいは発行中である旨を伝えることができる。
【0034】
一方、CPU41は、通信インターフェース44を介してホストコンピュータ2から印刷ジョブを受信する(印刷ジョブ受信手段)。CPU41は、受信した印刷ジョブの印刷制御コマンドに基づいて処理を実行する。具体的には、まず、CPU41は、JobStartコマンドを解析することで当該印刷ジョブの処理を開始し、続いてJobNameコマンドを解析する。このJobNameコマンドには当該印刷ジョブの印刷ジョブIDがパラメータとしてセットされており、これにより、CPU41は、当該印刷ジョブの印刷ジョブIDを取得する。CPU41は、JobNameコマンドの解析に伴い、当該印刷ジョブが開始されたことを検出する(印刷ジョブ開始検出手段)と共に、当該印刷ジョブIDを印刷ジョブID記憶領域52およびジョブ履歴記憶領域51に印刷実行開始のステータスで記録する。この検出をトリガとして、CPU41は、コマンド記憶領域53に当該印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDを含む鳴動制御コマンドが存在するか否かを判別する(第1報知判別手段)。該当する鳴動制御コマンドが存在する場合、CPU41は、鳴動制御コマンドに含まれる鳴動パターンに基づいてブザー46を制御して鳴動させる。また、ブザー46の鳴動終了後、CPU41は、コマンド記憶領域53に記憶されている鳴動制御コマンドをクリアする。
【0035】
次に、CPU41は、JobPrintコマンドを解析し、印刷データの印刷を開始する。この場合、CPU41は、印刷制御部45に対し、当該印刷データに基づく印刷指示を出す。印刷指示を受けた印刷制御部45は、当該印刷データに基づいて、用紙搬送機構47を介してロール紙を搬送しつつ、印刷ヘッド48を駆動してロール紙への印刷を実行し、用紙排出口15からクーポンを発券する。その後、CPU41は、印刷ジョブ(印刷制御コマンド)に含まれるJobEndコマンドを解析(処理)し、当該コマンドの解析が終了することで当該印刷ジョブに係る全ての処理が完了する。
【0036】
ここで図3を参照して、印刷ジョブおよび鳴動制御コマンドを生成する手順について説明する。まず、ホストコンピュータ2は、クーポン情報を受信すると、当該クーポン情報に基づいて印刷データを生成する(S01)。次に、ホストコンピュータ2は、生成した印刷データに基づいて印刷ジョブを生成する(S02)と共に、当該印刷ジョブに印刷ジョブIDを付与する(S03)。そして、ホストコンピュータ2は、プリンタ3に対して当該印刷ジョブを送信する(S04,印刷ジョブ送信手段)。一方で、ホストコンピュータ2は、当該印刷ジョブIDが所定の印刷ジョブIDであるか否かを判別する(S05,印刷ジョブ判別手段)。当該印刷ジョブIDが所定の印刷ジョブIDである場合(S06;Yes)、ホストコンピュータ2は、当該印刷ジョブIDおよびブザー46の鳴動パターンを設定した鳴動制御コマンドを生成する(S07)。そして、ホストコンピュータ2は、この鳴動制御コマンドを、上述の印刷ジョブの送信とは非同期でプリンタ3に送信し(S08,報知制御コマンド送信手段)、一連の処理を完了する(S09)。一方、当該印刷ジョブIDが所定の印刷ジョブIDでない場合(S06;No)、ホストコンピュータ2は、鳴動制御コマンドを生成することなく処理を完了する(S09)。
【0037】
次に、図4を参照して、プリンタ3が印刷ジョブを受信した場合の動作手順について説明する。まず、プリンタ3は、ホストコンピュータ2から送信された印刷ジョブを受信する(S11,印刷ジョブ受信手段)。そして、プリンタ3は、当該印刷ジョブに基づいて印刷処理を開始する。この場合、プリンタ3は、当該印刷ジョブに含まれるJobNameコマンド(または、JobStartコマンド)を受信(解析)することで、印刷ジョブの開始を検出する(S12,印刷ジョブ開始検出手段)。この時、プリンタ3は、印刷ジョブに含まれる印刷ジョブIDを取得し、ジョブ履歴記憶領域51および印刷ジョブID記憶領域52に当該印刷ジョブIDを印刷処理開始のステータスで記録(登録)する(S13)。これと共に、当該印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDを含む鳴動制御コマンドが、コマンド記憶領域53に存在するか否かを判別する(S14,第1報知判別手段)。対象となる鳴動制御コマンドが存在しない場合(S15;No)、プリンタ3は、引き続き印刷処理を続行し、当該印刷ジョブに基づく一連の印刷処理が完了した後、ジョブ履歴記憶領域51の当該印刷ジョブIDに対するステータスを印刷処理完了に更新する(S18)。一方、対象となる鳴動制御コマンドが存在する場合(S15;Yes)、プリンタ3は、当該鳴動制御コマンドの鳴動パターンに基づいてブザー46を鳴動させる(S16)。ブザー46の鳴動終了後、プリンタ3は、コマンド記憶領域53に記録された当該鳴動制御コマンドをクリアする(S17)。そして、プリンタ3は、引き続き印刷処理を続行し、当該印刷ジョブに基づく一連の印刷処理が完了した後、ジョブ履歴記憶領域51の当該印刷ジョブIDに対するステータスを印刷処理完了に更新する(S18)。
【0038】
次に、図5を参照して、プリンタ3が鳴動制御コマンドを受信した場合の動作手順について説明する。まず、プリンタ3は、ホストコンピュータ2から送信された鳴動制御コマンドを受信する(S21,報知制御コマンド受信手段)。そして、プリンタ3は、受信した鳴動制御コマンドに含まれる印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDが、印刷ジョブID記憶領域52に記録されているか否かを判別する(S22,第2報知判別手段)。つまり、鳴動制御コマンドに含まれる印刷ジョブIDが付与された印刷ジョブが、印刷実行中であるか否かを判別する。印刷ジョブID記憶領域52に対象となる印刷ジョブIDが存在する場合(S23;Yes)、プリンタ3は、鳴動制御コマンドの鳴動パターンに基づいて、即時にブザー46を鳴動させる(S28)。一方、印刷ジョブID記憶領域52に対象となる印刷ジョブIDが存在しない場合(S23;No)、プリンタ3は、ジョブ履歴記憶領域51を検索し、対象となる印刷ジョブIDが当該ジョブ履歴記憶領域51に記録されているか否かを判別する(S24,第2報知判別手段)。ジョブ履歴記憶領域51に対象となる印刷ジョブIDが存在しない場合(S25;No)、プリンタ3は、鳴動制御コマンドをコマンド記憶領域53に記録する(S26)。一方、ジョブ履歴記憶領域51に対象となる印刷ジョブIDが存在する場合(S25;Yes)、プリンタ3は、ジョブ履歴記憶領域51に記録されている印刷ジョブIDのステータスが「印刷処理完了済み」であるか否かを判別する。対象となる印刷ジョブIDのステータスが「印刷処理完了済み」以外の場合(S27;No)、鳴動制御コマンドをコマンド記憶領域53に記録する(S26)。一方、対象となる印刷ジョブIDのステータスが「印刷処理完了済み」の場合(S27;Yes)、プリンタ3は、鳴動制御コマンドの鳴動パターンに基づいて、即時にブザー46を鳴動させる(S28)。
【0039】
以上のように、本実施形態によれば、ホストコンピュータ2から印刷ジョブと鳴動制御コマンドと、を非同期でプリンタ3に送信する。これらを受信したプリンタ3は、印刷ジョブに基づいて印刷処理を実行する。そして、プリンタ3は、印刷ジョブが開始したことの検出をトリガとして、当該印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDを含む鳴動制御コマンドに含まれる鳴動パターンに基づいてブザー46を鳴動させる。このブザー46の鳴動により、オペレータは印刷ジョブの開始を把握できる、つまり何らかの印刷物がプリンタ3から印刷(排出)されることを認識することができる。これにより、例えば、レシートやクーポン等の印刷物の発行処理(印刷ジョブ)が開始されたことを認識することで、印刷物が印刷(発行)されたことに気付かず、顧客にとって利用価値のある印刷物(レシートやクーポン)を渡し忘れることを防止できる。
【0040】
なお、本実施形態では、ホストコンピュータ2側で鳴動パターンを生成し、この鳴動パターンをプリンタ3に送信することでブザー46の鳴動を実現しているが、これに限らず、プリンタ3側で、予め複数の鳴動パターンを記憶しておき、ホストコンピュータ2からプリンタ3に対して鳴動パターンを指定する情報のみを送信してブザー46を鳴動させるようにしても良い。これにより、鳴動パターンそのものの送信が不要となり、鳴動パターンの送信に係るトラフィックを削減することができる。この場合、この鳴動パターンを記録する記憶手段(報知パターン記憶手段)は、図2に示すフラッシュROM42に相当する。
【0041】
また、本実施形態では、所定の印刷ジョブが開始した場合に、ブザー46を鳴動してその開始を報知するようにしているが、これに限らず、全ての印刷ジョブに対して、各印刷ジョブの開始を報知するようにしても良い。
【0042】
また、プリンタ3に印刷ジョブの完了を検出する手段を設け(印刷ジョブ完了検出手段)、印刷ジョブの開始をトリガとしてブザー46の鳴動を開始し、印刷ジョブの完了をトリガとしてブザー46の鳴動を終了するようにしても良い。これにより、印刷ジョブが実行されている間、ブザー46の鳴動を行うため、オペレータは、この鳴動によりクーポン等(印刷物)の印刷処理が行われていることを認識できる。つまり、オペレータは、鳴動が終了した時点で、クーポンの印刷(印刷ジョブ)が完了したことを認識できる。これにより、印刷処理が完了する前(特に用紙のカットが行われる前)にクーポンを取り出そうとし、これを引きちぎってしまうことを改善できる。この結果、当該引きちぎりを起因とするプリンタ3の紙詰まりを防ぐこととなり、印刷サービスの稼動率を向上させることができる。
【0043】
また、本実施形態では、対象となる印刷物としてクーポンを例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。
【0044】
また、上記の例に示した、ホストコンピュータ2およびプリンタ3の機能をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを記憶媒体(図示省略)に格納して提供することも可能である。記録媒体としては、CD−ROM、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。
【0045】
また、上述した実施例によらず、プリントシステム1の装置構成や処理工程等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本実施形態に係るプリントシステムのシステム構成図である。
【図2】ホストコンピュータおよびプリンタの制御ブロック図である。
【図3】印刷ジョブおよび鳴動制御コマンドを生成する手順について説明するフローチャートである。
【図4】プリンタが印刷ジョブを受信した場合の動作手順について説明するフローチャートである。
【図5】プリンタが鳴動制御コマンドを受信した場合の動作手順について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1…プリントシステム 2…ホストコンピュータ 3…プリンタ 42…フラッシュROM 46…ブザー 48…印刷ヘッド 51…ジョブ履歴記憶領域 52…印刷ジョブID記憶領域 53…コマンド記憶領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホストコンピュータと、
前記ホストコンピュータと接続され、受信した印刷データに基づいて印刷を行うと共に報知機能を有するプリンタと、から成るプリントシステムであって、
前記ホストコンピュータは、
前記プリンタに、前記印刷データを含む印刷ジョブを送信する印刷ジョブ送信手段と、
前記印刷ジョブ送信手段と非同期で動作し、前記プリンタに、前記印刷ジョブに対応する印刷ジョブIDおよび報知指令を含む報知制御コマンドを送信する報知制御コマンド送信手段と、を備え、
前記プリンタは、
前記印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、
受信した前記印刷ジョブに含まれる前記印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段と、
前記印刷ジョブの実行を開始したことを検出する印刷ジョブ開始検出手段と、
前記報知制御コマンドを受信する報知制御コマンド受信手段と、
受信した前記報知制御コマンドを記憶する記憶手段と、
前記報知制御コマンドに基づいて報知する報知手段と、
前記印刷ジョブ開始検出手段による検出をトリガとして、前記記憶手段に前記印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDを含む前記報知制御コマンドが存在するか否かを判別する第1報知判定手段と、を備え、
前記報知手段は、前記第1報知判定手段により前記印刷ジョブIDが存在した場合に、印刷ジョブの実行の開始を報知することを特徴とするプリントシステム。
【請求項2】
前記プリンタは、
実行中の前記印刷ジョブの印刷ジョブIDを記憶する印刷ジョブID記憶手段と、
前記印刷ジョブの実行履歴を記憶するジョブ履歴記憶手段と、
前記報知制御コマンドを受信したとき、当該報知制御コマンドに含まれる印刷ジョブIDと同一の印刷ジョブIDが、前記印刷ジョブID記憶手段および前記ジョブ履歴記憶手段のいずれかに記録されているか否かを判別する第2報知判別手段と、をさらに備え、
前記報知手段は、前記第2報知判定手段により前記印刷ジョブIDが存在したと判定したとき、即時に報知することを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項3】
前記ホストコンピュータは、
所定の条件を満たす前記印刷ジョブを判別する印刷ジョブ判別手段をさらに備え、
前記報知制御コマンド送信手段は、前記所定の印刷ジョブに対応する前記報知制御コマンドのみを前記プリンタに送信することを特徴とする請求項1または2に記載のプリントシステム。
【請求項4】
予め複数の報知パターンを記憶しておく報知パターン記憶手段をさらに備え、
前記報知指令には、前記複数の報知パターンの中から1の報知パターンを指定するための情報が含まれることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプリントシステム。
【請求項5】
前記プリンタは、
前記印刷ジョブの実行を完了したことを検出する印刷ジョブ完了検出手段をさらに備え、
前記第1報知判別手段は、前記印刷ジョブ完了検出手段による検出をトリガとして、前記記憶手段に前記印刷ジョブの印刷ジョブIDと同一の前記印刷ジョブIDを含む前記報知制御コマンドが存在するか否かをさらに判別し、
同一の印刷ジョブIDを有する前記印刷ジョブに対して、
前記報知手段は、前記印刷ジョブ開始検出手段による検出をトリガとした前記第1報知判定手段の判定結果に基づいて報知を開始し、前記印刷ジョブ完了検出手段による検出をトリガとした前記第1報知判定手段の判定結果に基づいて報知を終了することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプリントシステム。
【請求項6】
前記報知手段は、電子音を発生することにより報知を行なうことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプリントシステム。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のプリントシステムにおける前記ホストコンピュータまたは前記プリンタの各手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−59019(P2009−59019A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−223562(P2007−223562)
【出願日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】