プリントシステム
【課題】撮影装置で撮影した画像を簡単にプリント、保管することができるプリントシステムを提供する。
【解決手段】デジタルカメラ10で撮影した画像データをプリントサーバ200に送信し、プリントサーバ200でプリンタ300に出力するためのプリントデータを生成して、プリンタ300に出力する。プリントサーバ200には、受信した画像データからプリントデータを生成するための作業領域となる第1データストレージ部216の他に受信した画像データを保管するための第2データストレージ部218が備えられている。
【解決手段】デジタルカメラ10で撮影した画像データをプリントサーバ200に送信し、プリントサーバ200でプリンタ300に出力するためのプリントデータを生成して、プリンタ300に出力する。プリントサーバ200には、受信した画像データからプリントデータを生成するための作業領域となる第1データストレージ部216の他に受信した画像データを保管するための第2データストレージ部218が備えられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリントサーバに係り、特にデジタルカメラからプリントサーバに画像データを送信し、プリントサーバでプリンタに出力するためのプリントデータを生成してプリンタに出力するプリントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラで撮影した画像をプリントする場合、通常はデジタルカメラの画像をパーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータでプリントサイズ、プリント枚数等の設定を行ってプリンタに出力することが行われる。
【0003】
一方、特許文献1には、パーソナルコンピュータを用いることなく画像をプリントするシステムが記載されている。この特許文献1のプリントシステムは、子カメラで撮影した画像データを親カメラに送信し、親カメラでプリントに必要なデータを生成して直接プリンタに出力するというものである。
【特許文献1】特開平11−275501号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のプリントシステムは、すべてのプリント設定を親カメラ側で行うようにされており、実際の撮影を行う子カメラ側では何も行うことができないという欠点がある。
【0005】
また、子カメラからRAW画像データが送信されてきた場合、親カメラに現像機能が無い場合、プリントすることができないという欠点もある。ここでいう、RAW画像データとは、撮像素子から出力される映像信号に少なくともA/D変換を施した生のデジタル画像データのことであり、これに画像処理を一通り施し、非可逆な圧縮処理を施した画像(たとえば、JPEGなど)でなければ、一般的なアプリケーションによる画像観賞や編集処理を行うことができない。
【0006】
さらに、子カメラから送信したが画像データが、親カメラ側で削除されてしまうおそれがあり、せっかく撮影した画像データが消失してしまうという危険性もある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮影装置で撮影した画像を簡単にプリント、保管することができるプリントシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影装置からプリントサーバに画像データを送信し、該プリントサーバでプリンタに出力するためのプリントデータを生成して、プリンタに出力するプリントシステムにおいて、前記プリントサーバに前記撮影装置から受信した画像データを記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段から画像データを移動し、記憶する第2の記憶手段と、を備えたことを特徴とするプリントシステムを提供する。
【0009】
本発明によれば、プリントサーバに撮影装置から受信した画像データを記憶する第1の記憶手段と、その第1の記憶手段から画像データを移動し、記憶する第2の記憶手段が備えられている。これにより、受信した画像データを消失、破壊することなく、確実かつ簡単に保管することができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、送信する画像データのプリントの要/不要を設定するプリント設定手段を有し、該プリント設定手段でプリント要と設定された画像データに対してプリント指示の情報を付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データにプリント指示の情報が付加されていない場合、前記プリントデータを生成せずに受信した画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記憶するとともに、受信した画像データにプリント指示の情報が付加されている場合、プリントデータを生成して画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記録することを特徴とする請求項1に記載のプリントシステを提供する。
【0011】
本発明によれば、撮影装置にプリント設定手段が設けられており、送信する画像データに対してプリントの要/不要を設定することができる。このプリント設定手段でプリント要と設定されると、送信する画像データにプリント指示の情報が付加されて第1の記憶手段に送信される。プリントサーバは、画像データに付加されたプリント指示に応じてプリントデータを生成し、プリント指示の情報が付加されていない場合は、プリントデータを生成せずに受信した画像データを第2の記憶手段に移動し、記憶する。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、送信する画像データのプリント条件を設定するプリント条件設定手段を有し、該プリント条件設定手段で設定されたプリント条件の情報を画像データに付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データを付加されたプリント条件に従って前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリントシステムを提供する。
【0013】
本発明によれば、撮影装置にプリント条件設定手段が備えられており、プリントサーバに送信する画像データにプリント条件を付加して送信することができる。プリントサーバは、付加されたプリント条件に従って画像データをプリンタにプリントさせる。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記プリントサーバは、規定のプリント条件が記憶されたプリント条件記憶手段を有し、前記撮影装置から受信した画像データにプリント条件が付加されていない場合、前記プリント条件記憶手段に記憶されたプリント条件に従って画像データを前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項3に記載のプリントシステムを提供する。
【0015】
本発明によれば、プリントサーバに規定のプリント条件が記憶されたプリント条件記憶手段が備えられている。プリントサーバは、撮影装置から受信した画像データにプリント条件が付加されていない場合、このプリント条件記憶手段に記憶されたプリント条件に従って画像データをプリンタにプリントさせる。
【0016】
また、請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記規定のプリント条件は、最後にプリントした画像データのプリント条件であることを特徴とする請求項4に記載のプリントシステムを提供する。
【0017】
本発明によれば、プリント条件記憶手段には、最後にプリントした画像データのプリント条件が記憶される。
【0018】
また、請求項6に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、撮像素子から出力される映像信号に少なくともA/D変換を施した生のデジタル画像データの現像条件を設定するための現像条件設定手段を有し、該現像条件設定手段で設定された現像条件を付加して前記生のデジタル画像データを前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データを付加された現像条件に従って現像する現像手段を有することをことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のプリントシステムを提供する。
【0019】
本発明によれば、撮影装置に現像条件設定手段が備えられており、プリントサーバに送信する生のデジタル画像データに現像条件を付加して送信することができる。一方、プリントサーバには、生のデジタル画像データの現像手段が備えられており、受信した生のデジタル画像データに付加された現像条件に従って生のデジタル画像データを現像することができる。
【0020】
また、請求項7に係る発明は、前記目的を達成するために、前記プリントサーバは、規定の現像条件が記憶された現像条件記憶手段を有し、前記現像手段は、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データに現像条件が付加されていない場合、前記現像条件記憶手段に記憶された現像条件に従って前記生のデジタル画像データを現像することを特徴とする請求項6に記載のプリントシステムを提供する。
【0021】
本発明によれば、プリントサーバに生のデジタル画像データの規定の現像条件が記憶された現像条件記憶手段が備えられている。現像手段は、撮影装置から受信した生のデジタル画像データに現像条件が付加されていない場合、この現像条件記憶手段に記憶された現像条件に従って生のデジタル画像データを現像する。
【0022】
また、請求項8に係る発明は、前記目的を達成するために、前記規定の現像条件は、最後に現像した生のデジタル画像データの現像条件であることを特徴とする請求項7に記載のプリントシステムを提供する。
【0023】
本発明によれば、現像条件記憶手段には、最後に現像した生のデジタル画像データの現像条件が記憶される。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るプリントシステムによれば、撮影装置で撮影した画像を簡単にプリントすることができる。また、画像の誤消去を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面に従って本発明に係るプリントシステムを実施するための最良の形態について説明する。
【0026】
図1は本発明に係るプリントシステムの一実施形態を示すシステム構成図である。同図に示すように、本実施の形態のプリントシステムは、デジタルカメラ10と、デジタルカメラ10から送信される画像データを受信して、画像データを保管するとともに、必要に応じてプリントデータを生成するプリントサーバ200と、プリントサーバ200からのプリント依頼に応じて画像をプリントするプリンタ300とで構成されている。
【0027】
まず、デジタルカメラ10の構成について説明する。図2、図3は、デジタルカメラの外観構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0028】
このデジタルカメラ10は、通信機能を備えており、そのカメラボディ12の正面には、撮影レンズ14、ファインダ窓16、ストロボ18、アンテナ20等が設けられている。また、カメラボディ12の上面には、レリーズボタン22、電源/モードスイッチ24等が設けられており、背面には、ファインダ接眼部28、液晶モニタ30、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40等が設けられている。また、図示しないカメラボディの底面には、開閉自在なカバーを介してメディアスロットとバッテリー装填部とが設けられており、このメディアスロットとバッテリ装填部にメモリカード(記憶メディア)とバッテリとが着脱自在に装填される。
【0029】
撮影レンズ14は、沈胴式のズームレンズで構成されており、カメラの電源をONにすると繰り出され、OFFにすると沈胴する。
【0030】
アンテナ20は、カメラボディ12の正面左端に配設されており、カメラのグリップを兼用している。
【0031】
レリーズボタン22は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されており、指の接触を検知するタッチセンサ22Aが設けられている。デジタルカメラ10は、このレリーズボタン22を半押しすると、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AF(Auto Focus:自動合焦)、AWB(Automatic White Balance :自動ホワイトバランス)が機能し、全押しすると、画像の記録処理を実行する(静止画撮影時)。
【0032】
電源/モードスイッチ24は、デジタルカメラ10の電源をON/OFFする電源スイッチとしての機能と、デジタルカメラ10のモードを設定するモードスイッチとしての機能を有しており、「OFF位置」、「再生位置」、「撮影位置」の間をスライド自在に設けられている。デジタルカメラ10は、この電源/モードスイッチ24を「再生位置」又は「撮影位置」に合わせることにより、電源がONになり、「OFF位置」に合わせることにより、電源がOFFになる。そして、電源/モードスイッチ24を「再生位置」に合わせることにより、「再生モード」に設定され、「撮影位置」に合わせることにより、「撮影モード」に設定される。
【0033】
液晶モニタ30は、カラー表示が可能な液晶ディスプレイで構成されている。この液晶モニタ30は、再生モード時に撮影済み画像を表示するための画像表示パネルとして利用されるとともに、各種設定時にユーザインターフェース表示パネルとして利用される。また、撮影時には必要に応じてスルー画像が表示されて、画角確認用の電子ファインダとして利用される。
【0034】
ズームボタン32は、望遠側へのズームを指示するズームテレボタン32Tと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタン32Wとで構成されている。
【0035】
十字ボタン34は、上下左右4方向に押圧可能に設けられており、押圧された方向への指示を入力するボタンとして機能する。
【0036】
MENU/OKボタン36は、各モードの通常画面からメニュー画面への遷移を指示するボタン(MENUボタン)として機能するとともに、選択内容の確定、処理の実行等を指示するボタン(OKボタン)として機能する。
【0037】
DISPボタン38は、背面表示パネルの表示内容の切り替えを指示するボタンとして機能し、BACKボタン40は、入力操作のキャンセル等を指示するボタンとして機能する。
【0038】
図4は、デジタルカメラ10の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、デジタルカメラ10は、CPU110、操作部(レリーズボタン22、電源/モードスイッチ24、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40等)112、ROM116、EEPROM118、メモリ(SDRAM)120、VRAM122、タッチセンサ22A、計時部124、光学ユニット126、フォーカスモータドライバ128、ズームモータドライバ130、アイリスモータドライバ132、撮像素子134、タイミングジェネレータ(TG)136、アナログ処理部138、A/D変換器140、画像入力コントローラ142、画像信号処理部144、圧縮・伸張処理部146、メディアコントローラ148、記憶メディア(メモリカード)150、通信部152、LCD/ビデオエンコーダ154、OSD回路156、AE/AWB検出部158、AF検出部160、データ照合部162、画像解析部164等で構成されている。
【0039】
CPU110は、デジタルカメラ10の全体の動作を制御する制御部として機能するとともに、各種の演算処理を行う演算手段として機能し、操作部112からの入力に基づき所定の制御プログラムに従って各部を制御する。
【0040】
バス114を介して接続されたROM116には、CPU110が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されており、EEPROM118には、ユーザ設定情報等のデジタルカメラ10の動作に関する各種設定情報等が格納されている。
【0041】
メモリ(SDRAM)120は、CPU110の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用され、VRAM122は、表示用の画像データ専用の一時記憶領域として利用される。
【0042】
タッチセンサ22Aは、レリーズボタン22への指の接触を検知し、検知した接触情報をCPU110に出力する。
【0043】
計時部124は、CPU110からの指令に応じて現在時刻を計時し、計時した時間情報をCPU110に出力する。また、最後の撮影からの経過時間及び最後にレリーズボタン22に指が触れてからの経過時間(タッチセンサ22Aで最後に指の接触が検知されてからの経過時間)を計時し、計時した経過時間の情報をCPU110に出力する。
【0044】
光学ユニット126は、撮影レンズ14と絞り50とで構成されている。
【0045】
撮影レンズ14は、図示しないフォーカスモータに駆動されて光軸に沿って前後移動するフォーカスレンズ14Fと、図示しないズームモータに駆動されて光軸に沿って前後移動するズームレンズ14Zとを備えている。CPU110は、フォーカスモータドライバ128を介してフォーカスモータの駆動を制御することにより、撮影レンズ14のフォーカスを制御し、ズームモータドライバ130を介してズームモータの駆動を制御することにより、撮影レンズ14のズームを制御する。
【0046】
絞り50は、図示しないアイリスモータに駆動されることにより、開口量(絞り値)が変化する。CPU110は、アイリスモータドライバ132を介してアイリスモータの駆動を制御することにより、絞り50の絞り値を制御する。
【0047】
撮像素子134は、カラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が配列されている。光学ユニット126を介して撮像素子134の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。
【0048】
タイミングジェネレータ(TG)136は、CPU110の制御の下、主として撮像素子134を駆動するためのタイミング信号を生成する。撮像素子134は、このタイミングジェネレータ136から加えられるタイミング信号に従って各フォトダイオードに蓄積された信号電荷を電圧信号(画像信号)として出力する。
【0049】
アナログ処理部138は、撮像素子134から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理(撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理)するとともに、増幅する。
【0050】
A/D変換器140は、アナログ処理部138から出力されたR、G、Bのアナログの画像信号をそれぞれ12ビットのデジタルの画像信号に変換する。
【0051】
画像入力コントローラ142は、所定容量のラインバッファを内蔵し、A/D変換器140から出力された1画像分の画像信号を蓄積して、メモリ120に格納する。
【0052】
画像信号処理部144は、同時化部(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理部)、ホワイトバランス補正部、ガンマ補正部、輪郭補正部、輝度・色差信号生成部等を含み、CPU110の制御の下、入力されたデジタル画像信号に所要の信号処理を施して、画像データを生成する。
【0053】
圧縮・伸張処理部146は、CPU110の制御の下、入力された画像データに圧縮処理を施し、所定フォーマットの圧縮画像データを生成する。また、入力された圧縮画像データに伸張処理を施し、非圧縮のデジタル画像データを生成する。
【0054】
メディアコントローラ148は、CPU110の制御の下、メディアスロットに装填された記憶メディア(メモリカード)150に対してデータの読み出し及び書き込みを制御する。
【0055】
通信部152は、CPU110の制御の下、画像データ等の情報を符号化、復号化してアンテナ20から送受信し、プリントサーバ200との間でデータ通信を行う。なお、通信方式は特に限定されず、たとえば無線LAN方式、Bluetooth方式、赤外線方式などの方式を適用することができる。また、公衆回線を利用して通信するようにしてもよい。
【0056】
ビデオエンコーダ154は、CPU110の制御の下、画像データが示す画像を液晶モニタ30に表示するための信号を生成し、液晶モニタ30に出力する。
【0057】
OSD(On Screen Display )回路156は、CPU110の制御の下、液晶モニタ30に表示するための文字や図形等を示す信号を生成し、ビデオエンコーダ154に出力する。
【0058】
AE/AWB検出部158は、CPU110の制御の下、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な物理量を算出する。
【0059】
たとえば、AE制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(たとえば16×16)に分割し、分割した各エリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。CPU110は、このAE/AWB検出部158から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出して、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出し、算出した撮影EV値と所定のプログラム線図から絞り値とシャッタースピードを決定する。
【0060】
また、AWB制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割した各エリアごとにR、G、Bの画像信号の色別の平均積算値を算出する。CPU110は、得られたRの積算値、Bの積算値、Gの積算値から各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、求めたR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行う。そして、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、たとえば各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B≒1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整部のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を決定する。
【0061】
AF検出部160は、CPU110の制御の下、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出する。本実施の形態のデジタルカメラ10では、画像のコントラストによりAF制御を行うものとし、AF検出部160は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。CPU110は、このAF検出部160で算出される焦点評価値が極大となるように、フォーカスモータドライバ128の駆動を制御し、フォーカスレンズ14Fの移動を制御する。
【0062】
データ照合部162は、CPU110の制御の下、画像データを解析し通信部152を介して送信したデータと、送信先(ここでは、プリントサーバ200)で受信されたデータとが一致するか照合し(ベリファイ)、その結果をCPU110に出力する。。
【0063】
画像解析部164は、CPU110の制御の下、撮影された画像に写されている人物の顔(肌色領域)を抽出して、その数(人数:m)をカウントする。そして、そのカウントした人数(m)をCPU110に出力する。
【0064】
次に、前記のごとく構成されたデジタルカメラ10の基本的な撮影処理の動作手順について説明する。
【0065】
上記のように、デジタルカメラ10は、レリーズボタン22の半押しでAE、AF、AWBが機能し、全押しで画像記録が行われる。レリーズボタン22が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力され、このS1ON信号に応動して、CPU110はAE、AF、AWBの処理を実行する。
【0066】
まず、S1ON信号に応動して撮像素子134から出力された画像信号が、アナログ処理部138、A/D変換器140を介して画像入力コントローラ142に取り込まれ、メモリ120に格納される。メモリ120に格納された画像信号は、AE/AWB検出部158並びにAF検出部160に加えられる。
【0067】
AE/AWB検出部158は、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な物理量を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAE/AWB検出部158からの出力に基づき、絞り値とシャッタースピードを決定するとともに、ホワイトバランス補正値を決定する。
【0068】
また、AF検出部160は、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAF検出部160からの出力に基づきフォーカスモータドライバ128の駆動を制御し、フォーカスレンズ14Fの移動を制御して、撮影レンズ14のピントを主要被写体に合わせる。
【0069】
この後、レリーズボタン22が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力され、このS2ON信号に応動して、CPU110は画像の記録処理を実行する。
【0070】
まず、上記のAE処理で求めた絞り値、シャッタースピードで撮像素子134を露光し、記録用の画像信号の取り込みを行う。撮像素子134から出力された画像信号は、アナログ処理部138、A/D変換器140を介して画像入力コントローラ142に取り込まれ、メモリ120に格納される。
【0071】
メモリ120に格納された画像信号は、CPU110の制御の下、画像信号処理部144に加えられ、輝度データと色差データとからなる画像データ(YCデータ)に変換される。画像信号処理部144で生成された画像データは、一旦、メモリ120に格納されたのち、圧縮・伸張処理部146に加えられ、所定の圧縮フォーマット(たとえば、JPEG)に従って圧縮されて、再度、メモリ120に格納される。
【0072】
CPU110は、メモリ120に格納された圧縮画像データを所定フォーマット(たとえば、Exif)の静止画像ファイルとして、記憶メディア(メモリカード)150に記録する。
【0073】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、画像データをRAW形式で記録することもできるようにされており、RAW形式で記録する場合は、撮像素子134からアナログ処理部138、A/D変換器140、画像入力コントローラ142を介してメモリ120に取り込まれた生のデジタル画像データ(以下、「RAW画像データ」という)が、そのまま記憶メディア150に記録される。
【0074】
次に、デジタルカメラ10の基本的な再生処理の動作手順について説明する。
【0075】
上記のように、デジタルカメラ10は、カメラのモードを再生モードに設定することにより、液晶モニタ上で記録済みの画像ファイルの再生を行うことができる。
【0076】
電源/モードスイッチ24を再生位置に合わせ、カメラのモードを再生モードに設定すると、CPU110は、メディアコントローラ148にコマンドを出力し、記憶メディア150に最後に記録された画像ファイルの画像データを読み出させる。
【0077】
読み出された画像ファイルの画像データは、圧縮・伸張処理部146に加えられ、伸張処理が施されて非圧縮の画像データにされたのち、ビデオエンコーダ154を介してモニタ30に出力される。これにより、記憶メディア150に記録されている画像がモニタ30に再生表示される。
【0078】
画像のコマ送りは、十字ボタン34の左右のキー操作で行なわれ、右キーが操作されると、次の画像ファイルが記憶メディア150から読み出され、液晶モニタ30に再生表示される。また、十字ボタン34の左キーが操作されると、一つ前の画像ファイルが記憶メディア150から読み出され、液晶モニタ30に再生表示される。
【0079】
以上が本実施の形態のデジタルカメラ10における基本的な撮影、再生処理の動作手順である。
【0080】
さて、上記のように本実施の形態のデジタルカメラ10は通信機能を備えており、プリントサーバ200と無線で通信して画像データ等の送受信を行うことができる。画像データの送信は、撮影後すぐに自動送信する即時送信モードと、最後の撮影から一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード1と、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード2と、手動で送信する手動送信モードの4つの送信モードが用意されており、ユーザが任意に選択できるようにされている。
【0081】
また、送信する画像データに対してプリントの要/不要の設定やプリント条件(プリント枚数やプリントサイズ等)の設定、送信した画像データの取り扱い(保存又は削除)の設定等を行うことができるようにされており、これらの情報を付加して画像データを送信できるようにされている。
【0082】
さらに、送信する画像データがRAW画像データの場合には、現像条件(画質、明るさ、ホワイトバランス、鮮やかさ、シャープネス等)の設定ができるようにされており、この現像条件の情報を付加して、画像データを送信できるようにされている。
【0083】
これらの画像データの送信時における処理動作については、次のプリントサーバ200の構成についての説明後、プリントサーバの作用と共に説明する。
【0084】
図5は、プリントサーバの電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、プリントサーバ200は、CPU210、ROM212、RAM214、第1データストレージ部216、第2データストレージ部218、プリントデータ生成部220、RAW画像データ現像部222、現像/プリント条件記憶部224、通信部226、操作部228、表示部230で構成されている。
【0085】
CPU210は、プリントサーバ全体の動作を統括、制御する制御部として機能し、所定の制御プログラムに従って各部を制御する。バス232を介して接続されたROM212には、CPU210が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されており、RAM214は、CPU210の作業用領域等として利用される。
【0086】
第1データストレージ部216は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信した画像データのプリント用の作業領域として利用される。すなわち、デジタルカメラ10から受信した画像データの一時的な保管や、プリンタ300に送信するプリントデータの一時的な保管などに利用される。
【0087】
一方、第2データストレージ部218は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信した画像データの記憶領域に利用される。第2ストレージ部218は、デジタルカメラから見えないため、画像データの誤消去及び破壊を防止できる。
【0088】
この第1データストレージ部216と第2データストレージ部218は、たとえばハードディスクやDVD、MO等の大容量の記憶装置で構成されている。なお、一つの記憶装置の記憶領域を分割して、第1データストレージ部216と第2データストレージ部218に利用してもよいし、また、第1データストレージ部216をRAMで構成し、第2データストレージ部218のみをハードディスク等の大容量の記憶装置で構成してもよい。本例では記憶領域を分割して使用することにより、1つのハードディスクで第1データストレージ部216と第2データストレージ部218を構成するものとする。
【0089】
プリントデータ生成部220は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信した画像データからプリンタ300に出力するためのプリントデータを生成する(プリンタ300に適合するデータ形式に変換する。)。
【0090】
RAW画像データ現像部222は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信したRAW画像データを所定の現像条件に従って現像処理する。このRAW画像データ現像部222は、デジタルカメラ10から受信したRAW画像データに現像条件が付されている場合は、それに従って受信したRAW画像データを現像処理し、受信したRAW画像データに現像条件が付されていない場合は、既定の現像条件に従って受信したRAW画像データを現像処理する。
【0091】
一般的に、カメラにおいて撮影条件として設定した明るさ・ホワイトバランス・鮮やかさ・シャープネスなどの情報がRAW画像データに内蔵されて保存され、デフォルトの現像条件として使用されることがある。
【0092】
しかし、営業写真分野などでは照明の色温度などが管理されており、複数台のカメラでセッション的に撮影される場合などでは、そのうちの1台だけ例えば色温度設定が特殊な設定をしていると、プリントの色味にバラツキが生じたりして好ましくない。
【0093】
したがって、RAW画像データと別にRAW画像データの現像条件を故意に付属させない限り、規定の現像条件を使用して現像することが好ましい。
【0094】
現像/プリント条件記憶部224には、RAW画像データの既定の現像条件と既定のプリント条件(プリント枚数、プリントサイズ)が記憶されている。デジタルカメラ10から受信した画像データが、RAW画像データの場合であって、そのRAW画像データに現像条件が付されていない場合は、この現像/プリント条件記憶部224に記憶された既定の現像条件を用いて受信したRAW画像データの現像処理が行われる。また、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント条件が付されていない場合は、この現像/プリント条件記憶部224に記憶された既定のプリント条件に従って受信した画像データのプリント処理が行われる。この現像/プリント条件記憶部224は、たとえばEEPROM等の不揮発性メモリで構成されている。
【0095】
通信部226は、CPU210の制御の下、画像データ等の情報を符号化、復号化してアンテナ226Aから送受信し、デジタルカメラ10及びプリンタ300との間でデータ通信を行う。
【0096】
操作部228は、たとえばキーボード、マウス等で構成されており、プリントモードの設定やプリント指示などの入力に用いられる。
【0097】
表示部230は、たとえば液晶ディスプレイで構成されており、システム全体の動作状況の表示や各種設定時の操作画面として利用される。
【0098】
プリンタ300は、プリントサーバ200の通信部226との間で無線で通信する通信手段を備えており、そのプリントサーバ200から送信されるプリントデータに基づいて紙媒体その他の記録シートに画像をプリントして出力する。
【0099】
なお、プリント方式については、特に限定されるものではなく、TA方式、インクジェット方式、レーザー方式などのプリント方式を適用することができる。
【0100】
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のプリントシステムにおけるプリント処理の動作について説明する。
【0101】
プリント処理の全体の流れとしては、まず、デジタルカメラ10で撮影し、撮影した画像データをプリントサーバ200に送信し、プリントサーバ200でプリントデータを生成して、プリンタ300から出力する。
【0102】
上記のようにデジタルカメラ100は、プリントサーバ200に画像データを送信する際、撮影後すぐに自動送信する即時送信モードと、最後の撮影から一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード1と、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード2と、手動で送信する手動送信モードの4つの送信モードを備えており、ユーザが任意に選択できるようにされている。
【0103】
また、送信する画像データに対してプリントの要/不要の設定やプリント条件の設定、送信した画像データの取り扱いの設定等を行うことができるようにされており、これらの情報を付加して、画像データを送信できるようにされている。
【0104】
さらに、送信する画像データがRAW画像データの場合には、現像条件の設定ができるようにされており、この現像条件の情報を付加して、画像データを送信できるようにされている。
【0105】
これらの設定は、たとえばデジタルカメラ10の液晶モニタ30を使用して行われる。図6は、液晶モニタ30に表示する設定画面の一例を示している。この設定画面は、たとえば、MENU/OKボタン36を押すことによって液晶モニタ30に表示されるメニュー画面の中から「SET UP」の項目を選択することにより呼び出される。ユーザは、この設定画面の表示に従い、十字ボタン34でカーソルを移動させ、各項目で所望の処理条件を選択することにより、各種の設定を行う。
【0106】
たとえば、「送信モード」の項目で即時送信モードを選択する場合には、カーソルを「即時」の欄に移動させ、MENU/OKボタン36を押下する。これにより、送信モードに即時送信モードが選択される。選択された項目は、設定状況が明確になるように、背景色と文字色とが反転して表示される(図6に示す例では、選択された項目が、白抜き表示されている)。
【0107】
なお、図6に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ10では、設定可能な項目として、(1) 「送信モード」、(2) 「プリント指示」、(3) 「プリント枚数」、(4) 「送信後の画像」、(5) 「画質」、(6) 「明るさ」、(7) 「ホワイトバランス」、(8) 「鮮やかさ」、(9) 「シャープネス」、(10 )「プリントサイズ」の10項目が用意されており、これらの項目についてユーザが任意に設定できるようにされている。
【0108】
ここで、(1) 「送信モード」の項目は、撮影した画像データの送信タイミングを設定するもので、撮影後すぐに自動送信するモード(即時送信モード)である「即時」と、最後の撮影から一定時間経過すると自動送信するモード(非即時送信モード1)である「非即時1」と、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間経過すると自動送信するモード(非即時送信モード2)である「非即時2」と、手動で送信するモード(手動送信モード)である「手動」の3つの中から選択できるようにされている。
【0109】
(2) 「プリント指示」の項目は、撮影した画像データのプリントの要/不要を設定するもので、プリントする場合の「ON」と、プリントしない場合の「OFF」の2つの中から選択できるようにされている。
【0110】
(3) 「プリント枚数」の項目は、画像データをプリントする場合にプリントする枚数の指定方法を設定するもので、「自動」、「確認付き自動」、「手動」の中から選択できるようにされている。ここで、「自動」とは、撮影された画像に写されている人物の数を画像データから自動検出し、検出した人数分プリントするように自動設定するものである。一方、「確認付き自動」は、自動検出した人数をユーザが確認後決定するものであり、自動認識した人数に誤りがある場合、修正することができる。また、「手動」は、プリントする枚数を手動で入力するものである。なお、「自動」及び「確認付き自動」の具体的な処理については、後に詳述する。
【0111】
(4) 「送信後の画像」の項目は、送信した画像データの取り扱いを設定するもので、送信後消去する「消去」と、送信後も保存する「保存」の2つの中から選択できるようにされている。
【0112】
(5) 「画質」の項目は、記録/送信する画像データの画質を設定するもので、撮影された画像データをRAW画像データとして記録/送信する「RAW」、撮影された画像データを低圧縮率で圧縮し、記録/送信する「JPEG Hi」と、撮影された画像データを高圧縮率で圧縮し、記録/送信する「JPEG Lo」の3つの中から選択できるようにされている。
【0113】
(6) 「明るさ」、(7) 「ホワイトバランス」、(8) 「鮮やかさ」、(9) 「シャープネス」の5つの項目は、RAW画像データの現像条件を設定するものである。
【0114】
このうち、(6) 「明るさ」は、画像の明るさを設定するもので、暗めに現像する「暗く」と、標準的な明るさで現像する「ノーマル」と、明るめに現像する「明るく」の3 つの中から選択できるようにされている。
【0115】
また、(7) 「ホワイトバランス」は、画像のホワイトバランス(光源種)を設定するもので、自動調整する「AUTO」と、晴れた屋外での撮影を指定する「晴天(太陽のマーク)」と、日陰での撮影を指定する「日陰(曇りのマーク)」と、昼光色蛍光灯下での撮影を指定する「蛍光灯1(蛍光灯のマークと1)」と、白色蛍光灯下での撮影を指定する「蛍光灯2(蛍光灯のマークと2)」と、電球、白熱灯下での撮影を指定する「電球(電球のマーク)」の6つの中から選択できるようにされている。
【0116】
また、(8) 「鮮やかさ」は、画像の鮮やかさ(彩度)を設定するもので、落ち着いた感じに現像する「弱」と、通常の鮮やかさで現像する「ノーマル」と、鮮やかな感じに現像する「強」の3つの中から選択できるようにされている。
【0117】
また、(9) 「シャープネス」は、画像のシャープネスを設定するもので、輪郭を強調して現像する「ハード」と、通常のシャープネスで現像する「ノーマル」と、輪郭をソフトに現像する「ソフト」の3つの中から選択できるようにされている。
【0118】
(10 )「プリントサイズ」は、送信する画像のプリントサイズを設定するものであり、A6サイズにプリントする「A6」と、A5サイズにプリントする「A5」と、A4サイズにプリントする「A4」の3つの中から選択できるようにされている。
【0119】
ユーザは、各項目について希望する処理条件を選択する。ここで、選択された各項目の処理条件は、ユーザ設定情報として、EEPROM118に記録される。
【0120】
まず、送信モードとして「即時送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0121】
図7は、送信モードとして「即時送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0122】
まず、CPU110は、撮影が行われたか否かを判定する(ステップS10)。撮影が行われると、CPU110は、撮影した画像データの記録処理後、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS11)。
【0123】
ここで、プリントサーバ200との通信が確立していない場合は、データ送信の処理を中止し、ステップS19に進む。一方、プリントサーバ200との通信が確立している場合は、撮影した画像データの送信処理を開始する(ステップS12)。
【0124】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定し(ステップS13)、送信が完了したと判定すると、送信データの照合を行う(ステップS14)。すなわち、デジタルカメラ10から送信したデータとプリントサーバ200で受信されたデータとが一致するか否かデータ照合部162で照合させる。そして、照合処理が完了したか否か判定し(ステップS15)、照合処理が終了したと判定すると、そのデータ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS16)。
【0125】
ここで、データが一致していないと判定した場合は、ステップS11に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS17)。この判定はEEPROM118に記録されたユーザ設定情報に基づいて行われ、ユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除する(ステップS18)。一方、ユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「保存」を設定している場合には、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0126】
この後、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS19)、OFFにされていない場合は、ステップS10に戻り、上記処理を繰り返す。
【0127】
このように、送信モードとして「即時送信モード」が選択されると、撮影後、すぐに画像データがプリントサーバ200に送信される。
【0128】
なお、上記例では、撮影した画像データを一度記憶メディア150に記録した後、送信処理を行っているが、送信処理後、「送信後の画像データ」の設定に応じて記憶メディア150に記録するようにしてもよい。
【0129】
次に、送信モードとして「非即時送信モード1」が選択された場合におけるデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0130】
図8は、送信モードとして「非即時送信モード1」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0131】
上記のように、非即時送信モード1は、最後の撮影から一定期間経過すると、非撮影状態にあるものと判断して、画像データの送信処理を行う。
【0132】
まず、CPU110は、最後の撮影から一定時間が経過したか否か判定する(ステップS20)。すなわち、最後の撮影からの経過時間を計時部124から取得し、あらかじめ設定された規定時間を越えているか否か判定する。この既定時間は、ユーザが任意に設定できるものとし、メニュー画面等でユーザが設定したものをEEPROM118に記録しておく。
【0133】
最後の撮影から一定時間が経過していないと判定した場合、CPU110は、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS22)、OFFにされていない場合は、ステップS20に戻り、再度、最後の撮影から一定時間が経過しているか否か判定する。一方、最後の撮影から一定時間が経過したと判定すると、CPU110は、画像データの送信処理を実行する(ステップS21)。
【0134】
図9は、「非即時送信モード1」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0135】
まず、CPU110は、未送信の画像データの有無を判定する(ステップS30)。ここで、未送信の画像データが無い場合には、画像データの送信処理を終了し、ステップS21に復帰する。一方、未送信の画像データがあると判定した場合には、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS31)。そして、プリントサーバ200との通信が確立していないと判定すると、データの送信処理を終了し、ステップS21に復帰する。一方、プリントサーバ200との通信が確立していると判定した場合は、撮影した画像データの送信処理を開始する(ステップS32)。
【0136】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定し(ステップS33)、送信が完了したと判定すると、送信データの照合処理を行う(ステップS34)。そして、照合処理が完了したか否か判定し(ステップS35)、照合処理が終了したと判定すると、そのデータ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS36)。
【0137】
ここで、データが一致していない場合は、ステップS31に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS37)。そして、上記同様にユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除し(ステップS38)、「保存」を設定している場合は、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0138】
この後、ステップS30に戻り、再度、未送信の画像データの有無を判定し、判定結果に応じた処理を行う。
【0139】
このように、非即時送信モード1は、最後の撮影から一定期間経過すると、非撮影状態にあるものと判断して、画像データの送信処理を行う。
【0140】
なお、上記例では、未送信の画像データがなくなるまで継続して送信処理を実行するようにしているが、途中で撮影操作が行われた場合は、送信処理を中断し、撮影処理を行うようにしてもよい。
【0141】
次に、送信モードとして「非即時送信モード2」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0142】
上記のように、「非即時送信モード2」では、最後にレリーズボタン22に触れてから一定時間が経過すると、非撮影操作状態にあるものとして、画像データの送信処理が開始される。
【0143】
図10は、送信モードとして「非即時送信モード2」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0144】
まず、CPU110は、最後に指がレリーズボタン22に触れてから一定時間が経過したか否か判定する(ステップS40)。すなわち、最後に指がレリーズボタン22に触れてからの経過時間(最後にタッチセンサ22Aで指の接触が検出されてからの経過時間)を計時部124から取得し、あらかじめ設定された規定時間を越えているか否か判定する。この既定時間は、ユーザが任意に設定できるものとし、メニュー画面等でユーザが設定したものEEPROM118に記録しておく。
【0145】
最後にレリーズボタン22に触れてから一定時間経過していないと判定した場合、CPU110は、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS42)、OFFにされていない場合は、ステップS40に戻り、再度、最後にレリーズボタン22に触れてから一定時間経過しているか否か判定する。一方、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間が経過したと判定すると、CPU110は、画像データの送信処理を実行する(ステップS41)。
【0146】
図11は、「非即時送信モード2」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0147】
まず、CPU110は、未送信の画像データの有無を判定する(ステップS50)。ここで、未送信の画像データが無い場合には、画像データの送信処理を終了し、ステップS41に復帰する。一方、未送信の画像データがあると判定した場合には、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS51)。そして、プリントサーバ200との通信が確立していないと判定すると、CPU110は、データの送信処理を終了し、ステップS41に復帰する。一方、プリントサーバ200との通信が確立していると判定した場合は、撮影した画像データの送信処理を開始する(ステップS52)。
【0148】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定する(ステップS53)。そして、データの送信が完了していないと判定すると、CPU110は、タッチセンサ22Aからの出力に基づいてレリーズボタン22に指が触れたか否か判定し(ステップS59)、レリーズボタン22に指が触れたと判定すると、画像データの送信処理を中止して、ステップS41に復帰する。また、レリーズボタン22に指が触れていないと判定すると、ステップS53に戻り、再度プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否か判定する。
【0149】
そして、データの送信が完了したと判定すると、CPU110は、送信データの照合処理を行い(ステップS54)、照合処理が完了したか否か判定する(ステップS55)。ここで、照合処理が完了していないと判定すると、CPU110は、タッチセンサ22Aからの出力に基づいてレリーズボタン22に指が触れたか否か判定し(ステップS60)、レリーズボタン22に指が触れたと判定すると、画像データの送信処理を中止して、ステップS41に復帰する。また、レリーズボタン22に指が触れていないと判定すると、ステップS55に戻り、再度照合処理が完了したか否か判定する。
【0150】
そして、照合処理が終了したと判定すると、CPU110は、データ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS56)。ここで、データが一致していない場合は、ステップS51に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS57)。そして、上記同様にユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除し(ステップS58)、「保存」を設定している場合は、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0151】
この後、ステップS50に戻り、再度、未送信の画像データの有無を判定し、判定結果に応じた処理を行う。
【0152】
このように、非即時送信モード2では、最後に指がレリーズボタン22に触れてから一定期間経過すると、非撮影状態にあるものと判断して、画像データの送信処理を行う。
【0153】
次に、送信モードとして「手動送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0154】
図12は、送信モードとして「手動送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0155】
まず、CPU110は、ユーザから手動による送信指示が出されたか否か判定する(ステップS70)。ここで、手動による送信指示は、たとえば液晶モニタ30に表示させたメニュー画面で行うものとする。なお、この他に専用の送信ボタンをカメラボディ12に設けて、この送信ボタンが押されると、送信指示が出されるようにしてもよい。
【0156】
手動による送信指示が出されたと判定すると、CPU110は、未送信の画像データの有無を判定する(ステップS71)。ここで、未送信の画像データが無い場合には、画像データの送信処理を終了し、ステップS80に進む。一方、未送信の画像データがあると判定した場合には、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS72)。そして、プリントサーバ200との通信が確立していないと判定すると、CPU110は、データの送信処理を終了し、ステップS80に進む。一方、プリントサーバ200との通信が確立していると判定した場合は、画像データの送信処理を開始する(ステップS73)。
【0157】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定し(ステップS74)、送信が完了したと判定すると、送信データの照合を行う(ステップS75)。そして、照合処理が完了したか否か判定し(ステップS76)、照合処理が終了したと判定すると、そのデータ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS77)。
【0158】
ここで、データが一致していないと判定した場合は、ステップS72に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS78)。そして、上記同様にユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除し(ステップS79)、「保存」を設定している場合は、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0159】
この後、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS80)、OFFにされていない場合は、ステップS71に戻り、上記処理を繰り返す。
【0160】
このように、送信モードとして「手動送信モード」が選択されると、ユーザからの送信指示に応じて記憶メディア150に記録されている未送信の画像データがプリントサーバ200に送信される。
【0161】
次に、プリントする枚数の指定方法として「自動」が選択されている場合(「プリント枚数」の項目が「自動」に設定されている場合)のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0162】
上記のように「プリント枚数」の項目が「自動」に設定されている場合、撮影された画像に写されている人物の数が自動検出され、検出された人数がプリント枚数として自動設定される。
【0163】
図13は、プリントする枚数の指定方法として「自動」が選択されている場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0164】
まず、CPU110は、撮影が行われたか否か判定する(ステップS90)。撮影が行われたと判定すると、CPU110は、プリント枚数の項目が「自動」に設定されているか否か判定する(ステップS91)。この判定は、EEPROM118に記録されたユーザ設定情報に基づいて行われ、「プリント枚数」の項目が「自動」に設定されていると判定すると、CPU110は、撮影した画像に写されている人物の検出処理を実施する(ステップS92)。すなわち、撮影により得られた画像データを画像解析部164に加え、撮影された画像に写されている人物の数mをカウントさせる。そして、得られた数mをプリント枚数にセットする(ステップS93)。
【0165】
このように「プリント枚数」の項目を「自動」に設定すると、撮影された画像に写されている人物の数が自動検出され、検出された数がプリント枚数として自動設定される。これにより、プリント枚数を設定する手間が省け、撮影からプリントまでの作業をスムーズに行うことができる。
【0166】
次に、プリントする枚数の指定方法として「確認付き自動」が選択されている場合(「プリント枚数」の項目が「確認付き自動」に設定されている場合)のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0167】
上記のように「プリント枚数」の項目が「確認付き自動」に設定されている場合、撮影した画像から自動検出した人物の数をユーザが確認後、必要に応じて修正することができる。
【0168】
図14は、プリントする枚数の指定方法として「確認付き自動」が選択されている場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0169】
まず、CPU110は、撮影が行われたか否かを判定する(ステップS100)。撮影が行われたと判定すると、CPU110は、プリント枚数の項目が「確認付き自動」に設定されているか否か判定する(ステップS101)。この判定はEEPROM118に記録されたユーザ設定情報に基づいて行われ、「プリント枚数」の項目が「確認付き自動」に設定されていると判定すると、CPU110は、撮影した画像に写されている人物の検出処理を実施する(ステップS102)。そして、検出された人数mをプリント枚数として液晶モニタ30に表示させる(ステップS103)。この際、CPU110は、撮影された画像も同時に液晶モニタに表示させる。たとえば、撮影された画像の右下隅にプリント枚数mを表示させる。ユーザは、この液晶モニタ30に表示されたプリント枚数mを見て、修正の必要がないか確認する。修正の必要がない場合、ユーザはMENU/OKボタン36を押し、プリント枚数を確定する。
【0170】
一方、修正を必要とする場合は、十字ボタン34の上キーと下キーを用いてプリント枚数を修正する。CPU110は、十字ボタン34の上キー又は下キーが押されて、プリント枚数の修正がなされたか否かを判定する(ステップS104)。なお、プリント枚数は、十字ボタン34の上キーを押すと増加し(押した回数に応じて増加する)、下キーを押すと減少する(押した回数に応じて減少する)。CPU110は、十字ボタン34の上キー又は下キーが押されたと判定すると、その操作量に応じてプリント枚数mを修正する。この際、液晶モニタ30の表示も修正する。
【0171】
このように、プリント枚数mの修正を必要とする場合は、十字ボタン34の上キーと下キーを用いて修正し、修正後、MENU/OKボタン36を押して確定する。プリント枚数が確定されると、CPU110は、確定されたプリント枚数をセットする(ステップS106)。
【0172】
以上のように「プリント枚数」の項目を「確認付き自動」に設定すると、撮影した画像から自動検出した人物の数をユーザが確認後、必要に応じて修正することができる。これにより、自動認識の結果が間違っている場合であっても簡単に修正することができ、撮影からプリントまでの作業をスムーズに進めることができる。
【0173】
なお、「プリント枚数」の項目を「手動」に設定した場合、プリント枚数の入力は手動で行われることとなる。この場合、撮影直後にプリント枚数を入力するようにしてもよいし、記録済みの画像データの再生中にプリント枚数を入力するようにしてもよい。
【0174】
撮影直後にプリント枚数を入力する場合は、たとえば撮影を行うと、液晶モニタ30にプリント枚数の入力画面が自動的に表示されるようにする。ここでの入力画面は、上記同様に撮影画像の右下隅にプリント枚数(初期値0)を表示し、そのプリント枚数を十字ボタン34の上キーと下キーで増減させて入力する。
【0175】
また、撮影済みの画像データの再生中にプリント枚数を入力する場合は、たとえば再生メニューからプリント枚数の入力画面を呼び出すようにする。ここでの入力画面も上記同様に再生画像の右下隅にプリント枚数(初期値0)を表示し、そのプリント枚数を十字ボタン34の上キーと下キーで増減させて入力する。
【0176】
なお、このように入力されたプリント枚数の情報は、たとえば画像ファイルのヘッダ部に記録される。そして、画像データ送信時には、画像データと共にプリントサーバ200に送信される。この他のプリント条件の情報やRAW画像データの現像条件の情報、プリント指示の情報等も画像ファイルのヘッダ部に記録され、画像データ送信時には画像データと共にプリントサーバ200に送信される。なお、これらの情報を画像データとは別ファイルに記録し、画像データの送信時に同時に送信するようにしてもよい。
【0177】
次に、デジタルカメラ10から送信された画像データを処理するプリントサーバ200の動作について説明する。
【0178】
図15は、プリントサーバ200の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【0179】
上述したように、デジタルカメラ10から送信された画像データは通信部226で受信され、第1データストレージ部216に一時格納される。プリントサーバ200のCPU210は、第1データストレージ部216に画像データがあるか判定する(ステップS110)。
【0180】
第1データストレージ部216に画像データがあると判定すると、CPU210は、その画像データにプリント指示があるか判定する(ステップS111)。すなわち、その画像データに付されたプリント指示の設定がONにされているか判定する。
【0181】
ここで、プリント指示がOFFに設定されていると判定すると(プリント指示の情報がない場合も含む)、CPU210は、ステップS124に進み、受信した画像データの記録処理を行う(ステップS124)。すなわち、第1データストレージ部216にある画像データをそのままプリントせずに第2データストレージ部218に移動させる(プリントデータを生成せずに第2データストレージ部218に移動させる)。
【0182】
一方、プリント指示の設定がONにされていると判定すると、CPU210は、その画像データにプリント条件が設定されているか判定する(ステップS112)。すなわち、その画像データにプリント枚数、プリントサイズの指定がされているか判定する。そして、プリント条件が設定されていないと判定すると、CPU110は、現像/プリント条件記憶部224に記憶されている既定のプリント条件を読み出し、受信した画像データのプリント条件に設定する。
【0183】
この後、CPU110は、受信した画像データがRAW画像データか判定し(ステップS114)、RAW画像データでないと判定した場合は、ステップS118に進んで、プリントデータの生成処理を行う(ステップS118)。すなわち、受信した画像データをプリントデータ生成部220に加えて、プリントデータを生成させる。
【0184】
一方、受信した画像データがRAW画像データであると判定すると、CPU210は、そのRAW画像データに現像条件が付されているか判定する(ステップS115)。そして、現像条件が付されていないと判定すると、CPU110は、現像/プリント条件記憶部224に記憶されている既定の現像条件を読み出し、受信したRAW画像データの現像条件に設定する(ステップS116)。そして、設定された現像条件に従って現像処理を実行する(ステップS117)。すなわち、設定された現像条件及びRAW画像データをRAW画像データ現像部222に加え、設定された現像条件に従ってRAW画像データを現像させる。
【0185】
現像された画像データは、CPU210の制御の下、第1データストレージ部216に一時格納されたのち、プリントデータ生成部220に加えられる。プリントデータ生成部220は、CPU210の制御の下、入力された画像データに基づいてプリントデータを生成する(ステップS118)。生成されたプリントデータは、第1データストレージ部216に格納される。
【0186】
この後、CPU210は、プリントモードが「自動プリントモード」に設定されているか判定する(ステップS119)。
【0187】
ここで、「自動プリントモード」とは、ユーザからのプリント指示によらず、自動的に受信した画像データをプリントするモードであり、プリントサーバ200は、この「自動プリントモード」と、ユーザからのプリント指示を待ってプリントする「手動プリントモード」とを択一的に選択できるようにされている。
【0188】
なお、このプリントモードの設定は、たとえば表示部230と操作部228を用いて設定する。すなわち、表示部230にプリントモードの選択画面を表示させ、「自動プリントモード」と「手動プリントモード」のいずれか一方を操作部228によってユーザに選択させるようにする。選択したプリントモードの情報は、たとえば図示しないEEPROM等に記録しておく。
【0189】
CPU210は、プリントモードが「自動プリントモード」に設定されていないと判定すると、ユーザからのプリント指示の有無を判定する(ステップS120)。なお、プリント指示は操作部228から入力するものとし、CPU210は、この操作部228からのプリント指示の有無を判定する。
【0190】
一方、プリントモードが「自動プリントモード」に設定されていると判定すると、又は、「手動プリントモード」の下、プリント指示が入力されたと判定すると、CPU210は、プリンタ300との通信が確立しているか判定する(ステップS121)。そして、プリンタ300と通信が確立していると判定すると、第1データストレージ部216に格納されているプリントデータをプリンタ300に送信し(ステップS122)、設定されたプリンタサイズの画像を設定された枚数、プリンタ300にプリントさせる。
【0191】
この後、CPU210は、プリントが完了したか判定し(ステップS123)、プリントが完了したと判定すると、第1データストレージ部216に格納されている画像データを第2データストレージ部218に移動させる(ステップS124)。そして、データの移動完了後、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS125)、OFFにされていない場合は、ステップS110に戻り、上記処理を繰り返す。
【0192】
以上説明したように、プリントサーバ200は、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント指示があると、その受信した画像データに基づいてプリントデータを生成し、プリント処理した後、第2データストレージ部218に記録する。一方、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント指示がない場合は、プリントデータの生成処理は行わずに、そのまま第2データストレージ部218に記録する。
【0193】
このようにプリント指示の有無にかかわらず画像データを第2データストレージ部218に記録することにより、画像データの消失、破壊を効果的に防止することができる。また、オリジナルの画像データを第2データストレージ部218に保管しておくことにより、プリント後に画像を修正する場合であっても対応することができる。
【0194】
また、プリントサーバ200には、RAW画像データ現像部222が備えられているので、デジタルカメラ10からRAW画像データが送信されてきた場合であっても問題なくプリントすることができ、画質調整が必要になっても、画質の劣化を最小限にすることができる。なお、RAW画像データは、カメラの種類によって現像方式が異なるため、RAW画像データ現像部222は、種々のカメラのRAW画像データを現像できるようにされているものとする。
【0195】
なお、本実施の形態では、画像データにプリント指示がある場合、画像データからプリントデータを生成し、その生成したプリントデータをプリンタに出力した後、画像データを第1データストレージ部216から第2データストレージ部218に移動させるようにしているが、画像データを第2データストレージ部218に移動させるタイミングは、これに限定されるものではない。たとえば、プリントデータの生成後、第1データストレージ部216から第2データストレージ部218に移動させるようにしてもよいし、また、プリントデータの生成開始と共に第2データストレージ部218に移動させるようにしてもよい(第1データストレージ部216からプリントデータ生成部220に画像データを加えると同時に第2データストレージ部218に移動させる)。
【0196】
また、上記実施の形態では、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント条件が設定されていない場合、現像/プリント条件記憶部224に記憶された既定のプリント条件に従って画像をプリントするようにしているが、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント条件が設定されていない場合は、表示部230及び操作部228を用いてユーザが手動でプリント条件を設定するようにしてもよい。
【0197】
同様にデジタルカメラ10から受信したRAW画像データに現像条件が設定されていない場合は、表示部230及び操作部228を用いてユーザが手動で現像条件を設定するようにしてもよい。
【0198】
また、現像/プリント条件記憶部224に記憶させる既定のプリント条件及び既定の現像条件は、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
【0199】
また、画像データをプリントすると、そのプリントした画像データのプリント条件が既定のプリント条件として現像/プリント条件記憶部224に記憶されるようにしてもよい。この場合、プリントが実行されるたびに、新たなプリント条件が現像/プリント条件記憶部224に記録される。したがって、受信した画像データにプリント条件が設定されていない場合は、最後にプリントされた画像データのプリント条件と同じプリント条件でプリントされることとなる。
【0200】
同様にRAW画像データを現像すると、現像したRAW画像データの現像条件が既定の現像条件として現像/プリント条件記憶部224に記憶されるようにしてもよい。この場合も上記同様に現像処理が行われるたびに、新たな現像条件が現像/プリント条件記憶部224に記録される。したがって、受信したRAW画像データに現像条件が設定されていない場合は、最後に現像したRAW画像データの現像条件と同じ現像条件で現像されることとなる。
【0201】
なお、本実施の形態では、プリントサーバとプリンタを別体で構成しているが、プリンタにプリントサーバの機能を組み込み、一体で構成してもよい。
【0202】
また、本実施の形態では、プリンタ300とプリントサーバ200との間の通信に無線による通信手段を用いているが、有線による通信手段を用いてもよい。同様にデジタルカメラ10とプリントサーバ200との間の通信に有線による通信手段を用いてもよい。
【0203】
さらに、本実施の形態では、デジタルカメラ10、プリントサーバ200、プリンタ300のそれぞれに通信手段を組み込んでいるが、外付けの通信手段を用いてもよい。
【0204】
また、上述したように通信手段は特に限定されるものではなく、たとえば無線LAN方式、Bluetooth方式、赤外線方式などの方式を適用することができる。したがって、公衆回線を利用して通信するようにしてもよく、デジタルカメラ10はカメラ付き携帯電話機で構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0205】
【図1】本発明に係るプリントシステムの一実施形態を示すシステム構成図
【図2】デジタルカメラの外観構成を示す正面斜視図
【図3】デジタルカメラの外観構成を示す背面斜視図
【図4】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図
【図5】プリントサーバの電気的構成を示すブロック図
【図6】デジタルカメラの液晶モニタに表示される設定画面の一例を示す図
【図7】「即時送信モード」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図8】「非即時送信モード1」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図9】「非即時送信モード1」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャート
【図10】「非即時送信モード2」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図11】「非即時送信モード2」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャート
【図12】「手動送信モード」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図13】プリント枚数の指定方法として「自動」が選択された場合のデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図14】プリント枚数の指定方法として「確認付き自動」が選択された場合のデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図15】プリントサーバの処理動作の手順を示すフローチャート
【符号の説明】
【0206】
10…デジタルカメラ、12…カメラボディ、14…撮影レンズ、16…ファインダ窓、18…ストロボ、20…アンテナ、22…レリーズボタン、22A…タッチセンサ、24…電源/モードスイッチ、28…ファインダ接眼部、30…液晶モニタ、32…ズームボタン、34…十字ボタン、36…MENU/OKボタン、38…DISPボタン、40…BACKボタン、110…CPU、112…操作部、114…バス、116…ROM、118…EEPROM、120…メモリ(SDRAM)、122…VRAM、124…計時部、126…光学ユニット、128…フォーカスモータドライバ、130…ズームモータドライバ、132…アイリスモータドライバ、134…撮像素子、136…タイミングジェネレータ(TG)、138…アナログ処理部、140…A/D変換器、142…画像入力コントローラ、144…画像信号処理部、146…圧縮・伸張処理部、148…メディアコントローラ、150…記憶メディア(メモリカード)、152…通信部、154…LCD/ビデオエンコーダ、156…OSD回路、158…AE/AWB検出部、160…AF検出部、162…データ照合部、164…画像解析部、200…プリントサーバ、210…CPU、212…ROM、214…RAM、216…第1データストレージ部、218…第2データストレージ部、220…プリントデータ生成部、222…RAW画像データ現像部、224…現像/プリント条件記憶部、226…通信部、228…操作部、230…表示部、300…プリンタ
【技術分野】
【0001】
本発明はプリントサーバに係り、特にデジタルカメラからプリントサーバに画像データを送信し、プリントサーバでプリンタに出力するためのプリントデータを生成してプリンタに出力するプリントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラで撮影した画像をプリントする場合、通常はデジタルカメラの画像をパーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータでプリントサイズ、プリント枚数等の設定を行ってプリンタに出力することが行われる。
【0003】
一方、特許文献1には、パーソナルコンピュータを用いることなく画像をプリントするシステムが記載されている。この特許文献1のプリントシステムは、子カメラで撮影した画像データを親カメラに送信し、親カメラでプリントに必要なデータを生成して直接プリンタに出力するというものである。
【特許文献1】特開平11−275501号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のプリントシステムは、すべてのプリント設定を親カメラ側で行うようにされており、実際の撮影を行う子カメラ側では何も行うことができないという欠点がある。
【0005】
また、子カメラからRAW画像データが送信されてきた場合、親カメラに現像機能が無い場合、プリントすることができないという欠点もある。ここでいう、RAW画像データとは、撮像素子から出力される映像信号に少なくともA/D変換を施した生のデジタル画像データのことであり、これに画像処理を一通り施し、非可逆な圧縮処理を施した画像(たとえば、JPEGなど)でなければ、一般的なアプリケーションによる画像観賞や編集処理を行うことができない。
【0006】
さらに、子カメラから送信したが画像データが、親カメラ側で削除されてしまうおそれがあり、せっかく撮影した画像データが消失してしまうという危険性もある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮影装置で撮影した画像を簡単にプリント、保管することができるプリントシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影装置からプリントサーバに画像データを送信し、該プリントサーバでプリンタに出力するためのプリントデータを生成して、プリンタに出力するプリントシステムにおいて、前記プリントサーバに前記撮影装置から受信した画像データを記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段から画像データを移動し、記憶する第2の記憶手段と、を備えたことを特徴とするプリントシステムを提供する。
【0009】
本発明によれば、プリントサーバに撮影装置から受信した画像データを記憶する第1の記憶手段と、その第1の記憶手段から画像データを移動し、記憶する第2の記憶手段が備えられている。これにより、受信した画像データを消失、破壊することなく、確実かつ簡単に保管することができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、送信する画像データのプリントの要/不要を設定するプリント設定手段を有し、該プリント設定手段でプリント要と設定された画像データに対してプリント指示の情報を付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データにプリント指示の情報が付加されていない場合、前記プリントデータを生成せずに受信した画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記憶するとともに、受信した画像データにプリント指示の情報が付加されている場合、プリントデータを生成して画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記録することを特徴とする請求項1に記載のプリントシステを提供する。
【0011】
本発明によれば、撮影装置にプリント設定手段が設けられており、送信する画像データに対してプリントの要/不要を設定することができる。このプリント設定手段でプリント要と設定されると、送信する画像データにプリント指示の情報が付加されて第1の記憶手段に送信される。プリントサーバは、画像データに付加されたプリント指示に応じてプリントデータを生成し、プリント指示の情報が付加されていない場合は、プリントデータを生成せずに受信した画像データを第2の記憶手段に移動し、記憶する。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、送信する画像データのプリント条件を設定するプリント条件設定手段を有し、該プリント条件設定手段で設定されたプリント条件の情報を画像データに付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データを付加されたプリント条件に従って前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリントシステムを提供する。
【0013】
本発明によれば、撮影装置にプリント条件設定手段が備えられており、プリントサーバに送信する画像データにプリント条件を付加して送信することができる。プリントサーバは、付加されたプリント条件に従って画像データをプリンタにプリントさせる。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記プリントサーバは、規定のプリント条件が記憶されたプリント条件記憶手段を有し、前記撮影装置から受信した画像データにプリント条件が付加されていない場合、前記プリント条件記憶手段に記憶されたプリント条件に従って画像データを前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項3に記載のプリントシステムを提供する。
【0015】
本発明によれば、プリントサーバに規定のプリント条件が記憶されたプリント条件記憶手段が備えられている。プリントサーバは、撮影装置から受信した画像データにプリント条件が付加されていない場合、このプリント条件記憶手段に記憶されたプリント条件に従って画像データをプリンタにプリントさせる。
【0016】
また、請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記規定のプリント条件は、最後にプリントした画像データのプリント条件であることを特徴とする請求項4に記載のプリントシステムを提供する。
【0017】
本発明によれば、プリント条件記憶手段には、最後にプリントした画像データのプリント条件が記憶される。
【0018】
また、請求項6に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、撮像素子から出力される映像信号に少なくともA/D変換を施した生のデジタル画像データの現像条件を設定するための現像条件設定手段を有し、該現像条件設定手段で設定された現像条件を付加して前記生のデジタル画像データを前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データを付加された現像条件に従って現像する現像手段を有することをことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のプリントシステムを提供する。
【0019】
本発明によれば、撮影装置に現像条件設定手段が備えられており、プリントサーバに送信する生のデジタル画像データに現像条件を付加して送信することができる。一方、プリントサーバには、生のデジタル画像データの現像手段が備えられており、受信した生のデジタル画像データに付加された現像条件に従って生のデジタル画像データを現像することができる。
【0020】
また、請求項7に係る発明は、前記目的を達成するために、前記プリントサーバは、規定の現像条件が記憶された現像条件記憶手段を有し、前記現像手段は、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データに現像条件が付加されていない場合、前記現像条件記憶手段に記憶された現像条件に従って前記生のデジタル画像データを現像することを特徴とする請求項6に記載のプリントシステムを提供する。
【0021】
本発明によれば、プリントサーバに生のデジタル画像データの規定の現像条件が記憶された現像条件記憶手段が備えられている。現像手段は、撮影装置から受信した生のデジタル画像データに現像条件が付加されていない場合、この現像条件記憶手段に記憶された現像条件に従って生のデジタル画像データを現像する。
【0022】
また、請求項8に係る発明は、前記目的を達成するために、前記規定の現像条件は、最後に現像した生のデジタル画像データの現像条件であることを特徴とする請求項7に記載のプリントシステムを提供する。
【0023】
本発明によれば、現像条件記憶手段には、最後に現像した生のデジタル画像データの現像条件が記憶される。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るプリントシステムによれば、撮影装置で撮影した画像を簡単にプリントすることができる。また、画像の誤消去を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面に従って本発明に係るプリントシステムを実施するための最良の形態について説明する。
【0026】
図1は本発明に係るプリントシステムの一実施形態を示すシステム構成図である。同図に示すように、本実施の形態のプリントシステムは、デジタルカメラ10と、デジタルカメラ10から送信される画像データを受信して、画像データを保管するとともに、必要に応じてプリントデータを生成するプリントサーバ200と、プリントサーバ200からのプリント依頼に応じて画像をプリントするプリンタ300とで構成されている。
【0027】
まず、デジタルカメラ10の構成について説明する。図2、図3は、デジタルカメラの外観構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0028】
このデジタルカメラ10は、通信機能を備えており、そのカメラボディ12の正面には、撮影レンズ14、ファインダ窓16、ストロボ18、アンテナ20等が設けられている。また、カメラボディ12の上面には、レリーズボタン22、電源/モードスイッチ24等が設けられており、背面には、ファインダ接眼部28、液晶モニタ30、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40等が設けられている。また、図示しないカメラボディの底面には、開閉自在なカバーを介してメディアスロットとバッテリー装填部とが設けられており、このメディアスロットとバッテリ装填部にメモリカード(記憶メディア)とバッテリとが着脱自在に装填される。
【0029】
撮影レンズ14は、沈胴式のズームレンズで構成されており、カメラの電源をONにすると繰り出され、OFFにすると沈胴する。
【0030】
アンテナ20は、カメラボディ12の正面左端に配設されており、カメラのグリップを兼用している。
【0031】
レリーズボタン22は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されており、指の接触を検知するタッチセンサ22Aが設けられている。デジタルカメラ10は、このレリーズボタン22を半押しすると、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AF(Auto Focus:自動合焦)、AWB(Automatic White Balance :自動ホワイトバランス)が機能し、全押しすると、画像の記録処理を実行する(静止画撮影時)。
【0032】
電源/モードスイッチ24は、デジタルカメラ10の電源をON/OFFする電源スイッチとしての機能と、デジタルカメラ10のモードを設定するモードスイッチとしての機能を有しており、「OFF位置」、「再生位置」、「撮影位置」の間をスライド自在に設けられている。デジタルカメラ10は、この電源/モードスイッチ24を「再生位置」又は「撮影位置」に合わせることにより、電源がONになり、「OFF位置」に合わせることにより、電源がOFFになる。そして、電源/モードスイッチ24を「再生位置」に合わせることにより、「再生モード」に設定され、「撮影位置」に合わせることにより、「撮影モード」に設定される。
【0033】
液晶モニタ30は、カラー表示が可能な液晶ディスプレイで構成されている。この液晶モニタ30は、再生モード時に撮影済み画像を表示するための画像表示パネルとして利用されるとともに、各種設定時にユーザインターフェース表示パネルとして利用される。また、撮影時には必要に応じてスルー画像が表示されて、画角確認用の電子ファインダとして利用される。
【0034】
ズームボタン32は、望遠側へのズームを指示するズームテレボタン32Tと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタン32Wとで構成されている。
【0035】
十字ボタン34は、上下左右4方向に押圧可能に設けられており、押圧された方向への指示を入力するボタンとして機能する。
【0036】
MENU/OKボタン36は、各モードの通常画面からメニュー画面への遷移を指示するボタン(MENUボタン)として機能するとともに、選択内容の確定、処理の実行等を指示するボタン(OKボタン)として機能する。
【0037】
DISPボタン38は、背面表示パネルの表示内容の切り替えを指示するボタンとして機能し、BACKボタン40は、入力操作のキャンセル等を指示するボタンとして機能する。
【0038】
図4は、デジタルカメラ10の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、デジタルカメラ10は、CPU110、操作部(レリーズボタン22、電源/モードスイッチ24、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40等)112、ROM116、EEPROM118、メモリ(SDRAM)120、VRAM122、タッチセンサ22A、計時部124、光学ユニット126、フォーカスモータドライバ128、ズームモータドライバ130、アイリスモータドライバ132、撮像素子134、タイミングジェネレータ(TG)136、アナログ処理部138、A/D変換器140、画像入力コントローラ142、画像信号処理部144、圧縮・伸張処理部146、メディアコントローラ148、記憶メディア(メモリカード)150、通信部152、LCD/ビデオエンコーダ154、OSD回路156、AE/AWB検出部158、AF検出部160、データ照合部162、画像解析部164等で構成されている。
【0039】
CPU110は、デジタルカメラ10の全体の動作を制御する制御部として機能するとともに、各種の演算処理を行う演算手段として機能し、操作部112からの入力に基づき所定の制御プログラムに従って各部を制御する。
【0040】
バス114を介して接続されたROM116には、CPU110が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されており、EEPROM118には、ユーザ設定情報等のデジタルカメラ10の動作に関する各種設定情報等が格納されている。
【0041】
メモリ(SDRAM)120は、CPU110の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用され、VRAM122は、表示用の画像データ専用の一時記憶領域として利用される。
【0042】
タッチセンサ22Aは、レリーズボタン22への指の接触を検知し、検知した接触情報をCPU110に出力する。
【0043】
計時部124は、CPU110からの指令に応じて現在時刻を計時し、計時した時間情報をCPU110に出力する。また、最後の撮影からの経過時間及び最後にレリーズボタン22に指が触れてからの経過時間(タッチセンサ22Aで最後に指の接触が検知されてからの経過時間)を計時し、計時した経過時間の情報をCPU110に出力する。
【0044】
光学ユニット126は、撮影レンズ14と絞り50とで構成されている。
【0045】
撮影レンズ14は、図示しないフォーカスモータに駆動されて光軸に沿って前後移動するフォーカスレンズ14Fと、図示しないズームモータに駆動されて光軸に沿って前後移動するズームレンズ14Zとを備えている。CPU110は、フォーカスモータドライバ128を介してフォーカスモータの駆動を制御することにより、撮影レンズ14のフォーカスを制御し、ズームモータドライバ130を介してズームモータの駆動を制御することにより、撮影レンズ14のズームを制御する。
【0046】
絞り50は、図示しないアイリスモータに駆動されることにより、開口量(絞り値)が変化する。CPU110は、アイリスモータドライバ132を介してアイリスモータの駆動を制御することにより、絞り50の絞り値を制御する。
【0047】
撮像素子134は、カラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が配列されている。光学ユニット126を介して撮像素子134の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。
【0048】
タイミングジェネレータ(TG)136は、CPU110の制御の下、主として撮像素子134を駆動するためのタイミング信号を生成する。撮像素子134は、このタイミングジェネレータ136から加えられるタイミング信号に従って各フォトダイオードに蓄積された信号電荷を電圧信号(画像信号)として出力する。
【0049】
アナログ処理部138は、撮像素子134から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理(撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理)するとともに、増幅する。
【0050】
A/D変換器140は、アナログ処理部138から出力されたR、G、Bのアナログの画像信号をそれぞれ12ビットのデジタルの画像信号に変換する。
【0051】
画像入力コントローラ142は、所定容量のラインバッファを内蔵し、A/D変換器140から出力された1画像分の画像信号を蓄積して、メモリ120に格納する。
【0052】
画像信号処理部144は、同時化部(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理部)、ホワイトバランス補正部、ガンマ補正部、輪郭補正部、輝度・色差信号生成部等を含み、CPU110の制御の下、入力されたデジタル画像信号に所要の信号処理を施して、画像データを生成する。
【0053】
圧縮・伸張処理部146は、CPU110の制御の下、入力された画像データに圧縮処理を施し、所定フォーマットの圧縮画像データを生成する。また、入力された圧縮画像データに伸張処理を施し、非圧縮のデジタル画像データを生成する。
【0054】
メディアコントローラ148は、CPU110の制御の下、メディアスロットに装填された記憶メディア(メモリカード)150に対してデータの読み出し及び書き込みを制御する。
【0055】
通信部152は、CPU110の制御の下、画像データ等の情報を符号化、復号化してアンテナ20から送受信し、プリントサーバ200との間でデータ通信を行う。なお、通信方式は特に限定されず、たとえば無線LAN方式、Bluetooth方式、赤外線方式などの方式を適用することができる。また、公衆回線を利用して通信するようにしてもよい。
【0056】
ビデオエンコーダ154は、CPU110の制御の下、画像データが示す画像を液晶モニタ30に表示するための信号を生成し、液晶モニタ30に出力する。
【0057】
OSD(On Screen Display )回路156は、CPU110の制御の下、液晶モニタ30に表示するための文字や図形等を示す信号を生成し、ビデオエンコーダ154に出力する。
【0058】
AE/AWB検出部158は、CPU110の制御の下、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な物理量を算出する。
【0059】
たとえば、AE制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(たとえば16×16)に分割し、分割した各エリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。CPU110は、このAE/AWB検出部158から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出して、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出し、算出した撮影EV値と所定のプログラム線図から絞り値とシャッタースピードを決定する。
【0060】
また、AWB制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割した各エリアごとにR、G、Bの画像信号の色別の平均積算値を算出する。CPU110は、得られたRの積算値、Bの積算値、Gの積算値から各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、求めたR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行う。そして、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、たとえば各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B≒1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整部のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を決定する。
【0061】
AF検出部160は、CPU110の制御の下、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出する。本実施の形態のデジタルカメラ10では、画像のコントラストによりAF制御を行うものとし、AF検出部160は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。CPU110は、このAF検出部160で算出される焦点評価値が極大となるように、フォーカスモータドライバ128の駆動を制御し、フォーカスレンズ14Fの移動を制御する。
【0062】
データ照合部162は、CPU110の制御の下、画像データを解析し通信部152を介して送信したデータと、送信先(ここでは、プリントサーバ200)で受信されたデータとが一致するか照合し(ベリファイ)、その結果をCPU110に出力する。。
【0063】
画像解析部164は、CPU110の制御の下、撮影された画像に写されている人物の顔(肌色領域)を抽出して、その数(人数:m)をカウントする。そして、そのカウントした人数(m)をCPU110に出力する。
【0064】
次に、前記のごとく構成されたデジタルカメラ10の基本的な撮影処理の動作手順について説明する。
【0065】
上記のように、デジタルカメラ10は、レリーズボタン22の半押しでAE、AF、AWBが機能し、全押しで画像記録が行われる。レリーズボタン22が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力され、このS1ON信号に応動して、CPU110はAE、AF、AWBの処理を実行する。
【0066】
まず、S1ON信号に応動して撮像素子134から出力された画像信号が、アナログ処理部138、A/D変換器140を介して画像入力コントローラ142に取り込まれ、メモリ120に格納される。メモリ120に格納された画像信号は、AE/AWB検出部158並びにAF検出部160に加えられる。
【0067】
AE/AWB検出部158は、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な物理量を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAE/AWB検出部158からの出力に基づき、絞り値とシャッタースピードを決定するとともに、ホワイトバランス補正値を決定する。
【0068】
また、AF検出部160は、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAF検出部160からの出力に基づきフォーカスモータドライバ128の駆動を制御し、フォーカスレンズ14Fの移動を制御して、撮影レンズ14のピントを主要被写体に合わせる。
【0069】
この後、レリーズボタン22が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力され、このS2ON信号に応動して、CPU110は画像の記録処理を実行する。
【0070】
まず、上記のAE処理で求めた絞り値、シャッタースピードで撮像素子134を露光し、記録用の画像信号の取り込みを行う。撮像素子134から出力された画像信号は、アナログ処理部138、A/D変換器140を介して画像入力コントローラ142に取り込まれ、メモリ120に格納される。
【0071】
メモリ120に格納された画像信号は、CPU110の制御の下、画像信号処理部144に加えられ、輝度データと色差データとからなる画像データ(YCデータ)に変換される。画像信号処理部144で生成された画像データは、一旦、メモリ120に格納されたのち、圧縮・伸張処理部146に加えられ、所定の圧縮フォーマット(たとえば、JPEG)に従って圧縮されて、再度、メモリ120に格納される。
【0072】
CPU110は、メモリ120に格納された圧縮画像データを所定フォーマット(たとえば、Exif)の静止画像ファイルとして、記憶メディア(メモリカード)150に記録する。
【0073】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、画像データをRAW形式で記録することもできるようにされており、RAW形式で記録する場合は、撮像素子134からアナログ処理部138、A/D変換器140、画像入力コントローラ142を介してメモリ120に取り込まれた生のデジタル画像データ(以下、「RAW画像データ」という)が、そのまま記憶メディア150に記録される。
【0074】
次に、デジタルカメラ10の基本的な再生処理の動作手順について説明する。
【0075】
上記のように、デジタルカメラ10は、カメラのモードを再生モードに設定することにより、液晶モニタ上で記録済みの画像ファイルの再生を行うことができる。
【0076】
電源/モードスイッチ24を再生位置に合わせ、カメラのモードを再生モードに設定すると、CPU110は、メディアコントローラ148にコマンドを出力し、記憶メディア150に最後に記録された画像ファイルの画像データを読み出させる。
【0077】
読み出された画像ファイルの画像データは、圧縮・伸張処理部146に加えられ、伸張処理が施されて非圧縮の画像データにされたのち、ビデオエンコーダ154を介してモニタ30に出力される。これにより、記憶メディア150に記録されている画像がモニタ30に再生表示される。
【0078】
画像のコマ送りは、十字ボタン34の左右のキー操作で行なわれ、右キーが操作されると、次の画像ファイルが記憶メディア150から読み出され、液晶モニタ30に再生表示される。また、十字ボタン34の左キーが操作されると、一つ前の画像ファイルが記憶メディア150から読み出され、液晶モニタ30に再生表示される。
【0079】
以上が本実施の形態のデジタルカメラ10における基本的な撮影、再生処理の動作手順である。
【0080】
さて、上記のように本実施の形態のデジタルカメラ10は通信機能を備えており、プリントサーバ200と無線で通信して画像データ等の送受信を行うことができる。画像データの送信は、撮影後すぐに自動送信する即時送信モードと、最後の撮影から一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード1と、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード2と、手動で送信する手動送信モードの4つの送信モードが用意されており、ユーザが任意に選択できるようにされている。
【0081】
また、送信する画像データに対してプリントの要/不要の設定やプリント条件(プリント枚数やプリントサイズ等)の設定、送信した画像データの取り扱い(保存又は削除)の設定等を行うことができるようにされており、これらの情報を付加して画像データを送信できるようにされている。
【0082】
さらに、送信する画像データがRAW画像データの場合には、現像条件(画質、明るさ、ホワイトバランス、鮮やかさ、シャープネス等)の設定ができるようにされており、この現像条件の情報を付加して、画像データを送信できるようにされている。
【0083】
これらの画像データの送信時における処理動作については、次のプリントサーバ200の構成についての説明後、プリントサーバの作用と共に説明する。
【0084】
図5は、プリントサーバの電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、プリントサーバ200は、CPU210、ROM212、RAM214、第1データストレージ部216、第2データストレージ部218、プリントデータ生成部220、RAW画像データ現像部222、現像/プリント条件記憶部224、通信部226、操作部228、表示部230で構成されている。
【0085】
CPU210は、プリントサーバ全体の動作を統括、制御する制御部として機能し、所定の制御プログラムに従って各部を制御する。バス232を介して接続されたROM212には、CPU210が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されており、RAM214は、CPU210の作業用領域等として利用される。
【0086】
第1データストレージ部216は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信した画像データのプリント用の作業領域として利用される。すなわち、デジタルカメラ10から受信した画像データの一時的な保管や、プリンタ300に送信するプリントデータの一時的な保管などに利用される。
【0087】
一方、第2データストレージ部218は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信した画像データの記憶領域に利用される。第2ストレージ部218は、デジタルカメラから見えないため、画像データの誤消去及び破壊を防止できる。
【0088】
この第1データストレージ部216と第2データストレージ部218は、たとえばハードディスクやDVD、MO等の大容量の記憶装置で構成されている。なお、一つの記憶装置の記憶領域を分割して、第1データストレージ部216と第2データストレージ部218に利用してもよいし、また、第1データストレージ部216をRAMで構成し、第2データストレージ部218のみをハードディスク等の大容量の記憶装置で構成してもよい。本例では記憶領域を分割して使用することにより、1つのハードディスクで第1データストレージ部216と第2データストレージ部218を構成するものとする。
【0089】
プリントデータ生成部220は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信した画像データからプリンタ300に出力するためのプリントデータを生成する(プリンタ300に適合するデータ形式に変換する。)。
【0090】
RAW画像データ現像部222は、CPU210の制御の下、デジタルカメラ10から受信したRAW画像データを所定の現像条件に従って現像処理する。このRAW画像データ現像部222は、デジタルカメラ10から受信したRAW画像データに現像条件が付されている場合は、それに従って受信したRAW画像データを現像処理し、受信したRAW画像データに現像条件が付されていない場合は、既定の現像条件に従って受信したRAW画像データを現像処理する。
【0091】
一般的に、カメラにおいて撮影条件として設定した明るさ・ホワイトバランス・鮮やかさ・シャープネスなどの情報がRAW画像データに内蔵されて保存され、デフォルトの現像条件として使用されることがある。
【0092】
しかし、営業写真分野などでは照明の色温度などが管理されており、複数台のカメラでセッション的に撮影される場合などでは、そのうちの1台だけ例えば色温度設定が特殊な設定をしていると、プリントの色味にバラツキが生じたりして好ましくない。
【0093】
したがって、RAW画像データと別にRAW画像データの現像条件を故意に付属させない限り、規定の現像条件を使用して現像することが好ましい。
【0094】
現像/プリント条件記憶部224には、RAW画像データの既定の現像条件と既定のプリント条件(プリント枚数、プリントサイズ)が記憶されている。デジタルカメラ10から受信した画像データが、RAW画像データの場合であって、そのRAW画像データに現像条件が付されていない場合は、この現像/プリント条件記憶部224に記憶された既定の現像条件を用いて受信したRAW画像データの現像処理が行われる。また、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント条件が付されていない場合は、この現像/プリント条件記憶部224に記憶された既定のプリント条件に従って受信した画像データのプリント処理が行われる。この現像/プリント条件記憶部224は、たとえばEEPROM等の不揮発性メモリで構成されている。
【0095】
通信部226は、CPU210の制御の下、画像データ等の情報を符号化、復号化してアンテナ226Aから送受信し、デジタルカメラ10及びプリンタ300との間でデータ通信を行う。
【0096】
操作部228は、たとえばキーボード、マウス等で構成されており、プリントモードの設定やプリント指示などの入力に用いられる。
【0097】
表示部230は、たとえば液晶ディスプレイで構成されており、システム全体の動作状況の表示や各種設定時の操作画面として利用される。
【0098】
プリンタ300は、プリントサーバ200の通信部226との間で無線で通信する通信手段を備えており、そのプリントサーバ200から送信されるプリントデータに基づいて紙媒体その他の記録シートに画像をプリントして出力する。
【0099】
なお、プリント方式については、特に限定されるものではなく、TA方式、インクジェット方式、レーザー方式などのプリント方式を適用することができる。
【0100】
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のプリントシステムにおけるプリント処理の動作について説明する。
【0101】
プリント処理の全体の流れとしては、まず、デジタルカメラ10で撮影し、撮影した画像データをプリントサーバ200に送信し、プリントサーバ200でプリントデータを生成して、プリンタ300から出力する。
【0102】
上記のようにデジタルカメラ100は、プリントサーバ200に画像データを送信する際、撮影後すぐに自動送信する即時送信モードと、最後の撮影から一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード1と、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間経過すると自動送信する非即時送信モード2と、手動で送信する手動送信モードの4つの送信モードを備えており、ユーザが任意に選択できるようにされている。
【0103】
また、送信する画像データに対してプリントの要/不要の設定やプリント条件の設定、送信した画像データの取り扱いの設定等を行うことができるようにされており、これらの情報を付加して、画像データを送信できるようにされている。
【0104】
さらに、送信する画像データがRAW画像データの場合には、現像条件の設定ができるようにされており、この現像条件の情報を付加して、画像データを送信できるようにされている。
【0105】
これらの設定は、たとえばデジタルカメラ10の液晶モニタ30を使用して行われる。図6は、液晶モニタ30に表示する設定画面の一例を示している。この設定画面は、たとえば、MENU/OKボタン36を押すことによって液晶モニタ30に表示されるメニュー画面の中から「SET UP」の項目を選択することにより呼び出される。ユーザは、この設定画面の表示に従い、十字ボタン34でカーソルを移動させ、各項目で所望の処理条件を選択することにより、各種の設定を行う。
【0106】
たとえば、「送信モード」の項目で即時送信モードを選択する場合には、カーソルを「即時」の欄に移動させ、MENU/OKボタン36を押下する。これにより、送信モードに即時送信モードが選択される。選択された項目は、設定状況が明確になるように、背景色と文字色とが反転して表示される(図6に示す例では、選択された項目が、白抜き表示されている)。
【0107】
なお、図6に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ10では、設定可能な項目として、(1) 「送信モード」、(2) 「プリント指示」、(3) 「プリント枚数」、(4) 「送信後の画像」、(5) 「画質」、(6) 「明るさ」、(7) 「ホワイトバランス」、(8) 「鮮やかさ」、(9) 「シャープネス」、(10 )「プリントサイズ」の10項目が用意されており、これらの項目についてユーザが任意に設定できるようにされている。
【0108】
ここで、(1) 「送信モード」の項目は、撮影した画像データの送信タイミングを設定するもので、撮影後すぐに自動送信するモード(即時送信モード)である「即時」と、最後の撮影から一定時間経過すると自動送信するモード(非即時送信モード1)である「非即時1」と、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間経過すると自動送信するモード(非即時送信モード2)である「非即時2」と、手動で送信するモード(手動送信モード)である「手動」の3つの中から選択できるようにされている。
【0109】
(2) 「プリント指示」の項目は、撮影した画像データのプリントの要/不要を設定するもので、プリントする場合の「ON」と、プリントしない場合の「OFF」の2つの中から選択できるようにされている。
【0110】
(3) 「プリント枚数」の項目は、画像データをプリントする場合にプリントする枚数の指定方法を設定するもので、「自動」、「確認付き自動」、「手動」の中から選択できるようにされている。ここで、「自動」とは、撮影された画像に写されている人物の数を画像データから自動検出し、検出した人数分プリントするように自動設定するものである。一方、「確認付き自動」は、自動検出した人数をユーザが確認後決定するものであり、自動認識した人数に誤りがある場合、修正することができる。また、「手動」は、プリントする枚数を手動で入力するものである。なお、「自動」及び「確認付き自動」の具体的な処理については、後に詳述する。
【0111】
(4) 「送信後の画像」の項目は、送信した画像データの取り扱いを設定するもので、送信後消去する「消去」と、送信後も保存する「保存」の2つの中から選択できるようにされている。
【0112】
(5) 「画質」の項目は、記録/送信する画像データの画質を設定するもので、撮影された画像データをRAW画像データとして記録/送信する「RAW」、撮影された画像データを低圧縮率で圧縮し、記録/送信する「JPEG Hi」と、撮影された画像データを高圧縮率で圧縮し、記録/送信する「JPEG Lo」の3つの中から選択できるようにされている。
【0113】
(6) 「明るさ」、(7) 「ホワイトバランス」、(8) 「鮮やかさ」、(9) 「シャープネス」の5つの項目は、RAW画像データの現像条件を設定するものである。
【0114】
このうち、(6) 「明るさ」は、画像の明るさを設定するもので、暗めに現像する「暗く」と、標準的な明るさで現像する「ノーマル」と、明るめに現像する「明るく」の3 つの中から選択できるようにされている。
【0115】
また、(7) 「ホワイトバランス」は、画像のホワイトバランス(光源種)を設定するもので、自動調整する「AUTO」と、晴れた屋外での撮影を指定する「晴天(太陽のマーク)」と、日陰での撮影を指定する「日陰(曇りのマーク)」と、昼光色蛍光灯下での撮影を指定する「蛍光灯1(蛍光灯のマークと1)」と、白色蛍光灯下での撮影を指定する「蛍光灯2(蛍光灯のマークと2)」と、電球、白熱灯下での撮影を指定する「電球(電球のマーク)」の6つの中から選択できるようにされている。
【0116】
また、(8) 「鮮やかさ」は、画像の鮮やかさ(彩度)を設定するもので、落ち着いた感じに現像する「弱」と、通常の鮮やかさで現像する「ノーマル」と、鮮やかな感じに現像する「強」の3つの中から選択できるようにされている。
【0117】
また、(9) 「シャープネス」は、画像のシャープネスを設定するもので、輪郭を強調して現像する「ハード」と、通常のシャープネスで現像する「ノーマル」と、輪郭をソフトに現像する「ソフト」の3つの中から選択できるようにされている。
【0118】
(10 )「プリントサイズ」は、送信する画像のプリントサイズを設定するものであり、A6サイズにプリントする「A6」と、A5サイズにプリントする「A5」と、A4サイズにプリントする「A4」の3つの中から選択できるようにされている。
【0119】
ユーザは、各項目について希望する処理条件を選択する。ここで、選択された各項目の処理条件は、ユーザ設定情報として、EEPROM118に記録される。
【0120】
まず、送信モードとして「即時送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0121】
図7は、送信モードとして「即時送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0122】
まず、CPU110は、撮影が行われたか否かを判定する(ステップS10)。撮影が行われると、CPU110は、撮影した画像データの記録処理後、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS11)。
【0123】
ここで、プリントサーバ200との通信が確立していない場合は、データ送信の処理を中止し、ステップS19に進む。一方、プリントサーバ200との通信が確立している場合は、撮影した画像データの送信処理を開始する(ステップS12)。
【0124】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定し(ステップS13)、送信が完了したと判定すると、送信データの照合を行う(ステップS14)。すなわち、デジタルカメラ10から送信したデータとプリントサーバ200で受信されたデータとが一致するか否かデータ照合部162で照合させる。そして、照合処理が完了したか否か判定し(ステップS15)、照合処理が終了したと判定すると、そのデータ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS16)。
【0125】
ここで、データが一致していないと判定した場合は、ステップS11に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS17)。この判定はEEPROM118に記録されたユーザ設定情報に基づいて行われ、ユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除する(ステップS18)。一方、ユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「保存」を設定している場合には、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0126】
この後、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS19)、OFFにされていない場合は、ステップS10に戻り、上記処理を繰り返す。
【0127】
このように、送信モードとして「即時送信モード」が選択されると、撮影後、すぐに画像データがプリントサーバ200に送信される。
【0128】
なお、上記例では、撮影した画像データを一度記憶メディア150に記録した後、送信処理を行っているが、送信処理後、「送信後の画像データ」の設定に応じて記憶メディア150に記録するようにしてもよい。
【0129】
次に、送信モードとして「非即時送信モード1」が選択された場合におけるデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0130】
図8は、送信モードとして「非即時送信モード1」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0131】
上記のように、非即時送信モード1は、最後の撮影から一定期間経過すると、非撮影状態にあるものと判断して、画像データの送信処理を行う。
【0132】
まず、CPU110は、最後の撮影から一定時間が経過したか否か判定する(ステップS20)。すなわち、最後の撮影からの経過時間を計時部124から取得し、あらかじめ設定された規定時間を越えているか否か判定する。この既定時間は、ユーザが任意に設定できるものとし、メニュー画面等でユーザが設定したものをEEPROM118に記録しておく。
【0133】
最後の撮影から一定時間が経過していないと判定した場合、CPU110は、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS22)、OFFにされていない場合は、ステップS20に戻り、再度、最後の撮影から一定時間が経過しているか否か判定する。一方、最後の撮影から一定時間が経過したと判定すると、CPU110は、画像データの送信処理を実行する(ステップS21)。
【0134】
図9は、「非即時送信モード1」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0135】
まず、CPU110は、未送信の画像データの有無を判定する(ステップS30)。ここで、未送信の画像データが無い場合には、画像データの送信処理を終了し、ステップS21に復帰する。一方、未送信の画像データがあると判定した場合には、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS31)。そして、プリントサーバ200との通信が確立していないと判定すると、データの送信処理を終了し、ステップS21に復帰する。一方、プリントサーバ200との通信が確立していると判定した場合は、撮影した画像データの送信処理を開始する(ステップS32)。
【0136】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定し(ステップS33)、送信が完了したと判定すると、送信データの照合処理を行う(ステップS34)。そして、照合処理が完了したか否か判定し(ステップS35)、照合処理が終了したと判定すると、そのデータ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS36)。
【0137】
ここで、データが一致していない場合は、ステップS31に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS37)。そして、上記同様にユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除し(ステップS38)、「保存」を設定している場合は、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0138】
この後、ステップS30に戻り、再度、未送信の画像データの有無を判定し、判定結果に応じた処理を行う。
【0139】
このように、非即時送信モード1は、最後の撮影から一定期間経過すると、非撮影状態にあるものと判断して、画像データの送信処理を行う。
【0140】
なお、上記例では、未送信の画像データがなくなるまで継続して送信処理を実行するようにしているが、途中で撮影操作が行われた場合は、送信処理を中断し、撮影処理を行うようにしてもよい。
【0141】
次に、送信モードとして「非即時送信モード2」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0142】
上記のように、「非即時送信モード2」では、最後にレリーズボタン22に触れてから一定時間が経過すると、非撮影操作状態にあるものとして、画像データの送信処理が開始される。
【0143】
図10は、送信モードとして「非即時送信モード2」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0144】
まず、CPU110は、最後に指がレリーズボタン22に触れてから一定時間が経過したか否か判定する(ステップS40)。すなわち、最後に指がレリーズボタン22に触れてからの経過時間(最後にタッチセンサ22Aで指の接触が検出されてからの経過時間)を計時部124から取得し、あらかじめ設定された規定時間を越えているか否か判定する。この既定時間は、ユーザが任意に設定できるものとし、メニュー画面等でユーザが設定したものEEPROM118に記録しておく。
【0145】
最後にレリーズボタン22に触れてから一定時間経過していないと判定した場合、CPU110は、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS42)、OFFにされていない場合は、ステップS40に戻り、再度、最後にレリーズボタン22に触れてから一定時間経過しているか否か判定する。一方、最後にレリーズボタンに触れてから一定時間が経過したと判定すると、CPU110は、画像データの送信処理を実行する(ステップS41)。
【0146】
図11は、「非即時送信モード2」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0147】
まず、CPU110は、未送信の画像データの有無を判定する(ステップS50)。ここで、未送信の画像データが無い場合には、画像データの送信処理を終了し、ステップS41に復帰する。一方、未送信の画像データがあると判定した場合には、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS51)。そして、プリントサーバ200との通信が確立していないと判定すると、CPU110は、データの送信処理を終了し、ステップS41に復帰する。一方、プリントサーバ200との通信が確立していると判定した場合は、撮影した画像データの送信処理を開始する(ステップS52)。
【0148】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定する(ステップS53)。そして、データの送信が完了していないと判定すると、CPU110は、タッチセンサ22Aからの出力に基づいてレリーズボタン22に指が触れたか否か判定し(ステップS59)、レリーズボタン22に指が触れたと判定すると、画像データの送信処理を中止して、ステップS41に復帰する。また、レリーズボタン22に指が触れていないと判定すると、ステップS53に戻り、再度プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否か判定する。
【0149】
そして、データの送信が完了したと判定すると、CPU110は、送信データの照合処理を行い(ステップS54)、照合処理が完了したか否か判定する(ステップS55)。ここで、照合処理が完了していないと判定すると、CPU110は、タッチセンサ22Aからの出力に基づいてレリーズボタン22に指が触れたか否か判定し(ステップS60)、レリーズボタン22に指が触れたと判定すると、画像データの送信処理を中止して、ステップS41に復帰する。また、レリーズボタン22に指が触れていないと判定すると、ステップS55に戻り、再度照合処理が完了したか否か判定する。
【0150】
そして、照合処理が終了したと判定すると、CPU110は、データ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS56)。ここで、データが一致していない場合は、ステップS51に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS57)。そして、上記同様にユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除し(ステップS58)、「保存」を設定している場合は、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0151】
この後、ステップS50に戻り、再度、未送信の画像データの有無を判定し、判定結果に応じた処理を行う。
【0152】
このように、非即時送信モード2では、最後に指がレリーズボタン22に触れてから一定期間経過すると、非撮影状態にあるものと判断して、画像データの送信処理を行う。
【0153】
次に、送信モードとして「手動送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0154】
図12は、送信モードとして「手動送信モード」が選択された場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0155】
まず、CPU110は、ユーザから手動による送信指示が出されたか否か判定する(ステップS70)。ここで、手動による送信指示は、たとえば液晶モニタ30に表示させたメニュー画面で行うものとする。なお、この他に専用の送信ボタンをカメラボディ12に設けて、この送信ボタンが押されると、送信指示が出されるようにしてもよい。
【0156】
手動による送信指示が出されたと判定すると、CPU110は、未送信の画像データの有無を判定する(ステップS71)。ここで、未送信の画像データが無い場合には、画像データの送信処理を終了し、ステップS80に進む。一方、未送信の画像データがあると判定した場合には、プリントサーバ200との通信が確立しているか否かを判定する(ステップS72)。そして、プリントサーバ200との通信が確立していないと判定すると、CPU110は、データの送信処理を終了し、ステップS80に進む。一方、プリントサーバ200との通信が確立していると判定した場合は、画像データの送信処理を開始する(ステップS73)。
【0157】
この後、CPU110は、プリントサーバ200へのデータ送信が完了したか否かを判定し(ステップS74)、送信が完了したと判定すると、送信データの照合を行う(ステップS75)。そして、照合処理が完了したか否か判定し(ステップS76)、照合処理が終了したと判定すると、そのデータ照合部162の照合結果に基づき送信データと受信データが一致しているか否か判定する(ステップS77)。
【0158】
ここで、データが一致していないと判定した場合は、ステップS72に戻り、再度、画像データの送信処理を実行する。一方、データが一致していると判定した場合には、データの送信処理を終了して、送信した画像データを記憶メディア150から削除するか否か判定する(ステップS78)。そして、上記同様にユーザが「送信後の画像データ」の取り扱いとして「消去」を設定している場合は、送信した画像データの画像ファイルを記憶メディア150から削除し(ステップS79)、「保存」を設定している場合は、削除せずにそのまま記憶メディア150に記録しておく。
【0159】
この後、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS80)、OFFにされていない場合は、ステップS71に戻り、上記処理を繰り返す。
【0160】
このように、送信モードとして「手動送信モード」が選択されると、ユーザからの送信指示に応じて記憶メディア150に記録されている未送信の画像データがプリントサーバ200に送信される。
【0161】
次に、プリントする枚数の指定方法として「自動」が選択されている場合(「プリント枚数」の項目が「自動」に設定されている場合)のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0162】
上記のように「プリント枚数」の項目が「自動」に設定されている場合、撮影された画像に写されている人物の数が自動検出され、検出された人数がプリント枚数として自動設定される。
【0163】
図13は、プリントする枚数の指定方法として「自動」が選択されている場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0164】
まず、CPU110は、撮影が行われたか否か判定する(ステップS90)。撮影が行われたと判定すると、CPU110は、プリント枚数の項目が「自動」に設定されているか否か判定する(ステップS91)。この判定は、EEPROM118に記録されたユーザ設定情報に基づいて行われ、「プリント枚数」の項目が「自動」に設定されていると判定すると、CPU110は、撮影した画像に写されている人物の検出処理を実施する(ステップS92)。すなわち、撮影により得られた画像データを画像解析部164に加え、撮影された画像に写されている人物の数mをカウントさせる。そして、得られた数mをプリント枚数にセットする(ステップS93)。
【0165】
このように「プリント枚数」の項目を「自動」に設定すると、撮影された画像に写されている人物の数が自動検出され、検出された数がプリント枚数として自動設定される。これにより、プリント枚数を設定する手間が省け、撮影からプリントまでの作業をスムーズに行うことができる。
【0166】
次に、プリントする枚数の指定方法として「確認付き自動」が選択されている場合(「プリント枚数」の項目が「確認付き自動」に設定されている場合)のデジタルカメラ10の処理について説明する。
【0167】
上記のように「プリント枚数」の項目が「確認付き自動」に設定されている場合、撮影した画像から自動検出した人物の数をユーザが確認後、必要に応じて修正することができる。
【0168】
図14は、プリントする枚数の指定方法として「確認付き自動」が選択されている場合のデジタルカメラ10の処理手順を示すフローチャートである。
【0169】
まず、CPU110は、撮影が行われたか否かを判定する(ステップS100)。撮影が行われたと判定すると、CPU110は、プリント枚数の項目が「確認付き自動」に設定されているか否か判定する(ステップS101)。この判定はEEPROM118に記録されたユーザ設定情報に基づいて行われ、「プリント枚数」の項目が「確認付き自動」に設定されていると判定すると、CPU110は、撮影した画像に写されている人物の検出処理を実施する(ステップS102)。そして、検出された人数mをプリント枚数として液晶モニタ30に表示させる(ステップS103)。この際、CPU110は、撮影された画像も同時に液晶モニタに表示させる。たとえば、撮影された画像の右下隅にプリント枚数mを表示させる。ユーザは、この液晶モニタ30に表示されたプリント枚数mを見て、修正の必要がないか確認する。修正の必要がない場合、ユーザはMENU/OKボタン36を押し、プリント枚数を確定する。
【0170】
一方、修正を必要とする場合は、十字ボタン34の上キーと下キーを用いてプリント枚数を修正する。CPU110は、十字ボタン34の上キー又は下キーが押されて、プリント枚数の修正がなされたか否かを判定する(ステップS104)。なお、プリント枚数は、十字ボタン34の上キーを押すと増加し(押した回数に応じて増加する)、下キーを押すと減少する(押した回数に応じて減少する)。CPU110は、十字ボタン34の上キー又は下キーが押されたと判定すると、その操作量に応じてプリント枚数mを修正する。この際、液晶モニタ30の表示も修正する。
【0171】
このように、プリント枚数mの修正を必要とする場合は、十字ボタン34の上キーと下キーを用いて修正し、修正後、MENU/OKボタン36を押して確定する。プリント枚数が確定されると、CPU110は、確定されたプリント枚数をセットする(ステップS106)。
【0172】
以上のように「プリント枚数」の項目を「確認付き自動」に設定すると、撮影した画像から自動検出した人物の数をユーザが確認後、必要に応じて修正することができる。これにより、自動認識の結果が間違っている場合であっても簡単に修正することができ、撮影からプリントまでの作業をスムーズに進めることができる。
【0173】
なお、「プリント枚数」の項目を「手動」に設定した場合、プリント枚数の入力は手動で行われることとなる。この場合、撮影直後にプリント枚数を入力するようにしてもよいし、記録済みの画像データの再生中にプリント枚数を入力するようにしてもよい。
【0174】
撮影直後にプリント枚数を入力する場合は、たとえば撮影を行うと、液晶モニタ30にプリント枚数の入力画面が自動的に表示されるようにする。ここでの入力画面は、上記同様に撮影画像の右下隅にプリント枚数(初期値0)を表示し、そのプリント枚数を十字ボタン34の上キーと下キーで増減させて入力する。
【0175】
また、撮影済みの画像データの再生中にプリント枚数を入力する場合は、たとえば再生メニューからプリント枚数の入力画面を呼び出すようにする。ここでの入力画面も上記同様に再生画像の右下隅にプリント枚数(初期値0)を表示し、そのプリント枚数を十字ボタン34の上キーと下キーで増減させて入力する。
【0176】
なお、このように入力されたプリント枚数の情報は、たとえば画像ファイルのヘッダ部に記録される。そして、画像データ送信時には、画像データと共にプリントサーバ200に送信される。この他のプリント条件の情報やRAW画像データの現像条件の情報、プリント指示の情報等も画像ファイルのヘッダ部に記録され、画像データ送信時には画像データと共にプリントサーバ200に送信される。なお、これらの情報を画像データとは別ファイルに記録し、画像データの送信時に同時に送信するようにしてもよい。
【0177】
次に、デジタルカメラ10から送信された画像データを処理するプリントサーバ200の動作について説明する。
【0178】
図15は、プリントサーバ200の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【0179】
上述したように、デジタルカメラ10から送信された画像データは通信部226で受信され、第1データストレージ部216に一時格納される。プリントサーバ200のCPU210は、第1データストレージ部216に画像データがあるか判定する(ステップS110)。
【0180】
第1データストレージ部216に画像データがあると判定すると、CPU210は、その画像データにプリント指示があるか判定する(ステップS111)。すなわち、その画像データに付されたプリント指示の設定がONにされているか判定する。
【0181】
ここで、プリント指示がOFFに設定されていると判定すると(プリント指示の情報がない場合も含む)、CPU210は、ステップS124に進み、受信した画像データの記録処理を行う(ステップS124)。すなわち、第1データストレージ部216にある画像データをそのままプリントせずに第2データストレージ部218に移動させる(プリントデータを生成せずに第2データストレージ部218に移動させる)。
【0182】
一方、プリント指示の設定がONにされていると判定すると、CPU210は、その画像データにプリント条件が設定されているか判定する(ステップS112)。すなわち、その画像データにプリント枚数、プリントサイズの指定がされているか判定する。そして、プリント条件が設定されていないと判定すると、CPU110は、現像/プリント条件記憶部224に記憶されている既定のプリント条件を読み出し、受信した画像データのプリント条件に設定する。
【0183】
この後、CPU110は、受信した画像データがRAW画像データか判定し(ステップS114)、RAW画像データでないと判定した場合は、ステップS118に進んで、プリントデータの生成処理を行う(ステップS118)。すなわち、受信した画像データをプリントデータ生成部220に加えて、プリントデータを生成させる。
【0184】
一方、受信した画像データがRAW画像データであると判定すると、CPU210は、そのRAW画像データに現像条件が付されているか判定する(ステップS115)。そして、現像条件が付されていないと判定すると、CPU110は、現像/プリント条件記憶部224に記憶されている既定の現像条件を読み出し、受信したRAW画像データの現像条件に設定する(ステップS116)。そして、設定された現像条件に従って現像処理を実行する(ステップS117)。すなわち、設定された現像条件及びRAW画像データをRAW画像データ現像部222に加え、設定された現像条件に従ってRAW画像データを現像させる。
【0185】
現像された画像データは、CPU210の制御の下、第1データストレージ部216に一時格納されたのち、プリントデータ生成部220に加えられる。プリントデータ生成部220は、CPU210の制御の下、入力された画像データに基づいてプリントデータを生成する(ステップS118)。生成されたプリントデータは、第1データストレージ部216に格納される。
【0186】
この後、CPU210は、プリントモードが「自動プリントモード」に設定されているか判定する(ステップS119)。
【0187】
ここで、「自動プリントモード」とは、ユーザからのプリント指示によらず、自動的に受信した画像データをプリントするモードであり、プリントサーバ200は、この「自動プリントモード」と、ユーザからのプリント指示を待ってプリントする「手動プリントモード」とを択一的に選択できるようにされている。
【0188】
なお、このプリントモードの設定は、たとえば表示部230と操作部228を用いて設定する。すなわち、表示部230にプリントモードの選択画面を表示させ、「自動プリントモード」と「手動プリントモード」のいずれか一方を操作部228によってユーザに選択させるようにする。選択したプリントモードの情報は、たとえば図示しないEEPROM等に記録しておく。
【0189】
CPU210は、プリントモードが「自動プリントモード」に設定されていないと判定すると、ユーザからのプリント指示の有無を判定する(ステップS120)。なお、プリント指示は操作部228から入力するものとし、CPU210は、この操作部228からのプリント指示の有無を判定する。
【0190】
一方、プリントモードが「自動プリントモード」に設定されていると判定すると、又は、「手動プリントモード」の下、プリント指示が入力されたと判定すると、CPU210は、プリンタ300との通信が確立しているか判定する(ステップS121)。そして、プリンタ300と通信が確立していると判定すると、第1データストレージ部216に格納されているプリントデータをプリンタ300に送信し(ステップS122)、設定されたプリンタサイズの画像を設定された枚数、プリンタ300にプリントさせる。
【0191】
この後、CPU210は、プリントが完了したか判定し(ステップS123)、プリントが完了したと判定すると、第1データストレージ部216に格納されている画像データを第2データストレージ部218に移動させる(ステップS124)。そして、データの移動完了後、カメラの電源がOFFにされたか否か判定し(ステップS125)、OFFにされていない場合は、ステップS110に戻り、上記処理を繰り返す。
【0192】
以上説明したように、プリントサーバ200は、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント指示があると、その受信した画像データに基づいてプリントデータを生成し、プリント処理した後、第2データストレージ部218に記録する。一方、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント指示がない場合は、プリントデータの生成処理は行わずに、そのまま第2データストレージ部218に記録する。
【0193】
このようにプリント指示の有無にかかわらず画像データを第2データストレージ部218に記録することにより、画像データの消失、破壊を効果的に防止することができる。また、オリジナルの画像データを第2データストレージ部218に保管しておくことにより、プリント後に画像を修正する場合であっても対応することができる。
【0194】
また、プリントサーバ200には、RAW画像データ現像部222が備えられているので、デジタルカメラ10からRAW画像データが送信されてきた場合であっても問題なくプリントすることができ、画質調整が必要になっても、画質の劣化を最小限にすることができる。なお、RAW画像データは、カメラの種類によって現像方式が異なるため、RAW画像データ現像部222は、種々のカメラのRAW画像データを現像できるようにされているものとする。
【0195】
なお、本実施の形態では、画像データにプリント指示がある場合、画像データからプリントデータを生成し、その生成したプリントデータをプリンタに出力した後、画像データを第1データストレージ部216から第2データストレージ部218に移動させるようにしているが、画像データを第2データストレージ部218に移動させるタイミングは、これに限定されるものではない。たとえば、プリントデータの生成後、第1データストレージ部216から第2データストレージ部218に移動させるようにしてもよいし、また、プリントデータの生成開始と共に第2データストレージ部218に移動させるようにしてもよい(第1データストレージ部216からプリントデータ生成部220に画像データを加えると同時に第2データストレージ部218に移動させる)。
【0196】
また、上記実施の形態では、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント条件が設定されていない場合、現像/プリント条件記憶部224に記憶された既定のプリント条件に従って画像をプリントするようにしているが、デジタルカメラ10から受信した画像データにプリント条件が設定されていない場合は、表示部230及び操作部228を用いてユーザが手動でプリント条件を設定するようにしてもよい。
【0197】
同様にデジタルカメラ10から受信したRAW画像データに現像条件が設定されていない場合は、表示部230及び操作部228を用いてユーザが手動で現像条件を設定するようにしてもよい。
【0198】
また、現像/プリント条件記憶部224に記憶させる既定のプリント条件及び既定の現像条件は、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
【0199】
また、画像データをプリントすると、そのプリントした画像データのプリント条件が既定のプリント条件として現像/プリント条件記憶部224に記憶されるようにしてもよい。この場合、プリントが実行されるたびに、新たなプリント条件が現像/プリント条件記憶部224に記録される。したがって、受信した画像データにプリント条件が設定されていない場合は、最後にプリントされた画像データのプリント条件と同じプリント条件でプリントされることとなる。
【0200】
同様にRAW画像データを現像すると、現像したRAW画像データの現像条件が既定の現像条件として現像/プリント条件記憶部224に記憶されるようにしてもよい。この場合も上記同様に現像処理が行われるたびに、新たな現像条件が現像/プリント条件記憶部224に記録される。したがって、受信したRAW画像データに現像条件が設定されていない場合は、最後に現像したRAW画像データの現像条件と同じ現像条件で現像されることとなる。
【0201】
なお、本実施の形態では、プリントサーバとプリンタを別体で構成しているが、プリンタにプリントサーバの機能を組み込み、一体で構成してもよい。
【0202】
また、本実施の形態では、プリンタ300とプリントサーバ200との間の通信に無線による通信手段を用いているが、有線による通信手段を用いてもよい。同様にデジタルカメラ10とプリントサーバ200との間の通信に有線による通信手段を用いてもよい。
【0203】
さらに、本実施の形態では、デジタルカメラ10、プリントサーバ200、プリンタ300のそれぞれに通信手段を組み込んでいるが、外付けの通信手段を用いてもよい。
【0204】
また、上述したように通信手段は特に限定されるものではなく、たとえば無線LAN方式、Bluetooth方式、赤外線方式などの方式を適用することができる。したがって、公衆回線を利用して通信するようにしてもよく、デジタルカメラ10はカメラ付き携帯電話機で構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0205】
【図1】本発明に係るプリントシステムの一実施形態を示すシステム構成図
【図2】デジタルカメラの外観構成を示す正面斜視図
【図3】デジタルカメラの外観構成を示す背面斜視図
【図4】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図
【図5】プリントサーバの電気的構成を示すブロック図
【図6】デジタルカメラの液晶モニタに表示される設定画面の一例を示す図
【図7】「即時送信モード」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図8】「非即時送信モード1」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図9】「非即時送信モード1」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャート
【図10】「非即時送信モード2」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図11】「非即時送信モード2」設定時における画像データの送信処理の手順を示すフローチャート
【図12】「手動送信モード」選択時におけるデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図13】プリント枚数の指定方法として「自動」が選択された場合のデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図14】プリント枚数の指定方法として「確認付き自動」が選択された場合のデジタルカメラの処理手順を示すフローチャート
【図15】プリントサーバの処理動作の手順を示すフローチャート
【符号の説明】
【0206】
10…デジタルカメラ、12…カメラボディ、14…撮影レンズ、16…ファインダ窓、18…ストロボ、20…アンテナ、22…レリーズボタン、22A…タッチセンサ、24…電源/モードスイッチ、28…ファインダ接眼部、30…液晶モニタ、32…ズームボタン、34…十字ボタン、36…MENU/OKボタン、38…DISPボタン、40…BACKボタン、110…CPU、112…操作部、114…バス、116…ROM、118…EEPROM、120…メモリ(SDRAM)、122…VRAM、124…計時部、126…光学ユニット、128…フォーカスモータドライバ、130…ズームモータドライバ、132…アイリスモータドライバ、134…撮像素子、136…タイミングジェネレータ(TG)、138…アナログ処理部、140…A/D変換器、142…画像入力コントローラ、144…画像信号処理部、146…圧縮・伸張処理部、148…メディアコントローラ、150…記憶メディア(メモリカード)、152…通信部、154…LCD/ビデオエンコーダ、156…OSD回路、158…AE/AWB検出部、160…AF検出部、162…データ照合部、164…画像解析部、200…プリントサーバ、210…CPU、212…ROM、214…RAM、216…第1データストレージ部、218…第2データストレージ部、220…プリントデータ生成部、222…RAW画像データ現像部、224…現像/プリント条件記憶部、226…通信部、228…操作部、230…表示部、300…プリンタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置からプリントサーバに画像データを送信し、該プリントサーバでプリンタに出力するためのプリントデータを生成して、プリンタに出力するプリントシステムにおいて、
前記プリントサーバに前記撮影装置から受信した画像データを記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段から画像データを移動し、記憶する第2の記憶手段と、
を備えたことを特徴とするプリントシステム。
【請求項2】
前記撮影装置は、送信する画像データのプリントの要/不要を設定するプリント設定手段を有し、該プリント設定手段でプリント要と設定された画像データに対してプリント指示の情報を付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データにプリント指示の情報が付加されていない場合、前記プリントデータを生成せずに受信した画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記憶するとともに、受信した画像データにプリント指示の情報が付加されている場合、プリントデータを生成して画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記録することを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項3】
前記撮影装置は、送信する画像データのプリント条件を設定するプリント条件設定手段を有し、該プリント条件設定手段で設定されたプリント条件の情報を画像データに付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データを付加されたプリント条件に従って前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリントシステム。
【請求項4】
前記プリントサーバは、規定のプリント条件が記憶されたプリント条件記憶手段を有し、前記撮影装置から受信した画像データにプリント条件が付加されていない場合、前記プリント条件記憶手段に記憶されたプリント条件に従って画像データを前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項3に記載のプリントシステム。
【請求項5】
前記規定のプリント条件は、最後にプリントした画像データのプリント条件であることを特徴とする請求項4に記載のプリントシステム。
【請求項6】
前記撮影装置は、撮像素子から出力される映像信号に少なくともA/D変換を施した生のデジタル画像データの現像条件を設定するための現像条件設定手段を有し、該現像条件設定手段で設定された現像条件を付加して前記生のデジタル画像データを前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データを付加された現像条件に従って現像する現像手段を有することをことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のプリントシステム。
【請求項7】
前記プリントサーバは、規定の現像条件が記憶された現像条件記憶手段を有し、前記現像手段は、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データに現像条件が付加されていない場合、前記現像条件記憶手段に記憶された現像条件に従って前記生のデジタル画像データを現像することを特徴とする請求項6に記載のプリントシステム。
【請求項8】
前記規定の現像条件は、最後に現像した生のデジタル画像データの現像条件であることを特徴とする請求項7に記載のプリントシステム。
【請求項1】
撮影装置からプリントサーバに画像データを送信し、該プリントサーバでプリンタに出力するためのプリントデータを生成して、プリンタに出力するプリントシステムにおいて、
前記プリントサーバに前記撮影装置から受信した画像データを記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段から画像データを移動し、記憶する第2の記憶手段と、
を備えたことを特徴とするプリントシステム。
【請求項2】
前記撮影装置は、送信する画像データのプリントの要/不要を設定するプリント設定手段を有し、該プリント設定手段でプリント要と設定された画像データに対してプリント指示の情報を付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データにプリント指示の情報が付加されていない場合、前記プリントデータを生成せずに受信した画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記憶するとともに、受信した画像データにプリント指示の情報が付加されている場合、プリントデータを生成して画像データを前記第2の記憶手段に移動し、記録することを特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項3】
前記撮影装置は、送信する画像データのプリント条件を設定するプリント条件設定手段を有し、該プリント条件設定手段で設定されたプリント条件の情報を画像データに付加して前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した画像データを付加されたプリント条件に従って前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリントシステム。
【請求項4】
前記プリントサーバは、規定のプリント条件が記憶されたプリント条件記憶手段を有し、前記撮影装置から受信した画像データにプリント条件が付加されていない場合、前記プリント条件記憶手段に記憶されたプリント条件に従って画像データを前記プリンタにプリントさせることを特徴とする請求項3に記載のプリントシステム。
【請求項5】
前記規定のプリント条件は、最後にプリントした画像データのプリント条件であることを特徴とする請求項4に記載のプリントシステム。
【請求項6】
前記撮影装置は、撮像素子から出力される映像信号に少なくともA/D変換を施した生のデジタル画像データの現像条件を設定するための現像条件設定手段を有し、該現像条件設定手段で設定された現像条件を付加して前記生のデジタル画像データを前記プリントサーバに送信する一方、前記プリントサーバは、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データを付加された現像条件に従って現像する現像手段を有することをことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のプリントシステム。
【請求項7】
前記プリントサーバは、規定の現像条件が記憶された現像条件記憶手段を有し、前記現像手段は、前記撮影装置から受信した生のデジタル画像データに現像条件が付加されていない場合、前記現像条件記憶手段に記憶された現像条件に従って前記生のデジタル画像データを現像することを特徴とする請求項6に記載のプリントシステム。
【請求項8】
前記規定の現像条件は、最後に現像した生のデジタル画像データの現像条件であることを特徴とする請求項7に記載のプリントシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−25258(P2006−25258A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202327(P2004−202327)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]