説明

プリント配線板の製造方法及びプリント配線板

【課題】接続信頼性の高いパッドを備えるプリント配線板を提案する。
【解決手段】パッド61が、配線58よりも厚みが2〜10μmの厚い。さらに、パッド61上に半田バンプ76が形成され、導体回路58上に半田バンプに比べ相対的に薄い半田被膜が形成されている。ICチップ90の金スタッドバンプ91を位置決めし、ICチップ90をプリント配線板10側に押し当て、金スタッドバンプ91とパッド61の半田バンプ76との接続を取る際に、半田間のブリッジを生じることなく、金スタッドバンプ91とパッド61との接続信頼性を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICチップなどの電子部品を搭載するプリント配線板に関し、特に、フリップチップ接続を行うためのパッドを備えるプリント配線板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器の高機能化にともない、プリント配線板に搭載されるICチップの高集積化、狭ピッチ化が求められている。ICチップをプリント配線板に搭載する際に、ICチップに設けられた金スタッドバンプをプリント配線板の接続用パッド上に形成された半田バンプへ接続させる方法(フリップチップ接続)が採用されることがある。
【0003】
特許文献1には、導体回路の一部としてフリップチップ接続用のパッドを備えたプリント配線板の製造方法として、導体回路上のフリップチップ接続用パッドの形成予定位置をエッチングマスクで覆い、エッチングマスクで覆われていない露出部分をハーフエッチングして厚さを減少させ、ハーフエッチングされた部分よりも厚いパッドを露出させることを開示している。また、引例文献1では、パッドが導体回路に対して相対的に厚く形成することにより、パッド上に半田を集中させる必要がなく、パッドの厚みと導体回路の厚みとの差の分だけパッド上の半田を盛り上げることができることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−005158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、パッド上に半田を集中させることなく半田バンプを形成しているため、目的とする半田バンプの厚みを形成すると、導体回路上の半田が近接するソルダーレジストの厚みを超えてしまい、半田間でブリッジが生じる恐れがある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、接続信頼性の高いパッドを備えファインピッチに配線可能なプリント配線板を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本願発明のプリント配線板の製造方法は、
第1面と該第1面とは反対側の第2面を有する絶縁板を準備することと、前記絶縁板の第1面に金属膜を形成することと、前記金属膜上に、めっきレジストを形成することと、前記めっきレジストから露出する金属膜上にめっき膜を形成することと、前記めっき膜の一部をエッチングレジストで覆うことと、前記エッチングレジストから露出している前記めっき膜をエッチングにより薄くすることと、前記エッチングレジストを除去することと、前記めっきレジストを除去することと、前記めっきレジストを除去することにより露出する前記金属膜を除去することでパッドと該パッドより厚みが薄い導体回路とからなる配線を形成することと、前記絶縁板の第1面と前記配線上にソルダーレジスト層を形成することと、前記パッドと前記パッドに繋がっている導体回路の一部を露出する開口を前記ソルダーレジスト層に形成することと、前記開口により露出している前記パッド及び導体回路の一部に半田膜を形成することと、リフローすることにより、前記パッド上に半田を凝集させることで前記パッド上に半田バンプを形成すること、とからなる。
上記目的を達成するため、本願発明のプリント配線板の製造方法は、
第1面と該第1面とは反対側の第2面を有する絶縁板を準備することと、前記絶縁板の第1面に金属膜を形成することと、前記金属膜の一部を第1のめっきレジストで覆うことと、前記第1のめっきレジストから露出する前記金属膜上に第1のめっき膜を形成することと、前記第1のめっき膜の一部を第2のめっきレジストで覆うことと、前記第2のめっきレジストから露出している前記第1のめっき膜上に第2のめっき膜を形成することと、前記第1及び第2のめっきレジストを除去することと、前記第1と第2のめっき膜から露出している前記金属膜を除去することでパッドと該パッドより厚みが薄い導体回路とからなる配線を形成することと、前記絶縁板の第1面と前記配線上にソルダーレジスト層を形成することと、前記パッドと前記パッドに繋がっている導体回路の一部を露出する開口を前記ソルダーレジスト層に形成することと、前記開口により露出している前記パッド及び導体回路の一部に半田膜を形成することと、リフローすることにより、前記パッド上に半田を凝集させることで前記パッド上に半田バンプを形成すること、とからなる。
また、上記目的を達成するため本願発明のプリント配線板は、
第1面と該第1面とは反対側の第2面とを有する絶縁板と、前記絶縁板の第1面に形成されていて、電子部位品を搭載するためのパッドと該パッドと繋がっている導体回路とからなる配線と、
前記パッドと前記パッドと繋がっている導体回路の一部に形成されている半田バンプと、からなるプリント配線板において、前記パッドの厚みは前記導体回路の厚みより厚く、前記パッド上の半田バンプの厚みは前記導体回路上の半田バンプの厚みより厚い。
【発明の効果】
【0008】
本願発明のプリント配線板及びその製造方法では、パッドが導体回路よりも厚みが厚く、更にパッド上に形成される半田バンプは、導体回路上に形成される半田被膜よりも厚く形成される。このため、少ない半田量でも充分な半田バンプを形成することができる。また、導体回路上の半田がソルダーレジスト層を超えてブリッジすることはない。さらに、ICチップ等の電子部品を実装する際に、ICチップのバンプを半田バンプに対して加圧し易くなるので、電子部品とパッドとの接続信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の多層プリント配線板の断面図及び上面図である。
【図2】第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図3】第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図4】第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図5】第2実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図6】第2実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図7】第2実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図8】第1実施形態に係る多層プリント配線板の改変例を示す上面図及び断面図である。
【図9】第2実施形態に係る多層プリント配線板の改変例を示す上面図及び断面図である。
【図10】本発明のプリント配線板の改変例を示す平面図である。
【図11】第3実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図12】本発明の第1実施例の多層プリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図13】本発明の第1実施例の多層プリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図14】本発明の第1実施例の多層プリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図15】本発明の第1実施例の多層プリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図16】本発明の第1実施例の多層プリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図17】本発明の第1実施例の多層プリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図18】本発明の第1実施例の多層プリント配線板の製造方法を示す工程図である。
【図19】第1実施例に係る多層プリント配線板の断面図である。
【図20】第1実施形態に係る多層プリント配線板にICチップを載置した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
[第1実施形態]
図1(A)〜図1(C)を参照して、本発明のプリント配線板の構成について説明する。
図1(A)は、多層プリント配線板10の断面図を示している。多層プリント配線板10では、コア基板30の表面に導体回路34が形成されている。コア基板30の表面と裏面とはスルーホール36を介して接続されている。スルーホール36は、スルーホールランドを構成する蓋めっき層36a、36dと、側壁導体層36bとから成り、側壁導体層36bの内部には樹脂充填剤37が充填されている。蓋めっき層(スルーホールランド)36a、36dの上にフィルドビア60及び導体回路58の形成された樹脂絶縁層50と、フィルドビア160及び導体回路158の形成された樹脂絶縁層150とが配設されている。上面側の導体回路158の所定位置にはパッド161が形成されている。パッド161の上には半田バンプ76が配置されている。樹脂絶縁層150の上層にはソルダーレジスト層70が形成されており、上面側の該ソルダーレジスト層70の開口部71を介して導体回路158の一部とパッド161が露出され、下面側の開口部71にバンプ78が形成されている。
【0011】
図1(B)は、多層プリント配線板10の一部を拡大して示した上面図を示し、図1(C)は、図1(B)に示したA−A’断面を示している。パッド161の厚みは、導体回路158よりも厚く形成されており、2〜10μm程度厚く形成されることが好ましい。パッド161上には、断面が山型或いは半楕円形状の半田バンプ76が形成されている。ソルダーレジスト70から露出する導体回路158上には半田膜76βが形成されている。パッド161上の半田バンプ76の厚みは、導体回路158上の半田膜76βの1.1〜15倍厚く形成されることが好ましい。なお、本願発明におけるパッド上の半田バンプの厚みは、パッド161の上面から半田バンプ76の最大の厚みであり、導体回路上の半田膜の厚みは、導体回路158の上面から半田膜76β
の最大の厚みを指す。
図1(C)の別例として、図1(D)に示すように、導体回路158上にNi,Au、Sn、Pd,Ag,Ptから選ばれる金属層172を形成してもよい。金属層を形成することで、導体回路表面の酸化を防止することができる。
【0012】
引き続き、本発明の第1実施形態に係るプリント配線板10の製造方法について図2〜図4を参照して説明する。
(1)樹脂から成る絶縁層(図2(A))50上に、銅等の金属膜52を形成する(図2(B))。金属膜は、無電解めっき膜、無電解めっき膜+電解めっき膜、プリプレグに金属箔をプレスする等で形成することができる。
【0013】
(2)金属膜52上に、パッド及び導体回路を形成するための第1のめっきレジスト54aを形成し(図2(C))、電解めっき液に浸漬し、金属膜52を介して通電し、めっきレジスト非形成部に第1の電解銅めっき膜56aを形成する(図2(D))。
【0014】
(3)導体回路となる第1の電解銅めっき膜56a上にパッドを形成するための第2のめっきレジスト55を形成し(図3(A))、電解めっき液に浸漬し、第2のめっきレジスト55の非形成部の第1の電解銅めっき膜56a上に2〜10μmの厚みの第2の電解銅めっき膜59を形成する(図3(B))。
【0015】
(4)第1のめっきレジスト54a及び第2のめっきレジスト55を剥離し、第1の電解銅めっき膜56aから成る導体回路58と、第1の電解銅めっき膜56a及び第1の電解銅めっき膜56a上に形成された第2の電解銅めっき膜59から成るパッド61とを形成する(図3(C))。そして、第1のめっきレジスト54a下の金属膜52をエッチングにより除去する(図3(D))。これにより、厚みh1:15μmの導体回路58と、厚みh2:18〜25μmのパッド61を形成する。
【0016】
(5)絶縁層50上に、パッド61を露出する開口部71を設け、厚みh3:25〜35μmのソルダーレジスト層70を形成する(図3(E))。なお、図1(D)で示した酸化防止用の金属層172の形成は、この工程の後に形成することができる。さらに別例としては、図3(B)で示した電気銅めっき膜59を形成した後に形成することも可能である。その場合、金属被膜は、パッドの上面にのみ形成されることになる。(図3(F))
【0017】
(6)開口部71から露出するパッド61及び導体回路58上に、3±1.5μmの厚み(W6)に半田ペースト76αを印刷する(図4(A))。図4(A)の平面図を図4(B)に示す。パッド61及び導体回路58の幅(W1)は25μmで、パッド61の長さL1は100μmで、半田ペーストの塗布長さ(L2=パッド長さ+ソルダーレジストから露出する導体回路の長さ)は300μmである。次ぎに、250℃で0.5分リフローを行う。リフローで半田が溶解し、表面張力により半田は球状になろうとする。この際、より安定な球状になろうとするため導体回路58上の半田も凝集し、凸部であるパッド61上に断面半楕円形状の半田バンプ76が形成され、導体回路58上に薄い半田膜76βが出来る(図4(C))。これにより、プリント配線板10が完成する。ここで、半田バンプの高さH4は15μmで、導体回路58上の半田膜76βの厚みH5は1μmで、半田バンプの長さL3は100+αμmとなる。半田ペーストを構成する半田としては、Sn/Pb、Sn/Ag、Sn/Sb、Sn/Ag/Cuなどが主成分となる金属を用いることができる。
【0018】
引き続き、プリント配線板10へのICチップの搭載について説明する。
プリント配線板10のパッド61に対向させるように、プリント配線板に搭載するICチップ90の金スタッドバンプ91を位置決めし(図4(D))、ICチップ90をプリント配線板10側に押し当て、金スタッドバンプ91とパッド61との接続を取り、ICチップ90をプリント配線板10に搭載し、ICチップ90とプリント配線板10との間にアンダーフィル材UFを充填する。(図4(E))。なお、パッド61の厚みは、ソルダーレジスト70よりも低くすることが好ましい。ソルダーレジスト70よりも厚いパッド61を形成することも可能であるが、電子部品の実装位置が高くなるため、軽薄化という点では、保護層よりも低くする方が良い。
【0019】
第1実施形態の製造方法に係るプリント配線板では、パッド61が、第1の電解銅めっき膜56aと2〜10μmの第2の電解銅めっき膜59とから成り、第1の電解銅めっき膜56aから成る導体回路58よりも厚みが2〜10μmの厚い。さらに、パッド61上に厚さ15μmの半田バンプ76が形成されている。このため、ICチップ90をプリント配線板10側に押し当て、金スタッドバンプ91とパッド61の半田バンプ76との接続を取る際に、ICチップ90がソルダーレジスト層70へ接触せず、充分な圧力を加えることで金スタッドバンプ91とパッド61の半田バンプ76との接続信頼性を高めることができる。
【0020】
更に、パッド61と導体回路58の幅とが等しいため、パッド61との絶縁距離を設けるために導体回路58をパッド61から離すよう引き回す必要がなく、導体回路58をファインピッチに配置することができる。
【0021】
また、第1のめっき膜上に第2のめっき膜を形成して厚みを高めるので、エッチングレジストを被覆してエッチングを行い導体回路の厚みを薄くする製造方法と比較して、パッド及び導体回路にサイドエッチングが発生せず、パッド及び導体回路の信頼性を低下させることが無い。
【0022】
第1実施形態の製造方法の係るプリント配線板では、パッド61に半田バンプ76が形成され、金スタッドバンプ91と接続される。パッドの厚みが厚いため、金スタッドバンプ91がパッド61の半田バンプ76へ押しつけられた際に高い圧力が加わるので、接続信頼性を高めることができる。
【0023】
更に、第1実施形態の製造方法に係るプリント配線板では、金スタッドバンプ91がパッド61の半田バンプ76へ押しつけられた際に、ソルダーレジスト層70とICチップ90とが当接しても、パッド61の厚みが厚く金スタッドバンプ91へ加わる圧力が高いので、接続信頼性を高めることができる。
【0024】
ソルダーレジスト層から露出する導体回路58上に薄い半田膜76βが被覆されるため、半田膜76βがソルダーレジスト70を超えて半田間でブリッジを生じることはない。
【0025】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るプリント配線板10の製造方法について図5〜図7を参照して説明する。
(1)樹脂から成る絶縁層(図5(A))50上に、銅等の金属膜52を形成する(図5(B))。金属膜は、無電解銅めっきで形成できる。ここで、めっき膜を形成する代わりに、金属箔を貼り付けることもできる。
【0026】
(2)金属膜52上に、パッド及び導体回路を形成するためのめっきレジスト54bを形成し(図5(C))、電解めっき液に浸漬し、金属膜52を介して通電し、めっきレジスト非形成部に厚み18〜25μmの電解銅めっき膜56bを形成する(図5(D))。
【0027】
(3)パッドとなる電解銅めっき膜56b上にパッドを形成するためのエッチングレジスト57を形成し(図6(A))、エッチング液に浸漬し、エッチングレジスト57の非形成部である導体回路となる電解銅めっき膜56の表面を厚み2〜10μmエッチングする(図6(B))。
【0028】
(4)めっきレジスト54b及びエッチングレジスト57を剥離し、厚み2〜10μmエッチングされた電解銅めっき膜56bから成る導体回路58と、エッチングされない電解銅めっき膜56bから成るパッド61とを形成する(図6(C))。そして、めっきレジスト54b下の金属膜52をエッチングにより除去する(図6(D))。これにより、厚みh1:15μmの導体回路58と、厚みh2:18〜25μmのパッド61を形成する。
【0029】
(5)絶縁層50上に、パッド61を露出する開口部71を設け、厚みh3:25〜35μmのソルダーレジスト層70を形成する(図6(E))。
【0030】
(6)開口部71から露出するパッド61及び導体回路58上に、3±1.5μmの厚み(W6)に半田ペースト76αを印刷する(図7(A))。図7(A)の平面図を図7(B)に示す。パッド61及び導体回路58の幅(W1)は25μmで、パッド61の長さL1は100μmで、半田ペーストの塗布長さ(L2=パッド長さ+ソルダーレジストから露出する導体回路の長さ)は300μmである。次ぎに、250℃で0.5分リフローを行う。リフローで半田が溶解し、表面張力により半田は丸くなろうとする。この際、より安定な球状になろうとするため導体回路58上の半田も凝集し、凸部であるパッド61上に断面半楕円形状の半田バンプ76が形成され、導体回路58上に薄い半田膜76βが出来る(図7(C))。これにより、プリント配線板10が完成する。ここで、半田バンプの高さH4は15μmで、導体回路58上の半田膜76βの厚みH5は1μmで、半田バンプの長さL3は100+αμmとなる。なお、半田ペースト76αを印刷する前に、開口部71から露出するパッド61及び導体回路58上に、Ni,P,Au、Sn、Pd,Ag,Ptから選ばれる少なくとも1つの金属層を形成した後、半田膜を形成することも可能である。
【0031】
引き続き、プリント配線板10へのICチップの搭載について説明する。
プリント配線板10のパッド61に対向させるように、プリント配線板に搭載するICチップ90の金スタッドバンプ91を位置決めし(図7(D))、ICチップ90をプリント配線板10側に押し当て、金スタッドバンプ91とパッド61との接続を取り、ICチップ90をプリント配線板10に搭載し、ICチップ90とプリント配線板10との間にアンダーフィル材UFを充填する。(図7(E))。
【0032】
第2実施形態の製造方法に係るプリント配線板10では、パッド61が、2〜10μm程度エッチングが施される導体回路58よりも厚みが厚い。さらに、パッド61上に厚さ15μmの半田バンプ76が形成されている。このため、ICチップ90をプリント配線板10側に押し当て、金スタッドバンプ91とパッド61の半田バンプ76との接続を取る際に、ICチップ90がソルダーレジスト層70へ接触せず、充分な圧力を加えることで金スタッドバンプ91とパッド61の半田瘤76との接続信頼性を高めることができる。
【0033】
更に、パッド61と導体回路58の幅とが等しいため、パッド61との絶縁距離を設けるために導体回路58をパッド61から離すよう引き回す必要がなく、導体回路58をファインピッチに配置することができる。
【0034】
また、エッチングの際に、パッド61の側面、及び、導体回路58の側面にはめっきレジスト54aが残っているので、パッド61及び導体回路58にサイドエッチングが発生しない。このため、サイドエッチングが発生する、エッチングレジストを被覆してエッチングを行い配線の厚みを薄くする製造方法と比較して、パッド及び配線の信頼性を低下させることが無い。
【0035】
上記第1実施形態及び第2実施形態において説明したプリント配線板では、矩形形状の複数のパッド61を、ソルダーレジスト層70に設けた開口71により露出させているが、図10(A)のように、略円形形状のパッド61を設けてもよく、図10(B)のように、パッドのみを格子状に形成し、凸部のソルダーレジストから露出させてもよい。
【0036】
さらに、第1実施形態の変更例として、次のような方法も可能である。図8(A)は、プリント配線板10上に第2のめっきレジスト55が形成された上面図であり、図8(B)と図8(C)は、それぞれ、図8(A)で示したB1−B1とA1−A1の断面図である。第2のめっきレジスト55が、第1の電解銅めっき膜の幅よりも狭く形成されている。この場合、その後に形成されるパッド61は、図8(D)に示すように、導体回路58よりも縦方向、横方向ともに狭く形成されることになる。そして、半田ペーストを印刷し、リフローを行うことで、パッド61上に半田バンプ76を形成する(図8(E))。この改変例では、導体回路に対して面積の狭いパッド61上に半田バンプ76を形成するため、半田バンプ76の高さを第1実施形態と比較して高くできる利点がある。
【0037】
また、第2実施形態の変更例として、次のような方法も可能である。
図9(A)は、第1の電解銅めっき膜上にエッチングレジスト57が形成された上面図であり、図9(B)と図9(C)は、それぞれ、図9(A)で示したB2−B2とA2−A2の断面図である。エッチングレジスト57が、第1の電解銅めっき膜の幅よりも狭く形成されている。この場合、その後に形成されるパッド61は、図9(D)に示すように、導体回路58よりも縦方向、横方向ともに狭く形成されることになる。そして、半田ペーストを印刷し、リフローを行うことで、パッド61上に半田バンプ76を形成する(図9(E))。この改変例では、導体回路に対して面積の狭いパッド61上に半田バンプ76を形成するため、半田バンプ76の高さを第2実施形態と比較して高くできる利点がある。
【0038】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係るプリント配線板10の製造方法について図11を参照して説明する。
第1実施形態の(1)〜(4)工程、又は、第2実施形態の(1)〜(4)工程で、絶縁層50上に配線58と配線よりも2〜10μm厚みの厚いパッド61と15μmの高さの半田バンプ76とを形成する(図11(A))。そして、絶縁層50上に、樹脂フィルム中に金属等の導電性粒子を含有する異方導電性フィルム(Anisotropic Conductive Film)98を載置し、プリント配線板10を完成する(図11(B))。
【0039】
プリント配線板10のパッド61に対向させるように、プリント配線板に搭載するICチップ90バンプ92を位置決めし(図11(C))、ICチップ90をプリント配線板10側に押し当て、バンプ92とパッド61とをACF98を介して接続を取り、ICチップ90をプリント配線板10に搭載する(図11(D))。
【0040】
第3実施形態のプリント配線板10では、パッド61が配線58よりも厚みが厚く、更に半田バンプ76が形成されているため、ACF(異方導電性フィルム)98を介して、配線58を短絡させることなく、パッド61のみバンプ92へ接続を取ることができる。
【0041】
[実施例]
[第1実施例]
先ず、本発明の第1実施例に係るビルドアップ多層プリント配線板10の構成について、図12〜図20を参照して説明する。図19は、該多層プリント配線板10の断面図を、図20は、図19に示す多層プリント配線板10にICチップ90を取り付け、ドータボード94へ載置した状態を示している。図19に示すように、多層プリント配線板10では、コア基板30の表面に導体回路34が形成されている。コア基板30の表面と裏面とはスルーホール36を介して接続されている。スルーホール36は、スルーホールランドを構成する蓋めっき層36a、36dと、側壁導体層36bとから成り、側壁導体層36bの内部には樹脂充填剤37が充填されている。蓋めっき層(スルーホールランド)36a、36dの上にフィルドビア60及び導体回路58の形成された樹脂絶縁層50と、フィルドビア160及び導体回路158の形成された樹脂絶縁層150とが配設されている。上面側の導体回路158の所定位置にはパッド161が形成され、該パッド161上に半田バンプ76が配置されている。樹脂絶縁層150の上層にはソルダーレジスト層70が形成されており、上面側の該ソルダーレジスト層70の開口部71を介してパッド161が露出され、下面側の開口部71にバンプ78が形成されている。
【0042】
図20中に示すように、多層プリント配線板10の上面側のパッド161の半田バンプ76には、ICチップ90のバンプ92へ金スタッドバンプ91を介して接続される。一方、下側のハンダバンプ78は、ドータボード94のランド96へ接続されている。
【0043】
引き続き、図20を参照して上述した多層プリント配線板10の製造方法について図12〜図19を参照して説明する。
(1)厚さ0.2〜0.8mmのガラスエポキシ樹脂またはBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる絶縁性基板30の両面に5〜250μmの銅箔32がラミネートされている銅張積層板30Aを出発材料とした(図12(A))。まず、この銅張積層板をドリル削孔して通孔16を穿設し(図12(B))、無電解めっき処理および電解めっき処理(後述するめっき液と条件(工程(13)、(15))参照)を施し、スルーホール36の側壁導体層36bを形成した(図12(C))。通孔16の開口径は、ドリルの選択により0.1〜0.25mmΦで形成し、そのピッチは0.15〜0.575mmとした。
【0044】
(2)スルーホール36を形成した基板30を水洗いし、乾燥した後、NaOH(10g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/l)を含む水溶液を黒化浴(酸化浴)とする黒化処理、および、NaOH(10g/l)、NaBH4 (6g/l)を含む水溶液を還元浴とする還元処理を行い、スルーホール36の側壁導体層36b及び表面に粗化面36αを形成する(図12(D))。
【0045】
(3)次に、平均粒径10μmの銅粒子を含む充填剤37(タツタ電線製の非導電性穴埋め銅ペースト、商品名:DDペースト)を、スルーホール36へスクリーン印刷によって充填し、乾燥、硬化させる(図13(A))。これは、スルーホール部分に開口を設けたマスクを載置した基板上に、印刷法にて塗布することによりスルーホールに充填させ、充填後、乾燥、硬化させる。
【0046】
引き続き、そして、スルーホール36からはみ出した充填剤37を、#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いたベルトサンダー研磨により除去し、さらにこのベルトサンダー研磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行い、基板30の表面を平坦化する(図13(B)参照)。このようにして、スルーホール36の側壁導体層36bと樹脂充填剤37とが粗化層36αを介して強固に密着した基板30を得る。
【0047】
(4)前記(3)で平坦化した基板30表面に、パラジウム触媒(アトテック製)を付与し、無電解銅めっきを施すことにより、厚さ0.6μmの無電解銅めっき膜23を形成する(図13(C)参照)。
【0048】
(5)ついで、以下の条件で電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜24を形成し、導体回路34となる部分の厚付け、およびスルーホール36に充填された充填剤37を覆う蓋めっき層(スルーホールランド)となる部分を形成する(図13(D))。
〔電解めっき水溶液〕
硫酸 180 g/l
硫酸銅 80 g/l
添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL)
1 ml/l
〔電解めっき条件〕
電流密度 1A/dm
時間 30分
温度 室温
【0049】
(6)導体回路および蓋めっき層となる部分を形成した基板30の両面に、市販の感光性ドライフィルムを張り付け、パターンを有するマスクを載置して、100mJ/cmで露光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmのエッチングレジスト25を形成する(図13(E)参照)。
【0050】
(7)そして、エッチングレジスト25を形成してない部分のめっき膜23,24と銅箔32を、塩化第2銅を主成分とするエッチング液にて溶解除去し、さらに、エッチングレジスト25を5%KOHで剥離除去して、独立した導体回路34、および、充填剤37を覆う蓋めっき層36a、36dを形成する(図14(A)参照)。所謂テンティング法である。
【0051】
(8)次に、導体回路34および充填剤27を覆う蓋めっき層36a、36dの表面にメック社製のマイクロエッチング剤(CZシリーズ)を使用して粗化層(凹凸層)34βを形成した(図14(B))。
【0052】
(9)基板の両面に、基板より少し大きめの層間樹脂絶縁層用樹脂フィルム(味の素社製:商品名;ABF−45SH)50γを基板上に載置し、圧力0.45MPa、温度80℃、圧着時間10秒の条件で仮圧着して裁断した後、さらに、以下の方法により真空ラミネーター装置を用いて貼り付けることにより樹脂絶縁層50を形成した(図14(C))。すなわち、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを基板上に、真空度67Pa、圧力0.47MPa、温度85℃、圧着時間60秒の条件で本圧着し、その後、170℃で40分間熱硬化させた。
【0053】
(10)次に、波長10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0mm、トップハットモード、パルス幅3〜30μ秒、マスクの貫通孔の径1.0〜5.0mm、1〜3ショットの条件で樹脂絶縁層50にバイアホール用開口51を形成した(図14(D))。ここで、樹脂絶縁層50には、バイアホールの底の直径がφ60μmになるように、上記レーザ条件を調整した。この結果、蓋めっき層36a,36d上に形成されたバイアホールの底径はΦ60μmとなった。
【0054】
(11)フィルドビア用開口51を形成した基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃の溶液に10分間浸漬し、樹脂絶縁層50の表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、フィルドビア用開口51の内壁を含む樹脂絶縁層50の表面に粗化面50αを形成した(図15(A))。
【0055】
(12)次に、上記処理を終えた基板を、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。
さらに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した該基板の表面に、パラジウム触媒を付与することにより、樹脂絶縁層の表面およびフィルドビア用開口の内壁面に触媒核を付着させた。すなわち、上記基板を塩化パラジウム(PbCl2 )と塩化第一スズ(SnCl2 )とを含む触媒液中に浸漬し、パラジウム金属を析出させることにより触媒を付与した。
【0056】
(13)次に、上村工業社製の無電解銅めっき水溶液(スルカップPEA)中に、触媒を付与した基板を浸漬して、粗面全体に厚さ0.3〜3.0μmの無電解銅めっき膜を形成し、バイアホール用開口51の内壁を含む樹脂絶縁層50の表面に無電解銅めっき膜52が形成された基板を得た(図15(B))。
〔無電解めっき条件〕
34度の液温度で45分
【0057】
(14)無電解銅めっき膜52が形成された基板に市販の感光性ドライフィルムを張り付け、マスクを載置して、110mJ/cm2 で露光し、0.8%炭酸ナトリウム水溶液で現像処理することにより、厚さ25μmのめっきレジスト54を設けた(図15(C))。
【0058】
(15)ついで、基板30を50℃の水で洗浄して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄してから、以下の条件で電解めっきを施し電解めっき膜56を形成した(図16(A))。
〔電解めっき液〕
硫酸 2.24 mol/l
硫酸銅 0.26 mol/l
添加剤 19.5 ml/l
レベリング剤 50 mg/l
光沢剤 50 mg/l
〔電解めっき条件〕
電流密度 1 A/dm2
時間 70 分
温度 22±2 ℃
【0059】
(16)さらに、めっきレジスト54を5%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト下の無電解めっき膜を硫酸と過酸化水素との混合液でエッチング処理して溶解除去し、独立の導体回路58及びフィルドビア60とした(図16(B))。
【0060】
(17)ついで、上記(4)と同様の処理を行い、導体回路58及びフィルドビア60の表面に粗化面58αを形成した。上層の導体回路58の厚みは15μmの厚みであった(図16(C))。ただし、上層の導体回路の厚みは、5〜25μmの間で形成してもよい。
【0061】
(18)上記(9)〜(15)の工程を繰り返すことにより、さらに上層の樹脂絶縁層150上に、めっきレジスト154の非形成部に、無電解めっき膜152及び電解めっき膜156から成る導体回路158及びフィルドビア160を形成する(図16(D))。
【0062】
(19)配線パターンとなる銅めっき膜156上にパッドを形成するための第2のめっきレジスト155を形成する(図17(A))。
【0063】
(20)電解めっき液に浸漬し、第2のめっきレジスト55に非形成部の銅めっき膜156上に2〜10μmの厚みの電解銅めっき膜159を形成する(図17(B))。
【0064】
(21)めっきレジスト154及び第2のめっきレジスト155を剥離し、銅めっき膜156から成る配線158に形成された銅めっき膜159から成るパッド161を形成する。そして、めっきレジスト154下の金属膜152をエッチングにより剥離する(図17(C))。
【0065】
(22)次に、多層配線基板の両面に、市販のソルダーレジスト組成物70を25〜35μmの厚さで塗布し、70℃で20分間、70℃で30分間の条件で乾燥処理を行った後、ソルダーレジスト開口部のパターンが描画された厚さ5mmのフォトマスクをソルダーレジスト層70に密着させて1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG溶液で現像処理し、200μmの直径の開口71を形成した(図18(A))。
そして、さらに、80℃で1時間、100℃で1時間、120℃で1時間、150℃で3時間の条件でそれぞれ加熱処理を行ってソルダーレジスト層を硬化させ、開口を有し、その厚さが20〜30μmのソルダーレジストパターン層を形成した。
【0066】
(23)次に、ソルダーレジスト層70を形成した基板を、上面側にレジスト膜を形成し、下面側のソルダーレジスト開口部71にニッケルめっき層72及び金めっき層74を形成する。ここでは、塩化ニッケル(2.3×10-1mol/l)、次亜リン酸ナトリウム(2.8×10-1mol/l)、クエン酸ナトリウム(1.6×10-1mol/l)を含むpH=4.5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬して、開口部71に厚さ0.5μmのニッケルめっき層72を形成する。さらに、その基板をシアン化金カリウム(7.6×10-3mol/l)、塩化アンモニウム(1.9×10-1mol/l)、クエン酸ナトリウム(1.2×10-1mol/l)、次亜リン酸ナトリウム(1.7×10-1mol/l)を含む無電解金めっき液に80℃の条件で7.5分間浸漬して、ニッケルめっき層72上に、厚さ0.03μmの金めっき層74を形成する(図18(B))。ニッケル−金層以外にも、スズ、貴金属層(金、銀、パラジウム、白金、鉛、亜鉛など)の単層を形成してもよい。
【0067】
(24)この後、上面側のソルダーレジスト層の開口71に、厚さ3+1.5μmでSn/Ag半田ペースト76αを印刷し、下面側のソルダーレジスト層の開口71にスズ−アンチモンを含有するはんだペースト77を印刷する(図18(C))。
【0068】
(25)200℃でリフローすることにより、上面側のパッド161上に半田バンプ76を形成し、下面側の開口71に半田バンプ78を形成し、多層プリント配線板を製造した(図19)。
【0069】
引き続き、多層プリント配線板10へのICチップの搭載及びドータボードへの取り付けについて説明する。
多層プリント配線板10のパッド161に対向させるように、多層プリント配線板に搭載するICチップ90の金スタッドバンプ91を位置決めし、ICチップ90をプリント配線板10側に押し当て、金スタッドバンプ91とパッド161の半田バンプ76との接続を取り、ICチップ90を多層プリント配線板10に搭載する。そして、半田バンプ78を介して多層プリント配線板10をドータボード94へ取り付ける(図20)。
【符号の説明】
【0070】
10 プリント配線板、多層プリント配線板
30 基板
36 スルーホール
50 樹脂絶縁層
52 めっき膜
54 めっきレジスト
56 電解めっき膜
58 導体回路
60 フィルドビア
61 パッド
70 ソルダーレジスト層
71 開口
76 半田バンプ
78 半田バンプ
152 めっき膜
154 めっきレジスト
156 めっき膜
158 導体回路
160 フィルドビア
161 パッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と該第1面とは反対側の第2面を有する絶縁板を準備することと、
前記絶縁板の第1面に金属膜を形成することと、
前記金属膜上に、めっきレジストを形成することと、
前記めっきレジストから露出する金属膜上にめっき膜を形成することと、
前記めっき膜の一部をエッチングレジストで覆うことと、
前記エッチングレジストから露出している前記めっき膜をエッチングにより薄くすることと、
前記エッチングレジストを除去することと、
前記めっきレジストを除去することと、
前記めっきレジストを除去することにより露出する前記金属膜を除去することでパッドと該パッドより厚みが薄い導体回路とからなる配線を形成することと、
前記絶縁板の第1面と前記配線上にソルダーレジスト層を形成することと、
前記パッドと前記パッドに繋がっている導体回路の一部を露出する開口を前記ソルダーレジスト層に形成することと、
前記開口により露出している前記パッド及び導体回路の一部に半田膜を形成することと、
リフローすることにより、前記パッド上に半田を凝集させることで前記パッド上に半田バンプを形成すること、とからなるプリント配線板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッドは前記金属膜と前記金属膜上の前記めっき膜とからなる。
【請求項3】
請求項2に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッドを構成している前記めっき膜は前記エッチングレジストを除去することで露出するめっき膜である。
【請求項4】
請求項2に記載のプリント配線板の製造方法において、前記導体回路は前記金属膜と前記金属膜上の前記めっき膜とからなり、前記導体回路を構成しているめっき膜の厚みは前記パッドを構成しているめっき膜の厚みより薄い。
【請求項5】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、前記導体回路は前記金属膜とからなる。
【請求項6】
請求項4に記載のプリント配線板の製造方法において、前記導体回路を構成しているめっき膜の厚みは前記薄くすることにより薄い。
【請求項7】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッドの厚みは、前記導体回路の厚みより2〜10um厚い。
【請求項8】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッドの幅と前記導体回路の幅は略同一である。
【請求項9】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッド上の半田バンプの厚みは、前記導体回路上の半田バンプの厚みよりも厚い。
【請求項10】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッド上の半田バンプの厚みと、前記導体回路上の半田バンプの厚みの比は1.1〜15である。
【請求項11】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、さらに、前記開口から露出する前記パッド及び導体回路の表面に、Ni,Pd,Pt,Pb,Ag,Sn,Znから選ばれる少なくとも1つの金属層を形成することを有する。
【請求項12】
第1面と該第1面とは反対側の第2面を有する絶縁板を準備することと、
前記絶縁板の第1面に金属膜を形成することと、
前記金属膜の一部を第1のめっきレジストで覆うことと、
前記第1のめっきレジストから露出する前記金属膜上に第1のめっき膜を形成することと、
前記第1のめっき膜の一部を第2のめっきレジストで覆うことと、
前記第2のめっきレジストから露出している前記第1のめっき膜上に第2のめっき膜を形成することと、
前記第1及び第2のめっきレジストを除去することと、
前記第1と第2のめっき膜から露出している前記金属膜を除去することでパッドと該パッドより厚みが薄い導体回路とからなる配線を形成することと、
前記絶縁板の第1面と前記配線上にソルダーレジスト層を形成することと、
前記パッドと前記パッドに繋がっている導体回路の一部を露出する開口を前記ソルダーレジスト層に形成することと、
前記開口により露出している前記パッド及び導体回路の一部に半田膜を形成することと、
リフローすることにより、前記パッド上に半田を凝集させることで前記パッド上に半田バンプを形成すること、とからなるプリント配線板の製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッドの厚みは、前記導体回路よりも2〜10um厚い。
【請求項14】
請求項12に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッドの幅と前記導体回路の幅は略同一である。
【請求項15】
請求項12に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッド上の半田バンプの厚みは、前記導体回路上の半田バンプの厚みよりも厚い。
【請求項16】
請求項15に記載のプリント配線板の製造方法において、前記パッド上の半田バンプの厚みと前記導体回路上の半田バンプの厚みの比は1.1〜15である。
【請求項17】
請求項12に記載のプリント配線板の製造方法において、さらに、前記開口から露出する前記パッド及び導体回路の表面に、Ni,Pd,Pt,Pb,Ag,Sn,Znから選ばれる少なくとも1つの金属層を形成することを有する。
【請求項18】
第1面と該第1面とは反対側の第2面とを有する絶縁板と、
前記絶縁板の第1面に形成されていて、電子部位品を搭載するためのパッドと該パッドと繋がっている導体回路とからなる配線と、
前記パッドと前記パッドと繋がっている導体回路の一部に形成されている半田バンプと、からなるプリント配線板において、
前記パッドの厚みは前記導体回路の厚みより厚く、前記パッド上の半田バンプの厚みは前記導体回路上の半田バンプの厚みより厚い。
【請求項19】
請求項18に記載のプリント配線板において、前記パッドの幅は、前記導体回路の幅は略同一である。
【請求項20】
請求項18に記載のプリント配線板において、前記パッドの厚みは、前記導体回路の厚みより2〜10μm厚い。
【請求項21】
請求項18に記載のプリント配線板において、前記パッド上の半田バンプと前記導体回路上の半田バンプの厚みとの比は1.1〜15である。
【請求項22】
請求項18に記載のプリント配線板において、さらに、前記絶縁板の第1面と前記配線上に形成されているソルダーレジスト層を有し、前記パッドの厚みは、前記ソルダーレジストより薄く、前記導体回路より厚い。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−206192(P2010−206192A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35595(P2010−35595)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000000158)イビデン株式会社 (856)
【Fターム(参考)】