説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームにおいて、プレーヤの指示に従った攻撃のみならず、対戦状況に応じた攻撃を実行可能として、プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとの対戦に変化を与えること。
【解決手段】プレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの戦闘において、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから攻撃を受ける或いは戦闘不能状態となると、覚醒ゲージ20が増加する。そして、覚醒ゲージ20がフルになると、主人公PC1が“覚醒”して特殊技を発動する。特殊技は、主人公PC1が覚醒したときにのみ実行可能な攻撃技であり、敵キャラクタECの全てを攻撃して戦闘不能状態にすることができる。特殊技を発動した主人公PC1は、全ての敵キャラクタECを攻撃して戦闘不能状態とした後、気絶し、戦闘が終了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとが互いに攻撃を行って対戦する対戦ゲームを実行するゲーム装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
ロールプレイングゲームでは、プレーヤがプレーヤキャラクタをゲーム空間内で移動させ、移動途中で発生する様々なイベントをクリアしてゲームを進行させる。このイベントの一種として、敵キャラクタとの戦闘(対戦)がある。戦闘シーンでは、プレーヤが、予め用意された各種の攻撃技や防御技、魔法といった複数のコマンドのうちから何れかを選択することでプレーヤキャラクタの行動を指示し、プレーヤキャラクタは、プレーヤの指示に従った行動をするように制御される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−126448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように、ロールプレイングゲームの戦闘シーンでは、プレーヤの指示に従って行動するプレーヤキャラクタと、コンピュータ制御される敵キャラクタとが互いに攻撃し合うことで戦闘が進行する。しかしながら、この戦闘の方法は一般的な方法であるが、戦闘を重ねていくうちに同じような戦闘パターンの繰り返しになって飽きがくるという問題があった。この問題は、ロールプレイングゲームの戦闘シーンに限らず、プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとが対戦する他のゲームにおいても同様に生じ得る。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームにおいて、プレーヤの指示に従った攻撃のみならず、対戦状況に応じた攻撃を実行可能として、プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとの対戦に変化を与えることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、第1の発明は、
プレーヤキャラクタ(例えば、図3の主人公PC1及び仲間PC2,PC3)とコンピュータ制御キャラクタ(例えば、図3の敵キャラクタEC)とが互いに攻撃を行って対戦する対戦ゲームをコンピュータに実行させるためのプログラム(例えば、図6のゲームプログラム410)であって、
対戦の進行状況が予め定められた特定状況になったことを検知する検知手段(例えば、図6の覚醒制御部212;図12のステップS32)、
前記検知に応じて、対戦の進行状況が前記特定状況になったときにのみ前記プレーヤキャラクタが実行可能となる技として予め定められた特殊技を発動する特殊技発動手段(例えば、図6の覚醒制御部212;図12のステップS34)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0006】
また、第11の発明は、
プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとが互いに攻撃を行って対戦する対戦ゲームを実行するゲーム装置(例えば、図1,6の家庭用ゲーム装置1200)であって、
対戦の進行状況が予め定められた特定状況になったことを検知する検知手段と、
前記検知に応じて、対戦の進行状況が前記特定状況になったときにのみ前記プレーヤキャラクタが実行可能となる技として予め定められた特殊技を発動する特殊技発動手段と、
を備えたゲーム装置である。
【0007】
この第1又は第11の発明によれば、プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとが対戦する対戦ゲームにおいて、対戦の進行状況が特定状況になると、特定状況になったときにのみプレーヤキャラクタが実行可能となる特殊技が発動される。つまり、対戦状況が特定状況となると、プレーヤキャラクタが、その状況でのみ実行可能な特殊技を実行する。これにより、プレーヤの指示に従った攻撃のみならず、対戦状況に応じた特殊技を実行するといったように、プレーヤキャラクタの攻撃に変化が与えられる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記特殊技は、対戦の進行状況が前記特定状況でないときに実行可能な攻撃技である通常攻撃技とは異なる攻撃技であり、
前記特殊技による攻撃は前記コンピュータ制御キャラクタに必ず命中するとし、前記通常攻撃技による攻撃は攻撃対象のキャラクタに命中するか否かを所定のランダム性を持って決定する攻撃成否決定手段(例えば、図6の戦闘制御部211;図12のステップS25,S34)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
この第2の発明によれば、特殊技は、通常攻撃技とは異なる攻撃技であり、この特殊技による攻撃はコンピュータ制御キャラクタに必ず命中すると決定される。つまり、対戦状況が特定状況になると、特殊技として、必ず成功する攻撃技が実行され、コンピュータ制御キャラクタに対して確実にダメージを与えることが可能となる。
【0010】
第3の発明は、第2の発明のプログラムであって、
前記特殊技は、前記コンピュータ制御キャラクタ全員に攻撃を加える攻撃技であり、
前記攻撃成否決定手段が、前記特殊技による前記コンピュータ制御キャラクタそれぞれへの攻撃を必ず命中するとするように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
この第3の発明によれば、特殊技は、コンピュータ制御キャラクタ全員に攻撃を加える攻撃技であり、この特殊技による攻撃は、コンピュータ制御キャラクタへそれぞれに必ず命中すると決定される。つまり、対戦状況が特定状況になると、特殊技として、必ず成功する攻撃技が複数のコンピュータ制御キャラクタの全てに対して実行され、確実にダメージを与えることが可能となる。
【0012】
第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明のプログラムであって、
前記検知手段が、前記プレーヤキャラクタが受けた攻撃に基づいて前記特定状況になったことを検知するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0013】
この第4の発明によれば、プレーヤキャラクタが受けた攻撃に基づいて、特定状況になったことが検知される。つまり、例えばプレーヤキャラクタが所定程度以上の攻撃を受けた状況を特定状況と検知することで、プレーヤキャラクタに不利な状況となると特殊技が発動され、プレーヤキャラクタの逆転勝利が可能になるといった対戦が可能となる。
【0014】
第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明のプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタは複数であり、
前記特殊技発動手段が、前記複数のプレーヤキャラクタのうち、予め定められた一のプレーヤキャラクタのみが前記特殊技を実行するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0015】
この第5の発明によれば、複数のプレーヤキャラクタのうち、予め定められた一のプレーヤキャラクタのみが特殊技を実行する。これにより、例えば、複数のプレーヤキャラクタがパーティ(編隊)を組む場合、パーティを率いるリーダとする一のキャラクタが特殊技を実行するようにすることで、この一のプレーヤキャラクタの特別感を高めるといったことが可能となる。
【0016】
第6の発明は、第5の発明のプログラムであって、
前記検知手段が、前記一のプレーヤキャラクタ以外のプレーヤキャラクタが受けた攻撃に基づいて前記特定状況になったことを検知するように前記コンピュータに機能させるためのプログラムである。
【0017】
この第6の発明によれば、一のプレーヤキャラクタ以外のプレーヤキャラクタが受けた攻撃に基づいて特定状況になったことが検知される。これにより、例えば、パーティを率いるリーダ以外のプレーヤキャラクタが所定程度以上の攻撃を受けると、リーダであるプレーヤキャラクタが特殊技を実行するといったことが可能となる。
【0018】
第7の発明は、第1〜第6の何れかの発明のプログラムであって、
前記プレーヤキャラクタは複数であり、
前記プレーヤキャラクタ及び前記コンピュータ制御キャラクタそれぞれについて、当該キャラクタの受けた攻撃に基づいて当該キャラクタを攻撃不能状態とするか否かを決定する攻撃不能状態決定手段(例えば、図6の戦闘制御部211;図12のステップS25,S34)として前記コンピュータを機能させ、
前記検知手段が、少なくとも、前記複数のプレーヤキャラクタのうちの前記攻撃不能状態決定手段により攻撃不能状態とされたキャラクタの数に基づいて前記特定状況になったことを検知するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0019】
この第7の発明によれば、複数のプレーヤキャラクタのうち、攻撃不能状態とされたキャラクタの数に基づいて特定状況になったことが検知される。つまり、例えば、攻撃不能状態となったプレーヤキャラクタの数が所定数以上となった状況を特定状況と検知することで、プレーヤキャラクタが不利な状況になると、他のプレーヤキャラクタが特殊技を発動して逆転勝利が可能となるといった対戦が可能となる。
【0020】
第8の発明は、第1〜第7の何れかの発明のプログラムであって、
前記検知手段の検知に応じて、前記特殊技発動手段による発動を予告する予告報知を行う予告報知手段(例えば、図6の覚醒制御部212;図23のステップS34)として前記コンピュータを機能させ、
前記特殊技発動手段が、前記予告報知手段の予告報知の後に前記特殊技を発動するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0021】
この第8の発明によれば、特殊技の発動を予告する予告報知が行われ、その後に特殊技が発動される。これにより、特殊技の発動の前に予告報知が行われることで、対戦の緊張感を高めるといったことが可能となる。ここで、予告報知としては、例えば特定の画面表示や音出力等がある。
【0022】
第9の発明は、第1〜第8の何れかの発明のプログラムであって、
所定のゲームワールド空間中の前記プレーヤキャラクタの移動を制御するワールド移動制御手段、
前記ワールド移動制御手段による移動制御中に前記対戦ゲームを起動するか否かを判定する対戦ゲーム起動判定手段、
前記対戦ゲーム起動判定手段により起動すると判定された場合に、前記ワールド移動制御手段による移動を中断して、前記対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段、
前記対戦ゲームの結果、前記プレーヤキャラクタが勝利した場合には、前記中断されていた前記ワールド移動制御手段による移動を中断地点から再開し、敗北した場合には、既に前記ワールド移動制御手段の移動によって通過した所定の通過地点に前記プレーヤキャラクタの位置を戻して、当該通過地点から前記ワールド移動制御手段による移動を再開する再開制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0023】
この第9の発明によれば、所定のゲームワールド空間中の移動中に対戦ゲームが起動され、この対戦ゲームの結果、プレーヤキャラクタが勝利した場合には、ゲームワールド空間の移動を中断地点から移動が再開され、敗北した場合には、既に通過した所定の通過地点に戻り、ゲームワールド空間の移動が再開される。これにより、例えば所定のゲーム空間を移動するロールプレイングゲームにおいて、移動中に実行されるコンピュータ制御キャラクタである敵キャラクタとの対戦の際に、対戦の進行状況に応じてプレーヤが特殊技を発動するといったことが可能となる。
【0024】
第10の発明は、
第1〜第9の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図6の記憶部400)である。
【0025】
ここで、情報記憶媒体とは、記憶されている情報をコンピュータが読み取り可能な、例えばハードディスクやMO、CD−ROM、DVD、メモリカード、ICメモリ等の記憶媒体である。従って、この第10の発明によれば、情報記憶媒体に記憶されている情報をコンピュータに読み取らせて演算処理を実行させることで、第1〜第9の何れかの発明と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとが対戦する対戦ゲームにおいて、対戦の進行状況が特定状況になると、プレーヤキャラクタがその状況でのみ実行可能となる特殊技を実行する。これにより、プレーヤの指示に従った攻撃のみならず、対戦状況に応じた特殊技を実行するといったように、プレーヤキャラクタの攻撃に変化が与えられる。
【0027】
また、この特殊技は通常攻撃技とは異なる攻撃技であり、コンピュータ制御キャラク全員に対して確実にダメージを与えることができるとともに、複数のプレーヤキャラクタのうち、予め定められた一のプレーヤキャラクタのみが特殊技を実行する。これにより、例えば、複数のプレーヤキャラクタがパーティ(編隊)を組む場合、パーティを率いるリーダとする一のキャラクタが特殊技を実行するようにすることで、この一のプレーヤキャラクタの特別感を高めるといったことが可能となる。
【0028】
また、プレーヤキャラクタが受けた攻撃に基づいて特定状況になったことが検知される。つまり、プレーヤキャラクタに不利な状況となると特殊技が発動され、これにより、プレーヤキャラクタの逆転勝利が可能となる。
【0029】
更に、特殊技の発動を予告する予告報知が行われ、その後に特殊技が発動される。これにより、特殊技の発動の前に予告報知が行われることで、対戦の緊張感を高めるといったことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。尚、以下では、家庭用ゲーム装置でロールプレイングゲームを実行する場合を説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0031】
[ゲーム装置の外観]
図1は、本実施形態における家庭用ゲーム装置1200の概略外観図である。同図に示すように、家庭用ゲーム装置1200は、本体装置1210と、プレーヤがゲーム操作を入力するための方向キー1221やボタンスイッチ1222を有するゲームコントローラ1220と、スピーカ1231を有するディスプレイ1230とを備える。ゲームコントローラ1220は本体装置1210に接続され、ディスプレイ1230は、画像信号及び音信号を伝送可能なケーブル1201によって本体装置1210に接続されている。
【0032】
本体装置1210がゲーム処理を行うために必要なプログラムやデータ等を含むゲーム情報等は、例えば本体装置1210に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1212やメモリカード1213、ICカード1214等に格納されている。尚、このゲーム情報等は、本体装置1210が具備する通信装置1215を介して通信回線Nに接続し、外部装置から取得することとしても良い。ここで、通信回線Nとは、データ授受が可能な通信路を意味する。即ち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方式については有線/無線を問わない。
【0033】
また、本体装置1210は、例えばCPU、ROMやRAM等のメモリを搭載した制御ユニット1211と、CD−ROM1212等の情報記憶媒体の読取装置とを具備する。本体装置1210は、CD−ROM1212等から読み出したゲーム情報と、ゲームコントローラ1220からの操作信号とに基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画面の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。そして、生成した画像信号及び音信号をディスプレイ1230に出力して、ディスプレイ1230にゲーム画面を表示させるとともに、スピーカ1231からゲーム音を出力させる。プレーヤは、ディスプレイ1230に表示されたゲーム画面を見、スピーカ1231から出力されるゲーム音を聞きながら、ゲームコントローラ1220を操作してロールプレイングゲームを楽しむ。
【0034】
[原理]
図2は、本実施形態におけるゲームマップGMの概要を示す図である。同図に示すように、ゲームマップGMには、プレーヤキャラクタPCが位置することが可能な複数の地点P(図中の丸印)が設定され、各地点Pが経路R(丸印を結ぶ直線)で結ばれている。これら複数の地点Pには、それぞれ1つの出発地点Ps及び目的地点Pgが含まれているとともに、この出発地点Ps及び目的地点Pgを除く他の地点Pのうち、幾つかがセーブ可能地点Pr(図中の灰色の丸印)に定められている。
【0035】
プレーヤは、ゲームマップGMの出発地点Psに配置されたプレーヤキャラクタPCを、経路Rに沿って各地点Pを通過しながら目的地点Pgに向かうように移動させる。ここで、プレーヤキャラクタPCは、一地点づつ移動する。即ち、一回の移動で、現在位置する地点P(現在地点)から経路Rで結ばれた隣の地点Pに移動する。そして、プレーヤキャラクタPCが目的地点Pgに到達すると、ゲームクリアとなる。
【0036】
ゲームマップGMを移動途中、プレーヤキャラクタPCがセーブ可能地点Prに到達すると、所定のセーブ操作を入力することで、ここまでのゲーム履歴がセーブ(保存)される。また、各地点Pでは、ランダムな確率で敵キャラクタECと遭遇し、ゲームマップGMでの移動が中断されて遭遇した敵キャラクタECとの戦闘が開始される。
【0037】
図3は、戦闘中のゲーム画面(戦闘画面)の一例を示す図である。同図によれば、戦闘画面には、プレーヤキャラクタPCと、コンピュータ制御キャラクタである敵キャラクタECとが、互いに対峙して表示される。プレーヤキャラクタPCは、特別なキャラクタである1体の主人公キャラクタ(以下、「主人公」という)PC1と、主人公PC1に従う2体の仲間キャラクタ(以下、「仲間」という)PC2,PC3との合計3体から成る。また同図は、3体の敵キャラクタEC1〜EC3と対戦する場合の戦闘画面であり、3体の敵キャラクタEC1〜EC3が表示されている。
【0038】
また、画面下部には、各キャラクタのパラメータが表示される。即ち、プレーヤキャラクタPC(主人公PC1及び仲間PC2,PC3)それぞれの体力値を示す体力ゲージ10a〜10cと、主人公の覚醒ポイントを示す覚醒ゲージ20と、敵キャラクタEC1〜EC3それぞれの体力ゲージ10d〜10fとが表示される。
【0039】
体力ゲージ10は、図中左から右方に伸びるバーの長さによって、対応するキャラクタの現在の体力値を示すゲージである。体力値は相手キャラクタから攻撃を受けることで低下し、体力値がゼロになると、該キャラクタは戦闘不能状態となる。
【0040】
覚醒ゲージ20は、図中左から右方に伸びるバーによって、主人公PC1が“覚醒”する条件の満足度合いを示すゲージである。覚醒ゲージ20は、戦闘中、所定のイベント(出来事)が発生することで増加する。具体的には、例えば、主人公PC1が攻撃を受ける、仲間PC2,PC3が攻撃を受ける、或いは仲間PC2,PC3が戦闘不能状態となる等、プレーヤキャラクタPCが不利な状況になったとき、覚醒ゲージ20が増加する。また、覚醒ゲージ20は、戦闘毎にリセットされる。
【0041】
戦闘はターン制で実行される。即ち、先ずプレーヤが、プレーヤキャラクタPCそれぞれに実行させる戦闘コマンドを決定する。戦闘コマンドには、攻撃や防御、逃げる等の複数種類があり、各キャラクタに固有のコマンドも含まれている。各プレーヤキャラクタPCの戦闘コマンドを決定すると、全キャラクタ(全てのプレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタEC)の攻撃順序が、例えば各キャラクタの素早さ等のパラメータに応じて決定される。その後、決定された攻撃順序で各キャラクタの攻撃が実行される。このとき、プレーヤキャラクタPCについては、プレーヤが決定した戦闘コマンドが実行され、敵キャラクタについては、コンピュータにより決定された戦闘コマンドが実行される。また、戦闘画面では、各キャラクタが戦闘コマンドを実行している様子(相手キャラクタへの攻撃や防御等の様子)が、アニメーション表示される。
【0042】
この一連の処理を1ターンとし、ターンが繰り返されることで戦闘が進行する。そして、プレーヤキャラクタPCの全て或いは敵キャラクタECの全てが戦闘不能状態となると、戦闘が終了する。戦闘の勝敗は、全ての敵キャラクタECが戦闘不能状態となった場合は「勝利」となり、全てのプレーヤキャラクタPCが戦闘不能状態となった場合は「敗北」となる。
【0043】
また、本実施形態では、戦闘中、覚醒ゲージ20がフル(最大値に達する)という特定状況になると、主人公PC1が“覚醒”して特殊技が発動される。ここで“覚醒”とは、眠っていた主人公PC1の能力が目覚めるといった設定であり、覚醒することで、これまでは実行不可能であった特殊技が実行可能となる。
【0044】
このとき、先ず、主人公PC1の覚醒を予告する画面(覚醒予告画面)が表示(カットイン表示)されるとともに、覚醒を予告する効果音が出力される。図4は、覚醒予告画面の一例を示す図である。同図によれば、覚醒予告画面には、主人公PC1の顔のアップが表示されているとともに、これから覚醒することを示すテキスト「覚醒!」が表示されている。
【0045】
図5は、主人公PC1が覚醒した状態での戦闘画面(覚醒画面)の一例を示す図である。同図によれば、覚醒画面では、主人公PC1の頭上に、覚醒したことを示すエフェクト30が表示されている。覚醒した主人公PC1はプレーヤの制御が不可能となり、決定された各キャラクタの攻撃順や戦闘コマンドに関係なく、予め定められた特殊技が強制的に実行される。特殊技は、攻撃技の一種であり、覚醒していない通常時に実行される攻撃技(即ち、戦闘画面においてプレーヤが指示可能な攻撃技)とは異なり、主人公PC1が覚醒したときにのみ実行可能な技である。
【0046】
覚醒した主人公PC1による特殊技が実行されると、敵キャラクタECの全てに対する攻撃がいわゆる必殺技として発動され、全ての敵キャラクタECが戦闘不能状態となる。このとき、覚醒画面では、主人公PC1が全ての敵キャラクタECを順に攻撃し、攻撃した敵キャラクタECが戦闘不能状態となる様子がアニメーション表示される。次いで、主人公PC1が体力を使い果たして戦闘不能状態となり、覚醒画面では、主人公PC1が気絶した様子がアニメーション表示される。そして、戦闘が終了する。この場合、敵キャラクタECの全てが戦闘不能状態となったので、戦闘の勝敗は「勝利」となる。
【0047】
戦闘が終了すると、ゲームマップGMに戻り、ゲームマップGMでのプレーヤキャラクタPCの移動が再開される。このとき、直前の戦闘結果(勝敗)に応じて、移動の再開の手順が異なる。即ち、直前の戦闘を主人公PC1が覚醒して勝利した場合、該戦闘で対戦した敵キャラクタECに応じた経験値が各プレーヤキャラクタPCに与えられるが、ゲームマップGMでのプレーヤキャラクタPCの位置が、移動を中断した地点P(中断地点)ではなく、最後にセーブした地点P(最終セーブ地点)に戻される。これは、主人公PC1が覚醒後に気絶したため、それをゲーム進行に反映させたものである。そして、全てのプレーヤキャラクタPCの体力が回復された後、ゲームマップGMでの移動が再開される。
【0048】
また、直前の戦闘を主人公PC1が覚醒せずに勝利した場合、該戦闘で対戦した敵キャラクタECに応じた経験値が各プレーヤキャラクタPCに与えられる。そして、中断地点からプレーヤキャラクタPCの移動が再開される。但し、各プレーヤキャラクタPCの体力値は、戦闘終了時点のままである。また、直前の戦闘を敗北した場合には、経験値が獲得されず、ゲームマップGMでのプレーヤキャラクタPCの位置が最終セーブ地点に戻される。そして、プレーヤキャラクタPCの全員の体力が回復された後、ゲームマップGMでの移動が再開される。
【0049】
[機能構成]
図6は、本実施形態における家庭用ゲーム装置1200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、家庭用ゲーム装置1200は、機能的には、操作入力部100と、処理部200と、画像表示部330と、音出力部340と、記憶部400とを備えて構成される。
【0050】
操作入力部100は、プレーヤによる操作指示入力を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。この機能は、例えばボタンスイッチやレバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等によって実現される。図1では、ゲームコントローラ1220がこれに該当する。
【0051】
処理部200は、家庭用ゲーム装置1200の全体制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。図1では、制御ユニット1211に実装されているCPU等がこれに該当する。
【0052】
また、処理部200は、主にゲームの実行に係る演算処理を行うゲーム演算部210と、ゲーム演算部210の処理によって求められた各種のデータに基づき、仮想カメラ等の所与の視点から見た仮想三次元空間(ゲーム空間)の画像を生成する画像生成部230と、効果音やBGM等のゲーム音を生成する音生成部240とを含んでいる。
【0053】
ゲーム演算部210は、操作入力部100から入力された操作信号や、記憶部400から読み出したプログラムやデータ等に基づいて種々のゲーム処理を実行する。ゲーム処理としては、例えば、仮想三次元空間に各種のオブジェクトを配置してゲーム空間を設定する処理、操作入力部100からの操作信号に基づくプレーヤキャラクタPCの制御、オブジェクトのヒット交差判定(ヒットチェック)、視点(仮想カメラ)の制御等がある。
【0054】
また、ゲーム演算部210は、戦闘制御部211を含み、本実施形態におけるロールプレイングゲームの進行を制御する。具体的には、先ず、マップデータ421に基づいてゲームマップGMを設定し、設定したゲームマップGMの出発地点PsにプレーヤキャラクタPCを配置する。マップデータ421は、ゲームマップGMの構成データであり、複数の地点Pやこれを結ぶ経路R、出発地点Psや目的地点Pg、セーブ可能地点Prの設定データ等を含んでいる。次いで、操作入力部100からの移動指示に従って、一回の移動につき一地点づつ、プレーヤキャラクタPCを経路Rに沿って移動させる。
【0055】
プレーヤキャラクタPCの一回の移動毎に、ゲーム演算部210は、現在地点がセーブ可能地点Prであるか否かを判断し、セーブ可能地点Prならば、操作入力部100からのセーブ指示に従って、この時点までのゲーム履歴をセーブ(保存)する。また、ゲーム履歴をセーブした場合、現在地点を最終セーブ地点として最終セーブ地点データ423を更新する。最終セーブ地点データ423は、最後にセーブした地点P(最終地点)を格納したデータである。
【0056】
また、ゲーム演算部210は、プレーヤキャラクタPCの一回の移動毎に、現在地点において戦闘を発生させるか否かを、例えばランダムに決定する。戦闘を発生させると決定した場合、戦闘制御部211が戦闘を実行する。
【0057】
戦闘制御部211は、ゲームマップGMの各地点Pにおける戦闘を制御する。具体的には、先ず、現在地点やプレーヤキャラクタPCのレベル等に応じて、対戦させる敵キャラクタECを決定する。そして、プレーヤキャラクタPCと決定した対戦する敵キャラクタECとを表示した戦闘画面を画像表示部330に表示させる。次いで、操作入力部100からのコマンド選択指示に従って、各プレーヤキャラクタPCの戦闘コマンドを決定する。
【0058】
ここで、各プレーヤキャラクタPCについて選択可能な戦闘コマンドのうち、攻撃技については通常攻撃技データ426に格納されている。通常攻撃技データ426は、プレーヤキャラクタPCが戦闘中に実行可能な攻撃技(通常攻撃技)を定義したデータテーブルである。図7に、通常攻撃技データ426のデータ構成の一例を示す。同図によれば、通常攻撃技データ426は、各プレーヤキャラクタ426aについて、戦闘中に実行可能な攻撃技426bを対応付けて格納している。
【0059】
各プレーヤキャラクタPCの戦闘コマンドを決定すると、戦闘制御部211は、続いて、全キャラクタ(全てのプレーヤキャラクタPC及び敵キャラクタEC)の攻撃順序を、例えば各キャラクタの素早さ等のパラメータに応じて決定する。その後、決定した攻撃順序に従って各キャラクタの戦闘コマンドを実行する。即ち、各キャラクタの戦闘コマンドの実行毎に、プレーヤキャラデータ424及び敵キャラデータ425を参照し、実行した戦闘コマンドの内容等に応じて相手キャラクタに与えるダメージを決定し、ダメージを受けたキャラクタの体力値を減少させる。その結果、キャラクタの体力値がゼロになった場合、該キャラクタを戦闘不能状態とする。ここで、各キャラクタが実行する戦闘コマンドは、プレーヤキャラクタPCの場合、プレーヤからの指示に従って決定したコマンドであり、敵キャラクタECの場合、所定のアルゴリズムに従って決定したコマンドである。
【0060】
プレーヤキャラデータ424は、プレーヤキャラクタPCに関するデータである。図8に、プレーヤキャラデータ424のデータ構成の一例を示す。同図によれば、プレーヤキャラデータ424は、主人公PC1に関する主人公データ424Aと、仲間PC2,PC3に関する仲間データ424Bとから成る。
【0061】
主人公データ424Aは、主人公PC1のレベル424A−1と、経験値424A−2と、体力値424A−3と、覚醒ゲージ値424a−4とを格納している。経験値424A−2は、戦闘に勝利すると獲得されて増加する。レベル424A−1は、経験値424A−2の増加に応じて上昇する。体力値424A−3は、レベル424A−1に応じて定められる最大値と現在値とを格納する。この現在値が、戦闘画面における体力ゲージ10aに表示される。覚醒ゲージ値424a−4は、現在の覚醒ゲージ20の値を、フル(満タン)を「100」とした「0〜100」の範囲の整数値で格納する。
【0062】
仲間データ424Bは、仲間424B−1それぞれについて、レベル424B−2と、経験値424B−3と、体力値424B−4と、覚醒促進係数424B−5とを対応付けて格納している。覚醒促進係数424B−5は、対応する仲間424B−1が敵キャラクタECから攻撃を受けた際の、主人公PC1の覚醒ゲージ値の増加の程度を決める係数である。この覚醒促進係数424B−5は、例えばゲームの進行に応じて変更することにしても良いし、仲間424B−1それぞれの職業に応じて変更する(例えば、聖職者の場合には大きめにする等)としても良い。
【0063】
敵キャラデータ425は、対戦する敵キャラクタECのデータである。図9に、敵キャラデータ425のデータ構成の一例を示す。同図によれば、敵キャラデータ425は、敵キャラクタ425a毎に、体力値425bと、戦闘能力425cとを対応付けて格納している。戦闘能力425cは、該敵キャラクタECの戦闘における強さを決める値であり、ここでは攻撃力と防御力とを格納している。攻撃力が大きい(高い)ほど、該敵キャラクタECの攻撃によりプレーヤキャラクタPCに与えられるダメージ値が大きくなるとともに、防御力が小さい(低い)ほど、プレーヤキャラクタPCの攻撃により該敵キャラクタECが受けるダメージ値が小さくなる。
【0064】
戦闘制御部211は、全キャラクタの戦闘コマンド実行の一巡を1ターンとし、ターンを繰り返すことで戦闘を進行させる。そして、全ての敵キャラクタECが戦闘不能状態になると、勝敗を「勝利」として戦闘を終了し、また、全てのプレーヤキャラクタPCが戦闘不能状態になると、勝敗を「敗北」として戦闘を終了する。
【0065】
また、戦闘制御部211は、主人公PC1の覚醒を制御する覚醒制御部212を含む。覚醒制御部212は、戦闘中、各キャラクタの戦闘コマンドの実行毎に、覚醒ゲージ増加条件テーブル428を参照して、覚醒ゲージ値の増加条件が満足されたか否かを判断する。増加条件を満足するならば、満足した条件に応じた値だけ、主人公PC1の覚醒ゲージ値を増加させる。
【0066】
覚醒ゲージ増加条件テーブル428は、覚醒ゲージ値の増加を定義したデータテーブルである。図10に、覚醒ゲージ増加条件テーブル428のデータ構成の一例を示す。同図によれば、覚醒ゲージ増加条件テーブル428は、増加条件428aと、増加値428bとを対応付けて格納している。増加条件428aは、覚醒ゲージ値を増加させる条件となる出来事であり、具体的には、プレーヤキャラクタPCが攻撃を受けることである。増加値428bは、対応する増加条件428aが満たされた際に、覚醒ゲージ値を増加させる値を格納する。
【0067】
そして、覚醒ゲージ20がフルになると、覚醒制御部212は、主人公PC1を覚醒させる。即ち、先ず、主人公PC1の覚醒をプレーヤに対して予告する覚醒予告処理を行う。具体的には、図4に一例を示した覚醒予告画面を画像表示部330に表示させるとともに、覚醒を予告する演出音を音出力部340から出力させる。次いで、図5に一例を示したように、覚醒したことを示すエフェクト30を主人公PC1に付加させた覚醒画面を画像表示部330に表示させる。そして、予め設定された特殊技を主人公PC1に実行させ、必殺技を発動したとして全ての敵キャラクタECを戦闘不能状態とさせる。その後、主人公PC1を戦闘不能状態とし、気絶させる処理を行う。ここで、特殊技の内容を定義するデータは、特殊技データ427に格納されている。また、覚醒予告画面の画像データや効果音の音データ、覚醒画面におけるエフェクト30の画像データ等、覚醒の演出に用いられるデータは、覚醒演出用データ429に格納されている。
【0068】
画像生成部230は、ゲーム演算部210による演算結果に基づき、ゲーム画面を表示するためのゲーム画像(3DCG画像)を生成し、生成した画像の画像信号を画像表示部330に出力する。画像表示部330は、画像生成部230からの画像信号に基づいて、例えば1/60秒毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現される。図1では、ディスプレイ1230がこれに該当する。
【0069】
音生成部240は、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部340に出力する。音出力部340は、音生成部240からの音信号に基づいてBGMや効果音等のゲーム音声を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現される。図1では、スピーカ1231がこれに相当する。
【0070】
記憶部400は、処理部200に家庭用ゲーム装置1200を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。図1では、制御ユニット1211に実装されているROMやRAM、CD−ROM1212等がこれに該当する。
【0071】
また、記憶部400は、処理部200をゲーム演算部210として機能させるためのゲームプログラム410及びゲームデータを記憶する。ゲームプログラム410には、戦闘制御プログラム411が含まれている。また、ゲームデータには、マップデータ421と、現在地点データ422と、最終セーブ地点データ423と、プレーヤキャラデータ424と、敵キャラデータ425と、通常攻撃技データ426と、特殊技データ427と、覚醒ゲージ増加条件テーブル428と、覚醒演出用データ429とが含まれている。
【0072】
[処理の流れ]
図11は、本実施形態におけるゲーム処理の流れを説明するためのフローチャートである。この処理は、ゲーム演算部210がゲームプログラム410を実行することで実現される。
【0073】
同図によれば、ゲーム演算部210は、先ず、マップデータ421を基にゲームマップGMを設定し、出発地点PsにプレーヤキャラクタPCを配置する(ステップS1)。そして、操作入力部100からの移動指示に従って、経路Rで結ばれた現在地点の隣の地点Pのうちから次の進行地点を決定し、決定した進行地点にプレーヤキャラクタPCを移動させる(ステップS2)。
【0074】
次いで、ゲーム演算部210は、現在地点が目的地点Pgであるか否かを判断し、目的地点Pgでないならば(ステップS3:NO)、現在地点がセーブ可能であるか否かを判断する。セーブ可能地点であるならば(ステップS4:YES)、操作入力部100からのセーブ指示に従って、ここまでのゲーム履歴をセーブする(ステップS5)。
【0075】
また、ゲーム演算部210は、現在位置において戦闘を発生させるか否かを決定し、戦闘を発生させないならば(ステップS6:NO)、ステップS2に戻る。一方、戦闘を発生させるならば(ステップS6:YES)、続いて、戦闘制御部211が戦闘処理を実行する。
【0076】
図12は、戦闘処理の流れを説明するためのフローチャートである。この処理は、戦闘制御部211が戦闘制御プログラム411を実行することで実現される。
【0077】
同図によれば、戦闘制御部211は、先ず、プレーヤキャラクタPCと対戦する敵キャラクタECを決定し、プレーヤキャラクタPCと決定した敵キャラクタECとを表示した戦闘画面を画像表示部330に表示させる(ステップS21)。次いで、操作入力部100からのコマンド選択指示に従って、各プレーヤキャラクタPCの戦闘コマンドを決定する(ステップS22)。そして、全キャラクタの攻撃順序を決定する(ステップS23)。
【0078】
その後、戦闘制御部211は、決定した攻撃順序に従って、全キャラクタのうちから1体のキャラクタを選択し(ステップS24)、選択したキャラクタに戦闘コマンドを実行させる。このとき、選択したキャラクタがプレーヤキャラクタPCならば、入力されたコマンド選択指示に従って決定した戦闘コマンドを実行させ、敵キャラクタECならば、所定のアルゴリズムに従って決定した戦闘コマンドを実行させる(ステップS25)。
【0079】
次いで、戦闘制御部211は、その結果、全ての敵キャラクタECが戦闘不能状態となったか否かを判断し、戦闘不能状態となったならば(ステップS26:YES)、戦闘結果を「勝利」として戦闘を終了する(ステップS27)。そして戦闘処理を終了し、図11のステップS8に戻る。
【0080】
また、全ての敵キャラクタECが戦闘不能状態となってないならば(ステップS26:NO)、戦闘制御部211は、続いて、全てのプレーヤキャラクタPCが戦闘不能状態となったか否かを判断し、戦闘不能状態となったならば(ステップS28:YES)、戦闘結果を「敗北」として戦闘を終了する(ステップS29)。そして戦闘処理を終了し、図11のステップS8に戻る。
【0081】
また、全てのプレーヤキャラクタPCが戦闘不能状態となっていないならば(ステップS28:NO)、続いて、覚醒制御部212が、覚醒ゲージ増加条件テーブル428で定義される覚醒ゲージの増加条件を満足したか否かを判断する。増加条件を満足したならば(ステップS30:YES)、該満足した条件に応じた値だけ、主人公PC1の覚醒ゲージ値を増加させる(ステップS31)。
【0082】
次いで、覚醒制御部212は、増加後の覚醒ゲージ値が最大値、即ち覚醒ゲージ20がフルになったか否かを判断し、フルになったならば(ステップS32:YES)、所定の覚醒予告画面を画像表示部330に表示させるといった、主人公PC1の覚醒を予告する覚醒予告処理を行う(ステップS33)。
【0083】
続いて、所定のエフェクト30を主人公PC1の頭上に表示した覚醒画面を画像表示部330に表示させ、特殊技データ427に従って主人公PC1に所定の特殊技を実行させる。即ち、主人公PC1に全ての敵キャラクタECを順に攻撃させ、全ての敵キャラクタECを戦闘不能状態とする(ステップS34)。そして、戦闘結果を「勝利」とするとともに(ステップS35)、主人公PC1の体力値をゼロにして戦闘不能状態とし、主人公PC1を気絶させる演出を行う(ステップS36)。また、覚醒ゲージ値をクリア(ゼロ)にする(ステップS37)。以上の処理を行うと、戦闘処理を終了し、図11のステップS8に戻る。
【0084】
戦闘処理が終了すると、ゲーム演算部210は、直前の戦闘結果を判定する。戦闘結果が「勝利」ならば(ステップS8:YES)、続いて、直前の戦闘で主人公PC1が覚醒したか否かを判定する。主人公PC1が覚醒しなかったならば(ステップS9:NO)、直前の戦闘において対戦した敵キャラクタECに応じた経験値を獲得し(ステップS10)、ステップS2に戻る。
【0085】
また、直前の戦闘において主人公PC1が覚醒したならば(ステップS9:YES)、対戦した敵キャラクタECに応じた経験値を獲得し(ステップS11)、ゲームマップGMにおけるプレーヤキャラクタPCの位置を最終セーブ地点に戻す(ステップS12)。次いで、全プレーヤキャラクタPCの体力値を回復させた後(ステップS13)、ステップS2に戻る。
【0086】
また、直前の戦闘結果が「勝利」でない、即ち「敗北」ならば(ステップS8:NO)、ゲーム演算部210は、ゲームマップGMにおけるプレーヤキャラクタPCの位置を最終セーブ地点に戻す(ステップS14)。次いで、全プレーヤキャラクタPCの体力値を回復させた後(ステップS15)、ステップS2に戻る。
【0087】
そして、ステップS3において、現在地点が目的地ならば(ステップS3:YES)、目的地点Pgに到達したことを讃える所定のゲームクリア演出を行う(ステップS16)。以上の処理を行うと、ゲーム処理は終了となる。
【0088】
[ハードウェア構成]
図13は、本実施の形態における家庭用ゲーム装置1200のハードウェア構成の一例を示す図である。同図によれば、家庭用ゲーム装置1200は、CPU1000と、ROM1002と、RAM1004と、情報記憶媒体1006と、画像生成IC1008と、音生成IC1010と、I/Oポート1012,1014とを有し、システムバス1016により相互にデータの入出力が可能に接続されている。また、画像生成IC1008には表示装置1018が接続され、音生成IC1010にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1012にはコントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には通信装置1215が接続されている。
【0089】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されているプログラムやデータ、ROM1002に格納されているシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)やデータ、コントロール装置1022によって入力される入力信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。このCPU1000は、図1の制御ユニット1211に搭載されているCPU、図6の処理部200に該当する。
【0090】
ROM1002、RAM1004及び情報記憶媒体1006は、図6の記憶部400に該当する。ROM1002は、家庭用ゲーム装置1200のシステムプログラムや、図6の記憶部400に記憶されている情報の内、特に、予め設定されているプログラムやデータ等を記憶する。RAM1004は、CPU1000の作業領域として用いられ、例えば、ROM1002や情報記憶媒体1006の所与の内容、1フレーム分の画像データ、CPU1000による演算結果等が格納される。また、情報記憶媒体1006は、ICメモリカードや本体装置に着脱自在なハードディスクユニット、MO等によって実現される。
【0091】
画像生成IC1008は、CPU1000からの画像情報に基づいて表示装置1018に表示するゲーム画面の画素情報を生成する集積回路である。表示装置1018は、画像生成IC1008で生成された画素情報に基づくゲーム画面を表示する。この画像生成IC1008は、図6の画像生成部230に該当し、表示装置1018は、図6の画像表示部330、図1のディスプレイ1230に該当する。
【0092】
音生成IC1010は、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やBGM等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成されたゲーム音はスピーカ1020によって出力される。この音生成IC1010は、図6の音生成部240に該当し、スピーカ1020は、図6の音出力部340、図1のスピーカ1231に該当する。
【0093】
尚、画像生成IC1008、音生成IC1010等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によってソフトウェア的に実行されることとしても良い。
【0094】
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームの進行に応じて種々のゲーム操作を入力するための装置である。このコントロール装置1022は、図6の操作入力部100、図1のゲームコントローラ1220に該当する。
【0095】
通信装置1215は、家庭用ゲーム装置1200内部で使用される各種情報を外部とやり取りするための装置であり、他のゲーム装置と接続されてゲームプログラムに応じた所与の情報を送受信したり、通信回線を介してゲームプログラム等の情報を送受信する等に利用される。この通信装置1215は、図1の本体装置1210に具備される通信装置に該当する。
【0096】
[作用・効果]
以上、本実施形態によれば、ロールプレイングゲームでのプレーヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの戦闘シーンにおいて、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから攻撃を受ける或いは戦闘不能状態となると、覚醒ゲージ20が増加する。そして、覚醒ゲージ20がフルになると、主人公PC1が“覚醒”して特殊技を発動する。特殊技は、主人公PC1が覚醒したときにのみ実行可能な攻撃技であり、敵キャラクタECの全てを攻撃して戦闘不能状態にすることができる。特殊技を発動した主人公PC1は、全ての敵キャラクタECを攻撃して戦闘不能状態とした後、気絶し、戦闘が終了する。
【0097】
これにより、プレーヤキャラクタPCが、従来のようにプレーヤの指示に従った行動をするだけではなく、戦闘状況に応じて通常は実行不可能な特殊技を実行するといったようにプレーヤキャラクタPCの攻撃に変化が生じ、戦闘の興趣性を向上させることが可能となる。また、覚醒ゲージ20はプレーヤキャラクタPCが攻撃を受けることで増加するため、敵キャラクタECから多くの攻撃を受けてプレーヤキャラクタPCが不利な状況に陥っても、主人公PC1が覚醒して特殊技を実行することで逆転勝利を収める可能性があるといった、戦闘の興趣性を向上させることが可能となる。
【0098】
[変形例]
尚、本発明の適用は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0099】
(A)覚醒ゲージ20の増減
例えば上述した実施形態では、覚醒ゲージ値は、プレーヤキャラクタPCが攻撃を受けることで増加することとしたが、他の条件により増加することにしても良い。例えば、敵キャラクタECの強さ(戦闘能力)を基に増加する。具体的には、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECから受けた攻撃に関係なく、ターン毎に、敵キャラクタECの強さ(戦闘能力)に応じた値だけ増加する。
【0100】
また、覚醒ゲージ値は、戦闘中において増加するのみとしたが、減少するとしても良い。具体的には、例えば、プレーヤキャラクタPC(主人公PC1或いは仲間PC2,PC3)が敵キャラクタECを攻撃した際、与えたダメージ値に応じた値を減少することとしても良いし、或いは、敵キャラクタECを攻撃不能状態とした際に所定値を減少することとしても良い。
【0101】
また、覚醒ゲージ値は、戦闘毎にリセットする(ゼロに戻す)こととしたが、リセットせず、連続する複数の戦闘に亘って継続されることにしても良い。このとき、ゲームマップGMでのプレーヤキャラクタPCの移動時間や移動距離(詳細には、移動した地点Pの数)に伴い、覚醒ゲージ値を減少するようにしても良い。
【0102】
(B)主人公PC1の覚醒の予告報知
また、上述した実施形態では、主人公PC1が覚醒する際の予告報知として、例えば図4に一例を示した覚醒予告画面を表示することとしたが、他の方法により報知することにしても良い。例えば、ゲームコントローラ1220の振動により報知する。
【0103】
(C)覚醒画面
また、上述した実施形態では、主人公PC1が覚醒した際の覚醒画面において、覚醒したことを示すエフェクト30を主人公PC1の頭上に表示することとしたが、これを、例えば図14に示すように、主人公PC1が変身する(即ち、外見が変化する)ことにしても良い。この場合、更に、変身した主人公PC1の頭上にエフェクト30を表示することにしても良い。
【0104】
(D)特殊技
また、上述した実施形態では、主人公PC1の特殊技の実行によって必ず敵キャラクタECを戦闘不能状態にすることにしたが、これを、敵キャラクタECに致命的なダメージ(予め定めれた攻撃力によるダメージ)を与えるけれども、必ずしも戦闘不能状態にはならないことにしても良い。この場合、特殊技を実行した主人公PC1は気絶し、残った他のプレーヤキャラクタPC(即ち、仲間PC2,PC3)が敵キャラクタECを攻撃して倒すことになる。
【0105】
また、主人公PC1は、覚醒した際、予め定められた一種類の特殊技を実行することにしたが、予め複数種類の特殊技を用意しておき、これら複数種類の特殊技のうちからプレーヤの指示に従って或いはランダムに選択した一つの特殊技を実行することにしても良い。
【0106】
(E)キャラクタの数
また、上述した実施形態では、3体のプレーヤキャラクタPC(主人公PC1及び仲間PC2,PC3)と3体の敵キャラクタEC1〜EC3とが対戦する場合を説明したが、各キャラクタの数はこれに限らず、1体或いは2体であっても良いし、4体以上であっても良い。具体的には、例えばプレーヤキャラクタPCを主人公のみの1体としても良いし、敵キャラクタECを1体のみとしても良い。
【0107】
(F)適用するゲーム
また、上述した実施形態では、本発明をロールプレイングゲームの戦闘シーンに適用した場合を説明したが、例えば格闘アクションゲームといった、プレーヤキャラクタPCとコンピュータ制御キャラクタとが対戦する他のゲームにも同様に適用可能である。
【0108】
(G)適用するゲーム装置
また、上述した実施形態では、本発明を家庭用ゲーム装置に適用した場合について説明したが、図1に示した家庭用ゲーム装置1200のみではなく、業務用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも同様に適用できる。
【0109】
例えば図15は、本発明を業務用ゲーム装置に適用した一例を示す外観図である。同図によれば、業務用ゲーム装置1300は、ゲーム画面を表示するディスプレイ1302と、ゲームの効果音やBGMを出力するスピーカ1304と、前後左右方向を入力するジョイスティック1306と、プッシュボタン1308と、演算処理によって業務用ゲーム装置1300を統合的に制御して所与のゲームを実行する制御ユニット1310とを備える。
【0110】
制御ユニット1310は、CPU等の演算処理装置と、業務用ゲーム装置1300の制御及びゲームの実行に必要なプログラムやデータが格納されたROMを搭載する。制御ユニット1310に搭載されるCPUは、ROMに記憶されたプログラムやデータを適宜読み出して演算処理することによって、ゲーム処理等の種々の処理を実行する。プレーヤは、ディスプレイ1302に表示されたゲーム画面を見て、スピーカ1304から出力されるゲーム音声を聞きながら、ジョイスティック1306やプッシュボタン1308を操作してロールプレイングゲームを楽しむ。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】家庭用ゲーム装置の外観例。
【図2】ゲームマップの一例。
【図3】ゲーム画面(戦闘画面)の一例。
【図4】ゲーム画面(覚醒予告画面)の一例。
【図5】ゲーム画面(覚醒画面)の一例。
【図6】家庭用ゲーム装置の機能構成図。
【図7】通常攻撃技データのデータ構成例。
【図8】プレーヤキャラデータのデータ構成例。
【図9】敵キャラデータのデータ構成例。
【図10】覚醒ゲージ増加条件テーブルのデータ構成例。
【図11】ゲーム処理の流れ図。
【図12】ゲーム処理中に実行される戦闘処理の流れ図。
【図13】家庭用ゲーム装置のハードウェア構成例。
【図14】覚醒画面の他の例。
【図15】業務用ゲーム装置の外観例。
【符号の説明】
【0112】
1200 家庭用ゲーム装置
100 操作入力部
200 処理部
210 ゲーム演算部
211 戦闘制御部
212 覚醒制御部
230 画像生成部
240 音生成部
330 画像表示部
340 音出力部
400 記憶部
410 ゲームプログラム
411 戦闘制御プログラム
421 マップデータ
422 現在地点データ
423 最終セーブ地点データ
424 プレーヤキャラデータ
425 敵キャラデータ
426 通常攻撃技データ
427 特殊技データ
428 覚醒ゲージ増加条件テーブル
429 覚醒演出用データ
GM ゲームマップ
P 地点
Ps 出発地点
Pg 目的地点
Pr セーブ可能地点
PC プレーヤキャラクタ
PC1 主人公
PC2,PC3 仲間
EC(EC1〜EC3) 敵キャラクタ
10(10a〜10f) 体力ゲージ
20 覚醒ゲージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとが互いに攻撃を行って対戦する対戦ゲームをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
対戦の進行状況が予め定められた特定状況になったことを検知する検知手段、
前記検知に応じて、対戦の進行状況が前記特定状況になったときにのみ前記プレーヤキャラクタが実行可能となる技として予め定められた特殊技を発動する特殊技発動手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記特殊技は、対戦の進行状況が前記特定状況でないときに実行可能な攻撃技である通常攻撃技とは異なる攻撃技であり、
前記特殊技による攻撃は前記コンピュータ制御キャラクタに必ず命中するとし、前記通常攻撃技による攻撃は攻撃対象のキャラクタに命中するか否かを所定のランダム性を持って決定する攻撃成否決定手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記特殊技は、前記コンピュータ制御キャラクタ全員に攻撃を加える攻撃技であり、
前記攻撃成否決定手段が、前記特殊技による前記コンピュータ制御キャラクタそれぞれへの攻撃を必ず命中するとするように前記コンピュータを機能させるための請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記検知手段が、前記プレーヤキャラクタが受けた攻撃に基づいて前記特定状況になったことを検知するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プレーヤキャラクタは複数であり、
前記特殊技発動手段が、前記複数のプレーヤキャラクタのうち、予め定められた一のプレーヤキャラクタのみが前記特殊技を実行するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記検知手段が、前記一のプレーヤキャラクタ以外のプレーヤキャラクタが受けた攻撃に基づいて前記特定状況になったことを検知するように前記コンピュータに機能させるための請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プレーヤキャラクタは複数であり、
前記プレーヤキャラクタ及び前記コンピュータ制御キャラクタそれぞれについて、当該キャラクタの受けた攻撃に基づいて当該キャラクタを攻撃不能状態とするか否かを決定する攻撃不能状態決定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記検知手段が、少なくとも、前記複数のプレーヤキャラクタのうちの前記攻撃不能状態決定手段により攻撃不能状態とされたキャラクタの数に基づいて前記特定状況になったことを検知するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記検知手段の検知に応じて、前記特殊技発動手段による発動を予告する予告報知を行う予告報知手段として前記コンピュータを機能させ、
前記特殊技発動手段が、前記予告報知手段の予告報知の後に前記特殊技を発動するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
所定のゲームワールド空間中の前記プレーヤキャラクタの移動を制御するワールド移動制御手段、
前記ワールド移動制御手段による移動制御中に前記対戦ゲームを起動するか否かを判定する対戦ゲーム起動判定手段、
前記対戦ゲーム起動判定手段により起動すると判定された場合に、前記ワールド移動制御手段による移動を中断して、前記対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行手段、
前記対戦ゲームの結果、前記プレーヤキャラクタが勝利した場合には、前記中断されていた前記ワールド移動制御手段による移動を中断地点から再開し、敗北した場合には、既に前記ワールド移動制御手段の移動によって通過した所定の通過地点に前記プレーヤキャラクタの位置を戻して、当該通過地点から前記ワールド移動制御手段による移動を再開する再開制御手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項11】
プレーヤキャラクタとコンピュータ制御キャラクタとが互いに攻撃を行って対戦する対戦ゲームを実行するゲーム装置であって、
対戦の進行状況が予め定められた特定状況になったことを検知する検知手段と、
前記検知に応じて、対戦の進行状況が前記特定状況になったときにのみ前記プレーヤキャラクタが実行可能となる技として予め定められた特殊技を発動する特殊技発動手段と、
を備えたゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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