説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】 対戦ゲームにおいて消極的なゲーム展開に陥ることを抑制する。
【解決手段】ゲーム空間1に特定領域4を設定し、投光車両8から延びる光柱10で特定領域4を表現する。特定領域4の内部を自プレーヤキャラクタCPまたは相手プレーヤキャラクタCOが飛行している連続時間をそれぞれ計時し、計時された連続時間に応じて対戦によるダメージとは異なる特別ポイントを加算し累積する。ダメージ量に基づいて対戦の勝敗が判定できない場合、特別ポイントに基づいて勝敗を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のプレーヤが各々プレーヤキャラクタを操作して仮想空間に形成されたゲーム空間で対戦する対戦ゲームが知られている。
【0003】
例えば、戦闘機などをモチーフとした飛行体のキャラクタによって、ゲーム空間中に設定された攻撃目標を撃破したり、他の飛行体キャラクタと空中戦を楽しむフライトシューティングゲームが知られている。フライトシューティングゲームでは、飛行体キャラクタの運動や姿勢は、流体力学などの物理法則に則って演算される。したがって、プレーヤは、あたかも自身が飛行体に乗っている、或いは飛行体になったかのような浮揚感や飛翔感を感じながらリアルなシューティングゲームを楽しむことができる。特に、実在する戦闘機をモデルにした飛行体キャラクタを用いるものは、攻撃兵器の設定のリアルさとあいまって、きわめてリアルな空中戦を楽しむことができるようになっている(特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−38851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、シューティングゲーム等において、プレーヤ対プレーヤの対戦ゲームを行った場合、お互いに負けることを意識してしまうが故に、互いに間合いを取り合ってばかりで時間が過ぎるといった消極的なゲーム展開となる場合が見られる。特にフライトシューティングゲームの場合には、射程範囲を有する攻撃兵器を搭載する設定のものが多く、これを有効に作用させるためにはどうしても相手プレーヤキャラクタの背後を狙う必要がある。そのためお互いの背後を追い掛け回し、ぐるぐるプレーヤキャラクタが回るだけといった消極的な展開となる場合が多く見られる。この傾向は、複数のプレーヤが複数のチームに分かれて対戦する所謂「チーム対戦」の形態よりも、個別に対戦する形態のほうがより顕著である。
【0005】
こうしたケースでは、いくらリアリティを追求したゲームであっても、プレーが盛り上がることはない。その結果、「ゲームに興奮がない」「ゲームそのものがつまらない」と言った、誤った印象をプレーヤに持たれてしまう虞があった。こうした事態は、ゲームの評価が口伝え或いはインターネットなどで公になることで、商品としての評価が左右される今日において望ましいことではない。
【0006】
本発明は、上述のような事情を鑑みて為されたものであり、対戦ゲームにおいて消極的なゲーム展開に陥ることを抑制することを目的とする。尚、上述の課題の背景として説明したフライトシューティングゲームは一例であり、本発明は他の対戦型ゲームにおける同様の課題の解決をも図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、第1の発明は、コンピュータに、仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体(例えば、図2の自プレーヤキャラクタCP、相手プレーヤキャラクタCO)の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御させるためのプログラムであって、前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段(例えば、図6のゲーム演算部210、特定領域設定部214、特定領域初期設定データ608、特定領域データ626)、前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段(例えば、図6のゲーム演算部210、存在検出部218、図14のステップS102)、前記存在検出手段により検出されている間の時間に基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段(例えば、図6のゲーム演算部210、特別ポイント算出部222、図11の累積特別ポイント622h、図14のステップS106、勝敗判定部224、図13のステップS36)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、第2の発明は、コンピュータに、仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体(例えば、図2の自プレーヤキャラクタCP、相手プレーヤキャラクタCO)の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御させるためのプログラムであって、前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段(例えば、図6のゲーム演算部210、特定領域設定部214、特定領域初期設定データ608、特定領域データ626)、前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段(例えば、図6のゲーム演算部210、存在検出部218、図14のステップS102)、前記存在検出手段により検出されている間、所与のポイントを累積していくポイント累積手段(例えば、図6のゲーム演算部210、特別ポイント算出部222、図11の累積特別ポイント622h、図14のステップS106)、前記累積されたポイントに基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段(例えば、図6のゲーム演算部210、勝敗判定部224、図13のステップS36)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
第15の発明は、仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御するゲーム装置であって、前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段と、前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段と、前記存在検出手段により検出されている間の時間に基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段と、を備えたゲーム装置である。
【0010】
第16の発明は、仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御するゲーム装置であって、前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段と、前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段と、前記存在検出手段により検出されている間、所与のポイントを累積していくポイント累積手段と、前記累積されたポイントに基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段と、を備えたゲーム装置である。
【0011】
第1、第15の発明によれば、ゲーム空間内に特定の領域を設定し、この特定領域内に移動体が存在している間の時間に基づいてゲーム結果が判定される。第2、第16の発明によれば、ゲーム空間内に特定の領域を設定し、この特定領域内に移動体が存在している間、所与のポイントが累積されていき、累積されたポイントに基づいてゲーム結果を判定することができる。ゲーム結果とは、ステージクリア型ゲームならばステージのクリアの判定や、ステージの分岐判定、対戦ゲームならば対戦の勝敗が含まれる。すなわち、本発明を対戦ゲームに適用すると、従来のように相手にダメージを与えて倒すといった勝敗の決定方法とは別に、ダメージとは異なる観点で与えられる時間やポイントに基づいて勝敗が決定され得ることになる。したがって、プレーヤは、ゲームに負けたくなければ、対戦中に相手からダメージを受けないようにすることは勿論のこと、できるだけ操作する移動体を特定領域内に滞在させて時間やポイントを稼ぐ必要に迫られる。結果的に、何れの側の移動体も特定領域の内部或いは周辺に集まることとなり、互いに接近する機会が自然と増える。また、接近する機会が増える中で相手を攻撃し易いポジションに遭遇する場面も増えて、交戦を促すこととなる。よって、消極的なゲーム展開を抑制することができる。
【0012】
第3の発明は、第2の発明のプログラムであって、前記ポイント累積手段が、前記存在検出手段により連続して検出されている時間に応じて、累積していくポイントを大きくするように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0013】
第3の発明によれば、第2の発明と同様の効果を奏するとともに、特定領域に存在する時間が連続するほど累積していくポイントを大きくすることができるので、プレーヤに、操作する移動体をより長い間特定領域内に滞在させるように促す効果が生まれる。したがって、第3の発明が対戦ゲームに適用された場合には、対戦する一方の移動体が限られた領域に居続ける格好となり、他方にとっては対戦相手の移動体を攻撃し易い場面が増えことにも繋がる。その結果、交戦を促し消極的なゲーム展開を抑制することができる。
【0014】
第4の発明は、第2又は第3の発明のプログラムであって、前記ポイント累積手段が、前記存在検出手段により検出された際の移動体の前記特定領域中の場所に応じて、累積していくポイントを可変するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0015】
第4の発明によれば、特定領域の場所に応じて累積されていくポイントが可変するため、高ポイントが狙える場所に移動体を居続けさせる格好となる。
【0016】
第5の発明は、第2〜4の発明の何れか一つのプログラムであって、前記ゲームは前記プレーヤの操作対象の移動体を含む複数の移動体が個別又は複数のチームに分かれて対戦するゲームであり、前記存在検出手段が、前記設定された特定領域に、前記複数の移動体のうち1つの移動体のみが存在していることを検出し、前記ポイント累積手段が、前記各移動体毎に、当該移動体が前記存在検出手段により検出されて間のポイントの累積を行い、前記ゲーム結果判定手段が、前記累積されたポイントに基づいて対戦結果を判定する、ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0017】
第5の発明によれば、第2〜4の発明の何れか一つと同様の効果を奏するとともに、特定領域に存在する移動体が一つのときにポイントが累積され、特定領域に複数の移動体が存在するときにはポイントが累積されないようにできる。したがって第4の発明を対戦ゲームに適用した場合、対戦する両方の移動体が特定領域内に納まり仲良くポイントを累積してゆく状態がつづき、結局、消極的なゲーム展開に陥るといった事態を回避できる。
【0018】
第6の発明は、第5の発明のプログラムであって、前記複数の移動体のうち、最初に前記特定領域に進入した移動体を検出する当初進入移動体検出手段(例えば、図20の取得権管理部221、図22のステップS13、図23のステップS202〜S204)、前記当初進入移動体検出手段により検出された移動体に前記ポイントの取得権を設定する取得権設定手段(例えば、図20の取得権管理部221、取得権設定先データ628、図23のステップS206)、前記取得権が設定された移動体が、取得権が無効となる所定状態になったことを検出する無効状態検出手段(例えば、図20の取得権管理部221、図23のステップS208)、前記無効状態検出手段の検出に応じて、前記取得権が設定された移動体の取得権を無効化する無効化手段(例えば、図20の取得権管理部221、図23のステップS210)、前記無効化手段による無効化後に、初めて前記特定領域に進入した移動体を検出する無効化後当初移動体検出手段(例えば、図20の取得権管理部221、図23のステップS202〜S204)、として前記コンピュータを機能させるとともに、前記取得権設定手段が、更に、前記無効化後当初移動体検出手段により検出された移動体に前記取得権を設定し、前記取得権設定手段により取得権が設定されている移動体以外の移動体のポイントの累積を抑止するように制御するポイント累積対象制御手段(例えば、図20の取得権管理部221、ポイント累積制御部223、図24のステップS103)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0019】
第6の発明によれば、第5の発明と同様の効果を奏するとともに、最初に特定領域に進入した移動体にポイントの取得権を設定し、当該移動体が所定の無効化状態になった場合には、取得権を無効化することができるとともに、無効化されたのち最初に特定領域に侵入した移動体に取得権を改めて設定することができる。そして、取得権が設定されている移動体以外に対するポイントの累積を抑制することができる。したがって、ポイントを得るためには取得権を有している必要があることになり、取得権の争奪に係る交戦を誘発させることができる。よって、より一層消極的なゲーム展開に陥るのを抑制することができる。
【0020】
第7の発明は、第6の発明のプログラムであって、前記取得権設定手段により取得権が設定されている移動体を識別表示させる識別表示制御手段(例えば、図20のゲーム演算部210、識別表示制御部227、図25のステップS180)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0021】
第7の発明によれば、第6の発明と同様の効果を奏するとともに、取得権が設定されている移動体を識別可能にゲーム画面に表示させることができる。したがって、プレーヤは取得権が設定されている移動体を識別し易くなり、例えば取得権の争奪をより起り易くすることができる。
【0022】
第8の発明は、第6又は7の発明のプログラムであって、前記各移動体を所与の識別子で表して前記仮想空間中の位置を示したレーダ部(例えば、図18のレーダ画面28)を表示制御するとともに、前記各移動体の識別子のうち、前記取得権設定手段により取得権が設定されている移動体を識別表示させるレーダ表示制御手段(例えば、図20の識別表示制御部227、図25のステップS182)として前記コンピュータを機能させるプログラムである。
【0023】
第8の発明によれば、第6又は7の発明と同様の効果を奏するとともに、レーダ部内に、取得権が設定されている移動体を識別可能に表示させることができる。したがって、プレーヤは、プレーヤキャラクタの視界範囲外に取得権が設定された移動体が存在していてもその位置関係を速やかに把握することができるので、例えば取得権の争奪をより起り易くすることができる。
【0024】
第9の発明は、第5〜8の発明の何れか一つのプログラムであって前記移動制御手段が、各々対応づけられたプレーヤによる操作入力に基づいて前記複数の移動体それぞれの移動を制御するように前記コンピュータを機能させるとともに、前記複数の移動体それぞれに対応づけられているプレーヤの操作技量を表す操作技量情報(例えば、図6のプレーヤレベル情報618a、図11のプレーヤレベル情報622b)を記憶する記憶手段(例えば、図6の記憶部600)、前記存在検出手段により検出された移動体に対応するプレーヤの操作技量に基づいて、前記設定された特定領域の形状及び/又は大きさを変更する第1変更手段(例えば、図6の特別領域設定部214、図13のステップS24)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0025】
第9の発明によれば、第5〜8の発明の何れか一つと同様の効果を奏するとともに、特定領域に存在する移動体を操作するプレーヤの操作技量に基づいて、特定領域の形状及び/又は大きさを変更することができる。したがって、例えば、プレーヤの操作技量が高ければ特定領域の大きさを小さくし、操作技量が低ければ特定領域の大きさを大きくすることで、特定領域内に移動体を存在し続けるのに要する操作の負担感を、プレーヤの習熟度に応じた、プレーヤ間で公平なものとするといったことができる。その結果、ゲームの公正性を高め、消極的なプレイに陥りがちなプレーヤでも積極的にゲームに取り組めるゲーム環境をつくることができる。
【0026】
第10の発明は、第5〜9の発明の何れか一つのプログラムであって、前記各移動体には予め能力値(例えば、図6の旋回半径607)が設定されており、前記存在検出手段により検出された移動体に設定されている能力値に基づいて、前記設定された特定領域の形状及び/又は大きさを変更する第2変更手段(例えば、図6の特定領域設定部214、図13のステップS24、図15のステップS138)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0027】
第10の発明によれば、第5〜9の発明の何れか一つと同様の効果を奏するとともに、移動体の能力に応じて特定領域の形状及び/または大きさを変更することができるので、能力の異なる様々な移動体をゲーム中で使用可能しても、ゲームの公平性を保つことができる。
【0028】
第11の発明は、第1〜10の何れかの発明に記載のプログラムであって、前記移動体は前記仮想空間中を飛行する飛行体であって、移動速度が速いほど回転可能な最小半径が大きくなるように予め設定されており、前記仮想空間には地表が設定されていて、プレーヤの速度操作入力に基づき前記移動体の移動速度を制御する速度制御手段(例えば、図6のゲーム演算部210、戦闘機制御部212)、前記移動体の移動速度が所定の落下開始速度以下のときに前記移動体の前記仮想空間中の高度を低下させていく落下制御手段(例えば、図6のゲーム演算部210、戦闘機制御部212)、前記移動体が前記地表と接触した場合に当該移動体を移動不能とする移動不能化手段(例えば、図6のゲーム演算部210、戦闘機制御部212)、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0029】
第11の発明によれば、第1〜10の何れかの発明と同様の効果を奏するとともに、移動体を飛行体とし、プレーヤの速度操作入力に基づき前記移動体の移動速度を制御するとともに、移動速度が速いほど回転可能な最小半径が大きくなるように制御することができる。そして、移動体の移動速度が所定の落下開始速度以下のときに移動体の仮想空間中の高度を低下させ、ゲーム空間に設定された地表と接触した場合には、当該移動体を移動不能とすることができる。すなわち、移動体を失速と墜落のある飛行体とすることによって、特定領域に移動体が居続けることをより難しくできる。したがって、第11の発明を対戦ゲームに適用した場合では、移動体に特定領域内を飛行させようとするプレーヤにしてみれば操作に集中せざるを得なくなる。このことは、対戦相手のプレーヤにしてみれば、攻撃に有利な状況と同義であるから、より一層交戦を促す効果が得られる。
【0030】
第12の発明は、第1〜11の発明の何れか一つのプログラムであって、前記設定された特定領域の形状及び/又は大きさを時間経過とともに変更する第3変更手段(例えば、図6の特定領域設定部214、図13のステップS24、図15のステップS132)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0031】
第12の発明によれば、第1〜11の発明の何れか一つと同様の効果を奏するとともに、特定領域の形状及び/又は大きさを時間経過とともに変更することができる。特定領域の形態(形状や大きさ)によって、その内部に移動体を存在させやすい状態が周期的に訪れることになる。したがって、好ましい形状や大きさに変化したタイミングにあわせて特定領域内に移動体を進入させたくなるのがプレーヤの心理である。その結果、例えば第10の発明を対戦ゲームに適用した場合、対戦する移動体が同じようなタイミングで特定領域に近づく格好となり、移動体同士が近接し、より交戦が発生し易くなる。
【0032】
第13の発明は、第1〜12の発明の何れか一つのプログラムであって、前記設定された特定領域に、当該特定領域の存在を示す特定領域表示オブジェクト(例えば、図5の投光車両8、光柱10)を配置する特定領域表示オブジェクト配置手段(例えば、図6のゲーム演算部210、特定領域表示オブジェクト制御部216、図13のステップS12、図15のステップS134)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0033】
第13の発明によれば、第1〜12の発明の何れか一つと同様の効果を奏するとともに、特定領域をゲーム画面内で表示することが可能になる。したがって、プレーヤは移動体が特定領域内に存在するか否かが分かり易くなる。
【0034】
第14の発明は、第1〜13の発明の何れか一つのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0035】
第14の発明によれば、コンピュータに、第1〜13の発明の何れか一つと同様の効果を発揮させることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、ゲーム空間内に特定の領域を設定し、この特定領域内に移動体が存在している間の時間に基づいてゲーム結果が判定される。また、ゲーム空間内に特定の領域を設定し、この特定領域内に移動体が存在している間、所与のポイントが累積されていき、累積されたポイントに基づいてゲーム結果が判定される。すなわち、本発明を対戦ゲームに適用すると、従来のように相手にダメージを与えて倒すといった勝敗の決定方法とは別に、ダメージとは異なる観点で与えられる時間やポイントに基づいて勝敗が決定され得ることになる。したがって、プレーヤは、ゲームに負けたくなければ、対戦中に相手からダメージを受けないようにすることは勿論のこと、できるだけ特定領域内に滞在して時間やポイントを稼ぐ必要に迫られる。結果的に、何れの側の移動体も特定領域の周りに集まることとなり、互いに接近する機会が自然と増える。また、接近する機会が増える中で相手を攻撃し易いポジションに遭遇する場面も増えるので、交戦を促すこととなり、消極的なゲーム展開を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照しながら、本発明を適用した第1実施形態について説明する。本実施形態では、複数のプレーヤが、仮想空間中に設けられたゲーム空間で戦闘機型のプレーヤキャラクタを操って対戦する通信対戦ゲーム形式のフライトシューティングゲームを実行する場合を例に挙げて説明する。尚、以下では2名のプレーヤが一対一で対戦する形態について説明するが、3名以上のプレーヤが個別対戦する形態でも、複数のチームに分かれて対戦する形態であっても同様に適用することができる。
【0038】
通信対戦ゲームを実現するシステム構成としては、例えば、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム機、ゲームセンターやアミューズメント施設等に設置される業務用ゲーム機等のゲーム装置を、インターネット網や専用線網等の有線/無線の通信回線を介してゲームサーバと接続する構成、(2)ゲームサーバを用いることなく複数のゲーム装置が通信回線を介して接続される構成、(3)複数のゲーム装置が通信回線を介して接続されるが、その内の1台がゲームサーバ機能を有する構成、(4)複数のゲーム装置が物理的に結合された全体として1台のシステム(例えば業務用ゲーム機)となっている構成等が有る。
【0039】
本発明は何れのシステム構成に対しても適用可能であるが、ここでは(2)の構成を例にとって説明する。尚ここで言う、通信回線とは、データ授受が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0040】
[装置の構成]
図1は、本実施形態におけるゲーム装置1400の外観例を示す図である。ゲーム装置1400は、例えば、プレーヤが携帯して使用する携帯型のゲーム装置である。
【0041】
ゲーム装置1400は、プレーヤがゲーム操作を入力するための方向キー1402およびボタンスイッチ1404と、ディスプレイ1410と、スピーカ1412と、無線通信モジュール1414と、制御ユニット1420とが、筐体本体1401と一体に備えられている。また、筐体本体1401には、フラッシュメモリを用いたカード型の記憶メディアであるメモリカード1440を着脱自在に装着するためにスロット1406が備えられている。その他、図示しない内臓バッテリーや電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0042】
この携帯型のゲーム装置1400は、制御ユニット1420がゲーム処理を実行するために必要なプログラムやデータ等をメモリカード1440から読み出す構成であるが、無線通信モジュール1414を介して通信回線Nに接続し、外部の装置から取得する構成としても良い。
【0043】
そして、制御ユニット1420は、CPUやICメモリなどを備え、メモリカード1440に格納されているプログラムやデータを読み出し、これに従ってゲームプレイに必要な種々の演算処理を実行して装置各部を制御する。
【0044】
具体的には例えば、制御ユニット1420は、無線通信モジュール1414を制御して、無線通信可能なエリア内に在る対戦相手となるプレーヤ(以下、「相手プレーヤ」とも言う。)が操作する同種のゲーム装置1400−2(以下、適宜「相手ゲーム装置」とも言う。)との間で通信ネットワークを形成し、ゲームプレイに必要な各種データの交換を実現する。そして、方向キー1402やボタンスイッチ1404から入力される操作信号、並びに無線通信モジュール1414を介して対戦相手のゲーム装置1400−2から受信したデータ等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画像の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。
【0045】
生成されたゲーム画像はディスプレイ1410に表示され、ゲーム音の音信号はスピーカ1412から音出力される。プレーヤは、ディスプレイ1410に表示されるゲーム画像を見ながら方向キー1402やボタンスイッチ1404を操作し、相手プレーヤと対戦してゲームを楽しむことができる。
【0046】
尚、3名以上のプレーヤがチームに分かれて対戦する場合には、プレーヤの数だけ同様のゲーム装置を用意し、相手ゲーム装置1400−2と同様にしてデータ通信可能に接続する。
【0047】
[ゲームの概要]
図2は、本実施形態におけるゲーム空間の構成の概要を説明するための概略図である。本実施形態では、仮想空間中に地表2や雲といった自然物や、建造物や橋梁などの人工物のオブジェクトが配置されて対戦を繰り広げるゲーム空間1が形成される。
【0048】
ゲーム空間1には、ゲーム装置1400を操作するプレーヤ(以下、「自プレーヤ」ともいう。)による操作入力に応じて動作制御される自プレーヤキャラクタCPと、ゲーム装置1400−2を操作する相手プレーヤの操作入力に応じて動作制御される相手プレーヤキャラクタCOとが配置され、ゲーム空間1の内部で空中戦をする。同図では簡易的に進行方向を向いた三角形で表されているが、自プレーヤキャラクタCPと相手プレーヤキャラクタCOは、戦闘機をモチーフとしたキャラクタであって、ゲーム中は常に飛行を続けなければならない。つまり、ヘリコプターや気球のように一定箇所に滞空しつづけることはできない。具体的には、各プレーヤはプレーヤキャラクタの速度や方向等を指示操作するが、プレーヤキャラクタの速度が所定速度以下になると失速して落下し始める(速力が落ちて揚力を失う現象であるストールが再現される。)。このため、ストールした場合に直ちに速度を上げる指示操作をすれば、ストールから回復して飛行を再開することができるが、速度を上げる指示操作をしなければ、プレーヤキャラクタが地表に衝突して撃墜されたものとみなされる。また、ゲーム空間1の様子は、仮想空間内を所与の仮想カメラCMから見た画像を元にゲーム画面として表示される。
【0049】
本実施形態のゲームでは、課題で述べたような消極的なゲームプレイを抑制するために、ゲーム空間1内に特定領域4が設けられている。そして、自プレーヤキャラクタCP或いは相手プレーヤキャラクタCOが、特定領域4の内部を飛行していると、各々の滞在した時間の長さに応じて特別ポイントが累積される。
【0050】
特別ポイントは、空中戦によって相手に与えるダメージとは別にカウントされるポイントである。本実施形態では個別対戦なのでプレーヤそれぞれに対応して設けられるが、チーム対戦の形態ではチームごとに設定される。そして、制限時間内に空中戦によって相手を撃墜できなかった場合に、特別ポイントの大小によって対戦の勝敗を判定する構成となっている。
【0051】
つまり、本実施形態における対戦ゲームでは、従来の対戦ゲームと同様に直接的に相手を攻撃してダメージを与えて撃墜することによって勝利するケースと、相手を撃墜するにいたらなかったが特定領域4により長く滞在していた側が勝利するケースとが存在することになる。引き分けはない。したがって、撃墜されることを恐れるあまりに相手から逃げてばかりの消極的なプレースタイルで望んだ場合、撃墜されなくとも特別ポイントが少ないために負ける場合も有り得ることになる。ゲームに負けたくなければ、対戦中に相手から攻撃を受けないようにすることは勿論のこと、できるだけ特定領域4内を飛行して特別ポイントを稼いでおく必要がある。
【0052】
そして、できるだけ長く特定領域4内に滞在して特別ポイントを稼ごうとすると、結果的に、何れの側のプレーヤキャラクタも特定領域4の内部或いは周辺を飛行することになり、互いに接近する機会が自然と増える。接近する機会が増えれば、その中で相手を攻撃し易いポジションに遭遇する場面も増える。そもそも消極的なプレースタイルのプレーヤが消極的である所以は、操作技量に乏しく攻撃に有利なポジションをとることが上手くできないところにもある。攻撃し易いポジションで相手に遭遇する場面が自然と増えることによって、消極的なプレースタイルのプレーヤであっても攻撃し易くなり、消極的なプレースタイルが自然に回避される。
【0053】
さて、本実施形態では、特定領域4の形状と大きさの設定についても特徴を有し、課題を解決するために有利な効果を奏する。
先ず、その形状であるが、本実施形態における特定領域4は、地表2の上面近傍に略六角形の底面を有して天空方向に先端を向けた錐体形状を成しており、地表から離れるほど空間が狭くなる領域が形成されている。本実施形態では、戦闘機をモチーフとしたプレーヤキャラクタを使用する。こうしたゲームでは、当然のことながら地面に衝突することは、例えゲームであっても心的な恐怖感が生まれ易い。一方、十分な飛行高度があれば多少の操作ミスがあったとしても地面への衝突は避けられる。つまり、地上付近での飛行はし難いが上空ほど容易になる。したがって、特定領域4が、領域の高さが限定されたうえに、地表から離れるほど空間が狭くなる形状であるため、プレーヤキャラクタが安易に特定領域4内に長期滞在しにくくなる。また、領域内を上手く飛行するための操作に集中せざるを得なくなる。このことは、相手側から攻撃されるスキが生まれ易くなることと同義であり、結果、交戦を促すことになる。
【0054】
また、特定領域4の大きさは、例えば図3に示すように、特定領域4に進入したプレーヤキャラクタが失速せずに飛行できる速度における最小旋回半径Rminよりもわずかに大きい半径Rを有する仮想球6が、角錐の底面と側面に内接する大きさを有している。ここで言う「わずかに大きい」程度は、ゲーム性の観点から適宜決定される。つまり、仮想球6の半径が最小旋回半径に極めて近い値では、どう操作技術を駆使しても長い時間滞在できずに特別ポイントを稼ぐことができないこととなり、プレーヤを特定領域4に向かわせる動機が薄くなる。仮想球6の半径を大きくしすぎて、双方のプレーヤキャラクタが頻繁に特定領域4内に滞在できるようであっても、プレーヤを特定領域4に向かわせる動機が薄くなる。この両方のケースを考慮の上で設定される。
【0055】
先に述べたように、何れのプレーヤキャラクタも戦闘機をモチーフとしており、一箇所に滞空できないのであるから、上述のような形状と大きさに限定された空間内に滞在し続けるためには、プレーヤは操作技術を駆使して頻繁に旋回をしなければならないことになる。特別ポイントを稼ごうとして何れか一方のプレーヤキャラクタが特定領域4を飛行し続けようとすると、結果的に限定された領域を飛行し続ける格好となる。旋回飛行し続けるうちに、他のプレーヤキャラクタに対して機体の背後を向ける場面が増える。つまり、他のプレーヤにとってみれば攻撃に有利な状況が生じ易くなり、相手側への攻撃を促す結果となる。
【0056】
また、本実施形態では、特定領域4は、サーチライトの光芒で囲まれた空間として表現される。図4および5は本実施形態における特定領域の表現例を示す概念図であって、前者は上面図に相当し、後者は側断面図に相当する。これらの図に示すように、ゲーム空間1では、特定領域4の底面の頂点に該当する位置に、特定領域を表示するためのオブジェクトとして大型サーチライト(投光器)を搭載した移動式の投光車両8が配置され、投光車両8に搭載された投光器8aからは光芒が放たれる。この光芒は先端に向かって透明になるように設定された円柱状の光柱10として表現される。光柱10は光芒を表現しているのであるから、ゲーム中は何れのプレーヤキャラクタとも衝突しない。そして、6輌の投光車両8から夫々発せられた計6本の光柱10が、特定領域4の先端の頂点位置近傍で交差するように投光器8aの角度θが制御される。つまり、6本の光柱オブジェクトによって、六角錐の輪郭が表現されることによって、プレーヤに特定領域4を明示している。特定領域4の輪郭を明らかにすることで、広いゲーム空間1内で特定領域4を見つけ易くするとともに、同領域内を飛行しているのか外れてしまっているのかを視覚的に分かり易くすることで、領域内を飛行しようとするプレーヤを助けることができる。
【0057】
[機能ブロックの説明]
次に、上述のような特徴を備えたゲームを実行するための機能構成について説明する。図6は、本実施形態における機能構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、ゲーム装置1400は、機能ブロックとして操作入力部100と、処理部200と、画像表示部300と、音出力部400と、通信部500と、記憶部600とを有している。
【0058】
操作入力部100は、ゲーム装置1400を操作するプレーヤが各種のゲーム操作を入力する。操作入力部100は、例えばボタンスイッチ、レバー、ダイヤル、マウス、キーボード、タッチパネル、各種センサなどによって実現される。図1では、方向キー1402やボタンスイッチ1404がこれに該当する。操作入力部100から入力される操作信号は処理部200に出力される。
【0059】
処理部200は、ゲーム装置1400全体の制御および各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。処理部200は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアによって、記憶部600に記憶されているシステムプログラムやゲームプログラム602、各種データに基づいて演算処理等することにより実現される。図1では、制御ユニット1420がこれに該当する。
【0060】
また、処理部200は、ゲーム演算部210と、画像生成部230と、音生成部250と、通信制御部270とを含み、1フレーム時間(1/60秒)で1枚の画像を生成して画像表示部300に表示出力させるとともに、適宜効果音やBGMを音出力部400に音出力させる。
【0061】
ゲーム演算部210は、操作入力部100から入力される操作信号や、記憶部600から読み出したゲームプログラム602やデータ、或いは通信部500を介して通信接続される相手ゲーム装置1400−2から送信されるデータ等に基づいて、フライトシューティングゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部230や音生成部250に出力する。
【0062】
ゲーム処理としては、例えばゲーム空間の設定処理、オブジェクトの移動などの動作制御処理、攻撃のヒットとそれに伴うダメージの算出処理、オブジェクトの接触判定処理、ゲームプレイの制限時間の管理処理、ゲーム結果の判定処理等が挙げられる。
そして、本実施形態のゲーム演算部210には、戦闘機制御部212と、特定領域設定部214と、特定領域表示オブジェクト制御部216と、存在検出部218と、連続検出時間計時部220と、特別ポイント算出部222と、勝敗判定部224と、識別表示制御部226とが含まれている。
【0063】
戦闘機制御部212は、プレーヤキャラクタの動作を制御する。具体的には、操作入力部100からの操作入力に基づいて自プレーヤキャラクタCPの飛行を制御し、相手ゲーム装置1400−2から受信した相手プレーヤによる操作入力に係る情報に基づいて相手プレーヤキャラクタの飛行や攻撃などの動作を制御する。本実施形態では、プレーヤキャラクタは戦闘機をモチーフとしており、従来のフライトシューティングゲームと同様に飛行機の飛行シミュレーションに準じて速度・加速度・姿勢などが制御される。したがって、移動速度が所定の落下開始速度(例えば、失速限界速度)以下のときには、移動体の仮想空間中の高度を低下させていく落下制御も行われる。高度が低下して地表2と接触した場合には、当該移動体を移動不能とするのは勿論である。
【0064】
特定領域設定部214は、ゲーム中に特定領域4の大きさと形状と位置を設定し、ゲームの進行に応じてそれらのパラメータ値を変更する。
【0065】
特定領域表示オブジェクト制御部216は、特定領域4をゲーム画面内で視覚的に表現するためのオブジェクトである投光車両8及び光柱10の各オブジェクトを制御する。具体的には、ゲームの進行に応じて可変された特定領域4の底面の大きさや形状、位置に応じて投光車両8を移動させて配置位置を変更する。また、特定領域4の領域高(地表から上端までの高さ)が変更された場合には、投光器8aの投光角度θを求め角度を調節する。更に角度調整された投光器8aからのびる光柱10のオブジェクトの長さを調節し、それにあわせて先端位置で透明度が100%になるように光柱10の透明度を変更する。
【0066】
存在検出部218は、自プレーヤキャラクタCPまたは相手プレーヤキャラクタCOが特定領域4の領域内に存在していることを検出する。換言すると、プレーヤキャラクタが特定領域4の領域内に滞在しているか否かを判定する。例えば、自プレーヤキャラクタCPまたは相手プレーヤキャラクタCOには予め代表点が重心相当位置などに設定されており、代表点位置が特定領域設定部214で設定された特定領域4内である場合に検出フラグを立てる。
【0067】
連続検出時間計時部220は、存在検出部218で検出され始めてから検出が終わるまでの時間(以下では、「連続検出時間」とも言う。)を計時する。
【0068】
特定ポイント算出部222は、存在検出時間計時部220によって計時された連続検出時間に基づいて、自プレーヤキャラクタCPおよび相手プレーヤキャラクタCOの特定ポイントをカウントする。本実施形態では、計時されている現在の連続検出時間に応じて、特定領域4の内部に単独で滞在しているプレーヤキャラクタの特定ポイントを所定時間間隔で加算・累積していく構成である。
【0069】
勝敗判定部224は、対戦ゲームの勝敗を判定する。本実施形態では、第1判定機能と、第2判定機能とを有する。第1判定機能は、従来のフライトシューティングゲームにおける勝敗の判定と同様に、相手から攻撃を受けたダメージが許容値以上に達したプレーヤキャラクタを「撃墜された」と見なして、撃墜した側を勝者、撃墜された側を敗者として対戦の勝敗を判定する。一方、第2判定機能は、ゲームの制限時間内に何れのプレーヤキャラクタも撃墜されなかった場合に、各々の特定ポイントの大小によって対戦の勝敗を判定する。つまり、特定ポイントが大きい側を勝者、小さい側を敗者と判定する。尚、チーム対戦の場合には、何れのチームも全滅しなかった場合に、各チームに設定された特定ポイントの大小で、何れのチームが勝利したかを判定する。
【0070】
識別表示制御部226は、何れのプレーヤキャラクタが特別ポイントを取得しているかを識別可能に表示する表示制御をする。例えば、自プレーヤの視界画面に相当する主たるゲーム画面に表示される相手プレーヤキャラクタCOに特別なターゲット表示をして、相手プレーヤキャラクタCOが特定領域4内にいて、特別ポイントを取得している状態を識別表示させる。また、自プレーヤキャラクタCPが特定領域4内にいて、特別ポイントを取得している場合には、その旨を知らせるテキストを表示するなどして識別表示させる。また更には、自プレーヤキャラクタCPの周囲のキャラクタの配置を模式的に見せる所謂「レーダ画面」においても、該当する状況では、レーダ画面内に表示する機影を特別な識別子を用いて表示させる。
【0071】
画像生成部230は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。本実施形態では、画像生成部230は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(1/60秒)で1枚の画像を生成して画像表示部300に表示出力させる。
【0072】
音生成部250は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラムによって実現される。音生成部250は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部400に出力させる。
【0073】
画像表示部300は、画像生成部230から入力される画像信号に基づいてゲーム画像を表示出力する。画像表示部300は、例えば、液晶ディスプレイやプラズマパネルディスプレイなどのパネル型ディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドアップディスプレイ(HUD;プレーヤの頭部に直接装着する表示装置)といった画像表示装置によって実現できる。図1ではディスプレイ1410がこれに該当する。プレーヤは、画像表示部300に表示されるゲーム画像を見ながら操作入力部100を操作してゲームを楽しむ。
【0074】
音出力部400は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力するための装置である。図1ではスピーカ1412がこれに該当する。
【0075】
通信部500は、外部装置(例えば、対戦相手のゲーム装置1400−2)とのデータ通信をする。通信部500の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1では無線通信モジュール1414がこれに該当する。
【0076】
記憶部600は、処理部200にゲーム装置1400を統合的に制御させるためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム602及び各種データを記憶する。記憶部600の機能は、例えばICメモリやハードディスク、メモリカード、光ディスク、CD−ROM、DVD−RAM等の情報記憶媒体により実現される。図1では、メモリカード1440、制御ユニット1420に搭載されるICメモリ等がこれに該当する。
【0077】
本実施形態の記憶部600は、ゲームの実行に先立って予め記憶されているデータとして、ゲームプログラム602、ゲーム空間設定データ604、戦闘機モデルデータ606、特定領域初期設定データ608、特定領域表示オブジェクトデータ610、特定領域変更設定データ612、加点ポイント設定データ614、情報表示設定データ616、自プレーヤプレイ履歴データ618を記憶している。
【0078】
その他、ゲームの進行に応じて生成・変更されるデータとして、ゲーム装置1400と相手ゲーム装置1400−2との間でデータ通信によって共有する共有データ620を記憶している。共有データ620には、自戦闘機データ622、相手戦闘機データ624、特定領域データ626が含まれている。
【0079】
ゲームプログラム602は、本実施形態におけるフライトシューティングゲームを実行させるためのプログラムである。ゲームプログラム602を読み出して実行することによって、処理部200はゲーム演算部210の機能を実現する。
【0080】
ゲーム空間設定データ604は、仮想空間中にゲーム空間1を設定するための各種データが格納されている。例えば、川や森などを含む地形、ビルや空港などの建造物、橋梁、雲、プレーヤキャラクタ以外のノンプレーヤキャラクタに係る各種データ(具体的にはモデルデータやモーションデータ、テクスチャデータ、初期配置位置座標など)が格納されている。
【0081】
戦闘機モデルデータ606は、自プレーヤキャラクタCPおよび相手プレーヤキャラクタCOを表示するための参照可能なモデルデータを格納している。本実施形態では、仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体として戦闘機をモチーフとしたキャラクタを用いるので、少なくとも2種類の戦闘機モデルデータ606が用意されている。戦闘機以外のものをモチーフとする場合には、それに応じたモデルデータを適宜設定する。
【0082】
また、戦闘機モデルデータ606には、当該モデルの戦闘機の能力に関するデータが含まれている。例えば、ゲーム中で使用する兵装の種類と着弾時に与えるダメージ値、最大飛行速度、最大加速度、ダメージ許容値、旋回半径607を含んでいる。旋回半径607は、当該戦闘機の旋回能力を示す値である。旋回半径は、飛行速度によって変化するものであるので飛行速度に応じて設定されるが、演算処理をより軽くするために、例えば、当該戦闘機で最も多用される所定の飛行速度で飛行した場合の旋回半径や、失速限界速度で飛行した場合の旋回半径を格納することも可能である。本実施形態では、所謂「最小旋回半径」である後者を格納している。前述のように、特定領域4の大きさや形状を最小旋回半径に基づいて設定することによって、領域内に滞在しようとする一方のプレーヤキャラクタの飛行速度が否応なしに低くなる。このことは、領域外にいる他方のプレーヤキャラクタにしてみれば、より攻撃し易くなることと同義であるから、より一層攻撃を促し消極的なゲームプレイを抑制することができる。
【0083】
特定領域初期設定データ608は、特定領域4の初期値を格納している。本実施形態では、特定領域4は六角錐型を有しているので、底面の各頂点および錐体の先端頂点の初期位置座標を格納している。同データを参照することによって、ゲーム中いつでも特定領域4の形状と大きさ、及び配置位置を初期状態に戻すことができる。本実施形態では、使用される戦闘機の能力で最も小さい旋回半径607よりもわずかに大きい半径Rを有する仮想球6が底面と側面に内接する六角錐が定義されている。
【0084】
特定領域表示オブジェクトデータ610は、特定領域4をゲーム画面内に表示するためのオブジェクトに係るデータを格納している。本実施形態では、図7に示すように、投光車両8および光柱10のオブジェクトの初期設定データとして、例えば、モデルデータ、テクスチャデータ、モーションデータ、透明度のデータなどを格納している。
【0085】
特定領域変更設定データ612は、ゲーム進行に応じて特定領域4の大きさや形状、配置位置をどのように変化させるかを定義するデータを格納している。本実施形態では、例えば図8に示すように、底面変更設定データ612aと、領域高変更設定データ612bとを含んでいる。
【0086】
底面変更設定データ612aは、投光車両8の相対的な配置位置関係を定義している。各投光車両8のゲーム空間中の座標値で定義しても良いし、特定領域の初期状態に対する差分でも良い。同図は特定領域4を真上から見た概略図に相当し、丸印が投光車両8の位置を示している。初期状態の底面と相似形を成す実線で結ばれた相対位置関係と、底面が扁平した一点鎖線で結ばれた相対位置関係とが設定されている。後者は、特定領域4の一方向の幅が小さく、領域内に長時間滞在するのをより困難にしており、特定領域4に存在するプレーヤキャラクタを操作するプレーヤの操作技量が所定基準よりも高い場合に適用される。
【0087】
領域高変更設定データ612bは、特定領域4の内部に存在するプレーヤキャラクタを操作するプレーヤの操作技量に応じて領域高を変更する設定が定義されている。本実施形態では、特定領域4の初期領域高に乗ずる係数である領域高倍率がプレーヤの操作技量に応じて設定されている。より具体的には、プレーヤの操作技量が高い熟練者ほど領域高が低くなるように設定されている。尚、プレーヤの操作技量は、自プレーヤプレイ履歴データ618のプレーヤレベル情報618aに対応する。
【0088】
加点ポイント設定データ614は、特別ポイントのカウント方法を定義する。例えば、図9に示すように、連続検出時間計時部220で計時されている連続検出時間の長さに応じて、領域内に滞在しているプレーヤキャラクタに与えられる1秒当りの加点ポイント614bが設定されている。本実施形態では、プレーヤキャラクタが特定領域4に連続して滞在している時間が長くなる程、加点されるポイントが大きくなるように設定されている。すなわち、累積していくポイントが大きくなるように設定されている。例えば、特定領域4内に滞在している限り連続検出時間は計時され続けるわけであるが、図9において、特定領域4内に滞在し始めてから1秒目〜9秒目までは1秒おきに1ポイントが加算されていき、10秒目〜19秒目かでは1秒おきに2ポイントが加算されていくといった具合に、特定領域4内に滞在中、1秒おきに特別ポイントが加点されていく。そして、滞在している時間が長くなるほど、加点されるポイントが大きくなる。尚、ここでは加点についてのみ設定しているが、同時に特定領域4に滞在していない側のキャラクタから減点を実施するとしてもよい。その場合は、同様に減点ポイントを設定しておくと良い。
【0089】
情報表示設定データ616は、ゲーム画面内にゲーム進行に係る各種情報(例えば、ゲームの残り時間、残弾数、ダメージ量、飛行高度、飛行速度、方角、レーダ画面など。)を表示する所謂「HUD(ヘッドアップディスプレイ)表示」として、特別ポイントを取得しているキャラクタを識別可能に表示するためのデータを格納している。
【0090】
例えば、図10に示すように、攻撃対象として選択されているキャラクタに付随して表示されるターゲット表示に、表示形態の異なる標準ターゲット616a(戦闘機を囲む枠)および特別ターゲット616b(戦闘機を囲む枠に対角破断線が追加され、文字表示が付与されている。)が設定されている。また、自プレーヤキャラクタCPから所定範囲のゲーム空間におけるキャラクタの配置状況が簡略的に表示される所謂「レーダ画面」における識別子表示(マーク表示)についても、表示形態の異なる標準識別子616cおよび特別識別子616dが設定されている。更に、自プレーヤキャラクタCPが特別ポイントを取得していることを通知するために表示されるポイント取得通知表示616eが設定されている。尚、ここでいう表示形態とは、形状や大きさ、表示色、表示透明度、明度、明度の変化といった視覚的変化をもたらす各種パラメータを含む意味である。
【0091】
自プレーヤプレイ履歴データ618は、ゲーム装置1400を使用するプレーヤが今までプレイしてきたゲームの履歴情報であって、プレーヤの操作技量に相関するプレーヤレベル情報618aを含んでいる。プレーヤレベル情報618aは、適宜設定可能であるが、例えばゲーム中に段位を設定する機能が有る場合にはその段位の種類が該当する。また、総飛行時間に相当する総プレイ時間でも良いし、順次難易度が高くなるゲームステージが設定されている場合には、クリアしたゲームステージの種類でも良い。尚、自プレーヤプレイ履歴データ618は、制御ユニット1420内のハードディスクなどの記憶装置に記憶されるか、或いはメモリカード1440に記憶される。
【0092】
共有データ620は、ゲーム装置1400と相手ゲーム装置1400−2とで共有されるデータの集合であり、ゲーム中、ゲームの進行とともに適宜データ通信によって更新され、互いに最新且つ同一のデータとされる。本実施形態では、自プレーヤキャラクタCPに係るデータの集合である自戦闘機データ622と、相手プレーヤキャラクタCOに係るデータの集合である相手戦闘機データ624と、特定領域4に係る特定領域データ626とを含んでいる。
【0093】
自戦闘機データ622は、例えば図11に示すように、自プレーヤキャラクタCPとする戦闘機モデルデータ606を定義した使用キャラクタID622aと、自プレーヤプレイ履歴データ618から参照したプレーヤレベル情報622bを含んでいる。
また、ゲーム空間での自プレーヤキャラクタの動作を制御するための情報として、操作入力部100から入力された操作入力情報622c、自プレーヤキャラクタCPの位置座標622d、速度や加速度などの運動状態情報622eを含んでいる。
更に、ゲームの勝敗判定に係る情報として、ダメージ量622f、連続検出時間計時部220によって計時されている連続検出時間622g、付与された特別ポイントの合計を格納する累積特別ポイント622h、兵装など残弾数や所持するアイテムの情報を格納する装備情報622jを含んでいる。尚、相手戦闘機データ624についても同様のデータ構成を有しているので説明は省略する。
【0094】
尚、チームに分かれて対戦する場合には、相手戦闘機データ624と同様にして、他のゲーム装置とデータ通信して取得した情報に基づいて、自プレーヤキャラクタと同チームの味方戦闘機データと、相手プレーヤキャラクタと同チームの第2相手戦闘機データを作成すると良い。この場合、夫々の戦闘機データには、敵味方識別情報を含める必要がある。また、累積特別ポイントについては、同チームの戦闘機データに同じ値を格納する構成としても良いし、共有データ620内にチームごとに設けるとしても良い。
【0095】
特定領域データ626は、現在適用されている特定領域4を定義する情報が格納されている。本実施形態では、例えば図12に示すように六角錐の各頂点の位置座標を格納している。つまり、ゲーム開始時には特定領域初期設定データ608から初期値がコピーされて格納され、ゲームの進行に伴って例えば特定領域変更設定データ612に従って特定領域4の形態や配置位置を変更する場合には、特定領域データ626を適宜変更する。
【0096】
[動作の説明]
次に、ゲーム装置1400の動作について説明する。図13は、本実施形態における処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。ここで説明される処理は、ゲーム装置1400および相手ゲーム装置1400−2のそれぞれの処理部200がゲームプログラム602を読み出して演算処理することによって実現される。尚、ゲーム音の生成と出力並びにゲーム画像の生成と出力については、基本的に従来と同様であるので詳細な説明は省略している。
【0097】
まず、ゲーム装置1400の処理部200は、相手ゲーム装置1400−2と通信を確立する(ステップS2)。通信の確立は、適宜公知の技術を利用することで実現できる。
【0098】
次に、ゲーム演算部210は、画面にプレーヤキャラクタの選択画面を表示して、各プレーヤに使用する戦闘機キャラクタを選択させる(ステップS4)。例えば、戦闘機モデルデータ606から戦闘機の概観図や性能一覧を機種の分だけ選択可能に表示し、方向キー1402およびボタンスイッチ1404で選択・決定させる。こうした処理は従来のキャラクタ選択の処理と同様にして実現できる。
【0099】
次いで、ハンディキャップの有無の選択処理を実行する(ステップS6)。例えば、所定の選択画面を表示し、ハンディキャップを付けたゲームプレイをするか否かを選択すると、選択結果は、記憶部600に記憶される。
【0100】
次に、ゲーム演算部210は、ゲーム空間設定データ604を参照して、仮想空間内にゲーム空間1を形成し(ステップS8)、自プレーヤキャラクタCPおよび相手プレーヤキャラクタCOを初期位置に配置する(ステップS10)。プレーヤキャラクタの配置位置は、適宜設定可能であるが、例えばゲーム空間1の両端が好ましい。更に、ゲーム演算部210は、ゲーム空間1に投光車両8および光柱10を初期位置に配置して特定領域4を表示可能にする(ステップS12)。
【0101】
オブジェクトの配置が完了したならば、ゲームを開始し、ゲームプレイの制限時間を判断するためのプレイ時間のカウントを開始する(ステップS14)。ゲーム演算部210は、所定のフレーム時間(例えば1/60秒)ごとに仮想空間内に配置された所与の仮想カメラから撮影した画像に、HUD表示を合成してゲーム画面とし、画像表示部400に表示出力する。また、ゲーム音を生成して、音出力部から出力する。
【0102】
ゲーム実行中、処理部200は相手ゲーム装置1400−2との間で、所定周期でデータ交換を実行し、ゲーム装置1400および相手ゲーム装置1400−2で共有データ620のデータ内容を同じくする(ステップS16)。具体的には、ゲーム装置1400および相手ゲーム装置1400−2で互いに自戦闘機データ622を所定周期で相手ゲーム装置1400−2に送信し、相手から受信した同様のデータを相手戦闘機データ624として共有データ620として記憶する。
【0103】
ゲーム演算部210は、自戦闘機データ622および相手戦闘機データ624を参照して、自プレーヤキャラクタCPと相手プレーヤキャラクタCOの動作制御処理をする(ステップS18)。具体的には、各々に対応する操作入力情報にしたがって、戦闘機の加減速や姿勢の変化、攻撃の処理をする。そして、ゲーム演算部210は、自プレーヤキャラクタCPと相手プレーヤキャラクタCOの動作制御の結果から、攻撃によるダメージの算出を行う(ステップS20)。
【0104】
次に、ゲーム演算部210は、特別ポイント算出処理を実行する(ステップS22)。
図14は、本実施形態における特別ポイント算出処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、特別ポイント算出処理では、ゲーム演算部210は、全プレーヤキャラクタについてループAの処理を実行する(ステップS100〜S110)。
【0105】
ループAでは、先ず処理対象のプレーヤキャラクタが特定領域4の内部を単独飛行しているか否かを判定する(ステップS102)。肯定判定の場合(ステップS102のYES)、ゲーム演算部210は、当該プレーヤキャラクタが連続して特定領域4に存在している時間を計時し、当該プレーヤキャラクタの連続検出時間622gに格納する(ステップS104)。次いで、加点ポイント設定データ614に従って、現在の連続検出時間622gに応じた加点ポイントを、当該プレーヤキャラクタの累積特別ポイント622hに加算し、ループAを終了する(ステップS110)。
【0106】
一方、処理対象のプレーヤキャラクタが特定領域4の内部を飛行していない場合や、領域内部を飛行していても他のプレーヤキャラクタもまた領域内部を飛行している場合には(ステップS102のNO)、当該プレーヤキャラクタの連続検出時間622gをリセットして「0」にして(ステップS108)、ループAを終了する(ステップS110)。すなわち、処理対象のプレーヤキャラクタが例え特定領域4の内部に存在していても、単独で存在していなければ特別ポイントの加算が抑制され、付与されない構成となっている。このことによって、例えば相手プレーヤキャラクタCOが特定領域4に進入し滞在し続けようとするときに、自プレーヤキャラクタCPもまた特定領域4に突っ込み、相手の得点を邪魔するといった展開が可能になる。この場合、否応なしに、両プレーヤキャラクタは接近することとなり、交戦が起き易くなる。
【0107】
さて、特定ポイント算出処理が終了したならば、ゲーム演算部210は図13のフローに戻って、次に特定領域変更処理を実行する(ステップS24)。特定領域変更処理は、特定領域4の形態(形状や大きさ)を変更する処理である。
【0108】
図15は、本実施形態における特定領域変更処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、ゲーム演算部210は、先ずハンディキャップがつけられているか否かを判定する(ステップS130)。ハンディキャップの設定については、ゲーム開始前にプレーヤによってなされた選択結果として記憶部600に記憶されている。
【0109】
ハンディキャップが設定されていない場合には(ステップS130のNO)、ゲーム演算部210は、特定領域4の底面形状と領域高を、初期状態を基準に周期的に変更する(ステップS132)。底面形状又は領域高の何れか一方を変更する構成であっても良いのは勿論である。
【0110】
次いで、変更された特定領域4を表示するように特定領域表示オブジェクトを制御する(ステップS134)。具体的には、特定領域4の底面形状が変更されたならば、変更後の底面の頂点位置に向けて、投光車両8の位置を移動させる。また、領域高が変更された場合には、投光車両8に搭載されて投光器8aを特定領域4の先端に向けるように投光角度θを変更するとともに、光柱10の先端が特定領域4の先端に到達するよう長さと透明度を変更する。そして、特定領域変更処理を終了する。
【0111】
ハンディキャップの設定がされている場合には(ステップS130のYES)、ゲーム演算部210は、特定領域4の内部を単独飛行するプレーヤキャラクタが有るか否かを判定する(ステップS136)。
【0112】
特定領域4の内部を単独飛行するプレーヤキャラクタが有る場合には(ステップS136のYES)、単独飛行するプレーヤキャラクタが使用する戦闘機モデルデータ606の旋回半径607を参照し、目標とする特定領域4の大きさを算出する(ステップS138)。参照した旋回半径607がゲーム中で最小の設定値であれば、特定領域初期設定データ610の定義のままで良いが、旋回能力が劣る設定(最小の設定値より大きい設定)である場合には、参照した旋回半径607よりもわずかに大きい半径Rを有する仮想球6が底面と側面に内接する六角錐を算出し、これを目標とする形態として記憶部600に一時的に記憶する。このステップS138の処理によって、特定領域4の形態を、特定領域4内を単独飛行するプレーヤキャラクタの種類(戦闘機の種類)に応じた形態とすることができ、プレーヤキャラクタの種類によって異なる旋回能力を補償できる。
【0113】
次に、ゲーム演算部210は、単独飛行するプレーヤキャラクタを操作するプレーヤの操作技量に応じて先に算出された目標とする特定領域の形態を変更する(ステップS140)。具体的には、単独飛行しているプレーヤキャラクタのプレーヤレベル情報622bを読み出し、特定領域変更設定データ612を参照して、プレーヤのレベル(操作技量)に応じて、先に算出された目標とする特定領域の形状や領域高を変更・更新する。
【0114】
次いで、ゲーム演算部210は、ステップS140で変更された目標とする特定領域の形態と、現在の特定領域4の形態を比較する(ステップS142)。
両者が合致していない場合には(ステップS142のNO)、特定領域の形態を時間とともに徐々に変更するように特定領域データ626を変更する(ステップS144)。具体的には、例えば、2秒後に目標とする特定領域の形態となるように、現在の特定領域と目標とする特定領域の形態との間の位置座標を、頂点毎に処理の所要ターン分だけ中間位置座標を算出し、処理ターン(例えば1/60秒)の都度、目標とする特定領域の形態に近づくように先に算出された中間位置に従って特定領域データ626を変更し、特定領域変更処理を終了する。
目標とする特定領域の形態と、現在の特定領域4の形態とが合致している場合には(ステップS142のYES)、そのまま特定領域変更処理を終了する。
【0115】
一方、ハンディキャップの設定はされているが、特定領域4の内部を単独飛行するプレーヤキャラクタが無い場合(ステップS136のNO)、すなわち何れのプレーヤキャラクタも特定領域4内に存在していない場合、或いは複数のプレーヤキャラクタが同時に存在している場合には、特定領域データ626と特定領域初期値データ608とを比較して、特定領域4が初期状態であるか否かを判定する(ステップS150)。初期状態であれば(ステップS150のYES)、そのまま特定領域変更処理を終了するが、初期状態で無ければ(ステップS150のNO)、特定領域の形態を徐々に初期状態に変更し(ステップS152)、変更された特定領域4を表示するように特定領域表示オブジェクトを制御する(ステップS154)。そして、特定領域変更処理を終了する。
【0116】
このように、特定領域変更処理によって、一つには、特定領域4を周期的に変化するように制御することができる。特定領域4は、大きければその内部に滞在しやすいのは明らかであるから、特定領域4が大きくなるそのタイミングにあわせて領域内に進入したくなるのがプレーヤの心理である。その結果、特定領域4への進入をやや躊躇していたとしても、双方のプレーヤキャラクタが共に同じようなタイミングで特定領域4に誘われる格好となり、戦闘機同士が近接して交戦が発生し易くなる。
【0117】
また、ハンディキャップを設定している場合には、特定領域4に進入したプレーヤキャラクタの能力やプレーヤの操作技量に応じて特定領域4の形態を変化させることができる。したがって、特定領域4が固定状態である場合に比べて、どちらかに有利な状況となることを避け、公正なゲームプレイを実現することができる。
【0118】
特定領域変更処理を終了したならば、次に、ゲーム演算部210は、図13のフローに戻って識別表示処理を実行する(ステップS26)。
【0119】
図16は、本実施形態における識別表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、ゲーム演算部210は、先ず特定領域内を単独飛行中のプレーヤキャラクタを抽出する(ステップS170)。該当するプレーヤキャラクタが無い場合には(ステップS170の「無し」)、そのまま識別表示処理を終了する。
該当するプレーヤキャラクタが、自プレーヤキャラクタCPである場合には(ステップS170の「自プレーヤキャラクタ」)、主たるゲーム画面内に自プレーヤキャラクタが特別ポイントを取得していることを示すポイント取得通知表示616eを画面表示するように表示制御する(ステップS172)。また、自プレーヤキャラクタCPの累積特別ポイント622hを画面表示する(ステップS174)。
【0120】
例えば、図17のゲーム画面例のように表示する。
同図(a)に示すように、通常時は、自プレーヤキャラクタCPに搭載された前方正面向きの仮想カメラから見た画像を中心に、主ゲーム画面18が表示される。主ゲーム画面18には、高度表示20や速度表示22、残弾数24、ダメージ数26、レーダ画面28などがHUD表示されている。レーダ画面28の中央に表示された白矢印が自機の識別子である。
同図(b)は、自プレーヤキャラクタCPが特別ポイントを取得している状態を示している。特定領域4の内部を飛行しているので、ゲーム画面中には光柱10が見える。そして、識別表示処理が実行されると、主ゲーム画面18内に現在自身が特別ポイントを取得中であることを表示するポイント取得通知表示616eが表示される。また、画面左上部に表示されている累積特別ポイント表示30が強調表示されて、ポイントが加算されてゆく様子を表示制御する。
【0121】
一方、該当するプレーヤキャラクタが、他のプレーヤキャラクタである場合、すなわち本実施形態では相手プレーヤキャラクタCOの場合には(ステップS170の「他プレーヤキャラクタ」)、主ゲーム画面18内に相手プレーヤキャラクタCOが特別ポイントを取得していることを示す識別表示をするとともに(ステップS176)、レーダ画面内の相手プレーヤキャラクタCOの機影を示す標準識別子616cを特別識別子616dに変更する(ステップS178)。
【0122】
例えば、図18のゲーム画面例のように表示する。同図(a)は、標準状態の表示例を示している。相手プレーヤキャラクタCOに標準ターゲット616aが付随して表示されている。相手プレーヤキャラクタCOが特別ポイントを取得している場合には、同図(b)に示すように、特別ターゲット616bが表示される。また、レーダ画面28内でも同様に、機影を示すマークに囲みを設けた特別識別子616dが表示される。
【0123】
次に、ゲーム演算部210は、図13のフローに戻って、自プレーヤキャラクタCP又は他プレーヤキャラクタCOの少なくとも何れかが、ダメージ量が許容値を超えて撃墜されたか否かを判定する(ステップS28)。何れの側も撃墜されておらず(ステップS28のNO)、プレイ時間が制限時間に達していなければ(ステップS34のNO)、ステップS16に戻る。プレイ時間が制限時間に達している場合には(ステップS34のYES)、自戦闘機データ622と相手戦闘機データ624を参照して夫々の累積特別ポイント622hを比較し、大きい側を勝者としてゲームを終了する(ステップS36)。
【0124】
一方、プレーヤキャラクタの内、少なくとも一方が撃墜された場合には(ステップS28のYES)、更に両方ほぼ同時に撃墜されたか否かを判定する(ステップS30)。そして、何れか一方のみの場合には(ステップS30のNO)、ゲーム演算部210は、撃墜された側を敗者としてゲームを終了する(ステップS32)。両方ともほぼ同時に撃墜された場合には(ステップS30のYES)、累積特別ポイント622hを比較し、大きい側を勝者としてゲームを終了する(ステップS36)。
【0125】
以上の処理によって、自プレーヤキャラクタCP又は相手プレーヤキャラクタCOが特定領域4の内部を飛行しつづけた滞在時間に応じて特別ポイントを算出し累積させることができる。そして、撃墜による勝敗の判定がつかない場合には、特別ポイントに基づいて勝敗を判定することができる。勝敗判定の仕方は、ゲーム開始前にプレーヤにも理解されるものである。したがって、ゲームに負けたくなければ、対戦中に相手から攻撃を受けないようにすることは勿論のこと、できるだけ自身が操作するプレーヤキャラクタを特定領域4内に滞在させて特別ポイントを稼いでおく必要がある。その結果、何れの側のプレーヤキャラクタも特定領域4の内部或いは周辺を飛行することになり、互いに接近する機会が自然と増える。接近する機会が増えれば、その中で相手を攻撃し易いポジションに遭遇する場面も増える。よって、交戦を促し、消極的なゲーム展開を抑制することができる。
【0126】
[ハードウェアの構成]
図19を参照して、本実施形態におけるゲーム装置1400を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。ゲーム装置1400は、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1012,1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0127】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0128】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
【0129】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレーデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスクや、CD−ROM、DVD、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。尚、この情報記憶媒体1006は、図6に示す記憶部600に相当するものである。
【0130】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0131】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は、表示装置1018に出力される。表示装置1018は、CRTやLCD、ELD、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図6に示す画像表示部300に相当する。
【0132】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図6に示す音出力部400に相当するものである。
【0133】
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、筐体等のハードウェアにより実現される。尚、このコントロール装置1022は、図6に示す操作入力部100に相当するものである。
【0134】
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、プログラムに応じた所与の情報を他の装置と送受すること等に利用される。尚、この通信装置1024は、図6に示す通信部500に相当するものである。
【0135】
そして、ゲーム処理等の上記した処理は、図6のゲームプログラム602等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000、画像生成IC1010、及び音生成IC1008は、図6に示す処理部200に相当するものであり、主にCPU1000が図6に示すゲーム演算部210に、画像生成IC1010が図6に示す画像生成部230に、音生成IC1008が図6に示す音生成部250に相当する。
【0136】
尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、図6に示す処理部200に相当することとなる。
【0137】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第1実施形態と同様の構成を有するが、特定領域4に最初に進入したプレーヤキャラクタに特別ポイントの取得権が設定される点に特徴を有する。尚、第1実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付与して説明は省略する。
【0138】
[機能ブロックの構成]
図20は、本実施形態における機能構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施形態では、ゲーム演算部210が特別ポイントの取得権管理部221を有するとともに、特別ポイント算出部222がポイント累積制御部223を有する。
【0139】
取得権管理部221は、特別ポイントの取得権の設定・解除(無効化)を管理する。具体的には、特別ポイントの取得権が何れのプレーヤキャラクタにも設定されていない未設定状態から、最初に特定領域4に進入したプレーヤキャラクタに特別ポイントの取得権を設定する。取得権の設定先についての情報は、記憶部600に取得権設定先データ628として記憶する。具体的には、取得権が未設定の状態を「0」とし、取得権を設定したプレーヤキャラクタの識別情報をこれに格納する。
そして、取得権が設定されたプレーヤキャラクタが、他のプレーヤキャラクタからダメージを受けた場合に、取得権が無効となる所定状態になったと判断して、当該プレーヤキャラクタへの取得権の設定を無効とし、設定を解除して未設定状態に戻す。すなわち、取得権設定先データ628に「0」を格納する。
【0140】
ポイント累積制御部223は、特別ポイントの取得権が設定されているプレーヤキャラクタ以外に特別ポイントがカウントされるのを防ぐ。具体的には、プレーヤキャラクタが特定領域4の領域内を飛行し、連続検出時間622gが計時されたとしても取得権が設定されていなければ、特別ポイントの加算をキャンセルする。
【0141】
また、本実施形態の識別表示制御部227は、特別ポイントの取得権が設定されたプレーヤキャラクタを識別可能に表示制御する。そのために、本実施形態の情報表示設定データ617は、図21に示すように、特別ポイントの取得権が設定されたプレーヤキャラクタを識別表示するために、当該プレーヤキャラクタに付随して表示される取得権ホルダターゲット616fと、レーダ画面28内において当該プレーヤキャラクタの機影を現すための取得権ホルダ識別子616gとが設定されている。
【0142】
[動作の説明]
図22は、本実施形態における処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。同図に示すように、基本的には第1実施形態の処理の流れと同様である。特徴としては、ゲーム演算部210が、ゲーム開始前に取得権設定先データ628をリセットして「0」を格納して、取得権が未設定な状態にする(ステップS13)。
【0143】
また、ゲーム演算部210がダメージ算出処理の後、特別ポイント取得権管理処理を実行し(ステップS21)、取得権の設定に基づくポイントの付与を行う特別ポイント算出処理B(ステップS23)を実行する。更に、ゲーム演算部210は、特定領域変更処理の後、識別表示処理B(ステップS27)を実行する。
【0144】
図23は、本実施形態における特別ポイント取得権管理処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、特別ポイント取得権管理処理では、ゲーム演算部210は、特別ポイントの取得権が未設定状態であるか否かを判定する(ステップS202)。本実施形態では、取得権設定先データ628に「0」が格納されていれば肯定と判定し(ステップS202のYES)、更に、特定領域内を単独飛行しているプレーヤキャラクタが有れば(ステップS204のYES)、取得権設定先データ628に該当プレーヤキャラクタの識別情報を格納して、特定ポイントの取得権を設定する(ステップS206)。すなわち、ステップS202〜S206の処理によって、ゲーム開始後、最初に特定領域4に進入したプレーヤキャラクタを検出し、検出されたプレーヤキャラクタに取得権を設定することができる。
【0145】
一方、特別ポイントの取得権が既に何れかのプレーヤキャラクタに設定されている場合には(ステップS202のNO)、および特定領域4内を単独飛行しているプレーヤキャラクタがない場合には(ステップS204のNO)、新たな取得権の設定は行わず、取得権を設定されているプレーヤキャラクタが所定の無効化条件を満たす状態であるか否かを判定する(ステップS208)。
【0146】
本実施形態では、取得権が設定されているプレーヤキャラクタが、撃墜に至るかどうかに関わらず、ダメージを受けた場合に無効化条件を満たす状態であると判定する(ステップS208のYES)。そして、取得権設定先データ628に「0」を格納して、取得権の設定を解除・無効化する(ステップS210)。すなわち、ステップS208とS210の処理によって、既に取得権が設定されているプレーヤキャラクタが、取得権が無効となる所定状態になったことを検出し、検出に応じて取得権を無効化し、取得権が未設定な状態に戻すことができる。
【0147】
したがって、次に特別ポイント取得権管理処理が実行されたときには、取得権が未設定な状態であるので、ステップS202〜S206の処理によって、無効化後に初めて特定領域4に進入したプレーヤキャラクタを検出し、当該プレーヤキャラクタに取得権を改めて設定することができる。
【0148】
図24は、本実施形態における特別ポイント算出処理Bの流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、第1実施形態における特別ポイント算出処理に比べて特徴的であるのは、ループAの処理対象であるプレーヤキャラクタが特定領域内を単独飛行中である場合(ステップS102のYES)、次に当該プレーヤキャラクタに特別ポイントの取得権が設定されているか否かを判定する点である(ステップS103)。
【0149】
そして、取得権が設定されている場合には(ステップS103のYES)、第1実施形態と同様にして特別ポイントが加算されるが(ステップS104〜S106)、取得権が設定されていない場合(ステップS103のNO)、換言すると、取得権が未設定あるいは他のプレーヤキャラクタに取得権が設定されている場合には、連続検出時間622gがリセットされ(ステップS108)、ループAの処理を終了する。
【0150】
図25は、本実施形態における識別表示処理Bの流れを説明するためのフローチャートである。第1実施形態の識別表示処理に比べて、主ゲーム画面18内の特別ポイントの取得権が設定されたプレーヤキャラクタに、取得権ホルダターゲット616fを付随させて表示制御することによって識別表示する(ステップS180)といった特徴を有する。また、レーダ画面28内において、取得権が設定されたプレーヤキャラクタの機影を、取得権ホルダ識別子616gで表示することによって識別表示する(ステップS182)。
これらの処理によって、プレーヤが、何れのプレーヤキャラクタに取得権が設定されているかを速やかに分かるようにできる。尚、同様にして特別な画面表示を情報表示設定データ617に設定しておいて、自プレーヤに取得権が設定されていることを画面表示する構成としても良いのは勿論である。
【0151】
このように、本実施形態で特徴的な各処理によって、特別ポイントの取得権が設定されていなければ、特定領域4に存在していても特別ポイントが加算されることはない。これを解消するためには、取得権の設定を解除し、自らが取得権を得なければならない。つまり、本実施形態では、取得権が設定されているプレーヤキャラクタを見つけ出して攻撃してダメージを負わせて取得権を解除・無効化し、その後、真っ先に特定領域4に進入する必要があることになる。この結果、対戦相手を攻撃する必要が生じ、交戦を促すことで消極的なゲーム展開を抑制する効果がより一層高く得られる。
【0152】
〔第3実施形態〕
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第1および第2実施形態と同様の構成を有するが、特定領域4の存在位置に応じて付与される特別ポイントが異なる特徴を有する。尚、第1及び第2実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付与して説明は省略する。
【0153】
[概要の説明]
図26は、本実施形態における特定領域4Cの構成の一例を示す概念図である。同図に示すように、特定領域4Cは、上部副領域4Cuと下部副領域4Cdを有し、各副領域それぞれにおいて仮想球6が内接するように構成されている。例えば、前者では仮想球6が底面と側面に内接し、後者では仮想球6が上面と仮面に内接する。したがって、本実施形態の特定領域4Cは、第1及び第2実施形態のそれに比べて大きく、プレーヤが操作技術を駆使すれば、プレーヤキャラクタを上部副領域4Cuあるいは、下部副領域4Cdに限って飛行し続けることも可能に設定されている。
【0154】
[機能ブロックの構成]
図27は、本実施形態における加点ポイント設定データ614Cのデータ構成の一例を示すデータ構成図である。同図に示すように、本実施形態における加点ポイント設定データ614Cでは、特定領域4の存在位置に応じて異なる加点ポイントが設定されている。本実施形態では、特定領域4Cが上部副領域4Cuと下部副領域4Cdを有する構成であるので、それぞれ対応する適用領域614d毎に、連続検出時間614aおよび加点ポイント614bが設定されている。前者の方が後者に比べて領域が小さく飛行し難いといった観点から、加点されるポイントは後者よりも大きく設定されている。尚、連続検出時間614aの増加に伴う加点ポイント614bの増加率は同じ例となっているが、これに限らない。例えば、上部領域4Cuに適用される加点ポイントは、連続検出時間614aが10秒未満の領域においては下部領域4Cdに適用される加点ポイントの増加率より大きくするとしても良い。
【0155】
[動作の説明]
本実施形態における処理の流れは、第1または第2実施形態と同様であるが、特別ポイント算出処理(ステップS22)または特別ポイント算出処理B(ステップS23)のステップS106において、処理対象のプレーヤキャラクタ、特定領域4Cの何れの副領域に存在するかを判定し、加点ポイント設定データ614Cに従って判定された領域に適用される加点ポイント614bを付与するように処理する。
【0156】
したがって、本実施形態によれば、特定領域4C内の飛行位置に応じて特別ポイントに差を設けることができる。特に、比較的狭い範囲を飛行するほど高いポイントを付与する構成とすることで、プレーヤにより狭い範囲で飛行するように促すことができる。結果、他のプレーヤにとってみれば狭い範囲でぐるぐる回るようにして敵のプレーヤキャラクタが飛行していて大いに攻撃に有利であることとなり、より一層交戦を促す効果が得られる。
【0157】
尚、本実施形態では特定領域4Cに2つの副領域を上下に分けて設定しているが、これに限らない。例えば、特定領域4Cを、上下3つ以上の副領域に分けても良く、分割方向も上下に限らず左右に分ける構成であっても良い。
また、加点ポイント設定データ614Cで、副領域毎に加点ポイントを違えて設定する構成に限らず、例えば特定領域4C内における相対位置に応じて加点ポイントに所定の倍率を掛けて付与する構成であっても良い。より具体的には、例えば、特定領域4Cの底面からの距離を求め、距離が増加するほど大きく倍率を予め設定しておく。そして、ステップS106において加点ポイント設定データ614(加点ポイント614bの設定は一つのままとなる。)で連続検出時間に応じた加点ポイントを参照して、特定領域4Cの底面からの距離に応じた倍率を乗じて付与するポイントとする構成であっても良い。
【0158】
〔変形例〕
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の適用形態は上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
【0159】
例えば、上記実施形態では、特別ポイントを用いて勝敗を判定する形態について説明したが、その他のゲーム結果の判定に特別ポイントを用いることもできる。例えば、クリア条件が設定された複数のステージをこなすミッションクリア型のゲームの場合、特別ポイントをクリア条件として設定することもできる。また、何らかのアイテムを取得するための条件、段位を上げる条件として利用することもできる。
【0160】
例えば、上記実施形態では、特定領域表示オブジェクトとして投光車両8と光柱10を用いたがこれに限るものではない。例えば、図28に示すように、ビル40や橋梁などの人工的な建造物を特定領域4の辺縁に沿って配置し、その高さで領域高を表現する構成であっても良い。また、アドバルーン42や気球、煙などの人口的な浮遊物、鳥44や昆虫などの生物、雲46やオーロラ、砂嵐などの自然現象を、特定領域の表示に用いることができる。更には、ゲーム空間が水中ならば気泡を用いることもできる。SF(サイエンスフィクション)的な設定が望ましいならば、半球状の光薄膜(所謂、SFのバリアシールドに類するもの。)を用いることもできるし、ファンタジックな設定が望ましい場合には、特定領域4の底面を、上方にむけて光を放つ湖面や床面として、その光の到達高度で領域高を表現するのも良い。
【0161】
特定領域の形状についても、錐形状に限らず球、半球、立方体、ドーナツ型など適宜設定することができる。
【0162】
特定領域表示オブジェクトを特定領域の辺縁に配置するばかりでなく、例えばスタジアムの内部など領域全体がゲーム空間を形成する何らかのオブジェクトで囲むことによって、表現されるとしても良い。
【0163】
また、上記実施形態では、特別ポイントを付与することとしたが、ポイントの代わり或いはポイントに加える形で、他の利益を供与する形態であっても良い。例えば利益の例としては、攻撃装備の残弾数の加算、ダメージの回復、新しい攻撃装備の追加、限界加速度や旋回能力などのプレーヤキャラクタの能力向上など、ゲーム内容に応じて適宜設定することができる。
【0164】
また、ポイントではなく、特定領域に存在していた時間そのもの(すなわち上記実施形態においては滞空時間)でゲーム結果を判定することにしてもよいのは勿論である。
【0165】
また、上記実施形態では、複数の携帯型のゲーム装置1400、1400−2を通信接続させて対戦ゲームを行うとしたが、例えば図29に示すように一台の家庭用ゲーム装置1200に接続された二つのコントローラ1220−1,1220−2を2人のプレーヤが夫々操作して対戦する、所謂「2CONプレイ」のゲームに適用することもできる。
【0166】
この場合、図6で示したゲームプログラム602などの予め設定されているプログラムやデータ類は、CD−ROM1212やメモリカード1213といった装置本体1210に着脱自在な情報記憶媒体に記憶しておき、制御ユニット1211で読み出し演算処理してゲームを実行する。プログラムやデータは、通信モジュール1215を介して通信回線Nに接続された外部装置からダウンロードする構成であっても良いのは勿論である。そして、制御ユニット1211は、各プレーヤ向けに生成した2種類のゲーム画像を、例えば左右二つの表示領域に分けてディスプレイ1230に表示させ、生成したゲーム音をスピーカ1231から出力させる。そして、プレーヤは、ゲーム画像を見ながらコントローラ1220の方向キー1222およびボタンスイッチ1224を操作してゲームを楽しむ。尚、家庭用ゲーム装置1200に本発明を適用する場合には、上記した実施形態における処理の内、データの送受信による交換は実行しなくて良い。
【0167】
また、上記実施形態では、戦闘機型のキャラクタを用いたフライトシミュレーションゲームを例に挙げたが本発明の適用可能なゲームがこれに限られるものではない。例えば、キャラクタは攻撃可能な装備をしたキャラクタであれば何れでもよく、自動車やオートバイ、戦車、船舶、宇宙船、ロボット、動物などその他の形態であっても良いのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】第1実施形態におけるゲーム装置の外観例を示す図。
【図2】第1実施形態におけるゲーム空間の構成の概要を説明するための概略図。
【図3】特定領域の大きさの特徴について説明する概略図。
【図4】特定領域の表現例を示す概念図(上面図相当)。
【図5】特定領域の表現例を示す概念図(横断面図相当)。
【図6】本実施形態における機能構成の一例を示す機能ブロック図。
【図7】特定領域表示オブジェクトデータのデータ構成例を示す図。
【図8】特定領域変更設定データのデータ構成例を示す図。
【図9】加点ポイント設定データのデータ構成例を示す図。
【図10】第1実施形態における情報表示設定データのデータ構成例を示す図。
【図11】自戦闘機データのデータ構成例を示す図。
【図12】特定領域データのデータ構成例を示す図。
【図13】第1実施形態における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図14】第1実施形態における特別ポイント算出処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図15】第1実施形態における特定領域変更処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図16】第1実施形態における識別表示処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図17】ゲーム画面の一例を示す画面図。
【図18】ゲーム画面の一例を示す画面図。
【図19】ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【図20】第2実施形態における機能構成の一例を示す機能ブロック図。
【図21】第2実施形態における情報表示設定データのデータ構成例を示す図。
【図22】第2実施形態における処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図23】第2実施形態における特別ポイント取得権管理処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図24】第2実施形態における特別ポイント算出処理Bの流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図25】第2実施形態における識別表示処理Bの流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図26】第3実施形態における特定領域の構成の一例を示す概念図。
【図27】第3実施形態における加点ポイント設定データのデータ構成の一例を示すデータ構成図。
【図28】特定領域表示オブジェクトの変形例を示す図。
【図29】ゲーム装置を家庭用ゲーム機に適用した場合の装置構成の一例を示す図。
【符号の説明】
【0169】
1 ゲーム空間
2 地表
4 特定領域
8 投光車両
10 光柱
200 処理部
210 ゲーム演算部
214 特別領域設定部
216 特定領域表示オブジェクト制御部
218 存在検出部
220 連続検出時間計時部
221 取得権設定管理部
222 特別ポイント算出部
223 ポイント累積制御部
226 識別表示制御部
600 記憶部
602 ゲームプログラム
610 優特定領域表示オブジェクトデータ
612 特定領域変更設定データ
614 加点ポイント設定データ
616 情報表示設定データ
626 特定領域データ
1400 ゲーム装置
CP 自プレーヤキャラクタ
CO 相手プレーヤキャラクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御させるためのプログラムであって、
前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段、
前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段、
前記存在検出手段により検出されている間の時間に基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
コンピュータに、仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御させるためのプログラムであって、
前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段、
前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段、
前記存在検出手段により検出されている間、所与のポイントを累積していくポイント累積手段、
前記累積されたポイントに基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項3】
前記ポイント累積手段が、前記存在検出手段により連続して検出されている時間に応じて、累積していくポイントを大きくするように前記コンピュータを機能させるための請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ポイント累積手段が、前記存在検出手段により検出された際の移動体の前記特定領域中の場所に応じて、累積していくポイントを可変するように前記コンピュータを機能させるための請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記ゲームは前記プレーヤの操作対象の移動体を含む複数の移動体が個別又は複数のチームに分かれて対戦するゲームであり、
前記存在検出手段が、前記設定された特定領域に、前記複数の移動体のうち1つの移動体のみが存在していることを検出し、
前記ポイント累積手段が、前記各移動体毎に、当該移動体が前記存在検出手段により検出されて間のポイントの累積を行い、
前記ゲーム結果判定手段が、前記累積されたポイントに基づいて対戦結果を判定する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項2〜4の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記複数の移動体のうち、最初に前記特定領域に進入した移動体を検出する当初進入移動体検出手段、
前記当初進入移動体検出手段により検出された移動体に前記ポイントの取得権を設定する取得権設定手段、
前記取得権が設定された移動体が、取得権が無効となる所定状態になったことを検出する無効状態検出手段、
前記無効状態検出手段の検出に応じて、前記取得権が設定された移動体の取得権を無効化する無効化手段、
前記無効化手段による無効化後に、初めて前記特定領域に進入した移動体を検出する無効化後当初移動体検出手段、
として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記取得権設定手段が、更に、前記無効化後当初移動体検出手段により検出された移動体に前記取得権を設定し、
前記取得権設定手段により取得権が設定されている移動体以外の移動体のポイントの累積を抑止するように制御するポイント累積対象制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記取得権設定手段により取得権が設定されている移動体を識別表示させる識別表示制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記各移動体を所与の識別子で表して前記仮想空間中の位置を示したレーダ部を表示制御するとともに、前記各移動体の識別子のうち、前記取得権設定手段により取得権が設定されている移動体を識別表示させるレーダ表示制御手段として前記コンピュータを機能させる請求項6又は7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記移動制御手段が、各々対応づけられたプレーヤによる操作入力に基づいて前記複数の移動体それぞれの移動を制御するように前記コンピュータを機能させるとともに、
前記複数の移動体それぞれに対応づけられているプレーヤの操作技量を表す操作技量情報を記憶する記憶手段、
前記存在検出手段により検出された移動体に対応するプレーヤの操作技量に基づいて、前記設定された特定領域の形状及び/又は大きさを変更する第1変更手段として前記コンピュータを機能させるための請求項5〜8の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記各移動体には予め能力値が設定されており、
前記存在検出手段により検出された移動体に設定されている能力値に基づいて、前記設定された特定領域の形状及び/又は大きさを変更する第2変更手段として前記コンピュータを機能させるための請求項5〜9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記移動体は前記仮想空間中を飛行する飛行体であって、移動速度が速いほど回転可能な最小半径が大きくなるように予め設定されており、
前記仮想空間には地表が設定されていて、
プレーヤの速度操作入力に基づき前記移動体の移動速度を制御する速度制御手段、
前記移動体の移動速度が所定の落下開始速度以下のときに前記移動体の前記仮想空間中の高度を低下させていく落下制御手段、
前記移動体が前記地表と接触した場合に当該移動体を移動不能とする移動不能化手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記設定された特定領域の形状及び/又は大きさを時間経過とともに変更する第3変更手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜11の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記設定された特定領域に、当該特定領域の存在を示す特定領域表示オブジェクトを配置する特定領域表示オブジェクト配置手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜12の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項14】
請求項1〜13の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項15】
仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御するゲーム装置であって、
前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段と、
前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段と、
前記存在検出手段により検出されている間の時間に基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項16】
仮想空間中を所与の速度で移動し続ける移動体の移動方向をプレーヤの移動操作入力に基づき制御して所定のゲームを進行制御するゲーム装置であって、
前記移動体が予め定められた最小移動回転半径で移動できる大きさ以上の大きさを有する特定領域を前記仮想空間に設定する特定領域設定手段と、
前記設定された特定領域に前記移動体が存在していることを検出する存在検出手段と、
前記存在検出手段により検出されている間、所与のポイントを累積していくポイント累積手段と、
前記累積されたポイントに基づいてゲーム結果を判定するゲーム結果判定手段と、
を備えたゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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