説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】味方キャラクタに対するゲーム状況に応じた適切な制御方法を指示すること。
【解決手段】プレーヤにより行動命令指定操作がなされることで、コンピュータ制御される味方キャラクタである僚機の制御方法として所定の制御方法が適用されるが、プレーヤ機が現在敵キャラクタをロックオンしている状況であるか否かによって、適用する制御方法が切り替えられる。即ち、同じ行動命令指定操作がなされたとしても、現在のゲームの進行状況に応じて、適応的に、行動命令指定操作に応じて適用される制御方法が切り替えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のキャラクタでなるチーム同士で対戦するゲームが知られている。かかるゲームにおいては、プレーヤ側のチームに所属するキャラクタのうち、予め決まった1体のキャラクタ或いはプレイ中に択一的に選択・切り替え可能な1体のキャラクタがプレーヤキャラクタとされてプレーヤの操作入力に従って制御され、残りのキャラクタがいわゆるCOMキャラクタとしてコンピュータにより自動制御されるのが一般的である。
【0003】
上記のゲームの一例として、例えば特許文献1には、サッカーゲームが開示されている。COMキャラクタはコンピュータ制御により自動的に制御されるキャラクタであるが、特許文献1の技術によれば、作戦と呼ばれるCOMキャラクタの目標行動についてプレーヤが指示を出すことで、その目標行動に適した動作をするように、COMキャラクタの制御方法が切り替えられるようになっている。
【0004】
より具体的には、「全員攻撃」や「全員守備」といった作戦(目標行動)を予め操作ボタンに割り付けておき、その割り付けられた操作ボタンの何れかを操作入力することで、COMキャラクタの制御方法が、その作戦(目標行動)に対応付けられた制御方法に切り替わる。
【特許文献1】特開平10−201951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、COMキャラクタに対して指示したい内容は、ゲームの進行状況に応じて随時変化する。従って特許文献1の技術をそのまま適用しようとすると、指示したい内容が操作ボタンに割り付けられていなかった場合には、その都度ゲームを中断し、作戦変更設定画面を呼び出して作戦変更の指示を行う必要がある。ゲームの中断により、ゲームへの没入感が削がれることとなる。
【0006】
そこで、指示したい内容それぞれに対応する操作ボタン全てを設けることとすればよいが、コントローラの形状や大きさ等に制約があり、それは難しい。また、仮に全ての操作ボタンを設けたとしても、どのボタンがどの指示内容に対応するものであるかを憶えた上でのゲームプレイをプレーヤに強いることになるため、現実的ではない。
【0007】
また、ゲームプレイ中、プレーヤは自身のプレーヤキャラクタの操作に集中しているのが通常である。そのため、全体的なゲーム状況を把握した上で、状況に応じてCOMキャラクタに適切な指示を出すことは熟練を要し、特に初心者プレーヤにとっては困難である。
【0008】
本発明は、上述した課題に鑑みて為されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するための第1の発明は、コンピュータ(例えば、図1、図7の家庭用ゲーム装置1200)に、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタ(例えば、図2、図3のプレーヤ機P)を制御するとともに、所与の制御方法に従って味方キャラクタ(例えば、図2、図3の僚機F)を自動制御して所定のゲームを実行させるためのプログラムであって、
現在のゲームの進行状況が、前記味方キャラクタを制御する制御方法を切り替えるために予め定められた状況にあるか否かを判定する判定手段(例えば、図13のステップA9)、
プレーヤにより予め定められた特定操作(例えば、図12の行動命令設定用データ670;キー/ボタン671)がなされたことを検出する特定操作検出手段(例えば、図13のステップA11、A21)、
前記味方キャラクタを制御する制御方法を、前記判定手段により予め定められた状況にあると判定されている状況で前記検出がなされた場合には第1の制御方法(例えば、図12の行動命令設定用データ670;ロックオン時操作系675)に切り替え、予め定められた状況にないと判定されている状況で前記検出がなされた場合には第2の制御方法(例えば、図12の行動命令設定用データ670;非ロックオン時操作系673)に切り替えて前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ切替制御手段(例えば、図13のステップA11〜A33)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム(例えば、図7のゲームプログラム610)である。
【0010】
また、他の発明として、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを制御するとともに、所与の制御方法に従って味方キャラクタを自動制御して所定のゲームを実行するゲーム装置であって、
現在のゲームの進行状況が、前記味方キャラクタを制御する制御方法を切り替えるために予め定められた状況にあるか否かを判定する判定手段と、
プレーヤにより予め定められた特定操作がなされたことを検出する特定操作検出手段と、
前記味方キャラクタを制御する制御方法を、前記判定手段により予め定められた状況にあると判定されている状況で前記検出がなされた場合には第1の制御方法に切り替え、予め定められた状況にないと判定されている状況で前記検出がなされた場合には第2の制御方法に切り替えて前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ切替制御手段と、
を備えたゲーム装置(例えば、図1、図7の家庭用ゲーム装置1200)を構成するとしても良い。
【0011】
この第1の発明等によれば、特定操作がなされることで、いわゆるCOMキャラクタである味方キャラクタの制御方法として所与の制御方法が適用されるが、現在のゲームの進行状況が、制御方法を切り替えるために予め定められた状況であるか否かによって、適用する制御方法が切り替えられる。即ち、同じ特定操作がなされたとしても、現在のゲームの進行状況に応じて、適応的に、特定操作に応じて適用される制御方法が切り替えられることとなる。その結果、プレーヤは、現在のゲームの進行状況を意識することなく、特定操作をするだけで、味方キャラクタに対するゲーム状況に応じた適切な制御方法を指示することができるようになる。
【0012】
また、第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、前記判定手段による判定結果に応じて、前記味方キャラクタ切替制御手段による制御対象の味方キャラクタを可変に選択する味方キャラクタ選択手段として前記コンピュータを機能させ、
前記味方キャラクタ切替制御手段が、切り替えた制御方法の制御対象として前記味方キャラクタ選択手段により選択された味方キャラクタを、当該制御方法で制御するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0013】
この第2の発明によれば、常に全ての味方キャラクタが味方キャラクタ切替制御手段による制御対象となるのではなく、味方キャラクタ選択手段により選択された味方キャラクタが、切り替えられた制御方法の制御対象となる。
【0014】
例えば、第3の発明のように、第2の発明における前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタを、前記プレーヤキャラクタとの位置関係が第1の位置関係条件を満たす味方キャラクタとするか否かを可変して選択するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0015】
この第3の発明によれば、例えば、プレーヤキャラクタから所定距離以内に位置する味方キャラクタといった、プレーヤキャラクタの位置を基準とする位置関係条件を満たす味方キャラクタのみを、切り替えられた制御方法の制御対象として選択することができる。
【0016】
また、第4の発明のように、第2又は第3の発明のプログラムであって、
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを攻撃して対戦する対戦ゲームであり、
プレーヤの操作入力に従って攻撃対象の敵キャラクタを選択する攻撃対象選択手段(例えば、図13のステップA5;図6のロックオンマーカW2)として前記コンピュータを機能させ、
前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタを、前記攻撃対象選択手段により攻撃対象として選択された敵キャラクタとの位置関係が第2の位置関係条件を満たす味方キャラクタとするか否かを可変して選択するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成することとしても良い。
【0017】
この第4の発明によれば、例えば、攻撃対象の敵キャラクタから所定距離以内に位置する味方キャラクタといった、攻撃対象の敵キャラクタの位置を基準とする位置関係条件を満たす味方キャラクタのみを、切り替えられた制御方法の制御対象として選択することができる。
【0018】
また、第5の発明のように、第2〜第4の何れかの発明における前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタを、前記複数の味方キャラクタそれぞれに予め設定された所属グループ及び/又は属性が所定の条件を満たす味方キャラクタとするか否かを可変して選択するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0019】
この第5の発明によれば、例えば、味方キャラクタのうちの、所定のグループに所属する味方キャラクタのみを制御対象としたり、所定の属性のキャラクタのみを制御対象としたりすることができるようになる。
【0020】
また、第6の発明のように、第2〜第5の何れかの発明における前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタの数を可変して選択するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0021】
この第6の発明によれば、味方キャラクタ切替制御手段による制御対象とする味方キャラクタの数を可変することができるようになる。
【0022】
また、第7の発明は、第1〜第6の何れかの発明のプログラムであって、
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを攻撃して対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、攻撃目標を定めて攻撃する際の前記プレーヤキャラクタの攻撃目標が敵キャラクタに定められた状況にあるか否かに基づいて前記判定を行う攻撃目標基準判定手段(例えば、図13のステップA9)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0023】
プレーヤキャラクタの攻撃目標が敵キャラクタに定められた状況は、攻撃の局面において、大変大きな意味を持つ状況にある。この状況を、味方キャラクタの制御方法を切り替えるための状況として判定手段が判定する。従って、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法が、攻撃における重要な局面で適応的且つ自動的に切り替わるため、プレーヤは没入感を削がれることなく、同一の特定操作をするだけで、味方キャラクタに対する適切な指示をすることができるようになる。
【0024】
また、第8の発明は、第1〜第7の何れかの発明のプログラムであって、
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを攻撃して対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、攻撃目標を定めて攻撃する際の前記敵キャラクタの攻撃目標が前記プレーヤキャラクタに定められている状況にあるか否かに基づいて前記判定を行う被攻撃目標基準判定手段(例えば、図15の行動命令指定操作系切替条件の「1」)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0025】
この第8の発明は、第7の発明とは反対に、敵キャラクタがプレーヤキャラクタを攻撃目標としている状況に関する発明である。敵キャラクタの攻撃目標がプレーヤキャラクタに定められた状況は、プレーヤキャラクタの防御の面で大変重要な意味を持つ状況にある。このような状況を、味方キャラクタの制御方法を切り替えるための状況として判定手段が判定する。従って、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法が、防御における重要な局面で適応的且つ自動的に切り替わるため、プレーヤは没入感を削がれることなく、同一の特定操作をするだけで、味方キャラクタに対する適切な指示をすることができるようになる。
【0026】
また、第9の発明は、第1〜第8の何れかの発明のプログラムであって、
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、前記プレーヤキャラクタと前記敵キャラクタとの位置関係が第3の位置関係条件(例えば、図15の行動命令指定操作系切替条件の「2」、「3」)を満たす状況にあるか否かに基づいて前記判定を行う位置関係基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0027】
この第9の発明によれば、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの位置関係が、例えば所定の近距離以内に位置する状況であるか否かに基づいて、味方キャラクタの制御方法を切り替えるための状況であるか否かが判定される。プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが、所定の近距離以内に位置する状況や、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの一方の攻撃圏内に他方が位置する状況などは、ゲーム進行上、重要な局面であると言える。このような局面であるか否かに応じて、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法が自動的に切り替わることとなる。
【0028】
また、第10の発明は、第1〜第9の何れかの発明のプログラムであって、
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、前記プレーヤキャラクタ及び/又は前記敵キャラクタに設定されているダメージ量に応じて可変するパラメータの値(例えば、図8のプレーヤキャラクタデータ630;耐久値634、図10の敵キャラクタデータ650;耐久値654)に基づいて前記判定を行うパラメータ値基準判定手段(例えば、図15の行動命令指定操作系切替条件の「4」)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0029】
この第10の発明によれば、ダメージ量に応じて可変するように設定されているプレーヤキャラクタ及び/又は敵キャラクタのパラメータの値が、例えば撃破寸前の値を示す所定値以下の値であるか否か等に基づいて、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法を切り替えることができる。
【0030】
また、第11の発明は、第1〜第10の何れかの発明のプログラムであって、
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを撃破して対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、前記味方キャラクタ及び/又は前記敵キャラクタの残存数に基づいて前記判定を行う残存数基準判定手段(例えば、図15の行動命令指定操作系切替条件の「5」)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0031】
この第11の発明によれば、味方キャラクタ及び/又は敵キャラクタの残存数が、例えば壊滅寸前の所定数以下の機体数となったか否か等に基づいて、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法を切り替えることができる。
【0032】
また、第12の発明は、第1〜第11の何れかの発明のプログラムであって、前記判定手段が、前記ゲームの進行経過時間に基づいて前記判定を行う時間基準判定手段(例えば、図15の行動命令指定操作系切替条件の「6」)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0033】
この第12の発明によれば、ゲームの進行経過時間が、例えば残り1分を切ったか否か等に基づいて、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法を切り替えることができる。
【0034】
また、第13の発明は、第1〜第12の何れかの発明のプログラムであって、
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
現在のゲームの進行状況に基づいて対戦上の優劣を判定する優劣判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段は、前記優劣判定手段の判定結果に基づいて前記判定を行う優劣基準判定手段(例えば、図15の行動命令指定操作系切替条件の「7」)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0035】
この第13の発明によれば、例えばプレーヤキャラクタ及び味方キャラクタのチームが、敵キャラクタのチームよりも劣位になったか否か等に基づいて、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法を切り替えることができる。
【0036】
また、第14の発明は、第1〜第13の何れかの発明のプログラムであって、
前記判定手段は、前記プレーヤキャラクタが所定のオブジェクトを所有した状態にあるか否かに基づいて前記判定を行う所有基準判定手段(例えば、図15の行動命令指定操作系切替条件の「8」)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0037】
この第14の発明によれば、プレーヤキャラクタが、例えば所定のアイテムオブジェクトを所有した状態にあるか否か等に基づいて、特定操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法を切り替えることができる。
【0038】
また、第15の発明は、第1〜第14の何れかの発明のプログラムであって、
前記判定手段の判定結果に応じて、現在のゲームの進行状況が、前記味方キャラクタを制御する制御方法を切り替えるための状況にある場合に所定の報知(例えば、図16(b)の切替ランプ表示W13)を行う報知手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0039】
この第15の発明によれば、味方キャラクタを制御する制御方法を切り替えるための状況にある場合に、例えばその旨のメッセージを表示する。従って、プレーヤは、味方キャラクタの制御方法が切り替えられたことを知ることができる。
【0040】
また、第16の発明は、第1〜第15の何れかの発明のプログラムであって、
前記特定操作がなされた場合の制御方法を表す表示(例えば、図16(a)の行動命令指定操作表示W11)を、前記判定手段の判定結果に応じて切り替えて表示制御する制御方法表示制御手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0041】
この第16の発明によれば、特定操作がなされた場合の制御方法を表す表示が、判定手段の判定結果に応じて切り替えられる。従って、プレーヤは、特定操作と味方キャラクタの制御方法との対応関係を視認することができる。
【0042】
また、第17の発明のように、上述した第1〜第16の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図1のCD−ROM1212、図7の記憶部600)を構成することとしても良い。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、特定操作がなされることで、いわゆるCOMキャラクタである味方キャラクタの制御方法として所定の制御方法が適用されるが、現在のゲームの進行状況が、制御方法を切り替えるために予め定められた状況であるか否かによって、適用する制御方法が切り替えられる。すなわち、同じ特定操作がなされたとしても、現在のゲームの進行状況に応じて、適応的に、特定操作に応じて適用される制御方法が切り替えられることとなる。その結果、プレーヤは、現在のゲームの進行状況を意識することなく、特定操作をするだけで、味方キャラクタに対するゲーム状況に応じた適切な制御方法を指示することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、図面を参照して、家庭用ゲーム装置でフライトシューティングゲームを実行する場合の実施形態について説明する。「フライトシューティングゲーム」とは、フライトシミュレータのようにして仮想戦闘機を操縦しながら所与の敵キャラクタを攻撃するシューティングゲームのことである。但し、本発明を適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0045】
1.構成
図1は、本実施形態における家庭用ゲーム装置1200の概略外観を示す図である。家庭用ゲーム装置1200は、ゲームコントローラ1202と、本体装置1210と、スピーカ1222を有するディスプレイ1220とを備えて構成される。ゲームコントローラ1202は本体装置1210に接続され、ディスプレイ1220は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブル1201によって本体装置1210に接続されている。
【0046】
ゲームコントローラ1202は、プレーヤがゲーム操作や画面表示位置を入力するための上キー1204a,下キー1204b,右キー1204c及び左キー1204dでなる方向キー1204と、6つのボタンスイッチ1206(1206a〜1206f)と、左右のアナログスティック1208(1208L,1208R)とを備えて構成されている。
【0047】
方向キー1204及びボタンスイッチ1206a〜1206dは同一の面(以下、「操作面」という。)に設けられており、ボタンスイッチ1206e,1206fは、ゲームコントローラ1202の前面(操作面に向かって上側面)に設けられている。以下、ボタンスイッチ1206fを「Lボタン」という。
【0048】
本体装置1210は、例えばCPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット1211やCD−ROM1212等の情報記憶媒体の読取装置を備え、CD−ROM1212等から読み出したプログラム及びデータと、ゲームコントローラ1202からの操作信号とに基づいて種々のゲーム処理を演算処理して、ゲーム画面の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。
【0049】
本体装置1210は、仮想カメラ等の所与の視点から見た仮想三次元空間のゲーム画像を生成する。そして、画像信号と音声信号とをディスプレイ1220に出力し、ディスプレイ1220にゲーム画面を表示させると共に、スピーカ1222からゲーム音を出力させる。プレーヤはディスプレイ1220に映し出されるゲーム画面を見ながら、ゲームコントローラ1202を操作してゲームを楽しむことができる。
【0050】
本体装置1210がゲーム処理を実行するために必要なプログラムやデータ等は、例えば本体装置1210に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1212、ICメモリ1214、メモリカード1216等に格納されている。或いは、本体装置1210に具備された通信装置1218を介して通信回線Nに接続し、外部装置(例えば、ゲームサーバ)からダウンロードする構成とすることも可能である。尚、ここで言う「通信回線」とは、データ授受が可能な通信路を意味する。即ち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また通信方法については有線/無線を問わない意味である。
【0051】
2.ゲームの説明
図2は、本実施形態における主要キャラクタを説明するための図である。本実施形態では、プレーヤが操縦操作するプレーヤキャラクタであるプレーヤ機Pが1機と、コンピュータが予め設定されている制御ルーチン(制御プログラム:制御方法)に従って自動操縦する味方キャラクタである僚機F(Fa,Fb,Fc)の3機とがチームを構成している。制御ルーチンは、従来と同様に、例えば「対空攻撃重視」、「対地攻撃重視」、「味方機の援護」等のパターンがある。プレーヤ機P及び僚機Fは、それぞれポリゴンモデルで構成されており、仮想三次元空間に構成されたゲームステージ内を飛行し、ゲームステージ内に予め配置されている艦船や車両、建物、及び航空機等の敵キャラクタを攻撃することができる。
【0052】
プレーヤ機Pには、追随するように制御される仮想カメラCpが設定され、仮想カメラCpに基づいてゲーム画像が生成・表示される。例えば、仮想カメラCpがプレーヤ機Pのコックピット内に配置される場合には、所謂「コックピットビュー」とよばれる1人称視点のゲーム画像となる。
【0053】
図3は、本実施形態におけるゲームの概要を示す図である。通常、プレーヤ機Pと僚機Fは、従来と同様に広大なゲームステージ内をそれぞれ移動し各個で戦闘を行う。多くの場合、プレーヤ機Pと僚機Fはばらばらの位置でばらばらの行動をとっている。具体的には、ステージマップMp−1に示すように、ゲーム中の通常の状態では、僚機Fa,Fb,Fcはゲームステージの各地でばらばらに行動して艦船や車両、建物、航空機などの敵キャラクタEを攻撃する。
【0054】
そして、所定のミッション成功条件(例えば、全ての敵キャラクタEを撃破すること)が成立した場合は、ミッション成功となり、ゲームは終了する。また、所定のミッション失敗条件(例えば、プレーヤ機Pが撃破されることや制限時間が経過すること)が成立した場合は、ミッション失敗となり、ゲームは終了する。
【0055】
プレーヤは、敵キャラクタEを攻撃する場合は、目標対象とする敵キャラクタEを正面に捕捉した状態でゲームコントローラ1202の所定のボタンスイッチ1206を押下することで、当該敵キャラクタEをロックオンする。そして、プレーヤは、ゲームコントローラ1202の所定のボタンスイッチ1206を押下することで、プレーヤ機Pに装備されている誘導弾でなる兵器を、ロックオンした敵キャラクタE(以下、「ロックオン対象」という。)に向けて発射する。
【0056】
キャラクタ制御の観点から説明すると、ロックオンを指示する操作を検出した場合は、プレーヤ機Pの現在の位置及び向きの情報に基づいて敵キャラクタEを探索して、ロックオンする。より具体的には、ゲーム空間の換算距離で、例えばプレーヤ機Pの周囲「3km」の範囲内であって、プレーヤ機Pの視線方向から「上下及び左右±30度以内」の範囲を「索敵範囲」とし、当該索敵範囲内に存在する敵キャラクタEをロックオンする。尚、プレーヤ機Pの現在の位置及び向きの何れか一方の情報に基づいて、敵キャラクタEを探索してロックオンすることにしても良い。
【0057】
そして、プレーヤ機Pが敵キャラクタEをロックオンしている状況(以下、「ロックオン時」という。)で、兵器の発射を指示する操作を検出した場合は、ロックオン対象に向けて該兵器を発射してその移動を制御する。また、プレーヤ機Pが敵キャラクタEをロックオンしていない状況(以下、「非ロックオン時」という。)で、兵器の発射を指示する操作を検出した場合は、プレーヤ機Pの視線方向に向けて該兵器を発射して、直進するようにその移動を制御する。
【0058】
尚、兵器による攻撃方法は、僚機F及び敵キャラクタEについても同様である。即ち、自身の索敵範囲内に攻撃対象となる相手キャラクタが存在する場合は、当該相手キャラクタに対してロックオンを行う。そして、装備している兵器を当該相手キャラクタに向けて発射し、その移動を制御する。
【0059】
本実施形態では、ゲーム中に、プレーヤがゲームコントローラ1202から特定の操作(以下、「行動命令指定操作」という。)を行うことで、僚機Fの行動命令を指定することができる。本実施形態において特徴的であるのは、同じ行動命令指定操作であっても、ロックオン時と非ロックオン時とで、指定する行動命令を適応的に変化させることである。即ち、ゲームコントローラ1202の操作系を、ロックオン時と非ロックオン時とで切り替えることになる。
【0060】
キャラクタ制御の観点から説明すると、ロックオン時に行動命令指定操作を検出した場合は、第1の制御ルーチン(制御方法)に従って僚機Fを制御し、非ロックオン時に行動命令指定操作を検出した場合は、第2の制御ルーチン(制御方法)に従って僚機Fを制御する。
【0061】
図4は、非ロックオン時における僚機Fの制御内容を説明するための図である。
非ロックオン時にゲームコントローラ1202の上キー1204aの押下操作を検出した場合は、僚機Fに指定する行動命令として「攻撃命令」を設定する。そして、自身の索敵範囲に含まれる敵キャラクタEを攻撃するように僚機Fa〜Fcを制御する(図4(a))。尚、この「攻撃命令」は、ゲーム開始時に設定される初期命令である。
【0062】
非ロックオン時にゲームコントローラ1202の下キー1204bの押下操作を検出した場合は、僚機Fに指定する行動命令として「待機命令」を設定する。そして、敵キャラクタEへの攻撃を一切行わないように僚機Fa〜Fcを制御する(図4(b))。
【0063】
非ロックオン時にゲームコントローラ1202の右キー1204cの押下操作を検出した場合は、僚機Fに指定する行動命令として「集合命令」を設定する。そして、プレーヤ機Pの近傍に僚機Fそれぞれを集合させるように制御する(図4(c))。より具体的には、ゲーム空間の換算距離で、例えばプレーヤ機Pの周囲「5km」以内に僚機Fa〜Fcを移動させる。
【0064】
また、非ロックオン時にゲームコントローラ1202の左キー1204dの押下操作を検出した場合は、僚機Fに指定する行動命令として「散開命令」を設定する。そして、プレーヤ機Pから僚機Fそれぞれを遠ざけるように制御する(図4(d))。より具体的には、例えばプレーヤ機Pの周囲「5km」よりも外に僚機Fa〜Fcを移動させる。
【0065】
図5は、ロックオン時における僚機Fの制御内容を説明するための図である。
ロックオン時にゲームコントローラ1202の上キー1204aの押下操作を検出した場合は、僚機Fに指定する行動命令として「ロックオン対象への一斉突撃命令」を設定する。そして、ロックオン対象に一斉に突撃するように僚機Fa〜Fcを制御する(図5(a))。より具体的には、プレーヤ機Pのロックオン対象の近傍に僚機Fa〜Fcをそれぞれ移動させるとともに、所定距離以内に接近した場合に、ロックオン対象への攻撃を行うように制御する。この場合は、自身の索敵範囲に別の敵キャラクタEが存在していたとしても、当該敵キャラクタEへの攻撃は行わない。
【0066】
ロックオン時にゲームコントローラ1202の下キー1204bの押下操作を検出した場合は、僚機Fに指定する行動命令として「ロックオン対象への攻撃禁止命令」を設定する。そして、プレーヤ機Pのロックオン対象への攻撃を行わないように、僚機Fa〜Fcを制御する(図5(b))。但し、この場合は、あくまでもプレーヤ機Pのロックオン対象への攻撃を行わないだけであり、自身の索敵範囲に別の敵キャラクタEが存在する場合は、当該敵キャラクタEへの攻撃を行う。
【0067】
また、ロックオン時にゲームコントローラ1202の右キー1204c又は左キー1204dの押下操作を検出した場合は、僚機Fに指定する行動命令として「ロックオン対象への一斉射撃命令」を設定する。そして、プレーヤ機Pのロックオン対象を一斉に射撃するように、僚機Fa〜Fcを制御する(図5(c))。より具体的には、プレーヤ機Pのロックオン対象に向けて機銃での攻撃(射撃)を行う。「ロックオン対象への一斉突撃命令」と異なる点は、プレーヤ機Pのロックオン対象の近傍に僚機Fを移動させなくとも攻撃を行う点である。
【0068】
上述した説明からも明らかなように、本実施形態では、同じ行動命令指定操作については、非ロックオン時とロックオン時とで同種の行動命令(命令内容が近似する行動命令)を設定することにしている。例えば、ゲームコントローラ1202の上キー1204aの押下操作については、非ロックオン時は「攻撃命令」、ロックオン時は「ロックオン対象への一斉突撃命令」というように、何れも攻撃の促進・強化に関する行動命令を設定する。
【0069】
一方、ゲームコントローラ1202の下キー1204bの押下操作については、非ロックオン時は「待機命令」、ロックオン時は「ロックオン対象への攻撃禁止命令」というように、何れも攻撃の抑制に関する行動命令を設定する。かかる構成により、行動命令指定操作と行動命令の内容との対応関係が明確となり、プレーヤにとって直感的で分かりやすい操作系が実現される。
【0070】
3.ゲーム画面
図6は、本実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面は、プレーヤ機Pのコックピットに配置された仮想カメラCpに基づく画像を表示するメイン画面W1を主たる表示として、いわゆる「コックピットビュー」の体裁を有している。本実施形態では特に、ロックオンマーカW2と、命令ランプ表示W3と、耐久値メータW4と、兵装情報W5と、残り時間W6と、レーダー画面W7とが表示される。
【0071】
ロックオンマーカW2は、プレーヤ機Pが敵キャラクタEをロックオンすることで表示されるマーカである。ゲーム画面W1では、プレーヤ機Pが正面前方に位置する敵キャラクタE1をロックオンしたことで、矩形のロックオンマーカW2が表示されている。
【0072】
命令ランプ表示W3は、現在設定されている行動命令を示す表示であって、デザイン的にはコックピット内の計器の一部を成している。ここでは、プレーヤ機Pが敵キャラクタE1をロックオンしている状態で、プレーヤによりゲームコントローラ1202の上キー1204aが押下されたことで、「ロックオン対象への一斉突撃命令」が行動命令として設定され、当該行動命令を表す「一斉突撃」が表示されている。この命令ランプ表示W3は、新たに行動命令が設定されることで随時更新される。
【0073】
耐久値メータW4は、プレーヤ機Pのライフポイントや防御パラメータに相当する耐久値を示すメータであり、最小である場合を「0%」、最大である場合を「100%」とするバーグラフで表示する。耐久値メータW4の表示の形態は、バーグラフに限らず、大まかな段階(例えば、1〜5段階)に分類したレベル表示や、複数色でその度合を表す信号機状の表示であっても良い。この耐久値メータW4は、プレーヤ機Pが敵キャラクタEから攻撃を受けることで随時減算・更新される。
【0074】
兵装情報W5は、プレーヤ機Pの現在の兵装を示す情報であり、装備している兵器の種類及び満弾数に対する残弾数の値が表示される。ここでは、満弾数に対する残弾数の値として、機銃が「624/1000」、ミサイルが「12/15」、ホーミングが「10/10」として表示されている。この兵装情報W5は、プレーヤ機Pが兵器を使用することで随時減算・更新される。
【0075】
残り時間W6は、ミッションの残り時間を示す情報であり、「0」になった時点でミッションは失敗となる。ここでは、残り時間として「2:30」が表示されている。この残り時間W6は、時間の経過に伴って随時減算・更新される。
【0076】
レーダー画面W7は、該画面中央をプレーヤ機P(自機)の位置として、プレーヤ機Pの位置を示すプレーヤマーカM1と、敵キャラクタEの位置を示す敵マーカM2と、味方キャラクタ(僚機F)の位置を示す味方マーカM3とが表示される。このレーダー画面W7は、各キャラクタの位置が変化することで随時更新される。
【0077】
4.機能構成
図7は、家庭用ゲーム装置1200の機能構成を示すブロック図である。家庭用ゲーム装置1200は、操作部100と、処理部200と、通信部300と、表示部400と、音出力部500と、記憶部600とを備えて構成されるコンピュータシステムである。
【0078】
操作部100は、プレーヤによる操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部200に出力する操作入力手段である。この機能は、例えばボタンやアナログスティック、ダイヤル、マウス、キーボード等によって実現され、図1のゲームコントローラ1202に対応する。
【0079】
処理部200は、家庭用ゲーム装置1200全体の制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現され、図1の制御ユニット1211に対応する。
【0080】
処理部200は、ゲームプログラム610に従ってゲームに係る各種演算を行うゲーム演算部210と、ゲーム演算部210の処理によって求められた各種のデータに基づき、仮想カメラCpの視点から見た仮想三次元空間(ゲーム空間)の画像の生成及びゲーム画面を表示させるための画像信号の生成を実行する画像生成部230と、効果音やBGM等のゲーム音の生成及びゲーム音を出力させるための音信号の生成を実行する音生成部250とを含んでいる。
【0081】
ゲーム演算部210は、操作部100からの入力信号や、記憶部600から読み出したプログラムやデータに基づいて、フライトシューティングゲームを実行するための種々のゲーム処理を実行する。例えば、仮想三次元空間へのプレーヤ機Pや僚機F、敵キャラクタE等のオブジェクトの配置処理、仮想カメラCpの配置処理、背景のオブジェクトの移動や変形処理、オブジェクトの交差判定処理(ヒットチェック処理)、メニューの選択処理、ゲーム結果(成績)の算出等を実行する。本実施形態では、ゲーム演算部210は、プレーヤキャラクタ制御部211と、味方キャラクタ制御部213と、敵キャラクタ制御部215とを含んでいる。
【0082】
プレーヤキャラクタ制御部211は、操作部100からの入力信号に従って、プレーヤキャラクタであるプレーヤ機Pを制御する。味方キャラクタ制御部213は、記憶部600の味方キャラクタ制御ルーチン群611に含まれる制御ルーチン(制御方法)に従って、味方キャラクタである僚機Fをコンピュータ制御する。また、敵キャラクタ制御部215は、記憶部600の制御ルーチン(不図示)に従って、敵キャラクタEをコンピュータ制御する。
【0083】
画像生成部230は、例えばCPUやDSP等の演算装置やその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部230は、ゲーム演算部210による演算結果に基づき、幾何変換処理やシェーディング処理等を実行してゲーム画面を表示するためのゲーム画像(3DCG画像)を生成し、生成した画像の画像信号を表示部400に出力する。
【0084】
表示部400は、画像生成部230からの画像信号に基づいて、例えば「1/60秒」毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現され、図1のディスプレイ1220に対応する。
【0085】
音生成部250は、例えばCPUやDSP等の演算装置及びその制御プログラムによって実現され、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部500に出力する。
【0086】
音出力部500は、音生成部250からの音信号に基づいて、BGMや効果音等のゲーム音を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現され、図1のスピーカ1222に対応する。
【0087】
通信部300は、所定の通信回線(無線通信回線やLAN等)に接続して外部装置(例えば、ゲームサーバ)とのデータ通信を行う。この機能は、無線LAN等の無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現され、図1の通信装置1218に対応する。尚、通信部300が通信時に供するプロトコル等に係る情報は、例えば記憶部600に記憶されており適宜読み出して利用する。
【0088】
記憶部600は、処理部200に家庭用ゲーム装置1200を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部100から入力されるデータ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。
【0089】
記憶部600は、プログラムとして、処理部200をゲーム演算部210として機能させるためのゲームプログラム610を記憶している。また、ゲームプログラム610は、味方キャラクタ制御部215が味方キャラクタ(僚機F)を制御するための制御方法がプログラムとして記述された複数の制御ルーチンを含む味方キャラクタ制御ルーチン群611を含んでいる。
【0090】
また、記憶部600は、データとして、ステージデータ620と、プレーヤキャラクタデータ630と、味方キャラクタデータ640と、敵キャラクタデータ650と、ダメージ設定データ660と、行動命令設定用データ670とを含んでいる。
【0091】
ステージデータ620は、仮想三次元空間にゲームステージを構築するためのデータである。このステージデータ620には、敵キャラクタEの種類、配置位置座標、兵装設定等を格納した敵キャラクタ設定データ621が含まれている。
【0092】
プレーヤキャラクタデータ630は、プレーヤ機Pのパラメータ値が記憶されたデータであり、そのデータ構成例を図8に示す。このプレーヤキャラクタデータ630は、ゲーム中、プレーヤ機Pの現在の状況に応じて随時更新される。
【0093】
プレーヤキャラクタデータ630には、キャラクタID631と、属性632と、位置姿勢情報633と、耐久値634と、兵装情報635と、ロックオン対象636と、行動命令指定操作系637と、設定行動命令638とが含まれている。
【0094】
キャラクタID631には、当該プレーヤキャラクタの識別情報として「プレーヤ機P」が記憶される。属性632には、プレーヤ機Pの属性として「制空戦闘機」、「迎撃機」、「爆撃機」といった航空機の種類が記憶される。位置姿勢情報633には、プレーヤ機Pの現在位置として、例えばワールド座標系における座標値及び姿勢角度が記憶される。
【0095】
耐久値634には、プレーヤ機Pのライフポイントや防御パラメータに相当する耐久値(図中の標記は残数/最大値)が記憶される。兵装情報635には、プレーヤ機Pが装備している兵器の種類や残弾数(図中の標記は残弾数/最大積載値)が記憶される。本実施形態では、プレーヤ機P及び僚機Fは、それぞれ標準兵装である機銃と対空ミサイルに加えて、特殊兵装を1種類装備することができる。
【0096】
ロックオン対象636には、プレーヤ機Pが現在ロックオンしている敵キャラクタEのキャラクタIDが記憶され、敵キャラクタEをロックオンしていない場合は「なし」が記憶される。行動命令指定操作系637は、ゲームコントローラ1202の現在の操作系を示しており、非ロックオン時には「非ロックオン時操作系」、ロックオン時には「ロックオン時操作系」がそれぞれ記憶される。
【0097】
設定行動命令638は、現在設定されている行動命令を示しており、行動命令指定操作系637が「非ロックオン時操作系」である場合は、「攻撃命令」、「待機命令」、「集合命令」、「散開命令」の4種類の何れかが記憶される。また、行動命令指定操作系637が「ロックオン時操作系」である場合は、「ロックオン対象への一斉突撃命令」、「ロックオン対象への攻撃禁止命令」、「ロックオン対象への一斉射撃命令」の3種類の何れかが記憶される。
【0098】
例えば、図8のプレーヤキャラクタデータ630において、プレーヤ機Pは「制空戦闘機」であり、現在の位置姿勢は「(Xp,Yp,Zp,θxp,θyp,θzp)」である。また、耐久値が「420/500」であることから、プレーヤ機Pは既に「80」のダメージを受けている。また、プレーヤ機Pは、機銃及び対空ミサイルの他に、航空機に対して有効な「ホーミング(ミサイル)」を特殊兵器として装備しており、機銃の残弾数は「624/1000」、対空ミサイルの残弾数は「12/15」、ホーミングの残弾数は「10/10」である。
【0099】
また、プレーヤ機Pが爆撃機E5をロックオンしていることで、ロックオン対象636には「爆撃機E5」が記憶されており、これに伴い、行動命令指定操作系637が「ロックオン時操作系」に設定されている。そして、ロックオン時操作系においてゲームコントローラ1202の上キー1204aが押下されたことで、設定行動命令638には「ロックオン対象への一斉突撃命令」が記憶されている。
【0100】
味方キャラクタデータ640は、僚機F(Fa,Fb,Fc)それぞれのパラメータ値が記憶されたデータであり、そのデータ構成例を図9に示す。この味方キャラクタデータ640は、ゲーム中、僚機Fの現在の状況に応じて随時更新される。
【0101】
味方キャラクタデータ640には、キャラクタID641と、属性642と、位置姿勢情報643と、耐久値644と、兵装情報645と、ロックオン対象646と、撃墜フラグ647と、適用制御ルーチン648とが含まれている。キャラクタID641〜ロックオン対象646は、プレーヤキャラクタデータ630のキャラクタID631〜ロックオン対象636それぞれと同一の意味内容である。
【0102】
撃墜フラグ647は、当該味方キャラクタが撃墜されたか否かを示すフラグであり、撃墜されていない場合は「0(健在)」、撃墜された場合は「1(撃墜)」が記憶される。適用制御ルーチン648は、当該味方キャラクタに現在適用されている制御ルーチンの種類が記憶される。
【0103】
例えば、図9の味方キャラクタデータ640において、僚機Faは「迎撃機」であり、現在の位置姿勢は「(Xfa,Yfa,Zfa,θxfa,θyfa,θzfa)」である。また、耐久値が「500/500」であることから、僚機Faは全くダメージを受けていない。また、僚機Faは、機銃及び対空ミサイルの他に、艦船に対して有効な「対艦ミサイル」を特殊兵器として装備しており、機銃の残弾数は「545/1000」、対空ミサイルの残弾数は「15/15」、対艦ミサイルの残弾数は「0/2」である。
【0104】
また、僚機Faは現在敵キャラクタEをロックオンしておらず、撃墜されずに健在のままである。また、行動命令として「ロックオン対象への一斉突撃命令」が設定されているため、僚機Faは「ロックオン対象への一斉突撃制御ルーチン」に従って動作制御されている。
【0105】
敵キャラクタデータ650は、敵キャラクタEそれぞれのパラメータ値が記憶されたデータであり、そのデータ構成例を図10に示す。この敵キャラクタデータ650は、ゲーム中、敵キャラクタEの現在の状況に応じて随時更新される。
【0106】
敵キャラクタデータ650には、キャラクタID651と、属性652と、位置姿勢情報653と、耐久値654と、兵装情報655と、ロックオン対象656と、撃墜フラグ657とが記憶される。キャラクタID651〜撃墜フラグ657は、味方キャラクタデータ640のキャラクタID641〜撃墜フラグ647それぞれと同一の意味内容である。
【0107】
例えば、図10の敵キャラクタデータ650において、空母E1は「艦船」であり、現在の位置姿勢は「(Xe1,Ye1,Ze1,θxe1,θye1,θze1)」である。また、耐久値が「10000/10000」であることから、空母E1は全くダメージを受けていない。また、空母E1は機銃を装備しており、その残弾数は「1000/20000」である。また、空母E1は現在プレーヤ機P又は僚機Fをロックオンしておらず、撃墜されずに健在のままである。
【0108】
ダメージ設定データ660は、各キャラクタが受けるダメージが設定されたデータであり、そのデータ構成例を図11に示す。ダメージ設定データ660には、属性661と、兵装種類663とが対応付けて記憶されており、兵装種類663には、兵装の種類(攻撃手段の種類)毎に、1発被弾した場合に受けるダメージ値が記憶されている。例えば、キャラクタの属性661が「艦船」の場合、「対艦ミサイル」を被弾すると「6000」のダメージを受け、耐久値がその分減らされることになる。
【0109】
行動命令設定用データ670は、行動命令を設定するために使用されるデータであり、そのデータ構成例を図12に示す。行動命令設定用データ670には、キー/ボタン671と、非ロックオン時操作系673と、ロックオン時操作系675とが対応付けて記憶され、各操作系には、当該キー/ボタン671の押下操作がなされた場合に設定すべき行動命令が記憶されている。
【0110】
各操作系における行動命令の種類は、前述したように、非ロックオン時操作系では「攻撃命令」、「待機命令」、「集合命令」、「散開命令」の4種類、ロックオン時操作系では「ロックオン対象への一斉突撃命令」、「ロックオン対象への攻撃禁止命令」、「ロックオン対象への一斉射撃命令」の3種類である。また、ゲームコントローラ1202のLボタン1206fの押下操作がなされた場合は、現在設定されている行動命令をリセットし、例えば初期命令である「攻撃命令」を行動命令に設定する。
【0111】
5.処理の流れ
図13は、ゲーム演算部210により記憶部600のゲームプログラム610が読み出されて実行されることで家庭用ゲーム装置1200において実行されるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
先ず、ゲーム演算部210は、ステージデータ620を参照して、仮想三次元空間内に地形や背景、敵キャラクタEのオブジェクトを配置してゲームステージを構築する(ステップA1)。この時、敵キャラクタデータ650に、敵キャラクタ設定データ621に基づく初期設定値を記憶させる。そして、プレーヤキャラクタであるプレーヤ機Pと、味方キャラクタである僚機Fa,Fb,Fc及び仮想カメラCpをゲームステージの初期位置に配置して、ゲームをスタートさせる。
【0113】
次いで、ゲーム演算部210は、ゲーム終了条件が成立するまで、ループAを毎フレーム繰り返し実行する(ステップA3〜A41)。ループAでは、プレーヤキャラクタ制御部211が、プレーヤ操作に従って、プレーヤキャラクタであるプレーヤ機Pを制御し(ステップA5)、その制御結果に基づいて、記憶部600のプレーヤキャラクタデータ630を更新する。
【0114】
具体的には、プレーヤ操作に従ってプレーヤキャラクタの移動を制御し、位置姿勢情報633を更新する。また、プレーヤ操作に従って索敵範囲内に存在する敵キャラクタEを探索してロックオンし、当該敵キャラクタEをロックオン対象636に設定するとともに、行動命令指定操作系637を「ロックオン時操作系」に設定する。そして、プレーヤ操作に従ってロックオン対象に向けて兵器を発射し、兵装情報635を更新する。
【0115】
また、敵キャラクタ制御部215が、記憶部600の制御ルーチンに従って、敵キャラクタEをコンピュータ制御し(ステップA7)、その制御結果に基づいて、記憶部600の敵キャラクタデータ650を更新する。
【0116】
次いで、ゲーム演算部210は、行動命令指定操作系切替条件が成立しているか否かを判定する(ステップA9)。具体的には、プレーヤキャラクタデータ630のロックオン対象636に、敵キャラクタEが設定されているか否かを判定する。
【0117】
そして、行動命令指定操作系切替条件が成立していると判定した場合は(ステップA9;Yes)、ゲーム演算部210は、行動命令指定操作がなされたか否かを判定する(ステップA11)。そして、行動命令指定操作がなされたと判定した場合は(ステップA11;Yes)、ゲーム演算部210は、記憶部600の行動命令設定用データ670を参照してロックオン時操作系675における行動命令の設定を行い、プレーヤキャラクタデータ630の設定行動命令638を更新する。
【0118】
具体的には、ゲーム演算部210は、ゲームコントローラ1202の上キー1204aが押下されたと判定した場合は、行動命令に「ロックオン対象への一斉突撃命令」を設定し(ステップA13)、下キー1204bが押下されたと判定した場合は、行動命令に「ロックオン対象への攻撃禁止命令」を設定する(ステップA15)。また、右キー1204c或いは左キー1204dが押下されたと判定した場合は、行動命令に「ロックオン対象への一斉射撃命令」を設定し(ステップA17)、Lボタン1206fが押下された場合は、行動命令をリセットする(ステップA19)。
【0119】
一方、ステップA9において、行動命令指定操作系切替条件が成立していないと判定した場合は(ステップA9;No)、ゲーム演算部210は、行動命令指定操作がなされたか否かを判定する(ステップA21)。そして、行動命令指定操作がなされたと判定した場合は(ステップA21;Yes)、ゲーム演算部210は、記憶部600の行動命令設定用データ670を参照して非ロックオン時操作系673における行動命令の設定を行い、プレーヤキャラクタデータ630の設定行動命令638を更新する。
【0120】
具体的には、ゲーム演算部210は、ゲームコントローラ1202の上キー1204aが押下されたと判定した場合は、行動命令に「攻撃命令」を設定し(ステップA23)、下キー1204bが押下されたと判定した場合は、行動命令に「待機命令」を設定する(ステップA25)。また、右キー1204cが押下されたと判定した場合は、行動命令に「集合命令」を設定し(ステップA27)、左キー1204dが押下されたと判定した場合は、行動命令に「散開命令」を設定する(ステップA29)。また、Lボタン1206fが押下されたと判定した場合は、行動命令をリセットする(ステップA31)。
【0121】
次いで、味方キャラクタ制御部213は、現在設定されている行動命令に従って、味方キャラクタである僚機Fをコンピュータ制御する(ステップA33)。具体的には、記憶部600の味方キャラクタ制御ルーチン群611から、プレーヤキャラクタデータ630の設定行動命令638に対応する制御ルーチンを読み出し、読み出した制御ルーチンに従って僚機Fそれぞれを制御する。
【0122】
また、ステップA11又はステップA21において、行動命令指定操作がなされなかったと判定した場合は(ステップA11;No又はステップA21;No)、ゲーム演算部210は、ステップA33へと処理を移行する。
【0123】
次いで、ゲーム演算部210は、ヒットチェック処理等のゲーム演算処理を行い(ステップA35)、その結果に基づいて、画像生成部230にゲーム画像を生成させる(ステップA37)。そして、ゲーム演算部210は、生成させたゲーム画像を表示部400に表示させて(ステップA39)、次のフレームへと処理を移行する。
【0124】
ゲーム終了条件が成立すると、ゲーム演算部210は、ループAを終了する。ゲーム終了条件は、(1)ミッション成功条件(例えば、全ての敵キャラクタEを撃破すること)の成立、又は、(2)ミッション失敗条件(例えば、プレーヤ機Pが撃破されることや制限時間が経過すること)の成立である。
【0125】
ループAを終了した後、ゲーム演算部210は、ゲーム終了演出処理を行う(ステップA43)。具体的には、ゲーム終了条件が(1)であった場合は、ミッションの成功を演出する処理を行い、ゲーム終了条件が(2)であった場合は、ミッションの失敗を演出する処理を行う。そして、ゲーム演算部210は、ゲーム処理を終了する。
【0126】
6.ハードウェア構成
次に、図14を参照して、本実施形態における家庭用ゲーム装置1200を実現するためのハードウェア構成例について説明する。家庭用ゲーム装置1200は、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1014、1016を備え、各部がシステムバス1018により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1014にはコントロール装置1024が、I/Oポート1016には通信装置1026が、それぞれ接続されている。
【0127】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1024によって入力される信号等に従って、機器全体の制御や各種データ処理を行う。このCPU1000は、図7に示すゲーム演算部210に対応する。
【0128】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶部であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。このRAM1004は、図7に示す記憶部600の一部を構成するものである。
【0129】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものである。この情報記憶媒体1006は、図7に示す記憶部600の一部を構成するものである。本実施形態を実現するものがコンピュータシステムである場合には、情報記憶媒体1006は、各種プログラム及びデータを格納する情報記憶媒体としてのCD−ROM、DVD或いはハードディスク等が用いられる。
【0130】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0131】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、図7の画像生成部230に対応する。この画像生成IC1010により生成される表示信号は表示装置1022に出力される。表示装置1022は、CRT、LCD、ELD、PDP、HMD等により実現され、図7に示す表示部400に対応する。
【0132】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、図7の音生成部250に対応する。この音生成IC1008により生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図7に示す音出力部500に対応する。
【0133】
コントロール装置1024は、各種操作を入力するための装置であり、その機能は、キーボード、マウス、タッチパネル等のハードウェアにより実現される。このコントロール装置1024は、図7に示す操作部100に対応する。
【0134】
通信装置1026は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置1026は、図7に示す通信部300に対応する。
【0135】
7.作用効果
本実施形態によれば、プレーヤにより行動命令指定操作がなされることで、コンピュータ制御される味方キャラクタである僚機Fの制御方法として所与の制御方法が適用されるが、プレーヤ機Pが現在敵キャラクタEをロックオンしている状況であるか否かによって、適用する制御方法が切り替えられる。即ち、同じ行動命令指定操作がなされたとしても、現在のゲームの進行状況に応じて、適応的に、行動命令指定操作に応じて適用される制御方法が切り替えられることとなる。その結果、プレーヤは、現在のゲームの進行状況を意識することなく、特定操作をするだけで、味方キャラクタに対するゲーム状況に応じた適切な制御方法を指示することができるようになる。
【0136】
また、プレーヤキャラクタが敵キャラクタをロックオンしている状況は、攻撃の局面において、大変大きな意味を持つ状況にある。本実施形態では、このロックオンしている状況を、味方キャラクタの制御方法を切り替えるための状況として判定する。従って、特定の操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法が、攻撃における重要な局面で適応的且つ自動的に切り替わるため、プレーヤは制御方法の切替等のためにゲームを一時中断する必要がなく、また、没入感を削がれることなく、同一の特定操作をするだけで、味方キャラクタに対する適切な指示をすることができるようになる。
【0137】
8.変形例
8−1.行動命令指定操作系切替条件
上述した実施形態では、プレーヤキャラクタが敵キャラクタをロックオンしている状況であるか否かに応じて行動命令指定操作系を切り替えるものとして説明したが、この行動命令指定操作系切替条件は他にも適宜設定可能であり、複数の条件を設定するとしても良い。
【0138】
図15は、複数の行動命令指定操作系切替条件が設定された場合の例を示す図である。図15の複数の条件のうち、何れか1つでも条件が満足した場合に、行動命令指定操作系が切り替わる。1つ1つの条件について具体的に説明する。
【0139】
番号「1」の行動命令指定操作系切替条件は、「プレーヤキャラクタが敵キャラクタからロックオンされていること」である。従って、プレーヤキャラクタが敵キャラクタからロックオンされている状況であるか否かに応じて、行動命令指定操作系を切り替えることになる。
【0140】
具体的には、プレーヤキャラクタが敵キャラクタからロックオンされた場合は、注意を促すメッセージやマーク(被ロックオンマーク)を画面に表示したり、注意を促す警報音を出力することで、敵キャラクタからロックオンされた旨をプレーヤに報知する。そして、ゲームコントローラ1202の操作系を、ロックオンされていない状況における操作系(以下、「通常時操作系」という。)から、ロックオンされた状況における操作系(以下、「被ロックオン時操作系」という。)に切り替え、所定の行動命令指定操作がなされた場合に、通常時操作系とは異なる行動命令を味方キャラクタに設定するようにする。
【0141】
プレーヤキャラクタがロックオンされている局面は、プレーヤキャラクタの防御の面で大変重要な意味を持つ状況にあり、このような状況を、味方キャラクタの制御方法を切り替えるための状況として判定する。従って、特定の操作に応じて適用される味方キャラクタの制御方法が、防御における重要な局面で適応的且つ自動的に切り替わるため、プレーヤは没入感を削がれることなく、同一の特定操作をするだけで、味方キャラクタに対する適切な指示をすることができるようになる。
【0142】
番号「2」の行動命令指定操作系切替条件は、「プレーヤキャラクタの周囲3km以内に敵キャラクタが存在すること」である。この場合は、プレーヤキャラクタの近傍に敵キャラクタが存在する場合に、行動命令指定操作系を切り替えることになる。
【0143】
番号「3」の行動命令指定操作系切替条件は、「プレーヤキャラクタの索敵範囲に敵キャラクタが存在すること」である。この場合は、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを捕捉している場合に、行動命令指定操作系を切り替えることになる。
【0144】
番号「4」の行動命令指定操作系切替条件は、「プレーヤキャラクタの耐久値が所定値以下になること」である。この場合は、プレーヤキャラクタに設定されている耐久値が、例えば撃破寸前の値を示す所定値以下の値となったような場合に、行動命令指定操作系を切り替えることになる。尚、プレーヤキャラクタの耐久値ではなく、敵キャラクタの耐久値(全敵キャラクタの耐久値の合計値や平均値)が所定値以下となったか否かに基づいて、行動命令指定操作系を切り替えることにしても良い。
【0145】
番号「5」の行動命令指定操作系切替条件は、「味方キャラクタの残存数が所定数以下になること」である。この場合は、味方キャラクタの残存数が、例えば壊滅寸前の所定数以下の機体数となったような場合に、行動命令指定操作系を切り替えることになる。尚、味方キャラクタの残存数ではなく、敵キャラクタの残存数が所定数以下となったか否かに応じて、行動命令指定操作系を切り替えることにしても良い。
【0146】
番号「6」の行動命令指定操作系切替条件は、「残り時間が所定時間以下になること」である。この場合は、例えば残り時間1分を切ったような場合(残り時間が僅かである場合)に、行動命令指定操作系を切り替えることになる。
【0147】
番号「7」の行動命令指定操作系切替条件は、「プレーヤチームの平均耐久値が敵チームの平均耐久値よりも小さくなること」である。この場合は、プレーヤ機P及び僚機F(Fa〜Fc)の耐久値を平均することでプレーヤチームの平均耐久値を算出し、また、敵キャラクタEの耐久値を平均することで敵チームの平均耐久値を算出する。但し、プレーヤチームと敵チームとで耐久値のスケールが異なる場合は、耐久値を規格化するものとする。
【0148】
そして、プレーヤチームの平均耐久値が敵チームの平均耐久値よりも小さくなったか否かを判定し、小さくなったと判定した場合、即ち、プレーヤチームが劣位であると判定した場合(敵チームが優位であると判定した場合)に、行動命令指定操作系を切り替える。尚、平均耐久値ではなく、各キャラクタが装備している兵器の残弾数で相手キャラクタに与えることができるダメージの総量を、ダメージ設定データ660に基づいて自チーム及び相手チーム別に求め、その大きさを比較することで、優劣を判定することとしても良い。
【0149】
番号「8」の行動命令指定操作系切替条件は、「プレーヤキャラクタが所定アイテムを取得したこと」である。例えば、耐久値を回復することができるアイテム(耐久値回復アイテム)等の所定のアイテムをプレーヤキャラクタが取得した状態にある場合に、行動命令指定操作系を切り替える。同様に、例えばプレーヤキャラクタが空中給油をした場合に、行動命令指定操作系を切り替えることにしても良い。
【0150】
尚、図15には、複数の行動命令指定操作系切替条件を記載したが、各条件それぞれを満たした場合に切り替える操作系の内容(キー/ボタン671に割り付ける行動命令の種類)を当該条件に応じた内容に適宜設定するとしてもよいことは勿論である。具体的には、例えば、番号「1」の条件「プレーヤキャラクタが敵キャラクタからロックオン」を満たした場合には、上キーを「当該敵キャラクタへの一斉突撃命令」、下キーを「当該敵キャラクタへの攻撃禁止命令」、右キー及び左キーを「当該敵キャラクタへの一斉射撃命令」とする操作系に切り替える等とする。
【0151】
8−2.制御対象味方キャラクタの選択
上述した実施形態では、行動命令を全ての味方キャラクタに一律に設定し、全ての味方キャラクタを同じ制御ルーチン(制御方法)で制御するものとして説明したが、制御対象とする味方キャラクタ(以下、「制御対象味方キャラクタ」という。)を可変に選択して制御を行うことにしても良い。
【0152】
以下、制御対象味方キャラクタを選択する方法の例を挙げて説明する。
(1)プレーヤキャラクタと所定の位置関係条件を満たす味方キャラクタを選択する方法
例えば、行動命令指定操作系切替条件成立時には、「プレーヤキャラクタから10km以内に存在する味方キャラクタ」を選択し、行動命令指定操作系切替条件非成立時には、「プレーヤキャラクタから5km以内に存在する味方キャラクタ」を選択する。この結果、行動命令指定操作系切替条件成立時には、プレーヤキャラクタの近傍に位置する味方キャラクタばかりでなく、より遠くに位置する味方キャラクタも制御対象として選択されることになる。
【0153】
また、ゲーム画面に現在表示されている味方キャラクタを制御対象味方キャラクタとして選択することとしても良い。例えば、図6のゲーム画面では、味方キャラクタである僚機Fが画面内に現れていないため、この段階では制御対象味方キャラクタは選択されないが、僚機Fが画面内に現れた段階で、当該僚機Fが制御対象味方キャラクタとして選択される。
【0154】
他には、ゲーム画面ではなく、レーダー画面に表示されている味方キャラクタを選択することも考えられる。例えば、図6のゲーム画面では、レーダー画面W7に僚機Fa〜Fcそれぞれを示す味方マーカM3が表示されているため、この場合は、全ての味方キャラクタが制御対象味方キャラクタとして選択されることになる。
【0155】
(2)ロックオン対象のオブジェクトと所定の位置関係条件を満たす味方キャラクタを選択する方法
例えば、行動命令指定操作系切替条件成立時には、「ロックオン対象から10km以内に存在する味方キャラクタ」を選択し、行動命令指定操作系切替条件非成立時には、「ロックオン対象から5km以内に存在する味方キャラクタ」を選択する。この結果、行動命令指定操作系切替条件成立時には、ロックオン対象の近傍に位置する味方キャラクタばかりでなく、ロックオン対象からより遠くに位置する味方キャラクタも制御対象として選択されることになる。
【0156】
(3)所属グループに応じて味方キャラクタを選択する方法
例えば、行動命令指定操作系切替条件成立時には、「所属グループとして、プレーヤキャラクタと同じグループ(チーム)及び友軍として設定されたグループ(チーム)に所属するキャラクタ」を選択し、行動命令指定操作系切替条件非成立時には、「プレーヤキャラクタと同じグループ(チーム)のキャラクタ」を選択する。この結果、行動命令指定操作系切替条件成立時には、プレーヤキャラクタが所属するグループ(チーム)以外の味方とされる友軍のグループ(チーム)に所属するキャラクタをも制御対象として選択されることになる。
【0157】
(4)キャラクタの属性に応じて味方キャラクタを選択する方法
例えば、行動命令指定操作系切替条件成立時には、「航空機の属性(例えば制空戦闘機及び爆撃機、・・・)の全ての味方キャラクタ」を選択し、行動命令指定操作系切替条件非成立時には、「属性が制空戦闘機である味方キャラクタ」を選択する。この結果、行動命令指定操作系切替条件成立時には、航空機の味方キャラクタ全てが制御対象として選択されることになる。
【0158】
(5)(1)〜(4)の組み合わせ
勿論、(1)〜(4)のうちの1つの選択方法だけでなく、例えば(1)と(2)を組み合わせ、行動命令指定操作系切替条件成立時には、「プレーヤキャラクタから10km以内に存在する」及び/又は「ロックオン対象から10km以内に存在する」味方キャラクタを制御対象として選択し、行動命令指定操作系切替条件非成立時には、「プレーヤキャラクタから5km以内に存在する」及び/又は「ロックオン対象から5km以内に存在する」味方キャラクタを選択することとしてもよい。
【0159】
尚、制御対象味方キャラクタを選択する処理は、図13のゲーム処理のステップA9の直前に行うのが好適である。そして、ステップA13〜A31で設定される行動命令を、選択された制御対象味方キャラクタにのみ適用する。具体的には、当該行動命令に対応する制御ルーチン(制御方法)に従って、選択された制御対象味方キャラクタを制御するように、制御ルーチンを切り替える。
【0160】
8−3.制御対象キャラクタの数
また、行動命令指定操作系切替条件が成立しているか否かに応じて、選択する制御対象味方キャラクタの数を可変することにしても良い。例えば、行動命令指定操作系切替条件非成立時には、全ての味方キャラクタを制御対象味方キャラクタとして選択し、行動命令指定操作系切替条件成立時には、プレーヤキャラクタから距離が近い順に、例えば「5体」の味方キャラクタを制御対象味方キャラクタとして選択する。但し、「5体」の味方キャラクタが存在しない場合は、全ての味方キャラクタのうちの半数を制御対象キャラクタとして選択するようにしても良い。
【0161】
8−4.行動命令指定操作の表示
行動命令指定操作を、ゲーム画面に視認可能に表示することとしても良い。
図16(a)は、非ロックオン時(行動命令指定操作系切替条件非成立時)におけるゲーム画面の一例であるゲーム画面W10を示す図である。ゲーム画面W10では、命令ランプ表示W3の上に、ゲームコントローラ1202の方向キー1204(上キー1204a、下キー1204b、右キー1204c、左キー1204d)と、行動命令(攻撃命令、待機命令、集合命令、散開命令)との対応関係を示した行動命令指定操作表示W11が表示されている。但し、図中では、行動命令を「攻撃」、「待機」、「集合」、「散開」とそれぞれ簡略化して示している。
【0162】
この状態で、例えばプレーヤ機Pが敵キャラクタE1をロックオンすると、ゲーム画面W10が、図16(b)のゲーム画面W12に切り替わる。ゲーム画面W12では、ゲーム画面W10と同様に、命令ランプ表示W3の上に行動命令指定操作表示W11が表示されているが、その中の行動命令が、ロックオン時(行動命令指定操作系切替条件成立時)における行動命令(ロックオン対象への一斉突撃命令、ロックオン対象への攻撃禁止命令、ロックオン対象への一斉射撃命令)に切り替えられている。但し、図中では、行動命令を「一斉突撃」、「攻撃禁止」、「一斉射撃」とそれぞれ簡略化して示している。
【0163】
また、行動命令指定操作表示W11の上には、行動命令指定操作系が現在切り替えられていることを示す「切替中」の文字が、切替ランプ表示W13として表示されている。行動命令指定操作表示W11により、プレーヤは、キー操作と行動命令との対応関係を確実に把握することができる。また、切替ランプ表示W13により、プレーヤは、現在指定可能な行動命令が非ロックオン時(行動命令指定操作系切替条件非成立時)とは異なっていることを確認することができる。
【0164】
8−5.他のゲームへの適用
本発明を適用可能なゲームは、フライトシューティングゲームに限られるわけではなく、種々のゲームに適用可能である。図17は、本発明をサッカーゲームに適用する場合の行動指示設定用データのデータ構成例を示す図である。ゲーム演算部210は、この行動指示設定用データに従って味方キャラクタに設定する行動指示を決定し、当該行動指示に対応する制御ルーチン(制御方法)に従って、味方キャラクタを制御する。尚、各行動指示に係る制御ルーチン(制御方法)は公知であるため、ここでは簡単な説明に留める。
【0165】
サッカーゲームでは、プレーヤキャラクタがボールをキープ(所有)していない状況(以下、「ボール非キープ時」という。)と、プレーヤキャラクタがボールをキープ(所有)している状況(以下、「ボールキープ時」という。)とで、味方キャラクタに行動指示を行う操作系(以下、「行動指示操作系」という。)を切り替える。
【0166】
具体的には、ボール非キープ時にゲームコントローラ1202の上キー1204aの押下操作がなされた場合は、行動指示として「ディフェンダー(DF)へのオフサイドトラップ指示」を設定する。そして、バックラインを上げるようにDFキャラクタを移動させ、オフサイドトラップを仕掛けるように動作を制御する。また、下キー1204bの押下操作がなされた場合は、行動指示として「フォワード(FW)の中央寄り指示」を設定する。そして、FWキャラクタをフィールド中央付近でプレーするように制御する。
【0167】
右キー1204cの押下操作がなされた場合は、行動指示として「右サイドプレス指示」を設定する。そして、右サイドに位置する味方キャラクタを直近の相手キャラクタに近づけてプレーするように制御する。また、左キー1204dの押下操作がなされた場合は、行動指示として「左サイドプレス指示」を設定する。そして、左サイドに位置する味方キャラクタを直近の相手キャラクタに近づけてプレーするように制御する。
【0168】
一方、ボールキープ時にゲームコントローラ1202の上キー1204aの押下操作がなされた場合は、行動指示として「ディフェンダー(DF)への攻撃参加指示」を設定する。そして、相手チームのエリア内にDFキャラクタを移動させ、積極的に攻撃を仕掛けるように制御する。また、下キー1204bの押下操作がなされた場合は、行動指示として「フォワード(FW)への飛び出し指示」を設定する。そして、FWキャラクタを相手チームのゴール前に走りこむように制御する。
【0169】
右キー1204cの押下操作がなされた場合は、行動指示として「右サイドアタック指示」を設定する。そして、右サイドに位置する味方キャラクタを積極的にゴール方向に走りこむように制御する。また、左キー1204dの押下操作がなされた場合は、行動指示として「左サイドアタック指示」を設定する。そして、左サイドに位置する味方キャラクタを積極的にゴール方向に走りこむように制御する。
【0170】
この場合も、同じ行動指示操作については、ボール非キープ時とボールキープ時とで同種の行動指示を設定することで、行動指示に係る操作と指示内容との対応関係が明確となり、プレーヤにとって直感的で分かりやすい操作系が実現される。
【0171】
また、本発明をロールプレイングゲーム(RPG)の戦闘シーンに適用することも可能である。この場合は、プレーヤキャラクタが戦闘中に味方キャラクタに指定可能な行動命令を変化させることにすれば良い。具体的には、例えば、プレーヤキャラクタが一定のダメージを受けた場合や、敵キャラクタに一定のダメージを与えたような場合に、行動命令指定操作系を切り替えるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1】家庭用ゲーム装置の概略外観図。
【図2】フライトシューティングゲームの主要キャラクタの説明図。
【図3】ゲームの概要の説明図。
【図4】非ロックオン時における味方キャラクタ制御の説明図。
【図5】ロックオン時における味方キャラクタ制御の説明図。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図。
【図7】家庭用ゲーム装置の機能構成を示すブロック図。
【図8】プレーヤキャラクタデータのデータ構成例を示す図。
【図9】味方キャラクタデータのデータ構成例を示す図。
【図10】敵キャラクタデータのデータ構成例を示す図。
【図11】ダメージ設定データのデータ構成例を示す図。
【図12】行動命令設定用データのデータ構成例を示す図。
【図13】ゲーム処理の流れを示すフローチャート。
【図14】ハードウェア構成例を示す図。
【図15】変形例における行動命令指定操作系切替条件を示す図。
【図16】変形例におけるゲーム画面の一例を示す図。
【図17】変形例における行動指示設定用データのデータ構成例を示す図。
【符号の説明】
【0173】
100 操作部
200 処理部
210 ゲーム演算部
211 プレーヤキャラクタ制御部
213 味方キャラクタ制御部
215 敵キャラクタ制御部
230 画像生成部
250 音生成部
300 通信部
400 表示部
500 音出力部
600 記憶部
610 ゲームプログラム
611 味方キャラクタ制御ルーチン群
620 ゲームデータ
621 敵キャラクタ設定データ
630 プレーヤキャラクタデータ
640 味方キャラクタデータ
650 敵キャラクタデータ
660 ダメージ設定データ
670 行動命令設定データ
1200 家庭用ゲーム装置
1201 ケーブル
1202 ゲームコントローラ
1204 方向キー
1204a 上キー
1204b 下キー
1204c 右キー
1204d 左キー
1206 ボタンスイッチ
1208 アナログスティック
1210 本体装置
1211 制御ユニット
1212 CD−ROM
1214 ICメモリ
1216 メモリカード
1218 通信装置
1220 ディスプレイ
1222 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを制御するとともに、所与の制御方法に従って味方キャラクタを自動制御して所定のゲームを実行させるためのプログラムであって、
現在のゲームの進行状況が、前記味方キャラクタを制御する制御方法を切り替えるために予め定められた状況にあるか否かを判定する判定手段、
プレーヤにより予め定められた特定操作がなされたことを検出する特定操作検出手段、
前記味方キャラクタを制御する制御方法を、前記判定手段により予め定められた状況にあると判定されている状況で前記検出がなされた場合には第1の制御方法に切り替え、予め定められた状況にないと判定されている状況で前記検出がなされた場合には第2の制御方法に切り替えて前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ切替制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記判定手段による判定結果に応じて、前記味方キャラクタ切替制御手段による制御対象の味方キャラクタを可変に選択する味方キャラクタ選択手段として前記コンピュータを機能させ、
前記味方キャラクタ切替制御手段が、切り替えた制御方法の制御対象として前記味方キャラクタ選択手段により選択された味方キャラクタを、当該制御方法で制御するように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタを、前記プレーヤキャラクタとの位置関係が第1の位置関係条件を満たす味方キャラクタとするか否かを可変して選択するように前記コンピュータを機能させるための請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを攻撃して対戦する対戦ゲームであり、
プレーヤの操作入力に従って攻撃対象の敵キャラクタを選択する攻撃対象選択手段として前記コンピュータを機能させ、
前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタを、前記攻撃対象選択手段により攻撃対象として選択された敵キャラクタとの位置関係が第2の位置関係条件を満たす味方キャラクタとするか否かを可変して選択するように前記コンピュータを機能させるための請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタを、前記複数の味方キャラクタそれぞれに予め設定された所属グループ及び/又は属性が所定の条件を満たす味方キャラクタとするか否かを可変して選択するように前記コンピュータを機能させるための請求項2〜4の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記味方キャラクタ選択手段が、選択する味方キャラクタの数を可変して選択するように前記コンピュータを機能させるための請求項2〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを攻撃して対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、攻撃目標を定めて攻撃する際の前記プレーヤキャラクタの攻撃目標が敵キャラクタに定められた状況にあるか否かに基づいて前記判定を行う攻撃目標基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを攻撃して対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、攻撃目標を定めて攻撃する際の前記敵キャラクタの攻撃目標が前記プレーヤキャラクタに定められている状況にあるか否かに基づいて前記判定を行う被攻撃目標基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、前記プレーヤキャラクタと前記敵キャラクタとの位置関係が第3の位置関係条件を満たす状況にあるか否かに基づいて前記判定を行う位置関係基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、前記プレーヤキャラクタ及び/又は前記敵キャラクタに設定されているダメージ量に応じて可変するパラメータの値に基づいて前記判定を行うパラメータ値基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが互いに相手のキャラクタを撃破して対戦する対戦ゲームであり、
前記判定手段が、前記味方キャラクタ及び/又は前記敵キャラクタの残存数に基づいて前記判定を行う残存数基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記判定手段が、前記ゲームの進行経過時間に基づいて前記判定を行う時間基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜11の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記ゲームは、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタと、敵キャラクタとが対戦する対戦ゲームであり、
現在のゲームの進行状況に基づいて対戦上の優劣を判定する優劣判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記判定手段は、前記優劣判定手段の判定結果に基づいて前記判定を行う優劣基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜12の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記判定手段は、前記プレーヤキャラクタが所定のオブジェクトを所有した状態にあるか否かに基づいて前記判定を行う所有基準判定手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜13の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記判定手段の判定結果に応じて、現在のゲームの進行状況が、前記味方キャラクタを制御する制御方法を切り替えるための状況にある場合に所定の報知を行う報知手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜14の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項16】
前記特定操作がなされた場合の制御方法を表す表示を、前記判定手段の判定結果に応じて切り替えて表示制御する制御方法表示制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜15の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項17】
請求項1〜16の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項18】
プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを制御するとともに、所与の制御方法に従って味方キャラクタを自動制御して所定のゲームを実行するゲーム装置であって、
現在のゲームの進行状況が、前記味方キャラクタを制御する制御方法を切り替えるために予め定められた状況にあるか否かを判定する判定手段と、
プレーヤにより予め定められた特定操作がなされたことを検出する特定操作検出手段と、
前記味方キャラクタを制御する制御方法を、前記判定手段により予め定められた状況にあると判定されている状況で前記検出がなされた場合には第1の制御方法に切り替え、予め定められた状況にないと判定されている状況で前記検出がなされた場合には第2の制御方法に切り替えて前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ切替制御手段と、
を備えたゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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