説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】プレーヤがタッチパネルを操作して移動体を打撃するゲームにおいて、プレーヤが打撃のタイミングを遅らせることなく打力を決定できるようなプログラム、情報記憶媒体及び画像生成システムを提供すること。
【解決手段】携帯ゲーム装置1400は、タッチパネル1409へ為されたストローク操作のストローク開始位置に基づいて打力を決定し、ストローク操作が為された場合、決定された打力に基づいて、移動体の打撃処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤのタッチパネルへのストローク操作に基づいて表示画面に表示された移動体の打撃が行われるゲームが知られている(特許文献1)。この従来技術では、タッチパネルへのストローク操作の開始までにタッチ位置の保持に要した連続時間に基づいて、打力が設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−142511号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、打力設定のために所定の時間タッチ位置を保持してからストローク操作を開始することになるため、打撃のタイミングが遅れてしまうことがあった。
【0005】
本発明の目的は、プレーヤが打撃のタイミングを遅らせることなく打力を決定できるようなプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するための第1の発明は、コンピューターに、移動表示される移動体を打撃するゲームを実行させるためのプログラムであって、移動体の画像を生成する画像生成部、タッチパネルへ為されたストローク操作のストローク開始位置を判定するストローク開始位置判定部、ストローク開始位置に基づいて打力を決定する打力決定部、ストローク開始位置の判定後にストローク操作が為されたことを判定するストローク判定部、ストローク判定部によってストローク操作が為されたと判定された場合、打力決定部によって決定された打力に基づいて、移動体の打撃処理を行う打撃処理部としてコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0007】
また、第14の発明は、表示部に移動表示される移動体を打撃するゲームを実行するゲーム装置であって、移動体の画像を生成する画像生成部、タッチパネルへ為されたストローク操作のストローク開始位置を判定するストローク開始位置判定部、ストローク開始位置に基づいて打力を決定する打力決定部、ストローク開始位置の判定後にストローク操作が為されたことを判定するストローク判定部、ストローク判定部によってストローク操作が為されたと判定された場合、打力決定部によって決定された打力に基づいて、移動体の打撃処理を行う打撃処理部を備えるゲーム装置である。
【0008】
第1及び第14の発明によれば、操作者のストローク操作の開始位置に応じて移動体への打撃処理のパラメータを変更できるため、プレーヤは打撃のタイミングを遅らせることなく打力を決定できるようになる。
【0009】
(2)第2の発明は、第1の発明に従属するものであって、タッチパネル上に、ストローク開始位置となり得る領域であって、各領域に対応付けて打力情報が設定されたストローク開始領域を複数設定するストローク開始領域設定部としてコンピューターを機能させるとともに、打力決定部が、ストローク開始位置が含まれるストローク開始領域に設定された打力情報に基づいて打力を決定するようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0010】
第2の発明によれば、少ない処理負荷で打力を決定できる。
【0011】
(3)第3の発明は、第2の発明に従属するものであって、画像生成部が、ストローク開始領域上に、ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状及び打力情報の少なくとも一つを識別可能な画像を生成しないようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0012】
第3の発明によれば、入力領域に余計な表示を行わないことで、プレーヤによりリアルな打撃入力操作を体感させることができる。
【0013】
(4)第4の発明は、第2又は第3の発明に従属するものであって、画像生成部が、ストローク開始領域とは異なる領域に、ストローク開始位置が含まれるストローク開始領域に設定された打力情報を示す画像を生成するようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0014】
第4の発明によれば、プレーヤは入力領域を見なくても打力情報を確認することができるようになる。
【0015】
(5)第5の発明は、第2〜第4のいずれかの発明に従属するものであって、画像生成部が、移動体を打撃する打撃キャラクタの画像を生成し、ストローク開始位置が含まれるストローク開始領域に設定された打力情報に基づいて打撃キャラクタの画像を変化させるようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0016】
第5の発明によれば、プレーヤは直感的に打力情報の変化を認識することができる。
【0017】
(6)第6の発明は、第4又は第5の発明に従属するものであって、ストローク判定部が、画像生成部が打力情報を示す画像を生成した後に、ストローク操作を判定するようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0018】
第6の発明によれば、プレーヤはストローク操作前に意図通りの打力情報の選択をしているか確認することができる。
【0019】
(7)第7の発明は、第2〜第6のいずれかの発明に従属するものであって、画像生成部が、打撃補助画像を生成し、ストローク開始領域設定部が、打撃補助画像の位置に基づいて、ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は打力情報の設定を行うようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0020】
第7の発明によれば、プレーヤは、より直感的で面白みのある入力操作を行うことができる。
【0021】
(8)第8の発明は、第2〜第7のいずれかの発明に従属するものであって、ストローク開始領域設定部が、移動体のパラメータに基づいて、ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は打力情報の設定を行うようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0022】
第8の発明によれば、プレーヤは、より直感的で面白みのある入力操作を行うことができる。
【0023】
(9)第9の発明は、第1〜第8のいずれかの発明に従属するものであって、打撃処理部が、ストローク操作判定部によって判定されたストローク操作の方向が所定の基準ストローク方向である場合に打撃処理を行い、打力決定部が、ストローク開始位置が基準ストローク方向の後方であるほど打力が大きくなるように打力を決定するようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0024】
第9の発明によれば、プレーヤは、ストローク方向の後方から勢いをつけて打撃することで、強い打力で打撃を行うという現実の打撃に近い感覚を体感することができる。
【0025】
(10)第10の発明は、第9の発明に従属するものであって、ゲーム状況が所定の条件を満たした場合に、基準ストローク方向を変化させる基準ストローク方向設定部としてコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0026】
第10の発明によれば、プレーヤはより直感的で面白みのある入力操作を行うことができる。
【0027】
(11)第11の発明は、第1〜第10のいずれかの発明に従属するものであって、画像生成部が、第1画像表示部上で第2画像表示部の方向に向かって移動する移動体の画像を生成し、第2画像表示部にはタッチパネルが設けられ、打力決定部が、ストローク開始位置が第1画像表示部から遠い位置であるほど打力が大きくなるように打力を決定するようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0028】
第11の発明によれば、ストローク開始位置が第1画像表示部、つまり移動体の移動が表示される画面から遠い位置であるほど打力が大きくなるので、プレーヤは前方の移動体を強く打撃する場合は後方から勢いをつけた後に打撃するという現実の打撃に近い感覚を体感することができる。
【0029】
(12)第12の発明は、第1〜第11のいずれかの発明に従属するものであって、打力決定部が、ストローク開始位置が移動体の打撃処理前の移動方向の前方であるほど打力が大きくなるように打力を決定するようにコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0030】
第12の発明によれば、プレーヤは前方の移動体を強く打撃する場合は後方から勢いをつけた後に打撃するという現実の打撃に近い感覚を体感することができる。
【0031】
(13)第13の発明は、第1〜第12のいずれかにの発明のプログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な記憶媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】第1〜第4実施形態のゲーム装置の概観を示す図
【図2】第1実施形態のゲームを説明するための図
【図3】第1実施形態のゲームを説明するための図
【図4】第1実施形態のゲームを説明するための図
【図5】第1実施形態のゲーム装置の機能ブロック図
【図6】第1実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図7】第2実施形態のゲームを説明するための図
【図8】第2実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図9】第3実施形態のゲームを説明するための図
【図10】第3実施形態のゲーム装置の機能ブロック図
【図11】第3実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図12】第4実施形態のゲームを説明するための図
【図13】第4実施形態のゲーム装置の機能ブロック図
【図14】第4実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図15】第4実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
(1)第1実施形態
本発明を適用した第1実施形態として、タッチパネルを備えた携帯ゲーム装置で野球ゲームをプレイする例を挙げて説明する。
【0034】
(1−1)ゲーム装置の構成
図1は、携帯ゲーム装置の構成例を説明するための図である。
【0035】
第1実施形態における携帯ゲーム装置1400は、プレーヤがゲーム操作を入力するための方向入力キー1402及びボタンスイッチ1404と、第1液晶ディスプレイ1406と、第2液晶ディスプレイ1408と、スピーカ1410と、無線通信モジュール1412と、制御ユニット1450とを、ヒンジ1414で開閉自在なフリップフロップ型の装置本体1401と一体に備えている。そして、第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408の表面には、スタイラスペン1416などで触れることによって表示範囲内の任意位置を入力することのできるタッチパネル1407、1409が装着されている。
【0036】
また、装置本体1401には、コンピューター読み出し可能な情報記憶媒体であるメモリカード1440の読取装置1418が備えられている。メモリカード1440には、携帯ゲーム装置1400の制御ユニット1450が各種演算処理を実行するために必要なプログラムや各種設定データが記憶されている。またその他、装置本体1401には図示されていない内臓バッテリーや電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。制御ユニット1450は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)及びDSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリ、液晶ディスプレイのドライバ回路、音出力用のアンプ回路などを備える。制御ユニット1450は、読取装置1418により読み出されたメモリカード1440に格納されているプログラムやデータに基づいて種々の演算処理を実行する。そして、方向入力キー1402やボタンスイッチ1404、タッチパネル1407及び1409からの操作入力に応じて装置各部を制御する。
【0037】
また、携帯ゲーム装置1400は、マイクロフォン1420と、3軸加速度センサ1422とを備える。マイクロフォン1420は、プレイ中にプレーヤが立てる音や声を集音し、集音した音の信号を制御ユニット1450へ出力する。同図のように一体型のマイクロフォンに限らず、外部マイクロフォンを接続可能な接続端子を備える構成としても良い。3軸加速度センサ1422は、携帯ゲーム装置1400の姿勢変化や位置変化を検出するために垂直交差するX軸・Y軸・Z軸の3軸方向の加速度を検出し、検出信号を制御ユニット1450へ出力する。尚、加速度センサの代わり、又は更なる機能追加としてジャイロセンサを備える構成としても良い。或いは地磁気を基準として位置や姿勢変化を検出するならば磁気センサによって置き換えることもできる。
【0038】
なお、第1実施形態では、携帯ゲーム装置1400は必要なプログラムや各種設定データ、並びにコンテンツに係るデータをメモリカード1440から読み出す構成であるが、無線通信モジュール1412を介して、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)と言った通信回線1に接続して外部の装置からデータ通信によって取得する構成としても良い。
【0039】
(1−2)第1実施形態のゲーム(野球ゲーム)の説明
図2を用いて、第1実施形態のゲームについて説明する。第1実施形態は、本発明を野球ゲームのバッティング場面に適用した例である。図2(a)は第1液晶ディスプレイ1406に表示されるゲーム画面20、図2(b)は第2液晶ディスプレイ1408に表示される打撃入力画面30である。
【0040】
ゲーム画面20には、ボール22(移動体の一例)、ピッチャーキャラクタ24、キャッチャーキャラクタ25、バッターキャラクタ26(打撃キャラクタの一例)が表示される。また、背景画像としてホームベース、バッターボックス28等が表示される。図2はバッティング場面のゲーム画面20であるから、バッターキャラクタ26は後述するプレーヤの入力操作に基づいて動作し、ピッチャーキャラクタ24はCPUの制御により動作する。プレーヤは、ピッチャーキャラクタ24から送出されるボール22を打撃するようにバッターキャラクタ26を操作する。バッターキャラクタ26がボール22を打撃するとゲーム画面20はグラウンドのより広い領域を表示する守備画面に切り替わる。また、打撃入力画面30は走塁入力画面に切り替わる。
【0041】
打撃入力画面30は、アイテム使用入力領域32とストローク開始領域34a〜34cに分かれている。
【0042】
アイテム使用入力領域32には複数のアイテムアイコンが表示される。ピッチャーキャラクタ24から送出されたボール22がキャッチャーキャラクタ25に到達する前に、プレーヤがアイテムアイコンのいずれかをタッチすると、タッチしたアイテムアイコンに設定された特殊処理(必殺技発動処理等)が行われる。
【0043】
ストローク開始領域34a〜34cはプレーヤがバッターキャラクタ26にスイング動作等を行わせるための入力を行う領域である。ストローク開始領域34a〜34cには、バッター位置マーク36(打撃補助画像の一例)、バッターボックスマーク38が表示される。バッター位置マーク36はプレーヤの操作によってバッターボックスマーク38内で移動する。そして、バッター位置マーク36の移動に応じて、ゲーム画面20のバッターキャラクタ26も移動する。
【0044】
第1実施形態では、プレーヤがストローク開始領域34a〜34cのいずれかをタッチし、その後タッチを離すことなく上方にストローク操作を行うことにより、ゲーム画面20のバッターキャラクタ26がスイング動作を行う。ストローク開始領域34a〜34cにはそれぞれ、打力(打撃された移動体の処理のために用いられるパラメータ。第1実施形態においてはバッターキャラクタ26がバットをスイングする力)を決定するための打力情報が設定されている。第1実施形態では、ストローク開始領域34aには打力情報として「弱」(ミート打法のスイングの強さ)が、ストローク開始領域34bには打力情報として「中」(通常のスイングの強さ)が、ストローク開始領域34cには打力情報として「強」(パワーヒットのスイングの強さ)が設定されている。プレーヤがストローク開始領域34a〜34cのいずれかをタッチすると、タッチした領域に設定された打力情報が読み出され、読み出された打力情報とバッターキャラクタ26のパラメータに応じて打力が決定される。そして、その後のプレーヤによるストローク操作によってバッターキャラクタ26がスイング動作を行いバットとボール22がヒットした場合は、決定された打力に基づいてヒット後のボール22の飛距離や移動速度を計算する処理が行われる。なお、ヒット後のボール22の飛距離や移動速度は、ボール22がバットにヒットした位置やヒットのタイミングを考慮して計算されることとしてもよい。また、ヒット後のボール22の移動方向は、ストローク方向、ボール22がバットにヒットした位置、ボール22とヒットしたときのバットの角度、ボール22とバットのヒットのタイミング等に基づいて計算される。なお、ボール22とバットのヒット判定は、ボール22とバットの座標に基づいて行われてもよいし、バットの座標は用いずにボール22が所定の位置にある状態でスイング動作が行われたかどうかに基づいて行われてもよい。
【0045】
第1実施形態では、上記の通り第2液晶ディスプレイ1408の上方(第1液晶ディスプレイ1406に近い位置)のストローク開始領域34aには弱い(小さい)打力情報が設定され、第2液晶ディスプレイ1408の下方(第1液晶ディスプレイ1406から遠い位置)のストローク開始領域ほど強い(大きい)打力情報が設定される。第1実施形態では投手キャラクタから送出されるボール22は第1液晶ディスプレイ1406上で上方から下方に向かって移動してくるため、バッターキャラクタ26は下方から上方に向けてスイング動作をすることになる。第2液晶ディスプレイ1408上の打力情報が下方ほど強く設定されていれば、プレーヤは、スイングの準備動作としてスイング方向と逆方向にバットを引くほど打力が強くなるという現実の野球に近い感覚を味わうことができる。また、第1実施形態では、タッチ後、プレーヤが上方にストローク操作を行うことによってバッターキャラクタ26がスイング動作を行うが、このように下から上に向けてストローク操作を行う必要がある場合において、打力情報が下方ほど強く設定されていれば、プレーヤはストローク開始位置と打力の関係を直感的に把握できる。
【0046】
図3は、プレーヤがストローク開始領域34a〜34cのいずれかをタッチしたときのゲーム画面20の変化を説明するための図である。第1実施形態では、プレーヤがタッチしたストローク開始領域に設定された打力情報に基づいて、ゲーム画面20上のバッターキャラクタ26の画像が変化する。図3(a)は、プレーヤがストローク開始領域34aをタッチしたときのゲーム画面20を示している。この場合、バッターキャラクタ26はバットを体の正面で地面に垂直に近い状態で持つ構えをする。図3(b)は、プレーヤがストローク開始領域34bをタッチしたときのゲーム画面20を示している。この場合、バッターキャラクタ26はバットを体の正面で地面に対して約45°の角度で持つ構えをする。図3(c)は、プレーヤがストローク開始領域34cをタッチしたときのゲーム画面20を示している。この場合、バッターキャラクタ26はバットの先端を体の背面に向け、バットが地面に対して水平に近くなるように持つ構えをする。このように、タッチした位置に設定された打力情報に基づいてバッターキャラクタ26の画像を変化させることによって、プレーヤは自分がタッチした位置の打力情報を推測することができるようになる。これにより、プレーヤが打撃入力画面30を見ることなくゲームプレイをすることも可能になる。なお、第1実施形態の野球ゲームには、バッターキャラクタ26として複数のキャラクタが存在するが、キャラクタに応じて構えが異なるようにしてもよい。その場合、キャラクタ毎に、ストローク開始領域の数に応じた数の構え姿勢画像データが記憶される。
【0047】
なお、図2、図3では、ストローク開始領域34a〜34cの境界が点線によって示されているが、この点線は表示されないようにしてもよい。このようにすれば、打撃入力画面30が複雑にならず、ホームベースマークやバッターボックスマーク38がはっきり見えるので、プレーヤは実際の野球に近い感覚でゲームをプレイすることができる。また、打撃入力画面30に図2、図3の点線のようなストローク開始領域の情報(大きさ、形状、ストローク開始領域に設定された打力情報等)を識別可能な画像が表示されず、ゲーム画面20に上記タッチ位置に応じて姿勢変化するバッターキャラクタ26のようなタッチ位置の打力情報を示す画像が表示される場合は、プレーヤがタッチした位置に設定された打力情報を推測するためにはゲーム画面20を見るしかなくなるため、プレーヤをゲーム画面20に集中させることができる。
【0048】
図4は、打撃入力画面30を示す図である。図4を用いて、プレーヤがストローク開始領域をタッチした後の操作について説明する。
【0049】
第1実施形態では、プレーヤがストローク開始領域をタッチし、その後タッチを離すことなく行ったストローク操作の量や方向に応じて、バッターキャラクタ26の動作が決定される。ストローク操作の量や方向とは、具体的には携帯ゲーム装置によって所定時間(例えば1/60秒)毎に検出されるストローク操作のベクトルVである。
【0050】
まず、ストローク操作の量が第1の基準値(例えばVの大きさが2.0mm)以下の場合は、バッターキャラクタ26は何も動作を行わない。また、ストローク操作の量が第1の基準値を超える場合であって、第2の基準値(例えばVの大きさが10.0mm)より小さい場合、どの方向にストローク操作が行われても、ストローク操作に応じてバッター位置マーク36がバッターボックスマーク38内を移動する。そして、打撃入力画面30のバッター位置マーク36の移動に応じて、ゲーム画面20ではバッターキャラクタ26がバッターボックス28内を移動する。
【0051】
ストローク操作の量が第2の基準値を超える場合、ストローク操作の方向に応じてバッターキャラクタ26の動作が変化する。図4の分割円42はタッチ位置を中心にした上下左右の4方向を示している。また、図4の矢印はストロークが行われた方向を示している。分割円42及び矢印は説明の便宜のためのものであり、実際の打撃入力画面30には表示されなくてもよい。
【0052】
図4(a)は、ストローク操作の方向が下方向、即ち分割円の42aの範囲の方向である場合を示している。ストローク操作の量が第2の基準値を超える場合であって、ストローク操作の方向が下方向である場合は、ストローク操作に応じてバッター位置マーク36がバッターボックスマーク38内を移動する。
【0053】
図4(b)は、ストローク操作の方向が右方向、即ち分割円の42bの範囲の方向である場合を示している。ストローク操作の量が第2の基準値を超える場合であって、ストローク操作の方向がホームベースマークからバッター位置マーク36へ向かう方向(図4のような左バッターの場合は右方向、右バッターの場合は左方向)である場合は、ストローク操作に応じてバッター位置マーク36がバッターボックスマーク38内を移動する。
【0054】
図4(c)は、ストローク操作の方向が上方向、即ち分割円の42cの範囲の方向(基準ストローク方向の一例)である場合を示している。ストローク操作の量が第2の基準値を超える場合であって、ストローク操作の方向が上方向である場合は、バッターキャラクタ26はスイング動作を行う。
【0055】
図4(d)は、ストローク操作の方向が左方向、即ち分割円の42dの範囲の方向である場合を示している。ストローク操作の量が第2の基準値を超える場合であって、ストローク操作の方向がバッター位置マーク36からホームベースマークへ向かう方向(図4のような左バッターの場合は左方向、右バッターの場合は右方向)である場合は、バッターキャラクタ26はバント動作を行う。バント動作中はゲーム画面20のバッターキャラクタ26はバントの構えをする。そして、バント動作が開始されてからタッチを離すことなくストローク操作を行うと、バッターキャラクタ26はバントの構えをしたまま、バッターボックス28内を移動する。バント動作は、タッチを離したとき、ボール22がバットに当たったとき、三振や四死球でバッターチェンジとなったとき等に終了する。
【0056】
(1−3)機能ブロック
次に、第1実施形態を実現するための機能構成について説明する。
【0057】
図5は、第1実施形態における携帯ゲーム装置1400の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0058】
同図に示すように第1実施形態の携帯ゲーム装置は、操作入力部100と、記憶部200と、処理部300と、音出力部400と、画像表示部500と、通信部600とを備える。
【0059】
操作入力部100は、プッシュボタンや、レバー、タッチパネル、ダイヤル、キーボード、マウス、各種ポインタ、加速度センサ、傾斜センサなどの入力デバイスやセンサ類によって実現され、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部300に出力する。第1実施形態では、操作入力部100はプレーヤによるタッチ位置を検出する第1接触位置検出部102と第2接触位置検出部104とを含む。図1の例では、方向入力キー1402とボタンスイッチ1404、タッチパネル1407及び1409が操作入力部100に該当する。特に、タッチパネル1407は第1接触位置検出部102、タッチパネル1409は第2接触位置検出部104に相当する。
【0060】
記憶部200は、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに処理部300の作業領域として用いられ、処理部300が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0061】
第1実施形態における記憶部200は、処理部300に携帯ゲーム装置1400を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラム210や、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム220並びに各種データ等を記憶する。処理部300がゲームプログラム220を読み出して実行することによって、処理部300にゲーム演算部310としての機能を実現させることができる。尚、ゲームプログラム220は、敵チームの選手キャラクタであるNPC(ノンプレーヤキャラクタ)の行動を自動制御するためのNPC制御プログラム222を含む。
【0062】
記憶部200は、予め用意されるデータとしてゲーム画面背景データ230と、選手キャラクタ設定データ250と、移動体画像データ260と、入力画面設定データ240等を記憶している。第1実施形態では、ゲーム画面20や守備画面は2次元のビットマップ画像の合成によって生成され、その中で動作する選手キャラクタやボール22は所定のビットマップ画像を切り換え表示することでアニメーションさせる。よって、第1実施形態におけるゲーム画面背景データ230には、ゲーム画面20や守備画面などの背景画像データが含まれる。また、選手キャラクタ設定データ250には、プレーヤチーム及び敵チームそれぞれの選手キャラクタの投球や守備、打撃時の表示用画像、選手の各種能力パラメータ値などの初期設定データが含まれる。移動体画像データ260には、投球されてからのボール22の飛翔する様子を表す画像や、打撃後のボール22の飛翔する様子を表す画像が含まれる。尚、ゲーム画面20等を3DCGで生成する場合には、それぞれゲーム画面背景データ230には球場やグランドの3次元モデルデータ、テクスチャデータが含まれ、選手キャラクタ設定データ250に各キャラクタの3次元モデルデータ、テクスチャデータ、モーションデータが含まれる。同様に移動体画像データ260にはボール22の3次元モデルデータ等が含まれる。入力画面設定データ240には、打撃入力画面30におけるホームベースや、バッターボックス28が描かれた背景画像、アイテム使用入力領域32に表示されるアイテムアイコンの画像、ストローク開始領域に設定する打力情報等が含まれる。
【0063】
尚、記憶部200はその他公知の野球ゲームと同様にゲーム進行に必要な各種データを適宜記憶するとして良い。
【0064】
処理部300は、例えばマイクロプロセッサやASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して、携帯ゲーム装置1400の動作を制御する。図1では制御ユニット1450が処理部300に該当する。
【0065】
そして、第1実施形態における処理部300は、ストローク検出部302と、ゲーム演算部310と、音生成部340と、画像生成部350と、通信制御部360とを備える。
【0066】
ストローク検出部302は、第2接触位置検出部の検出結果に基づいて所定時間(例えば1/60秒)毎にタッチパネルになされたストローク操作の量と方向(ベクトルV)を検出する。ストローク検出部302は、第2接触位置検出部がタッチ位置の座標を検出する頻度より少ない頻度でベクトルVを検出するようにしてもよい。例えば、第2接触位置検出部が1/60秒毎にタッチ位置の座標を検出し、ストローク検出部302が0.1秒毎にベクトルVを検出するようにしてもよい。この場合、ストローク検出部302はまず、最初に第2接触位置検出部が検出したタッチ座標を基準点として記憶部200に記憶する。そしてその後の0.1秒の間に第2接触位置検出部が検出した複数のタッチ座標のうち、基準点から最も離れた座標を最遠点として選択し、基準点と最遠点に基づいてベクトルVを求めてもよい。
【0067】
ゲーム演算部310は、例えば野球ゲームの進行に係る処理を実行する。例えば、プレーヤチーム及びコンピューター制御される敵チームの選手を投球・打撃・守備・走塁させる制御、ボール22(移動体)の移動制御、カウントやアウトの判定、チーム得点のカウントなどに係る処理が実行対象に含まれる。
【0068】
また第1実施形態では、ゲーム演算部310は、打撃操作に係る機能部として、ストローク開始領域設定部312、ストローク開始位置判定部314、打力決定部316、ストローク判定部318、打撃処理部320、バント処理部322、打撃位置決定部324を含む。
【0069】
ストローク開始領域設定部312は、打撃入力画面30上にストローク開始位置と為りうるストローク開始領域を複数設定する。また、複数のストローク開始領域にそれぞれ打力決定のために用いられる打力情報を設定する。
【0070】
ストローク開始位置判定部314は、第2接触位置検出部104によって検出されたタッチ位置がストローク開始領域か否かを判定する。第2接触位置検出部104によって検出されたタッチ位置がストローク開始領域だと判定した場合、ストローク開始位置判定部314は当該タッチ位置に設定された打力情報を読み出す。
【0071】
打力決定部316は、ストローク開始位置判定部314によって読み出された打力情報に基づいて打力を決定する。打力決定部316は読み出された打力情報そのものを打力としてもよいし、打力情報と他のパラメータに基づいて打力を決定してもよい。他のパラメータとしては、記憶部200に記憶された選手キャラクタ設定データ250に含まれるバッターキャラクタ26の打力パラメータ等がある。
【0072】
ストローク判定部318は、第2接触位置検出部104によって検出されたタッチ位置がストローク開始領域だと判定した場合、ストローク操作を受け付ける待機状態であることを示す待機フラグを記憶部200に設定する。そして、ストローク判定部318は、待機フラグが設定されている間、ストローク検出部302が検出したベクトルVを受け付ける。第2接触位置検出部がタッチの離れたことを検出すると、ストローク判定部318は待機フラグの設定を解除する。
【0073】
打撃処理部320は、打撃処理を行う。打撃処理には、バッターキャラクタ26のスイング動作処理、スイングされたバットとボール22のヒット判定、バットとボール22がヒットした後のボール22の移動処理が含まれる。打撃処理部320は、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVが所定の基準ストローク方向である場合に、バッターキャラクタ26にスイング動作を行わせる。打撃処理部320はまた、スイングされたバットとボール22のヒット判定を行う。打撃処理部320は、バットのモデルや画像とボール22のモデルや画像の位置に基づいてヒット判定を行ってもよいし、バットのモデルや画像の位置は用いずに、ボール22の位置とスイング動作のタイミングを比較してヒット判定を行ってもよい。バットとボール22がヒットしたと判定すると、打撃処理部320は、ヒット後のボール22の移動処理を行う。具体的には、打撃処理部320は、打力決定部316によって決定された打力に基づいてボール22の移動距離及び移動速度の少なくとも一つを求める。打撃処理部320が、打力に加えてバッターキャラクタ26のパラメータ、バットとボール22のヒットのタイミング、ボール22がバットにヒットした位置、風力等の環境パラメータ、ヒット前のボール22の移動速度や移動方向等に基づいてボール22の移動距離及び移動速度の少なくとも一つを求めるようにしてもよい。打撃処理部320はまた、ストローク方向、ボール22がバットにヒットした位置、ボール22とヒットしたときのバットの角度、ボール22とバットのヒットのタイミング、風力等の環境パラメータ、ヒット前のボール22の移動速度や移動方向等に基づいてヒット後のボール22の移動方向を求める。そして、打撃処理部320は求めたボール22の移動距離、移動速度、移動方向に基づいてヒット後のボール22を移動させる。
【0074】
バント処理部322は、バント処理を行う。バント処理には、バッターキャラクタ26のバント動作処理、バント動作中のバットとボール22のヒット判定、バットとボール22がヒットした後のボール22の移動処理が含まれる。バント処理部322は、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVがバント動作のための条件を満たす場合に、バッターキャラクタ26にバント動作を行わせる。具体的には、バント処理部322はバッターキャラクタ26にバントの構えをさせる。バント処理部322はまた、バントの構え中にボール22とバットがヒットしたか否かを判定する。バントの構え中にボール22とバットがヒットしたと判定した場合、バント処理部322は、打力決定部316が決定した打力、ボール22がバットにヒットした位置、ボール22とヒットしたときのバットの角度、ボール22とバットのヒットのタイミング、風力等の環境パラメータ、ヒット前のボール22の移動速度や移動方向等に基づいてヒット後のボール22の移動速度、移動距離、移動方向を求める。バント処理部322は、バントの構え中にボール22とバットがヒットしたとき、第2接触位置検出部がタッチの離れたことを検出したとき、三振や四死球でバッターチェンジとなったとき等にバント処理を終了し、バッターキャラクタ26をバントの構えから通常状態の構えに変化させる。
【0075】
打撃位置決定部324は、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVがバッターキャラクタ26の移動のための条件を満たす場合に、当該ベクトルVに基づいてバッターキャラクタ26のバッターボックス28内における立ち位置を決定する。打撃位置決定部324は、バッターキャラクタ26がバントの構えをしている間も、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVがバッターキャラクタ26の移動のための条件を満たす場合には、当該ベクトルVに基づいてバッターキャラクタ26のバッターボックス28内における立ち位置を決定する。
【0076】
音生成部340は、例えば音生成LSI、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサやその制御プログラムなどの公知技術によって実現され、ゲーム演算部310による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音などのゲーム音の音信号を生成し、音出力部400に出力する。
【0077】
音出力部400は、音生成部340から出力された音信号に基づいて効果音やBGM等を放音する装置によって実現される。図1のスピーカ1410がこれに該当する。
【0078】
画像生成部350は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのLSI、制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等の公知技術によって実現される。画像生成部350は、ゲーム演算部310による処理結果に基づいてゲーム画面20となる画像を生成する。そして、1フレーム時間(例えば1/60秒)間隔で、図2〜図4に示したようなゲーム画面20や打撃入力画面30を生成し、その画像信号を画像表示部500に出力する。特に第1の実施形態では、画像生成部350は、打撃位置決定部324が決定した打撃位置に基づいて、図2〜図4に示すように打撃入力画面30のバッターボックスマーク38内にバッター位置マーク36の画像を生成するとともに、ゲーム画面20のバッターボックス28内にバッターキャラクタ26の画像を生成する。画像生成部350はまた、図3に示すように打力情報に応じたバッターキャラクタ26の画像を記憶部200から読み出し、画像表示部500に出力する。
【0079】
画像表示部500は、画像生成部350から出力された画像信号に基づいてゲーム画面20を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。第1実施形態の画像表示部500は、第1画像表示部510と第2画像表示部520を含む。これはそれぞれ図1の第1液晶ディスプレイ1406,第2液晶ディスプレイ1408に該当する。
【0080】
通信制御部360は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部600を介して他の外部装置との間でデータのやりとりを実現する。
【0081】
通信部600は、通信回線と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1では無線通信モジュール1412がこれに該当する。
【0082】
(1−4)処理の流れ
図6は第1実施形態のゲームの処理の流れを示すフローチャートである。
【0083】
ゲーム装置はまず、ストローク開始領域として設定された領域にタッチ操作があったか否かを判定する(ステップS100)。ストローク開始領域にタッチ操作があったと判定した場合(ステップS100:Y)、ゲーム装置は、タッチされた領域に設定された打力情報に基づいて打力を決定する(ステップS102)。また、ゲーム装置は、タッチされた領域に設定された打力情報に基づいてバッターキャラクタ26の画像を変化させる(ステップS104)。
【0084】
次に、ゲーム装置は、タッチが離れたか否かを判定する(ステップS106)。タッチが離れていないと判定した場合(ステップS106:Y)、ゲーム装置は所定期間のタッチのストロークベクトルVを取得する(ステップS108)。
【0085】
次に、ゲーム装置は、取得したベクトルVの大きさが、2.0mm以上か否かを判定する(ステップS110)。ベクトルVの大きさが2.0mm以上であると判定した場合(ステップS110:Y)、ゲーム装置は、(1)ベクトルVの大きさが10.0mmより小さい、(2)ベクトルVの向きが下方向、(3)バッターキャラクタ26が右打者の場合であってベクトルVの向きが左方向、(4)バッターキャラクタ26が左打者の場合であって、ベクトルVの向きが右方向のいずれかの条件を満たすか否かを判定する(ステップS112)。そして、上記(1)〜(4)のいずれかの条件を満たすと判定した場合(ステップS112:Y)、ゲーム装置は、バッター位置マーク36を打撃入力画面30のバッターボックスマーク38内で移動させると共に、バッターキャラクタ26をゲーム画面20のバッターボックス28内で移動させる(ステップS114)。
【0086】
上記(1)〜(4)のいずれの条件も満たさないと判定した場合(ステップS112:N)、ゲーム装置は、ベクトルVのX方向の絶対値(|Vx|)がY方向の絶対値(|Vy|)より大きいか否かを判定する(ステップS116)。
【0087】
ベクトルVのX方向の絶対値(|Vx|)がY方向の絶対値(|Vy|)より大きいと判定した場合(ステップS116:Y)、ゲーム装置はバント処理を行う(ステップS118)。
【0088】
ベクトルVのX方向の絶対値(|Vx|)がY方向の絶対値(|Vy|)以下であると判定した場合(ステップS116:N)、ゲーム装置はバッターキャラクタ26にスイング動作を行わせる(ステップS120)。そして、スイング動作の後、ボール22とバットがヒットしたか否かを判定する(ステップS122)。ボール22とバットがヒットしたと判定した場合(ステップS122:Y)、ゲーム装置は打力に基づいてヒット後のボール22の移動処理を行う(ステップS124)。
【0089】
(2)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態ではストローク開始領域34a〜34cは固定されていたが、第2実施形態ではゲーム中にストローク開始領域が動的に変化する。なお、第1実施形態と第2実施形態で共通する点については説明を省略する。
【0090】
(2−1)ゲーム装置の構成
第2実施形態のゲーム装置の構成は、図1に示す第1実施形態のものと同じなので、説明を省略する。
【0091】
(2−2)第2実施形態のゲーム(野球ゲーム)の説明
図7を用いて第2実施形態の野球ゲームについて説明する。第2実施形態の野球ゲームの基本的な内容は第1実施形態の野球ゲームと同じであるが、打撃入力画面30のバッター位置マーク36の移動に応じてストローク開始領域34a〜34cが変化する点が第1実施例と相違している。
【0092】
図7(a)〜図7(c)は、バッター位置マーク36の移動に応じてストローク開始領域34a〜34cが変化する様子を示している。第2実施形態でも第1実施形態と同様に、ストローク操作の量や方向が所定の条件を満たした場合に、バッター位置マーク36がバッターボックスマーク38内を移動し、それと共にゲーム画面20のバッターキャラクタ26がバッターボックス28内を移動する。
【0093】
図7(a)では、バッター位置マーク36はバッターボックスマーク38のほぼ中央に位置している。新たなバッターキャラクタ26が打席に入ったときは、初期位置としてバッター位置マーク36は図7(a)に示す位置に表示される。このとき、バッター位置マーク36の上端より上には、打力情報として「弱」が設定されたストローク開始領域34aが設定される。また、バッター位置マーク36の横には、打力情報として「中」が設定されたストローク開始領域34bが設定される。また、バッター位置マーク36の下端より下には、打力情報として「強」が設定されたストローク開始領域34cが設定される。
【0094】
図7(b)は、プレーヤの操作によって、バッター位置マーク36が初期位置から上方に移動した場合を示している。この場合、移動後のバッター位置マーク36の上端より上に打力情報として「弱」が設定されたストローク開始領域34aが、移動後のバッター位置マーク36の横に打力情報として「中」が設定されたストローク開始領域34bが、移動後のバッター位置マーク36の下端より下に打力情報として「強」が設定されたストローク開始領域34cが設定される。即ち、バッター位置マーク36の移動に従って、ストローク可能領域の位置及び大きさが変化している。図7(b)のようにバッター位置マーク36を上方に移動させると、図7(a)の場合と比べてストローク開始領域34aの大きさが小さくなる一方、ストローク開始領域34cの大きさは大きくなる。従って、プレーヤは打力情報「弱」を入力しにくくなる一方、打力情報「強」を選択しやすくなる。
【0095】
同様に、図7(c)は、プレーヤの操作によって、バッター位置マーク36が初期位置から下方に移動した場合を示している。この場合も、バッター位置マーク36の移動に従って、ストローク可能領域の位置及び大きさが変化する。図7(c)のようにバッター位置マーク36を下方に移動させると、図7(a)の場合と比べてストローク開始領域34aの大きさが大きくなる一方、ストローク開始領域34cの大きさは小さくなる。従って、プレーヤは打力情報「弱」を入力しやすくなる一方、打力情報「強」を選択しにくくなる。
【0096】
このように、第2実施形態では、バッター位置マーク36の移動に応じてストローク開始領域の位置や大きさが変化するので、プレーヤは選択したい打力情報が設定されたストローク開始領域をタッチしやすくなるように、バッター位置マーク36を移動させてストローク開始領域を変化させることができる。また、第2実施形態では、バッター位置マーク36が移動しても、常に、打力情報「弱」の領域はバッター位置マーク36の上端より上に、打力情報「中」の領域はバッター位置マーク36の横に、打力情報「強」の領域はバッター位置マーク36の下端より下に設定される。このように、バッター位置マーク36とストローク開始領域の対応関係が常に一致していれば、プレーヤはバッター位置マーク36を目安にタッチ位置を決めることができる。特に、第2実施形態では、ゲーム画面20の表示される第1液晶ディスプレイ1406と打撃入力画面30の表示される第2液晶ディスプレイ1408の位置関係や、打撃入力画面30に表示されたホームベースマークの向きによって、打撃入力画面30の上方がゲーム空間の前方、打撃入力画面30の下方がゲーム空間の後方であると認識できる。このような場合に、バッター位置マーク36とストローク開始領域の対応関係を図7のようにすれば、プレーヤはバッターの後方からスイングを始めるほど打力が強くなるという現実の野球ゲームに近い感覚を味わうことができる。
【0097】
なお、第2実施形態では、ストローク開始領域34a〜34cの位置及び大きさを変化させる例を説明したが、位置又は大きさの一方のみを変化させるようにしてもよい。また、位置及び大きさに加えて、打力情報を変化させてもよい。例えば、図7(a)の状態から図7(b)の状態にバッター位置マーク36を移動させると、ストローク開始領域34cの大きさが大きくなるが、このときストローク開始領域34cに設定された打力情報もより大きく(強く)なるようにしてもよい。また、同様に、図7(a)の状態のストローク開始領域34aに設定された打力情報より、図7(b)の状態のストローク開始領域34aに設定された打力情報が小さく(弱く)なるように変化させてもよい。
【0098】
(2−3)ブロック図
第2実施形態のゲーム装置の機能構成は、図5に示す第1実施形態のものと同じなので、説明を省略する。
【0099】
ただし、第2実施形態では、ストローク開始領域設定部312が、バッター位置マーク36(打撃補助画像)の位置に基づいて、ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は前記打力情報の設定を行う。
【0100】
(2−4)処理の流れ
図8は第2実施形態のゲームの処理の流れを示すフローチャートである。図6に示す第1実施形態のフローチャートと同じ部分については説明を省略する。
【0101】
第2実施形態のフローチャートと第1実施形態のフローチャートの相違点は、ステップS115に示す処理のみである。ゲーム装置は、バッター位置マーク36を移動させると(ステップS114)、バッター位置マーク36の位置に基づいてストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は前記打力情報の設定を行う(ステップS115)。
【0102】
(3)第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、本発明をボクシングゲームに適用した例である。なお、第1実施形態又は第2実施形態と共通する点については説明を省略する。
【0103】
(3−1)ゲーム装置の構成
第3実施形態のゲーム装置の構成は、図1に示す第1実施形態のものと同じなので、説明を省略する。
【0104】
(3−2)第3実施形態のゲーム(ボクシングゲーム)の説明
図9を用いて、第3実施形態のボクシングゲームについて説明する。第3実施形態のボクシングゲームは、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタとCPU又は他のプレーヤが操作する相手キャラクタ52(移動体の一例)とが互いのキャラクタにパンチをヒットさせることによって、ダメージを与え合うゲームである。
【0105】
図9のゲーム画面50は、図1の第1液晶ディスプレイ1406に表示される画面である。ゲーム画面50には、相手キャラクタ52及び、プレーヤキャラクタの左腕54aと右腕54bが表示されている。プレーヤが後述するパンチ入力操作を行うと、左腕54a又は右腕54bが動作して相手キャラクタ52をパンチし、相手キャラクタ52にダメージを与える。
【0106】
図9のパンチ入力画面60は、図1の第2液晶ディスプレイ1408に表示される画面であり、プレーヤが左腕54a又は右腕54bにパンチ動作等をさせるための入力を行う画面である。パンチ入力画面60には「ジャブパンチ」との文字が表示された領域64a、「フックパンチ」との文字が表示された領域64b、「ストレートパンチ」との文字が表示された領域64cが存在する。
【0107】
第3実施形態では、プレーヤが領域64a〜64cのいずれかをタッチし、その後タッチを離すことなく上方にストローク操作を行うことにより、ゲーム画面50に表示された左腕54a又は右腕54bが相手キャラクタ52をパンチする動作を行う。即ち、領域64a〜64cはストローク開始領域として機能する。
【0108】
領域64a〜64cにはそれぞれ、打力(打撃された移動体の処理のために用いられるパラメータ。第3実施形態においてはプレーヤキャラクタが相手キャラクタ52をパンチする力)を決定するための打力情報が設定されている。第3実施形態では、領域64aには打力情報として「弱」が、領域64bには打力情報として「中」が、領域64cには打力情報として「強」が設定されている。
【0109】
プレーヤが領域64a〜64cのいずれかをタッチすると、タッチした領域に設定された打力情報が読み出され、読み出された打力情報とプレーヤキャラクタのパラメータに応じて打力が決定される。そして、その後のプレーヤによるストローク操作によって左腕54a又は右腕54bがパンチ動作を行い、左腕54a又は右腕54bと相手キャラクタ52がヒットした場合は、決定された打力に基づいて相手キャラクタ52のダメージ計算(打撃処理の一例)が行われる。
【0110】
さらに、第3実施形態では、ゲーム空間内の相手キャラクタ52の位置(パラメータの一例)に基づいて、領域64a〜64cの位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は前記打力情報の設定が行われる。図9(a)は相手キャラクタ52がプレーヤキャラクタから離れた位置にいる場合、図9(b)は相手キャラクタ52がプレーヤキャラクタの近くの位置にいる場合を示している。図9(a)に示すように、相手キャラクタ52がプレーヤキャラクタから離れた位置にいる場合、パンチ入力画面60には、領域64aが最も大きく、次いで領域64b、そして領域64cは最も小さく表示される。一方、図9(b)に示すように、相手キャラクタ52がプレーヤキャラクタの近くの位置にいる場合、パンチ入力画面60には、領域64cが最も大きく、次いで領域64b、そして領域64aが最も小さく表示される。このようにすれば、相手キャラクタ52がプレーヤキャラクタから離れた位置にいる場合より近い位置にいる場合の方が、強い打力情報が設定されたストレートパンチが出しやすくなり、プレーヤは現実のボクシングに近いプレイ感覚を味わうことができる。
【0111】
なお、第3実施形態では、相手キャラクタ52の位置に基づいて領域64a〜64cの設定が行われる例について説明したが、相手キャラクタ52の位置ではなく、プレーヤキャラクタと相手キャラクタ52の距離に基づいて領域64a〜64cの設定が行われてもよい。また、ゲーム画面50に表示される相手キャラクタ52の画像の面積に基づいて領域64a〜64cの設定が行われてもよい。また、相手キャラクタ52のダメージ量や体力等のパラメータに基づいて領域64a〜64cの設定が行われてもよい。例えば、相手キャラクタ52のダメージ量が多いときや体力値が低いときは、領域に設定される打撃情報が大きく(強く)なるようにしてもよい。
【0112】
また、第3実施形態ではパンチ入力画面60上に「ジャブパンチ」、「フックパンチ」、「ストレートパンチ」等の領域に設定された打撃情報を示す表示が行われる例について説明したが、パンチ入力画面60上にはこのような表示がされないようにしてもよい。さらに、領域64a〜64cの境界線も表示されないようにしてもよい。その場合、プレーヤがタッチした位置に応じて打力が決定された後に、ゲーム画面50上にパンチの種類や打力、ダメージ量等が表示されるようにしてもよい。
【0113】
(3−3)機能ブロック
次に、第3実施形態を実現するための機能構成について説明する。
【0114】
図10は、第3実施形態における携帯ゲーム装置1400の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図10に示す第3実施形態の機能ブロック図の各部の基本的な機能は、図5に示す第1実施形態の機能ブロック図の同名の各部の機能と共通である。以下では、第1実施形態と共通する点については説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。
【0115】
第3実施形態の記憶部200は、相手キャラクタ52の行動を自動制御するためのNPCプログラムを記憶する。記憶部200はまた、選手キャラクタ設定データ250として、プレーヤキャラクタ及び相手キャラクタ52の攻撃力、守備力、体力、ダメージ量等のパラメータを記憶する。記憶部200はまた、ゲーム画面背景データ230としてボクシングリングの画像等を記憶する。記憶部200はまた、入力画面設定データ240として、「ジャブパンチ」、「フックパンチ」、「ストレートパンチ」等の文字列、ストローク開始領域に設定する打撃情報等を記憶する。
【0116】
第3実施形態のゲーム演算部310は、ボクシングゲームの進行に係る処理を実行する。例えば、プレーヤキャラクタと相手キャラクタ52の移動・動作制御、試合時間の計時、勝敗判定等を行う。
【0117】
第3実施形態の打力決定部316は、ストローク開始位置判定部314によって読み出された打力情報に基づいて打力を決定する。打力決定部316は読み出された打力情報そのものを打力としてもよいし、打力情報と他のパラメータに基づいて打力を決定してもよい。他のパラメータとしては、記憶部200に記憶された選手キャラクタ設定データ250に含まれるプレーヤキャラクタのパワーに関するパラメータや、相手キャラクタ52の体力又は防御力に関するパラメータ等がある。
【0118】
第3実施形態の打撃処理部320は、打撃処理を行う。第3実施形態における打撃処理には、プレーヤキャラクタの左腕54a、右腕54bのパンチ動作処理、パンチ動作をした左腕54a又は右腕54bと相手キャラクタ52とのヒット判定、パンチを受けた相手キャラクタ52のダメージ計算処理が含まれる。打撃処理部320は、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVが所定の基準ストローク方向(例えば上方向の所定角度範囲内)である場合に、左腕54a又は右腕54bにパンチ動作を行わせる。このとき、打撃処理部320はストロークの角度に基づいて、左腕54aと右腕54bのどちらにパンチ動作を行わせるかを決定してもよい。また、打撃処理部320は、ストロークの角度に基づいてパンチの方向を決定してもよい。打撃処理部320はまた、パンチ動作を行った左腕54a又は右腕54bと相手キャラクタ52のヒット判定を行う。左腕54a又は右腕54bと相手キャラクタ52がヒットしたと判定すると、打撃処理部320は打力決定部316によって決定された打力に基づいて相手キャラクタ52のダメージ計算処理を行う。打撃処理部320が、打力に加えてプレーヤキャラクタのパワーに関するパラメータ、相手キャラクタ52の体力又は守備力に関するパラメータに基づいてダメージ計算処理を行うようにしてもよい。
【0119】
第3実施形態の打撃位置決定部324は、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVがプレーヤキャラクタの移動のための条件を満たす場合(例えば、タッチ開始後、ベクトルVが右方向又は左方向である場合)に、当該ベクトルVに基づいてプレーヤキャラクタの移動処理を行う。例えば、ベクトルVの方向が右方向所定角度範囲内である場合はプレーヤキャラクタに右に回りこむ移動をさせる。あるいは、ベクトルVの方向が左方向所定角度範囲内である場合はプレーヤキャラクタに左に回りこむ移動をさせる。
【0120】
(3−4)処理の流れ
図11は、第3実施形態のゲームの処理の流れを示すフローチャートである。
【0121】
ゲーム装置はまず、ストローク開始領域として設定された領域にタッチ操作があったか否かを判定する(ステップS200)。ストローク開始領域にタッチ操作があったと判定した場合(ステップS200:Y)、ゲーム装置は、タッチされた領域に設定された打力情報に基づいて打力を決定する(ステップS202)。
【0122】
次に、ゲーム装置は、タッチが離れたか否かを判定する(ステップS204)。タッチが離れていないと判定した場合(ステップS204:Y)、ゲーム装置は所定時間のタッチのストロークベクトルVを取得する(ステップS206)。そして、ゲーム装置は、取得したベクトルVの大きさが、10.0より小さいか否かを判定する(ステップS208)。
【0123】
取得したベクトルVの大きさが10.0以上であると判定した場合(ステップS208:N)、ゲーム装置は次に、ベクトルVの向きが右方向所定範囲内か否かを判定する(ステップS210)。ベクトルVの向きが右方向所定範囲内である場合(ステップS210:Y)、ゲーム装置はプレーヤキャラクタに相手キャラクタ52を中心にして回り込むように右方向に移動させる(ステップS212)。
【0124】
ベクトルVの向きが右方向所定範囲内でない場合(ステップS210:N)、ゲーム装置は次に、ベクトルVの向きが左方向所定範囲内か否かを判定する(ステップS214)。ベクトルVの向きが左方向所定範囲内である場合(ステップS214:Y)、ゲーム装置はプレーヤキャラクタに相手キャラクタ52を中心にして回り込むように左方向に移動させる(ステップS216)。
【0125】
ベクトルVの向きが左方向所定範囲内でない場合(ステップS210:N)、ゲーム装置は次に、ベクトルVの向きが上方向所定範囲内か否かを判定する(ステップS218)。ベクトルVの向きが上方向所定範囲内である場合(ステップS218:Y)、ゲーム装置はプレーヤキャラクタの左腕54a又は右腕54bにパンチ動作を行わせる(ステップS220)。そして、ゲーム装置は、パンチ動作を行った左腕54a又は右腕54bが相手キャラクタ52とヒットしたか否かを判定し(ステップS222)、ヒットしたと判定すると(ステップS222:Y)、ステップS202で決定した打力に基づいて相手キャラクタ52のダメージ計算処理を行う(ステップS224)。
【0126】
ベクトルVの向きが上方向所定範囲内でない場合(ステップS218:N)、即ちベクトルVの向きが下方向所定範囲内である場合、ゲーム装置はプレーヤキャラクタにガード動作を行わせる(ステップS226)。ガード動作中は、相手キャラクタ52からパンチを受けた場合にプレーヤキャラクタが受けるダメージが軽減される。
【0127】
(4)第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第3実施形態は、本発明をテニスゲームに適用した例である。なお、第1実施形態〜第3実施形態と共通する点については説明を省略する。
【0128】
(4−1)ゲーム装置の構成
第3実施形態のゲーム装置の構成は、図1に示す第1実施形態のものと同じなので、説明を省略する。
【0129】
(4−2)第4実施形態のゲーム(テニスゲーム)の説明
図12を用いて、第4実施形態のテニスゲームについて説明する。第4実施形態のテニスゲームは、プレーヤの操作入力によって移動・動作するプレーヤキャラクタ74(打撃キャラクタの一例)と、CPU制御によって移動・動作する相手キャラクタ76が、ゲーム空間内のテニスコートでボール72(移動体の一例)を打ち合うゲームである。
【0130】
図12のゲーム画面70は、図1の第1液晶ディスプレイ1406に表示される画面である。ゲーム画面70には、ボール72、プレーヤキャラクタ74、相手キャラクタ76が表示される。また、背景としてテニスコートが表示される。プレーヤが後述するショット入力操作を行うと、プレーヤキャラクタ74がショット動作(ラケットを振る動作)を行う。
【0131】
図12のショット入力画面80は、図1の第2液晶ディスプレイ1408に表示される画面であり、プレーヤがプレーヤキャラクタ74にショット動作等をさせるための入力を行う画面である。ショット入力画面80は、上下に領域84a〜84cの3つの領域に分割されている。また、ショット入力画面80には、プレーヤがタッチを行った位置を基点とする基準ストローク方向86が設定される。なお、領域84a〜84cを分割する点線や、基準ストローク方向86を示す点線は表示されないようにしてもよい。領域84a〜84cを分割する点線と、基準ストローク方向86を示す点線のいずれも非表示の場合、ショット入力画面80には特に何も表示されないこととなる。
【0132】
第4実施形態では、プレーヤが領域84a〜84cのいずれかをタッチし、その後タッチを離すことなく基準ストローク方向86の範囲内の方向に所定量以上のストローク操作を行うことにより、プレーヤキャラクタ74がショット動作を行う。即ち、領域84a〜84cはストローク開始領域として機能する。
【0133】
領域84a〜84cにはそれぞれ、打力(打撃された移動体の処理のために用いられるパラメータ。第4実施形態においてはプレーヤキャラクタ74がラケットを振ってボール72を打つ力)を決定するための打力情報が設定されている。第4実施例では、領域84aには打力情報として「弱」(ボレーショットを打つ力)が、領域84bには打力情報として「中」(通常のショットを打つ力)が、領域84cには打力情報として「強」(スマッシュショットを打つ力)が設定されている。
【0134】
プレーヤが領域84a〜84cのいずれかをタッチすると、タッチした領域に設定された打力情報が読み出され、読み出された打力情報とプレーヤキャラクタ74のパラメータに応じて打力が決定される。そして、その後のプレーヤによるストローク操作によってプレーヤキャラクタ74がショット動作を行いラケットとボール72がヒットした場合は、決定された打力に基づいてヒット後のボール72が移動する。
【0135】
さらに、第4実施形態では、ゲームの進行に応じて基準ストローク方向86の向きが変化する。例えば、テニスゲームの試合において、エンドチェンジが行われたとき(奇数ゲームが終了したとき又はセットが終了したとき)に基準ストローク方向86が変化する。
【0136】
図12(a)(b)は、エンドチェンジ前後でのゲーム画面70と、基準ストローク方向86の変化の様子を示している。図12(a)では、ゲーム画面70に示すように、画面下側がプレーヤキャラクタ74のエンド、画面上側が相手キャラクタ76のエンドとなっている。即ち、プレーヤキャラクタ74のショット方向は画面下側から上側に向かう方向になる。このとき、ショット入力画面80の基準ストローク方向86は、画面下側から上側に向かう所定角度範囲内の方向になる。図12(b)は、図12(a)の状態からエンドチェンジが行われた後の状態を示している。ここでは、ゲーム画面70に示すように、画面上側がプレーヤキャラクタ74のエンド、画面下側が相手キャラクタ76のエンドとなっている。即ち、プレーヤキャラクタ74のショット方向は画面上側から画面下側に向かう方向となる。このとき、ショット入力画面80の基準ストローク方向86は、画面上側から下側に向かう所定角度範囲内の方向になる。このように、第4実施形態では、エンドチェンジによってプレーヤキャラクタ74のショット方向が変化した場合、それに合わせて基準ストローク方向86が変化するため、プレーヤはゲーム画面70の表示を見て、直感的に入力すべきストローク方向を判断することができる。
【0137】
さらに、第4実施形態では、エンドチェンジが行われたときに領域84a〜84cの設定も変化する。図12(a)では、ショット入力画面80の上方が領域84a、中央が領域84b、下方が84cとなっているが、図12(b)では、逆に、ショット入力画面80の情報が領域84c、中央が領域84b、下方が領域84aとなっている。このようにすれば、エンドチェンジの前後のどちらにおいても、基準ストローク方向86の後方の領域は強い打力情報が設定された領域84c、基準ストローク方向86の前方の領域は弱い打力情報が設定された領域84aとなる。従って、プレーヤは、エンドチェンジの前後のどちらにおいても、後方からラケットを振り始めるほど強いショットになるという、現実のテニスゲームに近い感覚を味わうことができる。
【0138】
(4−3)機能ブロック
次に、第4実施形態を実現するための機能構成について説明する。
【0139】
図13は、第4実施形態における形態ゲーム装置1400の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図13に示す第3実施形態の機能ブロック図の各部の基本的な機能は、図5に示す第1実施形態の機能ブロック図の同名の各部の機能と共通である。以下では、第1実施形態と共通する点については説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。
【0140】
第4実施形態の記憶部200は、相手キャラクタ76の行動を自動制御するためのNPCプログラムを記憶する。記憶部200はまた、選手キャラクタ設定データ250としてプレーヤキャラクタ74及び相手キャラクタ76のショットパワー、ショットの正確性、体力、移動速度等のパラメータを記憶する。記憶部200はまた、ゲーム背景画像データとしてテニスコートの画像等を記憶する。記憶部200はまた、入力画面設定データ240として、ストローク開始領域に設定する打力情報等を記憶する。
【0141】
第4実施形態のゲーム演算部310は、テニスゲームの進行に係る処理を実行する。例えば、プレーヤキャラクタ74と相手キャラクタ76の移動・動作制御、スコアの計算、勝敗判定等を行う。また、ゲーム演算部310は、テニスゲームの進行が所定の条件(例えば奇数ゲームの終了やセットの終了)を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たす場合にコート上のプレーヤキャラクタ74と相手キャラクタ76のエンドを交換するエンドチェンジを行う。
【0142】
第4実施形態のストローク開始領域設定部312は、ゲーム演算部310によってエンドチェンジが行われた場合に、ストローク開始領域の再設定を行なう。さらに、ストローク開始領域設定部312が、プレーヤキャラクタ74や相手キャラクタ76(打撃補助画像の一例)の位置に基づいて、ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は前記打力情報の設定を行うようにしてもよい。例えば、プレーヤキャラクタ74がネットの近くまで移動すると、打力情報としてボレーショットの強さが設定されたストローク開始領域を大きくするようにしてもよい。また、相手キャラクタ76がネットの近くまで移動すると、打力情報としてボレーショットの強さが設定されたストローク開始領域に、ボレーショットに代えてロブショットの強さの打力情報を設定するようにしてもよい。
【0143】
基準ストローク方向設定部313は、プレーヤキャラクタ74にショット動作を行なわせるために必要なストローク方向86の向き又は角度範囲を設定する。基準ストローク方向設定部313は、ゲーム状況が所定の条件を満たした場合(例えばエンドチェンジが行われた場合)に、基準ストローク方向86の向き又は角度範囲を変化させる。
【0144】
第4実施形態の打力決定部316は、ストローク開始位置判定部314によって読み出された打力情報に基づいて打力を決定する。打力決定部316は読み出された打力情報そのものを打力としてもよいし、打力情報と他のパラメータに基づいて打力を決定してもよい。他のパラメータとしては、記憶部200に記憶された選手キャラクタ設定データ250に含まれるプレーヤキャラクタ74のショットパワーに関するパラメータ等がある。
【0145】
第4実施形態の打撃処理部320は、打撃処理を行う。第4実施形態の打撃処理には、プレーヤキャラクタ74にラケットを振る動作をさせるショット動作処理、ラケットとボール72のヒット判定、ヒット判定後のボール72の移動処理が含まれる。打撃処理部320は、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVが基準ストローク方向86である場合に、プレーヤキャラクタ74にショット動作を行わせる。打撃処理部320はまた、プレーヤキャラクタが74ショット動作を行った後、ラケットとボール72のヒット判定を行う。打撃処理部320は、ラケットのモデルや画像とボール72のモデルや画像の位置に基づいてヒット判定を行ってもよいし、ラケットのモデルや画像の位置は用いずに、ボール72の位置とショット動作のタイミングを比較してヒット判定を行ってもよい。ラケットとボール72がヒットしたと判定すると、打撃処理部320は、ヒット後のボール72の移動処理を行なう。具体的には、打撃処理部320は、打力決定部316によって決定された打力に基づいてボール72の移動距離及び移動速度の少なくとも一つを求める。打撃処理部320が、打力に加えてプレーヤキャラクタ74のパラメータ、ラケットとボール72のヒットのタイミング、ボール72がラケットにヒットした位置、風力等の環境パラメータ、ヒット前のボール72の移動速度や移動方向等に基づいてボール72の移動距離及び移動速度の少なくとも一つを求めるようにしてもよい。打撃処理部320はまた、ストローク方向、ボール72がラケットにヒットした位置、ボール72とヒットしたときのラケットの角度、ボール72とラケットのヒットのタイミング、風力等の環境パラメータ、ヒット前のボール72の移動速度や移動方向、回転速度や回転方向等に基づいてヒット後のボール72の移動方向を求める。そして、打撃処理部320は求めたボール72の移動距離、移動速度、移動方向に基づいてヒット後のボール72を移動させる。
【0146】
第4実施形態の打撃位置決定部324は、ストローク判定部318が受け付けたベクトルVがプレーヤキャラクタ74の移動のための条件を満たす場合(例えば、ベクトルVの大きさが所定値未満の場合)に、当該ベクトルVに基づいてプレーヤキャラクタ74をゲーム画面70のテニスコート上で上下左右に移動させる。また、打撃位置決定部324は、ストローク操作によるのではなく、方向入力キー1402の操作に基づいてプレーヤキャラクタ74を移動させてもよい。
【0147】
(4−4)処理の流れ
図14、図15を用いて、第4実施形態のゲームの処理の流れを説明する。
【0148】
図14は、第4実施形態における、基準ストローク方向及びストローク開始領域の設定の流れを示すフローチャートである。
【0149】
ゲーム装置は、ゲームの進行状況を管理し、奇数ゲームが終了したか、あるいはセットが終了したか否かを判定する(ステップS300)。そして、ゲーム装置は、奇数ゲームが終了したか、あるいはセットが終了したと判定した場合(ステップS300:Y)、エンドチェンジ処理を行なう(ステップS302)。
【0150】
エンドチェンジ処理を行った場合、ゲーム装置はその後、チェンジ後のプレーヤキャラクタのエンドに基づいて基準ストローク方向の再設定を行なう(ステップS304)。また、ゲーム装置は、ストローク開始領域の再設定も行なう(ステップS306)。
【0151】
図15は、第4実施形態におけるプレーヤキャラクタの操作処理の流れを示すフローチャートである。
【0152】
ゲーム装置はまず、ストローク開始領域として設定された領域にタッチ操作があったか否かを判定する(ステップS310)。ストローク開始領域にタッチ操作があったと判定した場合(ステップS3100:Y)、ゲーム装置は、タッチされた領域に設定された打力情報に基づいて打力を決定する(ステップS312)。また、ゲーム装置は、タッチされた領域に設定された打力情報に基づいてプレーヤキャラクタの画像を変化させる(ステップS314)。具体的には、ゲーム装置はタッチされた領域に設定されたショットの種類に対応するショットの構えの画像を読み出す。
【0153】
次に、ゲーム装置は、タッチが離れたか否かを判定する(ステップS316)。タッチが離れていないと判定した場合(ステップS316:Y)、ゲーム装置は所定期間のタッチのストロークベクトルVを取得する(ステップS318)。
【0154】
次に、ゲーム装置は、取得したベクトルVの大きさが、10.0mm以上か否かを判定する(ステップS320)。ベクトルVの大きさが10.0mm以上であると判定した場合(ステップS320:Y)、ゲーム装置は、ベクトルVの方向が基準ストローク方向か否かを判定する(ステップS322)。ベクトルVの方向が基準ストローク方向であると判定した場合(ステップS322:Y)、ゲーム装置は、プレーヤキャラクタ74にショット動作を行なわせる(ステップS324)。そして、ゲーム装置は、ボール72とラケットがヒットしたか否かを判定する(S326)。ボール72とラケットがヒットしたと判定した場合(S326:Y)、ゲーム装置は、打力に基づいてヒット後のボール72の移動処理を行なう(ステップS328)。
【0155】
(5)変形例
(5−1)ゲーム画面と入力画面
上記第1〜第4実施形態では、第1液晶ディスプレイ1406にゲーム画面が表示され、第2液晶ディスプレイ1408に入力画面が表示される例について説明したが、ゲーム画面と入力画面が同一画面であってもよい。
【0156】
第1、第2、第4実施形態のような、所定の方向に向かって移動してくるボールを打撃するゲームにおいて、ゲーム画面と入力画面を同一画面とし、基準ストローク方向を移動体が移動してくる方向と逆方向とすれば、プレーヤはストローク操作によって移動体を打ち返すという感覚を実感できる。また、その際に、移動体が移動してくる方向の前方の領域ほど大きい(強い)打力情報が設定されたストローク可能領域を設定してもよい。
【0157】
(5−2)打力決定
上記第1〜第4実施形態では、入力画面上にストローク開始領域が設定され、ストローク開始領域に設定された打力情報に基づいて打力が決定される例について説明したが、ストローク開始領域や、打力情報を用いない方法によって打力が決定されてもよい。
【0158】
例えば、入力画面上に所定の基準点を設定しておき、プレーヤがタッチした座標と当該基準点の距離に応じて打力を算出するようにしてもよい。このようにすれば、ストローク開始領域を用いる場合に比べて、より細かい打力の変化を実現できる。
【0159】
(5−3)キャラクタのパラメータに応じたストローク開始領域の設定
キャラクタのパラメータに応じてストローク開始領域が設定されるようにしてもよい。例えば、第1、第2実施形態において、バッターキャラクタ26が非力なキャラクタである場合、打力情報として「強」が設定されたストローク開始領域が存在しなくなり、打力情報として「弱」が設定されたストローク開始領域と、「中」が設定されたストローク開始領域のみが設定されるようにしてもよい。また、第4実施形態において、相手キャラクタのパワーが非常に強い場合は、打力情報として「強」が設定されたストローク開始領域が存在しなくなり、打力情報として「弱」が設定されたストローク開始領域と、「中」が設定されたストローク開始領域のみが設定されるようにしてもよい。
【0160】
(5−4)適用するゲームの種類
本発明は、野球やテニス、ボクシング以外にも、表示されるボールの移動に対して、ストローク入力を行い、操作キャラクタに何らかのアクションを行うゲームに応用することが可能である。
【0161】
例えばサッカーゲームにおいて、センタリングパスやスローインボールに対するダイレクトプレイの操作入力時に、ボールの移動位置とストローク開始位置に応じて、操作プレーヤが行うアクションがボレーシュートになったり、ヘディングになったりするようにしてもよい。
【0162】
また、バレーボールゲームにおいて、トスに対するアタック操作入力時に、ボールの移動位置とストローク開始位置に応じて、操作プレーヤが行うアクションがクイックアタックやフェイントアタックになったりするようにしてもよい。
【0163】
さらに、本発明で言う移動体はスポーツゲームに用いられるボールに限られることはなく、他の移動オブジェクトに対して、ストローク入力を行うゲームに適用できることはもちろんである。
【符号の説明】
【0164】
1400 携帯ゲーム装置
1401 装置本体
1402 方向入力キー
1404 ボタンスイッチ
1406 第1液晶ディスプレイ
1407 タッチパネル
1408 第2液晶ディスプレイ
1409 タッチパネル
1410 スピーカ
1412 通信モジュール
1414 ヒンジ
1416 スタイラスペン
1418 読取装置
1420 マイクロフォン
1422 3軸加速度センサ
1440 メモリカード
1450 制御ユニット
20 ゲーム画面
22 ボール
24 ピッチャーキャラクタ
25 キャッチャーキャラクタ
26 バッターキャラクタ
28 バッターボックス
30 打撃入力画面
32 アイテム使用入力領域
34 ストローク開始領域
36 バッター位置マーク
38 バッターボックスマーク
42 分割円
50 ゲーム画面
52 相手キャラクタ
54 プレーヤキャラクタ
60 パンチ入力画面
64 ストローク開始領域
70 ゲーム画面
72 ボール
74 プレーヤキャラクタ
76 相手キャラクタ
80 ショット入力画面
84 ストローク開始領域
86 基準ストローク方向
100 操作入力部
102 第1接触位置検出部
104 第2接触位置検出部
200 記憶部
210 システムプログラム
220 ゲームプログラム
222 NPC制御プログラム
230 ゲーム画面背景データ
240 入力画面設定データ
250 選手キャラクタ設定データ
260 移動体画像データ
300 処理部
302 ストローク検出部
310 ゲーム演算部
312 ストローク開始領域設定部
313 基準ストローク方向設定部
314 ストローク開始位置判定部
316 打力決定部
318 ストローク判定部
320 打撃処理部
322 バント処理部
324 打撃位置決定部
340 音生成部
350 画像生成部
360 通信制御部
400 音出力部
500 画像表示部
510 第1画像表示部
520 第2画像表示部
600 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューターに、移動表示される移動体を打撃するゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記移動体の画像を生成する画像生成部、
タッチパネルへ為されたストローク操作のストローク開始位置を判定するストローク開始位置判定部、
前記ストローク開始位置に基づいて打力を決定する打力決定部、
前記ストローク開始位置の判定後にストローク操作が為されたことを判定するストローク判定部、
前記ストローク判定部によってストローク操作が為されたと判定された場合、前記打力決定部によって決定された打力に基づいて、前記移動体の打撃処理を行う打撃処理部、
として前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記タッチパネル上に、前記ストローク開始位置となり得る領域であって、各領域に対応付けて打力情報が設定されたストローク開始領域を複数設定するストローク開始領域設定部として前記コンピューターを機能させるとともに、
前記打力決定部が、前記ストローク開始位置が含まれる前記ストローク開始領域に設定された前記打力情報に基づいて前記打力を決定するように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項3】
請求項2において、
前記画像生成部が、前記ストローク開始領域上に、前記ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状及び前記打力情報の少なくとも一つを識別可能な画像を生成しないように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項4】
請求項2又は3において、
前記画像生成部が、前記ストローク開始領域とは異なる領域に、前記ストローク開始位置が含まれる前記ストローク開始領域に設定された前記打力情報を示す画像を生成するように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれかにおいて、
前記画像生成部が、前記移動体を打撃する打撃キャラクタの画像を生成し、前記ストローク開始位置が含まれる前記ストローク開始領域に設定された前記打力情報に基づいて前記打撃キャラクタの画像を変化させるように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項4又は5において、
前記ストローク判定部が、前記画像生成部が前記打力情報を示す画像を生成した後に、ストローク操作を判定するように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項2〜6において、
前記画像生成部が、打撃補助画像を生成し、
前記ストローク開始領域設定部が、前記打撃補助画像の位置に基づいて、前記ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は前記打力情報の設定を行うように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項2〜7のいずれかにおいて、
前記ストローク開始領域設定部が、前記移動体のパラメータに基づいて、前記ストローク開始領域の位置及び大きさ及び形状の少なくとも一方の設定、又は前記打力情報の設定を行うように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかにおいて、
前記打撃処理部が、前記ストローク操作判定部によって判定された前記ストローク操作の方向が所定の基準ストローク方向である場合に前記打撃処理を行い、
前記打力決定部が、前記ストローク開始位置が前記基準ストローク方向の後方であるほど前記打力が大きくなるように前記打力を決定するように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9において、
ゲーム状況が所定の条件を満たした場合に、前記基準ストローク方向を変化させる基準ストローク方向設定部として前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかにおいて、
前記画像生成部が、第1画像表示部上で第2画像表示部の方向に向かって移動する前記移動体の画像を生成し、
前記第2画像表示部には前記タッチパネルが設けられ、
前記打力決定部が、前記ストローク開始位置が前記第1画像表示部から遠い位置であるほど前記打力が大きくなるように前記打力を決定するように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかにおいて、
前記打力決定部が、前記ストローク開始位置が前記移動体の打撃処理前の移動方向の前方であるほど前記打力が大きくなるように前記打力を決定するように前記コンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載のプログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な記憶媒体。
【請求項14】
表示部に移動表示される移動体を打撃するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記移動体の画像を生成する画像生成部、
タッチパネルへ為されたストローク操作のストローク開始位置を判定するストローク開始位置判定部、
前記ストローク開始位置に基づいて打力を決定する打力決定部、
前記ストローク開始位置の判定後にストローク操作が為されたことを判定するストローク判定部、
前記ストローク判定部によってストローク操作が為されたと判定された場合、前記打力決定部によって決定された打力に基づいて、前記移動体の打撃処理を行う打撃処理部、
を備えるゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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