説明

プログラム設定情報処理方法およびプログラム設定情報処理システム

【課題】サービスゲートウェイにおいて変更後のプログラム設定情報を復元する。
【解決手段】SGW1は、今回の起動が初期化後における初めて起動か否かを判断し(S5)、判断結果を示す初期起動フラグを含む起動報告を作成し(S9)、送信する(S11)。管理システム2は、初期起動フラグがオンか否かを判定し(S210)、オンの場合に限り、バックアップ設定情報を含む復元命令を作成し(S13)、送信する(S15)。SGW1は、命令内のバックアップ設定情報によりプログラム設定情報を上書きする(S16)。SGW1は、操作によりプログラム設定情報を変更する(変更ステップ)。復元ステップまたは変更ステップによりプログラム設定情報に変更が生じた場合、SGW1が、変更内容を示す変更報告を生成し(S17)、送信する(S19)。管理システム2は、変更報告によりバックアップ設定情報を更新する(S21)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
通信網で管理システムに接続されたサービスゲートウェイから機器を遠隔制御するプログラムのためのプログラム設定情報を処理するプログラム設定情報処理方法およびプログラム設定情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザ宅内のホームネットワークで接続される機器(家電機器など)を制御するサービスを提供するために、ユーザ宅にサービスゲートウェイと称される装置(以下、SGW)を配置し、そのSGW上にてプログラムを動作させ、そのプログラムにより各機器を制御するシステムが開発されている。SGWにおいてプログラムを動作させる環境は、例えば、OSGi(Open Services Gateway initialive)である。OSGiは、SGWとネットワークを介して接続されるWebサーバなどの管理システムに蓄積されたプログラムファイルまたはSGWがもつプログラムファイルをSGW上にプログラムとして動的にインストール・起動・停止・アンインストール・更新をする為の仕組み等を提供する。
【0003】
また、ユーザが契約したサービスを提供するためにSGW上でプログラムを動作させるためには、各種の設定情報(全体でプログラム設定情報という)が必要となる。プログラム設定情報は不揮発なSGW上のローカルファイルに保存され、SGWの再起動時には、そのプログラム設定情報が各プログラムにより読み込まれ、各プログラムがそのプログラム設定情報により動作するのが一般的である。これにより、SGWの終了時と同じプログラム設定情報を継続的に用いることができる。つまり、SGWの停止・起動をまたがる継続的なサービスの提供が可能となる。
【0004】
プログラム設定情報を保存、読み出しする方法としては、各プログラム独自の方法があるが、共通の方法で実現することもできる。例えば、OSGiでは、あるプログラムが、仕様により決められたConfiguration AdminサービスというOSGiサービスの機能を提供し、他のプログラムからの設定情報の保存、読み出し、削除などの依頼を受け、依頼に従いローカルファイルに保存した設定情報を更新または管理する。
【0005】
なお、このプログラム設定情報は、そのSGWを利用するユーザのサービス契約により決まるのではなく、SGW上で動作するプログラムの提供するユーザに対するUI機能が、ユーザからの入力を受け付けた情報を、Configuration Adminサービスの機能によりプログラム設定情報として設定される場合がある。
【0006】
また、特許文献1では、サーバにアプリケーションのプログラム設定情報を蓄積し、それをコンピュータ端末でアプリケーションが利用される際にコンピュータ端末に送信して設定する方法が開示されている。この方法では、アプリケーション使用中になされたプログラム設定情報の変更内容をアプリケーションの終了時にサーバに報告し、それによりサーバのプログラム設定情報を変更し、それを次回のアプリケーション利用の際にコンピュータ端末に送信し設定するようになっている。
【特許文献1】特開2004−86407号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術は、すなわち、アプリケーションの終了時のプログラム設定情報を次回に利用するものであるが、それは以下の点でSGWには適さない。つまり、SGWは、専門的スキルを持たないユーザの誤操作などにより、アプリケーションの終了前にSGW自体が停止することがある。例えば、停止前にSGWでプログラム設定情報が変更された場合、次回のアプリケーションの利用の際には、サーバのプログラム設定情報つまり変更前のプログラム設定情報がSGWに設定(復元)されてしまう。
【0008】
なお、SGWが停止した場合には、その後の起動時に、サーバからプログラム設定情報をSGWに送信し設定することとしても、やはり、変更前のプログラム設定情報がSGWに復元されてしまう。
【0009】
また、SGWの中には表示装置をもたないものがあり、そのため、変更前のプログラム設定情報が復元されていることなどをユーザに通知できない場合がある。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サービスゲートウェイにおいて変更後のプログラム設定情報を復元することができるプログラム設定情報処理方法およびプログラム設定情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、発明1では、サービスゲートウェイが起動されたときに、それが初期化後における初めての起動か否かを判断し、肯定的な判断結果によりオンに、否定的な判断結果によりオフに設定した初期起動フラグを含む起動報告を送信する起動報告ステップと、管理システムが、起動報告内の初期起動フラグがオンの場合、プログラム設定情報のバックアップ設定情報を含む命令を作成、送信する命令ステップと、サービスゲートウェイが、命令内のバックアップ設定情報によりプログラム設定情報を上書きする復元ステップと、サービスゲートウェイが、自身への操作によりプログラム設定情報を変更する変更ステップと、サービスゲートウェイが、復元ステップまたは変更ステップで生じた変更内容を示す変更報告を作成、送信する変更報告ステップと、管理システムが、変更報告により、バックアップ設定情報を変更後のプログラム設定情報に等しくするバックアップステップとを行うので、サービスゲートウェイにおいて変更後のプログラム設定情報を復元することができる。また、初期化の後における初めて起動の際という早期のタイミングで、変更後のプログラム設定情報を復元することができる。
【0012】
また、発明2では、変更報告ステップで、変更後のプログラム設定情報を含む変更報告を作成、送信し、バックアップステップでは、変更報告に含まれたプログラム設定情報でバックアップ設定情報を上書きするので、同じ設定情報の変更を契機としてバックアップ設定情報が更新されない限りは相違が解消されない発明1に比べて、プログラム設定情報とバックアップ設定情報の間に相違が生じている相違期間を短くすることができる。
【0013】
また、発明3では、サービスゲートウェイと管理システムには、同じ変更報告番号が設定され、変更報告ステップでは、設定された変更報告番号を更新し、該変更報告番号を含む変更報告を作成、送信し、管理システムが、設定された変更報告番号を更新したものが、当該変更報告内の変更報告番号に等しいか否かを判定し、等しい場合、バックアップステップを行い、等しくない場合、バックアップ設定情報を含む命令を作成、送信するので、それにより、バックアップ設定情報が更新されるので、同じ設定情報の変更を契機としてバックアップ設定情報が更新されない限りは相違が解消されない発明1に比べて、相違期間を短くすることができる。
【0014】
また、発明4では、起動報告ステップで、初期起動フラグとプログラム設定情報を含む起動報告を作成、送信し、バックアップステップでは、起動報告内のプログラム設定情報でバックアップ設定情報を上書きするので、2回目の起動の際に相違が解消され、よって、2回目の起動より前になされることは稀な設定情報の変更が相違解消の契機である発明3に比べて、多くの場合、相違期間を短くすることができる。
【0015】
また、発明5では、管理システムは、過去から現在までの各世代の世代番号に、その世代のバックアップ設定情報が関連づけられ、管理システムは、過去の各世代につき、その世代を示す世代番号とその世代の終了時刻とからなる世代管理情報が記憶される世代管理情報データベースを備え、管理システムには、現在の世代を示す現世代番号が設定され、管理システムが、起動報告内の初期起動フラグがオンの場合、第1ステップを行い、起動報告内の初期起動フラグがオフの場合、第2ステップを行い、第1ステップでは、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号(例えば、現世代番号に1を加えるなどした世代番号。以下同じ)を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信し、第2ステップでは、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を起動報告内のプログラム設定情報で上書きし、上書き後のバックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加するので、過去の時点でのバックアップ設定情報を知ることができる。
【0016】
また、発明6では、管理システムは、指定世代番号が設定可能となっており、第1ステップでは、指定世代番号の有無を判定し、指定世代番号を有している場合、指定世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信し、指定世代番号を有していない場合、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信するので、指定世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報によりプログラム設定情報を復元することができる。
【0017】
また、発明7では、プログラム設定情報は、1以上の設定情報につき、その設定情報とそれを示す設定情報IDとからなる単位情報を備え、復元ステップでは、上書き後のプログラム設定情報に、予め定められた設定情報IDを含む単位情報を含ませるので、相違の有無が管理システム側で認識でき、これにより、相違がある場合への対応が可能となる。 また、発明8では、管理システムは、指定世代番号が設定可能となっており、プログラム設定情報は、1以上の設定情報につき、その設定情報とそれを示す設定情報IDとからなる単位情報を備え、復元ステップでは、上書き後のプログラム設定情報に、予め定められた設定情報IDを含む単位情報を含ませ、第1ステップでは、指定世代番号の有無を判定し、指定世代番号を有している場合、指定世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信し、指定世代番号を有していない場合、前記予め定められた設定情報IDを含む単位情報を備えるバックアップ設定情報の中で最新の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信するので、指定世代番号がない場合でも、プログラム設定情報を復元することができ、しかも、最新の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報による復元がなされるので、復元後におけるプログラム設定情報の再変更を不要とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、サービスゲートウェイにおいて変更後のプログラム設定情報を復元することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係るプログラム設定情報処理方法およびシステムの実施例を図を参照して説明する。
【0020】
図1は、実施例の全体図を示す。
【0021】
各ユーザ宅に配置されたサービスゲートウェイと称される装置(以下、SGW)1は、インターネットなどの通信網を介してサービスを管理する管理システム2に接続される。また、SGW1は、各種ホームネットワークを介して、各種家電機器やAV機器などの機器3(図では、HDDレコーダ、ドアロック)に接続される。以下、1つのSGW1(単にSGW1という)と管理システム2での処理を説明することとなるが、他のSGW1と管理システム2でも同様に行われる。
【0022】
図2は、SGW1の機能ブロックを示す。
【0023】
SGW1は、管理システム送受信機能部11、プログラム状態制御機能部12、プログラム動作状態収集機能部13、プログラム設定情報管理機能部14を備える。
【0024】
管理システム送受信機能部11は、管理システム2と情報の送受信を行い、管理システム2から受信したプログラム動作状態変更命令をプログラム状態制御機能部12に渡す機能を有する。このプログラム動作状態変更命令にはプログラムに関するインストールなどの動作制御の命令が含まれる。
【0025】
プログラム状態制御機能部12は、管理システム送受信機能部11から渡されるプログラム動作状態変更命令内の各処理命令を実行する機能を有する。プログラム動作状態収集機能部13は、インストール済みのプログラムに関する動作状態の情報を収集し、管理システム送受信機能部11に渡す機能を有する。管理システム送受信機能部11は、その情報により作成された動作状態変更命令実行報告を管理システム2に送信する機能を有する。
【0026】
また、SGW1には、予めプログラム設定情報という情報が設定され、SGW1への操作によりプログラム設定情報を変更できるようになっている。そして、変更後のプログラム設定情報は、SGW1への操作による初期化の際に、当初のプログラム設定情報に戻るようになっている。
【0027】
プログラム設定情報管理機能部14は、各プログラムおよび管理システム送受信機能部11からの依頼に応じて、プログラム設定情報を構成する各設定情報をファイルシステムへ保存し、保存した設定情報を収集する機能を有する。また、プログラム設定情報に変更があった場合に、管理システム送受信機能部11に対して、その変更内容を示す変更報告を渡す機能を有する。
【0028】
図3は、SGW1の具体的な機能ブロックを示す。
【0029】
SGW1では、プログラムの実行環境を提供し、その実行状態を管理・制御するプログラム実行環境提供部101により、SGW動作管理プログラム102や各種家電機器やAV機器などの機器3を制御するための機器制御プログラム(図では、HDDレコーダ制御プログラム、ドアロック制御プログラム)103が動作する。これら機器制御プログラム103は、ホームネットワーク用のネットワーク通信インターフェイス(以下、インターフェイスをIFと略す)104を介した通信により機器3を制御する機能を有する。
【0030】
プログラム実行環境提供部101は、SGW動作管理プログラム102から、実行環境上でインストールされているプログラムの動作状態の情報を収集する依頼を受け付け、収集した情報をSGW動作管理プログラム102に渡す機能を有する。また、プログラム実行環境提供部101は、SGW動作管理プログラム102から、指定されたプログラムファイルを用いて、プログラム実行環境提供部101の上で動作するプログラムをインストールや更新する依頼、インストール済みのプログラムを起動、停止、アンインストールする依頼などを受け付け、その依頼を実行する機能を有する。つまり、プログラムの動作状態を制御する機能を有する。
【0031】
また、SGW動作管理プログラム102は、ネットワーク通信IF104を介して管理システム2と通信し、管理システム2との情報伝達を行う機能を有する。
【0032】
また、設定情報管理プログラム102Aは、プログラム設定情報管理機能部14の機能を有する。
【0033】
SGW1のプログラム実行環境提供部101の例としては、OSGiフレームワークが考えられる。この場合、SGW動作管理プログラム102やその他プログラムは同一プロセス上でOSGiの用語でバンドルと呼ばれる単位で実行されることになるが、SGW動作管理プログラム102はOSGiフレームワークに対して、指定されたプログラムファイルによる新規のプログラムインストールや、指定されたプログラムファイルによるインストール済みのプログラムの更新や、起動中のプログラムの停止や、停止中のプログラムの起動や、OSGiフレームワーク上からのアンインストールが可能である。また、OSGiではConfiguration Adminサービスの機能を提供するバンドルにより、上記のプログラム設定情報管理機能部14の機能が実現可能である。
【0034】
なお、ここではプログラム実行環境提供部101とSGW動作管理プログラム102と設定情報管理プログラム102Aの組み合わせの例として、OSGiフレームワークとバンドルを挙げたが、本発明はこれに限定されない。つまり、プログラム実行環境提供部101とSGW動作管理プログラム102とと設定情報管理プログラム102Aにより、管理システム送受信機能部11、プログラム状態制御機能部12、プログラム動作状態収集機能部13、プログラム設定情報管理機能部14が実現されればよい。
【0035】
図4は、管理システム2の機能ブロックを示す。
【0036】
管理システム2は、管理システム2のオペレーションに関する各種情報を蓄積するオペレーション情報蓄積データベース21(以下、OP情報DB21)、SGW1で動作すべきプログラムのリストであるプログラム理想動作状態リストを作成する理想動作状態導出機能部22、動作状態変更命令実行報告を作成する動作変更命令作成機能部23、通信網との間のネットワーク通信IF24、プログラムファイルが蓄積された配信プログラムファイル蓄積サーバ25、プログラム設定情報やそのバックアップ設定情報を処理する設定情報処理機能部26を備える。
【0037】
なお、管理システム2では、あるSGW1から情報が送信された場合、そのSGW1を示すSGW識別情報(以下、識別情報をIDという)を得ることができるようになっている。
【0038】
例えば、管理システム2は、そのSGW1が報告などに含めたSGWIDを得る。また、管理システム2は、そのSGW1が接続されている電話線などの回線番号を得て、それに予め対応づけられたSGWIDを得る。また、その報告などを構成するIPパケットの送信元IPアドレスを得て、それに予め対応づけられたSGWIDを得る。
【0039】
これにより、そのSGW1のための情報やデータベースを使用し、そのSGW1に情報を送信することができるようになっている。なお、使用すべき情報と送信先の選択についての説明は省略する。
【0040】
図示しないが、OP情報DB21は、SGW1での理想的な各プログラムの動作状態を導出するための情報を備える。
【0041】
[実施例1]
図5(a)は、SGW1が備えるプログラム設定情報を示す図である。プログラム設定情報は、SGW1にインストールされたプログラムにより読み込まれて利用される1以上の設定情報のそれぞれにつき、その設定情報とそれを示す設定情報IDとからなる単位情報を備えたものである。
【0042】
図5(b)は、管理システム2が備えるバックアップ設定情報を示す図である。バックアップ設定情報は、プログラム設定情報と同じ構成を有し、OP情報DB21に格納される。
【0043】
図示しないが、OP情報DB21は、他のSGW1についても同様のバックアップ設定情報を備え、各バックアップ設定情報は、対応するSGW1を示すSGWIDを付与される。これを管理システム2が得たSGWIDと照合することで、正しいバックアップ設定情報が使用される。
【0044】
図6に示すように、SGW1が起動し(S1)、それに応じてプログラム実行環境提供部101が自動的に起動した(S2)後に、SGW動作管理プログラム102が自動的に起動する(S3)。
【0045】
図6や図7に示すように、SGW1は、今回の起動が初期化後における初めて起動か否かを判断する(S5)。このときは、判断結果を示す初期起動フラグを生成、記憶する。
【0046】
例えば、ある空の記憶領域が初期化により空でなくなる場合は、図8(a)に示すように、その記憶領域が空か否かを判定し(S5)、YESと判定された場合は、その記憶領域にファイルなどを格納することで、その記憶領域を空でなくし(S511)、初期起動フラグをオンにし(S512)、一方、S5でNOと判定された場合は、初期起動フラグをオフにする(S513)。
【0047】
例えば、ある空でない記憶領域が初期化により空になる場合は、図8(b)に示すように、その記憶領域が空か否かを判定し(S5)、YESと判定された場合は、初期起動フラグをオフにし(S521)、一方、NOと判定された場合は、その記憶領域を空にし(S522)、初期起動フラグをオンにする(S523)。
【0048】
また、図6や図7に示すように、SGW1におけるプログラムの動作状態の情報を収集するとともに、その収集した情報を用いてプログラム動作状態リストつまりSGW1にインストールされたプログラムの動作状態のリストを作成する(S7)。
【0049】
そして、初期起動フラグとプログラム動作状態リストとを含む起動報告を作成し(S9)、管理システム2に送信する(S11)。S9、S11は起動報告ステップを構成する。
【0050】
管理システム2は、OP情報DB21の各種情報を用いて、SGW1での理想的な各プログラムの動作状態を導出し、導出した各プログラムの動作状態を示すプログラム理想動作状態リストを作成する。そして、送信された起動報告のプログラム動作状態リストを、プログラム理想動作状態リストと比較し、プログラム動作状態リストの状態が、後述するプログラム動作状態変更命令がSGW1で実行された後に、プログラム理想動作状態リストの状態となるようなプログラム動作状態変更命令を作成し、SGW1に送信する。そして、このプログラム動作状態変更命令をSGW1が実行する。これにより、SGW1はプログラム理想動作状態リストの状態となる。なお、比較結果が一致ならば、それ以降はなされない。プログラムに関する一連の処理は省略してもよく、よって、以下の説明においても省略することとする。
【0051】
図9に示すように、管理システム2は、初期起動フラグがオンか否かを判定し(S210)、YESと判定された場合に限り、OP情報DB21からバックアップ設定情報を読み出し、図6および図9に示すように、それを含む復元命令を作成し(S13)、送信する(S15)。復元命令は、プログラム設定情報を当該復元命令内のバックアップ設定情報に等しくする命令である。以下、単に命令という。S13、S15は、命令ステップを構成する。
【0052】
図6に示すように、SGW1は、命令内のバックアップ設定情報によりプログラム設定情報を上書きする(S16:復元ステップ)。なお、これは、命令とともに送信されたプログラム動作状態変更命令の実行前に行われる。
【0053】
また、SGW1は、自身への操作によりプログラム設定情報を変更する(変更ステップ)。
【0054】
復元ステップまたは変更ステップによりプログラム設定情報に変更が生じた場合、SGW1が、その変更内容を示す変更報告を生成し(S17)、送信する(S19)。S17、S19は変更報告ステップを構成する。
【0055】
変更報告は、追加や変更や削除がなされた各単位情報についての変更情報を備えてなる。追加や変更された単位情報についての変更情報は、追加や変更後の単位情報からなる。削除された単位情報についての変更情報は、当該単位情報内の設定情報IDからなる。
【0056】
管理システム2は、変更報告によりバックアップ設定情報を更新する。つまり、バックアップ設定情報を変更後のプログラム設定情報に等しくする(S21:バックアップステップ)。
【0057】
追加や変更の変更情報については、その変更情報内の設定情報IDを含む単位情報をバックアップ設定情報から検索し、該当の単位情報があれば、これを当該変更情報で上書きし、なければ、当該変更情報を単位情報としてバックアップ設定情報に追加する。また、削除の変更情報については、その変更情報内の設定情報IDを含む単位情報をバックアップ設定情報から削除する。
【0058】
なお、図10に示すように、単位情報にそれが有効か無効かを示す状態情報を含ませ、単位情報の上書きまたは追加のときは、状態情報を有効とし、単位情報の削除のときは、状態情報を無効としてもよい。
【0059】
したがって、実施例1によれば、SGW1において変更後のプログラム設定情報を復元することができる。また、初期化の後における初めて起動の際という早期のタイミングで、変更後のプログラム設定情報を復元することができる。なお、復元は、初期化の後における2回目以降の起動の際にはなされないので、変更後のプログラム設定情報を使い続けることができる。また、バックアップステップが、プログラム終了を契機としてでなく、プログラム設定情報の変更を契機としてなされるので、バックアップ設定情報が最新のプログラム設定情報と同じになっている確率を高めることができる。
【0060】
[実施例2]
ところで、各変更情報を順次に送信する場合、通信事情などにより、例えば、ドアロックの設定情報についての変更情報が届かない可能性がある。実施例1だと、そのドアロックの設定情報が再び変更されて変更情報が届くまでの期間においては、プログラム設定情報とバックアップ設定情報の間に相違が生じていることとなる。つまり、他の設定情報についての変更情報が届いたとしても、ドアロックの単位情報については、依然として相違しているので、相違の解消にはならないのである。そして、その期間に、初期化と起動がなされると、変更前のプログラム設定情報が復元されてしまい、プログラム設定情報の再変更を余儀なくされる。
【0061】
実施例2は、相違期間の短縮を図るものであり、実施例1に対して、以下の点が異なる。
【0062】
つまり、S17、S19では、変更後のプログラム設定情報を含む変更報告を作成、送信し、S21では、変更報告内のプログラム設定情報でバックアップ設定情報を上書きする。上書きでは、プログラム設定情報にない単位情報はバックアップ設定情報から削除される。なお、削除される単位情報の状態情報を無効としてもよい。
【0063】
したがって、実施例2によれば、どの設定情報の変更を契機として生成された変更報告であっても、それが届き、それでバックアップ設定情報が更新さえすれば、相違が解消されるので、同じ設定情報の変更を契機としてバックアップ設定情報が更新されない限りは相違が解消されない実施例1に比べて、相違期間を短くすることができる。
【0064】
[実施例3]
実施例3は、やはり、相違期間の短縮を図るものであり、実施例1に対して、以下の点が異なる。
【0065】
SGWと管理システムには、予め同じ変更報告番号が設定される。SGW1は、ステップS5の後に初期起動フラグを生成すると、図11に示すように、その初期起動フラグがオンか否かを判定し(S110)、YESと判定された場合は、自身に設定された変更報告番号を予め決められた番号(例えば0)またはランダムな番号にリセットし(S113)、その後あるいはステップS110でNOと判定された場合は、自身に設定された変更報告番号またはリセットされた変更報告番号と初期起動フラグを含む起動報告を作成し(S9a)、S11へ移る。
【0066】
管理システム2は、図12に示すように、ステップS210でYESと判定された場合は、S13を行った後、自身に設定された変更報告番号を起動報告内の変更報告番号で上書きし(S211)、S15に移る。一方、ステップS210でNOと判定された場合は、終わる。
【0067】
また、プログラム設定情報が変更されたときのSGW1は、図13に示すように、自身に設定された変更報告番号を更新し(S121)、その変更報告番号と初期起動フラグを含む変更報告を作成し(S17a)、S19に移る。なお、変更報告番号の更新は、例えば、その変更報告番号を1増加させることでなされる。
【0068】
この変更報告が送信されたときの管理システム2は、図14に示すように、変更報告内の変更報告番号が、自身に設定された変更報告番号を更新した変更報告番号に等しいか否かを判定する(S220)。YESと判定された場合は、自身に設定された変更報告番号を更新し(S221)、変更報告によりバックアップ設定情報を更新し(S222)、終わる。
【0069】
一方、ステップS220でNOと判定された場合は、バックアップ設定情報を含む命令を作成し(S223)、SGW1に送信し(S224)、終わる。
【0070】
この命令が送信されたときのSGW1は、図15に示すように、自身に設定された変更報告番号を更新し(S130)、命令内のバックアップ設定情報でプログラム設定情報を上書きし(S131)、更新後の変更報告番号と上書き後のプログラム設定情報とを含む変更報告を作成し(S132)、管理システム2に送信し(S133)、終わる。
【0071】
この変更報告が送信されたときの管理システム2は、図16に示すように、自身に設定された変更報告番号を、変更報告内の変更報告番号で上書きし(S230)、変更報告内のプログラム設定情報でバックアップ設定情報を上書きし(S231)、終わる。
【0072】
したがって、実施例3によれば、どの設定情報の変更を契機として生成された変更報告であっても、それが届き、それによりS231まで到達しさえすれば、相違が解消されるので、同じ設定情報の変更を契機としてバックアップ設定情報が更新されない限りは相違が解消されない実施例1に比べて、相違期間を短くすることができる。
【0073】
また、実施例2のS19で送信される変更報告内のプログラム設定情報よりも、実施例3のS19で送信される変更報告内の変更報告番号の方がサイズが小さいので、実施例3では、実施例2に比べて、S19で送信される変更報告のサイズを小さくすることができる。
【0074】
逆に、実施例2では、S19で送信される変更報告にプログラム設定情報が含まれ、それにより相違が解消されるので、その後のS133で送信される変更報告により相違が解消される実施例3に比べて、相違期間を短くすることができる。
【0075】
[実施例4]
実施例4は、やはり、相違期間の短縮を図るものであり、実施例1ないし実施例3のいずれかに対して、以下の点が異なる。
【0076】
図17に示すように、ステップS113の後あるいはステップS110でNOと判定された場合は、初期起動フラグと変更報告番号とプログラム設定情報を含む起動報告を作成し(S9b)、S11へ移る。
【0077】
この起動報告を送信された管理システム2は、図18に示すように、自身に設定された変更報告番号を起動報告内の変更報告番号で上書きし(S251)、起動報告内の初期起動フラグがオンか否かを判定し(S253)、YESと判定された場合は、バックアップ設定情報を含む命令を作成し(S255)、送信し(S257)、終わる。
【0078】
一方、S253でNOと判定された場合は、起動報告内のプログラム設定情報でバックアップ設定情報を上書きし(S26)、終わる。
【0079】
したがって、実施例4によれば、初期化後における2回目の起動の際に相違が解消される。実施例3での相違解消の契機である設定情報の変更が2回目の起動より前になされることは稀なので、多くの場合、実施例3に比べて、相違期間を短くすることができる。
【0080】
[実施例5]
実施例5は、実施例4に対して、以下の点が異なる。
【0081】
図19に示すように、管理システム2では、過去から現在までの各世代の世代番号に、その世代のバックアップ設定情報が関連づけられる。
【0082】
また、図20に示すように、管理システム2は、過去の世代のそれぞれにつき、その世代を示す世代番号とその世代の終了時刻とからなる世代管理情報が記憶される世代管理情報データベース21Aを備える。
【0083】
また、管理システム2には、現在の世代を示す現世代番号が設定され、これを1づつ増加するようになっている。
【0084】
なお、他のSGW1についても同様の構成となっている。世代番号、各世代のバックアップ設定情報、世代管理情報データベース21A、現世代番号は、OP情報DB21に記憶され、それぞれに対応するSGWIDが付与される。
【0085】
図21に示すように、ステップS210を行う直前に、管理システム2は、自身に設定された変更報告番号を、起動報告内の変更報告番号で上書きする(S209)。そして、S210でYESと判定された場合は、以下の処理(第1ステップという)を行う。第1ステップでは、まず、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成する(S13a)。そして、そのバックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号に1を加えた世代番号を関連づける(S271)。そして、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベース21Aに追加し(S272)、現世代番号を増加し(S273)、こうして第1ステップが終わると、S15に移る。
【0086】
一方、S210でNOと判定された場合は、以下の処理(第2ステップという)を行う。第2ステップでは、まず、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を起動報告内のプログラム設定情報で上書きする(S26a)。そして、上書き後のバックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号に1を加えた世代番号を関連づける(S274)。そして、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベース21Aに追加し(S275)、現世代番号を増加し(S276)、こうして第2ステップとともに処理が終わる。
【0087】
したがって、実施例5によれば、過去の時点でのバックアップ設定情報を知ることができる。
【0088】
例えば、時刻Tが指定された場合、(n−1世代の終了時刻)<T<(n世代の終了時刻)を満たすnを求め、n世代の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報、つまり、時刻T後において最初にSGW1が停止した時点のバックアップ設定情報を求めることができる。また、上記式を満たすn−1世代の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報、つまり、時刻T前において最後にSGW1が停止した時点のバックアップ設定情報を求めることができる。
【0089】
なお、終了時刻を開始時刻に代えた態様としてもよい。例えば、図22に示すように、S209の直後に現世代番号を増加し(S277)、S13aでは、現世代番号から1を減じた世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、S271では、そのバックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号に等しい世代番号を関連づけ、S26aでは、現世代番号を1減少した世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を起動報告内のプログラム設定情報で上書きし、S274では、上書き後のバックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号に等しい世代番号を関連づけ、S272、S275では、現世代番号から1を減じた世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベース21Aに追加し、S273、S276を省略してもよい。
【0090】
この態様では、時刻T後において最初にSGW1が停止した時点のバックアップ設定情報は、(n世代の開始時刻)<T<(n+1世代の開始時刻)を満たすnを求め、n世代の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報として求めることができる。
【0091】
[実施例6]
実施例6は、実施例5に対して、以下の点が異なる。
【0092】
管理システム2は、指定世代番号という番号を設定することが可能になっている。
【0093】
図23に示すように、S210でYESと判定された場合は、つまり、第1ステップでは、まず、指定世代番号の有無を判定し(S280)、YESと判定された場合は、指定世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し(S13b)、S271へ移る。一方、NOと判定された場合は、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し(S13a)、S271へ移る。
【0094】
したがって、実施例6によれば、指定世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報によりプログラム設定情報を復元することができる。
【0095】
例えば、SGW1が配置されたユーザ宅のユーザが電話などでオペレータに過去の時刻Tを指定した場合、実施例5で説明した式などを満たすnやnー1などが求められ、それが指定世代番号として設定される。そして、設定の連絡を受けたユーザがSGW1を再起動した際にプログラム設定情報が復元される。
【0096】
また、SGW1が配置されたユーザ宅のユーザがウェブサーバに過去の時刻Tを指定した場合、実施例5で説明した式などを満たすnやnー1などが求められ、それが指定世代番号として設定される。そして、ウェブサーバにより表示された設定終了の画面を見たユーザがSGW1を再起動した際にプログラム設定情報が復元される。
【0097】
また、ウェブサーバが世代管理情報データベース21A内の時刻を端末画面に一覧表示し、その中からユーザやオペレータが選択した時刻を指定時刻としてもよい。
【0098】
また、ウェブサーバがユーザやオペレータからバックアップの申し込みを受け付け、これにより、管理システム2がSGW1にバックアップ依頼命令を送信し、これにより、SGW1がプログラム設定情報を含むバックアップ依頼を送信し、これにより図21のS13aへ移る。このようにして、バックアップを行ってもよい。
【0099】
[実施例7]
実施例2、実施例3、実施例4では、相違期間の短縮を図った。これは、相違期間に、初期化と起動がなされると、変更前のプログラム設定情報が復元されてしまい、プログラム設定情報の再変更を余儀なくされるという不都合の解消を図ることにもなる。
【0100】
一方、相違の有無を管理システム2側で判断可能なようにすることで、相違がある場合への対応が可能となる。その一例として実施例7を説明する。
【0101】
実施例7では、実施例1ないし実施例6のいずれかの実施例に対して、以下の点が異なる。
【0102】
実施例7では、復元ステップによりプログラム設定情報に変更が生じた場合、図24に示すように、変更後のプログラム設定情報に、予め定められた設定情報IDを含む単位情報を含ませ、(S140)、S17へ移る。かかる設定情報IDは、該IDであることが分かるものである。例えば、通常の設定情報IDが4桁ならば当該IDは5桁にされる。
【0103】
したがって、実施例7によれば、S19で送信される変更報告内の各変更情報を順次に送信する場合、予め定められた設定情報IDを含む変更情報を最後に送信することで、その変更情報に等しい単位情報をバックアップ設定情報が備えることとなり、しかも、このときは必ず相違が解消されることとなる。よって、その予め定められた設定情報IDの有無により、相違の有無を判断できる。例えば、その予め定められた設定情報IDを備えないバックアップ設定情報の使用を避けることができる。
【0104】
[実施例8]
例えば、その一例として実施例8を説明する。実施例8は、実施例7に対して、以下の点が異なる。
【0105】
図25に示すように、S13aでは、予め定められた設定情報IDを含む単位情報を備えるバックアップ設定情報の中で最新の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成する。
【0106】
したがって、実施例8によれば、指定世代番号がない場合でも、プログラム設定情報を復元することができ、しかも、最新の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報による復元がなされるので、復元後におけるプログラム設定情報の再変更を不要とすることができる。
【0107】
なお、SGW1や管理システム2をコンピュータにより実現するためのコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納し、陳列などして流通させたり、当該コンピュータプログラムをインターネットなどの通信網を介して伝送させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】全体図
【図2】SGW1の機能ブロック
【図3】SGW1の具体的な機能ブロック
【図4】管理システム2の機能ブロック
【図5】プログラム設定情報とバックアップ設定情報(実施例1)
【図6】処理シーケンス(実施例1)
【図7】SGW1での処理フロー(実施例1)
【図8】SGW1での処理フロー(実施例1)
【図9】管理システム2での処理フロー(実施例1)
【図10】バックアップ設定情報(実施例1)
【図11】SGW1での処理フロー(実施例3)
【図12】管理システム2での処理フロー(実施例3)
【図13】SGW1での処理フロー(実施例3)
【図14】管理システム2での処理フロー(実施例3)
【図15】SGW1での処理フロー(実施例3)
【図16】管理システム2での処理フロー(実施例3)
【図17】SGW1での処理フロー(実施例4)
【図18】管理システム2での処理フロー(実施例4)
【図19】バックアップ設定情報(実施例5)
【図20】世代管理情報データベース21Aと現世代番号(実施例5)
【図21】管理システム2での処理フロー(実施例5)
【図22】管理システム2での処理フロー(実施例5)
【図23】管理システム2での処理フロー(実施例6)
【図24】SGW1での処理フロー(実施例7)
【図25】管理システム2での処理フロー(実施例8)
【符号の説明】
【0109】
1…サービスゲートウェイ(SGW)
2…管理システム
3…機器
11…管理システム送受信機能部
12…プログラム状態制御機能部
13…プログラム動作状態収集機能部
14…プログラム設定情報管理機能部
21…オペレーション情報蓄積データベース(OP情報DB)
21A…世代管理情報データベース
22…理想動作状態導出機能部
23…動作変更命令作成機能部
25…配信プログラムファイル蓄積サーバ
26…設定情報処理機能部
101…プログラム実行環境提供部
102…SGW動作管理プログラム
102A…設定情報管理プログラム
103…機器制御プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網で管理システムに接続されたサービスゲートウェイから機器を遠隔制御するプログラムのためのプログラム設定情報を処理するプログラム設定情報処理方法であって、
サービスゲートウェイが起動されたときに、それが初期化後における初めての起動か否かを判断し、肯定的な判断結果によりオンに、否定的な判断結果によりオフに設定した初期起動フラグを含む起動報告を送信する起動報告ステップと、
管理システムが、起動報告内の初期起動フラグがオンの場合、プログラム設定情報のバックアップ設定情報を含む命令を作成、送信する命令ステップと、
サービスゲートウェイが、命令内のバックアップ設定情報によりプログラム設定情報を上書きする復元ステップと、
サービスゲートウェイが、自身への操作によりプログラム設定情報を変更する変更ステップと、
サービスゲートウェイが、復元ステップまたは変更ステップで生じた変更内容を示す変更報告を作成、送信する変更報告ステップと、
管理システムが、変更報告により、バックアップ設定情報を変更後のプログラム設定情報に等しくするバックアップステップと
を備えることを特徴とするプログラム設定情報処理方法。
【請求項2】
変更報告ステップでは、変更後のプログラム設定情報を含む変更報告を作成、送信し、 バックアップステップでは、変更報告に含まれたプログラム設定情報でバックアップ設定情報を上書きする
ことを特徴とする請求項1記載のプログラム設定情報処理方法。
【請求項3】
サービスゲートウェイと管理システムには、同じ変更報告番号が設定され、
変更報告ステップでは、設定された変更報告番号を更新し、該変更報告番号を含む変更報告を作成、送信し、
管理システムが、設定された変更報告番号を更新したものが、当該変更報告内の変更報告番号に等しいか否かを判定し、等しい場合、バックアップステップを行い、等しくない場合、バックアップ設定情報を含む命令を作成、送信する
ことを特徴とする請求項1記載のプログラム設定情報処理方法。
【請求項4】
起動報告ステップでは、初期起動フラグとプログラム設定情報を含む起動報告を作成、送信し、 バックアップステップでは、起動報告内のプログラム設定情報でバックアップ設定情報を上書きする
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプログラム設定情報処理方法。
【請求項5】
管理システムでは、過去から現在までの各世代の世代番号に、その世代のバックアップ設定情報が関連づけられ、管理システムは、過去の各世代につき、その世代を示す世代番号とその世代の終了時刻とからなる世代管理情報が記憶される世代管理情報データベースを備え、管理システムには、現在の世代を示す現世代番号が設定され、
管理システムが、
起動報告内の初期起動フラグがオンの場合、第1ステップを行い、起動報告内の初期起動フラグがオフの場合、第2ステップを行い、
第1ステップでは、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信し、
第2ステップでは、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を起動報告内のプログラム設定情報で上書きし、上書き後のバックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプログラム設定情報処理方法。
【請求項6】
管理システムは、指定世代番号が設定可能となっており、
第1ステップでは、
指定世代番号の有無を判定し、
指定世代番号を有している場合、指定世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信し、
指定世代番号を有していない場合、現世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信する
ことを特徴とする請求項5記載のプログラム設定情報処理方法。
【請求項7】
プログラム設定情報は、1以上の設定情報につき、その設定情報とそれを示す設定情報IDとからなる単位情報を備え、
復元ステップでは、上書き後のプログラム設定情報に、予め定められた設定情報IDを含む単位情報を含ませる
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のプログラム設定情報処理方法。
【請求項8】
管理システムは、指定世代番号が設定可能となっており、
プログラム設定情報は、1以上の設定情報につき、その設定情報とそれを示す設定情報IDとからなる単位情報を備え、
復元ステップでは、上書き後のプログラム設定情報に、予め定められた設定情報IDを含む単位情報を含ませ、
第1ステップでは、
指定世代番号の有無を判定し、
指定世代番号を有している場合、指定世代番号に等しい世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信し、
指定世代番号を有していない場合、前記予め定められた設定情報IDを含む単位情報を備えるバックアップ設定情報の中で最新の世代番号に関連づけられたバックアップ設定情報を含む命令を作成し、当該バックアップ設定情報に等しいバックアップ設定情報を作成、記憶し、現世代番号を増加した世代番号を関連づけ、現世代番号に等しい世代番号と現在時刻とからなる世代管理情報を世代管理情報データベースに追加し、現世代番号を増加し、命令を送信する
ことを特徴とする請求項5記載のプログラム設定情報処理方法。
【請求項9】
通信網で管理システムに接続されたサービスゲートウェイから機器を遠隔制御するプログラムのためのプログラム設定情報を処理するプログラム設定情報処理システムであって、
サービスゲートウェイが起動されたときに、それが初期化後における初めての起動か否かを判断し、肯定的な判断結果によりオンに、否定的な判断結果によりオフに設定した初期起動フラグを含む起動報告を送信する起動報告ステップと、
管理システムが、起動報告内の初期起動フラグがオンの場合、プログラム設定情報のバックアップ設定情報を含む命令を作成、送信する命令ステップと、
サービスゲートウェイが、命令内のバックアップ設定情報によりプログラム設定情報を上書きする復元ステップと、
サービスゲートウェイが、自身への操作によりプログラム設定情報を変更する変更ステップと、
サービスゲートウェイが、復元ステップまたは変更ステップで生じた変更内容を示す変更報告を作成、送信する変更報告ステップと、
管理システムが、変更報告により、バックアップ設定情報を変更後のプログラム設定情報に等しくするバックアップステップと
を行うことを特徴とするプログラム設定情報処理システム。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれかに記載のプログラム設定情報処理方法を実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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