説明

プロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体

【課題】 状況に応じたアスペクト比で画像を投写することが可能なプロジェクタ等を提供すること。
【解決手段】 プロジェクタ100が、キャリブレーション画像を、投写パネルを介して投写対象物へ向け投写する投写部190と、撮像部110からの撮像情報に基づき、前記投写対象物の形状を決定する形状決定部130と、補正目標領域を設定する補正目標領域設定部140と、前記補正目標領域のアスペクト比を演算するアスペクト比演算部170と、前記補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定する判定部172と、前記設定条件を満たす場合は前記補正目標領域の形状で画像を前記投写パネルに生成し、前記設定条件を満たさない場合は前記基準アスペクト比の画像を前記投写パネルに生成する画像生成部150とを含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像の形状を補正して投写するためのプロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタがスクリーン等に画像を投写する場合、画像に歪みが発生する場合がある。このような画像の歪みを補正する手法として、例えば、特開2005−286572号公報では、投写画像の4隅をスクリーン等の投写対象物の4隅に一致させるようにユーザーに位置調整を行わせ、位置調整情報に基づいて投写対象物の縦横比を演算し、当該縦横比に基づき、投写画像が所定のアスペクト比になるように位置補正情報を生成する手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−286572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、例えば、プロジェクタが、投写対象物の横:縦の比が4:3.1程度の場合に横:縦の比が4:3の画像を投写すると、投写対象物の上端と下端に画像が投写されない領域が発生してしまい、ユーザーに違和感を与える場合がある。また、撮像画像が光学歪み、ノイズ、撮像部の解像度限界等による誤差の影響を受けている場合も投写対象物に非表示領域が発生し、ユーザーに違和感を与える場合がある。
【0005】
本発明の目的は、状況に応じたアスペクト比で画像を投写することが可能なプロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、キャリブレーション画像を、投写パネルを介して投写対象物へ向け投写する投写部と、前記キャリブレーション画像が前記投写対象物に投写された状態における撮像部からの撮像情報または当該状態における操作部からの操作情報に基づき、前記投写対象物の少なくとも一部の形状を決定する形状決定部と、当該形状決定部によって決定された形状に沿った領域であって、かつ、前記投写パネルにおける領域である補正目標領域を設定する補正目標領域設定部と、前記補正目標領域のアスペクト比を演算するアスペクト比演算部と、前記補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記設定条件を満たす場合は前記補正目標領域の形状で画像を前記投写パネルに生成し、前記設定条件を満たさない場合は前記基準アスペクト比の画像を前記投写パネルに生成する画像生成部と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、投写部を含むプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータを、キャリブレーション画像を、投写パネルを介して投写対象物へ向け前記投写部に投写させる投写制御部と、前記キャリブレーション画像が前記投写対象物に投写された状態における撮像部からの撮像情報または当該状態における操作部からの操作情報に基づき、前記投写対象物の少なくとも一部の形状を決定する形状決定部と、当該形状決定部によって決定された形状に沿った領域であって、かつ、前記投写パネルにおける領域である補正目標領域を設定する補正目標領域設定部と、前記補正目標領域のアスペクト比を演算するアスペクト比演算部と、前記補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記設定条件を満たす場合は前記補正目標領域の形状で画像を
前記投写パネルに生成し、前記設定条件を満たさない場合は前記基準アスペクト比の画像を前記投写パネルに生成する画像生成部として機能させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、投写部を含むプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、プロジェクタは、補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定し、当該判定結果に応じたアスペクト比で画像を投写することにより、状況に応じたアスペクト比で画像を投写することができる。
【0010】
また、前記撮像部は、前記投写部によって投写された前記キャリブレーション画像の少なくとも一部と、前記投写対象物の少なくとも一部とを含む領域を撮像して撮像画像を示す前記撮像情報を生成し、前記形状決定部は、前記撮像情報に基づき、前記撮像画像に含まれる前記投写対象物の少なくとも一部の形状を決定してもよい。
【0011】
これによれば、プロジェクタは、撮像情報に基づいて投写対象物の少なくとも一部の形状を決定することができるため、操作情報を入力することなく、所望のアスペクト比で画像を投写することができる。
【0012】
また、前記補正目標領域設定部は、前記形状決定部によって前記投写対象物の全形状が決定されない場合、前記撮像情報に基づき、前記投写パネルの座標系における前記投写対象物の辺によって形成される垂直方向および水平方向の消失点の座標値を決定するととともに、当該座標値に基づき、前記形状決定部による前記投写対象物の未決定部分を補完してもよい。
【0013】
これによれば、プロジェクタは、撮像画像に投写対象物の全部が含まれない場合であっても投写対象物の未決定部分を補完することができるため、より汎用的に状況に応じたアスペクト比で画像を投写することができる。
【0014】
また、前記判定部は、前記補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が所定範囲内にあるかどうかを判定することにより、前記設定条件を満たすかどうかを判定してもよい。
【0015】
これによれば、プロジェクタは、アスペクト比の相違を範囲で判定することにより、測定誤差等を吸収することができるため、投写対象物に非表示領域が発生する事態の発生を抑制することができる。
【0016】
また、前記判定部は、前記形状決定部によって前記投写対象物の全形状が決定されない場合は当該全形状が決定される場合と比べて前記所定範囲を狭く設定してもよい。
【0017】
これによれば、プロジェクタは、画像の歪み等が大きい場合により厳しく判定することにより、誤った形状で画像を投写する事態の発生を抑制することができる。
【0018】
また、前記補正目標領域設定部は、前記形状決定部によって決定された形状よりも少なくとも1画素分広い領域を前記補正目標領域として設定してもよい。
【0019】
これによれば、プロジェクタは、少なくとも1画素分広い領域を補正目標領域として設定することにより、投写対象物に非表示領域が発生する事態の発生を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来の投写画像を示す図である。
【図2】プロジェクタのロール角を示す図である。
【図3】従来の歪み補正後の投写画像を示す図である。
【図4】第1の実施例におけるプロジェクタの機能ブロック図である。
【図5】第1の実施例における投写手順を示すフローチャートである。
【図6】図6(A)は、全白のキャリブレーション画像を示す図であり、図6(B)は、中央白のキャリブレーション画像を示す図であり、図6(C)は、全黒のキャリブレーション画像を示す図である。
【図7】図7(A)は、全白のキャリブレーション画像の撮像画像を示す図であり、図7(B)は、中央白のキャリブレーション画像の撮像画像を示す図であり、図7(C)は、全黒のキャリブレーション画像の撮像画像を示す図である。
【図8】撮像画像における補正後のスクリーンの一例を示す図である。
【図9】第1の実施例における補正目標領域設定手順を示すフローチャートである。
【図10】垂直消失点と水平消失点を示す模式図である。
【図11】第1の実施例におけるアスペクト比補正手順を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施例におけるプロジェクタの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明をプロジェクタに適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0022】
(従来の問題点)
図1は、従来の投写画像12を示す図である。従来のプロジェクタは、投写対象物の一種であるスクリーン10の横:縦の比が4:3.1程度の場合であっても、設定に応じて横:縦の比が4:3の画像を投写していた。このため、図1に示すように、スクリーン10の上端と下端に画像が投写されない領域が発生してしまい、ユーザーに違和感を与えていた。また、従来のプロジェクタは、撮像画像に応じて画像の歪みを補正しているが、当該撮像画像が光学歪み、ノイズ、撮像部の解像度限界等による誤差の影響を受けている場合、スクリーン10に非表示領域が発生し、ユーザーに違和感を与えていた。
【0023】
図2は、プロジェクタ20のロール角を示す図である。また、従来のプロジェクタ20は、縦方向の投写角度(ピッチ角)、横方向の投写角度(ヨー角)に応じて画像の歪みを補正していたが、投写光の光軸に対するプロジェクタ20の回転角度(ロール角)を用いていないため、プロジェクタ20の設置されたテーブル等が傾いている場合、画像の歪みを正確に補正することができなかった。
【0024】
図3は、従来の歪み補正後の投写画像12を示す図である。また、従来のプロジェクタ20は、撮像部(例えば、CCDセンサー等)の撮像領域(例えば,CCDパネル等)の座標値を用いて多くの演算を行っていた。このため、撮像部のプロジェクタ20への取り付け位置が本来の位置からわずかにずれている場合であっても、従来の歪み補正後の投写画像12が図3に示すように歪んでしまっていた。
【0025】
(第1の実施例)
これらの問題を解決するため、本実施例におけるプロジェクタは、補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定し、当該判定結果に応じたアスペクト比で画像を投写することにより、状況に応じたアスペクト比で画像を投写する機能を有する。また、本実施例におけるプロジェクタは、ロール角を用いて画像の歪みを補正する機能を有する。さらに、本実施例におけるプロジェクタは、画像の座標値に関する演算を投写パネルの座標系で演算する機能を有する。
【0026】
次に、これらの機能を有するプロジェクタ100の機能ブロックについて説明する。図4は、第1の実施例におけるプロジェクタ100の機能ブロック図である。プロジェクタ100は、スクリーン10に投写されたキャリブレーション画像を撮像して撮像画像を示す撮像情報を生成する撮像部110と、種々のデータを記憶する記憶部120と、撮像情報に基づき、スクリーン10の少なくとも一部の形状を決定する形状決定部130とを含んで構成されている。
【0027】
また、記憶部120は、画像を生成するための画像情報122、撮像部110からの撮像情報124、基準アスペクト比や判定基準値等を示す基準データ126等を記憶している。
【0028】
また、プロジェクタ100は、補正目標領域を設定する補正目標領域設定部140と、投写パネルの一種である液晶パネルの補正目標領域に画像を生成する画像生成部150と
、当該画像を投写する投写部190と、補正目標領域のアスペクト比を演算するアスペクト比演算部170と、種々の判定を行う判定部172と、プロジェクタ100の縦方向の投写角度を判定する縦投写角判定部180とを含んで構成されている。
【0029】
また、補正目標領域設定部140は、形状決定部130からの情報に基づき、補正目標位置情報を生成する補正目標位置情報生成部142と、撮像領域の座標値を液晶パネルの座標値に変換する座標変換部144と、当該座標値に基づき、補正目標領域を設定する領域設定部146とを含んで構成されている。
【0030】
なお、これらの各部の機能をプロジェクタ100に実装するためのハードウェアとしては、例えば、以下のハードウェアが採用されてもよい。例えば、撮像部110としてはCCDセンサー等、記憶部120としてはRAM、HDD等、形状決定部130、補正目標領域設定部140、アスペクト比演算部170、判定部172としてはCPU等、画像生成部150としては画像処理回路、液晶駆動回路等、縦投写角判定部180としては角度センサー等、投写部190としては液晶パネル、ランプ、投写レンズ等が採用されてもよい。
【0031】
なお、プロジェクタ100は、これらの各部の機能を実装するためのプログラムを記憶した情報記憶媒体200から当該プログラムを読み取って各部の機能を実装してもよい。このような情報記憶媒体200としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、そのプログラムの読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。
【0032】
次に、これらの各部を用いた投写手順について説明する。図5は、第1の実施例における投写手順を示すフローチャートである。例えば、プロジェクタ100は、プロジェクタ100が起動した場合、ユーザーから補正指示があった場合等に画像の歪みを補正する。画像の歪みを補正する場合、まず、画像生成部150は、画像情報122に基づき、キャリブレーション画像を生成し、投写部190は、当該キャリブレーション画像をスクリーン10へ向け投写する(ステップS1)。
【0033】
撮像部110は、スクリーン10に投写されたキャリブレーション画像を撮像して撮像情報124を生成し、記憶部120に記憶する(ステップS2)。本実施例では、プロジェクタ100は、3種類のキャリブレーション画像を投写し、撮像する。
【0034】
図6(A)は、全白のキャリブレーション画像300を示す図であり、図6(B)は、中央白のキャリブレーション画像301を示す図であり、図6(C)は、全黒のキャリブレーション画像302を示す図である。まず、プロジェクタ100は、全白(画像全体が白)のキャリブレーション画像300を投写し、自動露出で撮像する。
【0035】
次に、プロジェクタ100は、全体の画像と比例形状の中央領域(例えば、画像全体の9分の1の領域であって、画像の中央にある領域)が白であり、中央領域以外の領域が黒であるキャリブレーション画像301を投写し、キャリブレーション画像300撮像時の自動露出によって決定された露出で撮像する。さらに、プロジェクタ100は、全黒(画像全体が黒)のキャリブレーション画像302を投写し、キャリブレーション画像300撮像時の自動露出によって決定された露出で撮像する。
【0036】
図7(A)は、全白のキャリブレーション画像300の撮像画像400を示す図であり、図7(B)は、中央白のキャリブレーション画像301の撮像画像401を示す図であり、図7(C)は、全黒のキャリブレーション画像302の撮像画像402を示す図である。
【0037】
例えば、図7(A)に示すように、キャリブレーション画像300の一部がスクリーン10の外部にはみ出している場合であっても、図7(B)に示すように、キャリブレーション画像301の中央領域はスクリーン10上に投写されている。これにより、プロジェクタ100は、スクリーン10における全白画像の輝度値、形状等を把握することができる。なお、3種類のキャリブレーション画像300〜302の撮像順序は任意である。
【0038】
形状決定部130は、撮像部110による上記3種類の撮像が終了したかどうかを判定し(ステップS3)、撮像が終了した場合、撮像情報124に基づき、撮像領域におけるスクリーン10の位置を示す投写対象位置情報を生成する(ステップS4)。具体的には、例えば、形状決定部130は、撮像画像400と撮像画像402との差分画像を生成し、当該差分画像に対してエッジ検出等を行うことにより、撮像領域におけるスクリーン10と背景部分との境界線を決定し、当該境界線の位置に関する投写対象位置情報を生成する。なお、差分画像を用いるのは蛍光灯等の光が撮像画像400等に写ることによるノイズの影響をなくすためである。
【0039】
補正目標位置情報生成部142は、形状決定部130からの投写対象位置情報に基づき、補正目標位置情報を生成する(ステップS5)。図8は、撮像画像403における補正後のスクリーン10の一例を示す図である。例えば、補正目標位置情報生成部142は、撮像画像403におけるスクリーン10を1画素分大きくした領域ABCD(図8の破線で示す領域)を設定し、領域ABCDの位置に関する(例えば、当該領域の4隅の撮像領域における座標値等を示す)補正目標位置情報を生成する。
【0040】
座標変換部144は、補正目標位置情報生成部142からの補正目標位置情報に基づき、領域ABCDの撮像領域における座標値を液晶パネルにおける座標値に変換する(ステップS6)。なお、この変換としては、具体的には、例えば、射影変換等が該当する。
【0041】
領域設定部146は、座標変換部144による座標変換後の座標値に基づき、補正目標領域を設定する(ステップS7)。次に、補正目標領域の設定について、より詳細に説明する。図9は、第1の実施例における補正目標領域設定手順を示すフローチャートである。
【0042】
領域設定部146は、形状決定部130によって差分画像におけるスクリーン10の4辺が検出されたかどうかを判定する(ステップS11)。また、領域設定部146は、4辺が検出されなかった場合、スクリーン10の3辺が検出されたかどうかを判定する(ステップS12)。
【0043】
図10は、垂直消失点Vと水平消失点Hを示す模式図である。例えば、図10に示す例では、スクリーン10の上辺、下辺、左辺の3辺が検出されている。領域設定部146は、3辺が検出されている場合、垂直、水平のどちらか一方の消失点に基づき、もう一方の消失点を決定する(ステップS13)。
【0044】
具体的には、例えば、領域設定部146は、図10に示す例の場合、Z=1である平面に仮想投写面14を設定し、スクリーン10の上辺の延長線と下辺の延長線が交わる水平消失点Hの座標値を演算する。
【0045】
垂直消失点Vは左辺の延長線上にあり、かつ、各消失点と原点Oのなす角HOVは直角である。領域設定部146は、この性質を利用してスクリーン10の左辺の延長線と右辺の延長線が交わる垂直消失点Vの座標値を演算する。
【0046】
一方、3辺が検出されていない場合、領域設定部146は、スクリーン10の縦辺(左辺または右辺)と横辺(上辺または下辺)が検出されているかどうかを判定する(ステップS14)。縦辺と横辺が検出されている場合、領域設定部146は、縦投写角、横投写角、ロール角が変数の式に基づき、各消失点を決定する(ステップS15)。
【0047】
例えば、縦投写角をθ、横投写角をφ、ロール角をψとすると、仮想投写面14における各消失点の座標値(X,Y)は、
【0048】
【数1】

【0049】
【数2】

で表される。なお、これらの式の根拠については後述する。
【0050】
また、ここで、縦投写角は、例えば、スクリーン10と投写部190による投写光の光軸との垂直方向の相対的な角度のことであり、横投写角は、例えば、スクリーン10と投写部190による投写光の光軸との水平方向の相対的な角度のことである。また、縦投写角は縦投写角判定部180によって判定されるプロジェクタ100の垂直方向の傾きを示す値であってもよい。
【0051】
領域設定部146は、縦投写角判定部180によって判定されたプロジェクタ100の垂直方向の傾きを示す値をθに代入することにより、上記の式をφとψの連立方程式として解くことができ、垂直消失点と水平消失点を決定することができる。
【0052】
一方、横辺と縦辺が検出されていない場合、領域設定部146は、スクリーン10の上辺と下辺が検出されているかどうかを判定する(ステップS16)。上辺と下辺が検出されている場合、領域設定部146は、ステップS15と同様に各消失点を決定する(ステップS17)。具体的には、領域設定部146は、上辺と下辺の位置情報から水平消失点を決定することができる。また、垂直消失点は、ステップS15と同様に、縦投写角判定部180によって判定されたプロジェクタ100の垂直方向の傾きを示す値をθに代入することにより、上記の式をφとψの連立方程式として解くことができ、垂直消失点を決定することができる。
【0053】
一方、上辺と下辺が検出されていない場合、領域設定部146は、スクリーン10の上辺または下辺が検出されているかどうかを判定する(ステップS18)。上辺または下辺が検出されている場合、領域設定部146は、特開2006−60447号に記載された従来の手法を用いて各消失点を決定する(ステップS19)。
【0054】
また、以上の条件のいずれにも当てはまらない場合、画像生成部150は、画像情報122に基づき、画像の歪みを補正できないことを示す画像を生成し、投写部190は、当該画像を投写し(ステップS20)、プロジェクタ100は歪み補正処理を終了する。
【0055】
また、領域設定部146は、ステップS13、S15、S17、S19のいずれかの処理によって消失点を決定した場合、既知のスクリーン10の座標値と、各消失点の座標値に基づき、補正目標領域の不足辺を補完する(ステップS21)。
【0056】
以上の手順により補正目標領域の形状が決定される。補正目標領域の形状が決定された状態で、領域設定部146は、補正目標領域のアスペクト比を補正する(ステップS22)。ここで、アスペクト比補正手順についてより詳細に説明する。図11は、第1の実施例におけるアスペクト比補正手順を示すフローチャートである。
【0057】
アスペクト比演算部170は、領域設定部146によって決定された補正目標領域のアスペクト比を演算する(ステップS30)。なお、アスペクト比は、縦辺の長さを横辺の長さで割った値である。例えば、横辺の長さ:縦辺の長さが4:3であれば、アスペクト比は0.75である。
【0058】
判定部172は、形状決定部130によってスクリーン10の4辺が検出されたかどうかを判定する(ステップS31)。当該4辺が検出されている場合、判定部172は、条件を補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比の差が10%以内に設定する(ステップS32)。
【0059】
なお、基準アスペクト比は、例えば、プロジェクタ100の製造業者やユーザーによって設定される望ましいアスペクト比のことであり、基準データ126の一部として記憶部120に記憶されている。例えば、基準アスペクト比が0.75である場合、上記条件は補正目標領域のアスペクト比が0.675以上0.825以下となる。
【0060】
また、判定部172は、上記4辺が検出されていない場合、条件を補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比の差が3%以内に設定する(ステップS32)。例えば、基準アスペクト比が0.75である場合、この条件は補正目標領域のアスペクト比が0.7275以上0.7725以下となる。
【0061】
そして、判定部172は、アスペクト比演算部170によって演算された補正目標領域のアスペクト比が、設定した条件を満たすかどうかを判定する(ステップS34)。条件を満たさない場合、判定部172は、基準アスペクト比になるように補正目標領域を設定する(ステップS35)。
【0062】
判定部172は、液晶パネルにおける最終的な補正目標領域の4隅の座標値を示す情報を画像生成部150に出力する。画像生成部150は、当該情報と、画像情報122に基づき、液晶パネルにおける補正目標領域に画像を生成する(ステップS8)。投写部190は、当該画像を投写する(ステップS9)。
【0063】
以上のように、本実施例によれば、プロジェクタ100は、補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定し、当該判定結果に応じたアスペクト比で画像を投写することにより、状況に応じたアスペクト比で画像を投写することができる。
【0064】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、撮像情報に基づいてスクリーン10の少なくとも一部の形状を決定することができるため、操作情報を入力することなく、正確に画像の歪みを補正でき、所望のアスペクト比で画像を投写することができる。
【0065】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、撮像画像にスクリーン10の全部が
含まれない場合であってもスクリーン10の未決定部分を補完することができるため、より汎用的に状況に応じたアスペクト比で画像を投写することができる。
【0066】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、アスペクト比の相違を範囲で判定することにより、測定誤差等を吸収することができるため、スクリーン10に非表示領域が発生する事態の発生を抑制することができる。
【0067】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、形状決定部130によってスクリーン10の全形状が決定されない場合は当該全形状が決定される場合と比べて判定用の範囲を狭く設定することにより、画像の歪み等が大きい場合により厳しく判定することができ、誤った形状で画像を投写する事態の発生を抑制することができる。
【0068】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、スクリーン10の形状よりも少なくとも1画素分広い領域を補正目標領域として設定することにより、スクリーン10に非表示領域が発生する事態の発生を抑制することができる。
【0069】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、投写パネルの座標系におけるスクリーン10の辺によって形成される垂直方向および水平方向の消失点の座標値を決定するととともに、当該座標値に基づき、形状決定部130によるスクリーン10の未決定部分を補完することにより、プロジェクタ100が、投写光の光軸に対して傾いている場合や撮像部110の取り付け誤差が発生している場合であっても正確に画像の歪みを補正することができる。
【0070】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、プロジェクタ100の回転角を変数とする演算を行うことにより、投写光の光軸に対して傾いている場合であっても正確に画像の歪みを補正することができる。また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、当該回転角を0度として演算することにより、プロジェクタ100の回転角を変数とする演算を行うことができない場合であっても、画像の歪みを補正することができる。
【0071】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、投写パネルにおける座標値に基づいて補正目標領域を設定することにより、撮像部110の取り付け状態に誤差が生じている場合であっても画像の歪みを適切に補正することができる。
【0072】
(消失点の求め方についての説明)
ここで、上述した消失点の求め方についてより詳細に説明する。ピッチ角θとヨー角φを固定しておけば、スクリーン10がロール方向に回転しても補正形状には影響しないため、ピッチ角θ、ヨー角φ、ロール角ψの順序でプロジェクタ100を回転させることとする。
【0073】
ピッチ角θ、ヨー角φ、ロール角ψの回転を行う3次元の回転行列は、
【0074】
【数3】

したがって、
【0075】
【数4】

となる(θは向きが逆なので−θの回転になっている)。
【0076】
これは、プロジェクタ100を外から見たときの回転であり、プロジェクタ100自身からはこの行列とは反対方向に回転しているように見える。したがって、プロジェクタ100から見たスクリーン10の回転を表す座標変換行列はこの逆行列になる。回転行列は、直交行列の一種であるため、逆行列を求めるには、
【0077】
【数5】

を求めればよい。
【0078】
転置行列R’で回転前の水平方向の無限遠点[1:0:0]と垂直方向の無限遠点[0:1:0]を回転させると消失点を求めることができる。すなわち、3次元空間においては、垂直消失点と水平消失点は互いに直交している。なお、奥行方向の無限遠点[0:0:1]を回転させると
スクリーン10の法線を求めることができる。具体的には、
垂直消失点V=[sinψcosφ:-sinψsinφsinθ+cosψcosθ:sinψsinφcosθ+cosψsinθ]・・・式(3)
水平消失点H=[cosψcosφ:-cosψsinφsinθ-sinψcosθ:cosψsinφcosθ-sinψsinθ]・・・式(4)
スクリーン10の法線=[-sinφ:-cosφsinθ:cosφcosθ]
となる。
【0079】
なお、ここで、[x:y:z]は射影幾何学における点x,y,zを表している。垂直消失点Vと水平消失点Hの3次元座標値をZ成分で割ることにより、上述した式(1)および(2)で座標値を表すことができる。
【0080】
また、垂直消失点Vとスクリーン10の横辺から水平消失点を求める場合は以下の演算を行えばよい。上述したように、垂直消失点Vと水平消失点Hは3次元空間では直交している。したがって、垂直消失点V[a:b:c]とすると、水平消失点HはVを法線とする平面
上になければならない。Vを法線とする平面の方程式はax+by+cz=0なので、z=1を代入す
れば、水平消失点Hは直線ax+by+c=0上にあることになる。したがって、水平消失点Hは
横辺と直線ax+by+c=0の交点として求められる。
【0081】
また、スクリーン10の縦辺および横辺と縦投写角θから以下の演算を行うことにより、垂直消失点Vを求めることができる。まず、左辺または右辺の式をAx+By+C=0とし、上
辺または下辺の式をDx+Ey+F=0とする。
【0082】
上述した垂直消失点Vおよび水平消失点Hの式をそれぞれ縦辺および横辺の式に代入してまとめると、
0=Atanψcosφ+Bc osθ+Csinθ+-Bsinθ+Ccosθtanψsinφ
0=Dcosφ-Ecosθ+Fsinθtanψ+-Esinθ+Fcosθsinφ
となる。縦投写角判定部180からθを得ることができ、この2式に含まれる未知数はφとψだけとなるため、垂直消失点Vを求めることができる。
【0083】
また、水平消失点Hと縦投写角θから以下の演算を行うことにより、垂直消失点Vを求めることができる。まず、式(3)および(4)を縦投写角判定部180からのθを用いてX軸に対して回転すると、
垂直消失点V’=[sinψcosφ:cosψ:sinψsinφ]
水平消失点H’=[cosψcosφ:-sinψ:cosψsinφ]
となる。
【0084】
水平消失点Hは既知であるため、θ回転したH’の成分も求められる。そこで、H’の成分からV’を求めるため、V’の成分を定数倍すると、
垂直消失点V’=[cosφ:cosψ/sinψ:sinφ]
=[cosψcosφ:-sinψ-1/-sinψ:cosψsinφ]
となる。
【0085】
したがって、この式のY成分をV'y=H'y-1/H'yと置き換えるとH’からV’を求める
ことができる。V’が求められた場合、X軸を中心に−θ回転させることにより、垂直消失点Vを求めることができる。
【0086】
また、縦投写角判定部180からのθのみから垂直消失点Vを求める場合は、ロール角ψを0度とする。式(1)にψ=0を代入すると、垂直消失点V=(0,1/tanθ)となり、θから垂直消失点Vを求めることができる。
【0087】
(第2の実施例)
図12は、第2の実施例におけるプロジェクタ101の機能ブロック図である。プロジェクタ101は、撮像部110に代えてユーザーの操作情報128を入力する操作部160を有している。また、記憶部120は、撮像情報124に代えて操作情報128を記憶する。
【0088】
例えば、ユーザーがリモコン(リモートコントローラ)を用いて投写画像12の4隅をスクリーン10の4隅に移動させる操作を行った場合、操作部160は、当該操作の内容を示す操作情報128を入力し、記憶部120に記憶する。形状決定部130は、操作情報128に基づいてスクリーン10の形状を決定し、補正目標領域設定部140は、当該形状に応じて補正目標領域を設定する。
【0089】
以上のように、撮像情報を用いない場合であっても、プロジェクタ101は、第1の実施例と同様に、正確に画像の歪みを補正することができる。
【0090】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明の適用は、画像の歪み補正には限定されず、例えば、指示位置の検出、画像の明るさ補正、画像の色補正等に適用されてもよい。
【0091】
また、ステップS32における条件の値は10%には限定されず、ステップS33における条件の値も3%には限定されず、任意の数値を適用可能である。また、ステップS32およびステップS33における条件が同一の条件であってもよい。また、ステップS32〜S34では、判定部172は、補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との
差分値を用いて判定しているが、差分値以外にも、例えば、比率等の相違を示す種々の値を採用可能である。
【0092】
また、上述した実施例ではスクリーン10よりも1画素分大きい領域を適用したが、スクリーン10と一致する領域であってもよく、スクリーン10よりも2画素分以上大きい領域であってもよい。また、当該領域は、液晶パネルの画素数と撮像領域の画素数の比率から決定されてもよい。
【0093】
また、プロジェクタ100、101がズーム機能を有する場合、プロジェクタ100、101は、ズーム状態に応じた補正を行ってもよい。また、上述した実施例では、撮像画像の差分画像を用いているが、撮像画像400、401をそのまま用いてもよい。また、キャリブレーション画像は、上述したキャリブレーション画像300〜302には限定されない。例えば、プロジェクタ100、101は、キャリブレーション画像300のみを用いてもよいし、キャリブレーション画像301のみを用いてもよいし、キャリブレーション画像301に代えて白と黒の市松模様のキャリブレーション画像を用いてもよい。
【0094】
また、投写対象物は、スクリーン10には限定されず、例えば、ホワイトボード、黒板、壁に設けられた長方形枠等の矩形の投写対象領域を有する種々の投写対象物を採用可能である。また、プロジェクタ100、101としては、例えば、液晶プロジェクタ、CRT(Cathode Ray Tube)プロジェクタ、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたプロジェクタ等を用いてもよい。なお、DMDは米国テキサスインスツルメンツ社の商標である。
【符号の説明】
【0095】
10 スクリーン、12 投写画像、14 仮想投写面、20、100、101 プロジェクタ、110 撮像部、120 記憶部、122 画像情報、124 撮像情報、126 基準データ、128 操作情報、130 形状決定部、140 補正目標領域設定部、142 補正目標位置情報生成部、144 座標変換部、146 領域設定部、150 画像生成部、160 操作部、170 アスペクト比演算部、172 判定部、180 縦投写角判定部、190 投写部、200 情報記憶媒体、300〜302 キャリブレーション画像、400〜403 撮像画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリブレーション画像を、投写パネルを介して投写対象物へ向け投写する投写部と、
前記キャリブレーション画像が前記投写対象物に投写された状態における撮像部からの撮像情報または当該状態における操作部からの操作情報に基づき、前記投写対象物の少なくとも一部の形状を決定する形状決定部と、
当該形状決定部によって決定された形状に沿った領域であって、かつ、前記投写パネルにおける領域である補正目標領域を設定する補正目標領域設定部と、
前記補正目標領域のアスペクト比を演算するアスペクト比演算部と、
前記補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記設定条件を満たす場合は前記補正目標領域の形状で画像を前記投写パネルに生成し、前記設定条件を満たさない場合は前記基準アスペクト比の画像を前記投写パネルに生成する画像生成部と、
を含むことを特徴とするプロジェクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記撮像部は、前記投写部によって投写された前記キャリブレーション画像の少なくとも一部と、前記投写対象物の少なくとも一部とを含む領域を撮像して撮像画像を示す前記撮像情報を生成し、
前記形状決定部は、前記撮像情報に基づき、前記撮像画像に含まれる前記投写対象物の少なくとも一部の形状を決定することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記補正目標領域設定部は、前記形状決定部によって前記投写対象物の全形状が決定されない場合、前記撮像情報に基づき、前記投写パネルの座標系における前記投写対象物の辺によって形成される垂直方向および水平方向の消失点の座標値を決定するととともに、当該座標値に基づき、前記形状決定部による前記投写対象物の未決定部分を補完することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記判定部は、前記補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が所定範囲内にあるかどうかを判定することにより、前記設定条件を満たすかどうかを判定することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項5】
請求項4に記載のプロジェクタにおいて、
前記判定部は、前記形状決定部によって前記投写対象物の全形状が決定されない場合は当該全形状が決定される場合と比べ前記所定範囲を狭く設定することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記補正目標領域設定部は、前記形状決定部によって決定された形状よりも少なくとも1画素分広い領域を前記補正目標領域として設定することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項7】
投写部を含むプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムであって、
前記コンピュータを、
キャリブレーション画像を、投写パネルを介して投写対象物へ向け前記投写部に投写させる投写制御部と、
前記キャリブレーション画像が前記投写対象物に投写された状態における撮像部からの
撮像情報または当該状態における操作部からの操作情報に基づき、前記投写対象物の少なくとも一部の形状を決定する形状決定部と、
当該形状決定部によって決定された形状に沿った領域であって、かつ、前記投写パネルにおける領域である補正目標領域を設定する補正目標領域設定部と、
前記補正目標領域のアスペクト比を演算するアスペクト比演算部と、
前記補正目標領域のアスペクト比と基準アスペクト比との相違を示す値が設定条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
前記設定条件を満たす場合は前記補正目標領域の形状で画像を前記投写パネルに生成し、前記設定条件を満たさない場合は前記基準アスペクト比の画像を前記投写パネルに生成する画像生成部として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
投写部を含むプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
請求項7に記載のプログラムを記憶した情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−135972(P2009−135972A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−58881(P2009−58881)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【分割の表示】特願2007−44241(P2007−44241)の分割
【原出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】