説明

プロジェクタ及びその制御方法

【課題】幼児等の操作によって光源が不用意に点灯してしまうことを抑制可能なプロジェクタ及びその制御方法を提供する。
【解決手段】スタンバイ状態において電源キーの操作がなされると、制御部20は、カバー検出部31に指示をして、レンズカバーの位置を検出させ、レンズカバーが中間位置にあるか否かを判断する。この結果、レンズカバーが中間位置にない場合には、制御部20は、スタンバイ状態のまま処理を終了する。一方、レンズカバーが中間位置にある場合には、制御部20は、電源回路28に指示をして動作電力の供給を開始させて、プロジェクタ1をオン状態に移行させ、さらに、光源制御部29に指示をして光源11を点灯させる。この結果、入力端子群25に入力される画像情報に応じた画像が画像投写部10から投写される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源から射出された光を変調して投写するプロジェクタ及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超高圧水銀ランプ等の光源から射出された光を変調して、投写レンズからスクリーン等に投写するプロジェクタを家庭で使用する場合に、プロジェクタを幼児の手の届く位置に放置してしまうと、幼児が誤って電源を投入して光源を点灯させ、投写光を覗き見てしまう恐れがある。プロジェクタの投写光を直接覗き見てしまうと、激しい眩しさを感じ、一時的に視力が低下する症状が生じ得る。
特許文献1には、光源が不用意に点灯しないように、投写レンズを繰り出す操作を行うことによって電源スイッチをオンとするバッテリー駆動型の小型ビデオプロジェクタが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平6−186522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のビデオプロジェクタは、バッグ等に収納した状態で電源スイッチが不用意にオンとなるのを防ぐには効果的であるが、投写レンズを繰り出す操作は、幼児にとっても簡単な操作であるため、幼児が投写光を覗き見てしまうことを防止するには有効ではない。
また、投写レンズの前面に開閉式のレンズカバーを備えたプロジェクタが存在するが、レンズカバーを閉め忘れたり、幼児がレンズカバーを開いてしまったりする恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例に係るプロジェクタは、光源と、前記光源から射出された光を変調して画像光を形成する光変調装置と、前記光変調装置で形成された画像光を投写する投写光学系と、前記投写光学系の射出側に開閉可能に備えられ、前記投写光学系を覆う閉位置及び前記投写光学系を露出させる開位置の間を移動可能なカバー部材と、前記カバー部材の位置を検出する位置検出部と、前記光源を点灯させるための操作を受け付ける電源操作部と、前記電源操作部が操作された場合に、前記光源を点灯させる光源制御部と、を備え、前記光源制御部は、前記電源操作部が前記操作を受け付けた際、前記カバー部材が前記閉位置と前記開位置との間の所定の位置に位置することを前記位置検出部が検出した場合に、前記光源を点灯させることを特徴とする。
【0007】
このプロジェクタによれば、電源操作部が操作された際、カバー部材が閉位置と開位置との間の所定の位置に位置する場合に、光源制御部が光源を点灯させる構成であるため、光源を点灯させるためには、カバー部材の位置を所定の位置に移動させる必要がある。このため、例えば、スイッチ等の簡単な操作のみで光源が点灯してしまうことがなくなり、幼児等の操作によって光源が不用意に点灯してしまうことを抑制することが可能となる。
【0008】
[適用例2]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記光源制御部は、前記カバー部材が前記所定の位置から前記開位置に移動したことを前記位置検出部が検出した場合に、前記光源を点灯させることが望ましい。
【0009】
このプロジェクタによれば、カバー部材が所定の位置から開位置に移動した後で光源を点灯させるため、カバー部材に光源からの光が照射されるのを抑制することができる。この結果、光の照射に伴うカバー部材の熱的なダメージを抑制することが可能となる。
【0010】
[適用例3]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記カバー部材の位置を前記閉位置に規制する第1の規制部と、前記カバー部材の位置を前記開位置に規制する第2の規制部と、をさらに備えることが望ましい。
【0011】
このプロジェクタによれば、カバー部材を閉位置に規制する第1の規制部と、開位置に規制する第2の規制部とを備えているため、カバー部材は、閉位置又は開位置で安定しやすくなる。この結果、カバー部材が、開位置と閉位置との間の所定の位置、即ち光源を点灯可能な位置に位置する頻度が低くなるため、光源が不用意に点灯してしまうことをさらに抑制することが可能となる。
【0012】
[適用例4]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記カバー部材が前記所定の位置にあるか否かを視認させる位置合わせ部をさらに備えることが望ましい。
【0013】
このプロジェクタによれば、カバー部材が所定の位置にあるか否かを視認可能にする位置合わせ部を備えているため、カバー部材を所定の位置に移動させることが容易になる。
【0014】
[適用例5]上記適用例に係るプロジェクタにおいて、前記位置検出部は、前記カバー部材の位置を非接触で検出することが望ましい。
【0015】
このプロジェクタによれば、位置検出部が非接触でカバー部材の位置を検出するため、検出時に摩擦力等の抗力が生じない。このため、抗力によって検出位置(所定の位置)で安定しやすくなることがないため、カバー部材が不用意に検出位置に位置してしまう頻度を低くすることが可能となる。
【0016】
[適用例6]本適用例に係るプロジェクタの制御方法は、光源と、前記光源から射出された光を変調して画像光を形成する光変調装置と、前記光変調装置で形成された画像光を投写する投写光学系と、前記投写光学系の射出側に開閉可能に備えられ、前記投写光学系を覆う閉位置及び前記投写光学系を露出させる開位置の間を移動可能なカバー部材と、を備えたプロジェクタの制御方法であって、前記光源を点灯させるための操作を受け付ける第1のステップと、前記第1のステップで前記操作を受け付けた際に、前記カバー部材の位置を検出する第2のステップと、前記第2のステップで、前記カバー部材が前記閉位置と前記開位置との間の所定の位置に位置することが検出された場合に、前記光源を点灯させる第3のステップと、を備えたことを特徴とする。
【0017】
このプロジェクタの制御方法によれば、光源を点灯させるための操作を受け付けた際、カバー部材が閉位置と開位置との間の所定の位置に位置する場合に光源を点灯させるため、光源を点灯させるためには、カバー部材の位置を所定の位置に移動させる必要がある。このため、例えば、スイッチ等の簡単な操作のみで光源が点灯してしまうことがなくなり、幼児等の操作によって光源が不用意に点灯してしまうことを抑制することが可能となる。
【0018】
また、上述したプロジェクタ及びその制御方法がプロジェクタに備えられたコンピュータ(CPU)を用いて構築されている場合には、上記形態及び上記適用例は、その機能を実現するためのプログラム、或いは当該プログラムを前記コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体等の態様で構成することも可能である。記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコード等の符号が印刷された印刷物、プロジェクタの内部記憶装置(RAMやROM等のメモリ)、及び外部記憶装置等、前記コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係るプロジェクタについて、図面を参照して説明する。本実施形態のプロジェクタは、光源から射出された光を、外部から入力される画像情報に応じて変調して画像光を形成し、この画像光を投写レンズによりスクリーン等に拡大投写して、画像情報に応じた画像を表示するものである。
【0020】
図1は、本実施形態のプロジェクタの斜視図である。
図1に示すように、プロジェクタ1は、装置本体が筐体2によって覆われた構成になっている。筐体2の上面2tには、ユーザにより入力操作が行われる複数の操作キーを備えた操作パネル22が設けられ、操作パネル22の近傍には、プロジェクタ1の動作状態を報知するためのLED表示部30が備えられている。
【0021】
筐体2の前面2fには、投写レンズ13の射出面を露出させるための開口部3が形成されている。開口部3には、カバー部材としてのレンズカバー4が開閉可能に備えられており、開口部3をレンズカバー4で閉塞することによって、投写レンズ13を保護することが可能になっている。レンズカバー4は、合成樹脂製で略矩形の板状体であり、その1つの角部には、開閉操作を行うための操作ツマミ4aが一体的に形成されている(図3参照)。操作ツマミ4aは、筐体2の上面2tに形成されたスリット5から露出しており、そのスリット5に沿って操作ツマミ4aを左右にスライド操作することによって、レンズカバー4の開閉を行うことができる。また、操作ツマミ4aは、筐体2の上面2tよりも上方に突出するようになっており、スライド操作を容易にしている。
【0022】
図2は、プロジェクタ1の平面図であり、スリット5の周辺の部位を部分的に示している。また、図3(a)〜(c)は、プロジェクタ1の正面図であり、レンズカバー4の開閉状態を示している。
図2に示すように、スリット5は、筐体2の前面2fと略平行に形成されており、レンズカバー4は、操作ツマミ4aがスリット5の右端部5aに当接する位置と、操作ツマミ4aがスリット5の左端部5bに当接する位置との間を移動可能になっている。
【0023】
操作ツマミ4aをスライド操作して、スリット5の右端部5aに当接させると、レンズカバー4は、図3(a)に示すように開口部3を閉塞し、投写レンズ13を覆ってその射出面を保護する。また、操作ツマミ4aをスライド操作して、スリット5の左端部5bに当接させると、レンズカバー4は、図3(c)に示すように、投写レンズ13の前方(射出方向)から退避し、開口部3を開放させる。この結果、開口部3から投写レンズ13が露出し、画像の投写が可能な状態となる。なお、これ以降、操作ツマミ4aをスリット5の右端部5aに当接させたときのレンズカバー4の位置を「閉位置」と呼び、操作ツマミ4aをスリット5の左端部5bに当接させたときのレンズカバー4の位置を「開位置」と呼ぶ。
【0024】
また、図2に示すように、操作ツマミ4aをスリット5の略中央に位置させたとき、レンズカバー4は、開口部3を略半分だけ開放し、投写レンズ13を略半分だけ露出させた状態となる(図1及び図3(b)参照)。これ以降、このときのレンズカバー4の位置を「中間位置」と呼ぶ。筐体2の上面2tには、レンズカバー4が中間位置にあるときの操作ツマミ4aの位置を指し示す位置合わせマーク6が付されており、ユーザは、操作ツマミ4aを位置合わせマーク6の位置に合わせることによって、容易にレンズカバー4を中間位置に位置させることが可能になっている。
【0025】
次に、プロジェクタ1の概略構成について説明する。
図4は、プロジェクタ1の概略構成を示すブロック図である。
図4に示すように、プロジェクタ1は、画像投写部10、制御部20、記憶部21、操作パネル22、リモコン23、操作信号受信部24、入力端子群25、入力ソース選択部26、画像処理部27、電源回路28、光源制御部29、LED表示部30、カバー検出部31等で構成されている。
【0026】
画像投写部10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写光学系としての投写レンズ13、ライトバルブ駆動部14等を含んでいる。画像投写部10は、表示部に相当するものであり、光源11から射出された光を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bで変調して画像光を形成し、この画像光を投写レンズ13から投写することによってスクリーンSC等に画像を表示する。
【0027】
光源11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R,12G,12B側に反射するリフレクタ11bとを含んで構成されている。光源11から射出された光は、図示しないインテグレータ光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
【0028】
液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bには、マトリクス状に配列された複数の画素が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。ライトバルブ駆動部14が、入力される画像情報に応じた駆動電圧を各画素に印加すると、各画素は、画像情報に応じた光透過率に設定される。このため、光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像情報に応じた画像光が色光毎に形成される。形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラー画像を表す画像光となった後、投写レンズ13によってスクリーンSC等に拡大投写される。
【0029】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶部21に記憶されている制御プログラムに従って動作することによりプロジェクタ1の動作を統括制御する。つまり、制御部20は、記憶部21とともにコンピュータとして機能する。
【0030】
記憶部21は、マスクROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリ、FeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリ)等の不揮発性のメモリにより構成されている。記憶部21には、プロジェクタ1の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクタ1の動作条件等を規定する各種設定データ等が記憶されている。
【0031】
操作パネル22及びリモコン23は、プロジェクタ1に対して各種指示を行うための入力操作部に相当するものであり、ユーザからの入力操作を受け付ける複数の操作キーを備えている。操作パネル22及びリモコン23が備える操作キーとしては、電源のオン・オフを交互に切り替えるための「電源キー」、入力ソースを切り替えるための「入力ソース切替キー」、各種設定を行うための設定メニューを重畳表示させる「メニューキー」等がある。ユーザが操作パネル22の各種操作キーを操作すると、操作パネル22は、ユーザの操作内容に応じた操作信号を制御部20に出力する。また、ユーザがリモコン23の各種操作キーを操作すると、リモコン23は、ユーザの操作内容に応じた赤外線の操作信号を発し、操作信号受信部24がこれを受信して制御部20に伝達する。
【0032】
入力端子群25は、ビデオ再生装置やパーソナルコンピュータ等、図示しない外部の画像供給装置から、各種形式の画像情報を入力可能な複数の入力端子25aを備えている。各入力端子25aに入力された画像情報は、入力ソース選択部26に供給される。
【0033】
入力ソース選択部26は、複数の入力端子25aのうち、制御部20の指示に基づく1つの入力端子25aを選択し、この入力端子25aに入力される画像情報を画像処理部27に出力する。ユーザが、操作パネル22或いはリモコン23に備わる入力ソース切替キーを操作して所望の入力端子25aを指定すると、制御部20は、この入力端子25aに入力されている画像情報が画像処理部27に出力されるよう、入力ソース選択部26に指示をする。
【0034】
画像処理部27は、入力ソース選択部26から入力される各種形式の画像情報を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素の階調を表す画像情報に変換する。ここで、変換された画像情報は、R,G,Bの色光別になっており、各液晶ライトバルブ12R,12G,12Bのすべての画素に対応する複数の画素値によって構成されている。画素値とは、対応する画素の光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素から射出する光の強弱(階調)が規定される。さらに、画像処理部27は、制御部20の指示に基づいて、変換した画像情報に対して、明るさ、コントラスト、シャープネス、色合い等を調整するための画質調整処理や、投写する画像上に設定メニュー等を重畳表示させるためのOSD(オンスクリーンディスプレイ)処理等を行い、処理後の画像情報をライトバルブ駆動部14に出力する。
【0035】
ライトバルブ駆動部14が、画像処理部27から入力される画像情報に従って液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを駆動すると、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、画像情報に応じた画像光を形成し、この画像光が投写レンズ13からスクリーンSCに投写される。
【0036】
電源回路28には、外部からAC100V等の商用電源が供給される。電源回路28は、商用電源(交流電源)を所定の電圧の直流電源に変換するとともに、プロジェクタ1の各部に電力を供給する。なお、制御部20は、電源回路28から電力の供給を受けて動作している間、電源回路28に指示をして、画像の投写に必要な電力(動作電力)の供給と停止とを切り替えることができる。
【0037】
光源制御部29は、制御部20の指示に基づいて、光源11に対する電力の供給と停止とを制御し、光源11の点灯及び消灯を切り替える。
【0038】
LED表示部30は、LED(発光ダイオード)を備えたインジケータであり、制御部20の指示に基づいてその表示状態を切り替えることにより、ユーザにプロジェクタ1の動作状態(オン状態やスタンバイ状態、異常発生等)を報知する。なお、LED表示部30は、その表示状態、即ち点灯、点滅、消灯、発光色等を適宜切り替えることによって、多数の動作状態を表すことが可能になっている。
【0039】
カバー検出部31は、レンズカバー4の位置を検出する位置検出部に相当するものであり、LED等の発光素子とフォトトランジスタ等の受光素子(いずれも図示せず)とを有する反射型のフォトインタラプタ31aを備えている。カバー検出部31は、制御部20の指示に基づいて、レンズカバー4が中間位置に位置しているか否かを検出して、検出結果を制御部20に出力する。
【0040】
ここで、カバー検出部31の検出方法について説明する。
図5は、筐体2の内部を示す平面図であり、図6は、レンズカバー4を裏面(投写レンズ13と対向する面)側から見た斜視図である。両図において、(a)は、レンズカバー4が閉位置にある状態、(b)は、レンズカバー4が中間位置にある状態、(c)は、レンズカバー4が開位置にある状態を示している。なお、図6では、筐体2や投写レンズ13の図示を省略している。
【0041】
図5(a)〜(c)に示すように、カバー検出部31のフォトインタラプタ31aは、投写レンズ13の左側、即ちレンズカバー4が開く方向に備えられており、フォトインタラプタ31aの発光素子は、前方に備わるレンズカバー4に向けて光を照射する。また、図6に示すように、レンズカバー4の裏面4rは、光反射率が高くなるように、そのほとんどの領域が白色で着色されている一方で、その一部には、光反射率が低くなるように黒色で着色された低反射部4bが形成されている。低反射部4bは、図5(b)、図6(b)に示すように、レンズカバー4が中間位置にある場合にフォトインタラプタ31aと正対し、発光素子からの光の照射を受けるようになっている。一方、レンズカバー4が中間位置にない場合、例えば、レンズカバー4が閉位置や開位置にある場合(図5(a)、(c)、図6(a)、(c)参照)には、発光素子からの光は、レンズカバー4の裏面4rの白色の部位(高反射部)に照射される。つまり、レンズカバー4が中間位置に位置する場合には、それ以外に位置する場合に比べてフォトインタラプタ31aの受光素子による受光量が小さくなるため、カバー検出部31は、レンズカバー4の位置が中間位置か否かを判別することができる。
【0042】
次に、本実施形態のプロジェクタ1の動作について説明する。
プロジェクタ1に商用電源が供給されると、電源回路28は、制御部20、記憶部21、操作パネル22、操作信号受信部24、LED表示部30、カバー検出部31に電力(スタンバイ電力)の供給を行い、制御部20は、この電力供給を受けて、制御プログラムに従った動作を開始する。商用電源が供給された直後には、プロジェクタ1は、スタンバイ状態(電源がオフの状態ともいう)であり、この状態では、制御部20は、LED表示部30を所定の色(本実施形態では、オレンジ色)で点灯させるとともに、操作パネル22やリモコン23の電源キーに対する操作を監視する。この状態でユーザが電源キーを操作すると、プロジェクタ1の各部には動作電力が供給され、画像の投写が可能なオン状態(電源がオンの状態ともいう)に移行する。ただし、本実施形態のプロジェクタ1は、レンズカバー4が中間位置に位置した状態で電源キーが操作された場合にのみ、オン状態に移行するようになっている。
【0043】
図7は、スタンバイ状態において電源キーが操作された場合のプロジェクタ1の動作を説明するためのフローチャートである。スタンバイ状態において電源キーの操作がなされると、制御部20は、図7に示すフローに従って動作する。
【0044】
図7に示すように、ステップS101では、制御部20は、カバー検出部31に指示をして、レンズカバー4の位置を検出させ、ステップS102では、カバー検出部31の検出結果に基づいて、レンズカバー4が中間位置にあるか否かを判断する。この結果、レンズカバー4が中間位置にない場合にはステップS103に移行し、中間位置にある場合にはステップS105に移行する。
【0045】
レンズカバー4が中間位置にない状態で電源キーが操作されてステップS103に移行した場合には、制御部20は、LED表示部30の表示状態をオレンジ色で点滅する状態として、レンズカバー4が中間位置にない旨を報知する。制御部20は、LED表示部30を所定時間(数秒程度)点滅させた後、続くステップS104において、その表示状態をオレンジ色で点灯する状態に戻し、スタンバイ状態のまま処理を終了する。
【0046】
一方、レンズカバー4が中間位置にある状態で電源キーが操作されてステップS105に移行した場合には、制御部20は、電源回路28に指示をして動作電力の供給を開始させ、プロジェクタ1をオン状態に移行させる。その後、ステップS106では、制御部20は、LED表示部30の表示状態を緑色で点灯する状態に変更してプロジェクタ1がオン状態に移行した旨を報知する。続くステップS107では、制御部20は、光源制御部29に指示をして光源11を点灯させるとともに、他の必要な初期動作を行って処理を終了する。この結果、入力端子群25に入力される画像情報に応じた画像が画像投写部10から投写される。
【0047】
本実施形態のプロジェクタ1は、上記のように動作するため、プロジェクタ1の電源をオンにするために、即ちスタンバイ状態からオン状態に切り替えるために、ユーザは、操作ツマミ4aをスライド操作してレンズカバー4の位置を中間位置に合わせ、その後で電源キーを操作する必要がある。そして、プロジェクタ1がオン状態に移行して画像の投写が開始された後で、ユーザがレンズカバー4を開位置に移動させると、スクリーンSCに画像の全体が表示される。
【0048】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクタ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のプロジェクタ1によれば、光源11を点灯させるためには、レンズカバー4を中間位置に移動させた状態で電源キーを操作する必要があるため、例えば、スイッチ等の簡単な操作のみで光源11が点灯してしまうことがなくなり、幼児等の操作によって光源11が不用意に点灯してしまうことを抑制することが可能となる。
【0049】
(2)本実施形態のプロジェクタ1によれば、スリット5の右端部5aがレンズカバー4を閉位置に規制し、スリット5の左端部5bがレンズカバー4を開位置に規制するため、レンズカバー4は、閉位置又は開位置のいずれかに位置しやすくなる。この結果、レンズカバー4が、光源11を点灯可能な中間位置に位置する頻度が低くなるため、光源11が不用意に点灯してしまうことをさらに抑制することが可能となる。
【0050】
(3)本実施形態のプロジェクタ1によれば、レンズカバー4が中間位置にあるか否かを視認可能にする位置合わせマーク6が筐体2の上面2tに付されているため、レンズカバー4を中間位置に移動させることが容易になる。
【0051】
(4)本実施形態のプロジェクタ1によれば、フォトインタラプタ31aにより非接触でレンズカバー4の位置を検出する構成であるため、検出時に摩擦力等の抗力が生じない。このため、抗力によって中間位置で安定しやすくなることがないため、レンズカバー4が不用意に中間位置に位置してしまう頻度を低くすることが可能となる。
【0052】
(5)本実施形態のプロジェクタ1によれば、レンズカバー4の裏面4rの大部分は光反射率の高い白色であるため、レンズカバー4に光源11からの光が照射された場合の光の吸収が抑制され、レンズカバー4の熱的なダメージを抑制することが可能となる。
【0053】
なお、本実施形態では、操作ツマミ4aがスリット5の右端部5aに当接することによってレンズカバー4の位置が閉位置に規制され、操作ツマミ4aがスリット5の左端部5bに当接することによってレンズカバー4の位置が開位置に規制されることから、スリット5の右端部5a及び左端部5bは、それぞれ第1の規制部及び第2の規制部に相当する。また、筐体2に付された位置合わせマーク6は、位置合わせ部に相当し、操作パネル22及びリモコン23に備わる電源キーは、電源のオンとオフ、即ち光源11が点灯する状態と消灯する状態とを切り替えるための操作を受け付けることから電源操作部に相当する。
【0054】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係るプロジェクタについて、図面を参照して説明する。前記第1実施形態では、レンズカバー4が中間位置にある状態で電源キーを操作することにより、光源11を点灯させることが可能になっていたが、本実施形態では、レンズカバー4が中間位置にある状態で電源キーを操作した後、レンズカバー4を開位置に移動させることによって光源11が点灯する構成になっている。
【0055】
図8は、本実施形態のプロジェクタ1の筐体2の内部を示す平面図であり、(a)は、レンズカバー4が閉位置にある状態、(b)は、レンズカバー4が中間位置にある状態、(c)は、レンズカバー4が開位置にある状態を示している。
図8に示すように、本実施形態では、カバー検出部31は、2つのフォトインタラプタ31a,31bを備えている。そのうちの一方のフォトインタラプタ(第1のフォトインタラプタ)31aは、第1実施形態と同様、レンズカバー4が中間位置にあるか否かを検出し、他方のフォトインタラプタ(第2のフォトインタラプタ)31bは、レンズカバー4が開位置にあるか否かを検出する。第2のフォトインタラプタ31bは、第1のフォトインタラプタ31aの左側、即ちレンズカバー4が開く方向に備えられ、第2のフォトインタラプタ31bの発光素子は、第1のフォトインタラプタ31aと同様、前方に備わるレンズカバー4に向けて光を照射する。
【0056】
図8(c)に示すように、第2のフォトインタラプタ31bは、レンズカバー4が開位置にある場合にレンズカバー4の裏面4rの低反射部4bと正対し、低反射部4bに向けて光を照射する。一方、レンズカバー4が開位置にない場合、例えば、レンズカバー4が閉位置や中間位置にある場合(図8(a)、(b)参照)には、第2のフォトインタラプタ31bの発光素子が発する光は、レンズカバー4の裏面4rの白色の部位(高反射部)に照射される。つまり、レンズカバー4が開位置に位置する場合には、それ以外に位置する場合に比べて、第2のフォトインタラプタ31bの受光素子による受光量が小さくなるため、カバー検出部31は、レンズカバー4の位置が開位置か否かを判別することができる。なお、レンズカバー4が閉位置にある場合(図8(a)参照)でも、第2のフォトインタラプタ31bが発する光がレンズカバー4の裏面4rに照射されるよう、レンズカバー4は、第1実施形態よりも横長になっている。上記以外の構成については、第1実施形態と共通である。
【0057】
図9は、本実施形態において、スタンバイ状態で電源キーが操作された場合のプロジェクタ1の動作を説明するためのフローチャートである。スタンバイ状態において電源キーの操作がなされると、制御部20は、図9に示すフローに従って動作する。
【0058】
図9に示すように、ステップS201では、制御部20は、カバー検出部31に指示をして、レンズカバー4の位置を検出させ、ステップS202では、カバー検出部31の検出結果に基づいて、レンズカバー4が中間位置にあるか否かを判断する。この結果、レンズカバー4が中間位置にない場合にはステップS203に移行し、中間位置にある場合にはステップS205に移行する。
【0059】
レンズカバー4が中間位置にない状態で電源キーが操作されてステップS203に移行した場合には、制御部20は、LED表示部30の表示状態をオレンジ色で点滅する状態として、レンズカバー4が中間位置にない旨を報知する。制御部20は、LED表示部30を所定時間(数秒程度)点滅させた後、続くステップS204において、その表示状態をオレンジ色で点灯する状態に戻し、スタンバイ状態のまま処理を終了する。
【0060】
一方、レンズカバー4が中間位置にある状態で電源キーが操作されてステップS205に移行した場合には、制御部20は、LED表示部30の表示状態を緑色で点滅する状態に変更することにより、レンズカバー4を開位置に移動させるようにユーザに促す。
【0061】
ステップS206では、制御部20は、カバー検出部31に指示をして、レンズカバー4の位置を検出させ、ステップS207では、カバー検出部31の検出結果に基づいて、レンズカバー4が開位置にあるか否かを判断する。この結果、レンズカバー4が開位置にある場合にはステップS208に移行し、開位置にない場合にはステップS206に戻って、レンズカバー4が開位置に移動されるまでステップS206,S207を繰り返す。
【0062】
レンズカバー4が開位置に移動されてステップS208に移行した場合には、制御部20は、電源回路28に指示をして動作電力の供給を開始させ、プロジェクタ1をオン状態に移行させる。その後、ステップS209では、制御部20は、LED表示部30の表示状態を緑色で点灯する状態に変更してプロジェクタ1がオン状態に移行した旨を報知し、続くステップS210では、制御部20は、光源制御部29に指示をして光源11を点灯さるとともに、他の必要な初期動作を行って処理を終了する。この結果、入力端子群25に入力される画像情報に応じた画像が画像投写部10から投写される。
【0063】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクタ1によれば、レンズカバー4が中間位置から開位置に移動した後で光源11を点灯させる構成であるため、レンズカバー4に光源11からの光が照射されるのを抑制することができる。このため、光の照射に伴うレンズカバー4の熱的なダメージを抑制することが可能となる。また、レンズカバー4が中間位置にある状態で光源11が点灯すると、スクリーンSCには画像の略半分が投写されることになってしまうが、本実施形態では、そのような事態がなくなり、ユーザを困惑させずに済む。
【0064】
(変形例)
また、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
前記第1及び第2実施形態では、電源をオンにするために、レンズカバー4を閉位置と開位置の略中間の中間位置に移動させるようにしているが、電源をオンにするためのレンズカバー4の位置は中間位置に限定されず、中間位置よりも開位置寄りであってもよいし、中間位置よりも閉位置寄りであってもよい。
【0065】
前記第1及び第2実施形態では、カバー検出部31は、反射型のフォトインタラプタ31a,31bを用いてレンズカバー4の位置を検出する構成を示しているが、透過型のフォトインタラプタを用いた構成にすることも可能である。
図10は、本変形例に係るプロジェクタ1のレンズカバー4を裏面側から見た斜視図であり、(a)は、レンズカバー4が閉位置にある状態、(b)は、レンズカバー4が中間位置にある状態、(c)は、レンズカバー4が開位置にある状態を示している。
図10(a)〜(c)に示すように、レンズカバー4の裏面4rには、略垂直に突出する凸部4sが形成されており、凸部4sは、レンズカバー4が中間位置にある場合にのみ、透過型のフォトインタラプタ31tの発光素子と受光素子の間に介在するようになっている。つまり、カバー検出部31は、発光素子から受光素子に向かう光が凸部4sによって遮られているか否かを検知することよって、レンズカバー4が中間位置にあるか否かを判別することができる。
【0066】
前記第1及び第2の実施形態では、カバー検出部31が、光センサであるフォトインタラプタ31a,31bを用いてレンズカバー4の位置を検出する構成を示しているが、カバー検出部31の構成はこれに限定されず、他の光センサや磁気センサ等を用いてもよい。また、光センサや磁気センサのように非接触で位置を検出する非接触式のセンサに限られず、図11に示すような接触式のセンサを用いることも可能である。
図11は、本変形例に係るプロジェクタ1の筐体2の内部を示す平面図であり、(a)は、レンズカバー4が閉位置にある状態、(b)は、レンズカバー4が中間位置にある状態、(c)は、レンズカバー4が開位置にある状態を示している。
図11(a)〜(c)に示すように、カバー検出部31は、投写レンズ13の左側、即ちレンズカバー4が開く方向に備えられている。カバー検出部31は、筐体2の前面2fに略平行に配置された基板40と、基板40の前面(筐体2の前面2f側の面)上に形成された導電パターン41と、導電性を有する板バネ42とを有しており、板バネ42は、一端が基板40に固定され、他端が導電パターン41と空隙を介して対向するように配置されている。レンズカバー4の裏面4rには、平面視で山型の押圧部4pが形成されており、レンズカバー4が中間位置にある場合にのみ押圧部4pが板バネ42を押圧して、導電パターン41に押し付けるようになっている。このため、カバー検出部31は、導電パターン41と板バネ42とが導通しているか否かを検知することによって、レンズカバー4が中間位置にあるか否かを判別することができる。
【0067】
前記第1及び第2実施形態では、操作ツマミ4aがスリット5の右端部5a及び左端部5bに当接することによって、レンズカバー4の位置が閉位置や開位置に規制されるようになっているが、レンズカバー4の位置を閉位置や開位置に規制する手段はこれに限定されず、例えば、図12に示すように、レンズカバー4の本体と当接してレンズカバー4の位置を閉位置や開位置に規制する規制部2c,2dを筐体2の内部に備えるようにしてもよい。
【0068】
前記第1及び第2実施形態では、筐体2の上面2tに、レンズカバー4を中間位置に位置させるための位置合わせマーク6が付されているが、この位置合わせマーク6は必須の構成ではない。位置合わせマーク6を付していない場合には、電源をオンにするためにレンズカバー4を中間位置に移動させるべきことを知らない第三者が、不正にプロジェクタ1を使用することを抑制することが可能となる。
【0069】
前記第1及び第2実施形態では、光変調装置として、透過型の液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いているが、反射型の液晶ライトバルブ等、反射型の光変調装置を用いることも可能である。また、入射した光の射出方向を、画素としてのマイクロミラー毎に制御することにより、光源11から射出した光を変調する微小ミラーアレイデバイス等を用いることもできる。
【0070】
前記実施形態では、光源11は、放電型の光源ランプ11aによって構成されているが、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)光源等の固体光源や、その他の光源を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】第1実施形態に係るプロジェクタの斜視図。
【図2】第1実施形態に係るプロジェクタの平面図。
【図3】第1実施形態に係るプロジェクタの正面図であり、(a)は、レンズカバーが閉位置にある状態を示す図、(b)は、レンズカバーが中間位置にある状態を示す図、(c)は、レンズカバーが開位置にある状態を示す図。
【図4】第1実施形態に係るプロジェクタの概略構成を示すブロック図。
【図5】第1実施形態に係るプロジェクタの筐体の内部を示す平面図であり、(a)は、レンズカバーが閉位置にある状態を示す図、(b)は、レンズカバーが中間位置にある状態を示す図、(c)は、レンズカバーが開位置にある状態を示す図。
【図6】第1実施形態に係るプロジェクタのレンズカバーを裏面側から見た斜視図であり、(a)は、レンズカバーが閉位置にある状態を示す図、(b)は、レンズカバーが中間位置にある状態を示す図、(c)は、レンズカバーが開位置にある状態を示す図。
【図7】第1実施形態においてスタンバイ状態で電源キーが操作された場合のプロジェクタの動作を説明するためのフローチャート。
【図8】第2実施形態に係るプロジェクタの筐体の内部を示す平面図であり、(a)は、レンズカバーが閉位置にある状態を示す図、(b)は、レンズカバーが中間位置にある状態を示す図、(c)は、レンズカバーが開位置にある状態を示す図。
【図9】第2実施形態においてスタンバイ状態で電源キーが操作された場合のプロジェクタの動作を説明するためのフローチャート。
【図10】変形例に係るプロジェクタのレンズカバーを裏面側から見た斜視図であり、(a)は、レンズカバーが閉位置にある状態を示す図、(b)は、レンズカバーが中間位置にある状態を示す図、(c)は、レンズカバーが開位置にある状態を示す図。
【図11】変形例に係るプロジェクタの筐体の内部を示す平面図であり、(a)は、レンズカバーが閉位置にある状態を示す図、(b)は、レンズカバーが中間位置にある状態を示す図、(c)は、レンズカバーが開位置にある状態を示す図。
【図12】変形例に係るプロジェクタの筐体の内部を示す平面図。
【符号の説明】
【0072】
1…プロジェクタ、2…筐体、3…開口部、4…レンズカバー、4a…操作ツマミ、4b…低反射部、5…スリット、5a…右端部、5b…左端部、6…位置合わせマーク、10…画像投写部、11…光源、11a…光源ランプ、11b…リフレクタ、12R,12G,12B…液晶ライトバルブ、13…投写レンズ、14…ライトバルブ駆動部、20…制御部、21…記憶部、22…操作パネル、23…リモコン、24…操作信号受信部、25…入力端子群、25a…入力端子、26…入力ソース選択部、27…画像処理部、28…電源回路、29…光源制御部、30…LED表示部、31…カバー検出部、31a,31b…フォトインタラプタ、SC…スクリーン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源から射出された光を変調して画像光を形成する光変調装置と、
前記光変調装置で形成された画像光を投写する投写光学系と、
前記投写光学系の射出側に開閉可能に備えられ、前記投写光学系を覆う閉位置及び前記投写光学系を露出させる開位置の間を移動可能なカバー部材と、
前記カバー部材の位置を検出する位置検出部と、
前記光源を点灯させるための操作を受け付ける電源操作部と、
前記電源操作部が操作された場合に、前記光源を点灯させる光源制御部と、
を備え、
前記光源制御部は、前記電源操作部が前記操作を受け付けた際、前記カバー部材が前記閉位置と前記開位置との間の所定の位置に位置することを前記位置検出部が検出した場合に、前記光源を点灯させることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクタであって、
前記光源制御部は、前記カバー部材が前記所定の位置から前記開位置に移動したことを前記位置検出部が検出した場合に、前記光源を点灯させることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプロジェクタであって、
前記カバー部材の位置を前記閉位置に規制する第1の規制部と、
前記カバー部材の位置を前記開位置に規制する第2の規制部と、
をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロジェクタであって、
前記カバー部材が前記所定の位置にあるか否かを視認させる位置合わせ部をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロジェクタであって、
前記位置検出部は、前記カバー部材の位置を非接触で検出することを特徴とするプロジェクタ。
【請求項6】
光源と、
前記光源から射出された光を変調して画像光を形成する光変調装置と、
前記光変調装置で形成された画像光を投写する投写光学系と、
前記投写光学系の射出側に開閉可能に備えられ、前記投写光学系を覆う閉位置及び前記投写光学系を露出させる開位置の間を移動可能なカバー部材と、
を備えたプロジェクタの制御方法であって、
前記光源を点灯させるための操作を受け付ける第1のステップと、
前記第1のステップで前記操作を受け付けた際に、前記カバー部材の位置を検出する第2のステップと、
前記第2のステップで、前記カバー部材が前記閉位置と前記開位置との間の所定の位置に位置することが検出された場合に、前記光源を点灯させる第3のステップと、
を備えたことを特徴とするプロジェクタの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−42507(P2009−42507A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−207519(P2007−207519)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】