説明

プロセスの制御方法

【課題】極めて応答性の遅いプロセスであっても、制御量の変化を定期的にデータサンプリングして、非常に簡単な仕組みでその時点の操作量を決め、自動的に正確に運転できるように制御するプロセスの制御方法を提供する。
【解決手段】定期的に制御量のデータサンプリングを行い、前回の制御量と今回の制御量の差分を相殺する操作量と、今回から次回サンプリングまでの期間に目標値に対する制御偏差を一定割合で減ずる操作量との和を、今回の操作量修正分として、前回の操作量に加算して、今回の操作量とする操作方法を用いた制御量の変化が遅いプロセスの制御方法であって、比例ゲインKc及び積分時間Tiを、Kc=(0.04〜1)×Tp/Tsと、Ti=Tc/(1−α)とによって求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作量に対して制御量に変化が現れるのが極めて遅い積分特性である、若しくは要求される整定時間内では、擬似的に積分特性とみなせるプロセスの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、あるアルコールの製造プラントにおいては、原料ガスを反応系に供給し、できた製品を製品タンクに貯留する。そして、未反応の原料ガスは再度反応系に戻している。そして、反応系の全体に対する不足分が原料ガスとして供給されている。循環ガス内には不純物が蓄積されるため、循環ガスの一部は常時ベントラインより排出され、循環ガス中の原料ガスの濃度は所定の範囲に保たれている。ベントラインより排出される流量は、循環ガス中の原料ガス濃度見合いで調整されている。
【0003】
しかしながら、このような製造プラントにおいて、過去の経験に基づいて人手で流量制御ループの設定値(目標値)を調節したり、直接バルブを開けて、系全体の原料ガス濃度を調整することは正確性に欠けるという問題がある。そこで、一般のプロセスに対しては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載のような制御を行うことが提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開平6−337703号公報
【特許文献2】特開平8−76811号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような製造プラントでは操作量に対して制御量の応答が極めて遅く(例えば、操作開始して制御系に応答が表れるまでに1〜2時間かかり、本質的に積分特性であったり、あるいは無制御状態の整定時間が1日以上といった非常に遅い自立安定プロセスで要求される整定時間内では積分特性とみなせる特性を持つ場合)、実際にそのようなプロセスに対して適正に調整することは極めて難しいという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、極めて応答性の遅いプロセスであっても、制御量の変化を定期的にサンプリングして、非常に簡単な仕組みでその時点の操作量を決め、自動的に正確に運転できるように制御するプロセスの制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明方法で用いる制御方式は、一般にサンプルPI制御と言われる方式で、演算アルゴリズムの型式は比例先行型(I−P制御)の速度型である。この発明方式の特徴は当該制御方式を用いるに当たり、その制御パラメータの設計方法にある。その特徴は積分プロセスもしくは擬似積分プロセスに対して合理的に比例項と積分項の役割分担をさせ制御量を目標値に漸近収束させることにある。
本発明で取り扱う対象は積分特性とみなせるプロセスである。即ち、ラプラス変換表現のモデルが1/(Tp・s)とみなせるプロセスである。ここで、Tpは積分時定数、sはラプラス演算子である。なお、無駄時間を持つ積分プロセスであっても、無駄時間が積分時定数に対して十分に小さければプロセスモデルを1/(Tp・s)で近似できる。
【0007】
以上のことを考慮してなされた前記目的に沿う本発明に係るプロセスの制御方法は、定期的に制御量のデータサンプリングを行い、前回の制御量と今回の制御量の差分を相殺する操作量(イ)と、今回から次回のデータサンプリングまでの期間に目標値に対する制御偏差を一定割合(α)で減ずる操作量(ロ)との和を、今回の操作量修正分(ハ)として、前回の操作量(ニ)に加算して、今回の操作量(ホ)とする操作方法を用いた制御量の変化が遅いプロセスの制御方法であって、前記(イ)〜(ホ)を以下の通りとした場合、比例ゲインKc及び積分時間Tiを以下の式(1)、(2)によって求める。
Kc=A×Tp/Ts、ここで、A=0.04〜1の任意の数 ・・・(1)
Ti=Tc/(1−α) ・・・(2)
但し、0.25≦α<1、0<Tc<Ts/10<Tp/100であって、
イ=Kc×ΔPV、ロ=Kc×(1/Ti)×e(t)、ハ=ΔMV、ニ=MV(t−1)、ホ=MV(t)
なお、操作量と制御量共に増減がない安定した状態から、操作量を増加すると制御量が増加するプロセスにおいては、ΔPV=PV(t−1)−PV(t)、e(t)=SV(t)−PV(t)、また、操作量を増加すると制御量が減少するプロセスにおいては、ΔPV=PV(t)−PV(t−1)、e(t)=PV(t)−SV(t)である。
ここで、Tcは制御時間、Tpはプロセスの積分時定数若しくは擬似積分時定数、Tsはサンプリング周期、PVは制御量(プロセス量)、SVは目標値、MVは操作量(tは今回、t−1は前回)である。
【0008】
本発明に係るプロセスの制御方法を、図1、図2を参照しながら、更に詳細に説明すると以下の通りである。即ち、図1に示すように、本発明は、ある操作量(MV)を入力して、制御量(PV)が表れるまでの時間が著しく遅い場合のプロセスに適用できるものであって、要求整定時間内のプロセス挙動は積分特性とみなせる。そこで、例えば、図2に示すように、時間(T)と共にプロセスの制御量PVが変化する場合、定期的にデータサンプリングを行って前回の制御量PV(t−1)、今回の制御量PV(t)を得る。そして、操作量を変更しなかった場合の次の(t+1)のサンプリング時までの変化分予測値を前回と今回の制御量の差分ΔPV=PV(t−1)−PV(t)と等しいとみなし、これを相殺する比例項と、目標値SVとPV(t)との偏差を定比減少する積分項とを求める。なお、SVとPV(t)の差はe(t)に等しい。また比例項は制御量変化分を相殺するものであり、積分項は制御量を目標値に段階的に近づけるためにその差分を定比減少するためのものである。
【0009】
次に、これらの予測される比例項と積分項を、所定の操作量に変換する必要があり、本発明では、Kc×ΔPVを比例項の操作量(イ)とし、Kc×(1/Ti)×e(t)を積分項の操作量(ロ)とした。ここで、Ti=Tc/(1−α)、Kc=(0.04〜1)×Tp/Tsであり、Tiは積分時間、Tcは制御時間、Tpはプロセスの積分時定数、Tsはサンプリング周期であるから、Ts、Tc、αを決め、比例ゲインKcの係数Aを0.04〜1の間で決めれば、上記(1)式、(2)式が決まる。
【0010】
なお、係数Aは理論上は1であればよいが制御量の測定値には測定誤差が含まれているので、この誤差の影響で好ましくない不必要な操作量変更を生じることがある。この現象は制御量が目標値に近づくにつれ、制御偏差e(t)が測定誤差に対して相対的に小さくなるときに懸念される。そこで、実用上の工夫、即ち繰り返し実験すると、係数Aを1より小さい正数として測定誤差の影響を緩和する方策をとるのが最適であることが分かった。そして、係数Aが小さすぎる場合には、比例ゲインが小さいので、制御系の応答が更に遅くなり、係数Aが大きすぎる場合には比例ゲインが大きくなって応答が速くなる。実際にはプロセスによって多少異なるので、調整はする必要がある。
【0011】
次に、0<Tc<Ts/10<Tp/100の範囲とした理由について説明する。実際には、(a)TsよりもTcが十分に小さく、(b)TsがTpよりある程度小さくかつ小さすぎなければよい。より具体的に(a)、(b)の範囲を実験、実運転状況等から検討した結果、前記範囲を妥当な範囲と判断した。
なお、(a)については制御時間Tcの間に操作量MVは変化し続け、この間に制御量も漸次変化して所望の勾配に近づくことになる。この過渡状態の時間Tcがサンプリング周期Tsに比較して十分小さくなければPV(t+1)の予測誤差が大きくなる。そこで、TcがTsに比較して十分小さい(即ち、Tc<<Ts)条件が必要となる。
【0012】
また、(b)については、TsがTpよりある程度小さくないと、制御出力変更間隔に対してプロセスの応答が速くなり、十分制御性が得られない。また、TsがTpに比較して過剰に小さいと制御操作変更の影響がある程度制御量の変化に表れる前に制御操作してしまうこととなり、測定誤差の影響が目立つ好ましくない制御となる。なお、積分時定数Tpは安定した状態から操作量を単位量(例えば、1%)変更したときの制御量が単位量(例えば、1%)変化するまでの時間であり、積分プロセスの特徴量である。そして、Tpが大きいということは応答が遅いということになる。なお、積分時定数Tpは1時間以上であるのが好ましい。
【0013】
次に、Tc、α等の決め方について説明する。
Tcを大きくするとTiが大きくなり、Tcを小さくすると逆になるだけで、Tcには自由度がある。前述のように、Tc<<Tsでありさえすればよいので、これを満足するTcを決める。条件さえ満足すれば適当であってもよいが、Tpをベースにして分析計等のサンプリング周期や制御装置で設定可能な数値範囲を加味してTsを決め、Tsを決めたらTc<<Tsの条件下でTcを決める(例えば、Tc=10秒)のが好ましい。αは要求整定時間から決定する。Tsと要求整定時間から0.25〜1の範囲でαを決定することができる。Tpはプロセス固有の値であり、Ts、Tc、αを決め前述のようにAを定めれば、Kc、Tiを求めることができる。
【0014】
なお、本発明において、前記プロセスは積分特性を有する設備であって、前記操作量は、(1)該設備に使用する特定の系に導入又は該系から排出される物質の流量、若しくは(2)該設備に使用する加熱又は冷却用熱源の供給量であって、前記制御量は前記設備の特定場所の温度、圧力、濃度、又は液面であるのに対して最適に適用できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るプロセスの制御方法によって、極めて応答性の遅いプロセスであっても、制御量の変化を定期的にサンプリングして、非常に簡単な仕組みでその時点の操作量を決めて、プロセスが目標値に沿って自動的に運転できるようになった。
これによって、プロセスの精度が増すので、生産効率が高まることになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図3は本発明の一実施の形態に係るプロセスの制御方法を示すブロック図、図4は同フローチャート、図5は同プロセスの動作状態を示すグラフである。
【0017】
図3、図4を参照して、本発明の一実施の形態に係るプロセスの制御方法を適用する設備について説明する。図3に示すように、本発明の一実施の形態に係る制御方法を適用するプロセスはアルコールの製造方法(設備)であって、原料ガスaを反応系10に入れてその一部をアルコールとし、製品タンク11に貯留し、製品タンク11からのガスは循環している。このアルコール反応によって不純物ガスbが発生し、不純物ガスbが多くなると相対的に循環ガス中の原料ガスaの割合が減少し、反応系10の反応速度が遅くなる。そこで、製品タンク11から循環ガス(原料ガスaと不純物ガスbの混合物)の一部を流量計12及び調節弁(ベントバルブ)13を通じて別工程に排出する。不足する原料ガスaは常時内部の圧力が一定になるように供給されている。これによって循環ガス中の原料ガスaの濃度を保ち、反応系10におけるアルコール反応の速度を維持している。
【0018】
循環ガスの系外への排出は、流量計12の信号を得て、調節弁13の開度を調整する流量制御器14によって行い、流量制御器14で決めた開度に調節弁13を設定できるようになっている。
一方、循環路15にはガス濃度計16が設けられ、制御量である循環ガス中の原料ガスaの濃度が測定され、その出力は濃度制御装置17に入力されている。濃度制御装置17は内部に、演算装置、記憶装置及び入出力装置を備えたコンピュータと、入出力変換信号装置とを有し、演算装置及び記憶装置に予め記録されたプログラムによって、ガス濃度計16の信号から流量制御器14に送る操作信号を演算している。
【0019】
続いて、濃度制御装置17内のコンピュータに記載されている本発明の一実施の形態であるプロセスの制御方法のプログラムについて、図4を参照しながら説明する。
初期立ち上げが完了する(ステップST1)と、ガス濃度計16によって測定されて得られるデータの制御サンプリング周期Ts、制御時間Tc、比例ゲインKc、及び積分時間Tiを設定する。これらの値は予め計算して設定しておく。計算においてはKcの計算に必要なAは速応性の面からは1以下の1に近い値が望ましいが、測定誤差の影響等も考慮して安全な値、例えば0.04〜1の間で選択する。この実施の形態では制御装置の設定可能範囲の制約のため0.04とした。αは大き過ぎるとモデル誤差の影響で反応系10の濃度が振動的になる恐れがあるので、要求される整定時間とサンプリング周期Tsの両者をもとに例えば0.5〜0.95の範囲で設定する。この実施の形態ではα=0.95とした。サンプリング周期Tsはこの実施の形態では、1サンプリング周期間内で十分に操作変更の影響を捉えることができる長さと、かつ十分に制御性能を発揮できるだけの短さが必要であり、例えば、(0.001〜0.1)Tpで選定する。この実施の形態では2時間に設定した。制御時間Tcはサイプリング周期Tsよりも十分に短く設定する必要があるので、実施の形態では10秒とした(以上、ステップST2)。
【0020】
サンプリング値PV(t)を入力してその時間と共に記憶する(ステップST3)。次にデータの時間シフトを行う(ステップST4)。
そして、予め設定されているサンプリング時期を検知し(ステップST5)、サンプリング値(制御量)PV(t)を入力してその時間と共に記憶する(ステップST6)。前述したΔPVを演算し、Kc(ΔPV+e/Ti)を演算して今回の操作量修正分ΔMVを計算する(ステップST7)。なお、制御時間内の制御周期はこの場合は1秒とする。次に、制御時間内の個々の操作量となるMV(τ)を演算して流量制御器14に出力する(ステップST8)。なお、τは制御時間Tc内での制御ポイントとなり、制御時間Tc内に1又は複数の制御ポイントを有する。
【0021】
次に、データ時間(τ)のシフトを行い(ステップST9)、制御時間の満了まで、ステップST7〜ST9を繰り返し、これによって、流量制御器14の設定値は操作される。制御時間がカウントアップした場合(ステップST10)には、最終の流量制御器14への設定出力を維持し、流量制御器14はその目標値を維持する(ステップST11)。一回の制御時間内での演算結果は、制御時間開始時点からΔMVが加算されて、制御時間満了時点では、ΔMVの合計=Kc(ΔPV+Tc・e/Ti)となる。なぜなら、比例項は制御時間開始点のみΔPVが有効となり、以降PV(τ)はPV(τ−1)と等しいので、ΔPVがゼロになり、比例項演算合計は、Kc・ΔPV、ΔPV=PV(t−1)−PV(t)となり、一方、積分項は制御時間内を通じて一貫してKc・e/Tiを加算していき、最終的に制御時間分Kc・Tc・e/Tiが積分項の合計となるからである。但し、eはSV(t)−PV(t)である。この場合、制御周期は例えば1秒を想定している。
ΔMVの合計の関係式と本発明による比例項と積分項の役割分担の考え方から上記した式(1)、(2)を導くことができる。
そして、次のサンプリング時期を待って(ステップST5)、以下同様の制御を行う。
【0022】
図5は、本発明の一実施の形態のプロセスの制御方法を適用したアルコール製造設備(プラント)で、実際に記録したデータを示すが、本実施の形態に係るプロセスの制御方法を適用した制御を行う以前の領域ncにおいては、循環ガス中の原料ガスaの濃度にかなりバラツキがあったが、コントロールを開始すると、原料ガスaの濃度は、目標値に近づき適正な制御が行われていることが分かる。
なお、濃度制御操作量流量は、調節弁13から排出される循環ガスの量を示し、領域ncでは手動による設定であるが、コントロールを開始すると順次変動している。
【0023】
前記実施の形態においては、理解を容易にするため、具体的な数字を用いて説明したが、本発明はその数値に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での数値変更は可能である。
また、前記実施の形態は、アルコールの製造設備について説明したが、その他の操作量に対して制御量の応答の遅い積分特性プロセスの設備に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るプロセスの制御方法の説明図である。
【図2】本発明に係るプロセスの制御方法の説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るプロセスの制御方法を示すブロック図である。
【図4】同フローチャートである。
【図5】同プロセスの動作状態を示すグラフである。
【符号の説明】
【0025】
10:反応系、11:製品タンク、12:流量計、13:調節弁(ベントバルブ)、14:流量制御器、15:循環路、16:ガス濃度計、17:濃度制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定期的に制御量のデータサンプリングを行い、前回の制御量と今回の制御量の差分を相殺する操作量(イ)と、今回から次回のデータサンプリングまでの期間に目標値に対する制御偏差を一定割合(α)で減ずる操作量(ロ)との和を、今回の操作量修正分(ハ)として、前回の操作量(ニ)に加算して、今回の操作量(ホ)とする操作方法を用いたプロセスの制御方法であって、
前記(イ)〜(ホ)を以下の通りとした場合、比例ゲインKc及び積分時間Tiを以下の式(1)、(2)によって求めることを特徴とするプロセスの制御方法。
Kc=(0.04〜1)×Tp/Ts ・・・(1)
Ti=Tc/(1−α) ・・・(2)
但し、0.25≦α<1、0<Tc<Ts/10<Tp/100であって、
イ=Kc×ΔPV、ロ=Kc×(1/Ti)×e(t)、ハ=ΔMV、ニ=MV(t−1)、ホ=MV(t)
なお、操作量と制御量共に増減がない安定した状態から、操作量を増加すると制御量が増加するプロセスにおいては、ΔPV=PV(t−1)−PV(t)、e(t)=SV(t)−PV(t)、また、操作量を増加すると制御量が減少するプロセスにおいては、ΔPV=PV(t)−PV(t−1)、e(t)=PV(t)−SV(t)である。
ここで、Tcは制御時間、Tpはプロセスの積分時定数若しくは擬似積分時定数、Tsはサンプリング周期、PVは制御量(プロセス量)、SVは目標値、MVは操作量(tは今回、t−1は前回)である。
【請求項2】
請求項1記載のプロセスの制御方法において、前記積分時定数Tpが1時間以上であることを特徴とするプロセスの制御方法。
【請求項3】
請求項1及び2のいずれか1項に記載のプロセスの制御方法において、前記プロセスは積分特性を有する設備であって、前記操作量は、(1)該設備に使用する特定の系に導入又は該系から排出される物質の流量、若しくは(2)該設備に使用する加熱又は冷却用熱源の供給量であって、前記制御量は前記設備の特定場所の温度、圧力、濃度、又は液面であることを特徴とするプロセスの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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