説明

プロリルヒドロキシラーゼ阻害薬

本明細書に記載の本発明は、HIFプロリンヒドロキシラーゼのアンタゴニストであって、該酵素の抑制が有効である疾患、一例である貧血を治療するのに有用である、式(I):


で示される特定の二環式芳香族複素環N−置換グリシン誘導体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(先願の相互参照)
本出願は、2006年3月7日に出願した米国仮出願第60/779737号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、HIFプロリルヒドロキシラーゼの阻害薬であり、そのため、該酵素の抑制が有効である疾患、一例である貧血を治療するのに有用である、特定の二環式芳香族複素環N−置換グリシン誘導体に関する。
【背景技術】
【0003】
赤血球細胞の減少および異常がある場合に貧血が起こり、血液中の酸素濃度の減少をもたらす。貧血は、多くの場合、癌患者、特に化学療法を受けている患者で起こる。貧血は、多くの場合、高齢者世代、腎疾患を有する患者、および慢性疾患に付随する種々の病態で見られる。
【0004】
しばしば、貧血の原因は、赤血球生成(赤血球細胞の成熟)の阻害をもたらすエリスロポエチン(Epo)産生の減少である。Epo産生は、低酸素誘導因子(HIF)を調節するプロリルヒドロキシラーゼの阻害によって増加されうる。
【0005】
エリスロポエチン(Epo)産生を増加させる一の方法は、安定化することであり、その結果、HIFの転写活性が増加する。プロリルヒドロキシラーゼによるプロリン残基をヒドロキシル化すると、HIF−αサブユニット(HIF−1α、HIF−2α、およびHIF−3α)は、正常酸素圧下で、プロテオソームによって急速に分解される(EGLN1、2、3)。プロリンヒドロキシル化は、E3ユビキチンリガーゼの成分、フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)タンパク質との相互作用を可能にする。このことは、HIF−αのユビキチン化、その後、分解をもたらす。低酸素条件下、プロリルヒドロキシラーゼ阻害活性が抑制されるため、HIF−αは安定化され、Epoを含む、HIF−応答遺伝子は転写される。したがって、プロリルヒドロキシラーゼの阻害は、HIF−α濃度の増加をもたらすので、Epo産生が増加する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の化合物は、これらのヒドロキシラーゼを阻害し、Epo産生を増加し、それにより貧血を治療する方法を提供する。虚血、卒中、および細胞保護作用はまた、これらの化合物を投与することによって恩恵をもたらしうる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の場合において、本発明は、式(I):
【化1】

[式中:
は、水素、−NR、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cシクロアルキル、−C−Cシクロアルケニル、−C−C10アルキル−C−Cシクロアルケニル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリール、−C−C10アルキル−アリール、−ヘテロアリールまたは−C−C10アルキル−ヘテロアリールであり;
は、−NRまたは−ORであり;
およびRは、各々独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−Cシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリール、−C−C10アルキル−アリール、−ヘテロアリール、−C−C10アルキル−ヘテロアリール、−CO(C−Cアルキル)、−CO(C−Cシクロアルキル)、−CO(C−Cヘテロシクロアルキル)、−CO(アリール)、−CO(ヘテロアリール)、−SO(C−Cアルキル)からなる群より選択されるか;または、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される1個の他のヘテロ原子を含有していてもよい5−または6−または7−員飽和環を形成してもよく;
およびRは、各々独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリールおよび−ヘテロアリールからなる群より選択され;
は、Hまたはカチオン、あるいは置換されていないかまたは−C−Cシクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、および−ヘテロアリールからなる群より独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている−C−C10アルキルであり;
W、X、Y、およびZは、独立して、CRまたは窒素であって、W、X、Y、またはZの少なくとも1または2個は窒素であるが、全てが同時に窒素であることはなく;
各Rは、独立して、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、モノ−、ジ−またはトリハロ置換−C−Cアルキル、−C(O)R、−C(O)OR、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NR、−CONR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)CHC(O)OR、−OC(O)NR、−N(R)C(O)NR、−P(O)(OR、−SONR、−N(R)SOおよび−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリールおよび−ヘテロアリール基からなる群より選択され;
各Rは、独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−CO(C−Cアルキル)、−CO(アリール)、−CO(ヘテロアリール)、−CO(C−Cシクロアルキル)、−CO(C−Cヘテロシクロアルキル)、−SO(C−Cアルキル)、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−C−C14アリール、−C−C10アルキル−アリール、−ヘテロアリール、および−C−C10アルキル−ヘテロアリールからなる群より選択され;
、R、R、R、R、R、R、RまたはRのいくつかの炭素またはヘテロ原子が置換されていないかあるいは、必要に応じて、−C−Cアルキル;モノ−、ジ−またはトリハロ置換−C−Cアルキル;−アリール;−ヘテロアリール;ハロゲン;−OR;−NR;シアノ;ニトロ;−C(O)R;−C(O)OR;−SR;−S(O)R;−S(O);−NR;−CONR;−N(R)C(O)R;−N(R)C(O)OR;−OC(O)NR;−N(R)C(O)NR;−SONR;−N(R)SO;−C−C10アルケニル;−C−C10アルキニル;−C−Cシクロアルキル;−C−Cヘテロシクロアルキル;−アリールおよび−ヘテロアリール基からなる群より独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている場合、R、R、およびRは上記と同一である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩に関する。
【0008】
本発明の第2の態様において、哺乳動物治療、例えば、貧血を治療するのに用いるための式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物が提供される。治療的アプローチの一例は、Epoの産生を増加するのに十分な量で、式(I)の化合物を無溶媒(neat)または医薬上許容される賦形剤と混合して、それを必要とする患者に投与することを含む方法である。
【0009】
本発明の第3の態様において、式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物などならびに1種または複数の医薬上許容される担体、希釈剤および賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
【0010】
第4の態様において、HIFプロリルヒドロキシラーゼを阻害することによって治療されうる、貧血などのHIFプロリルヒドロキシラーゼを阻害することによって媒介される障害の治療における使用のための医薬の調製における式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
誤解を避けるために、特に明記しない限り、「置換される」なる語は、1個または複数の所定の基で置換されることを意味する。基が、多数の別の基から選択されうる場合において、選択される基は、同一または異なっていてもよい。
【0012】
「独立して」なる語は、1個以上の置換基が多数の可能な置換基から選択される場合に、該置換基が、同一または異なっていてもよいことを意味する。
【0013】
「有効量」は、例えば、研究者または臨床医が探求している組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的反応を誘発するであろう薬剤または医薬品の量を意味する。さらに、「治療上有効な量」なる語は、かかる量を得ていない対応する対象に比べて、疾患、障害、または副作用の治療の改善、治療、予防、または改善、あるいは疾患または障害の悪化の割合の減少をもたらす量を意味する。該用語はまた、正常な薬理学的機能を高めるのに有効な量をその範囲内に含む。
【0014】
本明細書に用いられる、「アルキル」なる語は、所定数の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルをいうので、例えば、本明細書に用いられる「C−Cアルキル」、「C−Cアルキル」および「C−C10アルキル」なる語は、それぞれ、少なくとも1個および最大4、6または10個の炭素原子を有するアルキル基をいう。本発明に有用なかかる分岐または直鎖アルキル基の例として、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、n−ブチル、t−ブチル (1,1−ジメチルエチル)、n−ペンチル、イソペンチル (3−メチルブチル)、3,3−ジメチルブチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、およびn−デシル、ならびに後ろ5個の直鎖アルカン類の分岐類似体が挙げられる。
【0015】
「アルケニル」(または「アルケニレン」)なる語を用いる場合、それは、所定数の炭素原子および少なくとも1個および最大5個の炭素−炭素二重結合を含有する直線状または分岐状炭化水素鎖をいう。例として、エテニル(またはエテニレン)およびプロペニル(またはプロペニレン)が挙げられる。
【0016】
「アルキニル」(または「アルキニレン」)なる語を用いる場合、それは、所定数の炭素原子および少なくとも1個および最大5個の炭素−炭素三重結合を含有する直線状または分岐状炭化水素鎖をいう。例として、エチニル(またはエチニレン)およびプロピニル(またはプロピニレン)が挙げられる。
【0017】
「シクロアルキル」を用いる場合、それは、所定数の炭素原子を含有する非芳香族、飽和、環状炭化水素環をいう。したがって、例えば、「C−Cシクロアルキル」または「C−Cシクロアルキル」なる語は、3〜8個の炭素原子を有する非芳香族環状炭化水素環をいう。本発明に有用な「C−Cシクロアルキル」および「C−Cシクロアルキル」基の例として、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。
【0018】
「C−Cシクロアルケニル」なる語は、特定数の炭素原子および最大3個の炭素−炭素三重結合を有する非芳香族単環式カルボキシサイクリック環をいう。「シクロアルケニル」には、一例として、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが含まれる。
【0019】
「C−Cヘテロシクロアルキル」を用いる場合、それは、飽和であるかまたは1個または複数の不飽和度を有し、O、Sおよび/またはNから選択される1個または複数のヘテロ原子置換を含有する特定数の環原子を含有する非芳香族複素環をいう。かかる環は、1個または複数の他の「ヘテロサイクリック」環(複数でも可)またはシクロアルキル環(複数でも可)に所望により縮合されていてもよい。「ヘテロサイクリック」部の例として、限定するものではないが、アジリジン、チイラン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、テトラヒドロフラン、ピラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ピペリジン、ピペラジン、2,4−ピペラジンジオン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオフェンなどが挙げられる。
【0020】
「アリール」は、6〜14個の炭素原子を有し、ヒュッケル則に従う少なくとも1個の芳香族環を有する所望により置換された単環式および多炭素環式非縮合または縮合基をいう。アリール基の例として、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナンスレニル(phenanthrenyl)などが挙げられる。
【0021】
「ヘテロアリール」は、少なくとも1個の環が、ヒュッケル則に従い、指定数の環原子を有し、該環が、N、Oおよび/またはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する所望により置換された芳香族単環または多炭素環式縮合環系を意味する。「ヘテロアリール」基の例として、フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキソ−ピリジル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、およびインダゾリルが挙げられる。
【0022】
「所望により」なる語は、後に記載の現象(複数でも可)が起こってもいてもまたは起こっていなくてもよいことを意味し、起こる現象も起こらない現象も含む。
【0023】
「溶媒和物」なる語は、溶質および溶媒によって形成される可変化学量論の複合体をいう。本発明の目的のためのかかる溶媒和物は、溶質の生物活性を阻害しなくてもよい。適当な溶媒の例として、限定するものではないが、水、メタノール、エタノールおよび酢酸が挙げられる。好ましくは、用いられる溶媒は、医薬上許容される溶媒である。適当な医薬上許容される溶媒の例として、限定するものではないが、水、エタノールおよび酢酸が挙げられる。より好ましくは、用いられる溶媒は水である。
【0024】
ここで、「医薬上許容される塩」は、対象化合物の所望の生物活性を保持し、最小限の望ましくない毒性効果を示す塩をいう。これらの医薬上許容される塩は、化合物の最終単離および精製の間にインサイツで、あるいは、その遊離酸または遊離塩基形態の精製された化合物を適当な塩基または酸でそれぞれ別々に反応させることによって調製されうる。
【0025】
特定の実施態様において、式Iで示される化合物は、酸性官能基、塩を形成するのに十分な1個の酸を含有していてもよい。典型的な塩には、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、および亜鉛塩などの医薬上許容される金属塩;ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、および亜鉛などの医薬上許容される金属カチオンの炭酸塩および重炭酸塩;メチルアミン、エチルアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびシクロヘキシルアミンなどの脂肪族アミン類、芳香族アミン類、脂肪族ジアミン類、およびヒドロキシアミン類を含む医薬上許容される有機第1級、第2級、およい第三級アミン類が含まれる。
【0026】
特定の実施態様において、式(I)で示される化合物は、塩基性官能基を含有するので、適当な酸での処理により医薬上許容される酸付加塩を形成することができる。適当な酸には、医薬上許容される無機酸および医薬上許容される有機酸が含まれる。典型的な医薬上許容される酸付加塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、メチル硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、フェニル酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、吉草酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、アクリル酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、p−アミノサリチル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、ヘプタン酸塩、フタル酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、マンデル酸塩、タンニン酸塩、ギ酸塩、ステアリン酸塩、アスコルビン酸塩、パルミチン酸塩、オレイン酸塩、ピルビン酸塩、パモ酸塩、マロン酸塩、ラウリル酸塩、グルタル酸塩、グルタミン酸塩、エストレート、メタンスルホン酸塩(メシラート)、エタンスルホン酸塩(エシラート)、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシラート)、p−アミノベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシラート)、およびナフタレン−2−スルホン酸塩が含まれる。
【0027】
典型的な化合物
特有の目的化合物には、
Wが窒素であって、X、YおよびZがCRであるか;Xが窒素であって、W、YおよびZがCRであるか;WおよびZが窒素であって、XおよびYがCRであるか;Yが窒素であって、W、XおよびZがCRであるか;WおよびYが窒素であって、XおよびZがCRであるか;または、Zが窒素であって、W、XおよびYがCRであるものが含まれる。
【0028】
は、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルキル−NR、−C−Cシクロアルキル、−C−C10アルキル、−C−Cシクロアルキル、−C−C−ヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−C−ヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−アリール、−C−C10アルキル−アリール−C−Cアルキル、または−C−C10アルキル−アリール−ハロであり;
は−NRまたは−ORであり;
およびRは、各々独立して、水素または−C−C10アルキルであり;
およびRは、各々独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より選択され;
は、H、カチオン、またはC−C10アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、−OR、−N(R)CHC(O)OR、非置換もしくは置換−フェニルまたは−C−Cアルキルフェニル、および−C−Cアルキルからなる群より選択され;
各Rは、水素または−C−Cアルキルである。
【0029】
さらに特有の目的化合物は、
Wが窒素であって、X、YおよびZがCRであるか;Xが窒素であって、W、YおよびZがCRであるか;WおよびZが窒素であって、XおよびYがCRであるか;Yが窒素であって、W、XおよびZがCRであるか;WおよびYが窒素であって、XおよびZがCRであるか;または、Zが窒素であって、W、XおよびYがCRである化合物である。
【0030】
は、水素、−C−Cアルキル、−C−Cアルキル−NR、−C−Cアルキル−C−Cシクロアルキル、−C−Cアルキル−フェニル、−C−Cアルキル−フェニル−ハロであり;
は−ORであり;
およびRは、各々独立して、水素または−C−Cアルキルであり;
各Rは、独立して、水素またはC−Cアルキルであり;
は、H、カチオン、またはC−C10アルキルであり;
各Rは、独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、−N(R)CHC(O)OR、−OR、非置換もしくは置換フェニルまたは−C−Cアルキルフェニル、および−C−Cアルキルからなる群より選択される。
【0031】
前述の全ての目的化合物には、適当な場合、その医薬上許容される塩が含まれる。
【0032】
式(I)の化合物の具体例は、以下で説明する実施例で見出される。
【0033】
式(I)の化合物の調製方法はまた、本発明の範囲内である。例えば、式(I):
【化2】

[式中:R、R、W、X、YおよびZは、上記の式(I)と同一である]
で示される化合物の調製方法は、
1)熱的にまたはマイクロ波照射下にて、無溶媒または1,4−ジオキサンなどの適当な有機溶媒中で式A:
【化3】

[式中:R1は式(I)の場合と同一である]
で示される化合物をマロン酸ジエチルなどのマロン酸ジエステル、および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの適当な塩基で処理し、溶液を加熱し、次いで、グリシンを加え、さらに加熱し、RがOHである式(I)の化合物を得ること;または
2)通常の熱的条件下またはマイクロ波照射によってエタノールまたは1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中で式B:
【化4】

[R、W、X、YおよびZは、式(I)における基と同一であって、R’はエステル形成基である]
で示される化合物をグリシンナトリウム塩またはグリシンおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ナトリウムエトキシドまたは水素化ナトリウムなどの適当な塩基で処理し、Rが−OHである式(I)の化合物を形成することを含む。
【0034】
式(I)の化合物は、結晶形または非結晶形として調製されてもよく、結晶形ならば、例えば、水和物として所望により溶媒和されていてもよい。本発明には、化学量論的溶媒和物(例えば、水和物)ならびに不定量の溶媒(例えば、水)を含有する化合物がその範囲内に含まれる。
【0035】
本明細書に記載の特定の化合物は、1個または複数のキラル原子を含有していてもよく、あるいは、2種のエナンチオマーとして存在しうる。以下で主張される化合物には、エナンチオマーの混合物ならびに精製されたエナンチオマーまたは鏡像異性的に豊富な混合物が含まれる。また、式(I)によって表されるか、または以下で主張される化合物の個々の異性体、ならびにその全体的または部分的に平衡な混合物が本発明の範囲内に含まれる。本発明はまた、1個または複数のキラル中心が反転されるその異性体を有する混合物として主張化合物の個々の異性体を保護する。また、主張化合物の互変異性体および互変異性体の混合物が、本明細書に上記または本明細書に下記される式(I)の化合物の範囲内に含まれることは明らかである。
【0036】
異なる異性体が存在する場合、それらは、従来の方法によってあるものを別のものに分離または分解しうるか、あるいは、所定の異性体は、従来の合成法または立体特異的もしくは不斉合成によって得られうる。
【0037】
療法において用いるために、式(I)の化合物、ならびに塩、溶媒和物などが、無溶媒処方、すなわち、無添加の担体として投与されうることが可能である場合、より一般的な手法は、調製される活性成分を担体または希釈剤に提供することである。したがって、本発明は、式(I)の化合物および塩、溶媒和物など、ならびに1種または複数の医薬上許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、医薬組成物をさらに提供する。式(I)の化合物および塩、溶媒和物などは、上記のとおりである。担体(複数でも可)、希釈剤(複数でも可)または賦形剤(複数でも可)は、処方の他の成分と適合し、そのレシピエントに対し無害であるという意味で許容されうる。本発明の別の態様によれば、式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物などを1種または複数の医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤と合することを含む医薬処方の調製方法がまた提供される。
【0038】
最終の脱保護段階前に生成されうる、式(I)の化合物の特定の保護誘導体それ自体が、薬理学的活性を有していなくてもよいが、特定の場合において、経口または非経口投与され、その後、体内で代謝され、薬理学的に活性である、本発明の化合物を形成しうることは当業者には明らかであろう。したがって、かかる誘導体は、「プロドラッグ」として記載されうる。さらに、本発明の特定の化合物は、本発明の他の化合物のプロドラッグとして作用しうる。本発明の化合物の全ての保護誘導体およびプロドラッグは、本発明の範囲内に含まれる。本発明の化合物の適当なプロドラッグの例として、Drugs of Today,Volume 19,Number 9,1983, pp 499−538およびTopics in Chemistry,Chapter 31,pp 306−316およびH.Bundgaardによる「Design of Prodrugs」,Elsevier,1985,Chapter 1(文書を出典明示により本明細書の一部とする開示)に記載される。さらに、例えば、H.Bundgaard in 「Design of Prodrugs」(文書を出典明示により本明細書の一部とする開示)によって記載される「プロモエティ(pro−moieties)」として当業者に知られている特定部分が、かかる官能基が本発明の化合物中に含まれる場合に、適当な官能基上で置換されうることは当業者には明らかであろう。本発明の化合物の好ましいプロドラッグには、エステル、炭酸エステル、ヘミ−エステル、リン酸エステル、ニトロエステル、硫酸エステル、スルホキシド、アミド、カルバメート、アゾ化合物、ホスファミド(phosphamide)、グリコシド、エーテル、アセタールおよびケタールが含まれる。
【0039】
医薬組成物は、単位量当たり所定量の活性成分を含有する単位剤形で存在しうる。かかる単位は、治療受けている病態、投与経路ならびに患者の年齢、体重および状態によって、例えば、式(I)の化合物の0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、より好ましくは5mg〜100mg含有しうるか、あるいは医薬組成物は、単位量当たり所定量の活性成分を含有する単位剤形で存在しうる。好ましい単位用量組成物は、活性成分の、本明細書で上記される、日用量または分割量を含有するもの、あるいはその適当な画分である。さらに、かかる医薬組成物は、薬学分野において非常に知られている方法のいずれかによって調製されうる。
【0040】
医薬組成物は、適当な経路、例えば、経口(口腔または舌下を含む)、直腸、鼻腔、局所(口腔、舌下または経皮を含む)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)経路による投与に適当であってもよい。かかる組成物は、薬学分野において既知な方法、例えば、式(I)の化合物を担体(複数でも可)または賦形剤(複数でも可)に付随させることによって調製されうる。
【0041】
経口投与に適当な医薬組成物は、カプセルまたは錠剤;粉末または顆粒;水性または非水性液体中溶液または懸濁液;食用気泡またはホイップ;または水中油型乳濁液または油中水型乳濁液などの不連続単位として存在しうる。
【0042】
カプセルは、上記の粉末混合物、および充填型ゼラチンシース(filling formed gelatin sheath)を調製することによって製造される。コロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体ポリエチレングリコールなどの流動促進剤および潤滑剤は、充填操作前に粉末混合物に加えられうる。カプセルが服用されると、寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤はまた、医薬の利用可能性を改善するために加えられうる。
【0043】
さらに、必要に応じて、適当な結合剤、潤滑剤、崩壊剤および着色剤はまた、混合物中に組み込まれうる。適当な結合剤には、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはβ−ラクトースなどの天然糖、コーンシロップ、アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、ルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの剤形に用いられる潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤には、デンプン、メチルセルコール、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどが含まれる。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、整粒またはスラッギングし、潤滑剤および崩壊剤を加え、錠剤に圧縮することによって処方される。粉末混合物は、化合物を合することにより調製され、適当には、上記の希釈剤または塩基、および所望により、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、またはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶液遅延剤、第四級塩などの吸収促進剤および/またはベントナイト、カオリンまたはリン酸ジカルシウムなどの吸収剤で粉末状にされる。粉末混合物は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油の添加によって錠剤形成色素で粒状化されうる。次いで、潤滑混合物は、錠剤中に圧縮される。本発明の化合物はまた、自由流動性不活性担体と合し、整粒またはスラッギング工程を介して行うことなく直接錠剤中に圧縮されうる。セラックの密封被膜、糖またはポリマー性物質のコーティングおよびワックスの研磨コーティングからなる透明または不透明の保護コーティングが提供される。色素は、異なる剤形を識別するためにこれらのコーティングに加えられうる。
【0044】
液剤、シロップおよびエリキシル剤などの経口流体は、所定量が所定量の式(I)の化合物を含有するように剤形で調製されうる。シロップは、化合物を適当にはフレーバー水性溶液で溶解することによって調製されうるが、エリキシル剤は、非毒性アルコール性ビヒクルの使用を介して調製される。懸濁液は、化合物を非毒性ビヒクルで分散することによって処方されうる。エトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ハッカ油または天然甘味料などの香味用添加剤あるいはサッカリンまたは他の人工甘味料などがまた加えられうる。
【0045】
必要に応じて、経口投与用の用量単位医薬組成物は、マイクロカプセル化されうる。処方はまた、例えば、ポリマー中粒子物質、ワックスなどをコーティングまたは組み込むことによって放出を延長または持続させるために調製されうる。
【0046】
直腸投与に適当な医薬組成物は、坐剤または浣腸として存在しうる。
【0047】
膣投与に適当な医薬組成物は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡またはスプレー処方として存在しうる。
【0048】
非経口投与に適当な医薬組成物には、対象とするレシピエントの血液と等張な組成物を提供する抗酸化剤、緩衝液、静菌薬および溶質を含有していてもよい水性および非水性滅菌注射溶液;ならびに、懸濁化剤および増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。医薬組成物は、単位投与または反復投与容器、例えば、密封アンプルおよびバイアル中に含まれていてもよく、使用直前に、滅菌液体担体、例えば、注射用水の添加のみを必要とする凍結−乾燥(凍結乾燥)条件で保存されていてもよい。即時注射溶液および懸濁液は、滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製されていてもよい。
【0049】
特に上記の成分に加えて、問題になっている処方の種類を考慮すると、医薬組成物には、当該分野において慣行の他の薬剤が含まれうる、例えば、経口投与に適当なものには、香味剤が含まれうることが明らかであろう。
【0050】
治療上有効な量の本発明の化合物は、例えば、対象とするレシピエントの年齢および体重、治療を必要とする明確な病態およびその重篤度、処方の性質、ならびに投与経路を含む多数の要因によるであろうし、最終的に、医薬を処方するかかりつけ医の判断であろう。しかしながら、貧血の治療のための有効量の式(I)の化合物は、一般に、0.1〜100mg/レシピエトの体重kg/日の範囲、より通常には、1〜10mg/体重kg/日の範囲であろう。したがって、70kgの成体哺乳動物について、1日当たりの実際量は通常、70〜700mgであってもよく、該量は、1日当たり一回量あるいはより通常、1日当たりの総量が同一になるように1日当たり複数(例えば、2、3、4、5または6回)の分割量で得られうる。有効量の塩または溶媒和物などは、有効量の式(I)の化合物それ自体の比率として決定されうる。同様の投与量は、前記の他の病態の治療に適当であろうと予想される。
【0051】
定義
rt −室温
DMF−ジメチルホルムアミド
THF−テトラヒドロフラン
DBU−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
TFA−トリフルオロ酢酸
【0052】
化学的背景:
本発明の化合物は、標準的な化学反応を含む、種々の方法によって生産されうる。前述の変数は、特に明記しない限り、前述の意味を有し続けるであろう。事例的一般合成法は以下に示され、次いで、調製された本発明の具体的化合物は、実施例で提供される。
【0053】
一般式(I)の化合物は、以下のスキームで一部示される有機合成の分野にて既知の方法によって調製されうる。下記の全スキームにおいて、化学反応の一般原理にしたがって必要に応じて感受性または反応基のための保護基を用いることが十分に理解される。保護基は、有機合成の標準方法にしたがって操作される(T.W.GreenおよびP.G.M.Wuts(1991) Protecting Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons)。これらの基は、当業者であれば容易に分かる方法を用いて化合物合成の便宜的段階で除去される。方法ならびに反応条件およびその実施順序の選択は、式(I)の化合物の調製と一致するであろう。立体中心が式(I)の化合物に存在するかどうかは当業者には分かるであろう。したがって、本発明には、両方の可能な立体異性体が含まれ、ラセミ化合物だけでなく同様に個々のエナンチオマーが含まれる。化合物が単一のエナンチオマーとして好ましい場合、立体特異的合成または最終生成物もしくは便利な中間体の分解によって得られうる。最終生成物、中間体、または出発物質の分解は、当業者に既知の適当な方法によって達成されうる。例えば、E.L.Eliel,S.H.Wilen,およびL.N.Mander(Wiley−Interscience,1994)によるStereochemistry of Organic Compoundsを参照のこと。
【0054】
本明細書に記載の化合物は、商業上入手可能な出発物質から製造されうるかあるいは既知の有機、無機および/または酵素過程を用いて合成されうる。これらの出発化合物および中間体を製造する事例的方法は、WIPO公開特許出願、すなわち:
D.Chai,M.G.Darcy,D.Dhanak,K.J.Duffy,G.A.Erickson,D.M.Fitch,A.T.Gates,V.K.Johnston,R.T.Sarisky,M.J.Sharp,A.N.Shaw,R.Tedesco,K.J.Wiggall,M.N.Zimmerman 「Quinolinylthiadiazine dioxides as antiviral agents for treating hepatitis C」 PCT国際出願(2002),WO 2002098424 A1で見出されうる。
また、M.G.Darcy,D.Dhanak,K.J.Duffy,D.M.Fitch,R.T.Sarisky,A.N.Shaw,R.Tedesco,M.N.Zimmerman 「Preparation of 1,1−dioxohydrobenzothiadiazines as antiviral agents」 PCT国際出願(2003),WO 2003059356 A2を参照のこと。
【0055】
例示される調製方法
化学的背景:
M.G.Darcy,D.Dhanak,K.J.Duffy,D.M.Fitch,R.T.Sarisky,A.N.Shaw,R.Tedesco,M.N.Zimmerman 「Preparation of 1,1−dioxodihydrobenzothiadiazines as antiviral agents」 PCT国際出願(2003)、WO 2003059356 A2
【0056】
【化5】

a)マロン酸ジエチル、DBU、1,4−ジオキサン、150℃、マイクロ波、次いで、グリシン、200℃、マイクロ波。
【0057】
【化6】

a)RNH、EtOH、マイクロ波;b)NaCNBH、AcOH、RCHO、rt;c)ClC(O)CHCOEt、EtN、CHCl、次いで、NaOEt、EtOH、次いで、グリシン、マイクロ波またはグリシン、DBU、EtOH、マイクロ波またはグリシンナトリウム塩、EtOH、マイクロ波。
【0058】
【化7】

a)CH(COEt)、1,4−ジオキサン、マイクロ波;b)グリシンナトリウム塩、EtOH、マイクロ波
【実施例】
【0059】
実施例1
【化8】

N−{[1−(2−シクロプロピルエチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
1−(2−シクロプロピルエチル)−2H−ピリド[2,3−d][1,3]オキサジン−2,4(1H)−ジオン(PCT国際出願(2003)、WO 2003059356 A2にしたがって調製)(0.232g、1.00mmol)およびジエチルマロン酸塩(0.152mL、1.00mmol)の混合物を、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.300mL、2.00mmol)で処理した。1,4−ジオキサン(1.0mL)を加え、溶液を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザー(http://www.biotage.com)で20分間150℃に加熱した。冷却後、グリシン(0.113g、1.50mmol)を加え、溶液を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで20分間200℃に加熱した。次いで、反応混合物を冷却し、6M水性水酸化ナトリウム(2.0mL)で処理し、水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。次いで、水層を6M水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで2回抽出した。有機溶液をMgSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。混合物を、分取HPLC(YMC 75x30mmカラム、水中0.1%TFAおよびアセトニトリル中0.1%TFA)に付して精製し、白色固体として標記化合物を得た(0.008g;2.4%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 13.0(s,1H)、10.5(t,J=5.6Hz,1H)、8.83(dd,J=4.5,1.8Hz,1H)、8.46(dd,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.43(dd,J=8.0,4.7Hz,1H)、4.41−4.60(m,2H)、4.13(d,J=5.6Hz,2H)、1.55(q,J=7.3Hz,2H)、0.67−0.82(m,1H)、0.32−0.41(m,2H)、−0.09−0.04(m,2H)。MS(ES+) m/e 332[M+H]
【0060】
実施例2
【化9】

N−{[4−ヒドロキシ−1−(3−メチルブチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
2a)2−[(3−メチルブチル)アミノ]−3−ピリジンカルボン酸エチル
エチル−2−クロロニコチン酸・カルボキシレート(ethyl−2−chloronicotinic carboxylate)(2.00g、10.8mmol)および3−(メチルブチル)アミン(1.88mL、16.1mmol)のエタノール(3.0mL)中混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで40分間180℃に加熱した。混合物を、飽和水性重炭酸ナトリウムの溶液に加え、酢酸エチルで2回抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中60%酢酸エチル)に付して精製し、透明な油として標記化合物を得た(2.05g、80%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.30(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.13(dd,J=7.6,2.0Hz,1H)、7.94(br.s.,1H)、6.51(dd,J=7.8,4.8Hz,1H)、4.33(q,J=7.2Hz,2H)、3.48−3.58(m,2H)、1.68−1.82(m,1H)、1.51−1.63(m,2H)、1.39(t,J=7.2Hz,3H)、0.97(d,J=6.6Hz,6H)。MS(ES+) m/e 237[M+H]
【0061】
2b)4−ヒドロキシ−1−(3−メチルブチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例2a)からの化合物(2.05g、8.67mmol)の塩化メチレン(12.0mL)中溶液を、塩化エチルマロニル(1.31mL、10.4mmol)で処理した。混合物を常温で1時間攪拌し、次いで、発煙が終わるまで10分かけてトリエチルアミン(1.45mL、10.4mmol)で処理した。反応混合物を常温で1.5時間攪拌し、次いで、さらに同等の塩化エチルマロニル(1.09mL、8.67mmol)で処理した。反応混合物を常温で一晩攪拌した。真空中で濃縮した後、残渣を、エタノール(12mL)で溶解し、ナトリウムエトキシド(3.40mL、8.67mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、常温で2時間攪拌した。追加のナトリウムエトキシド(1.62mL、4.34mmol、エタノール中21%溶液)を加え、反応混合物を1時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を飽和水性重炭酸ナトリウムの溶液に加え、酢酸エチル(3x10.0mL)で抽出した。水層を1N水性塩酸で酸性化し、次いで、酢酸エチルで抽出し、さらなる生成物を得た。有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40%酢酸エチル)に付して精製し、白色粉末として標記化合物を得た(1.12g、42%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 12.9(br.s.,1H)、8.75(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.41(dd,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.35(dd,J=7.8,4.5Hz,1H)、4.32(q,J=7.0Hz,2H)、1.54−1.71(m,1H)、1.41−1.53(m,2H)、1.31(t,J=7.1Hz,3H)、1.08−1.24(m,2H)、0.96(s,3H)、0.94(s,3H)。MS(ES+) m/e 305[M+H]
【0062】
2c)N−{[4−ヒドロキシ−1−(3−メチルブチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
グリシンナトリウム塩(0.440g、4.53mmol)を、実施例2b)からの化合物(0.690g、2.27mmol)の2−メトキシエタノール(7.0mL)中溶液に加えた。反応混合物を2時間加熱還流した。次いで、溶液を冷水に加え、6N水性塩酸で処理し、得られた沈渣を濾過し、水で洗浄した。固体をエチルエーテル中で攪拌し、濾過し、薄紫色固体を得た(0.464g、60%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 13.0(s,1H)、10.5(t,J=5.6Hz,1H)、8.85(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.47(dd,J=7.8,1.8Hz,1H)、7.44(dd,J=8.0,4.7Hz,1H)、4.40−4.48(m,2H)、4.14(d,J=5.6Hz,2H)、1.61−1.74(m,1H)、1.48−1.60(m,2H)、0.97(d,J=6.6Hz,6H)。MS(ES+) m/e 334[M+H]
【0063】
実施例3
【化10】

N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
3a)2−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−3−ピリジンカルボン酸エチル
エチル−2−クロロニコチン酸・カルボキシレート(0.518g、2.79mol)および(3,3−ジメチルブチル)アミン(0.560mL、4.18mmol)のエタノール(3.0mL)中混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで40分間180℃に加熱した。混合物を濃縮し、残渣を水で希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで処理し、酢酸エチルで抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中60%酢酸エチル)に付して精製し、透明な油として標記化合物を得た(0.655g、94%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.31(dd,J=4.8,2.0Hz,1H)、8.12(dd,J=7.6,2.0Hz,1H)、7.87(br.s.,1H)、6.51(dd,J=7.6,4.8Hz,1H)、4.33(q,J=7.2Hz,2H)、3.30−3.61(m,2H)、1.55−1.68(m,2H)、1.39(t,J=7.1Hz,3H)、1.00(s,9H)。MS(ES+) m/e 251[M+H]
【0064】
3b)2−{(3,3−ジメチルブチル)[3−(エチルオキシ)−3−オキソプロパノイル]アミノ}−3−ピリジンカルボン酸エチル
実施例3a)からの化合物(0.650g、2.62mmol)の塩化メチレン(20.0mL)中溶液を、トリエチルアミン(0.500mL、3.63mmol)および塩化エチルマロニル(0.460mL、3.63mmol)で処理した。混合物を常温で2時間攪拌し、次いで、追加の塩化エチルマロニル(0.460mL、3.63mmol)で処理した。反応混合物を常温で一晩攪拌し、次いで、追加の塩化エチルマロニル(0.460mL、3.63mmol)およびトリエチルアミン(0.500mL、3.63mmol)で処理し、40℃に加熱した。混合物を冷却し、濾過した。濾液をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中60%酢酸エチル)に付して精製し、黄色油として標記化合物を得た(0.296g、30%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.71(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.36(dd,J=7.8,1.9Hz,1H)、7.46(dd,J=7.8,4.8Hz,1H)、4.40(d,J=7.1Hz,2H)、4.17−4.29(m,2H)、4.12(q,J=7.2Hz,2H)、3.11(s,2H)、1.42−1.53(m,2H)、1.40(t,J=7.1Hz,3H)、1.23(t,J=6.6Hz,3H)、0.86(s,9H)。MS(ES+) m/e 365[M+H]
【0065】
3c)N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例3b)からの化合物(0.296g、0.81mmol)のエタノール中溶液を、ナトリウムエトキシド(0.390mL、1.00mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、常温で2時間攪拌した。グリシン(0.075g、1.00mmol)を加え、溶液を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで30分間180℃に加熱した。反応混合物を濾過し、固体を1N水性塩酸と一緒に2時間攪拌した。得られた沈渣を濾過し、真空中で乾燥し、淡褐色粉末として標記化合物を得た(0.130g、46%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 13.0(s,1H)、10.5(t,J=4.7Hz,1H)、8.83(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.46(dd,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.42(dd,J=8.0,4.7Hz,1H)、4.37−4.53(m,2H)、4.06(d,J=5.3Hz,2H)、1.44−1.57(m,2H)、1.02(s,9H)。MS(ES+) m/e 348[M+H]
【0066】
実施例4
【化11】

N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
4a)2−[(フェニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボン酸エチル
エチル−2−クロロニコチン酸・カルボキシレート(0.500g、2.70mmol)およびベンジルアミン(0.290mL、2.70mmol)のエタノール(3.0mL)中混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで30分間180℃に加熱した。追加のベンジルアミン(0.290mL、2.70mmol)を加え、溶液を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで30分間180℃に加熱した。混合物を水に加え、酢酸エチルで2回抽出した。合した有機部分を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中60%酢酸エチル)に付して精製し、黄色油として標記化合物を得た(0.480g、69%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.27−8.41(m,2H)、8.18(d,J=7.6Hz,1H)、7.21−7.45(m,5H)、6.58(dd,J=7.7,4.9Hz,1H)、4.79(d,J=5.3Hz,2H)、4.34(q,J=7.1Hz,2H)、1.39(t,J=7.1Hz,3H)。MS(ES+) m/e 257[M+H]
【0067】
4b)N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例4a)からの化合物(0.480g、1.89mmol)のジクロロメタン(20.0mL)中溶液を、トリエチルアミン(0.410mL、2.97mmol)、次いで、塩化エチルマロニル(0.370mL、2.97mmol)で処理した。混合物を常温で1.5時間攪拌し、次いで、水を加え、ジクロロメタンで抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、エタノール(2.0mL)で溶解し、常温でナトリウムエトキシド(0.880mL、2.27mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、3時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、水および1N水性塩酸で処理した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥した。該固体(0.533g、1.60mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.25mL、1.60mmol)およびグリシン(0.12g、1.60mmol)のエタノール(3.0mL)中溶液を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで30分間180℃に加熱した。溶液を真空中で濃縮し、分取HPLC(YMC 75x30mmカラム、水中0.1%TFAおよびアセトニトリル中0.1%TFA)に付して精製し、淡橙色固体として標記化合物を得た(0.113g、20%)。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 13.0(br.S.,1H)、10.5(t,J=5.6Hz,1H)、8.80(dd,J=4.5,1.8Hz,1H)、8.57(dd,J=7.8,1.8Hz,1H)、7.44(dd,J=8.0,4.7Hz,1H)、7.17−7.41(m,5H)、5.77(s,2H)、4.24(d,J=5.3Hz,2H)。MS(ES+) m/e 354[M+H]
【0068】
実施例5
【化12】

N−({1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル}カルボニル)グリシン
5a)2−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}−3−ピリジンカルボン酸エチル
(3,3−ジメチルブチル)アミンの代わりにN,N−ジメチルエチレンジアミンを用いることを除き、実施例3a)の製法にしたがって、橙色油として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.28(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.13(dd,J=7.6,2.0Hz,1H)、6.51(dd,J=7.8,4.8Hz,1H)、4.34(q,J=7.2Hz,2H)、3.58−3.64(m,2H)、2.58(t,J=6.3Hz,2H)、2.31(s,6H)、1.39(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ES+) m/e 238[M+H]
【0069】
5b)N−({1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル}カルボニル)グリシン
実施例4a)からの化合物の代わりに実施例5a)からの化合物を用いることを除き、実施例4b)の製法にしたがって、薄ピンク色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 13.0(br.s.,1H)、10.3(t,J=5.6Hz,1H)、9.74(br.s.,1H)、8.84(dd,J=4.5,1.8Hz,1H)、8.52(dd,J=7.8,1.8Hz,1H)、7.50(dd,J=7.8,4.8Hz,1H)、4.75(t,J=6.1Hz,2H)、4.17(d,J=5.6Hz,2H)、3.47(t,J=5.9Hz,2H)、2.91(s,6H)。MS(ES+) m/e 335[M+H]
【0070】
実施例6
【化13】

N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
6a)3−[(フェニルメチル)アミノ]−4−ピリジンカルボン酸エチル
3−アミノイソニコチン酸(0.600g、4.35mmol)のエタノール(20mL)中懸濁液に、濃硫酸(0.40mL)を常温で加えた。次いで、溶液を一晩還流し、常温に冷却し、6N水性水酸化ナトリウムを用いてpH約7に中和した。混合物を、(3x20mL)酢酸エチルで抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、メタノール(20mL)で溶解し、ベンズアルデヒド(0.440mL、4.35mmol)で処理した。溶液を常温で1時間攪拌し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.920g、4.35mmol)、次いで、酢酸(0.20mL)を滴下し、処理した。得られた混合物を、常温で1時間攪拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣を、5%水性炭酸水素ナトリウムで処理し、酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中10%メタノール)に付して精製し、黄色油として所望の生成物を得た(0.500g、45%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.08(s,1H)、7.84(d,J=5.3Hz,1H)、7.69(d,J=4.5Hz,1H)、7.29−7.34(m,5H)、4.48(d,J=5.6Hz,2H)、4.14(q,J=7.2Hz,2H)、1.28(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ES+) m/e 257[M+H]
【0071】
6b)N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例6a)からの化合物(0.500g、1.90mmol)の塩化メチレン(20.0mL)中溶液を、(4−ジメチルアミノ)ピリジン(0.040mL、0.38mmol)、次いで、塩化エチルマロニル(0.260mL、2.09mmol)で処理した。混合物を、常温で一晩攪拌し、次いで、トリエチルアミン(1.00mL、7.17mmol)を加えた。常温で1時間攪拌した後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣を、エタノール(2.0mL)で溶解し、常温でナトリウムエトキシド(0.700mL、1.90mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、酢酸エチルでシリカ栓に通して濾過し、真空中で濃縮した。得られた残渣を、エタノール(3.0mL)で溶解し、グリシンナトリウム塩(0.110g、1.54mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.230mL、1.54mmol)で処理し、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで30分間180℃に加熱した。反応物を水で希釈し、1N水性塩酸で酸性化し、得られた沈渣を濾過し、メタノールで洗浄し、真空中で乾燥し、淡褐色固体として標記化合物を得た(0.175g、32%)。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 13.0(br.s.,1H)、10.5(t,J=5.6Hz,1H)、8.75(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.54(dd,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.31−7.43(m,3H)、7.14−7.30(m,3H)、5.75(s,2H)、4.20(d,J=5.6Hz,2H)。MS(ES+) m/e 354[M+H]
【0072】
実施例7
【化14】

N−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン
3−アミノイソニコチン酸エチル(0.071g、0.43mmol)の塩化メチレン(2.0mL)中溶液を、トリエチルアミン(1.00mL、7.17mmol)、次いで、塩化エチルマロニル(0.060mL、0.47mmol)で処理した。混合物を常温で一晩攪拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣を、エタノール(2.0mL)で溶解し、常温でナトリウムエトキシド(0.158mL、0.43mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、得られた残渣をエタノール(2.0mL)で溶解し、グリシンナトリウム塩(0.030g、0.43mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.060mL、0.43mmol)で処理し、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで30分間180℃に加熱した。反応物を水で希釈し、1N水性塩酸で酸性化し、得られた沈渣を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥し、淡褐色固体として標記化合物を得た(0.034g,30%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 12.4(s,2H)、10.4(s,2H)、8.88(s,1H)、7.89(s,1H)、4.15(d,J=5.6Hz,2H)。MS(ES+) m/e 264[M+H]
【0073】
実施例8
【化15】

N−[(8−ヒドロキシ−6−オキソ−4,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル)カルボニル]グリシン
3−アミノイソニコチン酸エチルの代わりに3−アミノ−2−ピラジンカルボキシ酸メチルを用いることを除き、実施例7の製法にしたがって、褐色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 12.2(s,2H)、10.6(t,J=5.3Hz,1H)、8.68(d,J=2.3Hz,1H)、8.58(d,J=2.0Hz,1H)、3.99(d,J=5.3Hz,2H)。MS(ES+) m/e 265[M+H]
【0074】
実施例9
【化16】

N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
9a)2−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−6−メチル−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−6−メチルニコチン酸(0.500g、2.91mmol)のエタノール(5.0mL)中溶液を、炭酸カリウム(0.810g、5.80mmol)、次いで、(3,3−ジメチルブチル)アミン(0.590mL、4.35mmol)で処理した。混合物を3時間加熱還流し、次いで、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで1時間160℃に加熱した。固体を廃棄し、母液をさらにエタノール(5.0mL)で希釈し、濃硫酸(3.0mL)で処理した。次いで、溶液を一晩還流し、常温に冷却し、6N水性水酸化ナトリウムを用いてpH約7に中和した。混合物を酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。合した有機部分を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。透明な油として標記化合物を得た(0.578g、75%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 7.99(d,J=7.8Hz,1H),7.84(br.s.,1H)、6.35(d,J=7.8Hz,1H)、4.30(q,J=7.2Hz,2H)、3.44−3.58(m,2H)、2.92−3.05(m,2H)、2.42(s,3H)、1.37(t,J=7.2Hz,3H)、0.99(s,9H)。MS(ES+) m/e 265[M+H]
【0075】
9b)1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例9a)からの化合物(0.578g、2.18mmol)のジクロロメタン(20.0mL)中溶液を、トリエチルアミン(0.460mL、3.28mmol)、次いで、塩化エチルマロニル(0.410mL、3.28mmol)で処理した。混合物を常温で一晩攪拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をエタノール(15.0mL)で溶解し、常温でナトリウムエトキシド(1.70mL、4.36mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、1時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、水および1N水性塩酸で処理した。混合物を酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。合した有機部分を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40−60%酢酸エチル)に付して精製し、黄橙色固体として標記化合物を得た(0.371g、51%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 14.0(s,1H)、8.12(d,J=8.1Hz,1H)、6.91(d,J=8.1Hz,1H)、4.36(q,J=7.1Hz,2H)、3.25(s,3H)、1.40−1.49(m,2H)、1.36(t,J=7.1Hz,3H)、0.93(s,9H)。MS(ES+) m/e 333[M+H]
【0076】
9c)N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例9b)からの化合物(0.371g、1.11mmol)のエタノール(2.0mL)中溶液に、グリシンナトリウム塩(0.217g、2.23mmol)を加えた。混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで15分間150℃に加熱した。反応物を、1N水性塩酸でクエンチし、得られた沈渣を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥し、薄クリーム色固体として標記化合物を得た(0.066g、15%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 12.9(br.s.,1H)、10.5(t,J=5.4Hz,1H)、8.32(d,J=7.8Hz,1H)、7.30(d,J=8.1Hz,1H)、4.37−4.50(m,2H)、4.12(d,J=5.6Hz,2H)、2.62(s,3H)、1.47−1.57(m,2H)、1.02(s,9H)。MS(ES+) m/e 362[M+H]
【0077】
実施例10
【化17】

N−{[6−クロロ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
10a)5−クロロ−2−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−6−メチルニコチン酸の代わりに2,5−ジクロロ−3−ピリジンカルボン酸メチルを用いることを除き、実施例9a)の製法にしたがって、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30%酢酸エチル)に付して精製した後、黄色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.24(d,J=2.8Hz,1H)、8.08(d,J=2.5Hz,1H)、7.89(s,1H)、4.34(q,J=7.1Hz,2H)、3.44−3.56(m,2H)、1.55−1.59(m,2H)、1.40(t,J=7.1Hz,3H)、0.99(s,9H)。MS(ES+) m/e 285[M+H]
【0078】
10b)6−クロロ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例9a)の代わりに実施例10a)を用いることを除き、実施例9b)の製法にしたがって、白色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 8.64(d,J=2.8Hz,1H)、8.29(d,J=2.5Hz,1H)、4.48(q,J=7.1Hz,2H)、4.25−4.40(m,2H)、1.50(dd,J=8.0,4.2Hz,2H)、1.45(t,J=7.1Hz,3H)、1.04(s,9H)。MS(ES+) m/e 353[M+H]
【0079】
10c)N−{[6−クロロ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例9b)からの化合物の代わりに実施例10b)からの化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、薄ピンク色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.4(t,J=6.1Hz,1H)、8.84(d,J=2.8Hz,1H)、8.43(d,J=2.5Hz,1H)、4.32−4.45(m,2H)、4.12(d,J=5.6Hz,2H)、1.41−1.53(m,2H)、0.99(s,9H)。MS(ES+) m/e 382[M+H]
【0080】
実施例11
【化18】

N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
11a)2−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−6−メチルニコチン酸の代わりに2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸を用いることを除き、実施例9a)の製法にしたがって、黄橙色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 8.28(d,J=7.8Hz,1H)、8.14(s,1H)、6.87(d,J=7.8Hz,1H)、4.35(q,J=7.2Hz,2H)、3.49−3.60(m,2H)、1.50−161(m,2H)、1.38(t,J=7.2Hz,3H)、0.99(s,9H)。MS(ES+) m/e 319[M+H]
【0081】
11b)1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例9a)からの化合物の代わりに実施例11a)からの化合物を用いることを除き、実施例9b)の製法にしたがって、透明な黄色油として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 8.61(d,J=7.8Hz,1H)、7.66(d,J=8.1Hz,1H)、4.49(q,J=7.1Hz,2H)、4.30−4.39(m,2H)、1.48−1.54(m,2H)、1.45(t,J=7.1Hz,3H)、1.04(s,9H)。MS(ES+) m/e 387[M+H]
【0082】
11c)N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例9b)からの化合物の代わりに実施例11b)からの化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、薄クリーム色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 13.0(br.s.,1H)、10.4(t,J=5.1Hz,1H)、8.71(d,J=8.1Hz,1H)、7.86(d,J=8.1Hz,1H)、4.37−4.46(m,2H)、4.15(d,J=5.8Hz,2H)、1.47−1.56(m,2H)。1.02(s,9H)。MS(ES+) m/e 416[M+H]
【0083】
実施例12
【化19】

N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
12a)2−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−5−フルオロ−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−5−フルオロ−3−ピリジンカルボン酸エチル(0.300g、1.47mmol)のエタノール(3.0mL)中溶液を、(3,3−ジメチルブチル)アミン(0.210mL、1.58mmol)で処理した。混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで0.5時間150℃に加熱した。溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄した。有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。琥珀油として標記化合物を得た(0.347g、88%)。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 6.61(d,J=3.0Hz,1H)、6.30(dd,J=8.8,3.0Hz,1H)、6.24(br.s.,1H)、2.80(q,J=7.1Hz,2H)、1.88−1.99(m,2H)、−0.02−0.09(m,2H)、−0.14(t,J=7.2Hz,3H)、−0.53(s,9H)。MS(ES+) m/e 269[M+H]
【0084】
12b)1−(3,3−ジメチルブチル)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例9a)からの化合物の代わりに実施例12a)からの化合物を用いることを除き、実施例9b)の製法にしたがって、黄橙色油として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 8.64(d,J=3.0Hz,1H)、8.08(dd,J=7.8,3.0Hz,1H)、4.47(q,J=7.1Hz,2H)、4.32−4.38(m,2H)、1.50(dd,J=7.8,4.3Hz,2H)、1.45(t,J=7.1Hz,3H)、1.03(s,9H)。MS(ES+) m/e 337[M+H]
【0085】
12c)N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例9b)からの化合物の代わりに実施例12b)からの化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、淡橙色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.5(t,J=5.3Hz,1H)、8.91(d,J=3.0Hz,1H)、8.32(dd,J=8.1,3.0Hz,1H)、4.44(dd,J=11.9,4.8Hz,2H)、4.14(d,J=5.8Hz,2H)、1.45−1.57(m,2H)、1.02(s,9H)。MS(ES+) m/e 366[M+H]
【0086】
実施例13
【化20】

N−{[6−ブロモ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
13a)5−ブロモ−2−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−5−フルオロ−3−ピリジンカルボン酸エチルの代わりに5−ブロモ−2−クロロ−3−ピリジンカルボン酸メチルを用いることを除き、実施例12a)の製法に従う。標記化合物および対応するカルボン酸の混合物を得た。該混合物を、エタノール(3mL)で溶解し、濃硫酸で処理し、一晩還流した。溶液を常温に冷却し、6N水酸化ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、灰白色固体として標記化合物を得た(0.305g、78%)。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 8.27(d,J=2.5Hz,1H)、8.19(d,J=2.5Hz,1H)、4.35(q,J=7.2Hz,2H)、3.45−3.56(m,2H)、2.85−2.99(m,2H)、1.39(t,J=7.2Hz,3H)、1.00(s,9H)。MS(ES+) m/e 331[M+H]
【0087】
13b)6−ブロモ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例9a)からの化合物の代わりに実施例13a)からの化合物を用いることを除き、実施例9b)の製法にしたがって、黄色油として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 14.2(s,1H)、8.66(d,J=2.5Hz,1H)、8.44(d,J=2.5Hz,1H)、4.49(q,J=7.1Hz,2H)、4.36−4.44(m,2H)、1.47−1.54(m,2H)、1.45(t,J=7.2Hz,3H)、0.99(s,9H)。MS(ES+) m/e 399[M+H]
【0088】
13c)N−{[6−ブロモ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキシ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例9b)からの化合物の代わりに実施例13b)からの化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、メタノールで洗浄した後、薄クリーム色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 12.9(br.s.,1H)、10.4(t,J=5.6Hz,1H)、8.93(d,J=2.5Hz,1H)、8.53(d,J=2.5Hz,1H)、4.32−4.43(m,2H)、4.13(d,J=5.8Hz,2H)、1.42−1.54(m,2H)、1.00(s,9H)。MS(ES+) m/e 426[M+H]
【0089】
実施例14
【化21】

N−[(1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン
14a)2−({[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}アミノ)−5−フルオロ−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−5−フルオロ−3−ピリジンカルボン酸エチル(0.490g、2.41mmol)のエタノール(10.0mL)中溶液を、4−tert−ブチルベンジルアミン(0.450mL、2.55mmol)で処理した。混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで0.5時間150℃に、次いで、20分間160℃に加熱した。溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄した。合した有機部分を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20−40%酢酸エチル)に付して精製し、透明な黄色油として標記化合物および出発物質の混合物を得た(0.326g、41%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.39(d,J=3.0Hz,1H)、8.20(d,J=3.3Hz,1H)、8.14(t,J=5.1Hz,1H)、7.91(dd,J=6.9,3.2Hz,2H)、7.89(dd,J=8.1,3.0Hz,2H)、4.69(d,J=5.3Hz,2H)、4.44(q,J=7.1Hz,2H)、1.42(t,J=7.2Hz,3H)、1.32(s,9H)。MS(ES+) m/e 331[M+H]
【0090】
14b)1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例14a)からの化合物(0.326g、0.99mmol)のジクロロメタン(13.0mL)中溶液を、トリエチルアミン(0.280mL、2.02mmol)、次いで、塩化エチルマロニル(0.250mL、2.02mmol)で処理した。混合物を、常温で一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣をエタノール(12.0mL)で溶解した。溶液を、常温で一晩ナトリウムエトキシド(0.760mL、2.02mmol、エタノール中21%溶液)で処理した。溶液を真空中で濃縮し、水および1N水性塩酸で処理した。混合物をジクロロメタン(3x20mL)で抽出した、合した有機部分を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40−60%酢酸エチル)に付して精製し、黄色油として標記化合物を得た(0.300g、76%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.54(d,J=3.0Hz,1H)、8.07(dd,J=7.8,3.0Hz,1H)、7.33(d,J=8.3Hz,2H)、7.22(d,J=8.3Hz,2H)、5.60(s,2H)、4.47(q,J=7.2Hz,2H)、1.42(t,J=7.2Hz,3H)、1.21(s,9H)。MS(ES+) m/e 399[M+H]
【0091】
14c)N−[(1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン
実施例9b)からの化合物の代わりに実施例14b)からの化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、褐色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.4(t,J=5.6Hz,1H)、8.88(d,J=2.8Hz,1H)、8.36(dd,J=8.0,2.9Hz,1H)、7.30(d,J=8.6Hz,2H)、7.19(d,J=8.3Hz,2H)、5.59(s,2H)、4.14(d,J=5.6Hz,2H)、1.23(s,9H)。MS(ES+) m/e 428[M+H]
【0092】
実施例15
【化22】

{[6−{[(カルボキシメチル)アミノ]カルボニル}−8−(3,3−ジメチルブチル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−4−イル]アミノ}酢酸
15a)4−クロロ−2−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−6−メチル−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−5−フルオロ−3−ピリジンカルボン酸エチルの代わりに2,4−ジクロロ−6−メチル−3−ピリジンカルボン酸エチルを用いることを除き、実施例12a)の製法にしたがって、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%酢酸エチル)に付して精製した後、透明な油として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 7.29(br.s.,1H)、6.45(s,1H)、4.38(q,J=7.2Hz,2H)、3.41−3.54(m,2H)、2.36(s,3H)、1.49−1.61(m,2H)、1.41(t,J=7.1Hz,3H)、0.98(s,9H)。MS(ES+) m/e 299[M+H]
【0093】
15b)5−クロロ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例14a)の化合物の代わりに実施例15a)の化合物を用いることを除き、実施例14b)の製法にしたがって、橙色油として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 7.02(s,1H)、4.47(q,J=7.1Hz,2H)、4.41−4.44(m,2H)、2.52(s,3H)、1.47−1.53(m,2H)、1.43(t,J=7.1Hz,3H)、0.99(s,1H)。MS(ES+) m/e 367[M+H]
【0094】
15c){[6−{[(カルボキシメチル)アミノ]カルボニル}−8−(3,3−ジメチルブチル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−4−イル]アミノ}酢酸
実施例9b)の化合物の代わりに実施例 15b)の化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、淡褐色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.7(t,J=5.6Hz,1H)、8.53(t,J=5.1Hz,1H)、6.30(s,1H)、4.34−4.42(m,2H)、4.13(d,J=5.6Hz,2H)、4.10(d,J=5.1Hz,2H)、2.37(s,3H)、1.42−1.55(m,2H)、1.00(s,9H)。MS(ES+) m/e 435[M+H]
【0095】
実施例16
【化23】

N−{[5−ヒドロキシ−7−オキソ−2−フェニル−8−(フェニルメチル)−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル]カルボニル}グリシン
16a)3−オキソ−3−[(フェニルメチル)アミノ]プロピオン酸エチル
ベンジルアミン(1.10g、10.3mmol)および塩化エチルマロニル(1.29mL、10.3mmol)のジクロロメタン(10mL)中溶液を、トリエチルアミン(1.44mL、10.3mmol)で処理した。溶液を常温で1時間攪拌し、次いで、飽和水性重炭酸ナトリウムで希釈し、酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。合した有機部分を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、黄色油として標記化合物を得た(2.27g、100%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 7.55(br.s.,1H)、7.24−7.36(m,5H)、4.45(d,J=5.6Hz,2H)、4.17(q,J=7.2Hz,2H)、3.31(s,2H)、1.27(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ES+) m/e 222[M+H]
【0096】
16b)5−ヒドロキシ−7−オキソ−2−フェニル−8−(フェニルメチル)−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸エチル
4−クロロ−2−フェニル−5−ピリミジンカルボン酸エチル(0.130g、0.51mmol)のテトラヒドロフラン(12.0mL)中溶液を、実施例16a)からの化合物(0.110g、0.51mmol)、次いで、炭酸カリウム(0.070g、0.51mmol)および臭化銅(0.008g、0.04mmol)で処理した。混合物を、常温で10分間、次いで、一晩還流下で攪拌した。溶液を常温に冷却し、1N水性塩化水素に注いだ。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(3x10mL)で抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄した後、黄色固体として標記化合物を得た(0.135g、66%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 15.6(br.s.,1H)、9.17(s,1H)、8.44−8.63(m,1H)、8.26(d,J=7.6Hz,2H)、7.69−7.78(m,1H)、7.66(t,J=7.5Hz,2H)、7.49−7.55(m,2H)、7.28−7.35(m,2H)、7.19−7.26(m,1H)、5.27(s,2H)、4.49(q,J=7.2Hz,2H)、1.48(t,J=7.1Hz,3H)。MS(ES+) m/e 401[M+H]
【0097】
16c)N−{[5−ヒドロキシ−7−オキソ−2−フェニル−8−(フェニルメチル)−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル]カルボニル}グリシン
グリシンナトリウム塩(0.006g、0.06mmol)を、実施例16b)からの化合物(0.020g、0.06mmol)のエタノール(2.0mL)中溶液に加えた。混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで15分間150℃に、次いで、1時間160℃に加熱した。反応物を、1N水性塩酸でクエンチし、酢酸エチル(3x10mL)で抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40−60%酢酸エチル)に付して精製し、黄色固体として標記化合物を得た(0.001g、4%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 9.99(t,J=5.3Hz,1H)、9.15(s,1H)、8.21(d,J=6.3Hz,2H)、7.66−7.88(m,3H)、7.21−7.34(m,5H)、5.17(s,2H)、4.11(d,J=5.3Hz,2H)。MS(ES+) m/e 431[M+H]
【0098】
実施例17
【化24】

N−[(1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン
17a)2−({[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}アミノ)−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−3−ピリジンカルボン酸エチル(0.610g、3.29mmol)のエタノール(10.0mL)中溶液を、4−tert−ブチルベンジルアミン(0.580mL、3.29mmol)で処理した。混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで1時間160℃に加熱した。溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄した。有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20−60%酢酸エチル)に付して精製し、透明な黄色油として標記化合物を得た(0.461g、45%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.34(dd,J=4.8,1.8Hz,1H)、8.18(dd,J=7.8,2.0Hz,1H)、7.30−7.42(m,4H)、6.58(dd,J=7.6,4.8Hz,1H)、4.75(d,J=5.6Hz,2H)、4.34(q,J=7.1Hz,2H)、1.39(t,J=7.2Hz,3H)、1.34(s,9H)。MS(ES+) m/e 313[M+H]
【0099】
17b)1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例9a)からの化合物の代わりに実施例17a)からの化合物を用いることを除き、実施例9b)の製法にしたがって、白色固体として標記化合物を得た(0.127g、23%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 14.3(br.s.,1H)、8.73(dd,J=4.5,2.0Hz,1H)、8.45(dd,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.40(d,J=8.6Hz,2H)、7.29(s,1H)、7.22(dd,J=7.8,4.5Hz,1H)、5.70(s,2H)、4.54(q,J=7.1Hz,2H)、1.65(s,2H)、1.50(t,J=7.2Hz,3H)、1.28(s,9H)。MS(ES+) m/e 381[M+H]
【0100】
17c)N−[(1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン
グリシンナトリウム塩(0.030g、0.35mmol)を、実施例17b)からの化合物(0.130g、0.33mmol)のエタノール(2.0mL)中溶液に加えた。混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで1時間160℃に加熱した。反応物を6N水性塩酸でクエンチし、得られた沈渣を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥し、灰白色固体として標記化合物を得た(0.090g、68%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.4(t,J=5.6Hz,1H)、8.81(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.51(dd,J=7.8,1.8Hz,1H)、7.46(dd,J=8.0,4.7Hz,1H)、7.27−7.33(m,2H)、7.17−7.22(m,2H)、5.62(s,2H)、4.12(d,J=5.6Hz,2H)、1.23(s,9H)。MS(ES+) m/e 410[M+H]
【0101】
実施例18
【化25】

N−{[1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
18a)2−({[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}アミノ)−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸エチル
2−クロロ−6−メチルニコチン酸の代わりに2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸および(3,3−ジメチルブチル)アミンの代わりに4−tert−ブチルベンジルアミンを用いることを除き、実施例9a)の製法にしたがって、クリームイエロー色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.41(s,1H)、8.27(d,J=7.8Hz,1H)、7.30−7.38(m,4H)、6.88(d,J=7.8Hz,1H)、4.73(d,J=5.6Hz,2H)、4.35(q,J=7.1Hz,2H)、1.39(t,J=7.1Hz,3H)、1.33(s,9H)。MS(ES+) m/e 381[M+H]
【0102】
18b)1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例18a)からの化合物(0.760g、1.99mmol)のジクロロメタン(25.0mL)中溶液を、トリエチルアミン(1.39mL、9.95mmol)、次いで、塩化エチルマロニル(1.25mL、9.95mmol)で処理した。混合物を、常温で一晩攪拌した。混合物を再度、同量のトリエチルアミンおよび塩化エチルマロニルで処理し、常温でさらに2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣をエタノール(12.0mL)で溶解した。溶液を、常温でナトリウムエトキシド(3.71mL、9.95mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、水および1N水性塩酸で処理した。混合物を(3x20mL)酢酸エチルで抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40−60%酢酸エチル)に付して精製し、白色固体として標記化合物を得た(0.300g、34%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 14.3(s,1H)、8.60(d,J=7.6Hz,1H)、7.59(d,J=8.6Hz,2H)、7.55(d,J=8.1Hz,1H)、7.31(d,J=8.3Hz,2H)、5.65(s,2H)、4.57(q,J=7.1Hz,2H)、1.52(t,J=7.1Hz,3H)、1.28(s,9H)。MS(ES+) m/e 449[M+H]
【0103】
18c)N−{[1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例17b)からの化合物の代わりに実施例18b)からの化合物を用いることを除き、実施例17c)の製法にしたがって、薄桃色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.3(t,J=5.6Hz,1H)、8.74(d,J=8.1Hz,1H)、7.89(d,J=8.1Hz,1H)、7.29−7.34(m,4H)、5.55(s,2H)、4.15(d,J=5.6Hz,2H)、1.28(s,9H)。MS(ES+) m/e 478[M+H]
【0104】
実施例19
【化26】

N−({1−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル}カルボニル)グリシン
19a)2−{[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ}−3−ピリジンカルボン酸エチル
4−tert−ブチルベンジルアミンの代わりに2−クロロベンジルアミンを用いることを除き、実施例17a)の製法にしたがって、透明な結晶として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 8.43(br.s.,1H)、8.29(dd,J=4.8,2.0Hz,1H)、8.16(dd,J=7.8,2.0Hz,1H)、7.41−7.47(m,1H)、7.36−7.40(m,1H)、7.17−7.24(m,2H)、6.57(dd,J=7.6,4.8Hz,1H)、4.88(d,J=6.1Hz,2H)、4.35(q,J=7.1Hz,2H)、1.39(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ES+) m/e 291[M+H]
【0105】
19b)1−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例18a)の化合物の代わりに実施例19a)の化合物を用いることを除き、実施例18b)の製法にしたがって、ピンク色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 14.4(s,1H)、8.64(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.50(dd,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.40(dd,J=8.0,1.1Hz,1H)、7.24(dd,J=7.8,4.8Hz,1H)、7.15(td,J=7.6,1.6Hz,1H)、7.06(td,J=7.6,1.3Hz,1H)、6.68(dd,J=7.6,1.3Hz,1H)、5.80(s,2H)、4.53(q,J=7.2Hz,2H)、1.49(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ES+) m/e 359[M+H]
【0106】
19c)N−({1−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル}カルボニル)グリシン
実施例17b)の化合物の代わりに実施例19b)の化合物を用いることを除き、実施例17c)の製法にしたがって、黄褐色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 13.0(br.s.,1H)、10.3(t,J=5.4Hz,1H)、8.74(dd,J=4.7,1.9Hz,1H)、8.54(dd,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.51(dd,J=7.8,1.0Hz,1H)、7.46(dd,J=8.0,4.7Hz,1H)、7.26(td,J=7.6,1.5Hz,1H)、7.14(td,J=7.6,1.0Hz,1H)、6.71(d,J=6.8Hz,1H)、5.65(s,2H)、4.12(d,J=5.6Hz,2H)。MS(ES+) m/e 388[M+H]
【0107】
実施例20
【化27】

N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
20a)2−クロロ−4−[(3,3−ジメチルブチル)アミノ]−6−メチル−3−ピリジンカルボン酸エチル
2,4−ジクロロ−6−メチル−3−ピリジンカルボン酸エチル(1.00g、4.27mmol)のエタノール(20.0mL)中溶液を、(3,3−ジメチルブチル)アミン(0.570mL、4.27mmol)で処理した。混合物を2日間還流し、冷却すると、酢酸エチルで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄した。水層を酢酸エチルで2回抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20−60%酢酸エチル)に付して精製し、琥珀油として標記化合物を得た(1.02g、80%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 6.94(t,J=4.4Hz,1H)、6.18(s,1H)、4.23(q,J=7.2Hz,2H)、2.82−3.17(m,2H)、2.25(s,3H)、1.35−1.54(m,2H)、1.25(t,J=7.1Hz,3H)、0.84(s,9H)。MS(ES+) m/e 299[M+H]
【0108】
20b)5−クロロ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例9a)の化合物の代わりに実施例20a)の化合物を用いることを除き、実施例9b)の製法にしたがって、黄色油として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 15.2(s,1H)、6.91(s,1H)、4.53(q,J=7.2Hz,2H)、4.16−4.26(m,2H)、2.62(s,3H)、1.52−1.61(m,2H)、1.48(t,J=7.2Hz,3H)、1.08(s,9H)。MS(ES+) m/e 367[M+H]
【0109】
20c)1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
実施例20b)からの化合物(0.560g、1.51mmol)のエタノール(25.0mL)中溶液を、炭素担体パラジウム(0.161g、10重量%、0.151mmol)および水酸化カリウム(0.080g、1.51mmol)で処理した。55psiの水素下で2日間水素化を行った。触媒を、セライト層に通して濾去した。濾液を真空中で濃縮し、水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、黄色油として標記化合物を得た(0.172g、34%)。H NMR(400MHz,メタノール−d) δ ppm 9.08(s,1H)、7.03(br.s.,1H)、4.33(br.s.,2H)、4.15(br.s.,2H)、3.61(q,J=7.1Hz,2H)、2.58(s,3H)、1.18(t,J=7.1Hz,3H)、0.90(s,9H)。MS(ES+) m/e 333[M+H]
【0110】
20d)N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例9b)からの化合物の代わりに実施例20c)からの化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、ベージュ色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.3(t,J=5.6Hz,1H)、9.07(s,1H)、7.25(s,1H)、4.15−4.30(m,2H)、4.09(d,J=5.6Hz,2H)、2.63(s,3H)、1.36−1.60(m 2H)、1.04(s,9H)。MS(ES+) m/e 362[M+H]
【0111】
実施例21
【化28】

N−{[8−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(フェニルメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル]カルボニル}グリシン
21a)8−ヒドロキシ−6−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸エチル
3−アミノピラジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.596g、3.89mmol)のジクロロメタン(20.0mL)中溶液を、トリエチルアミン(2.65mL、19.40mmol)、次いで、塩化エチルマロニル(2.44mL、19.40mmol)で処理した。混合物を常温で一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣をエタノール(15.0mL)で溶解した。溶液を、常温でナトリウムエトキシド(7.20mL、19.40mmol、エタノール中21%溶液)で処理し、2時間攪拌した。溶液を水で溶解し、6N水性塩酸で処理した。形成された固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、黄色固体として標記化合物を得た(0.667g、73%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 12.3(s,1H)、8.68(d,J=2.3Hz,1H)、8.57(d,J=2.3Hz,1H),4.26(q,J=7.2Hz,2H)、1.27(t,J=7.1Hz,3H)。MS(ES+) m/e 235[M+H]
【0112】
21b)8−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(フェニルメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸エチル
実施例21a)からの化合物(0.120g、0.51mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10.0mL)中溶液を、常温で1時間水素化ナトリウム(0.040g、1.02mmol、60%鉱油分散液)で処理した。次いで、臭化ベンジル(0.060mL、0.51mmol)をシリンジで加え、反応物を一晩78℃に加熱した。冷却すると、溶液を水で希釈し、6N塩酸で処理した。沈渣を濾過し、母液を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20−60%酢酸エチル)に付して精製し、暗赤色固体として標記化合物を得た(0.090g、60%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 14.2(s,1H)、8.67(d,J=2.3Hz,1H)、8.60(d,J=2.3Hz,1H)、7.45(d,J=6.8Hz,1H)、7.21−7.32(m,4H)、5.65(s,2H)、4.56(q,J=7.1Hz,2H)、1.50(t,J=7.1Hz,3H)。MS(ES+) m/e 326[M+H]
【0113】
21c)N−{[8−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(フェニルメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル]カルボニル}グリシン
実施例9b)からの化合物の代わりに実施例21b)の化合物を用いることを除き、実施例9c)の製法にしたがって、黄色粉末として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.4(t,J=5.6Hz,1H)、8.84(d,J=2.3Hz,1H)、8.74(d,J=2.3Hz,1H)、7.25−7.30(m,4H)、7.17−7.25(m,1H)、5.59(s,2H)、4.13(d,J=5.8Hz,2H)。MS(ES+) m/e 355[M+H]
【0114】
実施例22
【化29】

N−{[4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,5−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
22a)6−(メチルオキシ)−N−(フェニルメチル)−3−ピリジンアミン
5−アミノ−2−メトキシピリジン(1.00g、8.06mmol)のジクロロメタン(20.0mL)中溶液を、ベンズアルデヒド(0.080mL、8.06mmol)で処理し、次いで、常温で20分間攪拌した。次いで、混合物をシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.79g、8.46mmol)、次いで、酢酸(0.460mL、8.06)で処理し、2時間攪拌し続けた。溶液を、水および炭酸水素ナトリウムで処理し、次いで、ジクロロメタンで2回抽出した。合した有機部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られた油をヘキサン中で攪拌し、固体を濾過した。濾液を濃縮し、薄ピンク色固体として標記化合物を得た(0.340g、20%)。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm 7.61(d,J=2.5Hz,1H)、7.28−7.41(m,5H)、7.01(dd,J=8.8,3.0Hz,1H)、6.62(d,J=9.3Hz,1H)、4.30(s,2H)、3.87(s,3H)。MS(ES+) m/e 215[M+H]
【0115】
22b)4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,5−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
マイクロ波バイアルを、実施例22a)からの化合物(0.340g、1.58mmol)、メタントリカルボン酸トリエチル(1.00mL、4.77mmol)および1,4−ジオキサン(5.0mL)で充填した。溶液を、Biotage Initiatorマイクロ波シンセサイザーで2時間240℃に加熱した。含有物を真空中で濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20−60%酢酸エチル)に付して精製した。化合物の混合物を得た。該混合物をヘキサンで洗浄し、固体を濾過し、メタノールで洗浄し、淡黄色固体として標記化合物を得た(0.050g、15%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 7.83(d,J=9.3Hz,1H)、7.28−7.38(m,2H)、7.25(d,J=7.1Hz,1H)、7.17(d,J=7.1Hz,2H)、7.13(d,J=9.1Hz,1H)、5.45(s,2H)、4.31(q,J=7.1Hz,2H)、3.99(s,3H)、1.30(t,J=7.1Hz,3H)。MS(ES+) m/e 355[M+H]
【0116】
22c)N−{[4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,5−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例17b)からの化合物の代わりに実施例22b)からの化合物を用いることを除き、実施例17c)の製法にしたがって、黄色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.6(t,J=5.4Hz,1H)、7.90(d,J=9.1Hz,1H)、7.31(t,J=7.3Hz,2H)、7.15−7.27(m,4H)、5.25(br.s.,2H)、4.15(d,J=5.6Hz,2H)、3.93(s,3H)。MS(ES+) m/e 383[M+H]
【0117】
実施例23
【化30】

N−({5−[(2−クロロフェニル)メチル]−8−ヒドロキシ−6−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル}カルボニル)グリシン
23a)5−[(2−クロロフェニル)メチル]−8−ヒドロキシ−6−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−カルボン酸エチル
臭化ベンジルの代わりに臭化2−クロロベンジルを用いることを除き、実施例21b)の製法にしたがって、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0−10%メタノール)に付して精製した後、橙色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 8.63(m,1H)、7.49(d,J=7.6Hz,1H)、7.29−7.42(m,1H)、7.26(t,J=7.5Hz,1H)、7.16(t,J=7.6Hz,1H)、6.51−6.79(m,1H)、5.48(s,2H)、4.22(q,J=7.1Hz,2H)、1.25(t,J=7.1Hz,3H)。MS(ES+) m/e 360[M+H]
【0118】
23b)N−({5−[(2−クロロフェニル)メチル]−8−ヒドロキシ−6−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル}カルボニル)グリシン
実施例17b)からの化合物の代わりに実施例23a)からの化合物を用いることを除き、実施例17c)の製法にしたがって、赤橙色固体として標記化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.3(t,J=4.9Hz,1H)、8.79(d,J=2.3Hz,1H)、8.75(d,J=2.3Hz,1H)、7.51(dd,J=8.0,1.1Hz,1H)、7.27(td,J=7.7,1.5Hz,1H)、7.14(td,J=7.6,1.3Hz,1H)、6.87(dd,J=7.8,1.3Hz,1H)、5.58(s,2H)、4.13(d,J=5.6Hz,2H)。MS(ES+) m/e 389[M+H]
【0119】
実施例24
【化31】

N−{[4−ヒドロキシ−2,6−ジオキソ−1−(フェニルメチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン
実施例22c)からの化合物(0.014g、0.037mmol)のジクロロメタン(2mL)中溶液を、常温でヨードトリメチルシラン(0.005mL、1.10mmol)で処理した。溶液を1時間攪拌し、水、次いで、メタノールで処理した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルで処理し、飽和水性重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、黄色固体として標記化合物を得た(0.009g、66%)。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ ppm 10.6(t,J=5.3Hz,1H)、7.80(d,J=9.9Hz,1H)、7.33(t,J=7.3Hz,2H)、7.25(t,J=7.2Hz,1H)、7.19(d,J=7.1Hz,2H)、6.90(d,J=8.6Hz,1H)、5.51(br.s.,2H)、4.14(d,J=5.3Hz,2H)。MS(ES+) m/e 370[M+H]
【0120】
生物学的背景:
以下の文献は、標的酵素、HIFプロピルヒドロキシラーゼ、ならびに低分子による同様の抑制を測定する方法および物質についての情報を示す。
M.Hirsila,P.Koivunen,V.Gunzler,K.I.Kivirikko,およびJ.Myllyharju 「Characterization of the Human Prolyl 4−hydroxylases That Modify the Hypoxia−inducible Factor」 J.Biol.Chem.,2003,278,30772−30780.
C.Willam,L.G.Nicholls,P.J.Ratcliffe,C.W.Pugh,P.H.Maxwell 「The prolyl hydroxylase enzymes that act as oxygen sensors regulating destruction of hypoxia−inducible factor α」 Advan.Enzyme Regul.,2004,44,75−92
M.S.Wiesener,J.S.Jurgensen,C.Rosenberger,C.K.Scholze,J.H.Horstrup,C.Warnecke,S.Mandriota,I.Bechmann,U.A.Frei,C.W.Pugh,P.J.Ratcliffe,S.Bachmann,P.H.Maxwell,およびK.−U.Eckardt 「Widespread hypoxia−inducible expression of HIF−2α in distinct cell populations of different organs」 FASEB J.,2003,17,271−273.
S.J.Klaus,C.J.Molineaux,T.B.Neff,V.Guenzler−Pukall,I.Lansetmo Parobok,T.W.Seeley,R.C.Stephenson 「Use of hypoxia−inducible factor α(HIFα) stabilizers for enhancing erythropoiesis」 PCT国際出願(2004),WO 2004108121 A1
C.Warnecke,Z.Zaborowska,J.Kurreck,V.A.Erdmann,U.Frei,M.Wiesener,およびK.−U.Eckardt 「Differentiating the functional role of hypoxia−inducible factor (HIF)−1α and HIF−2α(EPAS−1) by the use of RNA interference:erythropoietin is a HIF−2α target gene in Hep3B and Kelly cells」 FASEB J.,2004,18,1462−1464.
【0121】
EGLN3の発現については、
R.K.BruickおよびS.L.McKnight 「A Conserved Family of Prolyl−4−hydroxylases That Modify HIF」 Science,2001,294,1337−1340を参照のこと。
【0122】
HIF2α−CODDの発現については、
a)P.Jaakkola,D.R.Mole,Y.−M.Tian,M.I.Wilson,J.Gielbert,S.J.Gaskell,A.von Kriegsheim,H.F.Hebestreit,M.Mukherji,C.J.Schofield,P.H.Maxwell,C.W.Pugh,P,J.Ratcliffe 「Targeting of HIF−α to the von Hippel−Lindau Ubiquitylation Complex by O−Regulated Prolyl hydroxylation」 Science,2001,292,468−472.
b)M.Ivan,K.Kondo,H.Yang,W.Kim,J.Valiando,M.Ohh,A.Salic,J.M.Asara,W.S.Lane,W.G.Kaelin Jr. 「HIFα Targeted for VHL−Mediated Destruction by Proline hydroxylation: Implications for O Sensing」 Science,2001,292,464−468を参照のこと。
【0123】
VHLの発現について、エロンギン(elongin)bおよびエロンギンcは、
A.Pause,S.Lee,R.A.Worrell,D.Y.T.Chen,W.H.Burgess,W.M.Linehan,R.D.Klausner 「The von Hippel−Lindau tumor−suppressor gene product forms a stable complex with human CUL−2,a member of the Cdc53 family of proteins」 Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1997,94,2156−2161を参照のこと。
【0124】
生物学的アッセイ(複数でも可)
EGLN3アッセイ
物質:
His−MBP−EGLN3(6HisMBPAttB1EGLN3(1−239))をイー・コリ(E.Coli)で発現し、アミラーゼアフィニティーカラムから精製した。ビオチン−VBC[6HisSumoCysVHL(2−213)、6HisSumoElonginB(1−118)、および6HisSumoElonginC(1−112)]およびHis−GB1−HIF2α−CODD(6HisGB1tevHIF2A(467−572))を、イー・コリから発現した。
【0125】
方法:
Cy5−標識化HIF2αCODD、およびビオチン−標識化VBC複合体を用い、EGLN3阻害を決定した。Cy5CODD基質のEGLN3ヒドロキシル化は、ビオチン−VBCによって認められる。エネルギー転移による検出を考慮しても、ユーロピウム/ストレプトアビジン(Eu/SA)キレートの添加は、生成物においてEuとCy5の接近を引き起こす。該正規化パラメータは、Cy5発光単独より非常に変動が小さいので、Eu放射に対するCy5の比率(LANCE Ratio)は、最大読み取り値である。
【0126】
次いで、50nLのDMSO中阻害薬(またはDMSO対照)を、384ウェル低量コーニング(Corning)NBSプレートにスタンプし、次いで、2.5μLの酵素[50mL緩衝液(50mM HEPES/50mM KCl)+1mLの10mg/mL緩衝液中BSA+6.25μLの10mg/mL水中FeCl溶液+100μLの200mMアスコルビン酸水溶液+15.63μL EGLN3]または対照[50mL緩衝液+1mLの10mg/mL緩衝液中BSA+6.25μLの10mg/mL水中FeCl溶液+100μLの200mMアスコルビン酸水溶液]を加えた。3分間インキュベートした後、2.5μLの基質[50mL緩衝液+68.6μLビオチン−VBC+70.4μL Eu(710μg/mLストックで)+91.6μL Cy5CODD+50μLの20mM 2−オキソグルタル酸水溶液+0.3mMCHAPS]を加え、30分間インキュベートした。イメージングのためにプレートをPerkinElmer Viewluxに取り付けた。用量反応実験について、正規化データは、方程式y=a+(b−a)/(1+(10^x/10^c)^d){式中:aは最低%活性であり、bは最大%活性であり、cはpIC50であり、dはヒル勾配(Hill slope)である}を用いてABASE/XC50で適合した。
【0127】
EGLN3アッセイにおける例示化合物についてのIC50は、約1−100ナノモルの範囲に及んだ。該範囲は、本出願の出願時に蓄積されたデータを表す。その後の試験は、試薬の変化、上記の得られるものから用いられる方法(複数でも可)の条件および変化によるIC50データの変化を示しうる。したがって、該範囲は、絶対的なセット数ではなく、例示として見なされるものである。
【0128】
ELISA法を用いてHep3B細胞株によって産生されるEpoタンパク質を測定する。
アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)から得られたHep3B細胞を、96ウェルプレートにてダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)+10%FBS中2x10細胞/ウェルで播種する。細胞を、37℃/5%CO/90%湿度(標準的細胞培養インキュベート条件)でインキュベートする。一晩接着させた後、培地を除去し、試験化合物を含有し、血清を含まないDMEMまたはDMSO陰性対照で交換する。48時間インキュベートした後、細胞培養液を採取し、ELISAでアッセイし、Epoタンパク質を定量する。
【0129】
Hep3B ELISAアッセイにおける例示化合物についてのEC50は、試薬を用い、上記条件下で、約1−20マイクロモルの範囲に及んだ。該範囲は、最初の出願の出願時に蓄積されたデータを表す。その後の試験は、試薬の変化、上記の得られるものから用いられる方法(複数でも可)の条件および変化によるEC50データの変化を示しうる。したがって、該範囲は、絶対的なセット数ではなく、例示として見なされるものである。
【0130】
これらの化合物は、上記の療法に有用であると考えられ、許容される治療計画にしたがって用いられる場合、許容されない効果または有害効果を有しないと考えられる。
【0131】
前述の実施例およびアッセイは、本発明を説明するために示されているが、それに限定するものではない。本発明者らに蓄積されていることは、請求項を参考にして決定されることである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
は、水素、−NR、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cシクロアルキル、−C−Cシクロアルケニル、−C−C10アルキル−C−Cシクロアルケニル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリール、−C−C10アルキル−アリール、−ヘテロアリールまたは−C−C10アルキル−ヘテロアリールであり;
は、−NRまたは−ORであり;
およびRは、各々独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−Cシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリール、−C−C10アルキル−アリール、−ヘテロアリール、−C−C10アルキル−ヘテロアリール、−CO(C−Cアルキル)、−CO(C−Cシクロアルキル)、−CO(C−Cヘテロシクロアルキル)、−CO(アリール)、−CO(ヘテロアリール)、−SO(C−Cアルキル)からなる群より選択されるか;または、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって結合し、酸素、窒素または硫黄から選択される1個の他のヘテロ原子を含有していてもよい5−または6−または7−員飽和環を形成し;
およびRは、各々独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリールおよび−ヘテロアリールからなる群より選択され;
は、H、カチオン、あるいは置換されていないかまたは−C−Cシクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、および−ヘテロアリールからなる群より独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている−C−C10アルキルであり;
W、X、Y、およびZは、独立して、CRまたは窒素であって、W、X、Y、またはZの少なくとも1個または2個は、窒素であるが、全てが同時に窒素であることはなく;
各Rは、独立して、水素、ニトロ、シアノ、ハロゲン、モノ−、ジ−またはトリハロ置換−C−Cアルキル、−C(O)R、−C(O)OR、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−NR、−CONR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)CHC(O)OR、−OC(O)NR、−N(R)C(O)NR、−P(O)(OR、−SONR、−N(R)SOおよび−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−アリールおよび−ヘテロアリール基からなる群より選択され;
各Rは、独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−CO(C−Cアルキル)、−CO(アリール)、−CO(ヘテロアリール)、−CO(C−Cシクロアルキル)、−CO(C−Cヘテロシクロアルキル)、−SO(C−Cアルキル)、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、−C−C14アリール、−C−C10アルキル−アリール、−ヘテロアリール、および−C−C10アルキル−ヘテロアリールからなる群より選択され;
、R、R、R、R、R、R、RまたはRのいくつかの炭素またはヘテロ原子が、置換されていないかあるいは、必要に応じて、−C−Cアルキル;モノ−、ジ−またはトリハロ置換−C−Cアルキル;−アリール;−ヘテロアリール;ハロゲン;−OR;−NR;シアノ;ニトロ;−C(O)R;−C(O)OR;−SR;−S(O)R;−S(O);−NR;−CONR;−N(R)C(O)R;−N(R)C(O)OR;−OC(O)NR;−N(R)C(O)NR;−SONR;−N(R)SO;−C−C10アルケニル;−C−C10アルキニル;−C−Cシクロアルキル;−C−Cヘテロシクロアルキル;−アリールおよび−ヘテロアリール基からなる群より独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている場合、R、R、およびRは上記と同一である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項2】
が、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルキル−NR、−C−Cシクロアルキル、−C−C10アルキル、−C−Cシクロアルキル、−C−C−ヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−C−C−ヘテロシクロアルキル、−C−C10アルキル−アリール、−C−C10アルキル−アリール−C−Cアルキル、または−C−C10アルキル−アリール−ハロであり;
が、−NRまたは−ORであり;
およびRが、各々独立して、水素または−C−C10アルキルであり;
およびRが、各々独立して、水素、−C−C10アルキル、−C−C10アルケニル、−C−C10アルキニル、−C−Cシクロアルキル、−C−Cヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より選択され;
が、H、カチオン、またはC−C10アルキルであり;
各Rが、独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、−OR、−N(R)CHC(O)OR、非置換もしくは置換−フェニルまたは−C−Cアルキルフェニル、および−C−Cアルキルからなる群より選択され;
各Rが、水素または−C−Cアルキルである、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項3】
が、水素、−C−Cアルキル、−C−Cアルキル−NR、−C−Cアルキル−C−Cシクロアルキル、−C−Cアルキル−フェニル、−C−Cアルキル−フェニル−ハロであり;
が、−ORであり;
およびRが、各々独立して、水素または−C−Cアルキルであり;
各Rが、独立して、水素またはC−Cアルキルであり;
が、H、カチオン、またはC−C10アルキルであり;
各Rが、独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、−N(R)CHC(O)OR、−OR、非置換もしくは置換フェニルまたは−C−Cアルキルフェニル、および−C−Cアルキルからなる群より選択される、請求項1または2記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項4】
Wが窒素であって、X、YおよびZがCRである、請求項1または2記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項5】
Wが窒素であって、X、YおよびZがCRである、請求項1または3記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項6】
Xが窒素であって、W、YおよびZがCRである、請求項1または2記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項7】
Xが窒素であって、W、YおよびZがCRである、請求項1または3記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項8】
WおよびZが窒素であって、XおよびYがCRである、請求項1または2記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項9】
WおよびZが窒素であって、XおよびYがCRである、請求項1または3記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項10】
Yが窒素であって、W、XおよびZがCRである、請求項1または2記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項11】
Yが窒素であって、W、XおよびZがCRである、請求項1または3記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項12】
WおよびYが窒素であって、XおよびZがCRである、請求項1または2記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項13】
WおよびYが窒素であって、XおよびZがCRである、請求項1または3記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項14】
Zが窒素であって、W、XおよびYがCRである、請求項1または2記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項15】
Zが窒素であって、W、XおよびYがCRである、請求項1または3記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項16】
N−{[1−(2−シクロプロピルエチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[4−ヒドロキシ−1−(3−メチルブチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−({1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル}カルボニル)グリシン;
N−{[4−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−[(4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン;
N−[(8−ヒドロキシ−6−オキソ−4,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル)カルボニル]グリシン;
N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[6−クロロ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[6−ブロモ−1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−[(1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン;
{[6−{[(カルボキシメチル)アミノ]カルボニル}−8−(3,3−ジメチルブチル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−4−イル]アミノ}酢酸;
N−{[5−ヒドロキシ−7−オキソ−2−フェニル−8−(フェニルメチル)−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−6−イル]カルボニル}グリシン;
N−[(1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル)カルボニル]グリシン;
N−{[1−{[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]メチル}−4−ヒドロキシ−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−({1−[(2−クロロフェニル)メチル]−4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−3−イル}カルボニル)グリシン;
N−{[1−(3,3−ジメチルブチル)−4−ヒドロキシ−7−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[8−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(フェニルメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル]カルボニル}グリシン;
N−{[4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−2−オキソ−1−(フェニルメチル)−1,2−ジヒドロ−1,5−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシン;
N−({5−[(2−クロロフェニル)メチル]−8−ヒドロキシ−6−オキソ−5,6−ジヒドロピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル}カルボニル)グリシン;
N−{[4−ヒドロキシ−2,6−ジオキソ−1−(フェニルメチル)−1,2,5,6−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−3−イル]カルボニル}グリシンである、請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項17】
哺乳動物の貧血を治療する方法であって、有効量の請求項1記載の式(I)の化合物またはその塩を貧血を患っている哺乳動物に投与することを含む方法。
【請求項18】
請求項1記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および1種または複数の医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。

【公表番号】特表2009−529536(P2009−529536A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558499(P2008−558499)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/063359
【国際公開番号】WO2007/103905
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(591002957)スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション (341)
【氏名又は名称原語表記】SMITHKLINE BEECHAM CORPORATION
【Fターム(参考)】