説明

ヘッドモーショントラッカ装置

【課題】 測定を行う前に飛行体等を長時間拘束することもなく、測定を行う際には操縦室内部に対する搭乗者の頭部の現在位置や現在角度を広範囲で算出することができるヘッドモーショントラッカ装置を提供する。
【解決手段】 搭乗者Pの頭部に装着される装着体6と、画像データを取得するカメラ装置2と、画像データに基づいて、搭乗者Pが搭乗する操縦室内部30に対する搭乗者Pの頭部の現在位置及び/又は現在角度である頭部情報を算出する制御部20とを備えるヘッドモーショントラッカ装置1であって、操縦室内部30の周囲環境情報を記憶するための記憶部40を備え、カメラ装置2は、装着体6に取り付けられ、操縦室内部30を撮影することにより画像データを取得し、制御部20は、画像データ及び周囲環境情報に基づいて、頭部情報を算出することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搭乗者の頭部の現在位置及び/又は現在角度である頭部情報を算出する機能を備えるヘッドモーショントラッカ(HMT)装置に関する。本発明は、例えば、ゲーム機や乗物等で用いられる頭部装着型表示装置付ヘルメットの現在位置及び現在角度を検出するHMT装置等に利用される。
【背景技術】
【0002】
時々刻々と変動する物体の現在位置や現在角度を正確に測定する技術は、様々な分野で利用されている。例えば、ゲーム機では、バーチャルリアリティ(VR)を実現するために、頭部装着型表示装置付ヘルメットを用いることで、映像を表示することがなされている。このとき、頭部装着型表示装置付ヘルメットの現在位置や現在角度に合わせて、映像を変化させる必要がある。よって、頭部装着型表示装置付ヘルメットの現在位置や現在角度を測定するために、HMT装置が利用されている。
【0003】
このようなHMT装置として、例えば、磁気方式のHMT装置が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。図5は、磁気方式のHMT装置を用いたシステム構成例である。
HMT装置61は、パイロットPの頭部に装着される頭部装着型表示装置付ヘルメット60に取り付けるセンサ63と、コンピュータにより構成される制御部64と、ソース62とから構成される。
操縦室内部30は、パイロットPが搭乗する飛行体のコックピットであり、パイロットPが着席するための座席30aと、操縦機器群30bと、窓部30cと、ソース62とを備える。
ソース62は、交流磁界を発生するものであり、操縦室内部30の空間の各点には、それぞれの位置に固有の磁界が生じることになる。
頭部装着型表示装置付ヘルメット60は、パイロットPの頭部に装着されるヘルメット(装着体)と、表示器と、表示器から出射される画像表示光を反射することによりパイロットPの目に導くバイザと、磁気データを検出するセンサ63とを有する。なお、頭部装着型表示装置付ヘルメット60を装着したパイロットPは、表示器による表示映像とバイザの前方外界を視認することが可能となっている。
【0004】
制御部64は、ソース62及びセンサ63の制御を行うとともに、センサ63が検出した磁界データに基づいてセンサ63の現在位置及び現在角度を算出する機能を有する信号処理部66と、メモリ65とを備える。また、ソース62の位置を中心とする操縦室内部30の座標系(XYZ座標系)を設定し、センサ63で検出した磁界データに基づいて、センサ63の現在位置及び現在角度を求めることで、パイロットPの頭部の現在位置(X、Y、Z)及び現在角度(Θ、Φ、Ψ)を算出している。
【0005】
また、磁気方式のHMT装置と異なるHMT装置として、光学方式のHMT装置もある(例えば、特許文献2参照)。図6は、光学方式のHMT装置を用いたシステム構成例である。なお、HMT装置61と同様のものについては、同じ符号を付している。
HMT装置51は、パイロットPの頭部に装着される頭部装着型表示装置付ヘルメット50に取り付ける発光ダイオード(LED)57a〜57cと、コンピュータにより構成される制御部54と、カメラ装置52とから構成される。
操縦室内部30は、パイロットPが搭乗する飛行体のコックピットであり、パイロットPが着席するための座席30aと、操縦機器群30bと、窓部30cと、画像データを取得するカメラ装置52とを備える。
カメラ装置52は、CCDカメラ又はCMOSカメラ等で構成し、第一カメラ52aと第二カメラ(図示せず)とからなる。第一カメラ2aと第二カメラとは、撮影方向が異なるとともに、立体視が可能な一定の距離を隔てるように運転室内部30に固定されている。また、第一カメラ52aの撮影領域γの形状は、図3に示すようなカメラ52aを頂点とする円錐となる。第二カメラの撮影領域γの形状も、第一カメラ52aの撮影領域γの形状と同様である。
頭部装着型表示装置付ヘルメット50は、パイロットPの頭部に装着されるヘルメット(装着体)と、表示器と、表示器から出射される画像表示光を反射することによりパイロットPの目に導くバイザと、ヘルメットの外周面に取り付けられた3個のLED57a〜57cとを有する。
【0006】
制御部54は、カメラ装置52及びLED57a〜57cの制御を行うとともに、カメラ装置52が検出した画像データに基づいてLED57a〜57cの現在位置を算出する機能を有する信号処理部56と、メモリ55とを備える。また、操縦室内部30には、座標系(XYZ座標系)が予め設定されており、カメラ装置52で検出した画像データに基づいて、カメラ装置52に対するLED57a〜57cの現在位置を求めることで、座標系(XYZ座標系)に対するパイロットPの頭部の現在位置(X、Y、Z)及び現在角度(Θ、Φ、Ψ)を算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−081904号公報
【特許文献2】特願2007−155370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、HMT装置61において、操縦室内部30ではソース62やセンサ63の周辺に、金属等の導電性物質が存在するため、磁界により導電性物質に発生する渦電流による影響で、磁界に磁気歪が生じる。そのため、実際の測定を行う前に操縦室内部30の磁界データを取得し、補正に用いる必要があり、非常に手間と時間とがかかった。つまり、磁界データ(補正用データ)取得のために、飛行体等を長時間拘束するという問題点があった。
【0009】
一方、HMT装置51で、測定を行うためには、三角測量の原理を用いるため、第一カメラ52aにより撮影される撮影領域γと第二カメラにより撮影される撮影領域γとが重なった撮影領域に、3個のLED57a〜57cの全てが存在していなければならなかった。
しかしながら、操縦室内部30では、第一カメラ52a及び第二カメラを設置することができる位置に制限があり、その結果、第一カメラ52aにより撮影される撮影領域γと第二カメラにより撮影される撮影領域γとが重なった撮影領域を広範囲に設定することができず制限されることになっていた。
【0010】
よって、第一カメラ52aにより撮影される撮影領域γと第二カメラにより撮影される撮影領域γとの重なった撮影領域に、3個のLED57a〜57cの全てが存在しなくなることがあった。すなわち、第一カメラ52aで撮影される画像データ若しくは第二カメラで撮影される画像データ中に3個のLED57a〜57cの全てが撮影されていないことがあり、その結果、パイロットPの頭部の現在位置(X、Y、Z)及び現在角度(Θ、Φ、Ψ)を算出することができなくなることがあった。
そこで、本発明は、補正用データ取得のために飛行体等を長時間拘束することがなく、操縦室内部に対する搭乗者の頭部の現在位置や現在角度を広範囲で算出することができるヘッドモーショントラッカ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するためになされた本発明のヘッドモーショントラッカ装置は、搭乗者の頭部に装着される装着体と、画像データを取得するカメラ装置と、前記画像データに基づいて、前記搭乗者が搭乗する操縦室内部に対する搭乗者の頭部の現在位置及び/又は現在角度である頭部情報を算出する制御部とを備えるヘッドモーショントラッカ装置であって、前記操縦室内部の周囲環境情報を記憶するための記憶部を備え、前記カメラ装置は、前記装着体に取り付けられ、前記操縦室内部を撮影することにより画像データを取得し、前記制御部は、前記画像データ及び周囲環境情報に基づいて、前記頭部情報を算出するようにしている。
【0012】
ここで、「周囲環境情報」とは、操縦室内部にある操縦機器群や窓部等の寸法・形状・色情報や搭載位置情報等のデータのことをいう。このような周囲環境情報は、測定を行う前に、操縦機器群等の各種寸法・色・位置に関する情報や、CADデータ等を用いて、記憶部に記憶させることになる。
本発明のHMT装置によれば、測定を行う前に記憶部に操縦室内部の周囲環境情報を記憶しておくのみで、飛行体等を長時間拘束する必要はない。
一方、カメラ装置は、装着体に取り付けられ、測定を行う際には画像データを取得する。このとき、カメラ装置は、操縦室内部のどこかの周囲環境情報を撮影する。
これにより、制御部は、カメラ装置で取得した画像データと、記憶部に記憶された周囲環境情報とを比較することにより、頭部情報を算出する。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明のHMT装置によれば、測定を行う前に飛行体等を長時間拘束することもなく、測定を行う際には操縦室内部に対する搭乗者の頭部の現在位置や現在角度を広範囲で算出することができる。
【0014】
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記の発明において、前記カメラ装置は、3個以上のカメラであるようにしてもよい。
【0015】
さらに、上記の発明において、前記周囲環境情報は、前記操縦室内部に位置決めして取り付けられた複数個の光学マーカーであるようにしてもよい。
ここで、「光学マーカー」としては、例えば、発光体(ランプ、LED等)、反射体、蛍光体等が挙げられる。
本発明のHMT装置によれば、測定を行う前には複数個の光学マーカーが、操縦室内部に位置決めして取り付けられる。このとき、光学マーカーは、小型でありかつ取り付けが容易であるため、設置することができる位置に制限もなく、運転室内部のあらゆる所に取り付けられることになる。そして、記憶部は、複数個の光学マーカーが取り付けられた運転室内部の位置を示す周囲環境情報を記憶することになる。
これにより、制御部は、測定を行う際には、カメラ装置で作成された画像データと、記憶部に記憶された周囲環境情報とを比較することにより、頭部情報を算出する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態であるHMT装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す頭部装着型表示装置付ヘルメットの側面図である。
【図3】図1に示す頭部装着型表示装置付ヘルメットの平面図である。
【図4】本発明の他の一実施形態であるHMT装置を示す概略構成図である。
【図5】磁気方式のHMT装置を用いたシステム構成例である。
【図6】光学方式のHMT装置を用いたシステム構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態であるHMT装置を示す概略構成図である。また、図2は、図1に示す頭部装着型表示装置付ヘルメットの側面図であり、図3は、図1に示す頭部装着型表示装置付ヘルメットの平面図である。
本実施形態は、操縦室内部30に対するパイロットPの頭部の現在位置及び現在角度を算出するものである。つまり、HMT装置1は、操縦室内部30に設定された座標系(XYZ座標系)に対する、パイロットPが装着する頭部装着型表示装置付ヘルメット10に設定されたヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の現在位置(X、Y、Z)及び現在角度(Θ、Φ、Ψ)を含む頭部情報を算出するものである。
なお、詳細は後述するが、座標系(XYZ座標系)とヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)は、メモリ(記憶部)40に予め記憶されている。
【0019】
HMT装置1は、パイロット3の頭部に装着される頭部装着型表示装置付ヘルメット10に取り付けるカメラ装置2と、コンピュータにより構成される制御部20とから構成される。
操縦室内部30は、パイロット3が搭乗する飛行体のコックピットであり、パイロット3が着席するための座席30aと、操縦機器群30bと、窓部30c等とを備える。
運転室内部30には、座標系(XYZ座標系)が予め設定されており、メモリ40に予め記憶されている。座標系(XYZ座標系)は、原点及び各座標軸の方向を任意に定めることができるが、本実施形態例では図1に示すように、原点を座席30aの位置とし、前方方向をX軸方向とし、前方方向に垂直方向をY軸方向とし、X軸方向及びY軸方向に垂直方向をZ軸方向とするように定義するように、メモリ40の座標系記憶領域42に予め記憶されている。
【0020】
さらに、座標系(XYZ座標系)に対する操縦機器群30bや窓部30cの位置(周囲環境情報)も、座標系記憶領域42に予め記憶されることになる。ここで、「周囲環境情報」とは、運転室内部30にある操縦機器群30bや窓部30c等の寸法・形状・色情報や搭載位置情報等のデータのことをいう。このような周囲環境情報は、測定を行う前に、操縦機器群30bの各種寸法・色・位置に関する情報や、CADデータ等を用いて、座標系記憶領域42に記憶させることになる。つまり、飛行体等を長時間拘束することもなく、周囲環境情報を記憶することができる。
【0021】
頭部装着型表示装置付ヘルメット10は、パイロットPの頭部に装着されるヘルメット6と、表示器7と、表示器7から出射される画像表示光を反射することによりパイロットPの目に導くバイザ8と、画像データを取得するカメラ装置2とを有する。
カメラ装置2はCCDカメラ又はCMOSカメラ等で構成し、複数個のカメラ2a〜2gを有する。複数個のカメラ2a〜2gは、図2及び図3に示すように、ヘルメット6の外周面の全面にわたって取り付けられている。さらに、複数個のカメラ2a〜2gは、全周囲の映像を取得可能なよう撮影方向が異なるようにして、ヘルメット6の外周面に取り付けられている。
ところで、カメラ2a〜2gの撮影領域の形状は、図3に示すようなカメラ2a〜2gを頂点とする円錐となる。このとき、カメラ2a〜2gに使用されるレンズにより撮影できる撮影領域の大きさと形状と歪度合いとが定められる。そこで、精度が必要となる方向は視野角を小さくし、そうでない方向は広角レンズを用いて対応する(例:カメラ2a〜2c等は視野角αの小さい低歪レンズ、カメラ2d,2e等は視野角βの大きい広角レンズで構成)。そして、後述するが、画像データ取得補正部28で、各カメラ2a〜2gで取得した画像データの補正を行う。
これにより、複数個のカメラ2a〜2gで取得した画像データを結合すれば、操縦室内部30の全周囲を撮影することができる。
【0022】
また、頭部装着型表示装置付ヘルメット10には、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)が予め設定されており、メモリ40に予め記憶されている。ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)は、原点及び各座標軸の方向を任意に定めることができるが、本実施形態では図2に示すように、原点をカメラ2aの位置とし、カメラ2aの位置からカメラ2bの位置への方向をX’軸方向とし、X’軸方向に垂直方向をY’軸方向とし、X’軸方向及びY’軸方向に垂直方向をZ’軸方向とするように定義するように、メモリ40のヘルメット座標系記憶領域41に予め記憶されている。
さらに、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)に対する複数個のカメラ2a〜2gの位置と撮影方向も、ヘルメット座標系記憶領域41に予め記憶されている。
【0023】
制御部20は、信号処理部21、メモリ40等からなるコンピュータにより構成され、各種の制御や演算処理を行う。信号処理部21が実行する処理を、機能ブロックごとに分けて説明すると、画像データを取得し、歪補正する画像データ取得補正部28と、それらの画像から全周囲画像データを作成する全周囲画像データ生成部27と、データ比較部26と、頭部情報を算出する頭部情報算出部25とを有する。
また、メモリ40には、制御部20が処理を実行するために必要な種々のデータを蓄積する領域が形成してあり、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)等を記憶するヘルメット座標系記憶領域41と、座標系(XYZ座標系)等を記憶する座標系記憶領域42と、画像データを記憶するための画像データ記憶領域43とを有する。
【0024】
画像データ取得補正部28は、カメラ装置2で作成された画像データを取得して、画像データの光学歪を補正する。
全周囲画像データ生成部27は、ヘルメット座標系記憶領域41に記憶されたカメラ2a〜2gの位置と撮影方向と、光学歪を補正した画像データとに基づいて、全周囲画像データを作成して、画像データ記憶領域43に記憶させる制御を行う。
【0025】
データ比較部26は、画像データ記憶領域43に記憶された全周囲画像データと、座標系記憶領域42に記憶された周囲環境情報とに基づいて、座標系(XYZ座標系)に対してヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の現在位置(Xh、Yh、Zh)及び現在角度(Θh、Φh、Ψh)を算出する制御を行う。
頭部情報算出部25は、座標系(XYZ座標系)に対するヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の現在位置(Xh、Yh、Zh)及び現在角度(Θh、Φh、Ψh)に基づいて、操縦室内部30に対するパイロットPの頭部の現在位置(X、Y、Z)及び現在角度(Θ、Φ、Ψ)を含む頭部情報を算出する制御を行う。
そして、表示制御部24は、制御部20から受信したパイロットPの頭部の現在位置(X、Y、Z)及び現在角度(Θ、Φ、Ψ)を含む頭部情報に基づいて、表示器7から出射する映像信号の生成・制御を行う。これにより、パイロットPは、表示器7による表示映像を視認することになる。
【0026】
以上のように、HMT装置1によれば、測定を行う前に飛行体等を長時間拘束することもなく、測定を行う際には操縦室内部30に対するパイロットPの頭部の現在位置(X、Y、Z)や現在角度(Θ、Φ、Ψ)を広範囲で算出することができる。
【0027】
(他の実施形態)
(1)上述したHMT装置1では、周囲環境情報に、操縦室内部30にある操縦機器群30bや窓部30c等の寸法・形状・色情報や搭載位置情報等のデータを用いる構成としたが、操縦室内部30に複数個のLED又はマーカー70を取り付けるような構成としてもよい(図4参照)。
(2)上述したHMT装置1では、カメラレンズは異なる種類としたが、全て同じ種類のカメラレンズで構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明のHMT装置は、例えば、ゲーム機や乗物等で用いられる頭部装着型表示装置付ヘルメットの現在位置や現在角度を測定するものとして利用される。
【符号の説明】
【0029】
1 ヘッドモーショントラッカ装置
2 カメラ装置
6 ヘルメット(装着体)
10 頭部装着型表示装置付ヘルメット
20 制御部
30 操縦室内部
40 メモリ(記憶部)
P パイロット(搭乗者)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭乗者の頭部に装着される装着体と、
画像データを取得するカメラ装置と、
前記画像データに基づいて、前記搭乗者が搭乗する操縦室に対する搭乗者の頭部の現在位置及び/又は現在角度である頭部情報を算出する制御部とを備えるヘッドモーショントラッカ装置であって、
前記操縦室の周囲環境情報を記憶するための記憶部を備え、
前記カメラ装置は、前記装着体に取り付けられ、前記操縦室の画像データを取得し、
前記制御部は、前記画像データ及び周囲環境情報に基づいて、前記頭部情報を算出することを特徴とするヘッドモーショントラッカ装置。
【請求項2】
前記カメラ装置は、3個以上のカメラであることを特徴とする請求項1に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
【請求項3】
前記周囲環境情報は、前記操縦室に位置決めして取り付けられた複数個の光学マーカーであることを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドモーショントラッカ装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−15831(P2011−15831A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162566(P2009−162566)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】