ヘテロダイマー結合タンパク質およびその使用
本開示は、免疫グロブリンCH1領域および免疫グロブリン軽鎖定常領域(CL)の自然ヘテロ二量化を介する2つの異なる1本鎖融合ポリペプチド間で形成されるポリペプチドヘテロダイマーを提供する。ポリペプチドヘテロダイマーは、1つ以上の標的(例えば、受容体)に特異的に結合する2つ以上の結合ドメインを含む。加えて、ヘテロダイマーのどちらの鎖もさらに、Fc領域部分を含む。本開示はまた、ポリペプチドヘテロダイマーを製造するための核酸、ベクター、宿主細胞および方法ならびにそのようなポリペプチドヘテロダイマーを、例えばT細胞活性化の誘導、固形悪性腫瘍増殖の阻止、および自己免疫または炎症状態の処置において使用するための方法を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)1〜4つの標的に特異的に結合する1〜4つの結合ドメイン、ヒンジ(H−I)、免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)、およびFc領域部分(FRP−I)を含む第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I);ならびに
(b)0〜4つの標的に特異的に結合する0〜4つの結合ドメイン、ヒンジ(H−II)、免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)、およびFc領域部分(FRP−II)を含む第2の1本鎖ポリペプチド(SCP−II)
を含むポリペプチドヘテロダイマーであって、
(i)前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は優先的に互いと結合し、前記第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチド(SCP−II)からなるポリペプチドヘテロダイマーを形成し、
(1)前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は、第1の免疫グロブリンCL領域を含み、あるいは
(2)前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含み;ならびに、
(ii)前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FCP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FCP−II)はそれぞれ、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、またはそれらの任意の組み合わせの免疫グロブリンCH2およびCH3ドメイン;IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、IgE、IgM、またはそれらの任意の組み合わせの免疫グロブリンCH3ドメイン;あるいはIgE、IgM、またはそれらの任意の組み合わせの免疫グロブリンCH3およびCH4ドメインを含み、
ただし、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、少なくとも2つの異なる標的に特異的に結合する少なくとも2つの結合ドメインを含むことを条件とする、ポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項2】
前記結合ドメインは1本鎖Fv(scFv)ポリペプチドである、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項3】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは、2つの結合ドメイン(BD1およびBD2)を含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項4】
前記2つの結合ドメイン(BD1およびBD2)はどちらも第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I)上にあり、前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置される、請求項3に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項5】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は、前記第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I)上にあり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチド(SCP−II)上にある、請求項3に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項6】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)へのアミノ末端であり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのアミノ末端である、請求項5に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項7】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)へのアミノ末端であり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのカルボキシル末端である、請求項5に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項8】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)へのカルボキシル末端であり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのカルボキシル末端である、請求項5に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項9】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは、3つの結合ドメイン(BD1、BD2およびBD3)を含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項10】
前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置され、前記第3の結合ドメイン(BD3)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのアミノ末端である、請求項9に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項11】
前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置され、前記第3の結合ドメイン(BD3)は前記第2の1本鎖ポリペプチド(FRP−II)のFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項9に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項12】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは4つの結合ドメイン(BD1、BD2、BD3、およびBD4)含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項13】
前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置され、前記HD−IIおよびFRP−IIは、BD3とBD4の間に配置される、請求項12に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項14】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは5〜8つの結合ドメインを含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項15】
前記結合ドメインの少なくとも1つは、CRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、CD28、CD79b、ハイパーIL−6、モノIL−10、CD86、CD20、PSMA、CD19、HLA−DR、Ron、c−Met、CEACAM−6、LIGHT、GITRL、CD40、PDL1、PDL2、HVEM、LTBR、EGFR、EGFRvIII、ErbB2、ErbB3、ErbB4、IGF1R、EphA2、PDGFR、VEGFR1〜4、アンジオポエチン2、CD64、CD32A、CD16、CD71、TNFR1、TNFR2、TWEAKR、TACI、BAFF−R、BCMA、FAS、CD32B、CD21、CD22、CD30、CD33、CD37、CD38, CD70、TNFα、IL−6、ハイパーIL−6、IL−2、IL−1、IL−7、IL−8、IL−17A/C、IP−10、IFNγ、IFNα、RANKL、FASL、TGFβ、IL10、IL17A/F、CSF2、IGF1、IGF2、BLyS/APRIL、HGF、MSP、EGF(例えばエピレギュリン、ヘレグリン、β−レグリン、ニューレグリン)、HIF−1α、VEGFA、VEGFB、VEGFC、VEGFD、TNFα、Wnt、sHH、TGFβ、PDGF、TWEAK、EpCAM、CEA、PCTA−1、STEAP−1、PSCA、ALCAM(CD166)、EphA2、CD151、CA−125、MUC−1、MAGE−1、TROP2、CCR5、HER−3、HER−4、EGFR、CEA、MUC2、MUC3、MUC4、MUC5AC、MUC5b、MUC7、βhCG、ルイス−Y、ガングリオシドGD3、9−O−アセチル−GD3、GM2、グロボH、フコシルGM1、ポリSA、GD2、カルボアンヒドラーゼIX(MN/CAIX)、CD44v6、ソニックヘッジホッグ(Shh)、Wue−1、形質細胞抗原、(膜結合)IgE、メラノーマ硫酸コンドロイチンプロテオグリカン(MCSP)、CCR8、TNFα前駆体、STEAP、メソテリン、A33抗原、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、Ly−6;デスモグレイン4、E−カドヘリンネオエピトープ、胎児アセチルコリン受容体、CD25、CA19−9マーカー、CA−125マーカーおよびミュラー管抑制因子(MIS)受容体II型、sTn(シアル酸付加Tn抗原;TAG−72)、FAP(線維芽細胞活性化抗原)、エンドシアリン、EGFRvIII、LG、SAS、CD63、IGF1R、CD151、TGFBR2、GHRHR、GHR、IL−6R、gp130、TNFR2、OSMRβ、Patched−1、Frizzled、Robo1、CD80、CD81、CD86、OX40、CD40、CD137、LIFRβ、TLR7またはTLR9に特異的に結合する、またはそのアンタゴニストである、請求項1〜14のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項16】
前記結合ドメインの少なくとも1つは、IL−10、HLA−G、HGF、IL−35、PD−1、BTLA、TNFR1、TNFR2、DR4、DR5、TWEAKR、またはFASのアゴニストである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項17】
少なくとも1つの結合ドメインは、TCR複合体またはその構成要素に特異的に結合し、少なくとも別の結合ドメインは、PSMA、CD79b、CD19、HLA−DR、CD20、RON、c−Met、またはCEACAM−6に特異的に結合する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項18】
少なくとも1つの結合ドメインはCD28に特異的に結合し、少なくとも別の結合ドメインはCD79b、ハイパーIL−6、PDL2、モノIL−10、CD86、LIGHT、GITRL、CD40、PDL1、HVEM、またはLTBRに特異的に結合する、またはそのアンタゴニストである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項19】
少なくとも1つの結合ドメインはCD28に特異的に結合し、少なくとも別の結合ドメインはIL−10、HLA−G、HGF、IL−35、PD−1、またはBTLAのアゴニストである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項20】
前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は第1の免疫グロブリンCL領域を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項21】
前記第1のCH1領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCL領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項22】
前記第1のCH1領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCL領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項23】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCH1領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCL領域を含み、前記第1の1本鎖ポリペプチドの第2のCH1領域および前記第2の1本鎖ポリペプチドの第2のCL領域は、前記ポリペプチドヘテロダイマー中で互いに結合する、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項24】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は、第1と第2のCH1領域の間に配置され、前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は第1と第2のCL領域の間に配置される、請求項23に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項25】
前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1および第2のCL領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項23に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項26】
前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1および第2のCL領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項23に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項27】
前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項28】
前記第1のCL領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項27に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項29】
前記第1のCL領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項27に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項30】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCH1領域を含み、前記第1の1本鎖ポリペプチドの第2のCL領域および前記第2の1本鎖ポリペプチドの第2のCH1領域は、前記ポリペプチドヘテロダイマー中で互いに結合する、請求項27に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項31】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は、第1と第2のCL領域の間に配置され、前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は、第1と第2のCH1領域の間に配置される、請求項30に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項32】
前記第1および第2のCL領域はどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項30に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項33】
前記第1および第2のCL領域のどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項30に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項34】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはさらに第2のCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはさらに第2のCH1領域を含み、前記第1の1本鎖ポリペプチドの第2のCL領域および前記第2の1本鎖ポリペプチドの第2のCH1領域は前記ポリペプチドヘテロダイマー中で互いに結合する、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項35】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCL領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCH1領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項36】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCL領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCH1領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項37】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2のCL領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域のどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCL領域は前記第2のCH1領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項38】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCL領域は前記第1のCH1領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域はどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCH1領域は前記第1のCL領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項39】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2のCL領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCL領域は前記第2のCH1領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項40】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCL領域は前記第1のCH1領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCH1領域は前記第1のCL領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項41】
前記第1のCL領域はCκ領域である、請求項1〜40のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項42】
前記第1のCL領域はCλ領域である、請求項1〜40のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項43】
前記第2のCL領域はCκ領域である、請求項24〜27および31〜41のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項44】
前記第2のCL領域はCλ領域である、請求項23〜26および30〜40のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項45】
前記Cκ領域は野生型ヒト免疫グロブリンCκ領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項46】
前記Cκ領域は、N29、N30、Q52、V55、T56、T56、S68、またはT70で置換された野生型ヒトCκ領域の1つ以上のアミノ酸を有する変化ヒト免疫グロブリンCκ領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項47】
前記1つ以上のアミノ酸置換は、Ala(A)、Arg(R)、Trp(W)、Tyr(Y)、Glu(E)、Gln(Q)、Lys(K)、Asp(D)、Met(M)、Ser(S)、およびPhe(F)から選択される、請求項46に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項48】
前記CH1領域は、68位でのVal(V)がLys(K)、Arg(R)またはHis(H)により置換されたアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCH1領域であり、前記Ck領域は、29位でのLeu(L)がAsp(D)またはGlu(E)により置換されたアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCk領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項49】
前記CH1領域は、68位でのVal(V)がAsp(D)またはGlu(E)に変更されるアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCH1領域であり、前記Ck領域は29位でのLeu(L)がLys(K)、Arg(R)またはHis(H)に変更されるアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCk領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項50】
前記Cλ領域は野生型ヒト免疫グロブリンCλ領域である、請求項42または44に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項51】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項52】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒトIgG1 CH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項53】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCL領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域のシステインが欠失または置換されている変化ヒト免疫グロブリンCH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項54】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCL領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域のシステインが欠失または置換されている変化ヒトIgG1 CH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項55】
前記Cκ領域は野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒトCκ領域のシステイン残基が欠失または置換されている変化ヒト免疫グロブリンCκ領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項56】
前記Cλ領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒトCλ領域のシステイン残基が欠失または置換されている変化ヒト免疫グロブリンCλ領域である、請求項42または44に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項57】
前記第1のCH1領域および存在する場合、第2のCH1領域は配列番号114、844または845を含むポリペプチドである、請求項53に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項58】
前記Ck領域は 配列番号141〜178、202、および838〜843を含むポリペプチドのいずれか一つから選択される、請求項46または55に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項59】
前記Cλ領域は配列番号140を含むポリペプチドである、請求項50または56に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項60】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はそれぞれ、免疫グロブリンCH2ドメインを含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項61】
前記免疫グロブリンCH2ドメインはIgG1 CH2ドメインである、請求項60に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項62】
前記免疫グロブリンCH2ドメインはIgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、またはIgD CH2ドメインである、請求項60に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項63】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はそれぞれ、免疫グロブリンCH3ドメインを含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項64】
前記免疫グロブリンCH3ドメインはIgG1 CH3ドメインである、請求項63に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項65】
前記免疫グロブリンCH3ドメインはIgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、IgEまたはIgM CH3ドメインである、請求項63に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項66】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はそれぞれ、免疫グロブリンCH2ドメインおよび免疫グロブリンCH3ドメインを含む、請求項1〜65のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項67】
(i)前記免疫グロブリンCH3ドメインは、1つの1本鎖ポリペプチド中の前記免疫グロブリンCH3ドメインへのカルボキシル末端に近接するCH1ドメインに配列番号846、847、848、または849を含むペプチドを介して結合され、
(ii)前記免疫グロブリンCH3ドメインは、他の1本鎖ポリペプチド中の前記免疫グロブリンCH3ドメインへのカルボキシル末端に近接するCkドメインに、配列番号846、850、951、または852を含むペプチドを介して結合される、請求項66に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項68】
前記免疫グロブリンCH2およびCH3ドメインは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、またはIgD CH2およびCH3ドメインである、請求項66に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項69】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はIgMまたはIgE CH3およびCH4ドメインを含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項70】
前記CH2ドメインは297位でのアミノ酸置換および234〜238位での少なくとも1つの追加の置換または欠失を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項71】
前記CH2ドメインは、234〜238位での1つ以上のアミノ酸突然変異および253、310、318、320、322、または331位での少なくとも1つの置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項72】
前記CH2ドメインは297位のアスパラギンでのアミノ酸置換、234〜238位での1つ以上の置換または欠失、および253、310、318、320、322、または331位での少なくとも1つの置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項73】
前記CH2ドメインは、L234、L235、G237、E318、K320およびK322位でのアミノ酸置換を含む変化ヒトIgG1 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項74】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366Wを含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407A置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、
(b)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366Y置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407T置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、
(c)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366S、L368AおよびY407V置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、
(d)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407A置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3 またはIgG4 CH3ドメインであり、
(e)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407T置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366Y置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、あるいは
(f)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366S、L368AおよびY407W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインである、請求項63〜67のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項75】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドの両方のヒンジは免疫グロブリンヒンジ領域である、請求項1〜74のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項76】
前記免疫グロブリンヒンジはIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、またはIgEヒンジである、請求項75に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項77】
前記免疫グロブリンヒンジは野生型免疫グロブリンヒンジである、請求項75に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項78】
前記免疫グロブリンヒンジは、配列番号232、234、240、664〜673、675および676から選択される変化免疫グロブリンヒンジである、請求項75に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項79】
前記ヒンジ領域は、
(a)前記Fc領域部分へのアミノ末端にあり、
(b)前記結合ドメインと前記免疫グロブリンヘテロ二量化ドメインの間に配置され、
(c)前記免疫グロブリンヘテロ二量化ドメインと前記Fc領域部分との間に配置され、または
(d)前記第1または第2の1本鎖ポリペプチドのアミノ末端にある、請求項75〜78のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項80】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドヒンジの少なくとも1つはC型レクチンヒンジ領域である、請求項1〜74のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項81】
前記C型レクチンヒンジ領域は、NKg2AもしくはNKg2Dペプチド、またはそれらの誘導体である、請求項80に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項82】
前記ヒンジ領域は前記Fc領域部分と結合ドメインの間、または前記第1もしくは第2の1本鎖ポリペプチドのカルボキシル末端に配置される、請求項80または81に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項83】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドのヒンジは同一である、請求項1〜82のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項84】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドのヒンジは異なる、請求項1〜82のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項85】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはTCR複合体またはその構成要素に特異的に結合する結合ドメインを含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはCD19、CD79b、HLA−DRまたはCD20に特異的に結合する結合ドメインを含む、請求項1〜14および20〜84のいずれか一項に記載のヘテロダイマー。
【請求項86】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはCD28に特異的に結合する結合ドメインを含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドは、(a)CD79b、ハイパーIL−6、またはCD86に特異的に結合する、あるいは(b)PDL外部ドメインまたはモノIL−10を含む結合ドメインを含む、請求項1〜14および20〜84のいずれか一項に記載のヘテロダイマー。
【請求項87】
前記第1の1本鎖ポリペプチドは、c−Metに特異的に結合する結合ドメインを含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドは、RONに特異的に結合する結合ドメインを含む、請求項1〜14および20〜84のいずれか一項に記載のヘテロダイマー。
【請求項88】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドは、配列番号2および4、配列番号6および8、配列番号10および12、配列番号14および16、配列番号18および20、配列番号20および22、配列番号20および24、配列番号30および32、配列番号29および31、配列番号29および32、配列番号30および72、配列番号53および72、配列番号54および72、配列番号55および72、配列番号70および72、配列番号71および72、配列番号63および56、配列番号64および57、配列番号65および60、配列番号66および58、配列番号67および59、配列番号68および61、配列番号69および62、配列番号54および811、配列番号54および812、配列番号54および813、配列番号814および818、配列番号815および818、配列番号816および818、配列番号817および818、配列番号814および820、配列番号814および821、配列番号54および819、配列番号814および826、配列番号814および822、配列番号814および823、配列番号814および824、配列番号859および862、配列番号860および863、配列番号861および864、配列番号874および825、配列番号875および879、配列番号876および880、配列番号877および881、または配列番号878および882を含む、請求項1に記載のヘテロダイマー。
【請求項89】
請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーおよび薬学的に許容される賦形剤を含む組成物。
【請求項90】
前記第1の1本鎖ポリペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドおよび前記第2の1本鎖ポリペプチドをコードする第2のポリヌクレオチドを含む、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを発現することができる発現ベクター。
【請求項91】
請求項90に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項92】
それぞれ、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーの前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドを発現することができる第1および第2の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項93】
(a)請求項91または92の宿主細胞を第1および第2の1本鎖ポリペプチドを発現するのに好適な条件下で培養すること、および
(b)任意で、前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドから形成されたヘテロダイマーを前記培養物から単離または精製すること
を含む、ポリペプチドヘテロダイマーを製造するための方法。
【請求項94】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3εまたはその組み合わせに特異的に結合する結合ドメイン、および異なる標的に特異的に結合する第2の結合ドメインを含む、T細胞活性化を誘導するための方法。
【請求項95】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、c−Met、またはRonに特異的に結合する結合ドメインを含む、悪性腫瘍の増殖、転移、または転移増殖を阻止するための方法。
【請求項96】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、またはCD28に特異的に結合する結合ドメインを含む、自己免疫または炎症状態を処置するための方法。
【請求項97】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、またはCD3εに特異的に結合する結合ドメイン、およびCD19、CD20、CD79bまたはHLA−DRに特異的に結合する第2の結合ドメインを含む、B細胞関連障害または疾患を処置するための方法。
【請求項98】
必要のある患者に化学療法薬または電離放射線を投与することをさらに含む請求項95に記載の方法。
【請求項99】
必要のある患者に第2の活性剤を投与することをさらに含む請求項94〜97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記第2の活性剤は、請求項1〜88のいずれか一項に記載の第2のポリペプチドヘテロダイマーである、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記第2の活性剤はモノクローナル抗体または免疫グロブリン由来融合タンパク質である、請求項99に記載の方法。
【請求項1】
(a)1〜4つの標的に特異的に結合する1〜4つの結合ドメイン、ヒンジ(H−I)、免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)、およびFc領域部分(FRP−I)を含む第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I);ならびに
(b)0〜4つの標的に特異的に結合する0〜4つの結合ドメイン、ヒンジ(H−II)、免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)、およびFc領域部分(FRP−II)を含む第2の1本鎖ポリペプチド(SCP−II)
を含むポリペプチドヘテロダイマーであって、
(i)前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は優先的に互いと結合し、前記第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチド(SCP−II)からなるポリペプチドヘテロダイマーを形成し、
(1)前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は、第1の免疫グロブリンCL領域を含み、あるいは
(2)前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含み;ならびに、
(ii)前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FCP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FCP−II)はそれぞれ、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、またはそれらの任意の組み合わせの免疫グロブリンCH2およびCH3ドメイン;IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、IgE、IgM、またはそれらの任意の組み合わせの免疫グロブリンCH3ドメイン;あるいはIgE、IgM、またはそれらの任意の組み合わせの免疫グロブリンCH3およびCH4ドメインを含み、
ただし、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、少なくとも2つの異なる標的に特異的に結合する少なくとも2つの結合ドメインを含むことを条件とする、ポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項2】
前記結合ドメインは1本鎖Fv(scFv)ポリペプチドである、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項3】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは、2つの結合ドメイン(BD1およびBD2)を含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項4】
前記2つの結合ドメイン(BD1およびBD2)はどちらも第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I)上にあり、前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置される、請求項3に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項5】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は、前記第1の1本鎖ポリペプチド(SCP−I)上にあり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチド(SCP−II)上にある、請求項3に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項6】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)へのアミノ末端であり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのアミノ末端である、請求項5に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項7】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)へのアミノ末端であり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのカルボキシル末端である、請求項5に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項8】
前記第1の結合ドメイン(BD1)は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)へのカルボキシル末端であり、前記第2の結合ドメイン(BD2)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのカルボキシル末端である、請求項5に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項9】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは、3つの結合ドメイン(BD1、BD2およびBD3)を含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項10】
前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置され、前記第3の結合ドメイン(BD3)は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)へのアミノ末端である、請求項9に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項11】
前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置され、前記第3の結合ドメイン(BD3)は前記第2の1本鎖ポリペプチド(FRP−II)のFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項9に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項12】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは4つの結合ドメイン(BD1、BD2、BD3、およびBD4)含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項13】
前記HD−IおよびFRP−IはBD1とBD2の間に配置され、前記HD−IIおよびFRP−IIは、BD3とBD4の間に配置される、請求項12に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項14】
前記ポリペプチドヘテロダイマーは5〜8つの結合ドメインを含む、請求項1に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項15】
前記結合ドメインの少なくとも1つは、CRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、CD28、CD79b、ハイパーIL−6、モノIL−10、CD86、CD20、PSMA、CD19、HLA−DR、Ron、c−Met、CEACAM−6、LIGHT、GITRL、CD40、PDL1、PDL2、HVEM、LTBR、EGFR、EGFRvIII、ErbB2、ErbB3、ErbB4、IGF1R、EphA2、PDGFR、VEGFR1〜4、アンジオポエチン2、CD64、CD32A、CD16、CD71、TNFR1、TNFR2、TWEAKR、TACI、BAFF−R、BCMA、FAS、CD32B、CD21、CD22、CD30、CD33、CD37、CD38, CD70、TNFα、IL−6、ハイパーIL−6、IL−2、IL−1、IL−7、IL−8、IL−17A/C、IP−10、IFNγ、IFNα、RANKL、FASL、TGFβ、IL10、IL17A/F、CSF2、IGF1、IGF2、BLyS/APRIL、HGF、MSP、EGF(例えばエピレギュリン、ヘレグリン、β−レグリン、ニューレグリン)、HIF−1α、VEGFA、VEGFB、VEGFC、VEGFD、TNFα、Wnt、sHH、TGFβ、PDGF、TWEAK、EpCAM、CEA、PCTA−1、STEAP−1、PSCA、ALCAM(CD166)、EphA2、CD151、CA−125、MUC−1、MAGE−1、TROP2、CCR5、HER−3、HER−4、EGFR、CEA、MUC2、MUC3、MUC4、MUC5AC、MUC5b、MUC7、βhCG、ルイス−Y、ガングリオシドGD3、9−O−アセチル−GD3、GM2、グロボH、フコシルGM1、ポリSA、GD2、カルボアンヒドラーゼIX(MN/CAIX)、CD44v6、ソニックヘッジホッグ(Shh)、Wue−1、形質細胞抗原、(膜結合)IgE、メラノーマ硫酸コンドロイチンプロテオグリカン(MCSP)、CCR8、TNFα前駆体、STEAP、メソテリン、A33抗原、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、Ly−6;デスモグレイン4、E−カドヘリンネオエピトープ、胎児アセチルコリン受容体、CD25、CA19−9マーカー、CA−125マーカーおよびミュラー管抑制因子(MIS)受容体II型、sTn(シアル酸付加Tn抗原;TAG−72)、FAP(線維芽細胞活性化抗原)、エンドシアリン、EGFRvIII、LG、SAS、CD63、IGF1R、CD151、TGFBR2、GHRHR、GHR、IL−6R、gp130、TNFR2、OSMRβ、Patched−1、Frizzled、Robo1、CD80、CD81、CD86、OX40、CD40、CD137、LIFRβ、TLR7またはTLR9に特異的に結合する、またはそのアンタゴニストである、請求項1〜14のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項16】
前記結合ドメインの少なくとも1つは、IL−10、HLA−G、HGF、IL−35、PD−1、BTLA、TNFR1、TNFR2、DR4、DR5、TWEAKR、またはFASのアゴニストである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項17】
少なくとも1つの結合ドメインは、TCR複合体またはその構成要素に特異的に結合し、少なくとも別の結合ドメインは、PSMA、CD79b、CD19、HLA−DR、CD20、RON、c−Met、またはCEACAM−6に特異的に結合する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項18】
少なくとも1つの結合ドメインはCD28に特異的に結合し、少なくとも別の結合ドメインはCD79b、ハイパーIL−6、PDL2、モノIL−10、CD86、LIGHT、GITRL、CD40、PDL1、HVEM、またはLTBRに特異的に結合する、またはそのアンタゴニストである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項19】
少なくとも1つの結合ドメインはCD28に特異的に結合し、少なくとも別の結合ドメインはIL−10、HLA−G、HGF、IL−35、PD−1、またはBTLAのアゴニストである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項20】
前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は第1の免疫グロブリンCL領域を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項21】
前記第1のCH1領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCL領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項22】
前記第1のCH1領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCL領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項23】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCH1領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCL領域を含み、前記第1の1本鎖ポリペプチドの第2のCH1領域および前記第2の1本鎖ポリペプチドの第2のCL領域は、前記ポリペプチドヘテロダイマー中で互いに結合する、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項24】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は、第1と第2のCH1領域の間に配置され、前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は第1と第2のCL領域の間に配置される、請求項23に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項25】
前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1および第2のCL領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項23に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項26】
前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1および第2のCL領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項23に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項27】
前記第1の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−I)は第1の免疫グロブリンCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドの免疫グロブリンヘテロ二量化ドメイン(HD−II)は第1の免疫グロブリンCH1領域を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項28】
前記第1のCL領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項27に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項29】
前記第1のCL領域は前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項27に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項30】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはさらに、第2のCH1領域を含み、前記第1の1本鎖ポリペプチドの第2のCL領域および前記第2の1本鎖ポリペプチドの第2のCH1領域は、前記ポリペプチドヘテロダイマー中で互いに結合する、請求項27に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項31】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は、第1と第2のCL領域の間に配置され、前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分は、第1と第2のCH1領域の間に配置される、請求項30に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項32】
前記第1および第2のCL領域はどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのアミノ末端である、請求項30に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項33】
前記第1および第2のCL領域のどちらも前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1および第2のCH1領域はどちらも前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分へのカルボキシル末端である、請求項30に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項34】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはさらに第2のCL領域を含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはさらに第2のCH1領域を含み、前記第1の1本鎖ポリペプチドの第2のCL領域および前記第2の1本鎖ポリペプチドの第2のCH1領域は前記ポリペプチドヘテロダイマー中で互いに結合する、請求項20に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項35】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCL領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCH1領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項36】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCL領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域は前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCH1領域は前記Fc領域部分へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項37】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2のCL領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域のどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第1のCL領域は前記第2のCH1領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項38】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCL領域は前記第1のCH1領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域はどちらも前記Fc領域部分へのアミノ末端であり、前記第2のCH1領域は前記第1のCL領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項39】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCH1領域は前記第2のCL領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第1のCL領域は前記第2のCH1領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項40】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCH1領域および前記第2のCL領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCL領域は前記第1のCH1領域へのアミノ末端であり、
(b)前記第2の1本鎖ポリペプチド中では、前記第1のCL領域および前記第2のCH1領域はどちらも前記Fc領域部分へのカルボキシル末端であり、前記第2のCH1領域は前記第1のCL領域へのアミノ末端である、
請求項34に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項41】
前記第1のCL領域はCκ領域である、請求項1〜40のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項42】
前記第1のCL領域はCλ領域である、請求項1〜40のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項43】
前記第2のCL領域はCκ領域である、請求項24〜27および31〜41のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項44】
前記第2のCL領域はCλ領域である、請求項23〜26および30〜40のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項45】
前記Cκ領域は野生型ヒト免疫グロブリンCκ領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項46】
前記Cκ領域は、N29、N30、Q52、V55、T56、T56、S68、またはT70で置換された野生型ヒトCκ領域の1つ以上のアミノ酸を有する変化ヒト免疫グロブリンCκ領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項47】
前記1つ以上のアミノ酸置換は、Ala(A)、Arg(R)、Trp(W)、Tyr(Y)、Glu(E)、Gln(Q)、Lys(K)、Asp(D)、Met(M)、Ser(S)、およびPhe(F)から選択される、請求項46に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項48】
前記CH1領域は、68位でのVal(V)がLys(K)、Arg(R)またはHis(H)により置換されたアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCH1領域であり、前記Ck領域は、29位でのLeu(L)がAsp(D)またはGlu(E)により置換されたアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCk領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項49】
前記CH1領域は、68位でのVal(V)がAsp(D)またはGlu(E)に変更されるアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCH1領域であり、前記Ck領域は29位でのLeu(L)がLys(K)、Arg(R)またはHis(H)に変更されるアミノ酸置換を含む変化ヒト免疫グロブリンCk領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項50】
前記Cλ領域は野生型ヒト免疫グロブリンCλ領域である、請求項42または44に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項51】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項52】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒトIgG1 CH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項53】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCL領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域のシステインが欠失または置換されている変化ヒト免疫グロブリンCH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項54】
前記第1のCH1領域または存在する場合、第2のCH1領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCL領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域のシステインが欠失または置換されている変化ヒトIgG1 CH1領域である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項55】
前記Cκ領域は野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒトCκ領域のシステイン残基が欠失または置換されている変化ヒト免疫グロブリンCκ領域である、請求項41または43に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項56】
前記Cλ領域は、野生型ヒト免疫グロブリンCH1領域とジスルフィド結合を形成するのに関与する野生型ヒトCλ領域のシステイン残基が欠失または置換されている変化ヒト免疫グロブリンCλ領域である、請求項42または44に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項57】
前記第1のCH1領域および存在する場合、第2のCH1領域は配列番号114、844または845を含むポリペプチドである、請求項53に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項58】
前記Ck領域は 配列番号141〜178、202、および838〜843を含むポリペプチドのいずれか一つから選択される、請求項46または55に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項59】
前記Cλ領域は配列番号140を含むポリペプチドである、請求項50または56に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項60】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はそれぞれ、免疫グロブリンCH2ドメインを含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項61】
前記免疫グロブリンCH2ドメインはIgG1 CH2ドメインである、請求項60に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項62】
前記免疫グロブリンCH2ドメインはIgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、またはIgD CH2ドメインである、請求項60に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項63】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はそれぞれ、免疫グロブリンCH3ドメインを含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項64】
前記免疫グロブリンCH3ドメインはIgG1 CH3ドメインである、請求項63に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項65】
前記免疫グロブリンCH3ドメインはIgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、IgEまたはIgM CH3ドメインである、請求項63に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項66】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はそれぞれ、免疫グロブリンCH2ドメインおよび免疫グロブリンCH3ドメインを含む、請求項1〜65のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項67】
(i)前記免疫グロブリンCH3ドメインは、1つの1本鎖ポリペプチド中の前記免疫グロブリンCH3ドメインへのカルボキシル末端に近接するCH1ドメインに配列番号846、847、848、または849を含むペプチドを介して結合され、
(ii)前記免疫グロブリンCH3ドメインは、他の1本鎖ポリペプチド中の前記免疫グロブリンCH3ドメインへのカルボキシル末端に近接するCkドメインに、配列番号846、850、951、または852を含むペプチドを介して結合される、請求項66に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項68】
前記免疫グロブリンCH2およびCH3ドメインは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、またはIgD CH2およびCH3ドメインである、請求項66に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項69】
前記第1の1本鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−I)および前記第2の鎖ポリペプチドのFc領域部分(FRP−II)はIgMまたはIgE CH3およびCH4ドメインを含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項70】
前記CH2ドメインは297位でのアミノ酸置換および234〜238位での少なくとも1つの追加の置換または欠失を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項71】
前記CH2ドメインは、234〜238位での1つ以上のアミノ酸突然変異および253、310、318、320、322、または331位での少なくとも1つの置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項72】
前記CH2ドメインは297位のアスパラギンでのアミノ酸置換、234〜238位での1つ以上の置換または欠失、および253、310、318、320、322、または331位での少なくとも1つの置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項73】
前記CH2ドメインは、L234、L235、G237、E318、K320およびK322位でのアミノ酸置換を含む変化ヒトIgG1 CH2ドメインである、請求項60〜62および66〜68のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項74】
(a)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366Wを含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407A置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、
(b)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366Y置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407T置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、
(c)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366S、L368AおよびY407V置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、
(d)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407A置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3 またはIgG4 CH3ドメインであり、
(e)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、Y407T置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366Y置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインであり、あるいは
(f)前記第1の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366S、L368AおよびY407W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4 CH3ドメインであり、前記第2の1本鎖ポリペプチドのCH3ドメインは、T366W置換を含む変化ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 CH3ドメインである、請求項63〜67のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項75】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドの両方のヒンジは免疫グロブリンヒンジ領域である、請求項1〜74のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項76】
前記免疫グロブリンヒンジはIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、またはIgEヒンジである、請求項75に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項77】
前記免疫グロブリンヒンジは野生型免疫グロブリンヒンジである、請求項75に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項78】
前記免疫グロブリンヒンジは、配列番号232、234、240、664〜673、675および676から選択される変化免疫グロブリンヒンジである、請求項75に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項79】
前記ヒンジ領域は、
(a)前記Fc領域部分へのアミノ末端にあり、
(b)前記結合ドメインと前記免疫グロブリンヘテロ二量化ドメインの間に配置され、
(c)前記免疫グロブリンヘテロ二量化ドメインと前記Fc領域部分との間に配置され、または
(d)前記第1または第2の1本鎖ポリペプチドのアミノ末端にある、請求項75〜78のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項80】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドヒンジの少なくとも1つはC型レクチンヒンジ領域である、請求項1〜74のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項81】
前記C型レクチンヒンジ領域は、NKg2AもしくはNKg2Dペプチド、またはそれらの誘導体である、請求項80に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項82】
前記ヒンジ領域は前記Fc領域部分と結合ドメインの間、または前記第1もしくは第2の1本鎖ポリペプチドのカルボキシル末端に配置される、請求項80または81に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項83】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドのヒンジは同一である、請求項1〜82のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項84】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドのヒンジは異なる、請求項1〜82のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマー。
【請求項85】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはTCR複合体またはその構成要素に特異的に結合する結合ドメインを含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドはCD19、CD79b、HLA−DRまたはCD20に特異的に結合する結合ドメインを含む、請求項1〜14および20〜84のいずれか一項に記載のヘテロダイマー。
【請求項86】
前記第1の1本鎖ポリペプチドはCD28に特異的に結合する結合ドメインを含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドは、(a)CD79b、ハイパーIL−6、またはCD86に特異的に結合する、あるいは(b)PDL外部ドメインまたはモノIL−10を含む結合ドメインを含む、請求項1〜14および20〜84のいずれか一項に記載のヘテロダイマー。
【請求項87】
前記第1の1本鎖ポリペプチドは、c−Metに特異的に結合する結合ドメインを含み、前記第2の1本鎖ポリペプチドは、RONに特異的に結合する結合ドメインを含む、請求項1〜14および20〜84のいずれか一項に記載のヘテロダイマー。
【請求項88】
前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドは、配列番号2および4、配列番号6および8、配列番号10および12、配列番号14および16、配列番号18および20、配列番号20および22、配列番号20および24、配列番号30および32、配列番号29および31、配列番号29および32、配列番号30および72、配列番号53および72、配列番号54および72、配列番号55および72、配列番号70および72、配列番号71および72、配列番号63および56、配列番号64および57、配列番号65および60、配列番号66および58、配列番号67および59、配列番号68および61、配列番号69および62、配列番号54および811、配列番号54および812、配列番号54および813、配列番号814および818、配列番号815および818、配列番号816および818、配列番号817および818、配列番号814および820、配列番号814および821、配列番号54および819、配列番号814および826、配列番号814および822、配列番号814および823、配列番号814および824、配列番号859および862、配列番号860および863、配列番号861および864、配列番号874および825、配列番号875および879、配列番号876および880、配列番号877および881、または配列番号878および882を含む、請求項1に記載のヘテロダイマー。
【請求項89】
請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーおよび薬学的に許容される賦形剤を含む組成物。
【請求項90】
前記第1の1本鎖ポリペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドおよび前記第2の1本鎖ポリペプチドをコードする第2のポリヌクレオチドを含む、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを発現することができる発現ベクター。
【請求項91】
請求項90に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項92】
それぞれ、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーの前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドを発現することができる第1および第2の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項93】
(a)請求項91または92の宿主細胞を第1および第2の1本鎖ポリペプチドを発現するのに好適な条件下で培養すること、および
(b)任意で、前記第1および第2の1本鎖ポリペプチドから形成されたヘテロダイマーを前記培養物から単離または精製すること
を含む、ポリペプチドヘテロダイマーを製造するための方法。
【請求項94】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3εまたはその組み合わせに特異的に結合する結合ドメイン、および異なる標的に特異的に結合する第2の結合ドメインを含む、T細胞活性化を誘導するための方法。
【請求項95】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、c−Met、またはRonに特異的に結合する結合ドメインを含む、悪性腫瘍の増殖、転移、または転移増殖を阻止するための方法。
【請求項96】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、またはCD28に特異的に結合する結合ドメインを含む、自己免疫または炎症状態を処置するための方法。
【請求項97】
必要のある患者に有効量の、請求項1〜88のいずれか一項に記載のポリペプチドヘテロダイマーを投与することを含み、前記ポリペプチドヘテロダイマーは、TCRα、TCRβ、CD3γ、CD3δ、またはCD3εに特異的に結合する結合ドメイン、およびCD19、CD20、CD79bまたはHLA−DRに特異的に結合する第2の結合ドメインを含む、B細胞関連障害または疾患を処置するための方法。
【請求項98】
必要のある患者に化学療法薬または電離放射線を投与することをさらに含む請求項95に記載の方法。
【請求項99】
必要のある患者に第2の活性剤を投与することをさらに含む請求項94〜97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記第2の活性剤は、請求項1〜88のいずれか一項に記載の第2のポリペプチドヘテロダイマーである、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記第2の活性剤はモノクローナル抗体または免疫グロブリン由来融合タンパク質である、請求項99に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10−1】
【図10−2】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10−1】
【図10−2】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2013−515509(P2013−515509A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547282(P2012−547282)
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/062436
【国際公開番号】WO2011/090762
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(511001758)エマージェント プロダクト デベロップメント シアトル, エルエルシー (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/062436
【国際公開番号】WO2011/090762
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(511001758)エマージェント プロダクト デベロップメント シアトル, エルエルシー (6)
【Fターム(参考)】
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