説明

ヘルメット装着用暗視システムの電気コネクタ

ヘルメット装着用暗視システムの電子コネクタは、レセプタクルアセンブリと係合するプラグアセンブリとを有する。レセプタクルアセンブリは、ヘルメットに対して直接的又は間接的に機械的に装着されるように構成され、ヘルメットに装着された暗視装置に電気的に装着される。プラグアセンブリは、バッテリーパックに機械的及び電気的に装着されるように構成される。プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリは、互いに分離可能に係合するように構成され、少なくとも二つの異なる向きで、バッテリーパックをヘルメットに分離可能の装着し、バッテリーパックからヘルメットに装着される暗視装置に電力を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置用のコネクタに関する。特に、ヘルメット装着用暗視システムに適するコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
ホットシューコネクタは、アタッチメントの機械的手段や、二つの装置間を電気的に接続するために使用される。一例として、多くの一般的なカメラはフラッシュユニットを装着するためにホットシューコネクタを備えている。ホットシューレセプタクルは、カメラの上面(top side)に配置され、カメラのホットシューレセプタクルにフラッシュユニットを装着するために、ホットシュープラグがフラッシュユニットの底面(bottom side)に配置されている。取り付けの際、フラッシュユニットのホットシュープラグは、カメラのホットシューレセプタクルにスライドさせながら挿入される。プラグとレセプタクルは、フラッシュに備わるクランプネジ又は他の手段によって互いに固定される。カメラのホットシューレセプタクルの中央には、金属端子があり、フラッシュユニットのホットシュープラグの金属端子と接触する。カメラは金属端子間の接触によりフラッシュに電力を供給する。カメラ用の標準的なホットシューコネクタの寸法は、国際標準化機構ISO518:2006によって規定されている。
【0003】
ホットシューコネクタは他の電子装置にも備わる。例えば、ヘルメット装着用暗視装置はホットシューコネクタを備える。ヘルメット装着用暗視装置は、一例として、特許文献1〜7で開示され、それらは全体として参照によって組み込まれる。ヘルメット装着用暗視装置において、バッテリーパック(又は他の電源)は、暗視システムに電力を供給するシールドケーブルを介して、ヘルメット装着用暗視システムに接続する。このような構成は、特許文献5で開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許番号第7,211,778号
【特許文献2】米国特許番号第7,049,027号
【特許文献3】米国特許番号第6,938,276号
【特許文献4】米国特許番号第6,662,370号
【特許文献5】米国特許番号第5,683,831号
【特許文献6】米国特許番号第4,666,276号
【特許文献7】米国特許番号第4,329,735号
【特許文献8】米国公開特許出願第12/277,750号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ホットシューコネクタを備えるヘルメット装着用暗視装置において、着脱可能なバッテリパックのホットシューレセプタクルは、ヘルメットの後面又は側面に備わるホットシュープラグに装着される。このような構成は、特許文献5で開示されている。使用者は、しばしば、ヘルメットが頭部に固定されるときに、バッテリパックをヘルメットに装着する。ホットシューレセプタクルをホットシュープラグに接続する際、使用者は片手でバッテリーパックをヘルメットの後面又は側面までもっていく。使用者は、ホットシュープラグに対してホットシューレセプタクルを合わせる。ホットシュープラグ及びホットシューレセプタクルによって、プラグとレセプタクルが一つの向きで互いに整列する。したがって、使用者は、適当な位置になるまで、バッテリーパック及び/又はヘルメットを操作しなければならない。プラグとレセプタクルとが適切に合わされると、使用者はプラグをレセプタクルに挿入する。バッテリーパックに備わるバネ力を受けたレバー又はピンは、ホットシュープラグに規定された凹所にパチンと係合し、バッテリーパックをヘルメットに係止する。バッテリーパックをヘルメットから外す際は、使用者はバネ力を受けたレバーを動かして、プラグをレセプタクルから外す。同じ手又は他の手で、使用者はバッテリーパックをヘルメットから外す。
【0006】
バッテリーパックをヘルメットに装着する前のステップは、難しく、使用者、特には制限される器用さを有する人にとっては不便となることがある。特に、使用者が見えないままに使用者の後方又は側方で、ホットシューコネクタを操作することは難しく、適当な方向にバッテリーパック又はヘルメットを操作することを難しくする。このことは、バッテリーパックをヘルメットに装着することを妨げ、問題を生ずることがある。
【0007】
上述したように、性能、使いやすさ、生産性、モジュール性に関して、二つの装置を機械的及び電気的に接続するコネクタを開発し改良する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
プラグアセンブリ及びレセプタクルアセンブリを含むコネクタが開示されている。プラグアセンブリ及びレセプタクルアセンブリは、コネクタを形成するために係合する。コネクタは、撮像装置、暗視装置、カメラなどの電子装置と共に使用される。
【0009】
本発明の一態様によると、プラグアセンブリ及びレセプタクルアセンブリを有するヘルメット装着用暗視システムの電気コネクタが提供される。レセプタクルアセンブリは、ヘルメットに直接的又は間接的に機械的に結合し、及びヘルメットに装着される暗視装置に電気的に結合するように構成されている。プラグアセンブリは、バッテリーパックに機械的及び電気的に結合するように構成される。プラグアセンブリ及びレセプタクルアセンブリは、バッテリーパックをヘルメットに着脱可能に装着し、バッテリーパックからヘルメットに装着される暗視装置に電力を供給するために、少なくとも二つの向きで互いに着脱可能に係合するように構成されている。
【0010】
本発明の他の態様によると、ヘルメット装着用暗視アセンブリが提供される。ヘルメット装着用暗視アセンブリは、暗視装置を装着するための部分を含むヘルメットと、少なくとも一つのバッテリーを含むように構成されたバッテリーパックと、を備える。レセプタクルアセンブリはヘルメットに装着され、プラグアセンブリはバッテリーパックに装着される。プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリは、バッテリーパックをヘルメットに着脱可能に装着され、バッテリーパックのバッテリーからヘルメットに装着される暗視装置に電力を供給するために、少なくとも二つの異なる方向で互いに着脱可能に係合するように構成されている。
【0011】
上記説明において、“プラグ”と“レセプタクル”の用語は交換可能に使用することができる。これらの用語は、分離アセンブリが互いに接続することを示すために使用される。
【0012】
本発明の他の態様は、図面を考慮した以下の詳細な説明から明らかとなる。以下の説明は、本発明の好ましい実施の形態を示すものである。しかしながら、本発明は図示された実施形態に制限されるものではないが、この明細書に添付された請求の範囲によってのみ制限される。
【0013】
本発明は、添付図面を参照することによって、以下の詳細な説明から最も良く理解される。一般的には、図面の種々の特徴は基準を示したものではないということが強調される。図面に以下の図が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】プラグアセンブリがレセプタクルアセンブリから分離している、プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリを含む本発明の一実施形態によるコネクタの斜視図である。
【図2】図1のコネクタの他の斜視図である。
【図3】係合した構成を示す図1のコネクタの斜視図であって、レセプタクルアセンブリが、プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリとの係合を示すために切断された斜視図である。
【図4】4−4線に沿って切断された図3の係合したコネクタの断面図である。
【図5】図1のプラグアセンブリの展開図である。
【図6】図1のレセプタクルアセンブリの展開図である。
【図7A−D】プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリが係合するプロセスを示す図である。
【図7E−F】レセプタクルアセンブリからプラグアセンブリを外すプロセスを示す図である。
【図8A】カム面と係合する凸部を示す本発明の他の実施形態による図である。
【図8B】カム面と係合する凸部を示す本発明の他の実施形態による図である。
【図9A】プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリの平面図を示す。
【図9B】プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリの平面図を示す本発明の他の実施形態による図である。
【図10】暗視システムのバッテリーに装着された図9Bのプラグアセンブリ示すと共に、バッテリーパックは使用者の手によって把持されていることを示す図である。
【図11】ヘルメットに装着された図9Bのレセプタクルアセンブリの図である。
【図12】図11のヘルメットのレセプタクルアセンブリ上で、図10のバッテリーパックのプラグアセンブリを装着する最初のステップを示す図である。
【図13】プラグとレセプタクルを接続し、バッテリーパックをヘルメットに係止するヘルメットに対して、バッテリーパックを回転させているステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
選択された図面を参照しながらいくつかの実施形態について説明する。なお、本発明の範囲は図示された実施形態に制限されるものではない。
【0016】
本明細書で使用されるように、“コネクタ”という用語は、二つの要素間で電気的接続、二つの要素間で機械的接続、又は両方を提供するための装置に関する。また、“コネクタ”という用語は、プラグ又はレセプタクルなどの一つの要素に関し、要素間の接続のために他の構成要素と係合するように作用する。
【0017】
図1及び図2は、本発明の一実施形態によるコネクタ10の斜視図を示す。コネクタ10は、ロータリホットシューコネクタ又はロータリシューコネクタとして説明される。一般に、コネクタ10は、プラグアセンブリ12及びレセプタクルアセンブリ14を含んでいる。プラグアセンブリ12は、図1及び2においてレセプタクアセンブリ14から分離している。プラグアセンブリ12とレセプタクアセンブリ14は、コネクタ10を形成するために互いに係合するように構成されている(図3及び図4に示されるように)。コネクタ10は、一般に、二つの装置を機械的及び/又は電気的に接続するために構成されている。例として、コネクタ10は、バッテリーパックを電子装置に、ケーブルを電子装置に、ケーブルをバッテリーパックに接続する。コネクタ10の一つの適用例は、図10〜13に示される。
【0018】
一般に、プラグアセンブリ12は、回転面21を定める実質的に円柱状の本体20と、本体20内にある絶縁体22と、絶縁体22の中で個々の開口内に取り付けられた一群の電気接触子24(9個)と、を有する。フランジ26は、本体20から半径方向に延びる。一群の孔28がフランジ26に設けられている。図示しないが、プラグアセンブリ12をパネル(例えば、図4に示されるパネル29)に取り付けるために締結部材が個々の孔28に挿入される。パネル29はプラグアセンブリ12の部分を形成しない。
【0019】
4つのカム面30は、本体20の回転面21から延びている。個々のカム面30は、本体20の下側の環状面27から回転面21の回りを周方向に延びている。例示された実施形態によると、個々のカム面30は回転面21から外側に、すなわち、本体20の中心軸から離れる方向に延びている。言い換えると、カム面30は回転面21内に凹んでいる。
【0020】
複数のカム面30は、本体20の周方向で間隔を開けている。本発明の一態様によれば、カム面30は本体20の周方向で等しい間隔を開けている。本発明の実施形態によれば、プラグアセンブリ12は四つのカム面30を有している。当業者は、プラグアセンブリ12が少なくとも一つのカム面30を含み、複数のカム面30を含むことを理解する。
【0021】
通路31は、スロット又は開口の形態で形成され、隣接するカム面30の間を規定する。レセプタクルアセンブリ14に関してより詳細に説明されるように、レセプタクルアセンブリ14に備わる一群の凸部50は、個々の通路31を通過し、二つのアセンブリ12,14を結合する。更に、プラグアセンブリ12をレセプタクルアセンブリ14から外すときは、レセプタクルアセンブリ14に備わる凸部50が通路31を通って外れる。
【0022】
例示された実施形態によると、プラグアセンブリ12は四つの通路31を含む(図2を参照)。多数の通路31を備えることは、多くの方向で二つのアセンブリ12,14を結合することを可能にする。特に、二つのアセンブリ12,14が係合するとき、レセプタクルアセンブリ14に備わる凸部50がプラグアセンブリ12の通路31に入る。プラグアセンブリ12をレセプタクルアセンブリ14に結合する多数の位置を備えることは、これらの要素を組み立てることを容易にする。図6を参照して詳細に説明すると、アセンブリ12,14の電気接触子24,44は、アセンブリ12,14が多くの係合位置の一つで結合するように配置される。
【0023】
レセプタクルアセンブリ14は、回転面41を規定する実質的に円柱状の本体40と、本体40内に保持される絶縁体42と、絶縁体42の個々の開口内に取り付けられる3つの接触子44(1)〜44(3)とを含む。3つの接触子44(1)〜44(3)(電気接触子と総称される)は、図6に示されている。2つのボス43は本体40の下端から延びている。個々のボス43は孔を含み、パネルに取り付けるために、不図示の締結部材がボス43の個々の孔を通して挿入される。
【0024】
リング48は本体40の先端に取り付けられる。リング48は本体40に一体化されることもできる。4つの半円凸部50は、リング48の内側の環状面から本体40の中心軸の方に向かって延びている。個々の凸部50は、図7A〜7Fにおいてより詳細に説明されているように、プラグアセンブリ12のカム面30を支持するように構成されている。個々の凸部50は、リング48の下面から延びており、少なくとも部分的に本体40の上面の凹所52に位置している。
【0025】
凸部50は、図示されるように半円形、円形、多角形(図8Aに示されるように)、四角形、三角形又は他の形状に形成してもよい。図8Aで詳細に説明されるように、凸部50は、プラグアセンブリ12のカム面30の形状に一致する形状及び寸法を有する。凸部50は、リング48に一体的に形成してもよく、また、リング48又は本体40に取り付けられるピン又は締結部材の形態で設けられてもよい。
【0026】
複数の凸部50は、本体40の周囲に間隔を開けて離れている。さらに、本発明の一態様によると、複数の凸部50は本体40の周囲に等しい間隔を開けて離れている。対向する凸部50の半径方向の距離は、プラグアセンブリ12のカム面30を分離する半径方向の距離に等しい(図1及び図2に示されるように)。
【0027】
例示した実施形態によると、レセプタクルアセンブリ14は4つの凸部50を含む。当業者は、レセプタクルアセンブリ14が少なくとも一つの凸部50を含むべきであるが、複数の凸部50を含んでも良いことを理解する。複数の凸部50は、カム面30の数に等しくても良いが、変えてもよい。
【0028】
図3は、係合していることを示す図1のコネクタ10の斜視図であり、レセプタクルアセンブリ14の本体40の部分は、プラグアセンブリ12とレセプタクルアセンブリ14の係合部分を示すために切断されている。図3に示すように、プラグアセンブリ12のカム面30は、半円形の凹所53に導く曲面51によって規定されている。レセプタクルアセンブリ14の凸部50の一つは、プラグアセンブリ12のカム面30の凹所53に保持される。図示しないが、凸部50の全ては同時に個々の凹所53に保持されてもよい。
【0029】
図4は、4−4線に沿って切断された図3の係合しているコネクタ10の断面図である。図4に最も良く示されるように、アセンブリ12,14の回転面21,41は、互いに対向して位置する。ばね54は、プラグアセンブリ12の下側の環状面27と本体40の下側の内面56との間に配置され、図示するように、凸部50に対してカム面27を付勢する。ばね54は、凸部50とカム面30との間の荷重を保持し、アセンブリ12,14の回転方向位置と軸方向位置とが固定され、アセンブリ12,14の”遊び”が実質的に減少され、全体として排除される。
【0030】
図5及び6は、アセンブリ12,14の展開図をそれぞれ示す。図4〜6によると、プラグアセンブリ12は、本体20と、本体20に取り付けられる絶縁体22と、絶縁体22に取り付けられる一群の電気接触子24を備える。第1の電子装置(不図示)のパネル29はプラグアセンブリ12のフランジ26に取り付けられる。Oリング61は、本体20とパネル29との間で、本体20に形成された環状の溝に配置される。
【0031】
絶縁体22は本体20に固定されている。特に、絶縁体22の肩部68は本体20の肩部70を支持する。保持リング72は、絶縁体20に規定された凹所に配置され、本体20の面74で支持される。保持リング72と絶縁体22の肩部68は、垂直位置で絶縁体22を係止する。図示されていないが、本体20に形成されたスロット76(図5参照)を本体20の所定の回転位置で絶縁体22を保持するために、凸部が絶縁体22から延びている。Oリング66は、絶縁体22と本体20との間で絶縁体22に形成された溝に配置されている。Oリング66は、本体20と絶縁体22との間で、物質(水などの)の進入を制限する。
【0032】
電気接触子24は、圧入又は他の方法で絶縁体22の孔60に挿入され、固定される。個々の孔60は、電気接触子24の大径部73を収容するための大径部を有する。図7A〜7Fでより詳細に説明されるように、電気接触子24は力を受けて弾性的に変形可能であり、力が開放されると元の形状に復帰する。弾性部材(不図示)は、個々の電気接触子24の大径部73に配置される。適切な電気接触子(弾性及び非弾性の両方)は、米国のニューヨークのオイスターベイにあるMill-Max Corporationによって製造されている。他の図示されていない実施形態によると、電気接触子44は弾性的に変形可能である。
【0033】
図4に最も良く示されているように、コネクタ10の係合した構成において、プラグアセンブリ12の電気接触子24は、コネクタ10のアセンブリ12,14の間で電力と信号を伝送するために、レセプタクルアセンブリ14の電気接触子44と直接的、物理的に接触するよう配置される。特に、個々の接触子24の端部64は、レセプタクルアセンブリ14の電気接触子44の導電面で支持される。個々の電気接触子24の反対側の端部62は、第1の電子装置(不図示)に接続したプリント基板、ケーブル、ワイヤー、又は可撓性の回路に取り付けられる。第1の電子装置は、例えば、バッテリーパック(図10に示されるように)である。
【0034】
図4〜6を参照すると、レセプタクルアセンブリ14は、本体40と、本体40に取り付けられる絶縁体42と、絶縁体42に取り付けられる5つの電気接触子44とを含む。本体40は貫通孔を有する二つのボス43(一つを示す)を含む。図示されていないが、本体40を第2の電子装置のパネルに取り付けるため、締結部材はボス43の孔に挿入される。第2の電子装置は、暗視装置、暗視装置から延びるケーブルである。
【0035】
リング48は本体40の上面に固定される。一群の埋め込み型の締結部材49は、本体40の上面にリング48を取り付けるために備えられる。図示しないが、リング48はレセプタクルアセンブリ14の構成要素の数を減らすために本体40と一体化される。
【0036】
絶縁体42は本体40に固定される。特に、絶縁体42の肩部80は本体40の肩部82を支持する。保持リング86は絶縁対42の凹所に配置され、本体40の面88に支持されるように配置される。保持リング86と絶縁体42の肩部80は、所定の垂直位置で絶縁体42を係止する。図示しないが、凸部は絶縁体42の下面から延び、本体40に形成されたスロットに係合し、絶縁体42を本体40に対する所定の回転位置で保持する。
【0037】
Oリング90は、絶縁体42と本体40との間で、絶縁体42に形成された溝に配置される。Oリング90は、本体40と絶縁体42との間で物質(水など)の進入を制限する。他のOリング92が、絶縁体42とプラグアセンブリ12の絶縁体22との間で、絶縁体42に形成された溝に配置される。Oリング92は、簡単かつ容易に操作され、電気的接触面から液体や塵埃を妨げる手段を提供する。
【0038】
ばね54は、レセプタクルアセンブリ14の下側の内面に配置される。金属リングの形態であるスラスト軸受94は、ばね54に対向して配置される。スラスト軸受94は、ばね54とプラグアセンブリ12の絶縁体22との間に挟まれる。ばね54とスラスト軸受56は、下側の内面56と凸部50との間でレセプタクルアセンブリ14内に配置される。上述したように、ばね54はレセプタクルアセンブリ14の凸部50に対してプラグアセンブリ12のカム面30を付勢する。
【0039】
リング48、プラグアセンブリ12の本体20、レセプタクルアセンブリ14の本体は、金属材料、高分子、他の材料から形成される。これらの構成要素は、モールド成形又は機械的加工によって形成される。アセンブリの絶縁体22,42は、モールド成形又は機械的加工によって誘電体から形成される。
【0040】
図7A〜7Dはアセンブリ12,14を係合する過程を示し、図7Eと7Fはアセンブリ12,14を分離する過程を示す。コネクタ10の構成要素の全ては図7A〜7Fに示されている。図において、プラグアセンブリ12は、カム面30を規定する本体20と、クロスハッチングで示されている電気接触子24とを有している。電気接触子24は、後述するばね100としての一体的弾性部材100を有している。
【0041】
図において、レセプタクルアセンブリ14は、本体40と、本体40に固定される凸部50と、クロスハッチングで示されている一つの電気接触子24とを有する。レセプタクルアセンブリ14の本体40に対する凸部50の位置は固定されている。したがって、レセプタクルアセンブリ14の本体40と凸部50との間の垂直方向の間隔a4は、図7A〜7Fにおいて一定である。
【0042】
図7A〜7Fの説明を容易にするために、レセプタクルアセンブリ14に対するプラグアセンブリ12の回転移動及び並進移動が示されている。しかしながら、プラグアセンブリ12に対するレセプタクルアセンブリ14の動作も実質的に同じ結果をもたらす。さらに、レセプタクルアセンブリ14とプラグアセンブリ12は互いに対して同時に動かしてもよい。
【0043】
個々の図を参照すると、図7Aはアセンブリ12,14の最初の位置を示す。図7Aにおいて、アセンブリ12,14は互いに連結されているが、機械的又は電気的に接続していない。レセプタクルアセンブリ14の凸部50は、プラグアセンブリ12のカム面30に隣接する通路31に配置されている。ばね54は、自由長a1を有して緩んだ状態で保持されている。電気接触子24のばね100は自由長a2を有して緩んだ状態で保持されている。アセンブリ12,14の電気接触子24と44は、それぞれ、間隔a3で分離し、アセンブリ12,14の間で電気的に接続していない。
【0044】
図7Bは、互いに係合したアセンブリ12,14の図を示す。レセプタクルアセンブリ14の凸部50は、プラグアセンブリ12のカム面30の曲面51に配置されている。図7Aの分離している位置から図7Bの係合位置までプラグアセンブリ12を動かすために、使用者はプラグアセンブリ12をばね54,100の対して下向き(垂直方向の矢印参照)に動かし、プラグアセンブリ12を時計方向(水平方向の矢印参照)に回転する。図7Bに示された係合している状態において、ばね54は図7Aに示されたばね54の自由長a1より小さい圧縮長さb1を有する。接触子24のばね100は、図7Aに示されたばね100の自由長a2より小さい圧縮長さb2を有する。電気接触子24は、電気接触子44に支持され、アセンブリ12,14との間の電気的接続をもたらす。
【0045】
図7Cは、プラグアセンブリ12のカム面30に沿って進むレセプタクルアセンブリ14の凸部50を示す。図7Bの位置から図7Cの位置までプラグアセンブリ12を動かすために、使用者はプラグアセンブリ12を時計方向(水平方向の矢印参照)に回す。プラグアセンブリ12は時計方向に回転するため、カム面30は凸部50に沿って移動し(逆もまた同様)、凸部50はプラグアセンブリ12の本体20をばね54と100の力に抗して下方に押す。ばね54は図7Bに示された圧縮長さb2より小さい圧縮長さc2を有する。
【0046】
図7Dは、プラグアセンブリ12のカム面30に沿って進んだレセプタクルアセンブリ14の凸部50を示す。図7Dにおいて、アセンブリ12,14は係止されており、アセンブリ12,14の間で電気的及び機械的に接続している。プラグアセンブリ12を図7Cの位置から図7Dの係合位置まで動かすために、使用者はプラグアセンブリ12を時計方向(水平方向の矢印参照)に回す。プラグアセンブリ12は時計方向に回転するため、カム面30は凸部50に沿って移動し、ばね54,100がプラグアセンブリ12の本体20を上方(矢印参照)に押し、プラグアセンブリ12のカム面30の凹所53内に凸部50が係合する。凹所53の壁部は、プラグアセンブリ12とレセプタクルアセンブリ14の回転を制限する。図7Dにおいて、ばね54は図7Cに示された圧縮長さc1より大きい圧縮長さd2を有する。
【0047】
図7Eは、レセプタクルアセンブリ14から機械的に分離したプラグアセンブリ12を示す。特に、図7Eにおいて、プラグアセンブリ12のカム面30は物理的にレセプタクルアセンブリ14の凸部50から分離している。プラグアセンブリ12を図7Dの位置から図7Eの位置まで動かすために、使用者は、プラグアセンブリ12のカム面30がレセプタクルアセンブリ14の凸部50から分離するまで、ばね54,100の力に抗してプラグアセンブリ12の本体20を下方に動かす。
【0048】
図7Eにおいて、ばね54は図7Dの自由長d1より小さい圧縮長さe1を有する。接触子24のばね100は図7Dのばね100の自由長d2より小さい圧縮長さe2を有する。プラグアセンブリ12とレセプタクルアセンブリ14は図7Eにおいて機械的に係合し、これらのアセンブリは電気接触子22と44との間の物理的接触によって電気接触子となる。
【0049】
図7Fは、レセプタクルアセンブリ14に対して回転したプラグアセンブリ12を示す。プラグアセンブリ12を図7Eの位置から図7Fの位置まで移動するために、使用者は反時計方向(水平方向に)にプラグアセンブリ12の本体20を回し、本体20がばね54と100の力に抗して下方位置に保持される。プラグアセンブリ12は、凸部50がプラグアセンブリ12の通路31と並ぶ位置まで回転する。
【0050】
図7Fにおいて、ばね54は図7Eの圧縮長さe1と実質的に同じ圧縮長さf1を有する。更に、接触子24のばね100は図7Eの圧縮長さe1と実質的に同じ圧縮長さf2を有する。アセンブリ12,14は、電気接触子24,44の間の物理接触によって電気的に接触する。
【0051】
プラグアセンブリ12の本体20を図7Fの位置から開放すると、プラグアセンブリ12とレセプタクルアセンブリ14は図7Aで示される最初の位置に戻り、アセンブリ12,14は機械的及び電気的に分離する。特に、凸部50はプラグアセンブリ12の通路31内で初期位置に戻る。ばね54は自由長a1を有する緩んだ状態に復帰し、また、電気接触子24のばね100は自由長a2を有する緩んだ状態に復帰する。アセンブリ12,14の電気接触子24,44は、間隔a3を開けて離れた初期位置に復帰する。
【0052】
図1〜7Fに示されたコネクタ10の実施例において、カム面30はプラグアセンブリ12に規定され、凸部50はレセプタクルアセンブリ14に規定される。なお、実質的に同じ結果を得るために、カム面30をレセプタクルアセンブリ14に規定し、凸部50をプラグアセンブリ12に規定することを、当業者は認識する。さらに、実質的に同じ結果を得るために、弾性を有する電気接触子がレセプタクルアセンブリ14に設けられてもよい。
【0053】
本発明の他の実施形態にしたがって、図8Aは、カム面108と係合する凸部106を示す。本実施形態によると、カム面108は階段状の形態であり、凸部106は多角形状の断面を有する。段付きカム面108が左に水平に動き、凸部106が右に水平に動くとき、凸部106は段付きカム面108に沿ってスライドする。凸部106と段付きカム面108の係合は、左への段付きカム面108の水平移動を制限し、右への凸部106の水平移動を制限する。カム面108の段と係合するための面を含む限り、凸部106を任意の形態としてもよい。凸部106をカム面108から分離するためには、図7Eに示す離脱ステップと同様に、カム面108を下方に移動する必要がある。
【0054】
本発明の他の実施形態にしたがって、図8Bはカム面109に配置された円形の断面を有する凸部107を示す。カム面109は、図8Bのカム面109が曲面に代わって一定の傾斜面を有する部分を含むことを除き、図1〜7Fに示すカム面30と同じである。カム面は鋸歯状であってもよい。カム面と凸部の他の形状は、図7A〜7Fに記載されている態様と実質的に同一の結果を得るために有効であるということを、当業者は認識する。
【0055】
図9Aは、コネクタ10のプラグアセンブリ12レセプタクルアセンブリ14の単純な形態の平面図を示す。上述したように、レセプタクルアセンブリ14は4つの凸部50を含み、プラグアセンブリ12は4つの通路31を含み、個々の通路31はカム面30に導く。アセンブリ12,14とを互いに連結するために、レセプタクルアセンブリ14の凸部50は、プラグアセンブリ12(逆も同様)の個々の通路31に挿入される。本発明の一態様によると、凸部50の何れか一つは、アセンブリ12,14を係合するために、通路31の何れか一つに挿入される。プラグアセンブリ12は4つの通路31を含むため、プラグアセンブリ12は、4つの異なる半径方向の位置でレセプタクルアセンブリ14(逆も同様)と連結する。個々の方向は、約90゜毎に異なっている。アセンブリ12とアセンブリ14の一方は、アセンブリ12,14を係合するために、他方に対して1/4より小さく回転する。当業者は、通路31の数は方向の数を増やしたり減らしたりするということを認識する。
【0056】
レセプタクルアセンブリ14は、中心に配置された電気接触子44の二つの列を含んでいる。内側の列は、接触子44(1)を含み、外側の列は接触子44(2),44(3)を含む。接触子44(1)はレセプタクルアセンブリ14の中心軸に沿って配置されている。接触子44(2),44(3)は接触子44(1)の周りに同心的に配置されている。レセプタクルアセンブリ14が電気接触子44の二つの列を含む一方、レセプタクルアセンブリ14は任意の数の中心に配置された電気接触子44を含んでもよい。
【0057】
プラグアセンブリ12は、プラグアセンブリ12の中心軸に対して配置された9つの接触子24(1)〜24(9)を含む。接触子24(1),24(2),24(3)はプラグアセンブリ12の中心軸の近傍に配置され、接触子24(4)〜24(9)は中心軸から離れた位置に配置されている。接触子24(4)〜24(9)は、中心軸から略等しい距離に配置されている。プラグアセンブリ12は任意の数の電気接触子を有することを、当業者は認識する。
【0058】
アセンブリ12,14の半径方向の向きに関係なく、プラグアセンブリの接触子24(1),24(2),24(3)は、電力を供給したり、アース接続したり、信号を伝送したりするために、レセプタクルアセンブリ14の接触子44(1)と係合するよう配置される。しかしながら、アセンブリ12,14の半径方向の向きによっては、接触子24(4)〜24(9)が、電力を供給したり、アース接続したり、信号を伝送したりするために、接触子44(2)又は接触子44(3)のどちらかと係合するよう配置されてもよい。
【0059】
本発明の他の実施形態にしたがって、図9Bは、コネクタ110のプラグアセンブリ112とレセプタクルアセンブリ114の単純化された形態を示す平面図である。アセンブリ112,114は、(a)レセプタクルアセンブリ114が5つの電気接触子144を含むこと、(b)二つの通路131がプラグアセンブリ112の本体120に形成されていること、(c)二つの凸部150がレセプタクルアセンブリ114の本体140から延びていることを除き、プラグアセンブリ12とレセプタクルアセンブリ14と実質的に同じである。電気接触子124(1)〜124(9)の配置はプラグアセンブリ12とは異なっている。
【0060】
プラグアセンブリ112は、約180゜離れた半径方向の通路131を含む。図示しないが、プラグアセンブリ112は二つのカム面を含み、個々のカム面は通路131から延びる。プラグアセンブリ112は、約180゜離れている二つの異なる向きでレセプタクルアセンブリ114(逆も同様)と係合する。使用の際、アセンブリ112とアセンブリ114は、アセンブリ112,114を係合するために、他方に対して1/2回転より少なく回転する。
【0061】
アセンブリ112,114の半径方向の向きに関係なく、プラグアセンブリ112の接触子124(1),124(2),124(3)は、レセプタクルアセンブリ114の接触子144(1)と係合するように配置される。アセンブリ112,114の第1の向きで、プラグアセンブリ112の接触子124(4),124(5)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(4)と係合するよう配置され、プラグアセンブリ112の接触子124(6)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(3)と係合するよう配置され、プラグアセンブリ112の接触子124(7),124(8)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(2)と係合するよう配置され、プラグアセンブリ112の接触子124(9)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(5)と係合するよう配置される。アセンブリ112,114の第2の向きで、プラグアセンブリ112の接触子124(4),124(5)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(2)と係合するよう配置され、プラグアセンブリ112の接触子124(6)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(5)と係合するよう配置され、プラグアセンブリ112の接触子124(7),124(8)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(4)と係合するよう配置され、プラグアセンブリ112の接触子124(9)はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(3)と係合するよう配置される。第1の向きは、第2の向きに対して約180゜離れた半径方向にある。
【0062】
本発明の一つの使用例によると、電力は接触子124(1),124(2),124(3)を介して伝送され、信号は接触子124(6),124(9)を介して伝送され、プラグアセンブリ112の接触子124(4),124(5),124(7),124(8)は接地電位に接続している。アセンブリ112,114の半径方向の向きに関係なく、電力はレセプタクルアセンブリ114の接触子144(1)に伝送される。アセンブリ112,114の二つの半径方向の向きで、接触子144(2),144(4)は接地電位に接続している。アセンブリ112,114の二つの半径方向の向きで、接触子144(3),144(5)は信号を伝える。従って、半径方向の向きは、何れの向きであっても機能的には異ならない。特に、図9Bで示すコネクタ110は、図10〜13でより詳細に説明されるように、ヘルメット装着用暗視装置に使用することが可能である。
【0063】
図10は、バッテリーパック300に装着された図9Bのプラグアセンブリ112を示す。バッテリーパック300は、ヘルメット装着用暗視装置の部分を形成する。バッテリーパック300は一つ以上のバッテリー(不図示)を収容する内部領域を含む。バッテリーは、プラグアセンブリ112に電気的に接続している。バッテリーパック300の詳細は、全体としてここに参照によって組み込まれている特許文献8で開示されている。
【0064】
図11は、暗視装置300を備えるヘルメット310に装着した図9Bのレセプタクルアセンブリ114を示す。図示しないが、ヘルメット310は、暗視装置320を装着するための部分を備える。ヘルメット装着用暗視装置は、例えば、参照によって全体としてここに組み込まれる特許文献1〜7で開示されている。レセプタクルアセンブリ114はヘルメット310に装着されるプレート322に固定されている。プレート322は、ヘルメット310の後面又は側面に取り付けられている。レセプタクルアセンブリ114の電気接触子144は電気的にシールドケーブル324に接続している。シールドケーブル324は、バッテリーパック300のバッテリーからの電力を暗視装置320に電送するために、暗視装置に接続している。
【0065】
図12は、バッテリーパック300のプラグアセンブリ112をヘルメット310のレセプタクルアセンブリ114に装着する最初のステップを示す。図13は、プラグアセンブリ112をレセプタクルアセンブリ114に接続し、バッテリーパック300をヘルメット310に係止するために、ヘルメット310に対してバッテリーパック300を回転するステップを示す。
【0066】
ヘルメット310上でバッテリーパック300を装着する方法によれば、使用者は狭い部分(図10参照)に沿って四角形のバッテリーパック300を把持し、バッテリーパック300のプラグアセンブリ112をヘルメット310のレセプタクルアセンブリ114の近くに持っていく。使用者は、プラグアセンブリ112の通路131がレセプタクルアセンブリ114の凸部150に並ぶまでバッテリーパック300を回す(図7Aの位置に対応する)。バッテリーパック300のプラグアセンブリ112は、ヘルメット310のレセプタクルアセンブリ114と係合し、180゜の間隔を開けて離れている二つの可能な向きを有する。通路131と凸部150の係合させるため、使用者がバッテリーパック300をレセプタクルアセンブリ14のばね54の力に抗して押す(図4参照)。図13に示されているように、使用者は、凸部150が凹所53に係合するまで、ヘルメット310に対してバッテリーパック300を回す(図7B〜Dに示された動作に対応する)。したがって、図13において、バッテリーパック300と暗視装置320とが接続する。
【0067】
上述したように、アセンブリ112,114の半径方向の向きは、どちらも機能的には異なっていない。したがって、使用者は、バッテリーパック300の”上又は下”を見たり、”上又は下”を認識することなしに、直感的にバッテリーパック300を装着することができる。コネクタ110は、使用者にとって、直感的て、馴染みやすく、人間工学的である。バッテリーパック300が正しい向きに配置されるため、コネクタ110は、標準的な長さの使用者の手により、バッテリーパック300の取り外し又は取り付けを迅速かつ容易にする。
【0068】
図9B及び13を参照すると、電気接触子144(3),144(5),124(6),124(9)は、バッテリーパック300と暗視装置320との間で信号を伝送する。暗視装置320が使用者によって能動的使用状態にあるかどうかに応じて、バッテリーパック300を能動的又は非能動的にするために、信号が暗視装置320からバッテリーパック300まで伝送される。
【0069】
特に、使用において、使用者は暗視装置320を動作位置に動かすと(使用者の視線方向の範囲内で)、暗視装置320は、バッテリーパック300を能動的にするために、バッテリーパック300に信号を伝送する(電気接触子144(3),144(5),124(6),124(9)を介して)。使用者が暗視装置320を非動作位置まで動かすと(すなわち、使用者の視線方向の範囲外に)、暗視装置320は、バッテリーパック300を非能動的にするために、バッテリーパック300に信号を伝送する(電気接触子144(3),144(5),124(6),124(9)を介して)。電気接触子の間で伝送される信号は区別され、したがって、レセクタブルアセンブリ114の接触子144(3),144(5)がプラグアセンブリ112の接触子124(6),124(9)と係合することとは関係なく、適切な信号がバッテリーパック300に到達する。
【0070】
限定された実施形態によって、明細書で説明され、改良されたコネクタは、以下のアプリケーションで使用可能である。戦闘地上部隊、地上支援活動、固定翼航空機、ロータリー航空機、航空機地上支援要員、車両輸送(ユーティリティ)、車両輸送(装甲)、警備、軍隊、法執行機関(警察又はSWAT)、ボート航海(ナビゲーション)、商業漁業者(ナビゲーション)、商業修理業者、仮想現実娯楽、仮想現実訓練又は医療設備など。
【0071】
本発明は、特定の実施形態に関して説明されているが、説明され示されている内容に制限することを意図したものではない。むしろ、種々の変更が、請求の範囲内で、本発明の精神から逸脱することなく、なされてもよい。例えば、明細書で説明されたコネクタは、暗視ゴーグルによって使用してもよい。しかしながら、本発明は、単眼又は両眼のカメラ、ヘルメット装着用スクリーン、ヘッドアップディスプレイ、光学的、電気光学的装置及び/又は観察装置など、他の電子装置や観測装置にも使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメット装着用暗視システム用の電子コネクタであって、
ヘルメットに対して直接的又は間接的に機械的に装着され、ヘルメットに装着される暗視装置に電気的に接続するように構成されたレセプタクルアセンブリと、
バッテリーパックに機械的及び電気的に接続するプラグアセンブリであって、プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリは、バッテリーパックをヘルメットに分離可能に装着するためと、バッテリーパックからヘルメットに装着される暗視装置に電力を供給するために、少なくとも二つの向きで互いに対して分離可能に係合するように構成されているプラグアセンブリと、
を備えた電子コネクタ。
【請求項2】
少なくとも二つの向きが互いに離れた半径方向である請求項1に記載の電子コネクタ。
【請求項3】
少なくとも二つの向きが互いから少なくとも90゜離れた半径方向である請求項2に記載の電子コネクタ。
【請求項4】
レセプタクルコネクタとプラグコネクタが、少なくとも3つの異なる向きで互いに対して分離可能に係合するよう構成されている請求項1に記載の電子コネクタ。
【請求項5】
個々のアセンブリが、回転面を有する本体と、本体に配置された少なくとも一つの電気接触子と、を有する請求項1に記載の電子コネクタ。
【請求項6】
プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの一方の回転から延びる凸部と、プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの他方の回転面に沿って規定されたカム面と、を備えた請求項5に記載の電子コネクタ。
【請求項7】
プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの係合により、複数のアセンブリの回転面は互いに対向して配置され、アセンブリの回転により、凸部はカム面に沿って動くように配置され、プラグアセンブリの少なくとも一つの電気接触子がレセプタクルアセンブリの少なくとも一つの電気接触子に接し、プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリとが電気的に接続する請求項6に記載の電子コネクタ。
【請求項8】
カム面は凸部に係合する大きさの凹所を有し、互いに対する複数のアセンブリの回転により、凸部がカム面の凹所に係合する請求項7に記載の電子コネクタ。
【請求項9】
カム面の方に凸部を付勢したり、又は凸部の方にカム面を付勢するために、プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリとの間に配置されたばねを備える請求項7に記載の電子コネクタ。
【請求項10】
プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの回転面の外周に沿って間隔を開けた複数の凸部を備える請求項7に記載の電子コネクタ。
【請求項11】
プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの他方の回転面に沿って間隔を開けた複数のカム面を備える請求項7に記載の電子コネクタ。
【請求項12】
隣接するカム面の間に規定された通路を備え、プラグアセンブリをレセプタクルアセンブリに係合するために個々の凸部が通路に係合する請求項11に記載の電子コネクタ。
【請求項13】
ヘルメット装着用暗視アセンブリであって、
暗視装置を装着するための部分を含むヘルメットと、
ヘルメットに装着されるレセプタクルアセンブリと、
少なくとも一つのバッテリーを含むバッテリーパックであって、バッテリーパックの面に装着されるプラグアセンブリを含むバッテリーパックと、を備え、
バッテリーパックをヘルメットに対して分離可能に装着するためと、バッテリーパックのバッテリーからヘルメットに装着される暗視装置に電力を供給するために、プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリが少なくとも二つの異なる向きで互いに分離可能に係合するように構成されているヘルメット装着用暗視アセンブリ。
【請求項14】
レセプタクルアセンブリがヘルメットの前面に装着されない請求項13に記載のヘルメット装着用暗視アセンブリ。
【請求項15】
ヘルメットに装着される暗視装置を備える請求項13に記載のヘルメット装着用暗視アセンブリ。
【請求項16】
少なくとも二つの向きが互いから離れた半径方向である請求項13に記載のヘルメット装着用暗視アセンブリ。
【請求項17】
少なくとも二つの向きが互いから少なくとも90゜離れた半径方向である請求項16に記載のヘルメット装着用暗視アセンブリ。
【請求項18】
個々のアセンブリが、回転面を有する本体と、本体に配置された少なくとも一つの電気接触子とを有する請求項13に記載のヘルメット装着用暗視アセンブリ。
【請求項19】
プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの回転面から延びる凸部と、プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの回転面に沿って規定されたカム面と、を備える請求項13に記載のヘルメット装着用暗視アセンブリ。
【請求項20】
プラグアセンブリ又はレセプタクルアセンブリの係合により、複数のアセンブリの回転面は互いに対向して配置され、アセンブリの回転により、凸部はカム面に沿って動くように配置され、プラグアセンブリの少なくとも一つの電気接触子がレセプタクルアセンブリの少なくとも一つの電気接触子に接し、プラグアセンブリとレセプタクルアセンブリとが電気的に接続する請求項19に記載のヘルメット装着用暗視アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−516543(P2012−516543A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548040(P2011−548040)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【国際出願番号】PCT/US2010/021133
【国際公開番号】WO2010/088065
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(505194077)アイティーティー マニュファクチャリング エンタープライジーズ エルエルシー (114)
【Fターム(参考)】