説明

ベルト状金属版及び微細パターン転写方法、並びにそれを用いた光ディスクの製造方法

【課題】微細表面パターンの連続転写成形方法において、従来の方法よりも版交換の作業性を簡便にし、かつ品質を向上させること。
【解決手段】微細表面パターンを有する金属製平面状原版を1枚または複数枚使用して、その端部同士を突合せ溶接してベルト状とした金属版を提供する。前記突合せ溶接は、マイクロプラズマ溶接法である。また、放射線硬化性樹脂をプラスチックフィルムに塗布して、該放射線硬化性樹脂に微細パターンを有する金属板を押し付けて所定の微細表面パターンをプラスチックフィルム上に連続転写する方法であって、前記何れかのベルト状金属板を複数のロールで支持し、指示された該金属板とプラスチックフィルムが平面となる箇所で放射線をプラスチックフィルムに照射する微細パターン転写方法およびこれを用いた光ディスクの製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細形状の凹凸を有する樹脂成形物を連続的に製造するための版およびその版を用いた微細パターン転写方法並びにそれを用いた光ディスクの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばCD、DVD、レリーフホログラム、回折格子又はマイクロレンズやスクリーンなどに用いられるフレネルレンズ板やレンチキュラー板及び液晶装置のバックライトや拡散板などの微細形状パターンの樹脂成形物を連続的に大量複製するにあたり、代表的な手法として、以下のものが知られている。
【0003】
(1)プレス法
この方法は、熱可塑性樹脂を、加熱されたスタンパを用いて押圧し、成型物を作製する手法であるが、このプレス法は熱可塑性樹脂を用いるため、耐熱性に乏しく、角のある形状のパターンの場合、丸みを帯びてしまうことが多く、シャープ性に欠ける危惧があるという問題点があった。
【0004】
(2)キャスティング法
この方法は、溶融軟化された熱可塑性樹脂を、スタンパの凹凸形成面に塗布または注入し、前記樹脂を固化させて成型物を作製する手法であるが、このキャスティング法は局所的な温度偏りが存在し、歪みやカールが起こり易いという問題点があった。
【0005】
(3)放射線硬化型樹脂法
近年では、上記プレス法やキャスティング法のような熱可塑性樹脂ではなく、紫外線(UV)や電子線(EB)等に代表される電離放射線の照射によって硬化するタイプの樹脂を使用し、成型物を作製する手法がある。この方法は耐熱性、成形性もよく、上記問題点を解決する手法で、本発明は、この放射線硬化型樹脂法を用いた製造方法である。
【0006】
また、連続的複製に使用されるロール状の金属原版を作製する方法としては、直接金属ロールに旋盤でパターン切削することは可能であるが、曲面である金属ロールの表面に微細パターンを切削することは至難の技である。また、サブミクロンの大きさのパターンを形成するには、レーザーや電子線描画装置を使用した方法が最適ではあるが、金属ロール上に形成するには、曲面へのレジストを塗布、曲面でのレーザー又は電子線描画、さらに曲面での現像、エッチング、レジスト除去といった工程を行なわなければならないが、各工程でパターンずれ、描画精度、各種のムラ等問題があり、光学部材形成用の原版として使用できるレベルではない。
【0007】
そこで、上記ロール状の金属原版を作製する方法として、平面状で作製された金属原版をロール状にする方法があり、その一つとして接着剤や粘着材を使用してロールに平面状金属原版を貼りつける方法があり(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)、この他に平面状金属原版の端に凸部を設け、ロール上に溝を掘り凹部を設け、嵌め合わせることでロールに平面状金属原版を取りつける方法がある(例えば、特許文献3参照。)。
【0008】
そして、このロール状とした金属原版を用いて、図3に示すように最初に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PETを記す)上に、アクリル系紫外線硬化樹脂を塗布し、次に、シリンダーに巻かれた微細パターンを形成した金属原版すなわちスタンパーを用いて、前記紫外線硬化樹脂付着PETと、シリンダーのスタンパー表面を圧着させながら、紫外線照射し硬化させ、スタンパーから剥離して微細パターン成形物とするという方法が取られていた(例えば、特許文献3を参照。)。
【0009】
【特許文献1】特開平7−314567号公報
【特許文献2】特開2001−310340号公報
【特許文献3】特開2005−212259号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような金属原版をロールに固定するという従来の方法では、版の固定強度不足、継ぎ目の強度不足、凹みや突起といった段差があり、基材の破損や異物の発生、及び巻取り製品とした場合、継ぎ目部の押し跡がついてしまうことが問題であった。また、シリンダーを分割して、原版を固定する方法でも1回の取付に数時間作業がかかっていまい、作業性が悪く、小ロット生産等の原版交換が多い場合では非効率であった。
【0011】
また、放射線硬化型樹脂が塗布された基材を原版ロールに巻いた状態で放射線を照射すると、樹脂が硬化した時に製品に反りが生じやすく、特に光ディスクなどにおいては問題となっていた。
【0012】
本発明は以上のような課題を解決するためのもので、微細表面パターンの連続転写成形方法において、従来の方法よりも版交換の作業性を簡便にし、かつ品質を向上させることができるベルト状金属版及びその製造方法、並びにそれを用いた光ディスクの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の第1の発明では、微細表面パターンを有する金属製平面状原版を1枚または複数枚使用して、その端部同士を突合せ溶接してベルト状としたことを特徴とするベルト状金属版としたものである。
このような版とすることで、版の固定強度不足、継ぎ目の強度不足、凹みや突起といった段差が減り、基材の破損や異物の発生、及び巻取り製品とした場合の継ぎ目部の押し跡が転写部材につかないといった良好な版が得られる。
【0014】
また、第2の発明では、前記突合せ溶接は、マイクロプラズマ溶接法であることを特徴とする請求項1記載のベルト状金属版としたものである。
版の溶接をマイクロプラズマ法とすることで、さらに良好な版が得られる。
【0015】
また、第3の発明では、前記微細表面パターンを有する金属製平面状原版は、レジストにレーザー又は電子線描画装置を用いて描画し形成されたパターン上に金属導電膜を形成し、該金属導電膜の表面に電鋳法により金属を電着させ、該電着させた金属を剥離して、該剥離した金属を金属製平面状原版したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のベルト状金属版としたものである。
レジストを用いる方法は、微細パターンの原版作製方法において、最適な方法であり、かつ、ベルト状のUV成形における使用上、最適な金属版膜厚のコントロールが可能である。パターンの形状及び成形装置や条件によっても異なるが、金属版の膜厚は0.3mm〜0.6mm程度が良い。0.1mm以下では耐久性に劣り、1mm以上では、剛性がなく、シリンダーの曲率に追従するのが難しくなるためである。
【0016】
また、第4の発明では、放射線硬化性樹脂をプラスチックフィルムに塗布して、該放射線硬化性樹脂に微細パターンを有する金属板を押し付けて所定の微細表面パターンをプラスチックフィルム上に連続転写する方法であって、請求項1〜3の何れかに記載のベルト状金属板を複数のロールで支持し、指示された該金属板とプラスチックフィルムが平面となる箇所で放射線をプラスチックフィルムに照射することを特徴とする微細パターン転写方法としたものである。
このように金属版と樹脂が塗布されたプラスチックフィルムが平面状態にある時に放射線を照射するため、樹脂が硬化した時に製品に反りを生じにくくすることができる。
【0017】
また、第5の発明では、前記放射線硬化樹脂は、常温で粘度300mPa・s〜3000mPa・sの液体状の紫外線硬化型アクリル系樹脂である請求項4記載の微細パターン転写方法としたものである。
放射線硬化樹脂の粘度を300mPa・s〜3000mPa・sとすることで、サブミクロンのパターンを転写形成可能になる。
【0018】
また、第6の発明では、請求項4または5に記載の微細パターン転写方法を用いて得られたプラスチックフィルムを円形に打ち抜いたことを特徴とする光ディスクの製造方法としたものである。
【発明の効果】
【0019】
微細表面パターンの連続転写成形方法において、平面状でしか作製できない原版を使用しても、製造効率のよいロールツーロール方式での成形を可能とし、従来の同様の製造方式にくらべ、作業時間短縮及びシリンダー作製コスト削減となる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下のせつめいにおいては、フィルム、シートは同義語として扱うことにする。
本発明のベルト状金属版は平板に微細パターンを形成したものを溶接によってベルト状としたものである。
【0021】
ここで、ベルト状原版とするための端部での溶接実験テスト結果を表1に示す。重ねた溶接方法とすると重ねた板厚分の段差が生じてしまい、成形転写での異物発生や押し跡等の欠陥の発生原因となる。金属を溶接・ロウづけする方法の中でも、精密にシーム溶接をできる方法を選び、下記の4種類をテストした。評価の項目としては、熱歪みによるうねり等欠陥が発生しないこと、凹みや穴及び溶接跡が平滑であること、装置に取り付け1万回転まで耐久性があることなどである。
【0022】
【表1】

【0023】
表1によれば、マイクロプラズマ溶接、YAGレーザ溶接、TIG溶接、ハンダ付けを比較すると、熱歪み及び凹みや溶け落ち、耐久性において全て良好な結果を示したマイクロプラズマ溶接が最も優れていることがわかった。ここで、マイクロプラズマ溶接とは、冷却ノズル内で発生させた低電流(0.1〜20A)でのアークをプラズマガス(水素など)、シールドガス(アルゴンなど)とともにワークにあてることにより溶接する方法である。
【0024】
本発明において微細なパターンを有する金属原版作製方法は、例えば、レーザーや電子線描画装置にてフォトレジストもしくは電子線(EB)レジストに微細なパターンを記録し、其パターン上に蒸着法やスパッタ法にて金属導電膜を形成し、其金属導電膜の表面に電鋳にて金属を電着させ、金属のみ剥離、洗浄して金属原版とする方法をとることができる。金属導電膜形成工程前にエッチング工程を加えてパターンの溝を深くする方法もある。こうすることで、金属切削では不可能な超微細な構造や、高アスペクト比を有するパターンの作製が可能である。
【0025】
電鋳法とは、電気分解による電着を利用し、鋳型で鋳物を作るように原形と同じものを精密に複製する方法をいい、物質の表面を金属膜で被覆する電気メッキ等の技術をいう。原版の材料としては、ニッケル、その合金またはその化合物のうちいずれかの他、銅、銀、金、クロム、チタン、鉄、亜鉛のいずれか一種からなる金属、これら二種以上からなる合金またはこれらのうち少なくとも一種を含む化合物等が挙げられる。また、電鋳対象物が絶縁体の場合には、ニッケル、その合金または化合物のいずれかの他、銀、金、クロム、チタン、鉄、亜鉛のいずれか一種からなる金属、これら二種以上からなる合金またはこれらのうち少なくとも一種を含む化合物等をスパッタ法、蒸着法又は無電解メッキ法で導電膜を形成し、電鋳を行う。
【0026】
金属の剥離は、専用のレジスト剥離液、もしくは、アセトンやMEKのようなレジストを溶解または膨潤するようなもので侵した後、剥離する。
【0027】
続いて、上記ベルト状金属版を用いてプラスチックフィルムに塗布した放射線硬化性樹脂に微細パターンを転写する方法について説明する。図1は本発明の転写方法を説明する転写装置の概略断面図である。
【0028】
平面状スタンパー(金属版)の端部を溶接によりベルト状原版とし、図1のように複数のロールの側面からベルト状金属版を通す。版の固定方法はテンションロール11にてベルト状金属版に内側から外側にテンション張ることで固定する。
【0029】
図1では、最初に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PETを記す)表面に、ダイコーターの塗布ノズル4からアクリル系紫外線硬化樹脂5を約数十μm厚で塗工する。次に、シリンダーに巻かれた微細パターン12を形成したスタンパーを用いて、前記紫外線硬化樹脂層5と、シリンダー(駆動ロール10)のスタンパー表面を圧着させ、平面部で紫外線照射し硬化させ、剥離ロール9で抱かせながら剥離すると微細パターンが転写された光学フィルムができる。
【0030】
なお、駆動ロール10は冷却効果をもたせるため、冷却水を通す構造とするのが良い。また、テンションロール11は、ベルト状スタンパー12をたるみなくセットするために必要であり、版が運転中、蛇行した際に左右バランスを調整することで対応する。
【0031】
本発明は、平面状態で硬化品となり、図3のような曲面上での硬化品と比べ、硬化品の反りが低減する。特に光ディスクの記録層転写においては、微小な反りも信号読み取りエラーを招くため、本発明が有効である。
また、例えばロール径300mmφで面長が1000mmのシリンダーでは数100キログラム程の重量があり、シリンダー原版を装置に取付・取外し、又は保管時の取扱いが負担であった。本発明のベルト状原版を用いれば、同サイズの版でも1キログラム以下と軽量であり、取扱いしやすく、また、版ごとにシリンダー(1本当たり数十万円程)を用意する必要がなく低コストである。
【0032】
また、本発明において、放射線硬化性樹脂とは、紫外線(UV)や電子線(EB)等に代表される電離放射線の照射によって硬化するタイプの樹脂であり、プレス法やキャスティング法のような熱可塑性樹脂と比較し、耐熱性、成形転写性も優れる特徴がある。
【0033】
放射線硬化性樹脂として紫外線硬化樹脂を使用する場合、室温で液状であることが好ましい。超微細なパターンであっても高精度な転写性が可能な紫外線硬化樹脂は、粘度5000mPa・s以下の紫外線硬化樹脂である。原版がサブミクロンのパターンである場合、パターン細部に樹脂を入るようにするため、少なくとも粘度3000mPa・s以下の樹脂を使用したほうが良い。また、粘度が低すぎるとハンドリングが悪くなるため最低でも粘度300mPa・s以上がよい。
【0034】
紫外線硬化樹脂では、紫外線(UV)によって硬化する樹脂をいう。代表的なラジカル重合反応する樹脂として、分子中にアクリロイル基を有するアクリル樹脂であり、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリオールアクリレート系のオリゴマー、ポリマーと単官能・2官能・あるいは多官能重合性(メタ)アクリル系モノマー、例えばテトラヒドロフルフリルアクリレート、2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシー3ーフェノキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレートなどのモノマー、オリゴマー、ポリマーなどの混合物が使用される。
【0035】
紫外線硬化樹脂に配合されるものとして、光重合開始剤がある。光重合開始剤として、例えばベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノプロパン−1、アシルホスフィンオキサイドなどがあるが、光重合開始剤は100%反応するわけではなく、未反応のものが性能に悪影響を及ぼすことから、0.1〜7重量%の範囲、好ましくは0.5〜5重量%で、未硬化部が残らない程度に添加量をとどめるべきである。
【0036】
紫外線硬化樹脂の中でもウレタンアクリレートは硬化物の物性(塗膜のヤング率、伸び、強度、復元性、耐擦傷性)が優れ、強靭な膜ができるため、有用である。
ここで、ウレタンアクリレートとは、分子鎖中にウレタン結合及びアクリロイル基を有するものをウレタンアクリレートと称する。
【0037】
フィルム基材の種類は、樹脂と密着性がよく、紫外線を透過するような材料がよく、例えば易接着ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、又はポリカーボネイトフィルム(PC)、アクリルフィルム(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)等が適当である。
【0038】
次に、本発明のベルト状金属版を使って、光ディスクを製造する方法について図1を用いて説明する。
フィルム基材3にポリカーボネートフィルムC110(帝人化成社製)85μm厚を用い、紫外線硬化樹脂5としてUVX7000(電気化学工業社製)を塗布した後、微細パターンを形成したベルト状金属版12を支持する駆動ロール10と貼合ロール6とでベルト状金属版12と樹脂5を塗布したフィルム基材3を圧着した。その後、フィルム基材3が平面状になったところで紫外線を照射し樹脂5を硬化させ、剥離ロール9によって、ベルト状金属版とフィルム基材3を剥離して光ディスク用の微細パターンが形成されたフィルムができた。その後、1mm厚アクリルシート(三菱レイヨン社製)に粘着剤(リンテック社製)を0.1mm厚で貼り合わせた後、ディスク形状に打ち抜き、光ディスクが完成した。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の製造方法を使用して転写成形される樹脂成形物の代表例としては、レリーフホログラム、回折格子、光ディスク、光学レンズ及びスクリーンなどに用いられるフレネルレンズ板やレンチキュラー板などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の微細パターンの転写方法を説明する転写装置の概略断面図である。
【図2】従来の平面状スタンパーをシリンダーに取り付けた様子を説明する図である。
【図3】従来の微細パターンの連続転写を説明する概略断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1…スタンパー
2…シリンダー
3…フィルム基材
4…塗布ノズル
5…紫外線硬化性樹脂
6…貼合ロール
7…ロール状スタンパー(平面状金属原版をシリンダーに固定したもの)
8…紫外線照射装置
9…剥離ロール
10…冷却機能付き駆動ロール
11…テンションロール(ベルト状スタンパ-の張り調整機構あり)
12…ベルト状金属原版

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微細表面パターンを有する金属製平面状原版を1枚または複数枚使用して、その端部同士を突合せ溶接してベルト状としたことを特徴とするベルト状金属版。
【請求項2】
前記突合せ溶接は、マイクロプラズマ溶接法であることを特徴とする請求項1記載のベルト状金属版。
【請求項3】
前記微細表面パターンを有する金属製平面状原版は、レジストにレーザー又は電子線描画装置を用いて描画し形成されたパターン上に金属導電膜を形成し、該金属導電膜の表面に電鋳法により金属を電着させ、該電着させた金属を剥離して、該剥離した金属を金属製平面状原版したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のベルト状金属版。
【請求項4】
放射線硬化性樹脂をプラスチックフィルムに塗布して、該放射線硬化性樹脂に微細パターンを有する金属板を押し付けて所定の微細表面パターンをプラスチックフィルム上に連続転写する方法であって、請求項1〜3の何れかに記載のベルト状金属板を複数のロールで支持し、指示された該金属板とプラスチックフィルムが平面となる箇所で放射線をプラスチックフィルムに照射することを特徴とする微細パターン転写方法。
【請求項5】
前記放射線硬化樹脂は、常温で粘度300mPa・s〜3000mPa・sの液体状の紫外線硬化型アクリル系樹脂である請求項4記載の微細パターン転写方法。
【請求項6】
請求項4または5に記載の微細パターン転写方法を用いて得られたプラスチックフィルムを円形に打ち抜いたことを特徴とする光ディスクの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−268866(P2007−268866A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−97812(P2006−97812)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】