説明

ベルト荷締装置

【課題】 円柱状の回転工具を使用して、荷締ベルトの他端側の引き出し端部を回転工具に巻き付けて良好に引き出すことができるベルト荷締装置を提供する。
【解決手段】 荷締ベルト3を挿通するための貫通孔7が複数の形成されて、ベルト荷締具1の一端部1A側に荷締ベルト3を巻き付ける第1巻付部11が形成されると共に、ベルト荷締具1の他端部1B側に荷締ベルト3を巻き付ける第2巻付部12とその外側の係合部13とが形成され、荷締ベルト3の一端側3aが第1巻付部11に巻き付けられてベルト荷締具1の一端部1A側に装着され、荷締ベルト3の他端側3bが第2巻付部12に巻き付けられて係合部13外方に引き出され、前記係合部13の外側面に、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を係止して外周に巻き付けて引き出すための円柱状の回転工具20を係合保持する凹状の係合凹部21が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷締ベルトを被締付物に巻回して締め付けるためのベルト荷締装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベルト荷締装置には、被締付物に巻回される荷締ベルトの一端側がベルト荷締具の一端部側に連結され、荷締ベルトの他端側がベルト荷締具の他端部側に巻き付けて引き出され、締結ベルトの他端側の引き出し端部を引っ張り出すことにより、被締付物を荷締ベルトで締め付けるようにしたものがある。
この種の従来のベルト荷締装置は、ベルト荷締具の一端部側から他端部側に荷締ベルトを挿通するための貫通孔が複数の形成されて、ベルト荷締具の一端部側に荷締ベルトを巻き付ける第1巻付部が形成されると共に、ベルト荷締具の他端部側に荷締ベルトを巻き付ける第2巻付部が形成され、荷締ベルトの一端側が第1巻付部に巻き付けられてベルト荷締具の一端部側に装着され、荷締ベルトの他端側が第2巻付部に巻き付けられて外方に引き出されたものである(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−42773号公報
【特許文献2】特開2009−126530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、第2巻付部に巻き付けられて外方に引き出された荷締ベルトの他端側の引き出し端部を、円柱状の回転工具に係止し、この回転工具をインパクトレンチ等により軸心回りに回転駆動することにより、回転工具の外周に荷締ベルトの他端側の引き出し端部を巻き付けて引き出すようにすることが考えられる。
しかし、従来のベルト荷締装置では、ベルト荷締具の外側面等に、円柱状の回転工具を係合保持する部分がないため、回転工具をベルト荷締具の外側面等に安定に保持しておくことができず、回転工具の外周に荷締ベルトを巻き付ける際に回転工具がガタ付いたりして、荷締ベルトの他端側の引き出し端部を良好に引き出すことができなかった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑み、円柱状の回転工具を使用して、荷締ベルトの他端側の引き出し端部を回転工具に巻き付けて良好に引き出すことができるベルト荷締装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
この技術的課題を解決する本発明の技術的手段は、被締付物2に巻回される荷締ベルト3の一端側3aがベルト荷締具1の一端部1A側に連結され、前記荷締ベルト3の他端側3bがベルト荷締具1の他端部1B側に巻き付けて引き出され、締結ベルトの他端側3bの引き出し端部を引っ張り出すことにより、被締付物2を荷締ベルト3で締め付けるようにしたベルト荷締装置であって、
ベルト荷締具1の一端部1A側から他端部1B側に荷締ベルト3を挿通するための貫通孔7が複数形成されて、ベルト荷締具1の一端部1A側に荷締ベルト3を巻き付ける第1巻付部11が形成されると共に、ベルト荷締具1の他端部1B側に荷締ベルト3を巻き付ける第2巻付部12とその外側の係合部13とが形成され、
荷締ベルト3の一端側3aが第1巻付部11に巻き付けられてベルト荷締具1の一端部1A側に装着され、荷締ベルト3の他端側3bが第2巻付部12に巻き付けられて係合部13外方に引き出され、
前記係合部13の外側面に、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を係止して外周に巻き付けて引き出すための円柱状の回転工具20を係合保持する凹状の係合凹部21が設けられている点にある。
【0007】
また、本発明の他の技術的手段は、前記第1巻付部11に巻き付けられた荷締ベルト3の一端側3aの巻付先端部25と巻付基端部26とが互いに重合されて固着されることにより、荷締ベルト3の一端側3aがベルト荷締具1の一端部1A側に装着されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記ベルト荷締具1は合成樹脂により矩形体状に形成されて、被締付物2に沿わして配置される裏面1bと裏面1bとは反対側に位置する表面1aとを有し、ベルト荷締具1の係合凹部21が円弧凹状に形成されていて、係合凹部21の裏面1b側に、表面1a側よりも大きく外方突出していて回転工具20を係合位置に保持する外方突出部23が設けられている点にある。
【0008】
また、本発明の他の技術的手段は、前記回転工具20には先端側に径方向に貫通する貫通溝29が設けられ、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部が貫通溝29に挿通して回転工具20の先端側に係止され、回転工具20の基端側がインパクトレンチ31の出力軸に装着可能とされており、インパクトレンチ31の駆動により回転工具20が軸心回りに回転して荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部が回転工具20の先端側の外周に巻き付けられて引き出されるようにした点にある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、係合部の係合凹部に円柱状の回転工具を係合することにより、回転工具をベルト荷締具の外側面に安定に保持しておくことができ、回転工具がガタ付いたりするのを防止して、荷締ベルトの他端側の引き出し端部を回転工具に巻き付けて良好に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態を示す荷締ベルト及びベルト荷締具の側面断面図である。
【図2】同荷締ベルト及びベルト荷締具の平面図である。
【図3】同ベルト荷締具の底面図である。
【図4】同荷締ベルト及びベルト荷締具の側面図である。
【図5】第2実施形態を示す荷締ベルト及びベルト荷締具の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は第1実施形態を示している。同図において、ベルト荷締装置は、ベルト荷締具1と被締付物2に巻回される荷締ベルト3とを備える。
荷締ベルト3はポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等により長い帯板状に形成され、荷締ベルト3の一端側3aがベルト荷締具1の一端部1A側に連結され、荷締ベルト3の他端側3bがベルト荷締具1の他端部1B側に巻き付けて引き出され、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を引っ張り出すことにより、被締付物2を荷締ベルト3で締め付けるように構成されている。
【0012】
ベルト荷締具1はポリエチレン等の硬質合成樹脂又は金属により矩形体状に形成されて、被締付物2に沿わして配置される裏面1bと裏面1bとは板厚方向の反対側に位置する表面1aとを有している。
ベルト荷締具1の一端部1A側から他端部1B側に荷締ベルト3を挿通するための貫通孔7が複数の形成されている。貫通孔7には、ベルト荷締具1の一端部1A側の第1貫通孔7aと、ベルト荷締具1の他端部1B側の第2貫通孔7bと、ベルト荷締具1の長手方向中央部の第3貫通孔7cとがある。第3貫通孔7cの裏面1b側はスカート状に広がって第1貫通孔7a及び第2貫通孔7bの裏面1b側に連通され、これによりベルト荷締具1の裏面1b側に四角形状の開口9が設けられている。
【0013】
第1貫通孔7aの形成によって、ベルト荷締具1の一端部1Aに荷締ベルト3を巻き付ける第1巻付部11が形成されている。第2貫通孔7bと第3貫通孔7cとの形成によって、ベルト荷締具1の他端部1B側に荷締ベルト3を巻き付ける第2巻付部12とその外側の係合部13とが形成されている。第1貫通孔7aと第3貫通孔7cとの間に第1巻付部11と第2巻付部12とを離間させる離間部14が形成されている。
【0014】
第1貫通孔7aの裏面1b側はベルト荷締具1の他端部1B側に向けて傾斜されており、これにより第1巻付部11の裏面1b側の他端部1B側にベルト係止凸部17が形成されている。第2貫通孔7bの裏面1b側はベルト荷締具1の一端部1A側に向けて傾斜されており、これにより係合部13の裏面1b側の一端部1A側にベルト係止突部18が形成されている。
【0015】
前記係合部13の外側面に、円柱状の回転工具20を係合保持する係合凹部21が設けられている。この係合凹部21は回転工具20の外周面の形状に対応する円弧凹状に形成されている。係合凹部21の円弧径は、回転工具20の外周面の径よりもやや大きい径であることが好ましく、図1の図例では、回転工具20の外周面に荷締ベルト3を1重乃至3重に巻回したときの外径と略同等の径になっている。
【0016】
また、係合凹部21の円弧の中心は、ベルト荷締具1の厚み方向中央(表面1aと裏面1bとの中間位置)よりも表面1a側にずれた位置に設定されている。そして、係合凹部21の裏面1b側に、表面1a側よりも大きく外方突出していて回転工具20を係合位置に保持する外方突出部23が設けられている。
荷締ベルト3の一端側3aが、ベルト荷締具1の裏面1b側から第1貫通孔7aに挿通されてベルト荷締具1の一端部1A側外方に取り出され、これにより荷締ベルト3の一端側3aが第1巻付部11に巻き付けられている。そして、第1巻付部11に巻き付けられた荷締ベルト3の一端側3aの巻付先端部25と巻付基端部26とが互いに重合されて融着(固着)されることにより、荷締ベルト3の一端側3aがベルト荷締具1の一端部1A側に装着されている。
【0017】
荷締ベルト3の他端側3bが、ベルト荷締具1の裏面1b側より第3貫通孔7cから第2貫通孔7bに挿通されてベルト荷締具1の他端部1B側に取り出され、これにより荷締ベルト3の他端側3bが第2巻付部12に巻き付けられて係合部13外方に引き出されている。
前記回転工具20は荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を係止して外周に巻き付けて引き出すためのもので、回転工具20には先端側に径方向に貫通する貫通溝29が設けられ、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部が貫通溝29に挿通されて回転工具20の先端側に係止される。回転工具20の基端側が図2に示すインパクトレンチ31の出力軸に装着可能とされており、インパクトレンチ31の駆動により回転工具20が軸心回りに回転して荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部が回転工具20の先端側の外周に巻き付けられて引き出されるようになっている。
【0018】
上記第1実施形態によれば、被締付物2を荷締ベルト3で締め付ける場合、荷締ベルト3を被締付物2に巻回した後、荷締ベルト3の他端側3bを、ベルト荷締具1の裏面1b側より第3貫通孔7cから第2貫通孔7bに挿通してベルト荷締具1の他端部1B側に取り出し、これによりベルト荷締具1の他端部1B側を第2巻付部12に巻き付けて係合部13外方に引き出す。
【0019】
その後、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を貫通溝29に挿通して回転工具20の先端側に係止すると共に、回転工具20の基端側をインパクトレンチ31の出力軸に装着する。次に、回転工具20の先端側を係合凹部21に係合させた状態で、インパクトレンチ31の駆動により回転工具20を軸心回りに回転して荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を回転工具20の先端側の外周に巻き付けて引き出せばよい。
【0020】
そして、荷締ベルト3の他端側3bの回転工具20への巻き付けが多くなって、その巻き付け径が大きくなれば、回転工具20から荷締ベルト3の他端側3bの巻き付けを一旦外して、インパクトレンチ31の駆動による荷締ベルト3の他端側3bの回転工具20への巻き付けをやり直せばよい。
而して、インパクトレンチ31の動力を利用して、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を回転工具20の外周に巻き付けて引き出すことができ、被締付物2を荷締ベルト3で強くかつスムーズに締め付けることができる。このとき、係合部13の係合凹部21に円柱状の回転工具20を係合することにより、回転工具20をベルト荷締具1の外側面に安定に保持しておくことができ、回転工具20がガタ付いたりするのを防止して、荷締
ベルト3の他端側3bの引き出し端部を回転工具20に巻き付けて良好に引き出すことが可能になる。
【0021】
また、第1巻付部11の裏面1b側の他端部1B側にベルト係止凸部17が形成され、しかも、第1巻付部11に巻き付けられた荷締ベルト3の一端側3aの巻付先端部25と巻付基端部26とが互いに重合されて融着(固着)されているので、荷締ベルト3の他端側3bを回転工具20に巻き付けて引き出す際等に、第1巻付部11に巻き付けられた荷締ベルト3の一端側3aが、巻き戻ったり第1巻付部11に対して不測に回転したりするのを効果的に防ぐことができる。
【0022】
また、係合凹部21の裏面1b側に、表面1a側よりも大きく外方突出していて回転工具20を係合位置に保持する外方突出部23が設けられているので、荷締ベルト3の他端側3bを引き出す際に、荷締ベルト3の他端側3bを回転工具20に巻き付ける反力を外方突出部23で受けることができ、回転工具20が係合凹部21に係合する係合位置に安定に保持しておくことができる。
【0023】
また、係合部13の裏面1b側の一端部1A側にベルト係止突部18が形成されているので、回転工具20に巻き付けて引き出した荷締ベルト3の他端側3bが、第2巻付部12に対して巻き戻るのを効果的に防ぐことができる。
図5は第2実施形態を示し、第3貫通孔7cがベルト荷締具1の長手方向中央部に広幅に形成され、第3貫通孔7cの裏面1b側はスカート状に広がって第1貫通孔7a及び第2貫通孔7bの裏面1b側に連通されており、ベルト荷締具1の第1貫通孔7aと第3貫通孔7cとの間に荷締ベルト3を巻き付ける第1巻付部11が形成されている。荷締ベルト3の一端側3aが、ベルト荷締具1の裏面1b側より第3貫通孔7cから第1貫通孔7aに挿通されてベルト荷締具1の一端部1A側外側に取り出されている。そして、第1巻付部11に巻き付けられた荷締ベルト3の一端側3aの巻付先端部25と巻付基端部26とが融着されることなく互いに重合されることにより、荷締ベルト3の一端側3aがベルト荷締具1の一端部1A側に装着されている。
【0024】
ベルト荷締具1の第1巻付部11よりも外側に外端部33が設けられ、外端部33の裏面1b側の他端部1B側にベルト係止突部18が形成されている。
その他の点は前記第1実施形態と同様の構成であり、第1実施形態の場合と同様にインパクトレンチ31の動力を利用して、荷締ベルト3の他端側3bの引き出し端部を回転工具20の外周に巻き付けて引き出すことができ、被締付物2を荷締ベルト3で強くかつスムーズに締め付けることができる。
【0025】
なお、図5の第2実施形態の場合、ベルト荷締具1の第2巻付部12の外側に代えて、ベルト荷締具1の第1巻付部11よりも外側の外端部33を係合部13とし、この外端部33の外側面に円柱状の回転工具20を係合保持する係合凹部21を設けるようにしてもよいし、ベルト荷締具1の第1巻付部11の外側と第2巻付部12の外側とにそれぞれ係合部13を設け、これら一対の係合部13の外側面にそれぞれ係合凹部21を設けるようにしてもよい。
【0026】
なお、前記実施形態では、インパクトレンチ31で回転工具20を軸心回りに回転させるようにしているが、インパクトレンチ31に代えて電動式又は手動式等の他の回転駆動装置で回転工具20を軸心回りに回転させるようにしてもよい。
また、被締付物2は円柱状又は円筒状のものに限らず、角柱状その他の形状のものであってもよいことは勿論である。また、係合凹部21の形状は円弧凹状に限定されず、コの字状その他の凹状であってもよい。また、係合凹部21の表面1a側の円弧凸部はなくてもよい。
【0027】
また、係合凹部21の裏面1b側に突出した外方突出部23の突出長さは図1に鎖線Aで示す如くより長く形成してもよいし、図1及び図2に示す突出長さよりも短く形成してもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 ベルト荷締具
1A 一端部
1B 他端部
1a 表面
1b 裏面
2 非締付物
3 荷締ベルト
3a 一端側
3b 他端側
7 貫通孔
11 第1巻付部
13 係合部
20 回転工具
21 係合凹部
23 外方突出部
25 巻付先端部
26 巻付基端部
29 貫通溝
31 インパクトレンチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被締付物(2)に巻回される荷締ベルト(3)の一端側(3a)がベルト荷締具(1)の一端部(1A)側に連結され、前記荷締ベルト(3)の他端側(3b)がベルト荷締具(1)の他端部(1B)側に巻き付けて引き出され、締結ベルトの他端側(3b)の引き出し端部を引っ張り出すことにより、被締付物(2)を荷締ベルト(3)で締め付けるようにしたベルト荷締装置であって、
ベルト荷締具(1)の一端部(1A)側から他端部(1B)側に荷締ベルト(3)を挿通するための貫通孔(7)が複数形成されて、ベルト荷締具(1)の一端部(1A)側に荷締ベルト(3)を巻き付ける第1巻付部(11)が形成されると共に、ベルト荷締具(1)の他端部(1B)側に荷締ベルト(3)を巻き付ける第2巻付部(12)とその外側の係合部(13)とが形成され、
荷締ベルト(3)の一端側(3a)が第1巻付部(11)に巻き付けられてベルト荷締具(1)の一端部(1A)側に装着され、荷締ベルト(3)の他端側(3b)が第2巻付部(12)に巻き付けられて係合部(13)外方に引き出され、
前記係合部(13)の外側面に、荷締ベルト(3)の他端側(3b)の引き出し端部を係止して外周に巻き付けて引き出すための円柱状の回転工具(20)を係合保持する凹状の係合凹部(21)が設けられていることを特徴とするベルト荷締装置。
【請求項2】
前記第1巻付部(11)に巻き付けられた荷締ベルト(3)の一端側(3a)の巻付先端部(25)と巻付基端部(26)とが互いに重合されて固着されることにより、荷締ベルト(3)の一端側(3a)がベルト荷締具(1)の一端部(1A)側に装着されていることを特徴とする請求項1に記載のベルト荷締装置。
【請求項3】
前記ベルト荷締具(1)は合成樹脂により矩形体状に形成されて、被締付物(2)に沿わして配置される裏面(1b)と裏面(1b)とは反対側に位置する表面(1a)とを有し、ベルト荷締具(1)の係合凹部(21)が円弧凹状に形成されていて、係合凹部(21)の裏面(1b)側に、表面(1a)側よりも大きく外方突出していて回転工具(20)を係合位置に保持する外方突出部(23)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト荷締装置。
【請求項4】
前記回転工具(20)には先端側に径方向に貫通する貫通溝(29)が設けられ、荷締ベルト(3)の他端側(3b)の引き出し端部が貫通溝(29)に挿通して回転工具(20)の先端側に係止され、回転工具(20)の基端側がインパクトレンチ(31)の出力軸に装着可能とされており、インパクトレンチ(31)の駆動により回転工具(20)が軸心回りに回転して荷締ベルト(3)の他端側(3b)の引き出し端部が回転工具(20)の先端側の外周に巻き付けられて引き出されるようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のベルト荷締装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−162273(P2012−162273A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−21988(P2011−21988)
【出願日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(390037534)オーエッチ工業株式会社 (11)
【Fターム(参考)】