説明

ベンズイミダゾロン系顔料組成物及び着色プラスチック成形品の製造方法

【解決課題】C.I.ピグメント イエロー 151を含有する、耐熱性に優れた着色が出来る顔料組成物及びこの顔料組成物を用いた着色プラスチック成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】質量基準でC.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり、アルミニウム石鹸(B)を0.75〜10部を含有することを特徴とするベンズイミダゾロン系顔料組成物、及びC.I.ピグメント イエロー 151(A)と、質量基準でC.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり0.75〜10部のアルミニウム石鹸(B)と、熱可塑性樹脂(C)とを混合し熱成形することを特徴とする着色プラスチック成形品の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、C.I.ピグメント イエロー 151を含有する、耐熱性に優れた着色が出来る顔料組成物及びこの顔料組成物を用いた着色プラスチック成形品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
C.I.ピグメント イエロー 151は、黄色を呈し、耐光性や耐溶剤性等の各種の耐久性に優れるので、静電荷像現象用粉体トナーの着色剤や、印刷インキ、樹脂や塗料向けの黄色の着色剤として用いられる。
【0003】
C.I.ピグメント イエロー 151を含有する静電荷像現像用粉体トナーとしては、例えば、特許文献1が知られている。粉体トナーを調製するに当たっては、着色剤を含有する結着樹脂の粒子(トナー粒子)に対して、シリカや滑剤の様な外添剤が加えられる。また、C.I.ピグメント イエロー 151の様なベンズイミダゾロン系顔料を含有しても良い着色プラスチック成形品としては、例えば、特許文献2が知られている。従来より着色プラスチック成形品を得るためのマスターバッチやコンパウンドにも、顔料に分散性を付与するために分散剤として、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、長鎖モノアルコールのエチレンオキサイド付加物の様なワックスや、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸アルミニウムの様な金属石鹸が併用されている。
しかしながら、一般的に、これらの従来技術においては、その使用目的の主眼が顔料分散や滑性の付与にあるため、顔料に併用される金属石鹸は極少量に過ぎないし、比較的高温の熱履歴が加わった際における、着色の耐熱性についての知見は何も提供されていない。
また、ステアリン酸アルミニウム自体は、主に無機顔料の吸液量の測定に用いられたり、顔料の沈降防止剤として用いられているが、やはりC.I.ピグメント イエロー 151との相互作用は解明されていない。
【0004】
有機顔料には、それ本来の固有の色相で被着色媒体を着色出来ることが求められる。本発明者の知見によると、C.I.ピグメント イエロー 151を含有する熱可塑性樹脂を熱成形することで得た着色成形品を観察した結果、その顔料が持つ固有の色が損なわれ、熱履歴により退色が見られる場合があった。熱履歴を受けても色相変化なく被着色媒体を着色出来れば、熱成形可能な熱可塑性樹脂の選択の幅も広がるし、熱成形の条件選択の幅も広がる。例えば、色相変化無く、より高温で熱成形を行うことが出来れば、熱可塑性樹脂の流動性を高めることが出来る結果、着色プラスチック成形品の生産性や精密加工性を高めることが可能となるが、C.I.ピグメント イエロー 151を用いる場合、この課題は未だ解決されていない。
【0005】
【特許文献1】特開平8−59715号公報
【特許文献2】特開2002−3659公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、C.I.ピグメント イエロー 151を含有する、耐熱性に優れた着色が出来る顔料組成物及びこの顔料組成物を用いた着色プラスチック成形品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、C.I.ピグメント イエロー 151を用いた耐熱性に優れた着色を行うことを目的として、鋭意検討を行った結果、多くの金属石鹸のうち特定の金属石鹸を選択し、それを従来より多い特定量併用することで、特異的に耐熱性に優れた着色が可能なことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち本発明は、質量基準でC.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり、アルミニウム石鹸(B)を0.75〜10部を含有することを特徴とするベンズイミダゾロン系顔料組成物を提供する。
また本発明は、C.I.ピグメント イエロー 151(A)と、質量基準でC.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり0.75〜10部のアルミニウム石鹸(B)と、熱可塑性樹脂(C)とを混合し熱成形することを特徴とする着色プラスチック成形品の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の顔料組成物は、C.I.ピグメント イエロー 151に対して、特定量のアルミニウム石鹸を含有するので、耐熱性に優れた着色を行うことが出来るという格別顕著な効果を奏する。
本発明の着色プラスチック成形品の製造方法は、C.I.ピグメント イエロー 151と、特定量のアルミニウム石鹸と、熱可塑性樹脂とを混合し熱成形するので、熱成形可能な熱可塑性樹脂の選択の幅や、熱成形の条件選択の幅が広げられ、着色プラスチック成形品の生産性や精密加工性を高めることが出来るという格別顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、質量基準でC.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり、アルミニウム石鹸(B)を0.75〜10部を含有することを特徴とするベンズイミダゾロン系顔料組成物である。
【0011】
本発明の顔料組成物の一方の構成成分は、C.I.ピグメント イエロー 151(A)であり、下記式で表される。
【0012】
【化1】

【0013】
粗製顔料は、大過剰の有機溶剤中で加熱攪拌する方法(所謂ソルベント法)、磨砕助剤と有機溶剤の存在下で混練する方法(所謂ソルベントソルトミリング法)により、充分な発色をする粒子径の顔料とすることが出来る。これらの方法で得られた顔料は、洗浄し乾燥し、必要に応じて粉砕分級等をすることで、ドライ顔料とすることが出来る。
【0014】
このC.I.ピグメント イエロー 151(A)は、後記する着色すべき被着色物に分散させた際に、充分に発色する程度の粒子径を有していることが好ましく、例えば、窒素吸着法によるBET比面積10〜60m/g、中でも10〜30m/gであることがより好ましい。
【0015】
尚、本発明における窒素吸着法によるBET比面積とは、日本工業規格JIS Z8830の付属書2に規定する「1点法による気体吸着量の測定方法」に従って測定した顔料粉末の比表面積を意味する。
【0016】
更に、このC.I.ピグメント イエロー 151(A)は、後記するアルミニウム石鹸(B)との相互作用を充分に発揮させるために、界面活性剤等で表面被覆されていない無処理のC.I.ピグメント イエロー 151であることが好ましい。
【0017】
本発明の顔料組成物のもう一方の構成成分は、アルミニウム石鹸(B)である。アルミニウム石鹸(B)とは、脂肪酸、樹脂酸またはナフテン酸のアルミニウム塩である。この様なアルミニウム石鹸(B)としては、例えば、炭素原子数9〜24の鎖長の脂肪酸のアルミニウム塩があり、例えばラウリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、ベヘン酸アルミニウム等が挙げられる。
【0018】
カルボキシル基を一つのみしか有さない脂肪酸とアルミニウムとの塩としては、脂肪酸3モルとアルミニウム1モルとからなる正塩の他、脂肪酸2モルとアルミニウム1モルとからなる水酸基を1つ含有する塩基性塩や、脂肪酸1モルとアルミニウム1モルとからなる水酸基を2つ含有する塩基性塩の3種が知られている。本発明ではこれらいずれの塩も用いることが出来る。
【0019】
上記したステアリン酸アルミニウムの正塩と塩基性塩としては、例えば堺化学(株)製SA−1000、同SA−1500及び同SA−2000の市販品がある。
【0020】
従ってアルミニウム石鹸(B)としては、常態において無色であるか淡色であり、分子内二重結合の酸化によって変色しない、炭素原子数12〜20の鎖長であり、カルボキシル基を一つのみしか有さない飽和脂肪酸のアルミニウム塩が好ましい。
【0021】
またアルミニウム石鹸(B)は、C.I.ピグメント イエロー 151(A)との相互作用を充分に発揮させるために、粉体であることが好ましい。また、極力吸湿していない乾燥した粉体であることが好ましい。
【0022】
本発明の顔料組成物は、質量基準でC.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり、アルミニウム石鹸(B)を0.75〜10部、好ましくは0.75〜5部、より好ましくは1〜3部となる様に含有させることで調製することが出来る。この含有割合は、C.I.ピグメント イエロー 151(A)とアルミニウム石鹸(B)との相互作用を確実とするのに必要であり、少なすぎれば、耐熱性は改良出来ないし、多すぎれば、経済的ではないし元来の着色力が損なわれやすくなる。
【0023】
本発明の顔料組成物は、両者を混合攪拌することで容易に調製することが出来る。具体的には、乾燥した両者を、各種ミキサーで均一となるまで攪拌すれば良い。
【0024】
類似する色相のアゾ系顔料等に比べて、C.I.ピグメント イエロー 151(A)は、それ自体でかなり着色の耐熱性は優れたものではあるが、このアルミニウム石鹸(B)との併用で、更に飛躍的に着色の耐熱性を向上させることが出来る。
【0025】
本発明の顔料組成物の調製に当たっては、必要であれば、例えばマグネシウム石鹸、コバルト石鹸の様なアルミニウム石鹸(B)以外の金属石鹸や、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料の様なC.I.ピグメント イエロー 151(A)以外の黄色又は橙色の有機顔料や、シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム等の無機顔料等を併用することが出来る。
【0026】
本発明の顔料組成物は、目的や必要に応じて液媒体や添加剤と共に、被着色媒体である熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂に含有させることで、着色された印刷インキ、塗料、プラスチック成形品等を得ることが出来る。
【0027】
ここで、熱硬化性樹脂としては、例えばアクリル/メラミン、アクリル/イソシアネート、エポキシ/ポリアミド等の組合せが挙げられるし、熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンの様なポリオレフィン、エチレングリコール/アジピン酸からなる線状ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートの様なポリエステル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等が挙げられる。本発明の顔料組成物は、高温でないと流動せず、極性もない熱可塑性樹脂であるポリオレフィンの着色に適用することが好ましい。
【0028】
本発明の顔料組成物は、例えば、印刷インキ、塗料、プラスチック成形品等の着色という前記した様な公知慣用の用途で用いることが出来るが、中でも、焼付塗料、熱成形品、ヒートロール定着を行う静電荷像現像用トナー等の強い熱履歴を経る用途において、常態と同等ないしは略同等の色相を維持することが出来る、優れた耐熱性の改良効果を発揮する。
【0029】
本発明の顔料組成物は、熱可塑性樹脂(C)とを混合し、着色された熱可塑性樹脂を熱成形する着色プラスチック成形品の製造方法への適用に好適である。具体的には、例えば、C.I.ピグメント イエロー 151(A)と、質量基準で、C.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり0.75〜10部のアルミニウム石鹸(B)と、熱可塑性樹脂(C)とを混合し熱成形することで、着色プラスチック成形品を容易に製造することが出来る。
【0030】
着色プラスチック成形品のための着色コンパウンドを調製するに当たっては、予めC.I.ピグメント イエロー 151(A)とアルミニウム石鹸(B)とを混合して本発明の顔料組成物を調製しておき、これと熱可塑性樹脂(C)とを混合する様にしても良いし、C.I.ピグメント イエロー 151(A)とアルミニウム石鹸(B)と熱可塑性樹脂(C)とを同時に混合する様にしても良い。
【0031】
熱可塑性樹脂(C)に含有させる、C.I.ピグメント イエロー 151(A)とアルミニウム石鹸(B)との合計量は、目的とする着色濃度により適宜調整すれば良いが、質量基準で、熱可塑性樹脂(C)100部当たり、C.I.ピグメント イエロー 151(A)とアルミニウム石鹸(B)との合計が、例えば0.05〜5.0部、好ましくは0.05〜3.0部、より好ましくは0.1〜1.0部である。
【0032】
C.I.ピグメント イエロー 151(A)とアルミニウム石鹸(B)と熱可塑性樹脂(C)とを含有する着色コンパウンドは、熱可塑性樹脂(C)の流動開始温度以上かつ前記コンパウンド成分の分解温度未満の温度にて、所望の形状となる様に熱成形することが出来る。この熱成形としては、例えば、着色コンパウンドを必要な形状の加熱された金型に充填し型絞めする従来の熱圧成形の他、溶融した着色コンパウンドを、室温や冷却された金型にゆっくり押し出す押出成形や、瞬時に押し出す射出成形等を採用することが出来る。
【0033】
本発明の顔料組成物を含有する着色コンパウンドは、金型内で長時間熱が加わっても、或いは、金型に入れる前に溶融状態で長時間滞留されても、アルミニウム石鹸(B)が所定量含有されているために、C.I.ピグメント イエロー 151(A)の持つ本来の色相を損なうことがない。従って、この様に強い熱履歴が加わった後に得られる着色プラスチック成形品の着色の色相は、熱履歴が加わる前のC.I.ピグメント イエロー 151(A)本来の色相と同等または略同等のままに保持される。
【0034】
着色コンパウンドの熱成形温度は、用いる熱可塑性樹脂(C)により適宜調整する必要があるが、例えば、ポリプロピレンの場合には、通常、温度220〜300℃、流動性や型再現性を考慮して、中でも225〜285℃の範囲で選択することが好ましい。金型内での熱が加わる時間、或いは、金型に入れる前の溶融状態での滞留時間は、色相保持の観点からは短いほど良いが、本発明の顔料組成物を含有する着色コンパウンドの場合は、3〜15分の間で選択することが出来る。同じ熱成形温度であれば、より長時間熱履歴が加わっても、本来の色相と同等または略同等のままに、着色プラスチック成形品の色相を保持出来る。精密な着色プラスチック成形品を得る場合は、緻密な金型を用いシヨートショット(短絡)にならない様に、着色コンパウンドがより高温で滞留された後に射出成形が行われることが多い。この様な場合であっても、本発明の顔料組成物を含有する着色コンパウンドは色相変化の様な不都合が生じ難い。
【0035】
本発明の顔料組成物は、熱履歴を受けても色相変化なく被着色媒体を着色出来るので、C.I.ピグメント イエロー 151を用いた場合における、熱成形可能な熱可塑性樹脂の選択の幅も広がり、熱成形の条件選択の幅も広がった。例えば、色相変化無く、より高温で熱成形を行うことが出来るため、熱可塑性樹脂の流動性を高めることが出来る結果、C.I.ピグメント イエロー 151を用いた着色プラスチック成形品の生産性や精密加工性を高めることが可能となった。
【0036】
次に本発明を実施例等により詳細に説明する。以下、特に断りがない限り、部及び%はいずれも質量基準である。
【実施例1】
【0037】
大日本インキ化学工業株式会社製Symular(登録商標) Fast Yellow 4GO(BET比表面積16m/g。以下、4GOと略記する)と、日本ポリプロ(株)製ノバデック(ポリプロピレンパウダー。以下PPと略記する)と、堺化学(株)製SA−1000(ステアリン酸アルミニウムの乾燥粉体)と、堺化学(株)製SM−1000(ステアリン酸マグネシウムの乾燥粉体)を、表1の通り、サンプル袋に秤量し、30秒×3回振り混ぜて、原色の着色コンパウンドを得た。尚、表1中の数字はg数を表す。
【0038】
比較例1
堺化学(株)製SA−1000を用いない以外は、実施例1と同様にして、原色の着色コンパウンドを得た。
【0039】
表1
【0040】
【表1】

【0041】
(耐熱性試験方法)
市販の射出成形機で、所定の温度かつ所定の滞留時間の下記の保持条件1〜3の下、着色コンパウンドを保持した後、射出成形を行い成形品サンプルを得た。保持条件は数字が大きくなるほど、熱履歴が大きくなる。
保持条件1:230℃× 0分
保持条件2:230℃×10分
保持条件3:260℃× 0分
保持条件4:260℃×10分
保持条件5:280℃× 0分
保持条件6:280℃×10分
得られた成形品サンプルを、スペクトロフォトメータ(測色計)Datacolor international社製 Spectraflash(登録商標)SF−600にて測色し、保持条件1の測定結果を標準として、色差ΔEを求めた。この色差ΔEを、各々表2に示した。表2中の数字は、いずれもΔEを示す。表中の保持条件は右に行くほど、熱履歴が強くなる。色差ΔEは大きい値をとるほど、あるべき色相から異なった色相への変色が著しく、着色の耐熱性が不充分であることを意味する。色差ΔEの値が6.5以内であれば、色相変化はほとんど無いとみなすことが出来る。
【0042】
表2
【0043】
【表2】

【0044】
実施例1と比較例1との対比からわかる様に、C.I.ピグメント イエロー 151(A)とアルミニウム石鹸(B)とを含有する本発明の顔料組成物で着色された成形品サンプルは、C.I.ピグメント イエロー 151(A)を含有する従来の顔料組成物で着色された成形品サンプルに比べて、着色の耐熱性に著しく優れることが明らかである。
【実施例2】
【0045】
酸化チタン(チタン白)を併用する以外は、実施例1と同様にして、表3の通り、淡色の着色コンパウンドを得た。
【0046】
表3
【0047】
【表3】

【0048】
上記した耐熱性試験方法に従って、得られた成形品サンプルを同様に測色し、保持条件1の測定結果を標準として、色差ΔEを求めた。この色差ΔEを、各々表4に示した。
【0049】
表4
【0050】
【表4】

【0051】
実施例2と比較例2との対比からわかる様に、原色における実施例1と比較例1との対比と同様な効果が、淡色においても確認された。
これにより、色相変化無く、より高温で熱成形を行うことも出来るため、着色コンパウンドの流動性を高めることが出来る結果C.I.ピグメント イエロー 151を用いた着色プラスチック成形品の生産性や精密加工性を高めることが可能であることが明白である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量基準でC.I.ピグメント イエロー 151(A)1部当たり、アルミニウム石鹸(B)を0.75〜10部を含有することを特徴とするベンズイミダゾロン系顔料組成物。
【請求項2】
アルミニウム石鹸(B)が、ステアリン酸アルミニウムである請求項1記載のベンズイミダゾロン系顔料組成物。
【請求項3】
C.I.ピグメント イエロー 151(A)が、窒素吸着法によるBET比面積10〜50m/gのC.I.ピグメント イエロー 151である請求項1記載のベンズイミダゾロン系顔料組成物。
【請求項4】
C.I.ピグメント イエロー 151(A)と、質量基準でベンズイミダゾロン系顔料(A)1部当たり0.75〜10部のアルミニウム石鹸(B)と、熱可塑性樹脂(C)とを混合し熱成形することを特徴とする着色プラスチック成形品の製造方法。
【請求項5】
熱可塑性樹脂(C)が、ポリオレフィンである請求項4記載の着色プラスチック成形品の製造方法。



【公開番号】特開2007−308530(P2007−308530A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−136372(P2006−136372)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(000002886)大日本インキ化学工業株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】