説明

ベンゾピロン化合物及びその調製方法及びその使用

本発明は、殺虫剤及び殺菌剤に関し、特に、ベンゾピロン系化合物、その調製方法及びその使用について開示している。本発明のベンゾピロン化合物は、式(I)で表される。本発明の化合物は、強力な殺虫剤であり、広いスペクトルを有する殺菌剤である。本発明の化合物は、植物における害虫(例えば、コナガ、アワヨトウ、アブラムシ、ハダニ、テントウムシ、ダニ、及びアカイエカなど)を防除するのに有用である。これらの化合物は、以下の植物病害を予防又は治療するのに適している:ブドウのベト病、イネのいもち病、トマトの輪紋病、トマトの疫病、コムギの赤サビ病、コムギの斑点病、コムギのウドンコ病、キュウリのウドンコ病、キュウリのベト病及びキュウリの灰色カビ病など。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺虫剤及び殺菌剤に関し、特に、ベンゾピロン化合物及びその調製方法及びそれの使用に関する。
【0002】
(発明の背景)
ベンゾピロン及びストロビルリン(メトキシアクリラート)化合物は、天然生成物であり、生物学的活性を有することが知られている。下記一般式:
【0003】
【化8】

【0004】
で表される化合物は、過去に、特開平04−182461号公報において公開されている。
【0005】
特開平04−182461号公報の化合物JP51は、構造は以下のとおりである。
【0006】
【化9】

【0007】
特開平04−182461号公報の該化合物についての生物学的活性データは、これまで開示されていない。合成し、生物学的に評価した後、化合物JP51は生物学的活性が低いことが分かった。
【0008】
(発明の要旨)
本発明の目的は、極めて低薬量で種々の植物病害及び昆虫に対して生物学的活性を示すベンゾピロン化合物を提供することである。該化合物は、農業分野において、植物の病害及び昆虫を防除するために施用することができる。
【0009】
本発明についての詳細な説明は、以下のとおりである。
本発明は、一般式(I):
【0010】
【化10】

【0011】
[式中、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O、S又はNR(ここで、Rは、H又はC〜C12アルキルから選択される)から選択され;
及びRは、それぞれ、H、C〜C12アルキル又はC〜C12ハロアルキルから選択され;
は、H、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル又はC〜C12アルコキシから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、H、ハロ、CN、NO、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルキルチオ、C〜C12アルキルスルホニル、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C12アルコキシC〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルコキシカルボニルC〜C12アルキル、C〜C12ハロアルコキシC〜C12アルキル又はアミノC〜C12アルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜C12アルキルで置換されている)、及び0〜3の置換基で置換されているアリール、アリールオキシル、アリールC〜C12アルキル、アリールC〜C12アルコキシ、アリールオキシC〜C12アルキル、アリールC〜C12アルコキシルC〜C12アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC〜C12アルキル又はヘテロアリールC〜C12アルコキシル基(ここで、0〜3の置換基は、ハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルから選択され得る)、及び下記一般式:
【0012】
【化11】

【0013】
(式中、R10及びR11は、H、C〜C12アルキル、アリール又はアリールC〜C12アルキルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNRではない]
で表されるベンゾピロン化合物及びその立体異性体を提供した。
【0014】
本発明の一般式(I)で表される好ましい化合物では、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O、S又はNR(ここで、Rは、H又はC〜Cアルキルから選択される)から選択され;
及びRは、それぞれ、H、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルから選択され;
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はC〜Cアルコキシから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、H、ハロ、CN、NO、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルコキシカルボニルC〜Cアルキル、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキル又はアミノC〜Cアルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜C12アルキルで置換されている)、及び0〜3の置換基で置換されているアリール、アリールオキシル、アリールC〜Cアルキル、アリールC〜Cアルコキシ、アリールオキシC〜Cアルキル、アリールC〜CアルコキシルC〜Cアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC〜Cアルキル又はヘテロアリールC〜Cアルコキシル基(ここで、0〜3の置換基は、ハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルから選択され得る)、及び下記式:
【0015】
【化12】

【0016】
(式中、R10及びR11は、それぞれ、H、C〜C12アルキル、アリール又はアリールC〜Cアルキルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNRではない。
【0017】
さらに、本発明の一般式(I)で表される好ましい化合物では、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O又はNHから選択され;
及びRは、それぞれ、メチルから選択され;
は、H又はメチルから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、それぞれ、H、ハロ、CN、NO、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルコキシカルボニルC〜Cアルキル、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキル又はアミノC〜Cアルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜Cアルキルで置換されている)、及び0〜2のハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルで置換されているフェニル、フェノキシ、フェニルC〜Cアルキル、フェニルC〜Cアルコキシ、フェノキシC〜Cアルキル、フェニルメチル、フェニルメトキシル又はフェニルメトキシC〜Cアルキル、及び下記一般式:
【0018】
【化13】

【0019】
(式中、R10及びR11は、それぞれ、H又はC〜Cアルキルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNHではない。
【0020】
本発明の一般式(I)で表されるさらに好ましい化合物では、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O又はNHから選択され;
及びRは、メチルから選択され;
は、H又はメチルから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、それぞれ、H、Cl、Br、F、CN、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシ、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキル又はアミノC〜Cアルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜Cアルキルで置換されている)、及び0〜2のハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルで置換されているフェニル、フェノキシ、フェニルメチル又はフェニルメトキシル、及び下記一般式:
【0021】
【化14】

【0022】
(式中、R10及びR11は、メチルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNHではない。
【0023】
以下は、一般式(I)における用語の意味である:
ハロゲン又はハロは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを包含することが意図されている。
アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はt−ブチルのような、直鎖又は分枝鎖のアルキルを包含する。
ハロアルキルは、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルのような、水素原子が全て又は部分的にハロゲンで置換されていてもよい直鎖又は分枝鎖のアルキルを意味する。
アルコキシは、酸素原子で該構造に結合している直鎖又は分枝鎖のアルキルを意味する。
【0024】
ハロアルコキシは、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ又はトリフルオロエトキシのような、水素原子が全て又は部分的にハロゲンで置換されていてもよい直鎖又は分枝鎖のアルコキシを意味する。
アルケニルは、ビニル、アリルのような、任意の位置に二重結合を有する直鎖又は分枝鎖を意味する。置換されているアルケニルには、任意の位置が任意の基で置換されているアリールビニルが包含される。
【0025】
アルキニルは、エチニル、プロピニルのような、任意の位置に三重結合を有する直鎖又は分枝鎖を意味する。置換されているアルキニルには、任意の位置が任意の基で置換されているアリールエチニルが包含される。
アリール、及び、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールオキシ、アリールオキシアルキルの中のアリールには、フェニル及びナフチルが包含される。
【0026】
フェニル、フェノキシ、フェニルメチル、フェニルメトキシにおける置換基は、H、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロ、NO、CNなどである。置換基の数は、1〜5であり得る。
本発明におけるヘテロアリールは、フラン、チオフェン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、ベンゾフランのような、1つ以上のN、O、Sヘテロ原子を含んでいる5員環又は6員環を意味する。
【0027】
置換された種々の基に対するC=C結合及びC=N結合のために、本発明の化合物は、幾何異性体を形成し得る(異なった異性体は、それぞれ、Z及びEで表す)。Z異性体及びE異性体並びにそれらの任意の比率における混合物は、本発明に包含される。
【0028】
本発明について、以下の表1の化合物により説明するが、本発明はそれらに限定されない。
【0029】
【化15】

【0030】
ここで、R、R=CH;EはC(CH)=NOCH;MはC−3,4−(OCHである。
【0031】
【表1】

























【0032】
本発明は、さらにまた、一般式(I)で表されるベンゾピロン化合物及びそれらの異性体の調製方法を包含する。
【0033】
式(I)の化合物は、スキームIに従い、塩基性条件下で、一般式(II)で表されるハロゲン化ベンジルを一般式(III)で表されるヒドロキシ基含有ベンゾピロン化合物と反応させることにより、容易に調製することができる。
【0034】
【化16】

【0035】
上記式中、Zは、ハロゲン(Cl、Br又はI)などの脱離基であり、R、R、R、R、R、R、R、R、A及びBは、上記で定義されているとおりである。
【0036】
一般式(I)で表される化合物の調製条件:適切な溶媒中で、一般式(III)で表されるヒドロキシルベンゾピロン化合物を適切な塩基で処理して塩とし、次いで、その混合物に一般式(II)で表される化合物を添加して、適切な温度で反応させる。反応が完結した後、通常の方法で、目的化合物(I)を得る。
言及されている適切な溶媒は、例えば、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン、キシレン、ベンゼン、DMF、DMSO、アセトン又はブタノンなどから選択することができる。
【0037】
言及されている適切な塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン又は水素化ナトリウムなどから選択することができる。
言及されている適切な温度は、室温から溶媒の沸点までである。標準温度は、20℃〜100℃である。
該反応は、30分間〜20時間で、一般に、1時間〜10時間で、完結し得る。
該反応は、薄層クロマトグラフィーで制御することができる。
一般式(II)で表される中間体は、既知方法に従って調製することができる。米国特許第4723034号及び米国特許第5554578号を参照されたい。
【0038】
式(III)で表されるヒドロキシルベンゾピロン化合物一部は、化学薬品会社から入手可能であり、また、文献(Journal of Medicinal Chemistry, 2001, 44(5), 664-671)において報告されている方法に準じて、RCOCHRCOCH(C)を置換されているレゾルシノールと反応させて調製する。さらに、該化合物を直接使用して、それ以上精製することなく、目的化合物を調製することができる。合成した一般式(III)のヒドロキシルベンゾピロン化合物一部について、表2示す。
【0039】
【表2】

【0040】
一般式(V)で表される化合物及び一般式(VII)で表される化合物は、それぞれ、一般式(IV)で表される化合物及び一般式(VI)で表される化合物を、メチルアミン水溶液と反応させることにより、容易に調製することができる。
【0041】
【化17】

【0042】
本発明は、さらに、殺虫剤組成物及び殺菌剤組成物も提供する。該組成物の活性成分は、一般式(I)で表される化合物である。その活性成分の存在量は、総量の0.1〜99重量%であり、残りは農業分野で許容される担体である。
本発明は、さらに、該組成物の調製方法も提供する。一般式(I)で表される化合物を担体と混合する。該組成物は、化合物の単一成分であってもよく、又は、化合物の数種類の成分の混合物であってもよい。
【0043】
本発明における担体は、要件に合致するものである。該担体は、活性成分と調合した後、その担体を用いて処理しようとする場所に容易に施用することができる。例えば、そのような場所は、貯蔵、輸送又は操作に都合がよい土壌、種子又は植物であり得る。該担体は、固体又は液体であることができ、液体には、加圧下では一般にガス状態から液体に変わるものも包含される。殺虫剤組成物、殺細菌剤組成物を調合するのに使用される担体を使用する。
【0044】
適切な固体担体には、例えば、天然及び合成の粘土及びケイ酸塩、例えば、ケイ藻土、タルク、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム(カオリン)、モンモリロナイト及び雲母;炭酸カルシウム;硫酸カルシウム;硫酸アンモニウム;合成酸化ケイ素及び合成ケイ酸カルシウム又はケイ酸アルミニウム;元素、例えば、炭素及び硫黄;天然及び合成の樹脂、例えば、クマロン樹脂、ポリ塩化ビニル、及び、スチレンポリマー又はコポリマー;固体ポリクロロフェノール;ビチューメン;蝋、蜜蝋又はパラフィン蝋などがある。
【0045】
適切な液体担体には、水、アルコール類、例えば、イソプロパノール又はアルコール;ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン又はシクロヘキサノン;エーテル類;芳香族物質、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン;石油留分、例えば、灯油又は鉱油、塩素化脂肪族炭化水素類、例えば、四塩化炭素、四塩化エチレン又は三塩化エチレンなどがある。一般に、これらの異なった液体の混合物も、多くの場合、適している。
【0046】
殺虫剤組成物及び殺菌剤組成物は、多くの場合、製剤し、濃厚形態で輸送し、その後、その濃厚形態を使用者が希釈してから施用する。少量の界面活性剤を存在させ得ることにより、この希釈の工程が容易になる。従って、好ましくは、本発明の組成物中の少なくとも1種類の担体は、界面活性剤である。例えば、本発明の組成物は、少なくとも2種類の担体を含有することが可能であり、その内の少なくとも1種類は界面活性剤である。
【0047】
界面活性剤は、乳化剤、分散剤又は湿潤剤であり得る。界面活性剤は、非イオン性又はイオン性であり得る。適切な界面活性剤の例には、以下のものなどがある:ポリアクリル酸及びリグニンスルホン酸のナトリウム塩又はカルシウム塩;分子内に少なくとも12個の炭素原子を含んでいる脂肪酸又は脂肪族アミン若しくは脂肪族アミドとエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合生成物;グリコール、ソルビンアルコール、スクロース又はペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、並びに、これらとエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合生成物;脂肪アルコール又はアルキルフェノール(例えば、p−オクチルフェノール又はp−オクチルクレゾール)とエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合生成物;これら縮合生成物の硫酸エステル又はスルホン酸エステル;分子内に少なくとも10個の炭素原子を含んでいる硫酸エステル又はスルホン酸エステルのアルキル金属塩又はアルカリ土類金属塩(好ましくは、ナトリウム塩)、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、硫酸第二級アルキルナトリウム、スルホン化ヒマシ油のナトリウム塩及びアルキルアリールスルホン酸ナトリウム(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)。
【0048】
本発明による組成物及び製剤の例は、水和剤、粉剤(dustable powder)、粒剤及び水溶液剤;乳剤、エマルション、フロアブル剤、エーロゾル組成物及び燻蒸剤などである。水和剤は、通常、25、50又は75重量%(略号%w)の活性成分と、通常、固体不活性担体の他に、3〜10%wの分散剤を含有し、また、必要な場合には、0〜10%wの安定剤及び/又は別の添加剤(例えば、浸透剤又は固着剤など)を含有する。粉剤は、通常、分散剤を除いて水和剤の組成と同様の組成を有する粉末濃厚物として製剤し、さらに別の固体担体で希釈して、通常0.5〜10%wの活性成分を含有する組成物とする。粒剤は、通常、10〜100BSメッシュ(1.676〜0.152mm)の寸法を有するように調製する。粒剤は、凝集法又は含浸法により製造することができる。一般に、粒剤は、0.5〜75%wの活性成分及び0〜10%wの添加剤(例えば、安定剤、界面活性剤、徐放性調節剤)を含有する。いわゆる「ドライフロアブル(dry flowable powders)」は、比較的高濃度の活性成分を有する比較的小さな顆粒からなる。乳剤は、通常、溶媒の他に必要に応じて共溶媒、1〜50%(重量/容積)(略号%w/v)の活性成分、2〜20%w/vの乳化剤及び0〜20%w/vの別の活性剤、例えば、安定剤、浸透剤及び腐食防止剤などを含有する。フロアブル剤は、通常、10〜75%wの活性成分、0.5〜15%wの分散剤、0.1〜10%wの別の活性剤、例えば、消泡剤、腐食防止剤、安定剤、浸透剤及び固着剤などを含有する。
【0049】
水性分散液(dispersant)及びエマルション、例えば、本発明の水和剤又は濃厚製剤を水で希釈することにより得られる組成物も、本発明の範囲内である。該エマルションは、油中水型又は水中油型のエマルションであり得る。
該組成物に1種類以上の別の殺菌剤を添加したものは、一般式(I)で表される単一の化合物よりも広い活性スペクトルを有する。さらに、別の殺菌剤は、一般式(I)で表される化合物の殺菌活性に対して相乗作用を示し得る。一般式(I)の化合物は、さらにまた、別の殺虫剤と一緒に使用することができるか、又は、別の殺菌剤及び別の殺虫剤と一緒に同時に使用することができる。
【0050】
本発明は、以下の有利点を有する。
本発明の化合物は、極めて優れた殺虫活性を示す。本発明の化合物を用いて、昆虫、例えば、ヨトウムシ(armyworm)、コナガ、アブラムシ類、ニセナミハダニ、ナミハダニ、テントウムシ類、ダニ類及びイエカ類などを防除することが可能であり、特に、テントウムシ類とイエカ類に対して使用することができる。これらの特性は全て、昆虫の統合的な管理に適している。
【0051】
本発明の化合物は、広い殺菌活性スペクトルを示す。本発明の化合物を用いて、卵菌類、担子菌類及び子嚢菌類の病原体により引き起こされる全ての植物の病害を防除することができる。本発明の化合物は、極めて活性が高いので、低薬量でも優れた防除効果を示すこともできる。これらの化合物は、浸透活性を有しており、土壌殺菌剤及び茎葉処理殺菌剤として使用することができる。それらは、ブドウのベト病、イネの紋枯病、イネのいもち病、トマトの輪紋病、トマトの疫病、コムギの赤サビ病、コムギの斑点病(leaf blotch)、コムギのウドンコ病、キュウリのウドンコ病、キュウリのベト病及びキュウリの灰色カビ病に対して満足な防除効果を示すことができる。
【0052】
(発明の詳細な説明)
以下の実施例により、本発明を例証する。
【0053】
調製実施例
実施例1:化合物1の調製
反応フラスコに、60%水素化ナトリウム(石油エーテルで洗浄したもの)(0.84g)の懸濁液を入れ、次いで、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(30mL)を添加した。その混合物を室温で30分間撹拌した。この撹拌した懸濁液に、7−ヒドロキシクマリン(1.7g)を添加した。その混合物を、ガスが発生しなくなるまで、継続して撹拌した。その反応混合物に、(E)−α−[2−(ブロモメチル)フェニル]−β−メトキシアクリル酸メチル(3.0g)を添加し、それらを室温で3時間継続して撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで3回洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮して、未精製の油状生成物(5g)を得た。これをカラムクロマトグラフィーに付して、化合物1(2.8g)を、薄い赤黄色の油状物質として、76.5%の収率で得た。
【0054】
【表3】

【0055】
実施例2:化合物2の調製
反応フラスコに、60%水素化ナトリウム(石油エーテルで洗浄したもの)(0.45g)の懸濁液を入れ、次いで、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(20mL)を添加した。その混合物を室温で30分間撹拌した。この撹拌した懸濁液に、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(1.0g)を添加した。その混合物を、ガスが発生しなくなるまで、継続して撹拌した。その反応混合物に、(E)−α−[2−(クロロメチル)フェニル]−β−メトキシアクリル酸メチル(1.66g)を添加し、それらを室温で3時間継続して撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで3回洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、未精製の生成物を黄色の固体物質として得た。これを、溶離液として酢酸エチルと石油エーテルの1:2混合物を用いるカラムクロマトグラフィーに付して、融点が140〜143℃の化合物2(1.73g)を80%の収率で得た。
【0056】
【表4】

【0057】
実施例3:化合物101の調製
反応フラスコに、KCO(1.2g)、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(1.0g)、(E)−2−(ブロモメチル)−α−(メトキシイミノ)ベンゼン酢酸メチル(1.70g)及びブタノン(20mL)を添加し、その反応混合物を還流し、5時間継続して撹拌した。その反応混合物を氷水に注ぎ入れ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで3回洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮して、未精製の生成物を黄色の固体物質として得た。これを、溶離液として酢酸エチルと石油エーテルの1:2混合物を用いるカラムクロマトグラフィーに付して、融点が150〜152℃の化合物101(1.77g)を83%の収率で得た。
【0058】
【表5】

【0059】
実施例4:化合物153の調製
反応フラスコに、化合物101(0.27g)、2倍(mol)より多い量のメチルアミン及びメタノール(30mL)を添加し、その反応混合物を一晩継続して撹拌した。次いで、その反応混合物を、濃縮し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた抽出物を水で3回洗浄し、次いで、ブラインで2回洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、融点が210〜214℃の化合物153(0.24g)を89%の収率で得た。
【0060】
【表6】

【0061】
他の化合物の調製については、上記方法を参照されたい。他の化合物のHNMRは以下に示してある(300MHz,内部標準=TMS,CDCl):
【0062】
【表7】





【0063】
製剤実施例(重量/重量%)
実施例5:60%水和剤
化合物6 60%
ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム 2%
リグノスルホン酸ナトリウム 9%
カオリン 100%になるまで
全ての固体成分を充分に混合し、活性成分の粒径が標準値に達するまで粉砕して、60%水和剤を得る。
【0064】
実施例6:35%乳剤
化合物1 35%
亜リン酸 10%
エチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステル 15%
シクロヘキサノン 100%になるまで
亜リン酸をシクロヘキサノンに溶解させ、次いで、化合物1及びエチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステルを添加して、最終的に、透明な溶液状の乳剤を得る。
【0065】
実施例7:30%水性フロアブル剤
化合物25 30%
ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム 4%
ヘミセルロース 2%
エポキシプロパン 8%
水 100%になるまで
ミル(1mmボール)内で、化合物25、加えるべき量の80%の水及びドデシルナフタレン硫酸ナトリウムの混合物を粉砕する。他の成分を残りの水に溶解させ、撹拌しながら添加する。
【0066】
実施例8:25%サスポエマルション剤(suspension emulsifier)
化合物12 25%
アルキルスルホナート(乳化剤1) 4% エチレンオキシ脂肪酸グリセリンエステル(乳化剤2) 2%
ドデシルベンゼン硫酸カルシウム(乳化剤3) 1.5%
ポリエチレンオキシアルキルプロピルエーテル(分散剤) 2.5%
シクロヘキサノン(溶媒1) 30%
石油留分(沸点>200℃)(溶媒2) 100%になるまで
化合物12を加えるべき量の80%の溶媒に溶解させ、次いで、乳化剤及び分散剤を添加する。得られた混合物を充分に撹拌し、ミル(1mmボール)内で粉砕する。残りの溶媒を添加する。
【0067】
生物学的活性についての試験
実施例9:殺菌活性の測定
選択された化合物の植物病害に対する殺菌活性は、以下の手順により測定した。
ポット植の植物を準備した。原体のサンプルをDMFに溶解させ、水で希釈して必要とされる濃度とした。試験溶液をポット植の植物に散布した。24時間経過した後、病原体を接種し、次いで、人為的に温度及び湿度を一定にしてあるグロースチャンバ内に植物を置いた。未処理植物が望ましい発病度となったとき(約1週間後)、目視観察により評価を実施した。
【0068】
試験結果の一部:
200ppmで、化合物1、2、4、5、6、12、18、19、25、26、33、34、35、37、50、52、58、69、109、402、405、409、410、413及び414は、キュウリのベト病に対して100%の防除を示し、化合物3、24、36、38、153及び411は、95%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物2、6、18、50、58、100及び402は、キュウリの灰色カビ病に対して100%の防除を示し、化合物6、101、102、103、106及び412は、75%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物6、7及び10は、ブドウのベト病に対して100%の防除を示し、化合物8、106及び154は、85%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物3及び101は、イネの紋枯病に対して85%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物6、8及び10は、イネのいもち病に対して85%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物402、412及び413は、コムギのウドンコ病に対して100%の防除を示し、化合物9、101、111及び410は、70%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物6は、コムギの赤サビ病に対して100%の防除を示し、化合物7及び10は、95%を超える防除を示し、化合物8及び154は、75%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物6は、コムギの斑点病に対して90%を超える防除を示し、化合物7、8、9、10、11及び154は、80%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物6及び7は、トマトの輪紋病に対して100%の防除を示し、化合物8及び10は、90%を超える防除を示し、化合物11は、75%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物6は、トマトの疫病に対して95%を超える防除を示し、化合物10は、75%を超える防除を示した。
200ppmで、化合物5及び6は、トウモロコシの葉枯病に対して95%を超える防除を示した。
【0069】
特開平04−182461号公報の化合物JP51と比較するために、数種類の化合物のキュウリのベト病に対する活性についての試験結果の一部を表3に示す。
【0070】
【表8】

【0071】
実施例10
殺虫活性/殺ダニ活性の測定
多数の昆虫の幼虫を容器の中に入れ、次いで、処理したトウモロコシの葉を与えた。
散布機としては、Potter噴霧塔を用いた。散布液量は、1mLであった。散布圧は、13.5lb/in2であった。
試験結果
10ppmで、化合物2、5及び6は、イエカに対して100%の防除を示した。
600ppmで、化合物5及び6は、ヨトウムシ、コナガ及びモモアカアブラムシに対して50%を超える防除を示した。
300ppmで、化合物7、9及び10は、メキシコテントウムシ(Mexican lady beetle)に対して100%の防除を示し、化合物7は、ナミハダニに対して50%を超える防除を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】


[式中、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O、S又はNR(ここで、Rは、H又はC〜C12アルキルから選択される)から選択され;
及びRは、それぞれ、H、C〜C12アルキル又はC〜C12ハロアルキルから選択され;
は、H、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル又はC〜C12アルコキシから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、H、ハロ、CN、NO、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルキルチオ、C〜C12アルキルスルホニル、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C12アルコキシC〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルコキシカルボニルC〜C12アルキル、C〜C12ハロアルコキシC〜C12アルキル又はアミノC〜C12アルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜C12アルキルで置換されている)、及び0〜3の置換基で置換されているアリール、アリールオキシル、アリールC〜C12アルキル、アリールC〜C12アルコキシ、アリールオキシC〜C12アルキル、アリールC〜C12アルコキシルC〜C12アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC〜C12アルキル又はヘテロアリールC〜C12アルコキシル基(ここで、0〜3の置換基は、ハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルから選択され得る)、及び下記一般式:
【化2】


(式中、R10及びR11は、H、C〜C12アルキル、アリール又はアリールC〜C12アルキルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNRではない]
で表されることを特徴とする、ベンゾピロン化合物及びその立体異性体。
【請求項2】
一般式(I)において、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O、S又はNR(ここで、Rは、H又はC〜Cアルキルから選択される)から選択され;
及びRは、それぞれ、H、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルから選択され;
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はC〜Cアルコキシから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、H、ハロ、CN、NO、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルコキシカルボニルC〜Cアルキル、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキル又はアミノC〜Cアルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜C12アルキルで置換されている)、及び0〜3の置換基で置換されているアリール、アリールオキシル、アリールC〜Cアルキル、アリールC〜Cアルコキシ、アリールオキシC〜Cアルキル、アリールC〜CアルコキシルC〜Cアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC〜Cアルキル又はヘテロアリールC〜Cアルコキシル基(ここで、0〜3の置換基は、ハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルから選択され得る)、及び下記式:
【化3】


(式中、R10及びR11は、それぞれ、H、C〜Cアルキル、アリール又はアリールC〜Cアルキルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNRではない
ことを特徴とする、請求項1に記載のベンゾピロン化合物。
【請求項3】
一般式(I)において、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O又はNHから選択され;
及びRは、それぞれ、メチルから選択され;
は、H又はメチルから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、それぞれ、H、ハロ、CN、NO、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルコキシカルボニルC〜Cアルキル、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキル又はアミノC〜Cアルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜Cアルキルで置換されている)、及び0〜2のハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルで置換されているフェニル、フェノキシ、フェニルC〜Cアルキル、フェニルC〜Cアルコキシ、フェノキシC〜Cアルキル、フェニルメチル、フェニルメトキシル又はフェニルメトキシC〜Cアルキル、及び下記一般式:
【化4】


(式中、R10及びR11は、それぞれ、H又はC〜Cアルキルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNHではない
ことを特徴とする、請求項2に記載のベンゾピロン化合物。
【請求項4】
一般式(I)において、
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O又はNHから選択され;
及びRは、それぞれ、メチルから選択され;
は、H又はメチルから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、それぞれ、H、Cl、Br、F、CN、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシ、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキル、アミノC〜Cアルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜Cアルキルで置換されている)、及び0〜2のハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルで置換されている、フェニル、フェノキシ、フェニルメチル又はフェニルメトキシル、及び下記一般式:
【化5】


(式中、R10及びR11は、メチルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNHではない
ことを特徴とする、請求項3に記載のベンゾピロン化合物。
【請求項5】
塩基の存在下で、一般式(II)で表されるハロゲン化ベンジルを一般式(III)で表される7−OH−ベンゾピロン化合物と反応させることにより一般式(I)で表される化合物を調製することを特徴とする、ベンゾピロン化合物の調製方法:
【化6】


上記式中、
Zは、Cl又はBrから選択される脱離基であり;
Aは、CH又はNから選択され;
Bは、O、S又はNR(ここで、Rは、H又はC〜C12アルキルから選択される)から選択され;
及びRは、それぞれ、H、C〜C12アルキル又はC〜C12ハロアルキルから選択され;
は、H、C〜C12アルキル、C〜C12ハロアルキル又はC〜C12アルコキシから選択され;
、R、R、R及びRは、同一でも又は異なっていてもよく、それぞれ、H、ハロ、CN、NO、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アルコキシ、C〜C12アルキルチオ、C〜C12アルキルスルホニル、C〜C12アルキルカルボニル、C〜C12アルコキシC〜C12アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C12アルコキシカルボニルC〜C12アルキル、C〜C12ハロアルコキシC〜C12アルキル又はアミノC〜C12アルキル(ここで、アミノは、0〜2のC〜C12アルキルで置換されている)、及び0〜3の置換基で置換されているアリール、アリールオキシル、アリールC〜C12アルキル、アリールC〜C12アルコキシ、アリールオキシC〜C12アルキル、アリールC〜C12アルコキシルC〜C12アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC〜C12アルキル又はヘテロアリールC〜C12アルコキシル基(ここで、0〜3の置換基は、ハロ、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ又はC〜CアルコキシC〜Cアルキルから選択され得る)、及び下記一般式:
【化7】


(式中、R10及びR11は、H、C〜C12アルキル、アリール又はアリールC〜C12アルキルから選択される)
で表される基、から選択することが可能であるが;
、R、R、R、R及びRが全てHである場合、BはNRではない。
【請求項6】
植物において昆虫を防除するための、請求項1に記載のベンゾピロン化合物の使用。
【請求項7】
植物において菌類を防除するための、請求項1に記載のベンゾピロン化合物の使用。
【請求項8】
殺菌剤及び殺虫剤の組成物であって、活性成分として請求項1に記載の化合物を含み、該組成物中の該活性成分の重量%は0.1%〜99%である、組成物。

【公表番号】特表2007−510674(P2007−510674A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538636(P2006−538636)
【出願日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【国際出願番号】PCT/CN2004/001255
【国際公開番号】WO2005/044813
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(506156768)瀋陽化工研究院 (7)
【Fターム(参考)】