説明

ペット用扉開閉システム

【課題】自己のペットのみが自由に出入りすることができ、尚且つ、自己のペットが夜間ときに近所周辺に徘徊することを防ぐことができるペット用開閉扉システムを提供することを目的とする。
【解決手段】ペットが出入りする出入扉と、ペットに取り付けられID情報を送信するマイクロチップと、出入扉の室外側に設置され、ペットが室外から室内に入室するときにマイクロチップのID情報を受信するリーダー部と、リーダー部が読み取ったID情報が特定のID情報であった場合に出入扉を解錠する入室電気錠と、予め設定された時刻内のときペットが室内から室外へ外出できるよう出入扉を解錠する外出電気錠と、入出電気錠と外出電気錠の施解錠制御を行う電気錠制御部を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペット用扉開閉システムに係り、特に、ペットが出入りする扉に電気錠を設け、自己のペットのみを通過させることができるペット用扉開閉システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から犬や猫などのペットが家庭内に自由に出入りするようにするため、玄関戸などに小さいペット用の開閉扉を設けたものが存在している。例えば、特許文献1に示すように、ペットにIDを送信するワイヤレス送信器を取り付け、自己のペットのみを自由に出入りさせていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平04−031580公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いつでも自己のペットが室外に外出できるため、夜間に外出すると、鳴き声等で近所周辺の住民に迷惑を掛けてしまっていた。
本発明の目的は、この難点を解決するためになされたもので、自己のペットのみが自由に出入りすることができ、尚且つ、夜間時に自己のペットが近所周辺を徘徊することを防ぐことができるペット用扉開閉システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ペットが出入りする出入扉と、ペットに取り付けられID情報を送信するマイクロチップと、出入扉の室外側に設置され、ペットが室外から室内に入室するときにマイクロチップのID情報を受信するリーダー部と、リーダー部が読み取ったID情報が特定のID情報であった場合に出入扉を解錠する入室電気錠と、予め設定された時刻内のときペットが室内から室外へ外出できるよう出入扉を解錠する外出電気錠と、入出電気錠と外出電気錠の施解錠制御を行う電気錠制御部を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、リーダー部が読み取ったID情報が特定のID情報であった場合に発報するスピーカを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、自己のペットの入室を自由にすることができ、尚且つ、特定の時刻のときはペットの外出をしないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明によるペット用扉開閉システムを適用した好ましい形態の実施例について、図を参照して説明する。図1はペット用扉開閉システムのシステム構成図であり、ID情報を送信するためのマイクロチップ102と、マイクロチップ102からのID情報を受信するためのリーダー部103と、室外から室内に入室するときに出入扉101を解錠する入室電気錠104と、室内から室外へ外出するときに出入扉101を解錠する外出電気錠105と、入室電気錠104と外出電気錠105の施解錠制御をする電気錠制御部106と、リーダー部103でID情報を受信したとき、発報するスピーカ107と、出入扉101に備えられた磁石109に相対する位置の扉枠に設置された磁気センサ108とで構成されている。図2はペット用扉開閉システムの概観図を示した図であり、図3はペット用扉開閉システムの出入扉101が開閉したときの動作図である。
【0009】
このようなペット用扉開閉システムにおいて動作説明を行う。
ペットが室内に入室するとき、ペットの首元に取り付けられたマイクロチップ102のID情報を、出入扉101の室外側に設置されたリーダー部103が受信し、電気錠制御部106に送信する。電気錠制御部106は、受信したID情報と予め登録されたID情報と比較して一致すると、入室電気錠104に解錠信号を送信する。すると、入室電気錠104は図3(a)のように閂を下方に移動するため、出入扉101を室外から室内方向へ押すことで開扉することができる。このとき、電気錠制御部106からスピーカ107に発報信号を送信し発報することで、居住者にペットが帰宅したことを伝えることができる。
【0010】
その後、ペットが出入扉101を開扉し入室すると、扉枠に設置された磁気センサ108は磁石109の磁気を感知できない状態となる。その後、ペットが出入扉101を通過し出入扉101が閉扉されると、再び、磁気センサ108は磁石109の磁気を感知する状態となる。このとき、電気錠制御部106から入室電気錠104に施錠信号が送信され、施錠信号を受信した入室電気錠104は、閂を上方に移動し、室外から室内方向へ押しても入出扉101を閉扉の状態を保ち続ける。
【0011】
また、電気錠制御部106には時計(図示せず)を備えており、予め設定された外出電気錠解錠時刻となったとき、外出電気錠105に解錠信号を送信する。すると、外出電気錠105は図3(b)のように閂が下方に移動し、出入扉101を室内から室外方向へ押すことで開扉することができる。そして、予め設定された外出電気錠施錠時刻となったとき、電気錠制御部106から外出電気錠105に施錠信号が送信され、施錠信号を受信した外出電気錠105は、閂を上方に移動し、室内から室外方向へ押しても入出扉101を閉扉の状態を保ち続ける。また、ペットが室内から室外へ外出するときは、図3(b)のように、出入扉101が、マイクロチップ102からリーダー部103へのID情報の送信を防ぐため、スピーカ107による発報はされない。
【0012】
従って、自己のペットは自由に室内に入室することはできるが、他のペットは入室を禁止することができる。また、自己のペットでも室外に外出する時間を定めることができるため、夜間時に近所周辺に徘徊することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にかかるペット用扉開閉システムの実施例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明にかかるペット用扉開閉システムの概観図である。
【図3】本発明にかかるペット用扉開閉システムの動作説明図である。
【符号の説明】
【0014】
101・・・ 出入扉
102・・・ マイクロチップ
103・・・ リーダー部
104・・・ 入室電気錠
105・・・ 外出電気錠
106・・・ 電気錠制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットが出入りする出入扉(101)と、ペットに取り付けられID情報を送信するマイクロチップ(102)と、前記出入扉の室外側に設置され、ペットが室外から室内に入室するときに前記マイクロチップの前記ID情報を受信するリーダー部(103)と、前記リーダー部が読み取った前記ID情報が特定のID情報であった場合に前記出入扉を解錠する入室電気錠(104)と、予め設定された時刻内のときペットが室内から室外へ外出できるよう前記出入扉を解錠する外出電気錠(105)と、前記入出電気錠と前記外出電気錠の施解錠制御を行う電気錠制御部(106)を備えたことを特徴とするペット用扉開閉システム。
【請求項2】
前記リーダー部が読み取った前記ID情報が特定のID情報であった場合に発報するスピーカ(107)を備えたことを特徴とする請求項1記載のペット用扉開閉システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−174527(P2010−174527A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−19024(P2009−19024)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000100908)アイホン株式会社 (777)
【Fターム(参考)】