ペン用のロック機構及び、それが適用された電子黒板装置
【課題】電池の収容に連動して他の部分のロック状態を切り替えることができるペン用のロック機構を提供する。
【解決手段】ペン用のロック機構は、胴体部4DBに着脱可能なペン先部4PSと、電池5を収容する電池収容部4DSと、を備えたペン4に適用され、電池収容部4DSには、ペン先部4PSの着脱をロックするロック状態とペン先部4PSの着脱のロックを解除する解除状態との間でペン4に取り付けられたペン先部4PSの状態を切り替える動作部APが設けられ、動作部APは、電池5が電池収容部4DSに収容された場合にはロック状態に、電池5が電池収容部4DSに収容されていない場合には解除状態に、それぞれペン先部4PSの状態を切り替えるものである。
【解決手段】ペン用のロック機構は、胴体部4DBに着脱可能なペン先部4PSと、電池5を収容する電池収容部4DSと、を備えたペン4に適用され、電池収容部4DSには、ペン先部4PSの着脱をロックするロック状態とペン先部4PSの着脱のロックを解除する解除状態との間でペン4に取り付けられたペン先部4PSの状態を切り替える動作部APが設けられ、動作部APは、電池5が電池収容部4DSに収容された場合にはロック状態に、電池5が電池収容部4DSに収容されていない場合には解除状態に、それぞれペン先部4PSの状態を切り替えるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池を収容可能なペン用のロック機構及び、それが適用された電子黒板装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電池の収容に連動して動作するロック機構が存在する。このようなロック機構が適用された電子装置であって、電池が電池収容部に収容される動作に伴って、ロック部材の爪が電池の後端部と係合するように動作するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、電源状態を検出し、電磁石を利用して、電源がオンの場合に電池を機器に固定する電池引き抜き防止装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。一方、ICカードの取り外しをロックするロックツマミが非ロック状態において電池と干渉することにより、ICカードのロック忘れを防止するロック機構も知られている(例えば、特許文献3参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献4及び5が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−14308号公報
【特許文献2】国際公開第00/51194号公報
【特許文献3】特開2003−44793号公報
【特許文献4】特開平5−74431号公報
【特許文献5】特開2005−346992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ペンのペン先は、他のものと接触した状態で使用されるので、ペンの他の部分に比べて消耗が早い。このため、ペンは、ペン先部分だけ交換できるように取り外し可能に構成されている場合が多い。しかし、ペン先が簡単に外れてしまうような構成では、使用時の快適性の低下、或いは、子供の取り外しによる紛失、安全性といった各種の問題が生じてしまう場合がある。特許文献1の電子装置は、電池の収容に連動して収容した電池をロックするためのものであり、電池の収容に伴って他をロックするものではない。また、特許文献2の防止装置は、電源状態を利用して電池を固定するものであり、電池の収容に連動して他をロックするものではない。一方、特許文献3のロック機構もロックツマミの状態を手動で切り替えるものであり、電池の収納に連動するものではない。このように特許文献1〜3のいずれも他の部分のロックと電池の収納とが連動するものではない。
【0005】
そこで、本発明は、電池の収容に連動して他の部分のロック状態を切り替えることができるペン用のロック機構及び、それが適用された電池黒板装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のペン用のロック機構は、本体(4DB)に着脱可能な着脱部(4PS)と、電池(5)を収容する電池収容部(4DS)と、を備えたペン(4)に適用され、前記電池収容部には、前記着脱部の着脱をロックするロック状態と前記着脱部の着脱のロックを解除する解除状態との間で前記ペンに取り付けられた前記着脱部の状態を切り替える切替部(AP)が設けられ、前記切替部は、前記電池が前記電池収容部に収容された場合には前記ロック状態に、前記電池が電池収容部に収容されていない場合には前記解除状態に、それぞれ前記着脱部の状態を切り替えるものである。
【0007】
本発明によれば、電池収容部に電池が収容されている場合には着脱部の状態がロック状態に、電池が収容されていない場合には着脱部の状態が解除状態に、それぞれ切り替えられる。このため、電池の収容に連動して、他の部分である着脱部のロック状態を切り替えることができる。これにより、電池の収容という自然な作業で、着脱部を確実にロックできる。電力を利用するペンは電池が収容された状態で使用されるのが通常であるから、電池が収容されている場合に着脱部をロック状態とすることにより、使用時に着脱部が外れることを抑制することができる。このため、使用時の違和感や着脱部の紛失等を抑制することができる。一方で、電池を収容部から取り出すことにより、簡単に着脱部のロックを解除することができるので、着脱部の取り外しを比較的容易に行うことができる。
【0008】
切替部として、どのような態様のものが利用されてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記切替部は、前記着脱部を前記ロック状態にするロック位置と前記解除状態にする解除位置との間で動作する動作部(AP)と、前記動作部を前記解除位置に位置するように付勢する付勢手段(BB)と、を備え、前記動作部は、前記電池が収容されていない場合には前記付勢手段の付勢により前記解除位置に、前記電池が収容されている場合には前記電池の収納動作に伴って前記ロック位置に、それぞれ移動するように動作してもよい。この場合、動作部の動作を利用して、着脱部のロック状態を切り替えることができる。
【0009】
動作部として、どのような態様のものが利用されてもよい。例えば、本発明の動作部が利用される一態様において、前記ペンとして、軸線(Ax)を有するとともに、軸線方向の動作と前記軸線を中心とする回転方向(RH)の動作とによって前記着脱部が着脱されるものが利用され、前記動作部は、前記ロック位置において前記着脱部の前記軸線方向の動作及び前記回転方向の動作の少なくともいずれか一方を阻止し、前記解除位置において当該阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。この態様において、動作部は、どのように着脱部をロックしてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記本体には、前記着脱部が着脱される取付部(TT)が設けられ、前記取付部には、前記着脱部が前記ペンに取り付けられた状態において、前記着脱部の前記軸線方向の動作又は前記回転方向の動作のいずれか一方の動作を阻止する阻止部(TM)が設けられ、前記動作部は、前記ロック位置において前記阻止部が前記一方の動作の阻止する状態を維持し、かつ、前記一方の動作に対する他方の動作を阻止し、前記解除位置において前記阻止部の前記一方の動作の阻止が解除可能であって前記他方の動作の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。
【0010】
また、取付部に阻止部が設けられた態様において、阻止部として、どのような態様のものが設けられてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記着脱部には、内壁(NP)が軸線方向に後退するようにして形成され、当該着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記取付部と重なり合う大内径部(SS)が設けられ、前記大内径部には、壁面(NP)に当該壁面から法線方向に突出するように凸部(TP)が設けられ、前記取付部には、前記阻止部として、前記凸部と対応するように形成され、前記凸部の進入を許容する凹部(SR)が設けられ、前記凹部は、前記着脱部の前記軸線方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第1凹部(SR1)と、前記着脱部の前記回転方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第2凹部(SR2)と、を含み、前記着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記凸部と前記第2凹部とが係合して、前記凸部の前記軸線方向の移動を阻止するように形成され、前記動作部は、前記ロック位置において前記凸部が第1凹部に移動しないように前記凸部の前記回転方向の移動を阻止し、前記解除位置において前記凸部の回転移動の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。
【0011】
阻止部として、凹部が利用される態様において、凹部はどのように形成されていてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記第1凹部は、前記軸線方向に延びるように前記取付部の端部が前記軸線方向に後退して形成され、前記第2凹部は、前記第1凹部と接続され、前記回転方向に延びるように前記軸線方向凹部の最も後退した位置の壁面が前記回転方向に後退して形成され、前記阻止部として、前記第2凹部の壁面を形成するように前記回転方向に延びて、前記第2凹部に前記凸部が進入した状態において前記凸部の前記軸線方向への移動を阻止する爪部(TM)が利用されていてもよい。
【0012】
また、阻止部として、凹部が利用される態様において、動作部はどのように回転方向の移動をロックしてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記大内径部には、前記軸線方向に後退するようにして形成され、前記ロック位置において前記動作部が進入可能な退避部(TC)が設けられ、前記退避部は、前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成され、前記動作部は、前記ロック位置において前記退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部をロック状態に切り替えてもよい。
【0013】
退避部が設けられている態様において、退避部として、どのようなものが利用されてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記退避部は、前記解除位置において前記動作部が進入可能に形成され、前記動作部の前記回転方向の移動を所定の範囲(M)で許容することにより、前記着脱部の前記取付部に対する前記所定の範囲の前記回転方向の移動を許容する第1退避部(TC1)と、前記第1退避部と接続され、前記第1退避部から前記軸線方向に延びて、前記解除位置から前記ロック位置までの動作に対応する前記動作部の進入を許容する第2退避部(TC2)と、を含み、前記第2退避部が前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成されており、前記動作部は、前記着脱部が前記取付部に取り付けられたときに、前記ロック位置において前記第2退避部に位置し、前記解除位置において前記第1退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。
【0014】
また、切替部が動作部を備えている態様において、動作部は、どのように動作してもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記動作部は、前記ロック位置と前記解除位置との間で軸線方向に動作することにより、前記着脱部の状態を切り替えてもよい。
【0015】
着脱部及び、電池収容部は、ペンのどこに設けられていてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記着脱部は前記ペンの先端側に、前記電池収容部は前記ペンの後端側に、それぞれ設けられていてもよい。
【0016】
また、本発明の電子黒板装置は、上述したペン用のロックロック機構が適用されたペンを備えている。これにより、電池の収容に連動して他の部分である着脱部のロック状態を切り替えることができるペンが利用された電池黒板装置を実現することができる。
【0017】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0018】
以上、説明したように、本発明によれば、電池収容部に電池が収容されている場合には着脱部の状態がロック状態に、電池が収容されていない場合には着脱部の状態が解除状態に、それぞれ切り替えられる。このため、電池の収容に連動して、他の部分である着脱部のロック状態を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一形態に係るロック機構が適用されたペンを含む電子黒板装置の要部の斜視図。
【図2】コイン検出装置の正面図。
【図3A】ペンの拡大図。
【図3B】図3AのB−B線に関する断面図。
【図4】電池が取り出された状態のペンの斜視図。
【図5】図4のV−V線に関する断面図。
【図6】図5の一部拡大図。
【図7】ペン先部が取り外された状態のペンを示す斜視図。
【図8】図7のペン先部の部分を拡大した拡大図。
【図9A】ペン先部の内部の構造を示す斜視図。
【図9B】ペン先部の要部を取り出して展開した要部展開図。
【図10】図1のX−X線に関する断面図。
【図11】電子黒板装置の制御系の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の一形態に係るロック機構が適用されたペンを含む電子黒板装置について説明する。図1は、電子黒板装置1の要部の斜視図である。図1に示すように、電子黒板装置1は、電子黒板部2と、コイン検出装置3と、を備えている。コイン検出装置3は、電子黒板部2の右側に設けられている。
【0021】
図2は、コイン検出装置3の正面図である。図2に示すように、コイン検出装置3の前面には、電子黒板装置1の利用の対価として支払われるコインを投入するためのコイン投入口3Aが設けられている。また、コイン投入口3Aの下方には、ホルダー部3Bが設けられている。ホルダー部3Bには、複数のペン4が置かれる。なお、コイン検出装置3には、選択或いは決定をするためのボタン、電源スイッチ、ボリューム操作スイッチといった通常の電子黒板装置が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられていてもよい。
【0022】
図3Aは、ペン4の拡大図である。図3Aに示すように、ペン4は、略円筒状に形成され、ペン4の先端には、ペン4の軸線Ax上に突出部4Aが設けられている。突出部4Aはスクリーン6と接触した状態で使用されるので、突出部4Aには、摩耗が防止され、また、スクリーン6が傷つかないように耐摩耗性の高い部材が使用されている。この突出部4Aの具体的な材料としては、例えばポリアセタール、テフロン(登録商標)、ナイロン等が利用され、高い耐摩耗性材料を求めると結果的に不透明な材料が選択されることになる。一方、ペン4の後端には、他より径が大きい大径部4Cが設けられている。また、ペン4の後端側には、電池カバー部4Bが設けられている。電池カバー部4Bはペン4から着脱可能なように構成されており、ペン4は電池カバー部4Bが取り外されることにより、内部に電池を収納可能なように構成されている。
【0023】
図3Bは、図3AのB−B線に関する断面図である。また、図3Bでは、電池5が収納された状態を示している。このため、図3Bに示すように、ペン4の内部には、後端側に電池5が収容されている。ペン4の内部の先端は、透明な導光レンズ4Gにより塞がれている。導光レンズ4Gの中央には、突出部4Aが挿入される空間が軸線Axと同軸的に設けられている。導光レンズ4Gとして、例えば、透明なアクリル材が利用される。
【0024】
突出部4Aは、導光レンズ4Gの中央の空間を通じて、軸線Axに沿って、前後方向、つまり先端から後端に向かう方向(或いはその逆方向)に移動可能に取り付けられている。突出部4Aの後端には連動部材4Hが取り付けられており、連動部材4Hには先端方向に付勢するバネ4Iが取り付けられている。また、突出部4Aには後端の周囲に鍔4Atが、導光レンズ4Gの中央の空間の径には段差が、それぞれ設けられ、導光レンズ4Gの段差に鍔4Atが引っ掛かり、突出部4Aは前方への移動が制限されるように構成されている。このため、突出部4Aは、連動部材4Hを介したバネ4Iの付勢及び、前方への移動の制限により、通常時は先端から突出するように位置している。これらにより、突出部4Aがスクリーン6等に押しつけられた場合には、突出部4Aは、後方への圧力により軸線Axに沿って連動部材4Hを介してバネ4Iを圧縮しつつ後端方向に移動し、圧力が解放された場合には連動部材4Hを介したバネ4Iの付勢により再び通常の先端から突出するような位置に戻るように構成されている。また、電池5の前方であって、突出部4Aの後方には昇圧回路を有するLED基板4Dが設けられている。
【0025】
LED基板4Dには、赤外線LED4Kと、可視光LED(カラーLED)4Mとが設けられている。赤外線LED4Kは軸線Axと同軸上に位置するように配置され、可視光LED4Mは赤外線LED4Kに近い側方に配置されている。また、可視光LED4Mは、RGB値の成分がペン4毎に異なるものとなるようなものが各ペン4に設けられている。また、連動部材4Hは、軸線Axに沿って前後方向に移動可能なように構成されている。そして、突出部4Aが後方に押されて、連動部材4Hが後方に移動した場合には、図示しない他の連動部材がLED基板4D上に実装されている図示しない物理スイッチをON−OFFして、電池5からの電流を制御することによって赤外線LED4K及び可視光LED(カラーLED)4Mの発光のON−OFF制御をしている。このように、LED基板4Dは、突出部4Aへの圧力により連動部材4Hが一定以上後方に移動した場合には、電池5からの電流により、赤外線LED4Kが赤外線を、可視光LED4Mが可視光を、それぞれ出力するように、取り付けられている。また、この際、LED基板4Dは、連動部材4Hが一定以上後方に移動した押圧状態にある間は継続して赤外線LED4Kが赤外線を出力する一方で、可視光LED4Mは押圧状態から所定時間だけ可視光を出力するように構成されている。なお、所定時間として、例えば、1秒程度、或いは処理速度等によっては1秒以下の60分の3フレーム/秒が利用されてもよい。一方、押圧状態にない場合は、一定の間隔毎に赤外線LED4Kから赤外線が出力されるように、LED基板4Dは構成されている。この一定の間隔の一例として、例えば、赤外線が4分に1回出力されるようなものが利用されてよい。
【0026】
各LED4K、4Mから出力された光は、前方の突出部4Aの周囲に位置する透明な導光レンズ4Gを通過して、ペン4の先端から外部に出力される。赤外線LED4Kは軸線Axと同軸的に配置され、突出部4Aも軸線Axと同軸的に配置されている。このため、外部に出力される赤外線は、出力範囲の中心の位置が突出部4Aの中心の位置と略一致するように出力される。一方、可視光LED4Mの位置は軸線Axと一致していないが、赤外線LED4Kの近くであるため、可視光LED4Mから出力される可視光の出力範囲は、赤外線の出力範囲の中心位置から一定の範囲内に収まるように出力される。
【0027】
また、LED基板4Dは、内部に収容された電池5が供給可能な残りの電力、つまり、電池残量を検出可能に構成されている。そして、LED基板4Dは、押圧状態にない場合に一定の間隔毎に赤外線を出力するように赤外線LED4Kを制御して、検出した電池残量の情報を赤外線信号として外部に送信するように構成されている。
【0028】
図4は、電池が取り出された状態のペン4の斜視図である。図4に示すように、ペン4は、本体としての胴体部4DBと、着脱部としてのペン先部4PSと、を含んでいる。胴体部4DBには、後端側の内部に電池5を収容するための電池収容部4DSが設けられている。また、ペン先部4PSは、胴体部4DBに対して、軸線AXの方向に着脱可能なように構成されている。また、スクリーン6との接触により消耗し易い突出部4A等はペン先部4PSに設けられている。
【0029】
図5は、図4のV−V線に関する断面図である。図5に示すように、胴体部4DBの内部には、軸線方向に延びる動作部APが設けられている。動作部APの後端APKは、電池収容部4DSの内部に位置するように設けられている。そして、動作部APは、付勢手段としてのバネBBよって電池収容部4DS側に付勢されている。このため、図5に示すような電池5が電池収容部4DSに収容されていない場合には、動作部APの後端APKは、電池5の収容を妨げるような位置に位置している。一方、動作部APの先端APSは、ペン先部4PSが胴体部4DBに装着された状態においてペン先部4PSの内部に位置するように設けられている。つまり、ペン先部4PSが胴体部4DBに装着された状態において、動作部APの先端APSは、ペン先部4PSの内部に収容される。また、動作部APとバネBBとの組み合わせが本発明の切替部として機能する。
【0030】
図6は、図5の一点鎖線VIで囲まれた部分の拡大図である。図6に示すように、ペン先部4PSの内部には、動作部APの先端APSを収容する大内径部としての動作部収容部SSが形成されている。動作部収容部SSは、先端APSを収容可能なように、内壁NPが軸線AX方向の先端側に向かって後退するようにしてペン先部4PSの後端側に形成され、他よりも内径が大きい。このため、内壁NPには、動作部収容部SSの先端側の境界に段差部DSが形成されている。また、動作部収容部SSには、胴体部4DB側の端部の内壁NPに、軸線AXに向かう法線方向に突出する凸部TPが設けられている。凸部TPは、胴体部4DBにペン先部4PSが取り付けられた状態において、胴体部4DBと係合する。胴体部4DBには、動作部収容部SSの凸部TPと係合し、ペン先部4PSが取り付けられる取付部TTが設けられている。取付部TTは、ペン先部4PSが取り付け可能なように、胴体部4DBの内壁NDが軸線Ax方向に後退することにより形成されている。取付部TTの外径は、ペン先部4PSの後端に位置する動作部収容部SSの内径に対応している。また、取付部TTの外径は、動作部収容部SSが取り付けられることにより、動作部収容部SSの内壁NPと重なりあって、胴体部4DBの外径と略同一の外径を形成するように形成されている。
【0031】
図7は、ペン先部4PSが取り外された状態のペン4を示す斜視図である。図7の矢印は、軸線AXを中心とする回転方向RHを示している。また、ペン先部4PSの破線は、ペン先部4PSの内部の構造を示す想像線である。ペン先部4PSは、回転方向RHへの回転動作及び、軸線Ax方向への移動動作により胴体部4DBに対して着脱される。この際、回転方向RHの右回り方向Bが取り付けの際の回転方向RHとして、左回りAが取り外しの際の回転方向RHとして、それぞれ使用される。また、図8は、図7のペン先部4PSの部分を拡大した拡大図である。図8に示すように、取付部TTには、ペン先部4PSの着脱動作に伴って動作部収容部SSの凸部TPが進入可能なように、凹部としての進入路SRが設けられている。進入路SRは、凸部TPの軸線Ax方向の進入を許容する第1凹部としての軸線方向進入路SR1と、軸線方向進入路SR1に接続され、凸部TPの回転方向RHの進入を許容する第2凹部としての回転方向進入路SR2と、を含んでいる。軸線方向進入路SR1は取付部TTの端部が軸線Ax方向に後退した凹部として形成され、回転方向進入路SR2は軸線方向進入路SR1の最も後退した位置の壁面が回転方向RHに後退した凹部として形成されている。また、取付部TTには、回転方向進入路SR2の壁面を形成するように回転方向RHに延びる阻止部としての爪部TMが設けられている。このため、爪部TMの回転方向RHの幅Hは、回転方向進入路SR2の長さと対応している。
【0032】
一方、回転方向進入路SR2の最も後退した位置(爪部TMの根元)に対応する位置には、軸線Ax方向に所定の長さLで延びる空間部KKが形成されている。そして、動作部APの先端APSは、この空間部KKに位置するように配置されている。このため、動作部APの先端APSは、取付部TTよりも軸線Ax方向に突出し、動作部収容部SSの内壁NPに形成された段差部DSと干渉するように位置している。また、空間部KKにより、動作部APは所定の長さLに対応する範囲で軸線AX方向の前後方向(先端側が前方、後端側が後方に対応)に移動可能である。また、図8の想像線で示すように、段差部DSには、ペン先部4PSの着脱の際に段差部DSと動作部APの先端APSとの間の干渉を避けて着脱を可能にするように、動作部APの先端APSを退避させる退避部TCが設けられている。図9Aはペン先部4PSの内部の構造を示す斜視図であり、図9Bは退避部TCの説明をするためにペン先部4PSの要部を取り出して展開した要部展開図である。また、図9Bの左右方向は回転方向RHに、上下方向は軸線Ax方向に、それぞれ対応する。更に、図9Bの右側が回転方向RHの左回りの方向Aに、左側が回転方向RHの右回りの方向Bに、また、軸線Ax方向の下方向Dがペン先部4PSの先端側に、上方向Uがペン先部4PSの後端側に、それぞれ対応する。
【0033】
図9A及び、図9Bに示すように、退避部TCは、動作部APの先端APSが段差部DSと干渉を避けて進入することができるように、軸線Ax方向に段差部DSの一部が後退することにより形成されている。退避部TCは、第1退避部TC1と、第2退避部TC2と、を含んでいる。第1退避部TC1は、爪部TMの回転方向RHの幅Hと対応する所定の範囲としての回転方向RHの幅Mを有するように形成されている。また、第2退避部TC2は、第1退避部TC1よりも更に軸線Ax方向の下方向Dに段差部DSが後退することにより、第1退避部TC1の回転方向RHの右側(左回りの方向A側)の端部に形成されている。第2退避部TC2の軸線Ax方向の下方向Dの深さTは、空間部KKの所定の長さLに対応している。つまり、第2退避部TC2は、動作部APの先端APSが軸線Ax方向の前後に移動可能な範囲に対応して先端APSを進入させることができるように形成されている。また、第2退避部TC2の回転方向RHの幅は、先端APSが第2退避部TC2に配置された状態において、第2退避部TC2を形成する段差部DSが先端APSの回転方向RHへの移動を制限するように、先端APSの回転方向RHの幅に対応するように形成されている。また、凸部TPは、第2退避部TC2が形成されている位置と回転方向RHの位置が対応するように、第2退避部TC2の軸線Ax方向の後端側、つまり第2退避部TC2の上方向U側に配置されている。
【0034】
図1に戻り、電子黒板部2の前面には、表示面としてのスクリーン6と、スクリーン6の上部に配置され、音声を出力するスピーカ7とが、それぞれ設けられている。スクリーン6には、ペン4によって文字等が描かれる。ペン4によって描かれた文字等は、電子黒板部2の内部から画像として投影されることにより、スクリーン6上に表示される。スクリーン6は、透明アクリル板の裏面にプロジェクションシートが貼付される、或いは、塗装が施される等により、内部から投影される画像が鮮明に表示されるように構成されている。
【0035】
図10は、図1のX−X線に関する断面図である。図10に示すように、電子黒板部2の内部には、プロジェクタ8と、カラーカメラ9と、IRカメラ10とが設けられている。プロジェクタ8は、電子黒板部2の内部の上方に配置されている。プロジェクタ8が画像を出力する出力方向の先には球面ミラー16が、球面ミラー16が画像を反射する反射方向の先には平面ミラー17が、平面ミラー17が画像を反射する反射方向の先にはスクリーン6が、それぞれ取り付けられている。図10では、プロジェクタ8の出力方向及び範囲を示す投射ラインTL、球面ミラー16の反射方向及び範囲を示す反射ラインHL、平面ミラー17の反射方向及び範囲を示す反射ラインRL、をいずれも二点鎖線で示している。
【0036】
図10に示すように、プロジェクタ8は、電子黒板部2の内部の上方に取り付けられた支持台15によって、画像の出力方向が球面ミラー16を向くように上方向に傾けられて下方から支持されている。球面ミラー16は下端が平面ミラー17の反射ラインRLと交差することを避けて上方の一部が電子黒板部2の内部から突出するように傾斜をつけて配置されている。電子黒板部2の上部の球面ミラー16の一部が突出した部分には、球面ミラー16を覆うように、突出カバー部19が設けられている。また、球面ミラー16は、反射方向にプロジェクタ8から出力された画像をやや拡大しつつ反射するように構成されている。このため、球面ミラー16に出力された画像は、拡大されて平面ミラー17に反射される。そして、平面ミラー17は球面ミラー16から反射された画像をスクリーン6の全体に反射できるように底面から一定の高さを有する基台20の上に傾斜をつけて配置されている。これらの各ミラー16、17により、プロジェクタ8が出力した画像がスクリーン6の全面に投影される。
【0037】
各カメラ9、10は、平面ミラー17の上端の上方の互いに近い位置に配置されている。具体的には、平面ミラー17の上方にIRカメラ10が、IRカメラの上方の近い位置にカラーカメラ9が、それぞれ配置されている。図10では、カラーカメラ9の撮影範囲を破線CHで、IRカメラ10の撮影範囲を一点鎖線ISで、それぞれ示している。図10で示すように、各カメラ9、10は、スクリーン6の全面が各撮影範囲CH、ISに収まるような位置に配置されている。カラーカメラ9には、赤外線カットフィルタ9Aが設けられている。これにより、カラーカメラ9は、赤外線をカットした画像を撮影可能(例えば、840mm以下の可視光だけを撮影できるように)に構成されている。一方、IRカメラ10には、可視光カットフィルタ10Aが設けられている。これにより、IRカメラ10は、可視光をカットした画像を撮影可能(例えば、920mm以上の赤外線だけを撮影できるように)に構成されている。更に、電子黒板部2の内部には、プロジェクタ8、各カメラ9、10といった各種機器が接続され、それらを制御する制御ユニットが設けられている。
【0038】
図11は、電子黒板装置1の制御系の概略図である。図11に示すように、電子黒板部2の内部の制御ユニット11には、コイン検出装置3、各カメラ9、10、プロジェクタ8及び、スピーカ7が接続されている。その他にも制御ユニット11には、各種の周辺装置が接続され得るが、それらの図示は省略する。
【0039】
制御ユニット11は、マイクロプロセッサとその動作に必要な主記憶装置(RAM、ROM)等の周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。制御ユニット11には、制御部21と、記憶部22とが設けられている。制御部21は、各カメラ9、11が撮影した撮影結果及び、記憶部22に記憶されている各種データを適宜読み込むことにより、プロジェクタ8を通じてスクリーン6に投影すべき画像を生成するために必要な各種の演算及び、スピーカ7を通じて再生すべき音声再生信号の生成等を実行する論理的装置として構成されている。記憶部22は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように構成されている。記憶部22として、例えば、ハードディスク(磁気ディスク)、DVDROM、CDROM等の光学式記憶媒体、あるいはEEPROM等の不揮発性半導体メモリ装置といった外部記憶装置が利用されてもよい。記憶部22には、制御部21で利用されるデータとして光点データベース25、及び、カラーテーブル26が記憶されている。なお、記憶部22には、その他にも制御部21が各種処理を実行するために必要な各種のデータを記憶しているが、図示は省略した。
【0040】
次に、再度図5〜図9を参照して、ペン4の胴体部4DBとペン先部4PSとの間の着脱の流れについて説明する。まず、ペン先部4PSが胴体部4DBに取り付けられる際の流れについて説明する。図7に示すように、ペン先部4PSの取り付けは、電池5が電池収容部4DSから取り出された状態で行われる。また、拡大して図8に示すように、ペン先部4PSの内部には、凸部TPが設けられているので、ペン先部4PSが取付部TTに取り付けられる際には、この凸部TPと取付部TTの端部とが干渉し合い取り付けが妨げられる。このため、ペン先部4PSの凸部TPと取付部TTの軸線方向進入路SR1の位置とを一致させた状態で、ペン先部4PSの取り付けが行われる。この状態でペン先部4PSが軸線AX方向に沿って胴体部4DBに近づけられると、凸部TPが軸線方向進入路SR1に進入して、取付部TTの端部との干渉が回避される。
【0041】
凸部TPが軸線方向進入路SR1の最も後退した位置まで進入した後に、ペン先部4PSは、回転方向RHの右回り方向Bに回される。このペン先部4PSの回転動作に伴って、凸部TPは、軸線方向進入路SR1と接続されている回転方向進入路SR2に進入する。そして、ペン先部4PSは、凸部TPが回転方向進入路SR2の最も後退した位置に位置するまで右回り方向Bに回される。凸部TPが回転方向進入路SR2に進入している状態では、爪部TMにより凸部TPの軸線Ax方向の移動が制限される。つまり、凸部TPが回転方向進入路SR2に進入している状態では、凸部TPと爪部TMとが干渉し合って、ペン先部4PSの軸線Ax方向への移動が阻止される。
【0042】
一方、胴体部4DBの取付部TTの端部の前方には、ペン先部4PSの段差部DSと干渉するように突出する動作部APの先端部APSが位置している。但し、凸部TPが第2退避部TC2に対応する位置に設けられている一方で、先端部APSは回転方向進入路SR2の最も後退した位置に位置している。また、第1退避部TC1の幅M(図9B参照)は爪部TMの幅Hと対応している。このため、凸部TPが軸線方向進入路SR1の最も後退した位置に位置しているときには、先端部APSは第1退避部TC1の左側の端部(図9B参照。第2退避部TC2が設けられている右側の端部の反対側)に位置し、凸部TPが回転方向進入路SR2に進入する(右回り方向Bにペン先部4PSが回される)に伴って、回転方向RHに幅Mを有する第1退避部TC1に沿って回転方向RHの左側の端部から右側の端部に移動する。つまり、先端部APSと段差部DSとの干渉は第1退避部TC1が先端部APSの進入を許容することにより回避される。また、動作部APの先端部APSが第1退避部TC1に位置している場合の位置が本発明の解除位置に相当する。
【0043】
続いて、胴体部4DBの電池収容部4DSに電池5が収容される。図5に示すように、動作部APの後端APKは、電池収容部4DSまで延びており、電池5の収容を妨げるように位置している。このため、電池5が電池収容部4DSに収容されると、動作部APの後端APKが電池5によって、軸線Ax方向に押される。これにより、バネBBを圧縮しつつ、動作部APは軸線Ax方向の前方(先端方向)に移動する。図8に示すように、動作部APの先端部APSは、取付部TTの端部の前方に位置する空間部KKに配置されているので、電池5に後方から押されることにより空間部KK内を前方に移動可能である。
【0044】
一方で、凸部TPは第2退避部TC2と対応する軸線Ax方向に配置されているので、凸部TPが回転方向進入路SR2の最も後退した位置に位置している状態では、先端部APSの位置は第2退避部TC2の位置と一致する。また、第2退避部TC2は、所定の長さLに対応する深さTが形成されるように、第1退避部TC1から更に軸線Ax方向に段差部DSが後退されて形成されている。このため、先端部APSは、前方への移動が段差部DSにより妨げられず、第2退避部TC2に沿って軸線Ax方向の前方に移動することができる。一方、第2退避部TC2の回転方向RHの幅は、動作部APの先端部APSの回転方向RHの幅に対応している。このため、第2退避部TC2に進入した先端部APSは、第2退避部TC2を形成する段差部DSにより回転方向RHの移動が阻止される。従って、電池5を電池収容部4DSに収容した後には、取付部TTに取り付けられたペン先部4PSの回転方向RHの回転移動が先端APSと段差部DSとにより阻止される。このため、凸部TPが回転方向進入路SR2の最も後退した位置から回転方向RHには移動できない。一方、凸部TPと爪部TMとによって、凸部TPが回転方向進入路SR2上に位置している状態では、軸線Ax方向の移動も阻止される。従って、ペン先部4PSが回転移動できない状態では、ペン先部4PSは軸線Ax方向に移動することもできない。これにより、電池5が電池収容部4DSに収容されている状態では、ペン先部4PSの胴体部4DSからの取り外しができないロック状態が形成される。また、先端部APSが第2退避部TCに位置している場合の位置がロック位置に相当する。
【0045】
次に、ペン先部4PSが胴体部4DBから取り外される際の流れについて説明する。ペン先部4PSの胴体部4DBからの取り外しは、上述の取り付けられる際の流れの逆の流れで行われる。具体的には、まず、電池収容部4DSから電池5が取り出される。これにより、動作部APを付勢するバネBBの圧縮が解放されるので、バネBBの付勢により動作部APが元の位置に戻るように後方に移動する。また、この移動に対応して、先端部APSは第2退避部TC2から脱出して第1退避部TC1の位置まで移動する。このため、ペン先部4PSの回転方向RHへの移動の制限が解除される。
【0046】
続いて、凸部TPが回転方向進入路SR2から軸線方向進入路SR1に移動するように、ペン先部4PSが回転方向RHの左回り方向Aに回される。凸部TPが回転方向進入路SR2から脱出し、軸線方向進入路SR1に位置すれば、爪部TMによる干渉から解放され、軸線Ax方向の移動の制限が解除される。これにより、ペン先部4PSの状態がロック解除された解除状態となり、ペン先部4PSを胴体部4DSから取り外すことができる。
【0047】
以上に説明したように、この形態によれば、電池5を収容する動作とペン先部4PSの取り外しのロックとが連動され、電池5が電池収容部4DSに収容されている状態では、ペン先部4PSの取り外しができない。ペン先部4PSを取り外す場合には、先に電池5を電池収容部4DSから取り出さなければならない。つまり、電池5の収容に連動してペン先部4PSのロック状態を切り替えることができる。これにより、電池5の収容という自然な作業で、ペン先部4PSの着脱を確実にロックすることができる。このため。ペン4が使用されている状態では、ペン先部4PSは簡単に外れない。また、単純にペン先部4PSを回転させたり、軸線Ax方向に引っ張るだけではペン先部4PSを取り外すことができないので、子供の取り外しによる紛失等も抑制することができる。一方で、ペン先部4PSのロックは、電池5を取り出すことにより、簡単に解除することができるので、使用による消耗等、交換の必要性がある場合には容易にペン先部4PSを取り外して、突出部4Aを交換することができる。
【0048】
本発明は上述した形態に限らず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、電池の収容に伴って軸線Ax方向に動作する動作部APが利用されているが、動作部APはこのような形態に限定されるものではない。例えば、動作部は、電池の収容に伴って一端側を力点として動作させることにより、支点を介して他端側を動作させるように構成されていてもよい。このため、動作部が動作する方向は、例えば、支点を中心とする回転方向でもよい。つまり、動作部が動作する方向は軸線方向に限定されない。また、上述の形態では、電池収容部はペンの後端側に設けられているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、電池の形状によってはペンの中央付近に設けられていてもよい。また、同様に、上述の形態では、電池の収容に連動してロックされる部分としてペンの先端側に位置するペン先部が利用されているが、このような形態に限定されるものではない。電池の収容に連動してロックされる部分は、ペンのどの部分に設けられていてもよい。
【0049】
また、上述の形態では、回転方向の移動の阻止と、軸線方向の移動の阻止とが別の部材により実現されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、動作部には凸部が形成され、かつ、ペン先部には動作部の凸部が嵌り込む凹部が形成され、電池の収納により、動作部の凸部がペン先部の凹部に嵌り込み回転方向及び軸線方向の両方の移動を阻止するように構成されていてもよい。また、逆に、動作部に凹部が、ペン先部に凸部が形成されていてもよい。
【0050】
上述の形態では、ペン先部4PSに凸部TPが、取付部に凸部に対応する凹部が、それぞれ形成され、また、動作部が凸部に、動作部の凸部に対応する凹部がペン先部4PSに、それぞれ形成されているが、それぞれ対応する凸部と凹部とが形成されている限り、凸部又は凹部が設けられている部分は、逆の関係であってもよい。
【0051】
また、上述の形態では、第1凹部としての軸線方向進入部が軸線方向に、第2凹部としての回転方向進入部が回転方向に、それぞれ延びるように形成されているが、着脱部の軸線方向或いは回転方向の移動に伴って移動する凸部の進入を許容可能な限り、各凹部はこのような形態に限定されるものではない。例えば、第1凹部は、着脱部の軸線方向の移動に伴って着脱部を回転させながら軸線方向に対して斜め方向に凸部を誘導するような斜め方向に形成されたものでもよい。同様に、第2凹部も着脱部の回転方向の移動に伴って凸部を斜め方向に誘導するように形成されたものでもよい。
【0052】
また、上述の形態では、動作部は、着脱部の退避部に進入して、着脱部の回転を阻止するように動作しているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、取付部には、軸線方向に延びる凹部が形成され、着脱部の凸部はこの凹部に進入することにより、回転方向の移動が阻止され、動作部はロック位置において、この凸部がこの凹部から脱出することを阻止するように、凹部上に位置するように動作してもよい。つまり、動作部は、凸部の動作を阻止して、着脱部の移動を阻止するように構成されていてもよい。
【0053】
また、上述の形態では、動作部は解除位置において、大内径部に突出するように配置されているが、このように配置される形態に限定されるものではない。例えば、動作部は、解除位置においては、先端部が取付部の内部や大内径部側に突出していても取付部よりも下方に位置するといった具合に、着脱部の取り付けに干渉しないように配置され、ロック位置に移動する場合にのみ先端部が取付部等から突出して、退避部等に進入し、各移動を阻止するように構成されていてもよい。この場合、第1退避部を省略することができる。
【0054】
また、上述の形態では、ロック状態の切り替えに電池の収納に伴って移動する動作部が利用されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、電池の収納に伴って磁力のON/OFFを切り替えて、ペン先部の着脱のロック状態と解除状態とが切り替えられるように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 電子黒板装置
4 ペン
4DB 胴体部(本体)
4PS ペン先部(着脱部)
4DS 電池収容部
5 電池
AP 動作部(切替部)
BB バネ(付勢手段、切替部)
TT 取付部
SS 動作部収容部(大内径部)
TP 凸部
SR 進入路(凹部)
SR1 軸線方向進入路(第1凹部)
SR2 回転方向進入路(第2凹部)
TC 退避部
TC1 第1退避部
TC2 第2退避部
TM 爪部(阻止部)
Ax 軸線
RH 回転方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池を収容可能なペン用のロック機構及び、それが適用された電子黒板装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電池の収容に連動して動作するロック機構が存在する。このようなロック機構が適用された電子装置であって、電池が電池収容部に収容される動作に伴って、ロック部材の爪が電池の後端部と係合するように動作するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、電源状態を検出し、電磁石を利用して、電源がオンの場合に電池を機器に固定する電池引き抜き防止装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。一方、ICカードの取り外しをロックするロックツマミが非ロック状態において電池と干渉することにより、ICカードのロック忘れを防止するロック機構も知られている(例えば、特許文献3参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献4及び5が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−14308号公報
【特許文献2】国際公開第00/51194号公報
【特許文献3】特開2003−44793号公報
【特許文献4】特開平5−74431号公報
【特許文献5】特開2005−346992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ペンのペン先は、他のものと接触した状態で使用されるので、ペンの他の部分に比べて消耗が早い。このため、ペンは、ペン先部分だけ交換できるように取り外し可能に構成されている場合が多い。しかし、ペン先が簡単に外れてしまうような構成では、使用時の快適性の低下、或いは、子供の取り外しによる紛失、安全性といった各種の問題が生じてしまう場合がある。特許文献1の電子装置は、電池の収容に連動して収容した電池をロックするためのものであり、電池の収容に伴って他をロックするものではない。また、特許文献2の防止装置は、電源状態を利用して電池を固定するものであり、電池の収容に連動して他をロックするものではない。一方、特許文献3のロック機構もロックツマミの状態を手動で切り替えるものであり、電池の収納に連動するものではない。このように特許文献1〜3のいずれも他の部分のロックと電池の収納とが連動するものではない。
【0005】
そこで、本発明は、電池の収容に連動して他の部分のロック状態を切り替えることができるペン用のロック機構及び、それが適用された電池黒板装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のペン用のロック機構は、本体(4DB)に着脱可能な着脱部(4PS)と、電池(5)を収容する電池収容部(4DS)と、を備えたペン(4)に適用され、前記電池収容部には、前記着脱部の着脱をロックするロック状態と前記着脱部の着脱のロックを解除する解除状態との間で前記ペンに取り付けられた前記着脱部の状態を切り替える切替部(AP)が設けられ、前記切替部は、前記電池が前記電池収容部に収容された場合には前記ロック状態に、前記電池が電池収容部に収容されていない場合には前記解除状態に、それぞれ前記着脱部の状態を切り替えるものである。
【0007】
本発明によれば、電池収容部に電池が収容されている場合には着脱部の状態がロック状態に、電池が収容されていない場合には着脱部の状態が解除状態に、それぞれ切り替えられる。このため、電池の収容に連動して、他の部分である着脱部のロック状態を切り替えることができる。これにより、電池の収容という自然な作業で、着脱部を確実にロックできる。電力を利用するペンは電池が収容された状態で使用されるのが通常であるから、電池が収容されている場合に着脱部をロック状態とすることにより、使用時に着脱部が外れることを抑制することができる。このため、使用時の違和感や着脱部の紛失等を抑制することができる。一方で、電池を収容部から取り出すことにより、簡単に着脱部のロックを解除することができるので、着脱部の取り外しを比較的容易に行うことができる。
【0008】
切替部として、どのような態様のものが利用されてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記切替部は、前記着脱部を前記ロック状態にするロック位置と前記解除状態にする解除位置との間で動作する動作部(AP)と、前記動作部を前記解除位置に位置するように付勢する付勢手段(BB)と、を備え、前記動作部は、前記電池が収容されていない場合には前記付勢手段の付勢により前記解除位置に、前記電池が収容されている場合には前記電池の収納動作に伴って前記ロック位置に、それぞれ移動するように動作してもよい。この場合、動作部の動作を利用して、着脱部のロック状態を切り替えることができる。
【0009】
動作部として、どのような態様のものが利用されてもよい。例えば、本発明の動作部が利用される一態様において、前記ペンとして、軸線(Ax)を有するとともに、軸線方向の動作と前記軸線を中心とする回転方向(RH)の動作とによって前記着脱部が着脱されるものが利用され、前記動作部は、前記ロック位置において前記着脱部の前記軸線方向の動作及び前記回転方向の動作の少なくともいずれか一方を阻止し、前記解除位置において当該阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。この態様において、動作部は、どのように着脱部をロックしてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記本体には、前記着脱部が着脱される取付部(TT)が設けられ、前記取付部には、前記着脱部が前記ペンに取り付けられた状態において、前記着脱部の前記軸線方向の動作又は前記回転方向の動作のいずれか一方の動作を阻止する阻止部(TM)が設けられ、前記動作部は、前記ロック位置において前記阻止部が前記一方の動作の阻止する状態を維持し、かつ、前記一方の動作に対する他方の動作を阻止し、前記解除位置において前記阻止部の前記一方の動作の阻止が解除可能であって前記他方の動作の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。
【0010】
また、取付部に阻止部が設けられた態様において、阻止部として、どのような態様のものが設けられてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記着脱部には、内壁(NP)が軸線方向に後退するようにして形成され、当該着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記取付部と重なり合う大内径部(SS)が設けられ、前記大内径部には、壁面(NP)に当該壁面から法線方向に突出するように凸部(TP)が設けられ、前記取付部には、前記阻止部として、前記凸部と対応するように形成され、前記凸部の進入を許容する凹部(SR)が設けられ、前記凹部は、前記着脱部の前記軸線方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第1凹部(SR1)と、前記着脱部の前記回転方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第2凹部(SR2)と、を含み、前記着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記凸部と前記第2凹部とが係合して、前記凸部の前記軸線方向の移動を阻止するように形成され、前記動作部は、前記ロック位置において前記凸部が第1凹部に移動しないように前記凸部の前記回転方向の移動を阻止し、前記解除位置において前記凸部の回転移動の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。
【0011】
阻止部として、凹部が利用される態様において、凹部はどのように形成されていてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記第1凹部は、前記軸線方向に延びるように前記取付部の端部が前記軸線方向に後退して形成され、前記第2凹部は、前記第1凹部と接続され、前記回転方向に延びるように前記軸線方向凹部の最も後退した位置の壁面が前記回転方向に後退して形成され、前記阻止部として、前記第2凹部の壁面を形成するように前記回転方向に延びて、前記第2凹部に前記凸部が進入した状態において前記凸部の前記軸線方向への移動を阻止する爪部(TM)が利用されていてもよい。
【0012】
また、阻止部として、凹部が利用される態様において、動作部はどのように回転方向の移動をロックしてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記大内径部には、前記軸線方向に後退するようにして形成され、前記ロック位置において前記動作部が進入可能な退避部(TC)が設けられ、前記退避部は、前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成され、前記動作部は、前記ロック位置において前記退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部をロック状態に切り替えてもよい。
【0013】
退避部が設けられている態様において、退避部として、どのようなものが利用されてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記退避部は、前記解除位置において前記動作部が進入可能に形成され、前記動作部の前記回転方向の移動を所定の範囲(M)で許容することにより、前記着脱部の前記取付部に対する前記所定の範囲の前記回転方向の移動を許容する第1退避部(TC1)と、前記第1退避部と接続され、前記第1退避部から前記軸線方向に延びて、前記解除位置から前記ロック位置までの動作に対応する前記動作部の進入を許容する第2退避部(TC2)と、を含み、前記第2退避部が前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成されており、前記動作部は、前記着脱部が前記取付部に取り付けられたときに、前記ロック位置において前記第2退避部に位置し、前記解除位置において前記第1退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替えてもよい。
【0014】
また、切替部が動作部を備えている態様において、動作部は、どのように動作してもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記動作部は、前記ロック位置と前記解除位置との間で軸線方向に動作することにより、前記着脱部の状態を切り替えてもよい。
【0015】
着脱部及び、電池収容部は、ペンのどこに設けられていてもよい。例えば、本発明のペン用のロック機構の一態様において、前記着脱部は前記ペンの先端側に、前記電池収容部は前記ペンの後端側に、それぞれ設けられていてもよい。
【0016】
また、本発明の電子黒板装置は、上述したペン用のロックロック機構が適用されたペンを備えている。これにより、電池の収容に連動して他の部分である着脱部のロック状態を切り替えることができるペンが利用された電池黒板装置を実現することができる。
【0017】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0018】
以上、説明したように、本発明によれば、電池収容部に電池が収容されている場合には着脱部の状態がロック状態に、電池が収容されていない場合には着脱部の状態が解除状態に、それぞれ切り替えられる。このため、電池の収容に連動して、他の部分である着脱部のロック状態を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一形態に係るロック機構が適用されたペンを含む電子黒板装置の要部の斜視図。
【図2】コイン検出装置の正面図。
【図3A】ペンの拡大図。
【図3B】図3AのB−B線に関する断面図。
【図4】電池が取り出された状態のペンの斜視図。
【図5】図4のV−V線に関する断面図。
【図6】図5の一部拡大図。
【図7】ペン先部が取り外された状態のペンを示す斜視図。
【図8】図7のペン先部の部分を拡大した拡大図。
【図9A】ペン先部の内部の構造を示す斜視図。
【図9B】ペン先部の要部を取り出して展開した要部展開図。
【図10】図1のX−X線に関する断面図。
【図11】電子黒板装置の制御系の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の一形態に係るロック機構が適用されたペンを含む電子黒板装置について説明する。図1は、電子黒板装置1の要部の斜視図である。図1に示すように、電子黒板装置1は、電子黒板部2と、コイン検出装置3と、を備えている。コイン検出装置3は、電子黒板部2の右側に設けられている。
【0021】
図2は、コイン検出装置3の正面図である。図2に示すように、コイン検出装置3の前面には、電子黒板装置1の利用の対価として支払われるコインを投入するためのコイン投入口3Aが設けられている。また、コイン投入口3Aの下方には、ホルダー部3Bが設けられている。ホルダー部3Bには、複数のペン4が置かれる。なお、コイン検出装置3には、選択或いは決定をするためのボタン、電源スイッチ、ボリューム操作スイッチといった通常の電子黒板装置が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられていてもよい。
【0022】
図3Aは、ペン4の拡大図である。図3Aに示すように、ペン4は、略円筒状に形成され、ペン4の先端には、ペン4の軸線Ax上に突出部4Aが設けられている。突出部4Aはスクリーン6と接触した状態で使用されるので、突出部4Aには、摩耗が防止され、また、スクリーン6が傷つかないように耐摩耗性の高い部材が使用されている。この突出部4Aの具体的な材料としては、例えばポリアセタール、テフロン(登録商標)、ナイロン等が利用され、高い耐摩耗性材料を求めると結果的に不透明な材料が選択されることになる。一方、ペン4の後端には、他より径が大きい大径部4Cが設けられている。また、ペン4の後端側には、電池カバー部4Bが設けられている。電池カバー部4Bはペン4から着脱可能なように構成されており、ペン4は電池カバー部4Bが取り外されることにより、内部に電池を収納可能なように構成されている。
【0023】
図3Bは、図3AのB−B線に関する断面図である。また、図3Bでは、電池5が収納された状態を示している。このため、図3Bに示すように、ペン4の内部には、後端側に電池5が収容されている。ペン4の内部の先端は、透明な導光レンズ4Gにより塞がれている。導光レンズ4Gの中央には、突出部4Aが挿入される空間が軸線Axと同軸的に設けられている。導光レンズ4Gとして、例えば、透明なアクリル材が利用される。
【0024】
突出部4Aは、導光レンズ4Gの中央の空間を通じて、軸線Axに沿って、前後方向、つまり先端から後端に向かう方向(或いはその逆方向)に移動可能に取り付けられている。突出部4Aの後端には連動部材4Hが取り付けられており、連動部材4Hには先端方向に付勢するバネ4Iが取り付けられている。また、突出部4Aには後端の周囲に鍔4Atが、導光レンズ4Gの中央の空間の径には段差が、それぞれ設けられ、導光レンズ4Gの段差に鍔4Atが引っ掛かり、突出部4Aは前方への移動が制限されるように構成されている。このため、突出部4Aは、連動部材4Hを介したバネ4Iの付勢及び、前方への移動の制限により、通常時は先端から突出するように位置している。これらにより、突出部4Aがスクリーン6等に押しつけられた場合には、突出部4Aは、後方への圧力により軸線Axに沿って連動部材4Hを介してバネ4Iを圧縮しつつ後端方向に移動し、圧力が解放された場合には連動部材4Hを介したバネ4Iの付勢により再び通常の先端から突出するような位置に戻るように構成されている。また、電池5の前方であって、突出部4Aの後方には昇圧回路を有するLED基板4Dが設けられている。
【0025】
LED基板4Dには、赤外線LED4Kと、可視光LED(カラーLED)4Mとが設けられている。赤外線LED4Kは軸線Axと同軸上に位置するように配置され、可視光LED4Mは赤外線LED4Kに近い側方に配置されている。また、可視光LED4Mは、RGB値の成分がペン4毎に異なるものとなるようなものが各ペン4に設けられている。また、連動部材4Hは、軸線Axに沿って前後方向に移動可能なように構成されている。そして、突出部4Aが後方に押されて、連動部材4Hが後方に移動した場合には、図示しない他の連動部材がLED基板4D上に実装されている図示しない物理スイッチをON−OFFして、電池5からの電流を制御することによって赤外線LED4K及び可視光LED(カラーLED)4Mの発光のON−OFF制御をしている。このように、LED基板4Dは、突出部4Aへの圧力により連動部材4Hが一定以上後方に移動した場合には、電池5からの電流により、赤外線LED4Kが赤外線を、可視光LED4Mが可視光を、それぞれ出力するように、取り付けられている。また、この際、LED基板4Dは、連動部材4Hが一定以上後方に移動した押圧状態にある間は継続して赤外線LED4Kが赤外線を出力する一方で、可視光LED4Mは押圧状態から所定時間だけ可視光を出力するように構成されている。なお、所定時間として、例えば、1秒程度、或いは処理速度等によっては1秒以下の60分の3フレーム/秒が利用されてもよい。一方、押圧状態にない場合は、一定の間隔毎に赤外線LED4Kから赤外線が出力されるように、LED基板4Dは構成されている。この一定の間隔の一例として、例えば、赤外線が4分に1回出力されるようなものが利用されてよい。
【0026】
各LED4K、4Mから出力された光は、前方の突出部4Aの周囲に位置する透明な導光レンズ4Gを通過して、ペン4の先端から外部に出力される。赤外線LED4Kは軸線Axと同軸的に配置され、突出部4Aも軸線Axと同軸的に配置されている。このため、外部に出力される赤外線は、出力範囲の中心の位置が突出部4Aの中心の位置と略一致するように出力される。一方、可視光LED4Mの位置は軸線Axと一致していないが、赤外線LED4Kの近くであるため、可視光LED4Mから出力される可視光の出力範囲は、赤外線の出力範囲の中心位置から一定の範囲内に収まるように出力される。
【0027】
また、LED基板4Dは、内部に収容された電池5が供給可能な残りの電力、つまり、電池残量を検出可能に構成されている。そして、LED基板4Dは、押圧状態にない場合に一定の間隔毎に赤外線を出力するように赤外線LED4Kを制御して、検出した電池残量の情報を赤外線信号として外部に送信するように構成されている。
【0028】
図4は、電池が取り出された状態のペン4の斜視図である。図4に示すように、ペン4は、本体としての胴体部4DBと、着脱部としてのペン先部4PSと、を含んでいる。胴体部4DBには、後端側の内部に電池5を収容するための電池収容部4DSが設けられている。また、ペン先部4PSは、胴体部4DBに対して、軸線AXの方向に着脱可能なように構成されている。また、スクリーン6との接触により消耗し易い突出部4A等はペン先部4PSに設けられている。
【0029】
図5は、図4のV−V線に関する断面図である。図5に示すように、胴体部4DBの内部には、軸線方向に延びる動作部APが設けられている。動作部APの後端APKは、電池収容部4DSの内部に位置するように設けられている。そして、動作部APは、付勢手段としてのバネBBよって電池収容部4DS側に付勢されている。このため、図5に示すような電池5が電池収容部4DSに収容されていない場合には、動作部APの後端APKは、電池5の収容を妨げるような位置に位置している。一方、動作部APの先端APSは、ペン先部4PSが胴体部4DBに装着された状態においてペン先部4PSの内部に位置するように設けられている。つまり、ペン先部4PSが胴体部4DBに装着された状態において、動作部APの先端APSは、ペン先部4PSの内部に収容される。また、動作部APとバネBBとの組み合わせが本発明の切替部として機能する。
【0030】
図6は、図5の一点鎖線VIで囲まれた部分の拡大図である。図6に示すように、ペン先部4PSの内部には、動作部APの先端APSを収容する大内径部としての動作部収容部SSが形成されている。動作部収容部SSは、先端APSを収容可能なように、内壁NPが軸線AX方向の先端側に向かって後退するようにしてペン先部4PSの後端側に形成され、他よりも内径が大きい。このため、内壁NPには、動作部収容部SSの先端側の境界に段差部DSが形成されている。また、動作部収容部SSには、胴体部4DB側の端部の内壁NPに、軸線AXに向かう法線方向に突出する凸部TPが設けられている。凸部TPは、胴体部4DBにペン先部4PSが取り付けられた状態において、胴体部4DBと係合する。胴体部4DBには、動作部収容部SSの凸部TPと係合し、ペン先部4PSが取り付けられる取付部TTが設けられている。取付部TTは、ペン先部4PSが取り付け可能なように、胴体部4DBの内壁NDが軸線Ax方向に後退することにより形成されている。取付部TTの外径は、ペン先部4PSの後端に位置する動作部収容部SSの内径に対応している。また、取付部TTの外径は、動作部収容部SSが取り付けられることにより、動作部収容部SSの内壁NPと重なりあって、胴体部4DBの外径と略同一の外径を形成するように形成されている。
【0031】
図7は、ペン先部4PSが取り外された状態のペン4を示す斜視図である。図7の矢印は、軸線AXを中心とする回転方向RHを示している。また、ペン先部4PSの破線は、ペン先部4PSの内部の構造を示す想像線である。ペン先部4PSは、回転方向RHへの回転動作及び、軸線Ax方向への移動動作により胴体部4DBに対して着脱される。この際、回転方向RHの右回り方向Bが取り付けの際の回転方向RHとして、左回りAが取り外しの際の回転方向RHとして、それぞれ使用される。また、図8は、図7のペン先部4PSの部分を拡大した拡大図である。図8に示すように、取付部TTには、ペン先部4PSの着脱動作に伴って動作部収容部SSの凸部TPが進入可能なように、凹部としての進入路SRが設けられている。進入路SRは、凸部TPの軸線Ax方向の進入を許容する第1凹部としての軸線方向進入路SR1と、軸線方向進入路SR1に接続され、凸部TPの回転方向RHの進入を許容する第2凹部としての回転方向進入路SR2と、を含んでいる。軸線方向進入路SR1は取付部TTの端部が軸線Ax方向に後退した凹部として形成され、回転方向進入路SR2は軸線方向進入路SR1の最も後退した位置の壁面が回転方向RHに後退した凹部として形成されている。また、取付部TTには、回転方向進入路SR2の壁面を形成するように回転方向RHに延びる阻止部としての爪部TMが設けられている。このため、爪部TMの回転方向RHの幅Hは、回転方向進入路SR2の長さと対応している。
【0032】
一方、回転方向進入路SR2の最も後退した位置(爪部TMの根元)に対応する位置には、軸線Ax方向に所定の長さLで延びる空間部KKが形成されている。そして、動作部APの先端APSは、この空間部KKに位置するように配置されている。このため、動作部APの先端APSは、取付部TTよりも軸線Ax方向に突出し、動作部収容部SSの内壁NPに形成された段差部DSと干渉するように位置している。また、空間部KKにより、動作部APは所定の長さLに対応する範囲で軸線AX方向の前後方向(先端側が前方、後端側が後方に対応)に移動可能である。また、図8の想像線で示すように、段差部DSには、ペン先部4PSの着脱の際に段差部DSと動作部APの先端APSとの間の干渉を避けて着脱を可能にするように、動作部APの先端APSを退避させる退避部TCが設けられている。図9Aはペン先部4PSの内部の構造を示す斜視図であり、図9Bは退避部TCの説明をするためにペン先部4PSの要部を取り出して展開した要部展開図である。また、図9Bの左右方向は回転方向RHに、上下方向は軸線Ax方向に、それぞれ対応する。更に、図9Bの右側が回転方向RHの左回りの方向Aに、左側が回転方向RHの右回りの方向Bに、また、軸線Ax方向の下方向Dがペン先部4PSの先端側に、上方向Uがペン先部4PSの後端側に、それぞれ対応する。
【0033】
図9A及び、図9Bに示すように、退避部TCは、動作部APの先端APSが段差部DSと干渉を避けて進入することができるように、軸線Ax方向に段差部DSの一部が後退することにより形成されている。退避部TCは、第1退避部TC1と、第2退避部TC2と、を含んでいる。第1退避部TC1は、爪部TMの回転方向RHの幅Hと対応する所定の範囲としての回転方向RHの幅Mを有するように形成されている。また、第2退避部TC2は、第1退避部TC1よりも更に軸線Ax方向の下方向Dに段差部DSが後退することにより、第1退避部TC1の回転方向RHの右側(左回りの方向A側)の端部に形成されている。第2退避部TC2の軸線Ax方向の下方向Dの深さTは、空間部KKの所定の長さLに対応している。つまり、第2退避部TC2は、動作部APの先端APSが軸線Ax方向の前後に移動可能な範囲に対応して先端APSを進入させることができるように形成されている。また、第2退避部TC2の回転方向RHの幅は、先端APSが第2退避部TC2に配置された状態において、第2退避部TC2を形成する段差部DSが先端APSの回転方向RHへの移動を制限するように、先端APSの回転方向RHの幅に対応するように形成されている。また、凸部TPは、第2退避部TC2が形成されている位置と回転方向RHの位置が対応するように、第2退避部TC2の軸線Ax方向の後端側、つまり第2退避部TC2の上方向U側に配置されている。
【0034】
図1に戻り、電子黒板部2の前面には、表示面としてのスクリーン6と、スクリーン6の上部に配置され、音声を出力するスピーカ7とが、それぞれ設けられている。スクリーン6には、ペン4によって文字等が描かれる。ペン4によって描かれた文字等は、電子黒板部2の内部から画像として投影されることにより、スクリーン6上に表示される。スクリーン6は、透明アクリル板の裏面にプロジェクションシートが貼付される、或いは、塗装が施される等により、内部から投影される画像が鮮明に表示されるように構成されている。
【0035】
図10は、図1のX−X線に関する断面図である。図10に示すように、電子黒板部2の内部には、プロジェクタ8と、カラーカメラ9と、IRカメラ10とが設けられている。プロジェクタ8は、電子黒板部2の内部の上方に配置されている。プロジェクタ8が画像を出力する出力方向の先には球面ミラー16が、球面ミラー16が画像を反射する反射方向の先には平面ミラー17が、平面ミラー17が画像を反射する反射方向の先にはスクリーン6が、それぞれ取り付けられている。図10では、プロジェクタ8の出力方向及び範囲を示す投射ラインTL、球面ミラー16の反射方向及び範囲を示す反射ラインHL、平面ミラー17の反射方向及び範囲を示す反射ラインRL、をいずれも二点鎖線で示している。
【0036】
図10に示すように、プロジェクタ8は、電子黒板部2の内部の上方に取り付けられた支持台15によって、画像の出力方向が球面ミラー16を向くように上方向に傾けられて下方から支持されている。球面ミラー16は下端が平面ミラー17の反射ラインRLと交差することを避けて上方の一部が電子黒板部2の内部から突出するように傾斜をつけて配置されている。電子黒板部2の上部の球面ミラー16の一部が突出した部分には、球面ミラー16を覆うように、突出カバー部19が設けられている。また、球面ミラー16は、反射方向にプロジェクタ8から出力された画像をやや拡大しつつ反射するように構成されている。このため、球面ミラー16に出力された画像は、拡大されて平面ミラー17に反射される。そして、平面ミラー17は球面ミラー16から反射された画像をスクリーン6の全体に反射できるように底面から一定の高さを有する基台20の上に傾斜をつけて配置されている。これらの各ミラー16、17により、プロジェクタ8が出力した画像がスクリーン6の全面に投影される。
【0037】
各カメラ9、10は、平面ミラー17の上端の上方の互いに近い位置に配置されている。具体的には、平面ミラー17の上方にIRカメラ10が、IRカメラの上方の近い位置にカラーカメラ9が、それぞれ配置されている。図10では、カラーカメラ9の撮影範囲を破線CHで、IRカメラ10の撮影範囲を一点鎖線ISで、それぞれ示している。図10で示すように、各カメラ9、10は、スクリーン6の全面が各撮影範囲CH、ISに収まるような位置に配置されている。カラーカメラ9には、赤外線カットフィルタ9Aが設けられている。これにより、カラーカメラ9は、赤外線をカットした画像を撮影可能(例えば、840mm以下の可視光だけを撮影できるように)に構成されている。一方、IRカメラ10には、可視光カットフィルタ10Aが設けられている。これにより、IRカメラ10は、可視光をカットした画像を撮影可能(例えば、920mm以上の赤外線だけを撮影できるように)に構成されている。更に、電子黒板部2の内部には、プロジェクタ8、各カメラ9、10といった各種機器が接続され、それらを制御する制御ユニットが設けられている。
【0038】
図11は、電子黒板装置1の制御系の概略図である。図11に示すように、電子黒板部2の内部の制御ユニット11には、コイン検出装置3、各カメラ9、10、プロジェクタ8及び、スピーカ7が接続されている。その他にも制御ユニット11には、各種の周辺装置が接続され得るが、それらの図示は省略する。
【0039】
制御ユニット11は、マイクロプロセッサとその動作に必要な主記憶装置(RAM、ROM)等の周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。制御ユニット11には、制御部21と、記憶部22とが設けられている。制御部21は、各カメラ9、11が撮影した撮影結果及び、記憶部22に記憶されている各種データを適宜読み込むことにより、プロジェクタ8を通じてスクリーン6に投影すべき画像を生成するために必要な各種の演算及び、スピーカ7を通じて再生すべき音声再生信号の生成等を実行する論理的装置として構成されている。記憶部22は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように構成されている。記憶部22として、例えば、ハードディスク(磁気ディスク)、DVDROM、CDROM等の光学式記憶媒体、あるいはEEPROM等の不揮発性半導体メモリ装置といった外部記憶装置が利用されてもよい。記憶部22には、制御部21で利用されるデータとして光点データベース25、及び、カラーテーブル26が記憶されている。なお、記憶部22には、その他にも制御部21が各種処理を実行するために必要な各種のデータを記憶しているが、図示は省略した。
【0040】
次に、再度図5〜図9を参照して、ペン4の胴体部4DBとペン先部4PSとの間の着脱の流れについて説明する。まず、ペン先部4PSが胴体部4DBに取り付けられる際の流れについて説明する。図7に示すように、ペン先部4PSの取り付けは、電池5が電池収容部4DSから取り出された状態で行われる。また、拡大して図8に示すように、ペン先部4PSの内部には、凸部TPが設けられているので、ペン先部4PSが取付部TTに取り付けられる際には、この凸部TPと取付部TTの端部とが干渉し合い取り付けが妨げられる。このため、ペン先部4PSの凸部TPと取付部TTの軸線方向進入路SR1の位置とを一致させた状態で、ペン先部4PSの取り付けが行われる。この状態でペン先部4PSが軸線AX方向に沿って胴体部4DBに近づけられると、凸部TPが軸線方向進入路SR1に進入して、取付部TTの端部との干渉が回避される。
【0041】
凸部TPが軸線方向進入路SR1の最も後退した位置まで進入した後に、ペン先部4PSは、回転方向RHの右回り方向Bに回される。このペン先部4PSの回転動作に伴って、凸部TPは、軸線方向進入路SR1と接続されている回転方向進入路SR2に進入する。そして、ペン先部4PSは、凸部TPが回転方向進入路SR2の最も後退した位置に位置するまで右回り方向Bに回される。凸部TPが回転方向進入路SR2に進入している状態では、爪部TMにより凸部TPの軸線Ax方向の移動が制限される。つまり、凸部TPが回転方向進入路SR2に進入している状態では、凸部TPと爪部TMとが干渉し合って、ペン先部4PSの軸線Ax方向への移動が阻止される。
【0042】
一方、胴体部4DBの取付部TTの端部の前方には、ペン先部4PSの段差部DSと干渉するように突出する動作部APの先端部APSが位置している。但し、凸部TPが第2退避部TC2に対応する位置に設けられている一方で、先端部APSは回転方向進入路SR2の最も後退した位置に位置している。また、第1退避部TC1の幅M(図9B参照)は爪部TMの幅Hと対応している。このため、凸部TPが軸線方向進入路SR1の最も後退した位置に位置しているときには、先端部APSは第1退避部TC1の左側の端部(図9B参照。第2退避部TC2が設けられている右側の端部の反対側)に位置し、凸部TPが回転方向進入路SR2に進入する(右回り方向Bにペン先部4PSが回される)に伴って、回転方向RHに幅Mを有する第1退避部TC1に沿って回転方向RHの左側の端部から右側の端部に移動する。つまり、先端部APSと段差部DSとの干渉は第1退避部TC1が先端部APSの進入を許容することにより回避される。また、動作部APの先端部APSが第1退避部TC1に位置している場合の位置が本発明の解除位置に相当する。
【0043】
続いて、胴体部4DBの電池収容部4DSに電池5が収容される。図5に示すように、動作部APの後端APKは、電池収容部4DSまで延びており、電池5の収容を妨げるように位置している。このため、電池5が電池収容部4DSに収容されると、動作部APの後端APKが電池5によって、軸線Ax方向に押される。これにより、バネBBを圧縮しつつ、動作部APは軸線Ax方向の前方(先端方向)に移動する。図8に示すように、動作部APの先端部APSは、取付部TTの端部の前方に位置する空間部KKに配置されているので、電池5に後方から押されることにより空間部KK内を前方に移動可能である。
【0044】
一方で、凸部TPは第2退避部TC2と対応する軸線Ax方向に配置されているので、凸部TPが回転方向進入路SR2の最も後退した位置に位置している状態では、先端部APSの位置は第2退避部TC2の位置と一致する。また、第2退避部TC2は、所定の長さLに対応する深さTが形成されるように、第1退避部TC1から更に軸線Ax方向に段差部DSが後退されて形成されている。このため、先端部APSは、前方への移動が段差部DSにより妨げられず、第2退避部TC2に沿って軸線Ax方向の前方に移動することができる。一方、第2退避部TC2の回転方向RHの幅は、動作部APの先端部APSの回転方向RHの幅に対応している。このため、第2退避部TC2に進入した先端部APSは、第2退避部TC2を形成する段差部DSにより回転方向RHの移動が阻止される。従って、電池5を電池収容部4DSに収容した後には、取付部TTに取り付けられたペン先部4PSの回転方向RHの回転移動が先端APSと段差部DSとにより阻止される。このため、凸部TPが回転方向進入路SR2の最も後退した位置から回転方向RHには移動できない。一方、凸部TPと爪部TMとによって、凸部TPが回転方向進入路SR2上に位置している状態では、軸線Ax方向の移動も阻止される。従って、ペン先部4PSが回転移動できない状態では、ペン先部4PSは軸線Ax方向に移動することもできない。これにより、電池5が電池収容部4DSに収容されている状態では、ペン先部4PSの胴体部4DSからの取り外しができないロック状態が形成される。また、先端部APSが第2退避部TCに位置している場合の位置がロック位置に相当する。
【0045】
次に、ペン先部4PSが胴体部4DBから取り外される際の流れについて説明する。ペン先部4PSの胴体部4DBからの取り外しは、上述の取り付けられる際の流れの逆の流れで行われる。具体的には、まず、電池収容部4DSから電池5が取り出される。これにより、動作部APを付勢するバネBBの圧縮が解放されるので、バネBBの付勢により動作部APが元の位置に戻るように後方に移動する。また、この移動に対応して、先端部APSは第2退避部TC2から脱出して第1退避部TC1の位置まで移動する。このため、ペン先部4PSの回転方向RHへの移動の制限が解除される。
【0046】
続いて、凸部TPが回転方向進入路SR2から軸線方向進入路SR1に移動するように、ペン先部4PSが回転方向RHの左回り方向Aに回される。凸部TPが回転方向進入路SR2から脱出し、軸線方向進入路SR1に位置すれば、爪部TMによる干渉から解放され、軸線Ax方向の移動の制限が解除される。これにより、ペン先部4PSの状態がロック解除された解除状態となり、ペン先部4PSを胴体部4DSから取り外すことができる。
【0047】
以上に説明したように、この形態によれば、電池5を収容する動作とペン先部4PSの取り外しのロックとが連動され、電池5が電池収容部4DSに収容されている状態では、ペン先部4PSの取り外しができない。ペン先部4PSを取り外す場合には、先に電池5を電池収容部4DSから取り出さなければならない。つまり、電池5の収容に連動してペン先部4PSのロック状態を切り替えることができる。これにより、電池5の収容という自然な作業で、ペン先部4PSの着脱を確実にロックすることができる。このため。ペン4が使用されている状態では、ペン先部4PSは簡単に外れない。また、単純にペン先部4PSを回転させたり、軸線Ax方向に引っ張るだけではペン先部4PSを取り外すことができないので、子供の取り外しによる紛失等も抑制することができる。一方で、ペン先部4PSのロックは、電池5を取り出すことにより、簡単に解除することができるので、使用による消耗等、交換の必要性がある場合には容易にペン先部4PSを取り外して、突出部4Aを交換することができる。
【0048】
本発明は上述した形態に限らず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、電池の収容に伴って軸線Ax方向に動作する動作部APが利用されているが、動作部APはこのような形態に限定されるものではない。例えば、動作部は、電池の収容に伴って一端側を力点として動作させることにより、支点を介して他端側を動作させるように構成されていてもよい。このため、動作部が動作する方向は、例えば、支点を中心とする回転方向でもよい。つまり、動作部が動作する方向は軸線方向に限定されない。また、上述の形態では、電池収容部はペンの後端側に設けられているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、電池の形状によってはペンの中央付近に設けられていてもよい。また、同様に、上述の形態では、電池の収容に連動してロックされる部分としてペンの先端側に位置するペン先部が利用されているが、このような形態に限定されるものではない。電池の収容に連動してロックされる部分は、ペンのどの部分に設けられていてもよい。
【0049】
また、上述の形態では、回転方向の移動の阻止と、軸線方向の移動の阻止とが別の部材により実現されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、動作部には凸部が形成され、かつ、ペン先部には動作部の凸部が嵌り込む凹部が形成され、電池の収納により、動作部の凸部がペン先部の凹部に嵌り込み回転方向及び軸線方向の両方の移動を阻止するように構成されていてもよい。また、逆に、動作部に凹部が、ペン先部に凸部が形成されていてもよい。
【0050】
上述の形態では、ペン先部4PSに凸部TPが、取付部に凸部に対応する凹部が、それぞれ形成され、また、動作部が凸部に、動作部の凸部に対応する凹部がペン先部4PSに、それぞれ形成されているが、それぞれ対応する凸部と凹部とが形成されている限り、凸部又は凹部が設けられている部分は、逆の関係であってもよい。
【0051】
また、上述の形態では、第1凹部としての軸線方向進入部が軸線方向に、第2凹部としての回転方向進入部が回転方向に、それぞれ延びるように形成されているが、着脱部の軸線方向或いは回転方向の移動に伴って移動する凸部の進入を許容可能な限り、各凹部はこのような形態に限定されるものではない。例えば、第1凹部は、着脱部の軸線方向の移動に伴って着脱部を回転させながら軸線方向に対して斜め方向に凸部を誘導するような斜め方向に形成されたものでもよい。同様に、第2凹部も着脱部の回転方向の移動に伴って凸部を斜め方向に誘導するように形成されたものでもよい。
【0052】
また、上述の形態では、動作部は、着脱部の退避部に進入して、着脱部の回転を阻止するように動作しているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、取付部には、軸線方向に延びる凹部が形成され、着脱部の凸部はこの凹部に進入することにより、回転方向の移動が阻止され、動作部はロック位置において、この凸部がこの凹部から脱出することを阻止するように、凹部上に位置するように動作してもよい。つまり、動作部は、凸部の動作を阻止して、着脱部の移動を阻止するように構成されていてもよい。
【0053】
また、上述の形態では、動作部は解除位置において、大内径部に突出するように配置されているが、このように配置される形態に限定されるものではない。例えば、動作部は、解除位置においては、先端部が取付部の内部や大内径部側に突出していても取付部よりも下方に位置するといった具合に、着脱部の取り付けに干渉しないように配置され、ロック位置に移動する場合にのみ先端部が取付部等から突出して、退避部等に進入し、各移動を阻止するように構成されていてもよい。この場合、第1退避部を省略することができる。
【0054】
また、上述の形態では、ロック状態の切り替えに電池の収納に伴って移動する動作部が利用されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、電池の収納に伴って磁力のON/OFFを切り替えて、ペン先部の着脱のロック状態と解除状態とが切り替えられるように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 電子黒板装置
4 ペン
4DB 胴体部(本体)
4PS ペン先部(着脱部)
4DS 電池収容部
5 電池
AP 動作部(切替部)
BB バネ(付勢手段、切替部)
TT 取付部
SS 動作部収容部(大内径部)
TP 凸部
SR 進入路(凹部)
SR1 軸線方向進入路(第1凹部)
SR2 回転方向進入路(第2凹部)
TC 退避部
TC1 第1退避部
TC2 第2退避部
TM 爪部(阻止部)
Ax 軸線
RH 回転方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に着脱可能な着脱部と、電池を収容する電池収容部と、を備えたペンに適用され、
前記電池収容部には、前記着脱部の着脱をロックするロック状態と前記着脱部の着脱のロックを解除する解除状態との間で前記ペンに取り付けられた前記着脱部の状態を切り替える切替部が設けられ、
前記切替部は、前記電池が前記電池収容部に収容された場合には前記ロック状態に、前記電池が電池収容部に収容されていない場合には前記解除状態に、それぞれ前記着脱部の状態を切り替えることを特徴とするペン用のロック機構。
【請求項2】
前記切替部は、前記着脱部を前記ロック状態にするロック位置と前記解除状態にする解除位置との間で動作する動作部と、前記動作部を前記解除位置に位置するように付勢する付勢手段と、を備え、
前記動作部は、前記電池が収容されていない場合には前記付勢手段の付勢により前記解除位置に、前記電池が収容されている場合には前記電池の収納動作に伴って前記ロック位置に、それぞれ移動するように動作する請求項1に記載のペン用のロック機構。
【請求項3】
前記ペンとして、軸線を有するとともに、軸線方向の動作と前記軸線を中心とする回転方向の動作とによって前記着脱部が着脱されるものが利用され、
前記動作部は、前記ロック位置において前記着脱部の前記軸線方向の動作及び前記回転方向の動作の少なくともいずれか一方を阻止し、前記解除位置において当該阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項2に記載のペン用のロック機構。
【請求項4】
前記本体には、前記着脱部が着脱される取付部が設けられ、
前記取付部には、前記着脱部が前記ペンに取り付けられた状態において、前記着脱部の前記軸線方向の動作又は前記回転方向の動作のいずれか一方の動作を阻止する阻止部が設けられ、
前記動作部は、前記ロック位置において前記阻止部が前記一方の動作の阻止する状態を維持し、かつ、前記一方の動作に対する他方の動作を阻止し、前記解除位置において前記阻止部の前記一方の動作の阻止が解除可能であって前記他方の動作の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項3に記載のペン用のロック機構。
【請求項5】
前記着脱部には、内壁が軸線方向に後退するようにして形成され、当該着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記取付部と重なり合う大内径部が設けられ、
前記大内径部には、壁面に当該壁面から法線方向に突出するように凸部が設けられ、
前記取付部には、前記阻止部として、前記凸部と対応するように形成され、前記凸部の進入を許容する凹部が設けられ、
前記凹部は、前記着脱部の前記軸線方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第1凹部と、前記着脱部の前記回転方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第2凹部と、を含み、前記着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記凸部と前記第2凹部とが係合して、前記凸部の前記軸線方向の移動を阻止するように形成され、
前記動作部は、前記ロック位置において前記凸部が第1凹部に移動しないように前記凸部の前記回転方向の移動を阻止し、前記解除位置において前記凸部の回転移動の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項4に記載のペン用のロック機構。
【請求項6】
前記第1凹部は、前記軸線方向に延びるように前記取付部の端部が前記軸線方向に後退して形成され、
前記第2凹部は、前記第1凹部と接続され、前記回転方向に延びるように前記軸線方向凹部の最も後退した位置の壁面が前記回転方向に後退して形成され、
前記阻止部として、前記第2凹部の壁面を形成するように前記回転方向に延びて、前記第2凹部に前記凸部が進入した状態において前記凸部の前記軸線方向への移動を阻止する爪部が利用されている請求項5に記載のペン用のロック機構。
【請求項7】
前記大内径部には、前記軸線方向に後退するようにして形成され、前記ロック位置において前記動作部が進入可能な退避部が設けられ、
前記退避部は、前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成され、
前記動作部は、前記ロック位置において前記退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部をロック状態に切り替える請求項6に記載のペン用のロック機構。
【請求項8】
前記退避部は、前記解除位置において前記動作部が進入可能に形成され、前記動作部の前記回転方向の移動を所定の範囲で許容することにより、前記着脱部の前記取付部に対する前記所定の範囲の前記回転方向の移動を許容する第1退避部と、前記第1退避部と接続され、前記第1退避部から前記軸線方向に延びて、前記解除位置から前記ロック位置までの動作に対応する前記動作部の進入を許容する第2退避部と、を含み、前記第2退避部が前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成されており、
前記動作部は、前記着脱部が前記取付部に取り付けられたときに、前記ロック位置において前記第2退避部に位置し、前記解除位置において前記第1退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項7に記載のペン用のロック機構。
【請求項9】
前記動作部は、前記ロック位置と前記解除位置との間で軸線方向に動作することにより、前記着脱部の状態を切り替える請求項3〜7のいずれか一項に記載のペン用のロック機構。
【請求項10】
前記着脱部は前記ペンの先端側に、前記電池収容部は前記ペンの後端側に、それぞれ設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のペン用のロック機構。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のペン用のロック機構が適用されたペンを備えた電子黒板装置。
【請求項1】
本体に着脱可能な着脱部と、電池を収容する電池収容部と、を備えたペンに適用され、
前記電池収容部には、前記着脱部の着脱をロックするロック状態と前記着脱部の着脱のロックを解除する解除状態との間で前記ペンに取り付けられた前記着脱部の状態を切り替える切替部が設けられ、
前記切替部は、前記電池が前記電池収容部に収容された場合には前記ロック状態に、前記電池が電池収容部に収容されていない場合には前記解除状態に、それぞれ前記着脱部の状態を切り替えることを特徴とするペン用のロック機構。
【請求項2】
前記切替部は、前記着脱部を前記ロック状態にするロック位置と前記解除状態にする解除位置との間で動作する動作部と、前記動作部を前記解除位置に位置するように付勢する付勢手段と、を備え、
前記動作部は、前記電池が収容されていない場合には前記付勢手段の付勢により前記解除位置に、前記電池が収容されている場合には前記電池の収納動作に伴って前記ロック位置に、それぞれ移動するように動作する請求項1に記載のペン用のロック機構。
【請求項3】
前記ペンとして、軸線を有するとともに、軸線方向の動作と前記軸線を中心とする回転方向の動作とによって前記着脱部が着脱されるものが利用され、
前記動作部は、前記ロック位置において前記着脱部の前記軸線方向の動作及び前記回転方向の動作の少なくともいずれか一方を阻止し、前記解除位置において当該阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項2に記載のペン用のロック機構。
【請求項4】
前記本体には、前記着脱部が着脱される取付部が設けられ、
前記取付部には、前記着脱部が前記ペンに取り付けられた状態において、前記着脱部の前記軸線方向の動作又は前記回転方向の動作のいずれか一方の動作を阻止する阻止部が設けられ、
前記動作部は、前記ロック位置において前記阻止部が前記一方の動作の阻止する状態を維持し、かつ、前記一方の動作に対する他方の動作を阻止し、前記解除位置において前記阻止部の前記一方の動作の阻止が解除可能であって前記他方の動作の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項3に記載のペン用のロック機構。
【請求項5】
前記着脱部には、内壁が軸線方向に後退するようにして形成され、当該着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記取付部と重なり合う大内径部が設けられ、
前記大内径部には、壁面に当該壁面から法線方向に突出するように凸部が設けられ、
前記取付部には、前記阻止部として、前記凸部と対応するように形成され、前記凸部の進入を許容する凹部が設けられ、
前記凹部は、前記着脱部の前記軸線方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第1凹部と、前記着脱部の前記回転方向への動作に伴う前記凸部の移動経路に対応するように形成された第2凹部と、を含み、前記着脱部が前記取付部に取り付けられた状態において、前記凸部と前記第2凹部とが係合して、前記凸部の前記軸線方向の移動を阻止するように形成され、
前記動作部は、前記ロック位置において前記凸部が第1凹部に移動しないように前記凸部の前記回転方向の移動を阻止し、前記解除位置において前記凸部の回転移動の阻止を解除するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項4に記載のペン用のロック機構。
【請求項6】
前記第1凹部は、前記軸線方向に延びるように前記取付部の端部が前記軸線方向に後退して形成され、
前記第2凹部は、前記第1凹部と接続され、前記回転方向に延びるように前記軸線方向凹部の最も後退した位置の壁面が前記回転方向に後退して形成され、
前記阻止部として、前記第2凹部の壁面を形成するように前記回転方向に延びて、前記第2凹部に前記凸部が進入した状態において前記凸部の前記軸線方向への移動を阻止する爪部が利用されている請求項5に記載のペン用のロック機構。
【請求項7】
前記大内径部には、前記軸線方向に後退するようにして形成され、前記ロック位置において前記動作部が進入可能な退避部が設けられ、
前記退避部は、前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成され、
前記動作部は、前記ロック位置において前記退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部をロック状態に切り替える請求項6に記載のペン用のロック機構。
【請求項8】
前記退避部は、前記解除位置において前記動作部が進入可能に形成され、前記動作部の前記回転方向の移動を所定の範囲で許容することにより、前記着脱部の前記取付部に対する前記所定の範囲の前記回転方向の移動を許容する第1退避部と、前記第1退避部と接続され、前記第1退避部から前記軸線方向に延びて、前記解除位置から前記ロック位置までの動作に対応する前記動作部の進入を許容する第2退避部と、を含み、前記第2退避部が前記動作部の前記回転方向の移動を阻止することにより前記取付部に対する前記着脱部の前記回転方向の移動を阻止するように形成されており、
前記動作部は、前記着脱部が前記取付部に取り付けられたときに、前記ロック位置において前記第2退避部に位置し、前記解除位置において前記第1退避部に位置するように動作することにより、前記着脱部のロック状態を切り替える請求項7に記載のペン用のロック機構。
【請求項9】
前記動作部は、前記ロック位置と前記解除位置との間で軸線方向に動作することにより、前記着脱部の状態を切り替える請求項3〜7のいずれか一項に記載のペン用のロック機構。
【請求項10】
前記着脱部は前記ペンの先端側に、前記電池収容部は前記ペンの後端側に、それぞれ設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のペン用のロック機構。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のペン用のロック機構が適用されたペンを備えた電子黒板装置。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−98765(P2012−98765A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243166(P2010−243166)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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