説明

ホイールコンベア

【課題】従来のホイールコンベアは、側部フレームに固定軸を通し回転ホイールを取り付けたり、固定されたホイール収納部構造を有しており、搬送や保管に空間一定の空間を取らなければならない課題があった。
【解決手段】側部フレームと、上面にホイールユニット取付溝を設ける板状ステー材と、板状ステー材の上面に設けたホイールユニット取付溝に挿入可能な固定突起を有するホイールユニットとを有し、ホイールユニットが、2つのホイール取付体と、2つのホイール取付体の間に回転自在に設けられるホイールとからなり、側部フレーム間に長手方向に亘って設けられる板状ステー材の上に、ホイールユニットの1つ又は複数を側部フレームの長手方向に列状に着脱自在に取り付けるとともに幅方向に1つ又は複数を並列又は千鳥状に着脱自在に取り付けられるホイールコンベアによる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被搬送品を連続して搬送するホイールコンベアに係る。詳細には小さな被搬送物を搬送可能な多数の小輪のホイールを多数並列してコンベアを組み立ててなるホイールコンベアに係る。
【背景技術】
【0002】
多数の小輪のホイールを多数並列してコンベアを組み立ててなるホイールコンベアについては、特許第3002403号公報(従来技術1)に開示がある。従来技術1は、「長手方向に沿って溝部を設けた両側のコンベヤフレームと、これら両側のコンベヤフレームの溝部に端部がスライド可能に嵌合され、両側のコンベヤフレームを連結する複数の横継ぎ部材と、前記両側のコンベヤフレーム間に複数並設され、ローラ部を有するとともにこのローラ部の両端から突設された軸部を有するホイールと、細長状に形成され、その長手方向に沿って前記ホイールが回転自在に嵌合される複数のホイール収納凹部が形成されるとともに、これら各ホイール収納凹部の縁部に前記ホイールの軸部が回転自在に軸支される軸受溝が形成され、かつ、前記横継ぎ部材に嵌合する複数の嵌合部が形成されたホイールフレームとを有しているホイールユニットとを具備していることを特徴とするコンベヤ」という構成を有する。
【特許文献1】特許第3002403号公報(従来技術1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的に小型の被搬送物をコンベアで搬送する場合、ローラーコンベアでは、ローラー間に被搬送物が落ち込みやすい課題があった。
【0004】
従来技術1のホイールユニットは、固定されたホイール収納部構造を有しており、搬送や保管に一定の空間を取らなければならない課題があった。
【0005】
また、従来技術1のホイールユニットは、ホイールの軸部が軸受溝に上から係合しているだけなので上方へ脱却しやすい課題があった。
【0006】
更に、従来技術1の「両側のコンベヤフレームの溝部に端部がスライド可能に嵌合され、両側のコンベヤフレームを連結する複数の横継ぎ部材」は、その上に「ホイールフレームの嵌合部」が嵌合されるが、その嵌合部の間隔に合わせた位置に固定するため両側のコンベアフレームに設けたボルト孔に位置させ、フレーム外側から一つ一つの「棒状の横継ぎ部材」をボルト締め等の作業により決められた位置に固定するため、組み立て作業に時間が係る課題があった。
【0007】
同様に従来技術1のホイールコンベアを解体する場合も、多数の「棒状の横継ぎ部材」のボルトを取り外す作業を行わないと解体できないため、作業が煩雑になる課題があった。
【0008】
ホイールコンベアに斜度を付けて設置したい場合、側部フレームの端部に何らかの部材を持ってきて高さを付加する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、両側に並行して設けられる側部フレームと、板状体からなり側部フレーム間に掛け渡されて取り付けられるとともに上面にホイールユニット取付溝を設ける板状ステー材と、板状ステー材のホイールユニット取付溝に挿入可能な固定突起を有するホイールユニットとを有し、
ホイールユニットが、並行して設けられる2枚のホイール取付体と、2枚のホイール取付体の間に回転軸によって回転自在に設けられる円筒状のホイールとの組合わせからなり、
それぞれのホイール取付体は、ホイールの回転軸を回転自在に軸支する回転軸受孔をホイール取付体長手方向に複数互いに向かい合う位置に設けるとともに、支持部をホイール取付体長手方向に複数互いの対面方向に突出して設けてあり、2枚のホイール取付体の間に、回転軸受孔に回転軸を挿入してホイールを回転自在に設けた状態において、2枚のホイール取付体の支持部の突出端部は、対面側のホイール取付体の内側面に設けた支持受け部に係合して組み立てられるホイールユニットであり、
側部フレーム間に1つ又は複数長手方向に亘って設けられる板状ステー材の上に、ホイールユニットの1つ又は複数を側部フレームの長手方向に列状に着脱自在に取り付けるとともに幅方向に1つ又は複数を並列又は千鳥状に着脱自在に取り付けられることを特徴とするホイールコンベアを提案する。
【0010】
更に、両側に並行して設けられる側部フレームと、板状体からなり側部フレーム間に掛け渡されて取り付けられるとともに上面にホイールユニット取付溝を設ける板状ステー材と、板状ステー材のホイールユニット取付溝に挿入可能な固定突起を有するホイールユニットとを有し、
ホイールユニットが、並行して設けられる2枚のホイール取付体と、2枚のホイール取付体の間に回転軸によって回転自在に設けられる円筒状のホイールとの組合わせからなり、
それぞれのホイール取付体は、ホイールの回転軸を回転自在に軸支する回転軸受孔をホイール取付体長手方向に複数互いに向かい合う位置に設けるとともに、支持部をホイール取付体長手方向に複数互いの対面方向に突出して設けてあり、2枚のホイール取付体の間に、回転軸受孔に回転軸を挿入してホイールを回転自在に設けた状態において、2枚のホイール取付体の支持部の突出端部は、対面側のホイール取付体の内側面に設けた支持受け部に係合して組み立てられるホイールユニットであり、
側部フレーム間に1つ又は複数長手方向に亘って設けられる板状ステー材の上に、ホイールユニットの1つ又は複数を側部フレームの長手方向に列状に着脱自在に取り付けるとともに幅方向に1つ又は複数を並列又は千鳥状に着脱自在に取り付けられるとともに、
ホイールコンベアの端部に、それぞれの側部フレームに回動支点を有し両側部フレーム間に亘って設けられホイール端部を挟持するとともに回動し立設させて脚部とする脚部兼用補強部材を有することを特徴とするホイールコンベアを提案する。
【0011】
また、ホイールユニットのそれぞれのホイール取付体は、同形状からなり、それぞれホイール取付体長手方向において回転軸受孔を挟んだ両側にホイールの円筒直径より広い間隔で互い違いに支持部と支持受け部を有するホイール取付体である0009欄又は0010欄記載のホイールコンベアを提案する。
【0012】
更に、側部フレームが、互いに平行に設けられ、フレーム対面側に長手方向に亘ってスライド係合溝を設けるとともに、板状ステー材の両端部にスライド係合部を設け、スライド係合部が、側部フレームのスライド係合溝と係合かつ側部フレーム長手方向にスライド可能であり、かつ側部フレーム長手方向に互いに連接して設けられる複数の板状ステー材がホイールユニットの載置により連結されてスライド可能な板状ステー材である0009欄又は0010欄又は0011欄記載のホイールコンベアを提案する。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、一つ一つのホイールユニットが、組み立て式であるため、部品毎に分解してコンパクトに保管、搬送ができる効果がある。又、ホイールがホイール取付体の回転軸受孔に回転軸によって回転自在に軸支するためホイールが搬送中に脱却するおそれが減少した。
【0014】
更に、請求項2に係る発明によれば、ホイールコンベアの端部に脚部兼用補強部材を設けたことにより、両側部フレーム間を挟みつけて構造が補強されて安定性が向上するとともに、ホイールコンベアに斜度を付けて設置したい場合、脚部兼用補強部材を回動支点を中心に回動させ、立設することによりホイールコンベアの端部の高さを容易に得ることが可能になった。
【0015】
また、請求項3に係る発明によれば、一つ一つのホイールユニットが、同形の2つのホイール取付体からなるため、従来と比べ製造が容易で製造効率が向上し、製造コストも減少する効果がある。
【0016】
更にまた、請求項4に係る発明であると、板状ステー材は、側部フレームにボルト締め等の固定作業を必要とせず、上に載置されるホイールユニットにより互いに連結されてスライド可能となるため、従来技術1等と比較して組み立て作業が非常に容易となるとともになるとともに、解体作業もホイールコンベアの長手方向一端部から連結したまま全部の板状ステー材を全部のホイールユニットとともに引っ張りスライドさせることにより側部フレームから抜き取り解体できる。したがってコンベア解体作業が非常に短時間かつ容易に行うことが可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1乃至図16は、この発明の実施形態を示すもので、図1は1つのホイールユニットの組み立て部分平面図、図2は、図1のAA矢視図、図3は1つのホイールユニットの分解平面図、図4はホイール取付板の内側面を示す図3のBB矢視図、図5はこの発明の実施形態であるホイールコンベアの一部ホイールユニットを除いた部分平面図、図6は同じく一部ホイールユニットを除いた正面図、図7は同じく拡大正面説明図、図8はこの発明の実施形態である板状ステー材1つの平面図、図9は同じく1つの板状ステー材の側部端面図、図10及び図11は板状ステー材に取り付けられるスライド係合部の側面図及び平面図、図12はこの発明の実施形態である側部フレームの横断面図、図13はこの発明の実施形態である脚部兼用補強部材を設けたホイールコンベアの端部の平面図、図14は同じく脚部兼用補強部材を設けたホイールコンベアの端部の正面図、図15は同じく脚部兼用補強部材を立設した場合の正面図、図16は同じく脚部兼用補強部材を立設した場合の側面図である。
【0018】
この発明のホイールコンベアの1つの実施形態について上記図1乃至図15に基づいて説明する。ホイールコンベアCは、両側に並んで平行に設けられる側部フレーム1、1と、板状体からなり側部フレーム1、1間に掛け渡されて取り付けられるとともに上面に側部フレーム1とは直交する方向にホイールユニット取付溝20を設ける板状ステー材2と、板状ステー材2の上面に設けたホイールユニット取付溝20に挿入可能な固定突起43を有するホイール取付体4とホイール5とからなるホイールユニット3と、ホイールコンベアの端部にそれぞれの側部フレーム1、1に回動中心60を有し両側部フレーム1、1間に亘って設けられる脚部兼用補強部材6とを有している。
【0019】
側部フレーム1、1は、ホイールコンベアCの側部に互いに平行に設けられ、それぞれの側部フレーム1が、フレーム対面側(内側)に長手方向に亘って開口するスライド係合溝10を設けている。スライド係合溝10は、側部フレーム1長手方向端部で開口しており端部用蓋11を着脱可能に設けている。この実施例では側部フレーム1は、下面側にも係合凹部12を設けており、取付台7に着脱自在に取り付けられるが、床面等の平面に直に置くことも可能である。
【0020】
板状ステー材2は、平面形状長方形である板状体であり、上面に側部フレーム1の長手方向とは直交するコンベア幅方向に向かうホイールユニット取付溝20を設ける。板状ステー材2の大きさは、この実施例ではおおよそ長さ30mm〜600mm、幅40mm前後、厚さ7mm前後である。板状ステー材2及びホイールユニット取付溝20において幅はコンベア(側部フレーム)長手方向、長さはコンベア幅方向を示す。
【0021】
ホイールユニット取付溝20は、図8に示すような中広の凹溝からなり、板幅方向に平行に並んで設けられるが、ホイールコンベアCの大きさ、形状などにより溝の本数、間隔は適宜である。この実施形態では、ホイールユニット取付溝20は、フレーム長手方向に並列する平行な5本溝からなる。この実施形態では中央のホイールユニット取付溝20bは、図9及び図10に示すスライド係合部21を板状ステー材2の両端部に取り付けて設けるときにビス止めするビス止め用孔を兼用している。中央溝20bの両側のそれぞれ2本のホイールユニット取付溝20aは、この実施例では互いに6.25mmの間隔で平行に設けられている。
【0022】
板状ステー材2は、その両端部に図9及び図10に示すスライド係合部21をビスによって取り付け固定しており、側部フレーム1の取付溝10と係合かつ側部フレーム長手方向にスライド可能である。スライド係合部21は、中央に板状ステー材2の中央溝20bと対応するビス孔21bを設けており図示しないビスによって板状ステー材2の中央溝20bに取り付けられる。スライド係合部21の4つの突起21aは、4つのホイールユニット取付溝20aに対応する位置に設けられているためそれぞれ4つのホイールユニット取付溝20aに挿入するためビス止めにより確実に固定される。スライド係合部21の他の実施形態としては、板状ステー材2の両側端部に一体で、側部フレーム1の取付溝10と係合かつ側部フレーム長手方向にスライド可能な形状で形成してもよい。
【0023】
ホイールユニット3は、並行して設けられる2枚の板状体を含んで形成されるホイール取付体4と、2枚のホイール取付体4の間に回転軸50によって回転自在に設けられる円筒状のホイール5とからなる。1つのホイール5の円筒体51は、円筒直径8mm前後、円筒長さ10mm前後であるが大きさは限定されない。
【0024】
それぞれのホイール取付体4は、この実施形態では同形状であり、平面を示す図3及び1つのホイール取付体4の内側面を示す図4のように、板状体の下面に下方に突出する固定突起43を適宜間隔を空けて複数設けるとともに、ホイール5の回転軸50を回転自在に軸支する回転軸受孔40をホイール取付体長手方向に複数互いに向かい合う位置に設け、かつホイール取付体長手方向に複数互いの対面方向に突出する支持部41を設けている。支持部41は、この実施例では上下それぞれに突出する2本の棒状支持部からなる。それぞれの固定突起43は、ホイール取付体4の長手方向に開閉自在な二つに分れた突起からなり中広の凹溝のホイールユニット取付溝20に着脱自在に挿入して、ホイールユニット3を板状ステー材2に取り付ける。
【0025】
2枚のホイール取付体4の支持部41の突出端部41aは、対面側のホイール取付体4の内側面に設けた支持受け部42に互いに係合する。ホイール5は、円筒体51の両端面に一体に突設する回転軸50を2枚のホイール取付体4の回転軸受孔40に挿入してホイール5を回転自在に設けた状態で、上下の支持部41の突出端部41aも対面側のホイール取付体4の内側面に設けた上下の支持受け部42に互いに係合してホイールユニット3が組み立てられる。
【0026】
ホイール取付体4の支持部41及び支持受け部42は、それぞれの回転軸受孔40を挟んだ両側にホイール5の円筒体直径より広い間隔で互い違いに配設される。
【0027】
ホイール取付体4の他の実施形態としては、支持部41を1枚の板状支持部で形成してもよい。また、ホイール取付体4の長手方向に順次支持部41、回転軸受孔40、支持受け部42、回転軸受孔40、支持部41、回転軸受孔40−−−と繰り返し配設される配設順を支持部41、回転軸受孔40、支持部41、回転軸受孔40、支持受け部41、回転軸受孔40、支持受け部41−−−という配設にしてもよい。更に同形で無いホイール取付体4の組合わせとしてもよい。
【0028】
脚部兼用補強部材6は、平面視コ字形状の板状体をホイールコンベアCの一端部又は両端部に側部フレーム1、1間に亘って設けられる。脚部兼用補強部材6は、それぞれの側部フレーム1、1の端部13から一定の距離が離れた位置に回動支点60を有するとともに、回動支点60とフレーム端部13との間に長孔61を設け、長孔61の適宜位置で固定ボルト62によって両側部フレーム1、1に固定される。また、固定ボルト62を緩めて回動支点60を中心に下方に約90度角回動させて図15、図16に示すように脚部として立設することができる。脚部兼用補強部材6は、立設された状態で固定ボルト62を長孔61の側部フレーム1、1の下面に接する高さ位置でボルト締めして固定することができる。63は、脚部兼用補強部材6に取り付けられる高さ調節用ボルトである。
【0029】
次に、この発明のホイールコンベアCの実施形態について組み立て方法、及び解体方法について説明する。側部フレーム1は、床面や台などの平面に取り付けられるか、又は係合凹部12により取付台7に固定されるが、長手方向の端部用蓋11を1つのみ取り付ける。板状ステー材2は、それぞれ予め両側端部にスライド係合部21をビス止めして設けておく。板状ステー材2のホイールユニット取付溝20を上面側にして板状ステー材2の左右両端部に設けられたスライド係合部21を、側部フレーム1のスライド係合溝10に、端部用蓋11が取り付けられていない端部の開口部から順次係合させスライドさせて側部フレーム1、1間に設けていく。設けられる板状ステー材2の数は、ホイールコンベアCの長さ、板状ステー材2の幅、ホイールユニット取付溝20のピッチ、ホイールユニット3の固定突起43の間隔などにより異なる。図5に示す実施例では隣接する板状ステー材2とは、ステー材幅程度の一定の間隔を空けて側部フレーム1の長手方向に適宜数設けられる。適宜数の板状ステー材2が設けられた後、側部フレーム1の端部開口部に端部用蓋11を取り付けて板状ステー材2が外れないようにする。通常、ホイールコンベアCを平面に設置する場合は、側部フレーム1の端部開口部に端部用蓋11を取り付けた後、脚部兼用補強部材6をフレーム端部13を覆うように取り付けて、固定ボルト62を側部フレーム1に設けてあるボルト孔に挿入して固定する。
【0030】
また、ホイールコンベアCを斜度を有するようにして設置したい場合は、側部フレーム1の一端部に設けられた脚部兼用補強部材6の固定ボルト62を緩めて回動支点60を中心に下方に約90度角回動させて図15、図16に示すように脚部として立設することにより一端部側を高くして斜度を設ける。このとき高さ調節用ボルト63によって高さを調節することができる。
【0031】
ホイールユニット3は、予め或いは現場で2つのホイール取付体4と多数のホイール5を組み合わせて組み立てておく。すなわちホイール5の両側の回転軸50を回転軸受孔40に挿入させ、支持部端部41aを対面側の支持受け部42に挿入させて組み立てる。
【0032】
組み立てられたホイールユニット3は、下部に突出した固定突起43を、板状ステー材2のホイールユニット取付溝20に順次挿入して固定していく。このとき1つのホイールユニット3は、複数の板状ステー材2に亘って設けられる。1つのホイールユニット3の固定突起43は、少なくとも隣接する2つ以上の板状ステー材2に亘って挿入されるため、側部フレーム1の長手方向の複数の板状ステー材2は、ホイールユニット3によって連結される。図5に示すようにホイールユニット3をホイール5の位置が長手方向に少しずつずれる千鳥状に設けると、全部の板状ステー材2がホイールユニット3によって連結される。また、板状ステー材2の幅及びホイールユニット取付溝20aが設けられる間隔と、固定突起43が設けられる間隔は、同期するような間隔で設けられている。
【0033】
ホイールユニット3の板状ステー材2への配設は、千鳥状の他、ホイール5が横並びになる並列状に設けてもよい。ホイールユニット3は、側部フレーム1、1の間の板状ステー材2の上に長手方向及び幅方向に多数列着脱自在に設けて、1つのホイールコンベアCは組み立てられる。
【0034】
また、ホイールコンベアCの解体方法は、側部フレーム1の一方側の端部用蓋11を外して、その端部から板状ステー材2を引き出すことによって、全体の板状ステー材2とホイールユニット3が連結したまま、スライド係合部21が側部フレーム1のスライド係合溝10内をスライドして側部フレーム1から取り外される。側部フレーム1から非常に短時間で全部の板状ステー材2とホイールユニット3が取り外され、その後にホイールユニット3を板状ステー材2から取り外したり、ホイールユニット3を解体したりすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
この発明は、比較的小さな被搬送物を搬送可能なコンベアとして、様々な場所の形態に応じてコンベアの長さや幅を変化させて組み立てることができるため、様々な搬送センターや工場等で利用の可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】この発明の実施形態を示すもので、1つのホイールユニットの組み立て部分平面図
【図2】図1のAA矢視図
【図3】同じく1つのホイールユニットの分解平面図
【図4】同じく1つのホイール取付板の内側面を示す図3のBB矢視図
【図5】この発明の実施形態であるホイールコンベアの一部ホイールユニットを除いた部分平面図
【図6】同じく一部ホイールユニットを除いた正面図
【図7】同じく拡大正面説明図
【図8】この発明の実施形態である板状ステー材1つの平面図
【図9】同じく1つの板状ステー材の側部端面図
【図10】同じく板状ステー材に取り付けられるスライド係合部の側面図
【図11】同じく板状ステー材に取り付けられるスライド係合部の平面図
【図12】この発明の実施形態である側部フレームの横断面図
【図13】この発明の実施形態である脚部兼用補強部材を設けたホイールコンベアの端部の平面図
【図14】この発明の実施形態である脚部兼用補強部材を設けたホイールコンベアの端部の正面図
【図15】この発明の実施形態である脚部兼用補強部材を立設した場合の正面図
【図16】この発明の実施形態である脚部兼用補強部材を立設した場合の側面図
【符号の説明】
【0037】
C ホイールコンベア
1 側部フレーム
10 スライド係合溝
11 端部用蓋
12 係合凹部
13 フレーム端部
2 板状ステー材
20 ホイールユニット取付溝
20a 取付溝
20b 中央溝(ビス止め用)
21 スライド係合部
3 ホイールユニット
4 ホイール取付体
40 回転軸受孔
41 支持部
41a 支持部端面
42 支持受け部
43 固定突起
5 ホイール
50 回転軸
51 円筒体
6 脚部兼用補強部材
60 回動支点
61 長孔
62 ボルト
63 高さ調節用ボルト
7 取付台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側に並行して設けられる側部フレームと、板状体からなり側部フレーム間に掛け渡されて取り付けられるとともに上面にホイールユニット取付溝を設ける板状ステー材と、板状ステー材のホイールユニット取付溝に挿入可能な固定突起を有するホイールユニットとを有し、
ホイールユニットが、並行して設けられる2つのホイール取付体と、2つのホイール取付体の間に回転軸によって回転自在に設けられる円筒状のホイールとの組合わせからなり、
それぞれのホイール取付体は、ホイールの回転軸を回転自在に軸支する回転軸受孔及び支持受け孔を長手方向の複数位置に設けている取付板と、取付板にホイール取付体長手方向に複数互いの対面方向に突出して設けられる支持部とからなり、2枚の取付板の間に回転軸受孔に回転軸を挿入してホイールを回転自在に設けるとともに、それぞれのホイール取付体の支持部の突出端部は、対面側のホイール取付体に設けた支持受け部に係合して組み立てられるホイールユニットであり、
側部フレーム間に1つ又は複数長手方向に亘って設けられる板状ステー材の上に、ホイールユニットの1つ又は複数を固定突起を板状ステー材のホイールユニット取付溝に挿入して側部フレームの長手方向に列状に着脱自在に取り付けるとともに幅方向に1つ又は複数を並列又は千鳥状に着脱自在に取り付けられることを特徴とするホイールコンベア。
【請求項2】
両側に並行して設けられる側部フレームと、板状体からなり側部フレーム間に掛け渡されて取り付けられるとともに上面にホイールユニット取付溝を設ける板状ステー材と、板状ステー材のホイールユニット取付溝に挿入可能な固定突起を有するホイールユニットとを有し、
ホイールユニットが、並行して設けられる2つのホイール取付体と、2つのホイール取付体の間に回転軸によって回転自在に設けられる円筒状のホイールとの組合わせからなり、
それぞれのホイール取付体は、ホイールの回転軸を回転自在に軸支する回転軸受孔及び支持受け孔を長手方向の複数位置に設けている取付板と、取付板にホイール取付体長手方向に複数互いの対面方向に突出して設けられる支持部とからなり、2枚の取付板の間に回転軸受孔に回転軸を挿入してホイールを回転自在に設けるとともに、それぞれのホイール取付体の支持部の突出端部は、対面側のホイール取付体に設けた支持受け部に係合して組み立てられるホイールユニットであり、
側部フレーム間に1つ又は複数長手方向に亘って設けられる板状ステー材の上に、ホイールユニットの1つ又は複数を固定突起を板状ステー材のホイールユニット取付溝に挿入して側部フレームの長手方向に列状に着脱自在に取り付けるとともに幅方向に1つ又は複数を並列又は千鳥状に着脱自在に取り付けられるとともに、
ホイールコンベアの端部に、それぞれの側部フレームに回動支点を有し両側部フレーム間に亘って設けられホイール端部を挟持するとともに回動し立設させて脚部とする脚部兼用補強部材を有することを特徴とするホイールコンベア。
【請求項3】
ホイールユニットのそれぞれのホイール取付体は、同形状からなり、それぞれホイール取付体長手方向において回転軸受孔を挟んだ両側にホイールの円筒直径より広い間隔で互い違いに支持部と支持受け部を有するホイール取付体である請求項1又は請求項2記載のホイールコンベア。
【請求項4】
側部フレームが、互いに平行に設けられ、フレーム対面側に長手方向に亘ってスライド係合溝を設けるとともに、板状ステー材の両端部にスライド係合部を設け、スライド係合部が、側部フレームのスライド係合溝と係合かつ側部フレーム長手方向にスライド可能であり、かつ側部フレーム長手方向に互いに連接して設けられる複数の板状ステー材がホイールユニットの載置により連結されてスライド可能な板状ステー材である請求項1又は請求項2又は請求項3記載のホイールコンベア。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate