説明

ホウ素含有化合物及びその製造方法

【課題】有機EL素子やN型半導体の発光材料等として有用で新規なホウ素含有化合物及び該化合物を用いて得られるホウ素含有重合体、並びに、ホウ素含有化合物やホウ素含有重合体を安価に製造することを可能とするホウ素含有化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】ホウ素原子及び二重結合を有する、式1のホウ素含有化合物を含む発光材料。


(式中、点線の円弧は、ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを表す。ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分における点線部分は、少なくとも1対の原子が二重結合で結ばれることを表し、該二重結合が環構造と共役していてもよい。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。X1、X2、R1及びR2は、水素原子又は1価の置換基を表す。)


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホウ素原子及び二重結合を有するホウ素含有化合物を含む発光材料であって、
該ホウ素含有化合物は、下記式(1);
【化1】

(式中、点線の円弧は、ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを表す。ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分における点線部分は、少なくとも1対の原子が二重結合で結ばれることを表し、該二重結合が環構造と共役していてもよい。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。X及びXは、同一若しくは異なって、水素原子、又は環構造の置換基となる1価の置換基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子又は1価の置換基を表す。)で表されることを特徴とする発光材料。
【請求項2】
前記ホウ素含有化合物は、発光量子収率が、20〜100%であることを特徴とする請求項1に記載の発光材料。
【請求項3】
前記ホウ素含有化合物は、式(1)におけるR及びRが、同一若しくは異なって、炭素数1〜30の直鎖状若しくは分岐状炭化水素基、又は、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光材料。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の発光材料を用いて形成されることを特徴とする発光デバイス。
【請求項5】
ホウ素原子及び二重結合を有するホウ素含有化合物であって、
該ホウ素含有化合物は、下記式(1);
【化2】

(式中、点線の円弧は、ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを表す。ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分における点線部分は、少なくとも1対の原子が二重結合で結ばれることを表し、該二重結合が環構造と共役していてもよい。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。X及びXは、同一又は異なって、環構造の置換基となる1価の置換基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子又は1価の置換基を表す。)で表され、上記X及びXの少なくとも一方は、末端部に2つの原子が二重結合で結ばれた構造を有し、該2つの原子のうちの一方の原子で点線の円弧部分を形成する環構造と結合した構造を有することを特徴とするホウ素含有化合物。
【請求項6】
ホウ素原子及び二重結合を有するホウ素含有化合物を含む単量体成分を重合して得られるホウ素含有重合体であって、
該ホウ素含有化合物は、下記式(1);
【化3】

(式中、点線の円弧は、ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを表す。ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分における点線部分は、少なくとも1対の原子が二重結合で結ばれることを表し、該二重結合が環構造と共役していてもよい。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。X及びXは、同一若しくは異なって、水素原子、又は環構造の置換基となる1価の置換基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子又は1価の置換基を表す。)で表され、該ホウ素含有化合物は、式(1)中のX、X、R及びRの少なくとも1つが、反応性基を有する置換基であることを特徴とするホウ素含有重合体。
【請求項7】
前記ホウ素含有重合体は、式(1)におけるR及びRが、同一若しくは異なって、炭素数1〜30の直鎖状若しくは分岐状炭化水素基、又は、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基であることを特徴とする請求項6に記載のホウ素含有重合体。
【請求項8】
前記ホウ素含有重合体は、発光デバイス形成に用いられることを特徴とする請求項6又は7に記載のホウ素含有重合体。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれかに記載のホウ素含有重合体を用いて形成されることを特徴とする発光デバイス。
【請求項10】
下記式(1);
【化4】

(式中、点線の円弧は、ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを表す。ホウ素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分における点線部分は、少なくとも1対の原子が二重結合で結ばれることを表し、該二重結合が環構造と共役していてもよい。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。X及びXは、同一若しくは異なって、水素原子又は環構造の置換基となる1価の置換基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子又は1価の置換基を表す。)で表されるホウ素含有化合物の製造方法であって、
該製造方法は、下記式(I);
【化5】

(式中、点線の円弧は、表記の水素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを表す。表記の水素原子と窒素原子とを繋ぐ骨格部分における点線部分は、少なくとも1対の原子が二重結合で結ばれることを表し、該二重結合が環構造と共役していてもよい。X及びXは、同一若しくは異なって、水素原子又は環構造の置換基となる1価の置換基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。)で表される化合物と、下記式(II);
【化6】

(式中、Qは、同一若しくは異なって、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される化合物とを反応させる工程を必須とすることを特徴とするホウ素含有化合物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−184430(P2011−184430A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230995(P2010−230995)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】