説明

ホストプロセッサとの最小の相互作用で1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行う方法および装置

【課題】1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うホストシステムを提供する。
【解決手段】1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのホストシステムは、ホストプロセッサ204とデータプロセッサ(送受信機コア)202を含んでいる。データプロセッサ202は、ホストプロセッサ204からコマンドを受け取るように構成されている。データプロセッサ202は、コマンドに基づいて、ホストプロセッサ204に割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、ホストプロセッサ204に割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、またはホストプロセッサ204に割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うことを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件主題技術は、一般にラジオの送信または受信に関係し、より詳細には、ホストプロセッサとの最小の相互作用で1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行う方法および装置に関係する。
【背景技術】
【0002】
FMラジオは、異なる信号強度を備えた信号をもっぱら受信し、ときには放送ラジオデータを備えた信号を受信することもある。FMラジオのホストプロセッサは、典型的に、ラジオ局に対するチューニングまたはサーチを行うために、一連の処理を実行する。特定のFM局についてのラジオ信号が放送ラジオデータを含んでいる場合、ホストプロセッサは、当該ラジオ信号の放送ラジオデータの部分にアクセスをする。この点に関し、ホストプロセッサは、典型的に、FMラジオ局に対するチューニングに関連する多くのトランザクション/処理を実行しなくてはならず、その結果として、ホストプロセッサは、より多くの電力、より多くのメモリ、およびより多くの処理サイクルを消費する。そのため、本件技術分野には、ホストプロセッサの電力およびメモリの効率を改善するためのシステムおよび方法に対するニーズがある。
【発明の概要】
【0003】
本件開示の1つの態様において、1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うホストシステムが提供される。ホストシステムは、ホストプロセッサとデータプロセッサを含んでいる。データプロセッサは、ホストプロセッサからコマンドを受け取るように構成されている。データプロセッサは、コマンドに基づいて、ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、またはホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うことを実行するようにさらに構成されている。
【0004】
本件開示のさらなる態様において、1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのデータプロセッサが提供される。データプロセッサは、ホストプロセッサからコマンドを受け取るように構成されている受信モジュールを含んでいる。データプロセッサは、コマンドに基づいて、ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、またはホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うことを実行するように構成されている1つまたは複数のモジュールをさらに含んでいる。
【0005】
本件開示のさらなる態様において、1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのホストシステムが提供される。ホストシステムは、ホストプロセッサとデータプロセッサを含んでいる。データプロセッサは、ホストプロセッサからコマンドを受け取るための手段を含んでいる。データプロセッサは、コマンドに基づいてホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、コマンドに基づいてホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに関係するラジオ局に対してサーチを行うこと、またはコマンドに基づいてホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに関係するラジオ局に対してチューニングを行うことを実行するための手段をさらに含んでいる。
【0006】
本件開示のさらなる態様において、データプロセッサを利用して1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行う方法が提供される。本件方法は、データプロセッサによって、ホストプロセッサからコマンドを受け取ることを含んでいる。本件方法は、コマンドに基づいてデータプロセッサによって下記のうちの1つを実行することをさらに含んでいる:ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、またはホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うこと。
【0007】
本件開示のさらなる態様において、データプロセッサを利用して1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行う命令でコード化されている機械可読媒体が提供される。本件命令は、データプロセッサによって、ホストプロセッサからコマンドを受け取るためのコードを含んでいる。本件命令は、コマンドに基づいてデータプロセッサによる下記のうちの1つを行うためのコードをさらに含んでいる:ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、またはホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うこと。
【0008】
以下の詳細な説明の中では本件主題技術の様々な構成が例として図示および記述されるところ、本件主題技術のその他の構成が以下の詳細な説明から当業者にとって容易に明白になるであろうことが理解される。後で理解されるように、主題技術は、他の構成および異なる構成のものも可能であって、そのいくつかの詳細はすべて、主題技術の範囲から逸脱することなく、様々な観点において翻案可能である。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示的であって、制限的ではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、ホストシステムが使用され得るラジオ放送ネットワークの一例を示すブロック図である。
【図2】図2は、ホストシステムのためのハードウェア構成の一例を示す概念ブロック図である。
【図3】図3は、図2の送受信機コアのためのハードウェア構成の一例を示す概念ブロック図である。
【図4】図4は、送受信機コアのための複数の異なる実装例を示す概念ブロック図である。
【図5】図5は、ホストプロセッサを備えた送受信機コアを使用することによってもたらされる利点の一例を示す概念ブロック図である。
【図6】図6は、RDS標準のベースバンド・コーディングの構造の一例を示す概念ブロック図である。
【図7】図7は、RDSデータのためのメッセージ・フォーマットおよびアドレス構造の一例を示す概念ブロック図である。
【図8】図8は、RDSグループデータ構造の一例を示す概念ブロック図である。
【図9】図9は、送受信機コアのコア・デジタル・コンポーネントおよびコア・ファームェア・コンポーネントを示す概念ブロック図である。
【図10】図10は、RDSブロックBのデータを受信するホストの一例を示すシーケンス図表である。
【図11】図11は、RDSグループフィルタの一例を示す概念ブロック図である。
【図12】図12は、グループタイプ0AのためのRDS基本的チューニングおよびスイッチィング情報の一例を示す概念ブロック図である。
【図13】図13は、グループタイプ0BのためのRDS基本的チューニングおよびスイッチング情報の一例を示す概念ブロック図である。
【図14】図14は、番組サービス(PS)名テーブルのためのフォーマットの一例を示す概念ブロック図である。
【図15】図15は、PS名テーブルの生成の一例を示す概念ブロック図である。
【図16】図16は、PS名データおよび受信ユニット上に表示される対応するテキストの一例を示す概念図である。
【図17】図17は、グループタイプ0を備えたRDSデータの処理の一例を示すシーケンス図表である。
【図18A】図18Aは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18B】図18Bは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18C】図18Cは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18D】図18Dは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18E】図18Eは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18F】図18Fは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18G】図18Gは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18H】図18Hは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18I】図18Iは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図18J】図18Jは、動的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図19A】図19A〜図19Bは、静的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図19B】図19Bは、静的PS名データおよびホストプロセッサ上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。
【図20】図20は、代替周波数(AF)リストのフォーマットの一例を示す概念ブロック図である。
【図21】図21は、グループタイプ2AのためのRDSラジオテキストの例示的フォーマットを示す概念ブロック図である。
【図22】図22は、グループタイプ2BのためのRDSラジオテキストの例示的フォーマットを示す概念ブロック図である。
【図23】図23は、RDSグループタイプ2のデータ処理の一例を示すシーケンス図表である。
【図24】図24は、RDSグループバッファの一例を示す概念ブロック図である。
【図25】図25は、RDSグループデータのバッファリングおよび処理の一例を示すシーケンス図表である。
【図26】図26は、様々なレベルのRDSデータ処理を行うための送受信機コア構成の一例を示す概念ブロック図である。
【図27】図27は、FMチャネルに対するチューニングのための例示的なイベントおよび状態を示す状態機械ブロック図である。
【図28】図28は、特定のFM周波数に対するチューニングの一例を示すシーケンス図表である。
【図29】図29は、有効FMバンドの外のFM周波数に対してチューニングを試みるときのエラー状態の生成の一例を示すシーケンス図表である。
【図30A】図30Aは、シーク・オペレーションの実行、および進行中のシークの停止の一例を示すシーケンス図表である。
【図30B】図30Bは、シーク・オペレーションの実行、および進行中のシークの停止の一例を示すシーケンス図表である。
【図31A】図31Aは、ホストプロセッサの内部で行う代わりに、送受信機コアの内部でスキャン・オペレーションを行うことによる効率改善の一例を示すシーケンス図表である。
【図31B】図31Bは、ホストプロセッサの内部で行う代わりに、送受信機コアの内部でスキャン・オペレーションを行うことによる効率改善の一例を示すシーケンス図表である。
【図32A】図32Aは、スキャン・オペレーションの実行、および進行中のスキャン・オペレーションの停止の一例を示すシーケンス図表である。
【図32B】図32Bは、スキャン・オペレーションの実行、および進行中のスキャン・オペレーションの停止の一例を示すシーケンス図表である。
【図33A】図33Aは、代替周波数(AF)ジャンプの実行の一例を示す概念ブロック図である。
【図33B】図33Bは、代替周波数(AF)ジャンプの実行の一例を示す概念ブロック図である。
【図34】図34は、代替周波数(AF)ジャンプの実行の一例を示すシーケンス図表である。
【図35】図35は、FMバンド全体についての受信信号強度表示(RSSI)レベルの例示的図表を示すブロック図である。
【図36A】図36Aは、最強のラジオ局を求めてスキャンするためのホストシステムのディスプレイ上の例示的結果を示すブロック図である。
【図36B】図36Bは、最強のラジオ局を求めてスキャンするためのホストシステムのディスプレイ上の例示的結果を示すブロック図である。
【図37A】図37Aは、最弱のラジオ局を求めてスキャンするためのホストシステムのディスプレイ上の例示的結果を示すブロック図である。
【図37B】図37Bは、最弱のラジオ局を求めてスキャンするためのホストシステムのディスプレイ上の例示的結果を示すブロック図である。
【図38】図38は、データプロセッサを利用して1つまたは複数のラジオ局に対するサーチまたはチューニングの例示的オペレーションを示す流れ図である。
【図39】図39は、1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのホストシステムの機能性の一例を示す概念ブロック図である。
【発明の詳細な説明】
【0010】
以下に述べられる詳細な説明は、主題技術の様々な構成の説明として意図されるものであって、主題技術が実施され得るただ一つの構成を表わすよう意図されるものではない。添付の図面および添付の付録は、本件明細書に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。詳細な説明は、主題技術についての完全な理解を提供する目的のために、特定の詳細を含んでいる。しかし、主題技術がこれらの特定の詳細なしに実行され得ることは当業者にとって明白であろう。いくつかの実例において、周知の構造およびコンポーネントは、主題技術の概念を不明瞭にしないようにするためにブロック図の形で示される。
【0011】
図1は、ホストシステムが使用され得るラジオ放送ネットワーク100の一例を示すブロック図である。図1に見られるように、ラジオ放送ネットワーク100は、ラジオ送信放送を送信するための複数の基地局104、106および108を含んでいる。ラジオ送信放送は、典型的に、VHF周波数バンド内のステレオ・マルチプレクス信号として送信される。ラジオデータシステム(RDS)データは、ラジオ放送に関係する情報を表示するために基地局104、106および108によって放送されることができる。例えば、局名、歌のタイトル、および/またはアーティスト名がRDSデータに含まれることができる。追加的にまたは代替的に、RDSデータは、広告主のためのメッセージを示すことなど、その他のサービスを提供することもできる。
【0012】
本件開示のRDSデータの1つの典型的利用は、欧州RDS標準についてのものであって、この標準は、欧州電気技術標準化委員会標準(EN 50067仕様)の中で定義されている。本件開示のRDSデータの他の典型的利用は、北米ラジオ放送データシステム(RBDS)標準(NRSC-4とも呼ばれる)についてのものであって、この標準は、前記欧州RDS標準に概ね基づいている。そのため、本件開示のRDSデータは、上記の標準RDS/事例の1つまたは複数に制限されるものではない。RDSデータは、追加的または代替的に、ラジオ送信に関係する他の適切な情報を含むことができる。
【0013】
RDSデータを受信する受信局102におけるホストシステムは、ホストシステムのディスプレイ上に前記データを再生することができる。この例において、受信局102は、自動車として描かれている。しかし、受信局102は、そのようなものに限定されるべきではなく、例えば、人、別の移動エンティティ/デバイス、または固定エンティティ/デバイスであってホストシステムに関連するものを代表することもできる。さらに、ホストシステムは、コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、電話、移動電話、携帯情報端末(PDA)、オーディオ・プレイヤ、ゲーム機、カメラ、カムコーダー、オーディオ装置、ビデオ装置、マルチメディア装置、これらのもののうちのいずれかのもののコンポーネント(例えば、プリント回路基板、集積回路、および/または回路コンポーネント等)、またはRDSをサポートする能力のある他の何らかのデバイスを代表することもできる。ホストシステムは、固定局または移動局であってよく、またデジタル装置であってもよい。
【0014】
図2は、ホストシステムのためのハードウェア構成の一例を示す概念ブロック図である。ホストシステム200は、送受信機コア202を含み、当該コアは、ホストプロセッサ204とインターフェースしている。ホストプロセッサ204は、ホストシステム200のための主部プロセッサと対応するものであってもよい。
【0015】
送受信機コア202は、オーディオコンポーネント218を用いてIC間サウンド(I2s)情報を送信/受信することができ、オーディオコンポーネント218に左右のオーディオデータ出力を送ることができる。送受信機コア202は、アンテナ206を介して、RDSデータを含み得るFMラジオ情報を受信することも可能である。さらに、送受信機コア202は、アンテナ208を介して、FMラジオ情報を送信することもできる。
【0016】
この点に関し、アンテナ206を介して送受信機コア202によって受信されるRDSデータは、ホストプロセッサ204へ送信される割り込みの数を減らすことを目的として、送受信機コア202によって処理されることができる。本件開示の1つの態様において、アンテナ208(これはデータの送信のために使用される)は、送受信機コア202とホストプロセッサ204の間の相互作用にとって、または割り込みの削減にとって、必要なものではない。
【0017】
さらに、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202にコマンドを発出することができ、そのコマンドは、送受信機コア202において、1つまたは複数のラジオ局に対するサーチおよび/またはチューニングに関連づけられている。送受信機コア202は、コマンドに基づいて、ホストプロセッサ204との最小の相互作用で1つまたは複数のラジオ局に対するサーチおよび/またはチューニングを自律的に行うことができる。このことは、ホストプロセッサ204の電力、メモリおよび処理サイクルを潜在的に節約することができる。これらのオペレーションは、図27〜39を参照して、より詳細に説明される。
【0018】
ホストシステム200は、とりわけ、アンテナ206を介して受信されるRDSデータを表示するためのディスプレイ・モジュール220を含んでもよい。ホストシステムは、プログラムメモリ224、データメモリ226および通信インターフェース228のほか、ユーザ入力のためのキーパッド・モジュール222を含んでもよい。オーディオ・モジュール218、ディスプレイ・モジュール220、キーパッド・モジュール222、ホストプロセッサ204、プログラムメモリ224、データメモリ226および通信インターフェース228の間の通信は、バス230によって可能とされることができる。
【0019】
さらに、ホストシステム200は、外部デバイスとの入力/出力のための様々な接続を含むことができる。これらの接続は、例えば、スピーカー出力接続210、ヘッドホン出力接続212、マイクロホン入力接続214およびステレオ入力接続216を含んでいる。
【0020】
図3は、図2の送受信機コア202のためのハードウェア構成の一例を示す概念ブロック図である。上で注目されたように、送受信機コア202は、アンテナ206を介してRDSデータを含むFMラジオ情報を受信することができ、アンテナ208を介してFMラジオ情報を送信することができる。送受信機コア202はまた、IC間サウンド(I2S)データを送信/受信することができ、ホストシステム200の他の部分にオーディオ・インターフェース304を介して左右のオーディオ出力を送信することもできる。
【0021】
送受信機コア202は、RDSデータを含み得るFMラジオ信号を受信するためにFM受信機302を含んでもよい。FM復調装置308は、FMラジオ信号を復調するために使用されることができ、RDS復号器320は、FMラジオ信号内の符号化RDSデータを復号するために使用されることができる。
【0022】
送受信機コア202はまた、FMラジオ信号のRDSデータを符号化するためのRDS符号化器324、FMラジオ信号を変調するためのFM変調器316、およびアンテナ208を介してFMラジオ信号を送信するためのFM送信機306を含んでもよい。上で注目されたように、本件開示の1つの態様に準拠して、送受信機コア202からのFMラジオ信号の送信は、送受信機コア202とホストプロセッサ204の間の相互作用にとって、または割り込みの削減にとって必要なものではない。
【0023】
送受信機コア202はまた、とりわけ、受信RDSデータの処理が可能なマイクロプロセッサ322を含んでいる。マイクロプロセッサ322は、プログラム読み出し専用メモリ(ROM)310、プログラム・ランダムアクセスメモリ(RAM)312およびデータRAM314にアクセスすることができる。マイクロプロセッサ322はまた、各々が1ビットを含む複数の制御レジスタ326にアクセスすることができる。制御レジスタ326は、RDSデータを処理するとき、ホストプロセッサ204が割り込みを受信するべきかどうかの表示を、例えば対応するステータスレジスタ中にビットをセットすることによって、少なくとも提供することができる。
【0024】
さらに、制御レジスタ326は、RDSデータをフィルタリングし、およびホストプロセッサ204への割り込みの数を減らすためのパラメータを含むと見られることができる。さらに、制御レジスタ326は、指定のラジオ局に対してサーチおよび/またはチューニングを行うためのコマンドおよび/またはパラメータを含むと見られることができる。本件発明の1つの態様に準拠して、これらのパラメータは、ホストプロセッサ204によって設定可能(または制御可能)であって、そのパラメータに応じて、送受信機コア202は、RDSデータのうちの一部または全部をフィルタリングし、またはRDSデータをフィルタリングしないようにすることができる。さらに、パラメータに応じて、ホストプロセッサ204への割り込みの数が減らされ、または減らされないようにされることができる。
【0025】
さらに、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204にホスト割り込みを要求する際に特に使用される制御インターフェース328を含んでもよい。この点に関し、制御インターフェース328は、制御レジスタ326にアクセスすることができる。それは、いずれの割り込みがホストプロセッサによって受信されるべきかを決定するために、これらのレジスタが使用されるからである。
【0026】
図4は、送受信機コア202の異なる複数の実装の事例を示す概念ブロック図である。このブロック図に示されているように、送受信機コア202は、様々なターゲットおよびプラットフォームの中に統合化されることができる。これらのターゲット/プラットフォームは、以下のものを含んでいるが、以下のものに制限されるものではない。すなわち、個別製品402、SIP(System in Package)製品の内部のダイ404、個別無線周波数集積回路(RF IC)内のコアICオンチップ406、ラジオ・フロントエンド・ベースバンドのシステムオンチップ(RF/BB SOC)内のコアICオンチップ408、およびダイ内のコアICオンチップ410。そのため、送受信機コア202およびホストプロセッサ204は、単一チップまたは単一コンポーネント上で実装されることができる、または別々のチップまたは別々のコンポーネント上で実装されることができる。
【0027】
図5は、ホストプロセッサを備えた送受信機コアの使用によりもたらされる利点の一例を示す概念ブロック図である。図5に示されているように、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202に処理をオフロードする(押しつける)ことできる。さらに、ホストプロセッサ204に対して要求される割り込みの数を減らすことができる。例えば、送受信機コア202は、RDSデータをフィルタリングすること、および/またはRDSデータのためのバッファを含むことができる。別の例において、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204によって発出されたコマンドに基づいて、ホストプロセッサ204との最小の相互作用で、指定のラジオ局に対してサーチおよび/またはチューニングを行うことができる。さらに、ホストプロセッサ204へのトラヒック量を減らすことができる。そのため、ホストプロセッサの電力およびメモリの効率が改善されると見られる。
【0028】
図6は、RDSデータのベースバンド・コーディングの構造の一例を示す概念ブロック図である。RDSデータは、1つまたは複数のRDSグループを含んでもよい。各RDSグループは、104ビットを持っていてもよい。各RDSグループ602は、各々のブロック604が26ビットからなる4つのブロックを含んでもよい。より詳細には、各ブロック604は、16ビットの情報語606と10ビットのチェック語608を含んでもよい。
【0029】
図7は、RDSデータのためのメッセージ・フォーマットおよびアドレス構造の一例を示す概念ブロック図である。あらゆるRDSグループのブロック1は、番組識別(PI)コード702を含んでもよい。ブロック2は、4ビットのグループタイプ・コード706を含んでもよく、このコードは、RDSグループの内の情報がどのようにして適用されることになっているかを一般に特定する。グループは、バイナリ重みづけA3=8、A2=4、A1=2、A0=1にしたがって、タイプ0〜15と呼ばれる。さらに、各タイプ0〜15について、バージョンAおよびバージョンBが利用可能であってよい。このバージョンは、ブロック2のビット708(つまりB0)によって指定されてもよく、またバージョンAのグループとバージョンBのグループとの混合物は、特定のFMラジオ局上で送信されてもよい。この点に関し、B0=0であれば、PIコードは、ブロック1のみに挿入され(バージョンA)、B0=1であれば、PIコードは、すべてのグループタイプについて、ブロック1およびブロック3に挿入される(バージョンB)。ブロック2はまた、トラヒック・コード710について1ビットを含み、番組タイプ(PTY)コード712について4ビットを含んでもよい。
【0030】
図8は、RDSグループデータ構造の一例を示す概念ブロック図である。各RDSグループデータ構造802は、複数のブロック604を含むRDSグループ602に対応してもよい。複数ブロック604の各々について、RDSグループデータ構造は、情報語606の最下位ビット(LSB)および最上位ビット(MSB)を別々のバイトとして格納することができる。さらに、RDSグループデータ構造802は、各ブロックについて、ブロック・ステータス・バイト804を含んでもよく、このブロック・ステータス・バイト804は、ブロック識別(ID)およびブロック内に回復不能誤りがあるかを示すことができる。
【0031】
RDSグループデータ構造802は、送受信機コア202によって処理されることができる例示的データ構造を表わしている。この点に関し、送受信機コア202は、コア・デジタル・コンポーネントおよびコア・ファームェア・コンポーネントを含んでいて、これらのコンポーネントは、図9を参照して以下においてより詳細に説明される。コア・デジタル・コンポーネントは、RDSグループ602の各ブロック604を関連チェック語608と対応付け、およびブロック・ステータス・バイト804を生成する。このバイト804は、ブロックIDおよびブロック604内に回復不能の誤りがあるかを示している。16ビットの情報語606もまた、RDSグループデータ構造802の中に置かれている。コア・ファームェアは、典型的に、コア・デジタル・コンポーネントからRDSグループデータ802をほぼ87.6ミリ秒ごとに受信する。
【0032】
上で説明されたRDSデータの構造は例示的なものであって、主題技術は、これらのRDSデータの例示的構造に限定されるものではなく、他のデータ構造にも適用される、ということが理解されるべきである。
【0033】
図9は、コア・デジタル・コンポーネントおよび送受信機コア202のコア・ファームェア・コンポーネントを示す概念ブロック図である。上で注目されたように、コア・ファームェア・コンポーネント904は、コア・デジタル・コンポーネント902からRDSグループデータ802をほぼ87.6ミリ秒ごとに受信することができる。コア・ファームェア・コンポーネント904によって行われるフィルタリングおよびデータ処理は、潜在的に、ホスト割り込みの数を減らし、ホストプロセッサの利用性を改善することができる。
【0034】
さらに、コア・ファームェア・コンポーネント904は、ホストプロセッサ204によって発出されるコマンドに基づいて、ホストプロセッサ204との最小の相互作用で、指定のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うことができる。このことは、ホストプロセッサの利用性も改善する。このことは、図27〜39を参照してより詳しく説明される。
【0035】
コア・ファームェア・コンポーネント904は、ホスト割り込みモジュール936を含んでもよく、またホストプロセッサ204への割り込み要求のためにレジスタ930を割り込みしてもよい。割り込みレジスタ930は、ホストプロセッサ204によって制御可能であってもよい。コア・ファームェア・コンポーネント904は、フィルタ・モジュール906を含んでもよく、フィルタ・モジュール906は、RDSデータ・フィルタ908、RDS番組識別(PI)一致フィルタ910、RDSブロック−Bフィルタ912、RDSグループフィルタ914およびRDS変更フィルタ916を含んでもよい。さらに、コア・ファームェア・コンポーネント904は、グループ処理コンポーネント918を含んでもよい。コア・ファームェア・コンポーネント904は、RDSグループバッファ924を含んでもよく、RDSグループバッファ924は、ホストプロセッサ204に対する割り込みの数を減らすために利用されてもよい。RDSデータのフィルタリング、グループタイプ0および2の処理、およびRDSグループバッファ924の使用については、後でより詳細に説明される。コア・ファームェア・コンポーネント904は、データ転送レジスタ926およびRDSグループレジスタ928を含んでもよく、各々のレジスタは、ホストプロセッサ204によって制御可能であってもよい。
【0036】
コア・デジタル・コンポーネント902は、モノ・ステレオ、RSSIレベル、干渉(IF)カウント、および同期検出器情報を含むデータ932を、コア・ファームェア・コンポーネント904へ提供してもよい。このデータ932は、コア・ファームェア・コンポーネント904のステータスチェッカー934により受信可能である。ステータスチェッカー934は、データ932を処理し、当該処理されたデータは、ホスト割り込みモジュール936を介してホストプロセッサ204に対して要求されている割り込みに帰着する可能性がある。
【0037】
フィルタ・モジュール906は、様々なフィルタ・コンポーネントを含んでもよい。これについては、今からより詳しく説明する。フィルタ・モジュール906のうちのRDSデータ・フィルタ908は、回復不能誤りまたはブロックEグループタイプのいずれかを有するRDSグループをフィルタリング・アウトすることができる。ホストプロセッサ204は、RDSデータ・フィルタ908が、誤ったまたは望まぬRDSグループをさらなる処理から廃棄するように、送受信機コア202を可能にすることができる。前に注目したように、RDSデータ・フィルタ908は、RDSブロックのグループをほぼ87.6ミリ秒ごとに受信することができる。
【0038】
もしRDSグループ内のブロックID(これは特定のブロックについてのブロック・ステータスに対応づけられる)が「ブロックE」であって、かつRDSBLOCKEが送受信機コア202のADVCTRLレジスタ内にセットされていないのであれば、RDSデータグループは、廃棄される。しかし、もしRDSBLOCKEがADVCTRLレジスタ内にセットされているのであれば、データグループは、RDSグループバッファ924内に置かれ、それによってそれ以上の処理を回避する。この点に関し、ブロックEグループは、米国内ではページングシステムのために使用されることができる。このページングシステムは、RDSデータと同じ変調およびデータ構造を持っていてもよいが、異なるデータ・プロトコルを使用してもよい。
【0039】
もしRDSグループのブロック・ステータス804(図8を参照)が「訂正不能」または「未定義」とマークされていて、かつRDSBADBLOCKがADVCTRLレジスタ内でセットされていないのであれば、RDSデータグループは、廃棄される。そうでなければ、データグループは、RDSグループバッファ924に直接入れられる。その他のすべてのデータグループは、さらなる処理のためにフィルタ・モジュール906を通って前に進められる。
【0040】
フィルタ・モジュール906内の次のフィルタは、RDS PI一致フィルタ910である。RDS PI一致フィルタ910は、与えられたパターンと一致する番組識別(ID)をRDSグループが持っているかどうかを決定してもよく、その決定の結果、ホストプロセッサ204への割り込みを要求することができる。ホストプロセッサ204によって、送受信機コア202は、ブロック1内の番組IDおよび/またはブロック2内のビットが所与のパターンと一致するときつねに、割り込みを要求することが可能化される。
【0041】
ホストプロセッサ204が送受信機コア202のRDS_CONFIGデータ転送(XFR)モードでPICHKバイトを書くとき、RDS PI一致フィルタ910が可能化される。RDS PI一致フィルタ910がRDSデータグループを受信するとき、同フィルタは、ブロック1内の番組識別(PI)を、ホストプロセッサ204によって提供されるPICHK語と比較する。2つのPI語が一致すると、PROGID割り込みステータスビットがセットされ、送受信機コア202のPROGIDINT割り込み制御ビットが可能にされると、割り込み要求がホストプロセッサ204へ送られる。
【0042】
PIは、各々の局/番組に固有の4桁の16進コードであってもよい。そのため、例えば、現在チューニングされているチャネルが所望の番組であるかどうかをホストプロセッサ204が直ちに知りたい場合、RDS PI一致フィルタ910の能力が使用され得るであろう。
【0043】
フィルタ・モジュール906の次のフィルタは、RDSブロック−Bフィルタ912である。RDSブロック−Bフィルタ912は、所与のブロック−Bパラメータと一致するブロック2(つまりブロック−B)エントリーをRDSグループが持っているかどうか決定してもよく、その決定の結果、ホストプロセッサ204への割り込みを要求することができる。RDSブロック−Bフィルタ912は、固有のデータの迅速ルートをホストプロセッサ204に供給することができる。RDSデータグループのブロック2がホストプロセッサ定義のブロック−Bフィルタ・パラメータと一致すると、グループデータは、ホストプロセッサ204が処理をすることができるように直ちに利用可能にされる。RDSグループデータのそれ以上の処理は、送受信機コア202では行なわれない。
【0044】
例えば、図10は、RDSブロックBのデータを受信するホストの1つのケースを示す例示的シーケンス図表である。図10において見られることができるように、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202と通信することができる。この例において、送受信機コア202においてブロック−Bの一致が検知され、ホストプロセッサ204がブロック−Bの一致が生じたことを知るようになる。
【0045】
図9に参照して、フィルタ・モジュール906の次のフィルタは、RDSグループフィルタ914である。RDSグループフィルタ914は、所与の1つまたは複数のグループタイプ内にないグループタイプを有するRDSグループをフィルタリング・アウトすることができる。言いかえれば、RDSグループフィルタ914は、RDSグループバッファ924へ格納すべきRDSグループタイプをホストプロセッサ204が選択するための手段を提供することができるのであって、その結果、ホストプロセッサ204は、自分が関心を持っているデータのみを処理すればよいのである。こうして、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202が、選択されたRDSグループタイプを単にパスさせることを可能化することができる。
【0046】
この点に関し、コア・ファームェア・コンポーネント904は、グループタイプ0またはグループタイプ2についてRDSグループデータをフィルタリング・アウト、またはそう望む場合、フィルタリング・アウトしないように構成される(例えば、ホストプロセッサ204によって)ことができる。図9は、RDSRTEN, RDSPSEN、および/またはRDSAFENがADVCTRLレジスタ内にセットされている場合、グループタイプ0またはグループタイプ2のいずれかを備えたグループデータ802がグループ処理コンポーネント918によって処理されることを図示している。
【0047】
引き続きRDSグループフィルタ914を参照し、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202内の下記のデータ転送モード(RDS_CONFIG)レジスタ内に1ビットをセットすることによって特定のグループタイプ(つまりコア廃棄)をフィルタリング・アウトすることができる:
GFILT_0 − ブロック-B グループタイプフィルターバイト 0 (グループタイプ 0A - 3B).
GFILT_1 − ブロック-B グループタイプフィルターバイト 1 (グループタイプ 4A - 7B).
GFILT_2 − ブロック-B グループタイプフィルターバイト 2 (グループタイプ 8A - 11B).
GFILT_3 − ブロック-B グループタイプフィルターバイト 3 (グループタイプ 12A - 15B).
RDSグループフィルタ914内の各ビットは、特定のグループタイプを表わしている。図11は、RDSグループフィルタ914の一例を示す概念ブロック図である。送受信機コア202が電源投入またはリセットされると、RDSグループフィルタ914は、クリアされる(すべてのビットが「0」にリセットされる)。もしあるビットが1にセットされると、当該特定のグループタイプは転送されない。
【0048】
図9に戻って、フィルタ・モジュール906の次のフィルタは、RDS変更フィルタ916であって、このフィルタ916は、変化しなかったRDSグループデータを有するRDSグループをフィルタリング・アウトする。ホストプロセッサ204は、送受信機コア202が、RDSグループデータに変化がある場合のみ、指定のグループタイプをパスさせることを可能にする。RDSグループフィルタ914を通過するRDSグループデータは、RDS変更フィルタ916に適用されてもよい。RDS変更フィルタ916は、各々の特定のグループタイプについて反復データの量を減らすために使用されてもよい。RDS変更フィルタ916を可能にするために、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202のADVCTRLレジスタ内のRDSFILTERビットをセットしてもよい。
【0049】
本件開示の1つの態様に準拠して、フィルタ・モジュール906は、ホストプロセッサ204に対する割り込みの数を減らすことを目的として、RDSグループデータ802の様々なタイプのフィルタリングを行うことができる。上で注目されたように、コア・ファームウェア・コンポーネント904は、グループ処理コンポーネント918も含んでよい。このコンポーネント918については、今からより詳細に説明される。
【0050】
グループ処理コンポーネント918は、RDSグループタイプ0データプロセッサ922およびRDSグループタイプ2データプロセッサ920を含んでもよい。RDSグループタイプ0データプロセッサ922を参照して、このプロセッサ922は、RDSグループがグループタイプ0を持っているか、およびRDSグループのための番組サービス(PS)情報に変化があるかを決定してもよく、そのような決定が肯定的である場合、データプロセッサ922は、ホストプロセッサ204への割り込みを要求することができる。
【0051】
送受信機コア202には、RDSグループのタイプ0Aおよび0Bのデータを処理する能力がある。このタイプのグループデータは、典型的に、主要なRDS機能(例えば、番組識別(PI)、番組サービス(PS)、交通番組(TP)、交通アナウンス(TA)、シーク/スキャン番組タイプ(PTY)および代替周波数(AF))を持つと考えられており、典型的にはFM放送事業者によって送信される。例えば、このタイプのグループデータは、FM受信者に、現在の番組タイプ(例えば、ソフトロック)、番組サービス名(例えば、ROCK1053)、および同じ番組を搬送する可能な代替周波数のようなチューニング情報を提供する。
【0052】
この点に関し、図12は、RDSグループタイプ0AのためのRDS基本的チューニングおよびスイッチング情報の一例を示す概念ブロック図である。同図は、他のデータの中でも特に、グループタイプ・コード1202、番組サービス名およびDIセグメント・アドレス1204、代替周波数1206および番組サービス名セグメント1208を示している。他方、図13は、グループタイプ0BのためのRDS基本的チューニングおよびスイッチング情報の一例を示す概念ブロック図である。同図は、他のデータの中でも特に、グループタイプ・コード1302、番組サービス名およびDIセグメント・アドレス1304、および番組サービス名セグメント1306を示している。
【0053】
本件開示の1つの態様に準拠して、送受信機コア202は、番組サービス文字列をアセンブルし有効化することができるようになっていて、当該文字列が変化するまたは一回繰り返されるときのみ、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204に対して警報を発出する。ホストプロセッサ204がしなくてはならないことは、示された文字列をそのディスプレイ上に出力することのみである。RDS番組サービス名機能を使用可能にするために、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202のADVCTRLレジスタ内のRDSPSENビットをセットすることができる。
【0054】
グループタイプ0処理をさらに参照して、番組サービス(PS)テーブルのイベントは、8つの番組サービス名文字列(長さ8文字)のアレイからなるものであってよい。このPSテーブルは、ラジオテキストに類似しているテキストメッセージング機能としての番組サービスの、米国ラジオ放送事業者の使用を取り扱うと見られることができる。
【0055】
この点に関し、図14は、番組サービス(PS)テーブル1400のためのフォーマットの一例を示す概念ブロック図である。PSテーブル1400の最初のバイトは、PSテーブル1400内のどの番組サービス名が新規であるかまたは繰り返しであるかを示すために使用されるビット・フラグ(PS0−PS7)からなるものであってよい。例えば、PS2 ―PS4がセットされ、かつ更新・ビット(U)がセットされている場合、ホストプロセッサ204は、そのディスプレイ上でPS2 - PS4を循環するのみである。
【0056】
PSテーブル1400内の次の5ビットは、現在の番組タイプ(例えば、クラシックロック)である。更新フラグ(U)は、示されている番組サービス名が新規であるか(0)または繰り返しであるか(1)を示している。この後に続くのは、16ビットの番組識別(PI)である。
【0057】
PSテーブル1400内の次の4ビットは、以下のように、グループ0パケットから抽出されたフラグである:
TP − 交通番組
TA − 交通アナウンス
MS − 音楽/音声切換えコード
DI − 復号器識別制御コード
PSテーブル1400内の残りのバイトは、8つのPS名(それぞれ8文字)である。
【0058】
PSテーブルの使用の例が、今から図15〜17を参照して説明される。図15〜17のPSテーブルは、その使用の例示を支援するために、図14とはフォーマットが異なっている、ということに注目するべきである。図15は、PS名テーブル1504の生成の一例を示す概念ブロック図である。この例において、放送事業者は、アーティストおよび歌のタイトルを示すグループ0パケット1502の同じシーケンスを定常的に送信している。送受信機コア202は、必要に応じ、各PS名文字列および更新PSテーブル1504をリアセンブルし有効化する。
【0059】
図16は、PS名データおよびホストシステム200上に表示されている対応するテキストの一例を示す概念図である。図16において、ホストプロセッサ204によって受信された最後のPSテーブル1602のコンテンツが示されている。そのため、ホストプロセッサ204は、繰り返しを示す更新フラグを読み、およびPS2ないしPS5のためのPSビット・フラグ中で示されているようなPS名を循環することになっている。その後、これらのPS名は、ホストディスプレイ1604上に表示される。
【0060】
RDSグループバッファ924(図9を参照)からグループ0A/0Bパケットをフィルタリング・アウトすることおよび前述の有効化の機能を使用可能にすることは、送受信機コア202からホストプロセッサ204へのトラヒックの量を大幅に減らすことができる。多くのグループ0パケットの代わりに、歌またはコマーシャルブレイクの間に、ほんの少数のPSテーブルのイベントが生じるだけである。
【0061】
引き続きグループタイプ0処理を参照して、図17は、グループタイプ0を備えたRDSデータの処理の一例を示すシーケンス図表である。より詳細には、図17は、ホストプロセッサ204がどのようにしてRDSグループタイプ0データ処理機能を使用可能にすることができるか、および送受信機コア202からPSテーブル・データを受信することができるかの一例を提供している。
【0062】
ホストシステム300は、グループタイプ0データについての動的番組サービス名に対処することができる。RBDS標準(欧州RDS標準の北米版)は、PS使用について比較的緩やかな要件を採用した。米国の放送事業者は、コールレター(KPBS)やスローガン(Z-90)を表わすためのみならず、歌のタイトルやアーティストの情報を送信するために、番組サービス名を使用している。したがって、PSは、継続的に変化する可能性がある。
【0063】
この点に関し、図18A〜18Jは、動的PS名データおよびホストプロセッサ204上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。この例において、FM放送事業者は、コマーシャルブレイクの間に“Soft”(ソフト)、“Rock”(ロック)、“Kicksy”(キックジー)および“96.5”を繰り返して送信するために、番組サービス名を使用する。歌が始まると、放送事業者は、その歌の間に、“Faith by,” “George,”(ジョージ) および “Michael”を連続的に送信する。放送事業者がPS文字列を定常的に繰り返すのは、受信者がいつ当該局をチューニングしてくれるか放送事業者にはわからないからである。そのような繰り返し送信は、多数の割り込みがホストプロセッサ204へ送られるという結果にいたる可能性がある。図18A〜18Jの各々において、エレメント1802は、PS名テーブルに対応し、エレメント1804は、ホストディスプレイに対応する。
【0064】
第1のイベントに対応すると見られることができる図18Aにおいて、送受信機コア202は、放送事業者のコマーシャルブレイク中に可能化され、“Rock”を作成するRDSグループ0Aセグメント0−3の受信を開始する。この文字列は、PSテーブル1802に置かれ、対応するPSビットがセットされ、および更新フラグは、新規(0)にセットされる。現在の番組タイプ(PTY)、番組識別(PI)および他のフィールドも、書き込まれる。
【0065】
さらに、RDSPS割り込みステータスビットがセットされ、およびもしRDSPSINT割り込み制御ビットが可能化されたら、ホストプロセッサ204のために割り込みが生成される。ホストプロセッサ204がPSテーブル1802をいったん読むと、ホストプロセッサ204は、テーブル内のPS名が新規であることを検知し、自己のディスプレイ804をPS列でリフレッシュする。
【0066】
次のイベントに対応すると見られることができる図18Bにおいて、放送事業者は、再び同じPS名を送信する。送受信機コア202は、既にPSテーブル1802にあるエレメントと一致する8文字の文字列を作成する次のグループ0Aセグメント0−3を受信する。繰り返されたPSビットがセットされ、更新フラグは、繰り返し(1)にセットされる。可能化されると、ホストプロセッサ204のための割り込みが生成され、またホストプロセッサ204は、PSテーブル1802を読み、自己のディスプレイ1804を、繰り返されたPS名を備えたままにする。
【0067】
図18Cにおいて、放送事業者は、新規のPS名を送信する。送受信機コア202は、グループ0Aセグメント0−3“Kicksy”を受信する。送受信機コア202は、PSテーブル1802内の次の利用可能なスロットにPS列を置き、対応するPSフラグビットをセットし、更新フラグを新規(0)にセットする。
【0068】
図18Dにおいて、放送事業者は、再び新規のPS名を送信する。送受信機コア202は、文字列“96.5”を作成するグループ0Aセグメント0-3を受信する。送受信機コア202は、PSテーブル1802内の次の利用可能なスロットにPS列を置き、対応するPSフラグビットをセットし、更新フラグを新規(0)にセットする。
【0069】
図18Eにおいて、放送事業者は、PS名“Soft”を送信し、送受信機コア202は、PSテーブル1802を更新する。図18Fにおいて、放送事業者は、コマーシャルブレイク全体にわたって4つのPS名を繰り返している。送受信機コア202は、“Rock”を受信し、それゆえ送受信機コア202は、対応するPSフラグビットおよび更新フラグを繰り返し(1)にセットする。
【0070】
図18Gにおいて、送受信機コア202は、再び“Kicksy”を受信し、PSフラグビットおよび更新フラグを繰り返し(1)にセットする。今はもう、繰り返しとフラッグされている複数の番組サービス名があるので、ホストプロセッサ204は、あらかじめ定義された遅延時間(例えば2秒)を伴って、その複数のPS名を循環する。ホストプロセッサ204は、新規のPS名を示すPSテーブルを受信したら、周期的ディスプレイ・タイマを取り消して、新規のPS名を表示する。
【0071】
図18Hにおいて、送受信機コア202は、繰り返された文字列“96.5”を受信し、対応するPSビットおよび更新フラグを繰り返し(1)にセットする。
【0072】
図18Iにおいて、送受信機コア202は、繰り返された文字列“Soft”を受信し、対応するPSビットおよび更新フラグを繰り返し(1)にセットする。この時点において、PS名“Soft”、“Rock”、“Kicksy”および“96.5”がコマーシャルブレイク(2,3分間続くかもしれない)の間反復するので、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204にPSテーブルイベントを送信することを停止する。ホストプロセッサ204は、そのディスプレイ1804を更新するために受信された最後のPSテーブル1802を使用する。
【0073】
図18Jに移って、2、3分後、コマーシャルが終わり、歌が演奏を開始する。送受信機コア202は、“George”を作成するRDSグループタイプ0Aセグメント0−3を受信する。この文字列は、PSテーブル1802に置かれ、対応するPSビットがセットされ、および更新フラグが新規(0)にセットされる。
【0074】
RDSグループタイプ0データ処理機能は、現実の放送でテストされた、ということが注目されるべきである。一定の時間の間(〜10分)、ローカル放送事業者は、歌1→コマーシャルブレイク→歌2のシーケンスの間に2,973のグループタイプ0Aを送信した。RDSPSEN機能を可能化したままにして、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204へ49個のPSテーブルを送信した。
【0075】
ホストプロセッサ204は、RDSグループタイプ0Aそれ自身を処理したいと望むのであれば、すべてのグループタイプ0AパケットをルートするようにRDSグループフィルタ914(図9を参照)を構成することも可能である。この例において、ホストプロセッサ204は、2,973のグループタイプ0Aパケットを受信していたであろう。ホストプロセッサ204は、次に、番組サービス名を有効化しアセンブルすることに処理時間を費やさなくてはならなくなるであろう。この例において、RDSグループタイプ0データ処理機能を使用することによるホストプロセッサ「割り込み」の節約は、98.4%になっていたであろう。
【0076】
引き続きグループタイプ0データを参照し、ホストシステム200はまた、静的番組サービス名を提供することもできる。番組サービスの設計意図は、不変値である受信者プリセットにラベルを提供することである。それは、代替周波数(AF)機能を組み込んでいる受信者は、選択されている番組に続く際にある周波数から別のある周波数にスイッチするからである。欧州では、チューニングされたサービスのPS名は、本質的に静的である。送受信機コア202は、ホストプロセッサ204に新規番組サービス名を通知するために、同じPSテーブルイベントを使用する。ホストプロセッサ204は、いつでもPSテーブルを検索することができる。
【0077】
図19A〜19Bは、静的PS名データおよびホストプロセッサ204上の対応するディスプレイ・テキストの一例を示す概念図である。この例において、欧州のユーザは、新規のチャネル(CAPITAL)に対してチューニングを行う。図19A〜19Bの各々において、エレメント1902は、PS名テーブルに対応し、エレメント1904は、ホストディスプレイに対応する。
【0078】
第1のイベントに対応すると見られることができる図19Aにおいて、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202を新規の周波数に同調させる。送受信機コア202は、"CAPITAL "を作成するRDSグループタイプ0Aセグメント0−3を受信する。この文字列は、PSテーブル1902に置かれ、対応するPSビットがセットされ、および更新フラグが新規(0)にセットされる。現在の番組タイプも書き込まれる。ホストプロセッサ204は、PSテーブルイベントを受信し、ディスプレイ1904を更新する。
【0079】
次のイベントに対応すると見られることができる図19Bにおいて、送受信機コア202は、既にPSテーブル1902にあるエレメントと一致する8文字の文字列を作成する直列セグメント0−3を受信する。繰り返されたPSビットがセットされ、更新フラグは、繰り返し(1)にセットされる。
【0080】
この点に関し、新規(0)にセットされた更新フラグを持っている新しいPSテーブルイベントを受信するまで、ホストプロセッサ204は、そのディスプレイ1904上に繰り返し番組サービス名を表示したままにする。このことが起きる可能性があるのは、交通アナウンス(TA)フィールドが変化した場合、またはホストプロセッサ204が異なるラジオ局に対してチューニングを行う場合である。
【0081】
番組タイプ(PTY)フィールドおよび番組識別(PI)フィールドのための上記使用に加え、指定のラジオ局に対してサーチおよび/またはチューニングを行う際に生じる送受信機コア202とホストプロセッサ204の間の相互作用の量を減らすためにもこれらのフィールドが使用されることができることに注目しておくべきである。例えば、これらのフィールドは、特定のラジオ局に対するチューニングを行うべきかどうか決定するために使用されることができる。これは、図27〜32Bを参照して、より詳しく説明される。
【0082】
グループタイプ0データのもう1つの態様は、代替周波数(AF)リスト情報に関係する。送受信機コア202は、RDSグループがグループタイプ0を持っているかどうか、およびAFリスト情報に変化があるかどうかを決定してもよく、その決定の結果、ホストプロセッサ204に割り込みが要求され得る。一例において、送受信機コア202は、グループタイプ0AからAFリストを抽出する。そして、そのリストに変化が生じたときのみ、送受信機コア202は、ホスト制御インターフェース(HCI)イベント内のAFリストを提供する。ホストプロセッサ204は、このリストを使用して、FMラジオを代替周波数に手動で合わせることも可能である。さらに、ホストプロセッサ204は、現在チューニングされている局のためのAFリストを受信すると、受信信号強度がある閾値以下になることを条件としてAFジャンプサーチモードを可能化することができる。RDS代替周波数リスト機能を可能化するために、ホストプロセッサ204は、ADVCTRLレジスタ内のRDSAFENビットをセットすることができる。
【0083】
下記は、本件開示の1つの態様に準拠しているAFリスト情報に一般に当てはまることである。
【0084】
* AF方法A(グループ0A)のみがサポートされる。
【0085】
* ホストプロセッサ204へ送られるAFリストには、どのようなLF/MF周波数も含まれていない。
【0086】
* EON(Enhanced Other Network)グループタイプ14A内のAFコードは、サポートされない。
【0087】
* AFリストイベントは、現在チューニングされている周波数、番組識別(PI)コード、リスト内のAF数およびAFのリストを含んでいる。
【0088】
図20は、代替周波数(AF)リストフォーマットの一例を示す概念ブロック図である。ホストプロセッサ204は、送受信機コア202からAFリスト2000を読むためにRDS_AF_0/1データ転送(XFR)モードを使用する。
【0089】
AFリスト情報のための上記用途に加えて、指定のラジオ局に対してチューニングおよび/またはサーチを行う際の送受信機コア202とホストプロセッサ204の間の相互作用の量を減らすためにもこの情報が使用され得ることに注目しておくべきである。例えば、AFリスト情報は、代替周波数(AF)が利用可能であれば、それに対するチューニングに使用されることもできる。このことは、図33A〜34を参照して、より詳しく説明される。
【0090】
上で注目したように、グループ処理コンポーネント918(図9を参照)は、RDSグループタイプ2データプロセッサ920も含んでよい。このプロセッサ920については、今からさらに詳しく説明される。RDSグループタイプ2データプロセッサ920は、RDSグループがグループタイプ2を持っているかどうか、およびRDSグループのためのラジオテキスト(RT)情報に変化があるかどうかを決定することができ、そのような決定が肯定的である場合、ホストプロセッサに割り込みを要求することができる。RTは、典型的にはRDSの二次的機能と考えられており、RTを用いることによって、ラジオ放送事業者は、現在のアーティスト、歌のタイトル、局のプロモーションなど、最大64文字までの情報をリスナーに送信することができる。
【0091】
本件開示の1つの態様に準拠して、送受信機コア202は、RTを抽出し、RT列が変化するときに限り、PIおよびPTYといっしょに最大64文字までの文字列をホストプロセッサ204に提供することができる。送受信機コア202は、ラジオテキスト文字列をアセンブルし有効化することができ、文字列が変化するとき、送受信機コア202は、RDSRTINTが可能化されることを条件としてホストプロセッサ204に割り込みをする。ホストプロセッサ204は、次に、RDS_RT_0/1/2/3/4 データ転送 (XFR)モードを使用することによってラジオテキストを読むことができる。ホストプロセッサ204がしなくてはならないことは、自己のディスプレイ上に文字列を出力することのみである。ラジオテキストは改行(0x0D)で終わることも可能であるが、文字列をスペース(0x20)でパッドする放送事業者もある。RDSグループタイプ2データ処理機能を可能化するため、ホストプロセッサ204は、ADVCTRLレジスタ内のRDSRTENビットをセットすることができる。
【0092】
図21は、グループタイプ2AのためのRDSラジオテキストの例示的フォーマットを示す概念ブロック図である。図21は、他のデータの中でも特に、グループタイプ・コード2102、テキスト・セグメント・アドレス・コード2104、およびラジオテキスト・セグメント2106および2108を示している。他方、図22は、グループタイプ2BのためのRDSラジオテキストの例示的フォーマットを示す概念ブロック図である。図22は、他のデータの中でも特に、グループタイプ・コード2202、テキスト・セグメント・アドレス・コード2204、およびラジオテキスト・セグメント2206を示している。
【0093】
RDSグループタイプ2データ処理機能は、現実の放送を用いてテストされたことに注目しておくべきである。一定の時間内に(〜10分)、ローカル放送事業者は、歌1→コマーシャルブレイク→歌2の間に3,464のグループタイプ2Aを送信した。RDSRTEN拡張機能を可能化した状態で、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204に3つのラジオ・テキスのトイベントを送信しただけである。
【0094】
RDSブロック−Bフィルタ912(図9を参照)がすべてのグループタイプ2Aをルートするように構成されていたとしたら、ホストプロセッサ204は、BFLAGで3,464回割り込みをされていたであろう。そしてホストプロセッサ204は、テキスト文字列を有効化しアセンブルすることに処理時間を費やさなければならなかったであろう。この事例において、RDSグループタイプ2データ処理を使用することによるホストプロセッサ「割り込み」の節約は、99.9%になっていたであろう。
【0095】
図23は、RDSグループタイプ2データ処理の一例を示すシーケンス図表である。図23は、ホストプロセッサ204がRDSグループタイプ2データ処理機能を可能化し、ラジオテキスト情報を受信する方法の一例を示している。
【0096】
上で示されたように、本件開示の1つの態様に準拠して、グループ処理コンポーネント918(図9を参照)は、固有のグループタイプを処理するためのRDSグループタイプ0データプロセッサ922およびRDSグループタイプ2データプロセッサ920を含んでいる。上で注目されたように、コア・ファームェア・コンポーネント904はまた、RDSグループバッファ924を含むこともできる。このバッファについて、今からより詳細に説明する。RDSグループバッファ924は、新規のRDSデータのための割り込みの数を減らすことを目的として、ホストプロセッサ204に割り込みをする前に、複数のRDSグループを格納してもよい。
【0097】
図24は、RDSグループバッファの一例を示す概念ブロック図である。送受信機コア202は、最大21のRDSグループを保持することができる二重のRDSグループバッファ2402および2404(図9のエレメント924に対応する)を含んでもよい。1つのRDSグループは、例えば、4つのブロックを含んでいる。先に図8を参照して説明されたように、各ブロックは、2つの情報バイトおよび1つのステータス・バイトを含んでいる。
【0098】
ホストプロセッサ204は、RDS_CONFIGデータ転送(XFR)モードのDEPTHパラメータを用いてバッファ閾値を構成する。送受信機コア202がバッファ閾値に達すると、送受信機コア202は、その旨をホストプロセッサに通知し、他方のバッファにスイッチする。他方のバッファでは、次のRDSグループについての充満が始まる。二重RDSグループバッファを用いることによって、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202が一方のバッファに書き込みをしている間に他方のバッファから読み出しを行うことが可能になっている。送受信機コア202が一方のバッファを一杯にしてしまうか(所定の閾値まで)またはそうでなければ当該バッファ内の残りデータを失うようなことになる前に、ホストプロセッサ204は、他方のRDSグループバッファのコンテンツを読む、ということが注目されるべきである。
【0099】
ホストプロセッサ204はまた、バッファが「古い」ものなってしまわないように、フラッシュタイマをセットすることもできる。フラッシュタイマは、RDS_CONFIGデータ転送(XFR)モードでFLUSHTを書くことにより構成されることができる。
【0100】
図25は、RDSグループデータのバッファリングおよび処理の一例を示すシーケンス図表である。図25において見られることができるように、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202と通信をすることによって図9のRDSグループバッファ924のコンテンツを読むことができる。
【0101】
図26は、様々なレベルのRDSデータ処理を行うための送受信機コア202のための構成の一例を示す概念ブロック図である。図26に示されているように、送受信機コア202は、様々なレベルのRDS処理を行うように構成されることができる。
【0102】
再び図2および9を参照し、本件開示の1つの態様に準拠して、下記のホストプロセッサの制御可能RDS機能が、送受信機コア202において提供される: (1)RDSデータ・フィルタ908を使用することによって、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202が、訂正不能ブロックおよびブロックEタイプからなるRDSグループを廃棄することを可能にすることができる(ブロックEタイプは米国ではページングシステムに使われている)。 (2)RDS PI一致フィルタ910を使用することによって、ホストプロセッサ204は、ブロック1内の番組IDおよび/またはブロック2内のビットが所与のパターンと一致する場合はつねに送受信機コア202が割り込みを要求することを可能にすることができる。 (3)ブロック−Bフィルタ912を使用することによって、ホストプロセッサ204は、RDSデータグループのブロック2がホストプロセッサ204によって定義されるパラメータと一致する場合はつねに送受信機コア202が割り込みを要求することを可能にすることができる。 (4) RDSグループフィルタ914を使用することによって、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202が、指定のグループタイプをパスさせることだけを行うことを可能にすることができる。 (5)RDS変更フィルタ916を使用することによって、ホストプロセッサ204は、グループデータに変化がある場合のみ、送受信機コア202が指定のグループタイプをパスさせることを可能にすることができる。
【0103】
ホストプロセッサによって制御可能なRDS機能は、さらに次のものを含んでいる: (6) RDSグループバッファ924を使用することによって、ホストプロセッサ204は、処理すべき新規RDSデータがあるということをホストプロセッサ204に通知するまで最大21のグループをバッファするように送受信機コア202を構成することができる。 (7) RDSグループタイプ0データプロセッサ922を使用することによって、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202が、RDSグループタイプ0(基本的チューニングおよびスイッチング情報)パケットを処理することを可能化することができる。ここで、送受信機コア202は、番組識別(PI)コード、番組タイプ(PTY))を抽出し、および番組サービス(PS)文字列のテーブルを提供することができる。また、送受信機コア202は、PSテーブルに変化があった場合(例えば歌が変わった場合)に情報を送るだけでよく、またホストプロセッサ204は、送受信機コア202が、RDSグループタイプ0から代替周波数(AF)リスト情報を抽出することを可能化することもできる。 (8) RDSグループタイプ2データプロセッサ920を使用することによって、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202が、RDSグループタイプ2(ラジオテキスト)パケットを処理することを可能にすることができる。ここで、送受信機コア202は、ラジオテキスト(RT)を抽出し、RTが変化する場合に限り、PIおよびPTYといっしょに最大64までの文字列をホストプロセッサ204に提供することができる。
【0104】
本件開示の1つの態様に準拠して、送受信機コア202は、多数のフィルタリングおよび処理の能力をもっていて、それを用いることによって、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204上のRDS処理の量を減らすことができている。例えば、送受信機コア202内のRDSグループデータのバッファリングは、ホストプロセッサ204に対する割り込みの数を減らすことができる。したがって、ホストプロセッサ204は、RDS割り込みを承認するために頻繁にウェイクアップするという必要はない。フィルタリングによって、ホストプロセッサ204は、所望のデータ・タイプを受信するだけでよく、かつ変化したときだけ受信すればよい。このことは、典型的に、割り込みの量を減らし、「生」のRDSデータをフィルタリング・アウトするために必要だったであろうホストプロセッサ204上のコードを節約する。送受信機コア202内の主なRDSグループタイプ(0および2)の処理は、ホストプロセッサ204にオフロードすると見られる。ホストプロセッサ204がしなくてはならないことは、事前処理されたPSおよびRTの文字列をユーザに表示することのみである。PSテーブルおよびRT文字列は、送受信機コアのメモリに駐在しており、その結果、ホストプロセッサ204は、すべての割り込みを不能にすること、および現在の文字列を検索すること(例えば、スクリーンセーバーモードから抜け出ること)をしようと思えばそのときにすることができるようになっている。
【0105】
図27は、FMチャネルに対するチューニングのための例示的イベントおよび状態を示す状態機械図である。図27で見られることができるように、FMチャネルに対するチューニングは、FMラジオに電源を入れること、およびチューニングレジスタに希望の周波数を書くことを必要とする。とりわけ、図27は、ラジオオフ状態2702から、計測状態2704、休止状態2706、チューニング状態2708、サーチ状態2710、代替周波数(AF)チューニング状態2712およびチューニング後の状態2714を描いている。さらに、これらの状態とアクションの間の推移も描かれている。
【0106】
図28は、特定のFM周波数に対するチューニングの一例を示すシーケンス図表である。より詳細には、FMラジオを特定の周波数に合わせるために必要となるかもしれないコマンドが描かれている。図28において、太線2802は、ホストプロセッサ204からの読み出しを示すことができる。また、点線2804は、送受信機コア202からの割り込みを示すことができる。
【0107】
この点に関し、もしホストプロセッサ204が、FREQレジスタを構成することなく、周波数に対するチューニングを行うことができるようにTUNECTRLレジスタを構成している場合、送受信機コア202は、FREQレジスタ内の現在の値を使用することができる。このことは、望まぬ周波数に対するチューニングという結果になる可能性がある。さらに、周波数語の最上位ビット(MSB)は好ましくはTUNECTRLレジスタ内にあるということが注目されるべきである。
【0108】
図29は、有効なFMバンドの外にあるFM周波数に合わせるようと試みる場合にエラー状態を生成することの一例を示すシーケンス図表である。図29において、太線2902、2904、2906および2908は、ホストプロセッサ204からの読み出しを示すことができる。また、点線2910および2912は、送受信機コア202からの割り込みを示すことができる。
【0109】
図30Aおよび30Bは、シーク・オペレーションの実行(図30A)および進行中のシークの停止(図30B)一例を示すシーケンス図表である。より詳細には、シーク・オペレーションまたは進行中のシークの停止を行うために必要とされるかもしれないコマンドが、図30Aおよび30Bの中に描かれている。
【0110】
この点に関し、送受信機コア202は、現在の局(またはチャネル)から次の「良い」局(またはチャネル)に対して(上方/下方へ)シークする能力を持っている。ここで、「良い」局とは、ホストプロセッサ204によって提供される信号品質閾値によって決定される。FMバンドの端に達すると、周波数は、反対側のバンドの端にラップ(回り込み)されることができ、そして、開始周波数に達するまで、シーク動作を続けることができる。図30Bに示されているように、シーク動作は、開始周波数まで戻るか、またはホストプロセッサからサーチ停止命令が発せられるかすると、停止させられる。
【0111】
図31Aおよび31Bは、ホストプロセッサ内の代わりに送受信機コアの内でスキャン・オペレーションを行うことの効率の改善の一例を示すシーケンス図表である。より詳細には、図31Aは、送受信機コア202内でスキャン・オペレーションを行うためのコマンドを描き、図31Bは、ホストプロセッサ204内でスキャン・オペレーションを行うためのコマンドを描いている。
【0112】
この点に関し、スキャン・オペレーションは、典型的には、1つまたは複数をオペレーションを含んでいる。図31Aを参照して、送受信機コア202は、最初にシーク・オペレーションを行う。送受信機コア202が次の「良い」局に達すると、送受信機コア202は、ホストシステム200のために音声を非ミュートにする(例えば、オーディオ・インターフェース304によって音声を使用可能にする)ことができ、また所与の時間(SCANTIME)その「良い」局に留まっていることができる。スキャン持続時間が満了すると、送受信機コア202は、次の「良い」局を求めて再びシークをすることができる。この動作は、送受信機コア202が開始周波数に達するか、またはホストプロセッサ204までスキャン・オペレーションを止めるまで、継続することができる。もしホストプロセッサ204がスキャン・オペレーションを停止すると、送受信機コア202は、最後の「良い」局に周波数を合わせたまま留まっていることができる。
【0113】
送受信機コア202内にスキャン・オペレーションのためのロジックを組み込むことによって、ホストプロセッサ204と送受信機コア202の間で必要とされる相互作用の量を低減することができる。図31Bは、スキャン・オペレーションを行うために必要とされるロジックがホストプロセッサ204のほうに組み込まれている場合を描いている。そのような場合、ホストプロセッサ204へのトラヒックの量は増加する可能性がある。このことの一部の理由は、送受信機コア202の代わりにホストプロセッサ202がFMバンド内のすべての「良い」局についてシーク・オペレーションを命じなければならないからである。
【0114】
図32Aおよび32Bは、スキャン・オペレーションの実行および進行中のスキャン・オペレーションの停止の一例を示すシーケンス図表である。より詳細には、図32Aは、送受信機コア202がFMバンド全体をスキャンするときホストプロセッサ204と送受信機コア202との間で交わされ得るメッセージを描いており、図32Bは、ホストプロセッサ240が進行中のスキャン・オペレーションを止めるときホストプロセッサ204と送受信機コア202の間で交わされ得るメッセージを描いている。
【0115】
RDSデータを使用して1つまたは複数のラジオ局へ周波数を合わせることについては、これから説明する。この点に関し、送受信機コア202は、RDSサーチモードを使用して、ラジオ局に対してチューニングおよび/またはサーチを行うことができる。これらのモードは、RDSデータが送受信機コア202の内部でデコードされることの利点を利用している。RDSサーチモードを使用するために、ホストプロセッサ204は、いずれかのRDSサーチモードを始める前に、RDSCTRLレジスタ内のRDS処理を可能にすることができる。
【0116】
RDSサーチモードは、シークRDS番組タイプ(PTY)モードおよびスキャンRDS PTYモードを含んでもよい。シークRDS PTYモードおよびスキャンRDS PTYモードにおいて、送受信機コア202は、次の「良い」局に対してサーチを行うだけではなく、その「良い」局が所定の番組タイプ(例えば、ソフトロック)を放送しているかどうかを決定することもできる。ホストプロセッサ204は、SRCHRDS1レジスタ内のサーチ番組タイプを定義することができる。
【0117】
RDSサーチモードはまた、シークRDS番組識別(PI)モードを含むこともできる。シークRDS PIのモードにおいて、送受信機コア202は、次の「良い」局に対してサーチを行うことができるだけではなく、その「良い」局が所定のRDS PI(例えば、KPBS = 0xC635)を放送しているかどうかを決定することもできる。このようにして、ホストプロセッサ204は、それがどの周波数上で放送しているかを知る必要なしに、特定の番組に周波数を合わせることができる。ホストプロセッサ204は、SRCHRDS1レジスタおよびSRCHRDS2レジスタにおいてサーチRDS PIを定義することができる。
【0118】
上記のモードに加えて、RDSサーチモードは、代替周波数(AF)ジャンプ・モードを含むこともできる。AFジャンプ・モードは、AFリスト情報を使用する。これについては、図20を参照して説明された。AFジャンプ・モードは、多数の周波数が同じ番組を放送している場合に使用されることができる。
【0119】
この点に関し、ホストプロセッサ204は、受信信号強度をモニターし、その値がある閾値より下になったとき、ホストプロセッサ204は、AFジャンプを開始せよと送受信機コア202に命じることができる。送受信機コア202は、AFリストを使用して代替周波数に合わせることができ、当該局が元の局より良い信号品質を有している場合、当該局に留まることができる。
【0120】
図33Aおよび33Bは、代替周波数(AF)ジャンプの実行の一例を示す概念ブロック図である。図1を参照して上で注目したように、ラジオ放送ネットワーク100は、基地局104、106、108および受信局102を含むことができる。受信局102は、例えば、自動車として描かれることができ、また受信局102は、ホストシステム200を含むことができる。
【0121】
図33Aにおいて見られることができるように、受信局102のホストシステム200は、96.5MHzに合わせられることができる。この周波数は、KCOW の“All Country”を放送している周波数である。この番組は、複数の基地局104、106および108を用いて広い地理的エリアをカバーすることができる。番組放送事業者は、RDSのAFリスト機能を使用することによって、RDS装備のラジオ(例えば、受信局102のホストシステム200)に、同じ番組を送信している周波数のことを通報することができる。
【0122】
この例において、受信局102がスタートアウトするとき、基地局108からの96.5MHzの周波数上の信号は、強力で明瞭な信号であるかもしれない。しかし、この信号は、受信局102においては、比較的弱くなる可能性がある。それは、おそらく、受信局102と基地局108の間には比較的距離があるからであり、またはこれらの間で生じるある種の干渉の影響を受けるからである。
【0123】
送受信機コア202は、受信されたRDSグループタイプ0Aパケット(例えば、図12を参照)からAF情報を抽出することができ、またデータRAM314にAF周波数のリストを維持することができる。その一方で、ホストプロセッサ204は、信号品質閾値を設定し、SIGNAL割り込みを可能にすることができる。信号が最小の閾値と交差するポイントでは、送受信機コア202は、ホストプロセッサ204に割り込みをすることができる。また、ホストプロセッサ204は、元に戻って、送受信機コア202にAFジャンプを行うよう命令することができる。その後、送受信機コア202は、AFリスト内の周波数に合わせ、そして周波数103.1がリスト中で最強の信号であると宣言することができる。
【0124】
図33Bで見られるように、受信局102におけるリスナーは、今103.1MHzを示している自己のディスプレイ上の周波数を除いて、番組内の割込みにまったく気づかないのである。受信局102は、そのまま継続することができる。またAFジャンプが再び生じる可能性もある。
【0125】
図34は、代替周波数(AF)ジャンプの実行の一例を示すシーケンス図表である。より詳細には、図34は、AFジャンプを実行するために使用され得るコマンドを描いている。ホストプロセッサ204は、AFリスト更新を受け取りたいと思う場合、RDSAFEN高度制御機能を使用可能にすることができる。AFリストを持つことによって、ホストプロセッサ204は、リスト内の周波数に手動で合わせることができる。
【0126】
RDSサーチモードはまた、最強/最弱の局を求めてスキャンするためのモードを含むこともできる。言いかえれば、送受信機コア202は、そのエリアで最も強い局(例えば、最も高い受信エネルギー)または最も弱い局(例えば、最低の受信エネルギー)を求めてスキャンする能力を持っている。最も強い局は、ホストプロセッサ204に対して、降順で提供され、最も弱い局は、昇順で提供される。FMバンド全体のスキャンが終わったら、送受信機コア202は、サーチモードに依存して、最も強い局または最も弱い局に周波数を合わせることができる。
【0127】
図35は、FMバンド全体のための受信信号強度表示(RSSI)レベルの例示的図表を示すブロック図である。RSSIは、受信したラジオ信号の中に存在する電力の測定値であって、一定のエリア内の最も強い局および最も弱い局を決定するのに使用されることができる。
【0128】
図36Aおよび36Bは、最も強い局を求めてスキャンするためのホストシステム200のディスプレイ上の例示的結果を示すブロック図である。これらの図面は、最強局機能を利用するホストシステム200(例えばカー・ステレオ)のスナップショットを表わすことができる。図36Aは、局プリセット13〜18のための周波数を示している。ここで、局13(94.10MHz)は、最も強い受信信号であることができ、またそれに続くプリセットは、比較的低いものになっている。図36Bは、次の6つの局プリセット19〜24のための周波数を示している。ここで、局24(101.50MHz)は、12の最も強い局の中で最も弱い受信信号であることができる。周波数に関連するRDSデータを有している周波数は、周波数に関連するRDSデータを有していない周波数とは異なるやり方で(例えば、異なる色で)表示されることができる。例えば、図36Bでは、局22の上の周波数91.10は、周波数に関連するRDSデータを有していない。言いかえれば、周波数91.10で作動する局22は、RDSデータを送信せず、また図36B内のディスプレイ部分“91.10”は、異なる色(例えば、白色)で示されている。
【0129】
図37Aおよび37Bは、最も弱い局を求めてスキャンするためのホストシステム200のディスプレイ上の例示的結果を示すブロック図である。これらの図面は、最弱局オプションを使用して、ホストシステム200(例えばカー・ステレオ)のスナップショットを表わすことができる。図37Aは、FMバンド内の最弱受信信号を有する局13(93.7MHz)を描いている。ホストシステム200の残りの局プリセットは、局13より相対的に強い信号を有しているものとして、図37Aおよび37Bの中で描かれている。
【0130】
この点に関し、最も弱い局のためのスキャンは、放送干渉の可能性が低いFM送信周波数を選択することを目的としてホストプロセッサ204によって使用されることができる。例えば、このオプションは、MP3をステレオシステム(例えばカー・ステレオ、大型携帯ステレオラジカセ、ホーム・オーディオ)に送信するために、ポータブル機器(例えば、電話、PDA、iPod)の中で実装されることができる。
【0131】
図27〜39を参照し、かつ本件開示の1つの態様に準拠して、ホストプロセッサ204は、送受信機コア202内において、以下のチューニングおよびサーチの機能を開始することができる。 (1)指定されたFM周波数に対してチューニングを行うこと、 (2)次の「良い」局を求めて上方/下方のシークを行うこと、 (3)次の「良い」局を求めて上方/下方のスキャンを行い、指定された時間当該局に留まり、およびホストプロセッサ204がサーチを停止するまたはFMバンド全体がスキャンされるまでスキャンを続けること、 (4) FMバンド内の12の最も強い局を求めてスキャンし、その結果をホストプロセッサ204に供給すること、 (5)FMバンド内の12の最も弱い局を求めてスキャンし、その結果をホストプロセッサ204に供給すること; (6)指定されたRDS番組タイプ(PTY)を求めてシーク/スキャンをすること、 (7)指定されたRDS番組識別(PI)を求めてシークをすること、および (8)RDS代替周波数(AF)が利用可能であれば、それに対してチューニングを行うこと。
【0132】
本件開示の1つの態様に準拠して、送受信機コア202における自律的なチューニングおよびサーチは、ホストプロセッサ204と送受信機コア202の間の相互作用の量を減らすことができる。この点に関し、ホストプロセッサ204は、与えられたコマンドを発出し、そのコマンドが完了したときその旨を通知されることができる。さらに、ホストプロセッサ204は、その最終結果を送受信機コア202に問い合わせることができる。もしそのようなチューニングおよびサーチが送信機コア202になければ、たぶん、ホストプロセッサ204は、上方/下方サーチモードのために、シークコマンドをみずから発出しなければならないであろう。このコマンドがいったん完了すると、ホストプロセッサ204はまた、たぶん、自分自身のタイマをセットし、そのタイマの満了とともにシークコマンドを再発出し、ユーザがサーチを停止するまたはバンド全体がスキャンされるまでそのプロセスを繰り返すことをしなければならないであろう。
【0133】
図38は、データプロセッサを利用して1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行う例示的オペレーションを示す流れ図である。ステップ3802において、ホストプロセッサ204からのコマンドがデータプロセッサによって受け取られる。ステップ3804において、コマンドに基づいて、下記のうちの1つがデータプロセッサによって実行される。ホストプロセッサ204に割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、ホストプロセッサ204に割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、またはホストプロセッサ204に割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うこと。
【0134】
本件開示の1つの態様に準拠して、データプロセッサは、図9に示されるコンポーネントの1つまたは複数または全部を含むものであってもよい。別の態様において、データプロセッサは、図3のマイクロプロセッサ322を含むものであってもよく、または例えば図3に示されるコンポーネントのうちマイクロプロセッサ322以外の任意の1つまたは複数または全部を含むものであってもよい。データプロセッサおよびホストプロセッサは、同一の集積回路、同一のプリント回路基板または同一のデバイスまたはコンポーネント上で実装されてもよい。代替的に、データプロセッサおよびホストプロセッサは、別々の集積回路、別々のプリント回路基板または別々のデバイスまたはコンポーネント上で実装されてもよい。データプロセッサおよびホストプロセッサは、異なるデバイスまたはコンポーネントに分散されてもよい。
【0135】
1つの態様において、データプロセッサは、ホストプロセッサによって設定可能な(例えば、ホストプロセッサによって制御、可能化または不可能化される)1つまたは複数のパラメータに基づいてRDSデータをフィルタリングするように構成されることができる。そのことにより、前記1つまたは複数のパラメータに依存して、RDSデータの選択されたセットは、RDSデータの部分集合となることができる。そのような部分集合は、選択されたRDSグループを含んでもよい。別の態様において、RDSデータの選択されたセットは、RDSデータの部分集合であってもよく、空集合であってもよく、またはRDSデータ全体であってもよい。
【0136】
データプロセッサは、RDSデータをフィルタリングする1つまたは複数のフィルタ(例えば、図9のブロック908、910、912、914および916)を含んでもよい。そのフィルタの各々または一部は、ホストプロセッサによって選択的に設定可能(例えば、ホストプロセッサによって制御、可能化または不可能化される)であってもよい。例えば、フィルタの各々または一部は、それ以外の1つまたは複数のフィルタと独立にホストプロセッサによって設定可能であってもよい。データプロセッサはまた、ホストプロセッサによって選択的に設定可能な(例えば、ホストプロセッサによって制御、可能化または不可能化される)1つまたは複数のRDSグループバッファを含んでもよい。
【0137】
データプロセッサは、ホストプロセッサによって選択的に設定可能な(例えば、ホストプロセッサによって制御、可能化または不可能化される)1つまたは複数のグループ処理コンポーネント(例えば、図9のブロック920および922)を含んでもよい。例えば、1つまたは複数のグループ処理エレメントは、それ以外の1つまたは複数のグループ処理コンポーネントと独立にホストプロセッサによって設定可能であってもよい。
【0138】
別の態様において、データプロセッサは、ホストプロセッサによって設定可能な(例えば、ホストプロセッサによって制御、可能化または不可能化される)1つまたは複数のパラメータに基づいて、ホストプロセッサに対する割り込みの数を減らすように構成されることができる。そのことにより、前記1つまたは複数のパラメータに依存して、割り込みの数が減らされる、または減らされないということになる。
【0139】
さらに別の態様において、データプロセッサは、ホストプロセッサ204によって発出されるコマンドに基づいてチューニングおよびサーチの機能を行うように構成される。そのような機能の実行は、データプロセッサとホストプロセッサ204の間の相互作用の量を減らすことができる。
【0140】
データプロセッサおよびホストプロセッサの各々は、ソフトウェア、ハードウェアまたはその両方の組み合わせを使用して実装されてもよい。例えば、データプロセッサおよびホストプロセッサの各々は、1つまたは複数のプロセッサを用いて実装されてもよい。プロセッサは、汎用目的マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲート制御論理、個別ハードウェア素子、または計算もしくは他の情報操作を行うことができる他の適切なデバイスであってもよい。データプロセッサおよびホストプロセッサの各々はまた、ソフトウェアを格納するための1つまたは複数の機械可読媒体を含んでもよい。ソフトウェアは、たとえソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれ以外の名で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、データまたはそれらの任意の組み合わせを意味するものとして広く解釈されるべきである。命令は、コード(例えば、ソース・コード・フォーマット、2進コード・フォーマット、実行可能なコード・フォーマットまたは他の適切なコード・フォーマットにおけるもの)を含んでもよい。
【0141】
機械可読媒体は、例えばASICの場合のように、プロセッサに統合化された記憶装置を含んでもよい。機械可読媒体はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、DVD、または他の適切な記憶装置のような、プロセッサ外部の記憶装置を含んでもよい。さらに、機械可読媒体は、データ信号を符号化する伝送路または搬送波を含んでもよい。当業者であれば、データプロセッサおよびホストプロセッサのための本件明細書記載の機能性を実装するための最善の方法を理解するであろう。本件開示の1つの態様に準拠して、機械可読媒体は、命令といっしょに符号化または格納されているコンピュータ可読媒体であり、またそれは、命令とシステム内のそれ以外のものとの間の構造的機能的相互関係(これが命令の機能性の実現を可能にする)を定義する計算エレメントでもある。命令は、例えば、ホストシステムによってまたはホストシステムのプロセッサによって実行可能とされるものであってもよい。命令は、例えば、コードを含むコンピュータ・プログラムであってもよい。
【0142】
図39は、1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのホストシステムの機能性の一例を示す概念ブロック図である。ホストシステム200は、ホストプロセッサ204とデータプロセッサ3902を含んでいる。データプロセッサ3902は、ホストプロセッサ204からコマンドを受け取るためのモジュール3904を含んでいる。データプロセッサ3902は、コマンドに基づいてホストプロセッサ204に割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、コマンドに基づいてホストプロセッサ204に割り込みをすることなくRDSデータに関連するラジオ局に対してサーチを行うこと、またはコマンドに基づいてホストプロセッサ204に割り込みをすることなくRDSデータに関連するラジオ局に対してチューニングを行うことを実行するためのモジュール3906をさらに含んでいる。
【0143】
「ラジオ局」という語は、ラジオ局チャネルを意味してもよく、また「局」という語は、チャネルを意味してもよい、ということが理解されるべきである。さらに、「サーチ」という語は、シークまたはスキャンを意味してもよい。本件開示の1つの態様において、スキャニングは、マルチプルのシークまたはマルチプルのサーチを必要とするものであってもよい。しかし、これらの語は、しばしば相互交換可能なものとして使用される。「RDSデータ」という語は、RDSと関係する単数のデータまたは複数のデータをさすことができる。
【0144】
当業者であれば、本件明細書記載の様々な例示としてのブロック、モジュール、エレメント、コンポーネント、方法、およびアルゴリズムは、電子的ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェアまたは両者の組み合わせとして実装可能であることを認識するであろう。例えば、グループ処理コンポーネント918およびフィルタ・モジュール906の各々は、電子的ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェアまたは両者の組み合わせとして実装可能である。ハードウェアとソフトウェアのこの相互交換可能性を示すために、様々な例示としてのブロック、モジュール、エレメント、コンポーネント、方法およびアルゴリズムは、それらの機能性の観点から上において一般的に説明されてきた。そのような機能性がハードウェアとして実装されるかまたはソフトウェアとして実装されるかは、特定のアプリケーション、またはシステム全体に課される設計上の制約に依存するものである。当業者であれば、本件明細書記載の機能性を、各々のアプリケーションのために様々な方法で、実装することができる。様々なコンポーネントおよびブロックは、すべて本件主題技術の範囲から逸脱することなく、異なるやりかたでアレンジされる(例えば、異なる順序に並び替えられる、または異なる方法で分割される)ことができる。例えば、図9のフィルタ・モジュール906中のフィルタの特定の順序が並び替えられてもよく、またこれらのフィルタのうちの一部または全部が異なる方法で分割されてもよい。
【0145】
開示されたプロセスのステップの特定の順序または階層は典型的アプローチの実例であることが理解される。
【0146】
設計上の選好に基づいて、プロセスのステップの特定の順序または階層が並び替えられてもよいことが理解される。ステップのうちの一部は、同時に実行されてもよい。別添の方法クレームは、様々なステップのエレメントの順序を一例として示すものであって、そこに示されている特定の順序または階層に限られることが意図されているものではない。
【0147】
先の説明は、いかなる当業者も本件明細書記載の様々な態様を実施することができるように提供されている。これらの態様に対する様々な修正は、当業者にとって容易に明白であろう。また、本件明細書に定義されている一般原則は、他の態様に適用可能である。したがって、別添のクレームは、本件明細書に示されている態様に限られるよう意図されているものではなく、クレームの文言と整合する十分な範囲が与えられるよう意図されている。ここにおいて、単数形のエレメントへの参照は、特に明示的に述べられている場合を除いて、「1つおよび1つだけ」を意味するようには意図されておらず、むしろ「1つまたは複数」を意味するよう意図されている。特にそうでないと述べられている場合を除いて、「一部の」(some)という語は、1つまたは複数をさすものとする。男性代名詞(例えば、「彼の」)は、女性・中性(例えば、「彼女の」および「それの」)を含んでおり、その逆もまた同様である。本件開示全体にわたって説明されている様々な態様のエレメントに対する構造的および機能的に均等物であって当業者に知られているまたは将来知られるようになる均等物は、参照によって本件明細書に明示的に組み込まれており、またクレームによって包含されるよう意図されている。さらに、本件明細書におけるいかなる開示も、そのような開示がクレームに明示的に引用されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げられる(権利が放棄される)ようには意図されていない。いかなるクレーム・エレメントも、それが「〜のための手段」というフレーズまたは方法クレームの場合にあっては「〜のためのステップ」というフレーズを用いて明示的に引用されている場合を除いて、米国特許法第112条第6パラグラフの規定に基づいて解釈されてはならない。
【0148】































【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのホストシステムであって、
ホストプロセッサと、および
前記ホストプロセッサからコマンドを受け取るように構成されているデータプロセッサであって、前記データプロセッサは、前記コマンドに基づいて、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、または前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うことを実行するようにさらに構成されているデータプロセッサと
を具備するホストシステム。
【請求項2】
前記コマンドは、所定の信号品質閾値を満たす複数のラジオ局に対してサーチを行うために多重サーチオペレーションを行うことであり、および前記データプロセッサは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対してサーチを行うための前記多重サーチオペレーションを行うように構成されている、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項3】
ラジオ局が前記所定の信号品質閾値を満たす場合、前記データプロセッサは、前記ラジオ局のためのオーディオ出力を可能化し、および連続的サーチオペレーションを行う前に所定の時間だけ待機するように構成されている、請求項2に記載のホストシステム。
【請求項4】
前記データプロセッサは、前記データプロセッサが前記多重サーチオペレーションを停止せよというコマンドを前記ホストプロセッサから受け取るまで、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく前記多重サーチオペレーションを継続するように構成されている、請求項2に記載のホストシステム。
【請求項5】
前記データプロセッサは、ラジオ局周波数バンド全体がスキャンされるまで、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく前記多重サーチオペレーションを継続するように構成されている、請求項2に記載のホストシステム。
【請求項6】
前記コマンドは、最強の受信信号強度を生成する複数のラジオ局を求めてスキャンすることであり、および前記データプロセッサは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく前記複数のラジオ局を決定するためにラジオ局周波数バンドをスキャンするように構成されている、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項7】
前記データプロセッサは、前記最強の受信信号強度を有する前記複数のラジオ局のうちの1つに対してチューニングを行うことと、および/または前記決定を前記ホストプロセッサに提供することとを実行するように構成されている、請求項6に記載のホストシステム。
【請求項8】
前記コマンドは、最弱の受信信号強度を生成する複数のラジオ局を求めてスキャンすることであり、および前記データプロセッサは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく前記複数のラジオ局を決定するためにラジオ局周波数バンドをスキャンするように構成されている、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項9】
前記データプロセッサは、前記最弱の受信信号強度を有する前記複数のラジオ局のうちの1つに対してチューニングを行うことと、および/または前記決定を前記ホストプロセッサに提供することとを実行するように構成されている、請求項8に記載のホストシステム。
【請求項10】
前記ホストプロセッサは、前記複数のラジオ局のうちの1つを選択すること、および前記複数のラジオ局のうちの前記1つの上の信号を送信することを実行するように構成されている、請求項8に記載のホストシステム。
【請求項11】
前記コマンドは、指定のRDS番組タイプ(PTY)を送信する1つまたは複数のラジオ局に対してサーチを行うことであり、および前記データプロセッサは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくどの1つまたは複数のラジオ局が前記指定のRDS PTYを送信するかを決定するように構成されている、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項12】
前記コマンドは、指定のRDS番組識別(PI)を送信する1つまたは複数のラジオ局に対してサーチを行うことであり、および前記データプロセッサは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくどの1つまたは複数のラジオ局が前記指定のRDS PIを送信するかを決定するように構成されている、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項13】
前記コマンドは、RDS代替周波数(AF)が利用可能であれば、それに対するチューニングを行うことであり、前記データプロセッサは、同じRDSデータを送信する複数のラジオ局を含むRDS AFリストを維持するように構成されており、および前記データプロセッサは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく前記複数のラジオ局のうちの1つに対してチューニングを行うように構成されている、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項14】
前記同じRDSデータは、RDS番組識別(PI)である、請求項13に記載のホストシステム。
【請求項15】
前記データプロセッサは、前記RDSデータを復号するように構成されており、および前記RDSデータは、RDS番組タイプ(PTY)、RDS番組識別(PI)またはRDS代替周波数(AF)情報を含んでいる、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項16】
オーディオコンポーネント、ディスプレイ・モジュール、キーパッド・モジュールおよびデータメモリをさらに具備する、請求項1に記載のホストシステム。
【請求項17】
1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのデータプロセッサであって、
ホストプロセッサからコマンドを受け取るように構成されている受信モジュールと、および
前記コマンドに基づいて、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、または前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うことを実行するように構成されている1つまたは複数のモジュールと
を具備するデータプロセッサ。
【請求項18】
前記コマンドは、所定の信号品質閾値を満たす複数のラジオ局に対してサーチを行うために多重サーチオペレーションを行うことであり、および前記データプロセッサの前記1つまたは複数のモジュールは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対してサーチを行うための前記多重サーチオペレーションを行うように構成されている、請求項17に記載のデータプロセッサ。
【請求項19】
ラジオ局が前記所定の信号品質閾値を満たす場合、前記データプロセッサの前記1つまたは複数のモジュールは、前記ラジオ局のためのオーディオ出力を可能化し、および連続的サーチオペレーションを行う前に所定の時間だけ待機するように構成されている、請求項18に記載のデータプロセッサ。
【請求項20】
1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うためのホストシステムであって、
ホストプロセッサと、および
データプロセッサとを具備し、
前記データプロセッサは、
前記ホストプロセッサからコマンドを受け取るための手段と、および
前記コマンドに基づいて前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、前記コマンドに基づいて前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに関連するラジオ局に対してサーチを行うこと、または前記コマンドに基づいて前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに関連するラジオ局に対してチューニングを行うことを実行するための手段と
を具備する、前記ホストシステム。
【請求項21】
前記コマンドは、所定の信号品質閾値を満たす複数のラジオ局に対してサーチを行うために多重サーチオペレーションを行うことであり、および前記行うための手段は、前記コマンドに基づいて前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対してサーチを行うための前記多重サーチオペレーションを行う、請求項20に記載のホストシステム。
【請求項22】
ラジオ局が前記所定の信号品質閾値を満たす場合、前記行うための手段は、前記ラジオ局のためのオーディオ出力を可能化し、および連続的サーチオペレーションを行う前に所定の時間だけ待機する、請求項21に記載のホストシステム。
【請求項23】
データプロセッサを利用して1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行う方法であって、
データプロセッサによって、ホストプロセッサからコマンドを受け取ることと、および
前記コマンドに基づいて前記データプロセッサによって下記のうちの1つを実行することを具備する方法:
前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、
前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、または
前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うこと。
【請求項24】
前記コマンドは、所定の信号品質閾値を満たす複数のラジオ局に対してサーチを行うために多重サーチオペレーションを行うことであり、および複数のラジオ局に対してサーチを行うための多重サーチオペレーションは、前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく行われる、請求項23に記載のホストシステム。
【請求項25】
データプロセッサを利用して1つまたは複数のラジオ局に対してサーチまたはチューニングを行うための命令でコード化されている機械可読媒体であって、前記命令は、
データプロセッサによって、ホストプロセッサからコマンドを受け取ることと、および
前記コマンドに基づいて前記データプロセッサによって下記のうちの1つを実行することと
のためのコードを具備する、機械可読媒体:
前記ホストプロセッサに割り込みをすることなく複数のラジオ局に対して多重サーチオペレーションを行うこと、
前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくラジオデータシステム(RDS)データに基づいてラジオ局に対してサーチを行うこと、または
前記ホストプロセッサに割り込みをすることなくRDSデータに基づいてラジオ局に対してチューニングを行うこと。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図18E】
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【図18F】
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【図18G】
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【図18H】
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【図18I】
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【図18J】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33A】
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【図33B】
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【図34】
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【図35】
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【図36A】
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【図36B】
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【図37A】
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【図37B】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2013−102482(P2013−102482A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−283535(P2012−283535)
【出願日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【分割の表示】特願2010−535093(P2010−535093)の分割
【原出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】