ホットメルト接着剤のパターン塗布装置およびホットメルト接着剤のパターン塗布方法
【課題】ホットメルト接着剤のパターン塗布にあたり、装置本体の加熱溶融ホットメルト接着剤の供給手段と独立して、所望の位置でパターンロール塗布作業を自在とすること。
【解決手段】 加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とよりなり、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在であることを特徴とする。
装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、転写用具2の転写ロールBを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、転写ロールBの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う。
【解決手段】 加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とよりなり、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在であることを特徴とする。
装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、転写用具2の転写ロールBを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、転写ロールBの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ホットメルト接着剤を板状体、シート材等にパターン塗布する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2003−687「消臭シート、消臭シートの製造方法およびシート部材」(特許文献1)には、シート材の全面に分布するように、消臭剤を、所定のドットパターンで印刷する技術を開示している。
特開平7−171924「多層複合シート及びその製造方法」(特許文献2)には、ウレタン発泡軟質シートと裏基布とよりなる二層複合シートの製造にあたり、発泡軟質シート表面上に、ドツト状・スリット状等の島状に接着剤を塗布する技術を開示している。
また、ホットメルト接着剤をパターン塗布したシートの上面に、剥離シートを一体化してなる、ホットメルト接着剤のパターン塗布の貼付ラベル・シートが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−687「消臭シート、消臭シートの製造方法およびシート部材」
【特許文献2】特開平7−171924「多層複合シート及びその製造方法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1の公知技術においては、図13を参照して、ロールシリンダー115によって消臭剤103が所定のドットパターンで塗布されている。消臭シート101の製造にシート材102の表面が、ロールシリンダー115のスクリーン120に連続して対向接触して、そのロールシリンダー115に所定のパターンとして形成さている孔121から染み出す消臭剤103が、シート材102に所定のパターンとして印刷される。
上記の特許文献2の公知技術においては、図14を参照して、二層複合シート203の軟質ポリウレタンフォームシート側表面に、接着剤205をグラビアコーター271にてドット状に塗布している。
【0005】
従って,両公知技術の塗布装置においては、基材に被塗布剤をパターン塗布(ドットパターン・島状塗布)するための塗布手段は、塗布剤供給機構、基材搬送機構とともに、一体化されており、所定位置の床面に設置されて、固定装備されている。任意の位置に塗布手段を移動することはできない。すなわち、任意の位置に存在する塗布基材に対してパターン塗布すること技術は、開示していない。
【0006】
また、ホットメルト接着剤をパターン塗布した貼付ラベル・シートが公知であり、任意の箇所に、ホットメルト接着剤を、パターン塗布することは可能であるが、剥離シートを除去する作業と、剥離シートを除去した貼付ラベル・シートを任意の箇所に貼り付ける作業とを必要とし、作業効率が悪い問題点がある。
【0007】
よって、本願発明は、ホットメルト接着剤塗布装置における、ホットメルト接着剤をパターン塗布するための、ホットメルト接着剤塗布手段について、装置本体の加熱溶融ホットメルト接着剤の供給手段と分離独立して、所望の位置へ移動自在とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とよりなり、
前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在であることを特徴とするホットメルト接着剤のパターン塗布装置を提供する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、装置本体の供給ロールAに接触して加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールBは、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールとしての機能を有することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、転写用具2の転写ロールBは、ロール表面に平面形状のシリコン版を貼り付けた平面ロール構造とし、
装置本体1では、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールCを設け、供給装置1の供給ロールAに、前記パターンロールCを接触させ、
該パターンロールCに、転写用具2の転写ロールBを接触させ、加熱溶融したホットメルト接着剤は、供給装置の供給ロールAより、パターンロールCを介して、転写用具2の転写ロールBに供給されることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体1と、転写ロールBを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、
装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールBを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールBの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行うことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法を提供する。
【0012】
請求項5の発明は、請求項4のホットメルト接着剤のパターン塗布方法において、
装置本体の供給装置より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給付着したのち、
転写用具2を装置本体1より離脱させて、転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を、任意位置の基材表面に転写して、ハンドロール塗布方式で、溶融ホットメルト接着剤のパターン塗布作業を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項4のホットメルト接着剤のパターン塗布方法において、
装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールとの接触を離脱させ、塗布すべき基材を対向可能とする位置へ移動させ、
転写用具2の転写ロールに、塗布すべき基材を供給して、転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を、基材表面に転写し、
装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業で行うことを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項4のホットメルト接着剤のパターン塗布方法において、
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールにセットした状態で、供給ロールを一回転または複数回の設定回数を駆動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の転写用具2は装置本体と独立して操作するものであるから、パターンロール塗布の作業性が良好である。また、転写ロールBには、その一回転により所定の塗布パターンに対応する溶融ホットメルト接着剤が、その表面に付着するものであるから、転写ロールBの一回転により、所定のパターンで溶融ホットメルト接着剤が基材Wにロール塗布される。したがって、基材の周辺部に空白部が存在するパターンや絵画−広告表示等の意匠パターンの塗布にあたっては、上下左右が切れることなく設定どおりの基材中央位置に塗布することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本願発明の第1実施例を示す、ホットメルト接着剤のパターン塗布装置の正面図。
【図2】同じく左側面図。
【図3】本願発明の第2実施例を示す、ホットメルト接着剤のパターン塗布装置の大要を正面視の略図。
【図4】本願発明の要部である転写ロールを示し、a図は、左側面図、b図は縦断面図である。
【図5】シリコン版板を本願発明の第2板を示し、a図は、平面図、b図は縦断面図である。
【図6】塗布パターンの説明図で、a図は模様形態、b図は絵画表示形態である。
【図7】本願発明のホットメルト接着剤のパターン塗布方法を示す斜視図で、a図は、セット状態、b図はロール塗布状態である。
【図8】種々の塗布ハターンについてロール塗布状態を説明する、図7の(b)と同様の斜視図である。
【図9】装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業する第3実施例を示す斜視図で、a図は、セット状態、b図はロール塗布状態である。
【図10】転写用具回動機構を示し、a図は転写用具水平支持状態の正面図、b図は同じく側面図、c図は転写用具垂直状態の正面図、d図は同じく側面図である。
【図11】固定位置で搬送中の基材に連続塗布する方式の、ホットメルト接着剤のパターン塗布装置の正面図。
【図12】同じく同方式の、他のホットメルト接着剤のパターン塗布装置の正面図。
【図13】公知のパターン塗布装置(特許文献1)を示し、a図は装置の大要を示す略図、b図は塗布パターンの説明図。
【図14】公知のパターン塗布装置(特許文献2)を示し、a図は装置の大要を示す略図、b図は塗布パターンの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とを設ける。前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給する。前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在の構造とする。
ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、転写用具2の転写ロールBを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、転写ロールBの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う。
【実施例】
【0018】
以下 添付図面に示す実施例にもとづき本願発明を詳細に説明する。
【0019】
本願発明の説明に先だって、連続搬送中の基材に対する加熱溶融ホットメルト接着剤をパターン塗布かつ連続塗布するための、固定設置形式のホットメルト接着剤塗布装置による、溶融ホットメルト接着剤のパターン塗布を説明する。
【0020】
図11および図12を参照して、基材Wを、駆動ロールCCと転写パターンロールBBとの間を通過すべく、搬送ロールE、Eで誘導し搬送する。転写パターンロールBBに、溶融ホットメルト接着剤装置より供給ロールAを経て、加熱溶融ホットメルト接着剤が供給される。
【0021】
転写パターンロールBBの表面に付着した加熱溶融ホットメルト接着剤は、転写パターンロールBBの表面の凹凸模様にしたがって、基材Wにパターン塗布される。
【0022】
本願発明は、上記の固定設置形式のホットメルト接着剤塗布装置の「転写ロールCCと転写パターンロールBB」「転写パターンロールBB」を、溶融ホットメルト接着剤塗布装置より独立させることを特徴とする。
【0023】
図1および図2を参照して、本願第1実施例を説明する。
【0024】
本願発明のホットメルト接着剤のパターン塗布装置は、塗布装置本体1に転写用具2を着脱自在として構成する。
【0025】
塗布装置本体1は、供給ロールAの挿入空間Hを形成した本体ブロック10と、該本体ブロック10の挿入空間Hに装填した供給ロールAと、前記本体ブロック10の挿入空間Hと供給孔11を通してホットメルト接着剤を挿入空間Hに供給するホットメルト接着剤タンクホッパー12とを含み、該ホットメルト接着剤タンクホッパー12と本体ブロック10に、加熱手段13(電気ヒーター)を内装して、供給ロールAの挿入空間Hに供給されるホットメルト接着剤HMを加熱溶融状態に維持するように構成されている。
【0026】
本体ブロック11は支持ボルト14を介してベース台15に固定されている。
【0027】
図2を参照して、供給ロールAと一体の駆動軸16を本体ブロック11より側方へ突出させている。
【0028】
供給ロールAの駆動方式は、駆動軸16の延長部分に取り付けたハンドル(図示省略)による手動回転式とすることもできるが、駆動軸16に電動駆動制御装置を接続して自動制御方式とする。
【0029】
電動駆動制御装置としては、マイコン制御の電動機の出力軸を前記駆動軸16に直結し、供給ロールAの始点位置・終点位置を検知するセンサーを設け、センサーの出力でマイコン制御により、始点位置より一回転させるべく、供給ロールAの回転を制御する。塗布厚さが所望される場合には複数回転させるべく制御する。
【0030】
本体ブロック11の前面および背面に、転写ロールBに対する軸支ケース17が固定され、該軸支ケース17に形成された軸支ガイド18の先端を上向き開口している。
【0031】
転写用具2は、表面に凹凸模様を形成してホットメルト接着剤を設定のパターンでその表面に付着することで、パターンロールとしての機能を有するとともに、基材と接触することで表面に付着したホットメルト接着剤を基材に転写する機能とを有する転写ロールBと、該転写ロールBを軸支した支持フレーム20とより構成されている。
【0032】
前記支持フレーム20は、転写ロールBを軸支するための左右一対の軸支片21と、水平支桿22と、水平支桿22の中心より突出させた垂直支桿23とで構成され、垂直支桿23の先端部には握手24を装備している。
【0033】
図3に示す第2実施例においては、前記転写ロールB2は、ロール表面に平面形状のシリコン版を貼り付けた平面ロール構造とするとともに、ホットメルト接着剤の供給装置の装置本体側においては、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールとしても機能する。
【0034】
装置本体に転写用具2をセットした状態(図4)では、のホットメルト接着剤の供給装置の供給ロールに、前記パターンロールCを接触させ、供給ロールAと転写ロールB2との間にパターンロールCを介装した状態とする。
【0035】
図3おいては、12Bは加熱溶融ホットメルト接着剤の供給装置で、パターンロールCと供給ロールAとの間にホットメルト接着剤HMを加熱溶融状態で供給する。
【0036】
転写用具2の前記転写ロールB2は、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版(図5参照)を貼り付けることで、パターンロールとしての機能を有する
【0037】
図4を参照して、転写ロールB、B2は、プロスチック成形製品、薄厚金属筒状成形製品の空洞筒体25として軽量化をはかり、塗布作業を容易とする。両端部に軸支体26を一体成形する。
【0038】
図5を参照して、転写ロールB2、パターンロールCは、その外周に凹凸面Pを形成したシリコン版板27を空洞筒体25の表面に貼付けて構成する。
【0039】
図6は、塗布パターンの種々の態様を例示する。図6において、a図は模様構成、b図は意匠画構成(商品表示、案内表示、絵画等)を示している。
【0040】
図7において、(a)図は、装置本体に転写用具2をセットした状態を示し、転写ロールBを一回転、又は複数回を設定して回転させる。転写ロールBの表面に所定パターンの溶融ホットメルト接着剤HMを付着する。
【0041】
図7の(b)は、ハンド塗布を示し、装置本体より離脱した転写用具2所定の基材に塗布することを示す。
【0042】
図8は、図7の(b)と同様の塗布状態を、種々の塗布パターンについて例示する。
【0043】
図9は、請求項6の発明に対応する第3実施例を示し、図9の(a)に示す、転写用具セット状態で、装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給する。
【0044】
そののち、転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールとの接触を離脱させ、塗布すべき基材を対向位置へ回動させて、図9の(b)の状態とする。
【0045】
図9の(b)の状態で、塗布すべき基材を、転写用具2の転写ロールの下方に供給する。して、転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤は、基材表面に転写される。
【0046】
かくして、装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業で行う。
【0047】
図10は、転写用具2を水平状態と垂直状態に変更自在に支持するための転写用具回動機構30を示し、31は装置本体1に固定した支持アーム、32は、支持アーム31に固定した支軸、33は支持アーム31と係止するロック片である。
【0048】
図10の(a)(b)は、転写用具2の水平状態を示し、転写用具2と装置本体の供給装置1とのセット状態を示している。図10の(c)(d)は、転写用具2の垂直状態を示し、転写用具2を装置本体の供給装置1より分離した状態を示し、転写ロールBを下面で基材Wと対面し接触して、基材Wにパターンロール塗布を行う。
【0049】
かくして、装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業で行う。
【0050】
転写ロールBは、一回転により所定のパターンで溶融ホットメルト接着剤が基材Wにロール塗布されるものであるから、基材の周辺部に空白部が存在するパターンや絵画−広告表示等の意匠パターンの塗布にあたっては、上下左右が切れることなく設定どおりの基材中央位置に塗布することができる。
【0051】
図7および図8は、本願請求項4の発明のホットメルト接着剤のパターン塗布方法を説明する。
【0052】
図9は、本願請求項5の発明のホットメルト接着剤のパターン塗布方法を説明する。
【0053】
転写ロールBは、一回転により所定のパターンで溶融ホットメルト接着剤が基材Wにロール塗布されるものであるから、基材の周辺部に空白部が存在するパターンや絵画−広告表示等の意匠パターン(図6のb参照)の塗布にあたっては、上下左右が切れることなく設定どおりの基材中央位置に塗布することができる。
【0054】
また、図6のaの模様構成パターンでホットメルト接着剤層を形成して、基材と表面シートとを接着した場合において、ホットメルト接着剤層の周縁余白を最小限の幅で均等であることで、良好な接着層を形成することができる。
【0055】
基材Wについて,各種のシート、繊維製品、ダンボール等の商品容器の外装面、壁面建築資材の意匠板その他、平面のほか曲面の部材にも適用できる。
【0056】
ホットメルト接着剤HMについて、所望の色彩のホットメルト接着剤を適用することで、各種表示面、意匠紙をより効果的な表示とすることができる。紫外線硬化型ホットメルト接着剤を適用することで紫外線硬化により突起(凹凸面)を形成して意匠効果高めることができる。
【0057】
粘性ホットメルト接着剤を適用することで、商品容器の外装面にホットメルト接着剤パターン塗布ののち、さらに広告紙・意匠紙を貼り付けるのに都合がよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本願発明は、繊維産業の他、壁面建築資材の装飾用印刷、商品容器の外装面の装飾・表示用の個別印刷、広告・表示装置の表示面の印刷等により、各種産業の発展に寄与するものである。
【符号の説明】
【0059】
A 供給ロール
B 転写ロール
1 塗布装置本体
2 転写用具
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ホットメルト接着剤を板状体、シート材等にパターン塗布する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2003−687「消臭シート、消臭シートの製造方法およびシート部材」(特許文献1)には、シート材の全面に分布するように、消臭剤を、所定のドットパターンで印刷する技術を開示している。
特開平7−171924「多層複合シート及びその製造方法」(特許文献2)には、ウレタン発泡軟質シートと裏基布とよりなる二層複合シートの製造にあたり、発泡軟質シート表面上に、ドツト状・スリット状等の島状に接着剤を塗布する技術を開示している。
また、ホットメルト接着剤をパターン塗布したシートの上面に、剥離シートを一体化してなる、ホットメルト接着剤のパターン塗布の貼付ラベル・シートが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−687「消臭シート、消臭シートの製造方法およびシート部材」
【特許文献2】特開平7−171924「多層複合シート及びその製造方法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1の公知技術においては、図13を参照して、ロールシリンダー115によって消臭剤103が所定のドットパターンで塗布されている。消臭シート101の製造にシート材102の表面が、ロールシリンダー115のスクリーン120に連続して対向接触して、そのロールシリンダー115に所定のパターンとして形成さている孔121から染み出す消臭剤103が、シート材102に所定のパターンとして印刷される。
上記の特許文献2の公知技術においては、図14を参照して、二層複合シート203の軟質ポリウレタンフォームシート側表面に、接着剤205をグラビアコーター271にてドット状に塗布している。
【0005】
従って,両公知技術の塗布装置においては、基材に被塗布剤をパターン塗布(ドットパターン・島状塗布)するための塗布手段は、塗布剤供給機構、基材搬送機構とともに、一体化されており、所定位置の床面に設置されて、固定装備されている。任意の位置に塗布手段を移動することはできない。すなわち、任意の位置に存在する塗布基材に対してパターン塗布すること技術は、開示していない。
【0006】
また、ホットメルト接着剤をパターン塗布した貼付ラベル・シートが公知であり、任意の箇所に、ホットメルト接着剤を、パターン塗布することは可能であるが、剥離シートを除去する作業と、剥離シートを除去した貼付ラベル・シートを任意の箇所に貼り付ける作業とを必要とし、作業効率が悪い問題点がある。
【0007】
よって、本願発明は、ホットメルト接着剤塗布装置における、ホットメルト接着剤をパターン塗布するための、ホットメルト接着剤塗布手段について、装置本体の加熱溶融ホットメルト接着剤の供給手段と分離独立して、所望の位置へ移動自在とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とよりなり、
前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在であることを特徴とするホットメルト接着剤のパターン塗布装置を提供する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、装置本体の供給ロールAに接触して加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールBは、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールとしての機能を有することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、転写用具2の転写ロールBは、ロール表面に平面形状のシリコン版を貼り付けた平面ロール構造とし、
装置本体1では、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールCを設け、供給装置1の供給ロールAに、前記パターンロールCを接触させ、
該パターンロールCに、転写用具2の転写ロールBを接触させ、加熱溶融したホットメルト接着剤は、供給装置の供給ロールAより、パターンロールCを介して、転写用具2の転写ロールBに供給されることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体1と、転写ロールBを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、
装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールBを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールBの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行うことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法を提供する。
【0012】
請求項5の発明は、請求項4のホットメルト接着剤のパターン塗布方法において、
装置本体の供給装置より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給付着したのち、
転写用具2を装置本体1より離脱させて、転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を、任意位置の基材表面に転写して、ハンドロール塗布方式で、溶融ホットメルト接着剤のパターン塗布作業を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項4のホットメルト接着剤のパターン塗布方法において、
装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールとの接触を離脱させ、塗布すべき基材を対向可能とする位置へ移動させ、
転写用具2の転写ロールに、塗布すべき基材を供給して、転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を、基材表面に転写し、
装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業で行うことを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項4のホットメルト接着剤のパターン塗布方法において、
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールにセットした状態で、供給ロールを一回転または複数回の設定回数を駆動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の転写用具2は装置本体と独立して操作するものであるから、パターンロール塗布の作業性が良好である。また、転写ロールBには、その一回転により所定の塗布パターンに対応する溶融ホットメルト接着剤が、その表面に付着するものであるから、転写ロールBの一回転により、所定のパターンで溶融ホットメルト接着剤が基材Wにロール塗布される。したがって、基材の周辺部に空白部が存在するパターンや絵画−広告表示等の意匠パターンの塗布にあたっては、上下左右が切れることなく設定どおりの基材中央位置に塗布することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本願発明の第1実施例を示す、ホットメルト接着剤のパターン塗布装置の正面図。
【図2】同じく左側面図。
【図3】本願発明の第2実施例を示す、ホットメルト接着剤のパターン塗布装置の大要を正面視の略図。
【図4】本願発明の要部である転写ロールを示し、a図は、左側面図、b図は縦断面図である。
【図5】シリコン版板を本願発明の第2板を示し、a図は、平面図、b図は縦断面図である。
【図6】塗布パターンの説明図で、a図は模様形態、b図は絵画表示形態である。
【図7】本願発明のホットメルト接着剤のパターン塗布方法を示す斜視図で、a図は、セット状態、b図はロール塗布状態である。
【図8】種々の塗布ハターンについてロール塗布状態を説明する、図7の(b)と同様の斜視図である。
【図9】装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業する第3実施例を示す斜視図で、a図は、セット状態、b図はロール塗布状態である。
【図10】転写用具回動機構を示し、a図は転写用具水平支持状態の正面図、b図は同じく側面図、c図は転写用具垂直状態の正面図、d図は同じく側面図である。
【図11】固定位置で搬送中の基材に連続塗布する方式の、ホットメルト接着剤のパターン塗布装置の正面図。
【図12】同じく同方式の、他のホットメルト接着剤のパターン塗布装置の正面図。
【図13】公知のパターン塗布装置(特許文献1)を示し、a図は装置の大要を示す略図、b図は塗布パターンの説明図。
【図14】公知のパターン塗布装置(特許文献2)を示し、a図は装置の大要を示す略図、b図は塗布パターンの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とを設ける。前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給する。前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在の構造とする。
ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、転写用具2の転写ロールBを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、転写ロールBの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う。
【実施例】
【0018】
以下 添付図面に示す実施例にもとづき本願発明を詳細に説明する。
【0019】
本願発明の説明に先だって、連続搬送中の基材に対する加熱溶融ホットメルト接着剤をパターン塗布かつ連続塗布するための、固定設置形式のホットメルト接着剤塗布装置による、溶融ホットメルト接着剤のパターン塗布を説明する。
【0020】
図11および図12を参照して、基材Wを、駆動ロールCCと転写パターンロールBBとの間を通過すべく、搬送ロールE、Eで誘導し搬送する。転写パターンロールBBに、溶融ホットメルト接着剤装置より供給ロールAを経て、加熱溶融ホットメルト接着剤が供給される。
【0021】
転写パターンロールBBの表面に付着した加熱溶融ホットメルト接着剤は、転写パターンロールBBの表面の凹凸模様にしたがって、基材Wにパターン塗布される。
【0022】
本願発明は、上記の固定設置形式のホットメルト接着剤塗布装置の「転写ロールCCと転写パターンロールBB」「転写パターンロールBB」を、溶融ホットメルト接着剤塗布装置より独立させることを特徴とする。
【0023】
図1および図2を参照して、本願第1実施例を説明する。
【0024】
本願発明のホットメルト接着剤のパターン塗布装置は、塗布装置本体1に転写用具2を着脱自在として構成する。
【0025】
塗布装置本体1は、供給ロールAの挿入空間Hを形成した本体ブロック10と、該本体ブロック10の挿入空間Hに装填した供給ロールAと、前記本体ブロック10の挿入空間Hと供給孔11を通してホットメルト接着剤を挿入空間Hに供給するホットメルト接着剤タンクホッパー12とを含み、該ホットメルト接着剤タンクホッパー12と本体ブロック10に、加熱手段13(電気ヒーター)を内装して、供給ロールAの挿入空間Hに供給されるホットメルト接着剤HMを加熱溶融状態に維持するように構成されている。
【0026】
本体ブロック11は支持ボルト14を介してベース台15に固定されている。
【0027】
図2を参照して、供給ロールAと一体の駆動軸16を本体ブロック11より側方へ突出させている。
【0028】
供給ロールAの駆動方式は、駆動軸16の延長部分に取り付けたハンドル(図示省略)による手動回転式とすることもできるが、駆動軸16に電動駆動制御装置を接続して自動制御方式とする。
【0029】
電動駆動制御装置としては、マイコン制御の電動機の出力軸を前記駆動軸16に直結し、供給ロールAの始点位置・終点位置を検知するセンサーを設け、センサーの出力でマイコン制御により、始点位置より一回転させるべく、供給ロールAの回転を制御する。塗布厚さが所望される場合には複数回転させるべく制御する。
【0030】
本体ブロック11の前面および背面に、転写ロールBに対する軸支ケース17が固定され、該軸支ケース17に形成された軸支ガイド18の先端を上向き開口している。
【0031】
転写用具2は、表面に凹凸模様を形成してホットメルト接着剤を設定のパターンでその表面に付着することで、パターンロールとしての機能を有するとともに、基材と接触することで表面に付着したホットメルト接着剤を基材に転写する機能とを有する転写ロールBと、該転写ロールBを軸支した支持フレーム20とより構成されている。
【0032】
前記支持フレーム20は、転写ロールBを軸支するための左右一対の軸支片21と、水平支桿22と、水平支桿22の中心より突出させた垂直支桿23とで構成され、垂直支桿23の先端部には握手24を装備している。
【0033】
図3に示す第2実施例においては、前記転写ロールB2は、ロール表面に平面形状のシリコン版を貼り付けた平面ロール構造とするとともに、ホットメルト接着剤の供給装置の装置本体側においては、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールとしても機能する。
【0034】
装置本体に転写用具2をセットした状態(図4)では、のホットメルト接着剤の供給装置の供給ロールに、前記パターンロールCを接触させ、供給ロールAと転写ロールB2との間にパターンロールCを介装した状態とする。
【0035】
図3おいては、12Bは加熱溶融ホットメルト接着剤の供給装置で、パターンロールCと供給ロールAとの間にホットメルト接着剤HMを加熱溶融状態で供給する。
【0036】
転写用具2の前記転写ロールB2は、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版(図5参照)を貼り付けることで、パターンロールとしての機能を有する
【0037】
図4を参照して、転写ロールB、B2は、プロスチック成形製品、薄厚金属筒状成形製品の空洞筒体25として軽量化をはかり、塗布作業を容易とする。両端部に軸支体26を一体成形する。
【0038】
図5を参照して、転写ロールB2、パターンロールCは、その外周に凹凸面Pを形成したシリコン版板27を空洞筒体25の表面に貼付けて構成する。
【0039】
図6は、塗布パターンの種々の態様を例示する。図6において、a図は模様構成、b図は意匠画構成(商品表示、案内表示、絵画等)を示している。
【0040】
図7において、(a)図は、装置本体に転写用具2をセットした状態を示し、転写ロールBを一回転、又は複数回を設定して回転させる。転写ロールBの表面に所定パターンの溶融ホットメルト接着剤HMを付着する。
【0041】
図7の(b)は、ハンド塗布を示し、装置本体より離脱した転写用具2所定の基材に塗布することを示す。
【0042】
図8は、図7の(b)と同様の塗布状態を、種々の塗布パターンについて例示する。
【0043】
図9は、請求項6の発明に対応する第3実施例を示し、図9の(a)に示す、転写用具セット状態で、装置本体の供給装置1より、前記転写ロールBの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給する。
【0044】
そののち、転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールとの接触を離脱させ、塗布すべき基材を対向位置へ回動させて、図9の(b)の状態とする。
【0045】
図9の(b)の状態で、塗布すべき基材を、転写用具2の転写ロールの下方に供給する。して、転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤は、基材表面に転写される。
【0046】
かくして、装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業で行う。
【0047】
図10は、転写用具2を水平状態と垂直状態に変更自在に支持するための転写用具回動機構30を示し、31は装置本体1に固定した支持アーム、32は、支持アーム31に固定した支軸、33は支持アーム31と係止するロック片である。
【0048】
図10の(a)(b)は、転写用具2の水平状態を示し、転写用具2と装置本体の供給装置1とのセット状態を示している。図10の(c)(d)は、転写用具2の垂直状態を示し、転写用具2を装置本体の供給装置1より分離した状態を示し、転写ロールBを下面で基材Wと対面し接触して、基材Wにパターンロール塗布を行う。
【0049】
かくして、装置本体1の近傍定位置で、溶融ホットメルト接着剤のパターンロール塗布を間欠作業で行う。
【0050】
転写ロールBは、一回転により所定のパターンで溶融ホットメルト接着剤が基材Wにロール塗布されるものであるから、基材の周辺部に空白部が存在するパターンや絵画−広告表示等の意匠パターンの塗布にあたっては、上下左右が切れることなく設定どおりの基材中央位置に塗布することができる。
【0051】
図7および図8は、本願請求項4の発明のホットメルト接着剤のパターン塗布方法を説明する。
【0052】
図9は、本願請求項5の発明のホットメルト接着剤のパターン塗布方法を説明する。
【0053】
転写ロールBは、一回転により所定のパターンで溶融ホットメルト接着剤が基材Wにロール塗布されるものであるから、基材の周辺部に空白部が存在するパターンや絵画−広告表示等の意匠パターン(図6のb参照)の塗布にあたっては、上下左右が切れることなく設定どおりの基材中央位置に塗布することができる。
【0054】
また、図6のaの模様構成パターンでホットメルト接着剤層を形成して、基材と表面シートとを接着した場合において、ホットメルト接着剤層の周縁余白を最小限の幅で均等であることで、良好な接着層を形成することができる。
【0055】
基材Wについて,各種のシート、繊維製品、ダンボール等の商品容器の外装面、壁面建築資材の意匠板その他、平面のほか曲面の部材にも適用できる。
【0056】
ホットメルト接着剤HMについて、所望の色彩のホットメルト接着剤を適用することで、各種表示面、意匠紙をより効果的な表示とすることができる。紫外線硬化型ホットメルト接着剤を適用することで紫外線硬化により突起(凹凸面)を形成して意匠効果高めることができる。
【0057】
粘性ホットメルト接着剤を適用することで、商品容器の外装面にホットメルト接着剤パターン塗布ののち、さらに広告紙・意匠紙を貼り付けるのに都合がよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本願発明は、繊維産業の他、壁面建築資材の装飾用印刷、商品容器の外装面の装飾・表示用の個別印刷、広告・表示装置の表示面の印刷等により、各種産業の発展に寄与するものである。
【符号の説明】
【0059】
A 供給ロール
B 転写ロール
1 塗布装置本体
2 転写用具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とよりなり、
前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在であることを特徴とするホットメルト接着剤のパターン塗布装置。
【請求項2】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体の供給ロールに接触して加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールは、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールとしての機能を有することを特徴とする、請求項1に記載するホットメルト接着剤のパターン塗布装置。
【請求項3】
前記転写用具2の転写ロールは、ロール表面に平面形状のシリコン版を貼り付けた平面ロール構造とし、
装置本体では、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールを設け、供給装置の供給ロールに、前記パターンロールを接触させ、
該パターンロールに、転写用具2の転写ロールを接触させ、加熱溶融したホットメルト接着剤は、供給装置の供給ロールより、パターンロールを介して、転写用具2の転写ロールに供給されること
を特徴とする、請求項1に記載するホットメルト接着剤のパターン塗布装置。
【請求項4】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、 装置本体の供給装置より、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う
ことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【請求項5】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体1と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、
装置本体の供給装置より、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2を装置本体1より離脱させて、
転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う
ことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【請求項6】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体1と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、
装置本体の供給装置より、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールより離脱させて、
転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う
ことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【請求項7】
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールにセットした状態で
供給ロールを一回転または複数回の設定回数を駆動することを特徴とする請求項5、6に記載するホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【請求項1】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とよりなり、
前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールは、前記供給装置を有する装置本体に対し、離脱自在であることを特徴とするホットメルト接着剤のパターン塗布装置。
【請求項2】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体の供給ロールに接触して加熱溶融ホットメルト接着剤が供給されるとともに、
前記転写ロールは、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールとしての機能を有することを特徴とする、請求項1に記載するホットメルト接着剤のパターン塗布装置。
【請求項3】
前記転写用具2の転写ロールは、ロール表面に平面形状のシリコン版を貼り付けた平面ロール構造とし、
装置本体では、ロール表面に凹凸模様を形成したシリコン版を貼り付けたパターンロールを設け、供給装置の供給ロールに、前記パターンロールを接触させ、
該パターンロールに、転写用具2の転写ロールを接触させ、加熱溶融したホットメルト接着剤は、供給装置の供給ロールより、パターンロールを介して、転写用具2の転写ロールに供給されること
を特徴とする、請求項1に記載するホットメルト接着剤のパターン塗布装置。
【請求項4】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、 装置本体の供給装置より、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う
ことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【請求項5】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体1と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、
装置本体の供給装置より、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2を装置本体1より離脱させて、
転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う
ことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【請求項6】
加熱溶融したホットメルト接着剤の供給装置を有する装置本体1と、転写ロールを支持フレームに軸架してなる転写用具2とによる、ホットメルト接着剤パターン塗布にあたり、
装置本体の供給装置より、前記転写ロールの表面に、所定のパターン分布で加熱溶融ホットメルト接着剤を供給したのち、
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールより離脱させて、
転写用具2の転写ロールを、塗布すべき基材と接触する位置へ移動させ、
転写ロールの表面に付着している溶融ホットメルト接着剤を基材表面に転写して、ロール塗布作業を行う
ことを特徴とする、ホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【請求項7】
転写用具2の転写ロールを、装置本体1の供給ロールにセットした状態で
供給ロールを一回転または複数回の設定回数を駆動することを特徴とする請求項5、6に記載するホットメルト接着剤のパターン塗布方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−245465(P2011−245465A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132436(P2010−132436)
【出願日】平成22年5月23日(2010.5.23)
【出願人】(591232543)株式会社サンツール (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月23日(2010.5.23)
【出願人】(591232543)株式会社サンツール (10)
【Fターム(参考)】
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