説明

ボイラーから重灰を乾式抽出するための冷却システム

【課題】本発明は、灰の温度を低下させることができる固体燃料を用いてボイラー(100)によって発生する大量の重灰を乾式抽出するための追加の冷却システム(1)に関する。
【解決手段】このシステムは、ボイラー(100)の底部に堆積する灰を収集する金属製のベルト(2)を備えた抽出機と、材料の熱交換表面を増大させるための粉砕システム(3)と、搬送される灰の中を移動する向流空気流量を導入することによる冷却機能を有する1つ又は複数の金属製コンベア(4,6)と、燃焼室内に進入する空気流量を必ずしも増加させずに可能な交換量を増加させるために、灰を追加の向流空気に数回接触させる機能を有する直列型冷却装置(5)とを備える。このような追加の空気は、微粒子の収集後に好ましくはエアヒータの上流側又は大気内に送られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼室から出る燃焼残留物、特に熱電エネルギー発生プラントで使用する化石燃料などから発生する大量の重灰を乾式抽出して冷却するためのプラント及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気エネルギーを生成するための固体化石燃料の需要は絶えず増加しているため、高灰分の石炭及び褐炭の燃焼もますます頻繁になっている。高出力のボイラー内での後者の燃焼は、ボイラーそれ自体の底部に蓄積される大量の重灰の生成を伴う。この生成量は、100トン/時間近くの量に達する場合がある。このような量の乾式冷却は、従来の化石燃料の2倍又は3倍にもなる大量の冷却空気を必要とする。
【0003】
EP0471055B1号に示すように、幾つかの周知の灰抽出及び乾式冷却システムでは、冷却空気は後者との熱交換のために加熱されると、ボイラーの底部からボイラー内に導入される。従って、最初は、生成される灰の量が多ければ多いほど、上記のように冷却空気によってボイラー内に供給される潜在的な熱回収は大きくなる。
【0004】
しかし、燃焼効率及び/又はボイラー効率が、バーナー又は他の特定の空気の入口からではなく底部から燃焼室内に導入される空気によって悪影響を受けることを回避し、及び/又は窒素酸化物(NO)の生成への同様の望ましくない影響を回避するために、ボイラー設計者は、この量を燃焼室内に導入される全空気量の最大1.0〜1.5%の量に制限することを好む。
【0005】
上記のことに関して、周知の冷却システムは、重灰の乾式冷却又は主として乾式の冷却と後者及び関連する冷却空気の廃棄とについては、特にこのような灰が大量で高温の場合には、効果的かつ効率的に実施することに成功していない。特に、このような冷却及び廃棄の実現を成功させる場合、かなり複雑なプラント構造と極めて高い実施及び処理コストが必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明によって解決される根本的な技術的問題は、従来技術に関する上記欠点を解決する固体化石燃料の燃焼室から出る燃焼残留物を乾式抽出して冷却するためのシステム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題は、請求項1のシステム及び請求項28の方法によって解決される。
【0008】
本発明の好ましい特徴は、これらの従属請求項に記載されている。
【0009】
本発明は、以下の詳細な説明を読めば十分に理解できる幾つかの重要な利点を提供する。主要な利点は、灰含有量が多い石炭の場合、本発明が底部から燃焼室へ導入する冷却空気の1.0〜1.5%という上記制限を超えることなく、灰自体を適切かつ効果的に乾式冷却できるということである。このような利点は、上述した重灰の含有量が多い石炭の場合に特に重要である。これは、重力タイプの空気/灰の乾式交換器を提供し、制御された量の冷却空気だけを底部から燃焼室に導入することで達成される。これに対して、このような重力式交換器から排出される過剰空気は、専用のフィルタによって大気内に排出され、ボイラーの煙を濾過するためにシステムまで運ばれ、又は(好ましくは)煙の側の燃焼空気ヒータの上流側に送られ、それ故、灰から空気に伝達されるエネルギーの多くの部分が回収される。
【0010】
灰の量及び温度の全条件下で熱回収の有効性を保証するために、システム内に導入される冷却空気の量は、灰の量及び/又は温度の尺度の組合せに基づいて調整することができる。
【0011】
以下に記載する好ましい実施形態の詳細な説明を要約すると、本発明は、主として灰の温度を低下させることができる固体燃料ボイラーによって生成される重灰を乾式抽出するための追加の冷却システムに関する。このシステムは主として、
−上記特許EP0471055B1号の主題のタイプであり、商標「MAC」で知られているボイラーの底部に堆積する灰を収集する金属製のベルト抽出機と、
−灰の熱交換表面を増加させるための粉砕システムと、
−空気を向流内に導入することによる搬送及び冷却機能を有する上記抽出機と並んだ1つ又は複数の金属製コンベアと、
−燃焼室内に逆流する空気の量を必ずしも増加させずに可能な交換量を増加させるために、灰を向流内の追加の空気に(上記のように、このような追加の空気は、次に微粒子の収集後に好ましくはエアヒータの上流側又は大気内に送られるが)数回接触させる機能を有する直列型冷却装置と、
を備える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の他の利点、特徴及び適用形態は、幾つかの好ましい実施形態における以下の詳細な説明から明らかになるだろう。添付の図面を参照しながら、本発明を詳細に説明するが、これらの図や説明は例示としてのものであって、本発明を制限するものではない。
【0013】
【図1】重力式空気/灰交換器からの冷却空気をエアヒータの上流側にある燃焼室に結合されたヒュームダクトに送り込む本発明のシステムの第1の実施形態又は好ましい動作モードを例示する一般配置図である。
【図2】重力式空気/灰交換器からの空気が補助ファンによって動かされ大気内に排出される本発明のシステムの第2の実施形態又は好ましい動作モードを例示する一般配置図である。
【図3】重力式空気/灰交換器からの冷却空気を除塵システムの上流側にある燃焼室に結合されたヒュームダクトに送り込む本発明のシステムの第3の実施形態又は好ましい動作モードを例示する一般配置図である。
【図4a】空気計量システムを備えた図1〜図3の重力式空気/灰交換器の側面図である。
【図4b】空気計量システムを備えた図1〜図3の重力式空気/灰交換器の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず図1を参照すると、例えば、固体化石燃料熱電プラントで使用される種類の本発明の第1の好ましい実施形態による燃焼残留物を抽出し冷却するためのシステムの全体が1で示されている。以下の説明でより理解が深まるように、システム1は、例えば、灰の含有量が多い石炭又は褐炭の燃焼によって生成される大量の重灰流量を処理することに特に適している。
【0015】
図を見やすくするために、システム1の異なる構成要素を、100で示される燃焼室(又はボイラー)の底部からの燃焼残留物の抽出から廃棄までの経路を参照しながら以下に説明する。
【0016】
燃焼室100のすぐ下流側に、又はより良くはその遷移ホッパー105のすぐ下流側に、システム1は、第1の抽出及び/又は搬送ユニット、特に高耐熱鋼を主な材料とする乾式抽出機2を備える。このような抽出機2は周知のタイプであり、例えば、参照により本明細書に組み込むものとするEP0252967号に記載されている。抽出機2は、上記遷移ホッパー105を通して燃焼室100内に下側へ沈降する重灰を収集する。
【0017】
専用のケーシングの側壁にある抽出機2は、抽出機2の展開と共にほぼ規則正しく分散した各々が13で示される外部冷却空気のための複数の入口を有する。このような入口13は、好ましくは、冷却空気流を調整するための手段、例えば、1つ又は複数の選択した入口を完全に阻止することが可能な1つ又は複数のゲート弁を備える。
【0018】
冷却空気は、入口13を通して抽出機2内、さらに燃焼室100内の負圧のために、灰の搬送方向の向流内に吸入される。より詳細には、遷移ホッパー105内に存在する負圧によって空気が流入し、遷移ホッパーの底面上には、燃焼室100の制御システムによって調整される負圧(一般に大気圧より300〜500Pa程度低い)がある。抽出機2を含むこのような冷却空気は、次にボイラー100の底部からボイラー100内に流入する。
【0019】
抽出機2の下流側で、灰は、その最も粗い断片を粉砕する破砕装置又は粉砕装置3に供給され、熱交換表面が増加し、このような交換、すなわち、冷却工程の可能性が向上する。
【0020】
粉砕装置3の下流側で、灰は、第2の抽出及び/又は搬送ユニット、特に鋼製ベルトコンベア/冷却装置4へ搬送される。
【0021】
コンベア4上で、第1の抽出機2についてすべて述べたのと同様の方法で、コンベア4自体の側壁上に配置された追加の入口13を通して外部から再度吸入された向流内の空気によって引き続き冷却される。特に、このような入り口で、空気は燃焼室100内に存在する上記負圧で再度吸入され、このような入口は、上記種類の流量調整用手段を備えることができる。
【0022】
また、このような第2のコンベア4を含む冷却空気がボイラーの底部からボイラー内に流入する。
【0023】
42で示される冷却空気の通路としてのダクトをコンベア4と抽出機2の間に提供して、粉砕装置3をバイパスすることができる。
【0024】
この時点で、システム1は、とりわけ空気の入口13で実施される乾式冷却システムを備えていることを理解されたい。
【0025】
第2のコンベア4の下流側に、このような冷却システムは全体として5で示され、図4a〜図4bに詳細に示す、好ましくは、板状タイプ19の空気/灰乾式重力式熱交換器を備える。板19は、好ましくは、耐磨耗金属製である。
【0026】
交換器5のすぐ上流側に、システム1は、必要に応じて選択的に駆動することができる追加の粉砕装置10を備えることができる。
【0027】
次に、重力式交換器5のすぐ下流側に、上記種類の冷却空気流を調整するための手段を備えた追加の冷却空気の入口17が設けられる。
【0028】
交換器5の下流側に、システム1は、さらに、灰の廃棄及び/又は可能な再利用のために灰を排出する第3の抽出及び/又は搬送ユニット、特にサイロ11に通じる第3のコンベア6を備える。
【0029】
サイロ11の入口部分に、上記タイプの冷却空気流を調整するための手段を備えた追加の空気の入口14が設けられる。
【0030】
入口17及び14の追加の空気は、向流内で重力式交換器5を横切り、入口14を通して導入される空気を考慮すると、第3のコンベア6を横切る。
【0031】
このような重力式交換器5内で、粉砕装置3、必要に応じて粉砕装置10によって粉砕された灰は、板から板への沈降の間に熱交換、すなわち、灰から空気へ伝わる熱量を増加させることにより、入口14及び17によって向流内へ導入される空気と密接に混合する。沈降の回数と空気/灰の重量側定比率が大きければ大きいほど、また灰の粒度分析が小さければ小さいほど、熱交換は向上し、その結果、得られる冷却の程度も向上する。
【0032】
システム1は、本発明の実施例では、コンベア4の端部すなわち排気管に及び/又は主抽出機2、又はより好ましくは、コンベア6の灰の排出部に配置された灰の温度及び/又は容積測定及び/又は重量測定流量を検知するための手段を備える。
【0033】
システム1は、さらに、上記センサ手段と連通し、上記冷却システムと抽出及び/又は搬送ユニット2、4、及び6を制御することができる制御手段を備える。
【0034】
システム1は、冷却空気の一部(特に入口17及び14を通して導入され、熱交換器5を横切る追加の空気)を灰の冷却工程の下流側の大気又は燃焼室100に結合されたヒュームダクト101内に送り込むことができる供給手段を備える。
【0035】
特に、重力式空気/灰交換器5内の灰を冷却するために必要で、追加の入口14及び17を通して導入される上記追加の空気は、特定の実施形態又は考慮する構造構成に応じて3つの異なる経路をたどることができる。
【0036】
図1を参照してここで考慮する例では、追加の入口14及び17を通して導入される冷却空気は、交換器5を横切る向流の下流側で、ボイラー100に結合された交換器102の上流側でヒュームダクト101の負圧によって再度吸入される。通常、周知のシステムに存在する上記交換器102を用いて燃焼空気が予熱される。灰によって加熱される上記冷却空気は、上記交換器102(煙側)内に送られ、ボイラーの燃焼空気を予熱するのに用いられる。
【0037】
この例では、上記供給手段は、交換器5の入口をヒュームダクト101に接続するダクト20を備える。このようなダクト20は、選択的に調整が必要であるが、その展開方向に沿って配置された自動弁15(又は同等の手段)によって阻止/有効化しなければならない。
【0038】
ダクト20は、交換器5の1つそれ自体に対してやはり負圧状態の燃焼システムのエコノマイザの領域に交換器5を接続するか、又はより良くは、接続することができることである。
【0039】
好ましくは、過剰な量の微粒子の搬送を回避するために、重力式空気/灰交換器5のすぐ後段で、空気は、ダクト20上に直列に配置され、上記過剰な微細塵を第3のコンベア6上に排出することができるサイクロン集塵器7を横切る。
【0040】
この構成により、重力式空気/灰交換器5内での接触時間中に灰によって停止された熱の空気への回収が効果的に実行される。
【0041】
灰冷却工程が抽出機2及びコンベア4及び6上で影響を受けず、ボイラーの底部からの無制御の空気の流入を防止するため、重力式空気/灰交換器5の入口前に(すなわち、灰流量に対して後者の上流に)、2重クラペット(図示せず)を備えた弁又は同等の圧力制御手段、例えば、ダクト20の弁15を操作すると圧力差をゼロにする重力式空気/灰交換器5への入口の上流側及び下流側で測定される差圧伝送器を設置することができる。
【0042】
重力式空気/灰交換器5に進入する空気流、すなわち、この例では、入口14及び17を通してシステム内に供給される空気流は、上記センサによって検知される灰の温度及び/又は量に基づいて、またシステム1を管理するオペレータによって選択的に設定可能なしきい値に基づいて、上記制御手段によって調整することができる。
【0043】
図2に示す第2の構造構成では、重力式交換器5の下流側と設置可能な除塵装置7の下流側で重力式交換器5内に進入する追加の冷却空気は、第1の実施形態を参照して説明した経路とは別の経路をたどる。この場合は、実際、端部の管内で、空気は熱電プラントのヒュームライン101内に存在する負圧によって吸引されず、上述のものと似た調整手段150を備えたダクト200に沿って専用のファン16又は同等の手段によって吸引され、ファン16の上流側に配置された専用のフィルタ9を通過した後、大気内に排出される。この場合、空気がまず第3のコンベアベルト6、次に重力式空気/灰交換器5を横切るのを助けるファン機構が必要である。
【0044】
図3に示す第3の構造構成では、交換器5に進入する追加の冷却空気は、微粒子の分離のための上記サイクロン7内を通過すると、上記空気交換器(ヒータ)102の下流側のヒュームダクト101に進入することによりボイラー100に結合された燃焼煙104を処理するためのシステムまで運ばれる。その場合、上記供給手段のダクトは201で示され、関連する調整手段は151で示されている。
【0045】
図1、図2及び図3の構成を別々に説明したとしても、それらは同じシステム内に特定のニーズに応じて活性化できる別々の動作モードとして同時に存在することができることを理解されたい。
【0046】
この時点で、システム1には大幅な動作の融通性があり、従って、極めて大量の灰流量さえ扱う能力があることを理解されたい。この際、ボイラー100の底部からの過剰な冷却空気流の導入に伴う問題が起こることがない。上記のように、ボイラー内の上記空気流をその底部から導入することは適当でないため、このような融通性は、極めて大量の冷却空気の導入とヒュームダクト又は外部の追加の冷却空気流(特に燃焼空気総量の1.0%〜1.5%を超える率の)の制御を可能にすることで得られる。
【0047】
本発明の別の目的は、システム1に関してこれまで説明した燃焼残留物を抽出し、乾式冷却するための方法を提供することである。
【0048】
以上、本発明をその好ましい実施形態を参照しながら説明してきたが、同じ本発明の核心に属する他の実施形態が存在してもよく、すべての実施形態が添付の特許請求の範囲の保護の範囲内に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室に結合して使用することができるタイプの燃焼残留物を抽出し、乾式冷却するための、特にエネルギー生成プラント内の例えば化石燃料から発生する大量の重灰流のためのシステム(1)であって、前記抽出及び冷却システム(1)が、
燃焼室(100,105)から燃焼残留物を抽出及び搬送するための手段(2,4,6)と、
前記抽出及び搬送手段(9,6,13)において冷却空気の供給を決定することができる燃焼残留物を冷却するためのシステム(5,13,14,17)であって、前記冷却空気の一部が燃焼室(100)の底部から燃焼室(100)内に導入されるように全体の配置構成がされているシステムと、
空気それ自体による灰冷却工程の下流側で、前記冷却空気の別の一部分を大気内又は燃焼室(100)に結合されたヒュームダクト(101)内に供給するための手段(20,15;200,150;201,151)と、
を備えるシステム(1)。
【請求項2】
前記冷却システム(5,13,14,17)が、前記抽出及び搬送手段(2,4,6)と直列に配置された専用の空気/灰熱交換器(5)を備える、請求項1に記載のシステム(1)。
【請求項3】
前記供給手段(20,15;200,150;201,151)が、前記交換器(5)を横切る冷却空気を前記ヒュームダクト(101)又は大気内に供給することができる、請求項2に記載のシステム(1)。
【請求項4】
前記交換器(5)を横切る冷却空気を前記システム(1)内に供給することができる1つ又は複数の専用の空気の入口(14,17)を備える、請求項2又は3に記載のシステム(1)。
【請求項5】
前記専用の1つ又は複数の冷却空気の入口(14,17)が、進入する空気流量を調整するための手段を備える、請求項4に記載のシステム(1)。
【請求項6】
前記専用の冷却空気の入口又は前記専用の冷却空気の入口の少なくとも1つ(17)が、前記交換器(5)のすぐ下流側に配置される、請求項4又は5に記載のシステム(1)。
【請求項7】
前記専用の冷却空気の入口又は前記専用の冷却空気の入口の少なくとも1つ(14)が、前記システム(1)の灰(11)を排出するための領域に配置される、請求項4又は6に記載のシステム(1)。
【請求項8】
全体の配置構成が、前記専用の交換器(5)が向流内で冷却空気によって横切られるように行われる、請求項2から7のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項9】
前記専用の交換器(5)を横切る空気流を調整することができる制御手段を備える、請求項2から8のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項10】
前記専用の交換器(5)が、重力式である、請求項2から9のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項11】
前記重力式交換器(5)が、複数の沈降工程を有するタイプである、請求項10に記載のシステム(1)。
【請求項12】
前記重力式交換器(5)が、複数の板(19)を有するタイプである、請求項10又は11に記載のシステム(1)。
【請求項13】
前記供給手段(20,15)が、燃焼空気を予熱することができるヒュームダクト(101)の空気/煙交換器(102)の上流側に前記冷却空気の一部を供給することができる、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項14】
前記供給手段(20,15)が、前記燃焼室(100)に結合されたエコノマイザの領域内に前記冷却空気の一部を供給することができる、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項15】
前記供給手段(20,15;200,150;201,151)に結合された前記冷却空気の一部の除塵手段(7)を備える、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項16】
前記除塵手段(7)が、サイクロン様タイプである、請求項15に記載のシステム(1)。
【請求項17】
前記抽出及び搬送手段(2,4,6)と直列に配置された燃焼残留物を粉砕するための手段(3,10)を備える、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項18】
前記粉砕手段(3,10)が、前記専用の交換器(5)の上流側に配置される、請求項17及び請求項2から12のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項19】
前記粉砕手段(3,10)が、前記抽出及び搬送手段(2,4,6)と間隔を設けて直列に配置された一対の粉砕装置を備える、請求項17又は18に記載のシステム(1)。
【請求項20】
底部から前記燃焼室(100)に進入し、及び/又は前記供給手段(20,15;200,150;201,151)によって搬送される冷却空気流量を調整することができる制御手段を備える、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項21】
前記制御手段が、底部から前記燃焼室(100)に進入する前記冷却空気流量が燃焼空気の所定の総量を超えないように、前記調整を実行することができる、請求項20に記載のシステム(1)。
【請求項22】
前記所定の量が、約1.0%〜1.5%に等しい、請求項21に記載のシステム(1)。
【請求項23】
前記制御手段が、燃焼残留物の温度及び/又は量に応じて前記調整を行う、請求項20から22のいずれか1項又は請求項9に記載のシステム(1)。
【請求項24】
前記抽出及び搬送手段(2,4,6)と直列に、前記冷却空気流量に対して前記供給手段(20,15;200,150;201,151)の下流側に配置され、前記燃焼室(100)の底部へ向かう空気の制御されない進入を防止することができる圧力制御手段を備える、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項25】
前記圧力制御手段が、2重クラペットを備えた弁と、差圧伝送器とからなるグループから選択される1つ又は複数の部材を備える、請求項24に記載のシステム(1)。
【請求項26】
前記抽出及び搬送手段(2,4,6)が、直列に配置された複数の抽出及び/又は搬送ユニットを備える、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項27】
直接又は遷移ホッパー手段(105)によって前記燃焼室(100)の底部にかけられた抽出機/クーラーベルト(2)と、1つ又は複数の粉砕装置(3,10)と、1つ又は複数のコンベア/クーラー(4,6)と、特定の板(19)で実現する複数回の沈降によって灰を向流空気で冷却して、灰と空気との交換表面を増加させるための直列型重力式空気/灰交換器(5)と、冷却空気流の集塵のためのサイクロン(7)と、重力式空気/灰交換器(5)とヒュームダクト(101)を接続するためのパイプラインシステム(20)と、灰を端部の収集サイロ(11)へ搬送する重力式空気/灰交換器の下流側のコンベアベルト(6)と、最後に、前記サイクロン(7)から排出される空気を大気内に放出するための専用のファン(16)及びフィルタ(9)とを備える、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【請求項28】
特にエネルギー生成プラント内の例えば化石燃料から発生する大量の重灰流量に対して、燃焼室から出る燃焼残留物を抽出し、乾式冷却するための方法であって、
(a)前記燃焼室(100,105)から燃焼残留物を抽出するステップと、
(b)抽出及び搬送経路(2,4,6)に沿って冷却空気を供給することにより、抽出及び搬送経路(2,4,6)に沿って燃焼残留物を冷却し、冷却工程の下流側で前記空気の一部を前記燃焼室(100,105)の底部から前記燃焼室(100,105)内に導入するステップと、
(c)灰の冷却工程の下流側で、前記冷却空気の別の一部分を大気内又は前記燃焼室(100)に結合されたヒュームダクト(101)内に供給するステップと、
を含む方法。
【請求項29】
前記冷却ステップ(b)が、前記抽出及び搬送経路(2,4,6)に沿って配置された空気/灰の専用の熱交換器(5)を使用する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記供給ステップ(c)が、前記交換器(5)を横切る冷却空気の前記ヒュームダクト(101)又は大気内への供給を行う、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記交換器(5)を横切る空気流量の調整を行う、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
底部から前記燃焼室(100)に進入し、及び/又は前記供給ステップに含まれる冷却空気流量の調整を行う、請求項28から31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
底部から前記燃焼室(100)に進入する冷却空気流量が、前記燃焼空気の所定の総量を超えないように前記調整が行われる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記所定の量が、約1.0%〜1.5%に等しい、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記調整が、前記燃焼残留物の温度及び/又は流量に応じて行われる、請求項31から34のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−501822(P2010−501822A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525176(P2009−525176)
【出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【国際出願番号】PCT/IT2006/000626
【国際公開番号】WO2008/023394
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(307023409)マガルディ パワー ソシエタ ペル アチオニ (5)
【Fターム(参考)】