説明

ボタン、該ボタンを備えた操作部及びその操作部を備えた電子機器

【課題】 キートップの外縁を押圧してもスイッチ接点をオンさせることができるボタン、該ボタンを備えた操作部及びその操作部を備えた電子機器を提供すること。
【解決手段】 弾性変形によりオン・オフするスイッチ接点211を有するシート210、弾性変形によりスイッチ接点をオン・オフさせる接点突起部225を有するキーラバー220、キーラバーに被せられ、キーラバーを押圧可能なキートップ230を備え、キートップの傾きを規制するキートップ傾き規制部232が、キートップに設けられ、キーラバーがキートップと比較して小さく形成されている。これにより、キートップの外縁を押圧した場合、その押圧力をキーラバーの接点突起部と弾性変形部に分配させることができるので、キートップ及びキーラバーが傾いてしまうことは無く、キーラバーの接点突起部をシートのスイッチ接点に確実に接触させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートとキーラバーとキートップとを備えた3層構造のボタン、該ボタンを備えた操作部及びその操作部を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器等のリモートコントローラの本体ケースには、複数の操作用のボタンが配列されている。これらのボタンは、導電部を有する筒状のキートップが、回路基板上に貼り付けられている板状のキーラバーに弾性変形可能なように一体形成されていると共に、キーラバーの上方に配置された本体ケースから張り出すリブでガイドされた構造となっている。このような構成のボタンを有するリモートコントローラを操作する場合、ユーザは、本体ケースを握ってキートップを押圧する。これにより、キートップの導電部は回路基板の接点部と接触するので、そのキートップに該当するスイッチをオンさせることができる(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−154189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したボタンは、キートップがリブに沿って弾性変形する必要があるため、キートップとリブの間にはクリアランスが設けられている。このため、ユーザが、キートップの中央を押圧する場合は特に問題は生じないが、キートップの外縁を押圧する場合はキートップが上記クリアランス分傾くおそれがある。そして、キートップが傾くとキートップの導電部と回路基板の接点部との間に隙間が開いてしまい、キートップをそれ以上押圧してもキートップの導電部と回路基板の接点部とが接触しなくなる。従って、そのキートップに該当するスイッチをオンさせることができなくなる。この傾向は、ボタンの径が大きくなるほど顕著になる。
【0005】
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、キートップの外縁を押圧してもスイッチ接点をオンさせることができるボタン、該ボタンを備えた操作部及びその操作部を備えた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的達成のため、本発明のボタンでは、弾性変形によりオン・オフするスイッチ接点を有するシートと、弾性変形により前記スイッチ接点をオン・オフさせる接点突起部を有するキーラバーと、前記キーラバーに被せられ、前記キーラバーを押圧可能なキートップとを備えた3層構造のボタンであって、前記キートップの傾きを規制するキートップ傾き規制部が、前記キートップの外周部に設けられ、前記キーラバーが前記キートップと比較して小さく形成されていることを特徴としている。これにより、キートップの任意の場所を押圧しても、キートップが傾いてしまうことは無く、特にキートップの外縁を押圧した場合、その押圧力をキーラバーの接点突起部と弾性変形部に分配させることができるので、キーラバーも傾いてしまうことは無く、キーラバーの接点突起部をシートのスイッチ接点に確実に接触させることができる。
【0007】
また、前記キートップ傾き規制部は、前記キートップの外周部につば状に形成されていることを特徴としている。これにより、キートップとボタンケースとのクリアランスを詰めることができるので、キートップの外縁を押圧した場合でも、キートップの傾きを抑えることができる。また、ボタンケースが、当該キートップの外周形状に倣って形成され、前記キートップ傾き規制部の端面と、この端面に対向する前記ボタンケースの面との間に干渉部材が介在されていることを特徴としている。これにより、キートップの押圧を解放したときの、キートップ傾き規制部の端面と、この端面に対向するボタンケースの面との衝突を防止して衝突音の発生を無くすことができる。
【0008】
上記目的達成のため、本発明の操作部では、上記各ボタンを備えたことを特徴としている。また、本発明の電子機器では、上記操作部を備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する操作部及び電子機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態に係るボタンの外観構成を上下方向からそれぞれ見た斜視図、図2は、その分解斜視図、図3は、そのボタンをボタンケースに組み込んだ斜視図、図4は、その分解斜視図、図5は、側面から見た断面図である。このボタン200は、図1に示すように、シート210とキーラバー220とキートップ230と干渉部材260が下から順に積層された構成となっている。
【0011】
シート210は、図1(B)及び図2に示すように、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の弾性部材で矩形状に形成されており、回路基板240上に形成されているボタン200に対応する図示しない接点部を覆うようにして接合される。即ち、このシート210には、回路基板240上の接点部に対して接触・非接触可能なエンボス部(スイッチ接点)211が一体形成されている。このエンボス部211は、平坦なシート表面から円形ドーム状に盛り上がった形状に形成されている。
【0012】
そして、図2に示すように、エンボス部211の円形ドーム内面212には、カーボン印刷が施されている。そして、この円形ドーム内面212から続くシート裏面のエンボス部211周囲のリング状部分213と、このリング状部分213に続くライン状部分214は、空気逃げ溝として形成されている。尚、このシート210は、図示していないが、正確にはエンボス部211と接着剤付シートと空気逃げシートの3層構造となっている。そして、シート210は、図5に示すように、エンボス部211の円形ドーム内面212が回路基板240上の接点部を覆うように配置されて接合される。
【0013】
このような構成によれば、エンボス部211を円形ドーム外面側から押圧して弾性変形させることにより、円形ドーム内面212が回路基板240上の接点部に接触して導通するので、回路基板240上の接点部をオンさせることができる。一方、上記エンボス部211の押圧を解除することにより、円形ドーム内面212が回路基板240上の接点部から離間するので、回路基板240上の接点部をオフさせることができる。
【0014】
キーラバー220は、図1(B)及び図2に示すように、例えばシリコンゴム等の弾性部材で形成されており、シート210のエンボス部211を円形ドーム外面側から覆うようにして接合される。即ち、このキーラバー220は、円筒状のキーラバー本体221と、このキーラバー本体221の底面側の外周部に一体形成されている中空円錐台状のスカート部(弾性変形部)223と、シート210より一回り大きい形状の板状部分224aと、この板状部分224aから両側に伸びるアーム部分224bを有するキーラバー基台224を備えている。
【0015】
キーラバー本体221の径は、キートップ230のキートップ本体231の径よりも小径に形成されている。この点の作用については後述する。キーラバー基台224の板状部分224aは、図2及び図5に示すように、スカート部223の底面側の縁部形状と同一形状の穴が空けられており、この穴の縁部にスカート部223の底面側の縁部が一体形成されている。キーラバー本体221の底面側の中央部には、シート210のエンボス部211に対して円形ドーム外面側から押圧・押圧解除可能な接点突起部225が突出形成されている。そして、キーラバー220は、図5に示すように、接点突起部225がシート210のエンボス部211の円形ドーム外面と接触するように配置されて接合される。
【0016】
このような構成によれば、キーラバー本体221を上面側から押圧することにより、スカート部223が弾性変形して接点突起部225がシート210のエンボス部211を円形ドーム外面側から押圧することになるので、円形ドーム内面212を回路基板240上の接点部に接触させることができる。一方、上記キーラバー本体221の押圧を解除することにより、上記エンボス部211の押圧も解除されることになるので、円形ドーム内面212を回路基板240上の接点部から離間させることができる。
【0017】
キートップ230は、図1及び図2に示すように、例えば硬質プラスチック等で形成されており、キーラバー220のキーラバー本体221を上面から覆うようにして接合される。即ち、このキートップ230は、円筒状のキートップ本体231と、このキートップ本体231の底面側の外周部に一体形成されているつば状のキートップ土台部(キートップ傾き規制部)232を備えている。
【0018】
このキートップ土台部232の底面側の中央部には、図2及び図5に示すように、キーラバー本体221を略覆うことができる円筒状の穴233が空けられており、この穴233にキーラバー本体221が差し込まれ、穴233の上面とキーラバー本体221の上面が接合される。キートップ230はキーラバー220で支持されるため、穴233の深さはキーラバー本体221を略包み込むことが可能な深さとする必要がある。
【0019】
一方、キーラバー220の接点突起部225がシート210のエンボス部211を潰す前に、キートップ土台部232の底面側がキーラバー220のアーム部分224bと接触しないように、キートップ土台部232の底面側とキーラバー220のアーム部分224bとの間は、ボタンストロークより公差計算上小さくならない大きさのクリアランスを空ける必要がある。尚、キートップ土台部232の作用については後述する。
【0020】
このような構成によれば、キートップ本体231を上面側から押圧することにより、その押圧力はキーラバー本体221に伝達されることになるので、円形ドーム内面212を回路基板240上の接点部に接触させることができる。一方、上記キートップ本体231の押圧を解除することにより、上記キーラバー本体221の押圧も解除されることになるので、円形ドーム内面212を回路基板240上の接点部から離間させることができる。
【0021】
干渉部材260は、図1及び図2に示すように、例えばゴム等でキートップ土台部232の外径と略同一寸法の外径と、キートップ本体231の外径と略同一寸法の内径を有するリング状に形成されており、キートップ本体231の上面側から挿入され、キートップ土台部232の上面232a上に載置される。尚、干渉部材260の作用については後述する。
【0022】
以上のような構成のボタン200は、図3に示すように、回路基板240上に積層配置され、ボタンケース250でガイドされることによりボタン200として機能するようになる。このボタンケース250は、図4に示すように、例えば硬質プラスチック等で矩形平板状に形成されており、略中央部にはキートップ230のキートップ本体231の径より公差分大きい径の穴251が穿孔されている。そして、この穴251の周縁から下方に延びるリング状のリブ252が形成されている。
【0023】
このリング状リブ252は、下端がキーラバー220のアーム部分224bの上面に接触する高さで形成されている。そして、このリング状リブ252の内周部は、キートップ本体231の高さの中間部分付近からキートップ土台部232の径より大きい径に広げられていると共に、その段差面からキートップ土台部232の上面232a上に載置されている干渉部材260まで延びて接触する棒状のリブ253が形成されている。
【0024】
更に、リング状リブ252の外側の4隅には、回路基板240に形成されている孔241に嵌入して位置決め固定するピン254、255が形成されている。4つのピン254、255のうち、対角の2つのピン254は、キーラバー220のアーム部分224bに形成されている孔224baに貫通して位置決め固定する。
【0025】
次に、上述したキートップ230のキートップ本体231の径よりも小径なキーラバー220のキーラバー本体221、キートップ230のキートップ土台部232及び干渉部材260について説明する。背景技術でも述べたように、ボタン200は、キートップ230がボタンケース250に沿って移動する必要があるため、キートップ230とボタンケース250の間にはクリアランスが設けられている。このため、ユーザが、キートップ230の中央を押圧する場合は特に問題は生じないが、キートップ230の外縁を押圧する場合はキートップ230と共にキーラバー220が上記クリアランス分傾くおそれがある。そして、キーラバー220が傾くとキーラバー220の接点突起部225と回路基板240の接点部との間に隙間が開いてしまい、キートップ230をそれ以上押圧してもキーラバー220の接点突起部225と回路基板240の接点部とが接触しなくなる。
【0026】
そこで、本実施形態では、キートップ230のキートップ本体231の径よりも小径なキーラバー220のキーラバー本体221を備えている。これにより、キートップ230のキートップ本体231の外縁を押圧した場合、その押圧力はキーラバー220のキーラバー本体221の外縁からスカート部223に伝達される。この場合、キーラバー220のキーラバー本体221の径は、キートップ230のキートップ本体231の径よりも小径であるため、キーラバー220のスカート部223が弾性変形すれば、キーラバー220の接点突起部225と回路基板240の接点部とは確実に接触することになる。
【0027】
また、本実施形態では、キートップ230にキートップ土台部232を設けている。このキートップ土台部232は上述したようにつば状に形成されているため、キートップ230の外周面は段差付の形状となる。従って、そのキートップ230の外周面をガイドするボタンケース250のリング状リブ252及び棒状リブ253は逆段差付の形状となっており、更に棒状リブ253の下端と干渉部材260とが接触しているので、キートップ230とボタンケース250の間のクリアランスを詰めて必要以上に大きくならないようにしている。
【0028】
従って、キートップ230のキートップ本体231の外縁を押圧した場合でも、キートップ本体231の外周面231aと、この外周面231aに対向するボタンケース250のリング状リブ252及び棒状リブ253の面250bとは接触しないので、キートップ230の傾きを抑制してキートップ230を略垂直方向に移動させることができると共に、キートップ230のガタ(揺れ)を抑制することができるので、キーラバー220の接点突起部225と回路基板240の接点部とを確実に接触させることができる。更に、キートップ230の押圧を解除した後は、干渉部材260が介在しているためキートップ土台部232が棒状リブ253の下端と直接衝突することは無いので、この衝突による不快な音の発生を防止することができる。
【0029】
図6は、本発明の一実施の形態に係るボタンを備えた記録装置の1つであるインクジェット式複合機の外観構成の全体を示す斜視図である。このインクジェット式複合機100は、例えばJIS規格のL判やA6判からA4判までのサイズの単票紙やハガキに記録することができるプリンタ機能と、JIS規格のA4判までのサイズの原稿及びUS規格のレターサイズまでの原稿を読み取ることができるスキャナ機能と、JIS規格のL判、2L判、B5判、A4判、六切り、ハガキのサイズの用紙に複写することができるコピー機能を備えている。
【0030】
このインクジェット式複合機100は、全体が略直方体状のハウジング101で覆われており、下段にプリンタ110が配設され、上段にスキャナ120が配設された構成となっている。そして、背面側に給紙部130が配設され、前面側に給排紙部140が配設されている。ユーザは、記録前の用紙のセッティング方向として背面側の給紙部130及び前面側の給排紙部140の一方または両方を選択することができるので、インクジェット式複合機100の設置位置の自由度を高めることができる。さらに、記録後の用紙は常に前面側の給排紙部140から排紙されるので、ユーザは用紙を容易に取り出すことができる。
【0031】
ハウジング101の上面には、矩形平板状のスキャナカバー102が配設されている。このスキャナカバー102は、前部に取っ手103が形成されており、後部の回転軸を中心に図示矢印a方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、スキャナ120を使用するときは取っ手103に指を差し込んでスキャナカバー102を開閉することができるので、原稿の出し入れを容易に行うことができる。
【0032】
ハウジング101の前面両側には、複数のインクカートリッジが抜き差しされるカートリッジ収納部104がそれぞれ形成されている。各インクカートリッジは、記録用の各色のインクを貯留している。各カートリッジ収納部104は、透明もしくは半透明のカートリッジカバー105によって覆われている。カートリッジカバー105は、その下部の回動軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、従来のように重量のあるスキャナ120全体を持ち上げてプリンタ110の内部を開放しなくても、カートリッジカバー105を軽く押して係止部を外しカートリッジ収納部104を開放するのみにより、インクカートリッジ10の交換作業等を行うことができるので、作業効率を向上させることができる。
【0033】
ハウジング101の上面のスキャナカバー102の手前には、プリンタ110、スキャナ120、コピーの各動作を指示する本実施形態の構成を有するボタン200を備えた操作部106が配設されている。操作部106は、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタンと、状態を表示する液晶パネル107等を備えている。ユーザは、液晶パネル107を見て確認しながらボタンを操作することができる。このとき、ユーザが、ボタン200のキートップ230のキートップ本体231の外縁を押圧した場合でも、キーラバー220の接点突起部225と回路基板の接点部とを確実に接触させることができる。
【0034】
以上のように、本実施形態のボタン200は、弾性変形によりオン・オフするエンボス部211を有するシート210と、弾性変形によりエンボス部211をオン・オフさせる接点突起部225を有するキーラバー220と、キーラバー220に被せられ、キーラバー220を押圧可能なキートップ230とを備えた3層構造であって、キートップ230の傾きを規制するキートップ土台部232が、キートップ230の外周部に設けられ、キーラバー220がキートップ230と比較して小さく形成されているので、キートップ230の任意の場所を押圧しても、キートップ230が傾いてしまうことは無く、特にキートップ230の外縁を押圧した場合、その押圧力をキーラバー220の接点突起部225とスカート部223に分配させることができるので、キーラバー220も傾いてしまうことは無く、キーラバー220の接点突起部225をシート210のエンボス部211に確実に接触させることができる。
【0035】
また、キートップ土台部232は、キートップ230の外周部につば状に形成されているので、キートップ230とボタンケース250とのクリアランスを詰めることができ、キートップ230の外縁を押圧した場合でも、キートップ230の傾きを抑えることができる。
【0036】
また、ボタンケース250が、キートップ230の外周形状に倣って形成され、キートップ土台部232の端面と、この端面に対向するボタンケース250の面との間に干渉部材260が介在されているので、キートップ230の押圧を解放したときの、キートップ土台部232の端面と、この端面に対向するボタンケース250の面との衝突を防止して衝突音の発生を無くすことができる。
【0037】
そして、ボタン径に応じてキーラバー220を設計する必要が無く、同一のキーラバー220を使用することができるため、大幅なシリコン材料の削減を図ることができる。同様に、シート210を設計する必要が無く、同一のシート210を使用することができるため、大幅なPET材料の削減を図ることができる。また、同一のキーラバー220を使用することができるため、ボタンを押したときのクリック感を統一させることができる。
【0038】
尚、上述した実施形態のボタン200は、円形状ボタンについて説明したがこれに限定されるものではなく、例えば三角形状、矩形状、多角形状等、どのような形状のボタンに対しても同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
ボタンを備えた記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置、スキャナ等であっても適用可能である。また、記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態に係るボタンの外観構成を上下方向からそれぞれ見た斜視図である。
【図2】図1のボタンの分解斜視図である。
【図3】図1のボタンをボタンケースに組み込んだ斜視図である。
【図4】図3のボタンケースに組み込んだボタンの分解斜視図である。
【図5】図3のボタンケースに組み込んだボタンを側面から見た断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るボタンを備えた記録装置の1つであるインクジェット式複合機の外観構成の全体を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
200 ボタン、210 シート、211 エンボス部、215 通気孔、220 キーラバー、221 キーラバー本体、223 スカート部、224 キーラバー基台、225 接点突起部、230 キートップ、231 キートップ本体、232 キートップ土台部、240 回路基板、250 ボタンケース、260 干渉部材、100 インクジェット式複合機、101 ハウジング、110 プリンタ、120 スキャナ、130 給紙部、140 給排紙部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性変形によりオン・オフするスイッチ接点を有するシートと、
弾性変形により前記スイッチ接点をオン・オフさせる接点突起部を有するキーラバーと、
前記キーラバーに被せられ、前記キーラバーを押圧可能なキートップとを備えた3層構造のボタンであって、
前記キートップの傾きを規制するキートップ傾き規制部が、前記キートップの外周部に設けられ、
前記キーラバーが前記キートップと比較して小さく形成されていることを特徴とするボタン。
【請求項2】
前記キートップ傾き規制部は、前記キートップの外周部につば状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボタン。
【請求項3】
ボタンケースが、当該キートップの外周形状に倣って形成され、
前記キートップ傾き規制部の端面と、この端面に対向する前記ボタンケースの面との間に干渉部材が介在されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボタン。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載のボタンを備えたことを特徴とする操作部。
【請求項5】
請求項4に記載の操作部を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−42470(P2007−42470A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−226240(P2005−226240)
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】