ボトル体搬送用のコンベア装置
【課題】プリフォーム等の各種ボトル体の搬送用のコンベア装置として、同一高さでの水平搬送やカーブ搬送において長距離搬送を可能にするコンベア装置を提供する。
【解決手段】ネックリングｂ３を有するボトル体Ｂを、搬送路を挟んで両側に配設されたコンベア部材により吊り下げ状態に支持して搬送するコンベア装置Ａであって、搬送行程中の１もしくは複数個所の一部の搬送部分Ｃ３において、前記搬送路両側のコンベア部材として、ボトル体Ｂのネックリングｂ３の上に有する周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト３１，３１をボトル体Ｂを挟むように配設し、ボトル体Ｂを、周溝ｂ５に両側から係合する丸ベルト３１，３１により支持して搬送するように構成する。
【解決手段】ネックリングｂ３を有するボトル体Ｂを、搬送路を挟んで両側に配設されたコンベア部材により吊り下げ状態に支持して搬送するコンベア装置Ａであって、搬送行程中の１もしくは複数個所の一部の搬送部分Ｃ３において、前記搬送路両側のコンベア部材として、ボトル体Ｂのネックリングｂ３の上に有する周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト３１，３１をボトル体Ｂを挟むように配設し、ボトル体Ｂを、周溝ｂ５に両側から係合する丸ベルト３１，３１により支持して搬送するように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、合成樹脂製の各種のボトルやその中間体であるプリフォーム等のボトル体を搬送するためのコンベア装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂（いわゆるＰＥＴ）等の合成樹脂製のボトルは、通常、ブロー成形用の中間体としてのプリフォーム（パリソン）を成形した後、これを所定の加工工程を経て、最終的にブロー成形することにより得られる。
【０００３】
前記ボトルの製造ラインにおいて、前記プリフォームの次工程への搬送や、ブロー成形工程への搬送においては、該プリフォームの下端部（底部）が半球状で自立不可能な形状をなしており、トレーやベルトの上にワークを載置して搬送する形式のコンベアでは次工程への受け渡しのための正常な姿勢を保持できないため、通常、前記プリフォームの上部のネック部に有するフランジ状の所謂ネックリングにおいて吊り下げ状態に支持して搬送するようにしている。
【０００４】
かかるプリフォームの搬送用の搬送装置としては、搬送路を挟んで両側にコンベア部材としての２条のチェーンが配設され、両チェーン間に送り込まれるプリフォームを、前記ネックリングの下に係合する前記両チェーンにより支持して搬送するように構成されたコンベア装置が一般に知られている（例えば、特許文献１）。
【０００５】
ところで、前記従来のチェーン搬送によるコンベア装置の場合、基本的には直線搬送用であって、左右への曲げ代は殆ど有さない構造になっている。
【０００６】
そのため、ボトル製造ラインの各工程の配置や工場スペース等の関係で、カーブ搬送を要する場合は、直線搬送用のコンベアと、これとは搬送方向を異にする別の直線搬送用のコンベアとの間に、搬送対象のプリフォームをカーブ搬送しつつ受け渡すための特別の搬送手段が必要になる。
【０００７】
この受け渡しのための搬送手段として、前記コンベアのチェーンとは構成形態を異にする特別のチェーンやチェーンガイドを用いてカーブ搬送を可能にすることが考えられるが、この場合、構造が複雑になり、汎用性に乏しい上に、設備費用も高くつく。
【０００８】
そのため、前記二つのコンベア間に高低差を設けておいて、両コンベアの高低差を利用し、前記ネックリングで支持したプリフォームを滑動させてカーブ搬送するようにしたシュートを用いることが多いが、この場合、二つのコンベア間にかなりの高低差を設ける必要があり、同一高さでの水平搬送ができないことになる。
【０００９】
また、前記プリフォームを長い距離（例えば数十メートル）を直線搬送する場合には、複数のコンベアを直列に並設使用して搬送行程を連続させるように構成するが、この場合においても、コンベアとコンベアの間のプリフォームの受け渡しのために、両コンベアの高低差を利用するシュートが用いられている。そのため、搬送開始側のコンベアほど高い位置に設置するか、あるいはコンベアを傾斜させて高低差をつける必要があり、やはり同一高さでの水平搬送ができないことになる。
【００１０】
上記のようなカーブ搬送及び長距離搬送における問題はブロー成形されたボトルの搬送においても発生する。
【特許文献１】特開平１０−３５８４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
本発明は、上記の問題を解決するためになしたものであり、上部外周にフランジ状のネックリングを有するプリフォーム等の各種ボトル体の搬送用のコンベア装置として、同一高さでの水平搬送においてカーブ搬送や長距離搬送を比較的簡単な機構で可能にするコンベア装置を提供するものである。
【００１２】
特に、本発明は、前記ボトル体の前記ネックリングの上にはキャップの開封防止リングを保持するため溝、所謂開封防止リング保持用の周溝が形成されていることに着目し、コンベアとコンベアの間の受け渡しの為の搬送部分、あるいはカーブ搬送部分等の少なくとも一部の搬送部分において、前記周溝を利用して前記ネックリングの上で支持して搬送できるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
本発明のボトル体搬送用のコンベア装置は、上部外周にフランジ状のネックリングを有するボトル体を、搬送路を挟んで両側に配設されたコンベア部材により吊り下げ状態に支持して搬送するコンベア装置であって、搬送行程中の少なくとも一部の搬送部分において、前記搬送路両側のコンベア部材として、前記ボトル体のネックリングの上に有する周溝に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトを前記ボトル体を挟むように配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成したことを特徴とする。
【００１４】
このコンベア装置によれば、少なくとも一部の搬送部分が前記ネックリングより上の前記周溝に係合する丸ベルトによる搬送であるため、該丸ベルトによる搬送部分を、前記ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送部分と一部を重ねて配設することができる。以て、ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送、すなわち、従来のチェーン搬送等によるコンベアと組み合わせて、後述のように長距離搬送やカーブ搬送が問題なく可能になり、さらには同一高さでの水平搬送も可能になる。
【００１５】
前記のコンベア装置において、前記周溝に係合する丸ベルトが配された一部の搬送部分以外の搬送部分には、搬送路両側において前記ネックリングの下に係合するコンベア部材を配設し、前記ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送と、前記周溝に係合する丸ベルトによる搬送とを組み合わせて、前記ボトル体を搬送するように構成してなるものとすることができる。この場合において、前記ネックリング下に係合するコンベア部材として丸ベルトを用いることもできる。
【００１６】
前記のコンベア装置において、搬送路の両側に前記ネックリングの下に係合して回動する無端のコンベア部材を配設してなる複数の直線搬送用のコンベアを直列状に列なるように並設して前記搬送行程を構成したものにおいて、前記コンベア同士の間のボトル体の受け渡しのための搬送部分に、搬送路両側のコンベア部材として前記ボトル体の前記周溝に係合する丸ベルトを配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成してなるものとすることができる。これにより、前記コンベアとコンベアとの間のボトル体の受け渡しをスムーズに行え、両コンベアに高低差を設ける必要がなく、同一高さの水平搬送により長距離の搬送が可能になる。
【００１７】
前記のコンベア装置において、搬送行程中にカーブ搬送部分を有するコンベア装置であって、前記カーブ搬送部分における搬送路両側の前記コンベア部材として、カーブ外側には、前記ボトル体の前記周溝に係合して係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトとが交互に配設され、また、カーブ内側には、前記周溝に係合する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合する無端の丸ベルトとの少なくとも一方が、前記係合側でカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されてなるものとすることができる。これにより、前記ボトル体を問題なくカーブ搬送でき、特に同一高さの水平搬送でありながら問題なくカーブ搬送できることになる。また、比較的小半径での安定したカーブ搬送及び高速搬送が可能になる。
【００１８】
前記のコンベア装置において、前記カーブ内側には、前記ネックリングの下に係合する丸ベルト及び前記周溝に係合する丸ベルトの双方が上下に配設されてなるものとすることができる。これにより、前記カーブ外側における前記両丸ベルトとによる支持位置がネックリングの上下に交互に変ることになっても、カーブ内側では前記双方の丸ベルトにより支持されることで、常に安定した支持状態を保持でき、前記のカーブ搬送をスムーズに行うことができる。
【００１９】
前記のカーブ搬送部分におけるカーブ内側に、前記周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを、カーブ外側の前記丸ベルトの配置に合わせて交互に配置することもできる。
【００２０】
なお、本発明の搬送対象のボトル体としては、合成樹脂製ボトルの成形上の中間体であるプリフォームのほか、成形後のボトルをも含むものとする。
【発明の効果】
【００２１】
上記したように本発明のコンベア装置は、ボトルやそのプリフォーム等のボトル体の搬送において、搬送行程の少なくとも一部に、ネックリングより上の周溝に係合する丸ベルトを用いる比較的簡単な機構の搬送部分を備えることにより、これをネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送と組み合わせることで、カーブ搬送及び長距離搬送が容易に可能になり、特には同一高さの水平搬送におけるカーブ搬送や長距離搬送が問題なく可能になる。
【００２２】
すなわち、本発明のコンベア装置によれば、従来のコンベア間の乗り移りのためのシュートやカーブ搬送のためのシュートが不要になり、またコンベア間にシュートを配置するための高低差（落差）を設ける必要がなく、前記のようにカーブ搬送や長距離の搬送においても、搬送行程の全長に渡って同一高さでの水平搬送が問題なく可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【００２４】
図１は本発明のコンベア装置の第１の実施例の概略を示す略示平面図、図２は同コンベア装置の側方からの略示正面図、図３は同コンベア装置の拡大平面図、図４は同拡大正面図、図５は拡大断面図である。
【００２５】
図において、Ａはコンベア装置であり、Ｂは搬送対象のボトル体である。この実施例では、図４及び図５の拡大図に示すように、前記ボトル体Ｂが、ポリエチレンテレフタレート樹脂（ＰＥＴ）ボトル等の各種合成樹脂製ボトルの成形上の中間体であるプリフォームの場合を示している。前記ボトル体Ｂにおけるｂ１は外周部にキャップ（図示せず）螺合用のネジ部ｂ２を備える口部、ｂ３はボトル上部の前記口部ｂ１の基部つまりネック部に有するフランジ状のネックリングを示す。前記ネックリングｂ３の上には、キャップと一体に形成された開封防止リング（図示せず）を開封した後も保持しておくための周溝ｂ５が形成されている。
【００２６】
すなわち、前記合成樹脂製ボトルの前記口部ｂ１に被着されるキャップには、開封状態を簡単に判別できるようにするための開封防止リングが一体に形成されており、開封の際に前記開封防止リングがキャップと切り離されて前記ネックリングｂ３の上に保持されるようになっている。そのため、前記ネックリングｂ３の上には、前記のように切り離された前記開封防止リングを保持しておくための周溝ｂ５が形成されている。本発明では、後述のように前記周溝ｂ５をボトル体Ｂの搬送の為の支持部に利用する。
【００２７】
図中のＣ１とＣ２は、コンベア装置Ａの搬送行程を構成するように直列状に列ねて並設した複数（図の場合は二つ）の直線搬送用コンベアのうちの上流側の第１のコンベアと、その後続の第２のコンベアとを示している。前記第１及び第２の両コンベアＣ１及びＣ２は、それぞれ前記ボトル体Ｂの搬送路を挟んで両側に所要の間隔で相対向する各一対のコンベア部材１１、１１及び２１，２１が配置されており、両コンベア部材１１、１１間及び２１，２１間に送り込まれる前記ボトル体Ｂを前記ネックリングｂ３の部分で吊り下げ状態に支持して搬送できるように設けられている。
【００２８】
前記コンベア部材１１，１１及び２１，２１は、それぞれ、搬送行程の始端側（受け入れ側でもある）と送出側の端部において水平に支持された支持軸１２、１２上のスプロケット１３，１３間、及び支持軸２２，２２上のスプロケット２３，２３間に回動可能に掛架された無端のプラスチック製のチェーンからなり、その上側部分が前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に両側で係合して、かつ該係合側の前記上側部分が搬送方向に回動するように設けられており、これにより前記ボトル体Ｂを直線状に水平搬送できるようになっている。１４及び２４は、前記コンベア部材１１，１１及び２１，２１の回転駆動用のモータで、それぞれ前記支持軸１２、１２及び２２，２２の一方に連結されている。なお、前記コンベア部材１１，１１及び２１，２１の前記上側部分には、必要に応じて、たれ下がりや揺動等の撓み変形を規制するためのガイド部材（図示せず）が配設される。
【００２９】
そして、前記第１及び第２の両コンベアＣ１，Ｃ２を含んで構成された搬送行程中の一部の搬送部分、すなわち前記コンベアＣ１，Ｃ２同士の間のボトル体Ｂの受け渡しのための搬送部分Ｃ３には、搬送路両側のコンベア部材として、前記ボトル体Ｂの前記開封防止リング保持用の周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト３１，３１が前記ボトル体Ｂを弾力的に挟むように両側に所要の間隔を存して対向して配設されており、前記ボトル体Ｂを前記両丸ベルト３１，３１により前記周溝ｂ５で挟むように支持して搬送できるように構成されている。
【００３０】
前記両丸ベルト３１，３１は、前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部位置と、後続の第２のコンベアＣ２の受け入れ側（始端側）の端部位置において、該両コンベアＣ１，Ｃ２の上面よりやや上で、前記コンベアの上面に対し垂直方向の回転自在な支持軸３３，３３に取付けられた丸ベルト用のプーリー３４，３４に掛架され、前記両コンベアＣ１，Ｃ２に跨って回動可能に支持されている。前記支持軸３３，３３の一方は駆動用モータ（図示せず）と連結されて回転駆動可能に設けられる。
【００３１】
前記プーリー３４，３４の支持位置は、前記第１のコンベアＣ１の送出側では、前記ボトル体Ｂが前記コンベア部材１１，１１から離脱するまでに前記両丸ベルト３１，３１がボトル体Ｂの周溝ｂ５に対し係合するように、また、前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側では、前記両丸ベルト３１，３１が前記周溝ｂ５から離脱するまでに前記コンベア部材２１，２１が前記ネックリングｂ３の下に係合するように設定されている。例えば、前記支持軸３３，３３の位置が、前記コンベア部材１１，１１及び２１、２１の支持軸１２及び２２の上方対応位置か、もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに設定される。
【００３２】
なお、前記丸ベルト３１，３１は、通常のベルトと同様に引っ張り強度が強くかつ可撓性を有する素材よりなる断面が円形（真円に限らず、略円形のものを含む）や楕円形のベルトであって、その断面の一部分、例えば約半分が前記ボトル体Ｂの周溝ｂ５に係合するものよりなる。
【００３３】
前記のコンベア装置Ａを使用してボトル成形上の中間体であるプリフォーム等のボトル体Ｂを搬送する場合において、第１のコンベアＣ１に送り込まれるボトル体Ｂを、該コンベアＣ１の両コンベア部材１１，１１をボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に係合させて、吊り下げ状態に支持して搬送する。
【００３４】
そして、前記第１のコンベアＣ１から第２のコンベアＣ２への前記ボトル体Ｂの受け渡しの搬送部分Ｃ３においては、前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部と、第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部とに跨ってそのやや上方に搬送路を挟んで配設された前記両丸ベルト３１，３１が、前記コンベア部材１１，１１がネックリングｂ３から離脱するまでに、前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３より上の周溝ｂ５に係合することにより、該両丸ベルト３１，３１により前記ボトル体Ｂを両側から挟んで保持した状態で、該丸ベルト３１，３１の回動により第２のコンベアＣ２の部分まで搬送する。
【００３５】
また、前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部においては、前記丸ベルト３１，３１によるボトル体Ｂの周溝ｂ５に対する係合が離脱するまでに、該第２のコンベアＣ２のコンベア部材２１，２１が前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に係合して支持し、前記丸ベルト３１，３１の離脱後は、前記コンベア部材２１，２１によりそのまま搬送を続ける。
【００３６】
このようにボトル体Ｂの上部に有するネックリングｂ３より上の周溝ｂ５に係合する丸ベルト３１，３１による搬送を、前記第１及び第２コンベアＣ１及びＣ２のネックリングの下に係合するコンベア部材１１，１１及び２１，２１による搬送と組み合わせることにより、搬送対象のボトル体Ｂを同一高さでの水平搬送により後続のコンベアに受け渡すことができる。
【００３７】
特に、前記第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２と同構造のコンベアを３台以上列ねる場合において、その各コンベア同士の間の受け渡しの搬送部分において、上記と同様に構成して実施することができ、これにより、同一高さでの水平搬送にして長距離の搬送が可能になる。もちろん、前記の各コンベア及び丸ベルトによる搬送部分を斜めに配置することにより、傾斜した同一平面での長距離の搬送も可能である。
【００３８】
なお、本発明の実施例において使用する丸ベルト用のプーリーは、外周に丸ベルトの一部が嵌る凹溝を有するもので、丸ベルトを定位置に保持して回転可能に掛架できるものである（後述の実施例も同様）。
【００３９】
図６は本発明のコンベア装置の第２の実施例の概略を示す略示平面図、図７は同コンベア装置の略示正面図、図８は同一部の拡大平面図、図９は同一部の拡大断面図である。この第２の実施例は、搬送行程中の一部にカーブ搬送部分Ｃ４を有するコンベア装置Ａの場合を示している。
【００４０】
この第２の実施例の場合、搬送行程の始端側（受け入れ側でもある）の直線搬送用の第１のコンベアＣ１と、該コンベアＣ１とは搬送方向を異にする例えば前記コンベアＣ１に対し直角の方向の直線搬送用の第２のコンベアＣ２とが、同一高さで水平に配置され、さらに両コンベアＣ１，Ｃ２間には前記ボトル体Ｂを前記コンベアと同じ高さに保持したままカーブ搬送するためのカーブ搬送部分Ｃ４が設けられており、これにより所定の長さの搬送行程が構成されている。
【００４１】
前記第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２は、それぞれ搬送路を挟んで両側に各一対のコンベア部材１１、１１及び２１，２１が配置されており、両コンベア部材１１、１１間及び２１，２１間に送り込まれる前記ボトル体Ｂを前記ネックリングｂ３の部分で吊り下げ状態に支持して搬送できるように設けられている。この第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２の構造は、上記した第１の実施例の第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２と配置方向を異にするだけで基本的に同様の構成をなすものであるので、第１の実施例と同構成の部分に同符号を付してその詳しい説明を省略する。この第２の実施例における前記カーブ搬送部分Ｃ４は次のように構成されている。
【００４２】
前記カーブ搬送部分Ｃ４の搬送路両側のコンベア部材として、カーブ外側には、前記ボトル体Ｂの前記周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４２ａとが交互に一部が上下に重なるように配設され、また、カーブ内側には、前記周溝ｂ５に係合する無端の丸ベルト４１ｂと、前記ネックリングｂ３の下に係合する無端の丸ベルト４２ｂとの少なくとも一方、特に好ましくは図のように双方が、それぞれ前記係合側で搬送路内側のカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されている。これにより、前記カーブ外側の２種の丸ベルト４１ａ，４２ａと、前記カーブ内側の前記丸ベルト４１ｂ，４２ｂとの間に前記ボトル体Ｂを挟んだ状態で搬送できるように構成されている。
【００４３】
前記ネックリングｂ３の下に係合するカーブ内外の丸ベルト４２ａ及び４２ｂは、前記コンベアＣ１，Ｃ２のコンベア部材１１及び２１と同一の高さに配置され、また前記周溝ｂ５に係合するカーブ内外の丸ベルト４１ａ及び４１ｂは、前記丸ベルト４２ａ及び４２ｂにより支持された前記ボトル体Ｂの周溝ｂ５に係合する高さ位置に配置される。
【００４４】
前記カーブ外側の２種の丸ベルト、すなわち前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａについては、それぞれカーブした搬送路に沿って所要間隔おきに配設されたコンベア上面に対し垂直方向の支持軸４３ａのうち、隣接する２本の支持軸４３ａ，４３ａに取設された二つの丸ベルト用のプーリー４４ａ，４４ａ間及び４５ａ，４５ａ間に回転可能に掛架されて支持されている。特に、前記一方の丸ベルト４１ａの送出側のプーリー４４ａと、他方の丸ベルト４２ａの受け入れ側のプーリー４５ａとが同一の支持軸４３ａに取設され、また前記他方の丸ベルト４２ａの送出側のプーリー４５ａと、前記一方の丸ベルト４１ａの受け入れ側のプーリー４４ａとが同一の支持軸４３ａに取設されることにより、前記２種の丸ベルト４１ａ，４２ａが、前記プーリー部分で上下に重なって交互に配設されており、これにより前記ボトル体Ｂを連続して搬送できるようになっている。
【００４５】
また、前記カーブ搬送部分Ｃ４における第１のコンベアＣ１からの受け入れ側と、第２のコンベアＣ２への送出側の位置には、それぞれ前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａが前記両コンベアＣ１，Ｃ２と一部が重なって連続して搬送できるように配置されている。すなわち、前記受け入れ側の丸ベルト４１ａは、これを支持する一方のプーリー４４ａ−１が、前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部位置の上方、特には支持軸１２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該コンベアＣ１のコンベア部材１１がボトル体Ｂのネックリングｂ３から離脱するまでに該ボトル体Ｂの周溝ｂ５に対し係合するように設けられている。また、送出側の丸ベルト４１ａは、これを支持する一方のプーリー４４ａ−２が、前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部位置の上方、特には支持軸２２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該丸ベルト４１ａが前記周溝ｂ５から離脱するまでに前記コンベアＣ２のコンベア部材２１が前記ネックリングｂ３の下に係合するように設けられている。
【００４６】
また、カーブ内側の前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂとは、それぞれ次のようにプーリーに掛架されて回動可能に支持されている。
【００４７】
カーブ搬送部分Ｃ４の搬送路のカーブ内側に対応した半径もしくはこれより僅かに小さい半径の丸ベルト用のプーリー４４ｂ及び４５ｂが、前記カーブの曲率中心部においてコンベア上面に対し垂直方向に配された共通の支持軸４３ｂに取設され、さらに前記第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２が存する方向にそれぞれ間隔をおいて、前記コンベア上面に対し垂直方向に配された支持軸４３ｂ−１，４３ｂ−２及び４３ｂ−１，４３ｂ−２に、それぞれ丸ベルト用のプーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２及び４５ｂ−１，４５ｂ−２が取設されている。そして、前記丸ベルト４１ｂが、前記のプーリー４４ｂ及びプーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２に掛架され、また、前記丸ベルト４２ｂが、前記のプーリー４５ｂ及びプーリー４５ｂ−１，４５ｂ−２とに掛架されて、前記支持軸４３ｂに連結される駆動用モータ４６により前記カーブに沿って搬送方向に回動するように設けられている。
【００４８】
前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂについては、前記第１のコンベアＣ１からの受け入れ側では、前記プーリー４４ｂ−１が前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部位置の上方、特には支持軸１２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該コンベアＣ１のコンベア部材１１がボトル体Ｂから離脱するまでに、該ボトル体Ｂの周溝ｂ５に対し該丸ベルト４１ｂが係合するように設けられ、また、第２のコンベアＣ２への送出側では、前記プーリー４４ｂ−２が前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部位置の上方、特には支持軸２２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該丸ベルト４１ｂが前記周溝ｂ５から離脱するまでに、前記コンベアＣ２のコンベア部材２１が前記ネックリングｂ３の下に係合するように設けられている。
【００４９】
前記カーブ内側の丸ベルトについては、前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂのみを設けておくこともできるが、この場合、カーブ外側の前記ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａによる搬送部分において、前記ボトル体Ｂを内外の丸ベルトにより挟む位置が僅かに異なることでボトル体Ｂに傾きが生じる虞があり、この傾きを規制するガイド手段を必要とする。そのため、前記のように、周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂの双方を重ねて配置しておくのが実施上特に好ましい。
【００５０】
前記第２の実施例のコンベア装置Ａによるボトル成形上の中間体であるプリフォーム等のボトル体Ｂの搬送において、まず、前記第１のコンベアＣ１では、これに送り込まれたボトル体Ｂを、そのネックリングｂ３の下に係合する両コンベア部材１１，１１により吊り下げ状態に支持して搬送する。
【００５１】
そして、前記第１のコンベアＣ１と第２のコンベアＣ２との間のカーブ搬送部分Ｃ４においては、前記第１のコンベアＣ１のコンベア部材１１，１１がネックリングｂ３から離脱するまでに、ボトル体Ｂの周溝ｂ５に係合する内外の丸ベルト４１ｂ，４１ａにより前記周溝ｂ５で挟むように支持してそのまま搬送を続ける。この後、カーブ外側では、交互に一部を重ねて配置された２種の丸ベルト、すなわち前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａとにより交互に支持し、またカーブ内側では、前記周溝ｂ５に係合する丸ベル４１ｂと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベル４２ｂとの双方により支持した状態で、第２のコンベアＣ２の部分まで前記ボトル体Ｂをカーブに沿って搬送する。
【００５２】
特に、この際、前記カーブ外側の前記丸ベルト４１ａ，４２ａは、これを支持するプーリー４４ａ，４４ａ間及び４５ａ，４５ａ間の部分が直線状になっていて内側の丸ベルトとの間の間隔、すなわち搬送路の幅が狭くなっているが、丸ベルト自体が前記ボトル体Ｂの搬送に伴って外方へ広がるように変位できるため、問題なく搬送できる。
【００５３】
そして、カーブ搬送部分Ｃ４の送出側の端部では、内外の前記丸ベルト４１ａ，４１ｂによるボトル体Ｂの周溝ｂ５に対する係合が離脱するまでに、該第２のコンベアＣ２のコンベア部材２１，２１が前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に係合して支持し、前記丸ベルト４１ａ，４１ｂの離脱後は前記コンベア部材２１，２１によりそのまま搬送を続ける。
【００５４】
このように、カーブ搬送部分Ｃ４におけるカーブ外側では、周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａとにより交互に支持してカーブに沿って搬送し、またカーブ内側では、例えば周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂとネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂの双方により支持してカーブに沿って搬送することにより、搬送対象のボトル体Ｂを、同一高さの水平搬送において第１のコンベアＣ１から搬送方向を異にする第２のコンベアＣ２に向けて問題なく搬送することができる。すなわち、周溝ｂ５に係合する前記丸ベルト４１ａ，４１ｂによる搬送と、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａ，４２ｂによる搬送との組み合わせにより、ボトル体Ｂをカーブ搬送することができる。
【００５５】
この第２の実施例において、前記第１のコンベアＣ１と第２のコンベアＣ２の搬送方向の配置は、図のように略９０°の角度の配置をなすものに限らず、任意の角度方向に配置して実施することができる。例えば、後述する第３の実施例のように１８０°のカーブ搬送が可能である。この場合、両コンベア間に前記配置角度に対応した範囲に渡って上記した構成のカーブ搬送部分を設定することにより、前記同様にボトル体をカーブ搬送することができる。
【００５６】
また、搬送方向を順次所要の角度ずつ異にする３台以上のコンベアを、各コンベア間にそれぞれ前記構成のカーブ搬送部分を介して連設するように構成して実施することもできる。これにより、任意の方向及び位置に搬送対象のボトル体を搬送できることになる。例えば、３台のコンベアを前記のカーブ搬送部分を介して鉤形状に屈折した搬送やジグザグ状の搬送が可能であり、また４台のコンベアを前記カーブ搬送部分を介して四角形の環状に連設構成することができる。
【００５７】
さらに、図示していないが、カーブ内側の丸ベルトについても、カーブ外側の丸ベルトの配置に合わせて、前記周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを交互に配置して実施することもできる。これにより、任意の円弧状のカーブ搬送が可能であり、またカーブの曲率や方向を変化させた搬送も可能になる。
【００５８】
図１０は本発明のコンベア装置の第３の実施例の概略を示す略示平面図、図１１はコンベア部分の略示断面図、図１２は同コンベア装置の一部の拡大平面図、図１３は同一部の拡大断面図である。
【００５９】
この第３の実施例は、基本的に上記した第２の実施例と同様にカーブ搬送するものであって、特に第１のコンベアＣ１から、これとは１８０°搬送方向を異にする第２のコンベアＣ２に向けてボトル体Ｂをカーブ搬送する例を示している。図中のＣ４は、前記両コンベアＣ１及びＣ２間に介設したカーブ搬送部分を示している。
【００６０】
この実施例の場合、前記第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２は、それぞれ搬送路を挟んで両側に配置される各一対のコンベア部材１１，１１及び２１，２１として、それぞれ無端の丸ベルト１１ａ及び２１ａが用いられている。すなわち、前記搬送路を挟んで両側において搬送方向の始端側（受け入れ側）の端部と送出側の端部にコンベア上面に対し垂直方向の支持軸１６，１６及び２６，２６（一端側の支持軸は省略）が配設されるとともに、該支持軸１６，１６及び２６，２６に取設された丸ベルト用のプーリー１７，１７及び２７，２７（それぞれ一端側のプーリーは省略）に各一対の丸ベルト１１ａ，１１ａ及び２１ａ，２１ａが掛架されて、前記対向側出搬送方向に回動するように支持されており、前記両丸ベルト１１ａ，１１ａ間及び２１ａ，２１ａ間に送り込まれる前記ボトル体Ｂを前記ネックリングｂ３の部分で吊り下げ状態に支持して搬送できるように設けられている。
【００６１】
１８及び２８は前記プーリー１７，１７間及び２７，２７間において搬送方向の所要間隔毎に配置したガイド用プーリー、１９，２９はガイド部材であり、前記丸ベルト１１ａ，１１ａ及び２１ａ，２１ａの撓み変形を規制して、搬送路を一定の間隔に保持するように設けられている。
【００６２】
そして、前記第１のコンベアＣ１と第２のコンベアＣ２との間のカーブ搬送部分Ｃ４については、基本的に第２の実施例と同様の構成をなすものであり、第２の実施例と同構成の部分に同符号を付して詳しい説明は省略する。
【００６３】
このカーブ搬送部分Ｃ４の丸ベルトの配置及び支持構造について簡単に説明すると、カーブ外側には、前記ボトル体Ｂの前記周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４２ａとが、交互に一部が上下に重なるように支持されて配設されている。これら各丸ベルト４１ａ及び４２ａを支持するプーリー４４ａ，４４ａ及び４５ａ，４５ａによる支持構造は、上記の第２の実施例と同様であるが、１８０°のカーブ搬送が可能となる範囲に渡って配置されている。
【００６４】
そして、前記第１のコンベアＣ１からの受け入れ側の端部に位置する丸ベルト４１ａを支持する一方のプーリー４４ａ−１が、第１のコンベアＣ１の丸ベルト１１ａを支持するプーリー１７と同軸上に設けられ、また送出側の端部に位置する丸ベルト４１ａを支持する一方のプーリー４４ａ−２が、第２のコンベアＣ２の丸ベルト２１ａを支持するプーリー２７と同軸上に設けられており、前記丸ベルト４１ａの一部が前記両コンベアＣ１，Ｃ２の丸ベルト１１ａ，２１ａと重なって連続して搬送できるように構成されている。
【００６５】
また、カーブ内側には、前記周溝ｂ５に係合する無端の丸ベルト４１ｂと、前記ネックリングｂ３の下に係合する無端の丸ベルト４２ｂとの少なくとも一方、特に好ましくは図のように双方が、それぞれ前記係合側でカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されている。前記丸ベルト４１ｂが、搬送路のカーブ内側に対応した半径の丸ベルト用のプーリー４４ｂと、前記第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２が存する方向にそれぞれ間隔をおいて配されたプーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２とに掛架されている点は、上記した第２の実施例と同様である。丸ベルト４２ｂについては、搬送路のカーブ内側に対応した半径のプーリー４５ｂのみに掛架されている。
【００６６】
そして、前記プーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２が、前記第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２の丸ベルト１１ａ，２１ａを支持するプーリー１７及び２７と同軸上に設けられ、前記丸ベルト４１ｂの一部が前記両コンベアＣ１，Ｃ２の丸ベルト１１ａ，２１ａと重なって連続して搬送できるように構成されている。
【００６７】
この第３の実施例のコンベア装置Ａによるボトル体Ｂの搬送は、第２の実施例と同様にして、前記のカーブ搬送部分Ｃ４におけるカーブ外側では、周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａとにより交互に支持してカーブに沿って搬送し、またカーブ内側では、例えば周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂとネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂの双方により支持してカーブに沿って搬送することにより、搬送対象のボトル体Ｂを、同一高さの水平搬送において第１のコンベアＣ１から搬送方向を１８０°異にする第２のコンベアＣ２に向けて問題なく搬送することができる。
【００６８】
この第３の実施例において、第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２については、搬送路両側のコンベア部材として丸ベルトを用いるものに限らず、第１及び第２の実施例と同様にプラスチック製チェーン等のコンベア部材を配して実施することができる。
【００６９】
また、上記した第１の実施例及び第２の実施例において、第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２のコンベア部材として、第３の実施例と同様の丸ベルトを用いて構成することもできる。
【００７０】
なお、本発明は、周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを組み合わせた前記のカーブ搬送部分Ｃ４を直線搬送用のコンベアと組み合わせて構成するものには限らず、カーブの搬送方向やカーブの大きさを異にする複数のカーブ搬送部分のみを連設して構成することもできる。特に、カーブ内側の丸ベルトについても、周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを交互に配置して構成することにより、搬送方向を任意の方向にカーブさせて搬送することができ、またカーブの大きさを変化させることも容易に可能になる。
【産業上の利用可能性】
【００７１】
本発明は、合成樹脂製の各種のボトルの製造ラインにおけるプリフォームの次工程への搬送、及びブローされたボトルの搬送に好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【００７２】
【図１】本発明のコンベア装置の第１の実施例の概略を示す略示平面図である。
【図２】同コンベア装置の略示正面図である。
【図３】同コンベア装置の拡大平面図である。
【図４】は同拡大正面図である。
【図５】同コンベア装置の拡大断面図である。
【図６】本発明のコンベア装置の第２の実施例の概略を示す略示平面図である。
【図７】同コンベア装置の略示正面図である。
【図８】同一部の拡大平面図である。
【図９】同一部の拡大断面図である。
【図１０】本発明のコンベア装置の第３の実施例の概略を示す略示平面図である。
【図１１】同断面図である。
【図１２】同コンベア装置の一部の拡大平面図である。
【図１３】同一部の拡大断面図である。
【符号の説明】
【００７３】
Ａ…コンベア装置、Ｂ…ボトル体、ｂ１…口部、ｂ２…ネジ部、ｂ３…ネックリング、ｂ５…周溝、Ｃ１…第１のコンベア、Ｃ２…第２のコンベア、Ｃ３…受け渡しのための搬送部分、Ｃ４…カーブ搬送部分、１１，２１…コンベア部材、１１ａ，２１ａ…丸ベルト、１２，２２…支持軸、１３，２３…スプロケット、１６，２６…支持軸、１７，２７…丸ベルト用のプーリー、１８，２８…ガイド用プーリー、１９，２９…ガイド部材、３１…丸ベルト、３３…支持軸、３４…プーリー、４１ａ，４２ａ…カーブ外側の丸ベルト、４１ｂ，４２ｂ…カーブ内側の丸ベルト、４３ａ…支持軸、４４ａ，４５ａ…カーブ外側の丸ベルト用のプーリー、４３ｂ…支持軸、４４ｂ，４５ｂ…カーブ内側の丸ベルト用のプーリー。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、合成樹脂製の各種のボトルやその中間体であるプリフォーム等のボトル体を搬送するためのコンベア装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂（いわゆるＰＥＴ）等の合成樹脂製のボトルは、通常、ブロー成形用の中間体としてのプリフォーム（パリソン）を成形した後、これを所定の加工工程を経て、最終的にブロー成形することにより得られる。
【０００３】
前記ボトルの製造ラインにおいて、前記プリフォームの次工程への搬送や、ブロー成形工程への搬送においては、該プリフォームの下端部（底部）が半球状で自立不可能な形状をなしており、トレーやベルトの上にワークを載置して搬送する形式のコンベアでは次工程への受け渡しのための正常な姿勢を保持できないため、通常、前記プリフォームの上部のネック部に有するフランジ状の所謂ネックリングにおいて吊り下げ状態に支持して搬送するようにしている。
【０００４】
かかるプリフォームの搬送用の搬送装置としては、搬送路を挟んで両側にコンベア部材としての２条のチェーンが配設され、両チェーン間に送り込まれるプリフォームを、前記ネックリングの下に係合する前記両チェーンにより支持して搬送するように構成されたコンベア装置が一般に知られている（例えば、特許文献１）。
【０００５】
ところで、前記従来のチェーン搬送によるコンベア装置の場合、基本的には直線搬送用であって、左右への曲げ代は殆ど有さない構造になっている。
【０００６】
そのため、ボトル製造ラインの各工程の配置や工場スペース等の関係で、カーブ搬送を要する場合は、直線搬送用のコンベアと、これとは搬送方向を異にする別の直線搬送用のコンベアとの間に、搬送対象のプリフォームをカーブ搬送しつつ受け渡すための特別の搬送手段が必要になる。
【０００７】
この受け渡しのための搬送手段として、前記コンベアのチェーンとは構成形態を異にする特別のチェーンやチェーンガイドを用いてカーブ搬送を可能にすることが考えられるが、この場合、構造が複雑になり、汎用性に乏しい上に、設備費用も高くつく。
【０００８】
そのため、前記二つのコンベア間に高低差を設けておいて、両コンベアの高低差を利用し、前記ネックリングで支持したプリフォームを滑動させてカーブ搬送するようにしたシュートを用いることが多いが、この場合、二つのコンベア間にかなりの高低差を設ける必要があり、同一高さでの水平搬送ができないことになる。
【０００９】
また、前記プリフォームを長い距離（例えば数十メートル）を直線搬送する場合には、複数のコンベアを直列に並設使用して搬送行程を連続させるように構成するが、この場合においても、コンベアとコンベアの間のプリフォームの受け渡しのために、両コンベアの高低差を利用するシュートが用いられている。そのため、搬送開始側のコンベアほど高い位置に設置するか、あるいはコンベアを傾斜させて高低差をつける必要があり、やはり同一高さでの水平搬送ができないことになる。
【００１０】
上記のようなカーブ搬送及び長距離搬送における問題はブロー成形されたボトルの搬送においても発生する。
【特許文献１】特開平１０−３５８４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
本発明は、上記の問題を解決するためになしたものであり、上部外周にフランジ状のネックリングを有するプリフォーム等の各種ボトル体の搬送用のコンベア装置として、同一高さでの水平搬送においてカーブ搬送や長距離搬送を比較的簡単な機構で可能にするコンベア装置を提供するものである。
【００１２】
特に、本発明は、前記ボトル体の前記ネックリングの上にはキャップの開封防止リングを保持するため溝、所謂開封防止リング保持用の周溝が形成されていることに着目し、コンベアとコンベアの間の受け渡しの為の搬送部分、あるいはカーブ搬送部分等の少なくとも一部の搬送部分において、前記周溝を利用して前記ネックリングの上で支持して搬送できるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
本発明のボトル体搬送用のコンベア装置は、上部外周にフランジ状のネックリングを有するボトル体を、搬送路を挟んで両側に配設されたコンベア部材により吊り下げ状態に支持して搬送するコンベア装置であって、搬送行程中の少なくとも一部の搬送部分において、前記搬送路両側のコンベア部材として、前記ボトル体のネックリングの上に有する周溝に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトを前記ボトル体を挟むように配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成したことを特徴とする。
【００１４】
このコンベア装置によれば、少なくとも一部の搬送部分が前記ネックリングより上の前記周溝に係合する丸ベルトによる搬送であるため、該丸ベルトによる搬送部分を、前記ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送部分と一部を重ねて配設することができる。以て、ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送、すなわち、従来のチェーン搬送等によるコンベアと組み合わせて、後述のように長距離搬送やカーブ搬送が問題なく可能になり、さらには同一高さでの水平搬送も可能になる。
【００１５】
前記のコンベア装置において、前記周溝に係合する丸ベルトが配された一部の搬送部分以外の搬送部分には、搬送路両側において前記ネックリングの下に係合するコンベア部材を配設し、前記ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送と、前記周溝に係合する丸ベルトによる搬送とを組み合わせて、前記ボトル体を搬送するように構成してなるものとすることができる。この場合において、前記ネックリング下に係合するコンベア部材として丸ベルトを用いることもできる。
【００１６】
前記のコンベア装置において、搬送路の両側に前記ネックリングの下に係合して回動する無端のコンベア部材を配設してなる複数の直線搬送用のコンベアを直列状に列なるように並設して前記搬送行程を構成したものにおいて、前記コンベア同士の間のボトル体の受け渡しのための搬送部分に、搬送路両側のコンベア部材として前記ボトル体の前記周溝に係合する丸ベルトを配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成してなるものとすることができる。これにより、前記コンベアとコンベアとの間のボトル体の受け渡しをスムーズに行え、両コンベアに高低差を設ける必要がなく、同一高さの水平搬送により長距離の搬送が可能になる。
【００１７】
前記のコンベア装置において、搬送行程中にカーブ搬送部分を有するコンベア装置であって、前記カーブ搬送部分における搬送路両側の前記コンベア部材として、カーブ外側には、前記ボトル体の前記周溝に係合して係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトとが交互に配設され、また、カーブ内側には、前記周溝に係合する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合する無端の丸ベルトとの少なくとも一方が、前記係合側でカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されてなるものとすることができる。これにより、前記ボトル体を問題なくカーブ搬送でき、特に同一高さの水平搬送でありながら問題なくカーブ搬送できることになる。また、比較的小半径での安定したカーブ搬送及び高速搬送が可能になる。
【００１８】
前記のコンベア装置において、前記カーブ内側には、前記ネックリングの下に係合する丸ベルト及び前記周溝に係合する丸ベルトの双方が上下に配設されてなるものとすることができる。これにより、前記カーブ外側における前記両丸ベルトとによる支持位置がネックリングの上下に交互に変ることになっても、カーブ内側では前記双方の丸ベルトにより支持されることで、常に安定した支持状態を保持でき、前記のカーブ搬送をスムーズに行うことができる。
【００１９】
前記のカーブ搬送部分におけるカーブ内側に、前記周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを、カーブ外側の前記丸ベルトの配置に合わせて交互に配置することもできる。
【００２０】
なお、本発明の搬送対象のボトル体としては、合成樹脂製ボトルの成形上の中間体であるプリフォームのほか、成形後のボトルをも含むものとする。
【発明の効果】
【００２１】
上記したように本発明のコンベア装置は、ボトルやそのプリフォーム等のボトル体の搬送において、搬送行程の少なくとも一部に、ネックリングより上の周溝に係合する丸ベルトを用いる比較的簡単な機構の搬送部分を備えることにより、これをネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送と組み合わせることで、カーブ搬送及び長距離搬送が容易に可能になり、特には同一高さの水平搬送におけるカーブ搬送や長距離搬送が問題なく可能になる。
【００２２】
すなわち、本発明のコンベア装置によれば、従来のコンベア間の乗り移りのためのシュートやカーブ搬送のためのシュートが不要になり、またコンベア間にシュートを配置するための高低差（落差）を設ける必要がなく、前記のようにカーブ搬送や長距離の搬送においても、搬送行程の全長に渡って同一高さでの水平搬送が問題なく可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２３】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【００２４】
図１は本発明のコンベア装置の第１の実施例の概略を示す略示平面図、図２は同コンベア装置の側方からの略示正面図、図３は同コンベア装置の拡大平面図、図４は同拡大正面図、図５は拡大断面図である。
【００２５】
図において、Ａはコンベア装置であり、Ｂは搬送対象のボトル体である。この実施例では、図４及び図５の拡大図に示すように、前記ボトル体Ｂが、ポリエチレンテレフタレート樹脂（ＰＥＴ）ボトル等の各種合成樹脂製ボトルの成形上の中間体であるプリフォームの場合を示している。前記ボトル体Ｂにおけるｂ１は外周部にキャップ（図示せず）螺合用のネジ部ｂ２を備える口部、ｂ３はボトル上部の前記口部ｂ１の基部つまりネック部に有するフランジ状のネックリングを示す。前記ネックリングｂ３の上には、キャップと一体に形成された開封防止リング（図示せず）を開封した後も保持しておくための周溝ｂ５が形成されている。
【００２６】
すなわち、前記合成樹脂製ボトルの前記口部ｂ１に被着されるキャップには、開封状態を簡単に判別できるようにするための開封防止リングが一体に形成されており、開封の際に前記開封防止リングがキャップと切り離されて前記ネックリングｂ３の上に保持されるようになっている。そのため、前記ネックリングｂ３の上には、前記のように切り離された前記開封防止リングを保持しておくための周溝ｂ５が形成されている。本発明では、後述のように前記周溝ｂ５をボトル体Ｂの搬送の為の支持部に利用する。
【００２７】
図中のＣ１とＣ２は、コンベア装置Ａの搬送行程を構成するように直列状に列ねて並設した複数（図の場合は二つ）の直線搬送用コンベアのうちの上流側の第１のコンベアと、その後続の第２のコンベアとを示している。前記第１及び第２の両コンベアＣ１及びＣ２は、それぞれ前記ボトル体Ｂの搬送路を挟んで両側に所要の間隔で相対向する各一対のコンベア部材１１、１１及び２１，２１が配置されており、両コンベア部材１１、１１間及び２１，２１間に送り込まれる前記ボトル体Ｂを前記ネックリングｂ３の部分で吊り下げ状態に支持して搬送できるように設けられている。
【００２８】
前記コンベア部材１１，１１及び２１，２１は、それぞれ、搬送行程の始端側（受け入れ側でもある）と送出側の端部において水平に支持された支持軸１２、１２上のスプロケット１３，１３間、及び支持軸２２，２２上のスプロケット２３，２３間に回動可能に掛架された無端のプラスチック製のチェーンからなり、その上側部分が前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に両側で係合して、かつ該係合側の前記上側部分が搬送方向に回動するように設けられており、これにより前記ボトル体Ｂを直線状に水平搬送できるようになっている。１４及び２４は、前記コンベア部材１１，１１及び２１，２１の回転駆動用のモータで、それぞれ前記支持軸１２、１２及び２２，２２の一方に連結されている。なお、前記コンベア部材１１，１１及び２１，２１の前記上側部分には、必要に応じて、たれ下がりや揺動等の撓み変形を規制するためのガイド部材（図示せず）が配設される。
【００２９】
そして、前記第１及び第２の両コンベアＣ１，Ｃ２を含んで構成された搬送行程中の一部の搬送部分、すなわち前記コンベアＣ１，Ｃ２同士の間のボトル体Ｂの受け渡しのための搬送部分Ｃ３には、搬送路両側のコンベア部材として、前記ボトル体Ｂの前記開封防止リング保持用の周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト３１，３１が前記ボトル体Ｂを弾力的に挟むように両側に所要の間隔を存して対向して配設されており、前記ボトル体Ｂを前記両丸ベルト３１，３１により前記周溝ｂ５で挟むように支持して搬送できるように構成されている。
【００３０】
前記両丸ベルト３１，３１は、前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部位置と、後続の第２のコンベアＣ２の受け入れ側（始端側）の端部位置において、該両コンベアＣ１，Ｃ２の上面よりやや上で、前記コンベアの上面に対し垂直方向の回転自在な支持軸３３，３３に取付けられた丸ベルト用のプーリー３４，３４に掛架され、前記両コンベアＣ１，Ｃ２に跨って回動可能に支持されている。前記支持軸３３，３３の一方は駆動用モータ（図示せず）と連結されて回転駆動可能に設けられる。
【００３１】
前記プーリー３４，３４の支持位置は、前記第１のコンベアＣ１の送出側では、前記ボトル体Ｂが前記コンベア部材１１，１１から離脱するまでに前記両丸ベルト３１，３１がボトル体Ｂの周溝ｂ５に対し係合するように、また、前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側では、前記両丸ベルト３１，３１が前記周溝ｂ５から離脱するまでに前記コンベア部材２１，２１が前記ネックリングｂ３の下に係合するように設定されている。例えば、前記支持軸３３，３３の位置が、前記コンベア部材１１，１１及び２１、２１の支持軸１２及び２２の上方対応位置か、もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに設定される。
【００３２】
なお、前記丸ベルト３１，３１は、通常のベルトと同様に引っ張り強度が強くかつ可撓性を有する素材よりなる断面が円形（真円に限らず、略円形のものを含む）や楕円形のベルトであって、その断面の一部分、例えば約半分が前記ボトル体Ｂの周溝ｂ５に係合するものよりなる。
【００３３】
前記のコンベア装置Ａを使用してボトル成形上の中間体であるプリフォーム等のボトル体Ｂを搬送する場合において、第１のコンベアＣ１に送り込まれるボトル体Ｂを、該コンベアＣ１の両コンベア部材１１，１１をボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に係合させて、吊り下げ状態に支持して搬送する。
【００３４】
そして、前記第１のコンベアＣ１から第２のコンベアＣ２への前記ボトル体Ｂの受け渡しの搬送部分Ｃ３においては、前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部と、第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部とに跨ってそのやや上方に搬送路を挟んで配設された前記両丸ベルト３１，３１が、前記コンベア部材１１，１１がネックリングｂ３から離脱するまでに、前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３より上の周溝ｂ５に係合することにより、該両丸ベルト３１，３１により前記ボトル体Ｂを両側から挟んで保持した状態で、該丸ベルト３１，３１の回動により第２のコンベアＣ２の部分まで搬送する。
【００３５】
また、前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部においては、前記丸ベルト３１，３１によるボトル体Ｂの周溝ｂ５に対する係合が離脱するまでに、該第２のコンベアＣ２のコンベア部材２１，２１が前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に係合して支持し、前記丸ベルト３１，３１の離脱後は、前記コンベア部材２１，２１によりそのまま搬送を続ける。
【００３６】
このようにボトル体Ｂの上部に有するネックリングｂ３より上の周溝ｂ５に係合する丸ベルト３１，３１による搬送を、前記第１及び第２コンベアＣ１及びＣ２のネックリングの下に係合するコンベア部材１１，１１及び２１，２１による搬送と組み合わせることにより、搬送対象のボトル体Ｂを同一高さでの水平搬送により後続のコンベアに受け渡すことができる。
【００３７】
特に、前記第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２と同構造のコンベアを３台以上列ねる場合において、その各コンベア同士の間の受け渡しの搬送部分において、上記と同様に構成して実施することができ、これにより、同一高さでの水平搬送にして長距離の搬送が可能になる。もちろん、前記の各コンベア及び丸ベルトによる搬送部分を斜めに配置することにより、傾斜した同一平面での長距離の搬送も可能である。
【００３８】
なお、本発明の実施例において使用する丸ベルト用のプーリーは、外周に丸ベルトの一部が嵌る凹溝を有するもので、丸ベルトを定位置に保持して回転可能に掛架できるものである（後述の実施例も同様）。
【００３９】
図６は本発明のコンベア装置の第２の実施例の概略を示す略示平面図、図７は同コンベア装置の略示正面図、図８は同一部の拡大平面図、図９は同一部の拡大断面図である。この第２の実施例は、搬送行程中の一部にカーブ搬送部分Ｃ４を有するコンベア装置Ａの場合を示している。
【００４０】
この第２の実施例の場合、搬送行程の始端側（受け入れ側でもある）の直線搬送用の第１のコンベアＣ１と、該コンベアＣ１とは搬送方向を異にする例えば前記コンベアＣ１に対し直角の方向の直線搬送用の第２のコンベアＣ２とが、同一高さで水平に配置され、さらに両コンベアＣ１，Ｃ２間には前記ボトル体Ｂを前記コンベアと同じ高さに保持したままカーブ搬送するためのカーブ搬送部分Ｃ４が設けられており、これにより所定の長さの搬送行程が構成されている。
【００４１】
前記第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２は、それぞれ搬送路を挟んで両側に各一対のコンベア部材１１、１１及び２１，２１が配置されており、両コンベア部材１１、１１間及び２１，２１間に送り込まれる前記ボトル体Ｂを前記ネックリングｂ３の部分で吊り下げ状態に支持して搬送できるように設けられている。この第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２の構造は、上記した第１の実施例の第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２と配置方向を異にするだけで基本的に同様の構成をなすものであるので、第１の実施例と同構成の部分に同符号を付してその詳しい説明を省略する。この第２の実施例における前記カーブ搬送部分Ｃ４は次のように構成されている。
【００４２】
前記カーブ搬送部分Ｃ４の搬送路両側のコンベア部材として、カーブ外側には、前記ボトル体Ｂの前記周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４２ａとが交互に一部が上下に重なるように配設され、また、カーブ内側には、前記周溝ｂ５に係合する無端の丸ベルト４１ｂと、前記ネックリングｂ３の下に係合する無端の丸ベルト４２ｂとの少なくとも一方、特に好ましくは図のように双方が、それぞれ前記係合側で搬送路内側のカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されている。これにより、前記カーブ外側の２種の丸ベルト４１ａ，４２ａと、前記カーブ内側の前記丸ベルト４１ｂ，４２ｂとの間に前記ボトル体Ｂを挟んだ状態で搬送できるように構成されている。
【００４３】
前記ネックリングｂ３の下に係合するカーブ内外の丸ベルト４２ａ及び４２ｂは、前記コンベアＣ１，Ｃ２のコンベア部材１１及び２１と同一の高さに配置され、また前記周溝ｂ５に係合するカーブ内外の丸ベルト４１ａ及び４１ｂは、前記丸ベルト４２ａ及び４２ｂにより支持された前記ボトル体Ｂの周溝ｂ５に係合する高さ位置に配置される。
【００４４】
前記カーブ外側の２種の丸ベルト、すなわち前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａについては、それぞれカーブした搬送路に沿って所要間隔おきに配設されたコンベア上面に対し垂直方向の支持軸４３ａのうち、隣接する２本の支持軸４３ａ，４３ａに取設された二つの丸ベルト用のプーリー４４ａ，４４ａ間及び４５ａ，４５ａ間に回転可能に掛架されて支持されている。特に、前記一方の丸ベルト４１ａの送出側のプーリー４４ａと、他方の丸ベルト４２ａの受け入れ側のプーリー４５ａとが同一の支持軸４３ａに取設され、また前記他方の丸ベルト４２ａの送出側のプーリー４５ａと、前記一方の丸ベルト４１ａの受け入れ側のプーリー４４ａとが同一の支持軸４３ａに取設されることにより、前記２種の丸ベルト４１ａ，４２ａが、前記プーリー部分で上下に重なって交互に配設されており、これにより前記ボトル体Ｂを連続して搬送できるようになっている。
【００４５】
また、前記カーブ搬送部分Ｃ４における第１のコンベアＣ１からの受け入れ側と、第２のコンベアＣ２への送出側の位置には、それぞれ前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａが前記両コンベアＣ１，Ｃ２と一部が重なって連続して搬送できるように配置されている。すなわち、前記受け入れ側の丸ベルト４１ａは、これを支持する一方のプーリー４４ａ−１が、前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部位置の上方、特には支持軸１２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該コンベアＣ１のコンベア部材１１がボトル体Ｂのネックリングｂ３から離脱するまでに該ボトル体Ｂの周溝ｂ５に対し係合するように設けられている。また、送出側の丸ベルト４１ａは、これを支持する一方のプーリー４４ａ−２が、前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部位置の上方、特には支持軸２２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該丸ベルト４１ａが前記周溝ｂ５から離脱するまでに前記コンベアＣ２のコンベア部材２１が前記ネックリングｂ３の下に係合するように設けられている。
【００４６】
また、カーブ内側の前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂとは、それぞれ次のようにプーリーに掛架されて回動可能に支持されている。
【００４７】
カーブ搬送部分Ｃ４の搬送路のカーブ内側に対応した半径もしくはこれより僅かに小さい半径の丸ベルト用のプーリー４４ｂ及び４５ｂが、前記カーブの曲率中心部においてコンベア上面に対し垂直方向に配された共通の支持軸４３ｂに取設され、さらに前記第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２が存する方向にそれぞれ間隔をおいて、前記コンベア上面に対し垂直方向に配された支持軸４３ｂ−１，４３ｂ−２及び４３ｂ−１，４３ｂ−２に、それぞれ丸ベルト用のプーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２及び４５ｂ−１，４５ｂ−２が取設されている。そして、前記丸ベルト４１ｂが、前記のプーリー４４ｂ及びプーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２に掛架され、また、前記丸ベルト４２ｂが、前記のプーリー４５ｂ及びプーリー４５ｂ−１，４５ｂ−２とに掛架されて、前記支持軸４３ｂに連結される駆動用モータ４６により前記カーブに沿って搬送方向に回動するように設けられている。
【００４８】
前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂについては、前記第１のコンベアＣ１からの受け入れ側では、前記プーリー４４ｂ−１が前記第１のコンベアＣ１の送出側の端部位置の上方、特には支持軸１２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該コンベアＣ１のコンベア部材１１がボトル体Ｂから離脱するまでに、該ボトル体Ｂの周溝ｂ５に対し該丸ベルト４１ｂが係合するように設けられ、また、第２のコンベアＣ２への送出側では、前記プーリー４４ｂ−２が前記第２のコンベアＣ２の受け入れ側の端部位置の上方、特には支持軸２２の上方対応位置もしくは該位置よりややコンベア中間寄りに配置されて支持されることにより、該丸ベルト４１ｂが前記周溝ｂ５から離脱するまでに、前記コンベアＣ２のコンベア部材２１が前記ネックリングｂ３の下に係合するように設けられている。
【００４９】
前記カーブ内側の丸ベルトについては、前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂのみを設けておくこともできるが、この場合、カーブ外側の前記ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａによる搬送部分において、前記ボトル体Ｂを内外の丸ベルトにより挟む位置が僅かに異なることでボトル体Ｂに傾きが生じる虞があり、この傾きを規制するガイド手段を必要とする。そのため、前記のように、周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂの双方を重ねて配置しておくのが実施上特に好ましい。
【００５０】
前記第２の実施例のコンベア装置Ａによるボトル成形上の中間体であるプリフォーム等のボトル体Ｂの搬送において、まず、前記第１のコンベアＣ１では、これに送り込まれたボトル体Ｂを、そのネックリングｂ３の下に係合する両コンベア部材１１，１１により吊り下げ状態に支持して搬送する。
【００５１】
そして、前記第１のコンベアＣ１と第２のコンベアＣ２との間のカーブ搬送部分Ｃ４においては、前記第１のコンベアＣ１のコンベア部材１１，１１がネックリングｂ３から離脱するまでに、ボトル体Ｂの周溝ｂ５に係合する内外の丸ベルト４１ｂ，４１ａにより前記周溝ｂ５で挟むように支持してそのまま搬送を続ける。この後、カーブ外側では、交互に一部を重ねて配置された２種の丸ベルト、すなわち前記周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａとにより交互に支持し、またカーブ内側では、前記周溝ｂ５に係合する丸ベル４１ｂと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベル４２ｂとの双方により支持した状態で、第２のコンベアＣ２の部分まで前記ボトル体Ｂをカーブに沿って搬送する。
【００５２】
特に、この際、前記カーブ外側の前記丸ベルト４１ａ，４２ａは、これを支持するプーリー４４ａ，４４ａ間及び４５ａ，４５ａ間の部分が直線状になっていて内側の丸ベルトとの間の間隔、すなわち搬送路の幅が狭くなっているが、丸ベルト自体が前記ボトル体Ｂの搬送に伴って外方へ広がるように変位できるため、問題なく搬送できる。
【００５３】
そして、カーブ搬送部分Ｃ４の送出側の端部では、内外の前記丸ベルト４１ａ，４１ｂによるボトル体Ｂの周溝ｂ５に対する係合が離脱するまでに、該第２のコンベアＣ２のコンベア部材２１，２１が前記ボトル体Ｂのネックリングｂ３の下に係合して支持し、前記丸ベルト４１ａ，４１ｂの離脱後は前記コンベア部材２１，２１によりそのまま搬送を続ける。
【００５４】
このように、カーブ搬送部分Ｃ４におけるカーブ外側では、周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａとにより交互に支持してカーブに沿って搬送し、またカーブ内側では、例えば周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂとネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂの双方により支持してカーブに沿って搬送することにより、搬送対象のボトル体Ｂを、同一高さの水平搬送において第１のコンベアＣ１から搬送方向を異にする第２のコンベアＣ２に向けて問題なく搬送することができる。すなわち、周溝ｂ５に係合する前記丸ベルト４１ａ，４１ｂによる搬送と、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａ，４２ｂによる搬送との組み合わせにより、ボトル体Ｂをカーブ搬送することができる。
【００５５】
この第２の実施例において、前記第１のコンベアＣ１と第２のコンベアＣ２の搬送方向の配置は、図のように略９０°の角度の配置をなすものに限らず、任意の角度方向に配置して実施することができる。例えば、後述する第３の実施例のように１８０°のカーブ搬送が可能である。この場合、両コンベア間に前記配置角度に対応した範囲に渡って上記した構成のカーブ搬送部分を設定することにより、前記同様にボトル体をカーブ搬送することができる。
【００５６】
また、搬送方向を順次所要の角度ずつ異にする３台以上のコンベアを、各コンベア間にそれぞれ前記構成のカーブ搬送部分を介して連設するように構成して実施することもできる。これにより、任意の方向及び位置に搬送対象のボトル体を搬送できることになる。例えば、３台のコンベアを前記のカーブ搬送部分を介して鉤形状に屈折した搬送やジグザグ状の搬送が可能であり、また４台のコンベアを前記カーブ搬送部分を介して四角形の環状に連設構成することができる。
【００５７】
さらに、図示していないが、カーブ内側の丸ベルトについても、カーブ外側の丸ベルトの配置に合わせて、前記周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを交互に配置して実施することもできる。これにより、任意の円弧状のカーブ搬送が可能であり、またカーブの曲率や方向を変化させた搬送も可能になる。
【００５８】
図１０は本発明のコンベア装置の第３の実施例の概略を示す略示平面図、図１１はコンベア部分の略示断面図、図１２は同コンベア装置の一部の拡大平面図、図１３は同一部の拡大断面図である。
【００５９】
この第３の実施例は、基本的に上記した第２の実施例と同様にカーブ搬送するものであって、特に第１のコンベアＣ１から、これとは１８０°搬送方向を異にする第２のコンベアＣ２に向けてボトル体Ｂをカーブ搬送する例を示している。図中のＣ４は、前記両コンベアＣ１及びＣ２間に介設したカーブ搬送部分を示している。
【００６０】
この実施例の場合、前記第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２は、それぞれ搬送路を挟んで両側に配置される各一対のコンベア部材１１，１１及び２１，２１として、それぞれ無端の丸ベルト１１ａ及び２１ａが用いられている。すなわち、前記搬送路を挟んで両側において搬送方向の始端側（受け入れ側）の端部と送出側の端部にコンベア上面に対し垂直方向の支持軸１６，１６及び２６，２６（一端側の支持軸は省略）が配設されるとともに、該支持軸１６，１６及び２６，２６に取設された丸ベルト用のプーリー１７，１７及び２７，２７（それぞれ一端側のプーリーは省略）に各一対の丸ベルト１１ａ，１１ａ及び２１ａ，２１ａが掛架されて、前記対向側出搬送方向に回動するように支持されており、前記両丸ベルト１１ａ，１１ａ間及び２１ａ，２１ａ間に送り込まれる前記ボトル体Ｂを前記ネックリングｂ３の部分で吊り下げ状態に支持して搬送できるように設けられている。
【００６１】
１８及び２８は前記プーリー１７，１７間及び２７，２７間において搬送方向の所要間隔毎に配置したガイド用プーリー、１９，２９はガイド部材であり、前記丸ベルト１１ａ，１１ａ及び２１ａ，２１ａの撓み変形を規制して、搬送路を一定の間隔に保持するように設けられている。
【００６２】
そして、前記第１のコンベアＣ１と第２のコンベアＣ２との間のカーブ搬送部分Ｃ４については、基本的に第２の実施例と同様の構成をなすものであり、第２の実施例と同構成の部分に同符号を付して詳しい説明は省略する。
【００６３】
このカーブ搬送部分Ｃ４の丸ベルトの配置及び支持構造について簡単に説明すると、カーブ外側には、前記ボトル体Ｂの前記周溝ｂ５に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４１ａと、前記ネックリングｂ３の下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルト４２ａとが、交互に一部が上下に重なるように支持されて配設されている。これら各丸ベルト４１ａ及び４２ａを支持するプーリー４４ａ，４４ａ及び４５ａ，４５ａによる支持構造は、上記の第２の実施例と同様であるが、１８０°のカーブ搬送が可能となる範囲に渡って配置されている。
【００６４】
そして、前記第１のコンベアＣ１からの受け入れ側の端部に位置する丸ベルト４１ａを支持する一方のプーリー４４ａ−１が、第１のコンベアＣ１の丸ベルト１１ａを支持するプーリー１７と同軸上に設けられ、また送出側の端部に位置する丸ベルト４１ａを支持する一方のプーリー４４ａ−２が、第２のコンベアＣ２の丸ベルト２１ａを支持するプーリー２７と同軸上に設けられており、前記丸ベルト４１ａの一部が前記両コンベアＣ１，Ｃ２の丸ベルト１１ａ，２１ａと重なって連続して搬送できるように構成されている。
【００６５】
また、カーブ内側には、前記周溝ｂ５に係合する無端の丸ベルト４１ｂと、前記ネックリングｂ３の下に係合する無端の丸ベルト４２ｂとの少なくとも一方、特に好ましくは図のように双方が、それぞれ前記係合側でカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されている。前記丸ベルト４１ｂが、搬送路のカーブ内側に対応した半径の丸ベルト用のプーリー４４ｂと、前記第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２が存する方向にそれぞれ間隔をおいて配されたプーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２とに掛架されている点は、上記した第２の実施例と同様である。丸ベルト４２ｂについては、搬送路のカーブ内側に対応した半径のプーリー４５ｂのみに掛架されている。
【００６６】
そして、前記プーリー４４ｂ−１，４４ｂ−２が、前記第１及び第２のコンベアＣ１及びＣ２の丸ベルト１１ａ，２１ａを支持するプーリー１７及び２７と同軸上に設けられ、前記丸ベルト４１ｂの一部が前記両コンベアＣ１，Ｃ２の丸ベルト１１ａ，２１ａと重なって連続して搬送できるように構成されている。
【００６７】
この第３の実施例のコンベア装置Ａによるボトル体Ｂの搬送は、第２の実施例と同様にして、前記のカーブ搬送部分Ｃ４におけるカーブ外側では、周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ａと、ネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ａとにより交互に支持してカーブに沿って搬送し、またカーブ内側では、例えば周溝ｂ５に係合する丸ベルト４１ｂとネックリングｂ３の下に係合する丸ベルト４２ｂの双方により支持してカーブに沿って搬送することにより、搬送対象のボトル体Ｂを、同一高さの水平搬送において第１のコンベアＣ１から搬送方向を１８０°異にする第２のコンベアＣ２に向けて問題なく搬送することができる。
【００６８】
この第３の実施例において、第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２については、搬送路両側のコンベア部材として丸ベルトを用いるものに限らず、第１及び第２の実施例と同様にプラスチック製チェーン等のコンベア部材を配して実施することができる。
【００６９】
また、上記した第１の実施例及び第２の実施例において、第１のコンベアＣ１及び第２のコンベアＣ２のコンベア部材として、第３の実施例と同様の丸ベルトを用いて構成することもできる。
【００７０】
なお、本発明は、周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを組み合わせた前記のカーブ搬送部分Ｃ４を直線搬送用のコンベアと組み合わせて構成するものには限らず、カーブの搬送方向やカーブの大きさを異にする複数のカーブ搬送部分のみを連設して構成することもできる。特に、カーブ内側の丸ベルトについても、周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを交互に配置して構成することにより、搬送方向を任意の方向にカーブさせて搬送することができ、またカーブの大きさを変化させることも容易に可能になる。
【産業上の利用可能性】
【００７１】
本発明は、合成樹脂製の各種のボトルの製造ラインにおけるプリフォームの次工程への搬送、及びブローされたボトルの搬送に好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【００７２】
【図１】本発明のコンベア装置の第１の実施例の概略を示す略示平面図である。
【図２】同コンベア装置の略示正面図である。
【図３】同コンベア装置の拡大平面図である。
【図４】は同拡大正面図である。
【図５】同コンベア装置の拡大断面図である。
【図６】本発明のコンベア装置の第２の実施例の概略を示す略示平面図である。
【図７】同コンベア装置の略示正面図である。
【図８】同一部の拡大平面図である。
【図９】同一部の拡大断面図である。
【図１０】本発明のコンベア装置の第３の実施例の概略を示す略示平面図である。
【図１１】同断面図である。
【図１２】同コンベア装置の一部の拡大平面図である。
【図１３】同一部の拡大断面図である。
【符号の説明】
【００７３】
Ａ…コンベア装置、Ｂ…ボトル体、ｂ１…口部、ｂ２…ネジ部、ｂ３…ネックリング、ｂ５…周溝、Ｃ１…第１のコンベア、Ｃ２…第２のコンベア、Ｃ３…受け渡しのための搬送部分、Ｃ４…カーブ搬送部分、１１，２１…コンベア部材、１１ａ，２１ａ…丸ベルト、１２，２２…支持軸、１３，２３…スプロケット、１６，２６…支持軸、１７，２７…丸ベルト用のプーリー、１８，２８…ガイド用プーリー、１９，２９…ガイド部材、３１…丸ベルト、３３…支持軸、３４…プーリー、４１ａ，４２ａ…カーブ外側の丸ベルト、４１ｂ，４２ｂ…カーブ内側の丸ベルト、４３ａ…支持軸、４４ａ，４５ａ…カーブ外側の丸ベルト用のプーリー、４３ｂ…支持軸、４４ｂ，４５ｂ…カーブ内側の丸ベルト用のプーリー。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
上部外周にフランジ状のネックリングを有するボトル体を、搬送路を挟んで両側に配設されたコンベア部材により吊り下げ状態に支持して搬送するコンベア装置であって、
搬送行程中の少なくとも一部の搬送部分において、前記搬送路両側のコンベア部材として、前記ボトル体のネックリングの上に有する周溝に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトを前記ボトル体を挟むように配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成したことを特徴とするボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項２】
前記周溝に係合する丸ベルトが配された一部の搬送部分以外の搬送部分には、搬送路両側において前記ネックリングの下に係合する無端のコンベア部材を配設し、前記ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送と、前記周溝に係合する丸ベルトによる搬送とを組み合わせて、前記ボトル体を搬送するように構成してなる請求項１に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項３】
搬送路の両側に前記ネックリングの下に係合して回動する無端のコンベア部材を配設してなる複数の直線搬送用のコンベアを直列状に列なるように並設して前記搬送行程を構成したものにおいて、前記コンベア同士の間のボトル体の受け渡しのための搬送部分に、搬送路両側のコンベア部材として前記ボトル体の前記周溝に係合する丸ベルトを配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成してなる請求項１又は２に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項４】
搬送行程中にカーブ搬送部分を有するコンベア装置であって、前記カーブ搬送部分における搬送路両側の前記コンベア部材として、カーブ外側には、前記ボトル体の前記周溝に係合して係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトとが交互に配設され、また、カーブ内側には、前記周溝に係合する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合する無端の丸ベルトとの少なくとも一方が、前記係合側でカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されてなる請求項１又は２に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項５】
前記カーブ内側には、前記ネックリングの下に係合する丸ベルト及び前記周溝に係合する丸ベルトの双方が上下に配設されてなる請求項４に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項６】
前記のカーブ搬送部分におけるカーブ内側に、前記周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを、カーブ外側の前記丸ベルトの配置に合わせて交互に配置してなる請求項５に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項１】
上部外周にフランジ状のネックリングを有するボトル体を、搬送路を挟んで両側に配設されたコンベア部材により吊り下げ状態に支持して搬送するコンベア装置であって、
搬送行程中の少なくとも一部の搬送部分において、前記搬送路両側のコンベア部材として、前記ボトル体のネックリングの上に有する周溝に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトを前記ボトル体を挟むように配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成したことを特徴とするボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項２】
前記周溝に係合する丸ベルトが配された一部の搬送部分以外の搬送部分には、搬送路両側において前記ネックリングの下に係合する無端のコンベア部材を配設し、前記ネックリングの下に係合するコンベア部材による搬送と、前記周溝に係合する丸ベルトによる搬送とを組み合わせて、前記ボトル体を搬送するように構成してなる請求項１に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項３】
搬送路の両側に前記ネックリングの下に係合して回動する無端のコンベア部材を配設してなる複数の直線搬送用のコンベアを直列状に列なるように並設して前記搬送行程を構成したものにおいて、前記コンベア同士の間のボトル体の受け渡しのための搬送部分に、搬送路両側のコンベア部材として前記ボトル体の前記周溝に係合する丸ベルトを配設し、前記ボトル体を、前記周溝に両側から係合する該丸ベルトにより支持して搬送するように構成してなる請求項１又は２に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項４】
搬送行程中にカーブ搬送部分を有するコンベア装置であって、前記カーブ搬送部分における搬送路両側の前記コンベア部材として、カーブ外側には、前記ボトル体の前記周溝に係合して係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合して該係合側で搬送方向に回動する無端の丸ベルトとが交互に配設され、また、カーブ内側には、前記周溝に係合する無端の丸ベルトと、前記ネックリングの下に係合する無端の丸ベルトとの少なくとも一方が、前記係合側でカーブに沿って搬送方向に回動するように配設されてなる請求項１又は２に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項５】
前記カーブ内側には、前記ネックリングの下に係合する丸ベルト及び前記周溝に係合する丸ベルトの双方が上下に配設されてなる請求項４に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【請求項６】
前記のカーブ搬送部分におけるカーブ内側に、前記周溝に係合する丸ベルトと、ネックリング下に係合する丸ベルトとを、カーブ外側の前記丸ベルトの配置に合わせて交互に配置してなる請求項５に記載のボトル体搬送用のコンベア装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【公開番号】特開２００７−１６１４３４（Ｐ２００７−１６１４３４Ａ）
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３６１０７４（Ｐ２００５−３６１０７４）
【出願日】平成１７年１２月１４日（２００５．１２．１４）
【出願人】（５０３１５１１９９）株式会社ファクターツー (1)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１２月１４日（２００５．１２．１４）
【出願人】（５０３１５１１９９）株式会社ファクターツー (1)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]