説明

ボトル型容器

【課題】ラベル体を2つ以上に分離することなく収容体から容易に剥がして廃棄することができるボトル型容器を提供する。
【解決手段】ボトル型容器100は、円筒状に延びる胴部101aの一方の端部に同端部を閉塞する底部101bが形成されているとともに、他方の端部に同端部が上方に向かって開放する口部101cが形成された収容体101を備えている。収容体101の胴部101aには、胴部101a上に設けられたラベル体104に対して離隔する側に円弧状に凹んだ凹部102が形成されている。収容体101の胴部101aの表面には、シュリンクラベルとしてのラベル体104が設けられている。ラベル体104には、収容体101における胴部101aに形成された凹部102に対向した位置に同凹部102に沿ってミシン目105が形成されている。作業者は、ミシン目105を押すことによりミシン目105を裂いてラベル104を剥がすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム状のラベル体が外装されたボトル型容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、飲料などの液体やペットフードなどの粒状物を充填する容器として口部が細く絞られたボトル型容器がある。ボトル型容器は、主として、筒状に延びる胴部における一方の端部に底部が形成されるとともに他方の端部に口部が形成された収容体と、この収容体の口部に着脱自在に取り付けられて収容体内を密閉する蓋体とで構成されている。そして、このボトル型容器における収容体の胴部外周部には、一般に、収容体内に収容される内容物や商品名などの情報が印刷されたフィルム状のラベル体が巻き回されて設けられている。
【0003】
このようなラベル体が設けられたボトル型容器においては、廃棄の際、収容体上からラベル体を剥がすことにより収容体とラベル体とを分別することが求められている。このため、例えば、下記特許文献1には、ラベル体に幅方向に沿ってミシン目を設けるとともに、このミシン目の端部に対向する収容体表面に球面状の凹部を設けることにより、ラベル体の端部を摘み易くしたボトル型容器が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−45425号公報
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたボトル型容器においては、ラベル体に形成されたミシン目が互いに隣接する2本のミシン目によって構成されているため、収容体から剥がされたラベル体が細長い紐状のフィルム片とカールした幅広の帯状のフィルム片との2つのフィルム片に分離される。このため、収容体から剥がしたラベル体、特に紐状のフィルム片が散らかり易く、廃棄が煩雑であるという問題がある。
【0006】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、ラベル体を2つ以上に分離することなく収容体から容易に剥がして廃棄することができるボトル型容器を提供することにある。
【発明の概要】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明の特徴は、筒状に延びる胴部の一方の端部に底部が形成されるとともに他方の端部に口部が形成された収容体と、収容体における口部に着脱自在に取り付けられる蓋体と、収容体における胴部の外周部に設けられたフィルム状のラベル体とを備えたボトル型容器において、収容体における胴部には、胴部に設けられたラベル体に対して離隔する側に凹んだ凹部が胴部の軸線方向に沿って形成されており、ラベル体には、収容体における胴部に形成された凹部の近傍に同凹部に沿ってミシン目が形成されていることにある。
【0008】
このように構成した請求項1に係る本発明の特徴によれば、ボトル型容器は、収容体の胴部に口部から底部に沿って凹部が形成されているとともに、胴部に設けられたラベル体における前記凹部の近傍にミシン目が形成されている。したがって、収容体からラベル体を剥がそうとする作業者は、収容体における前記凹部上を覆うラベル体を指などで押圧するとともに同指を凹部に沿って変位させることによりラベル体のミシン目を切り離してラベル体を分断することができる。これにより、ラベル体は筒状から1枚の帯状に形成されるため、作業者は収容体から容易にラベル体を剥がして分別廃棄することができる。
【0009】
また、請求項2に係る本発明の他の特徴は、前記ボトル型容器において、凹部は、ラベル体の幅方向の長さの1/3以上の長さに形成されていることにある。
【0010】
このように構成した請求項2に係る本発明の他の特徴によれば、ボトル型容器は、凹部がラベル体における幅方向(収容体の軸線方向)の長さの1/3以上の長さに形成されている。このため、作業者は、ラベル体を幅方向に少なくとも1/3以上の長さで切り離した後は、この切り離した部分の端部を起点として更にラベル体を裂いて収容体上から剥がすことができる。
【0011】
また、請求項3に係る本発明の他の特徴は、前記ボトル型容器において、凹部は、ラベル体における幅方向両端部のうちの少なくとも一方の端部の外側まで延びて形成されていることにある。
【0012】
このように構成した請求項3に係る本発明の他の特徴によれば、ボトル型容器は、凹部がラベル体における幅方向両端部のうちの少なくとも一方の端部の外側まで延びて形成されている。すなわち、凹部の両端部のうち少なくとも一方の端部がラベル体から露出している。これにより、作業者は、凹部の形成位置の確認およびラベル体の押圧が行い易くなりラベル体の剥がし作業の作業性が向上する。
【0013】
また、請求項4に係る本発明の他の特徴は、前記ボトル型容器において、凹部は、指先が挿入可能な幅で形成されていることにある。
【0014】
このように構成した請求項4に係る本発明の他の特徴によれば、ボトル型容器は、凹部が指先を挿入可能な幅で形成されている。これにより、作業者は、ラベル体を分断する際、指先を凹部にラベル体を介して押し込むことにより容易にラベル体を裂くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るボトル型容器の外観構成を概略的に示した斜視図である。
【図2】図1に示すボトル型容器における収容体表面に設けられたラベル体を分離する様子を示した斜視図である。
【図3】本発明の変形例に係るボトル型容器の外観構成を概略的に示した斜視図である。
【図4】本発明の他の変形例に係るボトル型容器における収容体表面に設けられたラベル体を分離する様子を示した斜視図である。
【図5】本発明の他の変形例に係るボトル型容器における収容体表面に設けられたラベル体を分離する様子を示した斜視図である。
【図6】本発明の他の変形例に係るボトル型容器の外観構成を概略的に示した斜視図である。
【図7】本発明の他の変形例に係るボトル型容器の外観構成を概略的に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るボトル型容器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るボトル型容器100の外観構成を概略的に示した斜視図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。
【0017】
(ボトル型容器100の構成)
このボトル型容器100は、収容体101を備えている。収容体101は、ボトル型容器100の内容物(図示せず)を収容する入れ物であり、透明な有底筒状に形成されている。より具体的には、収容体101は、図示上下方向に円筒状に延びる胴部101aの一方(図示下側)の端部に同端部を閉塞する底部101bが形成されているとともに、他方(図示上側)の端部に同端部が図示上方に向かって開放する口部101cが形成されて構成されている。
【0018】
そして、この収容体101は、本実施形態においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂によって構成されている。すなわち、本実施形態における収容体101は、所謂ペットボトルで構成されている。なお、本実施形態においては、収容体101は、内容量が500mlの大きさで形成されているが、収容体101の容量は500ml以下または500ml以上であってもよい。また、収容体101を構成する素材は、PET樹脂以外の樹脂材料を用いることができるとともに、樹脂材料以外の素材、例えば、各種セラミック材料(ガラス材、陶磁器用の土材)を用いることもできる。
【0019】
収容体101の胴部101aには、収容体101の軸線方向(図示上下方向)に沿って凹部102が形成されている。凹部102は、収容体101の胴部101aの外周部に設けられる後述するラベル体104を同収容体101から剥がす際に使用する空間を形成するための窪みであり、胴部101a上に設けられたラベル体104に対して離隔する側に円弧状に凹んだ溝状に形成されている。
【0020】
この凹部102は、図2に示すように、作業者の親指Fの先端部である指先の一部(例えば、爪先部分)が挿入可能な幅および深さで形成されている。本実施形態においては、凹部102は、幅が6mm、深さが胴部101a表面から4mmに形成されている。また、この凹部102は、ラベル体104の幅方向(収容体101の軸線方向)両端部の外側にそれぞれ露出する長さで形成されている。本実施形態においては、凹部102は、ラベル体104の幅方向に150mmの長さで形成されている。
【0021】
一方、収容体101の上端部を構成する口部101cは、胴部101aの径が図示上方に向かって絞られた小径に形成されているとともに、その小径部の外周部に図示しない雄ネジが形成されている。この口部101cには、蓋体103が着脱自在な状態で設けられている。蓋体103は、収容体101の内部を密閉するための栓部材であり、有底筒状に形成されている。
【0022】
この蓋体103は、その内周面に口部101cの外周部に形成された雄ネジに噛み合う図示しない雌ネジが形成されており、口部101cに対して着脱自在に嵌合する。また、この蓋体103は、本実施形態においては、ポリエチレン(PE)樹脂によって構成されている。なお、蓋体103を構成する素材は、前記収容体101と同様に、PE樹脂以外の材料を用いて構成してもよいことは、当然である。
【0023】
収容体101の胴部101aの表面には、ラベル体104が設けられている。ラベル体104は、収容体101内に収容される内容物や商品名などの図示しない情報を記載した樹脂製のフィルム部材であり、収容体101の胴部101aの外周部に密着した状態で設けられている。本実施形態においては、ラベル体104は、ポリプロピレン(PP)樹脂によって構成されており、収容体101の胴部101aの外周部を覆うように配置された後、加熱による熱収縮によって胴部101a上に固定されている。すなわち、本実施形態におけるラベル体104は、所謂シュリンクラベルである。
【0024】
このラベル体104には、ミシン目105が形成されている。ミシン目105は、ラベル体104を幅方向に分断し易くするための線状または点状の貫通孔の断続的な列であり、ラベル体104の幅方向の両端部間に直線状に形成されている。このミシン目105は、収容体101における胴部101aに形成された凹部102の近傍位置に凹部102に沿って形成されている。本実施形態においては、ミシン目105は、凹部102の幅方向の中央部上の位置に線状の貫通孔が凹部102に沿って断続的に並んで形成されている。
【0025】
(ボトル型容器100の製造方法)
次に、このボトル型容器100の製造方法について、簡単に説明しておく。このボトル型容器100は、従来の所謂ペットボトルの製造方法と同様の製造工程によって製造される。すなわち、ボトル型容器100における収容体101は、射出成形機によって試験管状のプリフォーム(所謂バリソン)に成形された後、延伸ブロー成形機にてボトル状に成形される。この収容体101の延伸ブロー成形機による成形工程において、凹部102が収容体101の胴部101aに軸線方向に沿って成形される。
【0026】
また、ボトル型容器100におけるラベル体104は、印刷工程、ミシン目形成工程、裁断工程および筒形成工程の各工程を経て製造される。この場合、印刷工程は、ラベル体104の原料となるロール状に巻かれた透明のフィルムに対してボトル型容器100の内容物や商品名に関する情報を印刷する工程である。また、ミシン目形成工程は、前記各種情報が記載されたフィルムが収容体101の胴部101a上に配置された際に凹部102上に配置される部分にミシン目105を形成する工程である。このミシン目形成工程においては、円盤の外周部に切断刃が断続的に形成されたカッターを用いてミシン目105が形成される。また、裁断工程は、ミシン目105が形成されたフィルムを長方形状に裁断する工程である。また、筒形成工程は、長方形状に裁断したフィルムの両端部を貼り合わせて筒状に形成する工程である。なお、ミシン目成形工程は、印刷工程の前に行なうようにしてもよいし、裁断工程または筒形成工程の後に行なうようにしてもよい。
【0027】
そして、このように筒状に形成されたフィルムは、ボトル状に形成された収容体101の胴部101aの外周部に被せられた後、熱風などにより加熱される。この場合、筒状に形成されたフィルムは、ミシン目105が収容体101の胴部101aに形成された凹部102上に位置決めされた状態で加熱される。これにより、胴部101a上に配置されたフィルムは収縮して同胴部101aに貼り付いてラベル体104となる。
【0028】
一方、蓋体103は、従来と同様の製造工程、すなわち、射出成形加工によって製造される。射出成形によって製造された蓋体103は、収容体101内に内容物が充填された後、収容体101の口部101cにねじ込まれることによって取り付けられる。なお、収容体101内に充填される内容物は、収容体101に対して出し入れ可能な液体、固体、半固体状のものであって特に限定されるものではないが、例えば、飲料、酒類、薬品、食料またはペットフードなどである。また、上記したボトル型容器100の製造方法は、一例であって上記方法に限定されるものでなく、上記以外の方法、すなわち、シュリンクラベル以外のラベル(例えば、ストレッチラベル(フィルムの弾性を利用して貼り付けるラベル))を用いることができることは当然である。
【0029】
(ボトル型容器100の作動)
次に、このように構成されたボトル型容器100の作動について説明する。ボトル型容器100の収容体101の外表面に貼り付けられたラベル体104を剥がす作業者は、図2に示すように、ラベル体104に形成されたミシン目105に指先を押し付ける。この場合、作業者は、指先に代えて爪先をミシン目105に押し付けてもよい。これらにより、ラベル体104は、凹部102内に押されてミシン目105が裂ける。
【0030】
次いで、作業者は、ミシン目105に押し付けた指先(または爪先)をミシン目105に沿って図示下方に変位させる(図示破線矢印参照)。これにより、ラベル体104は、ミシン目105が連続的に裂けてミシン目105を境として分断される。そして、作業者は、ミシン目105を境として分断されたラベル体104を収容体101から取り外してラベル体104の剥がし作業を終了する。この場合、ラベル体104は、ミシン目105を境として分断された1枚のフィルム体で構成されており従来技術のように2枚以上に分離されないため、剥がしたラベル体104を散らかすことなく廃棄することができる。
【0031】
なお、図2は、ラベル体104における図示上側端部に爪先を押し付けた後、図示下方に向って爪先を変位させる様子を示しているが、ラベル体104は、ラベル体104における図示下側端部に爪先が押し付けられた後、図示上下方に向って爪先が変位されてもよいし、ラベル104の中央部分から図示上側および下側にそれぞれ爪先が変位されてもよい。また、図2においては、収容体101の口部101cに蓋体103が取り付けられた状態を示しているが、蓋体103が口部101cに取り付けられているか否かはラベル体104の剥がし作業には無関係である。
【0032】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ボトル型容器100は、収容体101の胴部101aに口部101cから底部101bに沿って凹部102が形成されているとともに、胴部101aに巻き回されたラベル体104における前記凹部102に対向してミシン目105が形成されている。したがって、収容体101からラベル体104を剥がそうとする作業者は、収容体101における前記凹部102上を覆うラベル体104を指で押圧するとともに同指を凹部102に沿って変位させることによりラベル体104のミシン目105を切り離して裂くことができる。これにより、ラベル体104は筒状から1枚の帯状に形成されるため、作業者は収容体101から容易にラベル体104を剥がして分別廃棄することができる。
【0033】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例においては、これらの各変形例を示す各図に上記実施形態におけるボトル型容器100と同様の構成部分に同じ符号を付して、これらの説明は適宜省略する。
【0034】
例えば、上記実施形態においては、収容体101は、円筒状に形成された胴部101aの一方の端部に底部101bが形成されるとともに他方の端部に径が絞られた口部101cが形成されて構成されている。しかし、収容体101は、筒状に形成された胴部101aの一方の端部に底部101bが形成されるとともに他方の端部に内容物を出し入れするための口部101cが形成されて構成されていれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、収容体101は、断面形状が楕円形状や三角形状以上の多角形状に形成されていてもよい。また、口部101cも、絞られることなく胴部101aと同じ外形および内形で形成されていてもよいし、胴部101aの外形および内形以上の広がった形状に形成されていてもよい。
【0035】
また、上記実施形態においては、収容体101の胴部101aに形成した凹部102は、幅および深さを一定値で形成した。しかし、凹部102の幅および深さは、収容体101の軸線方向に沿って変化するように構成することもできる。例えば、凹部102は、図3に示すように、作業者の指先が最初に押し込まれる部分(図示上端部分)の幅および深さを他の部分より広くおよび深く形成して構成することもできる。これによれば、ラベル体104を最初に切り離して裂く作業を容易に行なうことができる。
【0036】
また、凹部102の幅は、ラベル体104を押し付ける物体の太さに応じて適宜決定すればよい。例えば、ラベル体104に作業者の爪先または指先を押し付ける場合には、凹部102は前記爪先または指先の幅または厚さに対応、すなわち、爪先または指先が挿入可能な幅に形成されていればよい。この場合、図4に示すように、凹部102の幅を作業者の親指Fが挿入可能な親指Fの幅に対応させて形成することにより、ラベル体104の押圧作業および分断作業を容易にすることができる。なお、ラベル体104を押圧する指は、親指Fに限定されることなく他の指、例えば、人差し指でも構わないことは当然である。
【0037】
また、例えば、図5に示すように、凹部102内に細い棒体Bやカッター(図示せず)などの刃物を挿入する場合には、これらの棒体Bまたはカッターの太さや厚さに対応する幅で凹部102を形成する。なお、この場合、凹部102をラベル体104の端部から外側に延びて露出した状態で形成しておくことができる。これによれば、作業者は、凹部102における前記露出した部分に前記棒体Bやカッターを挿入して凹部102に沿って変位させることにより、ラベル体104を押し付けることなく分断することもできる。すなわち、ラベル体104を切り離すために凹部102に向って押圧する物体は、作業者の指に限定されるものではない。
【0038】
また、上記実施形態においては、凹部102は、ラベル体104の幅方向両端部から外側に延びて露出する状態で形成した。これにより、ラベル体104の端部への押圧を行い易くしている。しかし、凹部102は、ラベル体104をある程度の長さで裂くことができる長さであれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。本発明者の実験によれば、凹部102は、少なくともラベル体104の幅方向(胴部101aの軸線方向)の長さの1/3以上の長さに形成されていればよい。したがって、凹部102は、ラベル体104の幅方向両端部のうちのどちらか一方から外側に延びて露出する状態で形成されていてもよいし(図4参照)、同幅方向両端部の長さ以下に形成されてラベル体104に完全に覆われた状態で形成することもできる。
【0039】
また、上記実施形態においては、ミシン目105をラベル体104の幅方向両端部に亘って形成した。しかし、ミシン目105は、ラベル体104を最終的に分断することができる程度に形成されていればよい。本発明者の実験によれば、ミシン目105は、少なくともラベル体104の幅方向の長さの1/3以上の長さでかつ凹部102の長さ以上の長さに形成されていればよい。この場合、作業者は、ラベル体104をミシン目105以降の部分の分断については、ミシン目105における切り離した部分の端部を起点として更にラベル体104を引き裂くことによりラベル体104を分断することができる。
【0040】
また、上記実施形態においては、ミシン目105は、線状の貫通孔で構成した。しかし、ミシン目105は、ラベル体104の押圧により切り離すことができる形状であれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ミシン目105は、点状の貫通孔で構成することができる。また、ミシン目105は、ラベル体104を貫通しない薄肉部で構成することもできる。
【0041】
また、上記実施形態においては、ミシン目105を収容体101の胴部101aに形成した凹部102の幅方向中央部に形成した。しかし、ミシン目105は、凹部102上のラベル体104を押圧することにより切り離すことができる位置、すなわち、凹部102の近傍に設けられていればよい。したがって、例えば、ミシン目105は、収容体101の胴部101aに形成した凹部102の縁部に対向する位置に形成してもよいし、図6に示すように、同縁部に隣接する胴部101aの表面に対向する位置に形成することもできる。
【0042】
また、上記実施形態においては、ミシン目105を直線状に形成した。しかし、ミシン目105は、凹部102に沿って形成されていれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ミシン目105は、凹部102の近傍で同凹部102に沿って蛇行して形成されていてもよい。また、凹部102を収容体101の胴部101aの外周部に斜線状または螺旋状に形成することにより、ミシン目105を斜線状または螺旋状に形成した凹部102に沿って螺旋状に形成することもできる。
【0043】
また、上記実施形態においては、凹部102は、収容体101の胴部101aの外表面から窪ませて形成した。しかし、凹部102は、胴部101a上に設けられるラベル体104に対して離隔する方向に凹んだ形状に形成されていればよい。したがって、例えば、図7に示すように、収容体101の胴部101aの外表部に胴部101aの表面から収容体101の軸線方向に沿って円弧状に突出した凸部106を形成することにより、同凸部106の両側に凹部102を形成することができる。この場合、ミシン目105は、ラベル体104における前記凸部106の両側に形成された凹部102に対応する位置に形成する。これによっても、上記実施形態と同様の作用効果が期待できる。
【符号の説明】
【0044】
F…親指、B…棒体、
100…ボトル型容器、101…収容体、101a…胴部、101b…底部、101c…口部、102…凹部、103…蓋部、104…ラベル体、105…ミシン目、106…凸部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に延びる胴部の一方の端部に底部が形成されるとともに他方の端部に口部が形成された収容体と、
前記収容体における前記口部に着脱自在に取り付けられる蓋体と、
前記収容体における前記胴部の外周部に設けられたフィルム状のラベル体とを備えたボトル型容器において、
前記収容体における前記胴部には、前記胴部に設けられた前記ラベル体に対して離隔する側に凹んだ凹部が前記胴部の軸線方向に沿って形成されており、
前記ラベル体には、前記収容体における前記胴部に形成された前記凹部の近傍に同凹部に沿ってミシン目が形成されていることを特徴とするボトル型容器。
【請求項2】
請求項1に記載したボトル型容器において、
前記凹部は、前記ラベル体の幅方向の長さの1/3以上の長さに形成されていることを特徴とするボトル型容器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載したボトル型容器において、
前記凹部は、前記ラベル体における前記幅方向両端部のうちの少なくとも一方の端部の外側まで延びて形成されていることを特徴とするボトル型容器。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載したボトル型容器において、
前記凹部は、指先が挿入可能な幅で形成されていることを特徴とするボトル型容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−236629(P2012−236629A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106753(P2011−106753)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【特許番号】特許第4838907号(P4838907)
【特許公報発行日】平成23年12月14日(2011.12.14)
【出願人】(511115011)
【Fターム(参考)】