説明

ボビン搬送システム

【課題】精紡ワインダにおいて、実ボビン及び空ボビンを載置したトレー並びにボビン無しトレーを確実に選別するボビン搬送システムを提供する。
【解決手段】ボビン搬送システム1は、実ボビン24又は空ボビン23を載置したトレー20を搬送するトレー搬送路12と、実ボビン24が載置されているトレー20と空ボビン23が載置されているトレー20とを選別するボビン選別装置14と、ボビン選別装置14の上流側のボビン無しトレー排出装置13と、を備える。ボビン選別装置14は、トレー搬送路12から分岐する空ボビン供給路15と、ボビン選別ガイド42と、を備える。ボビン選別ガイド42は、トレー20上に実ボビン24が載置されている場合に、当該トレー20を前記トレー搬送路12の一側の路端へ押しやる。ボビン選別装置14の上流側には、トレー20をトレー搬送路12の他側の路端へ押しやるためのトレー寄せ部45が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はボビンを搬送するボビン搬送システムに関する。詳細には、精紡機とワインダ間におけるボビン搬送システムにおいて、実ボビン及び空ボビンを載置したトレー並びにボビン無しのトレーを選別する構成に関する。
【背景技術】
【0002】
精紡機とワインダを連結した精紡ワインダのボビン搬送システムでは、実ボビンと空ボビンが同一の搬送路を搬送される構成をとることがある。このような構成の場合、精紡機には空ボビンが搬送路から供給され、ワインダには精紡機で糸を巻き付けられた実ボビンが搬送路から供給されるように選り分けるための選別装置が、精紡機付近及びワインダ付近に設けられている。
【0003】
ボビン搬送システムにおいて実ボビンと空ボビンを選別するための選別装置を備えたものとしては、例えば特許文献1に開示されるものがある。
【特許文献1】特公平1−27943号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるような、ボビンがベルトコンベアの上を搬送されるトレーに挿立されて搬送路を移送されるようなシステムの場合、搬送路の移送過程で生じるボビン搬送システムの障害や、作業者の足に当たる等の偶発的な事故等により、トレー上のボビンが外れたままの状態で搬送路を移送されることがある。
【0005】
精紡機が一斉ドッフィングを行うタイプのものである場合、ボビン無しトレーが精紡機に誤って供給されると、糸を巻き付けるためのボビンが存在しないため糸が散乱し、糸が供給されたままの状態となったり、散乱した糸が他のボビンに巻きついたり装置に巻き込まれたりすることがある。この場合は精紡機を停止して、装置に絡まった糸や、散乱した糸が巻き込まれて使いものにならなくなったボビンを取り除く必要があり、装置全体の稼動に支障が生じる。このため、作業者が定期的に目視でチェックしてボビン無しトレーを取り除くなどの作業をする必要があった。
【0006】
また、実ボビンが誤って精紡機に供給されると、実ボビンの上から更に糸が巻き付けられて糸層の外径が過度に大きくなり、精紡機、特にリング精紡機では巻取不能になったり、精紡ユニットの破損につながったりする等して装置の稼動に支障が生じるおそれがある。この点について、特許文献1では実ボビンと空ボビンの振り分けによって精紡機に実ボビンが誤送されないようにしているが、実ボビンと空ボビンの選別の確実性を高めるという観点から改善の余地がある。
【0007】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、実ボビン及び空ボビン並びにボビン無しトレーを選別して、より確実なボビン搬送を行うボビン搬送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0009】
本発明の第1の観点によれば、精紡機とワインダを連結した精紡ワインダに備えられ、前記精紡機に空ボビンを供給し、前記ワインダに実ボビンを供給するためのボビン搬送システムにおいて、以下の構成が提供される。即ち、このボビン搬送システムは、実ボビン又は空ボビンを載置したトレーを搬送するためのトレー搬送路と、ボビンが載置されていないトレーを前記トレー搬送路から排出するボビン無しトレー排出装置と、実ボビンが載置されているトレーと空ボビンが載置されているトレーとを選別するボビン選別装置と、を備える。前記トレー搬送路において、前記ボビン無しトレー排出装置が前記ボビン選別装置の上流側に位置する。
【0010】
この構成により、ボビン選別装置の上流側のボビン無しトレー排出装置によって、ボビン無しのトレーをトレー搬送路から予め排出することができる。従って、ボビン無しのトレーがトレー搬送路を搬送されていないかを監視する監視作業の負担や、ボビン無しのトレーの除去作業の負担を著しく低減できる。また、ボビン無しのトレーを取り残す等の人的ミスを回避できるので、ボビン無しのトレーが搬送先へ供給されてしまう誤送を確実に防止できる。更に、ボビン無しトレー排出装置によってボビン無しのトレーが予め排出されるので、その下流側のボビン選別装置では、実ボビンと空ボビンの選別だけを行えば十分ということになる。従って、ボビン選別装置の構成が簡素化されるとともに、実ボビンと空ボビンの選別精度も良好になる。
【0011】
前記ボビン搬送システムにおいては、前記精紡機は前記空ボビンを供給するための空ボビン供給路を備え、前記ボビン選別装置は前記空ボビン供給路の入口に設けられたものであることが好ましい。
【0012】
この構成により、実ボビンが精紡機に供給される誤送を直前で防止することができる。これによって、精紡機の巻取不能や破損等の重大な問題の発生を一層確実に防止することができる。
【0013】
前記のボビン搬送システムにおいては、前記ボビン無しトレー排出装置は前記空ボビン供給路の入口の上流側近傍に配置されることが好ましい。
【0014】
この構成により、ボビン無しトレー排出装置を通過してボビン無しのトレーを取り除いた直後のトレーを、前記空ボビン供給路の入口のボビン選別装置に供給することができる。従って、ボビン選別装置にボビン無しのトレーが搬送されて精紡機へ誤送されるのを、一層確実に防止することができる。
【0015】
前記のボビン搬送システムにおいては、前記精紡機は一斉ドッフィングを行う精紡機であることが好ましい。
【0016】
即ち、前記ボビン搬送システムは上述のように選別精度に優れているので、トレーの誤送が稼動停止等のトラブルに繋がる、一斉ドッフィングタイプの精紡機に適用することが好適である。
【0017】
前記ボビン搬送システムにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、このボビン搬送システムは、前記ボビン選別装置の上流側に配置されたトレー寄せ部を含む。また、前記ボビン選別装置は、前記トレー搬送路から分岐する分岐路と、ボビン選別ガイドと、を備える。前記ボビン選別ガイドは、トレー上に実ボビンが載置されている場合にその実ボビンに接触することで、当該トレーを前記トレー搬送路の一側の路端へ押しやるように構成する。また前記トレー寄せ部は、前記トレー搬送路を搬送されてくる前記トレーを前記トレー搬送路の他側の路端へ寄せるように構成されている。前記トレー搬送路は、前記ボビン選別装置の上流側でトレーの搬送方向を変更する方向変更部を備える。そして、この方向変更部の部分に前記トレー寄せ部が配置される。
【0018】
この構成により、トレーは前記ボビン選別装置に供給される前に、前記トレー寄せ部によってトレー搬送路の前記他側の路端に寄せられることになる。従って、空ボビンを載置したトレーは、(ボビン選別ガイドによって押しやられずに)トレー搬送路の当該他側の路端を通過する。一方、実ボビンを載置したトレーはボビン選別ガイドによって押しやられて、トレー搬送路の一側の路端を通過することになる。これにより、空ボビンと実ボビンのうち何れか一方を確実に分岐路側へ送ることができ、選別精度を向上させることができる。また、前記トレー寄せ部は前記方向変更部の部分に備えられているので、トレー寄せ部にトレーが引っ掛かることもなく、トレーをスムーズに路端へ寄せつつ下流側へ搬送することができる。
【0019】
前記ボビン搬送システムにおいては、前記トレー搬送路における一側の路端を他側へ張り出させ、この部分に前記トレー寄せ部を構成していることが好ましい。
【0020】
この構成により、トレー寄せ部の簡単な構成を実現することができる。
【0021】
前記ボビン搬送システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。即ち、前記方向変更部よりも上流側での前記トレー搬送路の幅は、前記トレーとの間に所定の隙間を生じるように構成されている。前記トレー寄せ部によって前記トレーが寄せられる距離が、前記隙間の大きさ以上である。
【0022】
この構成により、搬送されるトレーが前記隙間の範囲でトレー搬送路の一側の路端に寄っている場合でも、トレー寄せ部により、トレー搬送路の他側の路端まで確実に寄せることができる。これによって、ボビン選別装置におけるトレーの移動経路を安定させることができ、実ボビン及び空ボビンの選別精度が一層向上する。
【0023】
前記ボビン搬送システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。即ち、前記ボビン無しトレー排出装置は、前記トレー搬送路から分岐するトレー排出路と、トレー選別ガイドと、を有する。そして、ボビン無しトレー排出装置は、トレーにボビンが載置されている場合は、そのボビンに前記トレー選別ガイドが接触することで、当該トレーをトレー搬送路へガイドする。一方、トレーにボビンが載置されていない場合は、前記トレー選別ガイドを通過させて前記トレー排出路へ搬送する。
【0024】
この構成により、トレー搬送路に複雑な機構を追加することなく、ボビン無しのトレーを排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係るボビン搬送システム1のレイアウトを示す模式図である。
【0026】
図1には、本実施形態のボビン搬送システム1を適用した精紡ワインダが示されている。図1において、精紡ワインダは、精紡機11と、ワインダ10と、を備えている。
【0027】
ボビン搬送システム1は、精紡機11とワインダ10との間を接続するループ状のトレー搬送路12を備えている。そして、ボビンを立てた状態でセット可能なトレー20を、前記トレー搬送路12に沿って搬送できるように構成されている。本実施形態のボビン搬送システム1は、糸を巻き付けた状態のボビン(実ボビン24)を載せたトレー20も、糸が巻き付けられていない状態のボビン(空ボビン23)を載せたトレー20も、共通のトレー搬送路12に沿って搬送するように構成されている。
【0028】
ワインダ10及び精紡機11は、ループ状のトレー搬送路12の外側に配置されている。従って、トレー搬送路12を短く構成でき、簡素な構成のボビン搬送システムを構成できている。なお、以下の説明において、トレー搬送路12でのトレー20(実ボビン24又は空ボビン23)の搬送方向上流側を単に「上流側」と、搬送方向下流側を単に「下流側」とそれぞれ称することがある。
【0029】
図1に示すように、ワインダ10は連結部を備え、この連結部を介してトレー搬送路12と連結されている。同様に、精紡機11は連結部を備え、この連結部を介してトレー搬送路12と連結されている。
【0030】
ワインダ10の前記連結部は、実ボビンを供給するための実ボビン供給路17と、空ボビンを返送するための空ボビン返送路18と、を備えている。実ボビン供給路17と空ボビン返送路18はそれぞれ独立した経路である。また、精紡機11の前記連結部は、空ボビンを供給するための空ボビン供給路15と、実ボビンを返送するための実ボビン返送路16と、を備えている。ワインダ10と同様に、空ボビン供給路15と実ボビン返送路16はそれぞれ独立した経路である。
【0031】
図1では精紡機を2台設置したレイアウトを示しているが、これに限定されず、1台、又は3台以上の精紡機11が設置されていても良い。それぞれの精紡機11では糸が生産され、この糸が、空ボビン供給路15から供給される空ボビン23に巻き付けられる。空ボビン23は糸が巻き付けられて実ボビン24となり、実ボビン返送路16を介してトレー搬送路12へ返送される。
【0032】
なお、各精紡機11は、いわゆる一斉ドッフィングタイプに構成されている。このタイプの精紡機11は、空ボビン供給路15から搬送されてくる空ボビン23を一列に並べて多数ストックしておき、所定のタイミングになると、多数の空ボビン23を一斉に精紡機11にセットして、糸を同時に巻き付けていく。そして、糸の巻付けが完了すると、全ての実ボビン24が一斉に玉揚げされ、実ボビン返送路16に払い出される。
【0033】
図1のレイアウトではワインダ10を2台設置した例を示しているが、これに限定されず、1台、又は3台以上のワインダ10が設置されていても良い。それぞれのワインダ10は、トレー搬送路12から実ボビン供給路17を介して供給される実ボビン24から糸を解舒し、所定のパッケージに巻き上げる。実ボビン24の糸が無くなって空ボビン23となると、当該空ボビン23は空ボビン返送路18を介してトレー搬送路12へ返送される。
【0034】
ワインダ10のそれぞれは多数の巻取ユニットを並設した構成とされ、各巻取ユニットは、前記実ボビン供給路17と空ボビン返送路18とに跨るようにして設けられる。それぞれの巻取ユニットは、実ボビン供給路17から供給される実ボビン24から糸を解舒し、パッケージに巻き返す。
【0035】
トレー搬送路12において、各精紡機11の空ボビン供給路15へ分岐する箇所(空ボビン供給路15の入口)には、実ボビン24と空ボビン23を選別するためのボビン選別装置14が設けられている。このボビン選別装置14は、トレー搬送路12上を搬送されている実ボビン24のトレー20と空ボビン23のトレー20を選り分けて、空ボビン23のトレー20だけを空ボビン供給路15に取り込むように構成されている。
【0036】
また、最も上流側に位置するボビン選別装置14の更に上流側には、ボビン無しトレー排出装置13が設置される。このボビン無しトレー排出装置13は、ボビンがセットされていないトレー20だけを、トレー搬送路12からトレー排出路41を介してトレー回収ボックス44へ排出するように構成されている。
【0037】
図2は、空ボビン23をセットした状態でトレー搬送路12を搬送されるトレー20を示す断面図である。図2に示すように、トレー20は、平面視円形の載置台21と、この載置台21の上面中心に凸状に設けられた平面視円形の被案内部28と、この被案内部28の上面から上に向かって突出されるボビン挿入用ペグ26と、を備えている。前記載置台21、被案内部28、及びボビン挿入用ペグ26は一体的に形成されている。
【0038】
前記ボビン挿入用ペグ26は、ボビンの底部に形成されている穴に差込可能であり、これによってトレー20にボビンをセットできるように構成されている。図2にはトレー20に空ボビン23をセットした状態が示されているが、実ボビン24についても同様に、ボビン挿入用ペグ26に差し込むことでトレー20にセットすることができる。
【0039】
ボビン搬送システム1は、前記トレー搬送路12の輪郭を規定するためのガイド板31を備えている。このガイド板31はトレー搬送路12を挟むように両側に設置され、その縁部分が前記トレー20の被案内部28に接触可能となるように構成されている。
【0040】
ボビン搬送システム1は、トレー20を搬送するためのベルトコンベア(搬送部)30を備えている。このベルトコンベア30はトレー搬送路12の下側を広く覆うように配置され、所定の方向に駆動される。この構成で、トレー搬送路12にセットされてベルトコンベア30上に載置されたトレー20は、ベルトコンベア30の駆動により、前記ガイド板31の縁部分に前記被案内部28をガイドさせるようにしながら搬送される。これにより、トレー搬送路12に沿ってトレー20を下流側へ搬送することができる。
【0041】
なお、トレー搬送路12を挟んで対向するガイド板31の縁部分同士の間隔は、前記被案内部28の直径よりも若干大きく設定されている。これによって、トレー20の前記被案内部28とガイド板31の縁部分との間に適宜の隙間ができるので、トレー20の搬送をスムーズに行うことができる。
【0042】
ここで前述のとおり、トレー搬送路12は実ボビン24及び空ボビン23の共通の搬送路とされている。従って、本実施形態のボビン搬送システム1では、トレー搬送路12上を、実ボビン24を載置したトレー20と空ボビン23を載置したトレー20がランダムに混在されながら移送される。なお、ボビン搬送中に何らかの事情によって実ボビン24又は空ボビン23がトレー20から外れ、トレー20だけの状態になることも考えられる。このことも考慮すれば、ボビン搬送システム1では、実ボビン24のトレー20、空ボビン23のトレー20、及びボビン無しのトレー20がランダムに混在された状態でトレー搬送路12上を搬送されることになる。
【0043】
図3はボビン選別装置14とボビン無しトレー排出装置13の様子を示す拡大平面図である。ボビン選別装置14は、図3に示すように、トレー搬送路12において前記空ボビン供給路15が分岐する分岐箇所の近傍に備えられる。また、トレー搬送路12においてボビン選別装置14の上流側にはボビン無しトレー排出装置13が備えられる。
【0044】
次に、図4及び図5を参照して、ボビン無しトレー排出装置13について詳細に説明する。図4はボビン無しトレー排出装置13によってボビン無しのトレー20が選別される様子を示す拡大平面図であり、図5は選別の様子を示す斜視図である。
【0045】
ボビン無しトレー排出装置13は、トレー搬送路12から分岐するトレー排出路41と、このトレー排出路41の分岐部に設置されるトレー選別ガイド40と、トレー排出路41に接続されるトレー回収ボックス44と、を備えている。
【0046】
ボビン無しトレー排出装置13の上流側では、トレー搬送路12の方向は、前記ベルトコンベア30による搬送方向と一致している。一方、トレー排出路41は、トレー搬送路12が形成するループ経路の外側へ向かって分岐するように設置される。また、この分岐部近傍において、トレー搬送路12はその搬送方向をループ経路の内側へ(即ち、トレー排出路41と反対側へ)若干傾けるように折れ曲がり、トレー排出路41の入口を過ぎると再び元の搬送方向に戻るように構成されている。
【0047】
図5に示すように、トレー選別ガイド40は、前記トレー排出路41がトレー搬送路12から分岐する箇所に配置される。トレー選別ガイド40はガイド板31の上面に固定されるとともに、前記トレー排出路41の入口の上方に位置するガイド面47を備えている。
【0048】
このガイド面47は、トレー搬送路12を搬送されるトレー20の前記ボビン挿入用ペグ26の先端より高い位置に配置されている。従って、トレー20上にボビンが無い場合(ボビン無しのトレー20の場合)は、トレー20は前記ガイド面47に接触しない。一方、トレー20上に実ボビン24又は空ボビン23がセットされている場合は、当該実ボビン24又は空ボビン23が前記ガイド面47に接触する。
【0049】
ガイド面47は分岐部において、実ボビン24又は空ボビン23を、トレー搬送路12に沿って下流側へ送るように(即ち、トレー排出路41への移行を阻止するように)案内する。従って、実ボビン24又は空ボビン23がセットされたトレー20は、トレー搬送路12内をそのまま下流側へ搬送される。一方、ボビン無しのトレー20はトレー選別ガイド40に接触することなく、トレー選別ガイド40の下をくぐってトレー排出路41へ入り込む。そして、ボビン無しのトレー20はトレー排出路41を搬送され、トレー回収ボックス44へ排出される。
【0050】
以上の構成により、トレー搬送路12を搬送される実ボビン24のトレー20、空ボビン23のトレー20、ボビン無しのトレー20のうち、ボビン無しのトレー20はボビン無しトレー排出装置13で予め取り除かれて排出され、それからボビン選別装置14に供給されることになる。従って、下流側のボビン選別装置14においては、実ボビン24と空ボビン23の選別だけを行えば良いことになる。
【0051】
次に、図6を参照してボビン選別装置14を説明する。図6はボビン選別装置14の拡大平面図である。
【0052】
このボビン選別装置14は、トレー搬送路12から分岐する分岐路としての空ボビン供給路15と、ボビン選別ガイド42と、トップガイド43と、を備える。ボビン選別ガイド42は、前記空ボビン供給路15が分岐する箇所のすぐ上流側に設置されている。
【0053】
空ボビン供給路15がトレー搬送路12から分岐する箇所のすぐ上流側の部分において、前記トレー搬送路12は若干幅広状に形成されている。また、空ボビン供給路15は、その分岐箇所から、トレー搬送路12が構成するループ経路の外側に向かうように形成されている。なお、以下のボビン選別装置14の説明において、トレー搬送路12が構成するループ経路の外側を単に「外側」と称し、当該ループ経路の外側を単に「内側」と称することがある。
【0054】
従って、トレー搬送路12の幅広状部分において、外側(図6の上側)の路端を搬送されるトレー20は、分岐箇所から空ボビン供給路15へ入り込み、空ボビン供給路15を搬送されて精紡機11へ送られる。一方、トレー搬送路12の幅広状部分において内側(図6の下側)の路端を搬送されるトレー20は、空ボビン供給路15の分岐箇所をすり抜け、そのままトレー搬送路12上を搬送されることになる。
【0055】
前記ボビン選別ガイド42は、このトレー搬送路12の幅広状部分において、外側の路端に配置されている。このボビン選別ガイド42は、実ボビン24がセットされているトレー20が前記トレー搬送路12の幅広状部分を通過するときに、その実ボビン24の糸層に接触し、当該トレー20がトレー搬送路12の外側の路端を通過するのを阻止するように設けられている。
【0056】
これにより、実ボビン24を載せたトレー20は、ボビン選別ガイド42によって、トレー搬送路12の内側の路端へ自然に押しやられる。従って、実ボビン24を載せたトレー20は空ボビン供給路15へ導入されず、そのままトレー搬送路12上を搬送される。
【0057】
なお、前記トップガイド43は、トレー搬送路12を挟んでボビン選別ガイド42と反対側の位置(トレー搬送路12の内側の路端)に、垂直に備えられている。このトップガイド43は、実ボビン24がボビン選別ガイド42と接触して押される際に傾いて不安定な姿勢となるのを、実ボビン24の上端部に接触することで防止している。
【0058】
一方、トレー20に空ボビン23がセットされている場合は、ボビン選別ガイド42は空ボビン23に接触しない。従って、空ボビン23を載せたトレー20は、トレー搬送路12の内側へ押されず、外側の路端を通過することになる。これにより、空ボビン23のトレー20は空ボビン供給路15へ導入され、精紡機11へ送られる。
【0059】
ボビン選別装置14の上流側では、トレー搬送路12の方向は、前記ベルトコンベア30の搬送方向と一致している。ただし前記トレー搬送路12は、ボビン選別装置14の上流側において、2つの方向変更部48,49を有している。第1方向変更部48においてトレー搬送路12は屈曲して、その方向が、ベルトコンベア30の搬送方向から外側に若干傾けられる。この第1方向変更部48の下流の第2方向変更部49においてもトレー搬送路12は屈曲して、その方向が、ベルトコンベア30の搬送方向と一致する方向へ戻される。
【0060】
そして、第2方向変更部49の部分において、トレー搬送路12の内側の路端にトレー寄せ部45が備えられている。具体的には、第2方向変更部49においてトレー搬送路12が折れ曲がる内周側(ループの内側)の路端に位置するガイド板31の縁部を、外周側(ループの外側)へ凸状に張り出すように形成し、この張出し部を前記トレー寄せ部45としている。
【0061】
この構成で、2つの方向変更部48,49を通過したトレー20は、トレー寄せ部45によって、トレー搬送路12外側の路端へ寄せられる。これにより、トレー20は当初からトレー搬送路12の外側の路端に位置するので、空ボビン23を載置したトレー20の場合は当該外側の路端をそのまま搬送されて、空ボビン供給路15の導入口へスムーズに供給することができる。
【0062】
なお、このトレー寄せ部45が仮に設けられていなかった場合、空ボビン23をセットしたトレー20はトレー搬送路12における外側の路端に寄せられないため、空ボビン供給路15に確実に送ることが難しくなる。この点、本実施形態ではトレー寄せ部45があることにより、実ボビン24と空ボビン23とを確実に選別することができる。
【0063】
このトレー寄せ部45の張出し量は、第2方向変更部49より上流側でのトレー搬送路12において、互いに向かい合うガイド板31の縁部の間の距離から前記被案内部28の直径を減じたものと等しいか、それよりも大きくなるように構成されている。言い換えれば、トレー寄せ部45によってトレー20が寄せられる距離が、トレー搬送路12と前記被案内部28との間の隙間の大きさ以上となるように構成されている。この構成により、前記トレー寄せ部45によって、トレー20をトレー搬送路12の路端まで確実に寄せることができる。
【0064】
次に、図7から図10までを参照して、ボビン選別装置14を用いた実ボビン24及び空ボビン23の選別の様子を説明する。図7は実ボビン24がボビン選別装置14によって選別される様子を示す斜視図であり、図8は実ボビン24がボビン選別ガイド42と接触している様子を示す断面図である。図9は空ボビン23が選別される様子を示す斜視図であり、図10は空ボビン23がボビン選別ガイド42を通過する様子を示す断面図である。なお、図7及び図9においては、図面の判り易さのためにトップガイド43の図示を省略している。
【0065】
実ボビン24をセットしたトレー20がトレー搬送路12を搬送されてきた場合、図7において当該トレー20は、方向変更部48,49を通過するとともに、トレー寄せ部45によってトレー搬送路12の外側の路端へ押しやられる。その後、ボビン選別ガイド42の位置に到達した実ボビン24は、その糸層の外周面がボビン選別ガイド42に図8のように当接する。この結果、図7の鎖線矢印に示すように、トレー20がトレー搬送路12の内側の路端へ押しやられる。このように、トレー20の走行経路がトレー搬送路12の内側の路端へズレるので、実ボビン24を載せたトレー20は空ボビン供給路15に取り込まれることなくトレー搬送路12上を搬送される。
【0066】
一方、空ボビン23をセットしたトレー20がトレー搬送路12を搬送されてきた場合、図9において当該トレー20は、方向変更部48,49を通過するとともに、トレー寄せ部45によってトレー搬送路12の外側の路端へ押しやられる。その後、空ボビン23はボビン選別ガイド42の位置に到達するが、空ボビン23には糸が巻き付けられていないため、ボビン選別ガイド42と接触することはない。この結果、図9の鎖線矢印に示すように、トレー20はトレー搬送路12の外側の路端を真っ直ぐ通過する。従って、空ボビン23を載せたトレー20は分岐部から空ボビン供給路15に取り込まれ、精紡機11へ搬送される。
【0067】
なお、以上に説明したボビン選別装置14は、図1で示す複数の精紡機11のそれぞれに対応して備えられ、実ボビン24と空ボビン23を選別するように構成されている。
【0068】
また、図1で示す複数のワインダ10のそれぞれに対応して、実ボビン24を選り分けて実ボビン供給路17に取り込むためのワインダボビン選別装置60が備えられる。このワインダボビン選別装置60の詳細な説明は省略するが、図6で説明したボビン選別装置14において、ボビン選別ガイド42、トップガイド43、及びトレー寄せ部45等の位置関係を反対にし、分岐路としての実ボビン供給路17に実ボビン24を導入可能にしたものを使用することができる。
【0069】
以上に示すように、本実施形態の精紡ワインダのボビン搬送システム1は、実ボビン24又は空ボビン23を載置したトレー20を搬送するためのトレー搬送路12と、ボビンが載置されていないトレー20をトレー搬送路12から排出するボビン無しトレー排出装置13と、実ボビン24が載置されているトレー20と空ボビン23が載置されているトレー20とを選別するボビン選別装置14と、を備える。そして、前記トレー搬送路12において、ボビン無しトレー排出装置13はボビン選別装置14の上流側に位置する。
【0070】
この構成により、ボビン選別装置14の上流側のボビン無しトレー排出装置13によって、ボビン無しのトレー20を予めトレー搬送路12から排出することができる。従って、ボビン無しのトレー20がトレー搬送路12を搬送されていないかどうかのチェック作業や、ボビン無しのトレー20の除去作業をしないで済むので、作業者の負担を抑えることができる。また、ボビン無しのトレー20を取り残す等の人的ミスを防止できるので、ボビン無しのトレー20が精紡機11等に供給されてしまう誤送を確実に防止できる。更に、ボビン無しトレー排出装置13によって予めボビン無しのトレー20が排出されるので、その下流側のボビン選別装置14では、実ボビン24と空ボビン23の選別だけを行えば良くなる。従って、ボビン選別装置14の構成が簡素化されるとともに、実ボビン24と空ボビン23の選別精度も良好になる。
【0071】
また、本実施形態のボビン搬送システム1においては、精紡機11は空ボビン23を供給するための空ボビン供給路15を備え、ボビン選別装置14は空ボビン供給路15の入口に設けられている。
【0072】
この構成により、実ボビン24が精紡機11に供給される誤送を直前で防止することができる。これによって、精紡機11の巻取不能や破損等の重大な問題の発生を一層確実に防止することができる。
【0073】
また、本実施形態のボビン搬送システム1において、ボビン無しトレー排出装置13は、前記空ボビン供給路15の入口の上流側近傍に配置されている。
【0074】
この構成により、ボビン無しトレー排出装置13を通過してボビン無しのトレー20を取り除いた直後のトレー20を、前記空ボビン供給路15の入口のボビン選別装置14に供給することができる。従って、ボビン選別装置14にボビン無しのトレー20が搬送されて精紡機11へ誤送されるのを、一層確実に防止することができる。
【0075】
また、本実施形態のボビン搬送システム1は、一斉ドッフィングを行う精紡機11に対してボビンを搬送するために用いられている。
【0076】
即ち、本実施形態のボビン搬送システム1は上述のように選別精度に優れているので、トレーの誤送が稼動停止等のトラブルに繋がる、一斉ドッフィングタイプの精紡機11に適用することが好適である。
【0077】
また、本実施形態のボビン搬送システム1においては、前記ボビン選別装置14の上流側にトレー寄せ部45が配置されている。そして、前記ボビン選別装置14は、前記トレー搬送路12から外側へ分岐する空ボビン供給路15と、ボビン選別ガイド42と、を備える。前記ボビン選別ガイド42は、トレー20上に実ボビン24が載置されている場合は、その実ボビン24に接触することで、当該トレー20をトレー搬送路12の内側の路端へ押しやるように構成している。また前記トレー寄せ部45は、前記トレー搬送路12を搬送されてくる前記トレー20を前記トレー搬送路12の外側の路端へ寄せるように構成される。前記ボビン搬送システム1は、前記ボビン選別装置14の上流側でトレーの搬送方向を変更する第2方向変更部49を備える。そして、この第2方向変更部49の部分に前記トレー寄せ部45が配置される。
【0078】
この構成により、トレー20は、前記ボビン選別装置14に供給される前に、前記トレー寄せ部45によって一律に前記トレー搬送路12の外側の路端に寄せられることになる。従って、空ボビン23を載置したトレー20は(ボビン選別ガイド42によって押しやられずに)トレー搬送路12の外側の路端を通過するので、分岐箇所からスムーズに前記空ボビン供給路15へ移行することができる。従って、空ボビン23の選別精度が向上する。また、第2方向変更部49の部分にトレー寄せ部45が備えられているので、トレー寄せ部45にトレー20が引っ掛かることもなく、トレー20をスムーズに路端に寄せつつ下流側へ搬送することができる。
【0079】
また、本実施形態では、トレー搬送路12における一側の路端(ガイド板31の縁部)を他側へ張り出させ、この部分にトレー寄せ部45を構成している。
【0080】
この構成により、トレー寄せ部45の簡単な構成を実現することができる。
【0081】
また本実施形態のボビン搬送システム1は、前記第2方向変更部49より上流側でのトレー搬送路12の幅は、トレー20(前記被案内部28)との間に所定の隙間を生じるように構成されている。そして、トレー寄せ部45によってトレー20が寄せられる距離が、前記隙間の大きさ以上となるように構成される。
【0082】
この構成により、搬送されるトレー20がトレー搬送路12の内側の路端に寄っている場合でも、トレー寄せ部45により、トレー搬送路12の外側の路端へ確実に寄せることができる。これによってトレー20の移動経路が安定するので、実ボビン及び空ボビンの選別精度が一層向上する。
【0083】
また、本実施形態においてボビン無しトレー排出装置13は、トレー搬送路12から分岐するトレー排出路41と、トレー選別ガイド40と、を有する。そして、ボビン無しトレー排出装置13は、トレー20に実ボビン24又は空ボビン23が載置されている場合はそのボビンに接触することで、当該トレー20をトレー搬送路12へガイドする。一方、ボビン無しトレー排出装置13は、トレー20にボビンが載置されていない場合は、当該トレー選別ガイド40を通過させて前記トレー排出路41へ搬送するように構成されている。
【0084】
この構成により、トレー搬送路12に複雑な機構を追加することなく、ボビン無しのトレー20を排出することができる。
【0085】
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0086】
上記実施形態では、前記トレー寄せ部45はガイド板31の縁部に形成した張出し部とされている。しかしながら、この構成に代えて、トレー寄せガイドをガイド板31の上面に設置して、このトレー寄せガイドがボビンに接触することでトレーを路端へ寄せる構成とする等、事情に応じてトレー寄せ部の構成を変更することができる。
【0087】
上記実施形態では、精紡機11で1品種の糸を生産する例を示している。しかしながら、この構成に代えて、複数の品種を扱う精紡ワインダに上記実施形態のボビン搬送システム1を適用することもできる。
【0088】
上記実施形態では、ボビン無しトレー排出装置13において、ボビン無しのトレー20はトレー回収ボックス44に回収されるように構成されている。しかしながら、この構成に代えて、予めストックしておいた空ボビン23をボビン無しのトレー20に自動的に載置して、再びトレー搬送路12に戻す構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の一実施形態に係るボビン搬送システムのレイアウト図。
【図2】トレー搬送路を搬送されているトレーの様子を示す断面図。
【図3】トレー排出装置とボビン選別装置を示す拡大平面図。
【図4】トレー排出装置の拡大平面図。
【図5】トレー排出装置によってボビン無しのトレーが選別される様子を示した斜視図。
【図6】ボビン選別装置の拡大平面図。
【図7】ボビン選別装置における実ボビンの搬送の様子を示す斜視図。
【図8】実ボビンを載置したトレーがボビン選別ガイドを通過する様子を示す断面図。
【図9】ボビン選別装置における空ボビンの搬送の様子を示す斜視図。
【図10】空ボビンを載置したトレーがボビン選別ガイドを通過する様子を示す断面図。
【符号の説明】
【0090】
1 ボビン搬送システム
10 ワインダ
11 精紡機
12 トレー搬送路
13 ボビン無しトレー排出装置
14 ボビン選別装置
15 空ボビン供給路(分岐路)
20 トレー
23 空ボビン
24 実ボビン
30 ベルトコンベア
31 ガイド板
40 トレー選別ガイド
41 トレー排出路
42 ボビン選別ガイド
43 トップガイド
44 トレー回収ボックス
45 トレー寄せ部
48 第1方向変更部
49 第2方向変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
精紡機とワインダを連結した精紡ワインダに備えられ、前記精紡機に空ボビンを供給し、前記ワインダに実ボビンを供給するためのボビン搬送システムにおいて、
前記実ボビン又は前記空ボビンを載置したトレーを搬送するためのトレー搬送路と、
ボビンが載置されていないトレーを前記トレー搬送路から排出するボビン無しトレー排出装置と、
実ボビンが載置されているトレーと空ボビンが載置されているトレーとを選別するボビン選別装置と、
を備え、
前記トレー搬送路において、前記ボビン無しトレー排出装置が前記ボビン選別装置の上流側に位置することを特徴とするボビン搬送システム。
【請求項2】
請求項1に記載のボビン搬送システムであって、
前記精紡機は前記空ボビンを供給するための空ボビン供給路を備え、
前記ボビン選別装置は前記空ボビン供給路の入口に設けられたものであることを特徴とするボビン搬送システム。
【請求項3】
請求項2に記載のボビン搬送システムであって、
前記ボビン無しトレー排出装置は前記空ボビン供給路の入口の上流側近傍に配置されることを特徴とするボビン搬送システム。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のボビン搬送システムであって、
前記精紡機は一斉ドッフィングを行う精紡機であることを特徴とするボビン搬送システム。
【請求項5】
請求項1から4までの何れか一項に記載のボビン搬送システムであって、
前記ボビン選別装置の上流側に配置されたトレー寄せ部を含み、
前記ボビン選別装置は、前記トレー搬送路から分岐する分岐路と、ボビン選別ガイドと、を備え、
前記ボビン選別ガイドは、トレー上に実ボビンが載置されている場合にその実ボビンに接触することで、当該トレーを前記トレー搬送路の一側の路端へ押しやるように構成し、
前記トレー寄せ部は、前記トレー搬送路を搬送されてくる前記トレーを前記トレー搬送路の他側の路端へ寄せるように構成し、
前記トレー搬送路は、前記ボビン選別装置の上流側でトレーの搬送方向を変更する方向変更部を備え、
この方向変更部の部分に前記トレー寄せ部が配置されることを特徴とするボビン搬送システム。
【請求項6】
請求項5に記載のボビン搬送システムであって、
前記トレー搬送路における一側の路端を他側へ張り出させ、この部分に前記トレー寄せ部を構成していることを特徴とするボビン搬送システム。
【請求項7】
請求項6に記載のボビン搬送システムであって、
前記方向変更部よりも上流側での前記トレー搬送路の幅は、前記トレーとの間に所定の隙間を生じるように構成され、
前記トレー寄せ部によって前記トレーが寄せられる距離が、前記隙間の大きさ以上であることを特徴とするボビン搬送システム。
【請求項8】
請求項1から請求項7までの何れか一項に記載のボビン搬送システムであって、
前記ボビン無しトレー排出装置は、
前記トレー搬送路から分岐するトレー排出路と、
トレー選別ガイドと、
を有し、
トレーにボビンが載置されている場合はそのボビンに前記トレー選別ガイドが接触することで、当該トレーを前記トレー搬送路へガイドし、
トレーにボビンが載置されていない場合は、前記トレー選別ガイドを通過させて前記トレー排出路へ搬送することを特徴とするボビン搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−23747(P2009−23747A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186033(P2007−186033)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】