説明

ボールペン用水性インキ組成物

【目的】 筆記先端部における目詰まりに起因するカスレや筆記不能の発生を抑えたボールペン用水性インキ組成物。
【構成】 少なくとも着色剤と、水と、インキ中に粒子状態で存在する分子量が約1×10〜1×10である多糖類又は分子量が約5×10以上であるアルキル酸−メタクリル酸アルキル共重合体である増粘高分子と、この高分子粒子よりも平均粒子径の小さい、シリカやアルミナなどの無機粒子とを含有するボールペン用水性インキ組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記部材としてボールをボールホルダーの先端より一部突出して抱持した所謂ボールペンチップを使用したボールペンに好適に使用されるボールペン用水性インキ組成物に関する。さらに詳しく言えば、筆記先端部における目詰まりに起因するカスレや筆記不能の発生を抑えたボールペン用水性インキ組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ボールペンは、インキタンク内に収容されたインキの通路となる貫通孔内に、筆記部材としてのボールを、この貫通孔の先端開口部より一部を突出して回転自在に配置し、被筆記面にボールを接触させてインキを転写し、筆跡を形成する。
近年、ボールペンに使用されるインキとして、インキタンク内のような低剪断速度領域では比較的粘度が高いのに対して、筆記部材としての回転するボールの周囲のような高い剪断速度領域では比較的低い粘度となる剪断減粘性を有するインキが知られており、前記剪断減粘性を有するインキとして多糖類を用いたインキ組成物が開示されている(特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭59−74175号公報
【特許文献2】特開2005−307165公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の多糖類がインキ中で存在している状態における粒子径は概ね10μm以上であり、比較的小さくても5μmを越えるものである。よって、小径のボールを抱持し、ボールとボール抱持部のクリアランスが小さなボールペンチップや、ボールが比較的大きくてもボールとボール抱持部のクリアランスが小さなボールペンチップを備えた水性ボールペンに充填して実用に供する場合、前記ボールペンチップ内で剪断減粘性付与剤が目詰まりを生じてインキ吐出が阻害され、カスレや筆記不能が起こることがあった。特許文献2では、多糖類がインキ中で平均粒子径5μm未満の粒子状態で存在してなるインキが開示されているが、多糖類が接着性があるために、時間が経つと粒子の凝集が生じ、長時間にわたる筆記安定性を保持することができないものであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、少なくとも着色剤と、水と、インキ中に粒子状態で存在する分子量が約1×10〜1×10である多糖類又は分子量が約5×10以上であるアルキル酸−メタクリル酸アルキル共重合体である増粘高分子と、この増粘高分子粒子よりも平均粒子径の小さい無機粒子とからなるボールペン用水性インキ組成物を要旨とするものである。
【発明の効果】
【0006】
分子量が約1×10〜1×10である多糖類又は分子量が約5×10以上であるアルキル酸−メタクリル酸アルキル共重合体である増粘高分子の粒子は、インキを調製して静地状態にしたとき、互いの分子間力や粘着性によりお互いが接着し凝集した状態となっているが、この増粘高分子粒子よりも平均粒子径の小さい無機粒子を添加してインキを調製することにより、接着状態になる前の増粘高分子粒子表面に無機粒子が吸着し、増粘多糖類の粒界に無機粒子の層を形成して増粘多糖類同士の接着を防止し、インキを静地状態にしたときの増粘多糖類の粒子同士の凝集を防止できる。よって小径ボールでの目詰まりによる筆記かすれが防止できるものと推察される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
インキ中に粒子状態で存在する増粘高分子は、分子量が約1×10〜1×10である多糖類や、分子量が約5×10以上であるアルキル酸−メタクリル酸アルキル共重合体が挙げられる。
多糖類であれば分子量が約1×10より小さい増粘多糖類は三次元の網目状構造として存在しているが、その網目構造は比較的弱いもので、熱や剪断で壊れやすく長期保管において分離や目詰まりなどの不具合を生じるが、分子量が1×10〜1×10の大きい増粘多糖類は、分子鎖が長く分子同士が強固に絡みあい、粒子状態で存在しているので、熱や剪断で壊れることはないからである。分子量が約1×10〜1×10である増粘多糖類の一例として、ゼータシーガム(伯東(株))やアルカシーガム(伯東(株))を用いることができる。
ゼータシーガムやアルカシーガムは天然物由来であるためにそのモル比等を1つのものとして確定することは困難だが、ゼータシーガムは2個のグルコース、1個のグルクロン酸、及び3個のラムノースを構成単糖とする天然高分子多糖類であり、アルカシーガムは2個のグルコース、1個のグルクロン酸、1個のフコース、1個のラムノースを構成単糖とする天然高分子多糖類であり、分子鎖中には親水性の水酸基が多く、分子鎖同士の水素結合による凝集力がより強く働くため、他の物質との親和性が劣っており絡み合った分子同士がほぐれにくい。そのため、水と多糖類を入れ撹拌溶解する際に、絡み合った分子同士がほぐれやすくするよう高剪断力で攪拌を行うことや、加熱することが好ましい。このようにして、分子量が約1×10〜1×10と大きく、分子鎖が長く、分子同士が強固に絡み合った多糖類を良くほぐすことによって、粒状ゲルを得ることができる。また、分子量が約5×10以上であるアルキル酸−メタクリル酸アルキル共重合体としては、ペミュレンTR−1、同TR−2、カーボポール941、同1342カーボポール(以上、B.F.グッドリッチケミカル社製)が挙げられる。
【0008】
本発明のインキ組成物に使用する着色材は、筆跡に着色効果を付与し視認させるもので顔料や染料がある。顔料の具体例としては、アゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料等の有機系顔料、黄土、バリウム黄、群青、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カーボンブラック等の無機顔料等、アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、錫粉、真鍮粉などの金属粉顔料、蛍光顔料、雲母系顔料などが挙げられる。具体例を挙げるとアニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660),ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680),ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460),パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330),ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン等が挙げられ、これらを液媒体に分散して用いられる。
【0009】
市販の水分散タイプの顔料は取り扱い性や生産性が高まるので好ましく用いられる。水分散タイプ顔料の具体例としては、Fuji SP Black 8031、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、Fuji SP Red 5096、同5111、同5193、同5220、Fuji SP Bordeaux 5500、Fuji SP Blue 6062、同6133、同6134、同6401、Fuji SP Green 7051、Fuji SP Yellow4060、同4178、Fuji SP Violet 9011、FujiSP Pink 9524、同9527、Fuji SP Orange 534、FUji SP Brown 3074、FUJI SP RED 5543、同5544(以上、富士色素(株)製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、Emacol Green LXB、Emacol Violet BL、Emacol Brown3101、Emacol Carmmine FB、Emacol RedBS、Emacol Orange R、Emacol Yellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye Super Black K、同C、Sandye Super Grey B、Sandye Super BrownSB、同FRL、同RR、Sandye Super Green L5G、同GXB、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super Violet BL H/C、同BL、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super Pink FBL、同F5B、Sandye Super Rubine FR、Sandye superCarmmine FB、Sandye Super Red FFG、同RR、同BS、同1315、Sandye Super Orange FL、同R、同BO、Sandye Gold Yellow 5GR、同R、同3R、Sandye Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)製)、Rio Fast Black Fx 8012、同8313、同8169、Rio Fast Red Fx 8209、同8172、Rio Fast Red S Fx 8315、同8316、Rio Fast Blue Fx 8170、Rio Fast Blue FX 8170、Rio Fast Blue S Fx 8312、Rio Fast Green S Fx 8314、EM green G、(以上、東洋インキ(株)製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)製)、コスモカラーS1000Fシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、ビクトリアエロー G−11、同G−20、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビクトリアレッドG−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素(株)製)、ポルックスPC5T1020、ポルックスブラックPC8T135、ポルックスレッドIT1030等のポルックスシリーズ(以上、住化カラー(株)製)などが挙げられる。
染料の具体例としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。その一例を挙げれば、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が挙げられる。以上の顔料及び染料は、単独或は複数を混合して使用できる。
【0010】
水はインキの主要剤として使用する。
更に、インキとしての種々の品質、例えば、低温時でのインキ凍結防止、ペン先でのインキ乾燥防止等の目的で従来公知の高沸点有機溶剤を使用することが可能である。高沸点有機溶剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールエーテル類、ベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール系溶剤やプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらの高沸点有機溶剤は、単独或は混合して使用することができる。その使用量はインキ組成物全量に対して10〜60重量%が好ましい。また、これら有機溶剤は、単独での使用も可能である。
【0011】
無機粒子の平均粒子径が前記増粘高分子の平均粒径より小さいことが必要である。
無機粒子の一例を挙げると、水酸化マグネシウム、アルミナ、炭化硼素、炭化珪素、酸化モリブデン、炭酸カルシウムやシリカ、ケイ酸アルミニウム、窒化珪素、セリサイト、タルク、マイカ、黒鉛、カオリンクレー、ベントナイト、Nε−ラウロイルリジン、窒化ホウ素、雲母、N−ラウロイル−β−アラニンカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、、クロム酸鉛、クロム酸バリウム、ケイ化カルシウム、ケイ酸カルシウム、、ケイフッ化カリウム、酸化銀、酸化ジルコニウム、酸化ナトリウム、酸化パラジウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化リチウムタングステン、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化モリブデン、酸化モリブデンバリウム、酸化リチウムタングステン、次亜塩素酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウム 六水和物、水酸化リチウム一水和物、水素化カルシウム、水素化リチウム、スルファミン酸、スルファミン酸ニッケル、セレン酸カリウム、炭化ジルコニウム、炭化タングステン、炭化チタン、タングステン酸カルシウム、炭酸ジルコニウム、炭酸ナトリウム十水和物、炭酸ストロンチウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム五水和物、チオ硫酸マグネシウム、窒化カルシウム、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化マグネシウム、二亜硫酸ナトリウム、二ケイ化モリブデン、二ホウ化チタン、ニッケル酸リチウム、二硫酸カリウム、フッ化カリウム、フッ化カルシウム、フッ化水素カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化バリウム、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、ホウ化カルシウム、モリブデン酸、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸コバルト、ヨウ化チタン、硫化亜鉛、硫化ケイ素、硫化鉄、硫化ナトリウム、硫化パラジウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム12水和物、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸水素カリウム、硫酸鉛、硫酸バリウム、硫酸リチウム一水和物等が挙げられる。また本発明の効果を損ねない範囲であるならば繊維状物としてチタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、二酸化チタンウィスカー、硫酸マグネシウムウィスカー、硫酸カルシウムウィスカー、硫酸アルミニウムウィスカー等も使用できる。また、前記無機粒子の形状は、球状、針状、不定形状、板状等種々あるが、前記無機粒子の平均短径Aと前記無機粒子の平均長径BとがB/A>5の関係を、更には前記無機粒子の平均長径Bと平均中径CとがB/C<4の関係を満足するのが好ましい。これは、B/A≦5になると増粘高分子に吸着する無機粒子が厚くなり、無機粒子が吸着した後の増粘高分子量の見かけの大きさが大きくなり、インキの流動性に影響がでることがあるからである。ここで、無機粒子の寸法は、粒子が最大の外径となる軸の長さを粒子径である長径Bとし、それに直交する軸で外径が最大となる長さを中径Cとし、長径Bと中径Cのそれぞれに直交する軸で最大の外径となる長さを短径Aとし、電子顕微鏡で測定することができる。これらの無機粒子は1種又は2種以上混合して使用することができる。その使用量は、インキ全量に対して0.1〜5重量%使用するのが好ましい。0.1%未満であると、無機粒子の吸着が少なくて凝集防止効果が十分でなく、5%以上であると、無機粒子量が多くなることにより筆跡が所望の色と多少あわなくなることがあるからである、
【0012】
さらに、尿素、エチレン尿素、チオ尿素などの湿潤剤や、ベンゾチアゾリン系、オマジン系などの防腐剤、ベンゾトリアゾールなどの防錆剤、顔料を被筆記面に定着させるためにスチレン−アクリル共重合体やそのアルカリ塩、酢酸ビニル系やアクリル系やスチレン−アクリル系の樹脂等のエマルジョン、水酸化ナトリウムや2,2−アミノメチル−1,3−プロパンジオール、ジエタノールアミン等のpH調整剤、シリコーン系エマルジョン等の消泡剤、アルミナ、珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、樹脂球などの体質顔料といった種々の添加剤を必要に応じて使用することもできる。
【0013】
本発明のインキ組成物を製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、高剪断力を有するヘンシェルミキサー等の撹拌機に水と多糖類を入れ撹拌溶解した後、ボールミル、ビーズミル、ロールミル等の分散機により分散した顔料やその他残りの成分を入れ、さらに混合撹拌することにより容易に得られる。脱泡機による泡の除去やろ過機による粗大物のろ過等を必要に応じて行っても良い。更に、多糖類の溶解性を十分にするためにインキ調整後に熱掛けするエージング工程を行うのが好ましい。
【実施例】
【0014】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0015】
(実施例1)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(板状シリカ、平均長径0.6μm、平均中径0.6μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0016】
(実施例2)
イオン交換水 46.85部
エチレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリル450(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)製) 2.00部
FUJI SP RED 5653(顔料分散体、冨士色素(株)製) 25.00部
オキシエチレンアルキルエーテルリン酸(フォスファノールRS710、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液) 5.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.25部
無機粒子(板状シリカ、平均長径1.0μm、平均中径0.9μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は3.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、赤色のボールペン用水性インキを得た。
【0017】
(実施例3)
イオン交換水 48.00部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 5.00部
FUJI SP BLUE 6474(顔料分散体、冨士色素(株)製)20.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.00部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.30部
無機粒子(板状シリカ、平均長径2.0μm、平均中径0.2μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は5.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0018】
(実施例4)
イオン交換水 42.85部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 5.00部
NKW2167E(着色樹脂分散体、日本蛍光(株)製) 25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.00部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.25部
無機粒子(板状シリカ、平均長径0.6μm、平均中径0.6μm、平均短径0.1μm未満) 0.30部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は5.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、紫色のボールペン用水性インキを得た。
【0019】
(実施例5)
イオン交換水 22.90部
プロピレングリコール 12.00部
グリセリン 15.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.1部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)製) 5.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 5.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
粘度調整剤溶液A 14.00部
無機粒子(板状シリカ、平均長径0.3μm、平均中径0.3μm、平均短径0.03μm未満) 0.30部
これらの配合物をヘンシェルミキサーに入れ、50℃に加熱し、1300rpmで60分間混合撹拌した後、冷却し取り出した。このアルカシーガムの平均粒子径は1.0μmであった。その後、ろ過を行い、減圧脱泡機にて脱泡し、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0020】
(粘度調整剤溶液A)
イオン交換水 73.50部
エチレングリコール 25.00部
プロクセルGXL(防腐剤、アビシア(株)) 0.50部
アルカシーガム(増粘多糖類、伯東(株)製) 1.00部
これらの配合物をヘンシェルミキサーに入れ、70℃に加熱し、2800rpmで60分間撹拌溶解した後、冷却してから取り出し、粘度調整剤溶液Aを得た。このアルカシーガムの平均粒子径は1.0μmであった。
【0021】
(実施例6)
イオン交換水 28.10部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 5.00部
FUJI SP BLUE 6474(顔料分散体、冨士色素(株)製)20.0部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.20部
粘度調整剤溶液A 20.00部
無機粒子(板状アルミナ、平均長径0.3μm、平均中径0.3μm、平均短径0.03μm未満)
0.10部
これらの配合物のうち、ジョンクリルJ775を除いてヘンシェルミキサーに入れ、70℃に加熱し、2800rpmで60分間攪拌後冷却し、ジョンクリルJ775を加え、1300rpmで10分間攪拌後取り出した。このアルカシーガムの平均粒子径は1.0μmであった。その後、ろ過を行い、減圧脱泡機にて脱泡し、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0022】
(実施例7)
イオン交換水 28.10部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)製) 5.00部
FUJI SP BLUE 6474(顔料分散体、冨士色素(株)製)
20.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.20部
粘度調整剤溶液A 20.00部
無機粒子(板状炭酸カルシウム、平均長径0.6μm、平均中径0.6μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
これらの配合物のうち、ジョンクリルJ775を除いてヘンシェルミキサーに入れ、70℃に加熱し、2800rpmで60分間攪拌後冷却し、ジョンクリルJ775を加え、1300rpmで10分間攪拌後取り出した。このアルカシーガムの平均粒子径は1.0μmであった。その後、ろ過を行い、減圧脱泡機にて脱泡し、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0023】
(実施例8)
水 27.80部
グリセリン 21.00部
エチレングリコール 4.00部
ベンゾトリアゾール 1.00部
プロクセルGXL(s)(防腐剤、アビシア(株)) 0.20部
NKW−2167E−P(着色樹脂分散体、日本蛍光(株)製) 40.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、ジョンソンポリマー(株)
製) 0.50部ペミュレンTR−1(増粘高分子、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 0.40部
無機粒子(板状シリカ、平均長径0.6μm、平均中径0.1μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、ペミュレンTR−1と水とを混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌し、ペミュレンTR−1の水溶液を調製した。このペミュレンTR−1の平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分を添加しさらに1時間攪拌した。その後トリエタノールアミンでpHを7.0に調整した後、ろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、紫色ボールペン用水性インキを得た。
【0024】
(実施例9)
水 27.80部
グリセリン 21.00部
エチレングリコール 4.00部
ベンゾトリアゾール 1.00部
プロクセルGXL(s)(防腐剤、アビシア(株)) 0.20部
NKW−2167E−P(着色樹脂分散体、日本蛍光(株)製) 40.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、ジョンソンポリマー(株)
製) 0.50部ペミュレンTR−1(増粘高分子、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 0.40部
無機粒子(窒化硼素)、平均長径0.6μm、平均中径0.3μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、ペミュレンTR−1と水とを混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌し、ペミュレンTR−1の水溶液を調製した。このペミュレンTR−1の平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分を添加しさらに1時間攪拌した。その後トリエタノールアミンでpHを7.0に調整した後、ろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、紫色ボールペン用水性インキを得た。
【0025】
(実施例10)
イオン交換水 28.10部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)製) 5.00部
FUJI SP BLUE 6474(顔料分散体、冨士色素(株)製)
20.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.20部
粘度調整剤溶液A 20.00部
無機粒子(酸化チタン、平均長径0.6μm、平均中径0.1μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
これらの配合物のうち、ジョンクリルJ775を除いてヘンシェルミキサーに入れ、70℃に加熱し、2800rpmで60分間攪拌後冷却し、ジョンクリルJ775を加え、1300rpmで10分間攪拌後取り出した。このアルカシーガムの平均粒子径は1.0μmであった。その後、ろ過を行い、減圧脱泡機にて脱泡し、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0026】
(実施例11)
イオン交換水 28.10部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)製) 5.00部
FUJI SP BLUE 6474(顔料分散体、冨士色素(株)製)
20.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.20部
粘度調整剤溶液A 20.00部
無機粒子(炭酸マグネシウム、平均長径0.6μm、平均中径0.03μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
これらの配合物のうち、ジョンクリルJ775を除いてヘンシェルミキサーに入れ、70℃に加熱し、2800rpmで60分間攪拌後冷却し、ジョンクリルJ775を加え、1300rpmで10分間攪拌後取り出した。このアルカシーガムの平均粒子径は1.0μmであった。その後、ろ過を行い、減圧脱泡機にて脱泡し、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0027】
(実施例12)
イオン交換水 28.10部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)製) 5.00部
FUJI SP BLUE 6474(顔料分散体、冨士色素(株)製)
20.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.20部
粘度調整剤溶液A 20.00部
無機粒子(炭化硼素、平均長径0.3μm、平均中径0.2μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
これらの配合物のうち、ジョンクリルJ775を除いてヘンシェルミキサーに入れ、70℃に加熱し、2800rpmで60分間攪拌後冷却し、ジョンクリルJ775を加え、1300rpmで10分間攪拌後取り出した。このアルカシーガムの平均粒子径は1.0μmであった。その後、ろ過を行い、減圧脱泡機にて脱泡し、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0028】
(実施例13)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(酸化モリブデン、平均長径0.6μm、平均中径2.0μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0029】
(実施例14)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業
(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(珪酸アルミニウム、平均長径0.6μm、平均中径0.6μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0030】
(実施例15)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(水酸化マグネシウム、平均長径0.6μm、平均中径0.5μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0031】
(実施例16)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(硫酸アルミニウム、平均長径0.6μm、平均中径0.5μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0032】
(実施例17)
水 27.80部
グリセリン 21.00部
エチレングリコール 4.00部
ベンゾトリアゾール 1.00部
プロクセルGXL(s)(防腐剤、アビシア(株)) 0.20部
NKW−2167E−P(着色樹脂分散体、日本蛍光(株)製) 40.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、ジョンソンポリマー(株)
製) 0.50部ペミュレンTR−1(増粘高分子、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 0.40部
無機粒子(シリカ、平均長径0.6μm、平均中径0.6μm、平均短径0.2μm)
0.10部
上記成分中、ペミュレンTR−1と水とを混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌し、ペミュレンTR−1の水溶液を調製した。このペミュレンTR−1の平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分を添加しさらに1時間攪拌した。その後トリエタノールアミンでpHを7.0に調整した後、ろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、紫色ボールペン用水性インキを得た。
【0033】
(実施例18)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(アルミナ、平均長径1.0μm、平均中径1.0μm、平均短径1.0μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0034】
(比較例1)
水 27.80部
グリセリン 21.00部
エチレングリコール 4.00部
ベンゾトリアゾール 1.00部
プロクセルGXL(s)(防腐剤、アビシア(株)) 0.20部
NKW−2167E−P(着色樹脂分散体、日本蛍光(株)製) 40.00部
オレイルサルコシンのナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製) 5.00部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、ジョンソンポリマー(株)
製) 0.50部ペミュレンTR−1(増粘高分子、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 0.40部
無機粒子(板状シリカ、平均長径5.0μm、平均中径4.0μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、ペミュレンTR−1と水とを混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌し、ペミュレンTR−1の水溶液を調製した。このペミュレンTR−1の平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分を添加しさらに1時間攪拌した。その後トリエタノールアミンでpHを7.0に調整した後、ろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、紫色ボールペン用水性インキを得た。
【0035】
(比較例2)
イオン交換水 48.00部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 5.00部
FUJI SP BLUE 6474(顔料分散体、冨士色素(株)製)20.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.00部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.30部
無機粒子(アルミナ 、平均長径5.0μm、平均中径5.0μm、平均短径5.0μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は5.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0036】
(比較例3)
実施例1において、無機粒子を添加せず、その分水を増量した以外は実施例1と同様の黒色のボールペン用水性インキを得た。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。
【0037】
(比較例4)
実施例1において、無機粒子が平均長径を5.2μm、平均中径5.0μm、平均短径が5μmに変えた以外は実施例1と同様の黒色のボールペン用水性インキを得た。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。
【0038】
(比較例5)
実施例7において、無機粒子を炭酸マグネシウム(平均長径3.0μm、平均中径3.0μm、平均短径3.0μm)に変えた以外は実施例7と同様の青色のボールペン用水性インキを得たこのアルカシーガムの平均粒子径は1.5μmであった。
【0039】
(比較例6)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(板状シリカ、平均長径2.0μm、平均中径2μm、平均短径0.1μm未満) 0.10部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0040】
(比較例7)
イオン交換水 42.85部
プロピレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ775(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 5.00部
NKW2167E(着色樹脂分散体、日本蛍光(株)製) 25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 5.00部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.00部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.25部
無機粒子(フッ化カルシウム、平均長径8μm、平均中径7μm、平均短径0.1μm未満) 0.30部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は3.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、紫色のボールペン用水性インキを得た。
【0041】
(比較例8)
イオン交換水 32.85部
グリセリン 20.00部
富士SPブルー625(顔料分散体、富士色素) 45.0部
キサンタンガム(増粘多糖類、伊那食品工業(株)製) 0.35部
プロクセルGXL(s)(防腐剤、アビシア(株)) 0.30部
リン酸エステル系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフAL)
0.50部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.00部
上記成分中、キサンタンガムと水とグリセリンをヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌し、均一に溶解したケルザン水溶液を調整した。このキサンタンガムは粒子をなしていなかった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、インバーター出力20Hzにてファインフローミルに1回通した後、ろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、青色のボールペン用水性インキを得た。
【0042】
(比較例9)
イオン交換水 50.97部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(シリカ、平均長径0.03μm、平均中径0.03μm、平均短径0.03μm未満) 0.01部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0043】
(比較例10)
イオン交換水 50.78部
プロピレングリコール 6.00部
グリセリン 14.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.10部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.00部
FUJI SP BLACK 8970(顔料分散体、冨士色素(株)製)
25.00部
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸(フォスファノールRB410、東邦化学工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 2.00部
ジエタノールアミン(pH調整剤) 0.20部
ゼータシーガム(増粘多糖類、伯東(株)) 0.22部
無機粒子(シリカ、平均長径10μm、平均中径8μm、平均短径1.0μm未満)
0.20部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整した。このゼータシーガムの平均粒子径は2.0μmであった。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、1300rpmで30分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
【0044】
試験サンプルボールペン
実施例1〜18及び比較例1〜10で得たインキ組成物を、ぺんてる(株)製製品符号KN123用リフィルKFRN3(直径0.35mmの超硬合金製のボール、ステンレス製ボールホルダー、合成樹脂製チップホルダー、透明合成樹脂製中空パイプで構成されたノック式ボールペン用リフィル)を使用して、インキを0.5g、シリコンオイルインキフォロワーを0.1g充填し、脱泡処理をして試験サンプルボールペンとした。
【0045】
筆記距離:自転式連続筆記試験機(螺旋機、精機工業研究所製)を用い、筆記速度7cm/sec、荷重100g、角度70°で連続筆記してかすれの発生した筆記距離を測定した。
【0046】
以上、詳細に説明したように、本発明に係わるボールペン用水性インキ組成物は、筆記先端部における目詰まりに起因するカスレや筆記不能の発生を抑えるので、充填されたインキをすべて消費するまでかすれることなく筆記することができるという目的が充分に達成できる有用なものである。
【0047】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも着色剤と、水と、インキ中に粒子状態で存在する分子量が約1×10〜1×10である多糖類又は分子量が約5×10以上であるアルキル酸−メタクリル酸アルキル共重合体である増粘高分子と、この増粘高分子粒子よりも平均粒子径の小さい無機粒子とからなるボールペン用水性インキ組成物。

【公開番号】特開2011−74276(P2011−74276A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−228616(P2009−228616)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000005511)ぺんてる株式会社 (899)
【Fターム(参考)】