説明

ポジショナ

【課題】調整電流のループに電子スイッチを配置することなく、ソフトウェアに依存しない緊急遮断機能を得る。
【解決手段】比較回路6において、上位装置100からの制御信号の値とその制御信号に対して定められている正常範囲とを比較し、その比較結果を制御ユニット1に送るようにする。制御ユニット1は、比較回路6より制御信号の値が正常範囲を逸脱している旨の比較結果が送られてきた場合、制御信号が示す値(設定開度θsp)と弁開度信号が示す値(実開度θpv)との偏差に拘わらず、電空変換器2への電流信号(調整電流)Ioを強制的に調整して零とする。この制御ユニット1における電流の調整は、制御ユニット1が有している通常の機能、すなわちθspとθpvとの偏差に応じて電流信号(調整電流)Ioの値を連続的に変化させる機能を利用して行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、上位装置から送られてくる制御信号の値に応じて調節弁の開度を制御するポジショナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種のポジショナは、上位装置から一対の電線を介して送られてくる4〜20mAの直流の電流信号(制御信号)で動作するように設計されている。例えば、上位側システムより4mAの電流が送られてきた場合には調節弁の開度を0%とし、20mAの電流が送られてきた場合には調節弁の開度を100%とする。
【0003】
このような調節弁が設置されるいくつかの産業用プロセス制御システム、例えばオイルやガスなどの処理システムでは、緊急時の対応が重要である。すなわち、潜在的に毒性のあるいは可燃性の化学物質、ガス等が漏れたり、制御されずに排出されたりすることがないようすることが重要である。
【0004】
そのために、調節弁には緊急時にバルブを緊急遮断(シャットダウン)する機能が求められ、そのために調節弁の開度を制御するポジショナにはその緊急遮断機能を有するように設計される。
【0005】
近年、ポジショナにはマイクロプロセッサを有するインテリジェント型のポジショナが広く普及している。このようなインテリジェント型のポジショナであれば、弁開度制御用のソフトウェアに加えて、緊急遮断機能用のソフトウェアを搭載し、緊急時にバルブを全閉とすることが可能である。
【0006】
例えば、弁開度制御用のソフトウェアに従うマイクロプロセッサの処理動作によって、上位装置から送られてくる制御信号の値をチェックし、この制御信号の値が所定の設定値を下回ったことを確認した場合に、強制的にバルブを全閉とする。
【0007】
しかしながら、このようなソフトウェアによって緊急遮断時の機能を得ることは、あまり望ましいことではない。これは、かかるソフトウェアやこのソフトウェアを実行させるためのマイクロプロセッサに関連するデジタル回路などの確実性を証明するために、コストがかかり、時間もかかるからである。さらに、ソフトウェアに従う処理動作は元来複雑であるため、かかる処理動作によって実現される緊急遮断の失敗率が許容できないほどに高くなってしまう虞もある。
【0008】
そこで、例えば特許文献1に、ソフトウェアに依存するのではなく、ポジショナ自身に緊急遮断用の回路を設けるようにした例が示されている。この特許文献1に示された電空コントローラ(ポジショナ)では、マクロプロセッサやデジタル回路で構成された制御ユニットと電空変換器との間に緊急遮断用の回路としてシャットダウンユニットを設けるようにしている。
【0009】
図5に制御ユニットと電空変換器との間にシャットダウンユニットを設けるようにしたポジショナの要部を示す。同図において、100は上位装置、200はポジショナ、300は調節弁である。ポジショナ200は、制御ユニット1と、電空変換器2と、パイロットリレー3と、開度センサ4とを備えており、制御ユニット1と電空変換器2との間にシャットダウンユニット5が設けられている。
【0010】
このポジショナ200において、制御ユニット1は、上位装置100から送られてくる4〜20mAの制御信号(直流の電流信号)と、調節弁300から開度センサ4を介してフィードバックされてくる弁開度信号とを入力とし、制御信号が示す値(設定開度θsp)と弁開度信号が示す値(実開度θpv)との偏差を求め、この偏差に応じてその値を連続的に変化させて調整した電流信号Ioを調整電流として出力する。この制御ユニット1における電流の調整には制御用トランジスタQ1が用いられる。
【0011】
電空変換器2は、制御ユニット1からのシャットダウンユニット5を介する電流信号(調整電流)Ioを入力とし、この入力された電流信号(調整電流)Ioを空気圧信号Pnに変換する。なお、電空変換器2は、制御ユニット1からの電流信号(調整電流)Ioを励磁コイルに供給することによって、供給空気を噴出するノズルとフラッパとの離間距離を調整し、これによって得られるノズル背圧を空気圧信号Pnとして出力する。パイロットリレー3は、電空変換器2からの空気圧信号Pnを増幅し、出力空気圧Poutとして調節弁300の操作器7へ供給する。
【0012】
シャットダウンユニット5は、比較回路51とFETなどの電子デバイスによる電子スイッチ52とを備え、電子スイッチ52が制御ユニット1からの電空変換器2への電流信号(調整電流)Ioの供給通路に設けられている。シャットダウンユニット5において、比較回路51は、上位装置100からの制御ユニット1への制御信号を分岐入力とし、この分岐入力された制御信号の値が所定の閾値より小さい場合、電子スイッチ52をオフとし、制御ユニット1からの電空変換器2への電流信号(調整電流)Ioの供給を遮断する。これにより、ポジショナ200からの出力空気圧Poutが実質的にゼロ近くまで低減され、調節弁300が強制的に全閉とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特表2007−512622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ポジショナにおいて、電空変換器へ供給する調整電流は、調節弁の開度をコントロールするものであり、非常に重要なものである。シャットダウンを実行すべきでない状況において、万が一にでも電空変換器への調整電流の供給が遮断された場合は、プラントが停止してしまうなどの虞がある。例えば、電空変換器へ供給する調整電流のループが途中で断線した場合には、供給停止に陥ってしまうことになる。
【0015】
しかしながら、図5に示したポジショナ200では、この重要な調整電流のループに電子スイッチ52を配置し、この電子スイッチ52をオフとすることでシャットダウンを実現している。このような構成では、例えば、ノイズなどの衝撃で、あるいは、自身の不良,劣化によって、電子スイッチ52に破損が発生する虞があり、この電子スイッチ52の存在が、正常時にも拘わらず不要なシャットダウンを引き起こす原因となってしまう。また、制御ユニット1と電空変換器2との間に電子スイッチ52を追加しなければならず、コストアップになってしまう。
【0016】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、調整電流のループに電子スイッチを配置することなく、ソフトウェアに依存しない緊急遮断機能を得ることが可能なポジショナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このような目的を達成するために本発明は、上位装置から送られてくる制御信号と、調節弁からフィードバックされてくる弁開度信号とを入力とし、制御信号が示す値と弁開度信号が示す値との偏差を求め、この偏差に応じてその値を連続的に変化させて調整した電流信号を出力する制御部と、制御部からの電流信号を空気圧信号に変換する電空変換部とを備え、電空変換部からの空気圧信号に基づいて調節弁の操作器へ出力空気圧を供給するポジショナにおいて、上位装置からの制御部への制御信号を分岐入力とし、この分岐入力された制御信号の値とその制御信号に対して定められている正常範囲とを比較し、その比較結果を制御部に出力する比較回路を備え、制御部は、比較回路より制御信号の値が正常範囲を逸脱している旨の比較結果が送られてきた場合、電空変換部への電流信号を偏差に拘わらず強制的に調整して零とすることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、上位装置からの制御部への制御信号が比較回路に分岐入力され、比較回路においてその制御信号の値とその制御信号に対して定められている正常範囲とが比較され、その比較結果が制御部へ送られる。制御部は、比較回路より制御信号の値が正常範囲を逸脱している旨の比較結果が送られてくると、制御信号が示す値(設定開度)と弁開度信号が示す値(実開度)との偏差に拘わらず、電空変換部への電流信号を強制的に調整して零とする。この電流信号の零への調整は、制御部が有している通常の機能、すなわち制御信号が示す値(設定開度)と弁開度信号が示す値(実開度)との偏差に応じてその電流信号の値を連続的に変化させて調整する機能を利用して行われる。したがって、本発明において、調整電流のループに電子スイッチを配置する必要がなく、電子スイッチの破損による影響を受けないし、コストアップも避けられる。
【0019】
本発明において、例えば制御信号の正常範囲を5〜19mAとした場合、制御信号の値が5mAを下回っていれば、あるいは制御信号の値が19mAを上回っていれば、電空変換部への電流信号が強制的に零とされる。なお、正常範囲を5mA以上として定めたり、正常範囲を19mA以下として定めたりするなどしてもよい。正常範囲を5mA以上として定めると、制御信号の値が5mAを下回っていれば、電空変換部への電流信号が強制的に零とされる。正常範囲を19mA以下として定めると、制御信号の値が19mAを上回っていれば、電空変換部への電流信号が強制的に零とされる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、上位装置からの制御部への制御信号が比較回路に分岐入力され、比較回路においてその制御信号の値と正常範囲とが比較され、制御信号の値が正常範囲を逸脱している場合、制御部が有している通常の機能を利用して電空変換部への電流信号が調整されて零とされるので、調整電流のループに電子スイッチを配置することなく、ソフトウェアに依存しない緊急遮断機能を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るポジショナの一実施の形態の要部を示す図である。
【図2】このポジショナの制御ユニット内の構成を示す図である。
【図3】このポジショナにおける比較回路の回路構成を電流検出回路、D/A変換器、駆動回路などの他の回路構成と合わせて示す図である。
【図4】図3に示した回路構成の動作を説明するための図である。
【図5】緊急遮断用の回路としてシャットダウンユニットを設けた従来のポジショナの要部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明に係るポジショナの一実施の形態の要部を示す図である。同図において、図5と同一符号は図5を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
【0023】
本実施の形態のポジショナ201の従来のポジショナ200と異なる点は、制御ユニット1からの電空変換器2への電流信号(調整電流)Ioの供給通路から電子スイッチ52をなくし、比較回路51に代えて比較回路6を設け、この比較回路6での比較結果を制御ユニット1に送るようにした点にある。
【0024】
このポジショナ201において、制御ユニット1は、上位装置100から送られてくる4〜20mAの制御信号(直流の電流信号)と、調節弁300から開度センサ4を介してフィードバックされてくる弁開度信号とを入力とし、制御信号が示す値(設定開度θsp)と弁開度信号が示す値(実開度θpv)との偏差を求め、この偏差に応じてその値を連続的に変化させて調整した電流信号(調整電流)Ioを出力する。この制御ユニット1における電流の調整には制御用トランジスタQ1が用いられる。
【0025】
電空変換器2は、制御ユニット1からの電流信号(調整電流)Ioを入力とし、この入力された電流信号(調整電流)Ioを空気圧信号Pnに変換する。パイロットリレー3は、電空変換器2からの空気圧信号Pnを増幅し、出力空気圧Poutとして調節弁300の操作器7へ供給する。
【0026】
比較回路6は、上位装置100からの制御ユニット1への制御信号を分岐入力とし、この分岐入力された制御信号の値とその制御信号に対して定められている正常範囲とを比較し、その比較結果を制御ユニット1に出力する。
【0027】
この実施の形態において、比較回路6における制御信号の正常範囲は、5〜19mAとして定められているものとする。すなわち、比較回路6に対して、下限閾値として5mAが設定され、上限閾値として19mAが設定されているものとする。
【0028】
制御ユニット1は、比較回路6より制御信号の値が正常範囲を逸脱している旨の比較結果が送られてきた場合、制御信号が示す値(設定開度θsp)と弁開度信号が示す値(実開度θpv)との偏差に拘わらず、電空変換器2への電流信号(調整電流)Ioを強制的に調整して零とする。これにより、ポジショナ200からの出力空気圧Poutが実質的にゼロ近くまで低減され、調節弁300が強制的に全閉とされる。
【0029】
制御ユニット1における電流信号(調整電流)Ioの零への調整は、制御ユニット1が有している通常の機能、すなわち制御信号が示す値(設定開度θsp)と弁開度信号が示す値(実開度θpv)との偏差に応じて電流信号(調整電流)Ioの値を連続的に変化させる機能を利用して行われる。
【0030】
したがって、本実施の形態のポジショナ201では、従来のポジショナ200のように制御ユニット1からの電空変換器2への電流信号(調整電流)Ioの供給通路に電子スイッチを配置する必要がなく、電子スイッチの破損による影響を受けないし、コストアップも避けられる。
【0031】
このようにして、本実施の形態のポジショナ201では、調整電流のループに電子スイッチを配置することなく、ソフトウェアに依存しない緊急遮断機能を得ることができるようになり、信頼性が高まり、コストダウンも図られるものとなる。
【0032】
図2に図1に示したポジショナ201の制御ユニット1内の構成を示す。図2において、入力端子T1,T2には、4〜20mAの制御信号(直流の電流信号)が入力される。ツェナーダイオードZD1は、抵抗RAを介して入力端子T1,T2に接続されており、CPU1−1等の内部回路用の電源電圧V1を生成する。コンデンサCBは、電源電圧V1のデカップリング回路で、電源電圧V1とグランドGND間でのエネルギーの移動や帰還を防止する。
【0033】
電流検出回路1−2は、入力端子T1,T2に入力された制御信号の値を検知するもので、この検知した制御信号の値はA/D変換器1−3および比較回路6に送られる。CPU1−1は、調節弁300の開度制御を行うもので、メモリM1にPID制御等の制御プログラムが格納されている。D/A変換器1−4は、CPU1−1の制御出力がデジタル信号であるのをアナログ信号に変換する。
【0034】
駆動回路1−5は、制御用トランジスタQ1を備え、D/A変換器1−4から送られてきたアナログ信号を増幅やインピーダンス変換して電流信号(調整電流)Ioとし、電空変換器2に供給する。センサインターフェイス回路1−6は、開度センサ4からの弁開度信号を処理して、A/D変換器1−3に送る。A/D変換器1−3は、電流検出回路1−2から送られてくる制御信号の値と、センサインターフェイス回路1−6から送られてくる弁開度信号の値をデジタル信号化してCPU1−1に送る。
【0035】
図3に比較回路6の回路構成を電流検出回路1−2、D/A変換器1−4、駆動回路1−5などの他の回路構成と合わせて示す。D/A変換器1−4は、抵抗R1とコンデンサC1とオペアンプOP1とを備え、CPU1−1からの制御出力(デジタル信号)を電圧信号(アナログ信号)Voに変換する。駆動回路1−5は、制御用トランジスタQ1と抵抗R3とを備え、D/A変換器1−4からの電圧信号Voに応じた電流信号(調整電流)Ioを生成し、電空変換器2の励磁コイルCLに供給する。
【0036】
電流検出回路1−2は、オペアンプOP2よりなるバッファ回路として構成され、抵抗RAを流れる電流Iinの値に応じた電圧Viを生成する。比較回路6は、第1のコンパレータCP1と、第2のコンパレータCP2と、ショットキーダイオードD1およびD2とから構成されている。比較回路6において、コンパレータCP1の反転入力端には基準電圧Vref1が設定され、コンパレータCP2の非反転入力端には基準電圧Vref2が設定され、コンパレータCP1の非反転入力端およびコンパレータCP2の反転入力端には電流検出回路1−2が検出する電流Iinの値に応じた電圧Viが入力される。ショットキーダイオードD1およびD2は、そのカソードをコンパレータCP1,CP2側として、コンパレータCP1,CP2の出力端とD/A変換器1−4からの駆動回路1−5への電圧信号Voの出力ラインとの間に接続されている。
【0037】
図4を用いて図3に示した回路構成の動作を説明する。この回路構成において、抵抗RAに流れる電流Iinは上位装置100からの制御信号の値を示す。本実施の形態では、この制御信号の正常範囲を5〜19mAとしており、すなわち下限閾値を5mA、上限閾値を19mAとしており、これに対応して比較回路6に対する基準電圧Vref1をVref1=1Vとして、基準電圧Vref2をVref2=4Vとして設定している。
【0038】
制御信号の値が5〜19mAである場合、電流検出回路1−2が検出する電流Iinの値に応じた電圧Viは、1Vから4Vの間で変化する(1V≦Vi≦4V)。この場合、コンパレータCP1,CP2の出力Vcmp1,Vcmp2が共に「Hi」レベルとなり、D/A変換器1−4からの電圧信号Voが駆動回路1−5へ与えられ、駆動回路1−5はD/A変換器1−4からの電圧信号Voに応じた電流信号(調整電流)Ioを生成する。
【0039】
これに対して、制御信号の値が5mAを下回ると、電流検出回路1−2が検出する電流Iinの値に応じた電圧Viが1Vを下回り、コンパレータCP1の出力Vcmp1が「Lo」レベルとなる。このため、D/A変換器1−4からの駆動回路1−5への電圧信号Voが強制的に零とされ、駆動回路1−5が生成する電流信号(調整電流)Ioが零となる。
【0040】
また、制御信号の値が19mAを上回ると、電流検出回路1−2が検出する電流Iinの値に応じた電圧Viが4Vを上回り、コンパレータCP2の出力Vcmp2が「Lo」レベルとなる。このため、D/A変換器1−4からの駆動回路1−5への電圧信号Voが強制的に零とされ、駆動回路1−5が生成する電流信号(調整電流)Ioが零となる。
【0041】
なお、この実施の形態では、制御信号の正常範囲を5〜19mAとしたが、これはあくまでも一例であり5〜19mAに限られるものではない。例えば、正常範囲を5mA以上として定めたり、正常範囲を19mA以下として定めたりするなどしてもよい。正常範囲を5mA以上とする場合には、図3に示した比較回路6の回路構成において、コンパレータCP2およびショットキーダイオードD2を省略すればよく、正常範囲を19mA以下とする場合には、コンパレータCP1およびショットキーダイオードD1を省略すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明のポジショナは、調節弁の開度を制御する機器として、プロセス制御など様々な分野で利用することが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1…制御ユニット、2…電空変換器、3…パイロットリレー、4…開度センサ、6…比較回路、7…操作器、1−1…CPU、1−2…電流検出回路、1−3…A/D変換器、1−4…D/A変換器、1−5…駆動回路、1−6…センサインターフェイス回路、ZD1…ツェナーダイオード、RA…抵抗、CP1,CP2…コンパレータ、D1,D2…ショットキーダイオード、Q1…制御用トランジスタ、100…上位装置、201…ポジショナ、300…調節弁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位装置から送られてくる制御信号と、調節弁からフィードバックされてくる弁開度信号とを入力とし、前記制御信号が示す値と前記弁開度信号が示す値との偏差を求め、この偏差に応じてその値を連続的に変化させて調整した電流信号を出力する制御部と、前記制御部からの電流信号を空気圧信号に変換する電空変換部とを備え、前記電空変換部からの空気圧信号に基づいて前記調節弁の操作器へ出力空気圧を供給するポジショナにおいて、
前記上位装置からの前記制御部への制御信号を分岐入力とし、この分岐入力された制御信号の値とその制御信号に対して定められている正常範囲とを比較し、その比較結果を前記制御部に出力する比較回路を備え、
前記制御部は、
前記比較回路より前記制御信号の値が正常範囲を逸脱している旨の比較結果が送られてきた場合、前記電空変換部への電流信号を前記偏差に拘わらず強制的に調整して零とする
ことを特徴とするポジショナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−88917(P2013−88917A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226986(P2011−226986)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000006666)アズビル株式会社 (1,808)
【Fターム(参考)】