説明

ポスト・ディスチャージのプラズマによる殺菌機器及び方法

【解決手段】 ポスト・ディスチャージ殺菌装置と方法
この発明は、対象物(19)、特に医療器具類又は外科器具類の殺菌のために用いられる装置に関する。この発明の装置は、電界におかれるガスの流れかガス状プラズマを発生させることができる形式のものである。この発明によれば、生じたポスト・ディスチャージ・フローは、処理対象物の表面に接触される。この装置は、前記ガス流が窒素のみからなることを特徴とする。さらに、この装置は、処理の間、前記対象物を少なくとも60℃の温度に加熱できる前記対象物の加熱手段を備えている。この発明は、また、前記装置の使用方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、殺菌機器に関し、この発明が特に意図しているものは、内科又は外科器具又は装置である。この発明は、また、そのような機器の使用方法にも関している。
【0002】
医療の世界においては、オートクレーブにより殺菌されるのが通常であり、オートクレーブにおいては、殺菌されるべき器具類は、規則によりきめられたサイクルで所定の時間にわたり120℃のオーダーの所定の高温度で処理される。先ず最初に留意すべきは、オートクレーブは、体積の小さなものの殺菌処理に限られている点で、例えば、透析槽や歯科治療ユニットのような装置のチューブ類の殺菌を確実に行うために使用することは除かれている。さらに、新しい近代的な外科手術器具と装置に100℃以上の温度をかけると、例えば、通常特に熱に感じやすい剛性ポリマー素材で作られたパーツ類を備える特にもろい物体又はアクセサリー類を殺菌すると数多くの課題と障害が生じる。
【0003】
この理由で、最近では、低温で殺菌できる方法に向かう傾向になっている。
【0004】
これらの方法の内、ガス状プラズマに頼るものは、さらに一層特に保持されている。これらの技術において、殺菌特性自体を有していないガスが使用されているが、このガスは、イオン化と電離を誘発するに十分高い電界強度の電界におかれ、その結果、イオンと電子とで構成されるプラズマが得られる。このプラズマは、高い殺菌特性をもちこの特性で医療、外科器具類の殺菌を確実にするようになっていることが分かっている。この目的のために、このようにして作られたプラズマは、処理室内におかれ、存在している滅菌したい器具へ導入される。
【0005】
しかしながら、プラズマは、殺菌特性が優秀であるにしても、特に合成プラスチックマテリアルズのようなある種のマテリアルズを変質させてしまう欠点もまた有していることが知られており、多数の医療器具又は外科器具類の殺菌には使用されない。
【0006】
さらにまた、プラズマの下流で作られたガス、以下“ポスト・ディスチャージガス(post-discharge gas)”という、が滅菌特性をもつことも知られている。プラズマの後尾で作られ、最早電界作用を受けないから、前記プラズマを構成する電子とイオンとが前記ガスの再結合し、チューブの壁に拡散した後に消滅する。
【0007】
特許WO 00/72889は、一例として、特にプラズマを構成するガスとして酸素と窒素の混合体を使用する滅菌方法を提案している。この技術によると、前記ポスト・チャージガスにおける原子状酸素の存在により、特に歯科用ハンピース類、超音波装置、内視鏡、カテーテル、ジョイント、モータ又は種々の装置のような器具の一部であるかは問題として、外科領域に小のポリマー類を酸化させてしまう作用をもつ。
【0008】
さらに、ガス状プラズマが生成される間、原子状酸素と原子状窒素の相互作用の結果、紫外線が放射され、その殺菌作用がポスト・ディスチャージガスそれ自体の作用に付加される。しかしながら、紫外線による滅菌作用は、前記装置の滅菌力を改善する点で有利な反面、紫外線の効果が滅菌処理のアグレッシブな性質に付加される点で深刻な欠点を露呈している。
【0009】
この発明の目的は、処理工程において酸素と紫外線が放射されないようにするプラズマを用いる低温度の殺菌装置を提供することで前記の欠点を克服する点にあり、これによって、酸化現象と紫外線に敏感なマテリアルズからなる殺菌すべき装置とアクセサリー類の完全さを保つことを可能とし、さらに、これで前記装置の効率を全く低下しないようにできるようにしたものである。
【0010】
かくして、この発明は、対象物、特に医療又は外科器具類の殺菌を目的とする装置を目的とし、該装置は、電界におかれるガスの流れからポスト・ディスチャージフローが生じ、これが処理すべき対象物の表面に接触するようになるガス状プラズマを作り出すタイプのものであって、以下の点を特徴とするものである:
−前記ガスの流れは、窒素のみによって構成されており、
−前記装置は、前記対象物を処理工程の間、後者に合うように少なくとも60℃の温度に加熱する手段を備えている。
【0011】
ガス状プラズマから生じるポスト・ディスチャージフローは、前記対象物が配置されている殺菌チャンバへ導入されることが好ましい。この殺菌チャンバの壁は、例えばガラス及び/又はセラミックス及び/又はポリマー類のような窒素原子と再結合するキャパシティが低いもので構成されている。殺菌される対象物は、金属のホルダーに配置されるもので、このホルダーの性質は、窒素原子の再結合の作用で、発熱し、該ホルダーに納めた対象物を確実に加熱するようになっているものである。この対象物ホルダーは、特には真鍮で作られていて、それ自体の加熱手段が設けられていてもよい。
【0012】
電界は、マイクロ波発生器により得られることが好ましいが、直流又はパルス化放電又は無線周波数により得ることもできる。
【0013】
この発明の実施例においては、殺菌チャンバは、オートクレーブで構成されており、このオートクレーブは、殺菌対象の器具類を加熱する手段を構成することができる。
【0014】
さらには、プラズマ発生に適した手段を前記オートクレーブのドア内に収容することができる。
【0015】
この発明の変形の実施例においては、殺菌チャンバ内に納められた対象物の加熱は、該チャンバの壁により少なくとも部分的に確実におこなわれるもので、この目的のために、窒素原子の再結合で発熱するマテリアウで構成されている。対象物の加熱は、前記殺菌チャンバに付加的加熱手段、特に電気加熱手段を設けることで確実なものになる。
【0016】
この発明の特に有利な点は、装置のチューブ類及び内部キャビティ,さらには、例えば、歯科用処置ユニット、透析装置などのような大形の装置であっても確実に殺菌できる点である。この目的のために、ポスト・ディスチャージフローを該装置のオリフィスを介して射出したり、前記装置のチューブ類及び内部キャビティを経て射出するもので、このフローは、例えば、前記装置のオリフィス類の別のオリフィスを介して吸引されるようになっている。
【0017】
より小形で、処置チャンバ内に納められるいくつかの装置に対しては、前記ポスト・ディスチャージフローは、処置チャンバ並びに前記装置のオリフィスを介して前記装置の両者に導入され、さらに、前記処置チャンバおよび第2のリフィスを経て前記装置の両方から例えば吸引により排出できる。
【0018】
この発明は、また、対象物、特に、医療器具類又は外科器具類を殺菌する方法を目的とするものであり、この方法においては、ガスの流れとこの流れ空に起因するポスト・ディスチャージフローに対する電界の作用によりつくられたプラズマが処理すべき対象物の表面に接触するものであって、以下の点を特徴とする:
【0019】
−窒素のみをガスの流れとして使用される、
−処理すべき対象物を少なくとも60℃の温度に加熱する。
【0020】
この発明によれば、処理の間、前記器具類の温度を上げることができ、これには、前記対象物のホルダーを加熱したり、殺菌チャンバを加熱したりして温度を上げることができるが、前記対象物ホルダーの表面又は殺菌チャンバの表面にポストディスチャージガスの原子を再結合することでよい。
【0021】
実際には、純粋な窒素のポスト・ディスチャージにより作られる窒素原子は、処理すべき対象物の表面に原子再結合することで互いに反応し、これらの反応は、発熱を伴うことが知られている。このように、テストされた実験条件としては、即ち、圧力665Pa、マイクロ波発生器出力100W、フローレート 毎秒当たり1リッター、マテリアルズの表面温度は、真鍮については80℃、スチールについては55℃、アルミニウムについては60℃、チタンについては55℃、セラミックスについては40℃、そしてガラスについては37℃であることが確立されている。
【0022】
ここで、バクテリアEscherichia Coliの場合、60℃の温度がバクテリの数を窒素のポストディスチャージへ40分間曝すことにより10の数だけ減らすことに必要であった。このような方法で、器具類の性状に関係無く器具類の効果的な殺菌を確実にするために、殺菌処理の間、それらの表面を60℃の最低温度にしておくことが必要である。
【0023】
さらに、この発明によれば、窒素のみで構成されるガスフローを使用することで、プラズマ生成の間、紫外線が形成されなくなるもので、この光線は、外科器具類又は外科アクセサリー類について頻繁に使用される合成マテリアルズの一体性を損ねる作用をもつ。
【0024】
この発明の実施例を添付の図面を参照しながら限定しない例により以下に記載する。
【0025】
図1は、この発明によるガス状プラズマを使用する殺菌装置を略図的に示すものである。この装置は、窒素フローを流入させる導管1を備え、この窒素フローは、制御手段5により出力制御される2.45GHzのマイクロ波の発生器3により構成されている電界発生器の作用により真空のエンクロージャーを通過する。このようにして作られた(公知の手段で)プラズマにより発生のポストディスチャージガスは、導管9を経て処理チャンバ7へ導入される。この処理チャンバ7は、プラズマのポストディスチャージ・ゾーン内にあり、真空ポンプ11と連通している。後者は、ポストディスチャージガスを処理チャンバ7内へ引き込み、前記ガスを適当なフィルター15を備えた導管13を経て外部へ排出させるようになっている。
【0026】
処理チャンバ7は、金属製の対象物ホルダー17を備え、このホルダーで殺菌しようとする対象物19を受けるようになっている。
【0027】
対象物ホルダー17には、加熱手段21が設けてあり、この温度は、制御装置23により制御される。これらの加熱手段は、特には、電気抵抗体又は図2に示すように誘導加熱手段25により構成することができる。
【0028】
図3に示すように、前記処理チャンバは、医療器具又は外科器具類の殺菌を確実にするために使用されているようなタイプのオートクレーブで構成されることができる。
【0029】
この図において、オートクレーブ30は、エンクロージャー35により構成され、これは実質的には平行六面体の形状であって、その側面の一方が枢着ドア32により閉じられるようになっている。この枢着ドアは、プラズマ発生に必要な各種の要素を納めるに十分な厚みをもっている。このドアの正面には、前記エンクロージャーの内部へ供給しようとするポストディスチャージガスの出口になるノズル34を備えている。このノズル34の端部は、ポストディスチャージガスの流れを均一化することができる一つ又は複数の噴射部34になっていることが有利である。
【0030】
図3に示した実施例では、エンクロージャー35には、ドア35に対向する壁が設けてあり、この壁にエンクロージャー35内のポストディスチャージガスを均一化するのに役立つ“リフレクタ”36とファン38が設けてある。このような構成は、使用者が多機能オートクレーブ、即ち、オートクレーブの通常の機能とポストディスチャージガスと低温度により殺菌を行う機能とを併せもつことができる点で関心がもたれる。このようにして、殺菌すべき対象物に応じ、使用者は、殺菌のための最も適切なモードを用いることができる。
【0031】
この発明のこの変形実施例においては、前記オートクレーブを用いて殺菌すべき対象物を所望の温度にすることができる。
【0032】
実際に、殺菌特性をもつポストディスチャージガスは、従来技術が教えるような酸素原子を要求することなく、窒素のみで構成されるガス状供給流れから得ることができることが分かっている。
【0033】
窒素のみで構成されるガスフローから得られるポストディスチャージガスは、バクテリアに対し注目される殺菌作用をもつことが確立されている。
【0034】
またさらに、得られた殺菌作用のマグニチュードを使用される対象物ホルダーの性状及び殺菌作用の過程において前記ホルダーがもつ温度を結び付けていたことも分かっている。
【0035】
例えば、図1に示すような電気加熱手段を備えるスチール製の器具類のホルダーを配置し、Escherichia Coliのバクテリアポピュレーション(バクテリア個体数)に6hPaの圧力のもと純粋な窒素フローから得られたポストディスチャージガスを作用させた。
【0036】
器具ホルダーを60℃、80℃及び120℃に加熱し、5分後、10分後、15分後及び40分後それぞれで残存するバクテリアポピュレーションを測定した。図4の対応する曲線は、時間を関数としてのml当たりのバクテリアコロニーの変動を表す。
【0037】
以下の結果は、特にそれらからのものである:
曲線番号 器具ホルダーの温度(℃) 時間 減少係数

1 60 15分 10
60 40分 10
2 80 5分 10
3 120 5分 10
【0038】
このようにして、この発明によれば、品質を劣化させずに殺菌すべき対象物に与えることができる温度のレベルの関数として、作用させる殺菌モードの選択が行えることが分かる。かくして、対象になる対象物が120℃の温度に耐えることができるものであれば、わずか5分で対象物ホルダーを120℃に加熱できる点で特に迅速な処理が行える。このような場合、バクテリアポピュレーションは、10の数で減少することになる。
【0039】
80℃以上の温度に耐えることができない脆弱な対象物については、対象物ホルダーをその温度に加熱し、ついで処理を同様に5分間行うようにすると、この場合のバクテリアポピュレーションの減少係数は、10になる。しかしながら、医療器具又は外科器具類の殺菌問題においては、在来知られている技術にとって40分の殺菌時間が適した時間であることが知られていて、前記手段は、この時間の最終時点で、温度が60℃であると効率が高い10のバクテリアポピュレーションの減少が得られることを示している。
【0040】
最後に、バクテリアポピュレーションの減少が10で十分な場合で、処理時間を短縮したい場合、殺菌すべき対象物が脆弱なものであれば、対象物の加熱温度を60℃とし、処理時間を15分間にする。
【0041】
この発明は、また、装置のパーツ類の殺菌も確実に行えるもので、これらのものは、それらの性状や大きさなどにより従来の形式の殺菌装置では殺菌できない。
【0042】
図5に示すように、かくして図1に図示の殺菌装置は、内視鏡40の殺菌に適用される。このために、内視鏡入口42をコネクタ41によりプラズマ発生器3の出口に接続の導管9’へつなげると、ポストディスチャージガスが内視鏡40のチューブ類と内部キャビティにより構成された殺菌チャンバ内に生成される。内視鏡出口43も同様にコネクタ41’を介して真空ポンプ11に接続の導管9”に接続する。この発明によれば、内視鏡のキャビティ内を通過したポストディスチャージガスで内視鏡が確実に殺菌されることになる。
【0043】
注目すべきは、使用態様の点が最も関心をよぶ点であって、一方では、実施者の使い勝手がよい点、他方では、従来の形式の殺菌に必要である温度に耐えることができないマテリアルズで作られたパーツ類が表面部分にある装置の殺菌も確実に行える点である。
【0044】
図6に示すように、同じ殺菌装置を別の装置、特にファイバースコープ44に適用できる。
【0045】
当然なことであるが、この発明によれば、必要に応じて装置全体、即ち、そのチューブ類及び内部キャビティならびに外面を殺菌チャンバ7’の内部に配置して殺菌することができ、前記チャンバは、導管9’を介してプラズマ発生器3と連通しているものであって、該導管は、コネクタ41により内視鏡の入口に接続し、さらにまた、ノズル45を介してポストリャージガスが生成されている殺菌チャンバ7’の内部と連通しており、内視鏡40の出口43ならびに殺菌チャンバの内部は、図7に示すように真空ポンプ11につながっている。
【0046】
この発明による装置は、また、歯の治療ユニットのチューブ類と内部の殺菌も確実に行えるもので、前記ユニットは、その入口からポストィスチャージガスが流入し、その出口が真空ポンプにつながれているものである。
【0047】
この発明の別の特に関心をよぶ応用は、図8に示すように、透析装置の殺菌である。このように、この透析装置50は、その入口が導管9’に接続されていて、ポストディスチャージガスが流入史、その出口が真空ポンプ11につながっている。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】この発明による殺菌装置の略図。
【図2】図1に示された殺菌装置の変形実施例。
【図3】この発明による装置の変形実施例の略図。
【図4】殺菌時間を関数としてのE.Coliのバクテリアの減少と器具ホルダーの加熱温度の異なる値を示すダイアグラム。
【図5】内視鏡とファイバースコープのチューブ類と内部キャビティの殺菌に適用する、この発明による装置の二つの例の一つの略図。
【図6】内視鏡とファイバースコープのチューブ類と内部キャビティの殺菌に適用する、この発明による装置の二つの例の一つの略図。
【図7】装置の表面とチューブ類及び内部キャビティの殺菌の例を示す略図。
【図8】透析装置のチューブ類都内部キャビティの殺菌に、この発明による装置を適用した略図。
【符号の説明】
【0049】
1、9、13 導管
3 高周波発生器
5 調節器
7 処理チャンバ
11 真空ポンプ
17 試料保持器
19 対象物
23 調節器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物(19,40,42,50)、特に医療又は外科器具類の殺菌のための装置であり、該装置は、電界におかれるガスの流れからガス状プラズマを作り出すタイプのものであって、このガス状プラズマから生じるポスト・ディスチャージフローが処理すべき対象物の表面に接触するようになるものであって、以下の点を特徴とするものである:
−前記ガスの流れは、窒素のみによって構成されており、
−前記装置は、前記対象物を処理工程の間、後者に合うように少なくとも60℃の温度に加熱する手段を備えている。
【請求項2】
ガス状プラズマから生じるポスト・ディスチャージフローは、前記対象物(7,7’)が配置されている殺菌チャンバへ導入されることを特徴とする請求項1による装置。
【請求項3】
前記殺菌チャンバの壁は、窒素原子と再結合するキャパシティが低いもので構成されていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項4】
前記殺菌チャンバの壁は、ガラス及び/又はセラミックス及び/又はポリマー類により構成されていることを特徴とする請求項3による装置。
【請求項5】
前記殺菌チャンバは、オートクレーブにより構成されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一つによる装置。
【請求項6】
前記対象物を加熱する手段は、前記オートクレーブに特有の加熱手段により構成されていることを特徴とする請求項5による装置。
【請求項7】
前記対象物(19)は、金属の対象物ホルダー(17)に配置され、このホルダーの性質は、窒素原子の再結合の作用で、発熱し、該ホルダーに納めた対象物(19)を加熱するようになっていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項8】
前記対象物ホルダーは、真鍮で作られていることを特徴とする請求項7による装置。
【請求項9】
前記対象物ホルダーには、加熱手段(21)が設けられていることを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかによる装置。
【請求項10】
前記殺菌チャンバ(7)に納められている対象物(19)の加熱は、少なくとも一部が後者の壁により行われるもので、後者の壁は、窒素原子の再結合により発熱するマテリアルにより構成されていることを特徴とする請求項5から請求項9のいずれかによる装置。
【請求項11】
殺菌チャンバ(7)の壁には、付加的に、特に電気加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項2から請求項10のいずれかによる装置。
【請求項12】
殺菌することが望ましく、かつ、入口オリフィスと出口オリフィスを介して外部につながっているチューブ類と内部キャビティを備える装置(40,42,50)を殺菌する装置であって、該装置は、この装置のオリフィスを介して前記チューブ類と内部キャビテイを経て前記ポスト・ディスチャージフローを噴出し、この流れは、前記他のオリフィスから排出されることを特徴としているもの。
【請求項13】
殺菌すべき装置(40)は、同様にポストディスチャージガスが流れる処理チャンバ(7’)内に配置されることを特徴とする請求項12による装置。
【請求項14】
対象物、特に医療又は外科器具類の殺菌のための方法であり、該方法においては、ガスの流れに作用する電界によりプラズマが作られ、これから生じるポスト・ディスチャージフローが処理すべき対象物の表面に接触されるようになっていて、以下の点を特徴とする方法:
−窒素のみが前記ガスの流れとして使用され、
−処理すべき前記対象物を少なくとも60℃の温度に加熱する加熱が確実に行われること。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−527254(P2007−527254A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516334(P2006−516334)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【国際出願番号】PCT/FR2004/001640
【国際公開番号】WO2005/000366
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(505475057)ソシエテ プール ラ コンセプシオン デ アプリカシオン デ テクニク エレクトロニク−サテレク (5)
【氏名又は名称原語表記】SOCIETE POUR LA CONCEPTION DES APPLICATIONS DES TECHNIQUES ELECTRONIQUES−SATELEC
【住所又は居所原語表記】Zone Industrielle du Phare, Avenue Gustave Eiffel 17, F−33700 Merignac, FRANCE
【Fターム(参考)】