説明

ポリエーテルアルコール、及びポリウレタン合成用のポリエーテルアルコールを製造する方法

本発明は、ポリエーテルアルコールに関し、複金属シアニド(DMC)の存在下に、飽和アルキレンオキシドを、少なくとも1種の飽和OH化合物と反応させ、必要により予めアルキレンオキシドでオリゴマー化又はポリマー化した飽和OH化合物と反応させる、ことによりポリエーテルアルコールを製造する方法であって、反応中又は反応前に、酸化防止剤を添加することを特徴とする方法、及びさらにポリエーテルアルコールを処理してポリウレタンを形成する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DMC触媒を用いてポリウレタン合成に好適な高品質のポリエーテルアルコールを製造する方法、またこれらのポリエーテルアルコールからのポリウレタンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエーテルアルコールは、ポリウレタン及びポリウレタンフォームの製造のための重要な原材料である。ポリエーテルアルコールは、通常、OH官能性化合物にアルキレンオキシドを、触媒を用いて付加させることにより製造される。工業的に使用される触媒は、特に、アルカリ金属水酸化物又は複金属シアニド触媒(DMC触媒)である。DMC触媒の使用は、アルキレンオキシドの付加反応をより高速に進めることができ、不要な副生物形成をアルカリ金属水酸化物による触媒反応に比べて減少させることができるとの利点を有する。DMC触媒を用いたポリエーテルアルコールの合成法は、公知であり、例えば、特許文献1(EP−B1−0862947)、特許文献2(DD203735)又は特許文献3(WO99/51661)に記載されている。DMC触媒の使用における不利は、まずDMC触媒の感度が高いこと、次に、初期反応への誘導が困難で、長い誘導時間をもたらすことである。DMC触媒の感度は、屡々触媒活性の低下をもたらし、このためアルキレンオキシドの反応を部分的又は完全に阻害する。触媒活性が低下すると、非経済的な方法となるばかりでなく、アルコキシル化反応器内に潜在的に安全でない状態がもたらされる。さらに、触媒の量及び/又は反応温度は、活性の減少を補償するために増加しなければならない。少量の触媒(ポリエーテルアルコールのさらなる使用にも依存するが)が、生成物中に残り得るが、大量の触媒を用いた場合、複雑な精製工程を、触媒成分の除去のために行わなければならない。さらに、低下した触媒活性により、劣った品質のポリエーテルアルコール、即ち比較的大量の不純物/副生物、特に低分子化合物を含むポリエーテルアルコールが形成され、このような不純物/副生物は分離するとしても、極めて困難である。ポリウレタン又は軟質若しくは硬質のフォームを製造するために、このようなポリエーテルアルコールをさらに加工すると、同様に、品質の低下した生成物が得られる。その低品質は、例えば、ポリエーテルアルコール中に存在する副生物、特に低分子量化合物(例、ホルムアルデヒド)のガス抜けとして現れる。
【0003】
このため、触媒活性の低下を防止又は少なくとも低減できれば、DMC触媒を用いるポリエーテルアルコールの製造方法は必要性とされる。さらに、誘導時間が短いDMC触媒を用いるポリエーテルアルコールの製造方法が必要とされている。ほんの少量の触媒が必須である高品質のポリエーテルアルコールを製造するためのDMC−触媒法も必要である。これにより、触媒を除去するための後処理工程が省略できる。同様に、ポリウレタン、好ましくは硬質及び/又は軟質のフォームの製造に好適で、ほんの少量の不純物、特に低分子量化合物しか含まない高品質のポリエーテルアルコールが必要とされている。
【0004】
特許文献4(EP−B1−0090444)には、DMC触媒により製造されたポリエーテルアルコールの貯蔵安定性が、製造されたポリエーテルアルコールに通常の酸化防止剤を添加することにより増大することが述べられている。このような化合物は、特許文献4及びその中で引用された文献に多数記載されている。
【0005】
【特許文献1】EP−B1−0862947
【特許文献2】DD203735
【特許文献3】WO99/51661
【特許文献4】EP−B1−0090444
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
驚くべきことに、DMC−触媒作用による重合工程の前及び/又はその間に特定の安定化化合物を添加することにより、触媒の活性低下を減少又は防止さえ可能であり、及び/又は反応の誘導時間の相当な低減も可能であることが見いだされた。これにより、高品質なポリエーテルアルコールの製造が可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、本発明は、複金属シアニド(DMC)触媒の存在下に、飽和アルキレンオキシドを、少なくとも1種の飽和OH化合物、又は予め前記飽和OH化合物でオリゴマー化又はポリマー化されたアルキレンオキシドと反応させることにより、ポリエーテルアルコールを製造する方法を提供することにある。本発明の方法では、酸化防止剤は、反応中又は反応前に(使用するDMC触媒の質量に対して)DMC触媒より多い量(使用するDMC触媒の質量に対して)で添加する。
【0008】
さらに本発明は、1〜8のOH官能価、30〜300mgKOH/gのヒドロキシル価、好ましくは10〜1000ppmのDMC触媒濃度を有し、さらにDMC触媒の質量の少なくとも1.5倍の量の酸化防止剤を含む、上記の方法により製造されるポリエーテルアルコールを提供する。
【0009】
同様に、本発明は、下記の工程:
A)上記の方法によりポリエーテルアルコールを製造する工程、
B)工程A)で得られたポリエーテルアルコールをイソシアネート及び/又はポリイソシアネートと反応させて、ポリウレタンを形成する工程
を含むポリウレタンを製造する方法も提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明では、ポリエーテルアルコールは、1個以上のエーテル官能基及び1個以上のアルコール官能基を有する化合物である。本発明の方法で製造されるポリエーテルアルコールは、ポリウレタンの製造に使用されることが好ましい。ポリエーテルアルコールは、アルキレンオキシドをOH官能化化合物{即ち、飽和OH化合物、又は予め飽和OH化合物でオリゴマー化又はポリマー化したアルキレンオキシド(即ち、予めアルキレンオキシドでオリゴマー化又はポリマー化した飽和OH化合物)}と反応させることにより、製造され得る。ポリエーテルアルコールは、1〜8、さらに1.5〜6.5、特に2〜6の平均OH官能価を有することが好ましい。さらに、ポリエーテルアルコールは、10〜350mgKOH/g、さらに30〜300mgKOH/gのヒドロキシル価(水酸基価)を有することが好ましい。ヒドロキシル価は、標準法(参照、Roempp, Lexikon der Chemie, 第3巻, 第10版, 1852頁, Thieme Verlag 1997)により測定される。ポリエーテルアルコールは、50〜5000mPasの粘度(DIN53015に従い25℃にて測定)を有することが好ましい。
【0011】
本発明のOH官能化化合物は飽和アルコールであり;好適なOH官能化化合物は、1価、2価又は多価の、脂肪族、芳香族、鎖状、環式、直鎖及び/又は分岐の飽和アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、糖アルコール又は糖(例えば、加水分解デンプン及びグルコース・シロップ(ブドウ糖・シロップ))であることが好ましい。別の官能基を有するヒドロキシ化合物、例えば、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシアルデヒド、ヒドロキシケトン、又はアミノアルコールも、別の官能基がDMC触媒に適合している限り、同様に好適である。別の官能基は、立体障害基であることが好ましい。本発明では、立体障害は、その基に隣接する少なくとも1個の位置、好ましくは両方の位置が、アルキル基及び/又はアリール基で置換されていることを意味する。アルキル置換基が、1〜16個の炭素原子を有することが好ましく、それは、飽和の、鎖状又は環式の、分岐又は非分岐であり得る。
【0012】
2〜8個のヒドロキシル基を有するアルコール、好ましくは分岐又は非分岐のアルキル鎖又は環状脂肪族骨格の炭素原子が2〜8個である脂肪族又は脂環式アルコールが、典型的に、本発明において使用される。本発明では、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール及びトリペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース(蔗糖)、エチレングリコール及びその類似化合物(例、ジエチレングリコール)、プロピレングリコール及びその類似化合物(例、ジプロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール及び1,4−ブタンジオール、及び、ペンタンジオール及びヘキサンジオール(例、1,5−ペンタンジオール及び1,6−ヘキサンジオール)から選択される多官能アルコールが、特に好ましい。低分子量アルコール(即ち、炭素原子数1〜8個のアルコール)及び比較的高分子のアルコールの両方が好適である。同様に本発明において好適なOH化合物は、予め1種以上のOH化合物でオリゴマー化又はポリマー化されたアルキレンオキシドである。このようなオリゴマー化又はポリマー化されたOH化合物はまた、予めDMC触媒以外の触媒を用いて別に製造されている。OH化合物は、個々に或いは混合物として、アルキレンオキシド、アルキレンオキシド混合物とDMC触媒の存在下に反応させることができるが、その際、一緒に、連続的に、ブロック形態で(少しずつ)或いはランダムに反応させることができる。
【0013】
H−官能性化合物をOH化合物と一緒に使用することも可能である。H−官能性化合物は、少なくとも1個のH−官能基を有し、そしてDMC触媒の存在下、触媒を不活性化することなくアルキレンオキシド又はポリアルキレンオキシドと反応する化合物であり、飽和が好ましい。
【0014】
原則として、DMC触媒に好適な全ての飽和アルキレンオキシドを使用することが可能である。適当なアルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド及びこれらの混合物を挙げることができる。エチレンオキシド及びプロピレンオキシド、及びこれらの混合物を使用することが好ましい。
【0015】
アルキレンオキシドは、個々に或いはブロック形態で添加することができ、そして2種以上のアルキレンオキシドを使用する場合は、任意の混合比で、混合ブロックとして添加することができる。さらに、アルキレンオキシドの混合比は、合成における添加中に、連続的又は非連続的に変えることができる。活性化が起こった後、適宜、別のOH−官能性化合物を、アルキレンオキシドと平行して導入することができる(例えば、DD203734/735に記載されているように)。ポリエーテル鎖の構造は、使用されるポリエーテルアルコールにより変えることができる。従って、軟質ポリウレタンスラブストックフォームに使用されるべきポリエーテルアルコールの場合、鎖の末端が、実質的に、好ましくは全てがプロピレンオキシドから構成されるブロックを添加することが好ましい。成形される軟質ポリウレタン材料に使用されるべきポリエーテルアルコールの場合、鎖の末端が、実質的に、好ましくは全てがエチレンオキシドから構成されるブロックを添加することが好ましい。
【0016】
基本的に、DMC触媒を阻害又は汚染する機能を持たない限り、アルキレンオキシドと重合することができる飽和化合物を使用することができる。この種の好適な化合物は、例えば、無置換又は置換された(例えばハロゲン置換された)C5〜C12−オレフィンオキシド、オキセタン、ラクトン及び/又は無水物(例、メチルオキセタン、カプロラクトン、無水マレイン酸及び/又は無水フタル酸)である。
【0017】
アルキレンオキシドの反応は、ポリエーテルアルコールの製造における慣用の条件で進めることができ、それは、例えばKunststoffhandbuch, 第7巻, "Polyurethane", edited by Guenter Oertel, Carl Hanser Verlag, Munich, 1993, 第3版, 63-65頁に記載されている。その製造は、保護ガスの雰囲気下、特に窒素及び/又はアルゴン雰囲気下に行うことが好ましい。
【0018】
アルキレンオキシドの低分子量OH−官能性化合物及び/又はH−官能性化合物(特に炭素原子数2〜8個有するアルコール)への添加は、好ましくは、1〜20バール、特に2〜10バールの圧力及び60〜140℃、特に80〜130℃で行われる。
【0019】
反応の開始は、温度及び圧力の増加により示される。反応の誘導時間は、反応剤の添加時点から温度最大値又は圧力最大値に到達する時点までにおいて測定され、そして温度最大値又は圧力最大値のいずれかの発生する最初の最大値が誘導時間を決定するのに利用される。
【0020】
本発明では、従来公知のDMC触媒の全種類を基本的に使用することが可能である。下記の一般式(1)複金属シアニド触媒を使用することが好ましい:
【0021】
【化1】

【0022】
上式において、
1は、Zn2+、Fe2+、Co3+、Ni2+、Mn2+、Co2+、Sn2+、Pb2+、Mo4+、Mo6+、Mo4+、Al3+、V4+、V5+、Sr2+、W4+、W6+、Cr2+、Cr3+、Cd2+から選択される金属イオンであり、
2は、Fe2+、Fe3+、Co2+、Co3+、Mn2+、Mn3+、V4+、V5+、Cr2+、Cr3+、Rh3+、Ru2+、Ir3+から選択される金属イオンであり、
1とM2は同一でも異なっていても良く、
Aは、ハライド、ヒドロキシド、スルファート、カルボナート、シアニド、チオシアナート、イソシアナート、シアナート、カルボキシラート、オキサラート及びニトラートから選択されるアニオンであり、
Xは、ハライド、ヒドロキシド、スルファート、カルボナート、シアニド、チオシアナート、イソシアナート、シアナート、カルボキシラート、オキサラート及びニトラートから選択されるアニオンであり、
Lは、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、ポリエーテル、エステル、尿素、アミド、ニトリル、スルフィドから選択される水混和性リガンドであり、そして
a、b、c、d、g及びnが、化合物が電気的に中性となるように選択され、そして
eは、リガンドの配位数又はゼロであり、
fは、ゼロより大きい分数又は整数であるか、ゼロと等しく、
hは、ゼロより大きい分数又は整数であるか、ゼロと等しい。
【0023】
このような化合物は、一般に公知であり、例えばEP−B1−0862947に記載の方法により、水溶性金属塩の水溶液をヘキサシアノメタラート化合物(特に酸又は塩)の水溶液と混合し、及び必要により、上記2種の溶液の混合中又は混合後に、これに水溶性リガンドを添加することにより製造することができる。
【0024】
DMC触媒は、通常、固体として製造され、そのまま使用される。触媒は、基本的には、粉末又は懸濁液で使用される。しかしながら触媒を使用する当業者にとって公知の他の方法も同様に使用することができる。好適態様において、DMC触媒は不活性又は不活性でない、例えば、製造されるべき生成物又はよる中間体であり得る、懸濁媒体で、例えば、適当な手段(例、粉砕(milling))により分散される。このようにして製造された懸濁液は、適宜、当業者公知の方法(例、窒素及び/又は貴ガス等の不活性ガスを用いる又は用い無いストリッピング)により、妨害する量の水を除去した後、使用される。適当な懸濁媒体の例としては、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、アセトン、2−メチルペンタノン、シクロヘキサノン、及び本発明のポリエーテルアルコール、及びこれらの混合物を挙げることができる。触媒は、例えばEP−A−009044に記載のポリオールの懸濁液で使用することが好ましい。
【0025】
本発明のポリエーテルアルコールの合成において、基本的には、予想される最終生成物の質量に対して、5〜1000ppm、好ましくは10〜500ppmのDMC触媒が使用される。
【0026】
本発明では、酸化防止剤が、ポリエーテルアルコールの自然酸化を阻害するために適当な1種以上の化合物である。このため、本発明の酸化防止剤は、フリーラジカル・スカベンジャー及び/又は過酸化物分解剤及び/又は金属イオン不活性化剤である。これらは、基本的には、ポリエーテルアルコールの貯蔵安定性を増大させるために使用される化合物である。酸化防止剤は、有機化合物であることが好ましい。さらに、本発明の酸化防止剤は、ポリエーテルのDMC−触媒採用による合成に適当な化合物である。本発明の好適な酸化防止剤は、下記グループ:
(i)立体障害フェノール、及び/又は
(ii)N,N−二置換ヒドロキシルアミン、及び/又は
(iii)環式アミン、及び/又は
(iv)ジアリールアミン、及び/又は
(v)有機ホスフィット及びホスホニット、及び/又は
(vi)N,N−置換ヒドラジン化合物及びシュウ酸のアミド化合物、及び/又は
(vii)ラクトン
から選択される1種以上の化合物である。
【0027】
グループ(i)の化合物の例としては、
(i)a: トコフェノール、例えばα−トコフェノール、β−トコフェノール、γ−トコフェノール、δ−トコフェノール、及びこれらの混合物;
(i)b: フェノール環の少なくとも2個の位置(好ましくは少なくとも2位及び4位の位置)がアルキル基により置換されたフェノールであり、そのアルキル基は鎖状、分岐又は環式で良く、炭素原子数は1〜16個が好ましい。このようなフェノールの例は、トリアルキル化モノフェノールで、例えば:
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、鎖状のノニルフェノール又は側鎖が分岐したノニルフェノール(例、2,6−ジノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール、及びこれらの混合物を挙げることができる;
(i)c: アルキルチオフェノール:
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール、及びこれらの混合物;
(i)d: ジフェノールのチオエーテル、例えば、各フェノール単位が、環の2個又は3個の位置でアルキル基を有する化合物で、そのアルキル基は、鎖状、分岐又は環式で良く、炭素原子数は1〜16個が好ましい。例えば:
2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジsec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド、及びこれらの混合物;
(i)e: アルキリデンビスフェノール、例えば各フェノール単位が、環の2個又は3個の位置でアルキル基を有し、さらに別の置換基を有していても良い化合物で、前記アルキル基は、鎖状、分岐又は環式で良く、炭素原子数は1〜16個が好ましい。例えば、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α、α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチラート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン、及び、さらに例えば、メチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、オクタデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド(cinnamide))、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドキシ桂皮酸)メタン、2,2’−オキサミドビス[エチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート及びこれらの混合物、を挙げることができる。
【0028】
グループ(ii)の化合物としては、例えば、
N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化獣脂(tallow)脂肪アミンから得られるN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0029】
グループ(iii)の化合物としては、例えば、
窒素官能基に隣接するアルキル化された環式2級アミン、例えばアルキル化ピペリジン(例、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバカート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバカート)及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0030】
グループ(iv)の化合物としては、例えば、
ジフェニルアミン、ブチルジフェニルアミン、オクチルジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロピル−N,N−ジフェニルアミン、4−ジメチルベンジル−N,N−ジフェニルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0031】
グループ(V)の化合物としては、例えば、
アルキル及び/又はホスフィット及びホスホナート、例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリスリチルジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスフィット、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスフィット、ビスイソデシルオキシペンタエリスリチルジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスフィット、ビス(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスフィット、トリステアリルソルビチルトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ジフェニレンジホスフィット、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン(dioxaphosphocin)、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチルジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0032】
グループ(vi)の化合物としては、例えば、
N,N’−置換又は二置換のヒドラジン誘導体、シュウ酸のアリール化ジアミド及び/又はアリール化サリチル酸誘導体、例えば:N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)(シュウ酸ジヒドラジド)、オキサニリド(oxanilide)、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ビス(フェニルヒドラジド)、N,N’−ジアセチル(アジピン酸ジヒドラジド)、N,N’−ビス(サリチロイル)(シュウ酸ジヒドラジド)、N,N’−ビス(サリチロイル)(チオプロピオン酸ジヒドラジド)及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0033】
グループ(vii)の化合物は、例えば、EP−A1−1291384及びEP−B1−0644190に記載のベンゾフラノンを挙げることができる。
【0034】
酸化防止剤は、一度に全て、或いは段階的に添加することができる。同様に、複数の酸化防止剤を、個々に、段階的に又は全て一度に添加することが可能である。グループ(i)〜(vii)の一グループ内の混合物、或いは種々のグループの化合物の混合物から作製された酸化防止剤も同様に好適である。
【0035】
後処理工程における分離が簡単であるか、及び/又は(酸化防止剤が)ポリエーテルアルコール内に残っていても、酸化防止剤を除去する後処理工程無しに方法を実施することができるように、ポリウレタンの合成に好適である酸化防止剤が好ましい。
【0036】
酸化防止剤は、アルキレンオキシドと1種又は複数種のOH化合物とのDMC−触媒作用による反応の前に添加される。添加は、外部加熱の結果として又は放出熱の結果として、50℃を超える温度が発生する処理工程の前に実施することが好ましい:このような工程は、特に(a)OH化合物を添加する工程、(b)DMC触媒を添加する工程、(c)DMC触媒を粉砕する工程、(d)懸濁媒体を除去する工程、(e)水を除去する工程、(f)アルキレンオキシドを添加する工程、(g)アルキレンオキシドをOH化合物と反応させる工程である。次の処理工程の直前に酸化防止剤を添加することが好ましい:その工程は、DMC触媒を導入する工程、OH化合物を導入する工程、アルキレンオキシドを導入する工程、もし存在するなら、不活性又は不活性でない懸濁媒体を用いた固体DMC触媒を粉砕する工程、懸濁媒体を除去する工程、水を除去する工程である。
【0037】
酸化防止剤は、製造されるべきポリエーテルアルコールの質量に対して、化合物当たり10〜4000ppm、好ましくは化合物当たり20〜3000ppmの量で使用することができる。酸化防止剤は、合計量がDMC触媒より多い量で使用される。用語”量”は、触媒の質量である。使用される触媒の質量を基準にして、酸化防止剤のDMC触媒に対する質量比が1より大きいことが好ましい。酸化防止剤の量は、使用される触媒の少なくとも1.5倍、好ましくは1.5〜1000倍、最も好ましくは2〜500倍の量で使用することが望ましい。
【0038】
適宜、別の及び/他の酸化防止剤を、生成物の貯蔵及びさらなる処理のために、当業者に慣用の量で、使用することができる。
【0039】
本発明に従い製造されるポリエーテルアルコールは、ポリウレタン、例えば硬質又は軟質のフォーム、埋封組成物、コーティング又は架橋剤の形態のポリウレタンを製造するために使用することが好ましい。ポリウレタンは、それ自体公知の方法により、ポリエーテルアルコールとイソシアネート又はポリイソシアネートと反応させることにより製造することができ、その方法は、例えばKunststoffhandbuch, 第VII巻, "Polyurethane", 1993, 第3版, edited by Guenter Oertel (Carl Hanser Verlag, Munich)に記載されている。ポリウレタンの所望の性質に従い、本発明のポリエーテルアルコールを単独で使用するか、或いはイソシアネート基に反応性のある少なくとも2個の水素原子を有する他の化合物と共に使用することが可能である。ポリイソシアネートとの反応のために、イソシアネート基に反応性の少なくとも2個の水素原子を有し、本発明のポリエーテルアルコールと一緒に使用することができる化合物しては、ポリエステルアルコール、及び適宜、鎖延長剤及び架橋剤として公知である、62〜1000g/モルの分子量を有する2官能又は多官能アルコール及びアミンを挙げることができる。触媒、発泡剤及び慣用の助剤及び/又は添加剤を使用することも可能である。
【0040】
本発明を下記の実施例により説明する。
【実施例】
【0041】
[実施例1](比較例)
EP−B1−0862947の実施例1に記載のように製造された0.03gのDMC触媒(150ppmに相当)を、10gの、分子量(Mw)400g/molのポリプロピレングリコール(以下PPG400と呼ぶ)に添加し、そしてUltra-Turrax T25分散装置(IKA社製)により分散させた。さらなる120gのPPG400を添加し、その混合物を、再びUltra-Turraxを用いて5分間均質化させた。このPPG400/DMC混合物をその後撹拌オートクレーブに移し、100℃、3mbarで2時間真空排気した。次いで、70gのプロピレンオキシドを130℃で導入した。温度及び圧力が上昇した後、その最大値を記録し、そして、それから、触媒の活性度の尺度として機能する反応の誘導時間を、決定した。誘導時間を決定するために選択された点は、最初の最大値(温度の最大値又は圧力の最大値)に到達した時期である。プロピレンオキシドが全て反応した(それは圧力が一定レベルに降下することにより分かる)後に、オートクレーブを窒素により不活性化させ、ポリエーテルアルコールをオートクレーブより抜き取り、分析した。
【0042】
[実施例2]
実施例1の手順を、0.2g(1000ppm)の2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を、オートクレーブの真空排気段階の直後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0043】
[実施例3]
実施例1の手順を、0.2g(1000ppm)のBHTを、オートクレーブの真空排気段階の前に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0044】
[実施例4]
実施例1の手順を、0.2g(1000ppm)のα−トコフェロール(tocopherol)を、オートクレーブの真空排気段階の後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0045】
[実施例5]
実施例1の手順を、0.1g(500ppm)のN,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミンを、オートクレーブの真空排気段階の後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0046】
[実施例6]
実施例1の手順を、0.1g(500ppm)のトリフェニルホスフィットを、オートクレーブの真空排気段階の後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0047】
[実施例7]
実施例1の手順を、0.5g(2000ppm)のN,N−ジフェニルオキサミドを、オートクレーブの真空排気段階の後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0048】
[実施例8](比較例)
実施例1の手順を、反応を0.005g(25ppm)のDMC触媒を用いて行った以外同様に実施した。
【0049】
[実施例9]
実施例8の手順を、0.05g(250ppm)のBHTを、オートクレーブの真空排気段階の直後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0050】
[実施例10]
実施例8の手順を、0.05g(250ppm)のBHTを、オートクレーブの真空排気段階の前に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0051】
[実施例11]
実施例8の手順を、0.01g(50ppm)のBHTを、オートクレーブの真空排気段階の直後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。
【0052】
[実施例12](比較例)
20Lの撹拌タンク反応器に、3200gのグリセロールプロポキシラート(約1000g/molの平均モル質量)を、11gの5.53%濃度のDMC触媒懸濁液と混合し、その混合物を120℃、約40mbarの真空下で、水分含有量が0.02%未満になるまで脱水した。次いで、約400gのプロピレンオキシドを導入し、反応の開始を待った。それは、温度の短時間の増加及び反応器圧力の急速降下により、21分後に知ることができた。次いで、14910gのプロピレンオキシド及び1940gのエチレンオキシドの16450gの混合物を、2.5時間に亘って計量導入した。一定の反応器圧力に到達した後、未反応モノマー及び他の揮発性成分を減圧下に留去し、生成物を取り出した。得られた無色のポリエーテルアルコールは下記の特性を有するものであった:OH価:49.4mgKOH/g、酸価:0.053mgKOH/g、水分含有量:0.011%、粘度(25℃):716mPas、Mw:4704g/mol、D:1.381。
【0053】
[実施例13]
実施例12の手順を、10gのBHT(最終量の500ppm)を、オートクレーブを不活性化した後に反応混合物に添加した以外同様に実施した。反応の開始はわずか3分後に記録された。得られた無色のポリエーテルアルコールは下記の特性を有するものであった:ヒドロキシル価(OH価):48.2mgKOH/g、酸価:0.027mgKOH/g、水分含有量:0.009%、粘度(25℃):543mPas、分子量(Mw):3844g/mol、密度(D):1.101。
【0054】
実施例1〜11の結果を表1に示す。
【0055】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複金属シアニド(DMC)触媒の存在下に、飽和アルキレンオキシドを、少なくとも1種の飽和OH化合物、又は予め前記飽和OH化合物でオリゴマー化又はポリマー化されたアルキレンオキシドと反応させることにより、ポリエーテルアルコールを製造する方法であって、
反応中又は反応前に、酸化防止剤を、DMC触媒より多い量(使用するDMC触媒の質量に対して)で添加することを特徴とする方法。
【請求項2】
酸化防止剤を、合計量が使用するDMC触媒の質量の少なくとも1.5倍の量で使用する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
酸化防止剤が、立体障害フェノール、N,N−二置換ヒドロキシルアミン、立体障害二級環式アミン、ジアリールアミン、有機ホスホン酸誘導体、N,N−置換ヒドラジン化合物、オキサミド化合物、ベンゾフラン及びラクトンから選択される請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
酸化防止剤を、製造されるべきポリエーテルアルコールの質量に対して、7〜4000ppmの濃度で使用する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
酸化防止剤を、下記の工程(a)〜(g):(a)OH化合物を添加する工程、(b)DMC触媒を添加する工程、(c)DMC触媒を粉砕する工程、(d)懸濁媒体を除去する工程、(e)水を除去する工程、(f)アルキレンオキシドを添加する工程、(g)アルキレンオキシドをOH化合物と反応させる工程、の内の一つの工程の直前に添加する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
複金属シアニド触媒の量が、製造されるべきポリエーテルアルコールの質量に対して、5〜1000ppmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ヒドロキシル価が10〜350mgKOH/gのポリエーテルアルコールを得る請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
OH官能価が1〜8のポリエーテルアルコールを得る請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
1〜8のOH官能価、30〜300mgKOH/gのヒドロキシル価、10〜1000ppmのDMC触媒濃度を有し、さらにDMC触媒の質量の少なくとも1.5倍の量の酸化防止剤を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法により製造されるポリエーテルアルコール。
【請求項10】
下記の工程:
A)請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法によりポリエーテルアルコールを製造する工程、
B)工程A)で得られたポリエーテルアルコールをイソシアネート及び/又はポリイソシアネートと反応させて、ポリウレタンを形成する工程
を含むポリウレタンを製造する方法。

【公表番号】特表2007−529585(P2007−529585A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503291(P2007−503291)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【国際出願番号】PCT/EP2005/002848
【国際公開番号】WO2005/090440
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】