説明

ポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体およびその製造方法

【課題】架橋ポリオレフィン系樹脂や発泡体を再生した樹脂を用いて外観上、機械的特性上に優れた高品位の架橋発泡体を提供することにある。
【解決手段】少なくともポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)を含むポリオレフィン系樹脂(B)に、ポリテトラフルオロエチレンを配合した樹脂組成物からなることを特徴とするポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリオレフィン系樹脂架橋発泡体にポリオレフィン系樹脂架橋物を熱可塑化した再生物を配合する再生樹脂架橋発泡体およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、企業の生産活動において排出される廃棄物は法律による規制強化がなされ、廃棄物削減活動が推進されている。廃棄物削減において効果的な方法が再利用であり、究極的には製品製造時発生する廃棄物を再度製品に還元することが理想である。ポリオレフィン系架橋発泡体においても、このような検討は過去から成され、架橋ポリエチレンを500μm以下まで粉砕した後、高密度ポリエチレン、もしくは直鎖状低密度ポリエチレン80〜60重量%と粉砕した架橋ポリエチレン20〜40重量%とを混合、ペレタイズし、再利用可能な樹脂組成物を得る方法が開示されているが(特許文献1参照)、均一に架橋構造を崩壊することが困難であり、架橋発泡体に再利用した場合、部分的に残存した架橋構造部が表面不良や気泡構造の不均一といった問題を生じる原因となり良好な架橋発泡体が得られない問題がある。また、ポリオレフィン架橋材を架橋切断剤とともに加熱し、前記架橋結合を架橋切断剤により切断し成形可能な熱可塑性樹脂に再生する方法が開示されているが(特許文献2参照)、再度架橋発泡体を製造するために必要なMRRをコントロールすることが困難であり、架橋発泡体に適したMFRの樹脂に再生することが困難な問題がある。また、部分的に架橋したポリエチレンを220 〜420 ℃の温度、及び37Kw・h/kg以上の比エネルギーで溶融状態にて練成する方法で得られた再生樹脂とポリエチレン樹脂を混合し再利用する方法が開示されているが(特許文献3参照)、この方法では高温化で高剪断力を与えるため、架橋したポリエチレンの分子鎖をランダムに切断するため低分子領域の成分が増加し、このため再加工時の分離滞積や著しい物性低下が生じる問題がある。
【特許文献1】特開平09−157467号公報
【特許文献2】特開平10−086152号公報
【特許文献3】特開平05−98089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、架橋ポリオレフィン系樹脂や発泡体を再生した樹脂を用いて外観上、機械的特性上に優れた高品位の架橋発泡体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる課題を解決するために、次の手段を採用するものである。即ち、
少なくともポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)を含むポリオレフィン系樹脂(B)に、ポリテトラフルオロエチレンを配合した樹脂組成物からなることを特徴とするポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体である。
【発明の効果】
【0005】
本発明の樹脂組成物を用いることで外観上、機械的特性上に優れた高品位ポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体とすることが可能であり、これによりマテリアルリサイクルが可能となり、工業的価値も大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の再生樹脂架橋発泡体に用いるポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)とはポリオレフィン系樹脂架橋組成物、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の少なくともいずれかを熱可塑化したものからなり、かかるポリオレフィン系樹脂架橋組成物、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体とは例えばポリオレフィン系架橋発泡体の製造過程で発生する架橋を施した樹脂組成物や発泡体等の製品に含まれない廃材等である。
【0007】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)の製造方法は特に限定されないが、例えばポリオレフィン系樹脂架橋組成物やポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を単軸押出機、2軸押出機等の押出機を用い、樹脂融点以上の温度で1回以上好ましくは2回以上押出し架橋構造を破壊して樹脂再生物とする方法が例示される。
【0008】
ポリオレフィン系樹脂架橋組成物やポリオレフィン架橋発泡体のゲル分率は樹脂再生物とする時の製造方法に関与し、ゲル分率が低いほど加熱温度を低く設定することが可能であり、また押出回数を少なくすることができるため、再生樹脂の物性低下を抑えることが可能となる。かかるゲル分率は1〜80%が好ましく更には5〜60%が好ましい。ゲル分率が1%未満であれば架橋発泡体を製造することは困難であり架橋発泡体の廃材として発生することはなく、また未架橋樹脂と同等の樹脂特性を有しするため本発明を用いる必要はない。一方、ゲル分率が80%を超える場合であれば樹脂再生物とする時の加工温度を高温化する必要や押出回数を増加する必要があり、温度や剪断による樹脂の劣化が著しくなる場合があり、ポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体とした際に外観不良や機械的特性が低下する場合がある。
【0009】
ここで示すゲル分率とは細かく裁断したポリオレフィン系樹脂架橋組成物やポリオレフィン架橋発泡体0.1gを100メッシュの金網に入れ、金網を攪拌しながら130℃のテトラリン中で3時間抽出した残量物をアセトンで洗浄し、120℃の熱風オーブンで1時間乾燥した抽出残量を次式により求めたものである。
【0010】
ゲル分率=〔(0.1−抽出残量)/0.1〕×100 (%)
樹脂再生物のメルトフローレート(以下MFRと記す。)は主に押出回数で調整することができ、押出回数を多くするとMFRを大きくすることができる。
【0011】
上記方法にて得られる樹脂再生物のMFRは0.5〜30g/10分が必要である。MFRが0.5g/10分未満であると再生樹脂架橋発泡体を製造する際、押出機等で溶融混練したとき熱分解型化学発泡剤の分解頻度が著しく多くなるため良好な再生樹脂架橋発泡体が得られない場合があり、一方、30g/10分を越えると押出機等で熱分解型化学発泡剤の分解なく溶融混練することは可能であるが、樹脂の溶融粘度が低いため加熱発泡時、発泡ガスの逃散や気泡膜破れのため良好な発泡体とならない場合がある。ここで示すMFRとはポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂の場合はJIS K−6922−2に、ポリプロピレン系樹脂を含む場合はJIS K−6921−2準じた測定方法で測定したものである。
【0012】
ポリオレフィン系樹脂架橋組成物やポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を効率的に押出機へ投入する前加工として粉砕機や破砕機等で粉末状やチップ状に加工する方法、減容機等を用い気体を除去する方法を用いても良い。
【0013】
単軸押出機、2軸押出機等の押出機は特に限定されないが、可塑化処理中に発生する揮発成分を除去するため、真空ベント等の脱気設備を設置することが好ましく、また押出機スクリューの長さ(L)/直径(D)比は特に制限はない。
【0014】
上記方法にて得られたポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)において、架橋構造を破壊し再度溶融成形可能な状態であることを示す指標としてポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)のゲル分率を測定することが好ましい。再度溶融成形可能なゲル分率は5%以下が好ましく、更に1%以下が好ましい。ゲル分率が5%を超えると、ポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を製造する際、加熱し各種加工を行うときに残存架橋の影響で高粘度の樹脂が存在し、溶融不良や未溶融物などの影響による押出機等での吐出不良や、加工不良、出来上がった製品の外観不良などの問題が発生する場合がある。
【0015】
上記方法で得られるポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)は高温下の押出機等で高い剪断により長鎖分岐が切断されやすく、低分子量成分が増加した樹脂となる特徴があり、この低分子量成分は、再生樹脂架橋発泡体を製造する際に良好な発泡体とならない場合がある。例えばT型口金を用いて発泡性長尺シートに成形加工する場合、T型口金先端に樹脂の低分子量成分が徐々に滞積し、これが発泡性長尺シートに付着して外観不良を発生させる場合があり、また、加熱し発泡体に成形する加工の場合、発泡前シートや発泡体の溶融張力不足による搬送不良や発泡ガスの逃散、気泡膜破れ等の製造不良や外観不良等が発生する場合がある。
【0016】
上記のような問題を解決するためにはポリテトラフルオロエチレンの配合が必要であり、加工機器等の金属との摩擦抵抗軽減や溶融混練加工、発泡加工等の加熱加工時の溶融張力付与等加工特性を向上することができ、また、発泡体を加熱した時の垂れ下がり軽減等の発泡体特性を向上することができる。
【0017】
本発明の再生樹脂架橋発泡体に用いるポリテトラフルオロエチレンとは、特に限定されないが、例えばモールディングパウダー状、ディスパージョン状、ファインパウダー状などが例示され、特にポリテトラフルオロエチレンのフィブリル化した繊維状の網目構造を、効率的かつ均一に分散するようポリオレフィン系樹脂に混合するには粉末体であることが好ましく、電子顕微鏡による測定において1次粒子の平均粒子径が0.05〜1μmであり、該1次粒子径の範囲内において、2次粒子の平均粒子径がレーザー粒度分布計の測定によって1000μm以下であることが好ましい。さらにはポリオレフィン系樹脂との分散性を向上させるように、例えばアクリル系樹脂で変性させた粉末体がより好ましい。上記2次粒子の平均粒子径1000μmを超えると、ポリオレフィン系樹脂中のポリテトラフルオルエチレンに不均一分散部分が見られ、ポリテトラフルオロエチレンの添加量によっては充分な粘度付与効果が得られない場合がある。
【0018】
ポリテトラフルオロエチレンの添加量は少なくともポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)を含むポリオレフィン系樹脂(B)100重量部に対し0.01〜5重量部の範囲が必要である。ポリテトラフルオロエチレンの添加量が0.01重量部未満であれば金属との摩擦抵抗軽減や溶融張力付与等の加工特性を十分得られず、良好な再生樹脂架橋発泡体を製造できない場合があり、一方、5重量部を越えると溶融張力が過剰となり発泡ガス逃散による発泡不足や発泡ガス圧増加による気泡崩壊等が発生し良好な再生樹脂架橋発泡体が得られない場合がある。
【0019】
本発明の再生樹脂架橋発泡体に用いるポリオレフィン系樹脂(B)とは、オレフィン系炭化水素の重合体または共重合体である。ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されないが、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体、エチレン−オクテン共重合体、低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数が4〜12のα−オレフィンとを共重合した直鎖状のポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等が例示され、それぞれ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。エチレンに共重合させるα−オレフィンについては特に限定されないが、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン等が好ましい。
【0020】
ポリオレフィン系樹脂(B)には例えばエチレンを主鎖とするポリエチレン系樹脂あるいはその共重合体などとプロピレンを主鎖とするポリプロピレン系樹脂あるいはその共重合体などがあり、MFRの測定温度は主に主鎖を形成する成分や融点に関連している。ポリオレフィン系樹脂(B)に使用する融点が100〜140℃の範囲であるエチレンを主鎖とするポリエチレン系樹脂あるいはその共重合体などは190℃で測定したMFRにおいて0.5〜30g/10分であることが好ましく、さらに、1〜10g/10分であることが好ましい。MFRが0.5g/10分未満であると再生樹脂架橋発泡体を製造する際、押出機等で溶融混練したとき熱分解型化学発泡剤の分解頻度が著しく多くなるため良好な再生樹脂架橋発泡体が得られない場合があり、一方、30g/10分を越えると押出機等で熱分解型化学発泡剤の分解なく溶融混練することは可能であるが、樹脂の溶融粘度が低いため加熱発泡時、発泡ガスの逃散や気泡膜破れのため良好な発泡体とならない場合がある。また、ポリオレフィン系樹脂(B)に使用する融点が130℃〜160℃の範囲であるプロピレンを主鎖とするポリプロピレン系樹脂あるいはその共重合体などは230℃で測定したMFRにおいて0.5〜30g/10分であることが好ましく、さらに、1〜10g/10分であることが好ましい。MFRが0.5g/10分未満であると再生樹脂架橋発泡体を製造する際、押出機等で溶融混練したとき熱分解型化学発泡剤の分解頻度が著しく多くなるため良好な再生樹脂架橋発泡体が得られない場合があり、一方、30g/10分を越えると押出機等で熱分解型化学発泡剤の分解なく溶融混練することは可能であるが、樹脂の溶融粘度が低いため加熱発泡時、発泡ガスの逃散や気泡膜破れのため良好な発泡体とならない場合がある。ここで示すMFRとはJIS K−6922−2及びJIS K−6921−2に準じた測定方法で測定したものである。
【0021】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)とポリオレフィン系樹脂(B)の配合比(A/B)は0.05〜9の範囲が好ましく、さらに0.1〜1の範囲がより好ましい。配合比が0.05未満であると架橋発泡体製造時に発生する架橋樹脂や製品に含まれない架橋発泡体屑を架橋発泡体製造する際の再資源化に利用することなく廃棄する場合があり、本発明が解決しようとする課題を満足することが困難である。一方、配合比が9を超えるとポリオレフィン系樹脂架橋再生物製造時に長鎖分岐が切断され低分子量成分が増加する影響で発生する製造過程での滞積低分子成分による表面不良や溶融張力不足による発泡不良が発生する場合があり、また残存架橋の影響で高粘度の樹脂が存在し、製造過程での溶融不良による加工不良や未溶融物による外観不良の問題が発生する場合がある。
【0022】
本発明の再生樹脂架橋発泡体に用いる熱分解型化学発泡剤は、熱を加えることで分解しガスを放出する化学発泡剤であれば特に限定するものではなく、例えば有機、無機系の各種があり、有機系にはアゾジカルボンアミド、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P.P´−オキシベンゼンスルフォニルヒドラジドなど、無機系には重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルシウムアジドなどが例示され、それぞれ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。また必要に応じて熱分解型発泡剤の分解性を改善する尿素、脂肪酸の金属塩、亜鉛華等の発泡助剤を添加しても良い。
熱分解型化学発泡剤の添加量は加熱発泡し発泡体としたときの発泡倍率が2〜50倍の範囲、より好ましくは5〜40倍の範囲となるように調整することが好ましい。発泡倍率が2倍未満であると緩衝性、断熱性、軽量性などの発泡体の特徴が著しく損なわれる場合があり、発泡倍率が50倍を越える場合であれば該化学発泡剤の分解により大量に発生したガスの圧力が著しく大きくなり樹脂のガス保持力を上回ることで発泡ガスが逃散し良好な発泡体とならない場合がある。ここで示す発泡倍率とは、JIS K−6767に準じた測定方法で測定した見掛け密度の逆数を示す。
【0023】
本発明の再生樹脂架橋発泡体の架橋方法は、特に限定されないが、電離性放射線を照射し架橋させる電子線架橋法、ジクミルパ−オキサイド、ターシャリーブチルパ−ベンゾエ−ト、ジタ−シャリ−ブチルパ−オキサイド等の有機過酸化物を混練し発泡時に有機過酸化物を分解し架橋させる化学架橋法、シラン基を持つポリオレフィン系樹脂を混合し加熱水分と接触することで架橋させるシラン架橋法が例示され、特にゲル分率の調整が容易な電子線架橋法が好ましい。これらの架橋方法はそれぞれ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。また必要に応じ架橋特性を改善するジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の架橋助剤を用いても良い。
【0024】
再生樹脂架橋発泡体のゲル分率は、1〜80%が好ましいく、さらに10〜40%がより好ましい。ゲル分率が1%未満であれば再生樹脂架橋発泡体の加熱発泡時に樹脂の溶融粘度が低く、発泡ガスの逃散のため良好な発泡体とならない場合があり、一方、80%を越えると再生樹脂架橋発泡体の加熱発泡時に樹脂の溶融粘度が高く、発泡ガスの逃散や気泡膜破れのため良好な発泡体とならない場合がある。電離性放射線を照射するエネルギー、有機過酸化物の添加する量、樹脂中に含まれるシラン基の量や水分の接触条件などの諸条件は、ゲル分率が1〜80%の範囲であれば特に限定するものではない。
【0025】
本発明の再生樹脂架橋発泡体は、必要に応じて例えば耐候剤、難燃剤、難燃助剤、分散剤、顔料、離型剤、充填剤、造核剤など公知の各種添加剤を添加しても良い。
【0026】
本発明のポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)とポリオレフィン系樹脂(B)をそれぞれ汎用の粉砕機を用い粉末化し、粉末状のポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)と粉末状のポリオレフィン系樹脂(B)、ポリテトラフルオロエチレン、熱分解型化学発泡剤や必要に応じた架橋助剤、添加剤などを汎用の粉体混合機で混合した後、ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)とポリオレフィン系樹脂(B)中で最も高い樹脂成分の融点以上かつ熱分解型化学発泡剤の分解開始温度以下の温度範囲で汎用のT型口金を設置した押出機を用いて溶融混練し、発泡性長尺シートを製造する方法が例示できる。架橋方法として機過酸化物を分解し架橋させる化学架橋法を行う場合は粉体混合機で混合時に有機化酸化物を加え、ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)とポリオレフィン系樹脂(B)中で最も高い樹脂成分の融点以上かつ熱分解型化学発泡剤の分解開始温度以下の温度範囲で、更に好ましくは有機化酸化物の熱分解による架橋反応が押出機を用いた溶融混練の流動性に影響しない温度範囲で汎用のT型口金を設置した押出機を用いて溶融混練し、発泡性長尺シートを製造する方法が例示できる。
【0027】
ここで示す融点とは、示差走査熱量分析で測定したDSC曲線から得られるものであり、この測定方法は次に示すとおりである。
【0028】
示差走査熱量分析装置を用い、−50℃から200℃の間で10℃/分の速度で昇温し、5分間保持した後200℃から−50℃の間で10℃/分の速度で降温し、更に5分間保持した後−50℃から200℃の間で10℃/分の速度で昇温した2度目の昇温で得られたDSC曲線の結晶融解ピーク温度を融点とする。
【0029】
また、ここで示す熱分解型化学発泡剤の分解開始温度の測定方法は次の方法により求められる。該化学発泡剤の試料1gをポリエチレンフィルムに採取し、これを試験管の中に入れて流動パラフィン10mlを加え、この試験管を流動パラフィン浴中に浸漬しガスビュレットに接続したガス誘導管に接続する。その後、流動パラフィン浴を25から250℃の間に2℃/分の速度で昇温し、1分ごとにビュレットに導入されたガス量を測定する。予め測定した該試料を含まない空気の膨張量を差し引いて求めた曲線を熱分解型化学発泡剤の分解曲線とする。これより得られた熱分解型化学発泡剤の分解曲線で、ガス発生が認められた点を分解開始点とする。
【0030】
架橋方法は例えば電子線架橋法やシラン架橋法のように発泡性長尺シートを製造した後に行う場合、上記の製造方法で製造した発泡性長尺シートに、電子線架橋法であれば電離性放射線を照射し架橋させる方法、シラン架橋法であればジブチルスズジラウレート等のシラノール縮合触媒および水の存在下でシロキサン縮合反応によってシラン架橋させる方法が例示される。
【0031】
加熱発泡方法は例えば架橋した発泡性長尺シートを加熱発泡機に供給し、常圧雰囲気で連続的に行われるのが好ましい。加熱発泡のより具体的方法の例としては、金網ベルトコンベア上で熱風および赤外線ヒーターで加熱して発泡させる方法、シートを上部から懸垂し、赤外線ヒーターおよび熱風で加熱して発泡させる方法あるいは加熱溶融ソルト等の液状熱媒の上に浮遊させて上部から赤外線ヒーターまたは熱風で加熱して発泡させる方法等が例示され、熱分解型化学発泡剤の分解開始温度以上に加熱し発泡させた後、ポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得る。
【実施例】
【0032】
以下、本発明を以下の実施例を用いて更により詳細に説明するが、以下の実施例は例示以外の目的にのみ用いられ、限定の目的で用いられるものではない。
本発明における評価基準は次の通りである。
【0033】
シートの外観
シート表面に付着した樹脂組成物がなく、表面が凹凸のない平滑な面であり、シート内に気泡が混在しない状態を合格(○)と判定し、1項目でも合格しない項目があれば不合格(×)と判定する。
【0034】
なお上記シート表面に付着した樹脂組成物、表面が凹凸のない平滑な面は目視判定とし、シート内に気泡が混在しない状態はシート幅方向に両端部と中央部からサンプルを採取し、シート内部が観察できるようミクロトームで500μm以下にスライスしたサンプルを光源透過型拡大鏡を用い10倍以上の倍率で気泡混入有無を観察する。
【0035】
発泡体の気泡状態
発泡体の気泡中に粗大気泡が混入していない状態を合格(○)と判定し、粗大気泡が認められる状態を不合格(×)と判定する。
なお、気泡状態の観察は厚さ方向の面にインク等で気泡表面を着色して厚さ方向の面が全て残存するよう1mm以下にスライスしたサンプルを反射光型拡大鏡にて50倍に拡大し、厚さ方向とそれに直角に交わる基線を設け、基線寸法と基線内の気泡数を測定し基線寸法を気泡数で割った値を平均気泡径と定義し、該平均気泡径の10倍以上を粗大気泡と定義する。
【0036】
発泡体の外観
発泡体の歪み、発泡ムラによる表面の凹凸、熱分解型化学発泡剤の分解ガス逃散孔が著しく目立たない状態を合格(○)と判定し、1項目でも合格しない項目があれば不合格(×)と判定する。
【0037】
なお上記発泡体の歪み、表面の凹凸、ガス逃散孔は目視判定とする。
【0038】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物の製造
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物原料(a)
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが3.6g/10分、密度が0.922g/cmの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ペトロセン310)100重量部、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(永和化成工業株式会社製ビニホールAC#1)10重量部、酸化防止剤ペンタエリスリト−ルテトラキス[3-(3,5-ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製IRGANOX1010)0.3重量部をスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち140〜160℃に加熱した90φの単軸押出機でT型口金を用いて厚さ1.8mmのシート状に成形した後、70kGyの電子線を加速電圧800kVで照射し、架橋せしめた後、縦型熱風発泡装置に連続投入し、240℃で2〜3分加熱発泡した発泡体の廃材を押出機に入る大きさ約5mm粒径にクラッシャーで破砕した破砕体、ゲル分率36%
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物原料(b)
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したポリプロピレンにエチレンをランダム共重合したMFRが1.5g/10分のポリプロピレン系樹脂(日本ポリオレフィン株式会社製ジェイアロマーE420G)50重量部、粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが3.6g/10分、密度が0.922g/cmの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ペトロセン310)50重量部、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(永和化成工業株式会社製ビニホールAC#3)10重量部、酸化防止剤オクタデシル−3−(3,5-ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製IRGANOX1076)0.5重量部、架橋助剤ジビニルベンゼン(新日鐵化学工業株式会社DVB−570)2.0重量部を用いてスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち150〜180℃に加熱した90φの異方向2軸押出機でT型口金を用いて厚さ1.5mmのシート状に成形した後、80kGyの電子線を加速電圧800kVで照射し、架橋せしめた後、縦型熱風発泡装置に連続投入し、240℃で3〜4分加熱発泡した発泡体の廃材を押出機に入る大きさ約5mm粒径にクラッシャーで破砕した破砕体、ゲル分率31%
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物の製造方法
上記(a)または(b)のポリオレフィン系樹脂架橋再生物原料を単軸押出機(中部機械製作所(株)製、L/D=32、40mmφ、フルフライトスクリュー、押出機の機械効率係数0.9)のホッパーへ供給し、表1に示す温度、スクリュー回転数を設定し、ノズルから押出すことにより直径3mmの棒状のストランドを作り、これを長さ3mmにカッティングし、同様の作業を2回以上繰り返す方法。ポリオレフィン系樹脂架橋再生物原料(a)を用い上記方法で1回押出して得たポリオレフィン系樹脂架橋再生物を(a−1)、2回押出して得たポリオレフィン系樹脂架橋再生物を(a−2)、ポリオレフィン系樹脂架橋再生物原料(b)を用い上記方法で1回押出して得たポリオレフィン系樹脂架橋再生物を(b−1)、2回押出して得たポリオレフィン系樹脂架橋再生物を(b−2)とした。
【0039】
なお、表1中の押出機の温度設定点C〜Cは押出機のスクリューのホッパー側をC、ヘッド側をCとし、その間の等間隔点をC側からC、C・・・Cとした。また、Hはヘッド部である。
【0040】
【表1】

【0041】
ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体の製造
まず、ドデシルメタクリレート75部とメチルメタクリレート25部の混合液にアゾビスジメチルバレロニトリル0.1部を溶解させた。これにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部と蒸留水300部の混合液を添加し、ホモミキサーにて10000rpmで4分間攪拌した後、ホモジナイザーに300kg/cm2 の圧力で2回通し、安定なドデシルメタクリレート/チルメタクリレート予備分散液を得た。これを撹拌機、コンデンサー、熱伝対、窒素導入口を備えたセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下で内温を80℃にて3時間攪拌してラジカル重合させ、ドデシルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合体粒子分散液(以下P−1と称する。)を得た。
【0042】
P−1の固形分濃度は25.1%で、粒子径分布は単一のピークを示し、重量平均粒子径は198nmであった。
【0043】
一方、ポリテトラフルオロエチレン系粒子分散液として旭ICIフロロポリマー社製フルオンAD396を用いた。AD396の固形分濃度は63.0%であり、ポリテトラフルオロエチレン100部に対して5部のポリオキシエチレンアルキリフェニルエーテルを含むものである。AD396の粒子径分布は単一のピークを示し、重量平均粒子径は290nmであった。
【0044】
833部のAD396に蒸留水1167部を添加し、固形分濃度26.2%のポリテトラフルオロエチレン粒子分散液F−1を得た。F−1は25%のポリテトラフルオロエチレン粒子と1.2%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを含むものである。
【0045】
上記F−1を160部(ポリテトラフルオロエチレン40部)と159.4部のP−1(ドデシルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合体40部)とを撹拌機、コンデンサー、熱伝対、窒素導入口を備えたセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下に室温で1時間攪拌した。その後、系内を80℃に昇温し、硫酸鉄0.001部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.003部、ロンガリット塩0.24部、蒸留水10部の混合液を加えた後、メチルメタクリレート20部とt−ブチルパーオキサイド0.1部の混合液を30分かけて滴下し、滴下終了後、内温を80℃で1時間保持してラジカル重合を完了させた。一連の操作を通じて固形分の分離はみられず、均一な粒子分散液を得た。粒子分散液の固形分濃度は28.5%で、粒子径分布は比較的ブロードで重量平均粒子径は248nmであった。
【0046】
この粒子分散液349.7部を塩化カルシウム5部を含む75℃の熱水600部に投入し、固形分を分離させ、濾過、乾燥してポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体97部を得た。
[実施例1]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが3.6g/10分、密度が0.922g/cmの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ペトロセン310)70重量部、ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(a−2)30重量部、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体0.5重量部、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(永和化成工業株式会社製ビニホールAC#1)10重量部、酸化防止剤ペンタエリスリト−ルテトラキス[3-(3,5-ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製IRGANOX1010)0.3重量部をスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち140〜160℃に加熱した90φの単軸押出機でT型口金を用いて厚さ1.8mmのシート状に成形した後、60kGyの電子線を加速電圧800kVで照射し、架橋せしめた後、縦型熱風発泡装置に連続投入し、240℃で2〜3分加熱発泡しポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得た。該発泡体のシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観を評価した結果を表2に示す。いずれの評価項目においても合格であった。
[実施例2]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが3.6g/10分、密度が0.922g/cmの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ペトロセン310)20重量部、ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(a−2)80重量部としたほかは実施例1と同様にポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得た。該発泡体のシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観を評価した結果を表2に示す。いずれの評価項目においても合格であった。
[実施例3]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したポリプロピレンにエチレンをランダム共重合したMFRが1.5g/10分のポリプロピレン系樹脂(日本ポリオレフィン株式会社製ジェイアロマーE420G)35重量部、粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが3.6g/10分、密度が0.922g/cmの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ペトロセン310)35重量部、ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(b−2)30重量部、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体1.0重量部、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(永和化成工業株式会社製ビニホールAC#3)10重量部、酸化防止剤オクタデシル−3−(3,5-ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製IRGANOX1076)0.5重量部、架橋助剤ジビニルベンゼン(新日鐵化学工業株式会社DVB−570)2.0重量部としたほかは実施例1と同様にポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得た。該発泡体のシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観を評価した結果を表2に示す。いずれの評価項目においても合格であった。
[比較例1]
ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体を用いない以外は実施例1と同様にポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得た。該発泡体のシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観を評価した結果を表2に示す。T型口金先端に滞積した組成物のシート付着が発生しシートの外観、発泡体の外観で不合格であった。
[比較例2]
ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体を20重量部とした以外は実施例1と同様にポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得た。該発泡体のシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観を評価した結果を表2に示す。押出時に樹脂の溶融粘度が高く、剪断による発熱のため発泡剤が一部分解したためシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観で不合格であった。
[比較例3]
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(a−2)の替わりにポリオレフィン系樹脂架橋再生物(a−1)を用いた以外は実施例1と同様にポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得た。該発泡体のシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観を評価した結果を表2に示す。A−1のゲル分率が高い影響で溶融混練不良が発生し発泡体の気泡状態、発泡体の外観で不合格であった。
[比較例4]
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(b−2)の替わりにポリオレフィン系樹脂架橋再生物(b−1)を用いた以外は実施例3と同様にポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体を得た。該発泡体のシートの外観、発泡体の気泡状態、発泡体の外観を評価した結果を表2に示す。B−1のゲル分率が高い影響で溶融混練不良が発生し発泡体の気泡状態、発泡体の外観で不合格であった。
【0047】
【表2】

【0048】
以上述べたように、実施例に示した本発明によるポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体は少なくともMFRが0.5〜30g/10分であるポリオレフィン系樹脂架橋組成物および/またはポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を熱可塑化したポリオレフィン系樹脂架橋再生物を含むポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、ポリテトラフルオロエチレン0.01〜5重量部を配合することで得ることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)を含むポリオレフィン系樹脂(B)に、ポリテトラフルオロエチレンを配合した樹脂組成物からなることを特徴とするポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体。
【請求項2】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)が、ポリオレフィン系樹脂架橋組成物、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の少なくともいずれかを熱可塑化したものからなることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体。
【請求項3】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)のメルトフローレート(MFR)が0.5〜30g/10分であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体。
【請求項4】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)を含むポリオレフィン系樹脂(B)100重量部に対し、ポリテトラフルオロエチレンを0.01〜5重量部配合した樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体。
【請求項5】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)がゲル分率1〜80%であるポリオレフィン系樹脂架橋組成物を熱可塑化した樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載のポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体。
【請求項6】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)がゲル分率1〜80%であるポリオレフィン系樹脂架橋発泡体を熱可塑化した樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載のポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体。
【請求項7】
ポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)とポリオレフィン系樹脂(B)の配合比(A/B)が0.05〜9の範囲であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体。
【請求項8】
(1)少なくともポリオレフィン系樹脂架橋再生物(A)を含むポリオレフィン系樹脂(B)、(2)ポリテトラフルオロエチレン、(3)熱分解型化学発泡剤を混合し、該ポリオレフィン系樹脂の融点以上かつ熱分解型化学発泡剤の分解開始温度以下で溶融混練して発泡性長尺シート状に成型し、架橋を施した該発泡性長尺シートを熱分解型化学発泡剤の分解開始温度以上の温度で加熱し発泡倍率2〜50倍の発泡体とすることを特徴とするポリオレフィン系再生樹脂架橋発泡体の製造方法。

【公開番号】特開2007−277417(P2007−277417A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105987(P2006−105987)
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】