説明

ポリマーおよび塗料としてのそれらの用途

【課題】イソシアネート試薬を使用することなく、ポリエステルをベースとするポリウレタンを製造できるようにすること
【解決手段】 次の化学構造式(I)
【化1】


の複数の化合物を含むポリマー生成物であり、この生成物は、ウレタンジオールまたはポリオールの存在下でラクタムまたはラクトンを重合することによって調製できる。この生成物は、ポリウレタン塗料を製造するのに有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はウレタン基含有ジオールまたはポリオールポリマー成分だけでなく、それらの製造方法にも関する。これらポリマー生成物は、カルバメート基を含む塗料、例えばポリウレタン塗料を製造するための架橋反応で使用できる。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンをベースとするポリエステルは周知であり、表面塗装を含む多くの用途に対して広く使用されている。これら材料は、二官能アルコールと二官能酸とを反応させ、ヒドロキシル官能ポリエステルを生成することによって一般に製造されたポリエステル樹脂から製造され、次にポリエステルはポリウレタンを生成するように二官能または三官能イソシアネートと架橋される。しかしながらイソシアネートは極めて危険なものであり、環境および健康、並び安全性の理由からこれらの材料を使用することを最小にするという圧力が高まりつつある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
イソシアネートに対する種々の代替物は既に入手可能であるが、これらの材料は、イソシアネートを使用する場合と同じ利点を提供できない。ヒドロキシル官能ポリエステルを架橋するのに、例えばメラミンをベースとする樹脂(およびユリア樹脂、ベンゾグアナミンまたはグリコルリル樹脂のような同様な生成物)が広く使用されているが、これら樹脂は特にヒドロキシル基を多く含むアクリル樹脂を使用したとき、過度に硬質でかつ脆弱であり、および/または可撓性のない塗膜となることが多い。
【0004】
健康および安全性の理由から、または技術上の理由から、遊離イソシアネートを用いることが望ましくないとき、遊離イソシアネート官能価を含むか、または化学的に保護されたイソシアネート(ブロックされたイソシアネート)を有するイソシアネートプレポリマーまたはポリイソシアネートを混和することが広く実施されている。しかしながら、可撓性があり、耐薬品性が高いポリウレタンを提供できるが、ブロックされたイソシアネートは高価な材料であり、それらの使用は常にコスト的に効果的であるとは言えない。更に安全上の見地から、ブロックされたイソシアネートも好ましくない状態になりつつある。従って、最終ポリウレタン生成物の性質に悪影響を与えず、イソシアネートおよびブロックされたイソシアネートに関連する安全上の問題を解消できる、ポリウレタンを得るための別のルートが望まれている。
【0005】
公知のイソシアネート技術に関連する別の問題は、市販されている出発材料の数が限られていることに起因し、製造できるポリウレタン材料の範囲が限られていることである。現在多くのジオールおよび二塩基酸を利用できる。例えばアジピン酸、琥珀酸、テレフタール酸および他の多くの二塩基酸と共に、一般に例えばジエチレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールが使用されている。しかしながら、市販されているイソシアネートは更に限られている。従って、市販されている出発材料から広い範囲のポリウレタンを製造できるようにする新しい方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者たちは、イソシアネート試薬を使用することなく、ポリウレタンをベースとしたポリエステルを製造できるようにする新技術を開発した。ウレタン結合を含む新規なポリエステルジオールまたはポリオール生成物に至る、ラクトンまたはラクタムの重合を開始するのに、ウレタンジオールまたはポリオールを使用する。この結果得られるジオールまたはポリオールは、例えば非イソシアネート架橋剤、例えばメラミンと架橋でき、ポリウレタン塗料を製造できる。
【0007】
この技術によって、塗料組成物内にウレタン基またはカルバメート基を導入できる。このことは、イソシアネート試薬が完全にない状態で、可撓性および耐薬品性を含む、イソシアネート技術を使用して製造できる塗料の有益な物理的性能が保持され、健康および安全性、並びに環境上の利点を提供できることを意味し、この方法は、、遊離またはブロックされたイソシアネートの使用に対する、将来発展性のある代替方法にできる。この方法は一成分式塗料組成物を製造するにあたり、ブロックされたイソシアネートを使用するよりもコスト的にかなり有効でもある。
【0008】
本発明に係わる方法を使用することにより、従来イソシアネートルートを使用して可能であったものより、広い範囲のポリマーを製造することも可能となる。その理由は、所定のジイソシアネート、例えばエチレンジイソシアネートは、市販されておらず、容易に合成できないが、対応するウレタンジオールまたはポリオールプリカーサは経済的に得ることが可能であるからである。
【0009】
より広い範囲のポリウレタンを提供することにより、当業者に対し、新しい性質および性質の異なる組み合わせを有するポリマーを当業者が使用できるようになる。これによって、現在知られている用途、例えば塗料および接着剤を改善することが可能となり、更にポリウレタンの新しい用途を得ることも可能となる。
【0010】
従って、本発明は、
次の化学構造式(I)
【化1】

式中、Rは、ハロゲン原子、C〜C12のアルコキシ基、C〜C12のアルキルチオ基およびC〜C12のアルキル基から選択された1つ以上の置換基に置換されたか、または置換されていない脂肪族基または芳香族基、直鎖基、枝分かれした基または環状基であり、
mは、2〜4の整数であり、
側鎖Rは、同一であるかまたは異なるものであり、その各々は次の化学構造式(II)
【化2】

の基であり、
ここで、各Rは、水素原子またはC〜C12のアルキル基であり、
各Xは、NまたはCであり、
各Rは、同一または異なり、更にC〜C12のアルキレン基、C〜C12のアルケニレン基またはC〜C12のアルキニレン基であり、それらの各々は直鎖または枝分かれしており、ハロゲン元素およびC〜C12のアルコキシ基およびC〜C12のアルキルチオ基から選択された1つ以上の置換基に置換されているか、または置換されておらず、
各Rは、−OHまたは−NHであり、
各nは、各側鎖内のモノマー単位Yの数であり、1〜50の平均値を有し、
基Yは、同一であるか、または異なっていてもよく、Yは、次の式(III)
【化3】

のモノマー単位であり、
ここで、各Xは、NまたはOであり、
各Rは、C〜C12のアルキレン基、C〜C12のアルケニレン基またはC〜C12のアルキニレン基であり、その各々は直鎖または枝分かれしており、ハロゲン原子およびC〜C12のアルコキシ基およびC〜C12のアルキルチオ基から選択された1つ以上の置換基で置換されているか、または置換されておらず、前記アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基の1つ以上の隣接していない飽和炭素原子は、オプションとして窒素原子、酸素原子または硫黄原子に置き換えられており、
、X、R、nおよびRの値は、異なる側鎖R内で同一または異なってもよく、XおよびRの値は各側鎖R内で同一または異なっていてもよく、異なる側鎖R内で同一または異なっていてもよい)のポリマー生成物、
を提供するものである。
【0011】
本発明は、下記に示すような本発明のポリマー生成物を製造するための方法も提供するものであり、この方法はラクトンまたはラクタムとウレタンジオールまたはポリオールとの重合を開始する。
【0012】
本発明に係わるポリマー生成物は、ポリウレタンの製造にも有効であり、従って本発明は架橋剤の存在下で本発明のポリマー生成物を硬化し、更にこれによって得られるか、または得ることが可能なポリウレタンを硬化することを含む、ポリウレタンを調製するための方法も提供するものである。
【0013】
本発明のポリマー生成物は、特に塗料の製造で有効となると考えられる。従って、本発明は、
(a)本発明のポリマー生成物と、
(b)1つ以上の架橋剤とを含み、
(c)1つの触媒と、
(d)1つ以上の溶剤と、
(e)前記架橋剤と反応できる別の単数または複数のポリマーと、
(f)1つ以上の鎖イクステンダーからなる群から選択された少なくとも1つの成分をオプションとして組み合わされている、塗料組成物も提供するものである。
【0014】
本発明の塗料組成物は、
(i)ある物品の表面に請求項10記載の塗料組成物を塗布するステップと、
(ii)塗装された物品を製造するために前記組成物を硬化させるステップとにより、塗装された物品を形成するのに使用できる。
【0015】
従って、本発明は、これまで説明した物品を塗装するための方法だけでなく、この方法によって得られるか、又は得ることが可能な塗装された生成物も提供するものである。
【0016】
本発明に従って製造された塗料はイソシアネートを使って製造された塗料に通常関連する可撓性および耐薬品性の利点を有する。更に、本発明のポリウレタンおよび塗料はポリウレタン工場内で強化された層分離特性を有する。これまで知られているポリウレタンはポリマーの主鎖を通ってウレタン基がランダムに分離し、これによって層分離の破壊が生じている。このような効果は、更に「ポリウレタン」第2版(ギュンター・オーテル著、カールハンザー出版、1994年)第37〜46ページに記載されている。これと対照的に、本発明のポリウレタンはポリエステル相によって均一に分離された単一のウレタン基を有する。従って、ポリウレタンは、硬質セグメントと軟質セグメントとの良好な相分離を呈し、これによってポリウレタンのエラストマー特性が改善されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本明細書で使用するように、特に明記しない限り、C〜C12のアルキル基またはC〜C12のアルキレン基は、一般に直鎖または枝分かれしており、直鎖であることが好ましいC〜Cのアルキル基またはC〜Cのアルキレン基である。C〜Cのアルキル基およびC〜Cのアルキレン基の例として、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレンおおびn−ヘキシレンを挙げることができる。C〜C12のアルコキシ基またはアルキルチオ基は、一般にそれぞれ酸素原子または硫黄原子に取り付けられた上記C〜C12のアルキル基である。
【0018】
本明細書で使用するように、特に明記しない限り、C〜C12のアルケニル基またはC〜C12のアルケニレン基は、1つ以上の二重結合を含む、C〜C12の炭化水素基または部分である。C〜C12のアルケニル基またはC〜C12のアルケニレン基は、一般に直鎖または枝分かれしており、直鎖であることが好ましいC〜Cのアルケニル基またはC〜Cのアルケニレン基である。C〜Cのアルケニル基およびアルケニレン基の例として、エチニル、n−プロペニル、エテニレン、n−プロペニレン、n−ブテニレン、n−ペンテニレンおよびn−ヘキセニレンを挙げることができる。
【0019】
本明細書で使用するように、特に明記しない限り、C〜C12のアルキニル基またはC〜C12のアルキニレン基は、1つ以上の三重結合を含む、C〜C12の炭化水素基または部分である。C〜C12のアルキニル基またはC〜C12のアルキニレン基は、一般に直鎖または枝分かれしており、直鎖であることが好ましいC〜Cのアルキニル基またはC〜Cのアルキニレン基である。C〜Cのアルキニル基およびアルキニレン基の例として、エチニル、n−プロピニル、エチニレン、n−プロピニレン、n−ブチニレン、n−ペンチニレンおよびn−ヘキシニレンを挙げることができる。
【0020】
本明細書で使用するように、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子または臭素原子である。
【0021】
本明細書で使用するように、前記アルキル基のうちの1つ以上の隣接していない飽和炭素原子が窒素原子、酸素原子または硫黄原子に置換されているアルキル基またはアルキレン部分は、一般に式−(C〜Cのアルキレン)−Y−(C〜Cのアルキル(アルキレン))式中、Yは窒素、酸素または硫黄である。例として、−(CH−O−(C〜Cのアルキル(アルキレン))、−(CH−NH−(C〜Cのアルキル(アルキレン))および−(CH−S−(C〜Cのアルキル(アルキレン))ここで、各nは同一または異なり、1または2である。
【0022】
式(I)の化合物の基Rは、先に規定したm個のアミン基を有する脂肪族または芳香族ポリアミン化合物から一般に誘導されたものであり、アミン基は式(I)に示された置換基−N(R)C(O)−X−R−Y−Rで置換されている。従って、基Rとして広範な種々の異なる脂肪族基および芳香族基を使用できる。
【0023】
適当なR基の例として、C〜C12のアルキル基、C〜C12のアルケニル基およびC〜C12のアルキニル基を挙げることができ、前記アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基のうちの1つ以上の隣接していない飽和炭素原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子でオプションとして置換されている。更に別の可能なR基として、式R、(C〜Cのアルキル)−R、R−(C〜Cのアルキル)、(C〜Cのアルキル)−R−(C〜Cのアルキル)、またはR−(C〜Cのアルキレン)−Rの基を挙げることができ、ここで、RはC〜C10のアリール基またはC〜C10のカルボシクリル基、または窒素、酸素および硫黄からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの原子を含む5−〜7−員環ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基である。
【0024】
がC〜C10のアリール基であるとき、これは一般にフェニール基またはナフチル基である。RがC〜C10のカルボシクリル基である場合、これは一般にC〜Cの単環シクロアルキル化合物、例えばシクロペンチルまたはシクロヘキシル、もしくはC〜C10の融合環系、例えばデカリニルである。Rが6−〜7−員環のヘテロアリール基であるとき、これは一般にピリジル、チエニル、フリルまたはピロリルである。Rが5−〜7−員環のヘテロシクリル基であるとき、これは一般にテトラヒドロフラニル、ピペリジニルまたはピロリジニルである。Rは、C〜C10のアリール基またはC〜C10のカルボシクリル基であることが好ましく、Rは、フェニール、ナフチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはデカリニルであることが最も好ましい。
【0025】
好ましいR基として、C〜Cのアルキルおよび式R、(C〜Cのアルキル)−R、R−(C〜Cのアルキル)、(C〜Cのアルキル)−R−(C〜Cのアルキル)、またはR−(C〜Cのアルキレン)−Rの基を挙げることができ、ここで、Rはフェニール、ナフチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはデカリニルである。最も好ましい基Rとしてエチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、フェニール、ナフチル、メチルデニル、メチルベンジル、デカリン、シクロヘキシル−(CH)−シクロヘキシルおよびフェニール−(CH)−フェニールを挙げることができる。
【0026】
基Rは、式(I)に示されたような式−N(R)C(O)−X−R−Y−Rの2つ、3つまたは4つの基と置換されており、nは2、3または4である。これら置換基は、適当な場合に基の環状部分または直線部分を含む基R上の任意の位置に位置することができる。Rは、オプションとして1つ以上の、例えば1つ、2つまたは3つの別の置換基と更に置換できる。これら別の置換基は、一般にハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルキルチオ基およびC〜Cのアルキル基から選択されたものである。
【0027】
同一でもよいし、または異なっていてもよい各Rは、一般にメチル基またはエチル基、または水素原子である。Rは水素原子であることが好ましい。
【0028】
各Rは一般に直鎖または枝分かれしたC〜C12のアルキレン基、好ましくはC〜C、より好ましくはC〜Cのアルキレン基またはC〜Cのアルキレン基である。一般にRは直鎖アルキレン基である。Rは一般にハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの置換基で置換されているか、または置換されていないものである。Rは、置換されていないことが好ましい。代表的なR基の例として、エチレンおよびn−プロピレン、特にエチレン(−CH−CH−)を挙げることができる。
【0029】
各Rは一般にOHである。
【0030】
各Xおよび各Xは一般にOである。
【0031】
各nは同一でもよいし、または異なっていてもよく、一般に1〜25の値、例えば2〜10の値、または2〜5の値を有する。nの平均値は同一であるか、約3であることが好ましい。
【0032】
同一でもよいし、または異なっていてもよい各Rは、一般に直鎖または枝分かれしたC〜C12のアルキレン基、好ましくはC〜Cの、より好ましくはC〜C、例えばCのアルキレン基である。一般にRは、直鎖アルキレン基であり、Rは一般にハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの置換基と置換されているか、または置換されていないものである。Rは置換されていないことが好ましい。代表的なRの基の例として、−(CH−を挙げることができ、ここで、pは3、4、5または6であり、特に5である。
【0033】
一般に、mは2または3であり、好ましくは2である。
【0034】
本発明の好ましいポリマー生成物は、次の化学構造式(IV)
【化4】

式中、
はハロゲン原子、C〜C12のアルコキシ基、C〜C12のアルキルチオ基およびC〜C12のアルキル基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基を有してもよい脂肪族基または芳香族基、直鎖基、枝分かれした基または環状基あるいはRは上述した構造のうち好適な一つである。
基Rは同一または異なり、各基はハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されているか、または置換されていない、直鎖または枝分かれしたC〜Cのアルキレン基であり、
基Rは同一または異なり、各基はハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの置換基によって置換されているか、または置換されていない、直鎖または枝分かれしたC〜Cのアルキレン基であり、
nの値は同一または異なり、各値は2〜10の平均値を有し、及びmは2または3でる)を有する。
【0035】
特に好ましくは、式(IV)において、Rは、式−CH−CHの基であり、Rは、式−(CH−の基である。
【0036】
本発明のポリマー生成物は、一般にラクトンまたはラクタムとウレタンジオールまたはポリオールとの重合反応によって製造される。従って、これら生成物は式(I)または(IV)の多数の個々の化合物を含む。一般にこのポリマー生成物は、式(I)または(IV)の多数の異なる化合物を含み、それらのうちの各々の化合物は同じ出発材料を重合することによって調製できる。従って、ポリマー生成物は、例えば式(I)または(IV)において、mおよびnの値だけが異なる多数の化合物を含むことができる。
【0037】
本発明のポリマー生成物は、ポリスチレン標準値を基準として、GPC法によって測定したときに、500〜3000の範囲の重量平均分子量(Mw)および500〜2500の範囲の数値平均分子量(Mn)を一般に有する。
【0038】
本発明に係わるポリマー生成物は、次の図式Iに従ってウレタンジオールまたはポリオール化合物(V)の存在下でラクトンまたはラクタム(VI)を重合することによって調製できる。
図式I
【化5】

【0039】
上記図式Iにおいて、R、R、R、R、R、X、X、nおよびmは、上記のような意味を有する。反応は、ルイス酸触媒の存在下または7未満のpH、および約50〜150℃の温度で、一般に実行される。本発明の重合方法では、当技術分野で知られている任意のタイプの触媒によって重合を促進できる。特に強力なのはアルコール、アミン、チオール、水などのプロトン溶媒の存在下、金属酸化物、ハロゲン化物またはカルボキシレートであり、好ましいエネルギーのp、dまたはfの自由軌道を含む金属、例えばMg、Ti、Zr、Zn、Sn、Al、Y、La、Hfおよび希土類原子、例えばSmが特に好ましい。
【0040】
しかしながら、この重合方法は触媒として次のもの
【化6】

(以下オクタン酸第1錫)を使用することが望ましい。
【0041】
当業者であれば容易に理解できる(かつ決定できる)ように、本発明の方法で使用すべき触媒の正確な濃度は、求めたいポリマーを得るよう必要に応じて変えることができる。
【0042】
所望すれば、出発材料として式(V)の2つ以上の異なる化合物および/または式(VI)の2つ以上の異なる化合物を使用できる。しかしながら、一般的には単一化合物(V)と単一化合物(VI)とを使用する。
【0043】
生成物(I)において、所望する値のnを得るのに十分な量のラクトンまたはラクタム(VI)が存在していなければならない。例えばm=2であり、かつ各n=約3であるとき、化合物(V)の各均等物に対してラクトンまたはラクタム(VI)の6つの均等物が必要である。いずれのケースにおいてもラクトンまたはラクタム(VI)の少なくとも2つの均等物を使用しなければならない。
【0044】
特に、例えば240℃まで、一般には220〜240℃において、従来のポリエステル化を実行するための代表的な温度と比較したときに、比較的低い温度で反応を実行することに留意すべきである。低い温度を使用することによって、最終ポリマーの変色を生じることなく、ウレタンジオールまたはポリオールを使用することが可能となる。ウレタン、ジオールまたはポリオールは、より高い温度を受けたときに劣化するので、従来のポリエステル化では、これらを都合よく使用することはできないと考えられる。
【0045】
必要であれば、英国特許出願第GB-B-2272904号および欧州特許出願第EP-B-0670906号に記載されているような、酵素重合方法を使用して上記反応を実行できる。
【0046】
ラクタムおよびラクトン(VI)は一般に市販されているものである。例えば式(VI)の好ましい化合物は広く入手できるカプロラクトンである。図式IIに示されているような式(VIII)の環式カーボネートまたはオキサゾロンとの反応により、式(VII)の対応するジアミンまたはポリアミンから式(V)のウレタンジオールまたはポリオールを生成できる。
【0047】
図式II
【化7】

【0048】
上記図式IIでは、R、R、R、Xおよびmは、上記の意味を有する。この反応は、トルエンのような不活性有機溶剤および約50℃の温度で、または当技術分野で知られている任意の技術に従って実行できる。式(VII)のジアミンまたはポリアミン、および式(VIII)のカーボネートまたはオキサゾロンは、市販されているものであるか、または当技術分野の化学者に周知の技術によって生成できる。式(VII)の市販されているジアミンの一例として、スイスのロンツァ(Lonza)から市販されているロンツァキュア(Lonzacure)DETDA80がある。この生成物は、約80%の3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミンと、約20%の3,5−ジエチレントルエン−2,6−ジアミンとの混合物である。従って、この出発材料を使用することにより、次の式、
【化8】

式中、R1基は、2,4−および2,6−アイソマーから誘導されたものであるポリマー生成物の混合物が得られる。
【0049】
本発明のポリマー生成物は硬化したポリウレタンを製造するための公知の技術を使って更に反応させることができる。この方法は、架橋剤の存在下で本発明のポリマー生成物を硬化させることを含む。一般的に、これらポリマー生成物は、架橋剤および1つ以上の溶剤、オプションとして1つ以上の鎖イクステンダー、例えばポリオールまたはポリアミンおよび触媒系を組み合わされる。架橋剤と反応できる別のポリマーを添加してもよい。こうして生成された組成物は、その後最終ポリウレタン生成物を製造するために硬化される。
【0050】
当技術分野では適当な架橋剤が公知であり、好ましい架橋剤として、非イソシアネートを含む成分、例えばアミノトリアジン化合物、特にメラミン、ユリア、ベンゾグアナミンまたはグリコルリルを挙げることができ、これら樹脂はアルキル化または部分的にアルキル化できる。かかる樹脂およびそれらの化学的特性は(ウィックス、ジョーンズおよびパパスによって編集された)「有機コーティングの科学および技術」第2版、ウィリーインターサイエンス出版社、1999年に記載されている。第9章、162〜179ページには、専らこれら樹脂について記載されている。メラミンタイプの架橋剤は、例えばサイテック社(Cytec(www.cytec.com))によって製造されている。しかしながら、所望すればイソシアネートおよびブロックされたイソシアネート架橋剤を使用できる。当業者には適当な触媒系および溶剤、および鎖イクステンダーも周知であろう。
【0051】
本発明のポリマー生成物は、特にポリウレタン塗料、例えば自動車業界用の透明な塗料およびコイル用塗料の製造に有効である。(i)本発明に係わるポリマー生成物を含む塗料組成物を、コーティングすべき物品に塗布し、(ii)塗布した塗料を硬化することにより、物品を塗装する。このような塗布ステップおよび硬化ステップは当技術分野で一般に知られている技術によって実行できる。例えば約150℃まで加熱することによって硬化ステップを実行する。
【0052】
本発明に係わる塗料組成物は、(a)本発明のポリマー生成物と(b)少なくとも1つ以上の架橋剤、オプションとしての(c)触媒と、オプションとしての(d)1つ以上の溶剤と、オプションとしての(e)架橋剤と反応できる別のポリマー(単数または複数)(例えばヒドロキシ官能アクリルポリマー)およびオプションとしての(f)1つ以上の鎖イクステンダー(例えばアミノ官能鎖イクステンダー、例えばジエチルトルエンジアミンおよびヒドロキシ、官能、鎖イクステンダー、例えばブタンジオール)を含む。好ましい塗料組成物は、(a)本発明のポリマー生成物と、(b)1つ以上の架橋剤と、(d)1つ以上の溶剤とを含む。より好ましい塗料組成物は、成分(a)、(b)および(d)の他に(c)触媒を含む。当業者には適当な塗料組成物の配合が知られており、これら配合は、例えば(ウィックス、ジョーンズおよびパパスによって編集された)「有機コーティング科学および技術」第2版、ウィリーインターサイエンス出版社、1999年に記載されている。特に第4ページを参照されたい。
【0053】
本発明のポリマー生成物は、特に塗料の製造に有効であるが、他の用途も考え付くことができる。例えばこれらポリマー生成物は接着剤、発泡剤および成形物として使用できる。
【0054】
実施例
実施例1: ジオールを含むウレタンの調製
エチレンカーボネート(160g−1.82モル)と、トルエン(200g)とを共に撹拌し、50℃まで加熱し、一様な混合物を作成した。エチレンジアミン(54.6g−0.91モル)を滴加し、60℃より低い温度を維持した。反応混合物を2つの相に分離し、反応混合物から白色固体を分離した。蒸発によりトルエンを除去し、mp92〜93℃の280gの白色粉末を得た。
【0055】
この白色粉末(70g)を反応器に充填し、その後、カプロラクトン(202.9g)を充填し、撹拌しながら110℃まで加熱した。0.1gのオクタン酸第1スズを添加し、薄膜クロマトグラフィによりカプロラクトンの消費量をモニタした。その後、反応の進行を維持するのに必要な量のオクタン酸第1錫を添加しながら、反応温度を110〜120℃に維持した。すべてのカプロラクトンが消費されたときに、反応液を冷却すると、生成物が排出した。冷却により生成物は次のような特性を有するワックス状の固体となった。
【0056】
遊離カプロラクトン−1.8%
Mp 1505
Mw 1572
Mn 1315

OHv 134.2mg KOH/g
【0057】
実施例2: ジオールを含むウレタンの調製
1、6−ヘキサンジアミン(91.8g−0.79モル)と、トルエン(200g)とを共に撹拌し、50℃まで加熱し、一様な混合物を作成した。エチレンカーボネート(140g−1.59モル)を滴加し、60℃より低い温度を維持した。反応混合物を2つの相に分離し、反応混合物から白色固体を分離した。蒸発によりトルエンを除去し、mp92℃の228.1gの白色粉末を得た。
【0058】
この白色粉末(40g)を反応器に充填し、その後、カプロラクトン(94.3g)を充填し、撹拌しながら120℃まで加熱した。0.1gのオクタン酸第1錫を添加し、薄膜クロマトグラフィによりカプロラクトンの消費量をモニタした。反応の進行を維持するのに必要な量のオクタン酸第1スズをその後添加しながら、反応温度を110〜120℃に維持した。すべてのカプロラクトンが消費されたときに、反応液を冷却すると、生成物が排出した。冷却により生成物は次のような特性を有するワックス状の固体となった。
【0059】
Mp 1933
Mw 2042
Mn 1431

OHv 107.8mg KOH/g
【0060】
実施例3: 実施例1のジオールを含むウレタンの硬化
次の成分を共に混合することによって、塗料組成物を調製した。

【0061】
実施例4: 実施例2のジオールを含むウレタンの硬化
次の成分を共に混合することによって、塗料組成物を調製した。

【0062】
次のようなパネルに実施例3および4の組成物を塗装した。
パネル1、4および5: アルミニウム上の、膜厚が60μmの湿ったフィルム
パネル2: ガラス上の、膜厚が200μmの湿ったフィルム
パネル3: スズメッキされたスチール上の、膜厚が50μmの湿ったフィルム
【0063】
これら塗膜を30分間、140℃で硬化したところ、粘着性のない連続的な膜が得られた。
【0064】
硬化した塗膜は次のような特性(下記の試験方法による)を示した。
実施例3 実施例4
パネル1 MEK摩擦 >250 45
パネル2 ケーニッヒ硬度(秒) 53 38
パネル3 マンドレル曲げ 3mm合格 3mm合格
パネル4 接着力(クロスカット接着試験) 3 3
パネル5 ペンシル硬度 9H 4H
【0065】
塗膜は良好な可撓性、耐溶剤性、付着力、硬度の組み合わせを示し、本発明のジオールを含むウレタンは、塗布に適していることを実証した。
【0066】
比較例5
比較例として次の組成物を調製した。
【0067】

【0068】
注1:トリクセンBI7982はメトキシプロパノール中の、70%が固体の、3,5−ジメチルピラゾールでブロックされたHDIトリマーである。
これら組成物を実施例3および4に関して説明したのと同じ態様で複数のパネルに塗布し、30分間140℃で硬化させた。
硬化した塗膜は次の特性(試験方法は下記に示す)を示した。
【0069】

【0070】
比較例5Aは、1パックの熱硬化性塗料を調製するための現在の技術を示す、メラミンおよびブロックされたイソシアネートの双方によって硬化される、アクリルをベースとする塗料の一例である。
【0071】
比較例5Bは、組成内にイソシアネート/ウレタン成分を含まない効果を示す。
【0072】
比較例5Cは、別のウレタン基を有しない、重合されたカプロラクトンを混入する効果を示す。これら塗膜は可撓性を示すが、MEK抵抗性が劣る。
【0073】
実施例6:
実施例1で記載したのと実質的に同じ方法を使ってポリマー生成物を調製したが、下記の表に示すように、使用したアミンの性質および使用したエチレンカーボネートおよびカプロラクトンの量が異なっている。各ポリマー生成物に対し、融点および分子量測定を行った(試験方法は後述する)。
【0074】

【0075】
試験方法

MEK摩擦
メチルエチルケトン(ブタン−2−オン)内に綿ウールのボールを浸漬する。検査対象の皮膜の表面上を、綿ウールで前後に手動でこすり、最大可能な圧力を加える。前方かつ後方の各動作を1回のダブルこすり動作とする。(50回こすった後に再び綿を浸漬しながら)表面を連続してこすったところ、最大250回のダブルこすり動作を行うまでに、表面になんらかの劣化(例えばスクラッチ傷、マーキングまたは塗膜の溶解)が観察される。(本実施例において試験した被膜では、皮膜の基体まで進入するダブルこすり回数を記録する。)

ケーニッヒ硬度
ASTM 4366

マンドレル曲げ
AS 3900 E1

接着力
ISOクロスカット接着力試験、BS 3900 E6

ペンシル硬度
ASTM D3363/92A

分子量
ウォーター社の410微分屈折率検出器を使う、ポリマーラボラトリー社の30cm×7.5mm、1000オングストローム(5μmの孔径)を使用して測定を実行する。モービル相はテトラヒドロフランであり、流量は10.0ml/分である。分子量範囲19880〜925において、ポリマーラボラトリー社が提供する証明されたポリスチレン基準を基準にして分子量を決定する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の化学構造式(I)
【化1】

式中、Rは、脂肪族基または芳香族基、直鎖基、枝分かれした基または環状基であってこれらの基は、ハロゲン原子、C〜C12のアルコキシ基、C〜C12のアルキルチオ基およびC〜C12のアルキル基から選択された少なくとも1つの置換基を有していてもよく、
mは、2〜4の整数であり、
側鎖Rは、同一であるかまたは異なるものであり、その各々は次の化学構造式(II)
【化2】

の基であり、
式中、Rは、水素原子またはC〜C12のアルキル基であり、
1は、NまたはOであり、
は、同一または異なり、C〜C12のアルキレン基、C〜C12のアルケニレン基またはC〜C12のアルキニレン基であり、それらの各々は直鎖または枝分かれしており、ハロゲン元素およびC〜C12のアルコキシ基およびC〜C12のアルキルチオ基から選択された少なくとも1つの置換基を有していてもよく、
は、−OHまたは−NHであり、
nは、各側鎖内の2価の基Yの数であり、1〜50の平均値を有し、
Yは、同一であるか、または異なっていてもよく、次の化学構造式(III)
【化3】

の2価の基であり、
ここで、Xは、NまたはOであり、
は、C〜C12のアルキレン基、C〜C12のアルケニレン基またはC〜C12のアルキニレン基であり、その各々は直鎖または枝分かれしており、ハロゲン原子、C〜C12のアルコキシ基およびC〜C12のアルキルチオ基からなる群から選択された少なくとも1つの置換基を有していてもよく、前記アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基の1つ以上の隣接していない飽和炭素原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子に置き換えられていてもよく、
、X、R、nおよびRの値は、異なる側鎖R内で同一または異なってもよく、XおよびRの値は各側鎖R内で同一または異なっていてもよく、異なる側鎖R内で同一または異なっていてもよい
で示されるポリマー生成物。
【請求項2】
は、C〜C12のアルキル基、C〜C12のアルケニル基またはC〜C12のアルキニル基であり、これらアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基の1つ以上の隣接していない飽和炭素原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子に置き換えられていてもよく、またはRは、式R、(C〜Cのアルキル)−R、R−(C〜Cのアルキル)、(C〜Cのアルキル)−R−(C〜Cのアルキル)、またはR−(C〜Cのアルキレン)−Rの基であり、ここで、RはC〜C10のアリール基であるか、またはC〜C10のカルボシクリル基または窒素、酸素および硫黄からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの原子を含む5〜7の員環のヘテロアリール基またはヘテロシクリル基であり、
Rはハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルキルチオ基およびC〜Cのアルキル基からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの置換基を有していてもよい、請求項1記載のポリマー生成物。
【請求項3】
は、水素であり、Rは直鎖、または枝分かれしたC〜Cのアルキレン基であり、ハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基からなる群から選択された1つ、2つまたは3つの置換基を有していてもよく、
は、直鎖、または枝分かれしたC〜Cのアルキレン基であり、ハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基から選択された1つ、2つまたは3つの置換基を有していてもよい、請求項1または2記載のポリマー生成物。
【請求項4】
およびXは酸素である、前の請求項のいずれか1つに記載のポリマー生成物。
【請求項5】
mは、2または3である、前の請求項のいずれか1つに記載のポリマー生成物。
【請求項6】
各nは、25までの平均値を有する、前の請求項のいずれか1つに記載のポリマー生成物。
【請求項7】
次の化学構造式(IV)
【化4】

式中、
は請求項1または2に記載されたものであり、
mは2または3であり、
基Rは同一または異なり、直鎖または枝分かれしたC〜Cのアルキレン基であり、ハロゲン原子、C〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基から選択された1つ、2つまたは3つの置換基を有していてもよく、
基Rは同一または異なり、直鎖または枝分かれしたC〜Cのアルキレン基であり、ハロゲン原子およびC〜Cのアルコキシ基およびC〜Cのアルキルチオ基から選択された1つ、2つまたは3つの置換基を有していてもよく、
nの値は同一または異なり、各値は2〜10の平均値を有する、
前の請求項のいずれか1つに記載のポリマー生成物。
【請求項8】
は、式−CH−CHの基であり、Rは、式−(CH−の基である、前の請求項のいずれか1つに記載のポリマー生成物。
【請求項9】
次の化学構造式(V)
【化5】

式中、R、R、R、mおよびXは、前の請求項のいずれか1つに記載されたものであるウレタンジオールまたはポリオールの均等物と
次の化学構造式(VI)
【化6】

式中、RおよびXは前の請求項のいずれか1つに記載されたものである、化合物の少なくとも2つの均等物とを反応させることを含む、請求項1記載のポリマー生成物を調製するための方法。
【請求項10】
(a)請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載されたポリマー生成物と、
(b)1つ以上の架橋剤とを含み、
(c)1つの触媒と、
(d)1つ以上の溶剤と、
(e)前記架橋剤と反応できる単数または複数の別のポリマーと、
(f)1つ以上の鎖イクステンダーからなる群から選択された少なくとも1つの成分をオプションとして含む、塗料組成物。
【請求項11】
(i)ある物品の表面に請求項10記載の塗料組成物を塗布するステップと、
(ii)塗装された物品を製造するために前記組成物を硬化させるステップとを備えた、物品を塗装するための方法。
【請求項12】
請求項11の方法によって得られたか、または得ることが可能な、塗装された物品。
【請求項13】
架橋剤の存在下で、請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載のポリマー生成物を硬化させるステップを含む、ポリウレタンを調製するための方法。
【請求項14】
請求項13の方法によって得られたか、または得ることが可能なポリウレタン。
【請求項15】
塗装された物品を製造する際に、請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載されたポリマー生成物を使用すること。

【公表番号】特表2008−502765(P2008−502765A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516034(P2007−516034)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002357
【国際公開番号】WO2005/123808
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(593065969)バクセンデン ケミカルズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】