説明

ポリマー組成物、該ポリマー組成物の作製方法及び該ポリマー組成物からの調製物

本発明は、少なくとも、下記の成分、すなわち、A)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、但し、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以下のポリエンを含み、かつ、3未満の分子量分布(M/M)を有するインターポリマーの「0超」phr〜「100未満」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)と、B)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、但し、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以上のポリエンを含むインターポリマーの「100未満」phr〜「0超」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)とを含み、但し、総ポリエン含有量が(成分A及び成分Bのインターポリマーにおける重合モノマーの総量に基づいて)7重量パーセント未満である組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
架橋された発泡異形材の製造においては、硬化速度が速い発泡体配合物は、細孔サイズを制御することを助ける。大きい硬化速度はまた、異形材のスキン層の速い架橋を達成することを助け、また、(500ミクロン未満の)小さい細孔サイズを備える発泡体の形成のために役立つ。これらの結果を達成するために、従来の慣例では、5−エチリデンノルボルネン(ENB)レベルが7.5重量パーセントを超えるEPDM規格品が使用される。しかしながら、ENBは高価な原料であるので、高レベルのENBはインターポリマーのコストを増大させる。加えて、高レベルのENBを含有するインターポリマーは、スコーチ時間が短い発泡体配合物をもたらしており、スコーチ時間が短いことにより、加工問題が引き起こされる。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年6月18日出願の国際特許出願番号PCT/CN2008/001186の利益を主張し、これは全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
比較的より低レベルのENBを含有し、かつ、より高ENBのインターポリマーを含有する配合物と類似する硬化速度を有するEPDM系配合物が求められている。さらには、より長いスコーチ時間を有する配合物から形成され得る架橋された発泡体が求められている。これらの要求及び他の要求が下記の発明によって満たされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、少なくとも、下記の成分:
A)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、但し、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以下のポリエンを含み、かつ、3未満の分子量分布(M/M)を有するインターポリマーの「0超」phr〜「100未満」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)、
B)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、但し、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以上のポリエンを含むインターポリマーの「100未満」phr〜「0超」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)
を含み、
但し、総ポリエン含有量が(成分A及び成分Bのインターポリマーにおける重合モノマーの総量に基づいて)7重量パーセント未満である、組成物
を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】KELTAN4903から作製されるスポンジを示す。
【図2】65/35のEPDM6100/NORDEL IP5565ブレンド配合物から作製されるスポンジを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
低密度の高性能EPDM発泡体(スポンジ)を製造するためには、より大きい二重結合含有量が、滑らか表面を発泡及び硬化の後でもたらすより速い硬化のために一般に要求される(重合モノマーの総量に基づいて7.5重量パーセント以上のENB)。しかしながら、総ENBが低いEPDM(総ENBが重合モノマーの総量に基づいて7重量パーセント未満であるEPDM)を含む組成物がスポンジ及び他の発泡性物品のために使用され得ることが発見されている。そのような発泡性物品は、押出、圧縮及び他の成形加工によって作製することができる。
【0007】
上記で考察されたように、本発明は、少なくとも、下記の成分:
A)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、但し、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以下のポリエンを含み、かつ、3未満の分子量分布(M/M)を有するインターポリマーの「0超」phr〜「100未満」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)、
B)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、但し、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以上のポリエンを含むインターポリマーの「100未満」phr〜「0超」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)
を含み、
但し、総ポリエン含有量が(成分A及び成分Bのインターポリマーにおける重合モノマーの総量に基づいて)7重量パーセント未満である、組成物
を提供する。
【0008】
成分A及び成分Bの合計重量が典型的には、100重量部に正規化される。
【0009】
1つの実施形態において、総ポリエン含有量が(成分A及び成分Bのインターポリマーにおける重合モノマーの総量に基づいて)6.5重量パーセント以下である。
【0010】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント〜8重量パーセントのポリエンを含む。
【0011】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、重合モノマーの総量に基づいて5.5重量パーセント〜8重量パーセントのポリエンを含む。
【0012】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、重合モノマーの総量に基づいて6重量パーセント〜8重量パーセントのポリエンを含む。
【0013】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、重合モノマーの総量に基づいて7重量パーセント〜8重量パーセントのポリエンを含む。
【0014】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、重合モノマーの総量に基づいて7重量パーセント以上のポリエンを含む。
【0015】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、重合モノマーの総量に基づいて7.2重量パーセント以上のポリエンを含む。
【0016】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント未満のポリエンを含む。
【0017】
1つの実施形態において、総ポリエン含有量が(成分A及び成分Bのインターポリマーにおける重合モノマーの総量に基づいて)6重量パーセント未満である。
【0018】
1つの実施形態において、総ポリエン含有量が(成分A及び成分Bのインターポリマーにおける重合モノマーの総量に基づいて)5重量パーセント未満である。
【0019】
1つの実施形態において、成分Aが1phr〜99phrの量で存在し、かつ、成分Bが99phr〜1phrの量で存在し、但し、それぞれのphrは成分A及び成分Bの合計重量に基づく。
【0020】
1つの実施形態において、成分Aが10phr〜90phrの量で存在し、かつ、成分Bが90phr〜10phrの量で存在し、但し、それぞれのphrは成分A及び成分Bの合計重量に基づく。
【0021】
1つの実施形態において、成分Aが20phr〜80phrの量で存在し、かつ、成分Bが80phr〜20phrの量で存在し、但し、それぞれのphrは成分A及び成分Bの合計重量に基づく。
【0022】
1つの実施形態において、成分Aが20phr〜70phrの量で存在し、かつ、成分Bが80phr〜30phrの量で存在し、但し、それぞれのphrは成分A及び成分Bの合計重量に基づく。
【0023】
1つの実施形態において、成分Aが40phr〜70phrの量で存在し、かつ、成分Bが60phr〜30phrの量で存在し、但し、それぞれのphrは成分A及び成分Bの合計重量に基づく。
【0024】
1つの実施形態において、成分Aが、成分A及び成分Bの合計重量に基づいて40phr〜90phrの量で存在し、好ましくは50phr〜80phrの量で存在し、より好ましくは55phr〜75phrの量で存在する。
【0025】
1つの実施形態において、成分Bが、成分A及び成分Bの合計重量に基づいて10phr〜60phrの量で存在し、好ましくは20phr〜50phrの量で存在し、より好ましくは25phr〜45phrの量で存在する。
【0026】
1つの実施形態において、組成物はさらに、充填剤、架橋剤、起泡剤又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの添加物を含む。
【0027】
1つの実施形態において、組成物はさらに、カーボンブラック、無機充填剤、オイル、起泡剤、イオウ、促進剤、酸化亜鉛又はそれらの組合せから選択される少なくとも1つの添加物を含む。
【0028】
1つの実施形態において、組成物は、30phr〜150phrのカーボンブラック、0phr〜100phrの有機充填剤、30phr〜90phrのオイル、3phr〜7phrの起泡剤、3phr〜7phrのイオウ、及び、3phr〜7phrの促進剤を含む。
【0029】
1つの実施形態において、組成物は、50phr〜100phrのカーボンブラック、20phr〜50phrの有機充填剤、40phr〜80phrのオイル、1phr〜3phrの起泡剤、1phr〜3phrのイオウ、1phr〜3phrの促進剤、及び、3phr〜7phrのステアリン酸亜鉛を含む。
【0030】
1つの実施形態において、組成物はさらに、シリカ;粘土;二酸化チタン;アルミニウムのケイ酸塩、マグネシウムのケイ酸塩、カルシウムのケイ酸塩、ナトリウムのケイ酸塩、カリウムのケイ酸塩及びこれらの混合物;カルシウムの炭酸塩、マグネシウムの炭酸塩及びこれらの混合物;ケイ素の酸化物、カルシウムの酸化物、亜鉛の酸化物、鉄の酸化物、チタンの酸化物及びアルミニウムの酸化物;カルシウムの硫酸塩、バリウムの硫酸塩及び鉛の硫酸塩;アルミナ三水和物;水酸化マグネシウム;又はこれらの組合せから選択される少なくとも1つの添加物を含む。
【0031】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは分子量分布(M/M)が2.9未満であり、好ましくは2.8以下である。
【0032】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは分岐指数比(Mz(abs)/M)が1.4以下であり、好ましくは1.3以下である。
【0033】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは分子量比(Mz(abs)/M)が3.1以下であり、好ましくは2.8以下であり、より好ましくは2.5以下である。
【0034】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは分岐指数比(Mz(abs)/M)が1.5以下である。
【0035】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは、重合モノマーの総重量に基づいて2重量パーセントを超えるポリエンを含み、好ましくは3重量パーセントを超えるポリエンを含む。
【0036】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーはムーニー粘度(ML1+4、125℃)が70を超え、好ましくは80を超え、より好ましくは90を超える。
【0037】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーはムーニー粘度(ML1+4、125℃)が300未満であり、好ましくは240未満であり、より好ましくは200未満であり、一層より好ましくは160未満である。
【0038】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーはムーニー粘度(ML1+4、125℃)が100未満であり、好ましくは80未満であり、より好ましくは70未満である。
【0039】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーはムーニー粘度(ML1+4、125℃)が40を超え、好ましくは50を超え、より好ましくは60を超える。
【0040】
1つの実施形態において、成分A及び成分Bのインターポリマーにおけるポリエンの重量比(ポリエン(A)/ポリエン(B))が0.8以下であり、好ましくは0.75以下である。
【0041】
1つの実施形態において、成分B及び成分Aのポリエンの量における差(絶対値)が0.5重量パーセントを超え、好ましくは1.0重量パーセントを超え、より好ましくは2.0重量パーセントを超える。
【0042】
1つの実施形態において、成分B及び成分Aのポリエンの量における差(絶対値)が5.0重量パーセント未満であり、好ましくは4.0重量パーセント未満であり、より好ましくは3.1重量パーセント未満である。
【0043】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて7.5重量パーセント未満のポリエンを含む。
【0044】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて7重量パーセント未満のポリエンを含む。
【0045】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーのポリエンが、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン又は1,4−ヘキサジエンから選択される。さらなる実施形態において、ポリエンがENBである。
【0046】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーのポリエンが、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン又は1,4−ヘキサジエンから選択される。さらなる実施形態において、ポリエンがENBである。
【0047】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が2.5未満である。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。
【0048】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が2.0未満である。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。
【0049】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が1.5未満である。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。
【0050】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が1.0を超える。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。
【0051】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が1.1を超える。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。
【0052】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が1.2を超える。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。
【0053】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーにおけるα−オレフィンがプロピレンである。
【0054】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が2.5未満である。
【0055】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーにおけるα−オレフィンがプロピレンである。
【0056】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは重量平均分子量(M)が156,000g/モルを超える。
【0057】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて過半量のエチレンを含む。
【0058】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは重合モノマーの総モル数に基づいて過半モル量のエチレンを含む。
【0059】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて40重量パーセント以上の重合エチレンを含み、好ましくは45重量パーセント以上の重合エチレンを含み、より好ましくは50重量パーセント以上の重合エチレンを含む。
【0060】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて51重量パーセント以上の重合エチレンを含み、好ましくは55重量パーセント以上の重合エチレンを含み、より好ましくは60重量パーセント以上の重合エチレンを含む。
【0061】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて73重量パーセント以下の重合エチレンを含み、好ましくは67重量パーセント以下の重合エチレンを含み、より好ましくは62重量パーセント以下の重合エチレンを含む。
【0062】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは、エチレン含有量が重合モノマーの総重量に基づいて45重量パーセント〜95重量パーセントであり、好ましくは、重合モノマーの総重量に基づいて50重量パーセント〜85重量パーセントである。
【0063】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて過半重量量のエチレンを含む。
【0064】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは重合モノマーの総モル数に基づいて過半モル量のエチレンを含む。
【0065】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて40重量パーセント以上の重合エチレンを含み、好ましくは45重量パーセント以上の重合エチレンを含み、より好ましくは50重量パーセント以上の重合エチレンを含む。
【0066】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて51重量パーセント以上の重合エチレンを含み、好ましくは55重量パーセント以上の重合エチレンを含み、より好ましくは60重量パーセント以上の重合エチレンを含む。
【0067】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは重合モノマーの総重量に基づいて73重量パーセント以下の重合エチレンを含み、好ましくは67重量パーセント以下の重合エチレンを含み、より好ましくは62重量パーセント以下の重合エチレンを含む。
【0068】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、エチレン含有量が重合モノマーの総重量に基づいて50重量パーセント〜70重量パーセントである。
【0069】
好ましい実施形態において、成分Aのインターポリマーのポリエンが非共役ジエンである。さらなる実施形態において、インターポリマーはエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーである。さらにさらなる実施形態において、成分Aのインターポリマーはエチレン/α−オレフィン/ジエンターポリマーである。
【0070】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーのα−オレフィンがプロピレンである。
【0071】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーのポリエンが5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)である。
【0072】
好ましい実施形態において、成分Bのインターポリマーのポリエンが非共役ジエンである。さらなる実施形態において、インターポリマーはエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーである。さらにさらなる実施形態において、成分Bのインターポリマーはエチレン/α−オレフィン/ジエンターポリマーである。
【0073】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーのα−オレフィンがプロピレンである。
【0074】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーのポリエンが5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)である。
【0075】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは、均一に分岐した線状のインターポリマー、又は、均一に分岐した実質的に線状のインターポリマーである。
【0076】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーは、均一に分岐した線状のインターポリマー、又は、均一に分岐した実質的に線状のインターポリマーである。
【0077】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは顆粒粒子の形態である。
【0078】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは分配剤の存在下において気相中で重合される。さらなる実施形態において、分配剤がカーボンブラックである。
【0079】
1つの実施形態において、インターポリマーが、分配剤を主として含有する被覆によって取り囲まれる主たるポリマーコアを含む粒子から構成される。さらなる実施形態において、分配剤がカーボンブラックである。
【0080】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマー及び成分Bのインターポリマーの合計重量が組成物のポリマー成分の総重量に基づいて50重量パーセント以上の量で存在し、好ましくは60重量パーセント以上の量で存在し、より好ましくは70重量パーセント以上の量で存在する。
【0081】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマー及び成分Bのインターポリマーの合計重量が組成物の総重量に基づいて50重量パーセント以上の量で存在し、好ましくは60重量パーセント以上の量で存在し、より好ましくは70重量パーセント以上の量で存在する。
【0082】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマー及び成分Bのインターポリマーの合計重量が組成物のポリマー成分の総重量に基づいて75重量パーセント以上の量で存在し、好ましくは80重量パーセント以上の量で存在し、より好ましくは85重量パーセント以上の量で存在する。
【0083】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマー及び成分Bのインターポリマーの合計重量が組成物の総重量に基づいて75重量パーセント以上の量で存在し、好ましくは80重量パーセント以上の量で存在し、より好ましくは85重量パーセント以上の量で存在する。
【0084】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーはトリエンを含まない。
【0085】
1つの実施形態において、成分Bのインターポリマーはトリエンを含まない。
【0086】
1つの実施形態において、組成物はハロゲン化ポリマーを含まない。
【0087】
1つの実施形態において、組成物はフェノール樹脂を含まない。
【0088】
好ましい実施形態において、成分Aのインターポリマーはエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーである。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。さらなる実施形態において、ジエンがENBである。
【0089】
好ましい実施形態において、成分Bのインターポリマーはエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーである。さらなる実施形態において、α−オレフィンがプロピレンである。さらなる実施形態において、ジエンがENBである。
【0090】
本発明の組成物は、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを有することができる。
【0091】
成分Aのインターポリマーは、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを有することができる。
【0092】
成分Bのインターポリマーは、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを有することができる。
【0093】
本発明はまた、本発明の組成物から形成される発泡体を提供する。
【0094】
1つの実施形態において、発泡体は、50ミクロン〜280ミクロンにまで及ぶ細孔サイズを有し、好ましくは、60ミクロン〜240ミクロンにまで及ぶ細孔サイズを有する。
【0095】
1つの実施形態において、発泡体は平均細孔サイズが120ミクロン〜180ミクロンである。1つの実施形態において、発泡体は平均細孔サイズが130ミクロン〜170ミクロンである。
【0096】
1つの実施形態において、発泡体は最大細孔サイズが280ミクロン以下であり、好ましくは260ミクロン以下である。
【0097】
1つの実施形態において、発泡体は密度が0.4g/cm〜0.8g/cmである。
【0098】
1つの実施形態において、発泡体は密度が0.55g/cm〜0.8g/cmである。
【0099】
本発明の発泡体は、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを有することができる。
【0100】
本発明はまた、本発明の発泡体から形成される少なくとも1つの成分を含む物品を提供する。
【0101】
1つの実施形態において、物品はスポンジである。別の実施形態において、物品は自動車用部品である。別の実施形態において、物品は建築資材又は建設資材である。
【0102】
本発明はまた、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品を提供する。
【0103】
1つの実施形態において、物品はスポンジである。別の実施形態において、物品は自動車用部品である。別の実施形態において、物品は建築資材又は建設資材である。
【0104】
本発明の物品は、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを有することができる。
【0105】
本発明はまた、本発明の組成物を発泡させ、かつ、架橋することを含む、ポリマー発泡体を作製する方法を提供する。
【0106】
本発明の方法は、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを有することができる。
【0107】
エチレン/α−オレフィン/ポリエンインターポリマー
1つの実施形態において、本発明のエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーは、その内部において重合しているC2(エチレン)、少なくとも1つのC3〜C20α−オレフィン(エチレン性不飽和)モノマー、及び、典型的にはC4〜C40非共役ポリエンを有する。α−オレフィンは脂肪族化合物又は芳香族化合物のどちらであってもよく、ビニル性不飽和又は環式化合物を含有することができる(例えば、スチレン、p−メチルスチレン、シクロブテン、シクロペンテン及びノルボルネン(5位及び6位がC1〜C20ヒドロカルビル基により置換されるノルボルネンを含む)など)。
【0108】
α−オレフィンは好ましくはC3〜C20脂肪族化合物であり、好ましくはC3〜C16脂肪族化合物であり、より好ましくはC3〜C10脂肪族化合物である。好ましいエチレン性不飽和モノマーには、4−ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン及びC3〜C10脂肪族α−オレフィン(特に、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン及び1−ドデセン)が含まれる。より好ましいC3〜C10脂肪族α−オレフィンが、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群より選択され、より好ましくはプロピレンである。好ましい実施形態において、インターポリマーはEPDMインターポリマーである。さらなる実施形態において、ジエンが5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)である。
【0109】
別の実施形態において、それぞれのインターポリマーが、エキステンダー油を用いることなく、乾燥形態で使用される。別の実施形態において、それぞれのインターポリマーがEPDMインターポリマーであり、この場合、EPDMインターポリマーは、エキステンダー油を用いることなく、乾燥形態で使用される。さらなる実施形態において、ポリエンがジエンであり、好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)である。
【0110】
1つの実施形態において、成分Aのインターポリマーは、C2(エチレン)含有量が重合モノマーの総重量に基づいて45重量パーセント〜95重量パーセントであり、より好ましくは51重量パーセント〜90重量パーセントであり、最も好ましくは55重量パーセント〜85重量パーセントである。
【0111】
1つの実施形態において、非共役ポリエンが、C6〜C15の直鎖炭化水素ジエン、分岐鎖炭化水素ジエン又は環式炭化水素ジエンである。例示的な非共役ジエンが、直鎖の非環式ジエン、例えば、1,4−ヘキサジエン及び1,5−ヘプタジエンなど;分岐鎖の非環式ジエン、例えば、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,7−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、及び、ジヒドロミルセンの混合異性体など;単環の脂環式ジエン、例えば、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン及び1,5−シクロドデカジエンなど;多環の脂環式縮合環ジエン及び架橋環ジエン、例えば、テトラヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデンなど;アルケニルノルボルネン、アルキリデンノルボルネン、シクロアルケニルノルボルネン及びシクロアルキリデンノルボルネン、例えば、5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン及び5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネンなどである。ジエンは好ましくは、ENB、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン及び7−メチル−1,6−オクタジエンからなる群より選択される非共役ジエンであり、好ましくは、ENB、ジシクロペンタジエン及び1,4−ヘキサジエンからなる群より選択される非共役ジエンであり、より好ましくは、ENB及びジシクロペンタジエンからなる群より選択される非共役ジエンであり、一層より好ましくはENBである。
【0112】
本発明の好ましいインターポリマーは、その内部において重合しているエチレン、少なくとも1つのα−オレフィン及び5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を有する。α−オレフィンは好ましくはC3〜C20脂肪族化合物であり、より好ましくはC3〜C12脂肪族化合物であり、一層より好ましくはC3〜C8脂肪族化合物である。好ましいα−オレフィンには、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン及び1−ドデセンが含まれる。より好ましいα−オレフィンには、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンが含まれ、最も好ましくはプロピレンが含まれる。好ましい実施形態において、インターポリマーは、その内部において重合しているエチレン、プロピレン及び5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を有する。
【0113】
一般には、重合を、チーグラー・ナッタ型重合反応又はカミンスキー・シン型重合反応について当分野において周知である条件で、すなわち、0℃〜250℃(好ましくは30℃〜200℃)の温度及び大気圧〜10,000気圧の圧力で達成することができる。重合はまた、米国特許第6,680,361号(国際公開第00/26268号と同等)(これは全体が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるプロセスに従って行うことができる。
【0114】
重合を、懸濁重合、溶液重合、スラリー重合又は気相重合、或いは、これらの組合せを使用して行うことができる。1つの実施形態において、重合が溶液ループリアクターにおいて行われるか、又は、気相リアクターにおいて行われる。別の実施形態において、溶液供給の触媒が溶液重合又は気相重合において使用される。別の実施形態において、触媒が担体(例えば、シリカ、アルミナ又はポリマー(特に、ポリ(テトラフルオロエチレン)又はポリオレフィンなど)に担持され、また、触媒をそのような担体に噴霧乾燥することができ、そして、触媒を担持形態で重合リアクターに導入することができる。
【0115】
重合はいずれかの好適なタイプのリアクターにおいて行うことができ、好ましくは、当業者が触媒効率を求めることを可能にするリアクター設計で行うことができる。リアクターには、回分式リアクター、連続式リアクター、パイロットプラントリアクター、実験室規模リアクター、ハイスループット重合リアクター及び他のタイプの商用リアクターが含まれるが、これらに限定されない。
【0116】
気相重合が、米国特許第5,264,506号、米国特許第4,543,399号及び欧州特許第0089691B1号に記載される(それぞれが全体において参照により本明細書に組み込まれる)。1つの実施形態において、EAODM(好ましくはEPDM)が分配剤(又は充填剤)の存在下において気相中で重合される。さらなる実施形態において、分配剤がカーボンブラックである。
【0117】
不活性な液体が重合(例えば、溶液重合)のための好適な溶媒である。例には、直鎖炭化水素及び分岐鎖炭化水素、例えば、イソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びこれらの混合物など;環式炭化水素及び脂環式炭化水素、例えば、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン及びこれらの混合物など;ペルフッ素化炭化水素、例えば、ペルフッ素化C4〜C10アルカンなど;並びに、芳香族化合物及びアルキル置換された芳香族化合物、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンなどが含まれる。好適な溶媒にはまた、モノマー又はコモノマーとして作用し得る液状オレフィンが含まれ、そのような液状オレフィンには、ブタジエン、シクロペンテン、1−ヘキセン、4−ビニルシクロヘキセン、3−メチル−1,4−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1,4−ヘキサジエン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、ジビニルベンゼン、アリルベンゼン及びビニルトルエン(単独又は混合でのすべての異性体を含む)が含まれる。前記液状オレフィンの混合物もまた好適である。所望されるならば、通常の状態ではガス状のオレフィンを、圧力を加えることによって液体に転換することができ、本発明において使用することができる。
【0118】
本発明において使用される好適な触媒には、好ましくは、米国特許第5,272,236号及び同第5,287,272号に開示されるような束縛構造触媒が含まれる(これらはともに、それらの全体において参照により本明細書に組み込まれる)。米国特許第5,026,798号(その教示は参照により本明細書に組み込まれる)において教示されるモノシクロペンタジエニル遷移金属オレフィン重合触媒もまた、本発明の触媒として好適である。
【0119】
前記触媒はさらに、元素周期表の3族〜10族又はランタニド系列の金属と、束縛誘導成分により置換される、非局在化π結合で結合した成分とを含む金属配位錯体を含むとして記載されることがあり、但し、この場合、前記錯体は、置換基を有する、非局在化π結合で結合した成分のセントロイド(centroid)と、少なくとも1つの残る置換基の中心との間での金属における角度が、そのような束縛誘導置換基がない類似するπ結合した成分を含有する類似する錯体におけるそのような角度よりも小さくなるような、金属原子の周りでの束縛された構造を有する。加えて、置換基を有する、非局在化x結合で結合した成分を2つ以上含むそのような錯体については、錯体のそれぞれの金属原子についてのそのうちの1つだけが、置換基を有する、非局在化π結合で結合した環状成分である。触媒はさらに、活性化のための共触媒を含む。
好ましい触媒錯体は下記の構造Iに対応する:
【化1】

【0120】
構造Iにおいて、Mは元素周期表の3族〜10族又はランタニド系列の金属である;
Cpは、Mに対してη結合様式で結合するシクロペンタジエニル基又は置換されたシクロペンタジエニル基である;
Zは、ホウ素、又は、元素周期表の14族の元素、及び、必要な場合にはイオウ又は酸素を含み、20個までの非水素原子を有する成分であり、また、必要な場合には、Cp及びZは一緒になって、縮合環系を形成する;
Xは、それぞれの存在が独立して、30個までの非水素原子を有するアニオン性の配位子基又は中性のルイス塩基配位子基である;
nは、0、1、2、3又は4であり、かつ、Mの原子価よりも2小さい;
Yは、窒素、リン、酸素又はイオウを含み、かつ、20個までの非水素原子を有する、Z及びMに結合するアニオン性又は非アニオン性の配位子基であり、必要な場合には、Y及びZは一緒になって、縮合環系を形成する。より具体的な錯体が米国特許第5,272,236号及び同第5,287,272号に記載される(これらは参照により本明細書に組み込まれる)。
【0121】
具体的な化合物には、(tert−ブチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(tert−ブチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド、(エチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−メチレンチタンジクロロ、(tertブチルアミド)ジベンジル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(フェニルホスフィド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、及び、(tertブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランチタンジメチルなどが含まれる。
【0122】
このような錯体は、金属(M)の誘導体と、シクロペンタジエニル化合物のI族金属誘導体又はグリニャール試薬とを溶媒中で接触させ、塩の副生成物を分離することによって調製することができる。このような金属錯体を調製する際に使用される好適な溶媒は脂肪族又は芳香族の液体であり、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンなど、又は、これらの混合物などである。
【0123】
本明細書に使用される好適な共触媒には、ポリマー状又はオリゴマー状のアルミノキサン、特に、メチルアルミノキサン、同様にまた、不活性な、適合性の、非配位性のイオン形成化合物が含まれる。いわゆる修飾メチルアルミノキサン(MMAO)もまた、共触媒として使用するために好適である。そのような修飾アルミノキサンを調製するための1つの技術が米国特許第5,041,584号に開示される(その教示は参照により本明細書に組み込まれる)。アルミノキサンはまた、米国特許第4,544,762号、同第5,015,749号及び同第5,041,585号に開示されるように作製することができる(それぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)。好ましい共触媒が、不活性な非配位性のホウ素化合物又はアルミノキサンである。
【0124】
束縛構造触媒に加えて、本発明における使用のために好適であるさらなる単一部位触媒システムには、メタロセン触媒システム及びポストメタロセン触媒システムが含まれる。
【0125】
メタロセン触媒は、例えば、遷移金属(通常的にはIV族由来の遷移金属、特に、チタン、ジルコニウム又はハフニウム)と、必要に応じて置換された2つのシクロペンタジエニル配位子との間における配位錯体である。これらの触媒は共触媒との組合せで使用され、例えば、アルミノキサン(好ましくは、メチルアルミノキサン)又はホウ素化合物との組合せで使用される(例えば、Adv. Organomet. Chem.、Vol. 18、p. 99、10 (1980);Adv. Organomet. Chem.、Vol. 32、p. 325 (1991);J.M.S.-Rev. Macromol. Chem. Phys.、Vol. C34 (3)、pp. 439-514 (1994);J. Organometallic Chemistry、Vol. 479、pp. 1-29 (1994);Angew. Chem. Int. Ed. Engl.、Vol. 34、p. 1143 (1995)Prog. Polym. Sci.、Vol. 20、p. 459、15 (1995);Adv. Polym. Sci.、Vol. 127、p. 144 (1997);米国特許第5,229,478号又は国際特許出願公開WO93/19107、欧州特許第129368号、欧州特許第277003号、同第277004、同第632065号を参照のこと)。
【0126】
1つの実施形態において、本発明のエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーは、均一に分岐した線状(短鎖分岐)のインターポリマー、又は、均一に分岐した実質的に線状のインターポリマーである。
【0127】
本発明において使用される好適なインターポリマーの例には、The Dow Chemical Companyから入手可能なNORDEL(商標)炭化水素ゴムが含まれる。
【0128】
本発明の1つの実施形態において、成分Aのエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーは分子量分布(M/M)が1.1〜3であり、より好ましくは1.2〜3であり、最も好ましくは1.5〜3である。1.1〜3までのすべての個々の値及び部分範囲が本明細書中に含まれ、また、本明細書中に開示される。好ましい実施形態において、インターポリマーはエチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーであり、さらにはEPDMターポリマーである。
【0129】
1つの実施形態において、成分Aのエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーはムーニー粘度(ML(1+4)、125℃)が60を超え、好ましくは70を超え、より好ましくは80を超え、一層より好ましくは90を超え、最も好ましくは100を超える。好ましい実施形態において、インターポリマーはエチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーであり、さらにはEPDMターポリマーである。
【0130】
1つの実施形態において、成分Aのエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーはムーニー粘度(ML(1+4)@125℃)が300未満であり、好ましくは240以下であり、より好ましくは200以下であり、一層より好ましくは160以下である。好ましい実施形態において、インターポリマーはエチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーであり、さらにはEPDMターポリマーである。
【0131】
上記で考察されるように、ムーニー粘度は純(neat)インターポリマーの粘度(或いは、充填剤(例えば、カーボンブラックなど)及び/又はオイルを含有するポリマーについては純ポリマーの計算された粘度)である。純ポリマーは、充填剤及びオイルを含まないポリマーを示す。
【0132】
別の実施形態において、成分Aのエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーは重量平均分子量(M)が170,000g/モル〜600,000g/モルであり、より好ましくは180,000g/モル〜500,000g/モルであり、最も好ましくは185,000g/モル〜400,000g/モルである。170,000g/モル〜600,000g/モルまでのすべての個々の値及び部分範囲が本明細書中に含まれ、また、本明細書中に開示される。好ましい実施形態において、インターポリマーはエチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーであり、さらにはEPDMである。
【0133】
別の実施形態において、それぞれのエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーは、均一に分岐した線状のエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマー、又は、均一に分岐した実質的に線状のエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーである。好ましい実施形態において、インターポリマーはエチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーであり、さらにはEPDMターポリマーである。
【0134】
均一ポリマーを調製するためのプロセスが、米国特許第5,206,075号、米国特許第5,241,031号、並びに、PCT国際公開第93/03093号及び同第90/03414号に開示される(これらのそれぞれがその全体において参照により本明細書に組み込まれる)。
【0135】
用語「均一な」及び用語「均一に分岐した」は、コモノマーが所与のポリマー分子の内部においてランダムに分布し、かつ、ポリマー分子のすべてが同じ又は実質的に同じコモノマー対エチレン比率を有するエチレン/α−オレフィンポリマー(又はエチレン/α−オレフィンインターポリマー)に関連して使用される。均一に分岐したエチレンインターポリマーには、線状のエチレンインターポリマー、及び、実質的に線状のエチレンインターポリマーが含まれる。
【0136】
均一に分岐した線状のエチレンインターポリマーの中に含まれるものが、長鎖分岐(又は測定可能な量の長鎖分岐)を有しないが、インターポリマーに重合されたコモノマーに由来し、かつ、同じポリマー鎖の中と、異なるポリマー鎖の間との両方において均一に分布する短鎖分岐を有するエチレンインターポリマーである。すなわち、均一に分岐した線状のエチレンインターポリマーは、例えば、Elastonによって米国特許第3,645,992号に記載されるような均一分岐分布重合プロセスを使用して作製される線状低密度ポリエチレンポリマー又は線状高密度ポリエチレンポリマーについてはちょうど当てはまるように、長鎖分岐を有しない。
【0137】
長鎖分岐を、13C核磁気共鳴(NMR)分光法を使用することによって求めることができ、また、Randallの方法を使用して定量化することができる(Rev. Macromol. Chem. Phys.、C29 (2 & 3)、1989、p. 285-297、その開示は参照により本明細書に組み込まれる)。2つの他の方法が、小角レーザー光散乱検出器と連結されるゲル浸透クロマトグラフィー(GPCLALLS)、及び、示差粘度計検出器と連結されるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−DV)である。長鎖分岐を検出するためのこれらの技術の使用、及び、根本となる理論が文献に十分に記載されている。例えば、Zimm, B.H.及びStockmayer, W.H.、J. Chem. Phys.、17、1301 (1949)、及び、Rudin, A.、Modern Methods of Polymer Characterization、John Wiley & Sons、New York (1991)、pp. 103-112を参照のこと。
【0138】
実質的に線状のエチレンインターポリマーが米国特許第5,272,236号及び同第5,278,272号に記載される(それぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)。上記で考察されるように、実質的に線状のエチレンインターポリマーは、コモノマーが所与のインターポリマー分子の内部にランダムに分布し、かつ、インターポリマー分子のすべてが同じ又は実質的に同じコモノマー対エチレン比率を有するエチレンインターポリマーである。実質的に線状のエチレンインターポリマーは、束縛構造触媒を使用して調製される。
【0139】
米国特許第5,278,272号において、束縛構造触媒(CGC)は、ビニル末端のマクロモノマーをポリマー骨格に取り込んで、長鎖分岐(LCB)ポリマーを形成する能力を有することが発見された。そのような分岐はTタイプ分岐と呼ばれる。これらのCGCによって取り込まれ得るLCBの量は典型的には、1000個の炭素原子(骨格炭素原子及び分岐炭素原子の両方)あたり0.01のLCBから、1000個の炭素原子あたり3のLCBまでである。長鎖分岐は、ポリマー骨格とほぼ同じコモノマー分布を有しており、また、ポリマー骨格の長さとほぼ同じ長さを有することができる。長鎖分岐の炭素長さは、1つのコモノマーをポリマー骨格に取り込むことから形成される短鎖分岐の炭素長さよりも長い。
【0140】
実質的に線状のエチレン系インターポリマーは、均一に分岐したエチレンポリマーの他にないクラスを形成する。実質的に線状のエチレン系インターポリマーは、Elstonによって米国特許第3,645,992号に記載される従来の均一に分岐した線状のエチレン系インターポリマーの周知のクラスとは実質的に異なっており、その上、従来の不均一な、「チーグラー・ナッタ触媒重合による」線状のエチレン系インターポリマー(例えば、極低密度ポリエチレン(ULDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)又は高密度ポリエチレン(HDPE)で、例えば、Anderson他によって米国特許第4,076,698号に開示される技術を使用して作製されるもの)と同じクラスではなく、又は、高圧の、フリーラジカル開始による高度分岐ポリエチレン(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−アクリル酸(EAA)コポリマー及びエチレンビニルアセタート(EVA)コポリマーなど)と同じクラスではない。エチレン系インターポリマーは重合モノマーの総量に基づいて過半モル量のエチレンを含む。
【0141】
エチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーは、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
【0142】
エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、本明細書中に記載されるような2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
【0143】
添加物
本発明の組成物は1つ又はそれ以上の添加物を含むことができる。好適な添加物には、充填剤、酸化防止剤、UV安定剤、加硫剤、起泡剤、難燃剤、着色剤又は顔料、及び、それらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0144】
本発明において添加物として使用される充填剤には、カーボンブラック;アルミニウムのケイ酸塩、マグネシウムのケイ酸塩、カルシウムのケイ酸塩、ナトリウムのケイ酸塩、カリウムのケイ酸塩及びこれらの混合物;カルシウムの炭酸塩、マグネシウムの炭酸塩及びこれらの混合物;ケイ素の酸化物、カルシウムの酸化物、亜鉛の酸化物、鉄の酸化物、チタンの酸化物及びアルミニウムの酸化物;カルシウムの硫酸塩、バリウムの硫酸塩及び鉛の硫酸塩;アルミナ三水和物;水酸化マグネシウム;フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリスチレン樹脂及びポリ(アルファメチル)−スチレン樹脂、天然繊維及び合成繊維などが含まれる。
【0145】
本発明において添加物として用いられる可塑剤には、石油、例えば、ASTM D2226の芳香族油及びナフテン系油など;ポリアルキルベンゼン油;有機酸モノエステル、例えば、オレイン酸及びステアリン酸のアルキルエステル及びアルコキシアルキルエステルなど;有機酸ジエステル、例えば、フタル酸、テレフタル酸、セバシン酸、アジピン酸及びグルタル酸のジアルキルエステル、ジアルコキシアルキルエステル及びアルキル/アリールエステルなど;グリコールジエステル、例えば、トリエチレングリコールジアルカノアート、テトラエチレングリコールジアルカノアート及びポリエチレングリコールジアルカノアートなど;トリアルキルトリメリタート;トリアルキルホスファート、トリアルコキシアルキルホスファート、アルキルジアリールホスファート及びトリアリールホスファート;塩素化パラフィン油;クマロン−インデン樹脂;松根タール;植物油(例えば、ひまし油、トール油、ナタネ油及びダイズ油など)、並びに、そのエステル及びエポキシ化誘導体;その他が含まれる。
【0146】
本発明において使用される、酸化防止剤及びオゾン分解防止剤の添加物には、ヒンダードフェノール系化合物、ビスフェノール系化合物及びチオビスフェノール系化合物;置換されたヒドロキノン系化合物;トリス(アルキルフェニル)ホスフィト;ジアルキルチオジプロピオナート;フェニルナフチルアミン系化合物;置換されたジフェニルアミン系化合物;ジアルキル置換されたp−フェニレンジアミン系化合物、アルキル/アリール置換されたp−フェニレンジアミン系化合物及びジアリール置換されたp−フェニレンジアミン系化合物;モノマー状及びポリマー状のジヒドロキノン系化合物;2−(4−ヒドロキシ−3,5−t−ブチルアニリン)−4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−s−トリアジン、2,4,6−トリス(n−1,4−ジメチルペンチルフェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート、ニッケルジブチルジチオカルバマート、2−メルカプトトリルイミダゾール及びその亜鉛塩、並びに、石油ワックスなどが含まれる。
【0147】
得られる発泡体構造物を作製することにおいて有用な起泡剤には、分解可能な化学的起泡剤が含まれるが、これに限定されない。そのような化学的起泡剤は高温で分解して、ポリマーを発泡体形態に膨らませるためのガス又は蒸気を形成する。化学的起泡剤は好ましくは固体形態をとり、その結果、ポリマー材料と都合よく乾式混合される。化学的起泡剤には、アゾジカルボンアミド、アゾジイソブチロニトリル、バリウムアゾジカルボキシラート、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンスルホンヒドラジド、4,4−オキシベンゼンスルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、p,p’−オキシビス−(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3’−ジスルホンヒドラジド−ジフェニルスルホン、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスホルムアミドなどが含まれるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、発泡剤がアゾジカルボンアミドである。これらの起泡剤は単独又は2つ以上の混合で使用することができる。1つの実施形態において、起泡剤は無機の起泡剤であり、例えば、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム及び無水硝酸ナトリウムなどである。化学的起泡剤に関連するさらなる教示が、C.P. Park、上掲、pp. 205-208、及び、F.A. Shutov、「ポリオレフィンフォーム」、Handbook of Polymer Foams and Technology、pp. 382-402(D. Klemper及びK.C. Frisch、Hanser Publishers、Munich、Vienna、New York、Barcelona)(1991)(これは参照により本明細書に組み込まれる)において認められる。
【0148】
1つの実施形態において、化学的起泡剤は、好都合には1キログラムのポリマーあたり約0.2モル〜約5.0モルのガス又は蒸気を、好ましくは1キログラムのポリマーあたり約0.5モル〜約3.0モルのガス又は蒸気を、最も好ましくは1キログラムのポリマーあたり約1.0モル〜約2.50モルのガス又は蒸気を発生させるために十分な量でポリマー材料とブレンド配合される。
【0149】
本発明において使用される、必要に応じた他の添加物には、活性化剤(金属酸化物、例えば、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カドミウム及び酸化鉛など;脂肪酸、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ベヘン酸及びパルミチン酸、並びに、それらの亜鉛塩、銅塩、カドミウム塩及び鉛塩など;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びポリエチレングリコール;及びトリエタノールアミン);促進剤(スルフェンアミド系化合物、例えば、ベンゾチアゾール系化合物(ビス−ベンゾチアゾール系化合物を含む)、及び、チオカルバミルスルフェンアミド系化合物、チアゾール系化合物、ジチオカルバマート系化合物、ジチオホスファート系化合物、チウラム系化合物、グアニジン系化合物、キサンタート系化合物、チオウレア系化合物、及び、それらの混合物);粘着付与剤(ロジン及びロジン酸類、炭化水素樹脂、芳香族インデン樹脂、メチレンドナーのフェノール樹脂、熱硬化性のフェノール樹脂、レソルセノール(resorcenol)−ホルムアルデヒド樹脂、及び、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂(例えば、オクチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂など);均質化剤、しゃく解剤、顔料、難燃剤及び殺真菌剤などが含まれる。必要に応じて使用される成分の総量は、組成物におけるポリマーの100部に基づいて約40重量部〜800重量部にまで及び得る。
【0150】
本発明において使用される加硫剤には、イオウ含有化合物、例えば、元素状イオウ、4,4’−ジチオジモルホリン、チウラムジスルフィド及びチウラムポリスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、並びに、2−モルホリノジチオベンゾチアゾールなど;過酸化物、例えば、ジ−tertブチルペルオキシド、tertブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tertブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ−(tertブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、tertブチルペルオキシベンゾアート、並びに、1,1−ジ−(tertブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなど;金属酸化物、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム及び酸化鉛など;ジニトロソ化合物、例えば、p−キノン−ジオキシム及びp,p’−ジベンゾイルキノン−ジオキシムなど;及び、ヒドロキシメチル官能基又はハロメチル官能基を含有するフェノール−ホルムアルデヒド樹脂が含まれるが、これらに限定されない。本発明において使用されるこれらの加硫剤のいずれかの好適性が、配合分野における当業者には周知であるように、ポリマーの選択によって主に左右される。
【0151】
1つの実施形態において、イオウ含有化合物及び過酸化物が好ましい加硫剤であり、イオウ含有化合物が最も好ましい。これらの加硫剤の混合物が用いられ得ることが理解される。だが、これは一般には好ましくない。加硫剤の量は、組成物におけるポリマーの100部に基づいて約1重量部〜10重量部にまで及び得る。
【0152】
イオウは、結晶性の元素状イオウ又は無定形の元素状イオウが可能であり、どちらのタイプも純粋な形態であり得るか、又は、不活性な担体に担持することができる。担持されたイオウの一例が、Rhein Chemieから得られるRhenorgan S−80(80%のS及び20%の不活性担体)である。
【0153】
用いられる加硫温度及び加硫時間は典型的である。約250°F〜約440°Fにまで及ぶ温度、及び、約1分〜約120分にまで及ぶ時間を用いることができる。
【0154】
別の実施形態において、組成物は難燃剤を含有し、例えば、金属ヒドラート(metal hydrate)、例えば、アルミニウムトリヒドロキシド、マグネシウムジヒドロキシド又はそれらの組合せなどを含有する。さらなる実施形態において、難燃剤は金属ヒドラートであり、組成物の総重量に基づいて25重量パーセント〜75重量パーセントの間の量で存在する。別の実施形態において、金属水酸化の表面を1つ又はそれ以上の物質により被覆することができ、そのような物質には、シラン、チタナート、ジルコナート、カルボン酸及び無水マレイン酸グラフトポリマーが含まれる。別の実施形態において、金属ヒドラートの平均粒子サイズが0.1マイクロメートル未満〜50マイクロメートルにまで及び得る。いくつかの場合において、ナノスケールの粒子サイズを有する金属水酸化物を使用することが望ましい場合がある。金属水酸化物は、天然に存在するもの又は合成物であり得る。組成物は他の難燃剤添加物を含有することができる。他の好適なハロゲン非含有難燃剤添加物には、炭酸化カルシウム(calcium carbonated)、I型赤リン、シリカ、アルミナ、チタン酸化物、タルク、粘土、有機修飾粘土、ホウ酸亜鉛、三酸化アンチモン、ケイ灰石、雲母、マガジアイト(magadiite)、有機修飾マガジアイト、シリコーンポリマー、ホスファートエステル、ヒンダードアミン系安定剤、八モリブデン酸アンモニウム、膨張性化合物及び膨張性黒鉛が含まれる。好適なハロゲン化難燃剤添加物には、デカブロモジフェニルオキシド、デカブロモジフェニルエタン、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、及び、1,4,7,10−ジメタノジベンゾ(a,e)シクロオクテン,1,2,3,4,7,8,9,10,13,13,14,14−ドデカクロロ 1,4,4a,5,6,7,10,10a,11,12,12a−ドデカヒドロ−)が含まれる。そのような難燃剤のさらなる記載が国際公開第2005/023924号において見出される(これは全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0155】
別の実施形態において、本発明の組成物は、ハロゲン化アルカン難燃剤と、芳香族ハロゲン化難燃剤と、必要な場合には難燃剤相乗剤とを含む難燃剤パッケージの適合化量を含有する。さらなる実施形態において、アルカン難燃剤が、ヘキサハロシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、ペンタブロモクロロシクロヘキサン、1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、1,1,1,3−テトラブロモノナン又はこれらの組合せから選択される。別の実施形態において、芳香族ハロゲン化難燃剤は、ヘキサハロジフェニルエーテル、オクタハロジフェニルエーテル、デカハロジフェニルエーテル、デカハロビフェニルエタン、1,2−ビス(トリハロフェノキシ)エタン、1,2−ビス(ペンタハロフェノキシ)エタン、テトラハロビスフェノール−A、エチレン(N,N’)−ビス−テトラハロフトリアルイミド(tetrahalophtlialimide)、テトラブロモビスフェノール−Aビス−(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラハロフタル酸無水物、ヘキサハロベンゼン、ハロゲン化インダン、ハロゲン化ホスファートエステル、ハロゲン化ポリスチレン、ハロゲン化ビスフェノール−A及びエピクロロヒドリンのポリマー又はこれらの組合せの1つ又はそれ以上を含む。さらに別の実施形態において、難燃剤相乗剤は、金属酸化物、ハロゲン化パラフィン、トリフェニルホスファート、ジメチルジフェニルブタン、ポリクミル又はこれらの組合せの1つ又はそれ以上を含む。
【0156】
別の実施形態において、組成物は、約0.5重量部〜約8重量部のハロゲン化アルカン難燃剤、約0.5重量部〜約8重量部の芳香族ハロゲン化難燃剤、0重量部〜約6重量部の難燃剤相乗剤を含む(但し、すべてが組成物の総重量に基づく)。そのような難燃剤のさらなる記載が国際公開第2002/12377号において見出される(これは全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0157】
組成物は好都合には、ポリマー又はポリマー組成物に対して従来から添加されるタイプの少なくとも1つの添加物をさらに含むことができる。これらの添加物には、例えば、プロセス油;酸化防止剤;表面張力調節剤;UV安定剤;掻ききず/表面損傷添加物、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)又は官能化ポリジメチルシロキサン又はIRGASURF(登録商標)SR100(Ciba Specialty Chemicalsから入手可能)、或いは、エルクアミドを含有する掻ききず表面損傷配合物など;粘着防止剤;分散剤;発泡剤;線状又は実質的に線状のEAO;LDPE;LLDPE;滑剤;架橋剤、例えば、過酸化物など;抗菌剤、例えば、有機金属化合物、イソチアゾロン系化合物、有機イオウ化合物及びメルカプタン系化合物など;酸化防止剤、例えば、フェノール系化合物、第二級アミン、ホスフィト系化合物及びチオエステル系化合物など;静電防止剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、アミン、及び、エトキシル化化合物、プロポキシル化化合物又はグリセロール化合物などが含まれる。官能化ポリジメチルシロキサンには、ヒドロキシル官能化ポリジメチルシロキサン、アミン官能化ポリジメチルシロキサン、ビニル官能化ポリジメチルシロキサン、アリール官能化ポリジメチルシロキサン、アルキル官能化ポリジメチルシロキサン、カルボキシル官能化ポリジメチルシロキサン、メルカプタン官能化ポリジメチルシロキサン、及び、これらの誘導体が含まれるが、これらに限定されない。
【0158】
さらなる添加物には、加水分解安定剤;滑剤、例えば、脂肪酸、脂肪アルコール、エステル、脂肪アミド、金属ステアラート、パラフィンワックス及び微結晶性ワックス、シリコーン及びオルトリン酸エステルなど;離型剤、例えば、微細粒子固体又は粉末化固体、石けん、ワックス、シリコーン、ポリグリコール及び複合エステル(例えば、トリメチロールプロパントリステアラート又はペンタエリトリトールテトラステアラートなど)など;顔料、色素及び着色剤;可塑剤、例えば、二塩基酸(又はその無水物)と、一価アルコールとのエステル、例えば、o−フタラート、アジパート及びベンゾアートなど;熱安定剤、例えば、有機スズメルカプチド、チオグリコール酸のオクチルエステル、及び、カルボン酸バリウム又はカルボン酸カドミウムなど;紫外線安定剤、例えば、ヒンダードアミン、o−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系化合物、2−ヒドロキシ、4−アルコキシベンゾフェノン系化合物、サリチラート系化合物、シアノアクリラート系化合物、ニッケルキレート及びベンジリデンマロナート系化合物及びオキサルアニリド系化合物など;並びに、ゼオライト、モレキュラーシーブ、静電防止剤及び他の公知の脱臭剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0159】
さらなる添加物には、他のポリマーが含まれ、そのようなポリマーには、エチレン系ポリマー及びオレフィンマルチブロックインターポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
【0160】
好適なエチレン系ポリマーには、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、極低密度ポリエチレン(ULDPE)、均一に分岐した線状のエチレンポリマー、及び、均一に分岐した実質的に線状のエチレンポリマー(すなわち、均一に分岐した長鎖分岐のエチレンポリマー)が含まれるが、これらに限定されない。
【0161】
好適なエチレン系インターポリマーのいくつかの商用例には、市販のHDPE、市販のLDPE、ATTANE、AFFINITY、DOWLEX、FLEXOMER、ELITE(これらはすべてが、The Dow Chemical Companyから入手可能である);並びに、EXCEED及びEXACT(これらは、Exxon Chemical Companyから入手可能である)が含まれる。
【0162】
オレフィンマルチブロックインターポリマー並びにそれらの調製及び使用が、国際公開WO2005/090427、米国特許出願公開第2006/0199931号、同第2006/0199930号、同第2006/0199914号、同第2006/0199912号、同第2006/0199911号、同第2006/0199910号、同第2006/0199908号、同第2006/0199907号、同第2006/0199906号、同第2006/0199905号、同第2006/0199897号、同第2006/0199896号、同第2006/0199887号、同第2006/0199884号、同第2006/0199872号、同第2006/0199744号、同第2006/0199030号、同第2006/0199006号及び同第2006/0199983号に記載される(それぞれの公報が全体において参照により本明細書に組み込まれる)。
【0163】
オレフィンマルチブロックインターポリマーは、異なる量のコモノマーを取り込む2つの触媒と、鎖シャトル剤(chain shuttling agent)とを用いて作製することができる。好ましいオレフィンマルチブロックインターポリマーがエチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーである。エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーは下記の特徴の1つ又はそれ以上を有する:
(1)ゼロよりも大きく、かつ、約1.0に至るまでの平均ブロックインデックス、及び、約1.3を超える分子量分布(Mw/Mn);又は
(2)TREFを使用して分画化されるとき、40℃〜130℃の間で溶出する少なくとも1つの分子分画物であって、少なくとも0.5であり、かつ、約1に至るまでのブロックインデックスを有することにおいて特徴づけられる分子分画物;又は
(3)約1.7〜約3.5のMw/Mn、少なくとも1つの融点(Tm、摂氏度)及び所定の密度(d、グラム/立方センチメートル)、但し、T及びdの数値は下記の関係に対応する:
>−6553.3+13735(d)−7051.7(d);又は
(4)Mw/Mnが約1.7〜約3.5であり、かつ、所定の融解熱(ΔH、J/g)、及び、最も高いDSCピークと、最も高いCRYSTAFピークとの温度差として定義されるデルタ量(ΔT、摂氏度)によって特徴づけられること、但し、ΔT及びΔHの数値は下記の関係を有する:
ΔHがゼロよりも大きく、かつ、130J/gに至るまでである場合、
ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81
ΔHが130J/gを超える場合、
ΔT≧48℃
この場合、CRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを使用して求められ、ポリマーの5パーセント未満が特定可能なCRYSTAFピークを有するならば、CRYSTAF温度は30℃である;又は
(5)エチレン/α−オレフィンインターポリマーの圧縮成形された被覆基体を用いて測定される所定の弾性回復率(Re、300パーセントのひずみ及び1サイクルでのパーセント)、及び、所定の密度(d、グラム/立方センチメートル)を有すること、但し、エチレン/α−オレフィンインターポリマーが架橋相を実質的に含まないとき、Re及びdの数値は下記の関係を満たす:
Re>1481−1629(d);又は
(6)TREFを使用して分画化されるとき、40℃〜130℃の間で溶出する分子分画物で、同じ温度の間で溶出する比較可能なランダムエチレンインターポリマー分画物のモルコモノマー含有量よりも少なくとも5パーセント大きいモルコモノマー含有量を有することにおいて特徴づけられる分子分画物、但し、前記比較可能なランダムエチレンインターポリマーは同じコモノマーを有し、かつ、エチレン/α−オレフィンインターポリマーのメルトインデックス、密度及びモルコモノマー含有量(ポリマー全体に基づく)の10パーセント以内であるメルトインデックス、密度及びモルコモノマー含有量(ポリマー全体に基づく)を有する;又は
(7)25℃での貯蔵弾性率(G’(25℃))及び100℃での貯蔵弾性率(G’(100℃))、但し、G’(25℃)対G’(100℃)の比率が約1:1〜約9:1の範囲にある。
【0164】
さらなる実施形態において、エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーは、連続溶液重合リアクターで作製されるエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーであって、ブロック長さの最も確からしい分布を有するものである。1つの実施形態において、そのようなコポリマーは、末端ブロックを含めて、4つ以上のブロック又はセグメントを含有する。
【0165】
エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーは典型的には、化学的特性又は物理的特性において異なる2つ以上の重合したモノマーユニットの多数のブロック又はセグメントによって特徴づけられる重合形態で、エチレンと、1つ又はそれ以上の共重合可能なα−オレフィンコモノマーとを含む。すなわち、エチレン/α−オレフィンインターポリマーはブロックインターポリマーであり、好ましくは、マルチブロックインターポリマー又はマルチブロックコポリマーである。いくつかの実施形態において、マルチブロックコポリマーは下記の式によって表すことができる:
(AB)
式中、nは少なくとも1であり、好ましくは、1を超える整数であり、例えば、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100又はそれ以上であり、「A」はハードブロック又はハードセグメントを表し、「B」はソフトブロック又はソフトセグメントを表す。好ましくは、A及びBは、実質的に枝分かれした様式又は実質的に星形形状の様式とは対照的に、実質的に線状の様式で連結される。他の実施形態において、Aブロック及びBブロックはポリマー鎖に沿ってランダムに分布する。言い換えれば、ブロックコポリマーは通常、下記のような構造を有しない。
AAA−AA-BBB−BB
【0166】
なおさらに他の実施形態において、ブロックコポリマーは通常、異なるコモノマーを含む第3のタイプのブロックを有しない。さらに他の実施形態において、ブロックA及びブロックBのそれぞれが、ブロック内において実質的にランダムに分布するモノマー又はコモノマーを有する。言い換えれば、ブロックA又はブロックBのどちらも、異なった組成の2つ以上のサブセグメント(又はサブブロック)(例えば、ブロックのそれ以外の部分とは実質的に異なる組成を有する先端セグメントなど)を含まない。
【0167】
エチレンマルチブロックインターポリマーは典型的には、量の「ハード」セグメント及び「ソフト」セグメントを含む。「ハード」セグメントは、エチレンがポリマー重量に基づいて約95重量パーセントを超える量で存在する重合ユニットのブロックを示し、好ましくは、エチレンがポリマー重量に基づいて約98重量パーセントを超える量で存在する重合ユニットのブロックを示す。言い換えれば、ハードセグメントにおけるコモノマー含有量(エチレン以外のモノマーの含有量)がポリマーの重量に基づいて約5重量パーセント未満であり、好ましくは約2重量パーセント未満である。いくつかの実施形態において、ハードセグメントはエチレンだけを含むか、又は、実質的にエチレンだけを含む。他方で、「ソフト」セグメントは、コモノマー含有量(エチレン以外のモノマーの含有量)がポリマーの重量に基づいて約5重量パーセントを超える重合ユニットのブロックを示し、好ましくは、コモノマー含有量(エチレン以外のモノマーの含有量)がポリマーの重量に基づいて、約8重量パーセント超、約10重量パーセント超、又は、約15重量パーセント超である重合ユニットのブロックを示す。いくつかの実施形態において、ソフトセグメントにおけるコモノマー含有量は、約20重量パーセントを超えることが可能であり、又は、約25重量パーセントを超えることが可能であり、又は、約30重量パーセントを超えることが可能であり、又は、約35重量パーセントを超えることが可能であり、又は、約40重量パーセントを超えることが可能であり、又は、約45重量パーセントを超えることが可能であり、又は、約50重量パーセントを超えることが可能であり、又は、約60重量パーセントを超えることが可能である。
【0168】
ソフトセグメントは多くの場合、ブロックインターポリマーにおいて、ブロックインターポリマーの総重量の約1重量パーセント〜約99重量パーセントまで存在することができ、好ましくは、ブロックインターポリマーの総重量の約5重量パーセント〜約95重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約10重量パーセント〜約90重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約15重量パーセント〜約85重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約20重量パーセント〜約80重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約25重量パーセント〜約75重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約30重量パーセント〜約70重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約35重量パーセント〜約65重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約40重量パーセント〜約60重量パーセントまで、又は、ブロックインターポリマーの総重量の約45重量パーセント〜約55重量パーセントまで存在することができる。逆に、ハードセグメントが、類似する範囲で存在し得る。ソフトセグメントの重量百分率及びハードセグメントの重量百分率は、DSC又はNMRから得られるデータに基づいて計算することができる。そのような方法及び計算が、同時に出願された米国特許出願第11/376,835号(公知であるときには記入のこと)(代理人文書番号385063−999558、これは「エチレン/α−オレフィンブロックインターポリマー」と題され、Colin L.P.Shan、Lonnie Hazlit他の名で2006年3月15日に出願され、Dow Global Technologies Inc.に譲渡された)に開示される(その開示はその全体において参照により本明細書に組み込まれる)。
【0169】
用語「マルチブロックコポリマー」又は用語「セグメント化コポリマー」は、好ましくは線状様式でつながれる2つ以上の化学的に異なった領域又はセグメント(これらは「ブロック」とも呼ばれる)を含むポリマー、すなわち、ペンダント様式又はグラフト化された様式ではなく、むしろ、重合したエチレン性官能基に関して末端同士(end-to-end)でつながれる化学的に区別されるユニットを含むポリマーを示す。好ましい実施形態において、ブロックは、ブロックに取り込まれたコモノマーの量又はタイプ、そのような組成のポリマーに起因し得る密度、結晶化度の量、クリスタリットサイズ、タクチシティのタイプ又は程度(アイソタクチック又はシンジオタクチック)、レジオ規則性又はレジオ不規則性、分岐(長鎖分岐又は超分岐を含む)の量、均一性、或いは、何らかの他の化学的特性又は物理的特性において異なる。マルチブロックコポリマーは、コポリマーを作製する特有のプロセスに起因する、両方の多分散性指数(PDI又はM/M)、ブロック長さ分布及び/又はブロック数分布の特有の分布によって特徴づけられる。より具体的には、連続プロセスで製造されるとき、ポリマーは望ましくは、1.7〜2.9のPDIを有し、好ましくは1.8〜2.5のPDIを有し、より好ましくは1.8〜2.2のPDIを有し、最も好ましくは1.8〜2.1のPDIを有する。回分式プロセス又は半回分式プロセスで製造されるとき、ポリマーは1.0〜2.9のPDIを有し、好ましくは1.3〜2.5のPDIを有し、より好ましくは1.4〜2.0のPDIを有し、最も好ましくは1.4〜1.8のPDIを有する。
【0170】
用途
本発明の組成物は、製造物のいずれか、或いは、それらの成分の一部又は一部分を調製するために使用することができる。本発明の組成物は、数多くの従来のプロセス及び装置のいずれか1つによって、完成した製造物に転換することができる。例示的なプロセスには、押出、カレンダー加工、射出成形、圧縮成形及び他の典型的な熱可塑的プロセスが含まれるが、これらに限定されない。例えば、物品を、射出成形、押出、雄型熱成形(male thermoforming)又は雌型熱成形(female thermoforming)のどちらかが続く押出、低圧成形及び圧縮成形などによって調製することができる。
【0171】
物品には、発泡体、スポンジ、ベルト、ホース、チューブ、ガスケット、メンブラン、成形品、押出部品及び接着剤が含まれるが、これらに限定されない。さらなる物品には、ポリマーシート、繊維被覆物、自動車用部品(例えば、タイヤ及びタイヤ成分)、コンピューター部品、建築資材、家庭電化製品、電源供給ハウジング、ゴミ箱、貯蔵容器又は包装容器、ローン・ファニチャー・ストリップ(law furniture strip)又はローン・ファニチャー・ウェビング(law furniture webbing)、芝刈り機、ガーデンホース及び他のガーデン用品部品、冷蔵庫ガスケット、音響システム、ユーティリティーカート(utility cart)部品、机縁取材、玩具及び船舶部品が含まれる。本発明の組成物はまた、屋根材用途(例えば、屋根用メンブランなど)において使用することができる。本発明の組成物はさらに、ブーツ(特に、産業用の作業ブーツ)のためのシャフト(これに限定されない)を含めて、履き物構成部品を製造することにおいて使用することができる。当業者は、過度な実験を行うことなく、このリストを容易に増やすことができる。
【0172】
定義
本明細書中に列挙される数値範囲はいずれも、少なくとも2単位の隔たりが、何らかの下限値と、何らかの上限値との間に存在するならば、下限値及び上限値からのすべての値を1単位の刻みで含む。一例として、組成的特性、物理的特性又は他の特性(例えば、分子量、メルトインデックスなど)が100〜1,000であると述べられるならば、すべての個々の値(例えば、100、101、102など)及び部分範囲(例えば、100〜144、155〜170、797〜1000など)が本明細書において明示的に列挙されることが意図される。1よりも小さい値を含有する範囲、又は、1よりも大きい端数(例えば、1.1、1.5など)を含有する範囲については、1単位は、必要に応じて、0.0001、0.001、0.01又は0.1であると見なされる。10未満の1桁の数字を含有する範囲(例えば、1〜5)については、1単位は典型的には、0.1であると見なされる。これらは、具体的に意図されることの単なる例にすぎず、列挙される最低値と、最大値との間における数値のすべての考えられる組合せが、本出願において明示的に述べられると見なされるものとする。数値範囲が、本明細書中で考察されるように、密度、ムーニー粘度、分子量及び他の特性に関して列挙されている。
【0173】
用語「組成物」には、本明細書中で使用される場合、組成物を構成する物質、同様にまた、その組成物の物質から形成される反応生成物及び分解生成物の混合物が含まれる。
【0174】
用語「ポリマー」は、本明細書中で使用される場合、同じタイプのモノマー又は異なるタイプのモノマーであろうとも、モノマーを重合することによって調製される高分子化合物を示す。従って、ポリマーの総称用語は、ホモポリマーの用語(これは通常、1つだけのタイプのモノマーから調製されるポリマーを示すために用いられる)、及び、本明細書中下記において定義されるようなインターポリマーの用語を包含する。
【0175】
用語「インターポリマー」は、本明細書中で使用される場合、少なくとも2つの異なるタイプのモノマーの重合によって調製されるポリマーを示す。従って、総称用語のインターポリマーには、コポリマー(これは通常、2つの異なるタイプのモノマーから調製されるポリマーを示すために用いられる)、及び、3つ以上の異なるタイプのモノマーから調製されるポリマーが含まれる。
【0176】
用語「ブレンド配合物」又は用語「ポリマーブレンド配合物」は、本明細書中で使用される場合、2つ以上のポリマーのブレンド配合物を意味する。そのようなブレンド配合物は混和性又は非混和性であり得る(分子レベルで相分離してもよく、又は、分子レベルで相分離しなくてもよい)。そのようなブレンド配合物は相分離してもよく、又は、相分離しなくてもよい。そのようなブレンド配合物は、透過電子顕微鏡観察、光散乱、X線散乱、及び、当分野において公知である他の方法から求められるように、1つ又はそれ以上のドメイン形態を含有する場合があり、又は、ドメイン形態を含有しない場合がある。
【0177】
用語「phr」は、本明細書中で使用される場合、1つ又はそれ以上のエチレン/α−オレフィン/非共役ポリエンインターポリマーの100部に対する組成成分の重量に関してである。
【0178】
用語「部」は、成分の量に関する場合、組成物における成分の重量部を示す。
【0179】
用語「顆粒状粒子」は、本明細書中で使用される場合、砕けやすい形態でのポリマー粒子を示す。この用語は、ベール(bale)形態にあるポリマーを示さない。
【0180】
測定
ムーニー粘度
インターポリマーのMV(ML1+4、100℃)が1分の予熱時間及び4分のローター操作時間によりASTM1646−04に従って測定される。装置が、Alpha Technologies Rheometer MDR2000である。
【0181】
インターポリマーのMV(ML1+4、125℃)が1分の予熱時間及び4分のローター操作時間によりASTM1646−04に従って測定される。装置が、Alpha Technologies Rheometer MDR2000である。
【0182】
カーボンブラック充填のEAODM(好ましくはEPDM)インターポリマーについては、純インターポリマー(充填剤(例えば、カーボンブラック)非含有、オイル非含有)についてのムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]が、下記に記載されるような2つの方法の1つにより当業者によって求められ得る。下記の方法はカーボンブラック充填インターポリマーに関してであり、しかしながら、当業者は、他のタイプの充填剤については類似する方法を使用することができる。下記の方法はまた、他の温度及び/又は他の試験条件(例えば、予熱時間及び/又はローターサイズなど)におけるムーニー粘度の測定を提供するために当業者によって改変され得る。
【0183】
方法1
100未満の測定粘度[MV(ML1+4、125℃)]を有するカーボンブラック充填インターポリマー(INT A)(これは好ましくは、オイルを含まないか、又は、公知の量のオイル(典型的には、インターポリマーの重量に基づいて2重量パーセント未満)を含む)については、純インターポリマーのムーニー粘度が下記のように較正曲線から求められる。重合されたINT Aインターポリマーにおけるカーボンブラックの量を、例えば、ポリマー(それに加えて、存在するならば、添加物)、及び、存在するならば、オイルを、カーボンブラックを無傷のままにしておく様式(例えば、TGA)で選択的に灰化することによって重量測定により求めることができる。
【0184】
純インターポリマー(これは、目的とするインターポリマーに化学的構成において対応し、同じ触媒系又は類似する触媒系から調製され、かつ、公知のムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]を有する)が、カーボンブラック充填インターポリマーを形成するために、レベルのカーボンブラック、及び、必要とされるならば、要求される量のオイルと溶融混合される。溶融混合をBrabenderミキサーにおいて行うことができる。使用されるカーボンブラック及びオイルは、目的とするインターポリマー(INT A)におけるカーボンブラック及びオイルと同じである。ムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]がそれぞれのサンプルについて測定され、較正曲線が作製される:較正曲線は、測定されたムーニー粘度をカーボンブラックの量の関数として示す。一連のそのような較正曲線がさまざまな粘度のいくつかの純インターポリマー(充填剤非含有、オイル非含有)について作製される。作製された較正曲線からのデータが回帰プログラム(例えば、MICROSOFT EXCEL回帰プログラムなど)に入力され、下記の情報が得られる:カーボンブラックのレベルについての係数、測定されたムーニー粘度についての係数、及び、切片。
【0185】
目的とする純インターポリマーのムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]を、回帰分析から得られたデータ、インターポリマー(INT A)におけるカーボンブラックの公知のレベル、及び、インターポリマー(INT A)の測定されたムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]を使用して計算することができる。
【0186】
方法2
100以上であると測定される粘度[MV(ML1+4、125℃)]を有するカーボンブラック充填インターポリマー(INT B)(これは好ましくは、オイルを含まないか、又は、公知の量のオイル(典型的には、インターポリマーの重量に基づいて2重量パーセント未満)を含む)については、純ポリマーのムーニー粘度が下記のように較正曲線から求められる。重合されたINT Bインターポリマーにおけるカーボンブラックの量を、例えば、ポリマー(それに加えて、存在するならば、添加物)、及び、存在するならば、オイルを、カーボンブラックを無傷のままにしておく様式(例えば、TGA)で選択的に灰化することによって重量測定により求めることができる。
【0187】
純インターポリマー(これは、目的とするインターポリマーに化学的構成において対応し、同じ触媒系又は類似する触媒系から調製され、かつ、公知のポリマームーニー粘度を有する)が、第1のサンプルを形成するために、一定量のカーボンブラック(例えば、100部のインターポリマーに基づいて40phr〜60phrのカーボンブラック)及び一定量のオイル(例えば、100部のインターポリマーに基づいて60phr〜80phrのオイル)と溶融混合される。使用されるカーボンブラック及びオイルは、目的とするインターポリマー(INT B)におけるカーボンブラック及びオイルと同じである。さらなるサンプルが形成される(それぞれが、異なるムーニー粘度のインターポリマーを有し、かつ、それぞれが、同じ量のカーボンブラック及びオイルの両方を有する)。ムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]がそれぞれのサンプルについて測定される。較正曲線が作製される:較正曲線は、測定されたムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]を純インターポリマー(充填剤非含有、オイル非含有)のムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]の関数として示す。
【0188】
目的とするカーボンブラック充填インターポリマー(INT B)が次に、最終的なカーボンブラックレベルを上記で考察されるような較正用サンプルにおいて使用されるレベルとして達成するために、さらなるカーボンブラックと配合される。同様に、INT Bインターポリマーは、「新しい配合INT B」インターポリマーを形成するために、上記で考察されるような較正用サンプルにおいて使用されるオイルレベルと同じオイルレベルにおいて、較正用サンプルにおいて使用されるオイルと同じオイルと配合される。新しい配合INT Bインターポリマーのムーニー粘度[MV(ML1+4、125℃)]が測定される。その後、純インターポリマーのムーニー粘度を、上記で考察されたように較正曲線を使用して計算することができる。
【0189】
ポリマーの密度が、ASTM D−792−00に従って測定される。
【0190】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
ポリマーの分子量が高温での三連検出器のゲル浸透クロマトグラフィー(3D−GPC)によって特徴づけられた。クロマトグラフィーシステムは、濃度検出器(RI)、Precision Detectors(Amherst、MA)の2角度レーザー光散乱検出器(Model2040)、及び、Viscotek(Houston、TX)から得られる4キャピラリー示差粘度計検出器(Model220)を備える、Polymer Laboratories(Amherst、MA;現在はVarian,Inc.(Shroshire、英国)の一部である)の「PL−GPC210」高温クロマトグラフからなった。光散乱検出器の15°の角度を計算目的のために使用した。
【0191】
データ収集を、Viscotek triSECソフトウエア(バージョン3)及び4チャンネル型のViscotek Data Manager DM400を使用して行った。システムは、ERC Inc(東京、日本)から得られるオンライン型のERC−3415α 4チャンネル・デガッサー・システムを備えた。回転ラック区画がポリエチレンについては150℃で操作され、EPDMについては85℃で操作され、カラム区画が150℃で操作された。カラムは、4本の、Polymer Lab Mix−A(30cm、20ミクロン)カラムであった。ポリマー溶液が1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)において調製される。サンプルが50mlのTCBにおける0.1グラムのポリマーの濃度で調製された。クロマトグラフィー溶媒及びサンプル調製溶媒は200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有した。両方の溶媒源が窒素パージされた。ポリエチレンサンプルが、160℃で4時間、穏やかに撹拌された。EPDMサンプルが、160℃で1時間、穏やかに撹拌された。カーボンブラック含有サンプルについては、カーボンブラックが、セラミックフィルターにおける予熱されたPerlite層による、窒素加圧された流れのもとでの、150℃で行われた1回限りのろ過によって除かれた。注入体積が200μlであり、流速が1.0ml/分であった。
【0192】
GPCカラムセットの較正を21個の狭い分子量分布のポリスチレン標準物に関して行った。標準物の分子量は580〜8,400,000にまで及び、これらの分子量が、10進法で少なくとも1桁の隔たりが個々の分子量の間にある6つの「カクテル」混合物において配置された。
【0193】
ポリスチレン標準物のピーク分子量を、(Williams及びWard、J. Polym. Sci., Polym. Let.、6、621 (1968)に記載されるような)下記の式を使用してポリエチレン分子量に変換した:
ポリエチレン=A×(Mポリスチレン (1A)
式中、Mは分子量であり、Aは0.39の値を有し、Bは1.0に等しい。
【0194】
四次の多項式を使用して、それぞれのポリエチレン等価の較正点を一致させた。
【0195】
GPCカラムセットの総段数をエイコサン(50ミリリットルのTCBにおいて0.04gで調製され、穏やかな撹拌とともに20分間溶解された)に関して行った。プレート段数及び対称性を下記の式に従って200マイクロリットルの注入に対して測定した。
段数=5.54(ピーク最大でのRV/(1/2の高さでのピーク幅))2 (2A)
式中、RVは保持体積(ミリリットル)であり、ピーク幅はミリリットル単位である。
【0196】
対称性=(1/10の高さでの後方のピーク幅−ピーク最大でのRV)/(ピーク最大でのRV−1/10の高さでの前方のピーク幅) (3A)
式中、RVは保持体積(ミリリットル)であり、ピーク幅はミリリットル単位である。
【0197】
マルチ検出器オフセットを求めるための体系的取り組みを、Balke、Mourey他によって発表される様式と一致する様式で行った(Mourey及びBalke、Chromatography Polym. Chpt 12 (1992))(Balke、Thitiratsakul、Lew、Cheung、Mourey、Chromatography Polym. Chpt 13 (1992))。115,000の幅広いポリエチレンから得られる二重検出器でのlog分子量の結果を狭い標準物の較正曲線から得られる狭い標準物のカラム較正結果に対して最適化することを、自社製ソフトウエアを使用して行った。オフセット決定のための分子量データを、Zimm(Zimm, B.H.、J. Chem. Phys.、16、1099 (1948))及びKratochvil(Kratochvil, P.、Classical Light Scattering from Polymer Solutions、Elsevier、Oxford、NY (1987))によって発表される様式と一致する様式で得た。分子量の決定のために使用された総注入濃度をサンプルの屈折率増分面積から得て、RI検出器の較正を115,000ダルトンの分子量の線状ポリエチレンホモポリマーから得た。ポリエチレンについての屈折率増分(dn/dc)が−0.104mL/gであり、EODMについてのdn/dcが−0.094mL/gである。クロマトグラフィー濃度は、二次ビリアル係数の影響(分子量に対する濃度の影響)を扱うことを除くために十分に低いと仮定した。
【0198】
RI検出器を使用するGPC(Mn、Mw及びMzのための従来のGPC)結果に基づく、Mn、Mw及びMzの計算を下記の式から求めた:
【数1】


【数2】

【0199】
分子量が10g/molを超えるポリマー画分の重量パーセントを、10g/molを超える分子量分布曲線下の面積割合を求めることによって計算した。分子量分布曲線を従来のGPC測定及び上記の式(1A)から得た(この場合、分子量分布曲線の総面積は1として定義される)。
【0200】
上記の計算に加えて、1組の代替値[Mw(abs)、Mz(abs)、Mz(BB)及びMz+1(BB)]値もまた、Yau及びGillespie(Polymer、42、8947-8958 (2001))によって提案される方法により計算し、下記の式から求めた:
【数3】


式中、KLS=LS−MW較正定数、
【数4】


式中、LSは15度のLSシグナルであり、M較正では、式1Aが使用され、LS検出器アラインメントは以前に記載される通りである。
【0201】
(クロマトグラフィーの変化によって引き起こされる)溶出成分と、(ポンプの変化によって引き起こされる)流速成分とを含有し得る経時的偏差をモニターするために、遅く溶出する狭いピークが「流速マーカーピーク」として一般に使用される。従って、流速マーカーが、TCBにおける空気ピークに基づいて、又は、TCBにおいて調製される溶出サンプルに溶解される1滴のデカン流動マーカーに基づいて確立された。流速マーカーを使用して、流速を空気ピーク又はデカンピークのアラインメントによってすべてのサンプルについて線形的に補正した。従って、マーカーピークの時間における何らかの変化が流速及びクロマトグラフの傾きの両方における線形シフトに関連づけられると仮定される。
【0202】
好ましいカラムセットは、特許請求の範囲に対して適切な最大の分子量画分を十分に分離するために、20ミクロンの粒子サイズ及び「混合」多孔性のものである。(以前に考察されたようにエイコサンに基づく)クロマトグラフィーシステムのための段数は22,000を超えなければならず、また、対称性は1.00〜1.12の間でなければならない。
【0203】
エチレン/α−オレフィン/ポリエンインターポリマーにおける非共役ポリエンをNMRによって求めるための方法
エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含むインターポリマーのエチレン含有量及び非共役ポリエン含有量を13C又は1Hの核磁気共鳴(NMR)分光法によって求めることができる。例えば、1H−NMRスペクトルを、下記の装置条件とともに、フーリエ変換モードで作動する、Varian XL−400 NMR分光計により得ることができる:パルス角、40°;取得時間、0.7秒;パルス遅延、5.0秒;スペクトル幅、12,000Hz、及び、蓄積される過渡シグナルの数、200。サンプルが、溶液の総重量に基づいて1重量パーセント〜2重量パーセントの濃度で室温において重水素化クロロホルムに溶解される。エチレン含有量の決定のために、メチル領域(テトラメチルシランに対する化学シフトδ=0.88ppm〜0.94ppm)の積分と、メチレン領域及びメチン領域(δ=1.10ppm〜1.54ppm)の積分とを用いることができる。同様に、α−オレフィンがプロピレンであるならば、プロピレン含有量もまた、分離されたメチルのスペクトルピークから求めることができる。非共役ポリエン含有量を、5ppm前後に現れるオレフィンプロトンについてのピークの積分から求めることができ、メチレン領域、メチル領域及びメチン領域が、ポリマーに取り込まれた非共役ポリエンユニットの存在について補正される。例えば、ジエンがENBであるとき、ジエン含有量が、約5.28ppm及び5.02ppmに現れるオレフィンプロトンについてのピークの積分(それぞれ、=CH−CHのcis−メチンプロトン及びtrans−メチンプロトンについてのピークの積分)から求められ、メチレン領域、メチル領域及びメチン領域が、取り込まれたENBの存在について補正される。非共役ポリエンが別の種類であるならば、特徴的なNMRスペクトルシフト(1つ又はそれ以上)を分離することができ、その化学シフト領域の積分を得ることができる。加えて、取り込まれていない非共役ポリエンが存在するならば、取り込まれていない非共役ポリエンをビニルプロトンの存在によって識別することができる。このようにして、プロトン分析により、ポリマーに取り込まれたエチレン、α−オレフィン(例えば、プロピレンなど)及びジエンの含有量についての曖昧でない値を得ることができる。
【0204】
同様に、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含むインターポリマーにおける非共役ポリエンの含有量もまた、13C−NMR及び他の分光学的方法を使用して求めることができる。
【0205】
さらなる分光学的方法が下記の参考文献に記載される(それぞれが全体において参照により本明細書に組み込まれる)。
1. Yasuyuki Tanaka, Hisaya Sato, Yukio Ozeki, Masaru Ikeyama and Takefumi Sato, 「Determination of unsaturation in ethylene-propylene terpolymers and butyl rubber by time-averaged 1H n.m.r. measurements」, Polymer, 16(10)(1975),709-713.
2. United States Patent 5229478, 「Process for production of high molecular weight EPDM elastomers using a metallocene-alumoxane catalyst system」,07/20/1993(http://www.freepatentsonline.com/5229478.html).
3. W. Heinena,, L.N. Ballijnsa, W.J.A. Wittenburga, R. Wintersa, J. Lugtenburga, M. van Duinb, 「Synthesis and characterization of carbon-13 labelled 2-ethylidene-5-norbornene containing EPDM rubber. Observation of crosslinking and oxidation」, Polymer 40(1999)4353-4363.
4. Harry J.A. Philipsen, 「Determination of chemical composition distributions in synthetic polymers」, Journal of Chromatography A, 1037 (2004), 329-350.
5. S. DiMartino and M. Kelchtermans, Determination of the composition of ethylene-propylene-rubbres using 13C-NMR spectroscopy, J. Appl. Poly. Sci., 56(13)(2003)、1781-1787.
6. Hayashi, T, Inoue, Y, Chujo, R, 「Ethylene-Propylene Copolymerization Mechanism Based on the Sequence Distributions Determined by 13C NMR Spectra」, Macromolecules 21(1988) 3139-3146.
【0206】
FTIRを使用するエチレン/プロピレン/ENB(EPDM)ターポリマーにおけるENBの重量百分率を決定するための方法
5−エチリデンノルボルネン(ENB)の重量百分率を、フーリエ変換赤外分光法(FTIR)による方法(例えば、ASTM D65047−99)を使用して求めることができる。このASTM D65047−99法によれば、ENB含有量が、1681cm−1〜1690cm−1におけるその赤外吸光度から、すなわち、ENBの環外二重結合の割合から求められる。単一部位触媒により触媒されるEPDMについては、約1688cm−1における赤外吸光度バンドを使用することができる。約1688cm−1におけるEPDMインターポリマーの吸光度はENB質量分率に関連づけられ、質量分率は、装置を公知のEPDM標準物に関して較正することによって求められる。オイル及び他の成分の存在が最初に、FTIR分析の前に、例えば、抽出によって除かれる。油展ポリマーについては、オイルを、ASTM法D1416(67節〜74節)及びASTM法D297を使用して除くことができる。
【0207】
FTIRスペクトルを、2cm−1の分解能で、32回のスキャンにより集めた。乾燥している空の試料区画についてのスペクトル(Po)を最初に集めた。試験サンプルを試料区画に置き、乾燥雰囲気を試料区画の内部に再び確立した。シングルビームスペクトル(P)を集め、試料の吸光度(A)を下記の式に従って計算した:A=−log 10(P/Po)。
【0208】
較正を、所望される重量パーセントのジエン範囲(典型的には、0〜10重量パーセントのジエン範囲)に及ぶ公知の標準物を使用して行うことができる。較正は、そのENBの重量パーセントが一次的方法(例えば、核磁気共鳴(NMR)法など)の使用により確定され得る一次標準物に基づくことができる。
【0209】
FTIR試験試料が、2枚のMylarシートの間に置かれる0.20+/−0.05グラムのポリマーサンプルを、125℃+/−5℃で加熱されるプラテンプレス機及び4MPaの圧力を使用して、60+/−10秒間圧縮することによって調製される。圧縮されたシートは周囲温度に冷却される。1枚の圧縮されたフィルムが「15mm×50mm」のサイズのサンプルに切断され、スペクトル取得のためにFTIR分光光度計のサンプルホルダーの窓の中に置かれる。
【0210】
さらなる分光学的方法が下記の参考文献に記載される(それぞれが全体において参照により本明細書に組み込まれる)。
1. ASTM D 6047-99, 「Standard Test Methods for Rubber, Raw - Determination of 5-Ethylidenenorbornene (ENB) or Dicyclopentadiene (DCPD) in Ethylene-Propylene-Diene(EPDM) Terpolymers」Annual Book of ASTM Standards, 1999 Issue.
2. J.M. Winter, M.S. Edmondson, D.R. Parikh, D.J. Mangold, and M.J. Castille, Jr. 「Thermal and Spectroscopic (Vibrational and Nuclear Magnetic Resonance) Characterzation of Ethylene-Propylene-Diene (EPDM) Elastomers」, Presented at 152nd Fall Technical Meeting Rubber Division, American Chemical Society, Cleveland, Ohio, Octover 21-24, 1997.Paper No.40.
3. S. DiMartino and M. Kelchtermans、Determination of the composition of ethylene-propylene-rubbers using 13C-NMR spectroscopy, J. Appl. Poly. Sci. 2003, 56(13),1781-1787.
4. Hayashi, T., Inoue, Y., Chujo, R., 「Ethylene-Propylene Copolymarization Mechanism Based on the Sequence Distributions Determined by 13C NMR Spectra」, Macromolecules 1988, 21, 3139-3146.
5. Ray, G.J., Johnson, P.E., Knox, J.R., 「Carbon-13 Nuclear Magnatic Resonance Determination of Monomer Composition and Sequence Distributions in Ethylene-Propylene Copolymers prepared with a Stereoregular Catalyst System」 Macromolecules, 1977, 10, 773-778.
【0211】
MDR@180℃を、RHEOLINE MDRをHPデスクトップコンピューターと併せて使用して、ASTM D5289−95に従って測定した。データを、LABLINE2001ソフトウエア(Prescott Instruments Ltd.から入手可能)を使用して分析した。サンプルサイズ:約5グラム〜10グラム。装置パラメーター:1.67Hzの振動周波数、0.5°の振動振幅、及び、25℃〜250℃の温度範囲。試験をASTM手順に従って180℃で行った。T10及びT90を、ASTM D5289−95に従って測定した。
【0212】
MDR@160℃を、RHEOLINE MDRをHPデスクトップコンピューターと併せて使用して、ASTM D5289−95に従って測定した。データを、LABLINE2001ソフトウエア(Prescott Instruments Ltd.から入手可能)を使用して分析した。サンプルサイズ:約5グラム〜10グラム。装置パラメーター:1.67Hzの振動周波数、0.5°の振動振幅、及び、25℃〜250℃の温度範囲。試験をASTM手順に従って180℃で行った。T10及びT90を、ASTM D5289−95に従って測定した。
【0213】
ムーニースコーチ(125℃)を、MOONEYLINE粘度計をHPデスクトップコンピューターと併せて使用して、ASTM D1646−04に従って測定した。データを、LABLINE2001ソフトウエアを使用して分析した。サンプルサイズ:約16グラム。装置パラメーター:2RPMの回転速度、及び、室温〜250℃の温度範囲。試験をASTM手順に従って125℃で行った。T5及びT30を、ASTM D1646−04に従って測定した。
【0214】
下記の実施例は本発明を例示するが、本発明を明示的又は暗示的のどちらであっても限定しない。
【0215】
実験
サンプルポリマーが下記の表1Aに示され、それらの分子量特性が下記の表1Bに示される。実施例の配合物が下記の表2A及び表2Bに示される。
【表1A】


【表1B】


【表2A】


【表2B】

【0216】
それぞれの配合物を下記のように混合した:EPDM、オイル、CaCO3、カーボンブラック、ZnO、PEG及びStH(ステアリン酸)を、40RPMのミックス速度でBanburyミキサーを使用して配合して、予備ブレンド配合物を形成した。予備ブレンド配合物の温度が160℃に達した後、配合を停止し、予備ブレンド配合物を取り出し、空気中で冷却した。その後、予備ブレンド配合物を、40RPMのミックス速度でBanburyミキサーを使用して残りの成分(イオウ、起泡剤、促進剤及びCaO)と配合して、最終的な配合物を形成した。配合物の温度が100℃に達した後、配合を停止し、最終的な配合物を押出又は硬化特性評価のために取り出した。
【0217】
押出
それぞれの配合物(実施例1〜実施例8)を2−ロールミキサーに移し、シートに圧延し(圧延プロセスを周囲条件で行った)、その後、ストリップに切断した。ストリップを典型的には、周囲条件下で1日間貯蔵した。
【0218】
ストリップを押出機(単軸スクリュー、90mmのスクリュー直径)に移し、10RPM〜25RPM(押出物のライン速度、約9m/分〜12m/分)において約50℃の温度で押出した(バレル温度の設定、3つの帯域;50℃、50℃、50℃)(ダイ温度、約53℃)。押出されたストリップ(異形材)を硬化用オーブン(マイクロ波オーブン、約20m〜40mの長さ)に運んだ。それぞれのストリップを、空気中で3分間〜5分間、220℃〜260℃で熱処理して、硬化させた発泡サンプルを形成した。
【0219】
硬化特性評価
それぞれの最終的配合物の粘度及び硬化特性が表3A及び表3Bに示される。それぞれの最終的配合物(ガムの形態である)を、2−ロールミキサーを使用してシートに圧延し(圧延プロセスを周囲条件で行った)、ストリップに切断し、試験前に周囲条件下で貯蔵した。ストリップをそれぞれの試験のためのサンプル試料に切断した。
【0220】
表3A及び表3Bにおいて、レオメーターの頭字語は下記のように定義される:MDR=可動ダイレオメーター(Moving Die Rheometer)(約5グラム〜10グラムのサンプル、RHEOLINE MDR)。MDR特性(160℃及び180℃におけるMDR)及びムーニー粘度(約16gのサンプル、MOONEYLINE粘度計)がそれぞれ、サンプルが硬化を受ける前のサンプルに対して測定された。
【0221】
MDR測定のために、それぞれのサンプル(約5g〜10g)をサンプルホルダーに入れ、空気中で30分間、160℃又は180℃における硬化温度で熱処理した。T10及びT90は、(「トルク対時間」の硬化曲線から求められる)トルクの最小値及び最大値の差の10%及び90%をそれぞれ達成するために必要な時間である。
【0222】
ムーニースコーチ測定におけるT5及びT30は、化合物の粘度が最少粘度から5ムーニー粘度単位及び30ムーニー粘度単位をそれぞれ増大するための時間である。
【表3A】


【表3B】

【0223】
表3Aから、実施例3〜実施例5の100℃におけるムーニー粘度が比較用実施例1のムーニー粘度よりも高いことを認めることができる。実施例3〜実施例5はまた、スコーチ時間(125℃)が比較用実施例1と同等であるか、又は、比較用実施例1よりも長い(このことはより望ましい)ことを示した。実施例3〜実施例5についてのT90値(MDR(180℃)及びMDR(160℃))は比較用実施例2のT90値(MDR(180℃)及びMDR(160℃))よりも短い。これらのより短いT90時間は、より均一な発泡体サイズ及びより滑らかな発泡体表面をもたらす。
【0224】
表3Bにおけるデータは、実施例6、実施例7、実施例8が、比較用実施例1と比較した場合、100℃におけるより大きいムーニー粘度、及び、同様に、125℃におけるより長いスコーチ時間を示したことを示す。実施例6、実施例7、実施例8はまた、比較用実施例9のT90(160℃でのMDR)及びT10(160℃でのMDR)と比較した場合、より短いT90(160℃でのMDR)及びT10(160℃でのMDR)を示した。これらのより短いT10時間は、発泡用途におけるゴムの気泡破壊耐性を改善するのに役立つ。より短いT90時間は、より均一な発泡体サイズ及びより滑らかな発泡体表面をもたらす。同様に、実施例5〜実施例8のより大きいムーニー粘度は、未硬化の押出されたゴムと、目詰めを作製するために使用される伝走ベルトとの接着を防止することができることができ、同様にまた、より滑らかな発泡体表面をもたらすことができる。
【0225】
比較用実施例1及び実施例5から作製されるスポンジの形態学が図1及び図2にそれぞれ示される。これらの図から、両方の実施例が、類似した形態学を有する発泡体をもたらしたことを認めることができる。実施例3〜実施例8のブレンド配合物は、速い硬化速度を維持しながら、良好な加工をもたらす。
【0226】
さらなる配合物
3つのさらなる配合物(実施例10〜実施例12)が下記において表4に示される。これらの配合物は、スポンジを調製するために使用された。これらのサンプルを上記で考察されたように配合し(44頁〜45頁を参照のこと)、最終的配合物の硬化特性を上記で考察されたように求めた(硬化特性評価に関する節を参照のこと)。
【0227】
表4に示されるように、実施例10及び実施例11のそれぞれについてのムーニー粘度が比較用実施例12のムーニー粘度よりも大きい。実施例10及び実施例11のより大きい粘度は、より良好な加工特性をもたらす(例えば、未硬化の押出されたゴムと、目詰めを作製するために使用される伝走ベルトとの接着を防止すること、及び、より滑らかな発泡体表面をもたらすことなど)。実施例10及び実施例11はともに、より速いT10値(MDR(180℃))を有することを認めることができる。このことは、これらの組成物は最初の硬化段階で非常に迅速に硬化することができることを意味する。このより速い硬化はゴムの気泡破壊耐性を改善し、このことは、ゴム発泡用途においては非常に重要である。
【0228】
本発明が前記の具体的な実施形態により幾分か詳細に記載されているが、この詳細は、例示という一次的目的のためである。多くの変化及び改変が、下記の特許請求の範囲において記載されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によってなされ得る。
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、下記の成分:
A)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以下のポリエンを含み、かつ、3未満の分子量分布(M/M)を有する、インターポリマーの「0超」phr〜「100未満」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)と、
B)重合形態で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを含み、但し、前記重合モノマーの総量に基づいて5重量パーセント以上の前記ポリエンを含む、インターポリマーの「100未満」phr〜「0超」phr(成分A及び成分Bの合計重量に基づく)と、を含み、
(成分A及び成分Bの前記インターポリマーにおける重合モノマーの総量に基づいて)前記総ポリエン含有量が7重量パーセント未満である、組成物。
【請求項2】
成分Bの前記インターポリマーが5重量パーセント〜8重量パーセントの前記ポリエンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
成分Bの前記インターポリマーが7重量パーセント以上の前記ポリエンを含む、請求項1から2のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項4】
成分Aの前記インターポリマーが5重量パーセント未満の前記ポリエンを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
成分Aの前記インターポリマーが2.9未満の分子量分布(M/M)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
成分Aの前記インターポリマーが1.4以下の分岐指数比(Mz(abs)/M)を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
成分Aの前記インターポリマーが3.1以下の分子量比(Mz(abs)/M)を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
成分Bの前記インターポリマーが1.5以下の分岐指数比(Mz(abs)/M)を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
成分Aの前記インターポリマーが、重合モノマーの総重量に基づいて2重量パーセントを超える前記ポリエンを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
成分A及び成分Bの前記インターポリマーにおける前記ポリエンの重量比(ポリエン(A)/ポリエン(B))が0.8以下である、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
成分Bの前記インターポリマーが7.5重量パーセント未満の前記ポリエンを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
成分Aの前記インターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が2.5未満である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
成分Bの前記インターポリマーにおけるエチレン対α−オレフィンの重量比が2.5未満である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載される組成物から形成される発泡体。
【請求項15】
請求項14に記載される発泡体から形成される少なくとも1つの成分を含む物品。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか一項に記載される組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品。
【請求項17】
請求項1から13のいずれか一項に記載される組成物を発泡させ、かつ、架橋することを含む、ポリマー発泡体を作製する方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−524447(P2011−524447A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513856(P2011−513856)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際出願番号】PCT/CN2009/072331
【国際公開番号】WO2009/152772
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー (1,383)
【Fターム(参考)】