マイクロエレクトロニクスデバイスの製造方法およびその方法によるデバイス
【課題】マイクロエレクトロニクスデバイス本体と封止層との静電容量結合が少なく、かつ短絡によるデバイスの故障がないマイクロエレクトロニクスデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】マイクロエレクトロニクスデバイスに含まれる封止されたキャビティ15を作製する方法であって、少なくともキャビティが形成される位置に犠牲層を形成する工程と、犠牲層の上に膜層12を堆積させる工程と、膜層12を少なくとも2つの分離された膜層ブロック121,122にパターニングする工程と、膜層12に設けた孔14を通して犠牲層を除去する工程と、膜層を酸化シリコン16,アルミニウム層17,ボンドパッド層19で封止することによりキャビティ15を封止する工程とを含み、膜層をパターニングする工程は、犠牲層の除去後に行われる。
【解決手段】マイクロエレクトロニクスデバイスに含まれる封止されたキャビティ15を作製する方法であって、少なくともキャビティが形成される位置に犠牲層を形成する工程と、犠牲層の上に膜層12を堆積させる工程と、膜層12を少なくとも2つの分離された膜層ブロック121,122にパターニングする工程と、膜層12に設けた孔14を通して犠牲層を除去する工程と、膜層を酸化シリコン16,アルミニウム層17,ボンドパッド層19で封止することによりキャビティ15を封止する工程とを含み、膜層をパターニングする工程は、犠牲層の除去後に行われる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクスプロセスに関する。特に、MEMSデバイスのためのゼロレベルまたは薄膜パッケージ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
MEMSデバイスは、例えば、圧力センサを製造する場合やMEMSデバイス薄膜キャップでパッケージする場合、封止されたキャビティを必要とする。封止されたキャビティへの電気的接続は、封止されたキャビティと隣り合うボンドパッドを介して行われる。キャビティは表面マイクロマシニングにより形成される。例えば、犠牲層を覆うキャップ層や膜層中への孔のエッチングを通して犠牲層を除去することで形成される。次に、封止されたキャビティを形成するために、膜層中の開口部を閉じる必要がある。例えば、堆積層やリフロー層のようなシール層で膜層を覆い開口部が閉じられる。封止後、ボンドパッドの位置から封止層を除去する必要がある。
【0003】
封止層の除去工程はリソグラフィとエッチングのプロセスを必要とし、もしこれらが適用される表面が大きな形状のばらつきを有する場合、これらのプロセスは非常に困難になる。
【0004】
薄膜パッケージのための膜は、しばしば10〜20μmの膜厚で、そのような形状のばらつきは確実に問題となる。
【0005】
そのような問題を制限するために、最後のリソグラフィ工程まで、殆ど平坦な面を保持する、即ち、典型的に最大1μmの形状のばらつきを有するプロセスフローを有することが薦められる。
【0006】
A. Hoechst et al. の論文 "Stable Thin Film Encapsulation of Acceleration Sensors Using Polycrystalline Silicon as Sacrificial and Encapsulation Layer", Sensors and Actuators, Vol 114/2-3 pp355-361 (2004) において、膜層中にエッチング孔を形成する場合に、略膜層のエッチング孔と同じ幅の、狭いトレンチを形成することが提案されている。狭いトレンチは、膜層を分離された膜ブロックに分割し、それぞれのキャビティのための1つは共通の基板上に存在し、そして膜ブロックからボンドパッドを分離する。狭いトレンチは、エッチング孔の封止プロセス中に封止され、一方、結果の膜層は、続くリソグラフィにとって十分に平坦である。この解決は、しかしながら、可能な膜層の形状を制限し、許容される空間が狭いため、ボンドパッドと膜層との間の容量接続に繋がるかもしれない。更に、封止層が導電性の場合に、膜層ブロックが短絡し、典型的にはデバイスの故障になるかも知れない。
【0007】
最後のリソグラフィ工程まで実質的に平坦な面を維持し、上述の問題の少なくとも幾つかを解決する、代わりの簡易な方法が必要とされる。
【発明の概要】
【0008】
本発明の第1の形態では、マイクロエレクトロニクスデバイス中に含まれる封止されたキャビティを製造するための方法が記載され、この方法は、基板上の、少なくともキャビティが提供される位置に、犠牲層を形成する工程と、基板を覆う犠牲層の上に膜層を堆積させる工程と、膜層を少なくとも2つの分離された膜層ブロックにパターニングして、少なくとも1つの膜層ブロックをキャビティの位置に対応させる工程と、膜層ブロックを通って犠牲層を除去してキャビティを形成する工程と、この後に、膜層ブロックを封止することでキャビティを封止する工程とを含み、膜層を少なくとも2つの膜層ブロックにパターニングする工程は、犠牲層の除去後のみに行われる。
【0009】
本発明の目的のために、犠牲層は、少なくとも部分的に、それぞれの半導体デバイスの仕上げの前に除去することを意図する。典型的には、犠牲層は、半導体デバイスの構造的な要素や層を一時的に支持するために使用される層である。
【0010】
膜層は、結果の膜層が繋がらないように、即ち、物理的および/または電気的に互いに接続しないようにパターニングされる。
【0011】
膜層を少なくとも2つの分離した膜層ブロックにパターニングすることによる、膜層の限定を遅らせることにより、中間または最終のデバイスの機械的強度を大きくすることができる。
【0012】
なお、従来技術の典型的なプロセス手順では、キャビティの位置の膜層中にエッチング孔を形成するのと同時に膜層が限定され、キャビティが形成される位置とは異なる位置の膜層の下方にある犠牲層の部分も除去される。換言すれば、膜層ブロックを分離するトレンチを通して犠牲層が除去されるリスクがある。これは。デバイスまたはその一部の物理的強度を弱くする。
【0013】
本発明の第1の形態の好適な具体例では、少なくとも2つの分離された膜層ブロックを限定するための膜層のパターニング工程は、膜層の封止後に行われる。
【0014】
更に、膜層の封止後まで膜層の限定を延ばすことで、膜層の限定が膜層中のエッチング孔の形成と同時に行われる典型的なプロセス手順と比較して、処理表面の中間のトポグラフィ(topography)が大きく低減される。これは、封止層除去のためのリソグラフィおよびエッチングプロセスが更に正確に行えることを意味する。
【0015】
本発明の第1形態の好適に具体例では、この方法は、少なくとも1つの埋め込まれた金属層を含む基板の上で行われる。基板は、例えばCMOSウエハでも良い。
【0016】
第1の形態に好適な具体例では、複数の封止されたキャビティが同時に形成される。
封止されたキャビティは、ウエハレベル処理のプロセス中に、互いに隣り合うように形成され、これによりプロセス工程が、ウエハのような基板の全面に実質的に適用される。キャビティは実質的に同じ形状でも、類似形状でも、または実質的に異なる形状でも良い。ウエハに対する異なるデバイスの平行処理は、主に同一のデバイスの処理を都合良く含む。
【0017】
第1の形態の好適な具体例では、この方法は、膜層の上にボンドパッドを形成し、キャビティと隣り合う位置でボンドパッドと膜層との間に電気的接続を形成する工程を含む。
【0018】
第1の形態の好適な具体例では、膜層をパターニングする工程は、実質的にキャビティの上方に配置されたキャップ膜層を形成する工程を含む。
【0019】
第1の形態の好適な具体例では、膜層をパターニングする工程は、キャビティに隣り合うように配置されたボンドパッド膜層ブロックを形成する工程を含む。ボンドパッドが存在する具体例では、ボンドパッド膜層ブロックは、ボンドパッドを含む。ボンドパッド膜層ブロックは、パターニングされた膜層を上方から見た場合に、一般にはキャップ膜層ブロックの距離だけ離れてキャビティに隣り合って配置される。
【0020】
本発明の第1の形態の有利な具体例では、少なくとも2つの膜層ブロックに膜層をパターニングする工程は、ボンドパッドの形成後に行われる。これにより、ボンドパッドが実質的に平坦な面の上に形成されるため、ボンドパッドのより成功した形成が可能となる。少なくとも2つの分離した膜層ブロックを限定するための、膜層のパターニング工程は、好適には、キャビティの側壁からボンドパッドを分離する。
【0021】
本発明の第1の形態の好適な具体例では、この方法は、キャビティ中に少なくとも1つのMEMSデバイスを形成する工程と、MEMSデバイスのために電気的接続を形成する工程とを含み、この電気的接続は埋め込み金属層を含む。電気的接続は、好適にはボンドパッドとMEMSデバイスとの間を接続する。これにより、MEMSデバイスは埋め込み金属層と電気的に接続され、好適には更にボンドパッドと接続される。
【0022】
本発明の第1の形態の好適な具体例では、少なくとも1つのMEMSデバイスが形成され、この方法は、構造的なMEMS層を形成する工程を含み、構造的なMEMS層の少なくとも第1の部分はMEMSデバイス中に含まれ、構造的なMEMS層の少なくとも第2の部分はMEMSデバイスとボンドパッドとの間の電気的接続中に含まれる。
【0023】
本発明の目的のために、構造層は、少なくとも部分的には、機能的なマイクロエレクトロニクスデバイスの一部となることを意図する層である。
【0024】
本発明の典型的な具体例では、膜層を通って犠牲層を除去する工程は、更に、膜層の下方の犠牲層の少なくとも一部を除去するための少なくとも1つのエッチング孔を形成するために、少なくとも2つの分離された膜層ブロックが限定される膜層のパターニングプロセスとは独立して、キャビティの実質的に上方の位置の膜層をパターニングする工程を含む。このプロセスは、任意的に、堆積させた膜層の平坦化プロセスの後に行っても良い。
【0025】
他の具体例では、少なくとも2つの分離された膜層ブロックに、膜層をパターニングする工程は、好適にはボンドパッドとボンドパッド膜層ブロックを、キャップ膜層ブロックと対応するキャビティの側壁から分離する工程を含む。
【0026】
本発明の第2の形態では、キャビティと、キャビティの上でキャビティを封止する膜層とを含むマイクロエレクトロニクスデバイスが開示され、膜層は、膜層を通ってキャビティ中の犠牲層を除去できるように取り付けられ、膜層は単一層である。
【0027】
他の見方では、(例えばキャップ膜層ブロックやボンドパッド膜層ブロックとして)少なくとも2つの膜層ブロックを限定するために、膜層はパターニングされない。更に他の見方では、膜層は相互接続された層である。別な方法で見れば、膜層では、膜層の表面のランダムに選択された点のいかなるペアの間においても、単一の連続線がそれらを接続するように引かれる。
【0028】
本発明のこの形態は、本発明の第1の形態にかかる方法を行う間に作製された特徴的な中間デバイスに関する。
【0029】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、犠牲材料は層中に提供され、このように挿入される。
【0030】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、マイクロエレクトロニクスデバイスは、更に、キャビティの上方の膜層中に少なくとも1つのエッチング孔を含み、エッチング孔はキャビティと繋がっている。
【0031】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、マイクロエレクトロニクスデバイスは、キャビティの上方の膜層を覆い、封止する少なくとも1つの封止層を含む。少なくとも1つの封止層は、実質的に平坦な面の上に形成され、このように実質的に平坦な下面を含む。
【0032】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、マイクロエレクトロニクスデバイスは、キャビティの側壁を限定するパッケージングアンカーを含み、キャビティの外側の位置に少なくとも犠牲材料の支持構造を含み、支持構造は犠牲材料の一部から形成され、犠牲材料でキャビティを一時的に埋めるために用いられる。支持構造は、キャビティの側壁のための、またはキャビティの外側の構造のための、支持を提供する。
【0033】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、支持構造は、膜層の下面にレベルに対応するレベルにおいて、実質的に平坦な上面を含む。好適な具体例では、この部分は、パッケージングアンカーまたがキャビティの外側の構造を囲み、結合する。
【0034】
キャビティの外側の構造は、例えば電気的な接続構造でも良い。電気的な接続構造は、半導体デバイスの表面近傍の位置から、埋め込み導電層に向かって、更にはキャビティ中に存在するMEMSデバイスに向かって、埋め込み導電層の手段により、電気的な接続を形成する。電気的接続は、一端がデバイスの表面近傍に配置され、他端が埋め込む金属層と隣接する柱状構造を含んでも良い。犠牲層の残った部分は、キャビティの外側に位置する柱状構造を機械的に支持するように配置される。
【0035】
好適な具体例では、膜層は基板の全面上に延びる。
【0036】
本発明の第3の形態では、基板により境界が定められた封止されたキャビティ、キャビティの側壁、およびキャビティの上方に配置されたキャップ膜層ブロックを含み、少なくとも支持構造がキャビティの外側の位置に存在し、サポート構造は犠牲材料の一部から形成されてキャビティを一時的に埋めるために用いられる、マイクロエレクトロニクスデバイスが記載される。本発明のこの形態は、本発明の第1の形態にかかる方法を行って作製されるデバイスに関する。
【0037】
支持構造は、キャビティの外側の構造のキャビティの側壁を支持するために提供される。
【0038】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、犠牲材料は層中に適用され、このように挿入される。
【0039】
キャビティの外側の構造は、本発明の第2の形態に記載されたものと同じである。
【0040】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、基板は少なくとも1つの埋め込み金属層を含み、キャビティはMEMSデバイスを含み、マイクロエレクトロニクスデバイスは、更に、キャビティに隣り合って配置されたボンドパッド膜層ブロックを含み、キャップ膜層ブロックとボンドパッド膜層ブロックは、互いに電気的に分離される。キャップ膜層ブロックとボンドパッド膜層ブロックは、好適には同じ膜層から形成される。
【0041】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、キャビティに隣り合って配置された膜層ブロックは、ボンドパッドを支持し、デバイスは、ボンドパッドとMEMSデバイスとの間の電気的接続を含み、この電気的接続はボンドパッド膜層ブロックと埋め込み金属層を含む。
【0042】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、支持構造は、機械的に電気的接続を支持する。電気的接続の支持を提供するために、犠牲材料の一部が好適には電気的接続と隣り合って、または接続して配置される。
【0043】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、第3の形態の他のいずれの具体例でも、MEMSデバイスを形成しまたはこれに含まれる構造層のレベルにおいて、犠牲材料の一部がボンドパッドの電気的接続と隣り合って配置され、この電気的接続は、構造層の少なくとも一部を含む。また、犠牲材料の一部は、このレベルの下方に配置され、即ちこのレベルと基板との間に配置されても良い。
【0044】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、犠牲材料の一部は、キャップ膜層ブロックの下面のレベルに対応するレベルに、実質的に平坦な上面を含む。好適な具体例では、この部分はキャビティの側壁を囲む。
【0045】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、MEMSデバイスとボンドパッドとの間の電気的接続は、MEMSデバイスを含むキャビティの側壁から電気的に分離されている。
【0046】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、MEMSデバイスとボンドパッドとの間、またはMEMSデバイスとボンドパッド膜層ブロックとの間の電気的接続は、キャビティの側壁の一部を形成しない。
【0047】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、第3の形態の他のいずれの具体例でも、キャビティ中のMEMSデバイスとボンドパッドとの間の電気的接続は、キャビティの外側に配置される。好適には、電気的接続は、キャビティ内に配置された金属線を含まない。好適には、MEMSデバイスは、キャビティの下の埋め込み金属層を介して電気的に接続される。
【0048】
1またはそれ以上の本発明の他の形態の特徴や具体例に対応する、本発明の第1、第2、および第3の形態の特徴や具体例は、当業者によって認識されるように、同様に本発明の範囲内にあると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
添付された図面は、本発明の具体例を表すために使用される。
【0050】
【図1】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図2】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図3】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図4】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図5】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図6】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図7】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図8】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図9】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図10】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図11】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図12】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図13】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図14】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図15】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図16】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図17】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図18】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図19】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図20】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図21】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図22】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図23】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図24】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図25】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図26】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図27】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図28】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図29】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図30】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【0051】
参照符号は、異なる図や図面において、類似または同一の要素または特徴に対して同一となるように選択される。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明はそれぞれの図面と関係して読んだ場合に、以下の詳細な説明から、本発明の上記および他の有利な特徴や目的はより明らかになり、そして本発明はより理解されるであろう。
【0053】
本発明の形態の説明は、特定の具体例の手段により、そして所定の図面を参照して行われるが、本発明はこれらに限定されるものでは無い。描かれた図面は単に概略的であり、限定するものと考えるべきではない。例えば、所定の要素または特徴は、他の具体例と比較して調和がとれず、縮尺が合わないように示される。
【0054】
本発明にかかる所定の具体例に説明において、1またはそれ以上の様々な発明の形態の理解を助ける目的で、多くの特徴は、時に、1つの具体例、図面、またはその説明にまとめられる。これは、特定の問題を解決するために、グループの全ての特徴の存在が必要と解釈すべきでない。発明の形態は、特定の具体例の説明中に存在するそのような特徴のグループの全ての特徴より少なくても良い。
【0055】
図1において、例えばシリコンウエハのような基板1が準備される。シリコンウエハの主面の上に、膜厚が例えば300nmの酸化シリコン(SiO2)層が堆積される(図2)。異なるサブ層3を含む導電層が、層2の上に堆積される。導電層は埋め込み金属層を有する。サブ層は、例えば、膜厚が20nm/590nm/20nm/45nmのTi/AlCu/Ti/TiN積層を含んでも良い(図3)。次に、マスクを使用して、金属層3が図4に示されるようにパターニングされる。金属層3は、回路のような活性部分を含む半導体基板の相互接続配置の上部金属層でも良い。MEMSデバイスが、次に、基板の上に形成された電気回路の上に処理される。約1500nm膜厚の酸化シリコン(SiO2)層が堆積され(図5参照)、その後に、表面を平坦化するために化学機械研磨(CMP)工程が行われる(図6)。層4は、一般的には基板表面を平坦化するのに十分な厚さである。次に、300〜400nmのSiC保護層5が堆積される(図7)。リソグラフィックパターニングを用いて層5および層4を開口し、埋め込み金属層3へのコンタクトホールを形成する。コンタクトホールを介して、一方のキャビティ中のMEMSデバイスと、他方のキャビティと隣り合うボンドパッドとの間に電気的接続が形成されても良い。コンタクトエッチングは、TiN3の上をエッチングストップとして行われる(図8)。
【0056】
次に、シリコンゲルマニウム電極層6が、例えば400nmの膜厚で、化学気相堆積(CVD)の手段により堆積され(図9)、CMOS電極層3の上部に接続される。シリコンゲルマニウム層6は、シリコンゲルマニウム電極にパターニングされ(図10)、その上に他の犠牲酸化シリコン(SiO2)層7(膜厚は一般に約1〜3μm)が堆積される(図11)。犠牲層は、化学機械研磨工程を行うことで平坦化され、更なるリソグラフィ工程のために表面トポグラフィを減らす(図12)。更なるコンタクトエッチングが、犠牲酸化物7を開口して行われ、パッケージングアンカー82とMEMSフィードスルー83が限定される(図13)。
【0057】
一般的には1〜8μmの膜厚を有する構造的シリコンゲルマニウム層8が、選択的に100nmのSiC層9(図示せず)とともに堆積される(図14)。構造層は、MEMSデバイスの形成のために使用される。次に、構造的シリコンゲルマニウム層(および選択的にSiC層)がパターニングされ、MEMSデバイス84、パッケージングアンカー82の一部、および埋め込み金属層3とボンドパッドとの間の電気的接続83を形成する(図15)。
【0058】
次に、酸化シリコン層10を堆積して構造が覆われ、構造層の間のギャップが埋められる(図16)。表面のトポグラフィを減らすために充填層10の主表面から化学機械研磨(CMP)プロセスが行われ(図17)、これにより構造的シリコンゲルマニウム層8と後に堆積されるシリコンゲルマニウム膜層12との間にギャップが限定される。選択的に、CMPプロセスは、もし存在する場合にはSiC9(CMPストッパ層)のレベルまで行われる。後者の場合、他の酸化シリコン(SiO2)層11が堆積され、これにより構造的シリコンゲルマニウム層と後に堆積されるシリコンゲルマニウム膜層12との間にギャップが限定される。ここで、酸化層10の中で膜コンタクトエッチングが行われ(図18)、キャップ層のアンカー82とボンドパッドへの電気的接続81の一部を形成する。なお、犠牲層の残留部分101が存在し、これは電気的接続81とパッケージ側壁またはキャビティ側壁を支持する。残留部分は、先のプロセスのために、実質的に平坦な上面を有する。
【0059】
次に、(典型的には4〜10μmの膜厚を有する)多結晶シリコンゲルマニウム膜12の堆積が行われ(図19)、その表面が選択的にCMP工程を行うことで平坦化され(図20)、実質的に平坦なシリコンゲルマニウム膜となる。なお、犠牲材料101の残留部分の実質的に平坦な上面は、膜層12の下面のレベルに対応する。ここで、エッチング孔の形成が行われ、膜層12の下の犠牲材料10を除去するために使用される取り出し孔(release hole)14が限定される(図21)。ここで、形成されたキャビティ中での膜層および機能的シリコンゲルマニウム層の取り出しは、例えば気相のHFのような、開口部および膜層12中の取り出し孔14を通過するエッチング剤を用いて、犠牲層10(選択的には11)、7の材料を除去するために行われ、これにより膜層12の下方にキャビティまたはギャップ15を形成し(図22)、このキャビティはMEMSデバイスを含む。なお、このプロセス手順の時点で、キャビティ15に並ぶまたは隣り合う犠牲材料10(選択的には11)、7の層の一部101は除去されない。これは、中間および/または最終のデバイスの強度を改良する。
【0060】
次に、膜層中の開口部または取り出し孔14が、最新技術を用いて封止される。可能な技術の1つを以下に示す。少なくとも部分的に開口部の幅を減らし、または完全に開口部を閉じるために、酸化シリコン16の封止層が、膜層12の上の中間デバイスの表面上に堆積される(図23)。この後に、例えばアルミニウム層17のような第2の封止層を堆積させて(選択的にリフローしても)もよい(図24)。例えば酸化シリコン16とリフローされたアルミニウム層17のような第1および第2の封止層は、ここでは膜層12の開口部14およびこれによりキャビティ15を密閉状態に封止する封止層を提供する。封止層16、17は、更にパターニングされて、キャビティの位置にのみ残り(図25)、その上に、更に、リフローされたアルミニウム層17を囲み電気的分離層として働く酸化シリコン層18が堆積される(図26)。酸化シリコン層または分離層18は、ボンドパッドに位置に開口され(図27)、その上にボンドパッド層19の堆積が行われる(図28)。ボンドパッド層19はまたキャビティを覆い、これによりキャビティの密封を改良する。図27に示すように、パターニングされた封止層16に隣り合って、層18中に追加の開口部が形成されても良い。ボンド層19が堆積される場合、開口部もボンド層材料により充填され、これにより封止層スタック16、17の側壁も封止される。
【0061】
ボンドパッド層19は、アルミニウムまたは当業者に適切として知られたいずれかの材料を含んでも良い。それは、例えば900nmの膜厚のAl層である。(追加の封止層として選択的に使用できる)ボンドパッド層19が、次に、ボンドパッド191および選択的に追加の封止層192にパターニングされる(図29)。
【0062】
上述のプロセス工程では、膜層12の表面は、キャビティ15を形成する場合に犠牲層10を除去するための、小さなエッチング孔14のみを含んでいた。その方法では、一連の処理は、膜層12のトポグラフィによっては邪魔されない。予め決められたパターンによってトレンチ20を形成することにより、膜層12を少なくとも2つの独立した膜層ブロック122、121にするために、最後のシリコンゲルマニウムのパターニング工程のみが適用される(図30)。このパターニング工程では、層12により形成されるキャビティ15のゼロレベルのパッケージが、その上にボンドパッドが形成され、ボンドパッドと埋め込み金属層3との間の電気的接続の一部である柱から分離される。独立した膜層ブロックは、好適には、キャビティと、電気的接続と関連するボンドパッド領域とを覆うキャップに対応し、これは、このように膜層の一部を含む。
【0063】
ここに記載した幾つかの具体例は、他の具体例に含まれる他の特徴ではない、いくつかの特徴を含むが、当業者によって理解されるように、異なる具体例の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内にあることを意味し、異なる具体例を形成する。
【0064】
本発明の原理は、特定の具体例と関連させて上で述べたが、この説明は単に例示の方法により行われ、添付した請求の範囲によって規定される保護範囲を限定するものではないことは、容易に理解されるであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクスプロセスに関する。特に、MEMSデバイスのためのゼロレベルまたは薄膜パッケージ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
MEMSデバイスは、例えば、圧力センサを製造する場合やMEMSデバイス薄膜キャップでパッケージする場合、封止されたキャビティを必要とする。封止されたキャビティへの電気的接続は、封止されたキャビティと隣り合うボンドパッドを介して行われる。キャビティは表面マイクロマシニングにより形成される。例えば、犠牲層を覆うキャップ層や膜層中への孔のエッチングを通して犠牲層を除去することで形成される。次に、封止されたキャビティを形成するために、膜層中の開口部を閉じる必要がある。例えば、堆積層やリフロー層のようなシール層で膜層を覆い開口部が閉じられる。封止後、ボンドパッドの位置から封止層を除去する必要がある。
【0003】
封止層の除去工程はリソグラフィとエッチングのプロセスを必要とし、もしこれらが適用される表面が大きな形状のばらつきを有する場合、これらのプロセスは非常に困難になる。
【0004】
薄膜パッケージのための膜は、しばしば10〜20μmの膜厚で、そのような形状のばらつきは確実に問題となる。
【0005】
そのような問題を制限するために、最後のリソグラフィ工程まで、殆ど平坦な面を保持する、即ち、典型的に最大1μmの形状のばらつきを有するプロセスフローを有することが薦められる。
【0006】
A. Hoechst et al. の論文 "Stable Thin Film Encapsulation of Acceleration Sensors Using Polycrystalline Silicon as Sacrificial and Encapsulation Layer", Sensors and Actuators, Vol 114/2-3 pp355-361 (2004) において、膜層中にエッチング孔を形成する場合に、略膜層のエッチング孔と同じ幅の、狭いトレンチを形成することが提案されている。狭いトレンチは、膜層を分離された膜ブロックに分割し、それぞれのキャビティのための1つは共通の基板上に存在し、そして膜ブロックからボンドパッドを分離する。狭いトレンチは、エッチング孔の封止プロセス中に封止され、一方、結果の膜層は、続くリソグラフィにとって十分に平坦である。この解決は、しかしながら、可能な膜層の形状を制限し、許容される空間が狭いため、ボンドパッドと膜層との間の容量接続に繋がるかもしれない。更に、封止層が導電性の場合に、膜層ブロックが短絡し、典型的にはデバイスの故障になるかも知れない。
【0007】
最後のリソグラフィ工程まで実質的に平坦な面を維持し、上述の問題の少なくとも幾つかを解決する、代わりの簡易な方法が必要とされる。
【発明の概要】
【0008】
本発明の第1の形態では、マイクロエレクトロニクスデバイス中に含まれる封止されたキャビティを製造するための方法が記載され、この方法は、基板上の、少なくともキャビティが提供される位置に、犠牲層を形成する工程と、基板を覆う犠牲層の上に膜層を堆積させる工程と、膜層を少なくとも2つの分離された膜層ブロックにパターニングして、少なくとも1つの膜層ブロックをキャビティの位置に対応させる工程と、膜層ブロックを通って犠牲層を除去してキャビティを形成する工程と、この後に、膜層ブロックを封止することでキャビティを封止する工程とを含み、膜層を少なくとも2つの膜層ブロックにパターニングする工程は、犠牲層の除去後のみに行われる。
【0009】
本発明の目的のために、犠牲層は、少なくとも部分的に、それぞれの半導体デバイスの仕上げの前に除去することを意図する。典型的には、犠牲層は、半導体デバイスの構造的な要素や層を一時的に支持するために使用される層である。
【0010】
膜層は、結果の膜層が繋がらないように、即ち、物理的および/または電気的に互いに接続しないようにパターニングされる。
【0011】
膜層を少なくとも2つの分離した膜層ブロックにパターニングすることによる、膜層の限定を遅らせることにより、中間または最終のデバイスの機械的強度を大きくすることができる。
【0012】
なお、従来技術の典型的なプロセス手順では、キャビティの位置の膜層中にエッチング孔を形成するのと同時に膜層が限定され、キャビティが形成される位置とは異なる位置の膜層の下方にある犠牲層の部分も除去される。換言すれば、膜層ブロックを分離するトレンチを通して犠牲層が除去されるリスクがある。これは。デバイスまたはその一部の物理的強度を弱くする。
【0013】
本発明の第1の形態の好適な具体例では、少なくとも2つの分離された膜層ブロックを限定するための膜層のパターニング工程は、膜層の封止後に行われる。
【0014】
更に、膜層の封止後まで膜層の限定を延ばすことで、膜層の限定が膜層中のエッチング孔の形成と同時に行われる典型的なプロセス手順と比較して、処理表面の中間のトポグラフィ(topography)が大きく低減される。これは、封止層除去のためのリソグラフィおよびエッチングプロセスが更に正確に行えることを意味する。
【0015】
本発明の第1形態の好適に具体例では、この方法は、少なくとも1つの埋め込まれた金属層を含む基板の上で行われる。基板は、例えばCMOSウエハでも良い。
【0016】
第1の形態に好適な具体例では、複数の封止されたキャビティが同時に形成される。
封止されたキャビティは、ウエハレベル処理のプロセス中に、互いに隣り合うように形成され、これによりプロセス工程が、ウエハのような基板の全面に実質的に適用される。キャビティは実質的に同じ形状でも、類似形状でも、または実質的に異なる形状でも良い。ウエハに対する異なるデバイスの平行処理は、主に同一のデバイスの処理を都合良く含む。
【0017】
第1の形態の好適な具体例では、この方法は、膜層の上にボンドパッドを形成し、キャビティと隣り合う位置でボンドパッドと膜層との間に電気的接続を形成する工程を含む。
【0018】
第1の形態の好適な具体例では、膜層をパターニングする工程は、実質的にキャビティの上方に配置されたキャップ膜層を形成する工程を含む。
【0019】
第1の形態の好適な具体例では、膜層をパターニングする工程は、キャビティに隣り合うように配置されたボンドパッド膜層ブロックを形成する工程を含む。ボンドパッドが存在する具体例では、ボンドパッド膜層ブロックは、ボンドパッドを含む。ボンドパッド膜層ブロックは、パターニングされた膜層を上方から見た場合に、一般にはキャップ膜層ブロックの距離だけ離れてキャビティに隣り合って配置される。
【0020】
本発明の第1の形態の有利な具体例では、少なくとも2つの膜層ブロックに膜層をパターニングする工程は、ボンドパッドの形成後に行われる。これにより、ボンドパッドが実質的に平坦な面の上に形成されるため、ボンドパッドのより成功した形成が可能となる。少なくとも2つの分離した膜層ブロックを限定するための、膜層のパターニング工程は、好適には、キャビティの側壁からボンドパッドを分離する。
【0021】
本発明の第1の形態の好適な具体例では、この方法は、キャビティ中に少なくとも1つのMEMSデバイスを形成する工程と、MEMSデバイスのために電気的接続を形成する工程とを含み、この電気的接続は埋め込み金属層を含む。電気的接続は、好適にはボンドパッドとMEMSデバイスとの間を接続する。これにより、MEMSデバイスは埋め込み金属層と電気的に接続され、好適には更にボンドパッドと接続される。
【0022】
本発明の第1の形態の好適な具体例では、少なくとも1つのMEMSデバイスが形成され、この方法は、構造的なMEMS層を形成する工程を含み、構造的なMEMS層の少なくとも第1の部分はMEMSデバイス中に含まれ、構造的なMEMS層の少なくとも第2の部分はMEMSデバイスとボンドパッドとの間の電気的接続中に含まれる。
【0023】
本発明の目的のために、構造層は、少なくとも部分的には、機能的なマイクロエレクトロニクスデバイスの一部となることを意図する層である。
【0024】
本発明の典型的な具体例では、膜層を通って犠牲層を除去する工程は、更に、膜層の下方の犠牲層の少なくとも一部を除去するための少なくとも1つのエッチング孔を形成するために、少なくとも2つの分離された膜層ブロックが限定される膜層のパターニングプロセスとは独立して、キャビティの実質的に上方の位置の膜層をパターニングする工程を含む。このプロセスは、任意的に、堆積させた膜層の平坦化プロセスの後に行っても良い。
【0025】
他の具体例では、少なくとも2つの分離された膜層ブロックに、膜層をパターニングする工程は、好適にはボンドパッドとボンドパッド膜層ブロックを、キャップ膜層ブロックと対応するキャビティの側壁から分離する工程を含む。
【0026】
本発明の第2の形態では、キャビティと、キャビティの上でキャビティを封止する膜層とを含むマイクロエレクトロニクスデバイスが開示され、膜層は、膜層を通ってキャビティ中の犠牲層を除去できるように取り付けられ、膜層は単一層である。
【0027】
他の見方では、(例えばキャップ膜層ブロックやボンドパッド膜層ブロックとして)少なくとも2つの膜層ブロックを限定するために、膜層はパターニングされない。更に他の見方では、膜層は相互接続された層である。別な方法で見れば、膜層では、膜層の表面のランダムに選択された点のいかなるペアの間においても、単一の連続線がそれらを接続するように引かれる。
【0028】
本発明のこの形態は、本発明の第1の形態にかかる方法を行う間に作製された特徴的な中間デバイスに関する。
【0029】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、犠牲材料は層中に提供され、このように挿入される。
【0030】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、マイクロエレクトロニクスデバイスは、更に、キャビティの上方の膜層中に少なくとも1つのエッチング孔を含み、エッチング孔はキャビティと繋がっている。
【0031】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、マイクロエレクトロニクスデバイスは、キャビティの上方の膜層を覆い、封止する少なくとも1つの封止層を含む。少なくとも1つの封止層は、実質的に平坦な面の上に形成され、このように実質的に平坦な下面を含む。
【0032】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、マイクロエレクトロニクスデバイスは、キャビティの側壁を限定するパッケージングアンカーを含み、キャビティの外側の位置に少なくとも犠牲材料の支持構造を含み、支持構造は犠牲材料の一部から形成され、犠牲材料でキャビティを一時的に埋めるために用いられる。支持構造は、キャビティの側壁のための、またはキャビティの外側の構造のための、支持を提供する。
【0033】
本発明の第2の形態の好適な具体例では、支持構造は、膜層の下面にレベルに対応するレベルにおいて、実質的に平坦な上面を含む。好適な具体例では、この部分は、パッケージングアンカーまたがキャビティの外側の構造を囲み、結合する。
【0034】
キャビティの外側の構造は、例えば電気的な接続構造でも良い。電気的な接続構造は、半導体デバイスの表面近傍の位置から、埋め込み導電層に向かって、更にはキャビティ中に存在するMEMSデバイスに向かって、埋め込み導電層の手段により、電気的な接続を形成する。電気的接続は、一端がデバイスの表面近傍に配置され、他端が埋め込む金属層と隣接する柱状構造を含んでも良い。犠牲層の残った部分は、キャビティの外側に位置する柱状構造を機械的に支持するように配置される。
【0035】
好適な具体例では、膜層は基板の全面上に延びる。
【0036】
本発明の第3の形態では、基板により境界が定められた封止されたキャビティ、キャビティの側壁、およびキャビティの上方に配置されたキャップ膜層ブロックを含み、少なくとも支持構造がキャビティの外側の位置に存在し、サポート構造は犠牲材料の一部から形成されてキャビティを一時的に埋めるために用いられる、マイクロエレクトロニクスデバイスが記載される。本発明のこの形態は、本発明の第1の形態にかかる方法を行って作製されるデバイスに関する。
【0037】
支持構造は、キャビティの外側の構造のキャビティの側壁を支持するために提供される。
【0038】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、犠牲材料は層中に適用され、このように挿入される。
【0039】
キャビティの外側の構造は、本発明の第2の形態に記載されたものと同じである。
【0040】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、基板は少なくとも1つの埋め込み金属層を含み、キャビティはMEMSデバイスを含み、マイクロエレクトロニクスデバイスは、更に、キャビティに隣り合って配置されたボンドパッド膜層ブロックを含み、キャップ膜層ブロックとボンドパッド膜層ブロックは、互いに電気的に分離される。キャップ膜層ブロックとボンドパッド膜層ブロックは、好適には同じ膜層から形成される。
【0041】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、キャビティに隣り合って配置された膜層ブロックは、ボンドパッドを支持し、デバイスは、ボンドパッドとMEMSデバイスとの間の電気的接続を含み、この電気的接続はボンドパッド膜層ブロックと埋め込み金属層を含む。
【0042】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、支持構造は、機械的に電気的接続を支持する。電気的接続の支持を提供するために、犠牲材料の一部が好適には電気的接続と隣り合って、または接続して配置される。
【0043】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、第3の形態の他のいずれの具体例でも、MEMSデバイスを形成しまたはこれに含まれる構造層のレベルにおいて、犠牲材料の一部がボンドパッドの電気的接続と隣り合って配置され、この電気的接続は、構造層の少なくとも一部を含む。また、犠牲材料の一部は、このレベルの下方に配置され、即ちこのレベルと基板との間に配置されても良い。
【0044】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、犠牲材料の一部は、キャップ膜層ブロックの下面のレベルに対応するレベルに、実質的に平坦な上面を含む。好適な具体例では、この部分はキャビティの側壁を囲む。
【0045】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、MEMSデバイスとボンドパッドとの間の電気的接続は、MEMSデバイスを含むキャビティの側壁から電気的に分離されている。
【0046】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、MEMSデバイスとボンドパッドとの間、またはMEMSデバイスとボンドパッド膜層ブロックとの間の電気的接続は、キャビティの側壁の一部を形成しない。
【0047】
本発明の第3の形態の好適な具体例では、第3の形態の他のいずれの具体例でも、キャビティ中のMEMSデバイスとボンドパッドとの間の電気的接続は、キャビティの外側に配置される。好適には、電気的接続は、キャビティ内に配置された金属線を含まない。好適には、MEMSデバイスは、キャビティの下の埋め込み金属層を介して電気的に接続される。
【0048】
1またはそれ以上の本発明の他の形態の特徴や具体例に対応する、本発明の第1、第2、および第3の形態の特徴や具体例は、当業者によって認識されるように、同様に本発明の範囲内にあると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
添付された図面は、本発明の具体例を表すために使用される。
【0050】
【図1】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図2】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図3】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図4】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図5】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図6】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図7】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図8】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図9】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図10】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図11】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図12】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図13】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図14】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図15】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図16】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図17】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図18】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図19】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図20】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図21】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図22】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図23】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図24】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図25】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図26】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図27】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図28】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図29】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【図30】本発明の好適な具体例にかかるプロセスフローを表す。
【0051】
参照符号は、異なる図や図面において、類似または同一の要素または特徴に対して同一となるように選択される。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明はそれぞれの図面と関係して読んだ場合に、以下の詳細な説明から、本発明の上記および他の有利な特徴や目的はより明らかになり、そして本発明はより理解されるであろう。
【0053】
本発明の形態の説明は、特定の具体例の手段により、そして所定の図面を参照して行われるが、本発明はこれらに限定されるものでは無い。描かれた図面は単に概略的であり、限定するものと考えるべきではない。例えば、所定の要素または特徴は、他の具体例と比較して調和がとれず、縮尺が合わないように示される。
【0054】
本発明にかかる所定の具体例に説明において、1またはそれ以上の様々な発明の形態の理解を助ける目的で、多くの特徴は、時に、1つの具体例、図面、またはその説明にまとめられる。これは、特定の問題を解決するために、グループの全ての特徴の存在が必要と解釈すべきでない。発明の形態は、特定の具体例の説明中に存在するそのような特徴のグループの全ての特徴より少なくても良い。
【0055】
図1において、例えばシリコンウエハのような基板1が準備される。シリコンウエハの主面の上に、膜厚が例えば300nmの酸化シリコン(SiO2)層が堆積される(図2)。異なるサブ層3を含む導電層が、層2の上に堆積される。導電層は埋め込み金属層を有する。サブ層は、例えば、膜厚が20nm/590nm/20nm/45nmのTi/AlCu/Ti/TiN積層を含んでも良い(図3)。次に、マスクを使用して、金属層3が図4に示されるようにパターニングされる。金属層3は、回路のような活性部分を含む半導体基板の相互接続配置の上部金属層でも良い。MEMSデバイスが、次に、基板の上に形成された電気回路の上に処理される。約1500nm膜厚の酸化シリコン(SiO2)層が堆積され(図5参照)、その後に、表面を平坦化するために化学機械研磨(CMP)工程が行われる(図6)。層4は、一般的には基板表面を平坦化するのに十分な厚さである。次に、300〜400nmのSiC保護層5が堆積される(図7)。リソグラフィックパターニングを用いて層5および層4を開口し、埋め込み金属層3へのコンタクトホールを形成する。コンタクトホールを介して、一方のキャビティ中のMEMSデバイスと、他方のキャビティと隣り合うボンドパッドとの間に電気的接続が形成されても良い。コンタクトエッチングは、TiN3の上をエッチングストップとして行われる(図8)。
【0056】
次に、シリコンゲルマニウム電極層6が、例えば400nmの膜厚で、化学気相堆積(CVD)の手段により堆積され(図9)、CMOS電極層3の上部に接続される。シリコンゲルマニウム層6は、シリコンゲルマニウム電極にパターニングされ(図10)、その上に他の犠牲酸化シリコン(SiO2)層7(膜厚は一般に約1〜3μm)が堆積される(図11)。犠牲層は、化学機械研磨工程を行うことで平坦化され、更なるリソグラフィ工程のために表面トポグラフィを減らす(図12)。更なるコンタクトエッチングが、犠牲酸化物7を開口して行われ、パッケージングアンカー82とMEMSフィードスルー83が限定される(図13)。
【0057】
一般的には1〜8μmの膜厚を有する構造的シリコンゲルマニウム層8が、選択的に100nmのSiC層9(図示せず)とともに堆積される(図14)。構造層は、MEMSデバイスの形成のために使用される。次に、構造的シリコンゲルマニウム層(および選択的にSiC層)がパターニングされ、MEMSデバイス84、パッケージングアンカー82の一部、および埋め込み金属層3とボンドパッドとの間の電気的接続83を形成する(図15)。
【0058】
次に、酸化シリコン層10を堆積して構造が覆われ、構造層の間のギャップが埋められる(図16)。表面のトポグラフィを減らすために充填層10の主表面から化学機械研磨(CMP)プロセスが行われ(図17)、これにより構造的シリコンゲルマニウム層8と後に堆積されるシリコンゲルマニウム膜層12との間にギャップが限定される。選択的に、CMPプロセスは、もし存在する場合にはSiC9(CMPストッパ層)のレベルまで行われる。後者の場合、他の酸化シリコン(SiO2)層11が堆積され、これにより構造的シリコンゲルマニウム層と後に堆積されるシリコンゲルマニウム膜層12との間にギャップが限定される。ここで、酸化層10の中で膜コンタクトエッチングが行われ(図18)、キャップ層のアンカー82とボンドパッドへの電気的接続81の一部を形成する。なお、犠牲層の残留部分101が存在し、これは電気的接続81とパッケージ側壁またはキャビティ側壁を支持する。残留部分は、先のプロセスのために、実質的に平坦な上面を有する。
【0059】
次に、(典型的には4〜10μmの膜厚を有する)多結晶シリコンゲルマニウム膜12の堆積が行われ(図19)、その表面が選択的にCMP工程を行うことで平坦化され(図20)、実質的に平坦なシリコンゲルマニウム膜となる。なお、犠牲材料101の残留部分の実質的に平坦な上面は、膜層12の下面のレベルに対応する。ここで、エッチング孔の形成が行われ、膜層12の下の犠牲材料10を除去するために使用される取り出し孔(release hole)14が限定される(図21)。ここで、形成されたキャビティ中での膜層および機能的シリコンゲルマニウム層の取り出しは、例えば気相のHFのような、開口部および膜層12中の取り出し孔14を通過するエッチング剤を用いて、犠牲層10(選択的には11)、7の材料を除去するために行われ、これにより膜層12の下方にキャビティまたはギャップ15を形成し(図22)、このキャビティはMEMSデバイスを含む。なお、このプロセス手順の時点で、キャビティ15に並ぶまたは隣り合う犠牲材料10(選択的には11)、7の層の一部101は除去されない。これは、中間および/または最終のデバイスの強度を改良する。
【0060】
次に、膜層中の開口部または取り出し孔14が、最新技術を用いて封止される。可能な技術の1つを以下に示す。少なくとも部分的に開口部の幅を減らし、または完全に開口部を閉じるために、酸化シリコン16の封止層が、膜層12の上の中間デバイスの表面上に堆積される(図23)。この後に、例えばアルミニウム層17のような第2の封止層を堆積させて(選択的にリフローしても)もよい(図24)。例えば酸化シリコン16とリフローされたアルミニウム層17のような第1および第2の封止層は、ここでは膜層12の開口部14およびこれによりキャビティ15を密閉状態に封止する封止層を提供する。封止層16、17は、更にパターニングされて、キャビティの位置にのみ残り(図25)、その上に、更に、リフローされたアルミニウム層17を囲み電気的分離層として働く酸化シリコン層18が堆積される(図26)。酸化シリコン層または分離層18は、ボンドパッドに位置に開口され(図27)、その上にボンドパッド層19の堆積が行われる(図28)。ボンドパッド層19はまたキャビティを覆い、これによりキャビティの密封を改良する。図27に示すように、パターニングされた封止層16に隣り合って、層18中に追加の開口部が形成されても良い。ボンド層19が堆積される場合、開口部もボンド層材料により充填され、これにより封止層スタック16、17の側壁も封止される。
【0061】
ボンドパッド層19は、アルミニウムまたは当業者に適切として知られたいずれかの材料を含んでも良い。それは、例えば900nmの膜厚のAl層である。(追加の封止層として選択的に使用できる)ボンドパッド層19が、次に、ボンドパッド191および選択的に追加の封止層192にパターニングされる(図29)。
【0062】
上述のプロセス工程では、膜層12の表面は、キャビティ15を形成する場合に犠牲層10を除去するための、小さなエッチング孔14のみを含んでいた。その方法では、一連の処理は、膜層12のトポグラフィによっては邪魔されない。予め決められたパターンによってトレンチ20を形成することにより、膜層12を少なくとも2つの独立した膜層ブロック122、121にするために、最後のシリコンゲルマニウムのパターニング工程のみが適用される(図30)。このパターニング工程では、層12により形成されるキャビティ15のゼロレベルのパッケージが、その上にボンドパッドが形成され、ボンドパッドと埋め込み金属層3との間の電気的接続の一部である柱から分離される。独立した膜層ブロックは、好適には、キャビティと、電気的接続と関連するボンドパッド領域とを覆うキャップに対応し、これは、このように膜層の一部を含む。
【0063】
ここに記載した幾つかの具体例は、他の具体例に含まれる他の特徴ではない、いくつかの特徴を含むが、当業者によって理解されるように、異なる具体例の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内にあることを意味し、異なる具体例を形成する。
【0064】
本発明の原理は、特定の具体例と関連させて上で述べたが、この説明は単に例示の方法により行われ、添付した請求の範囲によって規定される保護範囲を限定するものではないことは、容易に理解されるであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロエレクトロニクスデバイスに含まれる封止されたキャビティの製造方法であって、この方法は、
少なくともキャビティが形成される位置に犠牲層を形成する工程と、
犠牲層の上に膜層を堆積させる工程と、
犠牲層のレベルまで、少なくとも2つの分離された膜層ブロックに膜層をパターニングする工程と、
膜層を通って犠牲層を除去する工程と、
膜層を封止することによりキャビティを封止する工程と、を含み、
膜層をパターニングする工程は、犠牲層を除去する工程後に行われる方法。
【請求項2】
膜層をパターニングする工程は、膜層を封止する工程後に行われる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更に、膜層の上にボンドパッドを形成し、ボンドパッドと、キャビティと隣り合った位置の膜層との間に電気的接続を形成する請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
膜層をパターニングする工程は、キャビティの実質的に上方に配置されるキャップ膜層ブロックを形成する工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
膜層をパターニングする工程は、キャビティに隣り合ってパターニングされたボンドパッド膜層ブロックを形成する工程を含む請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの埋め込み金属層を含む基板上で行われ、更に、キャビティ中に少なくとも1つのMEMSデバイスを形成する工程と、MEMSデバイスのための電気的接続を形成する工程とを含み、電気的接続は埋め込み金属層を含む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのMEMSデバイスを形成する工程は、構造的MEMS層の形成工程を含み、その少なくとも第1部分はMEMSデバイスに含まれ、その少なくとも第2部分は電気的接合に含まれる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも2つの分離された膜層ブロックに膜層をパターニングする工程は、キャビティの側壁から電気的接続を分離する工程を含む請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
更に、犠牲層の少なくとも一部を除去するために、キャビティの実質的に上方の位置の膜層中に少なくとも1つの孔を形成する工程を含む請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
キャビティと、キャビティの上方でキャビティを封止する膜層とを含み、膜層は、膜層を通ってキャビティ中の犠牲材料の除去が可能になるように設けられ、膜層が単層からなるマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項11】
更に、膜層中に、キャビティと接続する少なくとも1つのエッチング孔を含む請求項10に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項12】
キャビティの側壁を限定するパッケージングアンカーを含み、キャビティの外側の位置に犠牲材料の少なくとも支持構造を含み、支持構造は犠牲材料の一部から形成されて、キャビティを犠牲材料で一時的に充填する請求項10または11に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項13】
支持構造は、膜層の下面のレベルに対応するレベルに、実質的に平坦な上面を含む請求項12に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項14】
支持構造は、パッケージングアンカーまたはキャビティの外側の構造を囲み、接続する請求項12または13に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項15】
基板により明確にされた封止されたキャビティ、キャビティの側壁、およびキャビティの上方に配置されたキャップ膜層ブロックを含み、少なくとも支持構造がキャビティの外側に位置に存在し、支持構造は、キャビティを一時的に充填するのに使用するために犠牲材料の一部から形成されたマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項1】
マイクロエレクトロニクスデバイスに含まれる封止されたキャビティの製造方法であって、この方法は、
少なくともキャビティが形成される位置に犠牲層を形成する工程と、
犠牲層の上に膜層を堆積させる工程と、
犠牲層のレベルまで、少なくとも2つの分離された膜層ブロックに膜層をパターニングする工程と、
膜層を通って犠牲層を除去する工程と、
膜層を封止することによりキャビティを封止する工程と、を含み、
膜層をパターニングする工程は、犠牲層を除去する工程後に行われる方法。
【請求項2】
膜層をパターニングする工程は、膜層を封止する工程後に行われる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更に、膜層の上にボンドパッドを形成し、ボンドパッドと、キャビティと隣り合った位置の膜層との間に電気的接続を形成する請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
膜層をパターニングする工程は、キャビティの実質的に上方に配置されるキャップ膜層ブロックを形成する工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
膜層をパターニングする工程は、キャビティに隣り合ってパターニングされたボンドパッド膜層ブロックを形成する工程を含む請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの埋め込み金属層を含む基板上で行われ、更に、キャビティ中に少なくとも1つのMEMSデバイスを形成する工程と、MEMSデバイスのための電気的接続を形成する工程とを含み、電気的接続は埋め込み金属層を含む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのMEMSデバイスを形成する工程は、構造的MEMS層の形成工程を含み、その少なくとも第1部分はMEMSデバイスに含まれ、その少なくとも第2部分は電気的接合に含まれる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも2つの分離された膜層ブロックに膜層をパターニングする工程は、キャビティの側壁から電気的接続を分離する工程を含む請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
更に、犠牲層の少なくとも一部を除去するために、キャビティの実質的に上方の位置の膜層中に少なくとも1つの孔を形成する工程を含む請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
キャビティと、キャビティの上方でキャビティを封止する膜層とを含み、膜層は、膜層を通ってキャビティ中の犠牲材料の除去が可能になるように設けられ、膜層が単層からなるマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項11】
更に、膜層中に、キャビティと接続する少なくとも1つのエッチング孔を含む請求項10に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項12】
キャビティの側壁を限定するパッケージングアンカーを含み、キャビティの外側の位置に犠牲材料の少なくとも支持構造を含み、支持構造は犠牲材料の一部から形成されて、キャビティを犠牲材料で一時的に充填する請求項10または11に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項13】
支持構造は、膜層の下面のレベルに対応するレベルに、実質的に平坦な上面を含む請求項12に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項14】
支持構造は、パッケージングアンカーまたはキャビティの外側の構造を囲み、接続する請求項12または13に記載のマイクロエレクトロニクスデバイス。
【請求項15】
基板により明確にされた封止されたキャビティ、キャビティの側壁、およびキャビティの上方に配置されたキャップ膜層ブロックを含み、少なくとも支持構造がキャビティの外側に位置に存在し、支持構造は、キャビティを一時的に充填するのに使用するために犠牲材料の一部から形成されたマイクロエレクトロニクスデバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
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【図18】
【図19】
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【図21】
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【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2011−115939(P2011−115939A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−267004(P2010−267004)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(591060898)アイメック (302)
【氏名又は名称原語表記】IMEC
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267004(P2010−267004)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(591060898)アイメック (302)
【氏名又は名称原語表記】IMEC
【Fターム(参考)】
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