説明

マイクロカプセルの製造方法及びマイクロカプセル組成物

【課題】固体の生理活性物質を溶剤に溶解させることなく、所定の膜厚、粒径でマイクロカプセル化が可能な方法を提供すること。
【解決手段】分散安定剤、イオン性界面活性剤、固体の生理活性物質、重合開始剤及び超音波照射されたラジカル重合性モノマーを含む水性分散液を加温することにより、固体の生理活性物質を溶剤に溶解させることなく、所定の膜厚、粒径でマイクロカプセル化が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロカプセルの製造方法及びマイクロカプセル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医薬、農薬分野において、効力増強、毒性軽減、安定性付与等を目的として、生理活性物質のマイクロカプセル化が数多く試みられている。また、印刷、製紙業界においても、顔料や色素等のマイクロカプセル化が実用的に用いられている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
例えば、固体の生理活性物質をマイクロカプセル化する方法としては、いくつかの方法が知られており、界面重合法を用いた場合には、通常、固体物質を特定の溶剤に溶解させる必要があり、また、溶剤の選定等、固体物質の性質にあわせた処方設計も必要となる。
スプレードライ法を用いた場合には、カプセル膜自体の緻密性が低いため、良好な溶出制御を達成することが難しく、また、製造時に凝集物となる場合もあり、粒子設計が容易ではないという欠点がある。
また、液中硬化被覆法を用いた場合には、製造方法に制限があり、粒径の小さなマイクロカプセルを調製することが容易ではなく、水に懸濁して使用する場合には、懸濁安定性を保つことが困難となる場合がある。
さらに、溶融分散冷却法を用いた場合には、使用できる被膜原料の融点に制限があり、得られるマイクロカプセルの特性も限定されるといった課題があった。
【0003】
【特許文献1】特表平9−505074号公報
【特許文献2】特開2004−196718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、固体の生理活性物質を溶剤に溶解させることなく、所定の膜厚、粒径でマイクロカプセル化が可能な方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、固体の生理活性物質を溶剤に溶解させることなく、所定の膜厚、粒径でマイクロカプセル化が可能な方法を見出すべく検討の結果、分散安定剤、イオン性界面活性剤、固体の生理活性物質、重合開始剤及び超音波照射されたラジカル重合性モノマーを含む水性分散液を加温することにより前記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は以下の〔1〕〜〔8〕の通りである。
〔1〕 分散安定剤、イオン性界面活性剤、固体の生理活性物質、重合開始剤及び超音波照射されたラジカル重合性モノマーを含む水性分散液を加温するマイクロカプセルの製造方法。
〔2〕 水中に、分散安定剤及びイオン性界面活性剤を溶解し、固体の生理活性物質を分散し、重合開始剤及びラジカル重合性モノマーを加えて混合液を調製した後、混合液を超音波照射して撹拌し、次いで混合液を加温する〔1〕記載の製造方法。
〔3〕 分散安定剤を均一に溶解させた水相に粉砕された固体の生理活性物質を分散させた液と、イオン性界面活性剤及び分散安定剤を均一に溶解させた水相中に重合開始剤を溶解させたラジカル重合性モノマーを加え超音波照射して撹拌した液とを混合し、次いで混合液を加温する〔1〕記載の製造方法。
〔4〕 イオン性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤である〔1〕〜〔3〕いずれか一項記載の製造方法。
〔5〕 固体の生理活性物質が、農薬活性化合物である〔1〕〜〔4〕いずれか一項記載の製造方法。
〔6〕 超音波照射されたラジカル重合性モノマーを重合して得られるポリマーでマイクロカプセル化された固体の生理活性物質、分散安定剤及びイオン性界面活性剤が水中に懸濁されてなるマイクロカプセル組成物。
〔7〕 イオン性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤である〔6〕記載のマイクロカプセル組成物。
〔8〕 固体の生理活性物質が、農薬活性化合物である〔6〕又は〔7〕記載のマイクロカプセル組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、固体の生理活性物質を溶剤に溶解させることなく、所定の膜厚、粒径でマイクロカプセル化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明において、固体の生理活性物質としては、常温、即ち20℃で固体であれば、有機物質、無機物質のいずれでもよく、例えば、アスピリン、塩酸テトラサイクリン、フルオロウラシル、インシュリン等の医薬品の活性成分化合物、殺虫化合物、殺菌化合物、除草化合物、植物成長活性化合物、昆虫忌避化合物、昆虫成長制御活性化合物等の農薬の活性成分化合物等が挙げられる。
【0008】
殺虫化合物及び昆虫成長制御活性化合物としては、シフルトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、フェンプロパトリン、エスフェンバレレート、トラロメトリン、アクリナトリン、ビフェントリン、レスメトリン、テトラメトリン等のピレスロイド化合物;プロポキサー、イソプロカルブ、キシリルカルブ、メトルカルブ、XMC、カルバリル、ピリミカルブ、カルボフラン、メソミル、オキサミル、フェノキシカルブ、アラニカルブ、メトキサジアゾン、ベンタイオカルブ等のカーバメート化合物;アセフェート、フェントエート、バミドチオン、トリクロルホン、モノクロトホス、テトラクロルビンホス、ジメチルビンホス、ホサロン、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、ピリダフェンチオン、キナルホス、メチダチオン、メタミドホス、ジメトエート、フェルモチオン、アジンホスエチル、アジンホスメチル、サリチオン等の有機リン化合物;ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、ルフェヌロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン、フルシクロクスロン、シロマジン、ジアフェンチウロン、ヘキシチアゾクス、ノヴァルロン、テフルベンズフロン、トリフルムロン、4−クロロ−2−(2−クロロ−2−メチルプロピル)−5−(6−ヨード−3−ピリジルメトキシ)ピリダジン−3(2H)−オン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]ウレア、2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−1,3,5−チアジアゾン−4−オン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]ウレア等のキチン合成阻害活性を有するウレア化合物;5−アミノ−4−ジクロロフルオロメチルスルフェニル−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピラゾール、5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルスルフェニルピラゾール等のピラゾール化合物;イミダクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム、ジアクロデン、クロチアニジン等のクロロニコチル化合物;スピノサド等のマクロライド化合物;カルタップ、ブプロフェジン、チオシクラム、ベンスルタップ、フェノキシカルブ、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリダベン、ピリプロキシフェン、ヒドラメチルノン、チオジカルブ、クロルフェナピル、フェンプロキシメート、ピメトロジン、ピリミジフェン、テブフェノジド、テブフェンピラド、トリアザメート、インドキサカーブ、スルフルラミド、ミルベメクチン、アベルメクチン、クロフェンテジン、ホウ酸、パラジクロロベンゼン等を挙げることができる。
【0009】
殺菌化合物としては、ベノミル、カルベンダジム、チアベンダゾール、チオファネートメチル等のベンズイミダゾール化合物;ジエトフェンカルブ等のフェニルカーバメート化合物;チウラム等のジチオカーバメート化合物;プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等のジカルボキシイミド化合物;ジニコナゾール、エポキシコナゾール、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、フルシラゾール、トリアジメフォン、ヘキサコナゾール等のアゾール化合物;メタラキシル等のアシルアラニン化合物;フラメトピル、メプロニル、フルトラニル、トリフルザミド等のカルボキシアミド化合物;トルクロホスメチル、フォセチルアルミニウム、ピラゾホス等の有機リン化合物;ピリメサニル、メパニピリム、シプロジニル等のアニリノピリミジン化合物;フルジオキソニル、フェンピクロニル等のシアノピロール化合物;ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシン、バリダマイシン、ミルディオマイシン等の抗生物質;アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン等のメトキシアクリレート化合物;オキサジキル、PCNB、ヒドロキシイソキザール、ダゾメット、ジメチリモール、ジクロメジン、トリアジン、イソプロチオラン、ジクロシメット、カルプロパミド、クロロタロニル、マンゼブ、キャプタン、フォルペット、オキシン銅、塩基性塩化銅、トリシクラゾール、ピロキロン、プロベナゾール、フサライド、シモキサニル、ジメトモルフ、S−メチルベンゾ[1.2.3]チアジアゾール−7−カルボチオエート、ファモキサドン、オキソリニック酸、フルアジナム、フェリムゾン、クロベンチアゾン、イソバレジオン、テトラクロオロイソフタロニトリル、チオフタルイミドオキシビスフェノキシアルシン、3−ヨード−2−プロピルブチルカーバメイト、銀ゼオライト、シリカゲル銀、リン酸ジルコニウム銀塩、パラヒドロキシ安息香酸エステル、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム等を挙げることができる。
【0010】
除草化合物としては、アトラジン、メトリブジン等のトリアジン化合物;フルオメツロン、イソプロチュロン、ダイムロン等のウレア化合物;ブロモキシニル、アイオキシニル等のヒドロキシベンゾニトリル化合物;ペンディメサリン、トリフルラリン等の2,6−ジニトロアニリン化合物;2,4−D、ジカンバ、フルロキシピル、メコプロップ等のアリロキシアルカノイック酸化合物;ベンスルフロンメチル、メツルフロンメチル、ニコスルフロン、プリミスルフロンメチル、シクロスルファムロン、イマゾスルフロン、1−(2−クロロ−6−プロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルフォニル)−3−(4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−イル)ウレア等のスルホニルウレア化合物;イマザピル、イマザキン、イマゼタピル等のイミダゾリノン化合物;ビスピリバックナトリウム、ビスチオバックナトリウム、アシフルオルフェンナトリウム、サルフェントラゾン、パラコート、フルメツラム、トリフルスルフロンメチル、フェノキサプロップ−p−エチル、シハロホップブチル、ジフルフェニカン、ノルフルラゾン、イソキサフルトール、グルフォシネートアンムニウム、グリフォセート、ベンタゾン、ベンチオカーブ、メフェナセット、プロパニル、フルチアミド、シメトリン、フェントラザミド、エトベンザニド、スエップ、オキサジクロメフォン、オキサジアゾロン、ピラゾレート、プロジアミン、カフェンストロール、ペントキサゾン、クロメプロップ、ピリフタリド、ベンゾビシクロン、ブロモブチド、ピラクロニル等を挙げることができる。
【0011】
植物成長活性化合物としては、マレイックヒドラジド、クロルメカット、エテフォン、ジベレリン、メピカットクロライド、チジアズロン、イナベンファイド、パクロブトラゾール 、ウニコナゾール等を挙げることができる。
【0012】
昆虫忌避活性化合物としては、1S,3R,4R,6R−カラン−3,4−ジオール、ジプロピル 2,5−ピリジンジカルボキシレート等を挙げることができる。
【0013】
本発明において、分散安定剤としては保護コロイド形成能を有する物質が挙げられ、具体例として、ポリビニルアルコール;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;ポリビニルピロリドン;デンプンなど及びこれらの混合物が挙げられる。
【0014】
本発明において、イオン性界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸エステル塩が挙げられる。
【0015】
硫酸エステル塩の具体例としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0016】
スルホン酸塩の具体例としては、パラフィンスルホン酸塩、スルホこはく酸ジアルキルエステル塩、スルホこはく酸アルキルエステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、アリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、アルケニルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホこはく酸ハーフエステル塩等が挙げられる。
【0017】
カルボン酸塩の具体例としては、高級脂肪酸塩、脂肪酸サルコシネート塩、メタアクリル酸重合物塩、アクリル酸とメタアクリル酸との共重合物塩、アクリル酸とメタアクリル酸ポリオキシエチレンエステルとの共重合物塩、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物塩、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物塩、アクリル酸とマレイン酸の共重合物塩、マレイン酸とイソブチレンの共重合物塩、およびスチレンとマレイン酸の共重合物塩等が挙げられる。
【0018】
リン酸エステル塩の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンモノアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられ、上記の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
【0019】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩酸塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモルホリニウム塩などのアルキル四級アンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ポリアルキルビニルピリジニウム塩等が挙げられ、塩としては、塩化物塩、臭化物塩、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩等が挙げられる。
【0020】
両イオン性界面活性剤としては、例えば、N−ラウリルアラニン、N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、N,N,N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ヘキシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、1−(2−カルボキシエチル)ピリミジニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
【0021】
本発明において、重合開始剤としては、後述のラジカル重合性モノマーに可溶な熱重合開始剤等が挙げられる。
熱重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)等のアゾ化合物;ラウリルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド等の有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の無機過酸化物などが挙げられる。また、熱重合開始剤と還元剤を併用したレドックス系開始剤等も重合開始剤として使用し得る。
本発明において、重合開始剤の使用量は特に限定されないが、一般に、上記の超音波照射される混合液中に、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%含有される。
【0022】
本発明において、ラジカル重合性モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、α−メトキシスチレン、m−ブロモスチレン、m−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、o−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、p−クロロスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、2−ビニルピリジン、イソブテン、3−メチル−1−ブテン、ブチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、ニトロエチレン、ビニリデンシアニド、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクロレイン、メチルアクロレイン、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド、α−アセトキシアクリル酸エチル、α−クロロアクリル酸エチル、α−クロロアクリル酸メチル、α−シアノアクリル酸メチル、α−フェニルアクリル酸メチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−2−ブトキシエチル、アクリル酸エトキシエトキシエチル、アクリル酸メチルトリグリコール、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸シアノエチル、アクリル酸フェロセニルメチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ヘプタフルオロブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸オクチル、トリフルオロアクリル酸メチル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸−2−ニトロブチル、アクリル酸、α−ブロモアクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、アクリロニトリル、アリルグリシジルエーテル、アリル酢酸、アリルアルコール、アリルベンゼン、N−アリルステアリルアミド、1−ブテン、2−ブテン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカルバミン酸エチル、N−ビニルカルバゾール、クロトンアルデヒド、クロトン酸、1,1−ジフェニルエチレン、テトラフルオロエチレン、フマル酸ジエチル、1−ヘキセン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、インデン、マレイン酸ジエチル、無水マレイン酸、マレイミド、メタクリルアミド、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸フェロセニルメチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−sec−ブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−エトキシエチル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸、メタアクリロキシエチルホスフェート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリロニトリル、メタクリロイルアセトン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニルキノリン、安息香酸ビニル、ビニルドデシルエーテル、ビニルエチルスルホキシド、ギ酸ビニル、ビニルイソブチルエーテル、ラウリン酸ビニル、ビニルフェニルエーテル、アセチレン、フェニルアセチレン等が挙げられる。
本発明において、ラジカル重合性モノマーの使用量は特に限定されないが、一般に、上記の超音波照射される混合液中に、0.01〜70重量%、好ましくは0.1〜50重量%含有される。
【0023】
以下、マイクロカプセルの製造方法の具体例についてより詳細に説明する。
まず、固体の生理活性物質、分散安定剤、イオン性界面活性剤、重合開始剤及びラジカル重合性モノマーの水性混合液を調製する。通常、分散安定剤及びイオン性界面活性剤を均一に溶解させた水相に、粉砕された固体の生理活性物質を分散させ、この水相中に、重合開始剤を溶解させたラジカル重合性モノマーを加えることにより、混合液を調製することができる。この混合操作は、必ずしも上記の順序に限られるものではなく、例えば、分散安定剤、イオン性界面活性剤及び粉砕された固体の生理活性物質を最初から混合してもよいし、重合開始剤はラジカル重合性モノマーと別個に水相に加えてもよい。尚、油溶性の重合開始剤を使用する場合は、予めラジカル重合性モノマーに溶解して使用するのが好ましい。
【0024】
調製された混合液は超音波照射され攪拌される。その際、通常、超音波照射装置の付いたホモジナイザーが使用される。超音波照射装置の付いたホモジナイザーは、種々のものが市販されており、例えば、LSCホモジナイザー(ヤマト科学株式会社製)、超音波ホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)、GSD150CVP、GSD300CVP、GSD600CVP、GSD1200CVP、GSD300RCVP、GSD600RCVP、GSD600RCVP-B、GSD1200RCVP(株式会社ギンセン)、SONIFIER(Branson Japan)、SPC、150VT、300VT(新科産業有限会社)、Ultrasonic Homogenizer Model 150V/T、300V/T、Ultrasonic 3000(Biologics, Inc.)、USP 200S Ultrasonic Homogenizer(IKA)、Omni Ruptor 400 Ultrasonic Homogenizer(Omni International)、Misonix(SPI Supplies and Structure Probe, Inc.)等が挙げられる。この超音波照射により、通常、ラジカル重合性モノマーは体積中位径で2μm以下に微細化される。そのため、超音波照射時間は、ラジカル重合性モノマーを体積中位径で2μm以下に微細化するのに十分な時間行うことが好ましく、通常1分〜30分間程度である。
【0025】
超音波照射された混合液は、さらに攪拌を続けることにより、微細化されたラジカル重合性モノマーを十分に固体の生理活性物質の周囲に吸着させることができると考えられる。このため、30分〜5時間程度、攪拌を続けることが好ましい。
また、分散安定剤を均一に溶解させた水相に粉砕された固体の生理活性物質を分散させた液と、イオン性界面活性剤及び分散安定剤を均一に溶解させた水相中に重合開始剤を溶解させたラジカル重合性モノマーを加え超音波照射して攪拌した液とを混合することもできる。
【0026】
次いで、混合液を加温してマイクロカプセルを製造する。温度は、ラジカル重合性モノマーの重合反応の反応温度以上、一般に25〜85℃であり、通常、緩やかに攪拌しながら固体の生理活性物質の周囲に吸着している微細化されたラジカル重合性モノマーの重合反応を行い、固体の生理活性物質の周囲に被膜を形成させることができる。攪拌時間は、通常1〜90時間の範囲内である。
混合液中のイオン性界面活性剤は、一般に、水相での乳化重合を回避するため、水中でミセルを形成する濃度以下、すなわち、臨界ミセル濃度以下の濃度で含有される。ここで臨界ミセル濃度とは、界面活性剤の分子が集合して水溶液中でミセルと呼ばれるコロイド大の会合体を形成し始める濃度であり、界面活性剤に固有な値である。
【0027】
また、本発明は、超音波照射されたラジカル重合性モノマーを重合して得られるポリマーでマイクロカプセル化された固体の生理活性物質、分散安定剤及びイオン性界面活性剤が水中に懸濁されてなるマイクロカプセル組成物をも提供する。該マイクロカプセル組成物は上述したマイクロカプセルの製造方法により製造することができる。
本発明のマイクロカプセル組成物は、固体の生理活性物質を通常0.01〜70重量%、好ましくは、0.1〜50重量%含有する。また、分散安定剤を通常0.001〜10重量%、好ましくは0.005〜5重量%含有し、イオン性界面活性剤を通常0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜1重量%含有する。
【0028】
本発明のマイクロカプセル組成物において、固体の生理活性物質の体積中位径は、通常、0.1〜100μm、好ましくは0.2〜50μmである。体積中位径は、マスターサイザー2000(マルバーン社)、SALD-2200(島津製作所)、マイクロトラックMT3000(日機装)等により測定することができる。
【0029】
本発明のマイクロカプセル組成物は、上述したマイクロカプセル化により得られるマイクロカプセルが分散されてなる水性懸濁組成物そのものでもよいが、該懸濁組成物に、更に、増粘剤、防腐剤、凍結防止剤、比重調節剤等を添加した水性懸濁組成物であってもよく、さらに、鉱物質担体と練り込んで造粒、あるいは、あらかじめバインダーを添加した粒状担体に被覆して粒状物としてもよい。
【0030】
増粘剤としては、例えば、ザンサンガム、ラムザンガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ウェランガム等の天然多糖類、ポリアクリル酸ソーダ等の合成高分子類、カルボキシメチルセルロース等の半合成多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、スメクタイト、ベントナイト、ヘクトライト、乾式法シリカ等の鉱物質微粉末、アルミナゾル等が挙げられ、増粘剤の含有量は、水性懸濁組成物中に、通常0〜10重量である。
防腐剤としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、サリチル酸誘導体、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン−3−オン誘導体等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を混合して使用することができる。防腐剤を使用する場合、その含有量は、水性懸濁組成物中、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、さらに好ましくは、0.1〜1重量%程度である。
凍結防止剤としては、例えば、プロピレングリコール等のアルコール類が挙げられ、凍結防止剤の含有量は、水性懸濁組成物中に、通常0〜20重量%である。
比重調節剤としては、例えば、硫酸ナトリウム等の水溶性塩類、尿素等の水溶性有機化合物が挙げられる。比重調節剤の含有量は、水性懸濁組成物中に、通常0〜10重量%である。
【0031】
本発明のマイクロカプセル組成物が粒状組成物の場合、一般に、鉱物質担体、バインダー、粒状担体等が使用される。
【0032】
造粒のために使用される鉱物質担体としては、例えば、カオリナイト、ディッカナイト、ナクライト、ハロサイト等のカオリン鉱物、クリソタイル、リザータイト、アンチコライト、アメサイト等の蛇紋石、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ハイデライト等のスメクタイト、パイロフィライト、タルク、蝋石、白雲母、フェンジャイト、セリサイト、イライト等の雲母、クリストバライト、クォーツ等のシリカ、アタパルジャイト、セピオライト等の含水珪酸マグネシウム、ドロマイト、炭酸カルシウム微粉末等の炭酸カルシウム、ギプサム、石膏等の硫酸塩鉱物、ゼオライト、沸石、凝灰石、バーミキュライト、ラポナイト、軽石、珪藻土、酸性白土、活性白土等が挙げられる。
【0033】
バインダーとしては、例えば、アクリル系高分子、ビニル系高分子、ポリオキシアルキレン等の合成高分子、セルロース誘導体、加工澱粉、リグニン誘導体等の半合成高分子、天然高分子等が挙げられる。アクリル系高分子としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム等が挙げられ、ビニル系高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、ポリオキシアルキレンとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン等が挙げられ、セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、加工澱粉としては、変性澱粉、カルボキシメチルデンプン、可溶性澱粉等が挙げられ、リグニン誘導体としては、リグニンスルホン酸ナトリウム等が挙げられ、天然高分子としては、アラビアガム、ザンサンガム、トラガントガム、グアーガム、カラギーナン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム等の多糖類、カゼイン、カゼイン石灰、ゼラチン、コラーゲン等の蛋白質類等が挙げられる。
バインダーの使用量は、通常、粒状組成物の0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。
【0034】
粒状担体としては、ベントナイト、アタパルジャイト、ゼオライト、軽石等の天然鉱物を粉砕し、篩い分けした粉砕物、並びに、各種粉末を造粒機等で造粒した造粒物や肥料、あるいは、石灰石および珪石等の天然鉱物を粉砕し、篩い分けた破砕物が挙げられる。
【実施例】
【0035】
以下、製造例及び試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0036】
製剤例1
ポリビニルアルコール(分散安定剤、商品名:Gohsenol GH-17R、日本合成化学株式会社製)0.7重量部とラウリル硫酸ナトリウム(イオン性界面活性剤、商品名:エマール10パウダー、花王株式会社製)0.1重量部とをイオン交換水84.15重量部に均一に溶解した水相に、固体の農薬活性成分化合物であるフルミオキサジン(体積中位径:2.7μm)2.5重量部を分散させた分散液を調製し、この分散液に、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)(重合開始剤、商品名:V−70、和光純薬株式会社製)0.15重量部を溶解させたメタクリル酸ブチル(ラジカル重合性モノマー、和光純薬株式会社製)12.4重量部を加え、混合液を調製した。
次いで、この混合液を5℃に冷却しながら、LSCホモジナイザー(ヤマト科学株式会社製)を用いて、OUT PUT値 2で10分間超音波照射した。
次いで、この混合液を1時間、緩やかにスターラーを用いて攪拌した。
さらに、この混合液を30℃に昇温し、緩やかに24時間攪拌して、マイクロカプセルを得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は、3.9μmであった。
ここで、マイクロカプセルの平均粒径は体積中位径であり、ミー散乱理論に基づくレーザー光回折散乱法により測定される多数の粒子の画像を解析することによって算出される値である。
【0037】
製剤例2
製剤例1において、フルミオキサジンの代わりに、1−(2−クロロ−6−プロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルフォニル)−3−(4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−イル)ウレアを用いた以外は、製剤例1と同様の操作を行い、マイクロカプセルを得た。
【0038】
製剤例3
製剤例2において、メタクリル酸ブチルの代わりに、メタクリル酸エチルを用いた以外は、製剤例2と同様の操作を行い、マイクロカプセルを得た。
【0039】
製剤例4
ポリビニルアルコール(分散安定剤、商品名:Gohsenol GH-17R、日本合成化学株式会社製)0.66gをイオン交換水22.13gに溶解した水相に、1−(2−クロロ−6−プロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルフォニル)−3−(4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−イル)ウレアを分散させた分散液を調製した。
一方、ポリビニルアルコール(分散安定剤、商品名:Gohsenol GH-17R、日本合成化学株式会社製)0.64gおよびラウリル硫酸ナトリウム(イオン性界面活性剤、商品名:エマール10パウダー、花王株式会社製)0.13gを50.8gのイオン交換水に均一に溶解した水相中に、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)(重合開始剤、商品名:V−70、和光純薬株式会社製)0.33gを溶解させたメタクリル酸エチル(ラジカル重合性モノマー、和光純薬株式会社製)16.26gを加え、この混合液を5℃に冷却しながら、LSCホモジナイザーを用いてOUT PUT値 2で10分間超音波照射して乳化液を調製した後、この乳化液と、上記で調製した分散液とを混合した混合液を調製した。
次いで、この混合液を30分間、緩やかにスターラーを用いて攪拌した。
次いで、この混合液を30℃に昇温し、緩やかに24時間攪拌して、マイクロカプセル懸濁液を得た。
得られた懸濁液に、ザンタンガム(増粘剤:ケルザンS、三晶製)0.26g、アルミニウムマグネシウムシリケート(増粘剤:ビーガムGR、三晶製)0.53gおよびプロキセルGXL(S)(防腐剤:主成分 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、アビシア製)0.26gを含む水溶液31.1g、シリコン系消泡剤(FSアンチフォームC、ダウコーニング社製)0.26g及びプロピレングリコール6.6gを加えて、マイクロカプセル組成物を得た。
【0040】
試験例
製剤例1により得られたマイクロカプセル組成物及びマイクロカプセル化していないフルミオキサジンを50重量部含有した粒状水和剤の各々を水で希釈し(濃度234ppm及び117ppmに調製)、試験用散布液を調製した。
この試験用散布液のそれぞれを、土を詰めたポットに散布した(224L/ha)。散布後、4週目に雑草種子(イヌビエ)を播種し、効力を調査した。相対効力は、粒状水和剤の試験用散布液を散布直後に播種した場合の効力を1とし、同じ効果を達成し得る有効成分濃度比を基にした相対的な効力を表している。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散安定剤、イオン性界面活性剤、固体の生理活性物質、重合開始剤及び超音波照射されたラジカル重合性モノマーを含む水性分散液を加温するマイクロカプセルの製造方法。
【請求項2】
水中に、分散安定剤及びイオン性界面活性剤を溶解し、固体の生理活性物質を分散し、重合開始剤及びラジカル重合性モノマーを加えて混合液を調製した後、混合液を超音波照射して撹拌し、次いで混合液を加温する請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
分散安定剤を均一に溶解させた水相に粉砕された固体の生理活性物質を分散させた液と、イオン性界面活性剤及び分散安定剤を均一に溶解させた水相中に重合開始剤を溶解させたラジカル重合性モノマーを加え超音波照射して撹拌した液とを混合し、次いで混合液を加温する請求項1記載の製造方法。
【請求項4】
イオン性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤である請求項1〜3いずれか一項記載の製造方法。
【請求項5】
固体の生理活性物質が、農薬活性化合物である請求項1〜4いずれか一項記載の製造方法。
【請求項6】
超音波照射されたラジカル重合性モノマーを重合して得られるポリマーでマイクロカプセル化された固体の生理活性物質、分散安定剤及びイオン性界面活性剤が水中に懸濁されてなるマイクロカプセル組成物。
【請求項7】
イオン性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤である請求項6記載のマイクロカプセル組成物。
【請求項8】
固体の生理活性物質が、農薬活性化合物である請求項6又は7記載のマイクロカプセル組成物。

【公開番号】特開2008−119684(P2008−119684A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−272238(P2007−272238)
【出願日】平成19年10月19日(2007.10.19)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】