説明

マイクロリアクターの流路デバイス及びこれを備えた加熱反応装置

【課題】簡易且つ低コストに微細流路を形成することができ、プレートの接合面の加工精度も要求されず、材料選択の幅が広く、十分な耐圧強度も維持しつつ、流路長を長くとることができ、コンパクト化が実現できるマイクロリアクターの流路デバイス及びこれを備えた加熱反応装置を提供せんとする。
【解決手段】流路デバイス1は、金属製のデバイス本体10に形成される内部空間10sに、金属管20を渦巻き状に屈曲変形させて構成される渦巻き管体2A,2Bを装着して反応流路とした。加熱反応装置Sは、流路デバイス1と、該流路デバイス1に接続される導入管31及び排出管32と、流路デバイス1の外面に接触した状態で周囲を囲む金属製の加熱ブロック4と、加熱ブロック4の周囲を囲む断熱壁5と、該加熱ブロック4に付設される発熱手段6と、該加熱ブロックに外気又は冷風を当てて冷却するための送風手段7とを少なくとも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に液体、気体、粉体等の反応流体を流す微細な流路(マイクロチャンネル)を備えるマイクロリアクター用の流路デバイス、及びこれを備えた加熱反応装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のマイクロリアクターは、熱交換効率が高く、微細な流路内で反応条件を精密に制御でき、副生成物が少ないメリットがあるとともに省エネルギー化を実現でき、反応時の安全性も向上させることができる利点を有している。このようなマイクロリアクターにおいては、その構成デバイスの1つとして、内部に流体の流路を有する流路デバイスが用いられ、この流路デバイスを適宜組み合わせる等して加熱、冷却のための微細な反応流路が形成される。
【0003】
流路デバイスは、一般にステンレス等の金属プレートの表面にエッチング処理により微細な寸法の溝を形成した後、これを塞ぐように他の溝なしの金属プレートを溶接等で接合し、微細な溝からなる反応流路を形成していた(例えば、特許文献1、2ご参照。)。しかしながら、エッチング等による流路の微細加工には相当の加工コストが掛かるうえ、金属プレートの間の接合部分に流路が形成されることから、反応流路の耐圧強度(流路には反応によっては圧力が10MPa(100気圧)ほどかかる)を維持するためにプレート自体の接合面の加工精度も要求され、コストが嵩む。
【0004】
また、同じく耐圧強度を維持するためには、プレート同士の接合部分となる流路間の壁部の厚みをある程度維持する必要があるが、壁部が厚いと熱交換効率が低下するほか、流路長を長くとるのに限界があり、プレート及び反応装置全体の大型化を招いてしまう。更に、プレート材料には微細加工性、耐熱性、耐薬品性、機械的強度が求められることから選択の幅は限られ、コスト低減に限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2003−526359号公報
【特許文献2】特開2009−82803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、簡易且つ低コストに微細流路を形成することができ、プレートの接合面の加工精度も要求されず、材料選択の幅が広く、十分な耐圧強度も維持しつつ、流路長を長くとることができ、コンパクト化が実現できるマイクロリアクターの流路デバイス及びこれを備えた加熱反応装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前述の課題解決のために、金属製のデバイス本体に形成される内部空間に、金属管を渦巻き状に屈曲変形させてなる渦巻き管体を装着してなり、該渦巻き管体の金属管内部を反応流体が流通する流路としてなることを特徴とするマイクロリアクターの流路デバイスを構成した(請求項1)。
【0008】
ここで、前記内部空間に、互いに連結された二つ以上の前記渦巻き管体を、渦巻きの中心軸に沿った前後方向に重なるように配置したものが好ましい(請求項2)。
【0009】
また、前記デバイス本体に、前記内部空間に連通する導入口及び排出口を設けるとともに、前記導入口には、デバイス外部から挿入される導入管と前記内部空間の渦巻き管体の導入側から延びる金属管とを連結する第1の継手を設け、前記排出口には、デバイス外部から挿入される排出管と前記内部空間の渦巻き管体の排出側から延びる金属管とを連結する第2の継手を設け、デバイス内外の金属管、導入管及び排出管よりなる一本の連続した管路を形成するものが好ましい(請求項3)。
【0010】
更に、前記デバイス本体が、前記渦巻き管体を渦巻きの中心軸に沿った前後方向から挟み込む一対の分割板材よりなり、これら分割板材の一方又は双方の接合面に、前記内部空間を構成する溝として前記渦巻き管体の一部又は全部を嵌め込む嵌合溝を形成したものが好ましい(請求項4)。
【0011】
また、前記デバイス本体の内部空間が、前記渦巻き管体を装着した状態で該渦巻き管体の渦巻き状に隣り合う金属管同士が互いに接触又は近接した状態を維持する嵌合溝よりなることが好ましい(請求項5)。
【0012】
また、前記金属管が、ステンレス鋼又は(54.5〜66.5)Ni(15〜30)MoCFe(CrW)系耐熱性ニッケル基合金よりなることが好ましい(請求項6)。
【0013】
また、前記渦巻き管体が装着された内部空間の隙間に、熱伝導性物質を液状又は粉体として充填したものが好ましい(請求項7)。
【0014】
また、前記内部空間に、前記渦巻き管体と略同一の外形形状を有する円盤状のシリコンラバーヒータを該渦巻き管体に接触した状態で共に内装したものが好ましい(請求項8)。
【0015】
特に、前記内部空間に、互いに連結された2つ以上の前記渦巻き管体を、渦巻きの中心軸に沿った前後方向に重なるように配置し、これら渦巻き管体の重なりの間に前記シリコンラバーヒータを介装したものが好ましい(請求項9)。
【0016】
また、本発明は、上記流路デバイスと、該流路デバイスに接続される導入管及び排出管と、前記流路デバイスの外面に接触した状態で周囲を囲む金属製の加熱ブロックと、前記加熱ブロックの周囲を囲む断熱壁と、該加熱ブロックに付設される発熱手段と、該加熱ブロックに外気又は冷風を当てて冷却するための送風手段とを備えたことを特徴とする加熱反応装置をも構成した(請求項10)。
【0017】
ここで、前記加熱ブロックを内部の流路デバイスに押し当てるための押圧手段を設けたものが好ましい(請求項11)。
【0018】
また、前記送風手段が、前記断熱壁の一部に、断熱壁内部に前記外気又は冷風を取り込んで加熱ブロックの表面に導くための吸気用開閉扉と、前記取り込んだ外気又は冷風を断熱壁外部に排出する排気用開閉扉とを設け、前記排気用開閉扉に対面する断熱壁外部に、前記外気又は冷気を吸引するための吸引ファンを設けたものが好ましい(請求項12)。
【0019】
具体的には、前記断熱壁の周囲を取り囲む筐体カバーを設け、該筐体カバーの前記吸気用開閉扉に対面する位置に吸気孔を設けるとともに、同じく筐体カバーの前記排気用開閉扉に対面する位置に排気孔及び前記吸引ファンを設けたものが好ましい(請求項13)。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に係る流路デバイスによれば、金属管を渦巻き状に屈曲変形させた渦巻き管体をデバイス本体に装着して流路としたので、金属プレートにエッチング等の微細加工を施していた従来の流路デバイスに比べ、大幅に製造コストを低減できる。また、従来の流路デバイスは、流路がプレート間の接合により構成されるため耐圧強度を維持するためにプレートの加工精度が要求され、耐薬品性以外に熱による変形等も考慮したプレート材料を選択する必要があり、また、流路壁に接合部分が存在するために耐圧強度にある一定の限界があったが、本発明では、金属管のみで流路が形成されるためデバイス本体の加工精度や耐薬品性が要求されず、製造コストを更に低減できるとともに材料選択の幅も広げることができ、更に流路内にデバイス本体との接合部分が存在しないので、耐圧強度を更に高めることができる。
【0021】
また、従来の流路デバイスでは、流路間の壁を薄くする微細加工が強度面で困難であり、壁自体の耐圧強度以外にプレート間の接合面も小さくなるため耐圧強度を維持できなかったが、本発明では金属管の肉厚を薄くするだけで渦巻き状に隣接する流路間の壁厚を薄くでき且つ管体であるため十分な耐圧強度を維持できるので、熱交換効率が高まるとともに、流路長を維持しつつデバイス全体をよりコンパクト化することができ、同一サイズでより長い流路を形成できる。
【0022】
請求項2に係る流路デバイスによれば、互いに連結された二つ以上の渦巻き管体を渦巻きの中心軸に沿った前後方向に重なるように配置したので、従来の流路デバイスでは流路長を延長するためにデバイスを複数連結する必要があったが、本発明では、デバイスを複数用いることなく一つのデバイスで流路長を複数倍に延長したものを容易に構成でき、しかも内部空間の厚みが管外径分だけ厚くなるだけであることからデバイス全体のコンパクト化も維持できる。また、2つ以上の渦巻き管体自体は前後方向に重なるように効率よく配置され、相互の熱伝導も期待できることから流路全体の均一な熱分布も維持できる。
【0023】
請求項3に係る流路デバイスによれば、デバイス本体に、内部空間に連通する導入口及び排出口を設けるとともに、導入口にはデバイス外部から挿入される導入管と前記内部空間の渦巻き管体の導入側から延びる金属管とを連結する第1の継手を設け、排出口にはデバイス外部から挿入される排出管と前記内部空間の渦巻き管体の排出側から延びる金属管とを連結する第2の継手を設け、デバイス内外の金属管、導入管及び排出管よりなる一本の連続した管路を形成したので、従来の流路デバイスでデバイス間の接合部分の精度が要求されていたのに比べ、金属管を導入管/排出管と第1、第2の継手を介して接続するだけで耐圧強度を維持しつつ容易に連結することができ、複数の流路デバイスを連結して流路長の延長を行なうことも容易となる。
【0024】
請求項4に係る流路デバイスによれば、デバイス本体が渦巻き管体を渦巻きの中心軸に沿った前後方向から挟み込む一対の分割板材よりなり、これら分割板材の一方又は双方の接合面に、内部空間を構成する溝として渦巻き管体の一部又は全部を嵌め込む嵌合溝を形成してなるので、デバイス本体に対する渦巻き管体の組み付け、取り外し作業が容易であるとともに、嵌合溝の加工も容易である。また、嵌合溝に渦巻き管体を装着して前後の分割板材により挟み込むだけで渦巻き管体をデバイス本体に対して確実に密着させることができ、デバイス本体から渦巻き管体への熱伝導も確実かつ管路全体に均一に行なうことができる。
【0025】
請求項5に係る流路デバイスによれば、デバイス本体の内部空間が、渦巻き管体を装着した状態で該渦巻き管体の渦巻き状に隣り合う金属管同士が互いに接触又は近接した状態を維持する嵌合溝よりなるので、該嵌合溝の内部で渦巻き管体の金属管同士の熱伝導によって管路全体の熱分布の均一化が促進され、管路全体がほぼ同一温度になるように迅速に制御できる。
【0026】
請求項6に係る流路デバイスによれば、金属管がステンレス鋼又は(54.5〜66.5)Ni(15〜30)MoCFe(CrW)系耐熱性ニッケル基合金よりなるので、流路となる金属管が耐熱、耐薬品性を備え、高温においても機械的強度が高く、肉厚を薄くしても耐圧強度も維持できる。
【0027】
請求項7に係る流路デバイスによれば、渦巻き管体が装着された内部空間の隙間に、熱伝導性物質を液状又は粉体として充填してなるので、断熱空間となる隙間が無くなり、当該熱伝導性物質を介して渦巻き管体への熱伝導性の向上、熱の迅速な均一化、反応の効率化を図ることが可能となる。
【0028】
請求項8に係る流路デバイスによれば、渦巻き管体と略同一の外形形状を有する円盤状のシリコンラバーヒータを該渦巻き管体に接触した状態で共に内装してなるので、渦巻き管体に対してデバイス本体を介して加熱するのではなく該シリコンラバーヒータから直接、渦巻き状の管路全体を加熱できるので、より確実・迅速に管路を所定温度に均一に加熱することができる。
【0029】
請求項9に係る流路デバイスによれば、互いに連結された2つ以上の渦巻き管体を渦巻きの中心軸に沿った前後方向に重なるように配置して該重なりの間に前記シリコンラバーヒータを介装してなるので、シリコンラバーヒータからこれを挟んでいる前後の渦巻き管体を同時に効率よく均一に加熱できる。
【0030】
請求項10に係る加熱反応装置によれば、上記流路デバイスと、該流路デバイスに接続される導入管及び排出管と、前記流路デバイスの外面に接触した状態で周囲を囲む金属製の加熱ブロックと、前記加熱ブロックの周囲を囲む断熱壁と、該加熱ブロックに付設される発熱手段と、該加熱ブロックに外気又は冷風を当てて冷却するための送風手段とを備えたので、発熱手段を有する加熱ブロック及びこれを囲む断熱壁により流路デバイスを均一に且つ安定して加熱できるとともに、送風手段を備えることから流路デバイスを迅速に冷却することもでき、流路デバイスを所定の温度に迅速確実に制御して所定の反応を起こさせることができる。
【0031】
請求項11に係る加熱反応装置によれば、加熱ブロックを内部の流路デバイスに押し当てるための押圧手段を設けてなるので、流路デバイスの連結数を増減できるとともに加熱ブロックから流路デバイスへの伝熱を確実に行い、熱効率を向上させることができる。
【0032】
請求項12に係る加熱反応装置によれば、送風手段が、断熱壁の一部に、断熱壁内部に前記外気又は冷風を取り込んで加熱ブロックの表面に導くための吸気用開閉扉と、前記取り込んだ外気又は冷風を断熱壁外部に排出する排気用開閉扉とを設け、前記排気用開閉扉に対面する断熱壁外部に、前記外気又は冷気を吸引するための吸引ファンを設けてなるので、加熱時には各開閉扉を閉じて効率よく流路デバイスを加熱・保温できるとともに、冷却時には各開閉扉を開けて吸引ファンにより外気又は冷風を強制的に流通させることで加熱ブロック表面から吸熱して流路デバイスを迅速に冷却でき、流路デバイスの温度制御をより迅速・的確に行なうことができる。
【0033】
請求項13に係る加熱反応装置によれば、断熱壁の周囲を取り囲む筐体カバーを設け、該筐体カバーの前記吸気用開閉扉に対面する位置に吸気孔を設けるとともに、同じく筐体カバーの前記排気用開閉扉に対面する位置に排気孔及び前記吸引ファンを設けてなるので、筐体カバー外の外気を効率よく取り込んで上記各開閉扉を通じて吸熱し、筐体カバー外に排気することができ、冷却を効率よく行なう装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の代表的実施形態に係る流路デバイスを示す斜視図。
【図2】同じく流路デバイスの左右縦断面図。
【図3】同じく流路デバイスの分解斜視図。
【図4】同じく流路デバイスを2つ連結した状態を示す斜視図。
【図5】同じく流路デバイスを有する代表的実施形態に係る加熱反応装置を示す斜視図。
【図6】同じく加熱反応装置の前後縦断面図。
【図7】同じく加熱反応装置の別の前後縦断面図。
【図8】同じく加熱反応装置の加熱ブロックの構成を示す一部省略斜視図。
【図9】同じく加熱反応装置の左右縦断面図。
【図10】流路デバイスを3つ連結した状態を示す斜視図。
【図11】流路デバイスの変形例を示す分解斜視図。
【図12】同じく左右縦断面図。
【図13】流路デバイスの他の変形例を示す分解斜視図。
【図14】同じく外観斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0036】
図1〜4は、本発明に係る流路デバイスの代表的実施形態を示し、図5〜9は、同流路デバイスを用いた加熱反応装置の代表的実施形態を示している。図中符号1は流路デバイス、2A,2Bは渦巻き管体、Sは加熱反応装置、4は加熱ブロック、5は断熱壁、6は発熱手段、7は送風手段をそれぞれ示している。
【0037】
本発明の流路デバイス1は、図1〜3に示すように、金属製のデバイス本体10に形成される内部空間10sに、金属管20を渦巻き状に屈曲変形させて構成される渦巻き管体2A,2Bを装着して反応流路としたものである。この流路デバイス1は、渦巻き管体2A,2Bを構成している金属管20の内部を流路とするためエッチング等の微細加工で流路を形成していた従来の流路デバイスに比べて大幅に製造コストを低減できるとともに、耐圧強度の向上及びコンパクト化を実現でき、同サイズで流路を長くできるといった特徴を有している。流路デバイス1は、後述する加熱反応装置Sにセットされ、マイクロミキサー33とともにマイクロリアクターMを構成することができる。
【0038】
本例では、図3に示すようにデバイス本体10の内部空間10sに、流路を連結した二つの渦巻き管体2A、2Bが渦巻きの中心軸に沿った前後方向に互いに重なるように配置されており、相互の熱伝導も期待できることから流路全体の均一な熱分布が維持されている。
【0039】
各渦巻き管体2A(2B)は、図示しない治具に金属管20を同一平面状に巻き付けて隣り合う金属管同士が密接して全体として中空円盤状の渦巻き構造に構成したものである。尚、同一平面状とすること以外に軸方向に若干ずらして螺旋状の渦巻きに構成してもよい。外周側の金属管20の端部からは上方に向けて後述する継手13A,13Bを介してデバイス外部の導入管31又は排出管32と接続される金属管21が延設され、また内周側の金属管20の端部からは、上方に向けて連結用の金属管22が延設されている。金属管21、22は、別途の管として金属管20の各端部に連結されて延設されているが、連続した金属管20の各端部自体を金属管21、22と同じ形に形成してもよい。
【0040】
渦巻き管体2A(2B)を構成する金属管20は、耐薬品性、耐熱性及び強度の観点から、ステンレス鋼や(54.5〜66.5)Ni(15〜30)MoCFe(CrW)系耐熱性ニッケル基合金からなるものを好適に使用できるが、その他の素材からなる管を用いてもよく、内面に当該耐薬品性、耐熱性に優れるコーティング層を施したものでもよい。(54.5〜66.5)Ni(15〜30)MoCFe(CrW)系耐熱性ニッケル基合金としては、「ハステロイ」(Haynes International, Inc登録商標)を用いることができる。金属管20の断面形状は、円形以外に角形、楕円形、その他の形状でもよい。
【0041】
デバイス本体10は、渦巻き管体2A,2Bを前後から挟み込む一対の金属製の分割板材11A、11Bより構成され、本例ではこれらは互いに略同じ形状、寸法とされている。また本例では、分割板材11A,11Bを互いに接合させた状態で、更にその上部に双方の上面にわたり組み付けられる金属製の上部カバー材11Cが設けられる。各分割板材11A,11Bの接合面には、内部空間10sを構成する溝としてそれぞれ渦巻き管体2A又は2Bを嵌め込む嵌合溝14a〜14cが設けられ、上部カバー材11Cの下面側の接合面には、各分割板材11A,11B側の上面に開放される嵌合溝14c、14cに連通する嵌合溝14dが設けられている。
【0042】
嵌合溝14aは中空円盤状の渦巻き状の金属管20を嵌め込むことで渦巻き状に隣り合う金属管20同士が互いに接触又は近接した状態を維持する寸法の同じく円盤状の嵌合溝であり、嵌合溝14b、14cはそれぞれ金属管20の端部から延びる1本の金属管21、22が嵌り込む幅の溝である。渦巻き管体2A,2Bは、いずれも上記嵌合溝14a〜14cに装着された状態で各分割板材11A,11Bの接合面と略面一になるように嵌め込まれることで、各分割板材11A,11Bを取付ボルト11aにより接合して閉じた状態において渦巻き管体2A,2B同士が密着するように構成されている。
【0043】
渦巻き管体2A,2Bは、内周側から上方に延びる前記金属管22の端部同士を連結管23を介して溶接等で連結することにより互いの流路が漏れを生じることなく容易に接続され、一本の連続した反応流路として機能する。具体的には、例えば長さ1.5m、内径500μm、肉厚250μm、外径1mmの断面円形の金属管を渦巻き状に巻いた渦巻き管体2A,2Bを2つ形成し、これを連結管23で連結し、デバイス本体10に装着することにより当該流路デバイス一つあたり約3mの流路が確保されている。この連結部分は各分割板材11A,11Bの嵌合溝14cと上部カバー材11C下面側の嵌合溝14dに装着される。この上部カバー材11Cは、分割板材11A,11Bを取付ボルト11aで組み付けた後、該上部カバー材11Cの通孔を貫通して各分割板材11A,11Bの上面に穿設したネジ孔に螺合する取付ボルト11b、11bによって組み付けられる。
【0044】
このような流路デバイス1では、後述する加熱反応装置Sに装着して用いる際、加熱ブロックからの熱が分割板材11A,11Bから内部の渦巻き管体2A,2Bの金属管20よりなる流路全体を均一且つ効率よく加熱/冷却でき、管路全体がほぼ同一温度になるように迅速に反応を制御できる。また、渦巻き管体2A,2Bの組み付け、取り外し作業は取付ボルト11a,11bにより分割板材11A,11Bを組み付け、分離することで容易に行うことができる。
【0045】
上部カバー材11Cには各分割板材11A,11Bの嵌合溝14bに連通し、金属管21、21を下側から受け入れる導入口12A及び排出口12Bが設けられている。導入口12Aには、デバイス外部から挿入される導入管31と渦巻き管体2Aの金属管21とを連結する第1の継手13Aが設けられ、排出口12Bには、デバイス外部から挿入される排出管32と渦巻き管体2Bの金属管21とを連結する第2の継手13Bが設けられている。これによりデバイス内外の管を接続した一本の連続した管路が形成されている。このように本発明の流路デバイス1では、導入管/排出管と内部の金属管とを第1、第2の継手を介して接続するだけで耐圧強度を維持しつつ容易に連結することができ、複数の流路デバイス1を連結して流路長の延長を行なうことが容易である。
【0046】
渦巻き管体2A,2Bが装着された内部空間10sに隙間があると該隙間が断熱空間となり熱伝導性が部分的に低下し、内部流路の熱分布が不均一化する原因になる。そこで、本実施形態ではできるだけ隙間を無くす内部空間とされているが、更に、熱伝導性物質を液状又は粉体として充填することが好ましい例である。熱伝導性物質としては、はんだ、油、粉体、シリコーングリスなどが好適である。特に、各分割板材11A,11Bを組み付け、上部カバー材11Cを取り付ける前の上面に開口する嵌合溝14cの隙間から、液状に熱したはんだを流し込んだもの等が好ましい。
【0047】
図11、12は、渦巻き管体2Bを一つのみ設けた流路デバイス1の変形例を示している。上記実施形態では渦巻き管体2A,2Bの2つをつなげていたが、流路長さが短くてよい場合には、本例のように構成すればよい。この場合、分割板材11A、11Bのうち一方(11B)のみに嵌合溝14a〜14cを設け、渦巻き管体2Bを当該嵌合溝によって分割板材11B側に嵌めこみ、他方の分割板材11Aには嵌合溝が省略されている。尚、双方に半分の深さの嵌合溝を設けて渦巻き管体2Bを前後から挟み込んではめ込むように構成することも可能である。
【0048】
また、図13、14は、デバイス本体10の内部空間10sに、渦巻き管体2A,2Bと略同一の外形形状を有する円盤状のシリコンラバーヒータ15を渦巻き管体2A,2Bに接触した状態で共に内装した変形例を示している。シリコンラバーヒータとは、シリコーンラバーでニッケル-クロム系金属などの発熱体を挟み、表裏から面発熱を行うヒータをいい、特に本例では、互いに連結された2つの渦巻き管体2A、2Bの重なりの間に一枚のシリコンラバーヒータ15が挟み込まれた状態に配置され、一枚で双方の渦巻き管体を加熱できるように構成されている。シリコンラバーヒータ15の絶縁被覆されたリード線15aは、上部カバー材11Cの通孔11dを通じてデバイス外部に取り出されている。
【0049】
次に、図4〜10に基づき、上記流路デバイス1を用いた加熱反応装置Sについて説明する。
【0050】
加熱反応装置Sは、図6〜9に示すように、流路デバイス1と、該流路デバイス1に接続される導入管31及び排出管32と、前記流路デバイス1の外面に接触した状態で周囲を囲む金属製の加熱ブロック4と、前記加熱ブロック4の周囲を囲む断熱壁5と、該加熱ブロック4に付設される発熱手段6と、該加熱ブロックに外気又は冷風を当てて冷却するための送風手段7とを少なくとも備えている。
【0051】
本例では、図4に示すように流路デバイス1を前後に2つ重ねた状態で、接続用金属管34を介して2つの流路を連結することにより、2倍の長さの反応流路を形成し、これを加熱反応装置Sの加熱ブロック4内に装着している。尚、流路デバイスの接続数は必要な反応流路の長さに応じて変更でき、更に長い流路が必要な場合は図10に示すように3つを重ねた状態で金属管35、36を用いて流路を連結したものを用いることもできる。また、流路デバイス1を一つのみ用いることも勿論可能であるし、上記した図11、12に示した流路デバイス1と図1〜3に示した流路デバイスを組み合わせて用いることもできる。
【0052】
また、本実施形態の加熱反応装置Sは、断熱壁5の周囲を取り囲む金属製の筐体カバー80が設けられており、該カバーの外面には、図9に示すようにマイクロミキサー33がブラケット33aに内蔵のマグネット33bで適宜自由な位置に配置できるように着脱可能に取付けられている。マイクロミキサー33から延びる導入管31は流路デバイス1に接続されている。これらマイクロミキサー33と流路デバイス1によりマイクロリアクターMが構成されている。マイクロミキサー33は2種又は3種以上の物質を混合するものであるが、このようなマイクロミキサーを省略し、流路デバイスの流路内面に形成した触媒と1種の流体を反応させる等の用途に用いることもできる。
【0053】
加熱ブロック4は、流路デバイス1が載置される底面ブロック40と、流路デバイス1を前面側から左右にわたって取り囲む平面視略コ字状の本体ブロック41と、流路デバイス1の後面側から該デバイスを押付けるように当接する前後に移動可能な後面ブロック42よりなり、図8からも分かるように本体ブロック41の外面、および後面ブロック42の外面、すなわち加熱ブロック4の前後左右の外面には凹凸状に冷却用のフィンが形成されている。このフィンは後述するように送風手段7により外気又は冷風が加熱ブロック4の前後左右の外面上を流通する際に該ブロックから熱を効率よく放出するためのものである。
【0054】
符号9は後面ブロック42を内部の流路デバイス1に押し当てるための押圧手段である。押圧手段9は、筐体カバー80の上面に突出した操作軸91の先端に回転ハンドル90が設けられ、操作軸91の下端にトグル機構92が設けられている。トグル機構92から前方に、後面ブロック42を流路デバイス1に押し当てるためのトグル軸93が設けられ、加熱ブロック4と流路デバイス1の密着度を高め、最加圧時に固定の感触が得られる様に構成されている。加熱ブロック4を構成する底面ブロック40、本体ブロック41の前板部、及び後面ブロック42には、それぞれ発熱手段6としてカートリッジヒータ60、61、62が挿入した状態に埋め込まれており、流路デバイス1を効率よく均一に加熱できるように構成されている。
【0055】
断熱壁5は、加熱ブロック4の外側を覆う断熱材からなる複数の断熱パネルよりなり、具体的には、底面ブロック40の下面に当接した状態に設けられる底面パネル50と、本体ブロック41の前板部の外面に当接した状態に設けられる前面パネル51と、後面ブロック42の後面側に間隔をあけて配置される後面パネル52と、本体ブロック41の左右の壁部外面にそれぞれ当接した状態に設けられる側面パネル53、54と、本体ブロック41の上面に当接した状態に設けられる上面パネル55とより構成され、更に、前面パネル51、後面パネル52の外面にそれぞれ当接する後述の吸気用開閉扉71と排気用開閉扉72についても断熱材からなる断熱パネルであって同じく断熱壁5を構成する。
【0056】
上面パネル55には、流路デバイス1に接続される導入管31及び排出管32が外部に取り出されるとともに該流路デバイス1の取付け/取り出しするための開口55aが設けられており、筐体カバー80の前記開口55aに対応する位置にも、同様に開口80bが形成されるとともに、該開口80bを塞いで熱の逃げを防止する金属製の蓋ケース81が、ヒンジ部81aを介して開閉自在に設けられている。蓋ケース81の内面には上記熱の逃げをより防ぐための断熱材よりなるパネル81b又はシートが貼り付けられている。
【0057】
送風手段7は、断熱壁5の一部に断熱壁5内部に外気又は冷風を取り込んで加熱ブロック4の表面に導くための吸気用開閉扉71と、取り込んだ外気又は冷風を断熱壁5外部に排出する排気用開閉扉72とを設け、
筐体カバー80の吸気用開閉扉71に対面する位置に吸気孔80aを設けるとともに、排気用開閉扉72に対面する断熱壁外部に、本例では筐体カバー80の後壁に、外気又は冷気を吸引するための吸引ファン70が設けられている。これにより、図7に示すように各開閉扉71、72を開けて吸引ファン70により外気又は冷風を強制的に流通させて加熱ブロック4表面から熱を強制的に吸熱することにより、流路デバイス1を迅速に冷却でき、流路デバイス1の温度制御をより迅速・的確に行なうことができる。
【0058】
より詳しくは、例えば流路デバイス1の反応流路を加熱又は保温する場合、図6に示すように前記開閉扉71、72の双方を閉じた状態とし、流路デバイス1や加熱ブロック4の熱を逃がさないようにする。状況に応じてファン70を回転させ、吸気孔80aから取り込んだ外気を上面パネル55と筐体カバー80上面との間の隙間や側面パネル53、54と筐体カバー80側面との間の隙間に流通させ、筐体カバー80自体や蓋ケース81、筐体カバー80内部の図示しない電気配線部などを冷却することが好ましい実施例である。蓋ケース81のヒンジ部81aも蓋ケース81の内面側にあり冷却されるため、蓋ケース81を開閉操作する際に火傷する虞もなくすることができる。
【0059】
流路デバイス1の反応流路を冷却、すなわち温度を下げたい場合、カートリッジヒータ60〜62の温度を下げると同時に、図7に示すように前記開閉扉71、72の双方を開いた状態とし、筐体カバーの吸気孔80aから外気を内部に取り込み、前面パネル51に形成されている外気取り込み用の多数の貫通孔51aから本体ブロック41外面の冷却フィンの隙間を後方に流れた後、該本体ブロック41の側壁後端部に形成されている外気取り込み用の長穴41aから後面ブロック42外面と後面パネル52との間の余剰空間5sに引込んだ後、下方の排気用開閉扉72により開放された後面パネル52の開口52aから排出するルートと、同じく本体ブロック41の側壁上端部に形成され、上面パネル55の開口55aに連通する切欠孔41bから該開口55aを通じて筐体カバー80の上壁と上面パネル55との隙間に排出するルートに分かれ、加熱ブロック4全体及び流路デバイス1、ひいては内部の反応流路を迅速に冷却することができる。
【0060】
尚、図示しない温度センサーが出来るだけ流路デバイス1に近い位置に配置されている。例えば流路デバイス1と加熱ブロック4の界面(底面からの差込)や加圧用の後面ブロック42の上部(側面からの差込)などに設けることが好ましい。また、開閉扉71、72はレバー71a,72aを操作して筐体カバー80の外部から開閉操作可能に構成されており、これを手動で操作してもよいし或いはコンピュータ制御で自動的に開閉するように構成することも可能である。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0062】
1 流路デバイス
2A,2B 管体
4 加熱ブロック
5 断熱壁
5s 余剰空間
6 発熱手段
7 送風手段
9 押圧手段
10 デバイス本体
10s 内部空間
11A,11B 分割板材
11C 上部カバー材
11a,11b 取付ボルト
11d 通孔
12A 導入口
12B 排出口
13A,13B 継手
14a、14b、14c、14d 嵌合溝
15 シリコンラバーヒータ
15a リード線
20 金属管
21 金属管
22 金属管
23 連結管
31 導入管
32 排出管
33 マイクロミキサー
33a ブラケット
33b マグネット
34 接続用金属管
35 金属管
40 底面ブロック
41 本体ブロック
41a 長穴
41b 切欠孔
42 後面ブロック
50 底面パネル
51 前面パネル
51a 貫通孔
52 後面パネル
52a 開口
53 側面パネル
55 上面パネル
55a 開口
60、61、62 カートリッジヒータ
70 ファン
71 吸気用開閉扉
71a,72a レバー
72 排気用開閉扉
80 筐体カバー
80a 吸気孔
80b 開口
81 蓋ケース
81a ヒンジ部
81b パネル
90 回転ハンドル
91 操作軸
92 トグル機構
93 トグル軸
M マイクロリアクター
S 加熱反応装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製のデバイス本体に形成される内部空間に、金属管を渦巻き状に屈曲変形させてなる渦巻き管体を装着してなり、該渦巻き管体の金属管内部を反応流体が流通する流路としてなることを特徴とするマイクロリアクターの流路デバイス。
【請求項2】
前記内部空間に、互いに連結された二つ以上の前記渦巻き管体を、渦巻きの中心軸に沿った前後方向に重なるように配置してなる請求項1記載の流路デバイス。
【請求項3】
前記デバイス本体に、前記内部空間に連通する導入口及び排出口を設けるとともに、前記導入口には、デバイス外部から挿入される導入管と前記内部空間の渦巻き管体の導入側から延びる金属管とを連結する第1の継手を設け、前記排出口には、デバイス外部から挿入される排出管と前記内部空間の渦巻き管体の排出側から延びる金属管とを連結する第2の継手を設け、デバイス内外の金属管、導入管及び排出管よりなる一本の連続した管路を形成する請求項1又は2記載の流路デバイス。
【請求項4】
前記デバイス本体が、前記渦巻き管体を渦巻きの中心軸に沿った前後方向から挟み込む一対の分割板材よりなり、これら分割板材の一方又は双方の接合面に、前記内部空間を構成する溝として前記渦巻き管体の一部又は全部を嵌め込む嵌合溝を形成してなる請求項1〜3の何れか1項に記載の流路デバイス。
【請求項5】
前記デバイス本体の内部空間が、前記渦巻き管体を装着した状態で該渦巻き管体の渦巻き状に隣り合う金属管同士が互いに接触又は近接した状態を維持する嵌合溝よりなる請求項1〜4の何れか1項に記載の流路デバイス。
【請求項6】
前記金属管が、ステンレス鋼又は(54.5〜66.5)Ni(15〜30)MoCFe(CrW)系耐熱性ニッケル基合金よりなる請求項1〜5の何れか1項に記載の流路デバイス。
【請求項7】
前記渦巻き管体が装着された内部空間の隙間に、熱伝導性物質を液状又は粉体として充填してなる請求項1〜6の何れか1項に記載の流路デバイス。
【請求項8】
前記内部空間に、前記渦巻き管体と略同一の外形形状を有する円盤状のシリコンラバーヒータを該渦巻き管体に接触した状態で共に内装してなる請求項1〜7の何れか1項に記載の流路デバイス。
【請求項9】
前記内部空間に、互いに連結された2つ以上の前記渦巻き管体を、渦巻きの中心軸に沿った前後方向に重なるように配置し、これら渦巻き管体の重なりの間に前記シリコンラバーヒータを介装してなる請求項8記載の流路デバイス。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか1項に記載の流路デバイスと、
該流路デバイスに接続される導入管及び排出管と、
前記流路デバイスの外面に接触した状態で周囲を囲む金属製の加熱ブロックと、
前記加熱ブロックの周囲を囲む断熱壁と、
該加熱ブロックに付設される発熱手段と、
該加熱ブロックに外気又は冷風を当てて冷却するための送風手段と、
を備えたことを特徴とする加熱反応装置。
【請求項11】
前記加熱ブロックを内部の流路デバイスに押し当てるための押圧手段を設けてなる請求項10記載の加熱反応装置。
【請求項12】
前記送風手段が、前記断熱壁の一部に、断熱壁内部に前記外気又は冷風を取り込んで加熱ブロックの表面に導くための吸気用開閉扉と、前記取り込んだ外気又は冷風を断熱壁外部に排出する排気用開閉扉とを設け、前記排気用開閉扉に対面する断熱壁外部に、前記外気又は冷気を吸引するための吸引ファンを設けてなる請求項10又は11記載の加熱反応装置。
【請求項13】
前記断熱壁の周囲を取り囲む筐体カバーを設け、該筐体カバーの前記吸気用開閉扉に対面する位置に吸気孔を設けるとともに、同じく筐体カバーの前記排気用開閉扉に対面する位置に排気孔及び前記吸引ファンを設けてなる請求項12記載の加熱反応装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−61452(P2012−61452A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209791(P2010−209791)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、経済産業省、地域イノベーション創出研究開発事業(マイクロ反応デバイスに基づくフロー系化学品製造システムの開発)委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(302018053)株式会社中村超硬 (16)
【Fターム(参考)】